JP5897895B2 - 打楽器 - Google Patents
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Description
また、フープの下面に固着された封止具によって封止された凹設部にナットが遊嵌されているので、ナット及びフープの製造時において寸法誤差が生じた場合であっても、その寸法誤差を吸収することができるという効果がある。
更に、ナットが凹設部に遊嵌されているので、ボルトのおねじ部が凹設部に挿入された際に、おねじ部がナットの軸心方向に対して斜め方向から挿入された場合であっても、ナットに対するおねじ部の螺入方向とナットの軸心方向とが一致するようにナットを凹設部の内部で変位させつつ、ボルトのおねじ部をナットに螺合させることができる。よって、ボルトをナットに螺合させる作業を効率的に行うことができるという効果がある。
<その他>
<手段>
技術的思想1の打楽器は、上面側が開口する本体フレームと、その本体フレームの上面側に張設されるヘッドと、そのヘッドに張力を付与する円環状のフープと、そのフープを前記本体フレームに固着させるボルトとを備える打楽器において、前記ボルトは、おねじが螺刻されるおねじ部と、そのおねじ部の一端側に連設されると共に前記おねじ部の外径よりも大きな外形を有する頭部とを備え、前記本体フレームは、その下面を構成する底部と、その底部の周縁部分に立設される円筒状のフレーム外周部と、そのフレーム外周部よりも小径の円筒状に形成されると共に前記フレーム外周部の内周側で前記底部に立設されるフレーム内周部と、そのフレーム内周部および前記フレーム外周部の間に位置する前記底部に貫通形成されると共に前記ボルトのおねじ部が挿入可能なボルト孔とを備え、前記ヘッドが前記フレーム内周部の上端部分に張設されると共に、前記フープが前記フレーム外周部および前記フレーム内周部の間に配設され、前記フープは、その下面に凹設されると共に前記ボルトのおねじ部が螺合可能なめねじを有する凹設部を備え、前記ボルトのおねじ部が前記本体フレームの底部のボルト孔から挿入され前記フープの凹設部に螺合されることで、前記フープが前記本体フレームに固着される。
技術的思想2の打楽器は、技術的思想1記載の打楽器において、前記フープは、その上面が外周側から内周側へ向かうにつれて下降傾斜している。
技術的思想3の打楽器は、技術的思想1又は2に記載の打楽器において、前記フープは、前記凹設部に遊嵌されると共に前記ボルトが螺合可能なめねじを有するナットと、そのナットが遊嵌された前記凹設部を封止しつつ前記フープの下面に固着される封止具とを備え、前記封止具は、前記ボルトのおねじ部が挿通可能な挿通孔を備え、前記ボルトのおねじ部が前記封止具の挿通孔に挿通されつつ前記フープのナットに螺合される。
技術的思想4の打楽器は、技術的思想3記載の打楽器において、前記凹設部は、前記ナットが遊嵌可能に凹設される第1収容部と、その第1収容部の凹設底面に凹設されると共に前記フープの下面側から視た内周形状が軸心方向から視た前記ナットの外形よりも小さく、かつ、前記ボルトのおねじ部の外径よりも大きく設定される第2収容部とを備えている。
技術的思想5の打楽器は、技術的思想3又は4に記載の打楽器において、前記封止具は、前記フープに嵌合可能な略コ字状に形成される。
技術的思想6の打楽器は、技術的思想3から5のいずれかに記載の打楽器において、前記フープは、その下端よりも上面側に形成されると共に前記封止具が固着される固着部を備え、前記封止具が前記固着部に固着された状態において、前記封止具の下端が前記フープの下端よりも上方に位置する。
<効果>
技術的思想1記載の打楽器によれば、本体フレームの底部に形成されたボルト孔からボルトのおねじ部を挿入し、フープの凹設部におねじ部を螺合させることで、フープを本体フレームに固着させることができる。このように、ボルトを本体フレームの下面側から挿入し、本体フレームの内部でボルトが凹設部に螺合されるので、打面側に配設されるフープの上面側からボルトが露出することを回避できる。よって、打面側の美感を良くすることができるという効果がある。
技術的思想2記載の打楽器によれば、技術的思想1記載の打楽器の奏する効果に加え、フープの上面が外周側から内周側へ向かうにつれて下降傾斜しているので、ヘッドを打撃する際にフープが打撃されることを回避しやすくすることができる。
即ち、フープの上面をヘッドと略同一面上に配設することで、フープの上面をヘッドに似せることができ、ヘッドを大きく見せることができる一方、フープに凹設部が形成されたことによりフープの径方向における寸法が従来よりも大きくなる分、打楽器の演奏時に誤ってフープを打撃しやすくなる。
これに対し、フープの上面を外周側から内周側へ向かうにつれて下降傾斜させることで、ヘッドに近接するフープの内周側を打撃されにくくすることができるので、フープの上面をヘッドに似せつつフープが打撃されることによる異音の発生を回避しやすくできるという効果がある。
技術的思想3記載の打楽器によれば、技術的思想1又は2に記載の打楽器の奏する効果に加え、フープの下面に固着された封止具によって封止された凹設部にナットが遊嵌されているので、ナット及びフープの製造時において寸法誤差が生じた場合であっても、その寸法誤差を吸収することができるという効果がある。
また、ナットが凹設部に遊嵌されているので、ボルトのおねじ部が凹設部に挿入された際に、おねじ部がナットの軸心方向に対して斜め方向から挿入された場合であっても、ナットに対するおねじ部の螺入方向とナットの軸心方向とが一致するようにナットを凹設部の内部で変位させつつ、ボルトのおねじ部をナットに螺合させることができる。よって、ボルトをナットに螺合させる作業を効率的に行うことができるという効果がある。
技術的思想4記載の打楽器によれば、技術的思想3記載の打楽器の奏する効果に加え、凹設部は、ナットが遊嵌される第1収容部と、その第1収容部の凹設底面に凹設された第2収容部とを備え、フープの下面側から視た第2収容部の内周形状が、軸心方向から視たナットの外形よりも小さく、かつ、ボルトのおねじ部の外径よりも大きく設定されているので、フープの下面側から第1収容部に挿入されてナットに螺入されナットから第1収容部の凹設底面側へ突出したボルトのおねじ部の螺入方向先端側を第2収容部に収容することができる。よって、ボルトのおねじ部の螺入方向先端を本体フレームの底部からより上方まで螺入させることができるので、ヘッドに対し十分な張力調整範囲を確保することができるという効果がある。
技術的思想5記載の打楽器によれば、技術的思想3又は4に記載の打楽器の奏する効果に加え、略コ字状に形成された封止具をフープに嵌合させることで、フープに凹設部を形成したことで低下したフープの強度を封止具によって補強することができるという効果がある。
技術的思想6記載の打楽器によれば、技術的思想3から5のいずれかに記載の打楽器の奏する効果に加え、フープは、その下端よりも上面側に形成されると共に封止具が固着される固着部を備え、封止具がフープ本体に固着された状態において、封止具の下端がフープ本体の下端よりも上方に位置するので、フープを本体フレームに固着させる際に、封止具が本体フレームの底部に当接することでボルトの締め付けが制限されることを回避できる。よって、ヘッドに対し十分な張力調整範囲を確保することができるという効果がある。
20 本体フレーム
21 底部
22 フレーム外周部
23 フレーム内周部
24 ボルト孔
30 ヘッド
40 フープ
41,241 フープ本体(フープの一部)
44 嵌合部(固着部)
45,245 第2凹設部(凹設部)
45a 第1収容部
45b 第2収容部
46 ナット
47 封止具
47c 第1挿通孔(挿通孔)
50 ボルト
51 おねじ部
52 頭部
Claims (5)
- 上面側が開口する本体フレームと、その本体フレームの上面側に張設されるヘッドと、そのヘッドに張力を付与する円環状のフープと、そのフープを前記本体フレームに固着させるボルトとを備える打楽器において、
前記ボルトは、おねじが螺刻されるおねじ部と、そのおねじ部の一端側に連設されると共に前記おねじ部の外径よりも大きな外形を有する頭部とを備え、
前記本体フレームは、その下面を構成する底部と、その底部の周縁部分に立設される円筒状のフレーム外周部と、そのフレーム外周部よりも小径の円筒状に形成されると共に前記フレーム外周部の内周側で前記底部に立設されるフレーム内周部と、そのフレーム内周部および前記フレーム外周部の間に位置する前記底部に貫通形成されると共に前記ボルトのおねじ部が挿入可能なボルト孔とを備え、前記ヘッドが前記フレーム内周部の上端部分に張設されると共に、前記フープが前記フレーム外周部および前記フレーム内周部の間に配設され、
前記フープは、その下面に凹設される凹設部と、その凹設部に遊嵌されると共に前記ボルトが螺合可能なめねじを有するナットと、そのナットが遊嵌された前記凹設部を封止しつつ前記フープの下面に固着される封止具とを備え、
前記封止具は、前記ボルトのおねじ部が挿通可能な挿通孔を備え、
前記ボルトのおねじ部が前記本体フレームの底部のボルト孔から挿入され、前記封止具の挿通孔に挿通されつつ前記凹設部に遊嵌された前記ナットに螺合されることで、前記フープが前記本体フレームに固着されることを特徴とする打楽器。 - 前記フープは、その上面が外周側から内周側へ向かうにつれて下降傾斜していることを特徴とする請求項1記載の打楽器。
- 前記凹設部は、前記ナットが遊嵌可能に凹設される第1収容部と、その第1収容部の凹設底面に凹設されると共に前記フープの下面側から視た内周形状が軸心方向から視た前記ナットの外形よりも小さく、かつ、前記ボルトのおねじ部の外径よりも大きく設定される第2収容部とを備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の打楽器。
- 前記封止具は、前記フープに嵌合可能な略コ字状に形成されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の打楽器。
- 前記フープは、その下端よりも上面側に形成されると共に前記封止具が固着される固着部を備え、
前記封止具が前記固着部に固着された状態において、前記封止具の下端が前記フープの下端よりも上方に位置することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の打楽器。
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