JP5970815B2 - 白色積層フィルムの製造方法および白色積層ポリエステルフィルム - Google Patents

白色積層フィルムの製造方法および白色積層ポリエステルフィルム Download PDF

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Description

本発明は、白色フィルムの改良に関し、さらに詳しくは面光源用反射部材(反射板、およびリフレクター)として好適な白色フィルムであって、低光沢性、生産性、反射特性を有することができる白色フィルムに関するものである。
情報表示機器などで多用されている液晶ディスプレイは、高い輝度を確保するために、ディスプレイ後部にバックライトと呼ばれる面光源を設置して光を照射している。また、バックライトは、単に光を照射するだけでなく、画面全体を均一に照射する必要がある。この特性を満たす方式として、サイドライト型及び直下型と呼ばれる面光源の構造がある。中でも、ノート型パソコン等に使用される薄型ディスプレイには、サイドライト型、つまり画面に対し側面から光を照射するタイプのバックライトが適用されている。
一般的に、このサイドライト型では、導光板のエッジから冷陰極線管を照明光源とし、光を均一に伝播・拡散する導光板を利用し液晶ディスプレイ全体を均一に照射する導光板方式が採用されている。この方式は、より光を効率的に活用するため、冷陰極線管の周囲にリフレクターが設けられ、更に導光板から拡散された光を液晶画面側に効率的に反射させるために導光板の下に反射板が設けられている。これにより冷陰極線管からの光のロスを少なくし、液晶画面を明るくする機能を付与している。
特開2004−90523号公報
上述した特許文献1に記載の方法を用いれば、溶融押出されたシートをドラム上で冷却固化させ未延伸フィルムを得る際に、粗面化したドラムを用いる事によりフィルム表面の低光沢性を得ていた。この方法では粗面化ドラムの導入や管理などの面から生産性に劣り、コストの面で不利である。
上記従来技術では、低光沢白色フィルムを低コストで得ることは困難である。
そこで、本発明は、上記従来の検討では達成し得なかった優れた低光沢性、及び生産性に優れた白色フィルムの製造方法を課題とする。また、その白色フィルムを用いることにより低光沢性に優れた面光源反射部材を安価に提供することを課題とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、白色フィルムの少なくとも片面に、例えば、コーティング層(以下、樹脂層と称す)を有し、かつ、該樹脂層が、面積1〜20μm2の亀裂(以下、陥没部と称す)を樹脂層900μm2中に5個以上有する二軸配向白色積層ポリエステルフィルムとすることで、低光沢性の白色フィルムを容易かつ安価に安定して製造できることを見出した。
すなわち、本発明は次のような手段を用いるものである。
1)白色ポリエステルフィルムの少なくとも片側に樹脂層を有する二軸配向白色積層ポリエステルフィルムであって、該樹脂層がアクリル系バインダーを用いてなり、該樹脂層を有する側の二軸配向白色積層ポリエステルフィルムの表面に、面積1〜20μm2の陥没部が、フィルム表面積900μm2あたり5個以上存在し、該樹脂層が無機粒子を含有し、かつ(1)〜(3)を満足する二軸配向白色積層ポリエステルフィルム。
7.1≦P≦8.5 (1)
0≦R≦5 (2)
R≧7.6−P (3)
ただし、Pは樹脂層の表面pHであり、Rは樹脂層における粒子個数密度(R)[個/μm2
である。
2)樹脂層を有する側の二軸配向白色積層ポリエステルフィルムの表面粗さRzが1.0μm以上である、1)に記載の二軸配向白色積層ポリエステルフィルム。
3)下記式(4)、(5)を同時に満たす範囲を除く、1)又は2)に記載の二軸配向白色積層ポリエステルフィルム。
0.3<R<0.7 (4)
7.1<P<7.5 (5)
)アクリル系バインダーがメチロール基またはその縮合反応物を含む、1)〜のいずれかに記載の二軸配向白色積層ポリエステルフィルム。
)樹脂層が無機粒子を含有し、該無機粒子の含有量が、樹脂層に対して2重量%以上、25重量%以下である、1)〜)のいずれかに記載の二軸配向白色積層ポリエステルフィルム。
)樹脂層厚みが30〜200nmである、1)〜)のいずれかに記載の二軸配向白色積層ポリエステルフィルム。
)入射角60°の光沢度が45%以下である、1)〜)のいずれかに記載の二軸配向白色積層ポリエステルフィルム。
)白色フィルムの少なくとも片面に樹脂層を有し、かつ該樹脂層が、面積1〜20μm2の陥没部を樹脂層900μm2中に5〜25個有する1)に記載の白色積層フィルムの製造方法であって、白色フィルムの少なくとも片面に塗液を塗布し、塗布後に少なくとも1方向に延伸および乾燥することによって、樹脂層を形成する白色積層フィルムの製造方法。
)塗液がアクリル系バインダー、リチウム塩および無機粒子を含む、)に記載の白色積層フィルムの製造方法。
10)塗液がアクリル系バインダーを含有し、該アクリル系バインダーがメチロール基またはその縮合反応物を含み、該塗液のpHが9〜11.2である、)または)に記載の白色積層フィルムの製造方法。
本発明は、低光沢性の白色フィルムを容易かつ安価に安定して製造することができ、特にこの白色フィルムを面光源内の反射板やリフレクターとして用いた時、液晶画面をムラ無く明るく照らし、さらに耐キズ性に優れた白色フィルムに関する発明であり、また本製造方法で作製したフィルムを回収し、リサイクルチップとして再度フィルム化しても品質の変化が少ないフィルムを提供できる。
樹脂層表面の走査性電子顕微鏡(SEM)写真。 塗液中の無機粒子含量と白色積層フィルムの特性値(陥没部密度、表面光沢度)の関係を示すグラフである。 横延伸倍率と白色積層フィルムの特性値(陥没部密度、表面光沢度)の関係を示すグラフである。 樹脂層厚みおよび陥没部深さを説明する図(断面図)である。 陥没部の表面を説明する図(平面図)である。 樹脂層表面のSEM写真(例2) 樹脂層表面のSEM写真(例3) 樹脂層表面のSEM写真(例4) 塗液のpHと白色積層ポリエステルフィルムの樹脂層の表面pHの関係を示すグラフである。
(1)白色フィルム
(1.1)白色フィルムの構成
本発明において基材フィルムとして用いる白色フィルムは、白色ポリエステルフィルムが好ましい。本発明の白色積層ポリエステルフィルムは白色ポリエステルフィルムおよび少なくともその片側、好ましくはその片面に設けられた樹脂層を用いてなる。
本発明において基材フィルムとして用いる白色フィルムは、白色度は50%以上、好ましくは60〜100%の範囲であることが、反射率の点から好ましい。白色度は、JISのZ8722やZ8730に記載されているように、Richard S.Hunterの色差式を基に設計された日本電色工業株式会社製の分光式色彩計SE−2000を用いて、反射法にて試料の色の3刺激値を示すXYZ値を測定し、下記式にて求められる。
白色度=4×0.847×Z−3×Y(%)
本発明における白色フィルムは、フィルム内部に気泡を含有する事が好ましい。フィルム内部に気泡を含有することにより、高い反射特性を有する白色フィルムを、後述するように容易に製造することが可能である。
本発明において、白色フィルム内部に含有される気泡は、独立した気泡であっても良いし、複数の気泡が連続しているものであっても良い。また、気泡形状は特に限定されないが、フィルム厚み方向に多数の界面を形成させるために、気泡の断面形状は、円状ないし、フィルム面方向に対して伸長されている楕円状であることが好ましい。
また、気泡の形成方法としては、白色フィルムを構成する主たる樹脂成分(A)と、該樹脂成分(A)に対して非相溶性成分(B)とを含有する混合物を溶融押出しした後、少なくとも一方向に延伸し、内部に気泡を形成させることにより、界面を形成させる方法が、より微細で扁平な気泡を生成させることが出来、反射性能および生産性が良好であるために好ましい。
この方法は延伸中に白色フィルムを構成する主たる樹脂成分(A)と非相溶性成分(B)の界面で剥離が起こることを利用して、扁平状の気泡を生成させる手法である。したがって、気泡占有体積を増大させ、フィルム厚み当りの界面数を増大させ反射性能を向上させるために、一軸延伸より二軸延伸がより好ましく用いられる。また、本発明ではインラインコーティングを行うが、二軸延伸の一方向に延伸後、塗液をフィルムに塗布し、次いでもう一方向に延伸を行うのが好ましい。
なお、本発明における白色フィルムの厚みは30μm以上500μm以下が好ましく、50μm以上400μm以下がより好ましい。厚みが30μm未満の場合、十分な反射性が得られないため好ましくない。一方、500μmより厚い場合、液晶ディスプレイの薄膜化の要求に応えることができず好ましくない。
本発明において白色フィルムの厚みは、押出機からの樹脂の溶融押出量及び未延伸シートを延伸する工程の速度を調整することで上述の範囲とすることが可能となる。
本発明における白色フィルムは、単層フィルム、2層以上の層からなる積層フィルムのどちらの構成をとってもよい。単層フィルムは、後述する製造方法において、一つの押出機を用いて製造したフィルムでもよいし、同一組成の原料を供給した二つ以上の押出機を用いて製造したフィルムでもよい。
(1.2)樹脂成分(A)
白色フィルムを構成する主たる樹脂成分(A)としては、ポリエステル樹脂(a)を用いることが好ましい。
本発明において、ポリエステル樹脂(a)とは、ジオール成分とジカルボン酸成分の重縮合によって得られるポリマーであり、ジカルボン酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸等が代表例として挙げられる。またジオール成分としては、エチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール等が代表例として挙げられる。ポリエステル樹脂(a)の具体例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート(ポリエチレンナフタレート)、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等を使用することができる。
もちろん、これらのポリエステルは、ホモポリエステルであってもコポリエステルであってもよく、共重合成分としては、例えばジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ポリアルキレングリコール等のジオール成分、アジピン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸等のジカルボン酸成分を用いることができる。
ポリエステル樹脂(a)として、上述の樹脂を用いることにより、高い無着色性を維持しつつ、フィルムとしたときに高い機械強度を付与することができる。より好ましくは、安価でかつ耐熱性が優れるという点で、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートが好ましい。
また、ポリエステル樹脂(a)は、複数のポリエステルの混合物であって良く、共重合ポリエステル樹脂が含有されていてもよい。好ましい共重合ポリエステル樹脂としては、ジオール成分の主成分が脂環式グリコールである共重合ポリエステル樹脂や、ジカルボン酸成分が脂環式ジカルボン酸やイソフタル酸であるものが挙げられる。特に、ジオール成分として脂環式グルコールの一種であるシクロへキサンジメタノールを用いた非晶性の共重合ポリエステルが透明性、成形性の点や後述する非相溶樹脂の微分散化効果の点から好ましく用いられる。また、延伸性や製膜性を向上させることができる。ジオール成分に占めるシクロヘキサンジメタノール成分は30モル%以上とすることが好ましい。
かかる共重合ポリエステル樹脂を用いたときに透明性や成形性が向上する理由は、共重合ポリエステル樹脂の環式脂肪族炭化水素部分と、後述する環状オレフィン共重合体樹脂(b1)の環状オレフィン部分との相互作用が可能となり、マトリックス中(以下、ポリエステル樹脂を指す)に微分散可能となり、その結果、高反射性、高白色性、軽量性を達成することができるのであると考えられる。
また、上記共重合ポリエステルの含有量はマトリックスを構成する全材料を100重量%としたとき、1重量%以上50重量%未満であるのが好ましい。より好ましくは1.5重量%以上40重量%未満、更に好ましくは1.5重量%以上35重量%未満である。かかる共重合ポリエステルの含有量が1重量%に満たないと、後述する熱可塑性樹脂(B1)をマトリックス中に微分散化するのが困難となる場合がある。また、50重量%を超えると耐熱性が低下し、寸法安定性を付与するためにフィルムの熱処理を実施した時に、マトリックスが軟化し、その結果、気泡が減少・または消失して、反射特性が低下したりする場合がある。また、反射特性を維持しようとして、熱処理温度を低温化すると、フィルムの寸法安定性が低下する場合があるため好ましくない。本発明の白色フィルムにおいて、マトリックスを構成する全材料100重量%に対する共重合ポリエステルの含有量を上述の範囲に制御することによって、上述した非相溶成分の分散効果を十分に発揮させつつ、フィルム製膜性や機械特性を維持することができ、高い反射率と、寸法安定性を両立することが可能となる。また、本発明における反射率とは相対反射率で求めることができ、内面が硫酸バリウム製の積分球、10°傾斜スペーサーを備えた分光光度計、標準白色板として酸化アルミニウムを用いて、入射角10°で光を入射させたときの反射率を波長560nmの範囲で測定し、標準白色板の反射率を100%としたときの相対反射率を、波長560nmで平均して得られる反射率で求められる。
(1.3)非相溶性成分(B)
本発明において、非相溶性成分(B)としては、マトリックスとなるポリエステル樹脂に非相溶なものであれば特に限定されず、マトリックスと非相溶の熱可塑性樹脂、無機粒子、いずれも好ましく用いられる。上記成分は単独でも2種以上を併用してもよいが、非相溶性成分(B)として、マトリックスと非相溶の熱可塑性樹脂(B1)と無機粒子(B2)を併用することは、本発明の白色積層フィルムにおいてより好ましい形態の一つである。
(1.3.1)熱可塑性樹脂(B1)
ここで、本発明において、非相溶性成分(B)として熱可塑性樹脂(B1)を用いる場合、その具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン、シクロペンタジエンなどのような直鎖状、分鎖状あるいは環状のポリオレフィン系樹脂、ポリ(メタ)アクリレートなどのアクリル系樹脂、ポリスチレン、フッ素系樹脂などが好ましく用いられる。これらの非相溶性樹脂は単独重合体であっても共重合体であってもよく、さらには2種以上の非相溶性樹脂を併用してもよい。これらの中でも、透明性に優れ、かつ耐熱性に優れるという点で、ポリオレフィンが好ましく用いられる。具体的には、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、シクロオレフィン共重合体などが好ましく用いられる。
本発明において、非相溶性成分(B)として熱可塑性樹脂(B1)を用いる場合、その樹脂は、結晶性の樹脂、非晶性の樹脂の何れでも良い。結晶性樹脂としては、透明性、耐熱性の観点から、ポリメチルペンテンがより好ましく用いられる。ここで、ポリメチルペンテンとしては、分子骨格中に4−メチルペンテン−1から誘導される二価の有機基を繰り返し単位としてを好ましくは80モル%以上、より好ましくは85モル%以上、特に好ましくは90モル%以上含むものが好ましい。また、その他の繰り返し単位としては、エチレン、プロピレン、ブテン−1、3−メチルブテン−1、あるいは4−メチルペンテン−1以外で炭素数6〜12の炭化水素から誘導される二価の有機基などが例示される。ポリメチルペンテンは単独重合体であっても共重合体であってもよい。また、組成や、溶融粘度などの異なる複数のポリメチルペンテンを混合して用いたり、他のオレフィン系樹脂やその他樹脂と併用してもよい。
また、本発明に用いる熱可塑性樹脂(B1)が、非晶性樹脂の場合、環状オレフィン共重合体樹脂(b1)が特に好ましく用いられる。環状オレフィン共重合体とは、シクロアルケン、ビシクロアルケン、トリシクロアルケン及びテトラシクロアルケンからなる群から選ばれた少なくとも1種の環状オレフィンと、エチレン、プロピレン等の直鎖オレフィンからなる共重合体である。
環状オレフィン共重合体樹脂(b1)における環状オレフィンの代表例としては、ビシクロ〔2,2,1〕ヘプト−2−エン、6−メチルビシクロ〔2,2,1〕ヘプト−2−エン、5,6−ジメチルビシクロ〔2,2,1〕ヘプト−2−エン、1−メチルビシクロ〔2,2,1〕ヘプト−2−エン、6−エチルビシクロ〔2,2,1〕ヘプト−2−エン、6−n−ブチルビシクロ〔2,2,1〕ヘプト−2−エン、6−i−ブチルビシクロ〔2,2,1〕ヘプト−2−エン、7−メチルビシクロ〔2,2,1〕ヘプト−2−エン、トリシクロ〔4,3,0,12.5 〕−3−デセン、2−メチル−トリシクロ〔4,3,0,12.5〕−3−デセン、5−メチル−トリシクロ〔4,3,0,12.5 〕−3−デセン、トリシクロ〔4,4,0,12.5 〕−3−デセン、10−メチル−トリシクロ〔4,4,0,12.5 〕−3−デセン等がある。
また、環状オレフィン共重合体樹脂(b1)における直鎖オレフィンの代表例としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン等がある。
本発明において、熱可塑性樹脂(B1)としては、上述に挙げられるもののうち、非晶性樹脂である環状オレフィン共重合体樹脂(b1)が、後述するようにマトリックスに含まれる、脂環式ジオール、および/または脂環式ジカルボン酸との相互作用により、より微分散可能となり、その結果反射特性をさらに高めることができるという点から、特に好ましく用いられる。
本発明における熱可塑性樹脂(B1)として、環状オレフィン共重合体樹脂(b1)を用いる場合、そのガラス転移温度Tgが110℃以上であることが好ましい。具体的には130℃以上が好ましく、より好ましくは150℃以上、さらに好ましくは170℃以上である。かかる範囲にすることにより、混練時においてマトリックス中により微細に分散し、延伸工程においてより確実に気泡を形成し、熱処理工程における気泡の消失をより抑制することができるためである。
本発明において、熱可塑性樹脂(B1)として、環状オレフィン共重合体樹脂(b1)を用いる場合、そのガラス転移温度Tgが110℃に満たないと、寸法安定性を付与するためにフィルムの熱処理を実施した時に、核剤である環状オレフィン共重合体樹脂(b1)が変形し、その結果、それを核として形成された気泡が減少・または消失して、反射特性が低下する場合がある。また、反射特性を維持しようとして、熱処理温度を低温化すると、その場合にフィルムの寸法安定性が低下する場合があるため好ましくない。本発明の白色積層フィルムにおいて、熱可塑性樹脂(B1)として、環状オレフィン共重合体樹脂(b1)を用いる場合、そのガラス転移温度Tgを110℃以上とすることによって、高い反射率と、寸法安定性を両立することが可能となる。
また本発明において、熱可塑性樹脂(B1)として、環状オレフィン共重合体樹脂(b1)を用いる場合、そのガラス転移温度の上限は250℃が好ましい。250℃を越えると、製膜時の押出温度が高くなり加工性に劣るため好ましくない。
また、熱可塑性樹脂(B1)として、環状オレフィン共重合体樹脂(b1)を用いる場合、そのガラス転移温度Tgを前述の範囲に制御するためには、例えば環状オレフィン共重合体中の環状オレフィン成分の含有量を多くし、エチレン等の直鎖オレフィン成分の含有量を少なくすることが挙げられる。具体的には、環状オレフィン成分は60モル%以上であり、エチレン等の直鎖オレフィン成分の含有量は40モル%未満であることが好ましい。より好ましくは、環状オレフィン成分は70モル%以上であり、エチレン等の直鎖オレフィン成分の含有量は30モル%未満、さらに好ましくは環状オレフィン成分が80モル%以上であり、エチレン等の直鎖オレフィン成分の含有量が20モル%未満である。特に好ましくは環状オレフィン成分が90モル%以上であり、エチレン等の直鎖オレフィン成分の含有量が10モル%未満である。かかる範囲にすることにより、環状オレフィン共重合体のガラス転移温度Tgを前述の範囲まで高めることができる。
また、熱可塑性樹脂(B1)として、環状オレフィン共重合体樹脂(b1)を用いる場合、直鎖オレフィン成分は特に制限されるものではないが、反応性の観点からエチレン成分が好ましい。さらに、環状オレフィン成分も特に制限されるものではないが、ビシクロ〔2,2,1〕ヘプト−2−エン(ノルボルネン)やその誘導体が生産性・透明性・高Tg化の点から好ましい。
本発明において、上述の熱可塑性樹脂(B1)は、白色フィルムを構成する主たる樹脂成分(A)と非相溶性成分(B)の合計重量100重量%に対して、3〜15重量%含有されていることが好ましい。好ましくは4〜10重量%、より好ましくは5〜10重量%である。
本発明において、白色フィルムを構成する主たる樹脂成分(A)と非相溶性成分(B)の合計重量を100重量%としたとき熱可塑性樹脂(B1)の含有量が3重量%未満であると、フィルム内部に気泡が十分に生成されず、白色性や光反射特性に劣ることがある。一方、熱可塑性樹脂(B1)の添加量が15重量%を越えると、フィルムの強度が低下し、延伸時の破断が起こりやすくなることがある。含有量をかかる範囲内にすることにより、十分な白色性・反射性・軽量性を発現せしめることができる。
(1.3.2)無機粒子(B2)
本発明において、非相溶性成分(B)として、無機粒子(B2)を用いる場合、その例としては、ガラス、シリカ、硫酸バリウム、酸化チタン、硫酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、タルクなどを挙げることができる。
ここで、これらの無機粒子の中でも、特に、気泡形成、白色度、光学濃度など総合的効果の点から、酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウムの適用がより好ましく、特に酸化チタンが最も好ましい。
(1.4)その他添加物
本発明における白色フィルムには、必要に応じて本発明の効果が損なわれない量での適宜な添加剤、例えば、耐熱安定剤、耐酸化安定剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、有機系の易滑剤、有機系微粒子、充填剤、核剤、染料、分散剤、カップリング剤等が配合されていてもよい。
(2)コーティング層(樹脂層)
本発明における樹脂層は、無機粒子を含有することが、後述する陥没部(亀裂)を効率良く形成できて好ましい。無機粒子の含量は、樹脂層を形成する樹脂成分に対して2〜25重量%が好ましい。無機粒子の含量が2重量%以上であれば陥没部を効率良く形成でき、25重量%以下であれば光沢度が低く抑えられるので好ましい。
本発明では、白色フィルムの少なくとも片側、好ましくは片面に塗液を塗布し、少なくとも一方向に延伸および乾燥させて樹脂層を形成することが好ましい。二軸延伸する場合は、二軸延伸の一方向に延伸後に塗液を塗布し、続いてもう一方向に延伸して二軸配向されるのが好ましい。なお、塗液の塗布手段としては、例えばグラビアコート、ロールコート、スピンコート、リバースコート、バーコート、スクリーンコート、ブレードコート、エアナイフコート、ディッピングなどの方法を用いることができる。
塗液の組成としては、例えば、アクリル系バインダーおよびリチウム塩、無機粒子を含んだ塗液を塗布し、次いでもう1方向に延伸することで樹脂層に陥没部を形成する事ができる。この陥没部が形成されるメカニズムは不明であるが、後述する無機粒子が陥没部の起点となり、またアクリル系バインダーとリチウム塩の相互作用により、延伸性が阻害され、適度な陥没部が生じるものと考えている。
本発明において樹脂層を構成する成分としては、ベース層である白色ポリエステルフィルムに対し接着性を有するものであれば特に限定されないが、たとえばポリエステル、ポリカーボネート、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂、アクリル樹脂、尿素樹脂、ウレタン樹脂などを好適に用いることができる。また、異なる2種以上の樹脂、例えば、ポリエステルとウレタン樹脂、ポリエステルとアクリル樹脂、あるいはウレタン樹脂とアクリル樹脂等を組み合わせて用いてもよい。好ましくはポリエステル、アクリル樹脂、ウレタン樹脂であり、塗布均一性の点からアクリル樹脂が最も好ましい。この樹脂層を形成するための塗液の組成としては、陥没部を形成する組成であればいずれでも良いが、樹脂層がアクリル樹脂の場合はアクリル系バインダー、リチウム塩、無機粒子およびpH調整剤などを含んだ塗液を、フィルム製膜中にフィルム表面に塗布し、次いでもう1方向に延伸することで樹脂層に陥没部を形成する事ができるため好ましい。
(2.1)アクリル系バインダー
アクリル系バインダーの種類は特に限定されないが、リチウム塩との混和性、塗布性、さらには受容層との密着性を付与するため、アクリル樹脂もしくはメタクリル樹脂を選択して用いることが好ましい。
アクリル樹脂としては、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、グリシジルメタクリレート、アクリル酸などから選ばれる共重合体が好ましい。これらはDIC(株)製製品名ウォーターゾール等として入手可能である。
より好ましくはメチロール基および/またはその縮合反応物を含むものが好ましい。メチロール基はpHによって架橋反応をコントロールでき、この架橋反応のコントロールにより塗布後の樹脂層に陥没部を効率的に形成させる事ができる。これらは日本カーバイド工業(株)製製品名ニカゾールや昭和電工(株)社製製品名ポリゾール等として入手可能である。
また、アクリル系バインダーの含有量としては、塗液固形分に対して50〜88重量%が好ましく、より好ましくは55〜85重量%であり、無機粒子以外の塗液固形分に対しては35〜88重量%が好ましく、より好ましくは40〜85重量%である。
(2.2)リチウム塩
本発明における塗液には、リチウム塩および/または次に述べるpH調整剤を含有する塗液が陥没部生成の点から好ましい。リチウム塩としては、水酸化リチウム、酢酸リチウム、スルホン酸リチウム、スチレンスルホン酸リチウム、塩化リチウム、炭酸リチウム、硫酸リチウム等が挙げられるが、スルホン酸リチウム塩が好ましく、より好ましくはスチレンスルホン酸リチウムである。添加量については、塗液固形分に対して4〜40重量%が好ましく、より好ましくは8〜35重量%であり、無機粒子以外の塗液固形分に対しては8〜25重量%が好ましく、より好ましくは8〜20重量%である。
(2.3)無機粒子
本発明における塗液には、無機粒子を含んでいても良い。無機粒子を含むことによって、塗布後の延伸工程において無機粒子が陥没部の起点となり、樹脂層に陥没部を効率よく形成することが可能となる。
無機粒子の種類としては特に限定されないが、シリカ、アルミナ、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、ゼオライト、カオリン、タルク、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、硫化亜鉛、マグネシウムシリケート、酸化セリウム、酸化マグネシウム、リン酸カルシウム、マイカ、雲母チタン、クレー、フッ化カルシウム又はこれらの混合物等を用いることができるが、シリカが好ましい。粒子の平均粒子径としては、50nm〜500nmが好ましく、さらに200〜400nmが好ましい。なお、前記の平均粒子径はコールターカウンター(ベックマン・コールター製、マルチサイザーII型)を用いて、粒子を膨潤させない溶媒に分散させて測定した平均粒子径である。また、粒子の形状については特に限定されないが、真球状であっても、楕円体であっても良い。また、無機粒子の含有量としては、無機粒子以外の塗液固形分に対して0〜70重量%であれば無機粒子の凝集を小さく抑えることができ、光沢度が低くなるため実用化できるが、5〜25重量%である事が好ましく、8〜23重量%がより好ましい。5重量%より少なくなると、陥没部の発生密度が少なくなり、光沢度を下げられないため好ましくない。また、25重量%より多くなると、粒子が脱落しやすく生産ラインを汚染するため、好ましくない。
また上記、アクリル系バインダー、リチウム塩、無機粒子の塗液中の含有比率(重量比率)は、陥没部発生の観点から、アクリル系バインダーは、リチウム塩に対して2〜9倍が好ましく、より好ましくは2.5〜7倍であり、無機粒子に対して0.7〜20倍が好ましく、2〜17倍がより好ましく、2.2〜15倍がさらに好ましい。また、リチウム塩は、無機粒子に対して好ましくは0.1〜6倍、より好ましくは0.2〜6倍、さらに好ましくは0.3〜8倍、最も好ましくは0.5〜6倍である。
(2.4)pH調整剤
本発明では、樹脂層および塗液のpHを調整することにより、塗布後の延伸工程において樹脂層に陥没部を形成することができる。塗液のpHを調整する方法としては先述したリチウム塩や次に述べるpH調整剤を用いることが好ましい。本発明におけるpH調整剤とは、後述する樹脂層の表面pHを所望の域に維持するための化合物や溶剤を示す。具体的には酢酸、トリエチルアミン、ジメチルアミノピリジン、ポリエチレンイミン、水酸化ナトリウム等が挙げられる。本発明では、塗布後の延伸時に樹脂層がフィルムの延伸運動に追随できず陥没部が生じるため樹脂層に陥没部が形成される。表面に陥没部が形成されることによって本発明の目的である光沢度を低減することができる。
塗液のpHについては、9以上から11.2以下の範囲が好ましい。9以上、11.2以下であれば陥没部が形成し易く、光沢度の点で好ましい。
(2.5)陥没部
本発明では、樹脂層に形成された陥没部(凹部)によって光沢を低減することができる。本発明においては面積1〜20μmの陥没部が、フィルム表面積900μmあたり5個以上存在することが必要である。
本発明では、推測するに、塗布後の延伸時に無機粒子が起点となって樹脂層がフィルムの延伸運動に追随できず陥没部として観察される。ここで陥没部とは以下の(I),(II)を両方満たすものを陥没部という。
(I)樹脂層厚みの30%以上の深さで凹んでいる
(II)凹んでいる面積が1〜20μm2である
すなわち、図1、図4〜図8で示すような、樹脂層で形成された凸部に囲われた凹部の領域部を陥没部と称す。
陥没部の面積が1μm2未満だと光沢度への影響が少なく、好ましくない。また、20μm2より大きい陥没部については異物等の原因による可能性があり、また外観ムラにもなりやすく好ましくない。また、陥没部の存在密度(陥没部密度)については、5個/900μm2以上、好ましくは7個/900μm2以上であれば実用化できる範囲であるが、より好ましくは5〜25個/900μm2、さらに好ましくは7〜15個/900μm2である。陥没部密度は5個/900μm2より低いと、光沢度への影響が少なく、好ましくない。また、陥没部密度の上限は現実的に陥没部が出来る限界である900個/900μm以下であるが、25個/900μm2より高いと粒子が脱落しやすく生産ラインを汚染するため、好ましくないことがある。
この陥没部密度については、無機粒子の含有量によって制御可能である。図2に示す通り、含有量が多いと陥没部密度は高くなり、含有量が少ないと陥没部密度は低くなる。他には、塗布後の横延伸倍率によっても制御可能である。図3に示す通り、倍率を上げると陥没部密度は高くなり、倍率を下げると陥没部密度は低くなる。
また、陥没部密度は樹脂層の表面pHによっても制御可能である。樹脂層の表面pHをP、樹脂層における粒子個数密度(個/μm2)をRとすると、下記(1)〜(3)式を満たすことが光沢度と陥没部の密度の点から好ましい。
7.1≦P≦8.5 (1)
0≦R≦5 (2)
R≧7.6−P (3)
また、下記(4)、(5)式を同時に満たす範囲を除くことが光沢度の点でより好ましい。
0.3<R<0.7 (4)
7.1<P<7.5 (5)
また、下記(6)、(7)式を満たすことが光沢度が最も低光沢化する範囲であり、最も好ましい。
7.6≦P≦8.5 (6)
0≦R≦5 (7)
上記した式の表面pH(P)については、塗液pHにより制御できる。塗液のpHについては前述したpH調整剤の添加量により制御可能である。また、粒子個数密度(R)については、前述した無機粒子の添加量により制御可能である。
この樹脂層の陥没部により、従来技術ではなし得なかった低光沢なフィルムを容易に製造可能となる。
本発明における塗液には、塗工時の作業性の向上、樹脂層厚みのコントロールを目的として、本発明の目的を損なわない範囲において、溶媒を配合することができる。具体的な例としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール系溶剤、精製水などが挙げられる。
また、本発明の目的を阻害しない範囲内であれば、他の添加剤、例えば架橋剤、界面活性剤、消泡剤、レベリング剤、耐熱安定剤、耐酸化安定剤、有機の易滑剤、充填剤、核剤、染料、分散剤等を含有させてもよい。
(3)フィルム特性
本発明の白色積層フィルムは光沢度が45%以下であることが好ましい。より好ましくは43%以下、更に好ましくは40%以下である。光沢度が45%よりも高くなると、反射フィルムとして用いた際、光源からの反射ムラが起きやすく、また耐キズ性についても低下してしまう。また、白色積層フィルムの白色度は50%以上、好ましくは60〜100%の範囲であることが、反射率の点から好ましい。白色度は、JISのZ8722やZ8730に記載されているように、Richard S.Hunterの色差式を基に設計された日本電色工業株式会社製の分光式色彩計SE−2000を用いて、反射法にて試料の色の3刺激値を示すXYZ値を測定し、下記式にて求められる。
白色度=4×0.847×Z−3×Y(%)
本発明において、二軸延伸後の樹脂層の厚みは、30〜400nm、好ましくは50〜200nmであれば実用化できる範囲であるが、より好ましくは30〜200nm、さらに好ましくは50〜160nmである。厚みが30nmより薄いと無機粒子の脱落が起こりやすく好ましくない。また、200nmより厚くなると、フィルムを回収しリサイクルチップ化して再度フィルム化した際のフィルムの色目の変化が大きく、好ましくない。
本発明において、樹脂層を有する側の二軸配向白色積層ポリエステルフィルムの表面粗さRz(10点平均粗さ)については1.0〜3.5μmが好ましい。さらに1.5〜3.3μmが好ましく、2.0〜3.3μmが最も好ましい。1.0μm未満であると陥没部が生成しづらくなるので低光沢になりにくく、好ましくないことがある。また、3.5μmより大きくなると、フィルム表面の凸部がフィルムから脱落しやすく、ライン汚染の原因となる場合があるため好ましくないことがある。
(4)製造方法
ポリエステル樹脂(a1)の製造方法について、その一例を説明するが、かかる例のみに限定されるものではない。
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸を、ジオール成分としてエチレングリコールを用い、三酸化アンチモン(重合触媒)を、得られるポリエステルペレットに対してアンチモン原子換算で300ppmとなるように添加し、重縮合反応を行って、ポリエチレンテレフタレートペレット(ポリエステル樹脂(a1))を得ることが出来る。
ポリエステル樹脂(a2)の製造方法について、その一例を説明するが、かかる例のみに限定されるものではない。
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸を、ジオール成分として炭素数4以上8以下の脂環式ジオールを用い、触媒として酢酸マグネシウム、三酸化アンチモン、亜リン酸を用いてアンチモン原子換算で300ppmとなるように添加し重縮合反応を行って、炭素数4以上8以下の脂環式ジオールとテレフタル酸を共重合したポリエステル樹脂(a2)を得ることが出来る。
次に、本発明の白色積層フィルムの製造方法について、その一例を説明するが、本発明は、かかる例のみに限定されるものではない。
ポリエステル樹脂(a1)とポリエステル樹脂(a2)と環状オレフィン共重合体樹脂(b1)と無機粒子(B2)と分散剤を含む混合物を、必要に応じて十分真空乾燥を行い、押出機を有する製膜装置の加熱された押出機に供給する。環状オレフィン共重合体樹脂(b1)及び無機粒子(B2)の添加は、事前に均一に溶融混練して作製されたマスターチップを用いても、もしくは直接混練押出機に供給してもよい。ポリエステル樹脂成分(a2)の添加は、事前に均一にポリエステル樹脂(a1)と環状オレフィン共重合体樹脂(b1)を含む混合物を溶融混練してマスターチップを添加する際に添加しても、もしくは直接混練押出機に供給するなどしてもよいが、事前に均一にポリエステル樹脂(a1)と環状オレフィン共重合体樹脂(b1)を含む混合物を溶融混練してマスターチップを添加するほうが、環状オレフィン共重合体樹脂(b1)の分散が促進されるという点でより好ましい。
また、溶融押出に際しては目開きが40μm以下のメッシュフィルターにて濾過した後に、Tダイ口金内に導入し押出成形により溶融シートを得ることが好ましい。
この溶融シートを表面温度10〜60℃に冷却されたドラム上で静電気により密着冷却固化し、未延伸単層フィルムを作製する。該未延伸単層フィルムを70〜120℃の温度に加熱されたロール群に導き、長手方向(縦方向、すなわちフィルムの進行方向)に2.5〜4倍延伸し、20〜50℃の温度のロール群で冷却する。この延伸時に赤外線ヒーターによる表面加熱を行ってもよい。かかる赤外線ヒーターとしては、ヘレウス(株)製Twin Tube透明石英ガラス製カーボンヒーターが挙げられる。続いて、一軸延伸されたフィルムをインラインコーティングにて塗液を塗布し、さらに、フィルムの両端をクリップで把持しながらテンターに導き、90〜150℃の温度に加熱された雰囲気中で長手方向に直角な方向(幅方向)に2.5〜4倍に延伸する。
延伸倍率は、長手方向と幅方向それぞれ2〜4倍が好ましく、2.5〜4倍がより好ましい。延伸倍率が2以上であれば光沢度が低くなり好ましく、延伸倍率が4以下であれば延伸時にフィルムが破れ難いので好ましい。延伸倍率の面積倍率(縦延伸倍率×横延伸倍率)は9〜15倍であることが好ましい。面積倍率が9倍未満であると、得られる二軸延伸フィルムの反射率やフィルム強度が不十分となり、逆に面積倍率が15倍を超えると延伸時に破れを生じ易くなる傾向がある。
得られた二軸延伸フィルムの結晶配向を完了させて、平面性と寸法安定性を付与および塗液の乾燥のために、引き続きテンター内にて150〜240℃の温度で1〜30秒間の熱処理を行ない、均一に徐冷後、室温まで冷却する。その後必要に応じて、他素材との密着性をさらに高めるためにコロナ放電処理などを行い、ワインダーで巻き取ることにより、本発明の白色積層フィルムを得ることができる。上記熱処理工程中では、必要に応じて幅方向あるいは長手方向に3〜12%の弛緩処理を施してもよい。
尚、一般に熱処理温度が高いほど、熱寸法安定性も高くなるが、本発明の白色積層フィルムは製膜工程において高温(190℃以上)で熱処理されることが好ましい。本発明の白色積層フィルムは一定の熱寸法安定性を有することが望まれるためである。本発明の白色積層フィルムは液晶ディスプレイなどに搭載されている面光源(バックライト)の反射フィルムとして用いられることがある。バックライトによってはバックライト内部の雰囲気温度が100℃程度まで上昇することがあるためである。
特に、環状オレフィン共重合体樹脂(b1)のガラス転移温度Tgを110℃以上にすることにより、高温下での熱処理でも、陥没部を生じさせるための核剤たる環状オレフィン共重合体樹脂(b1)がより熱変形せずに(潰れずに)、樹脂層に陥没部を形成することができ、結果として、高い白色性、反射特性、及び軽量性を維持しつつ、耐光性に優れたフィルムを得ることができるため好ましい。
(5)用途
本発明の白色積層フィルムは、低光沢性の白色フィルムを容易かつ安価に安定して製造することができ、また高い反射特性を有し、さらに耐キズ性に優れた白色フィルムである。これらのことから、本発明の白色積層フィルムの好ましい用途としては、光反射のために面光源に組込まれる板状材があげられる。具体的には、液晶画面用のエッジライトの反射板、直下型ライトの面光源の反射板、および冷陰極線管の周囲のリフレクター、等に好ましく用いられる。
(6)定義・測定方法
A.白色フィルムおよび樹脂層の厚み
白色積層フィルムの断面を、電界放射走査型電子顕微鏡”JSM−6700F”(日本電子(株)製)を用いて500〜5,000倍に拡大観察して撮影した断面写真より、白色フィルムの厚みを計測した。計測は任意に選んだ5カ所で行い、その平均値を白色フィルム厚みとした。また、樹脂層の厚みについては、得られた断面写真の白色フィルム表面から樹脂層表面までの距離により計測した。樹脂層表面に凹凸があるため、1枚の断面写真につき、無機粒子による突起部や、陥没部の凹み部以外の部分の10カ所を1μm間隔で計測した。これを5枚の写真について計測し、合計50カ所の平均値を樹脂層厚みとした。
B.陥没部面積と陥没部密度
原子間力顕微鏡を用いて30μm角の測定視野900μm2のエリアで画像をスキャンした。次にGrain Size Analysis機能にて、図4に示すような樹脂層厚み4を100%とした際、樹脂層表面側からその30%の値をしきい値5として凹み方向の下限値として設定し、それより深い凹み部分を陥没部2として検出した。得られた各々の陥没部にカーソルを合わせ面積を読みとり、陥没部面積とした。また、陥没部密度については上記で得られた900μm2エリア内の画像中の面積が1〜20μm2の凹状の陥没部の個数(個/900μm2)を数えた。異なる5視野について同様に行い、値の平均値をもって陥没部密度とした。
測定条件は下記の通りである。
装置:Nanoscope III AFM(Digital Instruments社製)
カンチレバー:シリコン単結晶
走査モード:タッピングモード
走査速度:0.5Hz
測定視野:900μm2
C.光沢度
デジタル変角光沢度計UGV−5B(スガ試験機(株)製)を用いて、白色積層フィルムの樹脂層側よりJIS Z−8741(1997)に準じて測定した。なお、測定条件は入射角=60゜、受光角=60゜とした。サンプル数はn=5とし、それぞれの光沢度を測定して、その平均値を算出した。
D. 相対反射率
分光光度計U−3410((株)日立製作所)に、φ60積分球130−0632((株)日立製作所)(内面が硫酸バリウム製)および10°傾斜スペーサーを取りつけた状態で560nmの光反射率を求めた。なお、光反射率は白色積層フィルムの樹脂層側から計測して求めた値を当該白色フィルムの反射率とした。標準白色板には(株)日立計測器サービス製の部品番号210−0740(酸化アルミニウム)を用いた。
E. 製造時のライン汚染
横延伸後のワインダーの巻き取りロールを目視で観察し、下記基準により判断した。
A :汚染が確認できない
B :目視で容易に確認できる。
F.表面pH(P)の測定方法
フィルムサンプルを常態下(温度23℃、相対湿度65%)において、24時間放置後、(株)堀場製作所製のpH測定器である「COMPACT pH meter twin
pH(タイプB−212 )」 を用いて、下記の方法で表面pHを測定した。
センサーにpHが7.0である超純水(23℃)を1.0ml滴下し、超純水でセンサーを被った。次に、該センサー部の2つの電極に被さるように5×15mmの長方形にカットしたサンプルをコーティング面が液滴に接するようセットし、温度23℃、相対湿度65%において1分後の測定値を読み取った。なお、測定は作製したフィルムサンプルの一部から5つを前記のサイズにカットし、該5サンプルを各1回づつ測定し、その平均値を表面pH値とした。
G.塗液のpHの測定方法
(株)堀場製作所製のpH測定器である「COMPACT pH meter twinpH(タイプB−212 )」 を用いて、下記の方法で塗液のpHを測定した。センサーに調合した塗液(23℃)を1.0ml滴下し、センサーを塗液で被い、温度23℃、相対湿度65%において1分後の測定値を読み取った。また、同様な方法で5回づつ測定し、その平均値を塗液のpH値とした。
H.粒子個数密度(R)の測定方法
白色積層フィルムの樹脂層側の表面を、電界放射走査型電子顕微鏡”JSM−6700F”(日本電子(株)製)を用いて5,000倍に拡大観察して撮影した写真より、10μm角の視野エリアの粒子個数をカウントし、1μm2あたりの粒子個数を算出した。異なる5視野について同様に行い、値の平均値をもって粒子個数密度とした。
なお、表面写真で見て2μm角あたり10個以上の粒子が凝集している凝集部については、表面で観察される個数の3倍の値をカウントすることとする。
I.表面粗さRz(10点平均粗さ)
原子間力顕微鏡(AFM)を用いて、樹脂層を有する側の二軸配向白色積層ポリエステルフィルムの表面100μm角の測定視野10000μm2のエリアで画像をスキャンした。測定した得られた画像について、三次元面粗さをOff-Line機能のRoughness Analysisにて算出し、10点平均粗さRzを測定した。また、場所を変えて5視野について同様に行い、値の平均値をもってRzを算出した。なお、測定条件は下記の通りである。
装置:NanoScopeIIIa ver3.2 AFM Jスキャナー使用(Digital Instruments社製)
探針:ナノセンサーズ社製SPMプローブNCH−W型、単結晶シリコン
走査モ−ド:タッピングモ−ド
走査範囲:100μm×100μm
走査速度:0.5Hz
以下実施例等によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(1)白色フィルム
ポリエステル樹脂(a1)
酸成分としてテレフタル酸を、グリコール成分としてエチレングリコールを用い、三酸化アンチモン(重合触媒)を得られるポリエステルペレットに対してアンチモン原子換算で300ppmとなるように添加し、重縮合反応を行い、極限粘度0.63dl/g、カルボキシル末端基量40当量/トンのポリエチレンテレフタレートペレット(PET)を得た。示差熱分析計を用いて結晶融解熱を測定したところ4.186J/g以上であり、結晶性のポリエステル樹脂である。この樹脂の融点Tmを測定したところ、250℃であった。
環状オレフィン共重合体樹脂(b1)
ガラス転移温度が178℃、メルトボリュームレートMVR(260℃/2.16kg)が4.5ml/10mimである環状オレフィン樹脂「TOPAS」(ポリプラスチック社製)を用いた。なお、示差熱分析計を用いて結晶融解熱を測定したところ4.186J/g未満であり、非晶性樹脂であった。
無機粒子(B2)
酸化チタン(石原産業(株)製、ルチル型酸化チタンR−980、平均粒径0.24μm)。
共重合ポリエステル樹脂(C)
その他添加物として、CHDM(シクロヘキサンジメタノール)共重合PETを用いた。該共重合グリコール成分にシクロヘキサンジメタノールを30mol%共重合したPETである。示差熱分析計を用いて結晶融解熱を測定したところ4.186J/g未満であり、非晶性樹脂であった。
共重合ポリエステル樹脂(D)
その他添加物として、CHDM(シクロヘキサンジメタノール)共重合PETを用いた。該共重合グリコール成分にシクロヘキサンジメタノールを60mol%共重合したPETである。示差熱分析計を用いて結晶融解熱を測定したところ4.186J/g未満であり、非晶性樹脂であった。
共重合ポリエステル樹脂(E)
その他添加物として、イソフタル酸共重合PETを用いた。ジカルボン酸成分としてイソフタル酸を17.5mol%共重合したPETである。示差熱分析計を用いて結晶融解熱を測定したところ4.186J/g未満であり、非晶性を示した。
分散剤(F)
その他添加物として、PBT-PAG(ポリブチレンテレフタレート−ポリアルキレングリコール)ブロック共重合体((株)東レ・デュポン製、ハイトレル4047)を用いた。該樹脂はPBTとPAG(主としてポリテトラメチレングリコール)のブロック共重合体である。示差熱分析計を用いて結晶融解熱を測定したところ4.186J/g以上であり、結晶性樹脂であった。
(2)塗液
アクリル系バインダー(G)
WATERSOL PW−1100(DIC(株)製、45重量%溶液)を精製水で希釈し、35重量%溶液とした。
アクリル系バインダー(K)
ニカゾール A−08(日本カーバイド工業(株)製、35重量%溶液)
リチウム塩(H)
ポリスチレンスルホン酸リチウム塩 (東ソー有機化学(株)製、「スピノマー」(登録商標)LiSS、16重量%溶液)。
アンモニウム塩(J)
ポリスチレンスルホン酸アンモニウム塩 (東ソー有機化学(株)製、「スピノマー」(登録商標)AmSS、16重量%溶液)。
無機粒子(I)
平均粒径0.3μmのシリカ粒子を蒸留水に混合した10重量%溶液の水分散体。
pH調整剤(L)
ポリエチレンイミン(日本触媒(株)製、「エポミン」(登録商標)100重量%溶液)。
(実施例1)
表1〜4に示した原料の混合物を180℃の温度で3時間真空乾燥した後に押出機に供給し、280℃の温度で溶融押出後30μmカットフィルターにより濾過を行った後に、Tダイ口金に導入した。
次いで、Tダイ口金内より、シート状に押出して溶融単層シートとし、該溶融単層シートを、表面温度25℃に保たれたドラム上に静電印加法で密着冷却固化させて未延伸単層フィルムを得た。続いて、該未延伸単層フィルムを70℃の温度に加熱したロール群で予熱した後、赤外線ヒーター(出力1.4kW、フィルムとの距離15mm、照射時間0.72秒)で両面から照射しながら、長手方向(縦方向)に3.6倍延伸を行い、25℃の温度のロール群で冷却して一軸延伸フィルムを得た。
さらに続いて未延伸積層フィルムにおけるドラム接触側に空気中でコロナ放電処理を施し、その処理面に下記塗布層形成塗液をメタリングバーを用いたバーコート方式にて塗布した。
上記の塗布層形成塗液を塗布された一軸延伸フィルムの両端をクリップで把持しながらテンター内の110℃の予熱ゾーンに導き5% 微延伸しながら乾燥後、引き続き連続的に120 ℃ の加熱ゾーンで長手方向に垂直な方向( 横方向)に3.5倍延伸した。さらに引き続いて、テンター内の熱処理ゾーンで220 ℃ の熱処理を施し、さらに180 ℃ で4 % 横方向に弛緩処理を行った後、更に110℃で1%弛緩処理を行い、次いで均一に徐冷後に巻き取って、厚み188μmのフィルム上に、厚み150nmの塗布層が設けられた白色度86.0%の白色フィルムを得た。フィルムの組成と製造条件は表1〜4の通りである。物性の評価結果は表5、6に示す。
(塗液の調合)
表1〜4に示す固形分比となるよう、表1〜4の調合比の値にて上記各成分を調合し、調合後の固形分濃度が6.0%となるように精製水にて調整した。なお、無機粒子以外の固形分比については、無機粒子(I)以外の成分G、K、H、J、Lの総和を重量基準としてそれぞれの成分について固形分比(重量%)を計算した。また、調合順については計量した精製水を入れた容器に上記塗剤G、K、H、J、I、Lの順番にて調合した。調合後、万能攪拌機にて10分間攪拌した後に塗液を調整した。
(実施例2〜31)
表1、3に示すフィルム組成、製造条件および塗液組成にて実施例1と同様にフィルムを作製した。物性の評価結果は表5に示す。
(比較例1〜21)
表2、4に示すフィルム組成、製造条件および塗液組成にて実施例1と同様にフィルムを作製した。物性の評価結果は表6に示す。なお、比較例7については横延伸工程にてフィルム破れが発生し、フィルムを作製出来なかった。
1、2、8、9、10、11:陥没部
3、7、12、13、15、16:樹脂層
4:樹脂層厚み
5:樹脂層厚み比率30%のしきい値ライン
6:白色フィルム
14:無機粒子

Claims (10)

  1. 白色ポリエステルフィルムの少なくとも片側に樹脂層を有する二軸配向白色積層ポリエステルフィルムであって、該樹脂層がアクリル系バインダーを用いてなり、該樹脂層を有する側の二軸配向白色積層ポリエステルフィルムの表面に、面積1〜20μm2の陥没部が、フィルム表面積900μm2あたり5個以上存在し、該樹脂層が無機粒子を含有し、かつ(1)〜(3)を満足する二軸配向白色積層ポリエステルフィルム。
    7.1≦P≦8.5 (1)
    0≦R≦5 (2)
    R≧7.6−P (3)
    ただし、Pは樹脂層の表面pHであり、Rは樹脂層における粒子個数密度(R)[個/μm2
    である。
  2. 樹脂層を有する側の二軸配向白色積層ポリエステルフィルムの表面の粗さRzが1.0μm以上である、請求項1に記載の二軸配向白色積層ポリエステルフィルム。
  3. 下記式(4)、(5)を同時に満たす範囲を除く、請求項1又は2に記載の二軸配向白色積層ポリエステルフィルム。
    0.3<R<0.7 (4)
    7.1<P<7.5 (5)
  4. アクリル系バインダーがメチロール基またはその縮合反応物を含む、請求項1〜のいずれかに記載の二軸配向白色積層ポリエステルフィルム。
  5. 樹脂層が無機粒子を含有し、該無機粒子の含有量が、樹脂層に対して2重量%以上、25重量%以下である、請求項1〜のいずれかに記載の二軸配向白色積層ポリエステルフィルム。
  6. 樹脂層厚みが30〜200nmである、請求項1〜のいずれかに記載の二軸配向白色積層ポリエステルフィルム。
  7. 入射角60°の表面光沢度が45%以下である、請求項1〜のいずれかに記載の二軸配向白色積層ポリエステルフィルム。
  8. 白色フィルムの少なくとも片側に樹脂層を有し、かつ該樹脂層が、面積1〜20μm2の陥没部を樹脂層900μm2中に5〜25個有する請求項1に記載の白色積層フィルムの製造方法であって、白色フィルムの少なくとも片側に塗液を塗布し、その後に少なくとも1方向に延伸および乾燥することによって、樹脂層を形成する白色積層フィルムの製造方法。
  9. 塗液がアクリル系バインダー、リチウム塩および無機粒子を含む、請求項に記載の白色積層フィルムの製造方法。
  10. 塗液がアクリル系バインダーを含有し、該アクリル系バインダーがメチロール基またはその縮合反応物を含み、該塗液のpHが9〜11.2である、請求項またはに記載の白色積層フィルムの製造方法。
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