JP5830854B2 - 車両用エンジンの吸気装置 - Google Patents
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Description
これに対し、エンジンの長手方向の端部にインタクーラ等の補機部品が配置され、エアクリーナをエンジン上部に配置しなければならない車両では、エンジン上部に配置されるオイルフィラーキャップを避けて吸気ダクトやレゾネータまたはサイドブランチをエンジン上部に配置しなければならず、吸気ダクトの全長が短くなって吸気騒音が大きくなるとともにオイルフィラーキャップの操作性が悪くなる問題があった。
また、吸気ダクトのオイルフィラーキャップとエアクリーナとに挟まれる部分であって車両前後方向に延びる部分に共鳴管を配置したため、オイルフィラーキャップの操作性を悪化させることがない。
さらに、各共鳴管を吸気ダクトの上面部に配置したことで、共鳴管がエンジンから発生する熱で加熱されることを防止でき、エンジンの出力性能を向上できる。
よって、この発明の車両用エンジンの吸気装置では、エンジン上部の狭いスペースにオイルフィラーキャップとエアクリーナを近接する状態で配置した場合にも、吸気ダクトを長くして複数個の共鳴管を吸気ダクトに取り付けでき、吸気騒音を低減できる。
また、共鳴管をオイルフィラーキャップの操作性を悪化させることなく吸気ダクトに取り付けることが可能となる。
前記エンジン8は、シリンダブロック11の上部にシリンダヘッド12を取り付け、シリンダヘッド12の上部にシリンダヘッドカバー13を取り付けている。シリンダブロック11の下部には、クランク軸14を軸支するとともに、オイルパン15を取り付けている。シリンダブロック11およびシリンダヘッド12の車両幅軸方向右側の端部とシリンダヘッドカバー13のクランク軸方向右側の下部とには、チェーンカバー16を取り付けている。このエンジン8は、クランク軸14を車両幅方向に向けて車両1に横置きに搭載している。
前記エンジン8は、シリンダヘッドカバー13の上部の車両幅方向右側であって車両前後方向後側の位置に潤滑油の注油口17を設けている。注油口17には、オイルフィラーキャップ18が着脱可能に取り付けられる。
また、エンジン8は、シリンダヘッドカバー13の上部に吸気装置23のエアクリーナ24を配置している。エアクリーナ24は、前記オイルフィラーキャップ18に近接して配置され、且つオイルフィラーキャップ18が配置されたシリンダヘッドカバー13の車両幅方向右側の部分を残して、シリンダヘッドカバー13の車両幅方向左側までの残り全てを覆っている。このエアクリーナ24には、外気を導入する吸気ダクト25と、浄化した空気を前記ターボ過給機21に送るエアクリーナアウトレット配管26とを接続している。
前記エアクリーナアウトレット配管26は、上流端部をエアクリーナ24の右側に接続し、中間部分を車両前後方向で前記吸気口27の前側にて水平方向から前方に湾曲して斜め下方に延ばし、下流端部をシリンダブロック11の前側で前記ターボ過給機21に接続している。
前記ターボ過給機21には、インタクーラインレット配管28の上流端部を接続している。インタクーラインレット配管28は、下流端部をエアクリーナ24の左側であって、変速機9の上方に配置したインタクーラ29に接続している。インタクーラ29は、ラジエータ10の上部に開口した冷却ダクト30により外気を導入し、ターボ過給機21で圧縮され、インタクーラインレット配管28を通して流入する吸気を冷却する。インタクーラ29には、インタクーラアウトレット配管31の上流端部を接続している。インタクーラアウトレット配管31は、スロットルボディ32を介して吸気マニホルド33に接続している。吸気マニホルド33は、シリンダヘッド12の車両前後方向後側に取り付けている。
この吸気装置23は、吸気ダクト25をエアクリーナ24とオイルフィラーキャップ18の間の空間で湾曲させて車両前方へ延ばしている。吸気ダクト25は、さらに、オイルフィラーキャップ18の前側で湾曲して車両幅方向右側に延ばしている。吸気ダクト25のオイルフィラーキャップ18とエアクリーナ24とに挟まれる部分34には、図4〜図6に示すように、共鳴周波数の異なる複数個の共鳴管35〜37を、夫々吸気ダクト25の上面部38から上方へ伸びるように一体的に取り付けている。
また、吸気ダクト25のオイルフィラーキャップ18とエアクリーナ24とに挟まれる部分であって車両前後方向に延びる部分34に共鳴管35〜37を配置したため、オイルフィラーキャップ18の操作性を悪化させることがない。
さらに、各共鳴管35〜37を吸気ダクト25の上面部38に配置したことで、共鳴管35〜37がエンジン8から発生する熱で加熱されることを防止でき、エンジン8の出力性能を向上できる。
よって、このエンジン8の吸気装置23では、エンジン8の上部の狭いスペースにオイルフィラーキャップ18とエアクリーナ24を近接する状態で配置した場合にも、吸気ダクト25を長くして複数個の共鳴管35〜37を吸気ダクト25に取り付けでき、吸気騒音を低減できる。
また、各共鳴管35〜37をオイルフィラーキャップ18の操作性を悪化させることなく吸気ダクト25に取り付けることが可能となる。
これより、各共鳴管35〜37は、管長Lの長い共鳴管(例えば、第3の共鳴管37)ほど車両後側に位置するように吸気ダクト25に取り付けているので、管長Lの長い共鳴管をエンジンフード6の高さが高くなる位置に効率的に配置できる。
また、図3に示すように、管長Lの長い共鳴管をオイルフィラーキャップ18から離れた位置に配置でき、オイルフィラーキャップ18の操作性を向上させることができる。
これにより、吸気装置23は、エンジンルーム7の前方から流入する冷えた外気を吸気口27に吸入することができる。
7 エンジンルーム
8 エンジン
9 変速機
13 シリンダヘッドカバー
14 クランク軸
18 オイルフィラーキャップ
23 吸気装置
24 エアクリーナ
25 吸気ダクト
27 吸気口
35 第1の共鳴管
36 第2の共鳴管
37 第3の共鳴管
Claims (2)
- クランク軸を車両幅方向に向けたエンジンを車両に搭載し、
前記エンジンの上部にオイルフィラーキャップとエアクリーナとを車両幅方向に近接する状態で配置し、吸気口から取り入れた外気を前記エアクリーナへ送る吸気ダクトを前記エアクリーナの車両幅方向で前記オイルフィラーキャップ側の側面に連結し、この吸気ダクトは前記エアクリーナと前記オイルフィラーキャップとの間にて車両幅方向から車両前方側へ湾曲する箇所を備えた車両用エンジンの吸気装置において、
共鳴周波数の異なる複数個の共鳴管を互いに隣接する状態で前記吸気ダクトが前記エアクリーナと前記オイルフィラーキャップとの間にて車両幅方向から車両前方側へ湾曲する箇所の上面部から上方へ伸びるように形成し、前記共鳴管のうち、互いに隣接する2つの共鳴管の前記吸気ダクトに対する連通部分を前記吸気ダクトの湾曲する箇所における湾曲中心に向かって断面積が縮小する形状に形成したことを特徴とする車両用エンジンの吸気装置。 - 前記各共鳴管を、その管長が長い共鳴管ほど前記エアクリーナと近接する側に位置するように前記吸気ダクトに取付け、前記吸気ダクトの前記各共鳴管の下側に位置する上面部をこの吸気ダクトの前記各共鳴管より前記吸気口側に位置する上面部より車両上下方向で低くするようにしたことを特徴とする請求項1に記載の車両用エンジンの吸気装置。
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