JP5857741B2 - ポリアミド樹脂組成物 - Google Patents
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Description
また、脂肪族ポリアミドは、耐磨耗性に優れるだけでなく、無潤滑状態でも焼き付きが起こりにくく、また騒音が小さく、軽量性、耐蝕性にも優れているため、軸受け、歯車、ブッシュ、スペーサー、ローラー、カム等の摺動部品に数多く使用されている。その一方で、従来の脂肪族ポリアミドを定常的に高い摩擦の生じるような過酷な条件下で使用した場合、摩擦熱による温度上昇で溶融が起こると同時に著しい磨耗を起こし、定常の摩擦運動継続が困難となる。また、従来の脂肪族ポリアミドは吸水による寸法変化、機械物性が低下するという問題点があり、改善が望まれている。
このような第3成分乃至第4成分の共重合は低融点化には有効であるが、その一方で結晶化速度、到達結晶化度の低下を招き、その結果、高温下での剛性、耐薬品性、寸法安定性等の諸物性が低下するだけでなく、成形サイクルの延長に伴う生産性の低下も懸念される。また、溶融滞留時に粘度低下し易いので成形性にも難点がある。これらの問題点を解決するため、ポリマーに対してガラス繊維、炭素繊維、ガラス粉末、グラファイト粉末等の充填剤を配合することにより改善することが提案されている(例えば特許文献2及び3を参照)。これにより上記問題点はある程度解消されるが、剛性、耐薬品性、寸法安定性等の諸物性を必ずしも満足させるものではなかった。
また、本発明の課題は、摺動特性に優れると共に、耐熱性、機械物性、成形性等の諸物性に優れたポリアミド樹脂組成物を提供することにある。
[1]パラキシリレンジアミン単位を70モル%以上含むジアミン単位と炭素数6〜18の直鎖脂肪族ジカルボン酸単位を70モル%以上含むジカルボン酸単位とを含有してなるポリアミド(A)及び充填剤(B)を含むポリアミド樹脂組成物であって、
ポリアミド(A)が、リン原子濃度が50〜1000ppmかつJIS−K−7105の色差試験におけるYI値が10以下であるポリアミドであり、ポリアミド(A)100質量部に対して充填剤(B)を1〜200質量部含む、ポリアミド樹脂組成物。
[2]パラキシリレンジアミン単位を70モル%以上含むジアミン単位と炭素数6〜18の直鎖脂肪族ジカルボン酸単位を70モル%以上含むジカルボン酸単位とを含有してなるポリアミド(A)、繊維状充填剤(B1)及び固体潤滑剤(C)を含むポリアミド樹脂組成物であって、
ポリアミド(A)が、リン原子濃度が50〜1000ppmかつJIS−K−7105の色差試験におけるYI値が10以下であるポリアミドであり、ポリアミド(A)100質量部に対して繊維状充填剤(B1)5〜200質量部、固体潤滑剤(C)5〜50質量部を含む、ポリアミド樹脂組成物。
[3]前記[1]又は[2]に記載のポリアミド樹脂組成物を含んでなる成形品。
ポリアミド(A)は、パラキシリレンジアミン単位を70モル%以上含むジアミン単位と炭素数6〜18の直鎖脂肪族ジカルボン酸単位を70モル%以上含むジカルボン酸単位とを含有してなる。
ジアミン単位中のパラキシリレンジアミン単位は、80モル%以上が好ましく、90モル%以上がより好ましく、100モル%が最も好ましい。ジカルボン酸単位中の炭素数6〜18の直鎖脂肪族ジカルボン酸単位は、80モル%以上が好ましく、90モル%以上がより好ましく、100モル%が最も好ましい。
リン原子含有化合物としては、次亜リン酸のアルカリ土類金属塩、亜リン酸のアルカリ金属塩、亜リン酸のアルカリ土類金属塩、リン酸のアルカリ金属塩、リン酸のアルカリ土類金属塩、ピロリン酸のアルカリ金属塩、ピロリン酸のアルカリ土類金属塩、メタリン酸のアルカリ金属塩及びメタリン酸のアルカリ土類金属塩が挙げられる。
具体的には、次亜リン酸カルシウム、次亜リン酸マグネシウム、亜リン酸ナトリウム、亜リン酸水素ナトリウム、亜リン酸カリウム、亜リン酸水素カリウム、亜リン酸リチウム、亜リン酸水素リチウム、亜リン酸マグネシウム、亜リン酸水素マグネシウム、亜リン酸カルシウム、亜リン酸水素カルシウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸マグネシウム、リン酸水素二マグネシウム、リン酸二水素マグネシウム、リン酸カルシウム、リン酸水素二カルシウム、リン酸二水素カルシウム、リン酸リチウム、リン酸水素二リチウム、リン酸二水素リチウム、ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム、ピロリン酸マグネシウム、ピロリン酸カルシウム、ピロリン酸リチウム、メタリン酸ナトリウム、メタリン酸カリウム、メタリン酸マグネシウム、メタリン酸カルシウム、メタリン酸リチウム、あるいはこれらの混合物が例示できる。これらの中でも、次亜リン酸カルシウム、次亜リン酸マグネシウム、亜リン酸カルシウム、亜リン酸水素カルシウム、リン酸二水素カルシウムが好ましく、次亜リン酸カルシウムがより好ましい。なお、これらのリン原子含有化合物は水和物であってもよい。
ポリアミド(A)中のリン原子濃度は、次亜リン酸のアルカリ土類金属塩、亜リン酸のアルカリ金属塩、亜リン酸のアルカリ土類金属塩、リン酸のアルカリ金属塩、リン酸のアルカリ土類金属塩、ピロリン酸のアルカリ金属塩、ピロリン酸のアルカリ土類金属塩、メタリン酸のアルカリ金属塩及びメタリン酸のアルカリ土類金属塩からなる群から選ばれる少なくとも1種のリン原子含有化合物に由来するものであることが好ましく、次亜リン酸カルシウム、次亜リン酸マグネシウム、亜リン酸カルシウム、リン酸二水素カルシウムからなる群から選ばれる少なくとも1種に由来するものであることがより好ましい。
重合速度調整剤としては、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属酢酸塩及びアルカリ土類金属酢酸塩が挙げられ、アルカリ金属水酸化物やアルカリ金属酢酸塩が好ましい。重合速度調整剤としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム、酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸ルビジウム、酢酸セシウム、酢酸マグネシウム、酢酸カルシウム、酢酸ストロンチウム、酢酸バリウム、あるいはこれらの混合物が挙げられる。これらの中でも、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウムが好ましく、水酸化ナトリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウムがより好ましい。
相対粘度=t/t0 ・・・(1)
また、分散度(重量平均分子量/数平均分子量=Mw/Mn)は1.5〜5.0の範囲が好ましく、1.5〜3.5の範囲がより好ましい。分散度を上記範囲とすることにより溶融時の流動性や溶融粘度の安定性が増し、溶融混練や溶融成形の加工性が良好となる。また靭性が良好であり、耐吸水性、耐薬品性、耐熱老化性といった諸物性も良好となる。
本発明のポリアミド樹脂組成物に用いられる充填剤(B)は、好ましくは繊維状充填剤(B1)及び無機充填剤(B2)及びからなる群から選ばれる少なくとも1種である。
ガラス繊維としては、無アルカリホウケイ酸ガラス繊維や、アルカリ含有C−ガラス繊維が挙げられる。その大きさは特に制限されず、直径3〜30μmの繊維を使用することができる。また、長さ5〜50mmの長い繊維を使用することもでき、長さ0.05〜5mmの短い繊維を使用することもできる。
特に、本発明のポリアミド樹脂組成物が摺動部品用である場合、充填剤(B)として、ガラス繊維、炭素繊維及び無機化合物のウィスカーもしくは針状結晶からなる群から選ばれる少なくとも1種の繊維状充填剤(B1)が好適に用いられ、さらにガラス繊維及び/又は炭素繊維が特に好適に用いられる。その場合、繊維状充填剤(B1)の他に、無機粉末状フィラー等を、成型精度や表面平滑性のために併用することも可能である。
本発明のポリアミド樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、高分子材料に一般に用いられている各種添加剤を配合してもよい。具体的には、酸化防止剤、着色剤、光安定化剤、艶消剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、結晶化核剤、可塑剤、難燃剤、固体潤滑剤、離型剤、帯電防止剤、着色防止剤、ゲル化防止剤等が例示できるが、これらに限定されることなく、種々の材料を配合することができる。
本発明のポリアミド樹脂組成物が摺動部品用樹脂組成物である場合、固体潤滑剤(C)を含有することが好ましい。固体潤滑剤の具体例としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体等のフッ素系樹脂、ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂、黒鉛、カーボンブラック、二硫化モリブデン、三酸化モリブデン、アラミド樹脂等の全芳香族ポリアミド樹脂、シリコーン、銅鉛合金、二硫化タングステン、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、窒化ホウ素等の粉末あるいはこれらの混合物が例示できるがこれらに限定されるものではない。
これらの中でもフッ素系樹脂、黒鉛、二硫化モリブデン、導電性もしくは顔料用粒状カーボンブラック、アラミド樹脂及びチッ化ホウ素が好ましく、フッ素系樹脂、導電性もしくは顔料用粒状カーボンブラック及び黒鉛が更に好ましく、フッ素系樹脂もしくは黒鉛が特に好ましい。フッ素系樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレンが特に好ましい。
離型剤としては、具体的には、長鎖アルコール脂肪酸エステル、分岐アルコール脂肪酸エステル、グリセライド、多価アルコール脂肪酸エステル、高分子複合エステル、高級アルコール、ケトンワックス、モンタンワックス、シリコンオイル、シリコンガム、あるいはこれらの混合物が例示できるがこれらに限定されるものではない。
本発明のポリアミド樹脂組成物が摺動部品用樹脂組成物である場合、成形時の離型性を向上させるため、離型剤を含有することが好ましい。本発明のポリアミド樹脂組成物が摺動部品用樹脂組成物である場合、摺動性改良の効果も併せ持つように比較的多く添加することが好ましい。
酸化防止剤としては、銅系酸化防止剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、ヒンダードアミン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、チオ系酸化防止剤等を例示することができる。
本発明のポリアミド樹脂組成物に配合しうるポリフェニレンスルフィドは、下記一般式(I)で示される構造単位を全構造単位の70モル%以上、好ましくは90モル%以上有する重合体である。
変性ポリオレフィンとしては、ポリオレフィンをα,β−不飽和カルボン酸あるいはそのエステル、金属塩誘導体で共重合により改質したものや、カルボン酸又は酸無水物等をポリオレフィンにグラフト導入して改質したものが使用できる。具体的にはエチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン・1−ヘキセン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体、エチレン・1−デゼン共重合体、プロピレン・エチレン共重合体、プロピレン・1−ブテン共重合体、プロピレン・4−メチル−1−ペンテン共重合体、プロピレン・1−ヘキセン共重合体、プロピレン・1−オクテン共重合体、プロピレン・1−デゼン共重合体、プロピレン・1−ドデゼン共重合体、エチレン・プロピレン・1,4−ヘキサジエン共重合体、エチレン・プロピレン・ジシクロペンタジエン共重合体、エチレン・1−ブテン・1,4−ヘキサジエン共重合体、エチレン・1−ブテン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体等が例示できるがこれらに限定されるものではない。
溶融液晶高分子としては、溶融相において液晶を形成する(すなわち光学的異方性を示す)性質を有しており、ペンタフルオロフェノール中60℃で測定した極限粘度[η]が0.1〜5dl/gであることが好ましい。
芳香族ジカルボン酸単位としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、クロロ安息香酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−オキシジ安息香酸、ジフェニルメタン−4,4’−ジカルボン酸、ジフェニルスルホン−4,4’−ジカルボン酸等から誘導される単位を例示できる。
芳香族ジオール酸単位としては、例えば、ヒドロキノン、レゾルシノール、メチルヒドロキノン、クロロヒドロキノン、フェニルヒドロキノン、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、4,4’−ジヒドロキシビフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシビフェニルメタン、4,4’−ジヒドロキシビフェニルスルホン等から誘導される単位を例示できる。
脂肪族ジオール酸単位としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール等から誘導される単位を例示できる。
芳香族アミノカルボン酸単位としては、例えば、p−アミノ安息香酸、m−アミノ安息香酸、6−アミノ−2−ナフトエ酸、7−アミノ−2−ナフトエ酸等から誘導される単位を例示できる。
芳香族ジアミン単位としては、例えば、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノビフェニル、2,6−ジアミノナフタレン、2,7−ジアミノナフタレン等から誘導される単位を例示できる。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、射出成形、ブロー成形、押出成形、圧縮成形、延伸、真空成形等の公知の成形方法により、所望の形状の成形体を製造することができる。エンジニアリングプラスチックとして成形品のみならず、フィルム、シート、中空容器、チューブ等の形態にも成形可能であり、産業資材、工業材料、家庭用品等に好適に使用することができる。
輸送機器部品の具体例としては、エンジンマウント、エンジンカバー、トルクコントロールレバー、ウィンドレギュレーター、前照灯反射板、ドアミラーステイ、ラジエータータンク等の自動車用部品や、主翼等の航空機部品が挙げられる。
電気電子部品の具体例としては、コネクタ、スイッチ、ICやLEDのハウジング、ソケット、リレー、抵抗器、コンデンサー、キャパシター、コイルボビン等のプリント基板に実装する電気電子部品が挙げられる。
摺動部品の具体例としては、軸受け、歯車、ブッシュ、スペーサー、ローラー、カム等が挙げられる。
ポリアミド1gを精秤し、96%硫酸100mlに20〜30℃で撹拌溶解した。完全に溶解した後、速やかにキャノンフェンスケ型粘度計に溶液5mlを取り、25℃の恒温漕中で10分間放置後、落下時間(t)を測定した。また、96%硫酸そのものの落下時間(t0)も同様に測定した。t及びt0から下記式(1)により相対粘度を算出した。
相対粘度=t/t0 ・・・(1)
JIS−K−7105に準じて、反射法によりYI値を測定した。YI値が高い値を示すほど、黄色く着色しているものと判断される。YI値の測定装置は、日本電色工業社製の色差測定装置(型式:Z−Σ80 Color Measuring System)を使用した。
蛍光X線分析によりリン原子濃度を測定した。測定装置は株式会社リガク製ZSXprimus(商品名)を使用した。分析条件は管球:Rh4kW、雰囲気:真空、分析窓:ポリエステルフィルム5μm、測定モード:EZスキャン、測定径:30mmφで行った。計算は株式会社リガク製ソフトによりSQX計算を行った。
ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により分子量を測定した。測定装置は、昭和電工社製Shodex GPC SYSTEM−11(商品名)を使用した。溶媒にはヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)を用い、サンプルのポリアミド10mgを10gのHFIPに溶解させて測定に用いた。測定条件は、測定カラムとして、同社製GPC標準カラム(カラムサイズ300×8.0mmI.D.)のHFIP−806M(商品名)を2本、リファレンスカラムHFIP−800(商品名)を2本用い、カラム温度40℃、溶媒流量1.0mL/minとした。標準試料にはpMMA(ポリメタクリル酸メチル)を使用し、データ処理ソフトは同社製SIC−480II(商品名)を使用して数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)を求めた。
成形品の機械物性の測定は表1の条件にて行った。
直径50mm×3mm厚円盤型の試験片について、絶乾状態の質量を秤量した後、常圧沸騰水に浸漬し、経時的な質量変化を測定し、質量変化がなくなった時点での吸水率を平衡吸水率とした。
鈴木式摺動試験機を使用して樹脂リング対樹脂リングで摺動試験を行った。摺動面はエメリー#1200番にて研磨し、装置下側にセットした。接触面積:2cm2、面圧力:0.49MPa、速度:100m/s、摺動時間:8時間で比摩耗量の測定を行った。
試験片の表面に、真空蒸着法にてアルミニウムを蒸着させて、膜厚10μmのアルミニウム蒸着膜を形成させた。次に、アルミニウム蒸着膜に粘着テープをしっかりと貼り付けた後に剥がして、蒸着膜の剥離状態を目視にて観察した。評価は下記の基準で行った。なお、蒸着にはJEE−400(日本電子株式会社社製、商品名)を用い、真空度1Torrで蒸着を実施した。
A:全く剥離しない、B:一部剥離する、C:剥離する
撹拌機、分縮器、冷却器、温度計、滴下装置及び窒素導入管、ストランドダイを備えた内容積50リットルの反応容器に、精秤したセバシン酸8950g(44.25mol)、次亜リン酸カルシウム12.54g(0.073mol)、酢酸ナトリウム6.45g(0.073mol)を秤量して仕込んだ(次亜リン酸カルシウムのリン原子と酢酸ナトリウムとのモル比は0.5)。反応容器内を十分に窒素置換した後、窒素で0.3MPaに加圧し、撹拌しながら160℃に昇温してセバシン酸を均一に溶融した。次いでパラキシリレンジアミン6026g(44.25mol)を撹拌下で170分を要して滴下した。この間、反応容器内温は281℃まで連続的に上昇させた。滴下工程では圧力を0.5MPaに制御し、生成水は分縮器及び冷却器を通して系外に除いた。分縮器の温度は145〜147℃の範囲に制御した。パラキシリレンジアミン滴下終了後、0.4MPa/hの速度で降圧し、60分間で常圧まで降圧した。この間に内温は300℃まで昇温した。その後0.002MPa/minの速度で降圧し、20分間で0.08MPaまで降圧した。その後、撹拌装置のトルクが所定の値となるまで0.08MPaで反応を継続した。その後、系内を窒素で加圧し、ストランドダイからポリマーを取り出してこれをペレット化し、約13kgのポリアミド(PA1)を得た。
得られたポリアミド(PA1)の物性値を表2に示す。ポリアミド(PA1)のリン原子濃度は315ppm、YI値は−6.5、相対粘度は2.47、数平均分子量Mnは21000、Mw/Mnは2.6であった。
ジカルボン酸の種類及び配合量をアゼライン酸8329g(44.25mol)に変更したこと以外は、合成例1と同様にして溶融重縮合を行い、ポリアミド(PA2)を得た。
得られたポリアミド(PA2)の物性値を表2に示す。ポリアミド(PA2)のリン原子濃度は302ppm、YI値は−1.0、相対粘度は2.22、数平均分子量Mnは17500、Mw/Mnは2.5であった。
ジアミン成分を、パラキシリレンジアミン5423g(39.82mol)及びメタキシリレンジアミン603g(4.43mol)(ジアミン成分の90mol%がパラキシリレンジアミン、10mol%がメタキシリレンジアミン)に変更したこと以外は、合成例1と同様にして溶融重縮合を行い、ポリアミド(PA3)を得た。
得られたポリアミド(PA3)の物性値を表2に示す。ポリアミド(PA3)のリン原子濃度は300ppm、YI値は−2.0、相対粘度は2.11、数平均分子量Mnは17200、Mw/Mnは2.7であった。
次亜リン酸カルシウムの配合量を1.19g(0.007mol)、酢酸ナトリウムの配合量を0.57g(0.007mol)(次亜リン酸カルシウムのリン原子と酢酸ナトリウムとのモル比は0.5)とした以外は合成例1と同様にして溶融重縮合を行い、ポリアミド(PA4)を得た。
得られたポリアミド(PA4)の物性値を表2に示す。ポリアミド(PA4)のリン原子濃度は28ppm、YI値は25.0、相対粘度は2.23、数平均分子量Mnは18000、Mw/Mnは2.6であった。
次亜リン酸カルシウムの配合量を49.25g(0.292mol)及び酢酸ナトリウムの配合量を23.95g(0.292mol)(次亜リン酸カルシウムのリン原子と酢酸ナトリウムとのモル比は0.5)とした以外は合成例1と同様にして溶融重縮合を行ったが、溶融重合時の分子量上昇が大きく、分子量制御が困難であった。
得られたポリアミド(PA5)の物性値を表2に示す。ポリアミド(PA5)のリン原子濃度は1210ppm、YI値は0.5、相対粘度は2.42、数平均分子量Mnは40000、Mw/Mnは2.7であった。
減圧下150℃で7時間乾燥したポリアミド(PA1)を、2軸押出機(東芝機械株式会社製、商品名:TEM37BS)の基部ホッパーに8kg/hの速度で供給し、シリンダ温度:280〜300℃、スクリュー回転数150rpmで押出し、ポリアミド(PA1)100質量部に対しガラス繊維(日本電気硝子株式会社製、商品名:03T−296GH)100質量部を2kg/hの速度でサイドフィードして樹脂ペレットを作成した。得られた樹脂ペレットを、射出成形機(ファナック社製、商品名:ファナックi100)にてシリンダ温度300℃、金型温度120℃で射出成形し、評価用試験片を得た。得られた試験片について成形品の物性を測定した。評価結果を表3に示す。
ポリアミド(PA1)をポリアミド(PA2)に変更したこと以外は実施例101と同様にして評価用試験片を得た。得られた試験片について成形品の物性を測定した。評価結果を表3に示す。
ポリアミド(PA1)をポリアミド(PA3)に変更したこと以外は実施例101と同様にして評価用試験片を得た。得られた試験片について成形品の物性を測定した。評価結果を表3に示す。
ガラス繊維の配合量を100質量部から50質量部に変更した以外は実施例101と同様にして評価用試験片を得た。得られた試験片について成形品の物性を測定した。評価結果を表3に示す。
ガラス繊維100質量部を、ガラス繊維60質量部および炭酸カルシウム40質量部に変更した以外は実施例101と同様にして評価用試験片を得た。得られた試験片について成形品の物性を測定した。評価結果を表3に示す。
ガラス繊維を炭素繊維に変更した以外は実施例104と同様にして評価用試験片を得た。得られた試験片について成形品の物性を測定した。評価結果を表3に示す。
ガラス繊維の配合量を100質量部から5質量部に変更した以外は実施例101と同様にして評価用試験片を得た。得られた試験片について成形品の物性を測定した。評価結果を表3に示す。
ガラス繊維の配合量を100質量部から180質量部に変更した以外は実施例101と同様にして評価用試験片を得た。得られた試験片について成形品の物性を測定した。評価結果を表3に示す。
ポリアミド6T(ポリヘキサメチレンテレフタラミド、ソルヴェイ社製、商品名:Amodel)を、2軸押出機(東芝機械株式会社製、商品名:TEM37BS)の基部ホッパーに8kg/hの速度で供給し、シリンダ温度:300〜340℃、スクリュー回転数150rpmで押出し、樹脂100質量部に対してガラス繊維(日本電気硝子株式会社製、商品名:03T−296GH)100質量部を2kg/hの速度でサイドフィードして樹脂ペレットを作成した。得られた樹脂ペレットを、射出成形機(ファナック社製、商品名:ファナックi100)にてシリンダ温度340℃、金型温度130℃で射出成形し、評価用試験片を得た。得られた試験片について成形品の物性を測定した。評価結果を表3に示す。
ポリアミド46(ポリテトラメチレンアジパミド、DSM社製、商品名:Stanyl)を、2軸押出機(東芝機械株式会社製、商品名:TEM37BS)の基部ホッパーに8kg/hの速度で供給し、シリンダ温度:290〜310℃、スクリュー回転数150rpmで押出し、樹脂100質量部に対してガラス繊維(日本電気硝子株式会社製、商品名:03T−296GH)100質量部を2kg/hの速度でサイドフィードして樹脂ペレットを作成した。得られた樹脂ペレットを、射出成形機(ファナック社製、商品名:ファナックi100)にてシリンダ温度310℃、金型温度120℃で射出成形し、評価用試験片を得た。得られた試験片について成形品の物性を測定した。評価結果を表3に示す。
ポリアミド9T(クラレ株式会社製、商品名:クラレジェネスタG2330、ガラス繊維56質量%含有)について、射出成形機(ファナック社製、商品名:ファナックi100)にてシリンダ温度320℃、金型温度140℃で射出成形し、評価用試験片を得た。評価用試験片を得た。得られた試験片について成形品の物性を測定した。評価結評価結果を表3に示す。
ポリアミド(PA1)をポリアミド(PA4)に変更したこと以外は実施例101と同様にして評価用試験片を得た。得られた試験片について成形品の物性を測定した。評価結果を表3に示す。
ポリアミド(PA1)をポリアミド(PA5)に変更したこと以外は実施例101と同様にして評価用試験片を得た。得られた試験片について成形品の物性を測定した。評価結果を表3に示す。
ガラス繊維の配合量を100質量部から0.5質量部に変更したこと以外は実施例101と同様にして評価用試験片を得た。得られた試験片について成形品の物性を測定した。評価結果を表3に示す。
ガラス繊維の配合量を100質量部から250質量部に変更した以外は、実施例101と同様にして樹脂組成物ペレットを作製しようと試みたが、ストランドに毛羽立ちが発生したため樹脂組成物ペレットを作製することができなかった。
ガラス繊維を配合しないポリアミド(PA1)について、評価用試験片を作製した。得られた試験片について成形品の物性を測定した。評価結果を表3に示す。
表3から明らかなように、ポリアミド6T、ポリアミド46又はポリアミド9Tを用いた比較例101〜103の成形品は、機械的強度及び弾性率が低く、平衡吸水率が高かった。電子部品用樹脂として従来検討されているナイロン46樹脂は、テトラメチレンジアミンとアジピン酸とから得られる樹脂であり、耐熱性に優れ機械物性にも優れるが、ナイロン6樹脂、ナイロン66樹脂等の通常のポリアミド樹脂よりもアミド基の比率が高いため吸水率が高くなるという欠点を有する。このことは、ナイロン46樹脂が乾燥状態では優れた耐熱性、機械的特性をもちながら、実使用時においては通常のポリアミド樹脂より吸水率が高いことにより耐熱性、機械特性の低下はそれらよりも大きくなる。また吸水率が高いということはそれだけ寸法変化も大きくなることから、その寸法精度は必ずしも満足のいくレベルではなく、高い精度を要求される部品には使用が困難となっている。さらに吸水状態によっては、表面実装方式で基板への実装を行なう際に部品表面にフクレと呼ばれる損傷が現れ、部品の性能及び信頼性が著しく低下してしまう。
次に、リン原子濃度が50ppm以下であるポリアミド(PA4)は、YI値が大きいため、該ポリアミドから獲られる成形品は、黄色味がかったものとなり、その商品価値が低下したものとなった(比較例104)。また、リン原子濃度が1000ppm以上であるポリアミド(PA5)は、溶融重合時に分子量上昇が大きく、分子量制御ができなかった(比較例105)。
また、充填剤(B)が過剰に添加された比較例107の樹脂組成物については、ペレットにする際にストランドに毛羽立ちが発生したため、ペレットに供することができなかった。
これに対して、実施例101〜108に供されたポリアミド(PA1)〜ポリアミド(PA3)は、溶融重合する際に、分子量制御が可能であり、さらに得られた樹脂の着色はほとんどなく、成形品成形された際に外観に優れたものであった。さらに、該ポリアミド樹脂を用いた実施例101〜108の成形品は、低吸水率であり、かつ難燃性、機械物性、耐熱性にも優れている。さらに、実施例101〜108の成形品は、金属層との接着強度に優れたものであった。
減圧下150℃で7時間乾燥したポリアミド(PA1)及びポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE、株式会社喜多村製、商品名:KTL610)を表3の組成となるよう配合してタンブラーにてブレンドし、2軸押出機(東芝機械株式会社製、商品名:TEM37BS)の基部ホッパーに8kg/hの速度で供給し、シリンダ温度:280〜300℃、スクリュー回転数150rpmで押出し、ガラス繊維(日本電気硝子株式会社製、商品名:03T−296GH)を2kg/hの速度でサイドフィードして樹脂ペレットを作成した。得られた樹脂ペレットを、射出成形機(ファナック社製、商品名:ファナックi100)にてシリンダ温度300℃、金型温度120℃で射出成形し、評価用試験片を得た。得られた試験片について成形品の物性を測定した。評価結果を表4に示す。
ポリアミド(PA1)をポリアミド(PA2)に変更したこと以外は実施例201と同様にして評価用試験片を得た。得られた試験片について成形品の物性を測定した。評価結果を表4に示す。
ポリアミド(PA1)をポリアミド(PA3)に変更したこと以外は実施例201と同様にして評価用試験片を得た。得られた試験片について成形品の物性を測定した。評価結果を表4に示す。
ガラス繊維を炭素繊維PAN系炭素繊維チョップドファイバーに変更したこと以外は実施例201と同様にして評価用試験片を得た。得られた試験片について成形品の物性を測定した。評価結果を表4に示す。
ポリテトラフルオロエチレン樹脂(株式会社喜多村製、商品名:KTL610)を黒鉛(天然鱗片状黒鉛)(日本黒鉛社製、商品名:特CP)に変更したこと以外は実施例201と同様にして評価用試験片を得た。得られた試験片について成形品の物性を測定した。評価結果を表4に示す。
ガラス繊維の配合量を33質量部から5質量部に、炭素繊維の配合量を33質量部から5質量部に変更したこと以外は実施例205と同様にして評価用試験片を得た。得られた試験片について成形品の物性を測定した。評価結果を表4に示す。
ガラス繊維の配合量を5質量部から180質量部に、炭素繊維の配合量を5質量部から20質量部に変更したこと以外は実施例206と同様にして評価用試験片を得た。得られた試験片について成形品の物性を測定した。評価結果を表4に示す。
ポリアミド6T(ソルヴェイ社製、商品名:Amodel)及びポリテトラフルオロエチレン樹脂(株式会社喜多村製、商品名:KTL610)を表4の組成となるよう配合してタンブラーにてブレンドし、2軸押出機(東芝機械株式会社製、商品名:TEM37BS)の基部ホッパーに8kg/hの速度で供給し、シリンダ温度:300〜340℃、スクリュー回転数150rpmで押出し、ガラス繊維(日本電気硝子株式会社製、商品名:03T−296GH)を2kg/hの速度でサイドフィードして樹脂ペレットを作成した。得られた樹脂ペレットを、射出成形機(ファナック社製、商品名:ファナックi100)にてシリンダ温度340℃、金型温度130℃で射出成形し、評価用試験片を得た。得られた試験片について成形品の物性を測定した。評価結果を表4に示す。
ポリアミド46(DSM社製、商品名:Stanyl)及びポリテトラフルオロエチレン樹脂(株式会社喜多村製、商品名:KTL610)を表4の組成となるよう配合してタンブラーにてブレンドし、2軸押出機(東芝機械株式会社製、商品名:TEM37BS)の基部ホッパーに8kg/hの速度で供給し、シリンダ温度:290〜310℃、スクリュー回転数150rpmで押出し、ガラス繊維(日本電気硝子株式会社製、商品名:03T−296GH)を2kg/hの速度でサイドフィードして樹脂ペレットを作成した。得られた樹脂ペレットを、射出成形機(ファナック社製、商品名:ファナックi100)にてシリンダ温度310℃、金型温度120℃で射出成形し、評価用試験片を得た。得られた試験片について成形品の物性を測定した。評価結果を表4に示す。
これに対して、実施例201〜207の成形品は、摺動性に優れ、低吸水率であり、機械物性にも優れている。
Claims (18)
- パラキシリレンジアミン単位を70モル%以上含むジアミン単位と炭素数6〜18の直鎖脂肪族ジカルボン酸単位を70モル%以上含むジカルボン酸単位とを含有してなるポリアミド(A)及び充填剤(B)を含むポリアミド樹脂組成物であって、該直鎖脂肪族ジカルボン酸単位が、セバシン酸単位及び/又はアゼライン酸単位であり、
ポリアミド(A)が、リン原子濃度が50〜1000ppmかつJIS−K−7105の色差試験におけるYI値が10以下であり、ゲル浸透クロマトグラフィー測定における数平均分子量(Mn)が10,000〜30,000の範囲であり、かつ分散度(重量平均分子量/数平均分子量=Mw/Mn)が1.5〜3.5の範囲であるポリアミドであり、ポリアミド(A)100質量部に対して充填剤(B)を1〜200質量部含む、ポリアミド樹脂組成物。 - ポリアミド(A)が、パラキシリレンジアミン単位を90モル%以上含むジアミン単位と、セバシン酸単位及び/又はアゼライン酸単位を90モル%以上含むジカルボン酸単位とを含有してなるポリアミドである、請求項1に記載のポリアミド樹脂組成物。
- ポリアミド(A)の相対粘度が1.8〜4.2の範囲である、請求項1又は2に記載のポリアミド樹脂組成物。
- 充填剤(B)が、繊維状充填剤(B1)及び無機充填剤(B2)からなる群から選ばれる少なくとも1種であり、繊維状充填剤(B1)が、ガラス繊維、炭素繊維、全芳香族ポリアミド繊維、セルロース繊維、金属繊維、及び無機化合物のウィスカーもしくは針状結晶からなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
- 繊維状充填剤(B1)が、ガラス繊維、炭素繊維及び無機化合物のウィスカーもしくは針状結晶からなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項4に記載のポリアミド樹脂組成物。
- 繊維状充填剤(B1)が、ガラス繊維及び/又は炭素繊維である、請求項4又は5に記載のポリアミド樹脂組成物。
- 無機充填剤(B2)が、タルク、マイカ、ガラスフレーク、ウォラストナイト、モンモリロナイト、チタン酸カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、セピオライト、ゾノライト、窒化ホウ素、ホウ酸アルミニウム、ガラスビーズ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、シリカ、カオリン、クレー、酸化チタン、酸化亜鉛、水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウムからなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項4〜6のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
- 無機充填剤(B2)が炭酸カルシウムである、請求項4〜7のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
- 充填剤(B)が繊維状充填剤(B1)であり、固体潤滑剤(C)を更に含み、ポリアミド(A)100質量部に対して繊維状充填剤(B1)5〜200質量部、固体潤滑剤(C)5〜50質量部を含む、請求項1〜8のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
- 固体潤滑剤(C)が、フッ素系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、黒鉛、カーボンブラック、二硫化モリブデン、三酸化モリブデン、全芳香族ポリアミド樹脂、シリコーン、銅鉛合金、二硫化タングステン、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム及び窒化ホウ素からなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項9に記載のポリアミド樹脂組成物。
- 固体潤滑剤(C)が、フッ素系樹脂、カーボンブラック及び黒鉛からなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項9又は10に記載のポリアミド樹脂組成物。
- 固体潤滑剤(C)が、フッ素系樹脂及び/又は黒鉛である、請求項9〜11のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
- 前記フッ素系樹脂がポリテトラフルオロエチレンである、請求項10〜12のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
- 請求項1〜13のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物を含んでなる成形品。
- 自動車用部品である、請求項14に記載の成形品。
- 電気部品又は電子部品である、請求項14に記載の成形品。
- 表面に金属層を有する、請求項14〜16のいずれかに記載の成形品。
- 摺動部品である、請求項14に記載の成形品。
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