JP6039363B2 - 脆性材料基板の分断方法並びに分断装置 - Google Patents
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Description
図3は、表面に多数の電子部品(微細な電子回路)が形成されたアルミナ基板やLTCC基板(低温焼成セラミックス基板)を3点曲げ方式でブレイクして電子部品を取り出す一般的なブレイク工程を示すものである。
表面に多数の電子部品が形成され、その電子部品形成面を保護テープ11で被覆した基板Wを、ダイシングリング12に支持された弾力性のある粘着フィルム13の下面に保護テープ11を下向きにして貼り付ける。基板Wの電子部品形成面には前工程で複数条のスクライブラインSが形成されており、このスクライブラインSを跨いでその左右位置で基板Wの下面を受ける一対の受刃14が配置されている。基板WのスクライブラインSを設けた面とは反対側の面でスクライブラインSに相対する部位の上方には上刃15が配置されている。この上刃15を粘着フィルム13の上方から基板Wに押圧させることによって、基板Wを撓ませてスクライブラインSからブレイクしている。
なお、スクライブラインSから正確にブレイクするために、基板Wには上刃15との位置合わせ用のアライメントマークが設けられており、撮像装置(不図示)で基板Wの表面を撮像することで、撮像されたアライメントマークを参照してブレイク位置の位置決めを行っている。この撮像装置による位置決めは、アライメントマークに代えて、スクライブライン自体を参照して位置決めを行う場合もある。
上刃15による押込み動作は、1枚の基板に対してスクライブラインの数だけ行われるものであるから、押込み量が大きいと粘着テープに復元しない小さな「シワ」が生じることがある。このような「シワ」が生じると、上記した撮像装置による基板のアライメントに誤差が発生し、正確にスクライブラインSからブレイクすることができない。
また、上刃の押込み量が大きいと、図4に示すように、基板Wの分断端面16の上端縁同士が互いに干渉してこの部分が欠けたりする場合があり、製品の加工品質を大きく損なうことになるといった問題点もある。
これにより、前記受刃によって持ち上げられる粘着フィルムの持ち上げ量を、分断すべき基板に合わせて適正な位置に微調整することができる。
ダイシングリング1を固定ステージ5上に載置したとき、基板Wを下面に保持する粘着フィルム2が、受刃4、4によって持ち上げられて下向きの張力(弾性復元力)が生じるように、前記一対の受刃4、4の位置が予め設定されている。この持ち上げ量Hは、例えば、ダイシングリング1の内径が250mm、基板Wの厚みが0.64mmの場合に1.3mm程度が好適である。
このブレイク動作の際、基板Wを下面に保持する粘着フィルム2が、受刃4、4によって持ち上げられて下向きの張力が生じているので、基板Wは、粘着フィルム2の図中矢印で示すような外方向への引っ張り力によって常時スクライブラインSを引き裂くような力を受けることになり、その結果、上刃6の基板に対する押込み量が小さくてもスクライブラインSからブレイクすることが可能となる。
その他本発明では、その目的を達成し、請求の範囲を逸脱しない範囲内で適宜修正、変更することが可能である。
W 基板
1 ダイシングリング
2 粘着フィルム
3 保護テープ
4 受刃
6 上刃
Claims (3)
- ダイシングリングに支持された弾力性のある粘着フィルムの下面に脆性材料基板を貼り付け、前記脆性材料基板の開放された下面に複数条のスクライブラインを形成した後、分断すべきスクライブラインを跨いでその左右位置の基板下面に一対の受刃を当接させ、前記脆性材料基板のスクライブラインを設けた面とは反対側の面でスクライブラインに相対する部位に上刃を配置して、該上刃を前記粘着フィルム上方から前記脆性材料基板に押圧することによって、3点曲げモーメントにより脆性材料基板をスクライブラインに沿ってブレイクする基板分断方法であって、
前記上刃によるブレイク時に、前記脆性材料基板を保持する前記粘着フィルムが下向きの張力が生じるように、前記一対の受刃が粘着フィルムを押し上げる位置に配置してブレイクするようにした基板分断方法。 - ダイシングリングに支持された弾力性のある粘着フィルムの下面に脆性材料基板が貼り付けられ、前記脆性材料基板の下面に形成された分断すべきスクライブラインを跨いでその左右位置の基板下面に当接する一対の受刃が配置され、前記脆性材料基板の前記分断すべきスクライブラインを設けた面とは反対側の面で当該スクライブラインに相対する部位の上方に上刃が配置され、前記粘着フィルム上方から前記脆性材料基板を前記上刃で押圧することによって、3点曲げモーメントにより前記脆性材料基板をスクライブラインに沿ってブレイクする基板分断装置であって、
前記上刃によるブレイク時に、前記脆性材料基板を保持する粘着フィルムが下向きの張力が生じるように、前記一対の受刃が粘着フィルムを押し上げる位置に配置されている基板分断装置。 - 前記受刃が、上下移動可能な移動ステージを介して上下位置調整可能に形成されている請求項2に記載の基板分断装置。
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