JP5822815B2 - 静電潜像現像用トナー - Google Patents

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Description

本発明は、静電潜像現像用トナーに関する。
一般に電子写真法では、感光体ドラムの表面を帯電させた後、形成すべき画像に応じた露光を行って感光体ドラムの表面に静電潜像を形成する。形成した静電潜像をトナーで現像してトナー像を形成する。さらに、形成したトナー像を記録媒体に転写して高品質な画像を得ている。通常、トナー像の形成に使用するトナーには、熱可塑性樹脂のような結着樹脂に、着色剤、電荷制御剤、離型剤、磁性材料のような成分を混合した後、混練、粉砕、分級工程を経て得られる、平均粒径5μm以上10μm以下のトナー粒子(トナー母粒子)が用いられる。
そして、一般的にはトナーに流動性を付与したり、トナーの帯電制御を行ったり、トナークリーニング性を向上させたりするために、シリカや酸化チタンのような無機微粉末が外添剤として添加される。
しかし、シリカや酸化チタンのような無機微粉末は一般的に負に帯電する傾向があり、特にシリカは強い負帯電性を示す。そこで、これらの無機微粉末を正帯電性のトナーに用いる場合、その表面に正帯電性の極性基が導入された無機微粉末が使用される。このような正帯電性の極性基を有する無機微粉末が外添されたトナーとして、アミノ基含有シランカップリング剤で処理されたシリカを外添剤として含むトナーが知られている(特許文献1、実施例参照)。
また、結着樹脂と着色剤とからなるトナー母粒子の表面にシリカが外添されているトナーであって、シリカが、表面がアミノシランで処理されたシリカAと、表面が疎水化処理剤で処理されたシリカBとからなるトナーも知られている(特許文献2参照)。特許文献2には、シリカの疎水化のための処理剤として、第4級アンモニウム塩ポリマーや、アミン変性シリコンオイルが開示されている。
特開2006−251267号公報 特開平10−039534号公報
しかし、特許文献1及び2に記載のトナーに外添剤として含まれる、その表面にアミノ基のような親水性基を有するシリカは、水分を取り込みやすい。親水性基を有するシリカの水分の取り込みは、高温高湿環境下で顕著である。そして、シリカが水分を取り込む場合、トナーの帯電性が低下することに起因して、かぶりのような画像不良や、トナー飛散が起こりやすい。
本発明は、上記の課題に鑑みなされたものであり、常温常湿環境下や高温高湿環境下でトナーを長期間保存した後に画像を形成する場合に、所望する帯電量に帯電され、常温常湿環境下や高温高湿環境下で長期にわたり画像を形成する場合に、所望する帯電量に帯電されるとともに、逆帯電トナーの発生に起因するトナー飛散の発生を抑制できる、静電潜像現像用トナーを提供することを目的とする。
本発明者らは、少なくとも結着樹脂を含むトナー母粒子の表面に外添剤が付着している静電潜像現像用トナーについて、外添剤が、含窒素樹脂を含むコート層で被覆されたシリカを含むものとすることで、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は以下のものを提供する。
本発明は、少なくとも結着樹脂を含むトナー母粒子の表面に外添剤が付着しており、
前記外添剤が、含窒素樹脂を含むコート層で被覆されたシリカを含む、静電潜像現像用トナーに関する。
本発明によれば、常温常湿環境下や高温高湿環境下でトナーを長期間保存した後に画像を形成する場合に、所望する帯電量に帯電され、常温常湿環境下や高温高湿環境下で長期にわたり画像を形成する場合に、所望する帯電量に帯電されるとともに、逆帯電トナーの発生に起因するトナー飛散の発生を抑制できる、静電潜像現像用トナーを提供することができる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態になんら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内で、適宜変更を加えて実施できる。なお、説明が重複する箇所については、適宜説明を省略する場合があるが、発明の要旨を限定するものではない。
[静電潜像現像用トナー]
本発明の静電潜像現像用トナー(以下、単にトナーともいう)は、少なくとも結着樹脂を含むトナー母粒子の表面に外添剤が付着したものである。そして、トナー母粒子は、結着樹脂に加え、必要に応じて、着色剤、電荷制御剤、離型剤、及び磁性粉のような成分を含んでいてもよい。また、外添剤は含窒素樹脂を含むコート層により被覆されたシリカを含む。本発明の静電潜像現像用トナーは、所望によりキャリアと混合して2成分現像剤として用いることもできる。以下、結着樹脂、着色剤、電荷制御剤、離型剤、磁性粉、及び外添剤と、トナー母粒子の製造方法と、外添処理方法と、2成分現像剤に用いられるキャリアとについて、順に説明する。
〔結着樹脂〕
トナーに含まれる結着樹脂は、従来からトナー用の結着樹脂として用いられている樹脂であれば特に制限されない。結着樹脂の具体例としては、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレンアクリル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、N−ビニル系樹脂、及びスチレン−ブタジエン樹脂のような熱可塑性樹脂が挙げられる。これらの樹脂の中でも、トナー中での着色剤の分散性、トナーの帯電性、用紙に対する定着性の面から、スチレンアクリル系樹脂、及びポリエステル樹脂が好ましい。以下、スチレンアクリル系樹脂、及びポリエステル樹脂について説明する。
スチレンアクリル系樹脂は、スチレン系単量体とアクリル系単量体との共重合体である。スチレン系単量体の具体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、α−クロロスチレン、o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン、及びp−エチルスチレンが挙げられる。アクリル系単量体の具体例としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸iso−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸iso−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸n−ブチル、メタアクリル酸iso−ブチルのような(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられる。
ポリエステル樹脂は、アルコール成分とカルボン酸成分との縮重合ないし共縮重合を用いて得られるものを使用することができる。ポリエステル樹脂を合成する際に用いられる成分としては、以下の2価又は3価以上のアルコール成分や2価又は3価以上のカルボン酸成分が挙げられる。
2価又は3価以上のアルコール成分の具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールのようなジオール類;ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールAのようなビスフェノール類;ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、ジグリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼンのような3価以上のアルコール類が挙げられる。
2価又は3価以上のカルボン酸成分の具体例としては、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、マロン酸、あるいはn−ブチルコハク酸、n−ブテニルコハク酸、イソブチルコハク酸、イソブテニルコハク酸、n−オクチルコハク酸、n−オクテニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸、イソドデシルコハク酸、イソドデセニルコハク酸のようなアルキル又はアルケニルコハク酸のような2価カルボン酸;1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、エンポール三量体酸のような3価以上のカルボン酸が挙げられる。これらの2価、又は3価以上のカルボン酸成分は、酸ハライド、酸無水物、低級アルキルエステルのようなエステル形成性の誘導体として用いてもよい。ここで、「低級アルキル」とは、炭素原子数1から6のアルキル基を意味する。
結着樹脂がポリエステル樹脂である場合の、ポリエステル樹脂の軟化点は、80℃以上150℃以下であることが好ましく、90℃以上140℃以下がより好ましい。
結着樹脂としては、トナーの用紙に対する定着性が良好であることから熱可塑性樹脂を用いることが好ましいが、熱可塑性樹脂単独で使用するだけでなく、熱可塑性樹脂に架橋剤や熱硬化性樹脂を添加することができる。結着樹脂内に一部架橋構造を導入することで、トナーの用紙に対する定着性を低下させることなく、トナーの保存安定性、形態保持性、耐久性のような特性を向上させることができる。
熱可塑性樹脂とともに使用できる熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂やシアネート系樹脂が好ましい。好適な熱硬化性樹脂の具体例としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ポリアルキレンエーテル型エポキシ樹脂、環状脂肪族型エポキシ樹脂、シアネート樹脂が挙げられる。これらの熱硬化性樹脂は、2種以上を組み合わせて使用できる。
結着樹脂のガラス転移点(Tg)は、50℃以上65℃以下が好ましく、50℃以上60℃以下がより好ましい。結着樹脂のガラス転移点が低すぎる場合、画像形成装置の現像部の内部でトナー同士が融着したり、保存安定性の低下に起因して、トナー容器の輸送時やトナー容器の倉庫での保管時にトナー同士が一部融着したりする場合がある。また、ガラス転移点が高すぎる場合、結着樹脂の強度が低下し、潜像担持部(像担持体:感光体)にトナーが付着しやすい。ガラス転移点が高すぎる場合、トナーが用紙に対して低温で良好に定着しにくい傾向がある。
なお、結着樹脂のガラス転移点は、示差走査熱量計(DSC)を用いて、結着樹脂の比熱の変化点から求めることができる。より具体的には、測定装置としてセイコーインスツルメンツ株式会社製示差走査熱量計DSC−6200を用い、結着樹脂の吸熱曲線を測定することで結着樹脂のガラス転移点を求めることができる。測定試料10mgをアルミパン中に入れ、リファレンスとして空のアルミパンを使用する。測定温度範囲25℃以上200℃以下、昇温速度10℃/minで常温常湿下にて測定して得られた結着樹脂の吸熱曲線を用いて結着樹脂のガラス転移点を求めることができる。
〔着色剤〕
本発明のトナーは、結着樹脂中に着色剤を含んでいてもよい。結着樹脂中に含有させる着色剤としては、トナー粒子の色に合わせて、公知の顔料や染料を用いることができる。結着樹脂中に含有させることができる好適な着色剤の具体例としては以下の着色剤が挙げられる。
黒色着色剤としては、カーボンブラックが挙げられる。また、黒色着色剤としては後述するイエロー着色剤、マゼンタ着色剤、及びシアン着色剤のような着色剤を用いて黒色に調色された着色剤も利用することができる。
トナーがカラートナーである場合に、結着樹脂中に配合される着色剤としては、イエロー着色剤、マゼンタ着色剤、及びシアン着色剤のような着色剤が挙げられる。
イエロー着色剤としては、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アントラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化合物、及びアリルアミド化合物のような着色剤が挙げられる。具体的には、C.I.ピグメントイエロー3、12、13、14、15、17、62、74、83、93、94、95、97、109、110、111、120、127、128、129、147、151、154、155、168、174、175、176、180、181、191、194;ナフトールイエローS、ハンザイエローG、及びC.I.バットイエローが挙げられる。
マゼンタ着色剤としては、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン化合物、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、及びペリレン化合物のような着色剤が挙げられる。具体的には、C.I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、19、23、48:2、48:3、48:4、57:1、81:1、122、144、146、150、166、169、177、184、185、202、206、220、221、及び254が挙げられる。
シアン着色剤としては、銅フタロシアニン化合物、銅フタロシアニン誘導体、アントラキノン化合物、及び塩基染料レーキ化合物のような着色剤が挙げられる。具体的には、C.I.ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、66;フタロシアニンブルー、C.I.バットブルー、及びC.I.アシッドブルーが挙げられる。
結着樹脂中に配合される着色剤の量は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。具体的には、着色剤の使用量は、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上20質量部以下が好ましく、3質量部以上10質量部以下がより好ましい。
〔電荷制御剤〕
本発明のトナーは、結着樹脂中に電荷制御剤を含んでいてもよい。電荷制御剤は、トナーの帯電レベルの安定性や、トナーを所定の帯電レベルに短時間で帯電可能か否かの指標となる帯電立ち上がり特性を向上させ、耐久性や安定性に優れたトナーを得る目的で使用される。本発明のトナーは、外添剤に含窒素樹脂を含むコート層を備えるため、トナーの帯電性は正極性である。このため、本発明のトナーは、正帯電性の電荷制御剤を含んでいてもよい。
電荷制御剤の種類は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、従来よりトナーに使用されている電荷制御剤から適宜選択できる。正帯電性の電荷制御剤の具体例としては、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、オルトオキサジン、メタオキサジン、パラオキサジン、オルトチアジン、メタチアジン、パラチアジン、1,2,3−トリアジン、1,2,4−トリアジン、1,3,5−トリアジン、1,2,4−オキサジアジン、1,3,4−オキサジアジン、1,2,6−オキサジアジン、1,3,4−チアジアジン、1,3,5−チアジアジン、1,2,3,4−テトラジン、1,2,4,5−テトラジン、1,2,3,5−テトラジン、1,2,4,6−オキサトリアジン、1,3,4,5−オキサトリアジン、フタラジン、キナゾリン、キノキサリンのようなアジン化合物;アジンファストレッドFC、アジンファストレッド12BK、アジンバイオレットBO、アジンブラウン3G、アジンライトブラウンGR、アジンダークグリ−ンBH/C、アジンディ−プブラックEW、及びアジンディープブラック3RLのようなアジン化合物からなる直接染料;ニグロシン、ニグロシン塩、ニグロシン誘導体のようなニグロシン化合物;ニグロシンBK、ニグロシンNB、ニグロシンZのようなニグロシン化合物からなる酸性染料;ナフテン酸又は高級脂肪酸の金属塩類;アルコキシル化アミン;アルキルアミド;ベンジルメチルヘキシルデシルアンモニウム、デシルトリメチルアンモニウムクロライドのような4級アンモニウム塩が挙げられる。これらの正帯電性の電荷制御剤は、2種以上を組み合わせて使用できる。
官能基として4級アンモニウム塩、カルボン酸塩、又はカルボキシル基を有する樹脂も正帯電性の電荷制御剤として使用できる。より具体的には、4級アンモニウム塩を有するスチレン系樹脂、4級アンモニウム塩を有するアクリル系樹脂、4級アンモニウム塩を有するスチレンアクリル系樹脂、4級アンモニウム塩を有するポリエステル樹脂、カルボン酸塩を有するスチレン系樹脂、カルボン酸塩を有するアクリル系樹脂、カルボン酸塩を有するスチレンアクリル系樹脂、カルボン酸塩を有するポリエステル樹脂、カルボキシル基を有するスチレン系樹脂、カルボキシル基を有するアクリル系樹脂、カルボキシル基を有するスチレンアクリル系樹脂、カルボキシル基を有するポリエステル樹脂が挙げられる。これらの樹脂の分子量は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、オリゴマーであってもポリマーであってもよい。
正帯電性の電荷制御剤として使用できる樹脂の中では、帯電量を所望の範囲内の値に容易に調節することができる点から、4級アンモニウム塩を官能基として有するスチレンアクリル系樹脂がより好ましい。4級アンモニウム塩を官能基として有するスチレンアクリル系樹脂を調製する際に、スチレン単位と共重合させる好ましいアクリル系コモノマーの具体例としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸iso−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸iso−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸n−ブチル、メタアクリル酸iso−ブチルのような(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられる。
また、4級アンモニウム塩としては、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、ジアルキル(メタ)アクリルアミド、又はジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミドから第4級化の工程を経て誘導される単位が用いられる。ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートの具体例としては、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレートが挙げられる。ジアルキル(メタ)アクリルアミドの具体例としてはジメチルメタクリルアミドが挙げられる。ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミドの具体例としては、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドが挙げられる。また、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、N−メチロール(メタ)アクリルアミドのようなヒドロキシ基含有重合性モノマーを重合時に併用することもできる。
正帯電性の電荷制御剤の使用量は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。正帯電性の電荷制御剤の使用量は、典型的には、トナー全量を100質量部とする場合に、0.5質量部以上20.0質量部以下が好ましく、1.0質量部以上15.0質量部以下がより好ましい。電荷制御剤の使用量が過少である場合、所定の極性にトナーを安定して帯電させにくいため、形成画像の画像濃度が所望する値を下回ったり、画像濃度を長期にわたって維持することが困難になったりすることがある。また、この場合、電荷制御剤が結着樹脂中に均一に分散し難く、形成画像にかぶりが生じやすくなったり、潜像担持部のトナーによる汚染が起こりやすくなったりする。電荷制御剤の使用量が過多である場合、耐環境性が悪化することで、高温高湿下での帯電不良に起因する形成画像での画像不良や、潜像担持部のトナーによる汚染が起こりやすくなる。
〔離型剤〕
本発明のトナーは、必要に応じて、離型剤を含んでいてもよい。離型剤は、通常、トナーの定着性や耐オフセット性を向上させる目的で使用される。離型剤の種類は、従来からトナー用の離型剤として使用されているものであれば特に限定されない。
好適な離型剤としては、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、ポリオレフィン共重合物、ポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、及びフィッシャートロプシュワックスのような脂肪族炭化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワックス、及び酸化ポリエチレンワックスのブロック共重合体のような脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物;キャンデリラワックス、カルナバワックス、木ろう、ホホバろう、及びライスワックスのような植物系ワックス;みつろう、ラノリン、及び鯨ろうのような動物系ワックス;オゾケライト、セレシン、及びベトロラクタムのような鉱物系ワックス;モンタン酸エステルワックス、及びカスターワックスのような脂肪酸エステルを主成分とするワックス類;脱酸カルナバワックスのような脂肪酸エステルを一部、又は全部を脱酸化したワックスがあげられる。
好適に使用できる離型剤としては、さらに、パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸、及びさらに長鎖のアルキル基を有する長鎖アルキルカルボン酸類のような飽和直鎖脂肪酸;ブラシジン酸、エレオステアリン酸、及びバリナリン酸のような不飽和脂肪酸;ステアリルアルコール、エイコシルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコール、及びさらに長鎖のアルキル基を有する長鎖アルキルアルコールのような飽和アルコール;ソルビトールのような多価アルコール;リノール酸アミド、オレイン酸アミド、及びラウリン酸アミドのような脂肪酸アミド;メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、及びヘキサメチレンビスステアリン酸アミドのような飽和脂肪酸ビスアミド;エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’−ジオレイルセバシン酸アミドのような不飽和脂肪酸アミド類、m−キシレンビスステアリン酸アミド、及びN,N’−ジステアリルイソフタル酸アミドのような芳香族系ビスアミド;ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、及びステアリン酸マグネシウムのような脂肪酸金属塩;脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸のようなビニル系モノマーをグラフト化させたワックス;ベヘニン酸モノグリセリドのような脂肪酸と多価アルコールとの部分エステル化物;植物性油脂を水素添加することで得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物が挙げられる。
離型剤の使用量は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。具体的な離型剤の使用量は、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上30質量部以下が好ましい。トナーが後述する粉砕法で製造される場合、離型剤の使用量は、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上8質量部以下がより好ましく、2質量部以上5質量部以下が特に好ましい。離型剤の使用量が過少である場合、形成画像でのオフセットや像スミアリングの発生の抑制について所望の効果が得られない場合があり、離型剤の使用量が過多である場合、トナー同士の融着に起因してトナーの保存安定性が低下する場合がある。
〔磁性粉〕
本発明のトナーは必要に応じて、磁性粉を含んでいてもよい。磁性粉の種類は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。好適な磁性粉の例としては、フェライト、マグネタイトのような鉄;コバルト、ニッケルのような強磁性金属;鉄、及び/又は強磁性金属を含む合金;鉄、及び/又は強磁性金属を含む化合物;熱処理のような強磁性化処理を施された強磁性合金;二酸化クロムが挙げられる。
磁性粉の粒子径は、本発明の目的を阻害しない範囲で限定されない。具体的な磁性粉の粒子径は、0.1μm以上1.0μm以下が好ましく、0.1μm以上0.5μm以下がより好ましい。このような範囲の粒子径の磁性粉を用いる場合、結着樹脂中に磁性粉を均一に分散させやすい。
磁性粉の使用量は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。具体的な磁性粉の使用量は、トナーを1成分現像剤として使用する場合、トナー全量を100質量部とする場合に、35質量部以上60質量部以下が好ましく、40質量部以上60質量部以下がより好ましい。磁性粉の使用量が過多である場合、長期間にわたり画像を形成する際に所望の画像濃度を維持しにくかったり、定着性が極度に低下したりする場合がある。磁性粉の使用量が過少である場合、形成画像にかぶりが発生しやすくなることにより所望の画像濃度の維持できなくなる場合がある。また、トナーを2成分現像剤として使用する場合、磁性粉の使用量は、トナー全量を100質量部とする場合に、20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましい。
〔外添剤〕
本発明のトナーは、トナー母粒子の表面に外添剤が付着しているものである。外添剤は、含窒素樹脂を含むコート層で被覆されたシリカを含む。外添剤に用いられるシリカは、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、親水性のシリカが好ましく、親水性のヒュームドシリカがより好ましい。なお、本出願の特許請求の範囲及び明細書において、「含窒素樹脂」とは、その化学構造中に窒素原子を含む樹脂を意味する。
(コート層)
シリカを被覆するコート層は含窒素樹脂を含む。本発明のトナーは、外添剤として、含窒素樹脂を含むコート層で被覆されているシリカを用いることで、良好な流動性を備えつつ、常温常湿環境下や高温高湿環境下でトナーを長期間保存した後に画像を形成する場合に、所望する帯電量に帯電され、常温常湿環境下や高温高湿環境下で長期にわたり画像を形成する場合に、所望する帯電量に帯電されるとともに、逆帯電トナーの発生に起因するトナー飛散の発生を抑制できる。
コート層に含まれる含窒素樹脂は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。含窒素樹脂としては、アミノ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、アニリン樹脂、グアナミン樹脂、ポリウレタン樹脂、及びポリアクリロニトリルのような樹脂が挙げられる。これらの中でも、コート層をシリカ表面に強固に固着できる点で、含窒素樹脂としては、メラミン樹脂、及び尿素樹脂から選択される樹脂が好ましい。
メラミン樹脂、及び尿素樹脂の中間体は、メラミン又は尿素にホルムアルデヒドが付加して生成するメチロール基を有する。一方、シリカは、通常、その表面にシラノール基を有する。このため、下記のメラミン樹脂、及び尿素樹脂の製造方法を用いてシリカを被覆するコート層を形成する場合、シリカの表面に露出するシラノール基と、コート層の材料の中間体が有するメチロール基との反応で、シラノール基を有するシリカと、コート層を構成するメラミン樹脂、及び尿素樹脂から選択される樹脂との間に共有結合が形成される。従って、シリカをメラミン樹脂や尿素樹脂でコートする場合、コート層がシリカに対して強固に結合する。
<コート層の形成方法>
コート層の形成方法は、コート層の原料を用いて、シリカ粒子を、含窒素樹脂を含むコート層で良好に被覆される限り特に限定されない。含窒素樹脂が、有機溶剤に溶解するものであれば、含窒素樹脂の有機溶媒溶液によりシリカを被覆した後に、有機溶媒を除去することで、シリカを、含窒素樹脂を含むコート層で被覆することができる(溶液コート法)。また、含窒素樹脂のモノマーや前駆体が、溶媒に対して可溶である場合、シリカが分散している溶媒中で、モノマーや前駆体を反応させて含窒素樹脂を合成することで、含窒素樹脂を含むコート層で被覆されたシリカを得ることができる(反応法)。これらのコート層の形成方法の中では、シリカの表面にコート層を強固に固着させやすいことから、反応法がより好ましい。
反応法では、シリカ粒子を溶媒中に分散させるが、シリカ粒子を、コート層の形成に用いる溶媒中に分散させる方法は、シリカ粒子をコート層の形成に用いる溶媒中に高度に分散させることができる限り特に限定されない。シリカ粒子の分散液を得る際には、シリカ粒子を高度に分散させやすいことから、ハイビスミックス(プライミックス株式会社製)のような、分散液を強力に撹拌できる装置を用いるのが好ましい。
含窒素樹脂としてメラミン樹脂、及び尿素樹脂から選択される樹脂を用いる場合、メラミン樹脂としては、メラミンとホルムアルデヒドの重縮合物が挙げられ、尿素樹脂としては、尿素とホルムアルデヒドの重縮合物が挙げられる。メラミン樹脂の製造方法では、まず、メラミンとホルムアルデヒドとが付加反応させて、メラミン樹脂の前駆体(メチロール化メラミン)を得る。次いで、メチロール化メラミン同士の縮合、すなわちメラミンが有するアミノ基がメチレン基を介して相互に結合されるメラミンの架橋反応を経て、メラミン樹脂が得られる。尿素樹脂は、メラミンに変えて尿素を用いる他はメラミン樹脂と同様の製造方法を用いて得られる。
なお、メラミン樹脂や尿素樹脂を含むコート層を形成する場合、シリカ粒子の分散液は、コート層の形成前に酸性物質によりpHを2以上6以下に調整されるのが好ましい。分散液のpHを酸性側に調整することで、コート層の形成を促進させることができる。
メラミン樹脂や尿素樹脂を含むコート層を形成する際の温度は、特に限定されないが、60℃以上100℃以下が好ましい。このような範囲の温度下でコート層を形成することで、シリカ粒子表面を被覆するコート層の形成が良好に進行する。
加熱することで、分散液中のコート層を形成させるための材料が全て反応した後、分散液を常温まで冷却して、コート層で被覆されたシリカである外添剤粒子の分散液を得ることができる。その後、必要に応じて、外添剤粒子を洗浄する洗浄工程、外添剤粒子を乾燥する乾燥工程、及び外添剤の粗粒子を粉砕して小粒子径化させる粉砕工程から選択される1以上の工程を経て、外添剤粒子の分散液から外添剤粒子が回収される。以下、洗浄工程、乾燥工程、及び粉砕工程について説明する。
<洗浄工程>
外添剤粒子は、必要に応じて、水を用いて洗浄される。外添剤粒子の洗浄方法は特に限定されない。外添剤粒子の好適な洗浄方法としては、外添剤粒子を含む分散液から、固液分離を用いて外添剤粒子をウエットケーキとして回収し、得られるウエットケーキを、水を用いて洗浄する方法や、外添剤粒子を含む分散液中の外添剤粒子を沈降させ、上澄み液を水と置換し、置換後に外添剤粒子を水に再分散させる方法が挙げられる。
<乾燥工程>
外添剤粒子は、必要に応じて乾燥されてもよい。外添剤粒子を乾燥する方法は特に限定されない。好適な乾燥方法としては、スプレードライヤー、流動層乾燥機、真空凍結乾燥器、及び減圧乾燥機のような乾燥機を用いる方法が挙げられる。
<粉砕工程>
上記方法を用いて回収される外添剤粒子は、コート層で被覆されたシリカの凝集体である粗粉体(外添剤の粗粉体)として回収される。このため、上記方法を用いて製造された外添剤粒子(外添剤の粗粉体)は、必要に応じて粉砕されてもよい。好適な粉砕方法としては、連続式表面改質装置、気流式粉砕装置、及び機械式粉砕装置のような粉砕装置を用いる方法が挙げられる。
コート層における、含窒素樹脂の含有量は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されないが、80質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましく、95質量%以上が特に好ましく、100質量%が最も好ましい。コート層が含んでいてもよい、含窒素樹脂以外の他の樹脂としては、(メタ)アクリル系重合体、スチレン系重合体、スチレン−(メタ)アクリル系共重合体、オレフィン系重合体(ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、ポリプロピレンのような樹脂)、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリカーボネート、セルロース樹脂、ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、フェノール樹脂、キシレン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリアセタール樹脂、芳香族ポリエーテルケトン系樹脂、及びフッ素樹脂のような樹脂が挙げられる。
コート層の質量は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。具体的には、シリカ100質量部に対して、50質量部以上1500質量部以下が好ましく、100質量部以上1000質量部以下がより好ましい。
〔トナー母粒子の製造方法〕
トナー母粒子の製造方法は、結着樹脂中に、必要に応じて、以上説明した成分を含むトナー母粒子を製造できれば特に限定されない。好適な方法としては、粉砕法と、凝集法とが挙げられる。粉砕法では、結着樹脂と、着色剤、電荷制御剤、及び離型剤のような任意成分とを混合し、得られる混合物を1軸又は2軸の押出機のような溶融混練装置で溶融混練し、溶融混練物を粉砕・分級してトナー母粒子を得る。凝集法では、結着樹脂、離型剤、及び着色剤のようなトナーに含まれる成分の微粒子を水性媒体中で凝集させて凝集粒子を得た後、凝集粒子を加熱して、凝集粒子に含まれる成分を合一化させてトナー母粒子を得る。上記方法を用いて得られる、トナー母粒子の平均粒子径は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されないが、一般的には、5μm以上10μm以下が好ましい。
〔外添処理方法〕
本発明のトナーは、トナー母粒子の表面に外添剤を付着させることで製造される。外添剤を用いて、トナー母粒子を外添処理する方法は特に限定されず、従来知られる方法から適宜選択できる。具体的には、外添剤の粒子がトナー母粒子に埋め込まれないように処理条件を調整し、ヘンシェルミキサーやナウターミキサーのような混合機を用いてトナー母粒子と外添剤とを混合して、外添処理される。
外添剤の使用量は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。外添剤の使用量は、典型的には、トナー母粒子100質量部に対して1質量部以上10質量部以下が好ましく、1.5質量部以上5質量部以下がより好ましい。
[キャリア]
本発明の静電潜像現像用トナーは、所望のキャリアと混合して2成分現像剤として使用することもできる。2成分現像剤を調製する場合、キャリアとして磁性キャリアを用いるのが好ましい。
本発明の静電潜像現像用トナーを2成分現像剤とする場合の好適なキャリアとしては、キャリア芯材が樹脂を用いて被覆されたものが挙げられる。キャリア芯材としては、具体的には、鉄、酸化処理鉄、還元鉄、マグネタイト、銅、ケイ素鋼、フェライト、ニッケル、及びコバルトのような金属の粒子や、これらの材料と、マンガン、亜鉛、及びアルミニウムのような金属との合金の粒子、鉄−ニッケル合金、鉄−コバルト合金のような鉄合金の粒子、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化銅、酸化マグネシウム、酸化鉛、酸化ジルコニウム、炭化ケイ素、チタン酸マグネシウム、チタン酸バリウム、チタン酸リチウム、チタン酸鉛、ジルコン酸鉛、及びニオブ酸リチウムのようなセラミックスの粒子、リン酸二水素アンモニウム、リン酸二水素カリウム、及びロッシェル塩のような高誘電率物質の粒子、並びに樹脂中に上記磁性粒子を分散させた樹脂キャリアが挙げられる。
キャリア芯材を被覆する樹脂としては、具体的には、(メタ)アクリル系重合体、スチレン系重合体、スチレン−(メタ)アクリル系共重合体、オレフィン系重合体(ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、ポリプロピレン)、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリカーボネート、セルロース樹脂、ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン)、フェノール樹脂、キシレン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリアセタール樹脂、アミノ樹脂が挙げられる。これらの樹脂は2種以上を組み合わせて使用できる。
キャリアの粒子径は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されないが、電子顕微鏡を用いて測定される粒子径で、20μm以上120μm以下が好ましく、25μm以上80μm以下がより好ましい。
本発明の静電潜像現像用トナーを2成分現像剤として用いる場合、トナーの含有量は、2成分現像剤の質量に対して、3質量%以上20質量%以下が好ましく、5質量%以上15質量%以下が好ましい。2成分現像剤中のトナーの含有量をこのような範囲とすることで、形成画像の画像濃度を適度な水準に維持しやすく、現像部からのトナー飛散の抑制に起因して画像形成装置内部のトナーによる汚染や転写紙のような被記録媒体へのトナーの付着を抑制できる。なお、2成分現像剤の製造方法は、トナーとキャリアとを均一に混合できれば特に限定されない。好適な方法としては、ボールミルのような混合装置を用いてトナーとキャリアとを混合する方法が挙げられる。
以上説明した、本発明の静電潜像現像用トナーは、常温常湿環境下や高温高湿環境下でトナーを長期間保存した後に画像を形成する場合に、所望する帯電量に帯電され、常温常湿環境下や高温高湿環境下で長期にわたり画像を形成する場合に、所望する帯電量に帯電されるとともに、逆帯電トナーの発生に起因するトナー飛散の発生を抑制できる。このため、本発明の静電潜像現像用トナーは、種々の画像形成装置で好適に使用される。
以下、実施例で本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は実施例に基づいて何ら限定されるものではない。
[調製例1]
〔シリカA〜Fの調製〕
<コート層形成工程>
イオン交換水500mlと、下記のシリカ50gとを、混合装置(T.K.ハイビスディスパーミックスHM−3D−5型(プライミクス社製))を用い、常温にて30分間、30rpmの条件で撹拌し、シリカの水性媒体分散液を調製した。得られたシリカの水性媒体分散液に、0.5N−希塩酸を添加し、シリカの水性媒体分散液のpHを3以上4以下に調整した。次いで、pHが調整されたシリカの水性媒体分散液に、表1に記載の種類及び量のコート層の原料を投入し、常温にて5分間、30rpmの条件で撹拌して混合した。混合後、混合装置の内容物を、温度計及び撹拌羽根を備えた1リットルのセパラブルフラスコに移した。
シリカ:AELOSIL(登録商標)200(日本アエロジル株式会社製)、水溶性ヒュームドシリカ、比表面積200m/g、体積平均粒子径(D50)21nm
フラスコの内容物を、撹拌羽根(アズワン撹拌羽根R−1345型(アズワン株式会社製))を、モーター(アズワントルネードモーター1−5472−04(アズワン株式会社製))に取り付けた撹拌装置を用いて撹拌しながら35℃から70℃まで5℃/15分の速度で昇温した。次いで、同温度で、30分間、回転数90rpmの条件で、フラスコの内容物を撹拌してシリカ粒子表面にコート層を形成させた。その後、フラスコの内容物を、常温まで冷却して、シリカの分散液を得た。
なお、下記の市販品を表1に記載のコート層の原料として用いた。
メチロールメラミンA:ニカレジンS−260(日本カーバイド工業株式会社製)
メチロールメラミンB:ニカレジンS−176(日本カーバイド工業株式会社製)
メチロール化尿素:ミルベレジンSU−100(昭和電工株式会社製)
<乾燥工程>
ブフナーロートを用いて、シリカの分散液から外添剤のウエットケーキをろ取した。シリカのウエットケーキを、濃度50質量%のエタノール水溶液に分散させてスラリーを調製した。得られたスラリーを連続式表面改質装置(コートマイザー(フロイント産業株式会社製))に供給することで、スラリー中のシリカ粒子を乾燥させて、シリカの粗粉体を得た。コートマイザーを用いた乾燥条件は、熱風温度45℃、ブロアー風量2m/分であった。
<粉砕工程>
得られたシリカの粗粉体を、粉砕機(ジェットミルI−2型(日本ニューマチック工業株式会社製))を用いて、衝突板はセラミック製の平板を使用し、粉砕圧0.6MPaの条件で粉砕し、表1に記載の体積平均粒子径(D50)のシリカA〜Fを得た。なお、体積平均粒子径(D50)は、透過型電子顕微鏡(H−7100FA(株式会社日立製作所製)、TEM)を用いて、倍率1,000,000倍で、100個以上のシリカ粒子のTEM写真を撮影した。得られたTEM写真の任意に選択した100個のシリカ粒子について、画像解析ソフト(三谷商事株式会社WinROOF)を用いて円相当径を測定し、その平均値を算出した。
Figure 0005822815
[調製例2]
〔シリカGの調製〕
混合装置(T.K.ハイビスディスパーミックスHM−3D−5型(プライミクス社製))に、トルエン(トルエン一級(和光純薬工業株式会社製))500mlと、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン1gとを投入して、γ−アミノプロピルトリエトキシシランをトルエンに溶解させた。次いで、混合装置内のトルエン溶液に、上記のシリカ50gを加え、常温にて30分間、30rpmの条件で撹拌して混合した後、混合装置の内容物を、温度計及び撹拌羽根を備えた1リットルのセパラブルフラスコに移した。
フラスコの内容物を、撹拌羽根(アズワン撹拌羽根R−1345型(アズワン株式会社製))を、モーター(アズワントルネードモーター1−5472−04(アズワン株式会社製))に取り付けた撹拌装置を用いて撹拌しながら35℃から70℃まで5℃/15分の速度で昇温した。次いで、同温度で、30分間、回転数90rpmの条件で、フラスコの内容物を撹拌した。次いで、フラスコの内容物からロータリーエヴァポレーターを用いて、トルエンを留去して固形物を得た。得られた固形物を減圧乾燥機にて設定温度50℃で減量しなくなるまで乾燥した。さらに、電気炉にて、窒素気流下において200℃で3時間処理を行い、シリカの表面にアミノ基が導入されたシリカGの粗粉体を得た。得られたシリカGの粗粉体を、粉砕機(ジェットミルI−2型(日本ニューマチック工業株式会社製))を用いて、衝突板はセラミック製の平板を使用し、粉砕圧0.6MPaの条件で粉砕し、体積平均粒子径(D50)23nmのシリカGを得た。
[調製例3]
〔シリカHの調製〕
混合装置(T.K.ハイビスディスパーミックスHM−3D−5型(プライミクス社製))に、n−ヘキサン(n−ヘキサン一級(和光純薬工業株式会社製))500mlと、アミノ変性シリコンオイル(KF857(信越化学株式会社製))0.1gとを投入して、アミノ変性シリコンオイルをトルエンに溶解させた。次いで、混合装置内のn−ヘキサン溶液に、上記のシリカ50gを加えた。その後、常温にて30分間、30rpmの条件で、混合装置の内容物を撹拌した。撹拌後、混合装置の内容物を、温度計及び撹拌羽根を備えた1リットルのセパラブルフラスコに移した。
フラスコの内容物を、撹拌羽根(アズワン撹拌羽根R−1345型(アズワン株式会社製))を、モーター(アズワントルネードモーター1−5472−04(アズワン株式会社製))に取り付けた撹拌装置を用いて撹拌しながら35℃から70℃まで5℃/15分の速度で昇温した。その後、70℃のフラスコの内容物を減圧乾燥機にて設定温度70℃で減量しなくなるまで乾燥した。さらに、電気炉を用いて、窒素気流下において200℃で3時間処理を行い、シリカの表面にアミノ基が導入されたシリカGの粗粉体を得た。得られたシリカGの粗粉体を、粉砕機(ジェットミルI−2型(日本ニューマチック工業株式会社製))を用いて、衝突板はセラミック製の平板を使用し、粉砕圧0.6MPaの条件で粉砕し、体積平均粒子径(D50)25nmのシリカGを得た。
[実施例1〜6、比較例1、及び比較例2]
〔トナーの調製〕
TASKalfa5550(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製)用トナーの未外添処理品をトナー母粒子として用いた。トナー母粒子100質量部と、表2又は5に記載の種類のシリカ2質量部とを、5Lヘンシェルミキサー(三井三池工業株式会社製)を用いて、5分間混合してシリカをトナー母粒子に付着させた。その後、300メッシュ(目開き48μm)の篩を用いてトナーを篩別し、実施例1〜6、比較例1、及び比較例2のトナーを得た。
≪評価≫
実施例1〜6、比較例1、及び比較例2のトナーと、キャリアとを用いて、以下の方法に従って2成分現像剤を調製した。得られた2成分現像剤を用いて、以下の方法に従って、トナーの耐環境性と、2成分現像剤を用いて画像を形成する際のトナーの耐久性の評価を行った。評価機として、複合機(TASKalfa5550(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製))を用い、調製例4で調製した2成分現像剤を評価機のシアン色用現像部に投入し、トナーを評価機のシアン色用トナーコンテナに投入した。実施例1〜6、比較例1、及び比較例2のトナーの評価結果を、表2〜7に記す。
[調製例4]
〔2成分現像剤の調製〕
キャリア(TASKalfa5550用キャリア)と、キャリアの質量に対して10%のトナーとを、ボールミルを用いて30分間混合して、2成分現像剤を調製した。
<耐環境性の評価>
〔常温常湿(20℃60%RH)環境〕
2成分現像剤330gを、容量500mlのポリプロピレン製容器に秤量して、常温常湿(20℃60%RH)環境で24時間静置する耐環境性試験を行った。その後、耐環境性試験後の2成分現像剤のトナーの帯電量を測定した。帯電量の測定はQMメーター(MODEL 210HS−1(TREK社製))を用いて行った。帯電量を、下記基準に基づいて評価した。
○:帯電量が15.0μC/g以上、40μC/g以下。
×:帯電量が15.0μC/g未満、40μC/g超。
〔高温高湿(28℃80%RH)環境〕
さらに、温度湿度条件を、高温高湿(28℃80%RH)環境に変え、新たに調製した2成分現像剤を用いて、常温常湿(20℃60%RH)環境での耐環境性評価と同様の評価を行った。帯電量を、下記基準に基づいて評価した。
○:帯電量が12.0μC/g以上。
×:帯電量が12.0μC/g未満。
<耐久性の評価>
〔常温常湿(20℃60%RH)環境〕
評価機を用いて、常温常湿(20℃60%RH)環境下、印字率5%で、1万枚の被記録媒体に画像形成する1万枚耐久性試験と、10万枚の被記録媒体に画像形成する10万枚耐久性試験とを行った。それぞれの耐久性試験後のトナーの帯電量と、それぞれの耐久性試験中の転写効率と、それぞれの耐久性試験後に被記録媒体に形成した評価用サンプル画像を評価用画像として、評価用画像の画像濃度と、を評価した。
(トナーの帯電量評価)
耐久試験後の2成分現像剤のトナーの帯電量を測定した。帯電量の測定はQMメーター(MODEL 210HS−1(TREK社製))を用いて行った。帯電量を、下記基準に基づいて評価した。
○:帯電量が12.0μC/g以上、27μC/g以下。
×:帯電量が12.0μC/g未満、27μC/g超。
(転写効率評価)
耐久性試験後に、評価機内部に落下しているトナーを回収し、その質量を測定した。耐久試験中に消費したトナーの質量と、回収トナーの質量とから、下記式に従って転写効率を求めた。そして、求めた転写効率を、下記基準に基づいて評価した。
転写効率(%)=((消費トナー量)−(回収トナー量))/(消費トナー量)×100
○:転写効率が90%以上。
×:転写効率が90%未満。
(画像濃度評価)
耐久試験後に、被記録媒体に形成した評価用画像の画像濃度を、スペクトロアイ(サカタインクスエンジニアリング株式会社製)を用いて測定した。画像濃度を、下記基準に基づいて評価した。
○:画像濃度が1.2以上。
×:画像濃度が1.2未満。
〔高温高湿(28℃80%RH)環境〕
さらに、温度湿度条件を、高温高湿(28℃80%RH)環境に変え、新たに調製した2成分現像剤を用いて、常温常湿(20℃60%RH)環境での耐久性評価と同様にして、1万枚耐久性試験後と、10万枚耐久性試験後とのそれぞれの耐久性試験後のトナーの帯電量と、それぞれの耐久試験中の転写効率と、それぞれの耐久試験後に被記録媒体に形成した評価用サンプル画像を評価用画像として、評価用画像の画像濃度と、を評価した。
(トナーの帯電量評価)
高温高湿(28℃80%RH)環境では、トナーの帯電量を、下記基準に基づいて評価した。
○:帯電量が8.0μC/g以上。
×:帯電量が8.0μC/g未満。
(転写効率評価)
高温高湿(28℃80%RH)環境では、転写効率を、下記基準に基づいて評価した。
○:転写効率が70%以上。
×:転写効率が70%未満。
(画像濃度評価)
高温高湿(28℃80%RH)環境では、被記録媒体に形成した評価用画像の画像濃度を、下記基準に基づいて評価した。
○:画像濃度が1.1以上。
×:画像濃度が1.1未満。
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実施例1〜6によれば、含窒素樹脂を含むコート層で被覆されたシリカを外添剤として用いて外添処理されたトナーであれば、常温常湿環境下や高温高湿環境下でトナーを長期間保存した後に画像を形成する場合に、所望する帯電量に帯電され、常温常湿環境下や高温高湿環境下で長期にわたり画像を形成する場合に、所望する帯電量に帯電されるとともに、逆帯電トナーの発生に起因するトナー飛散の発生を抑制できることが分かる。
比較例1によれば、外添剤として、コート層で被覆されていないシリカを用いる場合、常温常湿環境下や高温高湿環境下でトナーを長期間保存した後に画像を形成する場合に、トナーを所望の帯電量に帯電させにくく、常温常湿環境下や高温高湿環境下で長期にわたり画像を形成する場合に、トナーを所望の帯電量に帯電させにくく、逆帯電トナーの発生に起因するトナー飛散の発生を抑制しにくいことが分かる。なお、比較例1〜3のトナーの耐久性評価について、高温高湿環境下の1万枚耐久試験後に、評価機内部に落下しているトナーが多量に確認されたため、10万枚耐久試験後の評価は行わなかった。
比較例2、及び3によれば、外添剤として、含窒素樹脂ではなく、正帯電性の表面処理剤で表面処理されたシリカを用いる場合、高温高湿環境下で長期にわたり画像を形成する場合に、逆帯電トナーの発生に起因するトナー飛散の発生を抑制しにくいことが分かる。さらに、比較例3によれば、外添剤として、アミノ変性シリコンオイルで表面処理されたシリカを用いた場合、常温常湿環境下で長期にわたり画像を形成する場合に、逆帯電トナーの発生に起因するトナー飛散の発生を抑制しにくく、高温高湿環境下で長期にわたり画像を形成する場合に、トナーを所望の帯電量に帯電させにくく、逆帯電トナーの発生に起因するトナー飛散の発生を抑制しにくいことが分かる。

Claims (3)

  1. 少なくとも結着樹脂を含む正帯電性のトナー母粒子の表面に外添剤が付着しており、
    前記外添剤が、含窒素樹脂を含むコート層で被覆されたシリカを含み、
    前記外添剤が、アルキルアミン類にて表面処理されておらず、
    前記含窒素樹脂が、メラミン樹脂、尿素樹脂、アニリン樹脂、及びグアナミン樹脂からなる群より選択される1種以上である、静電潜像現像用トナー。
  2. 前記含窒素樹脂が、メラミン樹脂、及び尿素樹脂から選択される樹脂からなる、請求項1に記載の静電潜像現像用トナー。
  3. 前記外添剤を、電子顕微鏡を用いて倍率1,000,000倍で観察して得られる画像に含まれる外添剤粒子の像の面積より算出される前記外添剤粒子の円相当径について、任意に選択した100個の前記外添剤粒子の円相当径の平均値が、21〜50nmである、請求項1又は2に記載の静電潜像現像用トナー。
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