JP6049679B2 - 青み付け剤としての使用を目的としたビズアゾ系染料 - Google Patents

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Description

本発明は、青み付け剤としての使用を目的としたビズアゾ系染料、青み付け剤として機能し得るビズアゾ系染料を含む洗濯ケア組成物、青み付け剤及び洗濯ケア組成物の製造工程、並びにこのような組成物を用いる方法に関する。この青み付け剤は、少なくとも2種の成分、すなわち、少なくとも1種の発色団成分及び少なくとも1種のポリマー性成分からなる。これらの青み付け剤は、布帛に対してホワイトニング効果をもたらしつつ、被処理布帛に対し経時的な付着及び望ましくない青色の着色を生じないという利点がある。
経年により、布帛基材は、光、空気、汚れ、及び基材に含まれる繊維の自然劣化により、色落ち又は黄変する傾向がある。したがって、一般に、青み付け剤は、これらの布帛基材を視覚的に明るくして、基材の色落ち及び黄変の影響を弱めることを目的とする。典型的には、青み付け剤が洗濯洗剤、柔軟仕上げ剤又はすすぎ補助剤に見出すことができ、したがって洗濯プロセスの間に布帛基材に適用される。しかしながら、青み付け剤は、布帛基材に望ましくないシミを生じずに、処理される布帛基材を明るくするように機能することが重要である。特にセルロース基材は、光、空気及び/又は汚れに曝された後で、黄色調を示す傾向を有する。この黄変を通常の洗濯手順により元に戻すことは多くの場合難しい。結果として、セルロース基材が経年劣化により示す黄変を取り除くことができる、改良された青み付け剤が必要とされている。このような改良された青み付け剤を使用することにより、衣料品、食卓用リネンなどのような布帛基材の耐用期間が延長される場合もある。残念なことに、既存の青み付け剤は、単回処理では色調効果を提供することがないか、及び/又は望ましくないような程度に蓄積し、複数回処理後には被処理部位に過剰な色調効果をもたらすかのいずれかである。
本発明は、ビスアゾ構造の末端フェニル環内に非スルホン酸置換基を有する化合物を利用し、本領域における既存の試みを上回る効果を提供するものである。スルホン酸基は、セルロース製布帛に対する酸性染料の付着及び染色を促進することが既知である。これらの基は、洗濯配合物への染料の溶解及び相溶にも不可欠である。洗浄水から青み付け剤を付着させる必要があるものの、青み付け剤との不注意な接触により、又は経時的な付着により布帛が染まる(すなわち、過剰に色調が発現してしまう)のは望ましくない。出願者らは、ビスアゾ化合物のフェニル末端のスルホン酸基を、非イオン性可溶性基に変更又は置き換えることで、染色及び過剰に色調発現するという傾向(overhueing tendencies)を軽減させながらもビスアゾ化合物を良好に付着させることができ、かつ青み付け剤を洗濯用配合物に相溶させ得ることを認識した。要するに、出願者らは、既存の色調剤の欠陥を認識し、本明細書においてこのような欠陥の解決策を開示する。本明細書で開示される色調化合物は、適切な波長の光を吸収し、セルロース系基材の黄味を中和する。これらの化合物は、セルロース系基材向けの青み付け剤として理想的に機能し、かつ消費者による使用のために洗濯ケア組成物に組み込むことができる。
本発明は、青み付け剤として機能し得るビズアゾ系染料を含む洗濯ケア組成物、このような洗濯ケア組成物の製造工程、並びにこのような組成物を用いる方法に関する。この青み付け剤は、少なくとも2種の成分、すなわち、少なくとも1種の発色団成分及び少なくとも1種のポリマー性成分からなる。これらの青み付け剤は、布帛に対してホワイトニング効果をもたらしつつ、被処理布帛に対し経時的な付着及び望ましくない青色の着色を生じないという利点がある。
本明細書で使用するとき、用語「アルコキシ」は、C〜Cアルコキシ、及びブチレンオキシド、グリシドールオキシド、エチレンオキシド又はプロピレンオキシドなどの繰り返し単位を有するポリオールのアルコキシ誘導体を包含することを意図する。
本明細書で使用するとき、用語「アルキル」及び「アルキル保護」は、C〜Cアルキル基を包含することを意図する。
本明細書において、用語「エチレンオキシド」、「プロピレンオキシド」及び「ブチレンオキシド」は、それぞれ典型的な表記「EO」、「PO」及び「BO」により示される。
本明細書で使用するとき、用語「洗濯ケア組成物」は、特に指示のない限り、粒状、粉末、液体、ゲル、ペースト、単位用量のバー形態及び/若しくはフレークタイプの、洗浄剤並びに/又は布帛処理組成物を包含する。
本明細書で使用するとき、用語「布帛処理組成物」は、特記しない限り、布帛柔軟化組成物、布帛増強組成物、布帛フレッシュニング組成物、及びこれらの組み合わせを包含する。このような組成物はすすぎ添加型の組成物であってもよいが、その必要性はない。
本明細書で使用するとき、「セルロース基材」は、重量でセルロースが少なくとも大部分を占めて含まれる、あらゆる基材を包含することが意図される。セルロースは、木材、綿、リネン、黄麻及び麻布に見出すことができる。セルロース基材は、粉末、繊維及びパルプの形態並びに、粉末、繊維及びパルプから形成される物品の形態であってもよい。セルロース繊維には、綿、レーヨン(再生セルロース)、アセテート(酢酸セルロース)、トリアセテート(三酢酸セルロース)、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。セルロース繊維から形成される物品には、織物などの布帛物品が挙げられる。パルプから形成される物品には、紙が挙げられる。
本明細書で使用するとき、「the」、「a」及び「an」を包含する冠詞は、特許請求の範囲で使用されるときには、請求又は記載されるものの1以上を意味するものと理解される。
本明細書で使用するとき、用語「包含する(include)」、「包含する(includes)」及び「包含している(including)」は、非限定的であるように意味される。
本出願人らの発明のパラメータの各値を求めるためには、本出願の試験方法の項で開示する試験方法を用いるべきである。
特記しない限り、成分又は組成物の濃度はすべて、当該成分又は組成物の活性部分に関するものであり、このような成分又は組成物の市販の供給源に存在し得る不純物、例えば残留溶媒又は副生成物は除外される。
百分率及び比率はすべて、特に指示しない限り、重量で計算される。百分率及び比率はすべて、特に指示しない限り、組成物全体を基準にして計算される。
本明細書全体にわたって記載されるあらゆる最大数値限定は、それより小さいあらゆる数値限定を、そのような小さい数値限定が本明細書に明示的に記載されたものとして包含すると理解されるべきである。本明細書全体を通じて記載される最小数値限定は、それより大きいあらゆる数値限定を、そのような大きい数値限定が本明細書に明確に記載されているかのように含む。本明細書全体を通じて記載される数値範囲は、そのようなより広い数値範囲内に入るそれよりも狭いあらゆる数値範囲を、そのようなより狭い数値範囲がすべて本明細書に明確に記載されているかのように含む。
引用されるすべての文献は、その関連部分において参照により本明細書に組み込まれるが、いずれの文献の引用もそれが本発明に関連する先行技術であることの容認として解釈されるべきではない。
好適な青み付け剤
本洗濯ケア組成物に用いる青み付け剤は、染料、含量、又はポリマー着色剤であってよく、好ましくは発色団成分及びポリマー性成分を含む染料である。発色団成分は、光に曝露すると、青、赤、スミレ色、紫、又はこれらの組み合わせの範囲の波長の光を吸収するものであると特徴付けられる。一態様では、発色団成分は、水及び/又はメタノール中で最大約520ナノメートル〜約640ナノメートルの吸収スペクトルを示し、他の態様では、水及び/又はメタノール中で約560ナノメートル〜約610ナノメートルの吸収スペクトルを示す。
好適なポリマー性成分の例としては、複数の繰返し単位を有するポリオキシアルキレン鎖が挙げられる。一態様では、ポリマー性成分は、繰り返し単位を2〜約30個、2〜約20個、2〜約10個、又は更には約3又は4〜約6個有するポリオキシアルキレン鎖を含有する。ポリオキシアルキレン鎖の非限定例には、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、グリシドールオキシド、ブチレンオキシド、及びこれらの混合物が挙げられる。
一態様では、本洗濯ケア組成物に用いる青み付け剤は、次の一般構造(I)を有する:
Figure 0006049679
式中、
及びRは独立してH、アルキル、アルコキシ、アルキレンオキシ、アルキル保護アルキレンオキシ、ポリアルキレンオキシ、アルキル保護ポリアルキレンオキシ、尿素、アミド又はアセトアミドであり、
は置換フェニル又はナフチル部分であり得るアリール置換基であり、 Xは酸素又は窒素であるか、あるいは置換若しくは非置換アミノ又は置換若しくは非置換スルホンアミド基で更に置換されたスルホンアミド基であり、この場合、置換基はアルキル、アルキレンオキシ、ポリアルキレンオキシ、又はフェニル部分からなる群から選択され、フェニル基は、アルキル、アルキレンオキシ又はポリアルキレンオキシ部分により更に置換されてよい。
好ましくはR及びRは、独立してH、アルキル、アルコキシ、アルキレンオキシ、アルキル保護アルキレンオキシ及びアミドからなる群から選択される。あるいは、R及びRは独立してH、アルキル、アルコキシ、アルキレンオキシ、ポリアルキレンオキシ、又はアセトアミドである。好ましい態様では、Rはアルコキシ基であり、Rはアルキル又はアルコキシ基である。一つの好ましい態様では、Xは酸素又は窒素であるか、あるいはアルキル、アルキレンオキシ、ポリアルキレンオキシ、又はフェニル部分で更に置換されたスルホンアミド基であり、この場合、フェニル基は更にアルキル、アルキレンオキシ又はポリアルキレンオキシ部分で置換されてよい。一つの好ましい態様では、Xはスルホンアミド部分並びに場合によりアルキル及び/又はアリール部分を含む置換された基であり、この場合、置換基は少なくとも4つのアルキレンオキシ部分を含む、少なくとも1つのアルキレンオキシ鎖を含有する。
他の態様では、好適な青み付け剤は、次の一般構造(II)を有し得る:
Figure 0006049679
式中、
及びRは独立してH、アルキル、アルコキシ、又はアセトアミドであり、 Wは置換アミノ部分であり、
Xは水素又はアミノ基であるか、又はアシル基で置換されたアミノ基であり、
Yは水素又はスルホン酸部分であり、
Zはスルホン酸部分であるか、又はフェニル基で置換されたアミノ基である。
更なる態様では、好適な青み付け剤は次の一般構造(III)を有し得る:
Figure 0006049679
式中、
はアルコキシであり、
はアルキルであり、
Wは置換アミノ部分であり、
Xは水素又はアミノ基であるか、又はアシル基で置換されたアミノ基であり、
Yは水素又はスルホン酸部分であり、
Zはスルホン酸部分であるか、又はフェニル基で置換されたアミノ基である。
一態様では、上記青み付け剤は、
(a)ビスアゾ系染料を含む、少なくとも1つの発色団成分と、
(b)少なくとも1つのポリマー性成分又は置換スルホンアミド成分と、を含み、
青み付け剤は次の構造を有する:
Figure 0006049679
式中、
及びRは独立してH、アルキル、アルコキシ、アルキレンオキシ、アルキル保護アルキレンオキシ、ポリアルキレンオキシ、アルキル保護ポリアルキレンオキシ、尿素又はアミドであり、
は置換フェニル又はナフチル部分であり得るアリール置換基であり、 Xは置換酸素、置換若しくは非置換アミノ、又は置換若しくは非置換スルホンアミド基であり、ここで、置換基はアルキル、アルキレンオキシ、ポリアルキレンオキシ、又はフェニル部分からなる群から選択され、フェニル基は更にアルキル、アルキレンオキシ又はポリアルキレンオキシ部分で置換されてもよい。
一態様では、上記青み付け剤は、繰り返し単位を2〜約30個有するポリオキシアルキレン鎖を含み得る。
一態様では、上記青み付け剤は、繰り返し単位を2〜約20個有するポリオキシアルキレン鎖を含み得る。
一態様では、上記青み付け剤は、繰り返し単位を2〜約10個有するポリオキシアルキレン鎖を含み得る。
一態様では、上記青み付け剤は、繰り返し単位を約4〜約6個有するポリオキシアルキレン鎖を含み得る。
一態様では、青み付け剤は、アルコキシル化ビスアゾポリマー性染料を含有し得る。
一態様では、青み付け剤の発色団は、水中で、最大約520ナノメートル〜約640ナノメートルの吸収スペクトルを示し得る。
一態様では、上記青み付け剤の発色団は、水中で、最大約560ナノメートル〜約610ナノメートルの吸収スペクトルを示し得る。
一態様では、上記青み付け剤は、265°〜310°の範囲の絶対色相角を示し得る。
一態様では、上記青み付け剤は、273°〜287°の範囲の絶対色相角を示し得る。
一態様では、上記青み付け剤は次の構造を有し得る:
Figure 0006049679
式中、
及びRは独立してH、アルキル、アルコキシ、アルキレンオキシ、アルキル保護アルキレンオキシ、ポリアルキレンオキシ、アルキル保護ポリアルキレンオキシ、又はアミドであり、
Wは置換アミノ部分であり、
Uは水素又はアミノ基であるか、又はアシル基で置換されたアミノ基であり、
Yは水素又はスルホン酸部分であり、
Zはスルホン酸部分であるか、又はフェニル基で置換されたアミノ基である。
上記青み付け剤の一態様では、Rはアルコキシであり、Rはアルキルである。
本発明の一態様では、好適な青み付け剤としては、限定するものではないが次の構造のものが挙げられる:
Figure 0006049679
Figure 0006049679
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好ましい染料は、BA1、BA2、BA3、BA6、BA10、BA11、BA12、BA15、BA19、BA20、BA21、BA24、BA28、BA29、BA30、BA33、BA37、BA38、BA39、BA42、BA46、BA47、BA48、BA51、BA55、BA56、BA57、BA60、BA64、BA65、BA66、BA69、BA73、BA74、BA75及びBA78からなる群から選択される。BA10、BA20、BA51、BA55、BA56、BA57、BA60、BA66、BA69及びBA78は特に好ましい。
同様に、本明細書において、青み付け剤は、染料としても定義され、典型的には、洗浄液から布帛に付着して、消費者の220〜320°に相関する色相角効果を提供し、布帛の白さに対する知覚が改善されるよう配合される。この色相角は、単体で本発明に必須である特定の青み付け剤、あるいは共に所望の色相角を生成する別の色相剤と組み合わせた必須の青み付け剤により生じ得る。色調剤は、典型的には青色又はスミレ色として記載される。色調染料は、550nm〜650nm、又は570nm〜630nmのピーク吸収波長を有することが好適であり得る。色調剤は、ポリエステル上で550nm〜650nm、又は570nm〜630nmのピーク吸収波長を有する単一染料として、人間の目に対して一体となって視覚効果を及ぼす、染料の組み合わせとすることができる。これは、例えば、赤と緑−青の染料とを混合して、青又は紫の色合いを生じさせることにより、提供され得る。
染料は、典型的には、界面活性剤を含む水性媒体中に可溶性である、有色の有機分子である。染料は、塩基性染料、酸性染料、疎水性染料、直接染料、及び高分子染料、並びに染料結合体の部類から選択することができる。好適なポリマー色調染料は、例えば、Milliken(Spartanburg,South Carolina,USA)から市販されている。
好適な染料の例は、Liquitint(登録商標)バイオレットDD、ダイレクトバイオレット7、ダイレクトバイオレット9、ダイレクトバイオレット11、ダイレクトバイオレット26、ダイレクトバイオレット31、ダイレクトバイオレット35、ダイレクトバイオレット40、ダイレクトバイオレット41、ダイレクトバイオレット51、ダイレクトバイオレット66、ダイレクトバイオレット99、アシッドバイオレット50、アシッドブルー9、アシッドバイオレット17、アシッドブラック1、アシッドレッド17、アシッドブルー29、ソルベントバイオレット13、ディスパースバイオレット27、ディスパースバイオレット26、ディスパースバイオレット28、ディスパースバイオレット63、及びディスパースバイオレット77、ベーシックブルー16、ベーシックブルー65、ベーシックブルー66、ベーシックブルー67、ベーシックブルー71、ベーシックブルー159、ベーシックバイオレット19、ベーシックバイオレット35、ベーシックバイオレット38、ベーシックバイオレット48;ベーシックブルー3、ベーシックブルー75、ベーシックブルー95、ベーシックブルー122、ベーシックブルー124、ベーシックブルー141、チアゾリウム染料、リアクティブブルー19、リアクティブブルー163、リアクティブブルー182、リアクティブブルー96、Liquitint(登録商標)Violet CT(Milliken(Spartanburg,USA))及びアゾ−CM−セルロース(Megazyme(Bray、Ireland))である。他の好適な色調剤は、スルホン化フタロシアニン亜鉛とダイレクトバイオレット99との結合体などの、色調染料−光漂白結合体である。特に好適な色調剤は、アシッドレッド52とアシッドブルー80との組み合わせ、又はダイレクトバイオレット9とソルベントバイオレット13との組み合わせである。
本明細書に開示される特定のビズアゾ系染料に好適な合成経路を以下に示す:
Figure 0006049679
式中、
Rはアルキル、ポリアルキレンオキシ、フェニル及び置換フェニルからなる群から選択され、
R’は水素、アルキル、又はアルコキシからなる群から選択される。
本明細書に開示される他の特定のビズアゾ系染料は、上記合成スキームにおいて、2−メトキシ−5−メチルベンゼンアミン又は2,5−ジメトキシベンゼンアミンの代わりに2−[2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]エトキシ]−5−メチルベンゼンアミンを用いることにより、同様の方法で調製することができる。
反応の第1工程では使用される塩基は、炭酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、又はこれらのそれぞれの塩基の他のカチオン塩、及び第三級アミンから選択される。
酸加水分解は、塩酸又は硫酸などの強酸を用い実施することができる。
あるいは、本明細書に開示されるビズアゾ系染料は、当該技術分野において既知の様々な手法に従って、及び/又は本発明の例に従い製造することもできる。例えば、カップリングは、4−メチオキシ(methyoxy)−2−ニトロフェノール又は4−メチル−2−ニトロフェノールなどの開始物質(いずれもVWR International,LLC(West Chester,PA,USA)から入手可能)から公知の手法により誘導した、ポリアルキレンオキシ置換アニリン化合物を用い、実施することもできる。
洗濯ケア組成物
本明細書に記載されている青み付け剤は、洗濯洗剤及び布帛ケア組成物を包含するがこれらに限定されない洗濯ケア組成物に組み込んでもよい。洗濯洗剤を包含する洗濯ケア組成物は、ゲル形態を包含する、固体又は液体形態を包含することができる。このような組成物は1種以上の上記青み付け剤及び洗濯ケア成分を含む。青み付け剤は、様々なアプリケーション技術により基材に付与することができる。例えば、セルロース含有布帛基材に適用する場合、青み付け剤は洗濯洗剤の成分として含有させてもよい。したがって、セルロース含有布帛基材への適用が実際に生じるのは、消費者が洗濯洗剤を洗濯機に加えたときである。青み付け剤は洗濯洗剤組成物中に組成物の約0.0001重量%〜約10重量%、より好ましくは組成物の約0.0001重量%〜約5重量%、更に好ましくは約0.0001重量%〜約1重量%の量で存在することができる。
洗濯洗剤組成物には、典型的には、望ましいクリーニング特性を与えるのに十分な量の界面活性剤が含まれる。一態様では、洗濯洗剤組成物には、洗濯洗剤組成物の総重量に基づき、約5重量%〜約90重量%の界面活性剤、約5重量%〜約70重量%の界面活性剤、又は更には約5重量%〜約40重量%の界面活性剤を含有させ得る。界面活性剤にはアニオン性、非イオン性、カチオン性、双性イオン性及び/又は両性界面活性剤が含まれていてもよい。一態様では、洗剤組成物はアニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、又はこれらの混合物を含む。
布帛ケア組成物は、典型的にはすすぎサイクルで加えられ、すなわち、典型的な洗濯プロセスでは、洗剤溶液が使用され、すすぎ溶液に置き換えられた後に加えられる。本明細書に開示される布帛ケア組成物は、すすぎ時添加型布帛柔軟化活性剤、及び本発明に開示される通りの好適な青み付け剤が含有されてよい。
布帛ケア組成物は、布帛ケア組成物の総重量に基づき、約1重量%〜約90%、又は約5重量%〜約50%の布帛柔軟化活性物質を含有させてもよい。青み付け剤は、布帛ケア組成物中に、約0.5ppb〜約50ppm、より好ましくは約0.5ppm〜約30ppmの量で存在させてもよい。
一態様では、洗濯ケア組成物であって、洗濯ケア成分と、青み付け剤とを含み、青み付け剤は、
(a)ビスアゾ系染料を含む少なくとも1つの発色団成分と、
(b)少なくとも1つのポリマー性成分又は置換スルホンアミド成分と、を含み、
青み付け剤は次の構造を有する:
Figure 0006049679
(式中、
及びRは独立してH、アルキル、アルコキシ、アルキレンオキシ、アルキル保護アルキレンオキシ、ポリアルキレンオキシ、アルキル保護ポリアルキレンオキシ、尿素又はアミドであり、
は置換フェニル又はナフチル部分であり得るアリール置換基であり、 Xは置換酸素、置換若しくは非置換アミノ、又は置換若しくは非置換スルホンアミド基であり、ここで、置換基はアルキル、アルキレンオキシ、ポリアルキレンオキシ、又はフェニル部分からなる群から選択され、フェニル基は更にアルキル、アルキレンオキシ又はポリアルキレンオキシ部分で置換されてもよい)洗濯ケア組成物が開示される。
一態様では、上記青み付け剤は、繰り返し単位を2〜約30個有するポリオキシアルキレン鎖を含む。
一態様では、上記青み付け剤は、繰り返し単位を2〜約20個有するポリオキシアルキレン鎖を含む。
一態様では、上記青み付け剤は、繰り返し単位を2〜約10個有するポリオキシアルキレン鎖を含む。
一態様では、青み付け剤は、繰り返し単位を約4〜約6個有するポリオキシアルキレン鎖を含む。
一態様では、青み付け剤は、アルコキシル化ビスアゾポリマー性染料を含有する。
一態様では、青み付け剤の発色団は、水中で、最大約520ナノメートル〜約640ナノメートルの吸収スペクトルを示す。
一態様では、上記青み付け剤の発色団は、水中で、最大約560ナノメートル〜約610ナノメートルの吸収スペクトルを示す。
一態様では、上記青み付け剤は、265°〜310°の範囲の絶対色相角を示し得る。
一態様では、上記青み付け剤は、273°〜287°の範囲の絶対色相角を示し得る。
一態様では、上記青み付け剤は次の構造を有する:
Figure 0006049679
式中、
及びRは独立してH、アルキル、アルコキシ、アルキレンオキシ、アルキル保護アルキレンオキシ、ポリアルキレンオキシ、アルキル保護ポリアルキレンオキシ、又はアミドであり、
Wは置換アミノ部分であり、
Uは水素又はアミノ基であるか、又はアシル基で置換されたアミノ基であり、
Yは水素又はスルホン酸部分であり、
Zはスルホン酸部分であるか、又はフェニル基で置換されたアミノ基である。
上記青み付け剤の一態様では、Rはアルコキシであり、Rはアルキルである。
好適な洗濯ケア成分
本発明の目的には必須ではないが、以下に例示される洗濯ケア成分の非限定的なリストは、洗濯ケア組成物への使用に好適であり、例えば、性能を補助若しくは向上させるために、洗浄する基材の処理のために又は香料、着色剤及び染料などを用いる場合のように組成物の審美性を改変するために、本発明の特定の態様に望ましくは組み込んでもよい。このような成分がいずれかの特定の態様に関して先に列挙された成分に追加されることが理解される。このような補助成分の総量は、染料の量を考慮に入れ、洗濯ケア組成物の約90重量%〜約99.99999995%の範囲であり得る。
このような追加的成分の明確な性質、及びそれを組み込む濃度は、組成物の物理的形態及び使用されるべき作業の性質に依存する。好適な洗濯ケア成分としては、限定するものではないが、布帛柔軟化活性剤、ポリマー、例えばカチオン性ポリマー、界面活性剤、ビルダー、キレート化剤、移染防止剤、分散剤、酵素及び酵素安定剤、触媒作用性物質、漂白活性化剤、ポリマー分散剤、粘土汚れ除去/再付着防止剤、光沢剤、消泡剤、染料、追加の香料及び香料送達系、構造弾性化剤、柔軟仕上げ剤、キャリア、ヒドロトロープ、加工助剤及び/又は顔料が挙げられる。下記開示に加えて、このような他の補助の好適な例、及び使用濃度は、米国特許第5,576,282号、同第6,306,812(B1)号及び同第6,326,348(B1)号に見られ、これらは参照により組み込まれる。
上述のように、洗濯ケア成分は、本出願人らの洗浄及び洗濯ケア組成物には必須ではない。したがって、本出願人らの組成物の特定の態様は、以下の補助剤物質:布帛柔軟化活性剤、漂白剤活性化剤、界面活性剤、ビルダー、キレート剤、移染防止剤、分散剤、酵素及び酵素安定剤、触媒金属錯体、高分子分散剤、粘土質土壌除去剤/再付着防止剤、増白剤、泡抑制剤、染料、追加の香料及び香料送達系、構造弾性化剤、柔軟剤、キャリア、ヒドロトロープ、加工助剤、並びに/又は顔料のうちの1つ以上を含有しない。しかし、1つ以上の補助が存在する場合、このような1つ以上の補助は、以下に詳述されるように存在することも可能である。
界面活性剤
本明細書で有用な好適なアニオン性界面活性剤は、液体洗剤製品で典型的に使用される従来の種類のいかなるアニオン性界面活性剤をも含むことができる。これらには、アルキルベンゼンスルホン酸及びそれらの塩、並びに、アルコキシル化又は非アルコキシル化アルキルサルフェート物質が挙げられる。
例示的なアニオン性界面活性剤は、C10〜C16アルキルベンゼンスルホン酸、又はC11〜C14アルキルベンゼンスルホン酸のアルカリ金属塩である。一態様では、アルキル基は直鎖であり、このような直鎖アルキルベンゼンスルホネートは「LAS」としても公知である。アルキルベンゼンスルホネート、特にLASは、当該技術分野において周知である。このような界面活性剤及びこれらの調製は、例えば、米国特許第2,220,099号及び同第2,477,383号に記載されている。特に有用なものは、アルキル基の炭素原子の平均数が約11〜14である、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム及びカリウムである。ナトリウムC11〜C14、例えば、C12、LASはそのような界面活性剤の具体的な例である。
他の代表的な種類のアニオン性界面活性剤にはエトキシル化アルキル硫酸塩界面活性剤が含まれる。このような物質は、アルキルエーテルサルフェート(alkyl etromher sulfates)又はアルキルポリエトキシレートサルフェートとしても公知であり、式R’−−O−−(CO)−−SOM(式中、R’はC〜C20アルキル基であり、nは約0.5〜20であり、又は1〜20であり、Mは塩を生成するカチオンである)に相当する。一態様では、R’はC10〜C18アルキルであり、nは約1〜15であり、Mはナトリウム、カリウム、アンモニウム、アルキルアンモニウム、又はアルカノールアンモニウムである。一態様では、R’はC12〜C16であり、nは約0.5〜6、又は1〜6であり、Mはナトリウムである。
アルキルエーテルサルフェートは一般に、様々なR’鎖長及び様々なエトキシル化度を含む混合物の形態で使用される。しばしばそのような混合物はまた、必然的にいくつかの非エトキシル化アルキルサルフェート物質、すなわち、上記エトキシル化アルキルサルフェート式で、式中、n=0である界面活性剤も含有することになる。非エトキシル化アルキルサルフェートも本発明の組成物に別途加え、存在してもよいいずれかのアニオン性界面活性剤成分として又は成分中で使用されてもよい。非アルコキシル化、例えば非エトキシル化、アルキルエーテルサルフェート界面活性剤の具体例は、C〜C20の高級脂肪族アルコールの硫酸化により製造されるものである。従来の一級アルキルサルフェート界面活性剤は、一般式:ROSO−Mを有し、式中、Rは典型的には直鎖C〜C20ヒドロカルビル基であり、直鎖又は分岐鎖であってよく、Mは水溶性化カチオンである。一態様では、RはC10〜C15アルキルであり、Mはアルカリ金属であり、より具体的にはRはC12〜C14であり、Mはナトリウムである。
本明細書で有用なアニオン性界面活性剤の具体的な非限定例としては、a)C11〜C18アルキルベンゼンスルホネート(LAS)、b)大部分がC12のアルキルサルフェートなどの、C10〜C20第一級分枝鎖及びランダムアルキルサルフェート(AS)、c)式(I)及び(II)を有するC10〜C18第二級(2,3)アルキルサルフェート(ただし、式(I)及び(II)中のMは水素又は電荷的中性を与えるカチオンであり、すべてのM単位は界面活性剤に関するものであっても補助剤成分に関するものであっても、当業者によって単離された形態又は化合物が使用されている系の相対的pHに応じて水素原子又はカチオンのいずれかであることができ、好ましいカチオンの非限定例には、ナトリウム、カリウム、アンモニウム及びこれらの混合物が挙げられ、xは少なくとも約7、好ましくは少なくとも約9の整数であり、yは少なくとも8、又は少なくとも約9の整数である)、d)C10〜C18アルキルアルコキシサルフェート(AES)(式中、好ましくはxは1〜30である)、e)好ましくは1〜5個のエトキシ単位を含む、C10〜C18アルキルアルコキシカルボキシレート、f)米国特許第6,020,303号及び同第6,060,443号で議論されているような中鎖分枝状アルキルサルフェート、g)米国特許第6,008,181号及び同第6,020,303号で議論されているような中鎖分枝状アルキルアルコキシサルフェート、h)国際公開第99/05243号、同第99/05242号、同第99/05244号、同第99/05082号、同第99/05084号、同第99/05241号、同第99/07656号、同第00/23549号及び同第00/23548号で議論されているような修飾アルキルベンゼンスルホネート(MLAS)、i)メチルエステルスルホネート(MES)並びにj)α−オレフィンスルホネート(AOS)、が挙げられる。
好適なアニオン性洗浄界面活性剤は、大部分がアルキルC16アルキル中鎖分岐型のサルフェートである。大部分がアルキルC16アルキル中鎖分岐型のサルフェートに好適な原料(feedstock)はBioFene(商標)(Amyris(Emeryville,California)により供給)などのβ−ファルネセンである。
本明細書において有用な適当な非イオン性界面活性剤は、液体洗剤製品において通常使用される従来の非イオン性界面活性剤のいずれのタイプのものを含んでもよい。これらの界面活性剤としては、アルコキシル化脂肪族第一級アルコール系又は二級アルコール系界面活性剤並びにアミンオキシド界面活性剤が挙げられる。一態様では、通常は液体である非イオン性界面活性剤は、本明細書の液体洗剤製品に用いるのに好ましい。
本明細書での使用に適した非イオン性界面活性剤としてはアルコールアルコキシラート非イオン性界面活性剤が挙げられる。アルコールアルコキシレートは、一般式:R(C2mO)OH(式中、RはC〜C16アルキル基であり、mは2〜4であり、nは約2〜12の範囲である)に相当する材料である。一態様では、Rは一級又は二級であってよいアルキル基であり、炭素原子を約9〜15個、又は約10〜14個含有する。一態様では、アルコキシル化脂肪族アルコールは、1分子につきエチレンオキシド部分を約2〜12個有する、又は1分子につきエチレンオキシド部分を約3〜10個有する、エトキシル化化合物でもあり得る。
本明細書に記載の液体洗剤組成物に有用なアルコキシル化脂肪族アルコールは、多くの場合、約3〜17、約6〜15、又は約8〜15の範囲の親水性−親油性バランス(HLB)を有し得る。アルコキシル化脂肪族アルコール非イオン性界面活性剤は、Shell
Chemical Companyにより商標名Neodol及びDobanolで市販されている。
本明細書において有用な非イオン性界面活性剤の別の適当なタイプは、アミンオキシド界面活性剤を含む。アミンオキシドは、当該技術分野において、しばしば「半極性」非イオン性物質と呼ばれる。アミンオキシドは式:R(EO)(PO)(BO)N(O)(CHR’)2・qHOを有する。この式において、Rはそれぞれ炭素原子を8〜20個、10〜16個含有する、飽和又は不飽和、直鎖又は分枝鎖であり得る長鎖ヒドロカルビル部分であるか、あるいはC12〜C16一級アルキルである。R’は単鎖部分であり、一態様ではR’は水素、メチル、及び−−CHOHから選択される。x+y+zが0ではない場合、EOはエチレンオキシ、POはプロピレンオキシ、BOはブチレンオキシである。アミンオキシド界面活性剤は、C12〜C14アルキルジメチルアミンオキシドにより例示されるものである。
非イオン性界面活性剤の非限定例としては、a)ShelからのNEODOL(登録商標)非イオン性界面活性剤などのC12〜C18アルキルエトキシレート、b)C〜C12アルキルフェノールアルコキシレート(ただし、アルコキシレート単位はエチレンオキシ及びプロピレンオキシ単位の混合物である)、c)BASFからのPluronic(登録商標)などのエチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックポリマーを有するC12〜C18アルコール及びC〜C12アルキルフェノール縮合体、d)米国特許第6,150,322号で議論されているようなC14〜C22中鎖分枝状アルコール、BA、e)米国特許第6,153,577号、同第6,020,303号及び同第6,093,856号で議論されているようなC14〜C22中鎖分枝状アルキルアルコキシレート、BAE(ただし、xは1〜30である)、f)米国特許第4,565,647号(Llenado、1986年1月26日発行)で議論されているようなアルキル多糖、具体的には米国特許第4,483,780号及び同第4,483,779号で議論されているようなアルキルポリグリコシド、g)米国特許第5,332,528号、国際公開第92/06162号、同第93/19146号、同第93/19038号及び同第94/09099号で議論されているようなポリヒドロキシ脂肪酸アミド並びにh)米国特許第6,482,994号及び国際公開第01/42,408号で議論されているようなエーテルにより末端保護されたポリ(オキシアルキル化)アルコール界面活性剤が挙げられる。
本明細書の洗濯洗剤組成物中で洗浄性界面活性剤成分は、アニオン性及び非イオン性界面活性剤材料の組み合わせを含んでもよい。この場合、アニオン性と非イオン性との重量比は、典型的には10:90〜90:10、より典型的には30:70〜70:30の範囲である。
カチオン性界面活性剤は、当該技術分野において周知であり、これらの非限定例としては四級アンモニウム界面活性剤が挙げられ、26個までの炭素原子を有することができる。追加の例にはa)米国特許第6,136,769号で議論されているようなアルコキシレート第四級アンモニウム(AQA)界面活性剤、b)米国特許第6,004,922号で議論されているようなジメチルヒドロキシエチル第四級アンモニウム、c)国際公開第98/35002号、同第98/35003号、同第98/35004、同第98/35005号及び同第98/35006号で議論されているようなポリアミンカチオン性界面活性剤、d)米国特許第4,228,042号、同第4,239,660号、同第4,260、529号及び同第6,022,844号で議論されているようなカチオン性エステル界面活性剤並びにe)米国特許第6,221,825号及び国際公開第00/47708号で議論されているようなアミノ界面活性剤、具体的にはアミドプロピルジメチルアミン(APA)が挙げられる。
双極性界面活性剤の非限定例には、第二級及び第三級アミンの誘導体、複素環式第二級及び第三級アミンの誘導体又は第四級アンモニウム化合物、第四級ホスホニウム化合物若しくは第三級スルホニウム化合物の誘導体が挙げられる。双極性界面活性剤の例については、米国特許第3,929,678号(Laughlinら、1975年12月30日発行)、19段38行〜22段48行を参照して、アルキルジメチルベタイン及びココジメチルアミドプロピルベタイン、C〜C18(一態様ではC12〜C18)アミンオキシド並びにスルホ及びヒドロキシベタインを包含するベタイン、例えば、アルキル基がC〜C18、又はC10〜C14であることができるN−アルキル−N,N−ジメチルアミノ−1−プロパンスルホネートが挙げられる。
両性界面活性剤の非限定例には、第二級若しくは第三級アミンの脂肪族誘導体又は複素環式第二級及び第三級アミンの脂肪族誘導体が挙げられ、脂肪族ラジカルは直鎖又は分枝鎖であることができる。脂肪族置換基のうちの1つは、少なくとも約8個の炭素原子、典型的には約8〜約18個の炭素原子を含み、少なくとも1つが、アニオン性水溶性基、例えば、カルボキシ、スルホネート、サルフェートを含む。両性界面活性剤の例については、米国特許第3,929,678号(Laughlinら、1975年12月30日発行)の19段18行〜35行を参照のこと。
水性の非表面活性剤系液体キャリア
上述の通り、洗濯ケア組成物は錠剤又は粒子形態のいずれかの固体形態であってよく、例えば、限定するものではないが、粒子、薄片、シート、又は同様物などが挙げられ、あるいは組成物は液体形態であってもよい。液体洗剤組成物は、水性の、非界面活性液体キャリアを含んでいてもよい。一般に、本明細書の組成物中に使用される水性の非界面活性剤系液体キャリアの量は、組成物成分の可溶化、懸濁又は分散に有効である。例えば、液体洗剤組成物は、液体洗剤組成物の総重量に基づき、約5重量%〜約90重量%、約10重量%〜約70%、又は約20重量%〜約70重量%の水性の非表面活性剤系の液体キャリアを含み得る。
最もコスト効率のよい種類の水性の非界面活性剤系液体キャリアは水であり得る。それ故に、水性の非表面活性液体キャリア成分は、一般に、完全にではないとしてもほとんど水からなる。従来からそのようなアルカノール、ジオール、他のポリオール、エーテル及びアミンなどの他の種類の水混和性の液体が共溶媒又は安定剤として液体洗剤組成物に添加されているが、本発明の目的のため、そのような水混和性の液体の利用は組成物コストを抑制するため、典型的には最小限に抑えられる。したがって、本明細書における液体洗剤製品の水性液体キャリア構成成分は、一般に、液体洗剤組成物の約5重量%〜約90重量%、又は約5重量%〜約70重量%の範囲の濃度で水を含む。
液体組成物は、欧州特許第1328616(A)号、又は欧州特許第1396536(A)号に記載のように構成され得る。
漂白剤
漂白剤−本発明の洗浄組成物は、1つ以上の漂白剤を含んでもよい。漂白触媒以外の適切な漂白剤としては、光触媒、漂白活性化剤、過酸化水素、過酸化水素源、予備形成過酸、及びこれらの混合物が挙げられる。一般的に、漂白剤が使用される場合、本発明の組成物は、標記洗浄組成物の約0.1重量%〜約50重量%、又は更に約0.1重量%〜約25重量%の漂白剤を含んでもよい。適切な漂白剤の例としては、以下のものが挙げられる。
(1)光触媒、例えばスルホン化亜鉛フタロシアニン。
(2)予備形成された過酸:好適な予備形成された過酸としては、限定するものではないが、過カルボン酸及び塩、過炭酸及び塩、ペルイミド酸(perimidic acids)及び塩、ペルオキシ一硫酸及び塩、例えばOxone(登録商標)、並びにこれらの混合物からなる群から選択される化合物が挙げられる。適切な過カルボン酸としては、化学式R−(C=O)O−O−Mを有する疎水性及び親水性過酸が挙げられる(式中、Rはアルキル基であり、所望により、分枝状でおり、過酸が疎水性の場合には、6〜14個の炭素原子、又は8〜12個の炭素原子を有し、過酸が親水性の場合には、6個未満の炭素原子、又は更には4個未満の炭素原子を有し、Mは、対イオン(例えば、ナトリウム、カリウム又は水素)である。
(3)アルカリ金属塩、例えば、過ホウ酸塩(通常は、一又は四水和物)、過炭酸塩、過硫酸塩、過リン酸塩、過ケイ酸塩、及びこれらの混合物のナトリウム塩を含む、過酸化水素供給源(例えば、無機過酸化水素化塩類)。本発明の一態様では、無機過酸化水素化塩類は、過ホウ酸塩、過炭酸塩、及びこれらの混合物のナトリウム塩からなる群から選択される。無機過水和物塩は、使用される場合、通常、組成物全体の0.05〜40重量%、又は1〜30重量%の量で存在し、通常、コーティングされてもよい結晶性固体としてこうした組成物に組み込まれる。好適なコーティングとしては、無機塩(アルカリ金属ケイ酸塩、炭酸塩若しくはホウ酸塩、又はこれらの混合物など)、又は有機物質(水溶性若しくは分散性ポリマー、ワックス、油又は脂肪石鹸など)が挙げられる、及び、
(4)R−(C=O)−Lを有する漂白活性化剤(式中、Rはアルキル基であり、所望により分枝状であり、漂白活性化剤が疎水性の場合には、6〜14個の炭素原子、又は8〜12個の炭素原子を有し、漂白活性化剤が親水性の場合、6個未満の炭素原子、又は更に4個未満の炭素原子を有し、Lは脱離基である)。好適な脱離基の例は、安息香酸及びそれらの誘導体−特にベンゼンスルホネートである。好適な漂白活性化剤としては、ドデカノイルオキシベンゼンスルホネート、デカノイルオキシベンゼンスルホネート、デカノイルオキシ安息香酸又はその塩、3,5,5−トリメチルヘキサノイルオキシベンゼンスルホネート、テトラアセチルエチレンジアミン(TAED)及びノナノイルオキシベンゼンスルホネート(NOBS)が挙げられる。好適な漂白活性化剤はまた、国際公開第98/17767号に開示されている。いかなる好適な漂白活性化剤も使用してもよいが、本発明の一態様では、標記洗浄組成物は、NOBS、TAED又はこれらの混合物を含んでもよい。
過酸及び/又は漂白活性化剤(存在する場合)は、一般に、組成物を基準にして、約0.1〜約60重量%、約0.5〜約40重量%又は更に約0.6〜約10重量%の量で、本組成物中に存在する。1つ以上の疎水性の過酸又はそれらの前駆体は、1つ以上の親水性過酸又はそれらの前駆体と組み合わせて使用してもよい。
過酸化水素源及び過酸又は漂白活性化剤の量は、有効酸素(過酸化物源からのもの)と過酸とのモル比が1:1〜35:1、又は更に2:1〜10:1になるように選択してもよい。
漂白増強化合物−本明細書に記載の組成物には1つ以上の漂白増強化合物を含有させてもよい。漂白増強化合物は、より低い温度での用途において、増加した漂白の有効性を提供する。漂白増強剤は、従来の過酸素漂白源と連携して作用し、増加した漂白の有効性を提供する。これは通常、ジオキシラン、オキサジリジン又はオキサジリジニウムなどの活性酸素移動剤をその場で生成することにより達成される。あるいは、事前に形成されたジオキシラン、オキサジリジン及びオキサジリジニウムが使用されてもよい。
本発明に従って使用するのに適した漂白増強化合物には、カチオン性イミン、双性イオン性イミン、陰イオン性イミン及び/又は約+3〜約−3の正味電荷を有するポリイオン性イミン並びにこれらの混合物がある。これらの本発明のイミン漂白増強化合物は、以下の一般的構造のものを含む:
Figure 0006049679
式中、R〜Rは水素であるか、又はフェニル、アリール、複素環、アルキル及びシクロアルキルラジカルからなる群から選択された未置換若しくは置換ラジカルであってもよい。
好適な漂白増強化合物としては、双極性漂白増強剤が挙げられ、このような双極性漂白増強剤は、米国特許第5,576,282号及び同第5,718,614号に記載される。他の漂白増強化合物には、米国特許第5,360,569号、同第5,442,066号、同第5,478,357号、同第5,370,826号、同第5,482,515号及び同第5,550,256号並びに国際公開第95/13351号、同第95/13352号及び同第95/13353号に記載されているカチオン性漂白増強剤が挙げられる。
本組成物は、典型的には、銅、鉄、チタン、ルテニウム、タングステン、モリブデン、及び/又はマンガンのカチオンを含む、漂白用金属触媒を含み得る。好適な漂白用遷移金属触媒としては、鉄系又はマンガン系漂白用遷移金属触媒、好ましくはマンガン系漂白用遷移金属触媒が挙げられる。
過酸素供給源は当該技術分野において周知であり、本発明に採用される過酸素供給源は、過酸素化合物、並びに、消費者使用条件下で有効量の過酸素をその場で供給する化合物などのこれらの周知の供給源のいずれかを含むことができる。過酸素供給源としては過酸化水素供給源、過酸化水素供給源と漂白活性化剤との反応による過酸のその場での形成、予め形成されている過酸化合物又は好適な過酸素供給源の混合物を挙げられる。もちろん、当業者であれば、過酸素の他の供給源を本発明の範囲から逸脱することなく採用することができることを認識するであろう。漂白増強化合物は、存在する場合、本発明の漂白剤系中に過酸素供給源と併せて採用される。
好適な有効酸素(AvOx)の供給源は、過炭酸塩及び/又は過ホウ酸塩などの、過酸化水素の供給源、例えば、過炭酸ナトリウムである。この過酸素の供給源は、炭酸塩、硫酸塩、ケイ酸塩、ホウケイ酸、又はこれらの混合塩を含むこれらの任意の混合物などの、被覆成分によって、少なくとも部分的に被覆するか、又は完全に被覆することができる。好適な過炭酸塩は、流動床プロセスによって、又は結晶化プロセスによって調製することができる。好適な過ホウ酸塩としては、過ホウ酸ナトリウム一水和物(PB1)、過ホウ酸ナトリウム四水和物(PB4)、及び発泡性過ホウ酸ナトリウムとしても既知の無水過ホウ酸ナトリウムが挙げられる。他の好適なAvOxの供給源としては、オキソンなどの、過流酸塩が挙げられる。別の好適なAvOxの供給源は、過酸化水素である。
本組成物には、還元漂白剤を含有させ得る。しかしながら、本組成物は、還元漂白剤を実質的に含まない場合があり、実質的に含まないとは、「意図的に添加されない」ことを意味する。好適な還元漂白剤としては、亜硫酸ナトリウム及び/又は二酸化チオ尿素(TDO)が挙げられる。
本組成物には、共漂白剤粒子を含有させ得る。典型的には、共漂白剤粒子は、漂白活性化剤、及び過酸化物の供給源を含む。過酸化水素の供給源に対して、大量の漂白活性化剤が、共漂白剤粒子中に存在することが、大いに好適であり得る。共漂白剤粒子中に存在する、漂白活性化剤と過酸化水素の供給源との重量比は、少なくとも0.3:1、又は少なくとも0.6:1、又は少なくとも0.7:1、又は少なくとも0.8:1、又は少なくとも0.9:1、又は少なくとも1.0:1.0、又は更に少なくとも1.2:1以上とすることができる。共漂白剤粒子は、(i)TAEDなどの、漂白活性化剤、及び(ii)過炭酸ナトリウムなどの、過酸化水素の供給源を含み得る。漂白活性化剤は、少なくとも部分的に、又は更には完全に、過酸化水素の供給源を封入することができる。共漂白剤粒子は、結合剤を含み得る。好適な結合剤は、ポリアクリレートポリマーなどのカルボキシレートポリマー、並びに/あるいは直鎖C11〜C13アルキルベンゼンスルホネートなどの、非イオン性洗浄界面活性剤及び/又はアニオン性洗浄界面活性剤を含めた、界面活性剤である。共漂白剤粒子は、オキサジリジニウム系漂白触媒などの、漂白触媒を含み得る。
光沢剤−好適な光沢剤は、光沢剤15などの、スチルベンである。他の好適な光沢剤は、疎水性光沢剤、及び光沢剤49である。光沢剤は、3〜30マイクロメートル、又は3マイクロメートル〜20マイクロメートル、又は3〜10マイクロメートルの範囲内の重量平均粒径を有する、微粉化粒子形態にすることができる。光沢剤は、α又はβ結晶形態とすることができる。
好ましくは組成物には光沢剤を含有させ、好ましくはC.I.蛍光増白剤260を含有させる。好ましくは光沢剤は次の構造を有する:
Figure 0006049679
C.I.蛍光増白剤260は好ましくは大部分がα−結晶質形態である。大部分がα−結晶質形態であるとは、好ましくは少なくとも50重量%、又は少なくとも75重量%、又は更には少なくとも90重量%、又は少なくとも99重量%又は更には実質的にすべてのC.I.蛍光増白剤260がα−結晶質形態であることを意味する。
C.I.蛍光増白剤260光沢剤は微紛化粒子形態で含有させてよく、典型的には重量平均一次粒子径は3〜30マイクロメートル、好ましくは3マイクロメートル〜20マイクロメートル、最も好ましくは3〜10マイクロメートルであり、これは特に、C.I.蛍光増白剤260光沢剤の大部分がβ−結晶質形態である場合に好ましい。大部分がβ−結晶質形態であるとは、好ましくは少なくとも50重量%、又は少なくとも75重量%、又は更には少なくとも90重量%、又は少なくとも99重量%又は更には実質的にすべてのC.I.蛍光増白剤260がβ−結晶質形態であることを意味する。
酵素漂白剤−酵素系を漂白剤として使用してもよい。過酸化水素もまた存在してもよく、これは、洗浄及び/若しくはすすぎプロセスの開始時又は間に過酸化水素を発生することができる酵素系(すなわち、酵素及び基質)を加えることによる。このような酵素系は、欧州特許出願第91202655.6号(1991年10月9日出願)に開示されている。
本発明の組成物及び方法は、オゾン及び二酸化塩素などのような代替的な漂白系を利用してもよい。オゾンを用いる漂白は、約20〜約300g/mのオゾン量を有するオゾン含有気体を、布帛に接触する溶液の中に導入することにより達成することができる。溶液中の「気体:液体」の比は、約1:2.5〜約1:6に維持するべきである。米国特許第5,346,588号は従来の漂白系の代替物としてのオゾンの利用に関するプロセスを記載しており、これは参照により本明細書に組み込まれる。
一態様では、布帛柔軟化活性剤(「FSA」)は、すすぎ工程において布帛を柔軟化させるのに好適な四級アンモニウム化合物である。一態様では、FSAは、脂肪酸とアミノアルコールとの反応生成物から形成され、モノ−、ジ−及び一態様ではトリエステル化合物を生じる。他の態様では、限定するものではないが、FSAとしては、モノアルキル(monoalky)第四級アンモニウム化合物、ジアミド第四級化合物及びジエステル第四級アンモニウム化合物又はこれらの組み合わせなどの、1種以上の第四級アンモニウム化合物系柔軟剤が挙げられる。
本発明の一態様では、FSAは、ジエステル四級アンモニウム(以後、「DQA」と称す)化合物組成物を含む。本発明の特定の態様では、DQA化合物の組成物はまた、ジアミドFSA類、並びに混合アミド及びエステル連鎖、及び前述のジエステル連鎖を有するFSA類も包含し、これらのすべてを本明細書ではDQAと称する。
本CFSCにおけるFSAとして好適な第1のタイプのDQA(「DQA(1)」)は、次式からなる化合物を包含する:
{R4−m−N−[(CH)n−Y−R}X
式中、各R置換基は水素、短鎖C〜C、例えばC〜Cアルキル又はヒドロキシアルキル基、例えば、メチル、エチル、プロピル、及びヒドロキシエチルなど、ポリ(C2〜3アルコキシ)、好ましくはポリエトキシ基、ベンジル又はこれらの混合物のいずれかであり、各mは2又は3であり、各nは1〜約4、又は2であり、各Yは−O−(O)C−、−C(O)−O−、−NR−C(O)−又は−C(O)−NR−であり、各Yは同じであっても又は異なってもよく、各R中の炭素の合計(Yが−O−(O)C−又は−NR−C(O)−のときはプラス1)は、C12〜C22、好ましくはC14〜C20であり、各Rはヒドロカルビル又は置換ヒドロカルビル基であり、Rは、不飽和又は飽和及び分枝鎖又は直鎖であってよく、一態様では直鎖であり、各Rは同じであっても又は異なってもよく、典型的にはこれらは同じであり、Xはいずれかの柔軟剤適合性アニオン、好適なアニオン、例えば、塩化物イオン、臭化物イオン、メチル硫酸イオン、エチル硫酸イオン、硫酸イオン、リン酸イオン及び硝酸イオンであり、一態様では塩化物イオン又はメチル硫酸イオンである。好適なDQA化合物類は、典型的には、MDEA(メチルジエタノールアミン)及びTEA(トリエタノールアミン)などのアルカノールアミンを脂肪酸と反応させることによって製造される。典型的にこのような反応から得られるいくつかの材料には、N,N−ジ(アシル−オキシエチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド又はN,N−ジ(アシル−オキシエチル)−N,N−メチルヒドロキシエチルアンモニウムメチルサルフェートが挙げられ、アシル基は、動物性脂肪、不飽和及び多不飽和の脂肪酸、例えば、タロー、硬化タロー、オレイン酸、並びに/又は、植物油及び/若しくは部分硬化植物油、例えば、キャノーラ油、ベニバナ油、ピーナッツ油、ヒマワリ油、コーン油、大豆油、トール油、米糠油、パーム油由来の部分硬化脂肪酸由来である。
好適な脂肪酸の非限定例は、米国特許第5,759,990号、4段45〜66行に列挙されている。一態様では、FSAは、DQA(1)又はDQAに加えて、その他の活性物質を含む。更に他の態様では、FSAは、DQA(1)又はDQAのみを含み、いずれかのその他の四級アンモニウム化合物若しくはその他の活性物質を含まないか又は実質的にそれを含まない。更に他の態様では、FSAは、DQAを製造するために使用される前駆体アミンを含む。
本発明の別の態様では、FSAは、次式からなるDTTMACとして同定される化合物を含む:
[R4−m−N(+)−R ]A
式中、各mは2又は3であり、各RはC〜C22、又はC14〜C20であるが、但し約C12未満のものは1つ以下であり、他は炭素原子数が少なくとも約16のヒドロカルビル、又は置換ヒドロカルビル置換基、例えば、C10〜C20アルキル又はアルケニル(しばしば「アルキレン」とも参照される多価不飽和アルキルなどの不飽和アルキル)であり、一態様ではC12〜C18アルキル又はアルケニルであり、分岐又は非分岐型である。一態様では、FSAのヨウ素価(IV)は約1〜70であり、各RはH又は短鎖C〜C、又はC〜Cアルキル又はヒドロキシアルキル基、例えばメチル、エチル、プロピル、及びヒドロキシエチルなど、ベンジル又は(RO)2〜4Hであり、各RはC1〜6アルキレン基であり、Aは柔軟剤適合性アニオン、好ましくはクロリド、ブロミド、メチルサルフェート、エチルサルフェート、サルフェート、ホスフェート又はニトレートであり、より好ましくはクロリド又はメチルサルフェートである。
これらのFSAの例としては、ジアルキルジメチルアンモニウム塩及びジアルキレンジメチルアンモニウム塩、例えばジタロウジメチルアンモニウム及びジタロウジメチルアンモニウムメチルサルフェートが挙げられる。本発明で使用可能な市販のジアルキレンジメチルアンモニウム塩の例は、ジ−水素添加タロウジメチルアンモニウムクロリド及びジタロウジメチルアンモニウムクロリド(それぞれ、Adogen(登録商標)442及びAdogen(登録商標)470の商標名でDegussaから入手可能)である。一態様では、FSAはDTTMACに加えて他の活性物質を含む。更に別の態様では、FSAはDTTMACの化合物のみを含み、かついずれの他の第四級アンモニウム化合物又は他の活性物質も含まないか又は本質的に含まない。
一態様では、FSAは、米国特許出願公開第2004/0204337(A1)号(Coronaら、2004年10月14日公開、パラグラフ30〜79)に記載されたFSAを含む。他の態様では、FSAは、米国特許出願公開第2004/0229769(A1)号(Smithら、2005年11月18日公開、パラグラフ26〜31)又は米国特許第6,494,920号(第1段、51行以下参照)に記載されているものであり、詳細には「エステルクワット」又は第四級化脂肪酸トリエタノールアミンエステル塩である。
一態様では、FSAはジタロウオイルオキシエチルジメチルアンモニウムクロリド、ジ水素添加タロウオイルオキシエチルジメチルアンモニウムクロリド、ジタロウジメチルアンモニウムクロリド、ジタロウオイルオキシエチルジメチルアンモニウムメチルサルフェート、ジ水素添加タロウオイルオキシエチルジメチルアンモニウムクロリド、ジ水素添加タロウオイルオキシエチルジメチルアンモニウムクロリド又はこれらの組み合わせの少なくとも1つから選択される。
一態様では、FSAはまた、アミド含有化合物の組成物を包含してもよい。ジアミドを含む化合物の例としては、メチル−ビス(タロウアミドエチル)−2−ヒドロキシエチルアンモニウムメチルサルフェート(Degussaから商標名Varisoft 110及びVarisoft 222で入手可能)を挙げてよいがそれらに限定されない。アミドエステル含有化合物の例には、N−[3−(ステアロイルアミノ)プロピル]−N−[2−(ステアロイルオキシ)エトキシ)エチル)]−N−メチルアミンがある。
本発明の他の態様は、カチオンデンプンを更に含む、すすぎ時添加型布帛柔軟化組成物を提供する。カチオンデンプンは、米国特許出願公開第2004/0204337 A1号に開示されている。一態様では、すすぎ時添加型布帛柔軟化組成物は、布帛柔軟化組成物の約0.1重量%〜約7重量%のカチオンデンプンを含む。1態様では、カチオンデンプンはHCP401(National Starch)である。
他の態様では布帛柔軟化活性剤はポリジメチルシロキサン及びベントナイト粘土などのシリコーン及び粘土を含む粒子である。粒子には、直鎖アルキルベンゼンスルホネートなどのアニオン性洗浄界面活性剤も含有させ得る。
ビルダー−本発明の組成物は、1つ以上の洗剤ビルダー又はビルダー系を含むことができる。存在する場合、本組成物は典型的には、少なくとも約1重量%のビルダー、又は約5重量%又は10重量%から約80重量%まで、50重量%まで、又は更には30重量%までのこのようなビルダーを含む。ビルダーとしては、ポリホスフェートのアルカリ金属、アンモニウム及びアルカノールアンモニウム塩、アルカリ金属ケイ酸塩、アルカリ土類及びアルカリ金属炭酸塩、アルミノシリケートビルダー、ポリカルボキシレート化合物、エーテルヒドロキシポリカルボキシレート、無水マレイン酸とエチレン又はビニルメチルエーテルとのコポリマー、1,3,5−トリヒドロキシベンゼン−2,4,6−トリスルホン酸、及びカルボキシメチルオキシコハク酸、エチレンジアミン四酢酸及びニトリロ三酢酸のようなポリ酢酸の種々のアルカリ金属、アンモニウム及び置換アンモニウム塩、並びにメリット酸、コハク酸、オキシジコハク酸、ポリマレイン酸、ベンゼン1,3,5−トリカルボン酸、カルボキシメチルオキシコハク酸、及びそれらの可溶性塩のようなポリカルボン酸塩が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の一態様では、洗濯ケア組成物は自由流動性固体粒子状洗濯物洗剤組成物であり、ゼオライト、リン酸塩、クエン酸塩、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるビルダーを含み得る。本組成物は、典型的には、0重量%〜10重量%のゼオライトビルダー、又は0重量%超から8重量%まで、又は6重量%まで、又は4重量%まで、又は3重量%まで、又は2重量%まで、又は更には1重量%までのゼオライトビルダーを含む。本組成物は、更には、ゼオライトビルダーを実質的に含まなくてもよく、「実質的に含まない」は、典型的には意図的に添加されないことを意味する。典型的なゼオライトビルダーとしては、ゼオライトA、ゼオライトP、ゼオライトMAP、ゼオライトX及びゼオライトYが挙げられる。組成物は、典型的には0重量%〜10重量%のリン酸塩ビルダー、又は0重量%超から8重量%まで、又は6重量%まで、又は4重量%まで、又は3重量%まで、又は2重量%まで、又は更には1重量%までのリン酸塩ビルダーを含む。本組成物は、更には、リン酸塩ビルダーを実質的に含まなくてもよく、「実質的に含まない」は、意図的に添加されないことを意味する。典型的なリン酸塩ビルダーは、トリポリリン酸ナトリウム(STPP)である。好適なクエン酸塩はクエン酸ナトリウムである。しかしながら、洗浄溶液中でクエン酸塩を生成することができるクエン酸もまた、本組成物中に組み込むことができる。
緩衝剤及びアルカリ源:好適な緩衝剤及びアルカリ源としては、炭酸塩及び/又はケイ酸塩、並びに/あるいはバーカイトなどの複塩が挙げられる。
炭酸塩:好適な炭酸塩は、炭酸ナトリウム及び/又は重炭酸ナトリウムである。本組成物は、重炭酸塩を含み得る。本組成物は、低濃度の炭酸塩を含むことが好適であり得、例えば、本組成物は、0重量%〜10重量%の炭酸塩、又は8重量%まで、又は6重量%まで、又は4重量%まで、又は3重量%まで、又は2重量%まで、又は更に1重量%までの炭酸塩を含むことが好適であり得る。本組成物は、更には、炭酸塩を実質的に含まない場合があり、実質的に含まないとは、「意図的に添加されない」ことを意味する。
この炭酸塩は、100〜500マイクロメートルの重量平均粒径を有し得る。あるいは、この炭酸塩は、10〜25マイクロメートルの重量平均粒径を有し得る。
本組成物は、0重量%〜20重量%のケイ酸塩、又は15重量%まで、又は10重量%まで、又は5重量%まで、又は4重量%まで、又は更に2重量%までのケイ酸塩を含み得、かつ0重量%超、又は0.5重量%以上、又は更に1重量%以上のケイ酸塩を含み得る。このケイ酸塩は、結晶性又は非晶性であってよい。好適な結晶性ケイ酸塩としては、SKS−6などの、結晶性層状ケイ酸塩が挙げられる。他の好適なケイ酸塩としては、1.6Rケイ酸塩及び/又は2.0Rケイ酸塩が挙げられる。好適なケイ酸塩は、ケイ酸ナトリウムである。別の好適なケイ酸塩は、メタケイ酸ナトリウムである。
本組成物は、0重量%〜70重量%の充填剤を含み得る。好適な充填剤としては、硫酸塩及び/又はバイオ充填剤材料が挙げられる。好適なバイオ充填剤材料は、アルカリ処理及び/又は漂白処理された農業廃棄物である。好適な硫酸塩は、硫酸ナトリウムである。この硫酸塩は、100〜500マイクロメートルの重量平均粒径を有し得るか、あるいは、この硫酸塩は、10〜45マイクロメートルの重量平均粒径を有し得る。
キレート化剤−本明細書の組成物はまた、任意で1つ以上の銅、鉄、及び/又はマンガンキレート化剤を含有してもよい。使用される場合、キレート化剤は、一般に、本明細書の組成物の約0.1重量%〜約15重量%、又は更には本明細書の組成物の約3.0重量%〜約15重量%を構成する。好適なキレート剤は、ジエチレントリアミン五酢酸、ジエチレントリアミンペンタ(メチルホスホン酸)、エチレンジアミン−N’N’−二コハク酸、エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ヒドロキシエタンジ(メチレンホスホン酸)、及びこれらの任意の組み合わせから選択される。好適なキレート剤は、エチレンジアミン−N’N’−二コハク酸(EDDS)及び/又はヒドロキシエタンジホスホン酸(HEDP)である。本洗濯洗剤組成物は、エチレンジアミン−N’N’−二コハク酸、又はその塩を含み得る。エチレンジアミン−N’N’−二コハク酸は、S,Sエナンチオマーの形態にすることができる。組成物は4,5−ジヒドロキシ−m−ベンゼンジスルホン酸二ナトリウム塩、グルタミン酸−N,N−二酢酸(GLDA)及び/又はそれらの塩、2−ヒドロキシピリジン−1−オキシド、Trilon
P(商標)(BASF(Ludwigshafen,Germany)から入手可能)を含み得る。炭酸カルシウム結晶成長阻害剤も好適なキレート剤である。好適な炭酸カルシウム結晶成長阻害剤は、1−ヒドロキシエタンジホスホン酸(HEDP)及びそれらの塩、N,N−ジカルボキシメチル−2−アミノペンタン−1,5−ジオン酸及びそれらの塩、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸及びそれらの塩、並びにこれらの任意の組み合わせからなる群から選択され得る。
本組成物は、1−ヒドロキシエタンジホスホン酸(HEDP)及びその塩、N,N−ジカルボキシメチル−2−アミノペンタン−1,5−二酸及びその塩、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸及びその塩、並びにこれらの任意の組み合わせからなる群から選択されるものなどの、炭酸カルシウム結晶成長抑制剤を含み得る。
光触媒:好適な光触媒は、スルホン化フタロシアニン亜鉛及び/又はアルミニウムである。
移染防止剤−本発明の組成物はまた、1つ以上の移染防止剤を含んでもよい。好適な高分子移染防止剤としては、ポリビニルピロリドンポリマー、ポリアミンN−オキシドポリマー、N−ビニルピロリドンとN−ビニルイミダゾールのコポリマー、ポリビニルオキサゾリドン及びポリビニルイミダゾール又はこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書の組成物中に存在する場合、移染防止剤は、洗浄組成物の約0.0001重量%から、約0.01重量%から、約0.05重量%から、洗浄組成物の約10重量%まで、約2重量%まで、又は更には約1重量%までの濃度で存在する。
分散剤−本発明の組成物はまた、分散剤を含むことができる。好適な水溶性有機材料は、ホモポリマー又はコポリマーの酸又はそれらの塩であり、それらのうちのポリカルボン酸は、互いに炭素原子2個を超えない程度に離れている少なくとも2個のカルボキシル基を含み得る。
ポリマー−好適なポリマーとしては、カルボキシレートポリマー、ポリエチレングリコールポリマー、テレフタレートポリマーなどのポリエステル汚れ剥離ポリマー、アミンポリマー、セルロース系ポリマー、移染防止ポリマー、所望により1:4:1の比率のイミダゾールとエピクロロヒドリンとの縮合によって生成される縮合オリゴマーなどの染料固定ポリマー、ヘキサメチレンジアミン誘導体ポリマー、及びこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
好適なカルボキシレートポリマーとしては、マレアート/アクリレートランダムコポリマー、又はポリアクリレートホモポリマーが挙げられる。このカルボキシレートポリマーは、4,000Da〜9,000Da、又は6,000Da〜9,000Daの分子量を有する、ポリアクリレートホモポリマーとすることができる。他の好適なカルボキシレートポリマーは、マレイン酸とアクリル酸とのコポリマーであり、4,000Da〜90,000Daの範囲内の分子量を有し得る。
好適なポリエチレングリコールポリマーとしては、(i)ポリエチレングリコールを含む親水性の主鎖、並びに(ii)C〜C25アルキル基、ポリプロピレン、ポリブチレン、飽和C〜Cモノカルボン酸のビニルエステル、アクリル酸若しくはメタクリル酸のC〜Cアルキルエステル、及びこれらの混合物からなる群から選択される疎水性の側鎖、を含む、ランダムグラフトコポリマーが挙げられる。好適なポリエチレングリコールポリマーは、ランダムグラフト重合ポリビニルアセテート側鎖を有するポリエチレングリコール主鎖を有する。このポリエチレングリコール主鎖の平均分子量は、2,000Da〜20,000Da、又は4,000Da〜8,000Daの範囲内とすることができる。ポリエチレングリコール主鎖とポリビニルアセテート側鎖との分子量の比率は、1:1〜1:5、又は1:1.2〜1:2の範囲内とすることができる。エチレンオキシドの単位当りの、グラフト部位の平均数は、1未満、又は0.8未満とすることができ、エチレンオキシド単位当りの、グラフト部位の平均数は、0.5〜0.9の範囲内とすることができ、あるいはエチレンオキシドの単位当りの、グラフト部位の平均数は、0.1〜0.5、又は0.2〜0.4の範囲内とすることができる。好適なポリエチレングリコールポリマーは、Sokalan HP22である。
好適な汚れ剥離ポリエステルポリマーは、以下の構造(I)、構造(II)、又は構造(III)のうちの1つによって定義される構造を有する。
(I)−[(OCHR−CHR−O−OC−Ar−CO−]
(II)−[(OCHR−CHR−O−OC−sAr−CO−]
(III)−[(OCHR−CHR−OR
式中、
a、b、及びcは、1〜200であり、
d、e、及びfは、1〜50であり、
Arは、1,4−置換フェニレンであり、
sArは、位置5をSOMeにより置換された、1,3−置換フェニレンであり、 Meは、H、Na、Li、K、Mg/2、Ca/2、Al/3、アンモニウム、モノ−、ジ−、トリ−、若しくはテトラアルキルアンモニウム(アルキル基は、C〜C18アルキル又はC〜C10ヒドロキシアルキル)、又はこれらの任意の混合物であり、 R、R、R、R、R、及びRは、独立して、H、又はC〜C18 n−若しくはイソ−アルキルから選択され、
は、直鎖若しくは分枝鎖C〜C18アルキル、又は直鎖若しくは分枝鎖C〜C30アルケニル、又は炭素原子を5〜9個有するシクロアルキル基、又はC〜C30アリール基、又はC〜C30アリールアルキル基である。好適なポリエステル汚れ剥離ポリマーは、上記の式(I)又は式(II)の構造を有する、テレフタレートポリマーである。
好適なポリエステル汚れ剥離ポリマーとしては、Repel−o−tex SF2(Rhodia)などの、Repel−o−texシリーズのポリマー、及び/又はTexcare SRA300(Clariant)などの、Texcareシリーズのポリマーが挙げられる。
好適なアミンポリマーとしては、所望によりポリエチレン及び/又はポリプロピレンオキシドブロックを含む、アルコキシル化ポリアルキレンイミンなどの、ポリエチレンイミンポリマーが挙げられる。
本組成物は、アルキルセルロース、アルキルアルコキシアルキルセルロース、カルボキシアルキルセルロース、アルキルカルボキシアルキル、及びこれらの任意の組み合わせから選択されるポリマーなどの、セルロース系ポリマーを含み得る。好適なセルロース系ポリマーは、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、メチルカルボキシメチルセルロース、及びこれらの混合物から選択される。カルボキシメチルセルロースは、0.5〜0.9のカルボキシメチル置換度、及び100,000Da〜300,000Daの分子量を有し得る。別の好適なセルロース系ポリマーは、Finnfix SH−1(CP Kelco)などの、疎水変性カルボキシメチルセルロースである。
他の好適なセルロース系ポリマーは、0.01〜0.99の置換度(DS)、及びDS+DBが少なくとも1.00であるか、若しくはDB+2DS−DSが少なくとも1.20であるような置換度(DS)を有し得る。置換セルロース系ポリマーは、少なくとも0.55の置換度(DS)を有し得る。置換セルロース系ポリマーは、少なくとも0.35のブロック度(DB)を有し得る。置換セルロース系ポリマーは、1.05〜2.00のDS+DBを有し得る。好適な置換セルロース系ポリマーは、カルボキシメチルセルロースである。
別の好適な置換セルロース系ポリマーは、カチオン変性ヒドロキシエチルセルロースである。好適なポリマーとしては、典型的には次式を有する、ヘキサメチレンジアミン誘導体ポリマーが挙げられる:
(CH)N(CH)6N(CH)R2・2X
式中、Xは、好適な対イオン、例えばクロリドであり、Rは、20〜30の平均エトキシル化度を有する、ポリ(エチレングリコール)鎖である。所望により、ポリ(エチレングリコール)鎖は、独立して、サルフェート基及び/又はスルホネート基で末端保護され、X対イオンの数を低減するか、又は(分子当りの平均硫酸化度が2よりも大きい場合には)Y対イオン、例えばナトリウムカチオンの導入によって、荷電を平衡化することができる。
変性カルボキシレートポリマー−好適なポリマーは次の(i)、(ii)並びに(iii)からなるコポリマーである:(i)カルボキシル基を含む1つ以上のモノマーから誘導される50〜98重量%未満の構造単位、(ii)スルホネート部分を含む1つ以上のモノマーから誘導される1〜49重量%未満の構造単位、並びに(iii)式(I)及び(II)により表されるエーテル結合を含有するモノマーから選択される1つ以上のモノマーから誘導される1〜49重量%の構造単位:
Figure 0006049679
(式(I)中、Rは水素原子又はCH基を表し、RはCH基、CHCH基又は単結合を表し、Xは0〜5の数を表し(但し、Rが単結合であった場合、Xは1〜5の数を表す)、Rは水素原子又はC〜C20有機基である)
Figure 0006049679
(式(II)中、Rは水素原子又はCH基を表し、RはCH基、CHCH基又は単結合を表し、Xは0〜5の数を表し、及びRは水素原子又はC〜C20有機基である)。
酵素−組成物は、洗浄性能効果、及び/又は布帛ケア効果を提供する1つ以上の洗浄性酵素を含むことができる。好適な酵素の例としては、ヘミセルラーゼ、ペルオキシダーゼ、プロテアーゼ、セルラーゼ、キシラナーゼ、リパーゼ、ホスホリパーゼ、エステラーゼ、クチナーゼ、ペクチナーゼ、ケラタナーゼ、レダクターゼ、オキシダーゼ、フェノールオキシダーゼ、リポキシゲナーゼ、リグニナーゼ、プルラナーゼ、タンナーゼ、ペントサナーゼ、マラナーゼ、β−グルカナーゼ、アラビノシダーゼ、ヒアルロニダーゼ、コンドロイチナーゼ、ラッカーゼ、及びアミラーゼ、又はこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。典型的な組み合わせは、プロテアーゼ、リパーゼ、クチナーゼ、及び/又はセルラーゼのような従来の適用可能な酵素をアミラーゼと組み合わせた混液である。
本組成物は、プロテアーゼを含み得る。好適なプロテアーゼとしては、サブチリシン(EC 3.4.21.62)などの、中性又はアルカリ性の微生物セリンプロテアーゼを含めた、メタロプロテアーゼ及び/又はセリンプロテアーゼが挙げられる。好適なプロテアーゼとしては、動物、植物又は微生物起源のものが挙げられる。一態様では、そのような好適なプロテアーゼは、微生物起源のものとすることができる。好適なプロテアーゼとしては、前述の好適なプロテアーゼの化学修飾又は遺伝子組み換えの突然変異体が挙げられる。一態様では、好適なプロテアーゼは、アルカリ性微生物プロテアーゼ又は/及びトリプシン型プロテアーゼなどのセリンプロテアーゼであり得る。好適な中性又はアルカリ性プロテアーゼの例としては、以下のものが挙げられる:
(a)バチルス・レンタス(Bacillus lentus)、バチルス・アルカロフィルス(Bacillus alkalophilus)(P27963,ELYA_BACAO)、バチルス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)(P00782,SUBT_BACAM)、バチルス・プミラス(Bacillus pumilus)(P07518)、及びバチルス・ギブソニィ(Bacillus gibsonii)(DSM14391)などの、バチルスに由来するものを含めた、サブチリシン(EC 3.4.21.62)。
(b)フサリウムプロテアーゼ、及びセルロモナス(Cellumonas)(A2RQE2)に由来するキモトリプシンプロテアーゼを含めた、トリプシン(例えば、ブタ由来又はウシ由来)などの、トリプシン型又はキモトリプシン型プロテアーゼ。
(c)バチルス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)に由来するもの(P06832,NPRE_BACAM)を含めた、メタロプロテアーゼ。
好適なプロテアーゼとしては、サブチリシン309(P29600)及び/又はDSM
5483(P29599)などの、バチルス・ギブソニィ(Bacillus gibsonii)若しくはバチルス・レンタス(Bacillus lentus)に由来するものが挙げられる。
好適な市販のプロテアーゼ酵素としては、Novozymes A/S(Denmark)により、Alcalase(登録商標)、Savinase(登録商標)、Primase(登録商標)、Durazym(登録商標)、Polarzyme(登録商標)、Kannase(登録商標)、Liquanase(登録商標)、Liquanase Ultra(登録商標)、Savinase Ultra(登録商標)、Ovozyme(登録商標)、Neutrase(登録商標)、Everlase(登録商標)、及びaEsperase(登録商標)の商標名で販売されるもの;Genencor Internationalにより、Maxatase(登録商標)、Maxacal(登録商標)、Maxapem(登録商標)、Properase(登録商標)、Purafect(登録商標)、Purafect Prime(登録商標)、Purafect Ox(登録商標)、FN3(登録商標)、FN4(登録商標)、Excellase(登録商標)、及びPurafect OXP(登録商標)の商標名で販売されるもの;Solvay Enzymesにより、Opticlean(登録商標)、及びOptimase(登録商標)の商標名で販売されるもの;Henkel/Kemiraより入手可能なもの、すなわち、BLAP(以下の突然変異体S99D+S101 R+S103A+V104I+G159Sを有する、P29599)、並びにBLAP R(S3T+V4I+V199M+V205I+L217Dを有するBLAP)、BLAP X(S3T+V4I+V205Iを有するBLAP)及びBLAP F49(S3T+V4I+A194P+V199M+V205I+L217Dを有するBLAP)を含めた、その変異型(すべてHenkel/Kemira製);及び花王製のKAP(突然変異体A230V+S256G+S259Nを有する、Bacillus alkalophilus subtilisin)が挙げられる。
好適なアミラーゼは、微生物由来又は真菌由来のものを含めた、α−アミラーゼである。化学的又は遺伝子学的に改変された変異型(変異体)が含まれる。好適なアルカリ性α−アミラーゼは、バチルス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)、バチルス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)、バチルス・ステアロサーモフィルス(Bacillus stearothermophilus)、バチルス・ズブチルス(Bacillus subtilis)、又は他のバチルス種、例えばバチルス種NCIB 12289、NCIB 12512、NCIB 12513、sp 707、DSM 9375、DSM 12368、DSMZ no.12649、KSM AP1378、KSM K36、若しくはKSM K38などの、バチルスの菌株に由来する。好適なアミラーゼとしては次のものが挙げられる。
(a)Bacillus licheniformis(P06278,AMY_BACLI)に由来するα−アミラーゼ、及びその変異型、特に、以下の位置15、23、105、106、124、128、133、154、156、181、188、190、197、202、208、209、243、264、304、305、391、408、及び444のうちの1つ以上で置換されている変異型。
(b)AA560アミラーゼ(CBU30457,HD066534)、及びその変異型、特に、以下の位置26、30、33、82、37、106、118、128、133、149、150、160、178、182、186、193、203、214、231、256、257、258、269、270、272、283、295、296、298、299、303、304、305、311、314、315、318、319、339、345、361、378、383、419、421、437、441、444、445、446、447、450、461、471、482、484のうちの1つ以上で置換され、また所望によりD183及びG184の欠失も含む、変異型。
(c)バチルス菌種722(CBU30453、HD066526)由来の野生型酵素と、少なくとも90%の相同性を呈する変異型、特に、183及び184の位置での欠失を有する変異型。
好適な市販のα−アミラーゼは、Duramyl(登録商標)、Liquezyme(登録商標)、Termamyl(登録商標)、Termamyl Ultra(登録商標)、Natalase(登録商標)、Supramyl(登録商標)、Stainzyme(登録商標)、Stainzyme plus(登録商標)、Fungamyl(登録商標)、及びBAN(登録商標)(Novozymes A/S)、Bioamylase(登録商標)及びその変異型(Biocon India Ltd.)、Kemzym(登録商標)AT 9000(Biozym Ges.m.b.H,Austria)、Rapidase(登録商標)、Purastar(登録商標)、Optisize HT Plus(登録商標)、Enzysize(登録商標)、Powerase(登録商標)、及びPurastar Oxam(登録商標)、Maxamyl(登録商標)(Genencor International Inc.)並びにKAM(登録商標)(花王、日本)である。好適なアミラーゼは、Natalase(登録商標)、Stainzyme(登録商標)、及びStainzyme Plus(登録商標)である。
本組成物には、セルラーゼを含有させ得る。好適なセルラーゼとしては、細菌由来又は真菌由来のセルラーゼが挙げられる。化学修飾された変異体又は改質されたタンパク質変異体が含まれる。好適なセルラーゼとしては、バチルス、シュードモナス、フミコーラ、フザリウム、チエラビア(Thielavia)、アクレモニウム(Acremonium)由来のセルラーゼ、例えば、フミコーラ・インソレンス(Humicola insolens)、ミセリオフトラ・サーモフィラ(Myceliophthora thermophila)、及びフザリウム・オキシスポラム(Fusarium oxysporum)から生成される、糸状菌セルラーゼが挙げられる。
市販のセルラーゼとしては、Celluzyme(登録商標)及びCarezyme(登録商標)(Novozymes A/S)、Clazinase(登録商標)及びPuradax HA(登録商標)(Genencor International Inc.)、並びにKAC−500(B)(登録商標)(花王)が挙げられる。
セルラーゼは、バチルス属の種AA349のメンバーに内因性の細菌ポリペプチド、及びその混合物を含めた、エンド−β−1,4−グルカナーゼ活性を呈する、微生物由来のエンドグルカナーゼ(E.C.3.2.1.4)を含み得る。好適なエンドグルカナーゼは、商品名Celluclean(登録商標)及びWhitezyme(登録商標)(Novozymes A/S(Bagsvaerd,Denmark))で販売されている。
本組成物は、17kDa〜30kDaの分子量を有する、グリコシルヒドロラーゼのファミリー45に属する洗浄セルラーゼ、例えば、Biotouch(登録商標)NCD、DCC、及びDCL(AB Enzymes,Darmstadt,Germany)の商標名で販売されるエンドグルカナーゼを含み得る。
Whitezyme(登録商標)などの、好適なセルラーゼはまた、キシログルカナーゼ活性も呈し得る。
本組成物は、リパーゼを含み得る。好適なリパーゼとしては、細菌由来又は真菌由来のものが挙げられる。化学修飾された変異体又は改質されたタンパク質変異体が含まれる。有用なリパーゼの例としては、フミコーラ(Humicola)(別名サーモマイセス(Thermomyces))からのリパーゼ、例えば、H.ラヌギノーサ(lanuginosa)(T.lanuginosus)からの、又はH.インソレンス(H. nsolens)からのリパーゼ、シュードモナスリパーゼ、例えば、P.アルカリゲネス(P. lcaligenes)からの、又はP.シュードアルカリゲネス(P. seudoalcaligenes)、P.セパシア(P. cepacia)、P.スタッツェリ(P. stutzeri)、P.フルオレッセンス(P. fluorescens)、シュードモナスsp.SD 705株、P.ウィスコンシネンシス(P. wisconsinensis)からのシュードモナスリパーゼ、バチルスリパーゼ、例えば、B.ズブチルス(B. subtilis)、B.ステアロサーモフィルス(B. stearothermophilus)、又はB.プミラス(B. pumilus)からのバチルスリパーゼが挙げられる。
このリパーゼは、「第1サイクルのリパーゼ」とすることができ、所望により、T231R及びN233Rの突然変異体を含む、Thermomyces lanuginosus由来の野生型リパーゼの変異型とすることができる。野生型配列は、Swissprotの受け入れ番号Swiss−Prot O59952の、(子嚢菌(好温性糸状菌(Humicola lanuginosa))由来の)269個のアミノ酸(アミノ酸23〜291)である。好適なリパーゼとしては、Novozymes(Bagsvaerd,Denmark)製の、Lipex(登録商標)、Lipolex(登録商標)、及びLipoclean(登録商標)の商標名で販売のものが挙げられる。
本組成物は、野生型のアミノ酸と90%超の相同性を有し、T231及び/又はN233、所望によりT231R及び/又はN233Rの置換を含む、Thermomyces
lanuginosa(O59952)リパーゼの変異型を含み得る。
好適なキシログルカナーゼ酵素は、キシログルカン基質及び非晶質セルロース基質の双方に対しての酵素活性を有し得る。この酵素は、グリコシドヒドロラーゼ(GH)ファミリー5、12、44、又はファミリー74から選択されるグリコシドヒドロラーゼであってよい。GHファミリー44から選択されるグリコシドヒドロラーゼが、特に好適である。GHファミリー44から選択される好適なグリコシドヒドロラーゼは、Paenibacillus polyxyma(ATCC 832)由来のXYG1006グリコシドヒドロラーゼ、及びその変異型である。
好適なペクチン酸リアーゼは、Novozymes A/S(Bagsvaerd,Denmark)製の、Pectawash(登録商標)、Pectaway(登録商標)、及びX−Pect(登録商標)の商標名で販売される、バチルス由来の野生型若しくは変異型のペクチン酸リアーゼ(CAF05441、AAU25568)のいずれかである。
好適なマンナナーゼは、商品名Mannaway(登録商標)(Novozymes A/S(Bagsvaerd,Denmark))、及び商品名Purabrite(登録商標)(Genencor International Inc.(Palo Alto,California))で販売されている。
好適な漂白酵素としては、酸化還元酵素、例えば、グルコースオキシダーゼ、コリンオキシダーゼ、又は炭水化物オキシダーゼなどの、オキシダーゼ、オキシゲナーゼ、カタラーゼ、ハロペルオキシダーゼ、クロロペルオキシダーゼ、ブロモペルオキシダーゼ、リグニンペルオキシダーゼ、グルコースペルオキシダーゼ、又はマンガンペルオキシダーゼのような、ペルオキシダーゼ、ジオキシゲナーゼ、又はラッカーゼ(フェノールオキシダーゼ、ポリフェノールオキシダーゼ)が挙げられる。好適な市販製品は、Novozymesより、Guardzyme(登録商標)、及びDenilite(登録商標)の商標名で販売されている。追加的な有機化合物、特に芳香族化合物を、漂白酵素と組み合わせることが有利であり得、これらの化合物は、漂白酵素と相互作用して、酸化還元酵素の活性を増強する(増強剤)か、又は酸化酵素と汚れとの間の、典型的には大きく異なる酸化還元電位にわたる、電子流を促進する(媒介剤)。
他の好適な漂白酵素としては、エステル基質及び過酸素源からの、過酸の形成を触媒する、ペルヒドロラーゼが挙げられる。好適なペルヒドロラーゼとしては、Mycobacterium smegmatisのペルヒドロラーゼの変異型、いわゆるCE−7ペルヒドロラーゼの変異型、及びペルヒドロラーゼ活性を保有する野生型subtilisin Carlsbergの変異型が挙げられる。
好適なクチナーゼは、E.C.クラス3.1.1.73によって定義され、場合によりフザリウム・ソラニィ(Fusarium solani)、シュードモナス・メンドシナ(Pseudomonas Mendocina)、又はフミコーラ・インソレンス(Humicola Insolens)のうちの1つに由来する野生型と、少なくとも90%、95%、又は最も好ましくは少なくとも98%の相同性を呈する。
2つのアミノ酸配列の相関性は、「相同性」というパラメータによって表わされる。本発明の目的では、2つのアミノ酸配列のアラインメントは、EMBOSSパッケージ(http://emboss.org)バージョン2.8.0.からのNeedleプログラムを使用することにより、決定される。Needleプログラムは、Needleman,S.B.and Wunsch,C.D.(1970)J.Mol.Biol.48,443〜453に記載されている国際的なアラインメントアルゴリズムを実装する。使用される置換マトリクスは、BLOSUM62であり、ギャップ開始ペナルティは10、ギャップ伸長ペナルティは0.5である。
酵素安定剤−組成物、例えば洗剤において使用するための酵素は、さまざまな技術によって安定化可能である本明細書に用いられる酵素は、カルシウムイオン及び/又はマグネシウムイオンを酵素に供給する、最終組成物中のカルシウム及び/又はマグネシウムイオンの水溶性供給源の存在によって安定化させることができる。
芳香剤−好適な芳香剤としては、芳香剤マイクロカプセル、シッフ塩基芳香剤/ポリマー複合体を含めたポリマー支援型芳香剤送達システム、デンプンにカプセル化された芳香剤のアコード、芳香剤充填ゼオライト、ブルーミング芳香剤のアコード、及びこれらの任意の組み合わせが挙げられる。好適な芳香剤マイクロカプセルは、メラミンホルムアルデヒド系であり、典型的には、メラミンホルムアルデヒドを含むシェルによってカプセル化される芳香剤を含む。そのような芳香剤マイクロカプセルは、ポリビニルホルムアミド(PVF)及び/又はカチオン変性ヒドロキシエチルセルロース(catHEC)などの、カチオン性材料及び/又はカチオン性前駆体材料をシェル内に含むことが、大いに好適であり得る。
好適な布帛柔軟化剤としては、粘土、シリコーン、及び/又は第四級アンモニウム化合物が挙げられる。好適な粘土としては、モンモリロナイト粘土、ヘクトライト粘土、及び/又はラポナイト粘土が挙げられる。好適な粘土は、モンモリロナイト粘土である。好適なシリコーンとしては、アミノシリコーン及び/又はポリジメチルシロキサン(PDMS)が挙げられる。好適な柔軟仕上げ剤は、モンモリロナイト粘土及びPDMSを含む粒子などの、粘土及びシリコーンを含む粒子である。
好適な凝集剤としては、例えば300,000Da〜900,000Daの平均分子量を有する、ポリエチレンオキシドが挙げられる。
好適な消泡剤としては、シリコーン、及び/又はステアリン酸などの脂肪酸が挙げられる。
好適な審美剤粒子としては、ソープリング、層状審美的粒子、ゼラチンビーズ、炭酸塩及び/又は硫酸塩のスペックル、色土粒子、及びこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
pHプロファイル−典型的な組成物は、20℃下で、濃度が2g/Lになるよう脱イオン水に組成物を溶解させた場合に、pHが9.5〜11、好ましくは10〜11で平衡状態の洗浄液が得られるような、pHプロファイルを有する。あるいは、組成物は、例えば(i)水との接触後3分で、洗浄液のpHが10より大きい、(ii)水との接触後10分で、洗浄液のpHが9.5未満である、(iii)水との接触後20分で、洗浄液のpHは9.0未満である、(iv)任意に洗浄液のpH均衡は7.0より高く8.5までである、などのようなpHプロファイルを提供し得る。この動的なpHプロファイルは、組成物の保有するアルカリ性を低下させることで、例えば、15未満の組成物のアルカリ性をpH 7.5に低下させることで、並びに洗浄液への酸の放出を遅延させることで、例えば、ろう被覆クエン酸、又はパルミチン酸被覆クエン酸などの酸供給源をコーティングすることで、影響を受けることがある。あるいは組成物は、例えば、20℃下で、脱イオン水で濃度2g/Lへと希釈した場合に、7.6〜8.8でpHが平衡を示すなどのように、より中性のpHプロファイルを有してもよい。
作製プロセス
液体洗剤組成物は、界面活性剤、青み付け剤及びいくつかの任意の他の成分の、水溶液、均一分散液又は懸濁液の形態であり、そのいくつかは通常固形形態であってもよく、非イオン性の液体アルコールエトキシレート、水性液体キャリア及び任意の他の通常液体の任意成分などの通常液体の組成物成分と組み合わされている。そのような溶液、分散液、若しくは懸濁液は許容できるように相安定であり、及び典型的に約100〜600cpsの、又は約150〜400cpsの範囲の粘度を有する。本発明の目的のためには、粘度は#21スピンドルを使用したブルックフィールド(Brookfield)LVDV−II+の粘度計で測定する。
本明細書の液体洗剤組成物は、任意の都合のよい順番でそれらの組成物を組み合わせて、生じた成分の組み合わせを混合することにより、例えば撹拌することにより調製でき、相安定液体洗剤組成物を生成する。そのような組成物の調製方法において、液体マトリックスは、液体マトリックスに少なくとも大部分の又は更には実質的にすべての液体成分を、例えば非イオン性界面活性剤、非界面活性剤系液体キャリア及び他の任意の液体成分を含有させ、この液体マトリックスの液体成分をせん断撹拌して充分に混合することで生成する。例えば、機械撹拌器での高速撹拌が有用に使用される。せん断撹拌が維持される間に、実質的に任意のアニオン性界面活性剤及び固体形態成分のすべてを加えることができる。混合物の撹拌を継続し、必要ならばその時点で増大して、液相中に不溶性固相粒子の溶液又は均一分散を生成する。固形形態の物質のいくらか又はすべてがこの撹拌混合物に添加された後、包含されるべき任意の酵素物質の粒子、例えば酵素プリル、が組み込まれる。以上で記載した組成物調製法の変形として、1つ以上の固形成分を撹拌混合物に1つ以上の液体成分の微量成分部分と予混合した粒子の溶液又はスラリーとして添加してよい。すべての組成物成分を添加した後、混合物の撹拌は、必要な粘度及び相安定度特性を有する組成物を生成するために充分な時間継続される。しばしば、これには約30分〜60分間の撹拌を伴う。
液体洗剤組成物の配合に関し、一態様では、まず青み付け剤を1種以上の液体成分と組み合わせて青み付け剤プレミックスを配合し、この青み付け剤プレミックスを、洗濯洗剤組成物の残部成分のほとんど、例えば50重量%超、より具体的には70重量%超、更により具体的には90重量%超を含有する組成物配合物に添加する。例えば、上述した方法において、青み付け剤プレミックスと酵素成分の両方を成分添加の最終段階で添加する。別の態様では、洗剤組成物に添加する前に青み付け剤をカプセル封入し、カプセル封入した青み付け剤を組成物配合用の液体に懸濁し、懸濁液を洗濯用洗剤組成物の残部構成成分のほとんどを含有する組成物配合物に添加する。
本発明の好ましい実施形態では、組成物は、錠剤形態、又は好ましくは液体/ゲル/顆粒剤などの任意の形態からなる組成物をパウチ又はポッドなどの公知の水溶性フィルムに包み込んだ形態からなるもののいずれかの、ユニット化した投与形態で提供される。製品は、単区画又は多区画パウチであってよい。多区画パウチは、欧州特許第2133410(A)号により詳細に記載される。
水溶性フィルム
パウチの製造用のフィルムは、水溶性又は水分散性であることが好ましく、最大孔径が20マイクロメートルのガラスフィルターを用いて、以下に示されている方法で測定した場合、少なくとも50%、好ましくは少なくとも75%、又は更には少なくとも95%の水溶度を有する。
50グラム±0.1グラムのパウチ材料を、予め秤量された400mLビーカーの中に添加し、245mL±1mLの蒸留水を添加する。これは、600rpmに設定された磁性撹拌器上で、30分間激しく撹拌される。続いて、その混合物を、上で定義した孔径(最大20マイクロメートル)の折り畳んだ定性焼結ガラスフィルターに通して濾過する。回収した濾液からいずれかの従来法によって水を乾燥させ、残った材料の重量を測定する(これが溶解又は分散画分である)。その後、溶解度%又は分散度%を計算することができる。好ましいフィルム材料は、好ましくは高分子性物質である。フィルム材料は、当該技術分野において既知であるように、例えば、ポリマー材料のキャスティング、吹込成形、押出成形、又は吹込押出成形により得ることができる。
パウチ材料として使用するために好適な好ましいポリマー、コポリマー又はそれらの誘導体は、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアルキレンオキシド、アクリルアミド、アクリル酸、セルロース、セルロースエーテル、セルロースエステル、セルロースアミド、ポリビニルアセテート、ポリカルボン酸及び塩、ポリアミノ酸又はペプチド、ポリアミド、ポリアクリルアミド、マレイン酸/アクリル酸のコポリマー、デンプン及びゼラチンを包含する多糖類、キサンタン及びカラゴム(carragum)などの天然ゴムから選択される。より好ましいポリマーは、ポリアクリレート及び水溶性アクリレートコポリマー、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、デキストリン、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、マルトデキストリン、ポリメタクリレートから選択され、最も好ましくは、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコールコポリマー及びヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、並びにこれらの組み合わせから選択される。好ましくは、パウチ材料中のポリマー、例えばPVAポリマーの濃度は、少なくとも60%である。ポリマーは、任意の重量平均分子量を有することができるが、好ましくは約1000〜1,000,000、より好ましくは約10,000〜300,000、更により好ましくは約20,000〜150,000である。
ポリマーの混合物もまた、パウチ材料として使用することができる。これは、その用途及び必要とされるニーズに応じて、区画又はパウチの機械的性質及び/又は溶解特性を制御するのに有益であり得る。好適な混合物には、例えば、1つのポリマーが別のポリマーよりも高い水溶性を有し、及び/又は1つのポリマーが別のポリマーよりも高い機械強度を有する混合物が挙げられる。同様に好適なものは、異なる重量平均分子量を有するポリマーの混合物、例えば、重量平均分子量が約10,000〜40,000、好ましくは20,000前後のPVA又はそのコポリマーと、重量平均分子量が約100,000〜300,000、好ましくは150,000前後のPVA又はそのコポリマーとの混合物である。同様に本明細書で好適なものは、例えば、ポリラクチドとポリビニルアルコールとを混合することによって得られ、典型的には約1〜35重量%のポリラクチドと約65重%〜99重量%のポリビニルアルコールとを含む、ポリラクチド及びポリビニルアルコールのような、加水分解によって分解可能な及び水溶性のポリマーブレンドを含むポリマーブレンド組成物である。本明細書で使用するために好ましいものは、材料の溶解プロファイルを改善するために約60%〜約98%加水分解された、好ましくは約80%〜約90%加水分解されたポリマーである。
当然ながら、異なるフィルム材料及び/又は異なる厚さのフィルムを区画の製造に用いてもよい。異なるフィルムを選択することにおける利益は、得られる区画が、異なる溶解度特性、すなわち放出特性を呈することができるということである。
最も好ましいフィルム材料は、MonoSol照会番号M8630、M8900、H8779(出願者らの同時継続出願照会番号44528及び11599に記載)として公知のPVAフィルム、並びに米国特許第6 166 117号及び同第6 787 512号に記載のPVAフィルム、並びに相当する溶解度及び変形特性を有するPVAフィルムである。
また、本明細書のフィルム材料には、1つ以上の添加剤成分を含有させてもよい。例えば、可塑剤、例えばグリセロール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ソルビトール、及びこれらの混合物を添加することは有益であり得る。他の添加剤としては、洗浄水に送達されることになる機能的洗剤添加剤、例えば有機ポリマー分散剤などが挙げられる。
水溶性パウチを製造する方法
本発明のプロセスは任意の好適な装置及び方法を用いてなすことができる。しかしながら、好ましくは多区画パウチは水平的な形成充填プロセスを用いて作製される。好ましくはフィルムを濡らし、より好ましくは加熱して、展延性を上昇させる。更により好ましくは、方法はまた、好適な型にフィルムを引き入れるための真空の使用を含む。型の中にフィルムを引き入れる真空は、フィルムが表面の水平部分の上に置かれるとすぐに、0.2秒〜5秒間、好ましくは0.3秒〜3秒間、又は更により好ましくは0.5秒〜1.5秒間適用され得る。この真空は、好ましくは、それが−10kPa(−100ミリバール)〜−100kPa(−1000ミリバール)、又は更には−20kPa(−200ミリバール)〜−60kPa(−600ミリバール)の負圧をもたらすようなものであってもよい。
パウチを作製する型は、必要とされるパウチ寸法に応じる任意の外形、長さ、幅及び深さであってよい。型はまた、所望するならば大きさ及び外形が互いに異なっていてもよい。例えば、最終パウチの容積が、5mL〜300mL、又は更には10mL〜150mL、又は更には20mL〜100mLの間であり、型の大きさをそれに応じて調節することが好ましいことがある。
熱成形として一般的に既知であるプロセスで、任意の方法により、フィルムに熱を適用できる。例えば、フィルムは、表面上に供給する前に、又は表面上に供給してすぐに加熱要素の下あるいは熱風の中を通過させることで直接加熱できる。別の方法としては、例えば、表面を加熱するか、あるいはフィルム上に熱い物を適用することにより、フィルムを間接的に加熱することもできる。最も好ましくは、フィルムは赤外線光を用いて加熱される。フィルムを、好ましくは50〜120℃、又は更に60〜90℃の温度まで加熱する。別の方法としては、任意の手段により例えば湿潤剤(水、フィルム材料又はフィルム材料の可塑剤の溶液を含む)を、表面上に供給する前にフィルム上にスプレーするか、又は表面上に1回スプレーすることにより直接的に、あるいは表面を濡らすか、又はフィルム上に濡れた物体を当てることにより間接的に、フィルムを濡らすことができる。
粉末を含むパウチについて言えば、フィルムをピンで刺すことは様々な理由から有利であり、第1には、パウチ形成時のフィルム不良の可能性を減じることになる。例えば、フィルムがあまりにも早く引き伸ばされた場合には、フィルムの破裂を生じさせるフィルム不良が生じ得る。第2には、パウチに封入された製品に由来する任意のガス(例えば漂白剤を含有する粉末の場合には酸素形成など)を、放出できるようにすることになる。第3には、芳香を持続的に放出させることになる。加えて、熱及び/又は濡らしが使用される場合には、ピンで刺すことは、真空の使用前、使用中、又は使用後に、好ましくは真空の適用中又は適用前に使用され得る。したがって、本明細書においてより詳細に記載されるように、各型がシステムに接続された1つ以上の孔を含み、このシステムはこれらの孔を通じて孔の上のフィルム上に真空を提供できることが好ましい。
フィルムは、加熱され/濡らされるとすぐに、適切な型の中に好ましくは真空を用いて引き入れられる。成形フィルムの充填は、物を充填(移動)するための任意の既知の方法により実行できる。最も好ましい方法は、製品形態及び必要とされる充填速度によって決まる。好ましくは、成形フィルムはインライン充填技術により充填される。充填された開いたパウチは、次に任意の好適な方法により第2のフィルムを用いて閉じられる。好ましくは、この工程はまた、水平位置で、連続的に、一定の動作で実行される。好ましくは閉鎖は、開放パウチのウェブを覆って及びその上に第2の材料又はフィルム、好ましくは水溶性フィルムを連続的に供給し、次いで好ましくは第1のフィルムと第2のフィルムを共に、典型的には鋳型の間、したがってパウチの間の領域で封止することにより行われることが好ましい。
好ましい封止方法としては、熱封止、溶媒溶接、及び溶媒封止又は湿潤封止が挙げられる。封止を生成することになる領域のみが熱又は溶剤により処理されるのが好ましい。熱又は溶剤は、いずれかの方法により、好ましくは閉鎖材料の上に、好ましくは封止を生成することになる区域の上のみに適用されることができる。溶剤若しくは湿式シーリング又は溶着が使用される場合、熱もまた適用されることが好ましい場合がある。好ましい湿式又は溶剤密封/溶着方法には、溶剤を鋳型間、又は閉鎖材料上に、例えばこれをこれらの領域上に噴霧又は印刷することにより選択的に適用すること、次いで圧力をこれらの領域に適用して封止を生成することが挙げられる。例えば上記のようなシーリングロール及びベルト(任意にまた熱を提供する)が使用され得る。
次いで、形成されたパウチを切断装置によって切断してもよい。切断は任意の既知の方法を用いて行うことができる。切り出しはまた、連続方式で、並びに好ましくは一定速度で及び好ましくは水平位置にある間に行われることが好ましい場合がある。切断装置は、例えば鋭利な物品又は熱い物品であることができ、それによって後者の場合には、熱い物品はフィルム/封止領域を「焼き」落とす。
多区画パウチの異なる区画を、サイドバイサイドスタイルで一緒に作製してもよく、連続したパウチは切断されない。あるいは、区画を別々に作製してもよい。このプロセス及び好ましい構成に従って、パウチは以下の工程を含むプロセスによって作製される。
a)(上記したように)第1の区画を生成する工程と、
b)工程(a)で形成された閉じた区画の一部又はすべての内部にくぼみを生成して、上記の第1の区画上に重ね合わせられる第2の成形区画を生成する工程と、
c)第3のフィルムを用いて、第2の区画を充填し、閉じる工程と、
d)第1、第2及び第3のフィルムを封止する工程と、
e)フィルムを切断して多区画パウチを製造する工程と、を含む。
工程bで形成されるくぼみは、好ましくは、工程a)で調製された区画に真空を適用することによって得られる。
別の方法としては、本明細書に参照として組み込まれる、我々の同時係属出願欧州特許第08101442.5号に記載されるように、第2の及び所望により第3の区画を別個の工程で作製し、次いで第1の区画と組み合わせることもできる。特に好ましいプロセスは、
a)第1の形成機械上の第1のフィルムを用いて、所望により熱及び/又は真空を使用して第1の区画を生成する工程と、
b)このような第1の区画を第1の組成物で充填する工程と、
c)第2の形成機械上で第2のフィルムを変形させて、所望により熱及び真空を使用して第2の及び所望により第3の成形区画を製造する工程と、
d)第2の及び所望により第3の区画を充填する工程と、
e)第3のフィルムを用いて第2の及び所望により第3の区画を封止する工程と、
f)封止した第2の及び所望により第3の区画を、第1の区画上に配置する工程と、
g)第1の、第2の及び所望により第3の区画を封止する工程と、
h)フィルムを切り出して多区画パウチを製造する工程と、を含む。
第1の及び第2の形成機械は、上記のプロセスを実施するための適合性に基づいて選択される。好ましくは第1の形成機械は水平的な形成機である。好ましくは第2の形成機械は回転ドラム式形成機械であり、好ましくは第1の形成機械上に配置される。
適切な供給ステーションの使用により、様々な異なる若しくは独特の組成物、及び/又は異なる若しくは独特の液体、ゲル又はペースト組成物を組み込む、多区画パウチが製造可能であることは更に理解されるであろう。
これより前に注記したように、洗剤組成物は固形形態でよい。好適な固形形態としては、錠剤形態及び粒子形態、例えば粒状粒子、フレーク、又はシートが挙げられる。そのような固形形状の洗剤組成物を生成するさまざまな技術は当該技術分野において周知であり、本明細書で使用されてよい。一態様では、例えば、組成物が粒状粒子の形態である場合、青み付け剤は粒子状形態で提供され、これは所望により洗濯洗剤組成物のその他の、但しすべてではない成分を包含する。青み付け剤粒子は、洗濯洗剤組成物の残部成分を含有する1種以上の他の粒子と組み合わされる。更に、青み付け剤は、所望により洗濯洗剤組成物のその他の、但しすべてではない成分を包含させて、カプセル封入した形態で提供してもよく、青み付け剤のカプセル封入物は洗濯洗剤組成物の成分のほとんどの残部を含有する粒子と組み合わされる。
前述のように調製された本発明の組成物は、布帛の洗濯に使用される水性洗浄溶液を生成するために使用できる。一般には、有効量のこのような組成物を、水に、例えば従来の布帛洗濯用自動洗濯機内の水に添加して、このような水性洗濯溶液を生成する。次に、このように生成した水性洗浄溶液を、洗濯する布帛と典型的には撹拌下で接触させる。本明細書において、水に添加して水性洗濯溶液を生成するのに有効な量の液体洗剤組成物は、水性洗浄溶液に添加する、本明細書に記載の洗剤組成物が、水性洗浄溶液中で約500〜7,000ppm、又は約1,000〜3,000ppmの濃度になるのに十分な量で含有させることができる。
典型的には、洗浄溶液は、洗浄溶液中の洗濯洗剤組成物の濃度が、0g/L超〜5g/L、又は1g/L以上かつ4.5g/L以下、又は4.0g/L以下、又は3.5g/L以下、又は3.0g/L以下、又は2.5g/L以下、又は更に2.0g/L以下、又は更に1.5g/L以下であるような量で、洗濯洗剤を水に接触させることによって形成される。布帛を洗濯する方法は、頂部充填式、若しくは前側充填式自動洗濯機で実施することができ、又は手洗い洗濯用途で使用することができる。これらの用途では、形成される洗浄溶液、及び洗浄溶液中の洗濯洗剤組成物の濃度は、主要洗浄サイクルのものである。洗浄溶液の容積を決定する際には、いずれの任意選択的なすすぎ工程中の、いずれの水の投入量も、含まれることはない。
洗浄溶液は、40リットル以下の水、又は30リットル以下、又は20リットル以下、又は10リットル以下、又は8リットル以下、又は更に6リットル以下の水を含み得る。洗浄溶液は、0超〜15リットル、又は2リット以上かつ12リットル以下、又は更に8リットル以下の水を含み得る。典型的には、洗浄液1リットル当たり、0.01kg〜2kgの布帛が、その洗浄液中に投与される。典型的には、洗浄溶液1リットル当たり、0.01kg以上、又は0.05kg以上、又は0.07kg以上、又は0.10kg以上、又は0.15kg以上、又は0.20kg以上、又は0.25kg以上の布帛が、その洗浄溶液中に投与される。所望により、50g以下、45g以下、又は40g以下、又は35g以下、又は30g以下、又は25g以下、又は20g以下、又は更に15g以下、又は更に10g以下の本組成物を水に接触させて、洗浄溶液を生成する。
使用方法
本明細書に開示されている特定の消費者製品は、部位を、とりわけ、表面又は布帛を、洗浄又は処理するために使用することができる。典型的には、未希釈形態の又は液体(例えば洗浄液)に希釈した本願の消費者製品の実施形態と、このような部位の少なくとも一部を接触させ、そして所望によりその部位を洗浄し/又はすすぐことができる。一態様では、部位を場合により洗浄し/又はすすぎ、消費者製品の態様と接触させた後に場合により洗浄し/又はすすぐ。本発明の目的に関して、洗浄としては、限定するものではないが、こすり洗い及び機械的撹拌が挙げられる。布帛は、標準的な消費者の使用条件で洗濯又は処理することが可能な大部分の任意の布帛を含んでよい。開示される組成物を含み得る液体は、約3〜約11.5のpHを有してよい。こうした組成物は、典型的には溶液中で約500ppm〜約15,000ppmの濃度で使用される。洗浄溶媒が水であるとき、水温は、典型的には、約5℃〜約90℃であり、部位が布帛を含むとき、水と布帛との割合は、典型的には、約1:1〜約30:1である。前述の方法の1つ以上を採用することで、部位処理が得られる。
本発明の青み付け剤を更に例示するために、以下の実施例を提供するが、これらは添付の「特許請求の範囲」に定義されているような発明を限定するものとして解釈されるべきではない。事実、本発明の範囲又は趣旨から逸脱することなく本発明に様々な修正及び変更を実施できることは当業者には自明であろう。これらの実施例に与えられているすべての部及び百分率は、他に指示がない限り重量による。
試料調製及び試験方法
A.試料調製
以下のビズアゾ系染料を本明細書に記載の通りに調製した。各染料を、光路1.0cm、1.0未満のλmaxにて吸光度が得られるような濃度で、好適な溶媒、典型的には水又はメタノールに溶解させて、UV−可視スペクトルを測定した。Beckman Coulter DU 800分光光度計を使用して、各サンプルについてUV−可視スペクトルを測定し、λmaxを決定した。
(実施例1)
15〜20℃に冷却した11.68グラムのp−アセトアミドベンゼンスルホニルクロリドの水性懸濁液に、温度を20度以下に保つのに十分な速度で8.15グラムの3−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ)プロピルアミンを加える。pH>7に維持するのに必要とされるだけ水酸化ナトリウム水溶液を添加する。2時間撹拌した後に反応を完了させ、50mLの濃塩酸を加え、アセチル基の開裂を示す赤外スペクトルが出現するまで混合物を還流させる。混合物を0〜5℃に冷却し、3.58グラムの亜硝酸ナトリウムを加え、2時間撹拌する。得られるジアゾニウム塩を、冷却した6.85グラムの2−メトキシ−5−メチルアニリンの希塩酸水溶液に加え、濃いオレンジレッド色の生成物を生成する。0〜5℃にて、3.58グラムの亜硝酸ナトリウムと、pH<2に維持するのに必要とされる追加の塩酸を添加して、この生成物を更にジアゾ化する。混合物を2時間撹拌する。得られるジアゾニウム塩を、H酸を溶解させるのに十分な量の水酸化ナトリウムを含有している、冷(0〜5℃)H酸水溶液に加える。ジアゾニウム塩を添加する間、必要に応じ水酸化ナトリウム溶液を添加して反応混合物のpHを10〜12に維持する。これにより得られる深紫色の生成物の溶液を、本明細書において式BA4として表す。生成物の水中λmaxは569nmである。
(実施例2)
本明細書において式BA13として表される生成物を、2−メトキシ−5−メチルアニリンの代わりに7.65グラムの2,5−ジメトキシアニリンを用いたことを除き実施例1と同様の手順で調製する。生成物の水中λmaxは583nmである。
(実施例3)
本明細書において式BA31として表される生成物を、H酸の代わりに9.75グラムのN−アセチル−H酸を用いたことを除き実施例1と同様の手順で調製する。生成物の水中λmaxは560nmである。
(実施例4)
本明細書において式BA58として表される生成物を、H酸の代わりに15.75グラムのN−フェニルJ酸を用いたことを除き実施例1と同様の手順で調製する。生成物の水中λmaxは545nmである。
(実施例5)
本明細書において式BAとして表される生成物を、H酸の代わりに15.75グラムのN−フェニルJ酸を用いたことを除き実施例2と同様の手順で調製する。生成物の水中λmaxは558nmである。
(実施例6)
本明細書において式BA5として表される生成物を、3−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ)プロピルアミンの代わりに8.85グラムの3−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)プロピルアミンを用いたことを除き実施例1と同様の手順で調製する。生成物の水中λmaxは577nmである。
(実施例7)
本明細書において式BA14として表される生成物を、2−メトキシ−5−メチルアニリンの代わりに7.65グラムの2,5−ジメトキシアニリンを用いたことを除き実施例6と同様の手順で調製する。生成物のメタノール中λmaxは608nmである。
(実施例8)
本明細書において式BA12として表される生成物を、3−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)プロピルアミンの代わりに、30.70グラムのSurfonamine(登録商標)B60を用いたことを除き実施例7と同様の手順で調製する。生成物の水中λmaxは590nmである。
(実施例9)
本明細書において式BA2として表される生成物を、3−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)プロピルアミンの代わりに、52.90グラムのSurfonamine(登録商標)L100を用いたことを除き実施例6と同様の手順で調製する。生成物の水中λmaxは581nmである。
(実施例10)
本明細書において式BA11として表される生成物を、3−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)プロピルアミンの代わりに、52.90グラムのSurfonamine(登録商標)L100を用いたことを除き実施例8と同様の手順で調製する。生成物の水中λmaxは578nmである。
(実施例11)
pHを1にするのに十分な量の塩酸を添加したp−ポリアルキレンオキシフェニルアミン(27.45グラム/100mL水)の冷(0〜5℃)溶液に、3.58グラムの亜硝酸ナトリウムを添加する。混合物を2時間撹拌する。次に、混合物には7.65グラムの2,5−ジメトキシアニリンの冷希塩酸溶液を加え、オレンジ色の生成物を得る。pHを1に維持するのに十分な量の塩酸と、続いて3.58グラムの亜硝酸ナトリウムを加え、生成物を更にジアゾ化する。0〜5℃で2時間撹拌後、混合物には、15.85グラムのH酸水溶液と、H酸を溶解させるのに十分な量の水酸化ナトリウムとを加える。ジアゾニウム塩の添加中、水酸化ナトリウム水溶液を加え、pHを10〜12に維持する。これにより得られる紫色の生成物を、本明細書において式BA18として表す。生成物のメタノール中λmaxは574nmである。
(実施例12)
本明細書において式BA15として表される生成物を、3−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ)プロピルアミンの代わりに27.45グラムのポリアルキレンオキシフェニルアミンを用いたことを除き実施例2と同様の手順で調製する。生成物のメタノール中λmaxは574nmである。
(実施例13)
本明細書において式BA17として表される生成物を、3−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ)プロピルアミンの代わりに5.25グラムのジエタノールアミンを用いたことを除き実施例2と同様の手順で調製する。生成物の水中λmaxは581nmである。
(実施例14)
本明細書において式BA1として表される生成物を、3−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ)プロピルアミンの代わりに35.75グラムのJeffamine(登録商標)M715を用いたことを除き実施例1と同様の手順で調製する。生成物の水中λmaxは578nmである。
(実施例15)
本明細書において式BA28として表される生成物を、3−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ)プロピルアミンの代わりに35.75グラムのJeffamine(登録商標)M715を用いたことを除き実施例3と同様の手順で調製する。生成物の水中λmaxは563nmである。
(実施例16)
本明細書において式BA55として表される生成物を、3−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ)プロピルアミンの代わりに35.75グラムのJeffamine(登録商標)M715を用いたことを除き実施例4と同様の手順で調製する。生成物のメタノール中λmaxは545nmである。
(実施例17)
本明細書において式BA34として表される生成物を、3−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ)プロピルアミンの代わりに3.65グラムのジエタノールアミンを用いたことを除き実施例3と同様の手順で調製する。生成物の水中λmaxは560nmである。
(実施例18)
本明細書において式BA61として表される生成物を、N−アセチルH酸の代わりに15.75グラムのN−フェニルJ酸を用いたことを除き実施例17と同様の手順で調製する。生成物のメタノール中λmaxは551nmである。
(実施例19)
本明細書において式BA7として表される生成物を、N−アセチルH酸の代わりに15.90グラムのH酸を用いたことを除き実施例17と同様の手順で調製する。生成物のメタノール中λmaxは599nmである。
表Aに示すビズアゾ系染料は、概して構造(II)のものであり、本明細に記載の方法に従って製造される。
Figure 0006049679
Surfonamine(登録商標)及びJeffamine(登録商標)製品は、Huntsman Corporation(The Woodlands,Texas)から入手可能なアミノ末端化ポリアルキレンオキシエーテルであり、次の一般構造を有する:
Figure 0006049679
例11に関しては、概して構造(I)に対し、RはOCHであり、RはOCHであり、Rは6−置換されたH酸、及びXはp−ポリアルキレンオキシフェニルアゾである化合物に相当する。
表Aの染料に対応する化合物名を、それぞれ次の表Bに示す。化合物名は、ChemDraw Ultra;バージョン7.0.1(CambridgeSoft(Cambridge,Mass.,USA)から入手可能)を用い決定した。
Figure 0006049679
実施例1〜19の構造例を本明細書に提供する。
B.試験方法
I.モル吸光係数(ε)を決定するための方法
用量既知の化合物を好適な溶媒に溶解させ、紫外−可視分光光度計により溶液の吸光度を測定し、モル吸光係数を決定する。吸光度をモル濃度(モル/リットル)及び光路長(典型的には1センチメートル)で除算して吸光係数を算出する。
布帛の洗浄:北アメリカのヘビー・デューティー洗濯洗剤(「NA HDL」又は「HDL」)に典型的な条件(投与量788ppm,20℃,6gpg 3:1 Ca:Mg,30:1洗浄液:布帛比,30分)を用い、CW120布帛(453.6g(16オンス)の白色綿両面編みメリヤス生地,270g/平方メートル,Uvitex BNB蛍光増白剤により増白処理,Test Fabrics.(P.O.Box 26,Weston,PA),18643)での洗浄をモデル化して、各染色を実施する。洗剤は6段階希釈し、最も高濃度の洗浄水の吸光度が1.0に近くなるよう設定する。布帛を5分間すすぎ、風乾させる。
Hunter LabScan XE reflectance分光光度計を用い、各布帛に対し、L、a及びb値を測定し(各洗浄条件毎に複製を4つ測定)、染料不含有のHDL参照に対して差を算出する。D65光源を使用し、視野は10°に設定し、UVフィルタは取り外した。
II.具体的な付着度の測定法(AbsΔb−2
洗浄溶液の吸光度対Δbのプロットから、標的Δbを取り囲む2つのデータ点の線形補間により、布帛に対し−2.0のΔbを送達するのに必要とされる洗浄溶液の吸光度を決定した。
III.相対色相角(θ)及び絶対色相角(θ)の測定方法
所定の化合物に関する、各濃度点についてのΔa対Δbのプロットから、Δb=−2.0を取り囲んだ2つのデータ点を補間して、Δb=−2.0でのΔa値を測定する。次いで、Δaが陽性の場合には270+arctan(│Δa/Δb│)とし、Δaが陰性の場合には270−arctan(│Δa/Δb│)として、相対色相角θを算出する。
染料を不含有のHDLで洗浄したトレーサー用の布帛のa値にΔb=−2.0でのΔa値を代入し、b値に−2.0を代入する(a=2.0;b=−15.5;並行して作業を行った24のデータの平均)。次のようにa Dye及びb Dyeを用い、Δb=−2.0を送達する染料濃度での絶対色相角を測定する:
Dye=a tracer+Δa Dye=2.0+Δa Dye
Dye=b tracer+Δb Dye=−15.5+(−2.0)=−17.5。
絶対色相角θは、正のa Dyeに関しては270+arctan(│a Dye/b Dye│)として算出し、負のa Dyeに関しては270−arctan(│a Dye/b Dye│)として算出する。
IV.表面色測定法
分光分析装置を使用して試料を測定することによって得られる一連の測定値−L、a及びb−を使用して、物品の表面色を数量化してもよい。この試験に使用される装置は、Gretag Macbeth Color Eye 7000A分光分析装置である。使用されるソフトウェアプログラムは、「カラー・アイマッチ(Color imatch)」である。「L」は試料中の白色又は黒色の量の測定値であり、より高い「L」値はより明るい色の試料であることを示す。試料中の赤色又は緑色の量の測定値は、「a」値で測定される。試料中の青色又は黄色の量の測定値は、「b」値で測定され、より低い(より負である)b値は、試料中により多くの青色があることを示す。
V.洗剤に対する色相効果の測定方法
a.)453.6g(16オンス)の白色綿両面編みメリヤス生地(270g/平方メートル、Uvitex BNB蛍光増白剤で漂白済、Test Fabrics(P.O.Box 26,Weston,PA,18643)から得られる)の25cm×25cm織物片を得る。
b.)表3に示す通りの1.55gのAATCC標準ヘビーデューティー液体(HDL)試験用洗剤を含有させた水道水の1リットルアリコートを2つ用意する。
c)工程b)のアリコートのうちの1つに、試験するのに十分な量の染料を加え、水溶液の吸光度を1 AU以上にする。
d.)a.)の試料片のうちの1つを、1.55gのAATCC標準ヘビーデューティー液体(HDL)試験前栽を含有させた水アリコートで洗浄し、他の試験片は他のアリコートで洗浄する。このような洗浄工程は、撹拌させながら室温で30分実施すべきである。このような洗浄工程後に、試験片は別個に水道水ですすぎ、暗所で風乾させる。
e.)各試験片をすすぎ、乾燥させた後、Hunter LabScan XE反射分光光度計を用い、各試験片のL、a、及びb値を測定して、染料の色相効果、DE effを評価する。この際、D65光源を使用し、視野は10°に設定し、UVフィルタは取り外した。次に、次式を用い染料の色相効果を測定する:
DE eff=((L −L +(a −a +(b −b 1/2
(式中、添字c及びsは各々、対照、すなわち染料のない洗剤中で洗浄された布帛サンプル、及び染料を包含する洗剤中で洗浄された布帛サンプルについて測定されたL,a及びb値を参照し、審査される)。
VI.洗浄除去性の測定方法
a.)AATCC試験方法61−2003、試験2Aに従って、蒸留水にAATCC HDL配合物を1.55g/リットル含有する、表1に示すHDL洗剤溶液の150mLのアリコートを2つ別個に調製する。
b.)上記の、洗剤に関し色相効果を測定する方法の、各布帛試験片の15cm×5cmのサンプルを、上記工程II.a.)に従って調製したHDL洗剤溶液150mLで、49℃にて45分間Launderometerで洗浄する。
c)サンプルをすすぎ水の別個のアリコートですすぎ、暗所で風乾させ、次いでHunter LabScan XE反射分光光度計を用い、各試験片のL、a、及びb値を測定する。D65光源を用い、視野は10°に設定し、UVフィルタは取り外した。
次式を用い、DE resを測定し、残留染料の量を評価する。
DE res=((L −L +(a −a +(b −b 1/2
(式中、添字c及びsは各々、対照、すなわち最初に染料のない洗剤中で洗浄された布帛サンプル、及び染料を含有する洗剤中で最初に洗浄された布帛サンプルについて測定されたL、a及びb値を参照し、審査される。)次に、染料に対する洗浄除去値を式:除去(%)=100×(1−DE res/DE eff)に従って計算する。
VII.染色測定法
本手順では3種の布帛を使用して、家庭用洗濯前処理剤の場合と同様の方法で、洗剤マトリックスに溶解させた染料が布帛を染色する傾向を測定する。測定する3種の主要な繊維は、綿、ナイロン、及びスパンデックス(ウレタンブロックを有する合成ポリマー)であり、以下の布帛を含む:
453.6g(16オンス)綿両面編みメリヤス生地(270g/平方メートル、Uvitex BNB蛍光増白剤により増白処理、Test Fabrics.P.O.Box 26,Weston,Pa.,18643より入手)、
178.6g(6.3オンス)90%綿/10% Lycra(登録商標),管理# CLF(Dharma Trading Co.(1604 Fourth St.San Rafael,CA 94901))、
80%ナイロン/20%スパンデックス,製品# 983684GN(Hancock
Fabrics,One Fashion Way,Baldwyn,Mississippi 38824から入手)。
染料を配合した各洗剤サンプルに関し、テンプレートを用い、直径2.54cm(1インチ)をとり、試験布帛を基に染料が識別されるよう、非染色性のアクリルインク布帛マーカー(TEXPEN布帛マーカー、Mark−tex Corp.(Englewood,NJ 07631)製)により標識を施した。
試験布帛を、プラスチックで裏面を補強した紙シートの上面に配置し、あるいはアルミ箔を覆う単層のペーパータオル上に配置し、16時間、1時間及び15分の時間間隔で染色した。染料を配合した洗剤およそ0.5gを布帛に配置し、隣接する試験円には広がらないよう、円形の試験面積を洗剤で飽和させて、過剰量の洗剤を布帛中に含浸させ、染色を行った。染料は光により退色する恐れがあることから、光への直接的な曝露を防ぎつつ、布帛上に空気を通過させるよう覆われた領域下に配置した。16時間に設定したものは夕方から染色開始し、1時間15分に設定したものは翌朝の染色前に染色した。染色した総面積に、各染色を送達した洗剤量を乗じることで、適用した洗剤のおおよその総量を算出する。この量が、推奨される洗剤投与量を超過する場合、推奨される投与量により総洗剤材料を除することで、布帛の染色を与えるのに必要な洗濯充填数を求める。洗剤の推奨総充填量以下で布帛の染色が得られる場合、洗剤には推奨充填量を満たすよう洗剤Tide Free(染料不含有)で調整する。
前処理した布帛を、フルスケールのKenmoreトップローディング式洗濯機で、バラストとしてテリー織洗浄布帛2.5kg(5.5lbs)を使用し、北アメリカで一般的な条件下で、64.4L(17ガロン)の32.2℃(90°F)の洗浄水(硬度:0.1グラム/1L(6グレイン/ガロン))と、15.6℃(60°F)のすすぎ水(硬度:0.1グラム/1L(6グレイン/ガロン)の硬度)を用い洗浄した。洗浄の完了後、試験布帛は、最高温度に設定した強制熱対流式乾燥機でバラストと共に60分間、あるいは完全に乾燥するまで乾燥させる。
Hunter Colorquest又はLabscan XEを用い、円形の染色領域を解析した。光源はD65を用い、UVフィルタは取り付けず、光路開口部は1.3cm(0.5”)であった。洗剤には蛍光増白剤が含まれるため、DEを算出する際には、装置には、参照標準として染料不含有の前処理対照染色を使用した。蛍光下で、白色紙片(輝度92)を試片のバックグラウンドに置き、視覚評価を実施した。専門的ではない手法を用い、DE/視覚評価スケールにより染色密度の伝達を行った。
Figure 0006049679
試験結果
試験1:一部のビズアゾ系染料の測定結果
Figure 0006049679
Figure 0006049679
試験2:ビズアゾ系染料のモル吸光係数の測定
各実施例のモル吸光係数(ε)を表2に示す。
Figure 0006049679
試験3:付着及び色相角の測定結果
表3は、実施例1〜19の付着及び色相角を示す。データは、予め設定された要素A、B及びCにおける変動により選別する。
要素A、B及びCは、予め設定された。
Figure 0006049679
Figure 0006049679
表3に記載のデータに関し、絶対色相角は、a、b平面での布帛の実際の色相角を意味する。これは、布帛を見た場合に消費者に実際に見える角度である。相対色相角は、染料不含有HDL(すなわち、同一であるが但し染料を含有しない洗剤)で洗浄したトレーサー布帛に対して測定されるものであり、したがって、a、b平面内での移動は染料不含有の対照に対するものである。
したがって、本発明の青み付け剤は、265°〜310°、265°〜300°、265°〜295°、270°〜295°、270°〜290°、又は更には273°〜287°の範囲の絶対色相角を有する。
例示的な洗剤処方
配合1a〜1l:液体洗剤の配合
表4A及び4Bは、本発明の青み付け剤を少なくとも1つ含有する液体洗剤の配合例を示す。表4A中に配合物1a〜1fとして、及び表4Bに1g〜1lとして、配合物を示す。
Figure 0006049679
Figure 0006049679
配合物1a〜lに関する脚注:
ジエチレントリアミン五酢酸、ナトリウム塩
ジエチレントリアミンペンタキスメチレンホスホン酸、ナトリウム塩
エチレンジアミン四酢酸、ナトリウム塩
配合の色を調整するのに使用した非着色系染料又は非着色系染料の混合物
ポリビニルアルコールフィルム中に単位用量としてパッケージされたコンパクト配合物
実施例1〜19から選択されるビズアゾ系染料。好ましくは色相効果が10を超え、洗浄除去率が30〜85%のもの
Acusol OP301
配合2a〜2e:粒状洗剤配合物例
表5a及び5bは、本発明の青み付け剤を少なくとも1種包含する液体洗剤の配合例を提供する。表5a中に配合2a〜2eとして配合物を示す。
Figure 0006049679
実施例1〜19から選択されるビズアゾ系染料。好ましくは色相効果が10を超え、洗浄除去率が30〜85%のもの。
Figure 0006049679
例示的な布帛ケア組成物
配合物3a〜3d:液体布帛ケア組成物
表6は、本発明の青み付け剤を少なくとも1種含有する液体布帛ケア組成物の例を提供する。表6中に配合物3a〜3dとして組成物を示す。
Figure 0006049679
N,N−ジ(タローオイルオキシエチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド。
25%〜95%のアミロース及び0.02〜0.09の置換度を含有し、かつ50〜84の値を有する水流動性として測定される粘度を有する、普通のトウモロコシデンプン又はジャガイモデンプンをベースにするカチオンデンプン。
米国特許第5,574,179号、第15段1〜5行に記載の式を有する、エチレンオキシドとテレフタレートとのコポリマーであって、式中、各Xはメチルであり、各nは40であり、uは4であり、各Rは本質的に1,4−フェニレン部分であり、各Rは、本質的にエチレン、1,2−プロピレン部分又はそれらの混合物である。
ジエチレントリアミン五酢酸。
Rohm and Haas Co.から入手可能なKATHON(登録商標)CG。
DC2310の商標名でDow Corning Corp.から入手可能な、シリコーン消泡剤。
Ciba Specialty Chemicalsから入手可能な4,4’−ビス−(2−スルホスチリル)ビフェニル二ナトリウム。
Akzo Nobelから入手可能なココメチルエトキシル化[15]アンモニウムクロリド。
実施例1〜19から選択されるビズアゾ系染料。好ましくは色相効果が10を超え、洗浄除去率が30〜85%のもの。
例示的な1回用量組成物
Figure 0006049679
米国特許第7169744号に記載のもののような硫酸モノ−[2−(3,4−ジヒドロ−イソキノリン−2−イル)−1−(2−エチル−ヘキシルオキシメチル)−エチル]エステル
PAP=フタロイル−アミノ−ペルオキシカプロン酸、70%活性湿潤ケーキとして
エトキシ化チオフェン、EO(R+R)=5
RA=アルカリ保存性(g NaOH/投与量)
したがって、本発明は、繊維製品及び/又は紙基材用であり、ビスアゾ系染料を含む少なくとも1つの発色団成分と、少なくとも1つのポリマー性成分と、を含む、青み付け剤を提供する。このような青み付け剤を含有している布帛柔軟剤を添加した洗濯洗剤組成物及びすすぎ液も、本明細書で想到される。
本発明の特定の態様について説明し記載したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正が可能であることが当業者には自明である。したがって、本発明の範囲に含まれるそのようなすべての変更及び改変を添付の「特許請求の範囲」において網羅するものとする。
本明細書に開示した寸法及び値は、記載された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきでない。むしろ、特に断らないかぎり、そのような寸法はそれぞれ、記載された値及びその値周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味するものとする。例えば、「40mm」として開示された寸法は、「約40mm」を意味するものとする。
相互参照されるか又は関連するすべての特許又は特許出願を含む、本願に引用されるすべての文書を、特に除外又は限定することを明言しないかぎりにおいて、その全容にわたって本願に援用するものである。いずれの文献の引用も、こうした文献が本願で開示又は特許請求されるすべての発明に対する先行技術であることを容認するものではなく、あるいは、こうした文献が、単独で、又は他のすべての参照文献とのあらゆる組み合わせにおいて、こうした発明のいずれかを参照、教示、示唆又は開示していることを容認するものでもない。更に、本文書において、ある用語の任意の意味又は定義の範囲が、援用文献中の同じ用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合には、本文書中でその用語に与えられる意味又は定義が優先するものとする。

Claims (5)

  1. 洗濯ケア組成物であって、洗濯ケア成分と、青み付け剤とを含み、
    前記青み付け剤が、次の構造:
    Figure 0006049679
    Figure 0006049679
    Figure 0006049679
    Figure 0006049679
    Figure 0006049679
    Figure 0006049679
    Figure 0006049679
    Figure 0006049679
    および
    Figure 0006049679
    の1つを有する、組成物。
  2. 前記青み付け剤の発色団が、水中で、最大520ナノメートル〜640ナノメートルの吸収スペクトルを呈する、請求項1に記載の洗濯ケア組成物。
  3. 前記青み付け剤が、265°〜310°の範囲の絶対色相角を示す、請求項1または2に記載の洗濯ケア組成物。
  4. 前記組成物が移染防止剤を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の洗濯ケア組成物。
  5. 前記組成物が、固体粒子状洗濯洗剤組成物、液体洗濯洗剤組成物、又はすすぎ時添加型布地向上剤組成物である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の洗濯ケア組成物。
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