JP7275873B2 - 車両の前部構造 - Google Patents

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Description

本発明は車両の前部構造に関する。
車両の走行風を用いてエンジンルーム内のエンジン部品、その他の各種装備品の冷却を図ることは従来よりなされている。例えば、特許文献1には、ラジエータとその上方のアッパメンバの間から取り入れた走行風を排気マニホールドカバーによってターボ過給機及び触媒コンバータに導くことが記載されている。ターボ過給機及び触媒コンバータを走行風によって冷却することにより、その上方に設けられた電装品に熱害が及ぶことを抑制するというものである。
特開2012-82780号公報
ところで、エンジンを車両前部のエンジンルームに気筒列方向が車両前後方向に延びる縦置きの姿勢で搭載すると、トランスミッションはエンジンの後方に配置されることになる。その場合、エンジンルームに入る走行風はエンジンに遮られるから、トランスミッションには当たりにくくなる。その走行風はエンジンによって加熱されて車両後方へ流れるため、走行風によるトランスミッションの冷却が難しくなる。特に、縦置きエンジンと触媒装置が車幅方向に並ぶように、エンジンの側方に触媒装置を配置した場合、縦置きエンジンの排気マニホールド側及び触媒装置によって加熱された走行風が車両後方へ流れる。
その一方で、車両走行中は、触媒装置自体も、その温度が過度に上昇して触媒の劣化を招くことがないように、走行風によって冷却したいという要求がある。
そこで、本発明は、縦置きエンジンの側方に触媒装置を配置するケースにおいて、車両の走行風によって、トランスミッション及び触媒装置を効率良く冷却することを課題とする。
本発明は、上記課題を解決するために、縦置きエンジンとその側方の触媒装置の間に遮熱用のインシュレータを配置し、このインシュレータによって走行風を分流させることによってトランスミッション及び触媒装置を効率良く冷却する。
ここに開示するエンジンルームが車両の前部に設けられている車両の前部構造は、
上記エンジンルームにおいて、気筒列方向が車両前後方向に延びる姿勢で上記車両に搭載されたエンジンと、
上記エンジンの後方に配置されたトランスミッションと、
上記エンジンの排気マニホールドが存する側方に配置され、該エンジンから排出される排気ガスを浄化する触媒装置と、
上記エンジンと上記触媒装置の間に縦壁となるように配置された遮熱用のインシュレータと、
車両の走行風が上記エンジンルームに導入されるように該エンジンルームの前部に開口した走行風導入口とを備え、
上記エンジンと上記触媒装置が上記車両の幅方向に並び、且つ上記触媒装置の幅は上記エンジンの幅よりも狭くなっており、
上記インシュレータは、上記エンジンと上記触媒装置の間を該触媒装置の側面に沿って車両前後方向に延び、
上記インシュレータの前端の少なくとも一部が上記走行風導入口に相対するように上記エンジンと上記触媒装置の間から車両前方に臨んでおり、
上記インシュレータは、上記走行風導入口に相対するように臨む前端に、上記エンジン側から上記触媒装置の前端面側に逸れ曲がった曲り部を備えていることを特徴とする。
この構造によれば、走行風導入口よりエンジンルームに導入されてエンジン及び触媒装置に向かう走行風は、エンジン及び触媒をその外側に迂回するようにその外周面に沿って車両後方へ流れる。エンジンと触媒装置の間にはインシュレータが縦壁となるように配置されているから、エンジン及び触媒装置の両者に向かう当該走行風はインシュレータによってエンジン側と触媒装置側に分かれる。トランスミッションはエンジンの後方に配置されているから、エンジン側に流れる走行風が主としてトランスミッションの方に流れる。
ここに、エンジンの幅の方が触媒装置の幅よりも広いから、インシュレータによる当該走行風の分流では、エンジン側に流れてトランスミッションに向かう走行風量が触媒装置側に流れる走行風量よりも多くなる。エンジン側に流れる走行風は、エンジンをその吸気系側に迂回して車両後方へ流れることになる。吸気系は触媒装置が設けられている排気系に比べて温度が低いから、エンジン側に流れる走行風は、温度があまり上昇せず、比較的低い状態でトランスミッションに向かう。エンジン側に流れる走行風に、触媒装置側に流れて排気系側の熱で加熱される走行風が混ざることは、インシュレータによって抑えられる。
このように、エンジン側に流れてトランスミッションに向かう走行風量が多くなり、しかも、その走行風の温度が比較的低いことから、トランスミッションの冷却に有利になる。その一方で、触媒装置にも、風量は少ないものの、走行風導入口から導入される温度が低い走行風が当たるから、これを冷却することができる。
さらに、上記構造によれば、エンジン側に流れる走行風量を触媒装置側に流れる走行風量を多くすることができる。
ここに開示するエンジンルームが車両の前部に設けられている車両の前部構造は、
上記エンジンルームにおいて、気筒列方向が車両前後方向に延びる姿勢で上記車両に搭載されたエンジンと、
上記エンジンの後方に配置されたトランスミッションと、
上記エンジンの排気マニホールドが存する側方に配置され、該エンジンから排出される排気ガスを浄化する触媒装置と、
上記エンジンと上記触媒装置の間に縦壁となるように配置された遮熱用のインシュレータと
車両の走行風が上記エンジンルームに導入されるように該エンジンルームの前部に開口した走行風導入口とを備え、
上記エンジンと上記触媒装置が上記車両の幅方向に並び、且つ上記触媒装置の幅は上記エンジンの幅よりも狭くなっており、
上記インシュレータは、上記エンジンと上記触媒装置の間を該触媒装置の側面に沿って車両前後方向に延び、
上記インシュレータの前端の少なくとも一部が上記走行風導入口に相対するように上記エンジンと上記触媒装置の間から車両前方に臨んでおり、
記インシュレータの上方において、上記エンジンの前端部から上記触媒装置の前端部側に張り出した、上記触媒装置を上記エンジンに支持する板状ブラケットを備え、
上記板状ブラケットは、その板面が縦になった部分を備え、上記エンジンと上記触媒装置の間の一部を車両前側から塞いでいることを特徴とする。
上記構造によれば、エンジン側に流れてトランスミッションに向かう走行風量が多くなり、しかも、その走行風の温度が比較的低いことから、トランスミッションの冷却に有利になる。その一方で、触媒装置にも、風量は少ないものの、走行風導入口から導入される温度が低い走行風が当たるから、これを冷却することができる。
さらに、上記構造によれば、エンジンと触媒装置の間を通る走行風は、エンジン及び触媒装置によって加熱されるから、温度が高くなる。これに対して、当該実施形態によれば、走行風がエンジンと触媒装置の間を抜けてトランスミッションの方に流れることが板状ブラケットによって妨げられるから、トランスミッションの冷却に有利になる。
一実施形態では、上記エンジンルームに、上記エンジンの下面を下から覆うアンダーカバーを備えている。これによれば、上述のエンジン側に流れる走行風が車両下方に抜けることがアンダーカバーによって抑制される。そのため、エンジン側に流れる走行風がトランスミッションの方に流れやすくなり、トランスミッションの冷却に有利になる。
本発明によれば、縦置きエンジンとその側方の触媒装置の間にインシュレータが縦壁となるように配置され、このインシュレータの前端の少なくとも一部がエンジンルームの走行風導入口に相対するように臨んでいるから、車両の走行風によって、触媒装置及びトランスミッションを効率良く冷却することができる。
車両の前部の概略側面図。 車両の前部の正面図。 エンジン及び触媒装置の正面図。 エンジン及び触媒装置の側面図。 触媒装置を含む排気系部品を除いて示すエンジンの側面図。 触媒装置を含む排気系部品を除いて示すエンジンの正面図。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
<車両前部の概略構成>
図1に示す車両1の前部において、2はボンネット3で覆われたエンジンルーム、4は直列多気筒エンジン、5はエンジンルーム2と車室を仕切るダッシュパネルである。エンジン4は、そのクランクシャフトと平行な気筒列方向が車両前後方向に延びる姿勢で車両1に搭載された縦置きエンジンである。エンジン4の後方にトランスミッション6が配置されている。エンジンルーム2には、エンジン4の下面を下から覆うアンダーカバー7が設けられている。
図2に示すように、車両1の前端部に車両1の走行風をエンジンルーム2に導入する走行風導入口8が開口している。走行風導入口8にはフロントグリル(図示省略)が取付けられる。
<エンジン及びその排気系の構成>
図3に示すように、エンジン4を車両前側から見てその側方(排気マニホールドが存する側(同図の左側))に触媒装置9がエンジン4に近接して配置されている。触媒装置9はエンジン4から排出される排気ガスを処理する。図4に示すように、触媒装置9は上流側触媒11と下流側触媒12を備えてなる。
本例の上流側触媒11は、排気ガス中のHC及びCOを酸化浄化する酸化触媒(DOC)である。上流側触媒11は、その軸心がエンジン4の上部側方、すなわち、シリンダヘッド13の側方を該エンジン4の気筒列方向(車両前後方向)に延びており、排気ガスが車両前方に向かって流れる。エンジン4と上流側触媒11は車両1の幅方向に並んでいる。図3から明らかなように、上流側触媒11の幅はエンジン4の幅よりも狭くなっている。上流側触媒11の上流端はターボ過給機14のタービン15の排気ガス出口に接続(直結)されている。タービン15の排気ガス入口部15aは図5に示すエンジン4の2つの排気マニホールド各々の集合部16に接続されている。2つの排気マニホールドの一方は、全気筒のうちの複数気筒から排気ガスを排出し、他方は、全気筒のうちの残りの複数気筒から排気ガスを排出する。いずれの排気マニホールドもエンジン4のシリンダヘッド13の内部に組み込まれている。
本例の下流側触媒12は、排気ガス中のパティキュレートを捕集し燃焼除去する触媒付
パティキュレートフィルタ(DPF)である。下流側触媒12は、上流側触媒11の下方に配置され、その軸心がエンジン4の下部側方、すなわち、シリンダブロック17の側方を該エンジン4の気筒列方向に延びており、排気ガスが車両後方に向かって流れる。エンジン4と下流側触媒12は車両1の幅方向に並んでいる。図3から明らかなように、下流側触媒12の幅はエンジン4の幅よりも狭くなっている。図4に示すように、上流側触媒11の下流端と下流側触媒12の上流端がエンジン4の前端側において接続されている。従って、排気ガスは、上流側触媒11を車両前方に向かって流れ、上流側触媒11と下流側触媒12の接続部でUターンして、下流側触媒12を車両後方に向かって流れる。
下流側触媒12の下流端に続く排気管21に、排気ガスの一部をエンジン4の吸気系に再循環させるEGR装置のEGRクーラ22が立設状態で接続されている。EGRクーラ22は吸気系に再循環させる排気ガスを冷却する。EGRクーラ22の上端に、排気ガスをターボ過給機14のコンプレッサー23側に導くEGR管24が接続されている。排気管21はフレキシブルチューブ25を介してさらに下流側の排気管26に接続されている。
<インシュレータ及びブラケット>
エンジン4と触媒装置9の間には遮熱用の複数のインシュレータが設けられている。すなわち、図3乃至図5に示すように、エンジン4のシリンダヘッド13と上流側触媒11の間に縦壁となるように上部インシュレータ31が配置されている。また、エンジン4のシリンダブロック17と下流側触媒12の間に縦壁となるように下部インシュレータ32が配置されている。
なお、図3乃至図6においては、インシュレータ31,32,35,36及び板状ブラケット34については、その外形を明確にするため太線で表している。
上部インシュレータ31は、シリンダヘッド13と上流側触媒11の間を該上流側触媒11の側面に沿ってエンジン4の気筒列方向(車両前後方向)に延びている。上部インシュレータ31は上流側触媒11の略全長にわたっている。上部インシュレータ31には、その上端から上流側触媒11の上に張出したカバー33が設けられている。カバー33は上流側触媒11を上から覆っている。
下部インシュレータ32は、シリンダブロック17と下流側触媒12の間を該下流側触媒12の側面に沿ってエンジン4の気筒列方向(車両前後方向)に延びる縦壁部を備えている。下部インシュレータ32は下流側触媒12の略全長にわたっている。下部インシュレータ32のエンジン4の気筒列方向に延びた縦壁部のエンジン前端側の端部には、図3に示すように、エンジン4側から下流側触媒12の前端面(車両前側の端面)側に逸れ曲がった曲り部32aが設けられている。曲り部32aは、車両前側から下流側触媒12の前端面を一部覆うように、下部インシュレータ32の上端から下端の範囲にわたって形成されている。図2に示すように、下部インシュレータ32の前端の曲り部32aの少なくとも上部は、エンジンルーム2の走行風導入口8に相対するように臨んでいる。
図3に示すように、エンジン4のシリンダヘッド4の前端部には、上流側触媒11をエンジン4に支持する板状ブラケット34が固定されている。図5及び図6にも示すように、板状ブラケット34は、その板面が縦になった部分34aをを備え、下部インシュレータ32の曲り部32aの上方において、エンジン4と上流側触媒11の間の下部を車両前側から塞いでいる。
図4及び図5に示すように、上流側触媒11を間に挟んで板状ブラケット34の反対側、つまり、車両後側には、遮熱用の2つのインシュレータ35,36が配置されている。すなわち、ターボ過給機14の上半周側に後部上側インシュレータ35が配置され、ターボ過給機14の下半周側に後部下側インシュレータ36が配置されている。
図3に示すように、エンジン4のシリンダヘッド4の前端部には、上流側触媒11をエンジン4に支持する板状ブラケット34が固定されている。図5及び図6にも示すように、板状ブラケット34は、その板面が縦になった部分34aをを備え、下部インシュレータ32の曲り部32aの上方において、エンジン4と上流側触媒11の間の下部を車両前側から塞いでいる。
なお、図3乃至図6において、37はエンジン4のオイルパンである。
<インシュレータ及びブラケットの効果>
[車両走行中]
車両1の走行中は、エンジン4の稼働により高温の排気ガスが触媒装置9に流れるから、触媒装置9の冷却が必要になる。トランスミッション6についてもその作動の信頼性確保のために冷却する必要がある。
上記車両1の前部構造では、走行風導入口8からエンジンルーム2に導入された走行風の一部がエンジン4及び触媒装置9に向かう。その走行風は、エンジン4及び触媒装置9に遮られるため、これを外側に迂回するようにその両者の外周面に沿って車両後方へ流れる形になる。
ここに、エンジン4と触媒装置9の下流側触媒12の間には、下部インシュレータ32が両者を隔てる縦壁となるように配置され、且つ下部インシュレータ32の前端部がその両者の間から車両前方に臨んでいる。従って、エンジン4及び下流側触媒12の両者に対して総体的に当たるかっこうになる当該走行風は、下部インシュレータ32によってエンジン4側と下流側触媒12側に分かれて車両後方へ流れる。そして、トランスミッション6はエンジン4の後方に配置されているから、エンジン4側に流れる走行風が主としてトランスミッション6の方に流れる。
上記走行風の分流において、下流側触媒12の幅がエンジン4の幅よりも狭いから、エンジン4側に流れてトランスミッション6に向かう走行風量が下流側触媒12側に流れる走行風量よりも多くなる。特に、下部インシュレータ32の前端部の曲り部32aが走行風の流れをエンジン4側に向けるから、エンジン4側に流れる走行風量が多くなる。
エンジン4側に流れる走行風は、その一部がエンジン4をその吸気系側(図2及び図3において右側)に迂回して車両後方へ流れる。吸気系は触媒装置8が設けられている排気系に比べて温度が低いから、走行風が吸気系から受ける熱量が少ない。すなわち、エンジン4側に流れる走行風は、温度があまり上昇せず、比較的低い状態でトランスミッション6に向かう。また、下流側触媒12側に流れて排気系側の熱で加熱される走行風がエンジン4側に流れる走行風に混ざることは、下部インシュレータ32によって抑えられる。さらに、エンジン4側に流れる走行風が車両下方に抜けることがアンダーカバー7によって抑制される。そのため、エンジン4側に流れる走行風がトランスミッション6の方に流れやすくなる。
このように、エンジン4側に流れてトランスミッション6に向かう走行風量が多くなり、しかも、その走行風の温度が比較的低いことから、トランスミッション6の冷却に有利になる。その一方で、下流側触媒12にも、風量は少ないものの、走行風導入口8から導入される温度が低い走行風が当たるから、これを冷却することができる。
また、板状ブラケット34がエンジン4と上流側触媒11の隙間を車両前側から塞ぐ形で設けられているから、この隙間を抜けて車両後方に流れる走行風量が少なくなる。この隙間を抜ける走行風は、エンジン4及び上流側触媒11で加熱されて温度が高くなるところ、その抜け量が少なくなることにより、トランスミッション6の温度の上昇が抑制される。
[車両の停車]
車両1が走行状態から停車すると、触媒装置9は、エンジン4の停止に伴って高温の排気ガスが供給されなくなるから、放熱によって冷えていく。触媒装置9が触媒の活性温度以下まで冷えてしまうと、車両1の運転を再開したときのエンジン4から排出される排気ガスの浄化性等が悪化する。問題となるのは、触媒装置9の輻射熱がエンジン4に伝わって、すなわち、触媒装置9がエンジン4に熱を奪われてその冷却が進んでしまうことである。
これに対して、上記実施形態の排気構造によれば、上流側触媒11からエンジン4に向かう輻射熱は上部インシュレータ31によって遮られる。すなわち、その輻射熱がエンジン4に奪われず、上流側触媒11と上部インシュレータ31の間に滞留するから、上流側触媒11の冷却が進むことが抑えられる。
同じく、下流側触媒12からエンジン4に向かう輻射熱は下部インシュレータ32によって遮られる。すなわち、その輻射熱がエンジン4に奪われず、下流側触媒12と下部インシュレータ32の間に滞留するから、下流側触媒12の冷却が進むことが抑えられる。特に、下部インシュレータ32の前端部にはエンジン4側から下流側触媒12の前端面側に逸れ曲がった曲り部32aが設けられているから、下流側触媒12からエンジン4側に熱が逃げることがさらに抑制され、下流側触媒12の温度保持に有利になる。
また、下流側触媒12で加熱された熱気が下部インシュレータ32に沿って上昇し、さらに、上流側触媒11によって加熱された熱気と共に上部インシュレータ31に沿って上昇する。これに対して、上部インシュレータ31には上流側触媒11を上から覆うカバー33が設けられているから、その熱気はカバー33の下に滞留して放散が抑えられる。よって、上流側触媒11及び下流側触媒12の温度保持に有利になる。
加えて、板状ブラケット34がエンジン4と上流側触媒11の隙間を車両前側から塞ぐ形で配置されている。従って、この隙間から車両前方に熱が逃げることが板状ブラケット34によって抑制されるため、上流側触媒11及び下流側触媒12の温度保持に有利になる。
さらに、上流側触媒11のまわりから車両後方に熱が逃げることが後部上側インシュレータ35及び後部下側インシュレータ36によって抑制されるから、上流側触媒11及び下流側触媒12の温度保持に有利になる。
よって、車両1の運転、すなわち、エンジン4の運転を再開したときに上流側及び下流側の触媒11,12による排気ガスの処理効率の低下が抑えられ、或いは触媒11,12を早期に活性化させて、排気ガスを処理することができる。
なお、上記実施形態のエンジン4は縦置きであるが、気筒列方向を車両1の幅方向に配置する横置きエンジンであっても、上記インシュレータないしはブラケットの配置構造を採用することで、上記車両停車中の触媒装置9の保温を図ることができる。
また、上記実施形態の下部インシュレータ32は、触媒12に沿って延びる縦壁部と曲り部32aが一体になっているが、縦壁部と曲り部は別体になっていてもよい。
また、上部インシュレータ31を設けることは必須ではないが、これを設けるケースにおいては、上部インシュレータ31とカバー33は別体にしてもよい。
1 車両
2 エンジンルーム
4 エンジン
6 トランスミッション
7 アンダーカバー
8 走行風導入口
9 触媒装置
11 上流側触媒
12 下流側触媒
31 上部インシュレータ
32 下部インシュレータ
32a 曲り部
33 カバー
34 板状ブラケット
35 後部上側インシュレータ
36 後部下側インシュレータ

Claims (3)

  1. エンジンルームが車両の前部に設けられている車両の前部構造であって、
    上記エンジンルームにおいて、気筒列方向が車両前後方向に延びる姿勢で上記車両に搭載されたエンジンと、
    上記エンジンの後方に配置されたトランスミッションと、
    上記エンジンの排気マニホールドが存する側方に配置され、該エンジンから排出される排気ガスを浄化する触媒装置と、
    上記エンジンと上記触媒装置の間に縦壁となるように配置された遮熱用のインシュレータと、
    車両の走行風が上記エンジンルームに導入されるように該エンジンルームの前部に開口した走行風導入口とを備え、
    上記エンジンと上記触媒装置が上記車両の幅方向に並び、且つ上記触媒装置の幅は上記エンジンの幅よりも狭くなっており、
    上記インシュレータは、上記エンジンと上記触媒装置の間を該触媒装置の側面に沿って車両前後方向に延び、
    上記インシュレータの前端の少なくとも一部が上記走行風導入口に相対するように上記エンジンと上記触媒装置の間から車両前方に臨んでおり、
    上記インシュレータは、上記走行風導入口に相対するように臨む前端に、上記エンジン側から上記触媒装置の前端面側に逸れ曲がった曲り部を備えていることを特徴とする車両の前部構造。
  2. エンジンルームが車両の前部に設けられている車両の前部構造であって、
    上記エンジンルームにおいて、気筒列方向が車両前後方向に延びる姿勢で上記車両に搭載されたエンジンと、
    上記エンジンの後方に配置されたトランスミッションと、
    上記エンジンの排気マニホールドが存する側方に配置され、該エンジンから排出される排気ガスを浄化する触媒装置と、
    上記エンジンと上記触媒装置の間に縦壁となるように配置された遮熱用のインシュレータと、
    車両の走行風が上記エンジンルームに導入されるように該エンジンルームの前部に開口した走行風導入口とを備え、
    上記エンジンと上記触媒装置が上記車両の幅方向に並び、且つ上記触媒装置の幅は上記エンジンの幅よりも狭くなっており、
    上記インシュレータは、上記エンジンと上記触媒装置の間を該触媒装置の側面に沿って車両前後方向に延び、
    上記インシュレータの前端の少なくとも一部が上記走行風導入口に相対するように上記エンジンと上記触媒装置の間から車両前方に臨んでおり、
    上記インシュレータの上方において、上記エンジンの前端部から上記触媒装置の前端部側に張り出した、上記触媒装置を上記エンジンに支持する板状ブラケットを備え、
    上記板状ブラケットは、その板面が縦になった部分を備え、上記エンジンと上記触媒装置の間の一部を車両前側から塞いでいることを特徴とする車両の前部構造。
  3. 請求項1又は請求項2において、
    上記エンジンルームに、上記エンジンの下面を下から覆うアンダーカバーを備えていることを特徴とする車両の前部構造。
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