JP5839983B2 - 作業機 - Google Patents

作業機 Download PDF

Info

Publication number
JP5839983B2
JP5839983B2 JP2011282214A JP2011282214A JP5839983B2 JP 5839983 B2 JP5839983 B2 JP 5839983B2 JP 2011282214 A JP2011282214 A JP 2011282214A JP 2011282214 A JP2011282214 A JP 2011282214A JP 5839983 B2 JP5839983 B2 JP 5839983B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fertilizer
pitch
seed
sowing
seeding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011282214A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013128471A (ja
Inventor
佳久 藤田
佳久 藤田
松村 哲也
哲也 松村
三本 松夫
松夫 三本
真 安田
安田  真
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kubota Corp filed Critical Kubota Corp
Priority to JP2011282214A priority Critical patent/JP5839983B2/ja
Publication of JP2013128471A publication Critical patent/JP2013128471A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5839983B2 publication Critical patent/JP5839983B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P60/00Technologies relating to agriculture, livestock or agroalimentary industries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P60/00Technologies relating to agriculture, livestock or agroalimentary industries
    • Y02P60/20Reduction of greenhouse gas [GHG] emissions in agriculture, e.g. CO2

Landscapes

  • Fertilizing (AREA)
  • Sowing (AREA)

Description

本発明は、走行機体に播種装置と施肥装置とを装備した作業機に関する。
上記作業機の一例としての乗用型直播機において、従来では、次のように構成されたものがあった。すなわち、走行機体の後部にリンク機構を介して昇降自在に連結された作業部に、施肥装置と播種装置とが前後に並ぶ状態で備えられたものがあり、これらの施肥装置と播種装置は、走行機体に連結された機枠に対してブラケットを介して各別に支持されている(例えば、特許文献1参照。)。この特許文献1では、播種装置と施肥装置との同時使用の形態等に関する記載はない。
施肥装置を走行機体に装備し、播種装置を走行機体に対して昇降自在な作業部に装備した施肥装置付き直播機も知られている(例えば、特許文献2参照。)。この直播機における播種装置は、種子タンク内に貯留されている種籾を、繰出しロールにて繰出されて空気にて長い移送チューブを通って播種用点播ロールまで移送し、そこから再度、播種用点播ロールにて所定量ずつ間欠的に繰出すことで種籾を圃場に所定間隔をあけて点播する機能を有する。施肥装置は、機体の運転席のすぐ後に配備されていることから、肥料タンク内に貯留されている粒状又は粉状の肥料を、肥料繰出しロールにて繰出して空気にて長い移送チューブを通って施肥用点播ロールまで移送し、さらに施肥用点播ロールにて所定量ずつ間欠的に繰出すことで肥料を圃場に所定間隔をあけて点播された種籾の側方位置に散布する。この施肥装置付き直播機では、播種用点播ロールと施肥用点播ロールとを同じ駆動軸にて駆動する構成とすることで、両ロールを同期して駆動回転させ、種籾及び肥料は同期して繰出し、どちらも点状に圃場に分布させることを意図している。しかしながら、種籾と肥料の両方を点状に散布した場合、種籾の点播位置との意図しないずれが生じやすくなり、肥料効果が十分に得られない可能性が生じる。特に、施肥装置を走行機体に装備し、播種装置を走行機体に対して昇降自在な作業部に装備した構成では、長い距離の移送チューブによる肥料の供給量が乱れる可能性があり、それにより末端での施肥用点播ロールによる肥料の適量放出も難しくなる。
公開実用新案公報62−172308号公報(3−13頁、図1) 特開2008‐22721号公報(段落番号0011−0071、図1)
上記実情に鑑み、本発明の目的は、播種装置と施肥装置とを装備した作業機において、播種と施肥をより効果的に同時に行うための、播種装置と施肥装置とに関する技術的改善である。
走行機体に播種装置と施肥装置とを装備した作業機において、上記目的を達成するため、本発明では、前記播種装置と前記施肥装置とを、前記走行機体の後部にリンク機構を介して昇降自在に連結された作業部に装備し、
前記播種装置は所定の播種長さと所定の播種ピッチとで種子放出口から種子を放出して圃場面に供給する表面播種を行う種子供給部を備え、
前記施肥装置は前記播種長さより長い所定の施肥長さと所定の施肥ピッチとで肥料放出口から、粉粒状の肥料を前記種子の播種位置の近傍で作溝器によって圃場面に形成された溝に、自然落下により放出する肥料供給部を備え、
前記肥料放出口及び前記作溝器の後側に前記種子放出口が位置し、前記播種ピッチと前記施肥ピッチとが等しくなるように構成されている。
この構成では、走行しながら播種装置によって播かれる種子の走行方向の長さである播種長さに比べて、施肥装置によって散布される肥料の走行方向の長さである施肥長さは長くなるように設定されているので、播種装置と施肥装置との間の多少の同期ずれが生じても、種子に対する肥料効果は安定する。また肥料の穂場内での浸透や種子の生育による広がりを考慮すると、播種長さより長い施肥長さは、播種後に得られる効果も大きい。
この構成では、前記播種装置と前記施肥装置とを、走行機体の後部にリンク機構を介して昇降自在に連結された作業部に装備することで、播種装置と前記施肥装置を近接することができ、種子と肥料の双方の繰出し部から圃場までの距離が短くなり、安定した供給が可能となる。
播種装置と施肥装置との間の多少の同期ずれを許容する場合、前記走行機体の走行方向における前記播種ピッチのピッチ中心位置と前記施肥ピッチのピッチ中心位置とが同じ位置になるように設定することで、その同期ずれにもかかわらず、播かれた種子に対して肥料が遠ざかるという問題を低減することができる。
また、肥料や種子の種類によっては、播かれた種子のすぐ近くに肥料が散布しない方がよい場合(肥料効果を遅延させるような目的など)がある。そのような種子と肥料との関係においては、前記走行機体の走行方向における前記播種ピッチのピッチ中心位置と前記施肥ピッチのピッチ中心位置とがずれるように設定されるとよい。つまり、種子と肥料が、圃場において千鳥パターンとなるように分布することになる。
一般的な、種子と肥料との関係及び、走行しながらの播種と施肥の挙動に基づく本発明者の知見によれば、前記施肥長さは前記播種ピッチの半分とすることが好ましい。
播種装置及び施肥装置は走行機体の幅方向にも長く延びており、比較的大きな構成物であるので、限られたスペースに収めるためには、走行方向に沿って高さレベルを変えて並設することが望ましい。その際の本発明の好適な実施形態の1つでは、前記種子供給部には種子を定量繰出しする種子繰出し部が含まれ、前記肥料供給部には肥料を定量繰出しする肥料繰出し部が含まれ、前記種子繰出し部は前記肥料繰出し部より低い位置に配置されている。これにより、圃場における分布位置精度に関して肥料に比べて高い精度が要求される種子を適量放出するための種子繰出し部から圃場の表面までの距離が短くなるので、量的かつ位置的にその放出精度が向上し、好都合である。
本発明のさらに好適な実施形態の1つでは、前記播種装置及び前記施肥装置のそれぞれは、動力分配機構から前記走行機体の幅方向で左右に分岐した分岐軸からそれぞれ動力を受けるように前記走行機体の幅方向で振り分け配備されている。この構成では、動力分配機構に動力を入力する1つの動力伝達系で播種装置及び記施肥装置を駆動することができるので好都合である。その際、前記各分岐軸に動力の伝達を遮断するクラッチを設けられている。この構成により、特定の分岐軸の下流側に接続されている播種装置や施肥装置だけを駆動状態または停止状態に切り替えることができる。また、各分岐軸から施肥装置への動力分岐を、当該分岐軸から播種装置への動力分岐より走行機体の幅方向で外側の位置で行われるように構成すると、播種装置への動力分岐のためのスペースがとり易くなり、分岐軸から播種装置への動力伝達にクランク機構などを適用するのに好都合となる。
本発明の好適な実施形態の1つでは、前記種子繰出し部は、繰出しロールを外嵌するロール軸と、前記分岐軸と動力伝達可能に連結された播種駆動軸からの動力を前記ロール軸に伝達する駆動ギヤと従動ギヤとからなる伝動ギヤ対とを備え、前記従動ギヤは前記ロール軸に設けられるとともに前記繰出しロールより大径に形成されている。この構成では、ロール軸から従動ギヤを抜き取ることで、繰出しロールは駆動ギヤと干渉することなしにロール軸から抜き取ることができ、種子繰出し部の保守点検が容易となる。
本発明による作業機による播種形態と施肥形態の基本を模式的に示す圃場平面図である。 本発明による作業機による播種形態と施肥形態の基本を模式的に示す圃場断面図である。 本発明による作業機による播種形態と施肥形態の基本を模式的に示す圃場平面図である。 本発明による作業機の実施形態の1つである水田作業機を示す側面図である。 図4による水田作業機の平面図である。 水田作業機の作業部を示す側面図である。 作業部を示す平面断面図である。 作業部の下部の構成を示す平面断面図である。 作業部を示す背面図である。 施肥装置を示す背面図である。 エンジン動力を播種装置及び施肥装置に伝達する動力分配機構の断面図である。 播種装置及び施肥装置のための動力伝達を示す系統図である。
まず、本発明による作業機の具体的な構造を説明する前に、この作業機の走行中に同時に実現される播種形態と施肥形態の基本を図1〜図3を用いて説明する。
図1は、走行機体3に播種装置9と施肥装置10とを装備した、本発明の作業機が、圃場で走行しながら播種作業と施肥作業とを行っている際の、模式的な平面図である。播種装置9は、種子供給部を通じて種子を種子放出口SHから所定の繰り返し周期で放出し、同時に、施肥装置10は、肥料供給部を通じて肥料放出口FHから所定の繰り返し周期で放出する。圃場に放出されたひとかたまりの種子はSで示され、その走行機体3の走行方向での長さ(以下単に播種長さと称する)はSLで示されている。ここでは、ひとかたまりの種子Sの平面形状はほぼ丸形となっている。圃場に放出されたひとかたまりの肥料はFで示され、その走行機体3の走行方向での長さ(以下単に施肥長さと称する)はFLで示されている。ここではひとかたまりの肥料Fの平面形状は走行方向に長い細長形状であり、施肥長さFLは播種長さSLの数倍長くなっている。また、一般的には、施肥の経済性等を考慮して、施肥長さFLを播種ピッチSPのほぼ半分ぐらいにするのが好適である。さらに、播種装置9と施肥装置10の放出繰り返し周波数は実質的に同じとしているので、播種ピッチSPと施肥ピッチFPとはほぼ等しくなっている。なお、図2から明らかなように、肥料Fは種子Sより圃場の深い位置に散布されている。
図1で示す播種作業と施肥作業では、播種と施肥の放出タイミングも実質的に同一となるように設定されているので、つまり播種と施肥との放出が同期されているので、走行機体の走行方向における播種ピッチSPのピッチ中心位置と施肥ピッチFPのピッチ中心位置とが同じ位置となる。種子の種類や肥料の種類によっては、播種ピッチSPのピッチ中心位置の施肥ピッチFPのピッチ中心位置を走行方向においてずらせ、ひとかたまりの種子Sと種子Sの間に肥料Fを散布することが要望される。例えば、このような種子Sと肥料Fの分布により肥料の遅延効果が期待できる。そのような走行機体3の走行方向における播種ピッチSPのピッチ中心位置が施肥ピッチFPのピッチ中心位置とがずれるように設定された作業機での播種形態と施肥形態とが図3に示されている。
以下、本発明による作業機の具体的な実施形態を図面に基づいて説明する。この実施形態では、作業機は水田作業機として適用されている。
〔全体構成〕
図4と図5に示すように、左右一対の前車輪1と左右一対の後車輪2とを備えた走行機体3の中央に運転座席4を備え、この走行機体3の後端にリンク機構5を介して昇降自在に作業部Aを連結して水田作業機が構成されている。運転座席4の近傍には、左右の前車輪1を操向操作するステアリングハンドル6、走行用変速レバー7、作業部Aの昇降操作等を行う操作レバー8等が備えられている。
図6〜図10に示すように作業部Aは、圃場面に対して4条の表面播種を行う第1の粉粒体供給装置としての播種装置9、圃場面に対して粉粒状の肥料の施肥を行う第2の粉粒体供給装置としての施肥装置10、圃場面に対して除草剤等の散布を行う第3の粉粒体供給装置としての薬剤散布装置11、作業対象となる圃場面の整地を行う整地フロート12、作業走行中に隣接する次回の走行行程に対する走行指標を圃場面に描くマーカー13、圃場に排水用の溝を形成するための溝切り器14等を備える構成となっている。
作業部Aは、施肥装置10が最も機体前部側に位置し、その施肥装置10の機体後方側に播種装置9が位置し、さらに、播種装置9の機体後方側に薬剤散布装置11が位置するように、それらを前後方向に並べる状態で備えて構成されている。
図4と図8とからよく理解できるように、この水田作業機は、走行機体3の前部に搭載されたエンジン15からの駆動力を、ミッションケース16を通じてから前車輪1に伝えると共に、後輪駆動ケース17を介して後車輪2に伝える走行伝動系を備えている。また、ミッションケース16からの駆動力を外部出力軸18に伝え、更に、この外部出力軸18からの作業部Aにおけるフィードケース19に伝える作業伝動系を備えている。
図4に示すように、リンク機構5は、走行機体3の後端に対して、その前端が揺動自在に支持される上部リンク5a及び左右の下部リンク5bを備えると共に、これらの後端に縦リンク5c(後部リンク部材の一例)を備えており、油圧シリンダ20の作動により後端部が昇降作動する。縦リンク5cの下端位置に前後向き姿勢のローリング軸芯Xを中心として揺動自在に作業部Aが支持されている。
図11に示すように、作業部Aにおいて、外部出力軸18から動力が伝えられる入力軸21を備えるフィードケース19は、入力軸21よりも少し高い位置に設けられた回動支点部22にて、縦リンク5cに対して前後向き姿勢のローリング軸芯Xを中心として揺動自在に支持されている。このフィードケース19の左右両側に左右の横向き伝動軸23を内装する左右両側の横向き筒状伝動ケース24が固定連結され、さらに、左右両側の横向き筒状伝動ケース24の横側外方側端部には伝動チェーン25を内装する前後向き伝動ケース26が固定連結されている。
そして、この前後向き伝動ケース26内の横向き伝動軸23から播種装置9及び施肥装置10に動力が伝達されるように伝動系が構成されているが、具体的な伝動構造については後述する。
左右両側の前後向き伝動ケース26は、厚肉で剛性の大きい平坦なベース部材26Aと、周囲を略椀状に屈曲形成した蓋部材26Bとを接続することにより閉塞されたチェーン収納空間を形成するように構成されており、ベース部材26Aに横向き筒状伝動ケース24がシール部材を介在させた状態でフランジ連結される構成となっている。この前後向き伝動ケース26は、充分な支持強度を備えており、播種装置9や施肥装置10を支持する前後向き支持フレームとして機能することになる。
つまり、縦リンク5cに対してローリング軸芯Xを中心として揺動自在に支持されるフィードケース19、それに連結される左右両側の横向き筒状伝動ケース24、及び、左右両側の前後向き伝動ケース26は、作業部Aを支持する支持枠体としての機能を備えており、作業部Aに備えられる各種の装置を支持する構成となっている。
詳述はしないが、走行機体3には、整地フロート12の昇降位置を目標値に維持するように油圧シリンダ20を制御する昇降制御装置(図示せず)を備えており、この昇降制御装置による昇降制御が実行されることにより前車輪1又は後車輪2の圃場面に対する沈み込み量に拘わらず播種装置9を圃場面に追従させることが可能となる。また、走行機体3が左右方向へ傾斜した場合には、前述したローリング軸芯Xを中心として作業部Aがローリングすることにより、作業部Aの整地フロート12を圃場面に接触させる姿勢に維持することも可能となる。
図8〜図10に示すように、整地フロート12は、作業部Aの作業幅の略全幅にわたって延びる状態で一体的に形成されており、横長長方形状のフロート本体部12Aと、フロート本体部12Aの左右中央箇所から前方に向けて延出される前方張出し部12Bと、フロート本体部12Aの左右方向二箇所から後方に向けて延出される左右一対の後方張出し部12Cとで構成されている。前方張出し部12Bは、フロート本体部12Aの前端の左右中央位置から前方に向かって張り出されたものであり、作業部Aの昇降制御に使用されるセンサフロートとしての機能を有する。
〔播種装置〕
播種装置9は、播種される種子として鉄コーティング処理が行われた種籾を用い、整地フロート12で整地された圃場面に対して4条分の播種を行うように構成されている。具体的には、複数の種子を1株分として前後方向に間隔をあけて播種するいわゆる点播を行うように構成されている。そして、この播種装置9では、鉄コーティング処理が行われた種籾を用いることにより、鳥害を抑制しながら圃場面への表面播種を実現している。
この播種装置9は、2条分の種籾を貯留する種子ホッパー27が2個備えられ、夫々の種子ホッパー27から種子を繰り出すように夫々2個ずつ合計4個の種子繰出し部28が備えられ、各種子繰出し部28から繰り出された種子を風の影響を抑制した状態で直下方に案内する案内筒29が備えられている。そして、後述するように、走行機体3から伝達される動力により種子繰出し部28の繰出しロール30を駆動するように伝動系が構成されている。
図9に示すように、4個の種子繰出し部28は、平面視において圃場面に接地する整地フロート12の後側に位置してその整地フロート12と重複しない状態で備えられている。つまり、整地フロート12におけるフロート本体部12Aよりも機体後方側であって且つ左右一対の後方張出し部12C夫々の左右両側箇所に位置する状態で備えられ、その内部に備えられた繰出しロール30から繰り出された種子を、整地フロート12に干渉せずに自重で直接的に圃場面に落下供給できるように構成されている。繰出しロール30は、走行機体3から伝達される駆動力により回転し、図示はしないが、所定量回転する毎に凹部に受け入れた種子を自重で落下させる形態で種子を繰り出すように構成されている。
種子ホッパー27は、上部には開閉自在な蓋体31が備えられ、下部に2つの漏斗状部32が形成され、夫々の漏斗状部32に対して種子繰出し部28が接続されている。種子ホッパー27と蓋体31とは種子の残量を視覚によって確認できるように透明又は半透明の樹脂で形成されている。種子ホッパー27が、平面視において整地フロート12と重複する状態で備えられている。
図9に示すように、案内筒29は、繰出しロール30の下側に配置されて、前後方向視で下方側ほど狭くなるような下窄まり状で、且つ、後部が開放された平面視略コ字状に形成された板体にて構成され、上下方向に開放された状態で繰出しロール30から繰り出された種子を下方へ落下させることができるように構成されている。
又、この案内筒29は、ロックレバー33により種子繰出し部28の下端に保持され、ロックレバー33の操作により種子繰出し部28の下端から分離できるように構成されている。また、種子繰出し部28の後面側には着脱自在にカバー34を備え、このカバー34を取り外すことにより、繰出しロール30を露出させてメンテナンスを行えるように構成されている。
〔播種装置の駆動構造〕
図11に示すように、ローリング軸芯Xの下部位置に備えられた入力軸21を介して前後向きの外部出力軸18からフィードケース19内のベベルギヤ35を介して横向き入力軸36に動力が伝達され、横向き入力軸36から伝動チェーン37及び少数条クラッチ38を介して同一軸芯上に位置する左右両側の横向き伝動軸23に動力が伝達され、さらに、左右両側の横向き伝動軸23の横側外方側端部から夫々、伝動チェーン25を介して左右一対の播種駆動軸41に動力が伝達されるように伝動系が構成されている。
そして、図9に示すように、左側の播種駆動軸41に取り付けられた一対の駆動ギヤ42と、左側の2個の種子繰出し部28のロール軸43に取り付けられた一対の従動ギヤ44とを夫々咬み合い連動させ、播種駆動軸41の動力により左側の2個の種子繰出し部28の繰出しロール30を駆動回転するように伝動系が構成されている。又、右側の播種駆動軸41と右側の2個の種子繰出し部28との間も同様に、駆動ギヤ42と従動ギヤ44との咬み合い連動により、2個の種子繰出し部28の繰出しロール30を駆動回転するように伝動系が構成されている。駆動ギヤ42と播種駆動軸41との間にはトルクリミッタとして機能する播種クラッチCL1が介装されている。なお、左右分岐軸である横向き伝動軸23と動力伝達可能に連結された播種駆動軸41とロール軸43との間の動力伝達は、駆動ギヤ42と従動ギヤ44とからなる伝動ギヤ対で行われるが、その際、駆動ギヤ42は繰出しロール30より大径に形成されている。これにより、ロール軸43から従動ギヤ44を抜き取ることで、繰出しロール30は駆動ギヤ42と干渉することなしにロール軸43から抜き取ることができる。
つまり、走行機体3側から前後向きの外部出力軸18を介して入力軸21に伝えられる動力により4個の種子繰出し部28における繰出しロール30が回転駆動されて、圃場に種子を供給することができるように構成されている。尚、左右両側の少数条クラッチ38を共に入り状態に切り換えると、4個の種子繰出し部28における繰出しロール30が全て回転駆動されて4条分の播種を行うことができる。そして、左右いずれかの少数条クラッチ38を切り状態に切り換えると、左側の2個の種子繰出し部28だけを駆動する状態と、右側の2個の種子繰出し部28だけを駆動する状態とを選択的に現出させることができる。
〔播種装置の支持構造〕
図7に示すように、左右両側の前後向き伝動ケース26に対して、その機体後部の上部側箇所において、フランジ部45に共締め連結された左右一対のブラケット46を介して、播種装置9における機体横幅方向に沿って延びる角筒状の第1装置フレームとしての播種フレーム47が固定状態で支持されている。
又、4個の種子繰出し部28のケース部48がこの播種フレーム47にボルト連結にて固定され、又、播種フレーム47に連結された軸支用のブラケット49にてロール軸50が回動自在に支持されている。このようにして播種フレーム47により4個の種子繰出し部28が繰出し操作な可能な状態で安定的に支持されている。
左右両側の前後向き伝動ケース26の夫々に対してその機体後部の下部側箇所に平面視コの字型の支持部材51が下方に向けて延設される状態で連結固定され、左右一対の支持部材51の下端部に、整地フロート12に備えられた左右一対の揺動支点ブラケット52が横向き軸芯周りで揺動自在に支持されている。尚、整地フロート12の前部側は、吊り下げ支持機構53により所定範囲で昇降自在に吊り下げ支持される構成となっている。吊り下げ支持機構53には、整地フロート12の下方側の付勢力を調節自在なバネ54が備えられている。
さらに、左右両側の支持部材51に亘って架設される状態で後部側連結部材55が設けられている。この後部側連結部材55は、丸パイプ材にて構成され、左右両側端部を偏平状に潰して左右両側の支持部材51夫々の後面にボルト連結する構成となっている。又、この後部側連結部材55の機体横幅方向中央部には溝切り器14が取り付けられている。
溝切り器14は、機体前後方向視でV字状に屈曲した板材にて構成されており、整地フロート12の接地面よりも大きく下方に突出する状態で備えられており、走行機体3の走行に伴って圃場面に深い溝を形成することができるように構成されている。
図9に示すように走行機体3が左右方向に傾斜した際にも作業部Aの横方向への変位量を少なくしながら作業部Aを圃場面に追従させるようにローリング軸芯Xは低い位置に設定されている。また、播種装置9における4個の種子繰出し部28がローリング軸芯Xと略等しい高さに位置する状態で備えられている。このようにローリング軸芯Xの高さと、種子繰出し部28の高さが略等しくなるように相対的な位置関係を設定することにより、種子繰出し部28も必然的に低いレベルになるように配置されている。
その結果、走行機体3が左右方向に傾斜することに起因して作業部Aがローリングした場合でも、種子繰出し部28の横方向への変位量を抑制し、これにより播種位置の横方向へのバラツキを抑制している。更に、このような配置から、繰出しロール30と圃場面との距離を短縮するものとなり、表面点播した場合の種子の拡散を抑制するだけではなく、種子ホッパー27を低い位置にして重心を下げることができる。
〔施肥装置〕
図10に示すように、施肥装置10は、2条分の肥料を貯留する肥料ホッパー56が2個備えられ、夫々の肥料ホッパー56から肥料を繰り出すように夫々2個ずつ合計4個の肥料繰出し部57が備えられ、各肥料繰出し部57から繰り出された肥料を流下案内する4本の施肥ホース58を備えて構成され、施肥ホース58により流下案内される肥料を供給するための溝を圃場面に作成する作溝器59と、溝内に供給された肥料を埋め込むための埋め込み用案内体60とが備えられている。
図8に示すように、作溝器59は、圃場面に溝を切る溝切り具61とその溝切り具61で作成された溝に繰出された肥料を案内するための肥料案内具62とを備えて構成されている。溝切り具61は、側面視において三角形状で且つ平面視において先細り状(クサビ状)に形成され、整地フロート12におけるフロート本体部12Aの機体横幅方向に適宜間隔をあけた4箇所に底面から下方に突出する状態で連結されている。そして、ゴム製でジャバラの筒状の接続部材63が肥料案内具62の上部に取り付けられて、施肥ホース58が接続部材63に挿入されている。
肥料ホッパー56は、種子ホッパー27と同じように、上部には開閉自在な蓋体64が備えられ、下部に2つの漏斗状部65が形成され、夫々の漏斗状部65に対して肥料繰出し部57が接続されている。肥料ホッパー56と蓋体64とは肥料の残量を視覚によって確認できるように透明又は半透明の樹脂で形成されている。
肥料繰出し部57は、内部に横軸芯周りで回転駆動され且つ外周部に肥料を受け入れるための複数の凹部(図示せず)が形成された繰出しロール66を備えて構成され、繰出しロール66は、走行機体3から伝達される駆動力により回転し、回転する毎に凹部に受け入れた肥料を順次繰出すように構成されている。
そして、図4から理解できるように、施肥装置10における4個の肥料繰出し部57はローリング軸芯Xよりも上方側に位置する状態で備えられている。又、この施肥装置10は、平面視において整地フロート12と重複する状態で備えられている。
〔施肥装置の駆動構造〕
図10に示すように、前記各肥料繰出し部56の繰出しロール66を回転駆動する施肥駆動軸67が断面六角形に形成され、左右2個ずつの繰出しロール66と一体回動する状態で且つ左右2分割される状態で設けられている。そして、左右両側の施肥駆動軸67の長手方向の途中部に一体回動自在に一方向クラッチCL2を介して揺動操作アーム68が備えられ、この揺動操作アーム68の揺動端部と左右両側の横向き伝動軸23の軸端に取り付けられた回転アーム69とを押し引きロッド70を介して連動連結させている。
この構成によれば、横向き伝動軸23の回転に伴って回転アーム69が回転すると、押し引きロッド70を介して揺動操作アーム68が所定範囲で往復揺動操作され、一方向クラッチCL2の働きで押しストローク分の並進運動により施肥駆動軸67が所定量ずつ間欠的に回転駆動され、肥料繰出し部57により肥料が順次繰出され、肥料繰出し部57から繰り出された肥料は施肥ホース58を通して圃場面に供給される。
つまり、走行機体3側から前後向きの外部出力軸18を介して入力軸21に伝えられる回転変位が、回転アーム69と押し引きロッド7と揺動操作アーム68とからなるクランク式回転伝動機構を介して施肥駆動軸67に伝達されることで、4個の肥料繰出し部57における繰出しロール66が回転駆動されて、圃場に肥料を供給することができるように構成されている。なお、クランク式回転伝動機構は回転変位の伝達比、つまり入力一回転に対する出力回転角度(円周角)を変更することができるように構成されている。
又、播種装置9と同様に、左右両側の少数条クラッチ38を入り切り操作することにより、4条分の施肥を行う状態と2条分の施肥を行う状態とに切り換え可能に設けられている。すなわち、左右両側の少数条クラッチ38を共に入り状態に切り換えると、4個の肥料繰出し部57における繰出しロール66が全て回転駆動されて4条分の施肥を行うことができる。そして、左右いずれかの少数条クラッチ38を切り状態に切り換えると、2条分の施肥を行うことができ、左側の2個の肥料繰出し部57だけを駆動する状態と、右側の2個の肥料繰出し部57だけを駆動する状態とを選択的に現出させることができる。
〔施肥装置の支持構造〕
この施肥装置10は、播種装置9と同様に、左右両側の前後向き伝動ケース26にて支持される構成となっている。すなわち、図10に示すように、左右両側の前後向き伝動ケース26の夫々に対して、その機体前部の上部側箇所において、フランジ部45に共締め連結され且つ上方に延びる状態で縦向き支持フレーム71が設けられている。
この縦向き支持フレーム71は、下部の基端側支持部72がフランジ部45に共締め連結され、この基端側支持部72から一体的に固定される状態で支柱部73が立設される構成となっている。左右両側の縦向き支持フレーム71の上部には連結ブラケット74を介して施肥装置10における機体横幅方向に沿って延びる角筒状の第2装置フレームとしての施肥フレーム75が固定状態で支持されている。
4つの肥料繰出し部57の夫々における肥料繰出しケース57aの上部側箇所が施肥フレーム75にボルト連結にて固定されており、肥料ホッパー56は肥料繰出しケース57aに支持されており、施肥ホース58の上部側箇所が肥料繰出しケース57aに支持されている。つまり、施肥装置10全体が、施肥フレーム75及び左右両側の縦向き支持フレーム71を介して、左右両側の前後向き伝動ケース26に支持される構成となっている。
機体前部側に向けて突出する状態で固定取り付けされた左右一対の支持ブラケット76の夫々と、リンク機構5における縦リンク5cとにわたって、作業部Aの左右傾斜姿勢を中立状態に復帰付勢する左右一対のバランスバネ77が張設されている。
又、図6に示すように、施肥装置10における肥料ホッパー56の上端部が播種装置9における種子ホッパー27の上端部よりも上方に位置する状態で、施肥装置10と播種装置9とが配備されている。このように構成することで、機体後方側から肥料ホッパー56に対して肥料を補給する場合、袋詰めされた肥料を種子ホッパー27の上部に一旦載置させた状態で補給作業を行うことができ、補給作業を容易に行えるものとなる。
〔薬剤散布装置〕
図6に示すように、薬剤散布装置11は、上部位置の除草剤等の薬剤が貯留される薬剤ホッパー78を備えると共に、この下部位置に本体ケース79を備え、この本体ケース79内に、薬剤ホッパー78に貯留された粉粒状の薬剤を繰り出すように電動モータや電磁ソレノイドで駆動される繰出し機構80と、この繰出し機構80から繰り出された薬剤を飛散させるように電動モータで駆動される拡散羽根81とを備えて構成されている。薬剤ホッパー78は、内部の薬剤の貯留量を視覚によって確認できるように透明樹脂製の材料にて構成されている。
この薬剤散布装置11は、播種幅(4条の幅)に対応した領域に薬剤の散布を行えるように播種装置9より上方に配置され、本体ケース79によって薬剤の散布方向を決めるガイド方向が設定される。また、平面視において整地フロート12の後端に対して、本体ケース79前端が後方に変位するように、薬剤散布装置11の全体が整地フロート12より後方に位置する状態で配置されている。このような配置により、本体ケース79の前端位置から鉛直下方に薬剤が送り出された場合でも、薬剤は整地フロート12に乗りかかることはなく、薬剤を播種幅に対応した横幅方向への領域に対して無駄のない散布を行える。
この薬剤散布装置11は、走行機体3に備えたスイッチ(図示せず)の操作により繰出し機構80と拡散羽根81とを電気的に駆動することで薬剤散布が実行するように構成されている。又、図示はしないが、走行停止時等の播種が行われない非作業状態では薬剤散布を行わないように制御される構成となっている。
〔薬剤散布装置の支持構造〕
図7に示すように、夫々が機体横幅方向に沿って延びる播種フレーム47及び施肥フレーム75の機体横幅方向の中央部同士を前後方向に沿って連結する中央前後向きフレーム82が、播種フレーム47よりも機体後方側に向けて大きく突出する状態で設けられ、その突出側端部に薬剤散布装置11が着脱自在に支持されている。
つまり、中央前後向きフレーム82は丸パイプ材からなり、基端側が前後向き姿勢で後端側が下方に向けて湾曲形成されており、その後端部に縦向き姿勢の板状取り付け部83が連結されている。この板状取り付け部83にバックル機構84により着脱自在に薬剤散布装置11が装着されている。そして、図6に示すように、薬剤散布装置11における薬剤ホッパー78の上端部が、種子ホッパー27及び肥料ホッパー56夫々の上端部よりも上方に位置する状態でそれらが配備されている。
〔マーカーの支持構造〕
図5と図8に示すように、左右両側の前後向き伝動ケース26の夫々に対して、その機体前部側箇所において、フランジ部45にマーカー支持フレーム85の基端側取り付け部85aが共締め連結されている。この基端側取り付け部85aは、前後向き伝動ケース26のフランジ部45に共締め連結されるとともに、縦向き支持フレーム71の基端側支持部72も共に締め付け連結する構成となっている。すなわち、図8に示すように、マーカー支持フレーム85の基端側取り付け部85aは、側面視略くの字形の板材にて形成され、上部及び下部の両側部でフランジ部45に共締め連結されており、縦向き支持フレーム71の基端側支持部72の一方側箇所は、基端側取り付け部85aの上部側箇所にてフランジ部45に共締め連結され、縦向き支持フレーム71の基端側支持部72の他方側箇所は、基端側取り付け部85aにのみ共締め連結されている。
マーカー支持フレーム85のフレーム本体部85bが基端側取り付け部85aから機体横側外方に向けて延出される状態で備えられ、このフレーム本体部85bの外方側端部に、支持ブラケット86を介してマーカー13が、圃場面に走行指標を描く作用姿勢と機体内方側に引退する格納姿勢とにわたり前後向き軸芯周りで揺動自在に支持される構成となっている。
マーカー13は、引張りバネ87により作用姿勢に向けて回動付勢する状態で且つ外方側へ突出する作用姿勢で支持ブラケット86にて接当規制される状態で、マーカー支持フレーム85に支持されている。このマーカー13は、詳細な連係機構は図示しないが、作業部Aを非作業用の高位置に上昇させると、ワイヤ88を介して引張り操作されて格納姿勢に切り換わり、作業部Aを作業用の低位置に下降させると、引張りバネ87の付勢力により作用姿勢に切り換わるように構成されている。
図6に示すように、作業部Aが作業用の低位置にあってもマーカー13を格納姿勢に位置保持するためのマーカー保持部89が、施肥フレーム75から延設される状態で備えられている。マーカー保持部89は、棒材を略コの字状に屈曲形成して構成され、施肥フレーム75の機体横側外方側箇所に取り付け固定され横側外方に延設する状態で備えられている。
図8に示すように、マーカー支持フレーム85の機体横側外方側には、外方側に延長突出する状態で、保護部材90が設けられる構成となっている。この保護部材90は、マーカー支持フレーム85の機体横側外方側に支持されて機体横幅方向外方側に向けて延びる支持杆90Aと、播種装置9及び施肥装置10よりも機体横幅方向外方側に突出する保護作用部90Bとを備えて構成され、保護作用部90Bが、保護作用位置と接地可能なメンテナンス用位置とにわたり姿勢変更自在に構成されている。
すなわち、支持杆90Aが丸パイプ状に形成されて、丸パイプ状に形成されたマーカー支持フレーム85の機体横側外方側に横軸芯周りで回動自在に嵌め込み装着され、挿通するピン(図示せず)で回り止めする状態で支持され、そのピンを差し替えて、支持杆90aを回動させて保護作用部90Bが播種装置9や施肥装置10の外方側を覆う横向きの保護作用位置と下向きに突出して支持具Gを用いて接地可能なメンテナンス用位置とに切り換えることができるように構成されている。
〔作業部Aのフレーム構造〕
上述した説明から明らかなように、種子繰出し部28を機体横幅方向に4つ並べて構成されている播種装置9に機体横幅方向に沿って延びる状態で機体横幅方向に沿って延びる播種フレーム47が備えられ、又、肥料繰出し部57を機体横幅方向に4個並べて構成されている施肥装置10に機体横幅方向に沿って延びる施肥フレーム75が備えられ、それらの各フレーム47,75によって4個の種子繰出し部28及び肥料繰出し部57を一連に連なった安定した状態で支持することができる。
播種フレーム47と施肥フレーム75とが、機体横幅方向に間隔をあけて一対備えられた前後向き伝動ケース26により前後方向に沿って接続される構成となっており、播種フレーム47、施肥フレーム75、一対の前後向き伝動ケース26の夫々により、平面視において、略ロの字状の枠組み構造体が形成されることになる。
左右一対の前後向き伝動ケース26の後部側箇所同士を後部側連結部材55によって連結しており、しかも、一対の前後向き伝動ケース26の前部側箇所同士が、左右両側の横向き筒状伝動ケース24及び左右中央部のフィードケース19により連結されるので、施肥フレーム75及び播種フレーム47を支持するための支持強度を向上させることができ、フレーム構造の支持強度をより一層高めることができる。従って、この実施形態では、左右両側の横向き筒状伝動ケース24及び左右中央部のフィードケース19により前部側連結部材100が構成されている。
次に、図12の動力伝達系統図を用いて、作業部Aの入力軸21から播種装置9及び施肥装置10への動力伝達の本発明における特徴を説明する。
入力軸21からの動力はフィードケース19内に構築された動力分配機構PDに伝達される。動力分配機構PDから走行機体3の幅方向で左右に分岐した分岐軸としての横向き伝動軸23のそれぞれに動力を分配する。この実施形態では、動力分配機構PDはベベルギヤ35を含むベベルギヤ伝動機構、フィードクラッチCL0、伝動チェーン37を含むチェーン伝動式機構、少数条クラッチ38、走行機体3の幅方向で左右に分岐した分岐軸としての横向き伝動軸23を備えている。ここでは、ベベルギヤ伝動機構は減速機構となっている。フィードクラッチCL0は横向き入力軸36に設けられており、入力軸21と横向き伝動軸(分岐軸)23との間の動力の伝達または遮断を行う。少数条クラッチ38は、チェーン伝動式機構からそれぞれの横向き伝動軸23への動力の伝達または遮断を行う。
各横向き伝動軸(分岐軸)23の走行機体3の幅方向で外側の位置に、播種装置9の動力伝達系を構成する播種駆動軸41に動力を伝達する伝動チェーン25の駆動側スプロケットが設けられている。横向き伝動軸23における駆動側スプロケットのさらに外側には、施肥装置10の動力伝達系を構成するクランク式回転伝動機構の回転アーム69が設けられている。この構成により、施肥装置10の繰出し両の調節が機体左右方向の外側から行い易くなる。また、施肥作業が不必要な場合に、施肥装置10の動力伝動系の取り外しが容易となる。
クランク式回転伝動機構の揺動操作アーム68の回転変位は、一方向クラッチCL2を介して肥料ホッパー56の繰り出しロール66を駆動する施肥駆動軸67に伝達される。伝動チェーン25によって駆動される従動側スプロケットが設けられている播種駆動軸41の動力は、トルクリミッタとしての播種クラッチCL1と駆動ギャ42と従動ギヤ44とを介して、種子繰出し部28の繰り出しロール30を駆動するロール軸43に伝達される。
播種装置9への伝動系には、伝動チェーン25を含むチェーン式の第1減速機構と、駆動ギャ42と従動ギヤ44からなる第2減速機構が備えられていることから、大きな減速比が2つの減速機構に分けて実現することができる。
〔作業形態〕
この水田作業機では、走行機体を走行させながら播種装置9と、施肥装置10と、薬剤散布装置11と、を作動させることにより、整地フロート12で整地された平坦な圃場面に対して播種装置9の4つの種子繰出し部28から設定量の種子が繰り出され、自重による4条の点播が行われる。これと同時に薬剤散布装置11の拡散羽根81によって4条の幅の全領域に対する薬剤の散布が行われる。また、施肥装置10の4つの肥料繰出し部57から施肥ホース58を介して作溝器59に供給され圃場面下に対する施肥が行われる。
〔別実施形態〕
本発明は、上記した実施形態以外に以下のように構成してもよい。
(1)播種装置9によって放出された種子Sと施肥装置10によって放出された肥料Fとの機体幅方向の間隔は、肥料放出口FHと種子放出口SHの機体幅方向位置を変更することで調整可能にすることができる。また、肥料放出口FHと種子放出口SHを走行方向で前後に配置することで、種子Sと肥料Fの間隔を実質的にゼロにすることも可能である。
(2)上記実施形態では、播種装置9及び施肥装置10における繰出し動作はエンジン動力を利用していたが、それらのいずれか一方あるいは両方を、電気モータを用いた電気制御で行うことも可能である。
(3)上記実施形態で用いられていたチェーン式伝動機構やギヤ伝動機構は他の方式の伝動機構に変更可能である。
本発明は、播種装置9と施肥装置10とを機体前後方向に並ぶ状態で配備されている作業機に利用することができる。
3 走行機体
5 リンク機構
9 播種装置
10 施肥装置
23 横向き伝動軸(分岐軸)
27 種子ホッパー
28 種子繰出し部
29 案内筒(種子供給部)
30 繰出しロール
38 少数条クラッチ(クラッチ)
42 駆動ギヤ
43 ロール軸
44 従動ギヤ
56 肥料ホッパー
57 肥料繰出し部
58 施肥ホース(肥料供給部)
59 作溝器
67 繰出しロール
A 作業部
FH 肥料放出口
SH 種子放出口
SP 播種ピッチ
FP 施肥ピッチ
SL 播種長さ
FL 施肥長さ
CL2 一方クラッチ
CL1 播種クラッチ(トルクリミッタ)
PD 動力分配機構
S 種子
F 肥料

Claims (9)

  1. 走行機体に播種装置と施肥装置とを装備した作業機であって、
    前記播種装置と前記施肥装置とを、前記走行機体の後部にリンク機構を介して昇降自在に連結された作業部に装備し、
    前記播種装置は所定の播種長さと所定の播種ピッチとで種子放出口から種子を放出して圃場面に供給する表面播種を行う種子供給部を備え、
    前記施肥装置は前記播種長さより長い所定の施肥長さと所定の施肥ピッチとで肥料放出口から、粉粒状の肥料を前記種子の播種位置の近傍で作溝器によって圃場面に形成された溝に、自然落下により放出する肥料供給部を備え、
    前記肥料放出口及び前記作溝器の後側に前記種子放出口が位置し、前記播種ピッチと前記施肥ピッチとが等しい作業機。
  2. 前記走行機体の走行方向における前記播種ピッチのピッチ中心位置と前記施肥ピッチのピッチ中心位置とが同じ位置になるように設定されている請求項1に記載の作業機。
  3. 前記走行機体の走行方向における前記播種ピッチのピッチ中心位置と前記施肥ピッチのピッチ中心位置とがずれるように設定されている請求項1に記載の作業機。
  4. 前記施肥長さは前記播種ピッチの半分である請求項1から3のいずれか一項に記載の作業機。
  5. 前記種子供給部には種子を定量繰出しする種子繰出し部が含まれ、前記肥料供給部には肥料を定量繰出しする肥料繰出し部が含まれ、前記種子繰出し部は前記肥料繰出し部より低い位置に配置されている請求項1から4のいずれか一項に記載の作業機。
  6. 前記播種装置及び前記施肥装置のそれぞれは、動力分配機構から前記走行機体の幅方向で左右に分岐した分岐軸からそれぞれ動力を受けるように前記走行機体の幅方向で振り分け配備されている請求項1から5のいずれか一項に記載の作業機。
  7. 前記各分岐軸には動力の伝達を遮断するクラッチが設けられている請求項6に記載の作業機。
  8. 前記分岐軸から前記施肥装置への動力分岐は、前記分岐軸から前記播種装置への動力分岐より前記幅方向で外側の位置で行われる請求項6または7に記載の作業機。
  9. 前記種子繰出し部は、繰出しロールを外嵌するロール軸と、前記分岐軸と動力伝達可能に連結された播種駆動軸からの動力を前記ロール軸に伝達する駆動ギヤと従動ギヤとからなる伝動ギヤ対とを備え、前記従動ギヤは前記ロール軸に設けられるとともに前記繰出しロールより大径に形成されている請求項6から8のいずれか一項に記載の作業機。
JP2011282214A 2011-12-22 2011-12-22 作業機 Active JP5839983B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011282214A JP5839983B2 (ja) 2011-12-22 2011-12-22 作業機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011282214A JP5839983B2 (ja) 2011-12-22 2011-12-22 作業機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013128471A JP2013128471A (ja) 2013-07-04
JP5839983B2 true JP5839983B2 (ja) 2016-01-06

Family

ID=48906607

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011282214A Active JP5839983B2 (ja) 2011-12-22 2011-12-22 作業機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5839983B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6150715B2 (ja) * 2013-11-19 2017-06-21 株式会社クボタ 乗用水田作業機
JP6468719B2 (ja) * 2014-04-22 2019-02-13 株式会社クボタ 水田作業機
JP6671092B2 (ja) * 2014-04-22 2020-03-25 株式会社クボタ 水田作業機
JP6653412B2 (ja) * 2016-03-30 2020-02-26 アグリテクノ矢崎株式会社 播種機の粉粒体繰出装置
JP6524045B2 (ja) * 2016-10-20 2019-06-05 株式会社クボタ 水田作業機
JP6861180B2 (ja) * 2018-03-19 2021-04-21 株式会社クボタ 水田作業機
JP7072593B2 (ja) * 2020-02-05 2022-05-20 株式会社クボタ 水田作業機

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2630424B2 (ja) * 1988-05-08 1997-07-16 三菱農機株式会社 施肥機
JPH01175520U (ja) * 1988-06-03 1989-12-14
JP5714822B2 (ja) * 2010-01-15 2015-05-07 株式会社クボタ 水田作業機

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013128471A (ja) 2013-07-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5839983B2 (ja) 作業機
JP6545240B2 (ja) 苗植付機及びその苗植付機を用いた苗植付方法
JP5714822B2 (ja) 水田作業機
JP5822714B2 (ja) 作業機
JP2011142872A5 (ja)
JP2008022721A (ja) 施肥装置付き湛水直播機
JP6150715B2 (ja) 乗用水田作業機
JP6091343B2 (ja) 水田作業機
JP5997035B2 (ja) 直播機及びその直播機を用いた直播方法
JP2013132235A (ja) 水田作業機
JP6157053B2 (ja) 水田作業機
JP6132777B2 (ja) 直播機
JP6406826B2 (ja) 水田作業機
JP6030535B2 (ja) 水田作業機
JP5832270B2 (ja) 水田作業機
JP5464254B2 (ja) 直播機
JP6671092B2 (ja) 水田作業機
JP3234466B2 (ja) 直播機
JPH10295116A (ja) 直播機
JP2011234674A (ja) 水田作業機
JP5822711B2 (ja) 作業機のフレーム構造
JP6468719B2 (ja) 水田作業機
JP2005160405A (ja) 施肥装置付き乗用型作業機
JP2011142889A (ja) 田植機
JP2017006153A (ja) 水田作業機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140325

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20141203

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20141218

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150212

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150625

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150811

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151013

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151110

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5839983

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150