JP6269528B2 - 静電潜像現像用トナー及びその製造方法 - Google Patents
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Description
(1)トナーコアと、トナーコアの表面を被覆するシェル層とを含むトナー粒子を含有する。シェル層が、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂とを含む。
(2)熱硬化性樹脂が、メラミン樹脂、尿素樹脂、及びグリオキザール樹脂からなる群から選択される1種以上の樹脂である。熱硬化性樹脂が末端に疎水性官能基を有する。
トナーコアは、結着樹脂を含む。また、トナーコアは、内添剤(例えば、着色剤、離型剤、電荷制御剤、又は磁性粉)を含んでもよい。
トナーコアにおいては、成分の大部分(例えば、85質量%以上)を結着樹脂が占めることが多い。このため、結着樹脂の性質がトナーコア全体の性質に大きな影響を与えると考えられる。例えば、結着樹脂がエステル基、水酸基、エーテル基、酸基、又はメチル基を有する場合には、トナーコアはアニオン性になる傾向が強くなり、結着樹脂がアミノ基、四級アンモニウム基、又はアミド基を有する場合には、トナーコアはカチオン性になる傾向が強くなる。結着樹脂が強いアニオン性を有するためには、結着樹脂の水酸基価(OHV値)及び酸価(AV値)がそれぞれ10mgKOH/g以上であることが好ましく、それぞれ20mgKOH/g以上であることがより好ましい。
トナーコアは、着色剤を含んでいてもよい。着色剤としては、トナーの色に合わせて公知の顔料又は染料を用いることができる。着色剤の使用量は、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上20質量部以下であることが好ましく、3質量部以上10質量部以下であることがより好ましい。
トナーコアは、離型剤を含有していてもよい。離型剤は、例えばトナーの定着性又は耐オフセット性を向上させる目的で使用される。トナーコアのアニオン性を強めるためには、アニオン性を有するワックスを用いてトナーコアを作製することが好ましい。トナーの定着性又は耐オフセット性を向上させるためには、離型剤の使用量は、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上30質量部以下であることが好ましく、5質量部以上20質量部以下であることがより好ましい。
トナーコアは、電荷制御剤を含んでいてもよい。電荷制御剤は、例えばトナーの帯電安定性又は帯電立ち上がり特性を向上させる目的で使用される。また、トナーコアに負帯電性の電荷制御剤を含ませることで、トナーコアのアニオン性を強めることができる。トナーの帯電立ち上がり特性は、短時間で所定の帯電レベルにトナーを帯電可能か否かの指標になる。
トナーコアは、磁性粉を含んでいてもよい。磁性粉の例としては、鉄(より具体的には、フェライト又はマグネタイト)、強磁性金属(より具体的には、コバルト又はニッケル)、鉄及び/又は強磁性金属を含む化合物(より具体的には、合金)、強磁性化処理(例えば、熱処理)が施された強磁性合金、又は二酸化クロムが挙げられる。
トナーコアの摩擦帯電量は負極性であることが好ましく、−10μC/g以下であることがより好ましい。摩擦帯電量の測定方法について以下に述べる。日本画像学会から提供される標準キャリア(負帯電極性トナー用標準キャリア「N−01」)と、トナーコアとを、ターブラーミキサーを用いて30分間混合する。この時、トナーコアの使用量は、標準キャリアの質量に対して7質量%である。混合後、トナーコアの摩擦帯電量を、Q/mメーター(トレック社製「MODEL 210HS−2A」)を用いて測定する。このようにして測定されるトナーコアの摩擦帯電量は、トナーコアが正負何れの極性に帯電されやすいかの指標と、トナーコアの帯電されやすさの指標とになる。
トナーコアに関し、pH4に調整された水性媒体中で測定されるゼータ電位が、負極性であることが好ましく、−10mV以下であることがより好ましい。ゼータ電位の測定方法としては、例えば電気泳動法、超音波法、又はESA(電気音響)法が挙げられる。
本実施形態のトナーにおいて、シェル層は、熱硬化性樹脂と、熱可塑性樹脂とを含む。熱硬化性樹脂のみから構成されるシェル層は、薄膜であっても硬くなり易い。そのため、こうしたシェル層を有するトナーでは、シェル層が容易に破壊されず、定着性が十分でないことがある。しかし、シェル層が熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂とを含むトナーでは、薄くて硬いシェル層が均一に形成された場合であっても、シェル層が強度において複数の強弱のある箇所を有する傾向がある。このため、トナーの定着性が向上し、定着時に瞬時にシェル層の破壊を発生させることが可能になる。
表面処理剤は、熱硬化性樹脂の末端官能基を修飾するために用いられる。表面処理剤は疎水性官能基を有する。疎水性官能基としては、例えば、ベンジル基、又は炭素数8以上のアルキル基が挙げられる。なお、炭素数8以上のアルキル基は分岐鎖を有していても良い。表面処理剤としては、例えば、ベンジルアミン、ドデシルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、又はウンデシルアミンが挙げられる。
トナー粒子の表面には、必要に応じて外添剤を付着させてもよい。外添剤としては、金属酸化物(例えば、アルミナ、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、チタン酸ストロンチウム、又はチタン酸バリウム)、又はシリカの微粒子が挙げられる。
本実施形態に係る静電潜像現像用トナーの製造方法は、トナーコア製造工程と、シェル層形成工程と、シェル層表面処理工程とを含む。トナーコア製造工程では、トナーコアを製造する。シェル層形成工程では、トナーコア製造工程で得られたトナーコアと、熱硬化性樹脂前駆体と、熱可塑性樹脂との混合物を加熱して、トナーコアの表面に、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂とを含むシェル層を形成する。シェル層表面処理工程では、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂とを含むシェル層に対して疎水性官能基を有する表面処理剤を添加・加熱して、シェル層を表面処理する。熱硬化性樹脂が、メラミン樹脂、尿素樹脂、及びグリオキザール樹脂からなる群から選択される1種以上の樹脂である。以下、本実施形態に係る静電潜像現像用トナーの好適な製造方法について説明する。
トナーコア製造工程は、結着樹脂中に、任意成分(着色剤、離型剤、電荷制御剤、又は磁性粉のような成分)を良好に分散させることができる限り特に限定されず、公知の方法を適宜採用できる。トナーコア製造工程には、例えば、粉砕法、又は凝集法が採用される。
トナーコアを被覆するシェル層は、熱硬化性樹脂前駆体と、熱可塑性樹脂とを反応させて形成される。熱硬化性樹脂前駆体は、メラミン、尿素、グリオキザールと尿素との反応生成物、又は、これらとホルムアルデヒドとの付加反応によって生成される前駆体である。また、シェル層の形成に用いる溶媒に対する結着樹脂の溶解を防ぐため、又はトナーコアに含まれる離型剤のような成分の溶出を防ぐためには、水のような溶媒中でシェル層の形成が行われることが好ましい。
シェル層を表面処理するために、疎水性官能基を有する表面処理剤を水性媒体中に添加して加熱する。加熱により、シェル層を構成する熱硬化性樹脂の末端官能基が疎水性官能基を有する表面処理剤と反応し、末端官能基が疎水性基に置換される。この結果、表面処理をされたシェル層を有するトナー母粒子が得られる。
洗浄工程では、水を用いてトナー母粒子を洗浄する。好適な洗浄方法としては、トナー母粒子を含む分散液から、固液分離によりウエットケーキ状のトナー母粒子を回収し、得られたウエットケーキ状のトナー母粒子を、水を用いて洗浄する方法;分散液中のトナー母粒子を沈降させ、上澄み液を水と置換し、置換後にトナー母粒子を水に再分散させる方法が挙げられる。
乾燥工程では、トナー母粒子を乾燥させる。トナー母粒子を乾燥させる好適な方法としては、乾燥機(例えば、スプレードライヤー、流動層乾燥機、真空凍結乾燥機、又は減圧乾燥機)を用いる方法が挙げられる。これらの方法の中では、乾燥中のトナー母粒子の凝集を抑制するためには、スプレードライヤーを用いる方法が好ましい。スプレードライヤーを用いる場合、トナー母粒子の分散液と共に、シリカのような外添剤の分散液を噴霧することによって、トナー母粒子の表面に外添剤を付着させることができる。
外添工程では、トナー母粒子の表面に外添剤を付着させる。外添剤を付着させる好適な方法としては、外添剤がトナー母粒子の表面に埋没しないような条件で、混合機(例えば、FMミキサー、ナウターミキサー(登録商標))を用いて、トナー母粒子と外添剤とを混合する方法が挙げられる。
(ポリエステル樹脂の製造)
テレフタル酸1245g、イソフタル酸1245g、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物1248g、及びエチレングリコール744gを容量5Lの4つ口フラスコに投入した。次いで、フラスコ内を窒素雰囲気とし、フラスコ内容物を攪拌しながらフラスコ内の温度を250℃まで上昇させた。常圧、250℃の条件でフラスコ内容物を4時間反応させた後、三酸化アンチモン0.875g、トリフェニルホスフェート0.548g、及びテトラブチルチタネート0.102gを、フラスコ内に添加した。次いで、フラスコ内を0.3mmHgに減圧して、フラスコ内の温度を280℃まで上昇させた。圧力0.3mmHg、温度280℃の条件でフラスコ内容物を4時間反応させ、ポリエステル樹脂を得た。得られたポリエステル樹脂のガラス転移点Tgは51℃であり、数平均分子量は1800であり、分子量分布は7.5であった。
得られたポリエステル樹脂を機械式粉砕機(フロイント・ターボ株式会社製「ターボミル T250」)を用いて、体積中位径が10μmとなるように粗粉砕した。次いで、得られた粗粉砕物100gと、アニオン界面活性剤(花王株式会社製「エマールE−27C」、成分:ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム)2gと、0.1N−水酸化ナトリウム水溶液50gとを混合し、更にイオン交換水を加えて全量500gのスラリーを調製した。得られたスラリーを、耐圧丸底ステンレス容器に投入した。次いで、高速剪断乳化装置(エム・テクニック株式会社製「ハーモテックHMT−CA−2」、アンカーミキサー「AM−0.2」付きクレアミックス「CLM−2.2S」)を用いて、スラリーを温度145℃、圧力0.5MPa(G)に加熱加圧した状態で、ローター回転数20000rpmで30分間剪断分散を行った。剪断分散の後、5℃/分の速度でスラリーを冷却しながら、ステンレス容器内温が50℃になるまで、ローター回転数15000rpmでスラリーを攪拌した。その後、5℃/分の速度でスラリーを常温まで冷却した。常温に冷却されたスラリーに、固形分の濃度が5質量%となるようにイオン交換水を加えた。そして、体積中位径が140nmのポリエステル樹脂の微粒子が分散する結着樹脂分散液を得た。なお、ポリエステル樹脂の体積中位径は、粒度分布測定装置(日機装株式会社製「マイクロトラックUPA150」)を用いて測定した。
離型剤(日油株式会社製「ニッサンエレクトール(登録商標)WEP−5」、成分:ペンタエリスリトールベヘン酸エステルワックス、溶融温度84℃)200g、アニオン界面活性剤(花王株式会社製「エマールE−27C」)2g、及びイオン交換水800gを混合した。得られた混合液を100℃に加熱して離型剤を融解させた後、ホモジナイザー(IKA社製「ウルトラタラックスT50」)で5分間乳化した。次いで、ゴーリン式ホモジナイザー(マントンゴーリン社製)を用いて、100℃の条件で乳化処理を行った。このようにして、固形分濃度20質量%の離型剤分散液を得た。離型剤の体積中位径は250nmであり、離型剤の融点は83℃であった。なお、離型剤の体積中位径は、粒度分布測定装置(日機装株式会社製「マイクロトラックUPA150」)を用いて測定した。
シアン着色剤(C.I.ピグメントブルー15:3、成分:銅フタロシアニン)90g、アニオン界面活性剤(花王株式会社製「エマール0」、成分:ラウリル硫酸ナトリウム)10g、及びイオン交換水400gを混合した。混合液を、高圧衝撃式分散機アルティマイザー(株式会社スギノマシン製「HJP30006」)を用いて、1時間乳化させ、分散させた。固形分濃度18質量%の着色剤分散液を得た。得られた着色剤分散液に含まれる着色剤粒子の体積中位径は160nmであり、粒度分布のCv値は25%であった。着色剤粒子のTEM画像から、円形度が0.800であることを確認した。なお、着色剤粒子の体積中位径は、粒度分布測定装置(日機装株式会社製「マイクロトラックUPA150」)を用いて測定した。
容量1Lの四つ口フラスコに温度センサー、冷却管、及び攪拌装置を設置した。結着樹脂分散液425g、離型剤分散液12.5g、着色剤分散液7g、アニオン界面活性剤(花王株式会社製「エマール0」、成分:ラウリル硫酸ナトリウム)12g、及びイオン交換水43.5gを四つ口フラスコで混合した。得られた混合物を、攪拌速度200rpmで攪拌した。その後、トリエタノールアミンを用いて、フラスコ内容物のpHを9に調整した。次いで、塩化マグネシウム6水和物(凝集剤)10.2gをイオン交換水10.2gに溶解させた水溶液をフラスコ内に添加した。フラスコの内の分散液を5分間静置した後に、5℃/分の速度でフラスコの内温を50℃まで上げた。その後、0.5℃/分の速度で、フラスコの内温を更に73℃まで上げた。次いで、分散液の温度を73℃に保持して、分散液中の微粒子を凝集させた。分散液中の凝集粒子の体積平均粒径が6.5μmになった時点で、塩化ナトリウム(凝集停止剤)29.3gを添加し、分散液を攪拌速度350rpmで10分間攪拌した。攪拌後、5℃/分の速度で分散液を室温まで冷却して、体積中位径6.6μm、個数中位径5.7μm、個数平均円形度0.93のトナーコアを含む分散液を得た。得られた分散液に対し、開口1μmのろ布を用いて、トナーコア分散液からウエットケーキ状のトナーコアをろ取した。ウエットケーキ状のトナーコアを再度イオン交換水に分散させてトナーコアを洗浄した。イオン交換水を用いるトナーコアの洗浄を5回繰り返した。洗浄後のウエットケーキ状のトナーコアを40℃で真空乾燥させて、トナーコアを得た。
温度計及び攪拌羽根を備えた容量1Lの3つ口フラスコに、イオン交換水300mLを入れた後、ウォーターバスを用いてフラスコ内温を30℃に保持した。次いで、フラスコ内に希塩酸を加えて、フラスコ内の水性媒体のpHを4に調整した。pH調整後、フラスコ内に、シェル層の原料として、熱硬化性樹脂前駆体と熱可塑性樹脂を添加した。熱硬化性樹脂前駆体としてヘキサメチロールメラミン初期重合体の水溶液(昭和電工株式会社製「ミルベン(登録商標)レジンSM−607」、固形分濃度80質量%)1.0gを添加した。熱可塑性樹脂としてアクリルアミド樹脂の水溶液(DIC株式会社製「BECKAMINE(登録商標)A−1」、固形分濃度11質量%)1.5gを添加した。シェル層の原料を水性媒体に溶解させ、シェル層の原料の水溶液(A)を得た。水溶液(A)に、300gのトナーコアを添加し、フラスコの内容物を、攪拌速度200rpmの速度で1時間攪拌した。次いで、フラスコ内に、イオン交換水300mLを追加した。その後、フラスコの内容物を攪拌速度100rpmで攪拌しながら、1℃/分の速度で、フラスコ内温を70℃まで上げた。昇温後、温度70℃、攪拌速度100rpmの条件でフラスコの内容物を1時間攪拌した。その後、表面処理剤としてベンジルアミン(東京化成工業株式会社製、特級試薬)1.6mLを添加し、更にフラスコ内容物を1時間攪拌した。その後、フラスコ内に、水酸化ナトリウムを加えて、フラスコの内容物のpHを7に調整した。次いで、フラスコの内容物を、常温まで冷却してトナー母粒子を含む分散液を得た。
ブフナーロートを用いて、トナー母粒子を含む分散液から、ウエットケーキ状のトナー母粒子をろ取した。続けて、ウエットケーキ状のトナー母粒子を再度イオン交換水に分散させてトナー母粒子を洗浄した。こうしたイオン交換水によるトナー母粒子の洗浄を5回繰り返した。
洗浄工程で得られたウエットケーキ状のトナー母粒子を、濃度50質量%のエタノール水溶液に分散させてスラリーを調整した。得られたスラリーを連続式表面改質装置(フロイント産業株式会社製「コートマイザー(登録商標)」)に供給することにより、スラリー中のトナー母粒子を乾燥させてトナー母粒子を得た。乾燥条件は、熱風温度45℃、ブロアー風量2m3/分とした。
乾燥工程で得られたトナー母粒子100質量部と、乾式シリカ(日本アエロジル株式会社製「REA90」)1.0質量部とを、容量10LのFMミキサー(日本コークス工業株式会社製)を用いて5分間混合し、トナー母粒子の表面に外添剤を付着させた。その後、得られたトナーを、200メッシュ(目開き75μm)の篩により篩別して、実施例1のトナーを得た。
シェル層形成工程において、熱硬化性樹脂前駆体としてヘキサメチロールメラミン初期重合体の水溶液1.0gの代わりにメチロール化尿素(昭和電工株式会社製「ミルベン(登録商標)レジン3HSP−H(商品名)」)1.0gを添加することに変更した以外は、実施例1のトナーと同様の方法で実施例2のトナーを得た。
シェル層形成工程において、熱可塑性樹脂としてアクリルアミド樹脂の水溶液1.5gの代わりに共重合アクリル(日信化学工業株式会社製「ビニブラン2647(商品名)」)1.5gを添加することに変更した以外は、実施例1のトナーと同様の方法で実施例3のトナーを得た。
シェル層形成工程において、表面処理剤としてベンジルアミン1.6mLの代わりにドデシルアミン(東京化成工業株式会社製、一級試薬)1.6mLを添加することに変更した以外は、実施例1のトナーと同様の方法で実施例4のトナーを得た。
シェル層形成工程において、熱硬化性樹脂前駆体としてのヘキサメチロールメラミン初期重合体の水溶液の添加量を1.0gから1.5gに変更し、表面処理剤としてのベンジルアミンの添加量を1.6mLから2.4mLに変更した以外は、実施例1のトナーと同様の方法で実施例5のトナーを得た。
シェル層形成工程において、熱硬化性樹脂前駆体としてのヘキサメチロールメラミン初期重合体の水溶液の添加量を1.0gから0.8gに変更し、表面処理剤としてのベンジルアミンの添加量を1.6mLから1.2mLに変更した以外は、実施例1のトナーと同様の方法で実施例6のトナーを得た。
シェル層形成工程において、熱可塑性樹脂としてのアクリルアミド樹脂の水溶液の添加量を1.5gから2.0gに変更した以外は、実施例1のトナーと同様の方法で実施例7のトナーを得た。
シェル層形成工程において、熱可塑性樹脂としてのアクリルアミド樹脂の水溶液の添加量を1.5gから1.0gに変更した以外は、実施例1のトナーと同様の方法で実施例8のトナーを得た。
シェル層形成工程において、表面処理剤としてのベンジルアミンの添加量を1.6mLから2.4mLに変更した以外は、実施例1のトナーと同様の方法で実施例9のトナーを得た。
シェル層形成工程において、表面処理剤としてのベンジルアミンの添加量を1.6mLから1.2mLに変更した以外は、実施例1のトナーと同様の方法で実施例10のトナーを得た。
シェル層形成工程において、表面処理剤を添加しないことに変更した以外は、実施例1と同様の方法で比較例1を得た。
シェル層形成工程において、表面処理剤としてベンジルアミン1.6mLの代わりにエチルアミン(東京化成工業株式会社製、試薬)1.6mLを添加することに変更した以外は、実施例1と同様の方法で比較例2を得た。
シェル層形成工程において、表面処理剤としてエチルアミン1.6mLの代わりにフルフリルアミン(東京化成工業株式会社製、試薬)1.6mLを添加することに変更した以外は、比較例2と同様の方法で比較例3を得た。
シェル層形成工程において、表面処理剤としてエチルアミン1.6mLの代わりにエタノールアミン(東京化成工業株式会社製、特級試薬)1.6mLを添加することに変更した以外は、比較例2と同様の方法で比較例4を得た。
各試料(実施例1〜10及び比較例1〜4のトナー)の評価方法は、以下の通りである。
試料(トナー)2gを容量20mLのポリ容器に秤量し、60℃に設定された恒温器内に3時間静置することで、耐熱保存性評価用の試料を得た。その後、耐熱保存性評価用の試料を、パウダーテスター(ホソカワミクロン株式会社製)のマニュアルに従い、レオスタッド目盛り5、時間30秒の条件で、100メッシュ(目開き150μm)の篩を用いて篩別した。篩別後に、篩上に残留した試料の質量を測定した。篩別前の試料の質量と、篩別後に篩上に残留した試料の質量とから、下記式にしたがって試料の凝集度(質量%)を算出した。算出された試料の凝集度から、下記基準にしたがって試料の耐熱保存性を評価した。
凝集度(質量%)=(篩上に残留した試料の質量/篩別前の試料の質量)×100
◎(非常に良い) :試料の凝集度が40質量%未満である。
○(良い) :試料の凝集度が40質量%以上50質量%未満である。
×(良くない) :試料の凝集度が50質量%以上である。
トナーの電荷減衰定数α(トナー母粒子の電荷減衰定数)は、静電気拡散率測定装置(株式会社ナノシーズ製「NS−D100」)を用いて、JIS規格(JIS C 61340−2−1)に準拠した方法で測定した。以下に、トナーの電荷減衰定数の測定方法を詳述する。
◎(非常に良い):試料の電荷減衰定数αが0.015未満である。
○(良い) :試料の電荷減衰定数αが0.015以上0.017未満である。
×(悪い) :試料の電荷減衰定数αが0.017以上である。
また、上記のようにして調製した2成分現像剤を用いて画像を形成して、トナーの低温定着性を評価した。評価機としては、Roller−Roller方式の加熱加圧型の定着器(ニップ幅8mm)を有するカラープリンター(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製「FS−C5250DN」を改造して定着温度を変更可能にした評価機)を用いた。上記のようにして調製した2成分現像剤を評価機の現像器に投入し、試料(トナー)を評価機のトナーコンテナに投入した。
○(良い) :試料の最低定着温度が130℃以下である。
×(悪い) :試料の最低定着温度が130℃超である。
各試料(実施例1〜10及び比較例1〜4のトナー)の各々についての評価結果は以下の通りである。
Claims (2)
- トナーコアと、前記トナーコアの表面を被覆するシェル層とを含むトナー粒子を含有する静電潜像現像用トナーであって、
前記シェル層が、末端に疎水性官能基を有する熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂とを含み、
前記疎水性官能基が、ベンジル基又は炭素数8以上のアルキル基であり、
前記熱硬化性樹脂が、メラミン樹脂、尿素樹脂、及びグリオキザール樹脂からなる群から選択される1種以上の樹脂である、静電潜像現像用トナー。 - トナーコアを製造するトナーコア製造工程と、
前記トナーコア製造工程で得られたトナーコアと、熱硬化性樹脂前駆体と、熱可塑性樹脂との混合物を加熱して、前記トナーコアの表面に、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂とを含むシェル層を形成する工程と、
疎水性官能基を有する表面処理剤を用いて、前記シェル層に含まれる前記熱硬化性樹脂の末端を前記疎水性官能基で修飾する工程と
を含む、静電潜像現像用トナーの製造方法であって、
前記表面処理剤が、ベンジルアミン又は炭素数8以上のアルキルアミンであり、
前記熱硬化性樹脂が、メラミン樹脂、尿素樹脂、及びグリオキザール樹脂からなる群から選択される1種以上の樹脂である、静電潜像現像用トナーの製造方法。
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JP2016156920A (ja) | 2016-09-01 |
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