JP5863457B2 - 平坦基板にセレン、硫黄元素処理で半導体層と被覆基板を製造する方法 - Google Patents

平坦基板にセレン、硫黄元素処理で半導体層と被覆基板を製造する方法 Download PDF

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Description

本発明は、少なくとも1つの導体層、半導体層、および/または絶縁層を含む、特に平坦基板において、セレンおよび/または硫黄元素処理により半導体層と被覆基板を製造する方法に関する。ここで、少なくとも1つの金属層および/または少なくとも1つの金属含有層を含む1枚の基板、特には、それぞれが少なくとも1つの金属層および/または少なくとも1つの金属含有層を含む基板のスタックが、処理チャンバ内に挿入され、所定の基板温度にまで加熱される。
この種の方法は一般に知られており、例えば、太陽電池の分野において、CIS型太陽電池の製造に利用されている。特にこの周知の方法は、I−III−VI化合物半導体層、つまりカルコパイライト半導体層の製造に利用される。この目的のために、例えば、モリブデン薄膜を有するガラス基板などの基板に、銅、ガリウム、インジウムから成る金属薄膜の前駆体層を個別に形成し、それを処理チャンバ内で、HSeおよびHSに曝しながら所定温度プロファイルに従って加熱する。この一変形例としては、モリブデン薄膜を有する基板に、銅、ガリウム、インジウムおよびセレンから成る金属薄膜前駆体層を個別に形成し、それを処理チャンバ内でHSの供給を受けながら所定温度プロファイルに従って加熱する。前駆体金属層が、セレンを含むHSeおよびHS中の硫黄と反応することにより、Cu(In,Ga)(Se,S)半導体層、すなわちカルコパイライト半導体層が基板上に形成される。この処理は、セレン化工程または硫化工程とも呼ばれている。
SeおよびHSは、これらが高価であるということだけでなく、毒性を有し且つ非常に爆発性の高いガスであるという点で、使用上の課題が多い。従ってこれらのガスは、その購入コストのみならず、安全対策の強化の結果として、また関連排出ガスの廃棄に伴うコストのために、CIS太陽電池の量産における大きな経済因子となっている。この他に、これらのガスの毒性と爆発性とにより、予防保全措置が講じられたとしても作業員への安全上のリスクを過小評価してはならない。
本発明の目的は、半導体層、特にはカルコパイライト半導体層、または半導体層上の緩衝層を製造するための、より安全でより経済的な方法を提供することである。
この目的を達成するために、半導体層と被覆基板、特には、少なくとも1つの導体層、半導体層、および/または絶縁層を含む平坦基板を、セレンおよび/または硫黄元素処理により製造する方法が提供される。ここで、少なくとも1つの金属層および/または少なくとも1つの金属含有層を有する基板、特には、少なくとも1つの金属層および/または少なくとも1つの金属含有層をそれぞれに有する基板のスタックが、処理チャンバ中に挿入され、所定の基板温度にまで加熱される。この層とセレンまたは硫黄を目標通りに化学反応させることを目的として、処理チャンバの内部および/または外部に配置されたソースから、軽い真空状態または大気圧状態または加圧状態の下で、特にはキャリアガス、特には不活性のキャリアガスによってセレン元素および/または硫黄元素の蒸気が、それぞれの金属層または金属含有層の上を通過するように案内される。基板は、少なくとも1つのガス搬送装置による強制対流手段によって加熱され、および/またはセレン元素および/または硫黄元素の蒸気が、処理チャンバ内で少なくとも1つのガス搬送装置による強制対流によって、特に均一となるように、混合されて基板上を通過するように案内される。
本発明においては、セレンおよび/または硫黄で処理される金属層および/または金属含有層は、以下では前駆体とも称される。金属層には、特にはアルミニウム、銀、亜鉛、マグネシウム、モリブデン、銅、ガリウム、インジウムの中から選ばれる1元素または数元素が含まれ、ここでは、銅、ガリウム、および/またはインジウムが好ましい。
本発明においては、金属含有層は、i)少なくとも1つの金属、例えばインジウム、亜鉛、および/またはマグネシウムと、周期表上の1つの非金属元素、特に硫黄および/またはセレン、場合によっては塩素、酸素、または水素とを含み、および/またはii)金属、例えばインジウム、亜鉛、および/またはマグネシウムと、元素の周期表上の1つの非金属元素、特に硫黄および/またはセレン、または場合によって塩素、酸素または水素、との少なくとも1つの化合物と、を含む。金属含有層はこのように、少なくとも1つの金属と共に、金属および/または非金属元素の化合物を少なくとも1つ備えた実施形態を含む。さらに本発明においては、金属含有層は、純金属は含まずに、少なくとも1つの金属化合物のみから成る層、場合によってはそれに非金属元素および/または複数の化合物の加わった層も含む。
本発明による方法では、前駆体層を備えた少なくとも1つの基板、特には前駆体層をそれぞれ備えた基板のスタックが、処理チャンバに挿入されて所定の基板温度にまで加熱される。本発明による方法は、前駆体層をセレンまたは硫黄と目標通りに化学反応させるために、セレン元素および/または硫黄元素の蒸気が、処理チャンバの内部および/または外部に配置された第1または第2のソースから、特に不活性であるキャリアガスによって、軽い真空から加圧状態の条件下で、それぞれの前駆体層の上を通過するように案内されることを特徴とする。ここで、軽い真空状態とは、大気圧から1ミリバール(10Pa)程度の範囲の処理圧力を表している。ただし、本発明による方法および本発明による装置は、一般に加圧状態においても利用することが可能である。
本発明によれば、前駆体層との反応に要するセレン、または前駆体層との反応に要する硫黄は、HSeガスまたはHSガスで供給されるのではなく、セレン元素または硫黄元素の蒸気、すなわち元素状のセレンを含む蒸気または元素状の硫黄を含む蒸気によって供給される。従って本発明によれば、HSeまたはHSを利用する必要はない。しかし、本発明による方法は、セレン元素蒸気によるセレン化の間またはその後、あるいは、硫黄元素蒸気による硫化の前、間またはその後に、HSeおよび/またはHSの使用をすることが可能である。特に、本発明の一実施形態において、HSeおよび/またはHSは特に、セレン元素でのセレン化ステップの前、および/またはセレン化ステップの間に、特に室温〜350℃の温度範囲、好ましくは100℃〜300℃の温度範囲で添加することが出来る。
SeおよびHSに比べて、セレン元素蒸気と硫黄元素蒸気はあまり強い毒性や爆発性もないので、取り扱い上の危険性がはるかに小さく、複雑かつ高価な安全対策を必要としない。さらに、セレン元素蒸気と硫黄元素蒸気は、例えば溶融セレンまたは溶融硫黄から容易に得ることができる。その結果、本発明による方法は、経済的にはるかに安価で、かつはるかに高い安全性で実行することが出来る。
本発明の有利な実施形態は、サブクレーム、説明、および図面にて記述される。
一実施形態において、ガス搬送装置は噴射ノズルまたは送風機である。さらに、ガス搬送装置、特に送風機は、好ましくは、処理対象品スタックの1つの前面領域中に配置され、および/または処理チャンバ内に延伸している駆動軸(48)に固定されている。
セレン蒸気または硫黄蒸気の所要の蒸気圧を得るために、特に第1のソースは好ましくは、高温に保持される。ここで、ソース温度は、好ましくは、処理チャンバ中の温度よりも低く、特に、セレン元素蒸気または硫黄元素蒸気が基板上を案内されているいかなる時点においても基板の最低温度よりも低い。その結果として、処理チャンバ中の全ての基板温度に対して、セレンまたは硫黄の分圧は、各基板温度におけるセレンまたは硫黄の蒸気圧より低くなる。こうして、セレン蒸気または硫黄蒸気が基板上に凝縮することが回避される。これは半導体層に対して均一反応をするための重要な要件である。例えば、基板上でセレン蒸気が凝縮すると、セレンが乾燥して、横方向へのセレン層厚さの不均一分布を生じ、横方向への不均一な反応が進行する。
本発明によれば、基板は強制対流で加熱され、および/または強制対流によってセレン蒸気または硫黄蒸気が基板上へ案内されて通過する。基板が強制対流によって加熱される場合、基板上での温度分布は特に均一となる。つまり、基板全面に亘る温度変動が最小となる。
強制対流によってセレン蒸気または硫黄蒸気が基板上へ案内される場合、基板表面全体に亘ってセレンまたは硫黄と前駆体層との反応が、特に均一に進行する。
更なる実施形態によると、セレン元素蒸気または硫黄元素蒸気が第1のソースから基板までの間を案内される供給ライン、および/または処理チャンバを画定する壁は、ソース温度以上の温度に保持される。これにより、セレンまたは硫黄の蒸気は供給ライン上または処理チャンバ壁上へは凝縮せず、基板上の前駆体層とのみ目標通りの化学反応をする。
流体セレンまたは流体硫黄を含みその中をキャリアガスが通過するバブラーは、ソースとして利用可能である。または、流体セレンまたは流体硫黄で満たされ、セレンまたは硫黄が蒸発可能な一側面を含み、その上をキャリアガスが案内されて通過するるつぼを利用することも可能である。この種のソースは、簡単でコスト効率の良い構造であるばかりでなく、既存の処理プラントに組み込むことも可能である。従って、既存の処理プラントは、本発明による方法を実装するために簡単に改造することが可能である。この種のソースは、処理チャンバの内側と外側の両方に配置することが可能である。本発明における好適なソースとしては、処理チャンバの中に固体として、例えば、ペレットまたは粉末の形で挿入されたセレン元素および/または硫黄元素であってもよい。この場合には、処理チャンバ内に供給ラインまたは供給装置を必要とする。これにより固体として供給されたセレン元素または固体として供給された硫黄元素を、好ましくは保護性のガス(アルゴン、窒素など)の不活性状態で、例えば処理チャンバに取り付けられた1つまたは複数のるつぼ中へ搬送することが出来る。これらのるつぼは好ましくは、制御して加熱することが可能であり、好ましくは、流れと温度を制御した保護ガスがるつぼを通ってあるいはるつぼへ向かって流れることが可能である。その結果、蒸発速度は目標通りに制御され、セレンまたは硫黄の分圧を計測することによりこの圧力を処理チャンバ内で精度よく制御し調節することが可能となる。従って、セレンおよび/または硫黄を固体の形で、移送装置を介して処理チャンバ内へ挿入することが可能となる。ここで、この移送装置は第2の供給ラインつまりスルースチャンバの形態をとることが可能である。ここで、予熱されたキャリアガスが第2の供給ラインおよび/または少なくとも1つの第3の供給ラインを介して、セレンおよび/または硫黄の内部ソースへ供給されることが本方法の利点である。
従って一実施形態においては、強制対流の助けの下に処理チャンバ内にある加熱装置によって、固体セレンおよび/または固体硫黄が気相に変換される。更なる実施形態においては、シャトルと呼ばれる交換可能なるつぼが、処理チャンバの外側に供給されて、固体の形で提供されたセレン元素または固体の形で提供された硫黄元素で満たされ、好ましくは不活性状態で、例えば保護ガス(アルゴン、窒素など)の下で、例えば前述の移送装置、すなわちスルースチャンバを用いて処理チャンバへ移送される。これらのるつぼも好ましくは、制御して加熱することが可能であり、好ましくは、流れと温度を制御した保護ガスがるつぼを通ってあるいはるつぼへ向かって流れることが可能である。その結果、蒸発速度は目標通りに制御され、セレンまたは硫黄の分圧を計測することによりこの圧力を処理チャンバ内で精度よく制御し調節することが可能となる。有利には、、セレンおよび/または硫黄と前駆体層との化学反応、すなわちセレン化または硫化は、約1〜約1030ミリバール(約1x10〜1030x10Pa)の範囲の真空度の処理チャンバ内で行なわれる。この処理圧力は、十分に低いので、処理ガス、特にはセレン蒸気または硫黄蒸気は処理チャンバから漏れることがない。同時にその一方で、処理圧力は十分に高いので、これらの処理は実質的には高真空プロセスではない。従って、真空技術、特には既存のポンプの排気能力に関する仕様は緩い。その結果、本方法は全体としてさらに低コストでの実装が可能である。
セレンと硫黄の蒸気圧はいずれも処理温度により、1x10−7〜1000ミリバール(1x10−5〜1x10Pa)の範囲にある。典型的には、セレンまたは硫黄の分圧は、約0.001ミリバール(1x10−1Pa)から100ミリバール(1x10Pa)の範囲内にある。
本発明による、I−III−VI化合物半導体層およびカルコパイライト半導体層の製造に特に好適な方法の特定の実施形態によれば、この方法は以下のステップから成る。
− 第1の温度、特には室温から、約400℃〜600℃、好ましくは400℃〜500℃の範囲の温度へ、約5℃/分〜600℃/分、好ましくは10℃/分〜60℃/10分の加熱速度で基板温度を上昇させるステップと、
− 基板温度が100℃〜300℃の範囲、特には120℃〜300℃の間にある時からセレン元素蒸気を処理チャンバ内に供給し、適切な場合には、その後、硫黄元素蒸気を処理チャンバ内に供給し、そして適切な場合には、その後に、セレンソース温度を所要の分圧、好ましくは0.001ミリバール(1x10−1Pa)〜100ミリバール(1x10Pa)の間となるように調節するステップと、
− 基板温度を400℃〜600℃の範囲に1分〜120分、好ましくは10分〜30分の間保持するステップと、
− 基板温度を400℃〜600℃の範囲に保持している間に、第1の所定の時間の後、特には1〜120分、好ましくは、1〜60分の時間の後、処理チャンバ内へのセレン元素蒸気の供給を停止し、適切な場合には、硫黄元素蒸気の供給を停止するステップと、
− 処理チャンバの少なくとも1回の排気および/または洗浄を、特には少なくとも1つの不活性ガスを用いて行なうステップと、
− 処理チャンバ内へ硫黄元素蒸気を供給するステップと、
− 約50℃/分〜600℃/分、好ましくは10℃/分〜60℃/分の加熱速度で、約450℃〜650℃、好ましくは500℃〜550℃の範囲の温度まで基板温度を継続的に上昇させ、この手順中に適切な場合には、硫黄ソースの温度を所要の分圧、好ましくは0.001ミリバール(1x10−1Pa)〜100ミリバール(1x10Pa)の間の分圧となるように調節するステップと、
− 基板温度を450℃〜650℃の範囲で1分〜120分、好ましくは1分〜60分、特に好ましくは10分〜30分の間保持するステップと、
− 基板温度を450℃〜650℃の範囲に保持している間に、第2の所定の時間の後、特には1〜120分、好ましくは、1〜60分の時間の後、処理チャンバ内への硫黄元素− 蒸気の供給を停止するステップと、
− 基板を冷却するステップと、
− 処理チャンバの排気および/または洗浄を、特に少なくとも1つの不活性ガスを用いて行なうステップ。
さらに、第1のステップにおいてセレン元素蒸気が前駆体層上へ案内されて通過し(セレン化ステップ)、かつその次のステップで硫黄元素蒸気が前駆体層上へ案内されて通過する(硫化ステップ)、ことが可能である。
有利には、セレン化ステップの間、すなわち基板温度が120℃〜600℃の間にある時から既に、硫黄元素蒸気が処理チャンバ内へ、特に、セレンと硫黄の分圧比が0〜0.9の間、あるいは好ましくは、硫黄対セレンの比が0より大きく0.9までの範囲、好ましくは0.1〜0.3の間となるように供給される。
さらには、本発明による方法の一実施形態において、被覆された特に平坦基板、特にはプリコートされたガラス基板は、例えば太陽電池用の半導体層、好ましくはカルコパイライト半導体層、さらに好ましくはI−III−VI化合物半導体層であり、特にはCu(In, Ga)(Se,S)半導体層の製造に利用することが出来る。
これまで本発明による方法は、主としてカルコパイライト半導体層の製造のための前駆体層のセレン化または硫化工程に関連して説明したが、本発明による方法は他の半導体層の製造にも好適であることに留意されたい。こうして、製造される半導体層は、例えばInや、例えばIn(S,Se)のインジウム硫化物とインジウムセレン化物の混合相から成る層などの、緩衝層であってもよい。これらの場合、前駆体層は、インジウム、および/または、酸素および/または塩素と特に硫黄および/またはセレンとから選択される1つまたは複数の元素とインジウムとの化合物で構成されてもよい。この前駆体層は例えば、薄層分離法および、当業者には周知の陰極スパッタリング法、蒸着法などのPVD法、またはCVD法などを用いて形成することが出来る。特には、硫化工程の間にIn半導体緩衝層を形成するため、あるいは硫化工程とセレン化工程がこの順、または逆の順、または同時に行なわれるときに、In(S,Se)層をI−III−V半導体の上に形成するために、インジウムまたはインジウム−硫黄化合物の薄膜層を、モリブデン上に形成されたI−II−V半導体層上に分離することが出来る。しかしその結果、前駆体層が、In、Zn、Mgから選択される1つまたは複数の元素を含むこともあり得る。その結果として、例えばZnS層またはMgS層またはその混合層が形成されることもあり、それらは例えばインジウム硫化物と亜鉛硫化物を含み得る。
本発明の方法を用いて、I−III−V半導体層の上に緩衝層を形成する場合、本発明の方法に従ってI−III−V半導体層を形成する際の下地である基板温度をきちんと選択する必要がある。そうすることにより、I−III−V半導体層の表面の望ましくない変質を避けることが出来る。好ましくは、基板温度はここでは350℃以下の水準、より好ましくは250℃以下に限定される。さらには、緩衝層の形成には、温度を150℃より高く、好ましくは160℃以上に選択することが好ましい。
一般に、セレンおよび硫黄のソース温度についても、本方法の各段階において基板温度以下に保持することが好ましい。この場合、対応する最大プロセス温度における最大蒸気圧は、硫黄およびセレンの蒸気圧曲線から得ることが出来る。
プロセスの実装または形成する半導体層に依存して、水素、HSe,HS等のような少なくとも1つの反応性ガスを更に加えることは利点がある。
本発明の更なる目的は、本発明の方法を実装するための装置を提供することである。この装置は、処理するための少なくとも1つの基板、特には、処理するための複数の基板のスタックを受容するための、真空排気可能な処理チャンバと、処理する基板を特に対流加熱するための加熱装置と、処理チャンバの外部に配置され、第1の供給ラインを介して処理チャンバに接続された、セレン元素および/または硫黄元素の蒸気の第1のソース、および/または処理チャンバの内部に配置された、セレン元素および/または硫黄元素の蒸気の第2のソースと、ガス流回路を、特にチャンバ内の強制対流によって生成するためのガス搬送装置と、を備える。
本発明による処理装置は、ガス搬送装置の一実施形態として、噴射ノズルまたは送風機を含む。ここで好ましくは、ガス搬送装置、特に少なくとも1つの送風機が、基板スタックの1つの前面領域内に配置されるか、配置可能である。
本発明による処理装置は好適な一実施形態において、処理チャンバを画定する壁の少なくとも一部分、特には壁全体と、適切な場合には、供給ラインの少なくとも一部とをそれぞれ所定の温度に保持するための、少なくとも1つの温度調節装置を更に含む。
本発明による処理装置は、処理するための少なくとも1つの基板、および特には、処理するための複数の基板のスタックを受容するための、真空排気可能な処理チャンバと、
処理する基板を特に対流加熱するための加熱装置と、処理チャンバの外部に配置され、供給ラインを介して処理チャンバに接続された、セレン元素および/または硫黄元素の蒸気の第1のソース、および/または処理チャンバの内部に配置された、セレンおよび/または硫黄の蒸気の第2のソースと、適切な場合には、処理チャンバを画定する壁の少なくとも一部分と、供給ラインの少なくとも一部とをそれぞれ所定の温度に保持するための温度調節装置と、強制対流を起こすための少なくとも1つのガス搬送装置と、を備える。
温度調節装置により、処理チャンバの壁または供給ラインの材料が処理ガス雰囲気の影響下で腐食しないような温度に、処理チャンバ壁と供給ラインを保持することが可能である。例えば、腐食の進行は温度上昇と共に顕著になるが、250℃より低い温度領域では、ステンレススチールはセレンまたは硫黄を含む処理ガス雰囲気において、目立った腐食を全く起こさないことは周知である。セレンと硫黄の蒸気圧曲線は既知であるので、温度調節され、断熱された処理チャンバ壁には、この処理条件下ではセレンや硫黄が凝縮することはない。温度調節により、この処理チャンバは、加熱壁型反応炉という分類がなされ、これは長期間安定でかつ処理に障害を及ぼすような粒子を放出しない。さらに、温度調節をすることにより、プロセス管理が確実に行なわれる。それは、一般的に蒸気もしくは気体の処理ガス成分、具体的にはセレンまたは硫黄が、処理手順中に制御されずに凝縮したり、制御されずにプロセス中に逆流したりすることがないからである。
処理チャンバは金属材料で形成することが出来る。このことにより、同一処理能力の処理チャンバを作製することが可能であり、更には、例えば石英チューブに比べて低コストでチャンバ容積を大きくすることが可能である。石英チューブの拡散炉では最大80cmの直径までしか作ることが出来ないが、金属材料で作った処理チャンバは、高さと幅を相応に拡大することにより比較的容易により大きな処理対象品の形状、すなわち基板表面形状に合わせることが可能である。
有利には、処理チャンバの内面上には断熱材料が配置されて、これが処理条件下で一定した反応を好適に保持する。一方では、この断熱材料は処理チャンバ壁に追加的な保護、例えば腐食に対する保護を行ない、他方では、処理チャンバ中のガス雰囲気から処理チャンバ壁を熱的に分離することにより、ガス雰囲気の温度をより正確に制御することが可能である。熱分離は、基本的には比熱容量と熱伝導度と放射率が低いことに基づく。放射率も断熱材料には一般的であるように、低い値を示す場合がある。さらには、断熱材料は、処理チャンバ壁が高温の処理ガスによって所定温度以上に加熱されることを防ぐ、すなわち、放熱が大きくなりすぎることを防ぐ。断熱材料は、ガス搬送装置による強制対流で特に有利である。それは、この部分以外には良好な熱移動によって放熱が大幅に抑えられるからである。
断熱材料は、例えば、セラミックスや、ガラスセラミックスや、炭素繊維強化カーボン(CFC)やグラファイトフェルトなどのグラファイトフォームやグラファイトファイバを含むグラファイトや、または例えばSiOとAlのファイバからなるセラミックファイバを含む断熱材料、等であってよい。
処理装置の一実施形態によれば、ソースは、溶融セレンまたは溶融硫黄で満たされたるつぼが配置された、加熱および真空排気可能なソースチャンバと、予熱されたキャリアガス用のラインと、を含む。ここで、このラインは、キャリアガスがバブラー原理に従って溶融セレンまたは溶融硫黄を通過するように案内されるか、もしくは溶融セレンまたは溶融硫黄表面上を通過しないように案内されるかのいずれかとなっている。加熱可能なるつぼと加熱可能なラインは、好ましくは、セレンまたは硫黄の中において安定な材料で構成され、セラミックス、石英、または耐食性特殊合金などで形成されている。
本発明による装置の処理チャンバにおいて、ガス搬送装置が更に備えられていて、処理チャンバ内にガス流回路を生成する。このガス搬送装置は、好ましくは少なくとも1つの送風機を含む。送風機は、例えば軸流ファンまたはラジアルファンであってよい。
送風機は安定状態を保てる材料で構成され、処理チャンバ内に延伸している駆動軸に取り付けることが出来る。この駆動軸も好ましくは、安定状態を保てる材料で構成される。安定状態を保てる材料を利用することにより、送風機および/または駆動軸は、処理ガスの反応成分による侵食を防ぎ、特に腐食から保護される。
有利には、送風機は基板スタックの一方の前面領域内に配置される。送風機のこの配置は、処理ガスが基板スタックの中を特に均一な流れとなって通過することに寄与し、従って、特に均一な層の堆積と層反応に寄与する。
ガス流の流速と均一性をさらに向上させるために、基板スタックのもう一方の前面領域に、追加の送風機を配置することが有利である。この2つの送風機の配置において、好ましくは一方の送風機は処理ガスを基板スタック中に送り、もう一方の送風機は処理ガスを基板スタック中から取り出すように、設計される。つまり、一方の送風機は“推進モード”で作用し、もう一方の送風機は“吸引モード”で作用する。
安定状態を保持できる、送風機または駆動シャフトの材料は、例えば、窒化シリコンまたは炭化シリコンなどのセラミックス材料であってよい。
好ましくは、1つまたは複数の送風機の駆動機構は、逆方向の回転操作が可能であり、ガス流回路を反転させることが可能である。任意選択として、ラジアル送風機を基板スタックの両側に取り付け、停止していた送風機を作動させ、作動していた送風機を停止させることによりガス流方向を反転させることが出来る。
さらに別の実施形態によれば、ガス搬送装置により生成されたガス流回路中に加熱装置を配置し、処理チャンバ内にあるガス、特にセレン元素蒸気または硫黄元素蒸気で置換されたキャリアガスを加熱することが出来る。つまり、処理チャンバ内に加熱装置が配置される。その結果として、処理ガスの加熱のために処理チャンバの外部に置かれた、赤外線放射装置などの熱源を必要としなくなる。こうして、処理チャンバを赤外放射に対して最適化する必要がなくなり、処理構造が非常に単純となる。さらには、金属材料を使った処理チャンバの作製が可能となる。
加熱装置は、少なくとも1つの耐食性加熱要素を備えることが出来る。特に、加熱装置は、抵抗加熱要素を板状に積層したもので設計可能である。例えばここでは、グラファイトや炭化シリコンの加熱要素を、板状の蛇行ヒータまたはヒータロッドとして使用可能である。ガス流の速度と熱容量とヒータマトリックス表面の設計により、処理対象物の加熱速度を、毎分数℃から毎秒数℃までの範囲で実現することが可能となる。
さらに別の実施形態によれば、ガス搬送装置により生成されたガス流回路中に冷却装置を配置し、処理チャンバ内にあるガス、特にセレン元素蒸気または硫黄元素蒸気で置換されたキャリアガスを冷却することが出来る。
冷却装置は少なくとも1つの冷却要素、特に積層板状クーラまたはチューブ束クーラで構成することが出来る。冷却要素は、オイルを用いた温度調節装置によって例えば約200℃に保持することが可能である。ガス流速度とクーラ能力とクーラの表面構造とによって、処理対象物の冷却速度を、毎分数℃から数十℃までの範囲で実現することが可能となる。
さらに別の実施形態によれば、ガス迂回要素が備えられ、これによってガス流回路を迂回させて、加熱装置または冷却装置のいずれかをガス流回路中に配置することが出来る。適切な配置により、このガス迂回要素は、特に処理対象物を所要温度まで高速で加熱又は冷却することを可能とし、処理チャンバ内で必要とされる殆どすべての温度プロファイルを完全に実現できる。
ガス搬送装置に加えて、処理装置はガス案内装置を含む。これは基板を固定して処理チャンバ内で生成されたガス流回路の少なくとも一部がこのガス案内装置を貫通するように配置される。ガス搬送装置とガス案内装置は、一方では、強制対流を介して基板スタックの特に均一な加熱と冷却を提供し、他方では、特に均一なガス分布を与え、その結果として、基板上へのカルコパイライト半導体などの、非常に均一な層の形成を行なう。
ガス搬送装置と、ガス案内装置と、加熱装置との組合せにより、加熱、冷却速度の向上が可能となり、その結果処理時間が短くなり、処理物のスループット向上が可能となる。
ガス案内装置は少なくとも1つの上部分離板を備え、これが基板スタックを保持しているガス案内装置の上部の処理チャンバ内に、第1のチャンバ領域を画定する。また、ガス案内装置は下部分離板を備え、これが基板スタックを保持しているガス案内装置の下部の処理チャンバ内に、第2のチャンバ領域を画定する。さらに、ガス案内装置は2つの側面分離板を備えてもよい。
好ましくは、ガス案内装置は、ガス流の一様な表面分布のための、少なくとも1つの分散装置を備える。ここで、好ましくは、基板スタックは分散装置の上流に配置される。分散装置は例えば、スリットおよび/または穴を備えたプレートであってよい。分散装置とガス案内装置は好ましくは、ガラスセラミックス、炭化シリコン、石英、または窒化シリコンなどの安定状態を保持できる材料から構成されている。処理チャンバ壁と同様に、ガス案内装置の表面も、処理条件下で好ましくは安定である断熱材料で装備されていてもよい。こうして、ガス案内装置もまた、処理チャンバ内のガス雰囲気から熱的にほぼ分離される。従って、特に設定温度変化が動的に変わる場合に、処理装置は全体として小さい熱容量から成り、その結果、処理チャンバ内の処理ガスの温度を、より高速、かつより正確に制御することが可能である。断熱材料は、処理ガスの反応性成分に対して安定であるので、ガス案内装置に対して更なる保護、例えば腐食に対する保護も行なう。
本発明による装置の一実施形態において、第1のソースは、溶融セレンまたは溶融硫黄で満たされたるつぼが配置されたもしくは配置可能な、加熱および真空排気可能なソースチャンバと、キャリアガスがバブラー原理に従って、溶融セレンまたは溶融硫黄を通過するか通過することが可能なようになっているか、もしくは溶融セレンまたは溶融硫黄を通過しないか通過しないようにすることが可能なようになった、特に予熱されたキャリアガス用のラインと、を備え、このるつぼとこのラインは好ましくは、セレンまたは硫黄の中において安定な材料で構成され、特にはセラミックス、石英、または耐食性特殊合金か耐食性被覆された金属で形成されている。
さらに、加熱装置は、処理チャンバ内にあるガスを加熱するために、ガス搬送装置によって生成されるガス流回路中に配置されているか、または配置可能であり、および/または処理チャンバ内にあるガスを冷却するための冷却装置が、ガス搬送装置によって生成されるガス流回路中に配置されているか、または配置可能であり、および/または、加熱装置か冷却装置のいずれかがガス流回路中に配置されているか配置可能となるようにガス流回路を迂回させることが可能な、ガス迂回要素が備えられている。
好適な実施形態において、本発明による装置は更に、特に事前に適量投入された固体セレンおよび/または固体硫黄を処理チャンバの内部へ搬送するための少なくとも1つの装置で特徴づけられる。ここで、移送装置は、第2の供給ライン、および/または、特に固体セレンまたは固体硫黄の保持装置を含むスルースチャンバ、を備えることができる。
本発明の更なる目的は、少なくとも1つの処理装置を備えた、基板スタックを処理するための処理プラントを提供することである。ここで処理装置は、基板スタックを処理チャンバ中に挿入可能な装填用開口と、基板スタックを処理チャンバから取り外し可能な取出し用開口と、を備える。
有利には、処理プラントは、1つの処理装置に隣接して配置された更なる処理装置を備え、これが1つの処理装置の取出し用開口に整列した装填用開口を備える。装填用開口、および/または取出し用開口は、ドア、特にはプレートバルブで閉じることが可能である。
好ましくは、追加の処理装置は冷却機構を備えた冷却装置であり、冷却装置の真空排気可能な処理チャンバ内の、ガス搬送装置により生成されたガス流回路の中に配置される。さらに、処理プラントは、スルースチャンバを備えることが出来る。これは対流予熱の有無にかかわらず、流れの方向から見て第1の処理装置の上流に置かれる。
幾つかの処理装置が隣接して配置することにより、処理プラントは、スタックされた処理対象物に対する貫流プラントを構成する。従って、ある程度まではバッチ式のインラインプラントであり、バッチ操作に連続式貫流操作の利点を組み合わせたものになっている。
ここで、処理装置の数が2個に限定されるものではないことは当然である。むしろ、処理プラントは、例えばn個の処理装置とm個の冷却装置とを備える。ここで、n、mは自然数であり、もっとも単純な変形例として、バッチ−インライン結合処理プラントでは、n=m=1となる。
本発明を、有利な実施形態と添付の図面とを参照して純粋に例示として以下に説明する。
本発明による処理装置の概略図である。 ソース温度の関数として、セレンと硫黄の蒸気圧曲線を示す図である。 カルコパイライト半導体製造のために図1の装置に実装された方法における、基板温度とソース温度の時間展開を示す図である。 図1の線A−Aに沿った、処理装置の長手方向の概略図である。 図1に示したタイプの処理装置に冷却装置を隣接させた処理プラントの長手方向の概略図である。 処理装置の上流にスルースチャンバがあり下流に冷却装置がある、処理プラントの別の実施形態の長手方向の概略図である。 本発明による処理装置の別の実施形態の概略図である。 本発明による処理装置のさらに別の実施形態の概略図である。 図9に概略断面図を示した、本発明による装置の部分拡大図である。
図1は本発明による処理装置10を示す。これは、太陽電池製造に利用される、Cu(In,Ga)(Se,S)半導体層を基板12上に形成するためのものである。
処理装置10は、処理チャンバ壁16で囲まれた、真空排気可能な処理チャンバ14を備える。処理チャンバ壁16はステンレススチール製であり、温度調節装置18によって150℃〜250℃の範囲の温度に保持されている。
この例示的実施形態において、温度調節装置18は、処理チャンバ14の外部側面に取り付けられたチューブライン20で形成されており、特にはプロセスチャンバ壁16に溶接されて処理チャンバ14を蛇行して取り囲んでおり、その中を好適な高温オイルが流れる。これの代わりまたは追加として、高温オイルは、処理壁16に適切に埋め込まれた溝(図示せず)の中を流れることもできる。さらには、処理チャンバ壁16の外側は、断熱材料で装備されてもよい。
処理チャンバ14は、処理チャンバ壁16の内側を、耐食性で低発塵の断熱材料22で少なくともほぼ完全に被覆されている。断熱材料22は、例えば、セラミックスや、ガラスセラミックスや、炭素繊維強化カーボン(CFC)やグラファイトフェルトなどのファイバ材料を含むグラファイトやグラファイトフォーム、または例えばSiOとAlのファイバからなるセラミックファイバを含む断熱材料、等であってよい。
ガス案内装置24は、処理チャンバ14の中央部に配置されている。ガス案内装置24は、上部分離板26と下部分離板28とを含む。上部、下部分離板26、28に加えて、前部と後部の分離板(図示せず)も備えてもよい。しかし一般的には、前部と後部の分離板は存在しない。それは断熱されたチャンバの側壁が、そこに配置されたドアや真空バルブも含めて、その機能を果たすからである。上部と下部の分離板26、28、および場合によっては前部と後部の分離板は、好ましくはCFCのような耐食性物質、炭化シリコンや窒化シリコンのようなセラミックス材料、またはガラスセラミックス材料で形成される。
全ての分離板も、また前述の断熱材料22の層で被覆されている。
ガス案内装置24は、ガス案内装置24の第1の(図1の左側の)前面領域内の、2つの分離板26,28の間に配置された第1の分配装置30と、および/またはガス案内装置24の第2の(図1の右側の)前面領域内の、2つの分離板26,28の間に配置された第2の分配装置32とを更に備える。分配装置30、32は、それぞれCFC、炭化シリコン、窒化シリコン、ガラスセラミックス材料などの耐食性材料からできている。この例示的実施形態において、分配装置30,32はそれぞれ、特に基板12に整列した複数の垂直スリット33が設けられたプレートである。この代わりまたは追加として、プレートは複数の穴を含んでいてもよい。
上部と下部の分離プレート26、28と、第1と第2の分配装置30、32と、また場合によっては、前部と後部の分離プレート(図示せず)とが基板12用のハウジングを形成する。これは、間隙が少なくとも大体において密封されており、ガス案内装置24を通って流れるガス流35がハウジングの中へ案内され、側面を通って外へ漏洩しないような設計となっている。
上部分離プレート26と処理チャンバ壁16との間にある上部チャンバ領域34に、例えば炭化シリコンの蛇行型加熱マトリックスである、加熱装置36が配置される。その一方、下部分離プレート28と処理チャンバ壁16との間にある下部チャンバ領域38に、例えば積層板状クーラまたはチューブ束クーラの冷却装置40が配置される。またはその代わりに、冷却装置40が上部チャンバ領域34に配置され、加熱装置36が下部チャンバ領域38に配置されてもよい。あるいはまた、加熱装置と冷却装置が、上部チャンバ領域または下部チャンバ領域に互いに積み重ねられて配置されてもよい(図示せず)。後者の場合には、1枚の分離プレートと1対のガス偏向要素しか必要ではない。そうすると、分離プレートは、加熱装置と冷却装置の間に配置され、ガス偏向要素は分離プレートの前面側に配置される。
加熱装置36の一端(図1の右端)の領域において、処理チャンバ壁16を通して延びるガス導入装置42が配置され、これにより、この例示的実施形態ではセレン元素または硫黄元素の蒸気から成るガスである、処理ガス44が外部から処理チャンバ14の内部へ供給可能となる。ガス導入装置42は、一般的には処理チャンバ14の任意の場所に設置可能であるが、図1に示す配置が特に有利である。それは、通常の操作でガス導入装置42から導入される処理ガス44は、先ず加熱装置36を通って流れるので、処理チャンバ14に入ると直接加熱されるからである。ガス導入装置42は供給ライン100を介して、セレン元素蒸気のソース102および硫黄元素蒸気のソース104に接続される。セレン元素蒸気のソース102および硫黄元素蒸気のソース104には、供給ライン100に配置されたバルブ106、108がそれぞれ備えられている。これにより、セレン元素蒸気のソース102または硫黄元素蒸気のソース104へ選択的に切り替えることが可能であり、セレン元素蒸気および/または硫黄元素蒸気を処理チャンバ14へ選択的に供給することが出来る。
セレン元素蒸気のソース102は真空排気可能なソースチャンバ110を備え、そこには溶融セレン112で満たされたるつぼ114が配置される。さらに、ソース102は、窒素またはアルゴンなどの、予熱された不活性のキャリアガス118用のライン116を含む。予熱は、キャリアガス温度がるつぼ温度より下がらないように制御することが出来る。
例示の実施形態では、キャリアガス118がバブラー原理に従って、溶融セレン112を通って案内されるように、ライン116が配置されている。しかし、そうではなくて、キャリアガスが溶融セレンの表面上を通過するようにライン116を配置することも可能である。結局、ソース102の構成における最も重要な因子は、キャリアガス102がソース102に案内されて、溶融セレン112からセレン元素を蒸発させた蒸気を処理チャンバ14の中へ搬送するようにすることである。
溶融セレン112から十分な量のセレン元素を蒸発させるために、すなわち、十分な蒸気圧を得るために、溶融セレン112は、図示されていない加熱装置によって所定のセレンソース温度に保持される。あるいはまた、処理に要求されるセレン分圧の時間展開を可能とするように、ソースの温度プロファイルを操作することが可能である。
図2(曲線a)に示す、セレンの蒸気圧曲線からわかるように、1Torr(1Torr=1.3ミリバール(約130Pa))を超える大きな蒸気圧は、セレンのソース温度が約360℃以上でのみ達成される。以下で詳細を説明するように、セレン化処理は、雰囲気圧力が軽い真空か、加圧状態、例えば処理チャンバ圧力または全圧力が少なくとも900ミリバール(9x10Pa)で、実装することが可能である。
例示の本実施形態では、必要な処理チャンバの圧力は、主にキャリアガス118の圧力によって設定される。このキャリアガスは、キャリアガス圧力と、ソース温度に従ったセレン蒸気圧との合計圧力で、セレン蒸気を処理チャンバ14へ搬送する。例えば、全圧が900ミリバール(9x10Pa)で、セレンの分圧を約30ミリバール(1ミリバール=0.7051Torr(=10Pa))に設定するとする。ここで、セレンるつぼの温度は約450℃に設定され、キャリアガスは少なくとも450℃として、処理チャンバの内部表面と、特に基板12上の温度は、セレンが凝縮することを防ぐために、いかなる点においても450℃より低くならないようにする。非常に効果的に制御可能な、再現性のあるプロセスの必須条件として、処理蒸気の凝縮を防ぐことが、特に本発明によるチャンバ構成で強制対流を利用する場合に、うまく実現することが出来る。
硫黄元素の蒸気のソース104は、ソース102に対応する構造を備えている。すなわち、ソース104も真空排気可能なソースチャンバ110’を備え、そこにはこの場合は、溶融硫黄120で満たされたるつぼ114’が配置される。この例示的実施形態において、ソース104もライン116’を備え、窒素などの予熱されたキャリアガス118を溶融した硫黄部120の中へ案内する。ただし、ソース102の場合と同様に、キャリアガスが溶融硫黄部120の表面上を通過するように、ソース104のライン116’を配置することも可能である。
さらに、ソース104の溶融硫黄120は、図示されていない加熱装置によって所定のソース温度に保持され、硫黄元素の蒸気の蒸発が十分に行なわれ、十分な蒸気圧を確保できるようにする。あるいはまた、処理に要求される硫黄分圧の時間展開を可能とするように、ソースの温度プロファイルを操作することが可能である。
図2(曲線b)に示す、硫黄の蒸気圧曲線からわかるように、硫黄の場合にはセレンとは違って、約280℃以上の硫黄ソース温度で30ミリバール(3x10Pa)の蒸気圧が既に得られる。
硫黄元素蒸気のソース104の場合も、セレン元素蒸気のソース102の場合と同様であって、例示の本実施形態では、必要な処理チャンバの圧力は、主にキャリアガス118の圧力によって設定される。このキャリアガスは、キャリアガス圧力と、ソース温度に従った硫黄蒸気圧との合計圧力で、硫黄蒸気を処理チャンバ14へ搬送する。
セレン元素蒸気または硫黄元素蒸気がソースチャンバ110、110’の壁面122、122’、または供給ライン100の壁面に凝縮するのを防ぐために、ソースチャンバの壁面122、122’、および供給ライン100は、温度調節装置124、124’、126によってそれぞれ所定の温度に保持される。ここで、ガス導入装置42、供給ライン100およびソースチャンバ壁122の温度は、少なくともセレン元素蒸気用のるつぼ114と同等以上でなければならず、供給ライン100とソースチャンバ壁122’の温度は、少なくとも硫黄元素蒸気のるつぼ114’と同等以上でなければならない。
さらに、るつぼ114、ソースチャンバ壁122、バルブ106、およびソース102のライン116は、セレンに対して安定である材料で構成される。そしてるつぼ114’、ソースチャンバ壁122’、バルブ108、およびソース104のライン116’は、硫黄に対して安定である材料で構成される。従って、供給ライン100とガス導入装置42も、セレンおよび硫黄に対して安定な材料で形成される。安定でいられる材料としては、例えば、セラミックス、石英、耐食性特殊合金、または耐食性被覆された金属または合金などがある。セレンおよび硫黄のソース、また供給および放出ラインは、断熱性で機密性のハウジング(図示せず)で装備されていて、それにより、耐食性材料の破壊が起きたとしても、セレンと硫黄の漏洩を防止する。ハウジングとこれらの耐食性材料との間の空間は、例えば窒素で充填されて、空気が処理チャンバに入ることを防止する。セレンソースまたは硫黄ソースでの漏洩の可能性を監視するために、充填窒素の圧力がモニターされる。
図1に示すように、ガス案内装置24の第1の前面領域において、少なくとも1つの第1の送風機46が第1の分散装置30の上流にある。これは、処理チャンバ壁16を貫通して延びる第1の駆動シャフト48によって駆動される。ガス案内装置24の反対側では、第2の分散装置32の領域に2つの第2の送風機50が配置され、処理チャンバ壁16を貫通して延びる第2のシャフト52によって駆動される。しかし、片側だけの送風機、例えば送風機50だけのような配置も設計可能である。
第1の送風機46と第2の送風機50、および第1の駆動シャフト48と第2の駆動シャフト52の両方とも、特に、窒化シリコンや炭化シリコンのようなセラミックス材料、または耐食性被覆された金属または合金などの材料、のような耐食性材料で形成されている。第1の送風機46は、ガスをガス案内装置24の中に搬送するように駆動され、それと同時に第2の送風機50が、ガスをガス案内装置24の外へ搬送するように運転される。送風機46、50の運転により、ガス流回路が生成され、それは、図1に示すように反時計方向に向いている。つまり、ガス導入装置42を介して処理チャンバ14の中へ導入された処理ガス44は、加熱装置36の中を右から左へと流れ、次に下方向へ流れてからガス案内装置24の中を左から右へ流れ、次に上に向かって再び加熱装置36の中を右から左へ流れる。
処理チャンバ14でのガス流を更に制御するために、上部の一対の反転可能なガス偏向要素54と、下部の一対の反転可能なガス偏向要素56とが備えられている。上部ガス偏向要素54は、ガス案内装置24から上部チャンバ領域34へ、あるいは上部チャンバ領域34からガス案内装置24への処理ガス44の流れを、そのまま流すか、一部を絞るか、完全に阻止するかのいずれかで作用するように配置されている。下部ガス偏向要素56は同じように、ガス案内装置24から下部チャンバ領域38へ、あるいは下部チャンバ領域38からガス案内装置24への処理ガス44の流れを、そのまま流すか、一部を絞るか、完全に阻止するかのいずれかで作用するように配置されている。
図1に示す状態では、上部ガス偏向要素54は開位置にある。従って、処理ガスの処理チャンバ14の上部領域での循環、すなわちガス案内装置24を通って加熱装置36への流れが可能である。
対照的に下部ガス偏向要素56は閉位置にある。すなわち、処理チャンバ14の下部領域を通って、特に冷却装置40を通過する、処理ガス44の循環が阻止されている。従って、図1に示す状態では、高温の処理ガスのみが循環し、例えば400℃〜600℃の範囲の所要処理温度の保持に寄与している。しかし、上部ガス偏向要素54が閉じられ、下部ガス偏向要素56が開いている場合には、処理ガス44は冷却装置40を通って流れ、基板12は冷却されて、例えば250℃の低温へ冷却される。
処理チャンバ14に装填するために、処理装置10は、処理チャンバ壁16にはめ込まれた装填用開口60をその前面側に備えている。これはブレートバルブ62または別の好適なドア(図4)によって閉じることが出来る。
処理する基板12は、車輪のある台車などの上のキャリア64内に、垂直に、相互に間隔を置いて配置され、基板スタック66を形成する。これはバッチとも呼ばれる。基板スタック66は装填用開口60を通って処理チャンバ14内に搬入されて、ガス案内装置24の中に配置される。装填用開口60を閉じた後、処理チャンバ14の真空排気と洗浄を繰り返して、処理チャンバ14内の酸素と水分が出来るだけなくなるようにする。
処理チャンバ14を排気するために、処理チャンバ壁16には好適な吸引用開口(図示せず)が装備され、そこへポンプシステム(図示せず)が接続される。処理チャンバ14の洗浄のために、処理チャンバ壁16に好適なガス入口が備えられ、そこから処理チャンバ14内へ、例えばNガスなどの洗浄ガスが導入される。
処理チャンバ14内の雰囲気が好適な規定の初期状態になると、送風機46、50が作動され、加熱装置36が起動されて、窒素ガスが処理チャンバ14内へ導入される。図1に示すように、この時点では上部ガス偏向要素54は開いており、下部ガス偏向要素56は閉じていて、基板12の加熱を可能とする。同時に、セレンソースが、例えば150℃〜300℃の間のベース温度に保持される(図3の曲線A)。
処理チャンバ14内の温度が、例えば室温〜400℃、好ましくは150℃〜300℃の間の所要の反応開始温度に達すると、セレン元素蒸気のソース102用のバルブ106が開かれ、キャリアガス118に混合されたセレン元素蒸気が処理ガス44として、ガス導入装置42を通って処理チャンバ14内に導入される。ここで、セレンが基板上に凝縮しない条件が保持される。これは、この時の基板温度に対応する蒸気圧レベルに一致するセレン蒸気圧を、処理チャンバ中のセレン分圧が超えないことによって達成される。セレン蒸気を導入する前の処理チャンバ内のキャリアガス圧力およびキャリアガス温度を計測することにより、また、処理チャンバ容積がわかっていて、基板温度とセレンソースを通るガス流とセレンるつぼの温度とを計測することにより、チャンバ内のセレン分圧は、例えばコンピュータを使って決定することが出来、それがセレンソースの制御装置へ伝達される。そしてこの装置が、蒸気圧曲線を考慮に入れて、キャリアガス118の流量と、るつぼ、ソース壁、供給チューブ、排出チューブの温度を調節する。セレン凝縮を防止する十分条件は、例えば、セレンソース温度(図3の曲線A)が処理チャンバ14内部温度よりも高くなく、また特に、最低基板温度(図3の曲線B)よりも高くないことである。
化合物半導体のバンドギャップに目標通りの効果をもたらし、その結果として太陽電池モジュールの効率を向上するために、この段階で早くも、硫黄ソースのスイッチを入れて、好ましくはセレンに対する硫黄の分圧比を、0より大きく0.9までの間、より好ましくは、0.1〜0.3の範囲となるように、セレン流に硫黄を供給することが出来る。ここで、硫黄ソースは、前述のセレンソースの制御と同様に制御される。チャンバ圧力が例えば100ミリバール(1x10Pa)から大気圧の間、好ましくは700ミリバール(7x10Pa)〜950ミリバール(9.5x10Pa)で、所要の温度プロファイル(図3)と所要のガス流速と、例えば0.001ミリバール(10−1Pa)〜100ミリバール(1x10Pa)の所要のセレン分圧または硫黄分圧とで、処理ガス44が特定の時間の間、基板12の上を流れた後、セレン元素と硫黄元素の蒸気の供給が停止され、必要があれば、送風機46,50が停止されて、処理チャンバ14が少なくとも1回排気、および/または洗浄される。または、セレン蒸気の供給のみを停止することもできる。この処理の間、セレンソースの温度は下がって、例えば150℃〜300℃の初期温度に戻る。
硫黄元素蒸気のソース104用のバルブ108が開かれ、キャリアガス118に混合された硫黄元素蒸気が処理ガスとしてガス導入装置42を通して処理チャンバ14の中へ搬送される。これとは別の操作モードでは、バルブ108は開いたままである。これと同時に、送風機46、50は、もし止まっている場合には、再びスイッチが投入される。処理温度ははるかに高くされて、例えば400℃〜600℃の間にされ、特定の時間の間ある設定温度に保持される(図3)。
軽い真空、大気圧、または加圧の処理チャンバ圧力の下で、所要のガス流速と硫黄濃度が、硫黄濃度を例えば0.01ミリバール(1Pa)〜100ミリバール(1x10Pa)の範囲にして、制御される。
この処理ステップでも、処理チャンバ内の硫黄分圧が基板温度に対応する硫黄蒸気圧を超えないように保持されて、硫黄の凝縮が防止される。セレンソースの場合について述べた制御と対策がそのままここにも当てはまる。ここでも、例えば、硫黄ソース温度(図3の曲線C)が処理チャンバ14内部温度よりも高くならないように、特には、最低基板温度(図3の曲線B)よりも高くならないように、十分な対策が取られる。この目的で、硫黄ソース温度は例えば100℃〜450℃の範囲、好ましくは、150℃〜350℃の間に保持または調節される。
加熱手順が完了すると、上部ガス偏向要素54は閉位置にされ、下部ガス偏向要素56が開かれる。そうして、処理ガス44が今度は冷却装置40の中へ案内され、基板12が350℃〜150℃の範囲の温度、例えば250℃にまで冷却される。
再び処理チャンバ14を排気し、窒素で充填すると、基板スタック66への処理が完了し、処理チャンバ14から取り出すことが出来る。
処理装置10で達成できる加熱、冷却速度は、例えば5℃/分〜600℃/分の広範囲に設定可能であり、処理チャンバ14内の基板スタック66の処理を実行し、この例示的実施形態においては、金属被覆ガラス基板12のセレン化と硫化を2時間未満で実行することが可能である。
通常、処理品のスタック66を処理装置10の前面側58の装填用開口60から取り出すことが出来る。
本例示的実施形態において、処理装置10はその背面側68に、処理チャンバ壁16に埋め込まれた取出し用開口70を備えており、これは装填用開口60と同様にプレートバルブ72または別の好適なドアにより閉じることが出来る(図4)。装填用開口60と取出し用開口70を反対側に配置した処理装置10の設備構成は、処理装置10を貫通型装置として利用できる利点があり、追加の処理装置を結合することが可能である。
図5は、処理装置10と、その出口側に結合された冷却装置10’とからなる処理プラントの例である。冷却装置10’は処理装置10と同じように設計されており、唯一の違いは、上部チャンバ領域34に内設された加熱装置36を持っていないことである。冷却装置10’は専らガラス基板12を冷却するために備えられており、冷却ガス、特に、窒素ガスなどの不活性ガスも専ら、ガス案内装置24’を通って、冷却装置40’を備える下部チャンバ領域38’を流れるように設計されており、上部および下部ガス偏向要素54、46は存在しない。わかりやすくするために、第2の分配装置32は図示されていない。
冷却装置10’は接続部74を介して処理装置10に結合され、この装置の隣に、冷却装置10’の装填用開口60’が処理装置10の取出し用開口70と整列するように配置される。冷却装置10’の装填用開口60’は、プレートバルブ62’によって、処理装置10の取出し用開口70と同時に、あるいはそれとは独立して、開閉を行なうことが出来る。
処理装置10と冷却装置10’を直列に配置することにより、処理装置10での処理が完了した後、取出し用開口70と、冷却装置74の取り出し開口60’を介して、処理品のスタック66を移動することが可能である。処理品のスタック66を処理装置10から冷却装置74へ送り出すことは、例えば、400℃〜200℃、特には300℃〜250℃の温度範囲にて行なうことが出来る。
処理品のスタック66が冷却装置10’へ搬送された後、プレートバルブ72は再び閉じられて、処理装置10には次の処理品のスタック66が供給される。
それと同時に、最初の処理品のスタック66は既に冷却装置10’の中にあり、更に、例えば80℃にまで冷却される。ここで、送風機50’を作動させて、循環する窒素ガスがガラス基板12の上および、冷却装置40’を通るように案内される。冷却装置10’の最終排気および最終給気をした後、処理品のスタック66は、取り出し開口70’を通して冷却装置10’から取り出すことが出来る。冷却装置10’はこれで次の処理品のスタック66を処理装置10から受け入れる準備が出来る。
図6に示すように、スルースチャンバ76は処理装置10の上流にあってよく、これによって、処理装置10に処理品スタック66を装填するときに処理チャンバ14に大気が流入するのを防ぐことが出来る。スルースチャンバ76では、処理品スタック66を室温から、100℃〜200℃の範囲の温度、例えば約150℃にまで、予熱することが可能である。
さらに、処理品スタック66を支持するキャリア64を処理プラントの中で移動させる移送機構は、キャリア64と処理品スタック66とをスルースチャンバ76から処理チャンバ14へ挿入する、挿入機構システムと、キャリア64と処理品スタック66とを処理チャンバ14から冷却装置10’引き出す、引き出し機構システムとを備えることが出来る。このようにして、移送機構の可動部が、処理プラントの高温で腐食性のある領域に接触することを防ぐことが可能である。
図7は本発明による処理装置10の別の実施形態を示す。これは例えば、太陽電池製造に利用される、Cu(In,Ga)(Se,S)半導体層を基板12上に形成することに提供される。
処理装置10は、処理チャンバ壁16で囲まれた、真空排気可能な処理チャンバ14を備える。処理チャンバ壁16はステンレススチール製であり、図1に示す処理装置と同様に設計された、温度調節装置18によって150℃〜250℃の範囲の温度に保持されている。従って、これはチューブラインシステムであって、処理チャンバ14の外部側面に取り付けられ、特にはプロセスチャンバ壁16に溶接されて処理チャンバ14を蛇行して取り囲んでおり、その中を例えば好適な高温オイルが流れる。これの代わりまたは追加として、高温オイルは、処理壁16に適切に埋め込まれた溝(図示せず)の中を流れることもできる。さらには、処理チャンバ壁16の外側は、断熱材料で装備されてもよい。
処理チャンバ壁16の内側では、処理チャンバ14が耐食性があり、低発塵の断熱材料22でほぼ完全に被覆されている。断熱材料22は、例えば、セラミックスや、ガラスセラミックスや、炭素繊維強化カーボン(CFC)やグラファイトフェルトなどのファイバ材料を含むグラファイトやグラファイトフォーム、または例えばSiOとAlのファイバからなるセラミックファイバを含む断熱材料、等であってよい。
ガス案内装置24は、処理チャンバ14の中央部に配置されている。ガス案内装置24は、上部分離板26と下部分離板28とを含む。上部、下部分離板26、28に加えて、前部と後部の分離板(図示せず)も備えることが出来る。しかし一般的には、前部と後部の分離板は存在しない。それは断熱されたチャンバの側壁が、そこに配置されたドアや真空バルブも含めて、その機能を果たすからである。上部と下部の分離板26、28、および場合によっては前部と後部の分離板は、好ましくはCFCのような耐食性物質、炭化シリコンや窒化シリコンのようなセラミックス材料、またはガラスセラミックス材料で形成される。
全ての分離板もまた、前述の断熱材料22の層で被覆されている。
ガス案内装置24は、ガス案内装置24の第1の(図1の左側の)前面領域内の、2つの分離板26、28の間に配置された第1の分配装置30と、および/またはガス案内装置24の第2の(図1の右側の)前面領域内の、2つの分離板26,28の間に配置された第2の分配装置32とを更に備える。分配装置30、32はそれぞれCFC、炭化シリコン、窒化シリコン、ガラスセラミックス材料などの耐食性材料からできている。この例示的実施形態において、分配装置30,32はそれぞれ、特に基板12に整列した複数の垂直スリット33が設けられたプレートである。この代わりまたは追加として、プレートは複数の穴を含んでいてもよい。
図7の代替実施例は、移送装置200の部品として、例えばセレンまたは硫黄用の第2の供給ライン208と、場合によっては、硫黄またはセレン用の第3の供給ライン(図示せず)を含む。これを介して、セレンおよび/または硫黄が、先ず処理チャンバ14の中に固体として入ってゆく。第3の供給ラインは、分離供給と投与ユニットの標準部品である。ここで、固体セレンまたは固体硫黄は、好ましくは不活性ガス雰囲気で固体材料供給源202の中に貯蔵できる。バルブ206を動作させると、固体セレンまたは固体硫黄が、投与装置204から第2の供給ライン208を通って処理チャンバ14内部にある蒸発ユニット210の中へ供給される。すなわち、処理チャンバへの供給ライの中には、バルブも組み込まれている。不活性ガス供給ライン216がこのバルブ206の上流につながっている。セレンまたは硫黄が溶融状態でるつぼ210の中にある場合には、方法の一変形により、バルブ206を閉じて、供給ライン216からの不活性ガスの供給を増やすことが可能である。このようにして、シャトルすなわちるつぼ210からのセレン元素または硫黄元素の蒸気の量を、調整あるいは増加することが可能である。このようにして投入された固体材料は、るつぼ/シャトルの下に配置された加熱素子214の助けによって、例えば流体およびセレンガスまたは硫黄ガスの蒸気に変換することが出来、そのあと、ガス分散器を介して処理チャンバ14の中へセレン元素蒸気または硫黄元素蒸気44として供給することが出来る。この移送プロセス全体が不活性ガスの下で行なわれるために、供給ライン216から不活性ガスを第2の供給ライン208へ送り込むことが出来る。この不活性ガスの流れは、蒸発ユニット10からセレン蒸気または硫黄蒸気を配送するのに特に効果的に利用される。
図7に示した処理装置を利用することにより、本発明の方法を特に確実に実装することが可能である。さらに、この装置が可能とする手順は、固体セレンまたは固体硫黄を非常に精度よく投入することが出来るという利点を有している。固体セレンまたは硫黄を導入するのに処理装置を開ける必要がなくなり、外部蒸発源やそれに伴う装置コストはもはや不要となる。
供給ラインまたは処理チャンバ中にあるシャトルすなわちるつぼを介して固体の硫黄またはセレンを処理チャンバの中へ導入する代わりに、図8に示す更なる実施形態によれば、固体セレンまたは固体硫黄を満たした、場合によっては流体のセレンまたは流体の硫黄を満たした、1つまたは複数のシャトルを、移送ステーションまたは移送/スルースチャンバ228を介して処理装置10に供給することも可能である。有利には、これは、真空排気装置222と224を用いて、不活性ガスの下で行われる。この実施形態において、移送/スルースチャンバ228は、処理チャンバ14に接続される。図に示したこの変形例では、複数のシャトル/るつぼ218を含むシャトルモジュール230が、対応する供給源232から外部投与装置234を通り、バルブ236(図8a参照)を用いてセレンまたは硫黄のペレットで満たされる。シャトルモジュール230の装填ステップは、簡単な方法で前以って不活性状態に実装されている。装填されたシャトルモジュール230は、真空排気装置224(図8b)を経由して、移送/スルースチャンバ228へ導入される。シャトルモジュール230は、移送/スルースチャンバ228の中で複数回の排気と不活性ガスでの洗浄を行ない、真空排気装置222経由での処理チャンバ14への導入に備えることが出来る。処理チャンバ14では、それぞれのシャトル218に固体として存在するセレンまたは硫黄が、加熱ユニット226(図8c)を利用して流体に変えられる。不活性ガス供給ライン220を通って、不活性ガスがそれぞれのシャトル218に入り、硫黄元素蒸気またはセレン元素蒸気を処理チャンバ内部に強制分散させる。供給装置220は、例えば、複数の噴出ノズルを含むガスチャンバの形に設計されてもよい。その代わりまたはそれに加えて、セレン元素蒸気または硫黄元素蒸気は送風機50によってそれぞれのシャトル218から放出されて、処理チャンバ14内に分散されてもよい。さらには、加熱ユニット226なしでもよい。それは、処理チャンバ14内の基板加熱装置が、対応する処理温度を確保し、それがセレンまたは硫黄の液化をもたらすからである。通常、シャトルモジュール230は、全ての硫黄または全てのセレンが蒸発し終わるまで処理チャンバ14内に保持される。その後、シャトルモジュール230は、移送/スルースチャンバ228を使って搬出され、再充填される。
図9は、図8に示した処理装置10の実施形態をさらに発展させたものである。不活性ガス供給ライン220を通して、各シャトルの中へ不活性ガスが供給される。結果として、加熱ユニット214で液化させられたセレンまたは硫黄が、元素蒸気の形態で放出ノズル242から放出される。その代わりまたはそれに加えて、送風機50で生成された流れを利用して、液化したセレンまたは硫黄を処理チャンバ14内へ移送することもできる。これは、特に回転したり、場所を変えたりすることのできる、特にフラップ弁238の形態の流れ偏向装置が備えられている場合には、その助けにより、送風機50で生成された処理チャンバ内のガス流が流体化したセレンまたは硫黄の表面上に目標通りに案内にされることによって効果的に実現される。図9に示した実施形態において、フラップバルブ238が入口開口240からの不活性ガスを流体セレンまたは流体硫黄の表面上に案内し、硫黄元素またはセレン元素を放出開口すなわちノズル242から蒸気の形で放出する。必要であれば、ガス流をるつぼ218の中の流体セレンまたは流体硫黄上へ案内するのに、偏向プレート54も利用することが出来る。
上記の説明、特許請求の範囲、および図面にて開示された本発明の特徴は、単独であっても、また任意の組み合わせであっても、本発明を異なる実施形態において実現するために本質的なものである。
10 処理装置
12 基板
14 処理チャンバ
16 処理チャンバ壁
18 温度調節装置
20 チューブライン
22 断熱材料
24 ガス案内装置
26 上部分離板
28 下部分離板
30 第1の分配装置
32 第2の分配装置
33 スリット
34 上部チャンバ領域
35 ガス流
36 加熱装置
38 下部チャンバ領域
40 冷却装置
42 ガス導入装置
44 処理ガス
46 第1の送風機
48 第1の駆動シャフト
50 第2の送風機
52 2の駆動シャフト
54 上部ガス偏向要素
56 下部ガス偏向要素
60 装填用開口
62 プレートバルブ
64 キャリア
66 処理品のスタック
68 背面側
70 取出し用開口
72 プレートバルブ
74 接続部
76 スルースチャンバ
100 供給ライン
102 セレン元素蒸気のソース
104 硫黄元素蒸気のソース
106 バルブ
108 バルブ
110 ソースチャンバ
112 溶融セレン
114 るつぼ
116 ライン
118 キャリアガス
120 溶融硫黄
122 ソースチャンバ壁
124 温度調節装置
126 温度調節装置
200 移送装置
202 固体材料供給源
204 投与装置
206 バルブ
208 供給ライン
210 蒸発ユニット
214 加熱要素
218 供給ライン
218 セレンまたは硫黄を含むシャトル/るつぼ
220 不活性ガス供給ライン
222 真空排気装置
224 真空排気装置
228 蒸発ユニット用ヒータ
228 搬送チャンバ
230 シャトルモジュール
232 固体セレンまたは固体硫供給源
236 投与ユニット
236 バルブ
238 フラップバルブ
240 フロー入口
242 フロー放出ノズル

Claims (36)

  1. 半導体層と、少なくとも1つの導体層、半導体層、および/または絶縁層を含む被覆基板を、セレン元素および/または硫黄元素処理によって製造する方法であって、
    少なくとも1つの金属層および/または少なくとも1つの金属含有層をそれぞれ有する基板(12)であってスタック(66)として供給された基板(12)が処理チャンバ(14)中に挿入されて、所定の基板温度にまで加熱され、
    前記金属層および/または金属含有層と、セレンまたは硫黄と、を目標通りに化学反応させるため、処理チャンバ(14)の内部および/または外部に配置されたソース(102、104;210、218)から、1mbarから大気圧状態または加圧状態の下で、キャリアガス(118、216、220)によってセレン元素および/または硫黄元素の蒸気が、前記金属層および/または前記金属含有層の上を通過して案内され、
    前記基板(12)が、少なくとも1つのガス搬送装置による強制対流の手段によって加熱され、および/またはセレン元素および/または硫黄元素の蒸気が、前記処理チャンバ(14)内で少なくとも1つのガス搬送装置による強制対流によって混合されて前記基板(12)のスタック(66)上を通過するように案内される、方法であって、
    セレン元素および/または硫黄元素を含有するとともに前記処理チャンバ(14)内に存在するキャリアガスを加熱するために、前記処理チャンバ(14)内に加熱装置が位置するとともに、前記加熱装置は、前記ガス搬送装置によって生成されるガス流回路中に配置される、方法。
  2. 前記ガス搬送装置は、噴射ノズルまたは送風機を備えることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ガス搬送装置(46)は、処理対象品スタック(66)の1つの前面領域内に配置され、および/または前記処理チャンバ(14)内に延伸している駆動軸(48)に固定されていることを特徴とする、請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の方法。
  4. 外部のソース(102、104)は、前記外部のソース(102、104)の温度であるソース温度に保持され、前記ソース温度は、セレン元素および/または硫黄元素の蒸気が前記基板(12)上を通過するように案内されている間は常に前記処理チャンバ(14)の温度よりも低くなっていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記セレン元素および/または硫黄元素の蒸気を前記外部のソース(102、104)から基板(12)上へ案内する途中にある第1の供給ライン(100)、および/または、処理チャンバ(14)を画定する壁(16)は、前記の外部ソース(102、104)の温度以上の温度に保持されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. ソース(102、104)として、流体セレンまたは流体硫黄を含み、キャリアガス(118)が通り抜けるバブラーをソースとして利用することが可能であり、または流体セレンまたは流体硫黄で満たされ、セレンまたは硫黄が蒸発可能な一側面を含み、その上をキャリアガス(118)が通過するるつぼ(114)を利用することが可能であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記セレンおよび/または硫黄と、前記金属層および/または前記金属含有層との間の化学反応は、前記処理チャンバ(14)内の全圧が1mbarから大気圧状態の領域にあり、および/またはセレンまたは硫黄の蒸気分圧が0.001ミリバール(1x10−1Pa)から100ミリバール(1x10Pa)の範囲にある条件下で行なわれることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記金属層または前記金属含有層は、少なくとも、インジウム、銅、および/またはガリウム元素を含むことを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 室温から400℃〜600℃の範囲の温度まで、5℃/分〜600℃/分の加熱速度で基板温度を上昇させるステップと、
    基板温度が100℃〜350℃の範囲にある時からセレン元素蒸気を前記処理チャンバ内に供給するステップと、
    基板温度を400℃〜600℃の範囲に1分〜120分の間保持するステップと、
    前記基板温度を400℃〜600℃の範囲に保持している間に、1〜120分の時間の後、前記処理チャンバ内へのセレン元素蒸気の供給を停止するステップと、
    前記処理チャンバの少なくとも1回の排気および/または洗浄を少なくとも1つの不活性ガスを用いて行なうステップと、
    前記処理チャンバ内へ硫黄元素蒸気を供給するステップと、
    50℃/分〜600℃/分の加熱速度で、450℃〜650℃の範囲の温度まで前記基板温度を継続的に上昇させるステップと、
    前記基板温度を450℃〜650℃の範囲で1分〜120分の間保持するステップと、
    前記基板温度を450℃〜650℃の範囲に保持している間に、第2の所定の時間である1〜120分の時間の後、前記処理チャンバ内への硫黄元素蒸気の供給を停止するステップと、
    前記基板を冷却するステップと、
    前記処理チャンバの排気および/または洗浄を、少なくとも1つの不活性ガスを用いて行なうステップと、
    を特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 第1のステップにおいて、セレン元素蒸気が、前記それぞれの金属層および/または金属含有層の上を通って流され(セレン化ステップ)、次のステップで、硫黄元素が、前記それぞれの金属層および/または金属含有層の上を通って流される(硫化ステップ)ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. セレン化ステップの間、すなわち基板温度が120℃〜600℃の間にある時、硫黄元素蒸気が前記処理チャンバ内へ、硫黄に対するセレンの分圧比が0〜0.9の間となるように供給されることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  12. Se、HSおよび/または水素が、セレンおよび/または硫黄蒸気を含むキャリアガス(118)に付加されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記金属層または金属含有層は、インジウム、亜鉛、マグネシウムの内の少なくとも1つの元素を含み、および/または、製造される半導体層は緩衝層であることを特徴とする、請求項1〜7または請求項9〜12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 前記金属層および/または前記金属含有層は、インジウム−硫黄化合物および/またはインジウム−セレン化合物を含むか、これらで構成され、あるいは、緩衝層は、In層またはIn(S,Se)層を含むか、これらの層で構成されることを特徴とする請求項13に記載の方法。
  15. 前記緩衝層は、In 層、In (S,Se) 層、ZnSe層、ZnS層、Zn(S,OH)層、(ZnMg)S層、または(In ‐ZnS)混合層である請求項13または14に記載の方法。
  16. 基板温度は、350℃以下であり、および/または150℃より高いことを特徴とする、請求項13、14、または15に記載の方法。
  17. セレンおよび/または硫黄が移送装置によって前記処理チャンバ内に固体として挿入されることを特徴とする、請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法。
  18. 前記移送装置は、第2の供給ラインまたはスルースチャンバであることを特徴とする、請求項17に記載の方法。
  19. 予熱されたキャリアガスが第2の供給ラインおよび/または少なくとも1つの第3の供給ラインを介して、内部のセレンソースおよび/または硫黄ソースへ供給されることを特徴とする、請求項1〜18のいずれか1項に記載の方法。
  20. 被覆基板は、カルコパイライト半導体層の製造に利用することが可能なプリコートされたガラス基板であることを特徴とする請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  21. セレン元素でのセレン化ステップの前、および/またはセレン化ステップの間に、H Seおよび/またはH Sを添加可能であることを特徴とする、請求項1〜20のいずれか1項に記載の方法。
  22. 金属含有層は、i)少なくとも1つの金属と、硫黄、セレン、塩素、および/または酸素とを含み、および/またはii)金属と、硫黄、セレン、塩素、および/または酸素との少なくとも1つの化合物、を含むことを特徴とする、請求項1〜21のいずれか1項に記載の方法。
  23. 請求項1〜22のいずれか1項に記載の方法を実装するための処理装置(10)であって、
    処理するための少なくとも1つの基板(12)、または複数の基板(12)のスタック(66)を受容するための、真空排気可能な処理チャンバ(14)と、
    処理する前記基板(12)を対流加熱するための加熱装置(36)と、
    前記処理チャンバ(14)の外部に配置され、第1の供給ラインを介して前記処理チャンバに接続された、セレン元素および/または硫黄元素の蒸気の第1のソース(102、104)、および/または前記処理チャンバ(14)の内部に配置された、セレン元素および/または硫黄元素の蒸気の第2のソースと、
    前記処理チャンバ(14)内の強制対流によってガス流回路を生成させるためのガス搬送装置と、
    を備え、
    加熱装置が、前記ガス搬送装置によって生成されるガス流回路に配置されている処理装置(10)。
  24. 前記ガス搬送装置は、噴射ノズルまたは送風機であることを特徴とする、請求項23に記載の処理装置(10)。
  25. 前記ガス搬送装置は、少なくとも1つの送風機(46、50)であって、前記スタック(66)の1つの前面領域内に配置されること、または配置可能であることを特徴とする、請求項23または請求項24のいずれかに記載の処理装置(10)。
  26. 前記処理チャンバ(14)を画定する壁(16)の少なくとも一部分をそれぞれ所定の温度に保持するための、温度調節装置(18、126)を更に備える、請求項23〜25のいずれか1項に記載の処理装置(10)。
  27. 前記第1のソース(102、104)は、溶融セレンまたは溶融硫黄で満たされたるつぼ(114)が配置されたもしくは配置可能な、加熱および真空排気可能なソースチャンバ(110)と、キャリアガス(118)がバブラー原理に従って、溶融セレン(112)または溶融硫黄(120)を通過するか通過することが可能なようになっているか、もしくは溶融セレン(112)または溶融硫黄(120)を通過しないか通過しないようにすることが可能な、予熱されたキャリアガス(118)用のライン(116)と、を備え、前記るつぼ(114)と前記ライン(116)は、セレンまたは硫黄の中で安定な材料で構成されていることを特徴とする、請求項23〜26のいずれか1項に記載の処理装置(10)。
  28. 前記加熱装置(36)は、前記処理チャンバ(14)内にあるガスを加熱するために、前記ガス搬送装置によって生成されるガス流回路中に配置されているか配置可能であり、および/または前記処理チャンバ(14)内にあるガスを冷却するための冷却装置(40)が、前記ガス搬送装置によって生成されるガス流回路中に配置されているか配置可能であり、および/または、前記加熱装置(36)か冷却装置(40)のいずれかが前記ガス流回路中に配置されているか配置可能となるように前記ガス流回路を迂回させることが可能な、ガス迂回要素(54、56)が備えられていることを特徴とする、請求項23〜27のいずれか1項に記載の処理装置(10)。
  29. 前記処理チャンバ(14)の外部で固体セレンおよび/または固体硫黄を事前投与するための少なくとも1つの移送装置、および/または、固体セレンおよび/または固体硫黄を前記処理チャンバ(14)内部へ移送するための少なくとも1つの装置、を更に備える、請求項23〜28のいずれか1項に記載の処理装置(10)。
  30. 前記移送装置は、第2の供給ライン、および/またはスルースチャンバを備えるとことを特徴とする、請求項29に記載の処理装置(10)。
  31. 少なくとも1つの流れ偏向装置を更に含み、前記流れ偏向装置は、枢動可能またはその位置を変更可能であり、保持装置中において、前記処理チャンバ(14)内にある流体セレンまたは流体化されたセレン、および/または流体硫黄または流体化された硫黄の上を、不活性ガスを目標通りに案内するために設けられている、請求項23〜30のいずれか1項に記載の処理装置(10)。
  32. 請求項23〜31のいずれか1項に記載の処理装置(10)を少なくとも1つ有し、スタックとされた基板(12)を処理する処理プラントであって、前記処理装置(10)は、基板スタック(66)を処理チャンバ(14)中に挿入可能な装填用開口(60)と、前記基板スタック(66)を処理チャンバ(14)から取り外し可能な取出し用開口(70)と、を備えることを特徴とする処理プラント。
  33. キャリアガスは不活性ガスである請求項1〜22のいずれか1項に記載の方法。
  34. カルコパイライト半導体層がCu(In,Ga)(Se,S)半導体層であるか、または緩衝層がIn層、In(S,Se)層、または(In−ZnS)混合層である請求項20〜22のいずれか1項に記載の方法。
  35. セレン化ステップの前、および/またはセレン化ステップの間における温度は室温から350℃の間である請求項21または22に記載の方法。
  36. るつぼ(114)およびライン(116)がセラミック、石英、若しくは耐食性特殊合金、または耐食性被覆された金属で形成されている請求項27〜31のいずれか1項に記載の処理装置(10)。
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