JP5858957B2 - 静電潜像現像用磁性トナー - Google Patents

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Description

本発明は、静電潜像現像用磁性トナーに関する。
トナーに関して、省エネルギー化、及び装置の小型化のような観点から、定着ローラーを極力加熱することなく良好に定着可能な、低温定着性に優れるトナーが望まれている。しかし、低温定着性に優れるトナーの調製には、融点やガラス転移点の低い結着樹脂や、低融点の離型剤が使用されることが多い。そのため、このようなトナーを高温で保存する場合にトナーに含まれるトナー粒子が凝集しやすいという問題がある。トナー粒子が凝集した場合、凝集しているトナー粒子の帯電量が、他の凝集していないトナー粒子と比較して低下しやすい。
そこで、従来より低い温度域においても定着性に優れるトナーを得る目的、高温でのトナーの保存安定性の向上の目的、及びトナーの耐ブロッキング性の向上の目的で、低融点の結着樹脂を含むトナーコア粒子が、トナーコア粒子に含まれる結着樹脂のガラス転移点(Tg)よりも高いTgを有する樹脂からなるシェル層により被覆されているコア−シェル構造のトナー粒子を含むトナーが使用されている。
このようなコア−シェル構造のトナー粒子を含むトナーとして、熱硬化性樹脂を含む薄膜でトナーコア粒子の表面が被覆されており、トナーコア粒子の軟化温度が40℃以上150℃以下であるトナー粒子を含むトナーが提案されている(特許文献1参照)。
特開2004−138985号公報
しかし、特許文献1に記載のトナーは、トナーコア粒子が低温で軟化可能であるように設計されているものの、シェルが高分子分散剤と熱硬化樹脂によって形成されているため、必ずしも、低温で良好に定着されるわけではない。
また、特許文献1に記載のトナーは、トナーコア粒子に磁性粉を配合することで、磁性トナーとすることもできる。しかし、特許文献1に記載のトナーの調製時に、トナーコア粒子に磁性粉を配合する場合、トナーコア粒子表面での熱硬化性樹脂からなるシェル層の形成が阻害される可能性がある。トナーコア粒子表面での熱硬化性樹脂からなるシェル層の形成が阻害されると、トナーコア粒子がシェル層によって完全に被覆されず、表面に離型剤のような成分や、磁性粉が露出したトナー粒子が生成する可能性がある。このようなトナー粒子は、その表面に露出した離型剤のような成分の影響により、高温での保存時にトナー粒子同士が凝集したり、その表面に固い磁性粉が存在することにより、画像を形成する際に、感光体の表面を摩耗させたりする。
さらに、磁性粉を配合されたトナー粒子を含む特許文献1に記載のトナーでは、トナー粒子が完全にシェル層で被覆されにくいため、トナー粒子の帯電性が、トナーの使用環境に多きく影響を受ける可能性がある。このため、磁性粉を配合されたトナー粒子を含む特許文献1に記載のトナーを用いて高温高湿環境下で画像を形成する場合、トナーを所望の帯電量に帯電させることが困難になる可能性がある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、耐熱保存性に優れ、高温高湿環境下でも、所望する帯電量に帯電され、画像を形成する際に感光体の表面を摩耗させにくく、トナーの製造時にトナー粒子の凝集体を生じにくい、静電潜像現像用磁性トナーを提供することを目的とする。
本発明は、結着樹脂及び磁性粉を含むトナーコア粒子と、
前記トナーコア粒子の表面を被覆するシェル層とからなるトナー粒子を含む、静電潜像現像用磁性トナーである。前記シェル層が、熱硬化性樹脂のモノマーに由来する単位と、熱可塑性樹脂に由来する単位と、を含む樹脂からなる。前記熱硬化性樹脂が、メラミン樹脂、尿素樹脂、及びグリオキザール樹脂からなるアミノ樹脂群より選択される1種以上の樹脂である。
以下の工程(1)〜(4):
(1)pHを4に調整された濃度2質量%のベンゾヒドロキサム酸の水溶液50mL中で、前記トナーコア粒子の試料2gを、懸濁状態で60℃、6時間保持する工程、
(2)前記トナーコア粒子を含む懸濁液をろ過して、ろ液を得る工程、
(3)ろ液の波長440nmの光線に対する吸光度を測定する工程、及び
(4)工程(3)で測定された吸光度と、水溶液中でのベンゾヒドロキサム酸−鉄錯体の濃度と、ベンゾヒドロキサム酸−鉄錯体の水溶液の波長440nmの光線に対する吸光度とに関する検量線から、前記トナーコア粒子からの鉄の溶出量をろ液中の鉄濃度(mg/L)として測定する工程、
からなる方法で測定される、前記トナーコア粒子からの鉄の溶出量が10mg/L以下である、静電潜像現像用磁性トナーに関する。
本発明によれば、耐熱保存性に優れ、高温高湿環境下でも、所望する帯電量に帯電され、画像を形成する際に感光体の表面を摩耗させにくく、トナーの製造時にトナー粒子の凝集体を生じにくい、静電潜像現像用磁性トナーを提供できる。
高架式フローテスターを用いる軟化点の測定方法を説明する図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内で、適宜変更を加えて実施することができる。なお、説明が重複する箇所については、適宜説明を省略する場合があるが、発明の要旨を限定するものではない。
本発明の静電潜像現像用磁性トナー(以下、単にトナーともいう)に含まれるトナー粒子は、少なくとも結着樹脂と磁性粉とを含むトナーコア粒子と、トナーコア粒子を被覆するシェル層と、からなる。トナーコア粒子は、結着樹脂中に、必要に応じて着色剤、離型剤、及び電荷制御剤のような成分を含んでいてもよい。シェル層は、熱硬化性樹脂のモノマーに由来する単位と、熱可塑性樹脂に由来する単位と、を含む樹脂からなる。所定の方法で測定される、トナーコア粒子からのpH4の水に対する鉄の溶出量は、10mg/L以下である。本発明のトナーはトナー粒子からなるが、他の成分を含んでいてもよい。
トナーは、必要に応じて、その表面が外添剤を用いて処理されたものであってもよい。以下、トナーコア粒子を構成する必須、又は任意の成分である、結着樹脂、磁性粉、着色剤、離型剤、電荷制御剤、シェル層を構成する樹脂、外添剤、及びトナーの製造方法について順に説明する。
[結着樹脂]
結着樹脂としては、従来からトナー用の結着樹脂として用いられている樹脂であれば特に制限されない。後述するように、本発明のトナーでは、熱可塑性樹脂と、熱硬化性樹脂のモノマーとの反応により生成する樹脂からなるシェル層で、トナーコア粒子が被覆されている。このため、結着樹脂としては、分子中に水酸基、カルボキシル基、アミノ基のような官能基を持つ樹脂が好ましく、分子中に水酸基及び/又はカルボキシル基を持つ樹脂がより好ましい。このような樹脂が有する水酸基のような官能基は、メチロールメラミンのような熱硬化性樹脂のモノマーと反応して化学的に結合する。従って、このような結着樹脂を用いてトナーを製造すると、シェル層がトナーコア粒子に強固に結合しているトナーを調製できる。
結着樹脂がカルボキシル基を有する樹脂である場合、結着樹脂の酸価は、3mgKOH/g以上50mgKOH/g以下が好ましく、10mgKOH/g以上40mgKOH/g以下がより好ましい。結着樹脂が水酸基を有する樹脂である場合、結着樹脂の水酸基価は、10mgKOH/g以上70mgKOH/g以下が好ましく、15mgKOH/g以上50mgKOH/g以下がより好ましい。
結着樹脂の具体例としては、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレンアクリル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、N−ビニル系樹脂、及びスチレン−ブタジエン系樹脂のような熱可塑性樹脂が挙げられる。これらの樹脂の中でも、トナー中の着色剤の分散性、トナーの帯電性、用紙に対する定着性の面から、スチレンアクリル系樹脂、及びポリエステル樹脂が好ましい。以下、スチレンアクリル系樹脂、及びポリエステル樹脂について説明する。
スチレンアクリル系樹脂は、スチレン系単量体とアクリル系単量体との共重合体である。スチレン系単量体の具体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、ビニルトルエン、α−クロロスチレン、o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン、及びp−エチルスチレンが挙げられる。アクリル系単量体の具体例としては、(メタ)アクリル酸;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸iso−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸iso−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)メタアクリル酸メチル、(メタ)メタアクリル酸エチル、(メタ)メタアクリル酸n−ブチル、及び(メタ)メタアクリル酸iso−ブチルのような(メタ)アクリル酸アルキルエステル;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、及び(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシプロピルのような(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルが挙げられる。
スチレンアクリル系樹脂を調製する際に、p−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、及び(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルのような単量体を用いることで、スチレンアクリル系樹脂に水酸基を導入できる。これらの水酸基を有する単量体の使用量を適宜調整することで、得られるスチレンアクリル系樹脂の水酸基価を調整できる。
スチレンアクリル系樹脂を調製する際に、(メタ)アクリル酸を単量体として用いることで、スチレンアクリル系樹脂にカルボキシル基を導入できる。(メタ)アクリル酸の使用量を適宜調整することで、得られるスチレンアクリル系樹脂の酸価を調整できる。
ポリエステル樹脂は、2価又は3価以上のアルコール成分と2価又は3価以上のカルボン酸成分とを縮重合や共縮重合することで得られるものを使用できる。ポリエステル樹脂を合成する際に用いられる成分としては、以下のアルコール成分やカルボン酸成分が挙げられる。
2価又は3価以上のアルコール成分の具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、及びポリテトラメチレングリコールのようなジオール類;ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、及びポリオキシプロピレン化ビスフェノールAのようなビスフェノール類;ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、ジグリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、及び1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼンのような3価以上のアルコール類が挙げられる。
2価又は3価以上のカルボン酸成分の具体例としては、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、マロン酸、あるいはn−ブチルコハク酸、n−ブテニルコハク酸、イソブチルコハク酸、イソブテニルコハク酸、n−オクチルコハク酸、n−オクテニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸、イソドデシルコハク酸、及びイソドデセニルコハク酸のようなアルキル又はアルケニルコハク酸のような2価カルボン酸;1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、及びエンポール三量体酸のような3価以上のカルボン酸が挙げられる。これらの2価又は3価以上のカルボン酸成分は、酸ハライド、酸無水物、及び低級アルキルエステルのようなエステル形成性の誘導体として用いてもよい。ここで、「低級アルキル」とは、炭素原子数1から6のアルキル基を意味する。
ポリエステル樹脂の酸価及び水酸基価は、ポリエステル樹脂を製造する際の、2価又は3価以上のアルコール成分の使用量と、2価又は3価以上のカルボン酸成分の使用量とを、それぞれ適宜変更することで調整できる。また、ポリエステル樹脂の分子量を上げると、ポリエステル樹脂の酸価及び水酸基価は低下する傾向がある。
カーボンニュートラルの観点から、本発明のトナーはバイオマス由来の材料を含むのが好ましい。具体的には、トナーに含まれる炭素中のバイオマス由来の炭素の比率が25%以上90%以下であるのが好ましい。
このため、結着樹脂がポリエステル樹脂である場合、バイオマス由来の1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、及びグリセリンのようなアルコールを用いて合成されたポリエステル樹脂を用いるのが好ましい。バイオマスの種類は特に限定されず、植物性バイオマスであっても動物性バイオマスであってもよい。バイオマス由来の材料の中では、大量に入手しやすく安価であることから、植物性バイオマス由来の材料がより好ましい。バイオマスから、グリセリンを製造する方法としては、植物性油脂、又は動物性油脂を、酸や塩基を用いる化学的方法や、酵素や微生物を用いる生物学的方法で加水分解する方法が挙げられる。また、グリセリンは、グルコースのような糖類を含む基質から発酵法を用いて製造することもできる。1,2−プロパンジオール及び1,3−プロパンジオールのようなアルコールは、上記のようにして得られるグリセリンを原料として用い、周知の方法に従って、グリセリンを目的の物質に化学的に変換することで製造できる。
結着樹脂がスチレンアクリル系樹脂である場合、バイオマス由来のアクリル酸、アクリル酸エステル等を用いて合成された樹脂を用いるのが好ましい。上記の方法で得られるグリセリンを脱水してアクロレインを得、得られるアクロレインを酸化することで、バイオマス由来のアクリル酸を得ることができる。また、このようにして得られるバイオマス由来のアクリル酸を周知の方法でエステル化することで、バイオマス由来のアクリル酸エステルを製造できる。アクリル酸エステルを製造する際に使用されるアルコールがメタノールやエタノールである場合、これらのアルコールも周知の方法を用いてバイオマスから製造されたものを用いるのが好ましい。
大気中に存在するCOのうち、放射性炭素(14C)を含むCOの濃度は、大気中において一定に保たれている。一方、植物は大気中の14Cを含むCOを光合成の過程において取り込むことで、自らの有機成分における炭素中の14Cの濃度が、大気中における14Cを含むCOの濃度と同じ比率となっており、その濃度は107.5pMC(percent Modern Carbon)である。また、動物における炭素も、植物に含まれる炭素に由来するため、動物の有機成分における炭素中の14Cの濃度も、植物と同様である。
ここで、トナー中に含まれる14Cの濃度をXpMCとすると、下記式(1)に従ってトナー中の炭素のうちのバイオマス由来の炭素の比率を求めることができる。
<式(1)>
バイオマス由来の炭素の比率(%)=(X/107.5)×100 (1)
また、カーボンニュートラルの観点から特に好ましいプラスチック製品として、製品に含まれる炭素中のバイオマス由来の炭素の割合が25%以上であるプラスチック製品に対して、バイオマスプラマーク(日本バイオプラスチック協会認証)が与えられる。そして、トナーに含まれる炭素中のバイオマス由来の炭素の割合が25%以上となる、トナー中の14Cの濃度Xを上記式(1)から求めると、26.9pMC以上となる。従って、トナーに含まれる炭素の放射性炭素同位体14Cの濃度が26.9pMC以上となるように、ポリエステルを調製することが好ましい。なお、石油化学製品の炭素元素中における14Cの濃度は、ASTM−D6866に従って測定できる。
結着樹脂のガラス転移点(Tg)は、30℃以上60℃以下が好ましく、35℃以上55℃以下がより好ましい。結着樹脂のガラス転移点は、以下の方法に従って測定できる。
結着樹脂のガラス転移点は、示差走査熱量計(DSC)を用いて、結着樹脂の比熱の変化点から求めることができる。より具体的には、測定装置として示差走査熱量計(例えば、セイコーインスツルメンツ株式会社製DSC−6200)を用い、結着樹脂の吸熱曲線を測定することで結着樹脂のガラス転移点を求めることができる。測定試料10mgをアルミパン中に入れ、リファレンスとして空のアルミパンを使用し、測定温度範囲25〜200℃、昇温速度10℃/分、という条件で測定して得られた結着樹脂の吸熱曲線より結着樹脂のガラス転移点を求めることができる。
結着樹脂の軟化点(Tm)は、60℃以上150℃以下が好ましく、70℃以上140℃以下がより好ましい。また、異なるTmを有する複数の樹脂を、結着樹脂の軟化点が上記の範囲内の値となるように組み合わせて用いることもできる。結着樹脂の軟化点は、以下の方法に従って測定できる。
<軟化点測定方法>
高架式フローテスター(例えば、CFT−500D(株式会社島津製作所製))を用いて結着樹脂の軟化点(Tm)の測定を行う。測定試料を高架式フローテスターにセットし、ダイス細孔経1mm、プランジャー荷重20kg/cm、昇温速度6℃/分の条件で、1cmの試料を溶融流出させて軟化点(Tm)を測定する。高架式フローテスターの測定により得られる、温度(℃)/ストローク(mm)に関するS字カーブから、結着樹脂の軟化点(Tm)を読み取る。
軟化点(Tm)の読み取り方を、図1を用いて説明する。ストロークの最大値をSとし、低温側のベースラインのストローク値をSとする。S字カーブ中の、ストロークの値が(S+S)/2となる温度を、測定試料の軟化点(Tm)とする。
結着樹脂がポリエステル樹脂である場合、ポリエステル樹脂の数平均分子量(Mn)は、1200以上2000以下が好ましい。ポリエステル樹脂の数平均分子量(Mn)と質量平均分子量(Mw)との比で表される、ポリエステル樹脂の分子量分布(Mw/Mn)は、9以上20以下が好ましい。結着樹脂がスチレンアクリル系樹脂である場合、スチレンアクリル系樹脂の数平均分子量(Mn)は、2000以上3000以下が好ましい。スチレンアクリル系樹脂の数平均分子量(Mn)と質量平均分子量(Mw)との比で表される、スチレンアクリル系樹脂の分子量分布(Mw/Mn)は、10以上20以下が好ましい。結着樹脂の数平均分子量(Mn)と質量平均分子量(Mw)とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用いて測定できる。
[磁性粉]
トナーコア粒子は磁性粉を含む。このようにして製造される磁性粉を含むトナーコア粒子を用いて製造されたトナー粒子を含むトナーは、磁性1成分現像剤として使用できる。好適な磁性粉としては、フェライト、及びマグネタイトのような鉄;コバルト、及びニッケルのような強磁性金属;鉄、及び/又は強磁性金属を含む合金;鉄、及び/又は強磁性金属を含む化合物;熱処理のような強磁性化処理を施された強磁性合金;二酸化クロムが挙げられる。
磁性粉の粒子径は、0.1μm以上1.0μm以下が好ましく、0.1μm以上0.5μm以下がより好ましい。このような範囲の粒子径の磁性粉を用いる場合、結着樹脂中に磁性粉を均一に分散させやすい。
本発明のトナーは、以下の工程(1)〜(4):
(1)pHを4に調整された濃度2質量%のベンゾヒドロキサム酸の水溶液50mL中で、トナーコア粒子の試料2gを、懸濁状態で60℃、6時間保持する工程、
(2)トナーコア粒子を含む懸濁液をろ過して、ろ液を得る工程、
(3)ろ液の波長440nmの光線に対する吸光度を測定する工程、及び
(4)工程(3)で測定された吸光度と、水溶液中でのベンゾヒドロキサム酸−鉄錯体の濃度と、ベンゾヒドロキサム酸−鉄錯体の水溶液の波長440nmの光線に対する吸光度とに関する検量線から、トナーコア粒子からの鉄の溶出量をろ液中の鉄濃度(mg/L)として測定する工程、
からなる方法で測定される、トナーコア粒子からの鉄の溶出量が10mg/L以下である、トナーコア粒子を用いて製造される。
本発明者らは、鋭意検討の結果、磁性粉を含むトナーコア粒子の表面で、熱硬化性樹脂のモノマーを反応させてシェル層を形成する場合に、シェル層の形成が阻害される原因が、シェル層の形成を行う際に、トナーコア粒子の水性分散液中にトナーコア粒子から溶出する鉄であることを見出した。
つまり、本発明者らは、トナーコア粒子の表面にシェル層を形成する際の、トナーコア粒子の水性分散液中にトナーコア粒子から溶出する鉄の溶出量を低減させることにより、トナーコア粒子の表面で熱硬化性樹脂のモノマーを良好に反応させてシェル層を形成できることを見出した。
トナーコア粒子の水性分散液中への、トナーコア粒子からの鉄の溶出量を低減する方法としては、以下のa)〜d):
a)トナーの磁性トナーとしての性能が阻害されない範囲内で、粒子径の大きな磁性粉を用いる方法、
b)トナーの磁性トナーとしての性能が阻害されない範囲内で、磁性粉の使用量を低減する方法、
c)トナーを用いて画像を形成する場合に悪影響が出ない範囲で、粒子径の大きなトナーコア粒子を用いる方法、及び
d)表面処理された磁性粉を用いる方法、
の方法が挙げられる。
これらの方法の中では、鉄の溶出量の抑制効果が特に高いことと、トナーの性能への影響が少ないことから、上記のd)法が好ましい。
d)法について、磁性粉の表面処理に用いる表面処理剤としては、鉄の溶出量を抑制できれば特に限定されず、種々の有機材料や無機材料を用いることができる。好ましい表面処理剤量の例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリ−n−プロポキシシラン、メチルトリイソプロポキシラン、メチルトリ−n−ブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリ−n−プロポキシシラン、エチルトリイソプロポキシラン、及びエチルトリ−n−ブトキシシランのような加水分解性シラン並びにその部分加水分解物;n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリエトキシシラン、n−オクチルトリエトキシシラン、n−デシルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、及び3−メタクリロキシプロピルジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプピルトリエトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、3−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラのようなシランカップリング剤;イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、及びイソプロペルトリス(ジオクチルピロホスフェート)チタネートのようなチタンカップリング剤;アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレートのようなアルミニウムカップリング剤;水ガラス(ケイ酸ナトリウム):硫酸バンド(硫酸アルミニウム)が挙げられる。
表面処理時に用いられる表面処理剤の量は、トナーコア粒子からの鉄の溶出量を、所定の量以下に抑制できれば特に限定されない。表面処理剤の使用量は、磁性粉の粒子径や比表面積を勘案して適宜調整される。
磁性粉の使用量は、トナーを1成分現像剤として使用する場合、トナー全量を100質量部とする場合に、35質量部以上60質量部以下が好ましく、40質量部以上60質量部以下がより好ましい。また、トナーを2成分現像剤として使用する場合、磁性粉の使用量は、トナー全量を100質量部とする場合に、20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましい。
[着色剤]
本発明のトナーは、磁性粉を必須の成分としてトナーコア粒子に含むため、通常黒色である。このため、トナーは、トナーを用いて形成した形成画像をより好ましい黒色の色相に調整する目的で、着色剤として、公知の染料又は顔料を含んでいてもよい。具体的には、顔料としてはカーボンブラックのような顔料が挙げられ、染料としてはアシッドバイオレットのような染料が挙げられる。
[離型剤]
トナーコア粒子は必要に応じて、離型剤を含んでいてもよい。離型剤は、通常、トナーの定着性や耐オフセット性を向上させる目的で使用される。
好適な離型剤としては、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、ポリオレフィン共重合物、ポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、及びフィッシャートロプシュワックスのような脂肪族炭化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワックス、及び酸化ポリエチレンワックスのブロック共重合体のような脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物;キャンデリラワックス、カルナバワックス、木ろう、ホホバろう、及びライスワックスのような植物系ワックス;みつろう、ラノリン、及び鯨ろうのような動物系ワックス;オゾケライト、セレシン、及びペトロラクタムのような鉱物系ワックス;モンタン酸エステルワックス、及びカスターワックスのような脂肪酸エステルを主成分とするワックス類;脱酸カルナバワックスのような脂肪酸エステルを一部、又は全部を脱酸化したワックスが挙げられる。
離型剤の使用量は、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上30質量部以下が好ましく、5質量部以上20質量部以下がより好ましい。
[電荷制御剤]
電荷制御剤は、帯電レベルや、所定の帯電レベルに短時間で帯電可能か否かの指標となる帯電立ち上がり特性を向上させ、耐久性や安定性に優れたトナーを得る目的で使用される。シェル層中に帯電機能を有する成分が含まれる場合、トナーコア粒子に電荷制御剤を使用しなくてもよい。トナーを正帯電させて現像を行う場合、正帯電性の電荷制御剤が使用され、トナーを負帯電させて現像を行う場合、負帯電性の電荷制御剤が使用される。
[シェル層を構成する樹脂]
シェル層を構成する樹脂は、熱硬化性樹脂のモノマーに由来する単位と、熱可塑性樹脂に由来する単位と、を含む。なお、本出願の明細書及び特許請求の範囲において、熱硬化性樹脂のモノマーに由来する単位とは、メラミンのようなモノマーにホルムアルデヒドに由来するメチレン基(−CH−)が導入された単位を意味する。
シェル層を構成する樹脂は熱硬化性樹脂のモノマーと熱可塑性樹脂との反応により形成されるため、熱可塑性樹脂に由来する単位は、熱硬化性樹脂のモノマーに由来する単位で架橋されている。このため、本発明のトナーが備えるシェル層は、熱可塑性樹脂に由来する単位に起因して適度な柔軟性を有すると共に、熱硬化性樹脂のモノマーが形成する三次元の架橋構造に起因して適度な機械的強度を有する。それゆえ、本発明のトナーのシェル層は、保管時や輸送時に容易に破壊されない一方で、定着時に、温度及び圧力が印可される場合に容易に破壊される。このような理由から、本発明のトナーは、シェル層が薄膜である場合でも、耐熱保存性に優れる。以下、シェル層を構成する樹脂を形成する際に、好適に使用できる、熱硬化性樹脂のモノマーと、熱可塑性樹脂とについて説明する。
〔熱硬化性樹脂のモノマー〕
熱硬化性樹脂のモノマーに由来する単位を樹脂に導入するために用いられるモノマーは、メラミン樹脂、尿素樹脂、及びグリオキザール樹脂からなるアミノ樹脂群より選択される1種以上の熱硬化性樹脂の形成に使用されるモノマー及び初期縮合物である。
メラミン樹脂は、メラミンとホルムアルデヒドとの重縮合物である。メラミン樹脂の形成に使用されるモノマーはメラミンである。尿素樹脂は、尿素とホルムアルデヒドとの重縮合物である。尿素樹脂の形成に使用されるモノマーは尿素である。グリオキザール樹脂は、グリオキザールと尿素との反応物と、ホルムアルデヒドとの重縮合物である。グリオキザール樹脂の形成に使用されるモノマーは、グリオキザールと尿素との反応物である。メラミン及び尿素や、グリオキザールと反応させる尿素は、周知の変性を受けていてもよい。熱硬化性樹脂のモノマーは、熱可塑性樹脂と反応させる前にホルムアルデヒドによりメチロール化された誘導体として使用できる。
本発明のトナーが備えるシェル層は、メラミンや、尿素に由来する窒素原子を含む。このため、窒素原子を含むシェル層を備える本発明のトナーは、正帯電されやすい。よって、本発明のトナーを正帯電させて画像を形成する場合、トナーに含まれるトナー粒子が所望する帯電量に正帯電されやすい。トナーに含まれるトナー粒子を所望する帯電量に正帯電させやすい点から、シェル層中の窒素原子の含有量は、10質量%以上が好ましい。
〔熱可塑性樹脂〕
樹脂に熱可塑性樹脂に由来する単位を導入するために用いられる熱可塑性樹脂は、メチロール基やアミノ基のような上述の熱硬化性樹脂のモノマーが有する官能基との反応性を有する官能基を持つ熱可塑性樹脂であれば特に限定されない。メチロール基やアミノ基のような上述の熱硬化性樹脂モノマーが有する官能基との反応性を有する官能基としては、水酸基、カルボキシル基、アミノ基のような活性水素原子を含む官能基が挙げられる。アミノ基は、カルバモイル基(−CONH)として熱可塑性樹脂中に含まれてもよい。シェル層の形成が容易であることから、熱可塑性樹脂としては、(メタ)アクリルアミドに由来する単位を含む樹脂や、カルボジイミド基、オキサゾリン基、及びグリシジル基のような官能基を有するモノマーに由来する単位を含む樹脂が好ましい。
シェル層の形成に使用される熱可塑性樹脂の具体例としては、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン−(メタ)アクリル系共重合体樹脂、シリコーン−(メタ)アクリルグラフト共重合体、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリビニルアルコール、及びエチレンビニルアルコール共重合体が挙げられる。これらの樹脂は、カルボジイミド基、オキサゾリン基、及びグリシジル基のような官能基を有するモノマーに由来する単位を含んでいてもよい。これらの中でも、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン−(メタ)アクリル系共重合体樹脂、及びシリコーン−(メタ)アクリルグラフト共重合体のような熱可塑性樹脂が好ましく、(メタ)アクリル系樹脂がより好ましい。
(メタ)アクリル系樹脂の調製に用いることができる(メタ)アクリル系のモノマーの例としては、(メタ)アクリル酸;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、及び(メタ)アクリル酸n−ブチルのような(メタ)アクリル酸アルキルエステル;(メタ)アクリル酸フェニルのような(メタ)アクリル酸アリールエステル;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、及び(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチルのような(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル;(メタ)アクリルアミド;(メタ)アクリル酸のエチレンオキシド付加物;(メタ)アクリル酸エステルのエチレンオキシド付加物のメチルエーテル、エチルエーテル、n−プロピルエーテル、及びn−ブチルエーテルのようなアルキルエーテルが挙げられる。
結着樹脂の溶解や、トナーコア粒子に含まれる離型剤成分の溶出が生じにくいことから、シェル層の形成は水性媒体中で行われるのが好ましい。このため、シェル層の形成に用いられる熱可塑性樹脂は水溶性であるのが好ましい。特に、シェル層の形成には、熱可塑性樹脂を水溶液として用いるのが好ましい。
シェル層を構成する樹脂中の、熱硬化性樹脂のモノマーに由来する単位の含有量(Ws)の、熱可塑性樹脂に由来する単位の含有量(Wp)に対する比(Ws/Wp)は3/7以上8/2以下が好ましく、4/6以上7/3以下がより好ましい。
シェル層の厚さは、1nm以上20nm以下が好ましく、1nm以上10nm以下がより好ましい。厚過ぎるシェル層を備えるトナー粒子を含むトナーを用いて画像を形成する場合、トナーを被記録媒体へ定着させる際にトナー粒子に圧力が印加されても、シェル層が破壊されにくい。この場合、トナーコア粒子に含まれる結着樹脂や離型剤の軟化又は溶融が速やかに進行せず、低温域でトナーを被記録媒体上に定着させにくい。一方、薄過ぎるシェル層は、強度が低い。シェル層の強度が低いと、輸送時のような状況での衝撃によってシェル層が破壊される場合がある。高温でトナーを保存する場合、シェル層の少なくとも一部が破壊されたトナー粒子は凝集しやすい。高温条件下では、シェル層が破壊された箇所を通じて離型剤のような成分がトナー粒子の表面に染み出しやすいためである。
シェル層の厚さは、トナー粒子の断面のTEM撮影像を市販の画像解析ソフトウェアを用いて解析することによって、計測できる。市販の画像解析ソフトウェアとしては、WinROOF(三谷商事株式会社製)のようなソフトウェアを用いることができる。具体的には、トナーの断面の略中心で直交する2本の直線を引き、当該2本の直線上の、シェル層と交差する4箇所の長さを測定する。このようにして測定される4箇所の長さの平均値を、測定対象の1個のトナー粒子が備えるシェル層の厚さとする。このようなシェル層の厚さの測定を、10個以上のトナーに対して行い、測定対象の複数のトナーそれぞれが備えるシェル層の膜厚の平均値を求める。求められる平均値を、トナーが備えるシェル層の膜厚とする。
シェル層が薄すぎる場合、TEM画像上でシェル層とトナーコア粒子との界面が不明瞭であるため、シェル層の厚さの測定が困難である場合がある。このような場合、TEM撮影と、エネルギー分散X線分光分析(EDX)とを組み合わせて、TEM画像中で、窒素のようなシェル層の材質に特徴的な元素のマッピングを行い、シェル層とトナーコア粒子との界面を明確化することで、シェル層の厚さを計測できる。
シェル層の厚さは、シェル層を形成するために使用される、熱硬化性樹脂のモノマー、及び熱可塑性樹脂のような材料の使用量を調整することで、調整できる。シェル層の厚さは、トナーコア粒子の比表面積に対する、熱硬化性樹脂のモノマーの量と、熱可塑性樹脂の量とから、下記式を用いて求めることもできる。
シェル層の厚さ=(熱硬化性樹脂のモノマーの量+熱可塑性樹脂の量)/トナーコア粒子の比表面積
[外添剤]
本発明のトナーに含まれるトナー粒子は、必要に応じてその表面に外添剤を付着させてもよい。なお、本出願の明細書、及び特許請求の範囲では、外添剤により処理される前の粒子を、トナー母粒子と記載する場合がある。
外添剤としては、シリカや、アルミナ、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、チタン酸ストロンチウム、及びチタン酸バリウムのような金属酸化物が挙げられる。
外添剤の粒子径は、0.01μm以上1.0μm以下が好ましい。
外添剤の使用量は、トナー母粒子100質量部に対して1質量部以上10質量部以下が好ましく、2質量部以上5質量部以下がより好ましい。
[トナーの製造方法]
トナーの製造方法は、前述の方法で測定される鉄の溶出量が所定の範囲内であるトナーコア粒子を、前述の所定の材質からなるシェル層で被覆できる方法であれば特に限定されない。以下、トナーの好適な製造方法に関して、トナーコア粒子の製造方法と、シェル層の形成方法とについて順に説明する。
〔トナーコア粒子の製造方法〕
トナーコア粒子の製造方法としては、結着樹脂中に、磁性粉と、必要に応じて着色剤、電荷制御剤、及び離型剤のような成分を良好に分散させることができれば特に限定されず、公知の方法から適宜選択できる。トナーコア粒子の製造方法としては、凝集法と、溶融混錬法とが挙げられる。
トナーコア粒子の表面をシェル層で被覆するにあたって、トナーコア粒子は、以下のような摩擦帯電特性を示すのが好ましい。
具体的には、標準キャリアと、標準キャリアに対して7質量%のトナーコア粒子とを、ターブラミキサーを用いて30分間混合する場合の、トナーコア粒子の摩擦帯電量が、−20μC/g以上−5μC/g以下であるのが好ましい。以下、摩擦帯電量の具体的な測定方法を説明する。
<摩擦帯電量測定方法>
日本画像学会から提供される標準キャリアN−01(負帯電極性トナー用標準キャリア)と、トナーコア粒子とを、ターブラミキサーを用いて30分間混合する。この時、トナーコア粒子の使用量は、標準キャリアの質量に対して7質量%である。混合後、トナーコア粒子の摩擦帯電量を、QMメーター(MODEL 210HS−2A(TREK社製))を用いて測定する。このようにして測定されるトナーコア粒子の摩擦帯電量は、トナーコア粒子が正負何れの極性に帯電されやすいかと、トナーコア粒子の帯電されやすさの指標となる。
通常、トナーコア粒子の表面に均一なシェル層を形成する場合、トナーコア粒子を、分散剤を含む水性媒体中で高度に分散させておく必要がある。しかし、トナーコア粒子がこのような摩擦帯電性を示す場合、水性媒体中で、トナーコア粒子が撹拌されることで、トナーコア粒子が負に帯電しやすい。そうすると、負に帯電されたトナーコア粒子と、含窒素化合物であって水性媒体中で正に帯電する熱硬化性樹脂のモノマーとが、相互に電気的に引き寄せられる。そして、トナーコア粒子の表面では、トナーコア粒子に吸着された熱硬化性樹脂のモノマーと、熱可塑性樹脂との反応が良好に進行する。このため、水性媒体中で負帯電するトナーコア粒子を用いてトナーコア粒子の表面にシェル層を形成する場合、分散剤を用いてトナーコア粒子を水性媒体中に高度に分散させずとも、トナーコア粒子の表面にシェル層を形成できる。
上記の特定の条件で測定される標準キャリアとの摩擦帯電量が所定の範囲内であるトナーコア粒子を用いてトナーを製造する場合、上記のように、分散剤を用いることなく、シェル層でトナーコア粒子が被覆されたトナー粒子を得ることができる。このようにして、トナー粒子を製造する場合、排水負荷の非常に高い分散剤を用いないことによって、トナー粒子を製造する際に排出される排水の全有機炭素濃度を、排水を希釈することなく、15mg/L以下の低いレベルとすることが可能となる。
以下、溶融混錬法を用いてトナーコア粒子を製造する方法と、凝集法を用いてトナーコア粒子を製造する方法とについて説明する。
<溶融混錬法>
溶融混練法は、必須成分である結着樹脂及び磁性粉と、着色剤、離型剤、及び電荷制御剤のような任意成分とを混合した後、混合物を溶融混練して得られる溶融混練物を、粉砕、分級して、所望の粒子径のトナーコア粒子を得る方法である。溶融混練法は、後述の凝集法と比較して、トナーコア粒子の調製が容易である利点を有する。一方で、溶融混練法は、粉砕工程を経てトナーコア粒子を得るがゆえに、球形度の高いトナーコア粒子を得にくい点で、凝集法よりも不利である。しかし、本発明のトナーを製造する際、後述するシェル層の形成工程では、シェル層の硬化反応が進行する際にトナーコア粒子が表面張力によって収縮することで、やや軟化したトナーコア粒子が球形化される。従って、本発明のトナーを製造する場合、トナーコア粒子の球形度が幾分低くても大きなデメリットとはならない。以上より、本発明のトナーの製造に用いるトナーコア粒子の製造方法としては、溶融混練法が特に好ましい。
<凝集法>
凝集法では、結着樹脂、磁性粉、離型剤、及び着色剤のようなトナーに含まれる成分を含む微粒子を水性媒体中で凝集させて凝集粒子を得た後、凝集粒子を加熱して、凝集粒子に含まれる成分を合一化させてトナーコア粒子を含む水性分散液を得る。水性分散液から分散剤のような成分を除去し、洗浄したトナーコア粒子を用いて、後述の方法でトナーコア粒子にシェル層を形成する。このような手順により、粉砕法でトナーコア粒子を製造した場合と同様のトナー粒子(トナー母粒子)を得られる。
〔シェル層の形成方法〕
トナーコア粒子を被覆するシェル層は、メラミン、尿素、及びグリオキザールと尿素との反応物や、これらとホルムアルデヒドとの付加反応によって生成される前駆体(メチロール化物)と、熱可塑性樹脂とを反応させて形成される。また、シェル層を形成する際には、シェル層の形成に用いる溶媒に対する、結着樹脂の溶解や、トナーコア粒子に含まれる離型剤のような成分の溶出を防ぐ必要がある。このため、シェル層の形成は、水のような溶媒中で行われるのが好ましい。
シェル層の形成は、シェル層を形成するための材料の水溶液にトナーコア粒子を添加して行われるのが好ましい。水性媒体中にトナーコア粒子を添加した後、水性媒体中にトナーコア粒子を良好に分散させる方法としては、分散液を強力に撹拌できる装置を用いてトナーコア粒子を水性媒体中に機械的に分散させる方法や、分散剤を含有する水性媒体中でトナーコア粒子を分散させる方法が挙げられる。分散剤を用いる方法では、水性媒体中にトナーコア粒子が均一に分散されるため、トナーコア粒子の表面を露出させることなくシェル層をより形成しやすい点で有利である。しかし、分散剤を用いる方法には、前述のように、排水中の全有機炭素量が高くなったり、後述する洗浄工程後に得られるトナー粒子(トナー母粒子)中に分散剤が微量に残ったりすることがある。トナー粒子(トナー母粒子)中に分散剤が残ると、分散剤がトナー粒子の帯電を阻害する問題がある。
分散液を強力に撹拌できる装置としては、ハイビスミックス(プライミクス株式会社製)のような装置が好ましい。
トナーコア粒子を含む水性分散液のpHは、シェル層の形成前に酸性物質を用いて4程度に調整されるのが好ましい。分散液のpHを酸性側に調整することで、後述するシェル層を形成させるために用いられる材料の重縮合反応が促進される。
必要に応じてトナーコア粒子を含む水性分散液のpHを調整した後、トナーコア粒子を含む水性分散液にシェル層を形成させるための材料を溶解させる。その後、水性分散液中で、トナーコア粒子の表面でのシェル層を形成させるための材料間の反応を進行させて、トナーコア粒子の表面を被覆するシェル層を形成する。
熱硬化性樹脂のモノマーと、熱可塑性樹脂とを反応させてシェル層を形成する際の温度は、40℃以上95℃以下が好ましく、50℃以上80℃以下がより好ましい。このような範囲内の温度下でシェル層を形成することで、シェル層の形成が良好に進行する。
結着樹脂が、ポリエステル樹脂のように水酸基やカルボキシル基を有する樹脂を含む場合、上記のような範囲内の温度下でシェル層を形成すると、トナーコア粒子の表面に露出する水酸基又はカルボキシル基と、熱硬化性樹脂のモノマーが有するメチロール基との反応を経て、トナーコア粒子を構成する結着樹脂とシェル層を構成する樹脂との間に共有結合が形成される。そうすると、トナーコア粒子にシェル層を強固に付着させることができる。
上記のようにしてシェル層を形成した後、シェル層で被覆されたトナーコア粒子を含む水性分散液を常温まで冷却して、トナー粒子(トナー母粒子)の分散液を得ることができる。その後、必要に応じて、トナー粒子(トナー母粒子)を洗浄する洗浄工程、トナー粒子(トナー母粒子)を乾燥する乾燥工程、及び、トナー母粒子の表面に外添剤を付着させる外添工程から選択される1以上の工程を経て、トナー粒子(トナー母粒子)の分散液からトナーが回収される。以下、洗浄工程、乾燥工程、及び外添工程について説明する。
(洗浄工程)
トナー粒子(トナー母粒子)は、必要に応じて、水を用いて洗浄される。好適な洗浄方法としては、トナー粒子(トナー母粒子)を含む水性分散液から、遠心分離法及びフイルタープレス法によって脱水と洗浄を行い固液分離しトナー粒子(トナー母粒子)をウエットケーキとして回収する方法が一般的である。
(乾燥工程)
トナー粒子(トナー母粒子)は、必要に応じて乾燥されてもよい。トナー粒子(トナー母粒子)を乾燥させる好適な方法としては、スプレードライヤー、流動層乾燥機、真空凍結乾燥器、及び減圧乾燥機のような乾燥機を用いる方法が挙げられる。これらの方法の中では、乾燥中のトナー粒子(トナー母粒子)の凝集を抑制しやすいことからスプレードライヤーを用いる方法がより好ましい。スプレードライヤーを用いる場合、トナー母粒子の分散液と共に、シリカのような外添剤の分散液を噴霧することによって、トナー母粒子の表面に外添剤を付着させることができる。
(外添工程)
トナー粒子(トナー母粒子)は、必要に応じてその表面に外添剤が付着したものであってもよい。上記方法により得られるトナー母粒子の表面に外添剤を付着させる好適な方法としては、外添剤がトナー母粒子表面に埋没しないように条件を調整して、ヘンシェルミキサーやナウターミキサーのような混合機を用いて、トナー母粒子と外添剤とを混合する方法が挙げられる。
以上説明した本発明の静電潜像現像用磁性トナーは、耐熱保存性に優れ、高温高湿環境下でも、所望する帯電量に帯電され、画像を形成する際に感光体の表面を摩耗させにくく、トナーの製造時にトナー粒子の凝集体を生じにくい。このため、本発明の静電潜像現像用磁性トナーは、種々の画像形成装置で好適に使用できる。
以下、実施例を用いて本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は実施例の範囲に何ら限定されるものではない。
[製造例1]
〔ポリエステル樹脂の製造〕
以下の方法に従って、ガラス転移点53.8℃、軟化点100.5℃、数平均分子量(Mn)1460、分子量分布(Mw/Mn)12.7、酸価16.8mgKOH/g、及び水酸基価22.8mgKOH/gであるポリエステル樹脂を製造した。
テレフタル酸1245g、イソフタル酸1245g、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物1248g、及びエチレングリコール744gを、5Lの4つ口フラスコに仕込んだ。次いで、フラスコ内を窒素雰囲気とし、撹拌しながらフラスコ内部の温度を250℃まで上昇させた。次いで、常圧、250℃で4時間反応を行った後、三酸化アンチモン0.875g、トリフェニルホスフェート0.548g、及びテトラブチルチタネート0.102gを、フラスコ内に添加した。次いで、フラスコ内を0.3mmHgに減圧して、フラスコ内部の温度を280℃まで上昇させた。次いで、280℃で6時間、反応を行い、数平均分子量1,300のポリエステル樹脂を得た。次いで、架橋剤として、トリメリット酸30.0gをフラスコ内に添加し、フラスコ内部の圧力を常圧に戻し、フラスコ内部の温度を270℃まで降下させた。次いで、常圧、270℃で1時間、反応を行った。反応終了後、フラスコの内容物を取り出し、冷却してポリエステル樹脂を得た。
[製造例2]
〔磁性粉a〜gの製造〕
以下、磁性粉a〜gは、同一のマグネタイト粒子を用いて調製した。
(磁性粉a)
マグネタイト粒子(平均粒子径:0.18μm、形状:8面体、PMT−92(戸田工業株式会社製)と、マグネタイト粒子の質量に対して2質量%のエチルシリケートとを、ホモミキサー(プライミクス株式会社製)を用いて、回転速度3000rpmで混合した(以下、ホモミキサーを用いる混合は全て同じ回転速度で行った)。得られた混合物を、イオン交換水で洗浄した後、フイルタープレスを用いて脱水した。洗浄及び脱水工程の後、混合物を、恒温器を用いて200℃、3時間の条件で熱処理し、表面処理されたマグネタイト粒子である磁性粉aを得た。
磁性粉(マグネタイト粒子)の平均粒子径は、下記方法に従って測定した。磁性粉(マグネタイト粒子)の形状は、走査型電子顕微鏡(JSM−7600(日本電子株式会社製))を用いて撮影した写真(倍率10,000〜50,000倍)を用いて確認した。
<磁性粉(マグネタイト粒子)の平均粒子径の測定方法>
磁性粉(マグネタイト粒子)の平均粒子径は、透過型電子顕微鏡(JSM−7600(日本電子株式会社製))を用いて倍率1万倍で撮影した画像をさらに4倍に拡大した画像を用いて測定した。具体的には、電子顕微鏡画像上の任意の300個の磁性粉についてマーチン径(円相当径)を測定し、300個の磁性粉のマーチン径の平均値を算出することで、磁性粉の平均粒子径を求めた。
(磁性粉b)
マグネタイト粒子と、マグネタイト粒子の質量に対して300質量%のイオン交換水とを、ホモミキサー用いて混合し、マグネタイト粒子を含む水性分散液を得た。その後、塩酸を用いて、水性分散液のpHを4に調整した。pHを4に調整した後、水性分散液に、マグネタイト粒子の質量に対して2質量%のメトキシシランカップリング剤(Z−6030(東レ・ダウコーニング株式会社製))を添加し、ホモミキサーを用いて混合することでカップリング反応を行った。その後、水性分散液から固形分をろ過及び乾燥させることで、表面処理されたマグネタイト粒子である磁性粉bを得た。
(磁性粉c)
マグネタイト粒子と、マグネタイト粒子の質量に対して2質量%のケイ酸ナトリウム(JIS 3号)とを、ホモミキサーを用いて混合した。得られた混合物を、イオン交換水を用いて洗浄した後、フイルタープレスを用いて脱水した。このような洗浄及び脱水の工程を2回繰り返し、混合物からナトリウム成分を除去した。洗浄水中のイオン導電度が10ジーメンス未満となったことを確認することで、ナトリウム成分が除去されたことを確認した。洗浄及び脱水工程の後、混合物を、恒温器を用いて200℃、3時間の条件で熱処理し、表面処理されたマグネタイト粒子である磁性粉cを得た。
(磁性粉d)
マグネタイト粒子と、マグネタイト粒子の質量に対して2質量%の硫酸バンド(日本軽金属株式会社製、硫酸アルミニウムを主成分として含む)を含む、水溶液(濃度8質量%)とをホモミキサーを用いて混合した。得られた混合物を、イオン交換水で洗浄した後、フイルタープレスを用いて脱水した。洗浄及び脱水工程の後、混合物を、恒温器を用いて200℃、3時間の条件で熱処理した。熱処理された固形物を水で洗浄した後、乾燥させることで、表面処理されたマグネタイト粒子である磁性粉dを得た。
(磁性粉e)
マグネタイト粒子と、マグネタイト粒子の質量に対して300質量%のイオン交換水とを、ホモミキサーを用いて混合し、マグネタイト粒子を含む水性分散液を得た。その後、水酸化ナトリウムを用いて、水性分散液のpHを9に調整した。pHを9に調整した後、水性分散液に、マグネタイト粒子の質量に対して2質量%のアミノシシランカップリング剤(Z−6011(東レ・ダウコーニング株式会社製))を添加し、ホモミキサーを用いて混合することでカップリング反応を行った。その後、水性分散液から固形分をろ過及び乾燥させることで、表面処理されたマグネタイト粒子である磁性粉eを得た。
(磁性粉f)
表面処理されていないマグネタイト粒子を磁性粉fとして用いた。
(磁性粉g)
エチルシリケートの使用量を、マグネタイト粒子の質量に対して0.5質量%に変える他は、磁性粉aと同様にして磁性粉gを得た。
[実施例1〜4、及び比較例1〜3]
〔トナーコア粒子の製造〕
ポリエステル樹脂100質量部と、表1及び2に記載の種類の磁性粉100質量部と、離型剤(エステルワックス、WEP−3(日油株式会社製))5質量部とを、混合機(ヘンシェルミキサー)を用いて混合し、混合物を得た。次いで、混合物を、2軸押出機(PCM−30(株式会社池貝製))を用いて溶融混練して混練物を得た。混練物を、機械式粉砕機(ターボミル(ターボ工業株式会社製))を用いて粉砕し、粉砕物を得た。粉砕物を、分級機(エルボージェット(日鉄鉱業株式会社製))を用いて分級し、体積平均粒子径(D50)が6.0μmのトナーコア粒子を得た。トナーコア粒子の体積平均粒子径は、コールターカウンターマルチサイザー3(ベックマン・コールター社製)を用いて測定した。
得られたトナーコア粒子を用いて標準キャリアとの摩擦帯電量の測定と、pH4に調整されたベンゾヒドロキサム酸の水溶液中でのトナーコア粒子からの鉄の溶出量(以下、単にトナーコア粒子からの鉄の溶出量ともいう)の測定をした。トナーコア粒子の標準キャリアとの摩擦帯電量、及びトナーコア粒子からの鉄の溶出量の測定結果を表1及び2に記す。トナーコア粒子の標準キャリアとの摩擦帯電量と、トナーコア粒子からの鉄の溶出量とを、以下の方法に従って測定した。
<標準キャリアとの摩擦帯電量の測定方法>
日本画像学会から提供される標準キャリアN−01(負帯電極性トナー用標準キャリア)と、標準キャリアの質量に対して7質量%のトナーコア粒子とを、ターブラミキサーを用いて30分間混合した。得られた混合物を測定試料として、標準キャリアと摩擦させた場合のトナーコア粒子の摩擦帯電量を、QMメーター(MODEL 210HS−2A(TREK社製))を用いて測定した。
<磁性粉からの鉄の溶出量の測定方法>
pH4に調整されたベンゾヒドロキサム酸の水溶液中での鉄の溶出量を、以下の工程(1)〜(4)からなる方法で測定した。
工程(1):pHを4に調整された濃度2質量%のベンゾヒドロキサム酸の水溶液50mL中で、トナーコア粒子の試料2gを、懸濁状態で60℃、6時間保持した。
工程(2):トナーコア粒子を含む懸濁液をろ過して、ろ液を得た。
工程(3):ろ液の波長440nmの光線に対する吸光度を測定した。
工程(4):工程(3)で測定された吸光度と、水溶液中でのベンゾヒドロキサム酸−鉄錯体の濃度と、ベンゾヒドロキサム酸−鉄錯体の水溶液の波長440nmの光線に対する吸光度とに関する検量線から、トナーコア粒子からの鉄の溶出量をろ液中の鉄濃度(mg/L)として測定した。
〔シェル層形成工程〕
温度計及び撹拌羽根を備えた容量1Lの3つ口フラスコに、イオン交換水300mLを入れた後、ウォーターバスを用いてフラスコ内温を30℃に保持した。次いで、フラスコ内に希塩酸を加えて、フラスコ内の水性媒体のpHを4に調整した。pH調整後、フラスコ内に、シェル層の原料として、メチロールメラミン水溶液(ミルベン607(昭和電工株式会社製)、固形分濃度80質量%)2mLと、熱可塑性樹脂の水溶液(固形分濃度11質量%の水溶性ポリアクリルアミド水溶液)2mLとを添加した。次いで、フラスコの内容物を撹拌し、シェル層の原料を水性媒体に溶解させ、シェル層の原料の水溶液(A)を得た。
水溶液(A)に、トナーコア粒子300gを添加し、フラスコの内容物を、200rpmの速度で1時間撹拌した。次いで、フラスコ内に、イオン交換水500mLを追加した。その後、フラスコの内容物を100rpmで撹拌しながら、1℃/分の速度で、フラスコ内温を70℃まで上げた。昇温後、同温度、100rpmの条件でフラスコの内容物を2時間撹拌し続けた。その後、フラスコ内に、水酸化ナトリウムを加えて、フラスコの内容物のpHを7に調整した。次いで、フラスコの内容物を、常温まで冷却して、トナー母粒子を含む分散液を得た。
なお、比較例1及び2では、シェル層の原料の水溶液(A)にトナーコア粒子を添加した際に、トナーコア粒子の一部で凝集が確認されたが、シェル層が形成されたトナー粒子が得られた。一方、比較例3ではシェル層の原料の水溶液(A)にトナーコア粒子を添加した際に、トナーコア粒子が著しく凝集し、トナーコア粒子の凝集粒子にシェル層が形成されたため、粗大なトナー粒子が得られた。このような凝集が生じたのは、トナーコア粒子に含まれる磁性粉から溶出した鉄が鉄イオンとなり、カチオン性の鉄イオンを介在して、ポリエステル樹脂を含むアニオン性のトナーコア粒子を引き付けられたためと推察される。
〔洗浄工程〕
ブフナーロートを用いて、トナー母粒子を含む分散液からトナー母粒子のウエットケーキを得た。トナー母粒子のウエットケーキを再度イオン交換水に分散させてトナー母粒子を洗浄した。トナー母粒子のイオン交換水による同様の洗浄を5回繰り返した。
〔乾燥工程〕
トナー母粒子のウエットケーキを、濃度50質量%のエタノール水溶液に分散させてスラリーを調製した。得られたスラリーを連続式表面改質装置(コートマイザー(フロイント産業株式会社製))に供給することにより、スラリー中のトナー母粒子を乾燥させて、トナー母粒子を得た。コートマイザーを用いる乾燥条件は、熱風温度45℃、ブロアー風量2m/分であった。
〔外添工程〕
乾燥工程で得られたトナー母粒子100質量部と、シリカ(REA90(日本アエロジル株式会社製))0.5質量部とを、10Lヘンシェルミキサー(日本コークス工業株式会社製)を用いて、5分間混合して外添剤を付着させた。その後、200メッシュ(目開き75μm)の篩によりトナーを篩別した。
≪トナーの物性値測定≫
実施例1〜4、及び比較例1〜3のトナーについて、pH4に調整されたベンゾヒドロキサム酸の水溶液中でのトナー粒子からの鉄の溶出量(以下、単にトナーからの鉄の溶出量ともいう)と、トナー粒子が備えるシェル層の厚さと、トナーの平均円形度とを測定した。測定結果を、表1及び2に記す。
<トナーからの鉄の溶出量>
試料をトナー粒子に変える他は、上述の磁性粉からの鉄の溶出量の測定方法と同様の方法でトナーからの鉄の溶出量を測定した。
<シェル層の厚さ>
トナー粒子の断面のTEM写真を、以下の方法に従って撮影した。トナー粒子の断面のTEM写真から、以下の方法に従って、シェル層の厚さを測定した。
(トナー粒子の断面のTEM写真の撮影方法)
まず、トナーを常温硬化性のエポキシ樹脂中に分散させ、40℃の雰囲気に2日間静置し、硬化物を得た。得られた硬化物を、四酸化オスミウムを用いて染色した。その後、得られた硬化物から、ミクロトーム(EM UC6(ライカ株式会社製))を用いて、厚さ200nmのトナー粒子の断面観察用の薄片試料を切り出した。得られた薄片試料を、透過型電子顕微鏡(TEM、JSM−6700F(日本電子株式会社製))を用いて倍率3000倍及び10000倍で観察し、トナー粒子の断面のTEM写真を撮影した。
(シェル層の厚さの測定方法)
シェル層の厚さは、トナー粒子の断面のTEM撮影像を画像解析ソフトウェア(WinROOF(三谷商事株式会社製))を用いて解析することで計測した。具体的には、トナー粒子の断面の略中心点で直交する2本の直線を引き、当該2本の直線上の、シェル層と交差する4箇所の長さを測定した。このようにして測定される4箇所の長さの平均値を、測定対象の1個のトナー粒子が備えるシェル層の厚さとした。このようなシェル層の厚さの測定を、10個のトナー粒子に対して行い、測定対象の複数のトナー粒子それぞれが備えるシェル層の膜厚の平均値を求めた。求められた平均値を、トナー粒子が備えるシェル層の膜厚とした。
<平均円形度>
フロー式粒子像分析装置(FPIA−3000(シスメックス株式会社製))を用いてトナーに含まれる粒子径3μm以上10μm以下のトナー粒子の平均円形度を測定した。23℃、60%RHの環境下で、円相当径0.60μm以上400μm以下の範囲のトナー粒子について、トナー粒子像と同じ投影面積を持つ円の円周の長さ(L)と、トナー粒子投影像の外周の長さ(L)とを測定し、下式に従って円形度を求めた。円相当径3μm以上10μm以下の測定したトナー粒子の円形度の総和を、円相当径3μm以上10μm以下の測定したトナー粒子数で除した値を平均円形度とした。
(円形度算出式)
円形度a=L/L
≪評価1≫
実施例1〜4、及び比較例1〜3のトナーについて、以下の方法に従って、耐熱保存性、及び所定環境下でのトナーの帯電量を評価した。実施例1〜4、及び比較例1〜3のトナーの耐熱保存性、及び所定環境下でのトナーの帯電量の評価結果を、表1及び2に記す。
<耐熱保存性評価>
トナー2gを、容量20mLのポリ容器に秤量し、60℃に設定された恒温器内に3時間静置することで、耐熱保存性評価用のトナーを得た。その後、耐熱保存性評価用のトナーを、パウダーテスター(ホソカワミクロン株式会社製)のマニュアルに従い、レオスタッド目盛り5、時間30秒の条件で、パウダーテスターに設置した100メッシュ(目開き150μm)の篩を用いて篩別した。篩別後に、篩上に残留したトナーの質量を測定した。篩別前のトナーの質量と、篩別後に篩上に残留したトナーの質量とから、下式に従って凝集度(%)を求めた。算出された凝集度から、下記基準に従って耐熱保存性を評価した。○評価を合格とした。
(凝集度算出式)
凝集度(%)=(篩上に残留したトナー質量/篩別前のトナーの質量)×100
○:凝集度が20%以下。
×:凝集度が20%超。
<所定環境下のトナーの帯電量>
日本画像学会から提供される標準キャリアN−01(負帯電極性トナー用標準キャリア)と、標準キャリアの質量に対して5質量%のトナーとを、常温常湿(25℃、50〜60%RH)、及び高温低湿(32℃、83〜88%RH)のそれぞれの環境下で混合した。標準キャリアとトナーとの混合は、ターブラミキサーを用いて10分間行った。得られた混合物を測定試料として、標準キャリアと摩擦させた場合のトナーの帯電量を、QMメーター(MODEL 210HS−2A(TREK社製))を用いて測定した。常温常湿、及び高温低湿のそれぞれの環境下で得られた測定試料について、測定された帯電量から、下記基準に従ってトナーの帯電量を評価した。○評価を合格とした。
○:帯電量が10μC/g以上40μC/g以下。
×:帯電量が10μC/g未満、40μC/g超。
≪評価2≫
実施例1〜4、及び比較例1〜3のトナーを用いて、以下の方法に従って、低温定着性、及び感光体研磨量を評価した。実施例1〜4、及び比較例1〜3のトナーの低温定着性、及び感光体研磨量の評価結果を、表1及び2に記す。
<低温定着性評価>
評価機として、定着温度を調節できるように改造したプリンター(LS−6960DN(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製))を用いた。評価機は、線速を300mm/秒、及びトナー載り量を1.0mg/cmに設定して、被記録媒体に未定着のベタ画像を形成した。定着温度を100℃以上200℃以下の範囲で、評価機の定着装置の定着温度を100℃から5℃ずつ上昇させて、未定着のベタ画像を定着させた。ベタ画像を定着させた被記録媒体を、画像を形成した面が内側となるように半分に折り曲げ、布帛で覆った1kgの分銅を用いて、折り目上を5往復摩擦した。次いで、被記録媒体を広げ、折り曲げ部のトナーの剥がれが1mm以下の場合を合格と判定し、1mm超の場合を不合格と判定した。トナーの剥がれが合格と判定される最低の定着温度を、最低定着温度とした。低温定着性を、下記基準により評価した。
○:最低定着温度が160℃以下。
×:最低定着温度が160℃超。
<感光体研磨量評価>
評価機として、感光体に有機感光体(OPC)を備えたプリンター(FS−1370DN(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製)、35枚/分)を用いた。まず、OPCの厚さを測定し(32μm)、続いて、評価機を用いてISO/IEC19752標準原稿にパターン画像を10万枚連続して形成する連続画像形成試験を行った。連続画像形成試験後に、連続画像形成試験前に厚さを測定した箇所と同じ箇所のOPCの厚さを測定し、連続画像形成試験前後のOPCの厚さの減少量を測定した。OPCの厚さの測定には光干渉分光器(Solid Lambda Thickness(カールツァイス株式会社製))を用いて測定した。感光体研磨量を、下記基準に従って評価した。
○:OPCの厚さの減少量が10μm以下。
×:OPCの厚さの減少量が10μm超。
Figure 0005858957
Figure 0005858957
実施例1〜4から、
・結着樹脂及び磁性粉を含むトナーコア粒子と、トナーコア粒子の表面を被覆するシェル層と、からなるトナー粒子を含むトナーであって、
・シェル層が、熱硬化性樹脂のモノマーに由来する単位と、熱可塑性樹脂に由来する単位と、を含む樹脂からなり、
・熱硬化性樹脂が、メラミン樹脂、尿素樹脂、及びグリオキザール樹脂からなるアミノ樹脂群より選択される1種以上の樹脂であり、
・所定の方法で測定されるトナーコア粒子からの鉄の溶出量が10mg/L以下である
トナーは、耐熱保存性に優れ、高温高湿環境下でも、所望する帯電量に帯電され、画像を形成する際に感光体の表面を摩耗させにくく、トナーの製造時にトナー粒子の凝集体を生じにくいことが分かる。
比較例1〜3から、所定の方法で測定されるトナーコア粒子からの鉄の溶出量が10mg/L超であるトナーは、トナーの製造時にトナーコア粒子の凝集粒子が生じやすく、高温高湿環境下で所望する帯電量に帯電されにくく、画像を形成する際に感光体の表面を摩耗させやすいことが分かる。また、比較例2及び3から、所定の方法で測定されるトナーコア粒子からの鉄の溶出量が40mg/L以上であるトナーは、上記に加え、耐熱保存性に劣ることが分かる。

Claims (3)

  1. 結着樹脂及び磁性粉を含むトナーコア粒子と、
    前記トナーコア粒子の表面を被覆するシェル層とからなるトナー粒子を含む、静電潜像現像用磁性トナーであって、
    前記トナーコア粒子が、下式[I]:
    Figure 0005858957
    (Rは炭素原子数4〜22個を有する脂肪族炭化水素基を表し、Aは炭素原子1〜50個を有する脂肪族の二価基を表し、Bは−O−又は−NH−を表し、Mはスルホン酸と塩を形成し得るカチオンまたはカチオン性根を表す。mとnとは、それぞれ独立に0又は1を表す。)
    で示される単位を少なくとも5モル%含む界面活性重合体を含有せず、
    前記シェル層が、熱硬化性樹脂のモノマーに由来する単位と、熱可塑性樹脂に由来する単位と、を含む樹脂からなり、
    前記熱硬化性樹脂が、メラミン樹脂、尿素樹脂、及びグリオキザール樹脂からなるアミノ樹脂群より選択される1種以上の樹脂であり、
    以下の工程(1)〜(4):
    (1)pHを4に調整された濃度2質量%のベンゾヒドロキサム酸の水溶液50mL中で、前記トナーコア粒子の試料2gを、懸濁状態で60℃、6時間保持する工程、
    (2)前記トナーコア粒子を含む懸濁液をろ過して、ろ液を得る工程、
    (3)ろ液の波長440nmの光線に対する吸光度を測定する工程、及び
    (4)工程(3)で測定された吸光度と、水溶液中でのベンゾヒドロキサム酸−鉄錯体の濃度と、ベンゾヒドロキサム酸−鉄錯体の水溶液の波長440nmの光線に対する吸光度とに関する検量線から、前記トナーコア粒子からの鉄の溶出量をろ液中の鉄濃度(mg/L)として測定する工程、
    からなる方法で測定される、前記トナーコア粒子からの鉄の溶出量が10mg/L以下である、静電潜像現像用磁性トナー。
  2. 標準キャリアと、前記標準キャリアの質量に対して7質量%の前記トナーコア粒子とを、ターブラミキサーを用いて30分間混合する場合の、前記トナーコア粒子の摩擦帯電量が、−20μC/g以上−5μC/g以下である、請求項1に記載の静電潜像現像用磁性トナー。
  3. 前記シェル層の厚さが1nm以上20nm以下である、請求項1又は2に記載の静電潜像現像用磁性トナー。
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