JP5898072B2 - 樹脂組成物及びその成形体 - Google Patents

樹脂組成物及びその成形体 Download PDF

Info

Publication number
JP5898072B2
JP5898072B2 JP2012518426A JP2012518426A JP5898072B2 JP 5898072 B2 JP5898072 B2 JP 5898072B2 JP 2012518426 A JP2012518426 A JP 2012518426A JP 2012518426 A JP2012518426 A JP 2012518426A JP 5898072 B2 JP5898072 B2 JP 5898072B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
weight
carbon black
acrylic resin
resin composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2012518426A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2011152449A1 (ja
Inventor
金田 豊
豊 金田
哲雄 目加田
哲雄 目加田
青山 泰三
泰三 青山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kaneka Corp
Original Assignee
Kaneka Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=45066807&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP5898072(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Kaneka Corp filed Critical Kaneka Corp
Priority to JP2012518426A priority Critical patent/JP5898072B2/ja
Publication of JPWO2011152449A1 publication Critical patent/JPWO2011152449A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5898072B2 publication Critical patent/JP5898072B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L33/00Compositions of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and only one being terminated by only one carboxyl radical, or of salts, anhydrides, esters, amides, imides or nitriles thereof; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L33/04Homopolymers or copolymers of esters
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J5/00Manufacture of articles or shaped materials containing macromolecular substances
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K3/00Use of inorganic substances as compounding ingredients
    • C08K3/02Elements
    • C08K3/04Carbon
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/04Oxygen-containing compounds
    • C08K5/10Esters; Ether-esters
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/16Nitrogen-containing compounds
    • C08K5/20Carboxylic acid amides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/49Phosphorus-containing compounds
    • C08K5/51Phosphorus bound to oxygen
    • C08K5/52Phosphorus bound to oxygen only
    • C08K5/524Esters of phosphorous acids, e.g. of H3PO3
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L51/00Compositions of graft polymers in which the grafted component is obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L51/04Compositions of graft polymers in which the grafted component is obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds; Compositions of derivatives of such polymers grafted on to rubbers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K2201/00Specific properties of additives
    • C08K2201/002Physical properties
    • C08K2201/005Additives being defined by their particle size in general

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Description

本発明は、カーボンブラックを含有する樹脂組成物及びその成形体に関する。
ポリメタクリル酸メチルを主成分とするアクリル樹脂は、優れた耐候性、光沢および透明性を有しているが、耐候性、耐衝撃性及び漆黒性を同時に満足するものが無く、使用範囲が限られている。
漆黒性を持たすための方法として、特許文献1には、良好な艶消し外観や漆黒性を有し、印刷適性に優れると共に、表面硬度、耐成形白化性、かつ、成形時のトリミング加工性に優れたアクリル樹脂積層フィルムとして、アクリル樹脂層(A)とアクリル樹脂層(B)を積層してなるアクリル樹脂積層フィルムが開示されている。該フィルムは、アクリル樹脂層(A)のアクリル樹脂層(B)が積層されていない側の面の算術平均粗さが0.01μm以上0.1μm未満であり、アクリル樹脂層(B)のアクリル樹脂層(A)が積層されていない側の面の60°表面光沢度が60%未満であり、アクリル樹脂層(A)を構成するアクリル樹脂組成物のゴム含有率が25質量%以上40質量%未満、かつ、ゲル含有率が45質量%以上70質量%未満であることを特徴とするアクリル樹脂積層フィルム、その製造方法及びこれを積層した積層体であり、自動車用ピラー部材として使用することが開示されている。しかしながら、特許文献1に開示されたフィルムでは、漆黒の外観を有するピラー部材を得るために、構造体樹脂にフィルムを積層する等の処理を行っていて高価であり、ネジ穴を開削する際のタッピング処理において破損するという問題があった。
材料そのものを漆黒にする方法として、メタクリル樹脂に赤外線吸収剤およびカーボンブラックを添加した熱線遮蔽板(特許文献2)や、メタクリル樹脂に特定のカーボンブラックを添加した熱線遮蔽性メタクリル樹脂組成物が知られている(特許文献3)。また、オレフィン系樹脂成形基材の表皮材として、染料を混入させる等した黒色透明(スモーク)のフィルムの作製も知られている(特許文献4)。しかしながら、特許文献2及び3では、極めて粒子径の大きなカーボンブラックを使用しており、成形品の外観が悪くなり、さらに特許文献2の遮蔽板では、赤外線吸収剤の耐光性にも問題がある。また、特許文献4では、使用する染料の粒子径が小さいために、染料そのものの耐候性が非常に低く、そのため、フィルムの耐候性も低いという問題があった。
一方で、耐衝撃性を改善する方法として、特許文献5には、アクリル樹脂等の透明プラスチック基材表面の少なくとも片面に、第1層として、水酸基含有共重合アクリル樹脂を積層し、その水酸基1当量に対してイソシアネート基の総量で0.7〜5当量の、イソシアネート基含有率が5.0〜60重量%であるポリイソシアネート化合物および/またはポリイソシアネート化合物前駆体塗膜樹脂100重量部に対して10〜50重量部の紫外線吸収剤からなる塗料組成物を熱硬化させてなるアクリル樹脂層が積層され、その第一層上にコロイダルシリカ、トリアルコキシシランの加水分解縮合物からなるオルガノシロキサン樹脂組成物の熱硬化塗膜層が積層された透明プラスチック成形体が開示されている。しかしながら、特許文献5に開示された成形体では、耐久性が著しく改善され、耐摩耗性、耐熱水性にも優れた性能を有するものの、耐摩耗性プラスチック成形体の製造工程数が多く、高価であるという問題があった。
その他に、アクリル樹脂の優れた耐候性を保持したまま耐衝撃性を付与する方法として、種々の多層構造を有するグラフト共重合体を混合する方法が提案されている。しかしながら、この方法では、耐衝撃性を改善することができるものの、異種の材料を配合するため、樹脂が白濁する結果、透明性や漆黒性を大きく損なったり、流動性が低下したりするという問題がある。
特開2009−255555号公報 特開平7−173358号公報 特開平7−62189号公報 特開2006−224459号公報 特開2003−342403号公報
本発明は、簡便かつ低コストで、耐候性及び光沢を有し、大型の射出成形部材であっても均一に優れた黒色性、即ち、優れた黒色外観を有するとともに、耐衝撃性に優れ、かつ、高いボス強度を有する成形体を得るための樹脂組成物を提供することを課題とする。
特に、本発明は、耐候性、耐摩耗性及び漆黒性の全てにおいて優れた成形品を与える樹脂組成物を提供することを課題とする。
さらに、本発明は、例えば自動車部材として有用な、優れた黒色外観及びスモーク性を有する成形体を得るための樹脂組成物を提供することを課題とする。
本発明者らは上記課題を解決すべく、鋭意、研究を重ね、熱可塑性樹脂に、数平均粒子径が一定の範囲内にあるカーボンブラックを含有させることにより、黒色性、耐候性のみならず、成形加工性、ボス強度、耐摩耗性や、スモーク性に優れた樹脂組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、アクリル系樹脂(A)、及び、数平均粒子径が10〜40nmのカーボンブラック(B)を含有することを特徴とする樹脂組成物に関する。
上記カーボンブラック(B)が、数平均粒子径が10〜40nmの状態で分散していることが好ましい。
上記カーボンブラック(B)が、数平均粒子径が10〜40nmの状態で一次分散していることが好ましい。
上記樹脂組成物が、さらに、融点が120〜250℃の有機リン系安定剤を含有することが好ましい。
上記樹脂組成物が、さらに、C10〜C30の脂肪酸のエステル、及び、C10〜C30の脂肪酸のアミドからなる群から選ばれる1種以上の滑剤を含有することが好ましい。
上記樹脂組成物を成形して得られる成形体の吸光係数が0.02〜0.04ppm−1cm−1であることが好ましい。
上記アクリル系樹脂(A)が、該アクリル系樹脂から得られる3mm厚の成形体の全光線透過率が85%以上となるアクリル系樹脂であることが好ましい。
上記アクリル系樹脂(A)が、ゴム変性アクリル系樹脂を含むことが好ましい。
また、本発明は、本発明の樹脂組成物を成形して得られる樹脂成形体に関する。
また、本発明は、本発明の樹脂成形体を用いた自動車部材に関する。
本発明の樹脂組成物は、数平均粒子径が10〜40nmの状態で分散しており、さらに融点が120〜250℃の有機リン系安定剤や、C10〜C30の脂肪酸のエステル、又は、C10〜C30の脂肪酸のアミドを含有しているので、漆黒性、耐候性、成形加工性、ボス強度、耐摩耗性、スモーク性等に優れた樹脂成形体、及び、これを得るための樹脂組成物を得ることができる。
図1は、実施例4で作製した成形体の電子顕微鏡(TEM)写真である。 図2は、カーボンブラックマスターバッチ(CB−3)を配合した組成物(CB−4)のサンプルの電子顕微鏡(TEM)写真である。 図3は、組成物(CB−5)のサンプルの電子顕微鏡(TEM)写真である。
(樹脂組成物)
本発明の樹脂組成物は、アクリル系樹脂(A)、及び、数平均粒子径が10〜40nmのカーボンブラック(B)を含有する。
(アクリル系樹脂)
本願発明では、熱可塑性樹脂であるアクリル系樹脂(A)を使用する。アクリル系樹脂は、特に優れた透明性を有し、かつ、耐衝撃性に優れており、また、樹脂成形体を特に優れた黒色外観を有する成形体とすることができる。アクリル系樹脂には、一部変性したものが含まれていてもよく、例えば、マレイミド変性アクリル樹脂のように、イミドにより変性した樹脂等が含まれる。
上記のアクリル系樹脂(A)から得られる3mm厚の成形体の全光線透過率は、優れた漆黒性又は優れたスモーク性を付与する観点から、85%以上となることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。ここで、全光線透過率の測定に利用する光の波長は、380〜780nmである。
アクリル系樹脂としては、優れた耐衝撃性等を発現させる観点から、ゴム変性アクリル系樹脂を含むことが好ましい。
(ゴム変性アクリル系樹脂)
アクリル系樹脂は、優れた衝撃強度を得る観点から、その全体量を100重量%として、ゴム含有アクリル系グラフト共重合体(A1)5〜100重量%、及び、アクリル樹脂(A2)95〜0重量%を含有することが好ましい。ゴム含有アクリル系グラフト共重合体(A1)、及び、アクリル樹脂(A2)の含有量は、それぞれ、10〜50重量%、及び、90〜50重量%であることがより好ましい。
また、後述する特定の吸光係数を有する成形体とする場合は、ゴム変性アクリル系樹脂の組成を、ゴム含有アクリル系グラフト共重合体(A1)10〜40重量%、アクリル樹脂(A2)60〜90重量%、及び、その他の材料0〜5重量%とすることが好ましい。その他の材料としては、後述の紫外線吸収剤や光安定剤、各種の酸化防止剤、カーボンブラック以外の着色剤等を使用することができる。
(ゴム含有アクリル系グラフト共重合体(A1))
ゴム含有アクリル系グラフト共重合体(A1)は、優れた衝撃強度及び透明性を得る観点から、ゴム共重合体(A1c)の内層、及び、該内層を覆うグラフト成分(A1s)の外層を、A1c:A1sの重量比が5:95〜85:15となるように含む多層構造グラフト共重合体とすることが好ましい。上記A1c:A1sの重量比は、衝撃強度をより高める観点から、25:75〜80:20であることがより好ましい。
また、特に優れた衝撃強度及び透明性を得る観点から、さらに、最内層重合体(A1a)を、A1a:(A1c及びA1sの合計量)の重量比が10:90〜40:60となるように含み、かつ、この最内層重合体(A1a)の存在下に、上記ゴム共重合体(A1c)の単量体が重合されてなるようにした、少なくとも3層構造を有する多層構造グラフト共重合体とすることがより好ましい。
(ゴム共重合体(A1c))
上記ゴム共重合体(A1c)は、優れた衝撃強度及び透明性を得る観点から、アクリル酸アルキルエステル50〜99.9重量%、アクリル酸アルキルエステル以外の共重合可能なビニル単量体0〜49.9重量%、及び、多官能性単量体0.1〜10重量%からなるゴム共重合体用単量体の重合体であることが好ましく、アクリル酸アルキルエステル70〜99重量%、アクリル酸アルキルエステル以外の共重合可能なビニル単量体0〜29重量%、及び、多官能性単量体0.1〜5重量%からなるゴム共重合体用単量体の重合体であることがより好ましい。
ゴム共重合体(A1c)の数平均分子量は、通常500〜100000である。
上記ゴム共重合体(A1c)は、そのゴム弾性により耐衝撃性改良効果を主に担う構成要素である。また、ゴム共重合体(A1c)の屈折率が、グラフト成分(A1s)やアクリル樹脂(A2)の屈折率に近いほど、また、その粒子径が小さいほど、透明になり易い。
上記アクリル酸アルキルエステルとしては、重合時の反応速度の観点から、そのアルキル基の炭素数が1〜8個であるものが好ましく、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル(BA)、アクリル酸−2−エチルヘキシル(2EHA)、アクリル酸−n−オクチル(nOA)等が挙げられるが、耐衝撃性を高める観点から、BA、2EHA、及び、nOAからなる群から選ばれる1種以上が好ましく、特に好ましくはBAである。これらは、単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。アクリル酸アルキルエステルのアルキル基は直鎖状でも分岐鎖状でもよい。
上記アクリル酸アルキルエステル以外の共重合可能なビニル単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等の芳香族ビニル、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸プロピル、メタアクリル酸ブチル等のメタアクリル酸アルキルエステル、フェニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等の非アルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸等が挙げられる。
上記多官能性単量体は、1分子当たり2個以上の非共役二重結合を有する単量体であり、架橋剤、又はグラフト交叉剤として機能する成分であり、架橋性の観点から、アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート類、ビニル基含有多官能性単量体類、及び、アリル基含有多官能性単量体類からなる群から選ばれる1種以上が好ましい。
上記アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート類としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジブチレングリコールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。上記ビニル基含有多官能性単量体類としては、ジビニルベンゼン、ジビニルアジペート等が挙げられる。上記アリル基含有多官能性単量体類としては、(メタ)アクリル酸アリル、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート等が挙げられる。
(グラフト成分(A1s))
上記グラフト成分(A1s)は、優れた衝撃強度、透明性、及び、成形加工性を得る観点から、メタクリル酸アルキルエステル50〜100重量%、及び、メタクリル酸アルキルエステル以外の共重合可能なビニル単量体0〜50重量%からなるグラフト成分用単量体の重合体であることが好ましく、メタクリル酸アルキルエステル80〜100重量%、及び、メタクリル酸アルキルエステル以外の共重合可能なビニル単量体20〜0重量%からなるグラフト成分用単量体の重合体であることがより好ましい。本発明の樹脂組成物の流動性を向上させ、成形加工性をより向上させる観点から、グラフト成分用単量体100重量部に対し、さらに、ドデシルメルカプタン、オクチルメルカプタン等のメルカプタン化合物を0.01〜5重量部加えることが好ましい。
このグラフト成分(A1s)は、必要に応じて、それ自体を多層構造としても良い。
上記メタクリル酸アルキルエステルとしては、重合時の反応速度の観点から、そのアルキル基の炭素数が1〜4個であるものが好ましく、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル等が挙げられるが、加工性を高める観点から、好ましくはメタクリル酸メチルである。メタクリル酸アルキルエステルのアルキル基は直鎖状でも分岐鎖状でもよい。
メタクリル酸アルキルエステル以外の共重合可能なビニル単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等の等の芳香族ビニル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル等のアクリル酸アルキルエステル、フェニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等の非アルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸等が挙げられる。
(最内層重合体(A1a))
上記最内層重合体(A1a)は、メタクリル酸アルキルエステル及び芳香族ビニル化合物からなる群から選ばれる1種以上の単量体40〜99.9重量%、共重合可能な他のビニル単量体59.9〜0重量%、並びに、多官能性単量体0.1〜5重量%とからなる最内層重合体用単量体の重合体であることが好ましく、メタクリル酸アルキルエステル及び芳香族ビニルからなる群から選ばれる1種以上55〜90重量%、共重合可能な他のビニル単量体45〜10重量%、並びに、多官能性単量体0.1〜5重量%とからなる最内層重合体用単量体の重合体であることがより好ましい。
この最内層重合体(A1a)の存在下に、上記ゴム共重合体用単量体が重合されることで、最内層重合体(A1a)は、上記ゴム含有アクリル系グラフト共重合体(A1)において、概ねその中央部に分布する層となる。
芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン及びビニルトルエンからなる群から選ばれる1種以上が好ましく、より好ましくはスチレンである。
メタクリル酸アルキルエステル、共重合可能な他のビニル単量体、及び、多官能性単量体としては、それぞれ上述のものを使用することができる。
なお、「(メタ)アクリレート」は、アクリレート、及び/又は、メタクリレートを意味する。「(メタ)アクリロニトリル」は、アクリロニトリル、及び/又は、メタクリロニトリルを、また、「(メタ)アクリル酸」は、アクリル酸、及び/又は、メタクリル酸を、それぞれ意味する。
このようなゴム含有アクリル系グラフト共重合体(A1)の数平均粒子径は、耐衝撃性と透明性とのバランスの観点から、30〜400nmとすることが好ましく、40〜300nmであることがより好ましい。
このようなゴム含有アクリル系グラフト共重合体(A1)の製造方法には特に限定はなく、例えば、懸濁重合法、乳化重合法等が用いられ得るが、共重合体粒子の粒径を揃えることにより、より優れた効果を発揮できるので、乳化重合法で製造するのが好ましい。
このようなゴム含有アクリル系グラフト共重合体(A1)としては、アクリル系樹脂の透明性を維持しつつ耐衝撃性を大幅に向上できることから、例えば、株式会社カネカ製アクリルゴム含有アクリル系グラフト共重合体を使用することができる。
(アクリル樹脂(A2))
アクリル樹脂(A2)は、本発明の樹脂組成物の基材樹脂として、前記ゴム含有アクリル系グラフト共重合体(A1)及び本発明に係るカーボンブラック(B)を包む連続層樹脂、即ち、マトリクス樹脂として機能する。優れた透明性を得る観点から、アクリル酸アルキルエステル0〜50重量%、及び、メタクリル酸アルキルエステル100〜50重量%からなるアクリル樹脂用単量体の重合体であることが好ましい。
アクリル樹脂(A2)の数平均分子量は、5000〜150000であることが好ましく、9000〜120000であることがより好ましい。
このようなアクリル樹脂(A2)の製造方法には特に限定はなく、例えば、懸濁重合法、乳化重合法等が用いられ得るが、メタクリル酸アルキルエステル、及び、アクリル酸アルキルエステルを効率的に共重合させる観点から、懸濁重合法が好ましい。
アクリル酸アルキルエステル、及び、メタクリル酸アルキルエステルとしては、上述のものをそれぞれ使用することができる。
(カーボンブラック)
本発明に係る樹脂組成物は、数平均粒子径が10〜40nmのカーボンブラック(B)を含有する。
漆黒性の成形体を得る場合、十分な漆黒性を本発明のゴム変性アクリル系樹脂組成物に付与する観点から、数平均粒子径は10〜30nmであることがより好ましく、10〜25nmであることがさらに好ましく、最も好ましくは10〜20nmである。数平均粒子径が40nmを越えるものは、十分な漆黒度を示さないおそれがあり、また、数平均粒子径が10nm未満のものは、漆黒度を付与する能力は優れるものの、凝集しやすくなるという問題や、一般に粒径分離が難しく入手困難であるという問題がある。
また、本発明に係る特定の吸光係数を有する樹脂成形体を得る場合は、優れた黒色外観を樹脂組成物に付与する観点、即ち、成形体が特定の吸光係数を有するようにカーボンブラック(B)を分散せしめる観点から、その数平均粒子径は10〜30nmであることがより好ましく、10〜20nmであることがさらに好ましい。数平均粒子径が40nmを越えるものは、成形体が特定の吸光係数を有するようにすることが困難になる場合があり、また、色調ムラのない黒色性やスモーク性を有する樹脂成形体が得にくい場合がある。また、数平均粒子径が10nm未満のものは、スモーク性を付与する能力は優れるものの一般に入手することが困難である。
また、カーボンブラック(B)は、樹脂組成物中に数平均粒子径が10〜40nmの状態で分散していることが好ましい。カーボンブラックの分散状態は、黒色を発色させるという点で、一次分散であることがさらに好ましい。ここで、一次分散とは、カーボンブラックの粒子が一次粒子で、すなわち単位粒子が他の粒子と凝集することなく分散している状態を指す。カーボンブラックの場合、粒子そのものが完全な球状ではないが、一次分散しているかどうかはTEMによる観察で確認することができる。
漆黒性の成形体を得る場合、カーボンブラックが樹脂組成物中に分散した時の数平均粒子径、即ち分散粒径は、上記と同様の理由で、10〜30nmであることがより好ましく、10〜25nmであることがさらに好ましく、10〜20nmであることが最も好ましい。
また、本発明に係る特定の吸光係数を有する成形体を得る場合、カーボンブラックの分散粒径は、上記と同様の理由で、10〜30nmであることがより好ましく、10〜20nmであることがさらに好ましい。
なお、本発明において、前記数平均粒子径は、電子顕微鏡でカーボンブラック凝集体を観察し、輪郭を有して分離できない成分の大きさを測定し、N=50個の条件で算術平均したものである。
カーボンブラックとしては、着色用カーボンブラックの一般呼称であるMCF(Medium Colour Furnace)以上の黒色度を有するもの(HCF:High Colour Furnace、又は、HCC:High Colour Channnel)であることが好ましく、三菱カーボンブラック(登録商標)#2600、#980、#960(三菱化学株式会社製)、トーカブラック(登録商標)#8500、#7400、#7350、#7100(東海カーボン株式会社製)、Colour Black(登録商標) FW200、FW2、S170、Printex(登録商標) 90、80(エボニックデグサ社製)、Raven(登録商標) 7000、5750、3500(コロンビヤン・ケミカルス社製)、Monarch(登録商標) 1400、1300、900、800、Black Pearls(登録商標) 1400、1300、900、800、Vulcan(登録商標) P(キャボット社製)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、カーボンブラックの供給形態としては、粉末状、あるいは粒状のものがあるが、そのまま添加するより、例えば、アクリル系樹脂と高濃度のカーボンブラックとを予備混練して粉砕した、いわゆるマスターバッチの顔料を使用する方が、カーボンブラックの分散性の観点から好ましい。マスターバッチの作製に使用するアクリル系樹脂の分子量は、50000〜150000が好ましく、90000〜120000がより好ましい。50000未満では、マスターバッチ製造工程、ペレット製造工程での分子量低下を発生しやすくなる傾向がある。150000を超えると、流動性が低下し、射出成形が困難になる傾向がある。
また、本発明に係る特定の吸光係数を有する樹脂成形体とするには、例えば2段階以上に亘ってカーボンブラック濃度を下げていくこと、即ち、予備混練して、その後、粉砕する工程を繰り返すことで、カーボンブラック濃度が低いマスターバッチを最終の成型に使用することが、スモーク性の品質安定性、カーボンブラックの分散性・計量・品質安定性の観点から好ましい。
カーボンブラックの添加量は、十分な漆黒性を付与する観点からは、アクリル系樹脂(A)100重量部に対して、0.05〜10重量部であることが好ましく、0.1〜5重量部であることがより好ましい。10重量部を越えると漆黒度が飽和するので経済的でない。
特定の吸光係数を有する樹脂成形体を得る場合は、黒色性を付与する観点から、アクリル系樹脂(A)100重量部に対して、0.001〜0.1重量部であることが好ましく、更に、スモーク性を付与する観点から、0.001〜0.05重量部、即ち、10〜500重量ppmであることがより好ましく、20〜300重量ppmがさらに好ましく、40〜250重量ppmがさらにより好ましく、40〜100重量ppmが特に好ましい。
本発明では優れた黒色外観の樹脂成形体を得るために、カーボンブラック(B)のみで着色することが好ましいが、必要とされる耐候性を維持できる範囲(サンシャインウェザーメーター(雨あり、ブラックパネル温度63℃)を用いて2000時間暴露するという条件で、ΔEが3未満を維持することができる範囲)で、さらに顔料や染料を用いて着色しても良い。ただし、顔料や染料を過剰に添加すると、顔料や染料自体の耐候性や、顔料や染料の存在による基材樹脂の耐候性の低下の為、長期的に黒色外観に優れた樹脂成形体が得られないおそれがある。
(有機リン系安定剤)
本発明の樹脂組成物は、樹脂組成物が、さらに、融点(mp)が120〜250℃の有機リン系安定剤を含有することが好ましい。これは、樹脂組成物から本発明の樹脂成形体を得る際に、加工性を向上させるために高温で成形することや、大型の成形機を用いるために樹脂組成物の滞留時間が長くなってしまうことから、特に加工時の熱安定性をさらに向上せしめて、漆黒性の優れた外観の成形体を得ることができるためである。また、加工時に上述の効果を発揮させる観点、及びブリードアウトを防止する観点から、有機リン系安定剤の融点が140℃〜200℃であることがより好ましい。
このような有機リン系安定剤としては、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト(mp146〜152℃、例えば株式会社アデカ製HP−10)、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト(mp180〜190℃、例えばBASF社製イルガフォス168、株式会社アデカ製アデカスタブ2112)、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリストールジホスファイト(mp234〜240℃、例えば株式会社アデカ製PEP−36)、2−[[2,4,8,10−テトラキス(1,1−ジメチルエテル)ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェピン−6−イル]オキシ]−N,N−ビス[2−[[2,4,8,10−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェピン−6−イル]オキシ]−エチル]エタナミン(mp190〜210℃、例えばBASF社製イルガフォス12)等が好ましく用いられる。
上記有機リン系安定剤を、アクリル系樹脂(A)100重量部に対して、0.01〜3重量部添加するのが好ましく、0.05〜1重量部添加することがより好ましく、0.1〜0.5重量部添加することがさらに好ましい。
(滑剤)
本発明の樹脂組成物は、成形体の漆黒性を維持しつつ耐摩耗性を優れたものとする観点から、また、アクリル系樹脂(A)とのほどよい相溶性と、なおかつある程度の外部滑性のバランスを示すとの観点から、さらに、C10〜C30の脂肪酸のエステル、及び、C10〜C30の脂肪酸のアミドからなる群から選ばれる1種以上の滑剤を含有することが好ましい。
脂肪酸エステル(多価アルコールの脂肪酸部分エステルを含む)としては、モンタン酸エステル、オレイン酸ブチル、ブチルステアレート、硬化ヒマシ油、エチレングリコールモノステアレート、モノオレイン酸グリセリン、グリセリンモノステアレート、ソルビタンモノラウレート等が挙げられる。
脂肪酸アミドとしては、オレイン酸アミド、ステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド、メチレンビスステアロアミド、エチレンビスステアロアミド等が挙げられる。
上記のうち、C10〜C30の脂肪酸のエチレングリコールエステル、及びC10〜C30の脂肪酸のC10〜C30のアルコールエステルからなる群から選ばれる1種以上がより好ましく、C10〜C30の脂肪酸のエチレングリコールエステルがさらに好ましい。C10〜C30の脂肪酸のエチレングリコールエステルとしては、モンタン酸のエチレングリコールエステル、ステアリン酸のエチレングリコールエステル等が挙げられるが、モンタン酸のエチレングリコールエステルがより好ましい。
滑剤の添加量はアクリル系樹脂100重量部に対し、0.1〜10重量部が好ましく、0.5〜5重量部がより好ましい。0.1重量部未満では添加効果が発現され難く、10重量部を越えると成形体の漆黒性の低下や物性の低下がみられる。
また、その他の滑剤として、例えば、脂肪族炭化水素、脂肪族系アルコール、脂肪酸、金属石けん、シリコーンオイル等を併用してもよい。
脂肪族炭化水素としては、流動パラフィン、天然パラフィン、合成パラフィン、マイクロワックス(マイクロクリスタリンワックス)、ポリエチレンワックス、並びに、これらの部分酸化物、フッ化物、塩化物等が挙げられる。脂肪族系アルコールとしては、セチルアルコール、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、混合脂肪族アルコール等が挙げられる。脂肪酸としては、ラウリン酸、ステアリン酸、混合脂肪酸(牛脂、魚油、ヤシ油、大豆油、ナタネ油、米ヌカ油などからの脂肪酸)等が挙げられる。金属石けんとしては、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム等が挙げられる。シリコーンオイルとしては、ポリジメチルシロキサンを主成分とするシリコーンオイルがあげられ、さらにそのシリコーンのオイルのうち、カルボン酸基を含有するシリコーンオイル、水酸基を含有するシリコーンオイル等の変性シリコーンオイルが挙げられる。
(その他の添加剤)
本発明の樹脂組成物には、さらに必要に応じて、各種の紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、カーボンブラック以外の着色剤、有機リン系以外の安定剤等を添加することができる。
(紫外線吸収剤)
紫外線吸収剤は、その紫外線吸収能の観点から、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系及びベンゾフェノン系の紫外線吸収剤からなる群から選ばれる1種以上が好ましい。ベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤の例としては、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−5−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α、α−ジメチルベンジル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−sec−ブチル−5−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス〔6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール〕、2−(2−ヒドロキシ−5−メチル−3−ドデシルフェニル)ベンゾトリアゾール等が挙げられる。トリアジン系の紫外線吸収剤としては、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール等が挙げられる。ベンゾフェノン系の紫外線吸収剤の例としては、2−ヒドロキシ−4−フェニルメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホキシトリハイドレイトベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−フェニルプロポキシベンゾフェノン等が挙げられる。
耐候性をさらに向上させる観点から、樹脂組成物に紫外線吸収剤を、その成形体の全光線透過率に影響を及ぼさない量添加することが好ましい。例えば、アクリル系樹脂(A)100重量部に対して、0.1〜15重量部添加することが好ましく、より好ましくは0.2〜5重量部である。
(光安定剤)
光安定剤としては特に限定されず、公知の光安定剤を使用することができるが、例えば、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルステアレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルステアレート、N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ドデシルコハク酸イミド、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルベンゾエート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメタクリル酸エステル、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−オクトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)・ビス(トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)・ビス(トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−ブチル−2−(3,5−ジtert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルメチル)マロネート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−[トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルオキシカルボニルオキシ)ブチルカルボニルオキシ]エチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−[トリス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルオキシカルボニルオキシ)ブチルカルボニルオキシ]エチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、1−[(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル]−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノール/コハク酸ジメチル縮合物、2−tert−オクチルアミノ−4,6−ジクロロ−s−トリアジン/N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン縮合物、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン/ジブロモエタン縮合物、2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジン−N−オキシル、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/ジブロモエタン重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6−tert−オクチルアミノ−s−トリアジン重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6−モルホリノ−s−トリアジン重縮合物などを挙げることができる。
耐候性をさらに向上させる観点から、樹脂組成物に光安定剤を、アクリル系樹脂(A)100重量部に対して、0.1〜3重量部添加するのが好ましい。
(樹脂成形体)
本発明の樹脂成形体は、本発明の樹脂組成物を成形して得られ、優れた黒色性、即ち、優れた黒色外観を有する。
本発明において、漆黒性に優れる成形体とは、JISZ−8729に規定されるL値が6.5以下であるものを指す。L値は6以下であることがより好ましい。L値は、樹脂成形体の測定面に真上(90°)から光を照射し、測定面から45°の方向に反射する光を測定することで評価する。
また、本願発明の樹脂組成物を成形して得られる樹脂成形体の吸光係数が0.02〜0.04ppm−1cm−1である場合、樹脂成形体は、優れた黒色外観、かつ、優れたスモーク性を呈する。
上記吸光係数は、下記数式1で定義される。
吸光係数={log10(I/I)}/(C×L) (数式1)
数式1において、Cは樹脂(A)中のカーボンブラック(B)の重量濃度(ppm)、Iは該樹脂成形体の平行光線透過率、Iは該樹脂成形体と同形状、かつ、カーボンブラック(B)を含まない樹脂成形体の平行光線透過率、Lは該樹脂成形体への該平行光線の入射方向の該樹脂成形体の厚み(cm)である。
また、アクリル系樹脂(A)がゴム変性アクリル系樹脂である場合、アクリル系樹脂特有のガラスのような優れた外観性、例えば透明性や光沢により、上述の特定の吸光係数を有するように分散したカーボンブラック(B)と相乗的に優れた黒色外観に寄与するだけでなく、本発明の樹脂成形体に優れた耐候性、光沢、及び耐衝撃性を付与することができる。
また、上述の特定の吸光係数を有する樹脂成形体は、優れた光半透過性、即ち、優れたスモーク性を有しながら、かつ、深みのある外観となるという観点から、その全光線透過率が1%〜80%であることが好ましく、30%〜80%であることがより好ましい。
また、上述の特定の吸光係数を有する樹脂成形体は、2つの主平面、及び、4つの側平面からなる平板で、かつ、一の該主面が鏡面であり、他の該主面及び4つの該側平面が梨地表面を有する形状とすることで、L値が小さな成形体とすることができる。
本発明の樹脂組成物は、優れた黒色外観を有し、成形加工性に優れるので、既知の熱可塑性樹脂の成形方法、たとえば射出成形法、押出し成形法等により、住宅・建材用途、自動車部材、電気・電子部品、雑貨、フィルム等に好適に使用できる。この成形品は、耐候性、耐衝撃性、外観に優れるだけでなく、黒色性や光沢にも優れるので、例えば高級な外観が必要とされる外観部材として好適であり、このような外観部材として、車両用部材や家電製品部材、家具用部品、OA筐体用途、フィルム用途に好適である。
(自動車部材)
本発明の樹脂形成体を本発明の自動車部材として用いることができ、外装部材、内装部材のいずれにも使用することができる。例えば、漆黒性の成形体であれば、ピラーカバー等のカバー類、ピラーガーニッシュ、リアガーニッシュ、リアスポイラー、スイッチカバー、コンソール近辺に用いられるインテリアガーニッシュ等のガーニッシュ類、フードアッパー等のフード周辺部品、ラジエーターグリル等として好適に使用することができる。また、上述の特定の吸光係数を有する光半透過性の樹脂成形体であれば、サイドバイザーやルーフバイザー、サンルーフ等として好適に使用することができる。
本発明の樹脂成形体を使用することにより、優れた耐候性、光沢を有するだけでなく、大型の射出成形部材であっても均一な優れた黒色性、即ち、優れた黒色外観を有し、かつ、耐衝撃性に優れ、高いボス強度を有する自動車部材とすることができる。また、本発明の樹脂成形体は、高級な外観が必要とされ、かつ、優れた耐摩耗性が必要な自動車用部材として好適である。
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
実施例1〜6及び比較例1〜3では、以下に記載の原料、方法を用いてサンプルを作製し、各種評価を実施した。組成、及び評価結果を表1〜3にまとめて示す。
(原料)
(ゴム含有アクリル系グラフト共重合体(A1)):株式会社カネカ製アクリル系モディファイヤー カネエースM210(多層構造のゴム粒子、コア:多層構造のアクリルゴム、シェル:メタアクリル酸メチルを主成分とするアクリル系ポリマー、おおよその粒子径:220nm)
(アクリル樹脂(A2))
アクリル樹脂1:三菱レイヨン株式会社製アクリペットVH001(カタログ値:荷重たわみ温度(JIS K7191、1.80MPa)100℃、メルトフローレート(JIS K7210、230℃、37.3N)2.0g/10min)(3mm厚の成形体の全光線透過率:92.5%)
アクリル樹脂2:株式会社クラレ製パラペットF1000(3mm厚の成形体の全光線透過率:92.5%)
アクリル樹脂3:旭化成ケミカルズ株式会社製デルペット80NE(カタログ値:荷重たわみ温度(ISO75−1、75−2)97℃、メルトフローレート(ISO1133 cond13)2.3g/10min)(3mm厚の成形体の全光線透過率:92%)
アクリル樹脂4:旭化成ケミカルズ株式会社製デルペット720V(カタログ値:荷重たわみ温度(ISO75−1、75−2)93℃、メルトフローレート(ISO1133 cond13)21g/10min)(3mm厚の成形体の全光線透過率:92%)
(カ−ボンブラック)
カーボンブラック(三菱化学株式会社製#2600、TEMによる実測粒子径10nm)
カーボンブラック40重量部、アクリル樹脂2:59重量部、酸化防止剤(BASF社製イルガノックス1010)0.5重量部、及び、分散剤0.5重量部を、44mmの2軸押出機を用いて、260℃で2回ペレット化(カーボンブラックとアクリル樹脂の混合物をペレット化し、このペレットにその他の成分を混合して2回目のペレット化を行う)した後粉砕することで、カーボンブラックのマスターバッチ(CB−1)を製造し、カーボンブラックそのものを使用するのではなく、マスターバッチを使用して樹脂組成物を製造した。
(リン系安定剤)
株式会社アデカ製PEP−36(ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリストールジホスファイト)
株式会社アデカ製HP−10(2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)オクチルホスファイト)
(その他配合剤)
各表に記載した配合成分以外に、BASF社製チヌビン234(ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤)、株式会社アデカ製アデカスタブLA−63(ヒンダードアミン系光安定剤)、及び、BASF社製イルガノックス1010(ヒンダードフェノール系酸化防止剤)を、それぞれ0.5重量部ずつ使用した。
(方法)
(単軸押出)
40mmの単軸押出機(株式会社石中鉄工所製)を用いて、ダイヘッド温度を260℃に設定し、上記原料をドライブレンドした配合物を押し出してストランドとして、ペレタイザーでペレット化した。
(二軸押出)
44mmの2軸押出機JSW−TEX44(株式会社日本製鋼所製)を用いて、ダイヘッド温度を260℃に設定し、同様にペレット化した。
(射出成形)
実施例1〜3、比較例1で使用するサンプルの作製は、以下のように行った。すなわち、FANUCオートショットFAS−150B(型締力150トン)射出成形機を用いて、ノズル先端温度を所定の各温度に設定し、150×150×3mmの大型平板サンプル(鏡面仕上げ)を成形した。
実施例4〜6、比較例2、3で使用するボス強度測定用サンプルの作製には、FANUCオートショットFAS−150B(型締力150トン)射出成形機を用い、ノズル先端温度を250℃に設定した。直径160mm、厚さ2.5mmの円形状であって、円周沿いに複数のボス部を有するM5ボス強度評価用成形体を成形した。
(実施例1〜3、比較例1)
表1に示す組成に従い、配合、押出機による押出、成形、評価を行った。
(評価)
(滞留熱安定性)
射出成形時の滞留熱安定性を評価した。滞留時間なしの場合は、冷却時間を標準冷却時間である18秒に設定し、タイムサイクルは標準タイムサイクルである37秒となった。評価の際の滞留時間は、設定の分だけ冷却時間を延長する形式とした。例えば、滞留時間60秒の場合は、冷却時間を標準冷却時間+滞留時間である78秒に設定し、タイムサイクルは標準タイムサイクル+滞留時間である97秒となった。加えて、2ショットごとに滞留時間を延長する成形方式とした。つまり、各温度で、滞留時間なしで2ショット成形した後、滞留時間60秒で2ショット成形し、滞留時間120秒で2ショット成形し、滞留時間180秒で2ショット成形した。成形温度を変更する場合には、完全にパージを行った。
成形体を目視して、フラッシュ(複数の線が流れたように見える模様、シルバーストリーク)の状態により、以下のように判断した。
○:フラッシュが見られず、きれいな鏡面となっていた。
△:微小なフラッシュが見られた。
×:明らかにフラッシュが認められた。
××:シリンダーのパージにおいてすでに樹脂が発泡しており、正常に成形できなかった。
−:成形を実施しなかった。
このように、有機リン系安定剤を添加した場合、高い滞留熱安定性が見られた。特に、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)オクチルホスファイトを用いた場合に、290℃という高い成形温度においても、3分という長時間の滞留に耐えうることを見出した。その要因の一つとして、有機リン系安定剤の融点が、アクリル樹脂の加工領域にマッチした範囲にあること、つまり、当該融点と樹脂の加工温度に十分な幅があることが挙げられる。すなわち、押出混練と射出成形の両方において、リン系安定剤が、加工温度にて十分溶解し、組成物になじむことが求められると考えられる。この観点において、リン系安定剤の融点が加工温度に対し高すぎる場合には、加工温度にて十分溶解せず機能を発揮しないこと、逆に、リン系安定剤の融点が低すぎる場合には、溶解は問題ないものの成形体の使用時にブリードアウトなどの不良現象を引き起こすことが考えられる。
(実施例4〜6、比較例2及び3)
表3に示す組成に従い、配合、押出機による押出、成形、評価を行った。比較例2、3では、原料であるアクリル樹脂をそのまま成形した。
(評価)
(ボス強度)
ボス強度(M5)の評価:外径8.0mm、内径4.5mm、深さ10mmのボス1、および、外径10.0mm、内径4.3mm、深さ10mmのボス2のそれぞれに、M5.0×6mmのナベ頭タッピングビスを2回繰り返してねじ込み、ボスに発生するクラックの有無を目視により確認した。ねじ込み条件及び評価結果は以下の通りである。
トルク:3N・m
回転数:1000rpm
試料数:3
○:クラックなく、空回りなどの異常もなし
×:割れや著しいクラックが発生
このように、本願の組成物の成形体は、実用強度にも優れていることが判明した。
(大型成形)
実施例4の樹脂組成物を用いて、自動車のB−ピラーを想定して、断面略コの字形で600×100×10mm(厚み3mm)の平板を、360トンの射出成形機(日精樹脂工業株式会社)を用いて、280℃で成形したところ、漆黒性の良品成形体が得られた。
(TEM観察)
実施例4の成形体の一部をミクロトームで切り出した超薄切片につき、ルテニウム染色を施した上で、TEM(透過型電子顕微鏡)観察を行った。図1に示すように、微細なカーボンブラックが樹脂中に良好に分散していることが認められる。なお、カーボンブラックの粒子が連なっているように見えるのは、前方の粒子と後方の粒子が重なって見えるためである。微細なカーボンブラックを用いること、及び、カーボンブラックが凝集せずに良好に分散することが、漆黒性を発現させる上で必要であることが分かる。そのような樹脂組成物からなる樹脂成形体及び自動車部材は優れた外観を有する。
(実施例7〜11、比較例4、5)
以下に記載の原料、方法を用いてサンプルを作製し、各種評価を実施した。
(原料)
(ゴム含有アクリル系グラフト共重合体(A1)):株式会社カネカ製カネエースM210
(アクリル樹脂(A2))
(A2−1):旭化成ケミカルズ株式会社製デルペット80NE
(A2−2):旭化成ケミカルズ株式会社製デルペット720V
(滑剤)
WAXE:モンタン酸ワックス(モンタン酸エチレングリコールエステル)、クラリアント社製
G47:C11−24脂肪酸C13−24エステル、エメリーオレオケミカルズジャパン社製のLOXIOL G47
WH255C:高級脂肪酸アミド(ライトアマイド)、共栄社化学株式会社製
EB−FF:エチレンビスステアリン酸アミド、花王株式会社製
FZ3703:シリコーンオイル、日本ユニカー株式会社製
(カ−ボンブラック)
カーボンブラック(三菱化学株式会社製#2600、TEMによる実測粒子径が10nm)
カーボンブラックの分散性を向上させるために、カーボンブラック40重量部、アクリル系可塑剤性樹脂(メタクリル酸メチル87重量%、及び、アクリル酸メチル13重量%の共重合体で、メルトフローレート(JIS K7210、230℃、37.3N)が15g/10minのもの)60重量部、及び、酸化防止剤(BASF社製イルガノックス1010)0.5重量部を、44mmの2軸押出機を用いて、240℃で2回ペレット化した後粉砕することで、カ−ボンブラックのマスターバッチ(CB−2)を製造した。
(方法)
ゴム含有アクリル系グラフト共重合体(A1)15重量部、(A2−1)50重量部、(A2−2)35重量部、(CB−2)0.5重量部、及び、表4に記載した量の滑剤に、BASF社製チヌビン234(ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤)0.5重量部、株式会社アデカ製アデカスタブLA−63(ヒンダードアミン系光安定剤)0.5重量部、及び、BASF社製イルガノックス1010(ヒンダードフェノール系酸化防止剤)0.5重量部をドライブレンドし、44mmの2軸押出機を用いて、240℃でペレット化した。そのペレットを用いて、150×150×3mmの平板、50×90×3mmのカラープレート(CP)、及び、63.5×12.7×6.3mmのバーを成形し、評価した。
(評価)
(L値の測定)
平板サンプル、及び、カラープレートサンプルにつき、色差計として日本電色工業株式会社製SE2000(JISZ8722準拠、0−45度後分光方式)を用いて、漆黒性の指標であるL値を測定した。即ち、樹脂成形体の測定面に真上(90°)から光を照射し、測定面から45°の方向に反射する光を測定することで評価した。なお、L値測定用のサンプルは、あらかじめ#7000のコンパウンドで鏡面仕上げされた金型(鋼材に大同特殊鋼株式会社製NAK80を使用)を用いて製作した。
(摩耗性試験)
成形体サンプルにおいて、射出成形時の金型面により形成された鏡面について、以下の条件にて、摩耗試験機にて摩耗試験を行った。
使用機器:ヘイドン式摩耗試験機14DR(新東科学株式会社製)
移動速度:6000mm/分
移動長さ:5cm
移動回数:50往復
荷重重さ:1kg
摩耗ジグ:ASTM式ジグを、方当たりしないように軸に対して固定し、ジグがサンプルに対して常に平行になるようにした。ASTMジグの下側に、硬質プラスチック製、2cm×2cm、厚み2mmの小型板を接着した。その上から、カナキン3号の布を4重巻きにて取り付け、ASTMジグの止め具にて固定した。このようにして、布とサンプルが約4cmの面積で接触し、なおかつ荷重が正しくサンプルに伝わった状態のまま、摩耗試験を行った。
試験後、目視で、表面にほぼ傷がついていないものを4、明らかに多数の筋状の傷がついていてサンプルを正面(正面とは、サンプルの平板に対して垂直法線方向に観察者の頭部があり、背後からの光があっても観察者の頭の影となってさえぎられているような条件)から見ても白くなってしまっているものを1、4と1の間であって正面から傷が認められるものを2、4と2の間であって正面から見た場合には傷が見えにくいが斜めから見た場合には傷が見えるものを3として評価した。
表4に各実施例、比較例の滑剤の種類及び組成と、L値及び耐摩耗性試験結果をまとめて示す。
表4から、滑剤として、C10〜C30の脂肪酸のエステルを用いた場合、特に、モンタン酸のエチレングリコールエステルを用いた場合に、漆黒性の指標であるL値と、耐摩耗性の両方がバランス良く優れた成形体が得られることが分かる。
具体的には、実施例7において、1kgf荷重にて50往復という非常に過酷な条件の摩耗試験にもかかわらず良好な耐摩耗性を示しているが、滑剤のない比較例4との漆黒度のL値の差が1未満に収まっていることは驚くべき事である。さらに、実施例8においては、実施例7ほどではないものの比較的良好な耐摩耗性を示しているが、滑剤のない比較例4との漆黒度のL値の差が0.3未満に収まっていることは同じく驚くべき事である。加えて、実施例9において、実施例8を上回る良好な耐摩耗性と、実施例8と同程度の優れた漆黒度を示していることから、滑剤としてモンタン酸エステル以外のエステル系滑剤も好ましいものであることが分かる。実施例10、11においては、滑剤の種類がアミド系であり、実施例7〜実施例9で用いたエステル系滑剤と化学的に明らかに異なる性質のものであるにもかかわらず、それらに匹敵する漆黒度と耐摩耗性を両立しており、滑剤としてアミド系滑剤も好ましいものであることが分かる。なお、実施例11の摩耗性試験の結果は、3と4の間であった。ステアリン酸アミドを使用しても、L値の変化が少なく、耐摩耗性は良好であることが分かる。
しかるに、比較例5においては、漆黒度が劣るにもかかわらず耐摩耗性が改善されていないことから、滑剤の種類の選択、特に滑剤の融点と極性に着目した選択が重要であることが分かる。
(参考例1、実施例12〜15、比較例6〜9)
以下に記載の原料、方法を用いてサンプルを作製し、各種評価を実施した。
(原料)
(ゴム含有アクリル系グラフト共重合体(A1)):株式会社カネカ製カネエースM210
(アクリル樹脂(A2))
(A2−3):メタクリル酸メチル97重量%、及び、アクリル酸メチル3重量%からなるアクリル樹脂用単量体の共重合体で、メルトフローレート(JIS K7210、230℃、37.3N)が2.0g/10minのもの(3mm厚の成形体の全光線透過率:92%)
(A2−4):メタクリル酸メチル87重量%、及び、アクリル酸メチル13重量%からなるアクリル樹脂用単量体の共重合体で、メルトフローレート(JIS K7210、230℃、37.3N)が15g/10minのもの(3mm厚の成形体の全光線透過率:92%)
(組成物(CB−4))
カーボンブラックの分散性を向上させるために、カーボンブラック(三菱化学株式会社製#2600、TEMによる実測粒子径が10nm)40重量部、前記A2−3を60重量部、及び、酸化防止剤(BASF社製イルガノックス1010)0.5重量部を、44mmの2軸押出機を用いて、240℃で2回ペレット化した後粉砕することで、カーボンブラックのマスターバッチ(CB−3)を製造した。表5に示す組成で、ゴム含有アクリル系グラフト共重合体(A1)、及び、アクリル樹脂(A2)からなるゴム変性アクリル系樹脂(A)に、カーボンブラックマスターバッチ(CB−3)を配合し、さらに、BASF社製チヌビン234(ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤)0.5重量部、株式会社アデカ製アデカスタブLA−63(ヒンダードアミン系光安定剤)0.5重量部、及び、BASF社製イルガノックス1010(ヒンダードフェノール系酸化防止剤)0.5重量部を添加した配合物を、44mmの2軸押出機を用いて、240℃でペレット化し、組成物(CB−4)を製造した。
(組成物(CB−5))
比較のため、表5に示す組成で、ゴム含有アクリル系グラフト共重合体(A1)、及びアクリル樹脂(A2)からなるゴム変性アクリル系樹脂(A)に、市販されているカーボンブラックのマスターバッチである住化カラー株式会社製SPAB−8K500(カーボン濃度45重量%)を配合し、さらに、チヌビン234(0.5重量部)、アデカスタブLA−63(0.5重量部)、及び、イルガノックス1010(0.45重量部)を添加した配合物を、44mmの2軸押出機を用いて、240℃でペレット化し、組成物(CB−5)を製造した。
(方法)
(参考例1)
ゴム含有アクリル系グラフト共重合体(A1)15重量部、並びに、(A2−3)50重量部及び(A2−4)35重量部からなるアクリル樹脂(A2)85重量部とからなるゴム変性アクリル系樹脂(A)100重量部に、チヌビン234(0.5重量部)、アデカスタブLA−63(0.5重量部)、及び、イルガノックス1010(0.5重量部)を添加してドライブレンドし、44mmの2軸押出機を用いて、240℃でペレット化した。そのペレットを用いて、150×150×3mmの平板、50×90×3mmのカラープレート、及び、63.5×12.7×6.3mmのバーを成形した。
(実施例12〜15)
参考例1のゴム変性アクリル樹脂組成物101.5重量部に、組成物(CB−4)を、実施例12では2.5重量部、実施例13では5重量部、実施例14では10重量部、実施例15では20重量部、各々添加し、この組成物を参考例1と同様にして成形することで、平板、カラープレート(CP)及びバーを得た。
(比較例6〜9)
実施例12〜15において、組成物(CB−4)を、組成物(CB−5)に代えた事以外は同様にして、比較例6〜9のサンプルを作製し評価した。
即ち、参考例1のゴム変性アクリル樹脂組成物101.5重量部に、組成物(CB−5)を、比較例6では2.5重量部、比較例7では5重量部、比較例8では10重量部、比較例9では20重量部、各々添加し、この組成物を参考例1と同様にして成形することで、平板、カラープレート及びバーを得た。
(評価)
(L値の測定)
L値は、平板サンプル、及び、カラープレート(CP)サンプルにつき、色差計として日本電色工業株式会社製SE2000(JISZ8722準拠、0−45度後分光方式)を用いて測定した。即ち、樹脂成形体の測定面に真上(90°)から光を照射し、測定面から45°の方向に反射する光を測定することで評価した。なお、L値測定用のサンプルは、あらかじめ#7000のコンパウンドで鏡面仕上げされた金型(鋼材に大同特殊鋼株式会社製NAK80を使用)を用いて製作した。
(全光線透過率及び曇価の測定)
全光線透過率、及び、曇価は、平板サンプルにつき、日本電色工業株式会社製NDH−300Aを用いて、JIS K7105に準拠して測定した波長380〜780nmでの平均透過値である。
(平行光線透過率)
また、これらの測定結果を基に平行光線透過率を下記数式2により求めた。
平行光線透過率=0.01×全光線透過率×(100−曇価) (数式2)
(吸光係数)
得られた平行光線透過率の値を用いて、各サンプルの吸光係数(ppm−1cm−1)を以下の数式1を用いて計算した。
吸光係数={log10(I/I)}/(C×L) (数式1)
数式1において、Cは樹脂中のカーボンブラック重量濃度(ppm)、Lは各サンプルの測定光線に平行な方向の厚み(cm)、Iはカーボンブラックを含まない参考例1のサンプルの平行光線透過率、Iはカーボンブラックが分散されてなる各サンプルの平行光線透過率である。
(アイゾット衝撃試験)
アイゾット衝撃試験は、バーサンプルを用いて、ASTM D256に準拠して、1/4インチ、ノッチなし、23℃の条件で実施した。
(カーボンブラック数平均粒子径)
平板サンプルの一部をミクロトームで切り出し、その超薄切片をルテニウム染色を施した上で、TEM観察を行った。数平均粒子径(分散粒径)は、成形体中に分散するカーボンブラック凝集体をTEMで観察し、輪郭を有して分離できない成分の大きさを測定し、N=50個で算術平均したものである。
(初期のスモーク性)
平板サンプルを用いて、スモーク性を目視で、4:非常に優れている、3:4よりは劣るが非常に優れている、2:優れている、1:劣っている(色調ムラがある)の4段階で評価した。
(耐候性)
耐候性の評価は、150×150×3mmの平板サンプルを、47×72×3mmに切断して、スガ試験機株式会社製WEL−SUN−HCH・B型サンシャインカーボンアーク灯式耐候性試験機(サンシャインスーパーロングライフウェザロメーター)を用いて、ブラックパネル温度63℃で、60分照射中12分間水噴霧のサイクルという条件にて2000時間暴露する耐候性試験を実施し、ΔEが3未満を維持するものを耐候性優良と評価した。
(外観)
サンプルの外観を目視にて評価した。優れた黒色外観であれば○、そうでなければ×で評価した。
各サンプルのカーボン濃度の計算値、L値、全光線透過率、曇価、吸光係数、アイゾット衝撃強度、カーボンブラック数平均粒子径、耐候性、及び、外観の評価結果を表6に示す。表6に示すように、本発明の樹脂成形体は、黒色性、スモーク性、耐衝撃性、耐候性及び外観に優れる。
得られた実施例12〜15のサンプルは、いずれも優れた黒色外観を有していた。得られた比較例6〜9のサンプルの黒色外観は、いずれも深みがなく、実施例12〜15のサンプルの黒色外観に比べて劣っていた。
組成物(CB−4)及び(CB−5)のサンプルのTEM観察を行った。
図2に組成物(CB−4)のサンプルの電子顕微鏡写真を示す。カーボンブラックが一次粒子の状態で、数平均粒子径としては10〜15nmで均一に分散していることが分かる。なお、カーボンブラックの粒子が連なっているように見えるのは、前方の粒子と後方の粒子が重なって見えるためである。図中の粒子径220nmの粒子は、ゴム含有アクリル系グラフト共重合体(A1)である。
図3に組成物(CB−5)のサンプルの電子顕微鏡写真を示す。カーボンブラックが複数凝集して数平均粒子径が50nmで分散していることが分かる。なお、図中の粒子径220nmの粒子は、ゴム含有アクリル系グラフト共重合体(A1)である。
表6から分かるように、カーボンブラックが数平均粒子径10〜15nmで均一に一次分散している組成物(CB−4)を用いた実施例12〜15では、各サンプル中のカーボンブラックは、やはり数平均粒子径10〜15nmで一次分散している。
本発明の樹脂成形体は、アクリル系樹脂(A)中にカーボンブラック(B)が特定の吸光係数を有するように分散してなるので、従来のカーボンブラック分散樹脂成形体に比べて吸光度が低く、光線透過度が高く、黒色性やスモーク性に優れた樹脂成形体であり、黒色外観に優れる。

Claims (8)

  1. アクリル系樹脂(A)、及び、数平均粒子径が10〜40nmのカーボンブラック(B)を溶融混練した後に粉砕し、カーボンブラック(B)を数平均粒子径が10〜40nmの状態で分散させる工程を含むことを特徴とする射出成形用樹脂組成物の製造方法
  2. 前記カーボンブラック(B)が、数平均粒子径が10〜40nmの状態で一次分散していることを特徴とする請求項1に記載の射出成形用樹脂組成物の製造方法
  3. さらに、融点が120〜250℃の有機リン系安定剤を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の射出成形用樹脂組成物の製造方法
  4. さらに、C10〜C30の脂肪酸のエステル、及び、C10〜C30の脂肪酸のアミドからなる群から選ばれる1種以上の滑剤を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の射出成形用樹脂組成物の製造方法
  5. 樹脂組成物を成形して得られる成形体の吸光係数が0.02〜0.04ppm−1cm−1であることを特徴とする請求項1又は2に記載の射出成形用樹脂組成物の製造方法
  6. 前記アクリル系樹脂(A)が、該アクリル系樹脂から得られる3mm厚の成形体の全光線透過率が85%以上となるアクリル系樹脂であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の射出成形用樹脂組成物の製造方法
  7. 前記アクリル系樹脂(A)が、ゴム変性アクリル系樹脂を含むことを特徴とする請求項6に記載の射出成形用樹脂組成物の製造方法
  8. アクリル系樹脂(A)、及び、数平均粒子径が10〜40nmのカーボンブラック(B)を溶融混練した後に粉砕し、カーボンブラック(B)を数平均粒子径が10〜40nmの状態で分散させる工程、および、
    得られた樹脂組成物を射出成形する工程
    を含む樹脂成形体の製造方法
JP2012518426A 2010-06-01 2011-06-01 樹脂組成物及びその成形体 Expired - Fee Related JP5898072B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012518426A JP5898072B2 (ja) 2010-06-01 2011-06-01 樹脂組成物及びその成形体

Applications Claiming Priority (8)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010126159 2010-06-01
JP2010126158 2010-06-01
JP2010126159 2010-06-01
JP2010126157 2010-06-01
JP2010126158 2010-06-01
JP2010126157 2010-06-01
JP2012518426A JP5898072B2 (ja) 2010-06-01 2011-06-01 樹脂組成物及びその成形体
PCT/JP2011/062587 WO2011152449A1 (ja) 2010-06-01 2011-06-01 樹脂組成物及びその成形体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2011152449A1 JPWO2011152449A1 (ja) 2013-08-01
JP5898072B2 true JP5898072B2 (ja) 2016-04-06

Family

ID=45066807

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012518426A Expired - Fee Related JP5898072B2 (ja) 2010-06-01 2011-06-01 樹脂組成物及びその成形体

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP5898072B2 (ja)
KR (1) KR20130113316A (ja)
CN (1) CN102918104A (ja)
WO (1) WO2011152449A1 (ja)

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2425471B1 (es) * 2012-03-12 2014-07-25 Iqap Masterbatch Group, S.L. Composición polimérica concentrada ("masterbatch"), su procedimiento de fabricación, y su uso para la aditivicación de fibras y filamentos de poliéster
JP2014234508A (ja) * 2013-06-05 2014-12-15 旭化成ケミカルズ株式会社 熱可塑性樹脂組成物及び筐体
JP6356006B2 (ja) * 2014-08-05 2018-07-11 旭化成株式会社 メタクリル系樹脂組成物製成形品
CN107033512B (zh) * 2016-02-04 2020-02-07 旭化成株式会社 甲基丙烯酸系树脂组合物及其成型体
KR20180128430A (ko) * 2016-03-30 2018-12-03 니폰 제온 가부시키가이샤 아크릴 중합체 조성물
KR20180132687A (ko) * 2016-03-30 2018-12-12 니폰 제온 가부시키가이샤 아크릴 중합체 조성물
TWI641646B (zh) * 2016-07-21 2018-11-21 日商三菱化學股份有限公司 Thermoplastic resin composition, formed body and vehicle material
GB201701817D0 (en) * 2017-02-03 2017-03-22 Lucite Int Speciality Polymers And Resins Ltd Polymer composition
JP7110609B2 (ja) * 2018-02-05 2022-08-02 テクノUmg株式会社 熱可塑性樹脂組成物及びその成形品
JP7082566B2 (ja) * 2018-12-28 2022-06-08 株式会社クラレ 不透明な弾球遊技用樹脂基盤とその製造方法、及び、印刷フィルム付き弾球遊技用樹脂基盤
JP7000366B2 (ja) * 2019-02-01 2022-02-10 大日精化工業株式会社 樹脂組成物、樹脂成形体、及び樹脂組成物の製造方法

Citations (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07173358A (ja) * 1993-12-20 1995-07-11 Nippon Shokubai Co Ltd 熱線遮蔽樹脂板
JPH08269228A (ja) * 1995-03-30 1996-10-15 Chisso Corp 繊維および特定のカーボンブラックを均一に含有する繊維強化熱可塑性複合体
JPH09111083A (ja) * 1995-10-19 1997-04-28 Nok Corp アクリルゴム組成物
JPH09227749A (ja) * 1996-02-20 1997-09-02 Denki Kagaku Kogyo Kk エラストマー組成物及びゴムホース
JPH09241474A (ja) * 1996-03-04 1997-09-16 Mitsubishi Rayon Co Ltd 熱可塑性樹脂組成物
JPH11508202A (ja) * 1995-06-26 1999-07-21 バイエル・アクチエンゲゼルシヤフト 非常に高いコントラストの光学的情報を生成させるために、レーザーエネルギーによって部分的な色の変化をもたらすためのポリマー成形組成物の使用
JP2000212451A (ja) * 1999-01-25 2000-08-02 Daicel Chem Ind Ltd 白色マ―キング用樹脂組成物
JP2001303361A (ja) * 2000-04-21 2001-10-31 Kureha Chem Ind Co Ltd ポリフッ化ビニリデン系黒色モノフィラメント及びその製造方法
JP2002056774A (ja) * 2000-06-02 2002-02-22 Toray Ind Inc 感光性黒色ペースト
JP2002220505A (ja) * 2001-01-29 2002-08-09 Tokai Rubber Ind Ltd ゴム組成物及び耐熱ホース
JP2003055527A (ja) * 2001-08-22 2003-02-26 Techno Polymer Co Ltd レーザーマーキング用熱可塑性樹脂組成物
JP2006137815A (ja) * 2004-11-10 2006-06-01 Toray Ind Inc ポリアミド樹脂組成物およびそれからなる成形品
JP2006335849A (ja) * 2005-06-01 2006-12-14 Daicel Polymer Ltd 白色マーキング用熱可塑性樹脂組成物
JP2006348082A (ja) * 2005-06-13 2006-12-28 Kaneka Corp 熱可塑性エラストマー組成物
JP2008530274A (ja) * 2005-02-07 2008-08-07 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 熱可塑性加硫物ブレンド
JP2008255145A (ja) * 2007-04-02 2008-10-23 Nippon Carbide Ind Co Inc ポリウレタン系マスターバッチ
WO2008152890A1 (ja) * 2007-06-13 2008-12-18 Denki Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha アクリルゴム組成物ならびにその加硫ゴムおよびその用途
JP2009500476A (ja) * 2005-06-30 2009-01-08 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー エチレン/アルキルアクリレート共重合体、コンパウンド及びそれらの加硫化物
JP2009067981A (ja) * 2007-08-23 2009-04-02 Sanyo Chem Ind Ltd 透明樹脂組成物
JP2010059366A (ja) * 2008-09-05 2010-03-18 Mitsubishi Engineering Plastics Corp 耐候性に優れたポリアミド樹脂組成物の製造方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004157272A (ja) * 2002-11-06 2004-06-03 Sharp Corp マスターバッチ及び電子写真用トナー

Patent Citations (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07173358A (ja) * 1993-12-20 1995-07-11 Nippon Shokubai Co Ltd 熱線遮蔽樹脂板
JPH08269228A (ja) * 1995-03-30 1996-10-15 Chisso Corp 繊維および特定のカーボンブラックを均一に含有する繊維強化熱可塑性複合体
JPH11508202A (ja) * 1995-06-26 1999-07-21 バイエル・アクチエンゲゼルシヤフト 非常に高いコントラストの光学的情報を生成させるために、レーザーエネルギーによって部分的な色の変化をもたらすためのポリマー成形組成物の使用
JPH09111083A (ja) * 1995-10-19 1997-04-28 Nok Corp アクリルゴム組成物
JPH09227749A (ja) * 1996-02-20 1997-09-02 Denki Kagaku Kogyo Kk エラストマー組成物及びゴムホース
JPH09241474A (ja) * 1996-03-04 1997-09-16 Mitsubishi Rayon Co Ltd 熱可塑性樹脂組成物
JP2000212451A (ja) * 1999-01-25 2000-08-02 Daicel Chem Ind Ltd 白色マ―キング用樹脂組成物
JP2001303361A (ja) * 2000-04-21 2001-10-31 Kureha Chem Ind Co Ltd ポリフッ化ビニリデン系黒色モノフィラメント及びその製造方法
JP2002056774A (ja) * 2000-06-02 2002-02-22 Toray Ind Inc 感光性黒色ペースト
JP2002220505A (ja) * 2001-01-29 2002-08-09 Tokai Rubber Ind Ltd ゴム組成物及び耐熱ホース
JP2003055527A (ja) * 2001-08-22 2003-02-26 Techno Polymer Co Ltd レーザーマーキング用熱可塑性樹脂組成物
JP2006137815A (ja) * 2004-11-10 2006-06-01 Toray Ind Inc ポリアミド樹脂組成物およびそれからなる成形品
JP2008530274A (ja) * 2005-02-07 2008-08-07 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 熱可塑性加硫物ブレンド
JP2006335849A (ja) * 2005-06-01 2006-12-14 Daicel Polymer Ltd 白色マーキング用熱可塑性樹脂組成物
JP2006348082A (ja) * 2005-06-13 2006-12-28 Kaneka Corp 熱可塑性エラストマー組成物
JP2009500476A (ja) * 2005-06-30 2009-01-08 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー エチレン/アルキルアクリレート共重合体、コンパウンド及びそれらの加硫化物
JP2008255145A (ja) * 2007-04-02 2008-10-23 Nippon Carbide Ind Co Inc ポリウレタン系マスターバッチ
WO2008152890A1 (ja) * 2007-06-13 2008-12-18 Denki Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha アクリルゴム組成物ならびにその加硫ゴムおよびその用途
JP2009067981A (ja) * 2007-08-23 2009-04-02 Sanyo Chem Ind Ltd 透明樹脂組成物
JP2010059366A (ja) * 2008-09-05 2010-03-18 Mitsubishi Engineering Plastics Corp 耐候性に優れたポリアミド樹脂組成物の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2011152449A1 (ja) 2013-08-01
WO2011152449A1 (ja) 2011-12-08
KR20130113316A (ko) 2013-10-15
CN102918104A (zh) 2013-02-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5898072B2 (ja) 樹脂組成物及びその成形体
CN1777501B (zh) 具有优异的光学性能的光散射性模塑件的生产方法
US20130183536A1 (en) Resin composition and molded product thereof
JP5312454B2 (ja) 高められた応力き裂抵抗性を有する着色された組成物
AU2004200718B9 (en) Transparent Molding Composition for Optical Applications
JP5616084B2 (ja) 漆黒性に優れたゴム変性アクリル系樹脂組成物、及びその成形体
CN104918997A (zh) 聚对苯二甲酸丁二酯类树脂组合物和成型体
JP6591141B2 (ja) メタリック樹脂組成物、成形品及びその製造方法
EP3150671B1 (en) Aromatic polycarbonate resin composition, method for producing same, and molded article formed from aromatic polycarbonate resin composition
US20130184375A1 (en) Rubber modified acrylic resin composition excellent in jet-blackness and molded product thereof
JP6346097B2 (ja) 深みのある光沢効果を有するポリカーボネート製多層体
JP2002326331A (ja) 車輌外装材に適する合成樹脂成形品およびインサート成形用シート状成形体
JP6983585B2 (ja) 調色シート
JP2003277597A (ja) ガラス繊維強化ポリカーボネート樹脂組成物
KR20170080173A (ko) 폴리카보네이트계 수지 조성물 및 이를 이용한 성형품
JP4287184B2 (ja) ポリカーボネート樹脂組成物
KR102176692B1 (ko) 저광택 및 내광성이 우수한 폴리카보네이트-abs계 얼로이 수지 조성물 및 이를 포함하는 성형품
JP7254251B2 (ja) ポリプロピレン系樹脂組成物、成形品および製品
JP6837987B2 (ja) ポリカーボネート樹脂組成物及びその成形品
JP5588636B2 (ja) 透明ポリウレタンフィルム及びその製造方法
JP2015108108A (ja) ポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物及び成形品
KR101029957B1 (ko) 내스크래치성, 광택, 충격성 및 내열 특성이 우수한 비할로겐 난연 열가소성 수지 조성물
JP2012052054A (ja) 樹脂組成物及びその成形体
CN109897301A (zh) 一种聚酯改性的聚氯乙烯隐形车衣膜及应用
KR101314204B1 (ko) 내충격성, 내스크래치성 및 광택도가 우수한 열가소성 수지 조성물

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140509

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150310

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150423

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150714

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150911

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160209

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160303

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5898072

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees