JP5832270B2 - 水田作業機 - Google Patents
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Description
前記施肥装置が前記播種装置よりも機体前方側に位置する状態、且つ、前記播種装置における種子貯留部の上端部が前記施肥装置における前記肥料貯留部の上端部よりも下方に位置する状態で、前記施肥装置と前記播種装置とが配備されており、
前記種子繰出し部から繰出された種子が、前記肥料繰出し部から繰出された肥料と合流せずに、前記種子繰出し部の直下方の圃場面に供給される表面播種を行うように、前記播種装置が構成され、
前記肥料繰出し部の機体後方側且つ機体下方側に、肥料を供給するための溝を圃場面に作成する作溝器が備えられ、前記肥料繰出し部から機体後方側且つ機体下方側に斜めに延出された肥料ホースが前記作溝器に接続され、前記肥料繰出し部から繰出された肥料が、前記種子繰出し部から繰出された種子と合流せずに、前記肥料ホースを介して前記作溝器に供給されて、前記作溝器から圃場面の溝に供給されるように、前記施肥装置が構成されている点にある。
第1特徴構成によれば、施肥装置が播種装置よりも機体前方側に位置し、且つ、播種装置における種子貯留部の上端部が施肥装置における肥料貯留部の上端部よりも下方に位置する状態で、施肥装置と前記播種装置とが配備されることになるので、走行機体に搭乗している作業者が機体後方を目視する際、機体後方側に位置する播種装置が低い位置にあるので、後方の見通しがよく、播種や施肥が行われた後の圃場の状況を目視で確認し易いものとなる。
又、上述したように施肥装置は肥料貯留部に肥料を補給する頻度が大きいものであるが、施肥装置が機体前部側すなわち走行機体に近い側に位置するので、走行機体に搭乗している作業者が肥料の補給作業を行う場合にその補給作業が行い易いものとなる。
又、播種装置及び施肥装置に対して干渉するおそれが少ない状態でマーカーを格納することが可能となる。
〔全体構成〕
図1に示すように、左右一対の前車輪1と左右一対の後車輪2とを備えた走行機体3の中央に運転座席4を備え、この走行機体3の後端にリンク機構5を介して昇降自在に作業部Aを連結して水田作業機が構成されている。運転座席4の近傍には、左右の前車輪1を操向操作するステアリングハンドル6、走行用変速レバー7、作業部Aの昇降操作等を行う操作レバー8等が備えられている。
そして、この前後向き伝動ケース26内の横向き伝動軸23から播種装置9及び施肥装置10に動力が伝達されるように伝動系が構成されているが、具体的な伝動構造については後述する。
播種装置9は、播種される種子として鉄コーティング処理が行われた種籾を用い、整地フロート12で整地された圃場面に対して4条分の播種を行うように構成されている。具体的には、複数の種子を1株分として前後方向に間隔をあけて播種するいわゆる点播を行うように構成されている。そして、この播種装置9では、鉄コーティング処理が行われた種籾を用いることにより、鳥害を抑制しながら圃場面への表面播種を実現している。
又、この案内筒29は、ロックレバー33により種子繰出し部28の下端に保持され、ロックレバー33の操作により種子繰出し部28の下端から分離できるように構成されている。また、種子繰出し部28の後面側には着脱自在にカバー34を備え、このカバー34を取り外すことにより、繰出しロール30を露出させてメンテナンスを行えるように構成されている。
図8に示すように、ローリング軸芯Xの下部位置に備えられた入力軸21を介して前後向きの外部出力軸18からフィードケース19内のベベルギア35を介して横向き入力軸36に動力が伝達され、横向き入力軸36から伝動チェーン37及び各条クラッチ38を介して同一軸芯上に位置する左右両側の横向き伝動軸23に動力が伝達され、さらに、左右両側の横向き伝動軸23の横側外方側端部から夫々、伝動チェーン25を介して左右一対の播種駆動軸41に動力が伝達されるように伝動系が構成されている。
図4及び図6に示すように、左右両側の前後向き伝動ケース26に対して、その機体後部の上部側箇所において、フランジ部45に共締め連結された左右一対のブラケット46を介して、播種装置9における機体横幅方向に沿って延びる角筒状の播種フレーム47が固定状態で支持されている。
又、図4に示すように、4個の種子繰出し部28のケース部48がこの播種フレーム47にボルト連結にて固定され、又、播種フレーム47に連結された軸支用のブラケット49にてロール軸43が回動自在に支持されている。このようにして播種フレーム47により4個の種子繰出し部28が繰出し操作な可能な状態で安定的に支持されている。
図4及び図7に示すように、施肥装置10は、2条分の肥料を貯留する肥料貯留部としての肥料ホッパー56が2個備えられ、夫々の肥料ホッパー56から肥料を繰り出すように夫々2個ずつ合計4個の肥料繰出し部57が備えられ、各肥料繰出し部57から繰り出された肥料を流下案内する4本の施肥ホース58を備えて構成され、施肥ホース58により流下案内される肥料を供給するための溝を圃場面に作成する作溝器59と、溝内に供給された肥料を埋め込むための埋め込み用案内体60とが備えられている。
図7に示すように、前記各肥料繰出し部56の繰出しロール66を回転駆動する施肥駆動軸67が断面六角形に形成され、左右2個ずつの繰出しロール66と一体回動する状態で且つ左右2分割される状態で設けられている。そして、図3及び図7に示すように、左右両側の施肥駆動軸67の長手方向の途中部に一体回動自在に一方向クラッチを介して揺動操作アーム68が備えられ、この揺動操作アーム68の揺動端部と左右両側の横向き伝動軸23の軸端に取り付けられた回転アーム69とを押し引きロッド70を介して連動連結させている。
この施肥装置10は、播種装置9と同様に、左右両側の前後向き伝動ケース26にて支持される構成となっている。すなわち、図4、図5及び図7に示すように、左右両側の前後向き伝動ケース26の夫々に対して、その機体前部の上部側箇所において、フランジ部45に共締め連結され且つ上方に延びる状態で縦向き支持フレーム71が設けられている。
図3に示すように、薬剤散布装置11は、上部位置の除草剤等の薬剤が貯留される薬剤ホッパー78を備えると共に、この薬剤ホッパー78の下部に本体ケース79を備え、この本体ケース79内に、薬剤ホッパー78に貯留された粉粒状の薬剤を繰り出すように電動モータや電磁ソレノイドで駆動される繰出し機構80と、この繰出し機構80から繰り出された薬剤を飛散させるように電動モータで駆動される拡散羽根81とを備えて構成されている。
図3及び図4に示すように、夫々が機体横幅方向に沿って延びる播種フレーム47及び施肥フレーム75の機体横幅方向の中央部同士を前後方向に沿って連結する中央前後向きフレーム82が、播種フレーム47よりも機体後方側に向けて大きく突出する状態で設けられ、その突出側端部に薬剤散布装置11が着脱自在に支持されている。
図11に示すように、左右両側の前後向き伝動ケース26の夫々に対して、その機体前部側箇所において、フランジ部45にマーカー支持フレーム85の基端側取り付け部85aが共締め連結されている。この基端側取り付け部85aは、前後向き伝動ケース26のフランジ部45に共締め連結されるとともに、縦向き支持フレーム71の基端側支持部72も共に締め付け連結する構成となっている。すなわち、マーカー支持フレーム85の基端側取り付け部85aは板材にて形成され、上部及び下部の両側部でフランジ部45に共締め連結されており、縦向き支持フレーム71の基端側支持部72の一方側箇所は、基端側取り付け部85aの上部側箇所にてフランジ部45に共締め連結されている。
上述した説明から明らかなように、種子繰出し部28を機体横幅方向に4つ並べて構成されている播種装置9に機体横幅方向に沿って延びる状態で機体横幅方向に沿って延びる播種フレーム47が備えられ、又、肥料繰出し部57を機体横幅方向に4個並べて構成されている施肥装置10に機体横幅方向に沿って延びる施肥フレーム75が備えられ、それらの播種及び施肥フレーム47,75によって4個の種子繰出し部28及び肥料繰出し部57を一連に連なった安定した状態で支持することができる。
この水田作業機では、走行機体3を走行させながら播種装置9と、施肥装置10と、薬剤散布装置11とを作動させることにより、整地フロート12で整地された平坦な圃場面に対して播種装置9の4つの種子繰出し部28から設定量の種籾(種子)が繰り出され、自重による4条の点播が行われる。これと同時に薬剤散布装置11の拡散羽根81によって4条の幅の全領域に対する薬剤の散布が行われる。また、施肥装置10の4つの施肥繰出し部57から施肥ホース58を介して作溝器59に供給されて圃場面に対する施肥が行われる。
本発明は、上記した実施形態以外に以下のように構成してもよい。
5 リンク機構
9 播種装置
10 施肥装置
11 薬剤散布装置
13 マーカー
27 種子貯留部
28 種子繰出し部
56 肥料貯留部
57 肥料繰出し部
64 蓋体
78 薬剤貯留部
80 薬剤繰出し部
A 作業部
Claims (5)
- 走行機体の後部にリンク機構を介して昇降自在に作業部が連結され、
この作業部が、種子貯留部に貯留される種子を複数の種子繰出し部から繰出して圃場に供給する播種装置と、肥料貯留部に貯留される粉粒状の肥料を複数の肥料繰出し部から繰出して圃場に供給する施肥装置とを前後に並ぶ状態で備えて構成されている水田作業機であって、
前記施肥装置が前記播種装置よりも機体前方側に位置する状態、且つ、前記播種装置における種子貯留部の上端部が前記施肥装置における前記肥料貯留部の上端部よりも下方に位置する状態で、前記施肥装置と前記播種装置とが配備されており、
前記種子繰出し部から繰出された種子が、前記肥料繰出し部から繰出された肥料と合流せずに、前記種子繰出し部の直下方の圃場面に供給される表面播種を行うように、前記播種装置が構成され、
前記肥料繰出し部の機体後方側且つ機体下方側に、肥料を供給するための溝を圃場面に作成する作溝器が備えられ、前記肥料繰出し部から機体後方側且つ機体下方側に斜めに延出された肥料ホースが前記作溝器に接続され、前記肥料繰出し部から繰出された肥料が、前記種子繰出し部から繰出された種子と合流せずに、前記肥料ホースを介して前記作溝器に供給されて、前記作溝器から圃場面の溝に供給されるように、前記施肥装置が構成されている水田作業機。 - 前記播種装置及び前記施肥装置よりも機体後方側に位置する状態で、薬剤貯留部に貯留される粉粒状の薬剤を薬剤繰出し部から繰出して圃場に散布する薬剤散布装置が備えられている請求項1記載の水田作業機。
- 前記薬剤散布装置における前記薬剤貯留部の上端部が、前記播種装置における種子貯留部の上端部よりも上方に位置する状態で、前記播種装置及び前記薬剤散布装置が配備されている請求項2記載の水田作業機。
- 前記作業部の左右両側に、圃場面に走行指標を描く作用姿勢と機体内方側に引退する格納姿勢とにわたり姿勢変更自在なマーカーが備えられ、
前記播種装置及び前記施肥装置の夫々が、前記格納姿勢にある前記マーカーの上端部よりも下方側に位置するように配備されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の水田作業機。 - 前記施肥装置における前記肥料貯留部の上部蓋体が、機体前部側の端部に設けられた横向き回動支点を中心に揺動開閉自在に設けられている請求項1〜4のいずれか1項に記載の水田作業機。
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