JP3344210B2 - 二重管エキゾーストマニホールド - Google Patents

二重管エキゾーストマニホールド

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JP3344210B2
JP3344210B2 JP13196296A JP13196296A JP3344210B2 JP 3344210 B2 JP3344210 B2 JP 3344210B2 JP 13196296 A JP13196296 A JP 13196296A JP 13196296 A JP13196296 A JP 13196296A JP 3344210 B2 JP3344210 B2 JP 3344210B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、エンジンおよび
エンジンの排気ガスを浄化する触媒に連なり、外管と内
管とで二重に形成したエキゾーストマニホールドに関す
る。
【0002】
【従来の技術】自動車において、排気管の下流部に触媒
を配置し、排気ガスの浄化を図ることが行われている。
この場合、浄化効率の面では、エンジン始動時が問題と
なる。エンジン始動時には、触媒および排気ガスが共に
低温であり、触媒温度が活性温度に至らないために、化
学変化が起こらず、排気ガス内の未燃成分が十分に反応
しきれない状況が発生する。
【0003】これに対処するため、二重管化されたエキ
ゾーストマニホールドが提案されている。これは、外管
の内部に隙間を持たせて内管を同心に配置し、外管と内
管との間に中空の断熱層を確保したものである。
【0004】この二重管エキゾーストマニホールドは、
外管で構造上の強度を確保し、排気ガス通路を構成する
内管の肉厚を極力薄くすることにより、排気ガスの接触
する部分の熱容量を小さくすることができる。また、内
管と外管との間に中空の断熱層を設けていることによ
り、外管を通しての熱の逃げを減らすことができる。し
たがって、エンジン始動時に、エキゾーストマニホール
ドの内壁の温度を速やかに上昇させることができ、排気
ガスの保温効果を高めることができる。
【0005】しかし、この一方、高速走行時などで排気
ガス温度が高くなると、内管と外管の断熱層で保温され
る内管の温度が上昇し、さらに内管から外管への熱伝導
や輻射伝熱により外管が暖められて、外管の表面温度が
上昇することになる。このため、外管の回りを通過する
ことで暖められた冷却風や外管表面からの輻射熱によ
り、エンジンルームを構成する部品やエンジンルーム内
に設置してある部品の温度上昇を来たし、部品の熱劣化
を早める恐れがある。
【0006】このような外管の温度上昇を防ぐものとし
て、例えば図9、図10に示すものがある。
【0007】図9のものは、内管100と外管101と
の隙間に、耐熱性の断熱材102を挿入したものであ
る。図10のものは、外管110の外側に、外管110
の全体もしくは外管110の表面温度が最も高くなる部
位に遮熱板111を装着したものである(実開昭58ー
162394号公報等参照)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】図9に示した二重管エ
キゾーストマニホールドでは、内管100と外管101
の隙間に挿入する断熱材102は、耐熱性の高い材質と
する必要があり、また内管100は、断熱材102によ
り保温され、さらに高温となるため、高温酸化や高温劣
化が起きにくい高価なステンレス材とする必要がある。
【0009】また、エンジン始動時では、内部を流れる
排気ガスにより暖められた内管100の熱が断熱材10
2に逃げるため、その分内管100の温度上昇が遅れ、
触媒に流入する排気ガス温度の早期上昇を妨げることに
なる。
【0010】図10に示した二重管エキゾーストマニホ
ールドでは、エキゾーストマニホールドの二重管化と遮
熱板111の装着により3層構造となり、部品点数が多
くなり、高価なものとなる。
【0011】また、外管110からの輻射熱は低減され
るものの、高速走行後や登坂走行後のエンジン停止時
に、熱気が外管110と遮熱板111の隙間から漏れ出
し、エキゾーストマニホールドの上部に設置してある部
品の温度を上昇させることになる。
【0012】この発明は、エンジン始動時の排気ガスの
昇温特性の向上を図ることができ、しかも外管の表面温
度を低下させ、エンジンルーム内の冷却風の温度や部品
の温度の上昇を抑制することができる二重管エキゾース
トマニホールドを提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、外管と、
該外管より薄肉に形成され外管内に中空の隙間を持って
保持された内管とからなり、該内管内を排気ガスの通路
とするエンジンの二重管エキゾーストマニホールドにお
いて、エンジン側取付フランジを各気筒に連なる一枚の
板状とし、この板状フランジには内管の気筒毎に独立し
た部位が接続する排気ガス通路部およびエンジン取付ボ
ルト用の穴部のみを貫通孔として形成し、板状フランジ
のエンジン側の面にはエンジン取付ボルト用の穴部周辺
を除き周縁部を外管の肉厚以上の厚さで削除して段差を
形成する一方、外管は内管全体を覆い、板状フランジ近
傍にて板状フランジに近付くにしたがって排気ガス通路
部の配列方向と直交方向に扇形に拡開するように形成す
ると共に、板状フランジの周囲をエンジン取付ボルト部
を除いて外管により囲い、その外管の端部を内側に折り
曲げて該端部を板状フランジの段差部に溶接固定する構
成にする。
【0014】第2の発明は、第1の発明において、エン
ジン下方を向く外管の下部中央を管路に沿って膨出させ
る。
【0015】第3の発明は、第1の発明において、板状
フランジのエンジン取付ボルト用の穴部の延長上にて外
管にくびれ部を形成する。
【0016】第4の発明は、第1の発明における二重管
エキゾーストマニホールドを横置きエンジンの車両前方
側に設置する際に、内管が集合する部位よりも内管が気
筒毎に独立した部位の外管を車両前方側に位置させる。
【0017】第5の発明は、第1の発明において、外管
の端部を折り曲げて板状フランジの段差部に溶接固定す
る溶接構造とする代わりに、外管と板状フランジとを内
管を鋳ぐるみ一体鋳造すると共に、板状フランジ近傍の
外管の肉厚を他の部位の肉厚よりも厚くする。
【0018】
【作用】第1の発明では、エンジン側取付フランジの近
傍において、内管と外管の隙間を大きくしているため、
内管から外管への伝熱量が低下し、エンジン始動時にお
ける排気ガス温度が早期に上昇する一方、市街地走行時
等では外管の壁温が低下する。
【0019】エンジン側取付フランジ全体を外管で覆う
ため、市街地走行や高速走行、登坂走行時に、ラジエー
タを通過した冷却風が高温となるフランジに直接当たる
ことがなく、冷却風の温度上昇を防ぐことになり、また
フランジに近付くほどつまりエンジン側に向かって外管
が上下に扇形に拡開しているため、特にエキゾーストマ
ニホールド上流側を通過した冷却風がエンジン上部へす
くい上げられ、エンジン上部の冷却風の流れを促進し
て、雰囲気温度を低下させる。
【0020】また、外管は内管全体を覆うので、外表面
積が少なく、市街地走行等の後のエンジン停止時に表面
からの自然対流による放熱や輻射による伝熱を低減す
る。
【0021】第2の発明では、外管の下部中央を膨出す
ることによって、市街地走行等の後のエンジン停止時
に、エキゾーストマニホールドの下方に位置する排気管
からの自然対流による熱気を留まらせることなく、エン
ジンルーム上部に逃がすことができる。
【0022】第3の発明では、くびれ部によって外管の
剛性が向上する。また、ラジエータを通過した冷却風の
一部がくびれ部に流れ込み、取付ボルトを冷却するた
め、ボルトやナットの高温劣化を防止できる。
【0023】第4の発明では、横置きエンジンの車両前
方側に設置する際に、内管が集合して表面温度が最も高
くなる部位よりも、内管が気筒毎に独立して比較的表面
温度が低い部位の外管を車両前方側に位置させるので、
エキゾーストマニホールドを通過した最も温度の高い冷
却風は、エンジンルーム下部に流れ込むことになり、エ
ンジンルーム上部の雰囲気温度の上昇を抑制する。
【0024】
【発明の実施の形態】図1〜図3は本発明の第1の実施
の形態であり、10は内管、11は外管、12はエンジ
ン側取付フランジである。
【0025】内管10は、高温の排気ガスに曝されるの
で、酸化や腐食による劣化を防止するため、ステンレス
材が用いられると共に、熱容量を小さくするため、薄肉
(例えば、0.5mm)に形成される。
【0026】また、内管10は、各気筒に独立につなが
る部位から、複雑に曲がりながらフロントチューブ(図
示しない)近傍にて集合されるため、エンジンの出力を
低下させないように、プレス加工もしくはパイプの曲げ
加工によって成形されると共に、エンジン側取付フラン
ジ12の近傍、管路の曲がり部、フロントチューブ側フ
ランジ13の近傍には、外周に畝状に突出される熱膨張
吸収部14が形成される。
【0027】エンジン側取付フランジ12は、各気筒に
連なる一枚の板状フランジからなり、各気筒の排気ポー
トに対応してフランジ長手方向に所定の間隔で排気ガス
通路部16と、エンジン側取付用のボルト穴17とが形
成され、これら以外に貫通穴は形成されない。
【0028】排気ガス通路部16には、内管10のそれ
ぞれ独立した上流端15が嵌合される。エンジン側取付
フランジ12のエンジン側の面には、ボルト穴17の周
辺を除き、周縁部を外管11の肉厚以上の厚さで削除し
て段差部18が形成される。
【0029】外管11は、強度部材となるように肉厚が
内管10よりも厚くされ(例えば、1.2〜3.0m
m)、内管10全体を覆うように成形される。外管11
は、エンジン側取付フランジ12近傍から下流側では内
管10の全体外周と所定の隙間を持つように形成され、
エンジン側取付フランジ12近傍ではそのフランジ12
に近付くにしたがって排気ガス通路部16の配列方向と
直交する方向に扇形に拡開するように形成される。これ
によって、外管11はエンジンに近付くほどエンジン上
下方向に扇形に拡開した形状に形成され、かつ内管10
との間に大きな隙間が形成される。
【0030】外管11の拡開口部19にエンジン側取付
フランジ12を嵌め合わせて、その拡開口部19により
フランジ12の周囲をボルト穴17の周辺を除いて覆
い、その拡開口部19の端部20を内側に折り曲げて、
その端部20がエンジン側取付フランジ12に形成され
た段差部18に溶接、固定される。
【0031】この場合、外管11の拡開口部19には、
ボルト穴17の部分の延長上に取付ボルトやナットの装
着に必要なスペースであるくびれ部21が形成される。
また、外管11の拡開口部19のボルト穴17の周辺部
分は、図4のように溶接される。これらの溶接後に、エ
ンジン側取付フランジ12のエンジン側の面加工が行わ
れる。
【0032】なお、このエキゾーストマニホールド下流
部はエンジン下向きに形成され、そのフロントチューブ
側フランジ13はエンジン下向きに取付けられる。
【0033】次に作用を説明する。
【0034】エンジン始動時では、エンジン停止直後を
除き、エキゾーストマニホールドの外管11および内管
10の温度は、外気温と同じである。エンジン始動後
は、エキゾーストマニホールド内では、内管10を流れ
る排気ガスによって、まず内管10が暖められ、これに
よって内管10の温度は上昇するが、内管10に与えた
熱量だけ排気ガスの温度は低下する。
【0035】ここで、内管と外管の隙間が狭いと、暖め
られた内管から隙間を経由して外管へ熱量が伝わり、内
管に蓄えられる熱量が減少して、内管の温度上昇が遅く
なり、エキゾーストマニホールドの後方に設置してある
触媒の入口ガス温度の上昇が遅くなる。この場合、排気
ガス温度が最も高いエンジン出口部、即ちエキゾースト
マニホールドの入口部では、排気ガスの熱伝達率が非常
に大きく、さらに内管との温度差が大きいため、排気ガ
スが持つ熱量を大量に内管に与えることから、この部分
の隙間が狭い場合、排気ガス温度の低下は著しいものと
なる。
【0036】これに対して、本エキゾーストマニホール
ドでは、内管10の肉厚が薄いので内管10の熱容量が
小さく、また内管10と外管11の隙間が中空のため、
ガラス繊維やセラミック繊維等で形成される断熱材に比
べて熱伝導率が小さく、内管10から隙間内の空気への
熱伝導が少なくなり、内管10の壁温が早期に上昇す
る。
【0037】そして、排気ガスから内管10への伝熱量
が多いエキゾーストマニホールドの入口部においては、
外管11がエンジン側取付フランジ12全体を覆い、内
管10と外管11の隙間が大きいため、早期に昇温した
内管10から外管11への伝熱量が抑制され、排気ガス
から内管10を経て外管11へ伝わる熱量が減少する。
これにより、エキゾーストマニホールドの入口部での排
気ガス温度の低下は抑制される。
【0038】この結果、エキゾーストマニホールド全体
として、内管10の温度上昇が早まり、エキゾーストマ
ニホールドの後方に設置してある触媒の入口ガス温度を
早期に上昇させることができ、触媒を速やかに活性化さ
せることができる。
【0039】また、市街地走行や高速走行等の排気ガス
やエキゾーストマニホールドが十分に暖まった状態で
は、直接排気ガスに曝された内管10は高温となる。高
温となった内管10より、熱伝導や輻射伝熱により外管
11が暖められ、外管11の表面温度が高くなり、さら
に外管11と内管10からの熱伝導により、エンジン側
取付フランジ12も高温となる。
【0040】この際、従来例にあっては、ラジエータを
通過した冷却風は、高温のフランジ部で受熱し、温度が
上昇する。特に、エンジン横置きで、エキゾーストマニ
ホールドが車両前方側に位置している場合は、温度上昇
した冷却風がエンジン全体に遮られ、エンジン上部への
風量が低下し、エンジン表面の冷却が減少することと合
わせて、雰囲気温度が上昇することになる。
【0041】これに対して、本エキゾーストマニホール
ドでは、高温となるエンジン側取付フランジ12を外管
11で覆うため、冷却風の受熱量は減少し、冷却風の温
度上昇が抑制される。
【0042】さらに、外管11がエンジン側に向かって
エンジンに近付くほど上下に扇形に拡開する形状となっ
ているため、エンジン横置きで、エキゾーストマニホー
ルドが車両前方側に位置する場合、冷却風がエンジン上
部に導かれることになり、エンジン上部の雰囲気温度の
上昇が抑制される。
【0043】また、エンジン側取付フランジ12近傍の
隙間が大きいため、外管11の表面温度の上昇も抑制さ
れる。外管11のボルト穴17の部分のくびれ部21
は、最小限の大きさのため、そのくびれ部21によって
ラジエータを通過した冷却風の流れが阻害されることは
ない。
【0044】一方、市街地走行や高速走行等の後のエン
ジン停止時では、エンジンルーム内の冷却風が止まるた
め、エキゾーストマニホールドの外管11の表面温度が
上昇する。
【0045】このとき、エンジンの近傍に配置してある
部品においては、高温となっているエキゾーストマニホ
ールドや他の排気管からの輻射により受熱した熱量を、
周囲の雰囲気(冷却風)に逃がすことで熱的に釣り合う
ことになる。
【0046】このため、エキゾーストマニホールドの外
管表面からの自然対流によって、熱気が局所的にエンジ
ンルーム内に流れ出し、高温となる雰囲気に部品が曝さ
れると、エキゾーストマニホールドから輻射により受熱
した熱量を放出できなくなり、部品の温度を上昇させて
しまう。
【0047】これに対して、本エキゾーストマニホール
ドでは、外管11が内管10全体を覆うため、外表面積
が少なく、またエンジン近傍では、内管10と外管11
の隙間が大きいため、内管10から外管11への伝熱量
が少なく、外管11の壁温が低くなり、かつ外管11が
エンジン側取付フランジ12全体を覆うため、エンジン
近傍での自然対流による熱気放出は減少する。
【0048】さらに、外管11が内管10形状にかかわ
らずその全体を覆う構造となっており、自然対流による
熱気が局所的に集まることがないため、エンジン近傍の
部品は、エキゾーストマニホールドからの輻射により受
熱した熱量を雰囲気に放出することができ、表面温度の
上昇を抑制することができる。
【0049】また、エキゾーストマニホールドの下流の
排気管からの自然対流による熱気は、エキゾーストマニ
ホールドの各気筒間を抜けて上部に流れ出すことがなく
なり、エキゾーストマニホールドの周囲に分散すること
で、雰囲気温度が局所的に高くなることを防ぐことがで
きる。
【0050】この結果、エンジン近傍に配置してある部
品、エンジンルーム内の部品の温度上昇を抑制すること
ができ、熱劣化を防止することができる。
【0051】図5は別の実施の形態を示す断面図で、外
管31の管路に沿い、エンジン下方を向く外管31の下
部中央を下側に曲線状に膨らませた膨出部33を形成
し、両端に向かって膨らみが減少する構造にしている。
【0052】このようにすると、市街地走行等の後のエ
ンジン停止時に、エキゾーストマニホールド自身からの
自然対流による熱気やエキゾーストマニホールド下流の
排気管からの自然対流による熱気を、エキゾーストマニ
ホールド周囲に溜ることなく、効果的にエンジンルーム
上部に放出することができる。したがって、自然対流に
よる熱気が局所的になることを抑制でき、エキゾースト
マニホールド周囲の雰囲気温度の上昇を抑制できる。
【0053】図6は別の実施の形態を示すエンジン側取
付用のボルト穴17の周辺の概略図で、外管41にその
ボルト穴17の部分の延長上にストレートにくびれ部4
3を形成したものである。
【0054】このようにストレートにくびれ部43を形
成することで、エキゾーストマニホールド全体の剛性が
向上すると共に、冷却風の一部がそのくびれ部43に流
れ込み、エンジン取付ボルトを冷却することで、取付ボ
ルトやナットの高温劣化を防止することができる。
【0055】図7は別の実施の形態を示す部分断面図
で、横置きエンジンの車両前方側に設置する場合に、エ
キゾーストマニホールドの外管51の表面温度が最も高
くなる内管50が集合する部位の外管51bよりも、比
較的表面温度が低い内管50が気筒毎に独立した部位の
外管51aが、車両前方側に位置するように、またエン
ジンルーム内上部に位置するように構成したものであ
る。
【0056】このようにすれば、外管51の表面温度が
最も高い部位を通過し、エキゾーストマニホールドから
受熱し高温となった冷却風は、エンジンルーム内下部に
流れ込むことになり、エンジンルーム内上部の雰囲気温
度の上昇を抑制する。
【0057】図8は別の実施の形態を示すエキゾースト
マニホールドの入口部分の断面図で、外管61とエンジ
ン側取付フランジ部62とを一体鋳造により形成したも
のである。
【0058】この場合、内管60は鋳ぐるむ構造とし
て、外管61のエンジン側取付フランジ部62近傍の肉
厚は他の部位の肉厚よりも厚くする。エンジン側取付フ
ランジ部62に設ける排気ガス通路部63の開口端に
は、内管60の先端部分を保持するリングガスケット6
4用に面取りを施す。
【0059】エンジン側取付フランジ部62近傍の内管
60と外管61の隙間は大きく、また内管60全体を外
管61が覆う構造のため、鋳造時に使用する中子砂が抜
きやすく、内管60と外管61が接触する恐れがなくな
るので、製造が容易になり、製品の歩留りが良くなる。
エンジン側取付フランジ部62近傍の外管61の肉厚を
厚くすることで、エキゾーストマニホールドの剛性の弱
化を防止でき、相対的にエキゾーストマニホールドの重
量を軽減できる。
【0060】なお、内管60の先端部分を保持する構造
としては、リングガスケット以外のものでも良い。
【0061】
【発明の効果】以上のように第1の発明によれば、エン
ジンを始動したときに触媒に導く排気ガス温度を早期に
上昇させることができ、また市街地走行、高速走行、登
坂走行時等に、エンジン上部の雰囲気温度を低下できる
と共に、これらの走行後のエンジン停止時に、エキゾー
ストマニホールド表面からの自然対流による放熱や輻射
による伝熱を低減でき、エンジン近傍、エンジンルーム
内の部品の熱劣化を防止できる。
【0062】第2の発明によれば、走行後のエンジン停
止時に、エキゾーストマニホールド下流の排気管からの
自然対流による熱気がエキゾーストマニホールド周囲に
局所的に溜ることがなく、エキゾーストマニホールド周
囲の雰囲気温度の上昇を的確に抑制できる。
【0063】第3の発明によれば、エキゾーストマニホ
ールド全体の剛性が向上すると共に、冷却風によりエン
ジン取付ボルトを冷却でき、取付ボルトやナットの高温
劣化を防止できる。
【0064】第4の発明によれば、横置きエンジンの車
両前方側に設置した場合に、エキゾーストマニホールド
から受熱し高温となった冷却風が、エンジンルーム下部
に流れ込み、エンジン上部の雰囲気温度の上昇を的確に
抑制できる。
【0065】第5の発明によれば、製造を容易にできる
と共に、鋳造による剛性の弱化を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態を示す概略正面図である。
【図2】そのエンジン側フランジ部分の断面図である。
【図3】図1のA−A線断面図である。
【図4】図1のB方向から見た部分詳細図である。
【図5】第2の実施の形態を示す断面図である。
【図6】第3の実施の形態を示す部分詳細図である。
【図7】第4の実施の形態を示す部分断面図である。
【図8】第5の実施の形態を示す部分断面図である。
【図9】従来例の部分断面図である。
【図10】従来例の部分断面図である。
【符号の説明】
10 内管 11 外管 12 エンジン側取付フランジ 14 熱膨張吸収部 16 排気ガス通路部 17 ボルト穴 18 段差部 19 拡開口部 20 端部 21 くびれ部 31 外管 33 膨出部 41 外管 43 くびれ部 50 内管 51 外管 60 内管 61 外管 62 エンジン側取付フランジ部 63 排気ガス通路部

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外管と、該外管より薄肉に形成され外管
    内に中空の隙間を持って保持された内管とからなり、該
    内管内を排気ガスの通路とするエンジンの二重管エキゾ
    ーストマニホールドにおいて、 エンジン側取付フランジを各気筒に連なる一枚の板状と
    し、この板状フランジには内管の気筒毎に独立した部位
    が接続する排気ガス通路部およびエンジン取付ボルト用
    の穴部のみを貫通孔として形成し、板状フランジのエン
    ジン側の面にはエンジン取付ボルト用の穴部周辺を除き
    周縁部を外管の肉厚以上の厚さで削除して段差を形成す
    る一方、外管は内管全体を覆い、板状フランジ近傍にて
    板状フランジに近付くにしたがって排気ガス通路部の配
    列方向と直交方向に扇形に拡開するように形成すると共
    に、板状フランジの周囲をエンジン取付ボルト部を除い
    て外管により囲い、その外管の端部を内側に折り曲げて
    該端部を板状フランジの段差部に溶接固定するようにし
    たことを特徴とする二重管エキゾーストマニホールド。
  2. 【請求項2】 エンジン下方を向く外管の下部中央を管
    路に沿って膨出させた請求項1に記載の二重管エキゾー
    ストマニホールド。
  3. 【請求項3】 板状フランジのエンジン取付ボルト用の
    穴部の延長上にて外管にくびれ部を形成した請求項1に
    記載の二重管エキゾーストマニホールド。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の二重管エキゾーストマ
    ニホールドにおいて、横置きエンジンの車両前方側に設
    置する際に、内管が集合する部位よりも内管が気筒毎に
    独立した部位の外管を車両前方側に位置させた二重管エ
    キゾーストマニホールド。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の二重管エキゾーストマ
    ニホールドにおいて、外管の端部を折り曲げて板状フラ
    ンジの段差部に溶接固定する溶接構造とする代わりに、
    外管と板状フランジとを内管を鋳ぐるみ一体鋳造すると
    共に、板状フランジ近傍の外管の肉厚を他の部位の肉厚
    よりも厚くしてなる二重管エキゾーストマニホールド。
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