JP2012127330A - 車両用エンジンの吸気装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】この発明は、エンジンの上部に配置したエアクリーナに接続される吸気ダクトの長さを長くし、かつ複数個の共鳴管をオイルフィラーキャップの操作性を悪化させることなく吸気ダクトに取り付けられるようにすることを目的とする。
【解決手段】この発明は、クランク軸を車両幅方向に向けて車両に搭載したエンジンの上部にオイルフィラーキャップとエアクリーナとを車両幅方向に近接する状態で配置し、吸気ダクトをエアクリーナからオイルフィラーキャップと車両前後方向に重なる位置へ延ばした車両用エンジンの吸気装置において、吸気ダクトをエアクリーナとオイルフィラーキャップの間の空間で湾曲させて車両前方へ延ばし、吸気ダクトのオイルフィラーキャップとエアクリーナとに挟まれる部分に共鳴周波数の異なる複数個の共鳴管を夫々吸気ダクトの上面部から上方へ伸びるように取り付けたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

この発明は車両用エンジンの吸気装置に係り、特に、エンジンの上部にオイルフィラーキャップと車両幅方向に近接する状態で配置したエアクリーナの吸気ダクトを長くして吸気騒音を低減できる車両用エンジンの吸気装置に関する。
車両に搭載したエンジンの吸気装置においては、エアクリーナに外気を導入する吸気ダクトの長さを確保し、また、吸気騒音を低減するために、各種提案がされている。特開2001−59456号に開示される車両用エンジンの吸気装置は、クランク軸を車両幅方向に向けたエンジンを車両に搭載し、このエンジンの上方から外れた長手方向一側の端部にエアクリーナを配置し、このエアクリーナに接続される吸気ダクトをエンジンの上方で長手方向他側に向かって延ばし、吸気ダクトとこの吸気ダクトに接続される共鳴管であるレゾネータまたはサイドブランチとをエンジン上部のエンジンカバーと一体形成したものである。
特開2001−59456号公報
ところで、上記特許文献1では、エアクリーナをエンジンの上方から外れた位置に配置しているため、吸気ダクトをエンジン上方で長手方向に直線的に延ばして長くすることができ、吸気ダクトが長いのでレゾネータやサイドブランチ等の配置にも自由度がある。
これに対し、エンジンの長手方向の端部にインタクーラ等の補機部品が配置され、エアクリーナをエンジン上部に配置しなければならない車両では、エンジン上部に配置されるオイルフィラーキャップを避けて吸気ダクトやレゾネータまたはサイドブランチをエンジン上部に配置しなければならず、吸気ダクトの全長が短くなって吸気騒音が大きくなるとともにオイルフィラーキャップの操作性が悪くなる問題があった。
この発明は、エンジンの上部に配置したエアクリーナに接続される吸気ダクトの長さを長くし、かつ複数個の共鳴管をオイルフィラーキャップの操作性を悪化させることなく吸気ダクトに取り付けられるようにすることを目的とする。
この発明は、クランク軸を車両幅方向に向けたエンジンを車両に搭載し、前記エンジンの上部にオイルフィラーキャップとエアクリーナとを車両幅方向に近接する状態で配置し、前記エアクリーナヘ外気を導入する吸気ダクトを前記エアクリーナから前記オイルフィラーキャップと車両前後方向に重なる位置へ延ばした車両用エンジンの吸気装置において、前記吸気ダクトを前記エアクリーナと前記オイルフィラーキャップの間の空間で湾曲させて車両前方へ延ばし、前記吸気ダクトの前記オイルフィラーキャップと前記エアクリーナとに挟まれる部分に共鳴周波数の異なる複数個の共鳴管を夫々前記吸気ダクトの上面部から上方へ伸びるように取り付けたことを特徴とする。
この発明の車両用エンジンの吸気装置は、エンジンの上部にオイルフィラーキャップとエアクリーナとを車両幅方向に近接する状態で配置した場合であっても、吸気ダクトの管長を長くし、共鳴周波数の異なる複数個の共鳴管を吸気ダクトに取り付けることが可能となる。
また、吸気ダクトのオイルフィラーキャップとエアクリーナとに挟まれる部分であって車両前後方向に延びる部分に共鳴管を配置したため、オイルフィラーキャップの操作性を悪化させることがない。
さらに、各共鳴管を吸気ダクトの上面部に配置したことで、共鳴管がエンジンから発生する熱で加熱されることを防止でき、エンジンの出力性能を向上できる。
よって、この発明の車両用エンジンの吸気装置では、エンジン上部の狭いスペースにオイルフィラーキャップとエアクリーナを近接する状態で配置した場合にも、吸気ダクトを長くして複数個の共鳴管を吸気ダクトに取り付けでき、吸気騒音を低減できる。
また、共鳴管をオイルフィラーキャップの操作性を悪化させることなく吸気ダクトに取り付けることが可能となる。
図1は車両の前部の平面図である。(実施例) 図2は車両の前部の側面図である。(実施例) 図3は吸気装置の拡大平面図である。(実施例) 図4は吸気ダクトの斜視図である。(実施例) 図5は図3のA−A線による断面図である。(実施例) 図6は図5のB−B線による断面図である。(実施例)
以下、図面に基づいてこの発明の実施例を説明する。
図1〜図6は、この発明の実施例を示すものである。図1・図2において、1は車両、2はフロントバンパ、3は右フェンダパネル、4は左フェンダパネル、5はダッシュパネル、6はエンジンフード、7はエンジンルーム、8はエンジン、9は変速機である。車両1は、エンジンルーム7にエンジン8を横置きに搭載し、このエンジン8の車両幅方向左側に変速機9を連結している。エンジン8の左側であって変速機9の前方には、ラジエータ10を配置している。
前記エンジン8は、シリンダブロック11の上部にシリンダヘッド12を取り付け、シリンダヘッド12の上部にシリンダヘッドカバー13を取り付けている。シリンダブロック11の下部には、クランク軸14を軸支するとともに、オイルパン15を取り付けている。シリンダブロック11およびシリンダヘッド12の車両幅軸方向右側の端部とシリンダヘッドカバー13のクランク軸方向右側の下部とには、チェーンカバー16を取り付けている。このエンジン8は、クランク軸14を車両幅方向に向けて車両1に横置きに搭載している。
前記エンジン8は、シリンダヘッドカバー13の上部の車両幅方向右側であって車両前後方向後側の位置に潤滑油の注油口17を設けている。注油口17には、オイルフィラーキャップ18が着脱可能に取り付けられる。
前記エンジン8は、シリンダヘッド12の車両前後方向前側に排気装置19の排気マニホルド20を取り付けている。排気マニホルド20には、シリンダヘッド12の前側に配置されるターボ過給機21を接続している。ターボ過給機21には、触媒コンバータ22を接続している。触媒コンバータ22には、排気を車両1の後方に導く排気管を接続している。
また、エンジン8は、シリンダヘッドカバー13の上部に吸気装置23のエアクリーナ24を配置している。エアクリーナ24は、前記オイルフィラーキャップ18に近接して配置され、且つオイルフィラーキャップ18が配置されたシリンダヘッドカバー13の車両幅方向右側の部分を残して、シリンダヘッドカバー13の車両幅方向左側までの残り全てを覆っている。このエアクリーナ24には、外気を導入する吸気ダクト25と、浄化した空気を前記ターボ過給機21に送るエアクリーナアウトレット配管26とを接続している。
前記吸気ダクト25は、上流端部に吸気口27を備え、下流端部をエアクリーナ24の右側に接続している。吸気ダクト25は、エアクリーナ24と前記オイルフィラーキャップ18との間の空間で湾曲させて車両前方に水平に延ばし、さらに、オイルフィラーキャップ18の前側で車両幅方向右側に湾曲して、オイルフィラーキャップ18の車両前後方向に重なる位置へ延ばしている。
前記エアクリーナアウトレット配管26は、上流端部をエアクリーナ24の右側に接続し、中間部分を車両前後方向で前記吸気口27の前側にて水平方向から前方に湾曲して斜め下方に延ばし、下流端部をシリンダブロック11の前側で前記ターボ過給機21に接続している。
前記ターボ過給機21には、インタクーラインレット配管28の上流端部を接続している。インタクーラインレット配管28は、下流端部をエアクリーナ24の左側であって、変速機9の上方に配置したインタクーラ29に接続している。インタクーラ29は、ラジエータ10の上部に開口した冷却ダクト30により外気を導入し、ターボ過給機21で圧縮され、インタクーラインレット配管28を通して流入する吸気を冷却する。インタクーラ29には、インタクーラアウトレット配管31の上流端部を接続している。インタクーラアウトレット配管31は、スロットルボディ32を介して吸気マニホルド33に接続している。吸気マニホルド33は、シリンダヘッド12の車両前後方向後側に取り付けている。
このエンジン8の吸気装置23は、図3に示すように、エンジン8のシリンダヘッドカバー13の上部にオイルフィラーキャップ18とエアクリーナ24とを車両幅方向に近接する状態で配置し、エアクリーナ24ヘ外気を導入する吸気ダクト25をエアクリーナ24からオイルフィラーキャップ18と車両前後方向に重なる位置へ延ばしている。
この吸気装置23は、吸気ダクト25をエアクリーナ24とオイルフィラーキャップ18の間の空間で湾曲させて車両前方へ延ばしている。吸気ダクト25は、さらに、オイルフィラーキャップ18の前側で湾曲して車両幅方向右側に延ばしている。吸気ダクト25のオイルフィラーキャップ18とエアクリーナ24とに挟まれる部分34には、図4〜図6に示すように、共鳴周波数の異なる複数個の共鳴管35〜37を、夫々吸気ダクト25の上面部38から上方へ伸びるように一体的に取り付けている。
これにより、吸気装置23は、エンジン8の上部にオイルフィラーキャップ18とエアクリーナ24とを車両幅方向に近接する状態で配置した場合であっても、吸気ダクト25の管長を長くし、共鳴周波数の異なる複数個の第1〜第3の共鳴管35〜37を吸気ダクト25に取り付けることが可能となる。
また、吸気ダクト25のオイルフィラーキャップ18とエアクリーナ24とに挟まれる部分であって車両前後方向に延びる部分34に共鳴管35〜37を配置したため、オイルフィラーキャップ18の操作性を悪化させることがない。
さらに、各共鳴管35〜37を吸気ダクト25の上面部38に配置したことで、共鳴管35〜37がエンジン8から発生する熱で加熱されることを防止でき、エンジン8の出力性能を向上できる。
よって、このエンジン8の吸気装置23では、エンジン8の上部の狭いスペースにオイルフィラーキャップ18とエアクリーナ24を近接する状態で配置した場合にも、吸気ダクト25を長くして複数個の共鳴管35〜37を吸気ダクト25に取り付けでき、吸気騒音を低減できる。
また、各共鳴管35〜37をオイルフィラーキャップ18の操作性を悪化させることなく吸気ダクト25に取り付けることが可能となる。
前記各共鳴管35〜37は、図5・図6に示すように、車両前後方向の前側から後側に向かって第1の共鳴管35、第2の共鳴管36、第3の共鳴管37の順に並べて吸気ダクト25に取り付け、第1の共鳴管35の管長L1、第2の共鳴管36の管長L2、第3の共鳴管37の管長L3の関係をL1<L2<L3としている。
これより、各共鳴管35〜37は、管長Lの長い共鳴管(例えば、第3の共鳴管37)ほど車両後側に位置するように吸気ダクト25に取り付けているので、管長Lの長い共鳴管をエンジンフード6の高さが高くなる位置に効率的に配置できる。
また、図3に示すように、管長Lの長い共鳴管をオイルフィラーキャップ18から離れた位置に配置でき、オイルフィラーキャップ18の操作性を向上させることができる。
前記吸気ダクト25は、図3に示すように、上流端部に外気を導入する吸気口27を備え、吸気口27をオイルフィラーキャップ18より車両前方において車両幅方向右側に向けて開口させている。
これにより、吸気装置23は、エンジンルーム7の前方から流入する冷えた外気を吸気口27に吸入することができる。
この発明は、エンジンの上部に配置されるエアクリーナの吸気ダクトの長さを長くし、かつ複数個の共鳴管をオイルフィラーキャップの操作性を悪化させることなく吸気ダクトに取り付けることができるものであり、エアクリーナにかぎらず、エンジンの上部に配置される補機類の配置に応用することが可能である。
1 車両
7 エンジンルーム
8 エンジン
9 変速機
13 シリンダヘッドカバー
14 クランク軸
18 オイルフィラーキャップ
23 吸気装置
24 エアクリーナ
25 吸気ダクト
27 吸気口
35 第1の共鳴管
36 第2の共鳴管
37 第3の共鳴管

Claims (3)

  1. クランク軸を車両幅方向に向けたエンジンを車両に搭載し、
    前記エンジンの上部にオイルフィラーキャップとエアクリーナとを車両幅方向に近接する状態で配置し、
    前記エアクリーナヘ外気を導入する吸気ダクトを前記エアクリーナから前記オイルフィラーキャップと車両前後方向に重なる位置へ延ばした車両用エンジンの吸気装置において、
    前記吸気ダクトを前記エアクリーナと前記オイルフィラーキャップの間の空間で湾曲させて車両前方へ延ばし、
    前記吸気ダクトの前記オイルフィラーキャップと前記エアクリーナとに挟まれる部分に共鳴周波数の異なる複数個の共鳴管を夫々前記吸気ダクトの上面部から上方へ伸びるように取り付けたことを特徴とする車両用エンジンの吸気装置。
  2. 前記各共鳴管は管長の長い共鳴管ほど車両後側に位置するように前記吸気ダクトに取り付けたことを特徴とする請求項1に記載の車両用エンジンの吸気装置。
  3. 前記吸気ダクトは上流端部に外気を導入する吸気口を備え、前記吸気口を前記オイルフィラーキャップより車両前方に開口させたことを特徴とする請求項1に記載の車両用エンジンの吸気装置。
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