JP3195362B2 - 静電荷像現像用トナーの製造方法 - Google Patents

静電荷像現像用トナーの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、静電荷像現像用トナーの製造方法に関し、
さらに詳しくは、電子写真法、静電記録法等によって形
成される静電荷像を現像するためのトナーの製造方法に
関するものである。
背景技術 従来より、電子写真装置や静電記録装置等で形成され
た電気的潜像は、先ず、トナーにより現像され、次い
で、形成されたトナー画像は、必要に応じて紙等の転写
材上に転写された後、加熱、加圧、溶剤蒸気など種々の
方式により定着される。
従来、トナーは、一般に、熱可塑性樹脂中に、着色
剤、帯電制御剤、オフセット防止剤等を溶融混合して均
一に分散させて組成物とした後、該組成物を粉砕、分級
することにより製造されてきた。この製造方法(即ち、
粉砕法)によれば、ある程度優れた特性を有するトナー
を製造することができるが、トナー用材料の選択に制限
がある。例えば、上記溶融混合により生成した組成物
は、経済的に使用可能な装置で粉砕し、分級し得るもの
でなくてはならない。この要請から、溶融混合した組成
物は、充分に脆くせざるを得ない。このため、実際に上
記組成物を粉砕して粒子にする際、広範囲の粒径分布が
形成され易く、そこで、良好の解像度と階調性のある複
写画像を得ようとすると、例えば、粒径5μm以下の微
粉と20μm以上の粗粉を分級により除去しなければなら
ず、収率が非常に低くなるという欠点がある。
また、この粉砕法においては、着色剤、帯電制御剤、
オフセット防止剤等の固体微粒子を熱可塑性樹脂中に均
一に分散することが困難であり、これら固体微粒子の分
散状態によっては、かぶりの増大や画像濃度の低下の原
因になる。粉砕法におけるこれら固体微粒子の不均一分
散は、トナーの流動性、摩擦帯電性等に大きく影響し、
トナーの現像性、耐久性能などの特性を左右する。した
がって、粉砕法では、これら固体微粒子を均一分散する
のに充分な注意を払わなければならない。
近年、これらの粉砕法における問題点を克服するため
に、懸濁重合によるトナーの製造方法が提案されてい
る。この懸濁重合法においては、重合性単量体、着色
剤、帯電制御剤、オフセット防止剤、重合開始剤等を均
一に溶解または分散せしめた単量体組成物を、分散安定
剤を含有する水または水を主体とする水系分散媒体中に
投入し、高剪断力を有する混合装置を用いて分散し、該
単量体組成物を微小な液滴として造粒した後、重合して
トナー粒子(即ち、重合トナー)を形成している。
懸濁重合法では、着色剤、帯電制御剤、オフセット防
止剤等を、低粘度の液体状である単量体中に添加し、分
散するため、樹脂中に分散する粉砕法に比べて、充分な
分散性が確保される。また、懸濁重合法では、一般に、
所望の粒子径のトナー粒子を収率90%以上で得ることが
できるので、粉砕法に比べて経済的にも有利である。こ
のように懸濁重合法を採用することにより、上記粉砕法
の問題点を解決することができ、重合体粒子の極めてシ
ャープな粒径分布と良好な電気的特性に基づき、解像
度、カブリ等の画質特性に優れたトナーを経済的に製造
することが可能となった。
最近、トナーが使用される電子写真方式の複写機、プ
リンター等において、消費電力の低減化が図られてい
る。電子写真方式の工程の中でも、特にエネルギーを消
費する工程は、感光体から紙などの転写材上にトナーを
転写した後、定着する際のいわゆる定着工程である。一
般に、定着のために150℃以上の熱ロールが使用され、
そのエネルギー源として電力が使用される。この熱ロー
ル温度を下げることが、省エネルギーの観点より求めら
れている。そのためには、トナーの定着温度を下げるこ
とが必要である。
トナーの設計において、複写機等よりの要求に応える
には、トナーのガラス転移温度を低下させればよいが、
ガラス転移温度を低下させると、トナーの保存中、ある
いはトナーボックス中でブロッキングを起こして、凝集
体となり、いわゆる保存性の悪いトナーとなってしま
う。
一方、電子写真方式によるカラートナーの場合、近
年、各種会議でのプレゼンテーション用OHPシート等に
カラー画像を使用する場合が多くなり、カラートナーに
対して、OHP透過性に優れていることが要求されるよう
になっている。OHP透過性を満足するには、OHPシート上
で、均一にトナーが溶融していることが必須の条件であ
り、そのためには、トナーの定着温度付近での溶融粘度
を従来のものに比べて低く設定することが必要である。
トナーの溶融粘度を低くする手法としては、従来のトナ
ー用結着樹脂に比べて、分子量を低くしたり、ガラス転
移温度を下げる等の手法があるが、いずれの手法を採る
場合でも、ブロッキングを起こし易く、保存性の悪いト
ナーとなってしまう。
このように、トナーの定着温度の低下やOHP透過性を
向上させる手法とトナーの保存性とは、逆相関関係にあ
るが、その逆相関関係を解決する手法として、従来よ
り、トナー粒子をガラス転移温度の高いポリマーで被覆
し、保存性を解決するいわゆるカプセル型トナーが提案
されている。
従来、カプセル型トナーの製造法として、例えば、特
開昭60−173552号公報には、ジェットミル装置を用い、
核体粒子の表面に、着色剤または磁性粒子または導電剤
と結着樹脂とからなる被覆層を形成する方法が提案され
ている。しかし、この方法は、核体粒子のガラス転移温
度が低い場合、核体粒子自体が凝集を起こすため、適用
できない。
特開平2−259657号公報には、有機溶媒中に、カプセ
ル化用重合体、帯電制御剤及び離型剤を溶解させた溶液
中に、懸濁重合により調製した架橋トナー粒子を添加し
た後、貧溶媒を添加して、架橋トナー粒子の表面に、帯
電制御剤と離型剤を含むカプセル化用重合体の被覆を形
成する電子写真用トナーの製造方法が提案されている。
しかし、この製造方法では、貧溶媒の滴下によりカプセ
ル化用重合体の溶解度を減少させて、架橋トナー粒子の
表面に析出させているため、形成されるカプセル壁の厚
さが一様ではないという問題がある。
特開昭57−45558号公報には、重合によって形成され
た核体粒子を、1〜40重量%のラテックス水溶液中に混
合分散し、次いで、水溶液無機塩を加え、核体粒子表面
に入荷重合により得られた微小粒子による被覆層を形成
する静電荷像現像用トナーの製造方法が提案されてい
る。しかし、この方法は、微晶粒子上に残存する界面活
性剤や無機塩の影響により、帯電特性の環境依存性が大
きく、特に高温高湿の条件下で帯電が低下するという欠
点があった。
発明の開示 本発明の目的は、低い定着温度と良好なOHP透過性を
有し、かつ、保存性に優れた静電荷像現像用トナーの製
造方法を提供することにある。
本発明者らは、前記従来技術の問題点を克服するため
に鋭意研究した結果、懸濁重合法によりトナー粒子を製
造する方法において、先ず最初に、ガラス転移温度が80
℃以下の重合体粒子をコア成分(核体粒子)として形成
し、次いで、コア成分の重合体よりもガラス転移温度が
高い重合体を形成する単量体を添加して重合反応を継続
し、コア成分の表面にガラス転移温度の高いシェル成分
の被覆層を形成することにより、カプセル型トナーを作
製したところ、該カプセル型トナーが低い定着温度と良
好なOHP透過性を有すると共に、シェル成分の存在によ
り、ブロッキングが防止され、保存性に優れることを見
いだした。コア成分には、着色剤を含有させて、着色重
合体粒子とする。
また、懸濁重合法によりカプセル型トナーを製造する
に際し、コア成分の着色重合体粒子の存在下で、懸濁重
合反応系に、シェル成分用単量体または該単量体を含有
するシェル成分用単量体組成物と水溶性ラジカル開始剤
とを添加して、重合反応を行い、コア成分の重合体粒子
の表面にシェル成分となる重合体の被覆層を形成する方
法が好ましいことが見いだされた。
さらに、(1)反応系に、シェル成分用単量体または
該単量体を含有するシェル成分用単量体組成物を、コア
成分の着色重合体粒子よりも数平均粒子径が小さい液滴
の水懸濁液にして添加して、重合反応を行うか、あるい
は、(2)シェル成分用単量体として、20℃の水に対す
る溶解度0.1重量%未満の単量体を使用する場合、反応
系に、シェル成分用単量体または該単量体を含有するシ
ェル成分用単量体組成物と共に、20℃の水に対する溶解
度が5重量%以上の有機溶媒を添加して、重合を行う
と、効率よくシェル成分となる重合体の被覆層が形成で
きることが見いだされた。
本発明は、これらの知見に基づいて完成するに至った
ものである。
本発明において、カプセル型トナーまたはカプセル型
着色重合体粒子とは、核となる着色重合体粒子(すなわ
ち、コア成分)の表面に、殻となる重合体の被覆層(す
なわち、シェル成分)が形成されたコア−シェル構造を
有する着色重合体粒子を意味する。
かくして、本発明によれば、分散剤を含む水系分散媒
体中で、少なくとも重合性単量体と着色剤とを含有する
単量体組成物を懸濁重合することにより、着色重合体粒
子からなる静電荷像現像用トナーを製造する方法におい
て、 (1)水系分散媒体中で、ガラス転移温度80℃以下の重
合体を形成する少なくとも一種のコア成分用単量体と着
色剤とを含有するコア成分用単量体組成物を、油溶性重
合開始剤を用いて、該単量体の重合転化率が80%以上と
なるまで懸濁重合して、コア成分となる着色重合体粒子
を形成する第一工程、及び (2)コア成分となる着色重合体粒子を含有する反応系
に、コア成分の重合体のガラス転移温度よりも高いガラ
ス転移温度の重合体を形成する少なくとも一種のシェル
成分用単量体または該単量体を含有する20℃の水に対す
る溶解度が0.1重量%以上のシェル成分用単量体組成物
と水溶性ラジカル開始剤とを添加して、重合反応を行
い、コア成分となる着色重合体粒子の表面にシェル成分
となる重合体の被覆層を形成する第二工程の少なくとも
2つの工程により、コア成分40〜99重量%及びシェル成
分1〜60重量%から構成されるコア−シェル構造のカプ
セル型着色重合体粒子を製造することを特徴とする静電
荷像現像用トナーの製造方法が提供される。
また、本発明によれば、前記第二工程として、コア成
分となる着色重合体粒子を含有する反応系に、コア成分
の重合体のガラス転移温度よりも高いガラス転移温度の
重合体を形成する少なくとも一種のシェル成分用単量体
または該単量体を含有するシェル成分用単量体組成物
を、コア成分となる着色重合体粒子よりも数平均粒子径
が小さい液滴の水懸濁液にして添加して、重合反応を行
い、コア成分となる着色重合体粒子の表面にシェル成分
となる重合体の被覆層を形成することを特徴とする静電
荷像現像用トナーの製造方法が提供される。
さらに、本発明によれば、前記第二工程として、コア
成分となる着色重合体粒子を含有する反応系に、コア成
分の重合体のガラス転移温度よりも高いガラス転移温度
の重合体を形成する少なくとも一種のシェル成分用単量
体または該単量体を含有するシェル成分用単量体組成物
と共に、20℃の水に対する溶解度が5重量%以上の有機
溶媒を添加して、重合反応を行い、コア成分となる着色
重合体粒子の表面にシェル成分となる重合体の被覆層を
形成することを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造
方法が提供される。
本発明によれば、前記の製造方法により得られる静電
荷像現像用トナーが提供される。
本発明によれば、前記の製造方法により得られる正電
荷像現像用トナーを収容する収容手段を備えた画像形成
装置が提供される。
図面の簡単な説明 図1は、本発明の静電荷像現像用トナーを収容する収
容手段を備えた画像形成装置の断面図である。
発明を実施するための最良の形態 以下、本発明について詳述する。
トナーの製造方法 本発明の静電荷像現像用トナーは、懸濁重合法を採用
することにより製造される。懸濁重合法では、通常、分
散剤を含む水系分散媒体中に、少なくとも重合体単量体
と着色剤とを含有する単量体液を加えて、懸濁重合する
ことにより、着色重合体粒子を製造する。より具体的に
は、ビニル系単量体中に、着色剤、ラジカル重合開始
剤、帯電制御剤その他の添加剤を添加し、ボールミル等
により均一に分散させた混合液(すなわち、単量体組成
物)を調製し、次いで、この混合液を水系分散媒体中に
投入し、高剪断力を有する混合装置を用いて分散して微
晶な液滴に造粒した後、通常、30〜200℃の温度で懸濁
重合する。
本発明では、懸濁重合法によりカプセル型トナーを製
造するために、多段階重合法を採用する。すなわち、分
散剤を含む水系分散媒体中に、少なくとも重合性単量体
と着色剤とを含有する単量体組成物を加えて、懸濁重合
することにより、着色重合体粒子からなる静電荷像現像
用トナーを製造する方法において、少なくとも以下の2
工程で懸濁重合を行う。
(1)水系分散媒体中で、ガラス転移温度80℃以下の重
合体を形成する少なくとも一種のコア成分用単量体と着
色剤とを含有するコア成分用単量体組成物を、該単量体
の重合転化率が80%以上となるまで懸濁重合して、コア
成分となる着色重合体粒子を形成する第一工程、及び (2)コア成分となる着色重合体粒子を含有する反応系
に、コア成分の重合体のガラス転移温度よりも高いガラ
ス転移温度の重合体を形成する少なくとも一種のシェル
成分用単量体または該単量体を含有するシェル成分用単
量体組成物と水溶性ラジカル開始剤とを添加して、重合
反応を行い、コア成分となる着色重合体粒子の表面にシ
ェル成分となる重合体の被覆層を形成する第二工程。
これらの少なくとも2つの工程により、コア成分40〜
99重量%及びシェル成分1〜60重量%から構成されるコ
ア−シェル構造のカプセル型着色重合体粒子を製造す
る。該コア−シェル構造を有するカプセル型着色重合体
粒子が形成される限りにおいて、付加的な工程が存在し
てもよい。
前記第二工程として、コア成分となる着色重合体粒子
を含有する反応系に、コア成分の重合体のガラス転移温
度よりも高いガラス転移温度の重合体を形成する少なく
とも一種のシェル成分用単量体または該単量体を含有す
るシェル成分用単量体組成物を、コア成分となる着色重
合体粒子よりも数平均粒子径が小さい液滴の水懸濁液に
して添加して、重合反応を行い、コア成分となる着色重
合体粒子の表面にシェル成分となる重合体の被覆層を形
成する工程を採用することができる。
あるいは、前記第二工程として、コア成分となる着色
重合体粒子を含有する反応系に、コア成分の重合体のガ
ラス転移温度よりも高いガラス転移温度の重合体を形成
する少なくとも一種のシェル成分用単量体または該単量
体を含有するシェル成分用単量体組成物と共に、20℃の
水に対する溶解度が5重量%以上の有機溶媒を添加し
て、重合反応を行い、コア成分となる着色重合体粒子の
表面にシェル成分となる重合体の被覆層を形成する工程
を採用することができる。
ここで、重合体のガラス転移温度(Tg)は、使用する
単量体の種類と使用割合に応じて算出される計算値(計
算Tgという)である。使用する単量体が1種類の場合に
は、該単量体から形成されるホモポリマーのTgを本発明
における重合体のTgと定義する。例えば、ポリスチレン
のTgは100℃であるから、単量体としてスチレンを単独
で使用する場合には、該単量体は、Tgが100℃の重合体
を形成するという。使用する単量体が2種類以上であっ
て、生成する重合体がコポリマーの場合には、使用する
単量体の種類と使用割合に応じて、コポリマーのTgを算
出する。例えば、単量体として、スチレン60重量%とn
−ブチルアクリレート40重量%を用いる場合には、この
単量体比で生成するスチレン−n−ブチルアクリレート
共重合体のTgは20℃であるから、この単量体混合物は、
Tgが20℃の重合体を形成するという。
また、「ガラス転移温度80℃以下の重合体を形成する
少なくとも一種のコア成分用単量体」との規定は、必ず
しも全てのコア成分用単量体のそれぞれがTg80℃以下の
重合体を形成するものでなければならないことを意味す
るものではない。コア成分用単量体として1種類の単量
体を使用する場合には、該単量体から形成されるホモポ
リマーのTgは、80℃以下でなければならない。しかし、
コア成分用単量体として2種類以上の単量体混合物を用
いる場合には、該単量体混合物から形成されるコポリマ
ーのTgが80℃以下であればよく、該単量体混合物の中
に、それ単独の重合体のTgが80℃を越えるものが含まれ
ていてもよい。例えば、スチレンのホモポリマーのTgは
100℃であるが、低Tgの重合体を形成する単量体(例え
ば、n−ブチルアクリレート)と混合して用いることに
より、Tgが80℃以下のコポリマーを形成することができ
る場合には、スチレンをコア成分用単量体の一種として
使用することができる。逆に、低Tgの重合体を形成する
単量体であっても、高Tgを形成する単量体と組み合わせ
ることにより、高Tgのコポリマーを形成することができ
る場合には、シェル成分用単量体の一種として使用する
ことができる。
コア成分の重合体とシェル成分の重合体の間のTgの高
低は、相対的なものである。例えば、コア成分用単量体
がTg=80℃の重合体を形成するものである場合には、シ
ェル成分用単量体は、Tgが80℃を越える重合体を形成す
るものでなければならない。しかし、コア成分用単量体
がTg=20℃の重合体を形成するものである場合には、シ
ェル成分用単量体は、例えば、Tg=60℃の重合体を形成
するものであってもよい。なお、Tgは、通常のDSC等の
測定機器で測定される値である。
コア成分を形成する前段重合工程(第一工程)では、
単量体としてTgが80℃以下の重合体を形成する少なくと
も一種の単量体を使用する。Tgを調整するには、低Tgの
重合体を与える単量体を単独で用いてもよいが、通常、
高Tgの重合体を与える単量体と低Tgの重合体を与える単
量体を組み合わせて使用する。複数の単量体を組み合わ
せて使用することにより、所望のTgに容易に調整するこ
とができる。コア成分を形成する重合体のTgは、通常、
0〜80℃、好ましくは10〜60℃、より好ましくは15〜50
℃である。
本発明において、コア成分を形成する単量体として
は、該単量体から形成される重合体のTgが80℃以下にな
るように選択する必要がある。トナー画像を紙などの転
写材上に定着させるのは、熱ロールにより行うのが一般
的であるが、この加熱定着工程において、比較的低い定
着温度でコア成分の重合体が結着樹脂として溶融し、転
写材に浸透するには、Tgを80℃以下に設定することが必
要である。また、定着した画像がOHP透過性を満足する
には、OHPシート上で、均一にトナーが溶融しているこ
とが必要であるが、そのためには、コア成分の重合体の
Tgを80℃以下に調整することが好ましい。
コア成分用単量体には、着色剤を含有させるが、これ
以外に、通常、ラジカル重合開始剤、各種添加剤なども
含有させることが好ましい。これらの各成分を高剪断力
を有する混合機により攪拌、混合して均一分散したコア
成分用単量体組成物(コア成分用単量体液)を調製す
る。コア成分用単量体組成物は、分散剤を含む水系分散
媒体中に投入し、高剪断力を有する混合装置を用いて分
散して、微小な液滴に造粒する。次いで、通常、30〜20
0℃の温度で懸濁重合を行い、重合転化率を80%以上と
する。このようにして、コア成分となる重合体粒子を形
成する。コア成分を形成する単量体の重合転化率が80%
未満では、反応系に、コア成分用の単量体が比較的多量
に残存するため、シェル成分用単量体または該単量体を
含むシェル成分用単量体組成物を添加して重合を継続し
ても、両者の単量体同士が共重合して高Tgのシェル成分
(被覆層)を形成することが困難となり、カプセル化に
よる効果が不充分になる。前段重合工程における重合転
化率は、好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上
である。
前段重合工程において、分散剤としては、通常の懸濁
重合において用いられている各種分散安定剤を使用する
ことができる。また、重合開始剤としては、例えば、2,
2−アゾイソブチロニトリルなど、通常の懸濁重合にお
いて用いられる油溶性のラジカル重合開始剤を好ましく
使用することができる。
シェル成分を形成する後段重合工程(第二工程)で
は、コア成分用単量体の重合転化率が80%以上となった
後、シェル成分用単量体または該単量体を含有するシェ
ル成分用単量体組成物(以下、シェル成分用単量体液と
いうことがある)を反応系に添加して、重合反応を継続
する。シェル成分用単量体としては、コア成分の重合体
よりも高Tgの重合体を形成する単量体を用いる。シェル
成分用単量体には、必要に応じて、帯電制御剤などの各
種添加剤を含有させて、単量体組成物として使用するこ
とができる。
高Tgの重合体を形成する単量体としては、スチレン、
メチルメタクリレートなどのTgが80℃を越える重合体を
形成する単量体をそれぞれ単独で、あるいは2種以上組
み合わせて使用することが好ましい。しかし、コア成分
の重合体のTgが80℃よりもかなり低い場合には、シェル
成分用単量体は、80℃以下の重合体を形成するものであ
ってもよい。ただし、シェル成分を形成する単量体とし
ては、シェル成分重合体によるカプセル化の主目的がト
ナーの保存性を保つことにあるので、シェル成分の重合
体のTgが少なくともコア成分の重合体のTgよりも高くな
るように設定する必要がある。シェル成分を形成する重
合体のTgは、通常、50℃超過120℃以下、好ましくは60
℃超過110℃以下、より好ましくは80℃超過105℃以下で
ある。シェル成分重合体のTgが低すぎると、そのTgがコ
ア成分重合体のTgよりも高い場合であっても、トナーの
保存安定性が低下するので好ましくない。コア成分重合
体とシェル成分重合体の間のTgの差は、通常、20℃以
上、好ましくは40℃以上、より好ましくは50℃以上であ
る。
シェル成分用単量体または該単量体を含有するシェル
成分用単量体組成物を反応系に添加する際、その液滴の
粒径は、コア成分を形成する重合体粒子の粒子径よりも
数平均粒子径で小さいことが好ましい。シェル成分用単
量体または単量体組成物の液滴の数平均粒子径がコア成
分の重合体粒子の粒子径よりも大きいと、コア成分の重
合体粒子側へのシェル成分用単量体の移行が、コア成分
の重合体粒子への衝突のみによることとなり、効率的で
はない。シェル成分用単量体または単量体組成物の液滴
の数平均粒子径がコア成分の重合体粒子の粒子径よりも
小さいと、シェル成分用単量体のコア成分の重合体粒子
への衝突に加えて、熱力学的に連続媒体を経由する移行
も起こるため、効率的である。シェル成分用単量体また
は単量体組成物を小さな液的として重合反応系に添加す
るには、単量体または単量体組成物と水系分散媒体との
混合物を、例えば、超音波乳化機などを用いて、微分散
処理を行い、単量体または単量体組成物の液的の水懸濁
液にして添加することが好ましい。
ところで、シェル成分用単量体の分散媒体中での溶解
度が0.1重量%未満の場合、シェル成分用単量体または
単量体組成物が反応系中に添加されると、その液滴径
は、数十μm以上となり、コア成分の重合体粒子の粒子
径よりも大きくなるのが普通である。この場合、前記し
たとおり、コア成分の重合体粒子側へのシェル成分用単
量体の移行が、コア成分の重合体粒子への衝突のみによ
ることとなり、効率的ではなく、しかも、コア成分重合
体粒子中に均一にシェル成分用単量体を導入することが
困難である。したがって、スチレンなどの水に対する溶
解度が極めて小さい単量体を使用する場合には、超音波
乳化機などを用いて、微分散処理を行い、単量体または
単量体組成物の液滴の水懸濁液にして添加することが好
ましい。
シェル成分用単量体の分散媒体中での溶解度が0.1重
量%以上の場合、シェル成分用単量体または単量体組成
物の液滴、コア成分重合体粒子、及び水系分散媒体の間
に平衡関係ができるため、シェル成分用単量体は、熱力
学的に安定なコア成分重合体粒子側に速やかに移行する
ことが判明した。つまり、シェル成分用単量体は、効率
よく、かつ、均一にコア成分重合体粒子中に導入され
る。したがって、シェル成分用単量体が、分散媒体の水
に対する溶解度(20℃で測定)が0.1重量%以上のもの
であれば、必ずしも超音波乳化機などを用いた微分散処
理を行う必要はなく、該単量体をそのままで反応系に添
加することができる。この場合、シェル成分用単量体ま
たは単量体組成物は、コア成分重合体粒子の反応転化率
が80%以上であれば、反応系中に一括して添加するか、
あるいはプランジャーポンプなどのポンプ類を使用し
て、連続的または断続的に添加することが可能である。
20℃の水に対する溶解度が0.1重量%以上であって、シ
ェル成分重合体を形成するのに適した単量体としては、
例えば、メチルメタクリレート、アクリロニトリル、酢
酸ビニル、アクロレインなどがあり、これらはそれぞれ
単独で、あるいは2種以上を組み合わせて、形成される
重合体のTgが50℃超過、好ましくは60℃超過、より好ま
しくは80℃超過となるように使用することが望ましい。
本発明者らは、さらに研究を進めた結果、本発明の第
二工程において、水系分散媒体に対し、20℃の水に対す
る溶解度が5重量%以上の有機溶媒を添加すると、20℃
の水に対する溶解度が0.1重量%未満の単量体を用いた
場合であっても、シェル成分用単量体または単量体組成
物の液滴、コア成分重合体粒子、及び分散媒体の間に平
衡関係ができて、シェル成分用単量体は、熱力学的に安
定なコア成分重合体粒子側に速やかに移行することが判
明した。すなわち、シェル成分用単量体は、効率よく、
かつ、均一にコア成分用重合体粒子中に導入される。そ
の理由としては、第二工程で有機溶媒を添加することに
より、水に極めて難溶性の単量体であっても、分散媒体
に対する溶解度が向上し、0.1重量%以上の溶解度にな
るためであると推定される。したがって、第二工程で有
機溶媒を添加すれば、シェル成分用単量体または単量体
組成物を反応系に添加する場合、必ずしも超音波乳化機
などを用いた微分散処理を予め行っておく必要はなく、
そのままで反応系に添加することができる。この場合、
シェル成分用単量体または単量体組成物は、コア成分用
単量体の重合転化率が80%以上であれば、反応系中に一
括して添加するか、あるいはプランジャーポンプなどの
ポンプ類を使用して、連続的または断続的に添加するこ
とが可能である。
20℃の水に対する溶解度が0.1重量%未満の単量体
で、シェル成分重合体を形成するのに適した単量体とし
ては、スチレン、ブチルアクリレート、2−エチルヘキ
シルアクリレート、エチレン、プロピレンなどが挙げら
れる。なお、20℃の水に対する溶解度が0.1重量%以上
の単量体を用いる場合であっても、超音波乳化機などを
用いた微分散処理を行うか、あるいは反応系に有機溶媒
を添加することにより、シェル成分重合体の形成をより
効率的に行うことができる。20℃の水に対する溶解度が
0.1重量%以上の単量体であって、シェル成分重合体を
形成するのに適した単量体としては、例えば、メチルメ
タクリレート、アクリロニトリル、酢酸ビニル、アクロ
レインなどが挙げられる。これらの単量体は、それぞれ
単独で、あるいは2種以上を組み合わせて、形成される
重合体のTgが通常50℃超過、好ましくは60℃超過、より
好ましくは80℃超過となるように使用することが望まし
い。
第二工程で反応系に有機溶媒を添加する場合、有機溶
媒として、20℃の水に対する溶解度が5重量%以上のも
のを使用する。水に対する溶解度が5重量%未満の有機
溶媒では、難水溶性の単量体の分散媒体に対する溶解度
を上げることが困難である。このような有機溶媒として
は、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルア
ルコール、n−プロピルアルコール、ブチルアルコール
等の低級アルコール類;アセトン、メチルエチルケトン
等のケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環
状エーテル類:ジメチルエーテル、ジエチルエーテル等
のエーテル類;ジメチルホルムアミド等のアミド類を挙
げることができる。
有機溶媒の添加量は、分散媒体(水プラス有機溶媒)
に対するシェル成分用単量体の溶解度が0.1重量%以上
となる割合である。有機溶媒の必要な添加量は、使用す
るシェル成分用単量体の種類や量、有機溶媒の種類等に
よって変動する。他方、水系分散媒体に多量の有機溶媒
を添加すると、懸濁重合反応が阻害されるおそれがあ
る。したがって、有機溶媒の添加量は、水系分散媒体10
0重量部に対して、通常0.1〜50重量部、好ましくは0.1
〜40重量部、より好ましくは0.1〜30重量部とすること
が望ましい。
有機溶媒は、第二工程において、シェル成分用単量体
または単量体組成物の添加の前、同時、あるいは後に添
加することができるが、シェル成分用単量体または単量
体組成物の添加に先立って、水系分散媒体中に添加して
おくことが、効率上の観点から望ましい。特に、20℃の
水に対する溶解度が0.1重量%未満の単量体を含むシェ
ル成分用単量体または単量体組成物を使用する場合に
は、反応系に有機溶媒を添加した後、シェル成分用単量
体または単量体組成物を添加して重合反応を継続するこ
とが好ましい。
しかし、反応系に有機溶媒を添加する前に、20℃の水
に対する溶解度が0.1重量%以上の単量体を含むシェル
成分用単量体または単量体組成物を添加して重合反応を
継続し、次いで、反応系に有機溶媒を添加した後、20℃
の水に対する溶解度が0.1重量%未満のシェル成分用単
量体または単量体組成物を添加して重合反応を継続する
こともできる。すなわち、この方法では、第二工程にお
いて、(i)反応系に、有機溶媒を添加する前に、20℃
の水に対する溶解度が0.1重量%以上の第一シェル成分
用単量体または該単量体を含有する第一シェル成分用単
量体組成物を添加して、重合反応を行い、次いで、(i
i)反応系に、有機溶媒及び20℃の水に対する溶解度が
0.1重量%未満の第二シェル成分用単量体または該単量
体を含有する第二シェル成分用単量体組成物を添加して
重合を行う。この方法によれば、2層構造のシェルを形
成することができ、それによって、トナーの定着温度な
どを調整することができる。第一シェル成分と第二シェ
ル成分の割合は、適宜定めることができるが、通常、重
量比で1:9〜9:1である。
第二工程において、シェル成分用単量体または単量体
組成物を重合反応系中に添加する際、添加と同時、ある
いはその後に、水溶性ラジカル開始剤を添加することが
好ましい。水溶性ラジカル開始剤を添加することによ
り、水系媒体中で発生したラジカルが衝突により重合体
粒子に進入し、シェル成分用単量体が重合体粒子の表面
近傍にいる間に(すなわち、シェル成分用単量体が重合
体粒子の内部に完全に吸収される前に)重合反応を開始
させて、カプセル壁(シェル)を容易に作ることができ
る。
水溶性ラジカル開始剤としては、過硫酸カリウム、過
硫酸アンモニウム等の過硫酸塩;4,4−アゾビス(4−シ
アノ吉草酸)、2,2−アゾビス(2−アミジノプロパ
ン)二塩酸塩、2,2−アゾビス−2−メチル−N−1,1−
ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチルプロ
ピオアミド等のアゾ系開始剤;クメンペルオキサイド等
の油溶性開始剤とレドックス触媒の組み合わせ;等を例
示することができる。使用量としては、水系媒体基準で
0.001〜1重量%である。0.001重量%未満では、充分な
効果を発揮させることができず、1重量%超過では、粒
子径1μm未満の粒子が副生して好ましくない。
このようにして、コア成分40〜99重量%とシェル成分
1〜60重量%とからなるカプセル型着色重合体粒子(ト
ナー粒子)を製造する。
単量体 本発明において、コア成分を形成する単量体として
は、該単量体から形成される重合体のTgが80℃以下にな
るように選択する必要がある。一方、シェル成分を形成
する単量体としては、該単量体から形成される重合体の
Tgが少なくともコア成分の重合体のTgより高くなるよう
に設定する必要がある。
本発明では、コア成分用及びシェル成分用の重合性単
量体として、通常、ビニル系単量体を使用する。これら
のビニル系単量体をそれぞれ単独で、あるいは2種以上
を組み合わせて使用することにより、コア成分及びシェ
ル成分の重合体のTgを所望の範囲に調整する。
本発明で用いられるビニル系単量体としては、例え
ば、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等
のスチレン系単量体;アクリル酸、メタクリル酸;(メ
タ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、
(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチ
ル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)
アクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリロニトリル、
アクリルアミド等のアクリル酸またはメタクリル酸の誘
導体;エチレン、プロピレン、ブチレン等のエチレン性
不飽和モノオレフィン;塩化ビニル、塩化ビニリデン、
フッ化ビニル等のハロゲン化ビニル;酢酸ビニル、プロ
ピオン酸ビニル等のビニルエステル;ビニルメチルエー
テル、ビニルエチルエーテル等のビニルエーテル;ビニ
ルメチルケトン、メチルイソプロペニルケトン等のビニ
ルケトン;2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、N
−ビニルピロリドン等の含窒素ビニル化合物;等が挙げ
られる。これらのビニル系単量体は、単独で用いてもよ
いし、複数の単量体を組み合わせて用いてもよい。
20℃の水に対する溶解度が0.1重量%以上の単量体と
して、例えば、(メタ)アクリル酸メチル等の(メタ)
アクリル酸エステル類;(メタ)アクリルアミド等のア
ミド類;(メタ)アクリロニトリル等のシアン化ビニル
化合物;4−ビニルピリジン等の含窒素ビニル化合物、酢
酸ビニル、アクロレインなどを挙げることができる。一
方、20℃の水に対する溶解度が0.1重量%未満の単量体
として、例えば、スチレン、ブチルアクリレート、2−
エチルヘキシルアクリレート、エチレン、プロピレンな
どを挙げることができる。
これらのビニル系単量体とともに、任意の架橋剤を必
要に応じて用いることができる。架橋剤としては、例え
ば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、及びこれ
らの誘導体等の芳香族ジビニル化合物;エチレングリコ
ールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタク
リレート等のジエチレン性不飽和カルボン酸エステル;
N,N−ジビニルアニリン、ジビニルエーテル等のジビニ
ル化合物;3個以上のビニル基を有する化合物;等を挙げ
ることができる。これらの架橋剤は、それぞれ単独で、
あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明では、架橋剤を、ビニル系単量体100重量部に対
して、通常0.1〜5重量部、好ましくは0.3〜2重量部の
割合で用いることが望ましい。
分散剤 本発明において、懸濁重合の際に用いる分散剤(分散
安定剤)として、通常の懸濁重合で使用されているもの
を使用することができる。分散剤は、一般に、保護コロ
イド膜を形成させ、立体障害による反発力を発現させる
水溶性高分子と、難水溶性無機物質との二つに大別され
る。水溶性高分子としては、例えば、ポリビニルアルコ
ール、メチルセルロース、ゼラチン等を例示することが
できる。難水溶性無機物質としては、例えば、リン酸カ
ルシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、炭酸バリウ
ム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の難水溶性塩
類;タルク、珪酸等の無機高分子物質;酸化アルミニウ
ム、酸化チタン等の金属酸化物、水酸化アルミニウム、
水酸化第二鉄等の金属水酸化物;等を例示することがで
きる。
分散剤として、水溶性多価金属塩と水酸化アルカリ金
属塩との水相中の反応により生成する難水溶性の水酸化
金属塩コロイドを用いることが好ましい。この難水溶性
の水酸化金属塩コロイドは、個数粒径分布が、D50(個
数粒径分布の50%累積値)が0.5μm以下で、D90(個数
粒径分布の90%累積値)が1μm以下であることが好ま
しい。
分散剤は、ビニル系単量体100重量部に対して、通
常、0.1〜20重量部の割合で使用する。この割合が0.1重
量部より少ないと、充分な重合安定性を得ることが困難
であり、重合凝集物が生成し易くなる。逆に、20重量部
を超えると、重合安定性の効果が飽和し、経済的でな
い。
油溶性の重合開始剤 前段重合工程で使用する油溶性の重合開始剤として
は、使用する単量体に可溶のものであればよく、例え
ば、メチルエチルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオ
キシド、アセチルペルオキシド、ジクミルペルオキシ
ド、ラウロイルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシ
ド、t−ブチルペルオキシ−2−エチルペキサノエー
ト、ジ−イソプロピルペルオキシジカーボネート、ジ−
t−ブチルペルオキシイソフタレート、サクシニックア
ミドペルオキシド、t−ブチルペルオキシイソブチレー
ト、t−ヘキシルペルオキシ−2−エチルヘキサノエー
ト等の過酸化物類;2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバ
レロニトリル)、2,2′−アゾビスイソブチロニトリ
ル、1,1′−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニト
リル)等のアゾ化合物;などを挙げることができる。
これらの油溶性開始剤のうち、得られたトナー印字評
価時の臭気が少ないこと、及び臭気などの揮散成分によ
る環境破壊が少ないことから、半減期が10時間となる温
度(10時間半減期)が60〜80℃、好ましくは65〜80℃
で、かつ、分子量が250以下の有機過酸化物、特に、t
−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエートが好ま
しい。油溶性重合開始剤の10時間半減期が60℃未満で
は、重合温度が80℃以下になって、残存モノマー量が増
える。10時間半減期が80℃を越えると、重合温度が100
℃以上になって、重合容器を耐圧にする必要が生じる。
油溶性重合開始剤の分子量が250を越えると、反応終了
後に、重合開始剤分解物の分子量が大きくなって、乾燥
時に飛ばす、揮発成分量が増え、臭気が強くなる。アゾ
系重合開始剤は、一般に、臭気が強くなる傾向が見られ
る。重合開始剤の分子量が250以下でも、芳香環をもつ
ものでは、残存モノマー量が増える傾向が見られる。そ
の理由は、カーボンブラックなどの着色剤が存在する
と、重合反応が阻害されるためと推定される。
これらの油溶性の重合開始剤は、重合性単量体100重
量部に対して、通常、0.1〜20重量部、好ましくは1〜1
0重量部の割合で用いられる。
着色剤 本発明で使用する着色剤としては、例えば、カーボン
ブラック、ニグロシンベース、アニリンブルー、カルコ
オイルブルー、クロムイエロー、ウルタラマリンブル
ー、アリエントオイルレッド、フタロシアニンブルー、
マラカイトグリーンオクサレート等の染顔料類;コバル
ト、ニッケル、三二酸化鉄、四三酸化鉄、酸化鉄マンガ
ン、酸化鉄亜鉛、酸化鉄ニッケル等の磁性粒子;などを
挙げることができる。染顔料類は、重合性単量体100重
量部に対して、通常、0.1〜20重量部、好ましくは1〜1
0重量部の割合で用いられる。磁性粒子は、重合性単量
体100重量部に対して、通常、1〜100重量部、好ましく
は5〜50重量部の割合で用いられる。
添加剤 重合性単量体組成物(単量体液)には、必要に応じ
て、油溶性の重合開始剤、分子量調整剤、架橋剤、離型
剤、帯電制御剤等の各種添加剤を添加することができ
る。油溶性の重合開始剤や架橋剤は、前述したとおりで
ある。
分子量調整剤としては、例えば、t−ドデシルメルカ
プタン、n−ドデシルメルカプタン、n−オクチルメル
カプタン等のメルカプタン類;四塩化炭素、四臭化炭素
等のハロゲン化炭化水素類;などを挙げることができ
る。これらの分子量調整剤は、重合開始前、あるいは重
合中に添加することができる。分子量調整剤は、重合性
単量体100重量部に対して、通常、0.01〜10重量部、好
ましくは0.1〜5重量部の割合で用いられる。
離型剤としては、例えば、低分子量ポリエチレン、低
分子量ポリプロピレン、低分子量ポリブチレンなどの低
分子量ポリオレフィン類;パラフィンワックス類;など
を挙げることができる。離型剤は、重合性単量体100重
量部に対して、通常、0.1〜20重量部、好ましくは1〜1
0重量部の割合で使用される。
帯電制御剤は、トナーの帯電性を向上させるために、
重合性単量体組成物中に含有させることが好ましい。帯
電制御剤としては、各種の正帯電または負帯電の帯電制
御剤を用いることができる。帯電制御剤の具体例として
は、ニグロシンN01(オリエント化学社製)、ニグロシ
ンEX(オリエント化学社製)、スピロブラックTRH(保
土ケ谷化学社製)、T−77(保土ケ谷化学社製)、ボン
トロンS−34(オリエント化学社製)、ボントロンE−
84(オリエント化学社製)等を挙げることができる。帯
電制御剤は、重合性単量体100重量部に対して、通常、
0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部の割合で用
いられる。帯電制御剤をシェル成分用単量体と共に使用
すると、得られたトナーのカブリが少なくなるので好ま
しい。
さらに、着色剤のトナー粒子中への均一分散等を目的
として、オレイン酸、ステアリン酸等の滑剤;シラン系
またはチタン系カップリング剤等の分散助剤;などを重
合性単量体組成物中に含有させてもよい。このような滑
剤や分散剤は、着色剤の重量を基準として、通常、1/10
00〜1/50程度の割合で使用される。
静電荷像像現像用トナー 本発明の静電荷像現像用トナーは、コア成分40〜99重
量%、好ましくは50〜95重量%、とシェル成分1〜60重
量%、好ましくは5〜50重量%とからなるカプセル型ト
ナー粒子である。シェル成分の割合が過小であると、カ
プセル化による保存性改善効果が小さく、逆に、過大で
あると、定着温度の低減やOHP透過性の改善効果が小さ
くなる。
本発明の静電荷像現像用トナーは、通常、堆積平均粒
子径が2〜20μm、好ましくは3〜15μmで、粒径分布
(体積平均粒子径/個数平均粒子径)が1.6以下、好ま
しくは1.5以下の粒径分布がシャープな球形の微粒子で
ある。本発明の製造方法により得られる静電荷像現像用
トナーを用いると、定着温度を80〜180℃、好ましくは1
00〜150℃の低い温度に低減することができ、しかも保
存中に凝集せず、保存性に優れている。
画像形成装置 本発明の静電荷像現像用トナーは、電子写真法を利用
した画像形成装置において用いられる。
図1に、画像形成装置の一例の断面図を示す。この画
像形成装置では、像担持体として感光体ドラム1が矢印
方向に回転自在に装着されている。感光体ドラム1は、
通常、導電性支持ドラム体の外周上に光導電層を儲けた
構造を有している。光導電層は、例えば、有機系感光
体、セレン感光体、酸化亜鉛感光体、アモルファスシリ
コン感光体などで構成される。
感光体ドラム1の周囲には、その周方向に沿って、帯
電手段3、潜像形成手段4、現像手段5、転写手段6、
及びクリーニング手段2が配置されている。帯電手段3
は、感光体ドラム1の表面をプラスまたはマイナスに一
様に帯電する作用を担い、図1に示す帯電ロール以外
に、例えば、コロナ放電装置、帯電ブレードなどを用い
ることができる。潜像形成手段4は、画像信号に対応し
た光を、一様に帯電された感光体ドラム表面に所定のパ
ターンで照射して、被照射部分に静電潜像を形成する
(反転現像方式)か、あるいは、光が照射されない部分
に静電潜像を形成する(正規現像方式)作用を行う。潜
像形成手段4は、例えば、レーザ装置と光学系との組み
合わせ、あるいはLEDアレイと光学系との組み合わせに
より構成される。
現像手段5は、感光体ドラム1表面に形成された静電
潜像に現像剤(トナー)を付着させる作用を行う。現像
手段5は、通常、現像ローラ8、現像ローラ用ブレード
9、現像剤10の収容手段(収容ケーシング)11、及び現
像剤供給手段(供給ローラ)12を備えた現像装置であ
る。現像ローラ8は、感光体ドラム1に対向して配置さ
れており、通常、その一部が感光体ドラム1に接触する
ように近接して配置され、感光体ドラム1とは反対方向
に回転させる。供給ローラ12は、現像ローラ8に接触し
て、現像ローラ8と同じ方向に回転するようにし、現像
ローラ8の外周にトナー10を供給する。現像ローラ8
は、現像装置内で回転させると、摩擦による静電気力な
どにより現像剤収容手段11内のトナー10が外周面に付着
する。現像ローラ用ブレード9は、回転する現像ローラ
8の外周面に当接し、現像ローラ8の外周面に形成され
るトナー層の層厚を調節する。反転現像方式において
は、感光体ドラム1の光照射部にのみトナーを付着さ
せ、正規現像方式においては、光非照射部にのみトナー
を付着させるように、現像ローラ8と感光体ドラム1と
の間にバイアス電圧が印加される。
転写手段6は、現像手段5により形成された感光体ド
ラム1表面のトナー像を被転写材(転写紙)7に転写す
るためのものであり、図1に示す転写ローラ以外に、例
えば、コロナ放電装置、転写ベルトなどを使用すること
ができる。クリーニング手段2は、感光体ドラム1の表
面に残留したトナーを清掃するためのものであり、例え
ば、清掃用ブレードなどにより構成される。このクリー
ニング手段は、現像時と同時にクリーニング作用を行う
方式の場合には、必ずしも必要ではない。
したがって、本発明によれば、前記製造方法により得
られた静電荷像現像用トナーを収容する収容手段、収容
手段に収容されたトナーを供給する供給手段、像担持
体、像担持体に対向して設けられ、供給手段により供給
されたトナーを用いて像担持体上に形成された静電潜像
を現像する現像手段、及び現像されたトナー像を被転写
材に転写する転写手段を備えた画像形成装置が提供され
る。
実施例 以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明を更に具体
的に説明するが、本発明は、これらの実施例のみに限定
されるものではない。なお、部及び%は、特に断りのな
い限り重量基準である。
実施例及び比較例における物性の測定方法は、以下の
とおりである。
(1)トナーの粒径 トナー粒子の粒径は、コールターカウンター(コール
ター社製)により、体積平均粒径(dv)及び粒径分布す
なわち体積平均粒径と個数平均粒径(dp)との比(dv/d
p)を測定した。このコールターカウンターによる測定
においては、以下に示すパラメーターを用いた。
アパーチャー径:100μm 媒 体 :イソトンII 濃 度 :15% 測定粒子個数 :50000個 (2)トナーの体積固有抵抗 トナーの体積固有抵抗は、誘電体損測定器(商品名:T
RS−10型、安藤電気社製)を用い、温度30℃、周波数1k
Hzの条件下で測定した。
(3)トナーの定着温度 市販の非磁性一成分現像方式のプリンターの定着ロー
ル部の温度を変化できるように改造したプリンターで、
トナーの画像評価を行った。定着率80%の温度を定着温
度と評価した。定着試験は、プリンターの定着ロールの
温度を変化させて、それぞれの温度での定着率を測定
し、温度−定着率の関係を求めることにより行った。定
着率は、改造プリンターで印刷した試験用紙における黒
ベタ領域のテープ剥離操作前後の画像濃度の比率から計
算した。すなわち、テープ剥離前の画像濃度をID前、テ
ープ剥離後の画像濃度をID後とすると、 定着率(%)=(ID後/ID前)×100 である。ここで黒ベタ領域とは、その領域内部の(プリ
ンター正業部を制御する仮想的な)ドットのすべてにト
ナーを付着させるように制御した領域のことである。テ
ープ剥離操作とは、試験紙用の測定部分に粘着テープ
(住友スリーエム社製スコッチメンディングテープ810
−3−18)を貼り、一定圧力で押圧して付着させ、その
後、一定速度で紙に沿った方向に粘着テープを剥離する
一連の操作である。また、画像濃度は、McBeth社製反射
式画像濃度測定機を用いて測定した。
(4)トナーの保存性 保存性の評価は、トナー試料を密閉した容器に入れ
て、密閉した後、温度を制御した恒温水槽の中に沈め、
一定時間経過した後に取り出して、凝集したトナーの重
量を測定した。容器から取り出した試料を42メッシュの
篩いの上にできるだけ構造を破壊しないように移し、粉
体測定機(細川ミクロン社製)のREOSTATで振動の強度
を4.5に設定して、30秒間振動した後、篩い上に残った
トナーの重量を測定し、凝集したトナーの重量とした。
この凝集したトナーの重量と試料の重量とから、トナー
の凝集率(重量%)を算出した。トナーの保存性は、以
下の4段階で評価した。
◎:凝集率が5重量%未満、 ○:凝集率が5重量%以上10重量%未満、 △:凝集率が10重量%以上50重量%未満、 ×:凝集率が50重量%以上。
(5)OHP透過性 前述の改造したプリンターの定着ロールの温度を180
℃に設定し、市販のOHP(内田洋行社製トランスペアレ
ンシー)シートを用いて、印字し、トナーのOHP透過性
を評価した。印字がOHPシートを透過するか否かを目視
にて観察し、透過または不透過を評価した。
[実施例1] スチレン60部、n−ブチルアクリレート40部、カーボ
ンブラック(デグサ社製、商品名プリンテックス150T)
5部、帯電制御剤(保土ケ谷化学社製、商品名スピロン
ブラックTRH)1部、ジビニルベンゼン0.3部、及び2,2
−アゾビスイソブチロニトリル2部(得られるコア成分
用共重合体の計算Tg=20℃)を、高剪断力を有する混合
機である。TK式ホモミキサー(特殊機化工社製)によ
り、6000rpmの回転数で撹拌、混合して、均一分散した
コア成分用単量体組成物を調製した。
他方、イオン交換水250部に塩化マグネシウム(水溶
性多価金属塩)9.8部を溶解した水溶液に、イオン交換
水50部に水酸化ナトリウム(水酸化アルカリ金属塩)6.
9部を溶解した水溶液を撹拌下で徐々に添加して、水酸
化マグネシウムコロイド(難水溶性の水酸化金属塩コロ
イド)分散液を調製した。生成した上記コロイドの粒径
分布をマイクロトラック粒径分布測定器(日機装社製)
で測定したところ、粒径は、D50(個数粒径分布の50%
累積値)が0.38μmで、D90(個数粒径分布の90%累積
値)が0.82μmであった。このマイクロトラック粒径分
布測定器による測定においては、以下に示すパラメータ
ーを用いた。
測定レンジ:0.12〜704μm 測定時間 :30秒 媒 体 :イオン交換水 一方、スチレン(計算Tg=100℃)10部と水100部を超
音波乳化機(超音波工業製)にて微分散化処理して、シ
ェル成分用単量体の分散液を調製した。超音波乳化機で
の微分酸単量体液滴の粒径は、得られた液滴を1%ヘキ
サメタリン酸ナトリウム水溶液中に濃度3%で加え、マ
イクロトラック粒径分布測定器で測定したところ、D90
が1.6μmであった。
上記により得られた水酸化マグネシウムコロイド分散
液に、上記コア成分用重合性単量体組成物を投入し、TK
式ホモミキサーを用いて8000rpmの回転数で高剪断撹拌
して、コア成分用単量体組成物の液滴(単量体組成物粒
子)を造粒した。この造粒したコア成分用単量体組成物
の水分散液を、撹拌翼を装着した反応器に入れ、65℃で
重合反応を開始させ、重合転化率が80%に達したとき、
シェル成分用単量体の分散液を反応器に添加し、次い
で、水溶性ラジカル開始剤として1%過硫酸カリウム水
溶液1部を添加し、その後、5時間反応を継続して反応
を完結させ、重合体粒子(トナー粒子)の水分散液を得
た。なお、コールターカウンター法により測定した重合
転化率80%のコア成分の着色重合体粒子の個数平均粒径
(dp)は、5.7μmであった。
重合反応終了後のトナー粒子の粒径を、コールターカ
ウンター(コールター社製)より測定したところ、その
体積平均粒径(dv)は5.8μmで、その粒径分布すなわ
ち体積平均粒径と個数平均粒径(dp)との比(dv/dp)
は1.32であった。得られたトナー粒子をエポキシ樹脂で
包埋した後、ウルトラミクロトームで1mm厚に切断し、
切断面を透過型電子顕微鏡で観察したところ、トナー粒
子には、0.2μm厚のシェルが生成していることが確認
された。
上記により得た重合体粒子の水分散液を撹拌しなが
ら、硫酸により系のpHを4以下にして酸洗浄(25℃ 10
分間)を行い、濾過により水を分離した後、新たにイオ
ン交換水500部を加えてリスラリー化し水洗浄を行っ
た。その後、再度、脱水と水洗浄を数回繰り返し行っ
て、固形分を濾過分離した後、乾燥機にて50℃で一昼夜
乾燥を行い、トナー粒子を得た。
上記により得られたトナー粒子100部に、疎水化処理
したコロイダルシリカ(商品名:R−972、日本アエロジ
ル社製)0.3部を添加し、ヘンシェルミキサーを用いて
混合してトナーを調製した。このようにして得られたト
ナーの体積固有抵抗を測定したところ、1.0×1011Ω・c
mであった。
上記により得られたトナーを用いて定着温度を測定し
たところ、130℃であった。また、このトナーの保存性
は、非常に良好であった(評価=◎)。結果を表1に示
す。その他の画像評価では、画像濃度が高く、カブリ、
ムラの無い、解像度の極めて良好な画像が得られた。
[実施例2] 実施例1において、重合途中で添加するシェル成分用
単量体の分散液と1%過硫酸カリウム水溶液を、コア成
分用単量体組成物の重合転化率93%の時点で添加したこ
と以外は、実施例1と同様な操作方法により重合トナー
を得た。得られたトナー粒子の粒子径、定着温度、及び
保存性の測定結果を表1に示す。
[実施例3] 実施例1において、重合途中で添加するシェル成分用
単量体のスチレンの量を20部に、1%過硫酸カリウム水
溶液の量を2倍に、それぞれ変更したこと以外は、実施
例1と同様な操作方法により重合トナーを得た。得られ
たトナー粒子の粒子径、定着温度、及び保存性の測定結
果を表1に示す。
[比較例1] 実施例1において、重合途中でシェル成分用単量体の
分散液と1%過硫酸カリウム水溶液の添加を行わなかっ
たこと以外は、実施例1と同様な操作方法により重合ト
ナーを得た。得られたトナー粒子の粒子径、定着温度、
及び保存性の測定結果を表1に示す。
[比較例2] 実施例1において、コア成分用単量体の重合転化率が
80%に達したときに添加するシェル成分用単量体の分散
液及び過硫酸カリウム水溶液の代わりに、スチレン10
部、2,2−アゾビスイソブチロニトリル0.2部、及び水10
0部を混合した液を添加したこと以外は、実施例1と同
様にして重合トナーを得た。得られたトナー粒子の粒子
径、定着温度、及び保存性の測定結果を表1に示す。
[実施例4] 実施例1において、重合途中で添加する水溶性ラジカ
ル開始剤としての過硫酸カリウムを2,2−アゾビス−2
−メチル−N−1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−
ヒドロキシエチルプロピオアミドに代えたこと以外は、
実施例1と同様な操作方法により、重合トナーを得た。
得られたトナー粒子の粒子径、定着温度、及び保存性の
測定結果を表1に示す。
[実施例5] 実施例1において、コア成分用単量体組成物中のスチ
レン及びアクリル酸n−ブチルの量をそれぞれスチレン
75部とアクリル酸n−ブチル25部(計算Tg=44℃)に変
更したこと以外は、実施例1と同様な操作方法により、
重合トナーを得た。得られたトナー粒子の粒子径、定着
温度、及び保存性の測定結果を表1に示す。
[実施例6] 実施例1において、コア成分用単量体組成物中のスチ
レン及びアクリル酸n−ブチルの量をそれぞれスチレン
55部とアクリル酸n−ブチル45部(計算Tg=10℃)に変
更したこと以外は、実施例1と同様な操作方法により、
重合トナーを得た。得られたトナー粒子の粒子径、定着
温度、及び保存性の測定結果を表1に示す。
[実施例7] 実施例1において、重合途中で添加するシェル成分用
単量体を超音波乳化機による微分散化処理を行うに際し
て、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(和光純薬
社性)0.001部を添加した。その際、単量体微分散液滴
のD90は、0.95μmであった。それ以外は、実施例1と
同様な操作方法により、重合トナーを得た。得られたト
ナー粒子の粒子径、定着温度、及び保存性の測定結果を
表1に示す。
[実施例8] 実施例1において、重合途中で添加するシェル成分用
単量体に、帯電制御剤(オリエント化学社製ボントロン
E−84)を0.01部添加したこと以外は、実施例1と同様
な操作方法により、重合トナーを得た。得られたトナー
粒子の粒子径、定着温度、及び保存性の測定結果を表1
に示す。
[実施例9](カラートナー) 実施例1において、カーボンブラックの代わりに、フ
ラトシアニンブルー(住友化学社製 GNX)5部を用い
た以外は、実施例1と同様の方法にて重合トナーを得
た。トナー粒径(dv)、定着温度、保存性、及びOHP透
過性の測定結果を表2に示す。
[比較例3] 比較例1において、カーボンブラックの代わりに、フ
タロシアニンブルー(住友化学社製 GNX)を5部用い
た以外は、比較例1と同様の方法にて重合トナーを得
た。トナー粒径(dv)、定着温度、保存性、及びOHP透
過性の測定結果を表2に示す。
[比較例4] 比較例1において、カーボンブラックの代わりに、フ
タロシアニンブルー(住友化学社製 GNX)5部を用
い、かつ、コア成分用単量体組成物中のスチレン及びア
クリル酸n−ブチルの量をそれぞれスチレン85部とアク
リル酸n−ブチル15部に変更した以外は、比較例1と同
様の方法にて、重合トナーを得た。トナー粒径(dv)、
定着温度、保存性、及びOHP透過性の測定結果を表2に
示す。
[実施例10] 実施例10では、実施例1において、シェル成分用単量
体のスチレンをメチルメタクリレートに代え、かつ、超
音波乳化機による微分酸処理を行わなかった実験例を示
す。
スチレン60部、n−ブチルアクリレート40部、カーボ
ンブラック(デグサ社製、商品名プリンテックス150T)
5部、帯電制御剤(保土ケ谷化学社製、商品名スピロン
ブラックTRH)1部、ジビニルベンゼン0.3部、及び2,2
−アゾビスイソブチロニトリル2部(得られるコア成分
用共重合体の計算Tg=20℃)を、高剪断力を有する混合
機であるTK式ホモミキサー(特殊機化工社製)により、
6000rpmの回転数で撹拌、混合して、均一分散したコア
成分用単量体組成物を調製した。
他方、イオン交換水250部に塩化マグネシウム(水溶
性多価金属塩)9.8部を溶解した水溶液に、イオン交換
水50部に水酸化ナトリウム(水酸化アルカリ金属塩)6.
9部を溶解した水溶液を撹拌下で徐々に添加して、水酸
化マグネシウムコロイド(難水溶性の水酸化金属塩コロ
イド)分散液を調製した。生成した上記コロイドの粒径
分布をマイクロトラック粒径分布測定器(日機装社製)
で測定したところ、粒径は、D50(個数粒径分布の50%
累積値)が0.38μmで、D90(個数粒径分布の90%累積
値)が0.82μmであった。
上記により得られた水酸化マグネシウムコロイド分散
液に、上記コア成分用重合性単量体組成物を投入し、TK
式ホモミキサーを用いて8000rpmの回転数で高剪断撹拌
して、コア成分用単量体組成物の液滴(単量体組成物粒
子)を造粒した。この造粒したコア成分用単量体組成物
の水分散液を、撹拌翼を装着した反応器に入れ、65℃で
重合反応を開始され、重合転化率が80%に達したとき、
シェル成分用単量体としてメチルメタクリレート(計算
Tg=105℃)10部を反応器に添加し、次いで、水溶性ラ
ジカル開始剤として1%過硫酸カリウム水溶液1分を添
加し、その後、5時間反応を継続して反応を完結させ、
重合体粒子(トナー粒子)の水分散液を得た。
重合反応終了後のトナー粒子の粒径を、コールターカ
ウンター(コールター社製)より測定したところ、その
体積平均粒径(dv)は5.7μmで、その粒径分布すなわ
ち体積平均粒径と個数平均粒径(dp)との比(dv/dp)
は1.31であった。得られたトナー粒子をエポキシ樹脂で
包埋した後、ウルトラミクロトームで1mm厚に切断し、
切断面を透過型電子顕微鏡で観察したところ、トナー粒
子には、0.2μm厚のシェルが生成していることが確認
された。
上記により得た重合体粒子の水分散液を撹拌しなが
ら、硫酸により系のpHを4以下にして酸洗浄(25℃ 10
分間)を行い、濾過により水を分離した後、新たにイオ
ン交換水500部を加えてリスラリー化し水洗浄を行っ
た。その後、再度、脱水と水洗浄を数回繰り返して行っ
て、固形分を濾過分離した後、乾燥機にて50℃で一昼夜
乾燥を行い、トナー粒子を得た。
上記により得られたトナー粒子100部に、疎水化処理
したコロイダルシリカ(商品名:R−972、日本アエロジ
ル社製)0.3部を添加し、ヘンジェルミキサーを用いて
混合してトナーを調製した。このようにして得られたト
ナーの体積固有抵抗を測定したところ、1.5×1011Ω・c
mであった。
上記により得られたトナーを用いて定着温度を測定し
たところ、130℃であった。また、このトナーの保存性
は、非常に良好であった(評価=◎)。結果を表3に示
す。その他の画像評価では、画像濃度が高く、カブリ、
ムラの無い、解像度の極めて良好な画像が得られた。
[実施例11] 実施例10において、重合途中で添加するメチルメタク
リレート及び1%過硫酸カリウム水溶液を、コア成分用
単量体組成物の重合転化率93%の時点で添加したこと以
外は、実施例10と同様な操作方法により重合トナーを得
た。得られたトナー粒子の粒子径、定着温度、及び保存
性の測定結果を表3に示す。
[実施例12] 実施例10において、重合途中で添加するメチルメタク
リレートの量を20部に、1%過硫酸カリウム水溶液の量
を2部に、それぞれ変更したこと以外は、実施例10と同
様な操作方法により重合トナーを得た。得られたトナー
粒子の粒子径、定着温度、及び保存性の測定結果を表3
に示す。
[実施例13] 実施例10において、シェル成分用単量体としてのメチ
ルメタクリレートをアクリロニトリル(計算Tg=125
℃)に変更した以外は、実施例10と同様な操作方法によ
り、重合トナーを得た。得られたトナー粒子の粒子径、
定着温度、及び保存性の測定結果を表3に示す。
[実施例14] 実施例10において、カーボンブラックの代わりに、フ
タロシアニンブルー(住友化学社製 GNX)5部を用い
た以外は、実施例10と同様の方法にて重合トナーを得
た。この重合トナーの評価結果は、トナー粒径(dv)が
5.9μm、定着温度が130℃、保存性が◎、及びOHP透過
性が透過であった。
[実施例15] スチレン60部、n−ブチルアクリレート40部、カーボ
ンブラック(デグサ社製、商品名プリンテックス150T)
5部、帯電制御剤(保土ケ谷化学社製、商品名スピロン
ブラックTRH)1部、ジビニルベンゼン0.3部、及び2,2
−アゾビスイソブチロニトリル2部(得られるコア成分
用共重合体の計算Tg=20℃)を、高剪断力を有する混合
機であるTK式ホモミキサー(特殊機化工社製)により、
6000rpmの回転数で撹拌、混合して、均一分散したコア
成分用単量体組成物を調製した。
他方、イオン交換水250部に塩化マグネシウム(水溶
性多価金属塩)9.8部を溶解した水溶液に、イオン交換
水50部に水酸化ナトリウム(水酸化アルカリ金属塩)6.
9部を溶解した水溶液を撹拌下で徐々に添加して、水酸
化マグネシウムコロイド(難水溶性の水酸化金属塩コロ
イド)分散液を調製した。生成した上記コロイドの粒径
分布をマイクロトラック粒径分布測定器(日機装社製)
で測定したところ、粒径は、D50(個数粒径分布の50%
累積値)が0.38μmで、D90(個数粒径分布の90%累積
値)が0.82μmであった。このマイクロトラック粒径分
布測定器による測定においては、以下に示すパラメータ
ーを用いた。
測定レンジ:0.12〜704μm 測定時間 :30秒 媒 体 :イオン交換水 上記により得られた水酸化マグネシウムコロイド分散
液に、上記コア成分用重合性単量体組成物を投入し、TK
式ホモミキサーを用いて8000rpmの回転数で高剪断撹拌
して、コア成分用単量体組成物の液滴(単量体組成物粒
子)を造粒した。この造粒したコア成分用単量体組成物
の水分散液を、撹拌翼を装着した反応器に入れ、65℃で
重合反応を開始させ、重合転化率が80%に達したとき、
メタノール20部を添加した。その10分後に、シェル成分
用単量体としてスチレン(計算Tg=100℃)10部を反応
器に添加し、次いで、1%過硫酸カリウム水溶液1部を
添加し、その後、5時間反応を継続して反応を完結さ
せ、重合体粒子(トナー粒子)の水分散液を得た。
重合反応終了後のトナー粒子の粒径を、コールターカ
ウンター(コールター社製)により測定したところ、そ
の体積平均粒径(dv)は5.7μmで、その粒径分布すな
わち体積平均粒径と個数平均粒径(dp)との比(dv/d
p)は1.31であった。得られたトナー粒子をエポキシ樹
脂で包埋した後、ウルトラミクロトームで1mm厚に切断
し、切断面を透過型電子顕微鏡で観察したところ、トナ
ー粒子には、0.2μm厚のシェルが生成していることが
確認された。
上記により得た重合体粒子の水分散液を撹拌しなが
ら、硫酸により系のpHを4以下にして酸洗浄(25℃ 10
分間)を行い、濾過により水を分離した後、新たにイオ
ン交換水500部を加えてリスラリー化し水洗浄を行っ
た。その後、再度、脱水と水洗浄を数回繰り返し行っ
て、固形分を濾過分離した後、乾燥機にて50℃で一昼夜
乾燥を行い、トナー粒子を得た。
上記により得られたトナー粒子100部に、疎水化処理
したコロイダルシリカ(商品名:R−972、日本アエロジ
ル社製)0.3部を添加し、ヘンシェルミキサーを用いて
混合してトナーを調製した。このようにして得られたト
ナーの体積固有抵抗を測定したところ、1.8×1011Ω・c
mであった。
上記により得られたトナーを用いて定着温度を測定し
たところ、130℃であった。また、このトナーの保存性
は、非常に良好であった(評価=◎)。結果を表4に示
す。その他の画像評価では、画像濃度が高く、カブリ、
ムラの無い、解像度の極めて良好な画像が得られた。
[実施例16] 実施例15において、重合途中で添加するスチレンと1
%過硫酸カリウム水溶液を、コア成分用単量体組成物の
重合転化率93%の時点で添加したこと以外は、実施例15
の同様な操作方法により重合トナーを得た。得られたト
ナー粒子の粒子径、定着温度、及び保存性の測定結果を
表4に示す。
[実施例17] 実施例15において、重合途中で添加するスチレンの量
を20部に、1%過硫酸カリウム水溶液の量を2部に、そ
れぞれ変更したこと以外は、実施例15と同様な操作方法
により重合トナーを得た。得られたトナー粒子の粒子
径、定着温度、及び保存性の測定結果を表4に示す。
[実施例18] 実施例15において、重合途中で添加するメタノールを
アセトンに変更したこと以外は、実施例15と同様な操作
方法により重合トナーを得た。得られたトナー粒子の粒
子径、定着温度、及び保存性の測定結果を表4に示す。
[実施例19] 実施例15において、第一工程(コア成分重合体粒子の
製造工程)での重合転化率が80%に達したとき、第一シ
ェル成分用単量体としてメチルメタクリレート(計算Tg
=105℃)10部を添加した。次いで、1%過硫酸カリウ
ム水溶液1部を添加し、その後、1時間反応を継続させ
た後、メタノール20部を添加した。その10分後に、第二
シェル成分用単量体としてスチレン(計算Tg=100℃)
5部を反応器に添加し、次いで、0.5%過硫酸カリウム
水溶液0.5部を添加し、その後、5時間反応を継続して
反応を完結させ、重合体粒子(トナー粒子)を得た。得
られたトナー粒子の粒子径、定着温度、及び保存性の測
定結果を表4に示す。
[実施例20] 実施例15において、重合途中で添加するスチレンに、
帯電制御剤(オリエント化学社製ボントロンE−84)0.
01部を添加したこと以外は、実施例15と同様な操作方法
により重合トナーを得た。得られたトナー粒子の粒子
径、定着温度、及び保存性の測定結果を表4に示す。
[比較例5] 実施例15において、重合途中でメタノール、スチレ
ン、及び過硫酸カリウム水溶液を添加しなかったこと以
外は、実施例15と同様な操作方法により重合トナーを得
た。得られたトナー粒子の粒子径、定着温度、及び保存
性の測定結果を表4に示す。得られた重合トナーの保存
性評価は、×であり、劣悪なものであった。
[実施例21] 実施例15において、カーボンブラックの代わりに、フ
タロシアニンブルー(住友化学社製 GNX)5部を用い
た以外は、実施例15と同様の方法にて重合トナーを得
た。得られたトナー粒子の粒子径、定着温度、保存性、
及びOHP透過性の測定結果を表5に示す。
[比較例6] 比較例5において、カーボンブラック5部の代わり
に、フタロシアニンブルー(住友化学社製 GNX)5部
を用いた以外は、比較例5と同様の方法にて重合トナー
を得た。得られたトナー粒子の粒子径、定着温度、保存
性、及びOHP透過性の測定結果を表5に示す。
[比較例7] 比較例5において、カーボンブラック5部の代わり
に、フタロシアニンブルー(住友化学社製 GNX)5部
を用い、かつ、単量体成分をスチレン85部とn−ブチル
アクリレート15部(共重合体の計算Tg=66℃)に変更し
た以外は、比較例5と同様の方法にて重合トナーを得
た。得られたトナー粒子の粒子径、定着温度、保存性、
及びOHP透過性の測定結果を表5に示す。
[実施例22] 実施例15において、コア成分用単量体組成物の重合に
使用する油溶性開始剤として、2,2−アソビスイソブチ
ロニトリルの代わりにt−ブチルペルオキシ−2−エチ
ルヘキサノエートを使用し、反応温度を90℃にした以外
は、実施例15と同様の方法にて重合トナーを得た。得ら
れた重合トナーは、実施例15で得られた重合トナーとほ
ぼ同様の定着温度、保存性を示した。下記の方法により
残存モノマー量の分析を行ったところ、実施例15の重合
トナーの残存モノマー量は690ppmであったのに対して、
実施例22の重合トナーの残存モノマー量は230ppmと大幅
に低減していることが分かった。結果を表6に示す。
残存モノマー量の分析 重合トナー中の残存モノマー量は、ガスクロマトグラ
フィーにより測定した。10mlのメスフラスコに試料の重
合トナー0.2gを精秤し、メタノールを標線まで加えた
後、5時間浸透させた。次いで、遠心分離にて不溶分を
沈殿させた後、上澄み液1μlをGC−MSに注入して、モ
ノマー分析を行った。GC−MS条件を下記に記す。
カラム :HP−1、0.25mm×20m、1μm オーブン:50℃から昇温速度10℃/分で260℃に昇温 INJ. :220℃ DET. :260℃ [実施例23〜25] 油溶性開始剤の種類を表6に示すものに変え、かつ、
表6に示す重合温度としたこと以外は、実施例22と同様
にして、それぞれ重合トナーを得た。得られた各重合ト
ナーは、実施例15で得られた重合トナーとほぼ同様の定
着温度、保存性を示した。
油溶性開始剤の種類や、残存モノマー量、臭気判定な
どの測定結果を表6に示す。
産業上の利用可能性 本発明の製造方法によれば、低い定着温度と良好なOH
P透過性を有し、しかも保存性に優れた静電荷像現像用
トナーが提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小川 徳大 神奈川県川崎市幸区戸手4−6−17 (56)参考文献 特開 昭61−118758(JP,A) 特開 平3−68961(JP,A) 特開 平2−61648(JP,A) 特開 平8−314186(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/08

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分散剤を含む水系分散媒体中で、少なくと
    も重合性単量体と着色剤とを含有する単量体組成物を懸
    濁重合することにより、着色重合体粒子からなる静電荷
    像現像用トナーを製造する方法において、 (1)水系分散媒体中で、ガラス転移温度80℃以下の重
    合体を形成する少なくとも一種のコア成分用単量体と着
    色剤とを含有するコア成分用単量体組成物を、油溶性重
    合開始剤を用いて、該単量体の重合転化率が80%以上と
    なるまで懸濁重合して、コア成分となる着色重合体粒子
    を形成する第一工程、及び (2)コア成分となる着色重合体粒子を含有する反応系
    に、コア成分の重合体のガラス転移温度よりも高いガラ
    ス転移温度の重合体を形成する少なくとも一種の20℃の
    水に対する溶解度が0.1重量%以上のシェル成分用単量
    体または該単量体を含有するシェル成分用単量体組成物
    と水溶性ラジカル開始剤とを添加して、重合反応を行
    い、コア成分となる着色重合体粒子の表面にシェル成分
    となる重合体の被覆層を形成する第二工程の少なくとも
    2つの工程により、コア成分40〜99重量%及びシェル成
    分1〜60重量%から構成されるコア−シェル構造のカプ
    セル型着色重合体粒子を製造することを特徴とする静電
    荷像現像用トナーの製造方法。
  2. 【請求項2】第二工程において、反応系に、シェル成分
    用単量体または該単量体を含有するシェル成分用単量体
    組成物を、コア成分となる着色重合体粒子よりも数平均
    粒子径が小さい液滴の水懸濁液にして添加して、重合反
    応を行う請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】分散剤を含む水系分散媒体中で、少なくと
    も重合性単量体と着色剤とを含有する単量体組成物を懸
    濁重合することにより、着色重合体粒子からなる静電荷
    像現像用トナーを製造する方法において、 (1)水系分散媒体中で、ガラス転移温度80℃以下の重
    合体を形成する少なくとも一種のコア成分用単量体と着
    色剤とを含有するコア成分用単量体組成物を、油溶性重
    合開始剤を用いて、該単量体の重合転化率が80%以上と
    なるまで懸濁重合して、コア成分となる着色重合体粒子
    を形成する第一工程、及び (2)コア成分となる着色重合体粒子を含有する反応系
    に、コア成分の重合体のガラス転移温度よりも高いガラ
    ス転移温度の重合体を形成する少なくとも一種のシェル
    成分用単量体または該単量体を含有するシェル成分用単
    量体組成物を、コア成分となる着色重合体粒子よりも数
    平均粒子径が小さい液滴の水懸濁液にして添加して、重
    合反応を行い、コア成分となる着色重合粒子の表面にシ
    ェル成分となる重合体の被覆層を形成する第二工程の少
    なくとも2つの工程により、コア成分40〜99重量%及び
    シェル成分1〜60重量%から構成されるコア−シェル構
    造のカプセル型着色重合体粒子を製造することを特徴と
    する静電荷像現像用トナーの製造方法。
  4. 【請求項4】分散剤を含む水系分散媒体中で、少なくと
    も重合性単量体と着色剤とを含有する単量体組成物を懸
    濁重合することにより、着色重合体粒子からなる静電荷
    像現像用トナーを製造する方法において、 (1)水系分散媒体中で、ガラス転移温度80℃以下の重
    合体を形成する少なくとも一種のコア成分用単量体と着
    色剤とを含有するコア成分用単量体組成物を、油溶性重
    合開始剤を用いて、該単量体の重合転化率が80%以上と
    なるまで懸濁重合して、コア成分となる着色重合体粒子
    を形成する第一工程、及び (2)コア成分となる着色重合体粒子を含有する反応系
    に、コア成分の重合体のガラス転移温度よりも高いガラ
    ス転移温度の重合体を形成する少なくとも一種のシェル
    成分用単量体または該単量体を含有するシェル成分用単
    量体組成物と共に、20℃の水に対する溶解度が5重量%
    以上の有機溶媒を添加して、重合反応を行い、コア成分
    となる着色重合体粒子の表面にシェル成分となる重合体
    の被覆層を形成する第二工程の少なくとも2つの工程に
    より、コア成分40〜99重量%及びシェル成分1〜60重量
    %から構成されるコア−シェル構造のカプセル型着色重
    合体粒子を製造することを特徴とする静電荷像現像用ト
    ナーの製造方法。
  5. 【請求項5】第二工程において、(i)反応系に、有機
    溶媒を添加する前に、20℃の水に対する溶解度が0.1重
    量%以上の第一シェル成分用単量体または該単量体を含
    有する第一シェル成分用単量体組成物を添加して、重合
    反応を行い、次いで、(ii)反応系に、有機溶媒を添加
    した後、20℃の水に対する溶解度が0.1重量%未満の第
    二シェル成分用単量体または該単量体を含有する第二シ
    ェル成分用単量体組成物を添加して、重合を行う請求項
    4に記載の製造方法。
  6. 【請求項6】請求項1ないし5のいずれか1項に記載の
    製造方法により得られる静電荷像現像用トナー。
  7. 【請求項7】請求項6に記載の静電荷像現像用トナーを
    収容する収容手段、収容手段に収容されたトナーを供
    給する供給手段、像担持体、像担持体に対向して設
    けられ、供給手段により供給されたトナーを用いて像担
    持体上に形成された静電潜像を現像する現像手段、及
    び現像されたトナー像を被転写材に転写する転写手段
    を備えた画像形成装置。
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