JP5786140B2 - 電解コンデンサ用電極箔およびこれを用いた電解コンデンサ - Google Patents

電解コンデンサ用電極箔およびこれを用いた電解コンデンサ Download PDF

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Description

本発明は、電解コンデンサ用電極箔およびこれを用いた電解コンデンサに関する。
コンデンサとして、パーソナルコンピュータのCPU(Central Processing Unit)周りに使用される低ESR(Equivalent Series Resistance)の固体電解コンデンサや、電源回路の平滑用等に使用されるアルミ電解コンデンサ等が挙げられる。これらのコンデンサには、小型大容量化が強く望まれている。
例えば、固体電解コンデンサは、表面に酸化皮膜が形成された電極箔(陽極箔)と、酸化皮膜上に形成された導電性高分子からなる固体電解質層と、この固体電解質層上に形成された陰極用集電体とを有している。固体電解質層と陰極用集電体とで陰極層が構成される。
電極箔は、例えばアルミニウムの金属箔をエッチングすることによって得られる。これにより、電極箔の表面積を大きくし、静電容量を高めることができる。
しかしながら、エッチングによる微細化には技術的に限界があるため、近年、金属箔としてアルミニウムに異種金属を含有させたアルミニウム合金箔を用いることが検討されている。また、アルミニウム合金箔を用いて、金属箔自体の組成を変化させることによって、その酸化皮膜の誘電率を高め、大容量化を図ることも検討されている。
上記のようなアルミニウム合金箔として、アルミニウムにジルコニウムを含有させた、アルミニウム−ジルコニウム合金箔がある。アルミニウム−ジルコニウム合金箔を用いると、ジルコニウムの酸化物の誘電率が高いので、酸化皮膜の誘電率を高め、静電容量の向上に寄与すると考えられている。
このように、従来は、このアルミニウム−ジルコニウム合金からなる電極箔中において、ジルコニウムの原子比率を高めることで、酸化皮膜の誘電率を高め、静電容量の向上を図ろうとしていた。
しかしながら、従来のアルミニウム−ジルコニウム合金からなる電極箔では、ジルコニウムの原子比率を高めるほど、エッチング加工しても、却って静電容量が低下するという課題があった。
これは、ジルコニウムがアルミニウム中で分散しきれず、アルミニウムと反応して、電極箔の内部で大きな金属間化合物として析出してしまうからである。電極箔をエッチングする際には、この金属間化合物がエッチングされず、電極箔の表面に露出した状態で残ってしまう。この結果、電極箔の表面積を十分に拡大できず、結果として静電容量が低下してしまう(例えば、特許文献1を参照)。
特開昭60−66806号公報
上述したような課題に鑑みて、本発明は、電極箔の静電容量を向上させるものである。
本発明の電解コンデンサ用電極箔は、表面から少なくとも深さ10μmの範囲の組成が、アルミニウムを主成分とし、少なくとも0.03原子%以上0.5原子%以下のジルコニウムと不可避不純物からなるアルミニウム合金からなり、含有される成分の原子比率は、アルミニウムの次にジルコニウムが多い。
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるコンデンサの斜視図である。 図2Aは、本発明の第1の実施の形態におけるコンデンサに使用されるコンデンサ素子の平面図である。 図2Bは、本発明の第1の実施の形態におけるコンデンサに使用されるコンデンサ素子の断面図である。 図3は、本発明の第1の実施の形態における電極箔の模式断面図である。 図4は、本発明の第1の実施の形態における電極箔のジルコニウムの原子比率と静電容量の増加率との関係を示す図である。 図5は、本発明の第1の実施の形態における電極箔の熱処理の有無と漏れ電流との関係を示す図である。 図6は、本発明の第2の実施の形態におけるコンデンサの一部切り欠き斜視図である。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態における電極箔と、この電極箔を用いたコンデンサについて、図面を用いて説明する。本実施の形態のコンデンサは、電解質として導電性高分子材料を用いた固体電解コンデンサである。
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるコンデンサの斜視図である。また、図2Aは、本発明の第1の実施の形態におけるコンデンサに使用されるコンデンサ素子の平面図であり、図2Bは、そのコンデンサ素子の断面図である。なお、図2Bは、図2Aにおける2B−2B断面の形状を示している。
図1に示したように、コンデンサ2は、それぞれが平板状の、複数のコンデンサ素子1を積層して構成されている。
また、図2Aに示したように、コンデンサ素子1は、陽極層5、陰極層7、および、陽極層5と陰極層7とを分離するレジスト部6(絶縁体)を備えている。
さらに、図2Bに示すように、コンデンサ素子1は、電極箔4を備えている。電極箔4の表面には、酸化皮膜3が形成されている。
レジスト部6は、電極箔4の表面に酸化皮膜3を形成した後に、電極箔4を押圧するように設けられ、電極箔4を、陽極層5と、陰極層7を含む陰極形成部とに分離している。
陰極層7は、陰極形成部の酸化皮膜3上に形成されている。陰極層7は、酸化皮膜3上に形成された導電性高分子からなる固体電解質層8と、固体電解質層8上に形成されたカーボン層および銀ペースト層からなる陰極用集電体9とから構成されている。
図1に示すように、複数枚積層されたコンデンサ素子1それぞれの陽極層5は、陽極コム端子10にレーザー溶接によって接続されている。
陰極層7には陰極コム端子11が接続されている。陰極コム端子11には、コンデンサ素子1の搭載部分の両側面を上方に折り曲げた折り曲げ部11aが形成されている。陰極コム端子11の素子搭載部分とコンデンサ素子1の陰極層7との間、折り曲げ部11aと陰極層7との間、および、各コンデンサ素子1の陰極層7の間は、それぞれ導電性接着材で接合することができる。
陽極コム端子10と陰極コム端子11とは、それぞれ一部が外表面に露出する状態で、複数のコンデンサ素子1とともに、絶縁性樹脂からなる外装樹脂体12により一体に被覆されている。外装樹脂体12から表出した陽極コム端子10と陰極コム端子11の一部は、外装樹脂体12に沿って底面へと折り曲げられている。これにより、その底面に陽極端子と陰極端子とを形成した、面実装型のコンデンサ2を作製できる。
図3は、本発明の第1の実施の形態における、電極箔4の模式断面図である。図3に示したように、電極箔4は、表面がエッチングされることにより、微細なピット13が形成されている。静電容量を大きくするために、厚さが70〜120μmの電極箔4に対し、通常は30〜35μm程度の深さまでエッチングする。少なくとも10μm以上の深さまで電極箔4をエッチングすることにより、十分な静電容量を確保できる。
電極箔4をエッチングする工程では、エッチング液として、塩素イオン濃度が2.75Nの酸性水溶液に、添加剤として硫酸濃度が0.1%となるように硫酸を配合したものを用いる。エッチング工程では、このエッチング液にプレーン(未エッチング加工)状態の電極箔4を含浸させる。
エッチング処理は、電極箔4の両側に、1枚ずつカーボン電極をセットし、この2枚のカーボン電極に交流電流を印加して行う。このとき、電極箔4の単位面積当たりのエッチング減量を10mg/cmになるように交流電源条件を調整する。その後、脱塩素処理を施し、乾燥することにより、エッチング処理された電極箔4を作製する。
図3に示したように、エッチング処理された電極箔4には、表面に形成された微細なピット13の形状に沿って、酸化皮膜3が形成されている。この酸化皮膜3は、電極箔4を陽極化成することによって形成する。本実施の形態における酸化皮膜3の膜厚は、0.01μm程度である。
電極箔4を陽極化成する工程では、エッチング処理された電極箔4を、化成電圧4.5V、保持時間20分、0.3%リン酸アンモニウム水溶液、70℃、0.05A/cmの条件で化成する。電極箔の静電容量の測定条件は、8%ホウ酸アンモニウム水溶液、30℃、測定面積10cm、測定周波数120Hzであり、インピーダンスアナライザーやLCRメーターを用いて測定した。
本実施の形態における電極箔4は、アルミニウムを主成分とするアルミニウム−ジルコニウム合金で構成される。電極箔4中におけるジルコニウムの原子比率は、0.03原子%以上、0.5原子%以下であり、アルミニウムの原子比率は99原子%程度かそれ以上である。
電極箔4中における不可避的な不純物は、質量分率で、シリコンが64ppm、鉄が18ppm、銅、ニッケル等が4ppm、その他の組成はこれらの質量分率以下である。これらの不純物は、それぞれジルコニウムよりも質量分率および原子比率のいずれもが少ない。すなわち、本実施の形態の電極箔4の原子比率は、アルミニウムの次にジルコニウムが多くなっている。
電極箔4中には、複数個の金属間化合物が存在するが、いずれも直径が1μm以下の小さいものである。金属間化合物の組成は、AlZrである。
図4は、本実施の形態の電極箔4の静電容量を、従来のアルミニウム箔を用いた電極箔と比較して、その増加率を示した図である。比較例であるアルミニウム箔からなる電極箔は、ジルコニウムの原子比率が0.01原子%未満であり、アルミニウムの原子比率が99.9原子%以上である。そして本実施の形態の電極箔4および比較例の電極箔のいずれも、上述のようにエッチング工程の後、陽極化成を行ったものである。
図4は、縦軸に静電容量の増加率(%)を示しており、基準値(0%)は、比較例の静電容量と同じ値であることを示している。また、図4の横軸は、電極箔4におけるジルコニウムの原子比率(原子%)である。なお、基準値(0%)における静電容量の実測値は、1cm×2cmの大きさの電極箔を用いた場合、約700μFであった。
図4の結果から分かるように、ジルコニウムの原子比率が0.07原子%以上0.3原子%以下の範囲では、比較例と比べて静電容量がほぼ100%増大し、増加率がピークとなっている。
また、ジルコニウムの原子比率が0.03原子%以上0.07原子%未満の範囲、および、0.3原子%より多く0.5原子%以下の範囲でも、比較例と比べて、電極箔4の静電容量が増大している。
また、SEM写真による分析の結果、ジルコニウムの原子比率が0.3原子%以下の範囲では、金属間化合物が殆ど析出せず、僅かに析出した金属間化合物も、直径が1μm以下の微小なものである。
しかしながら、ジルコニウムの原子比率が0.5原子%を越えると、直径が20μm以上の大きな金属間化合物が析出し、その直径や数は、原子比率の上昇に伴って増加する。この金属間化合物が、エッチングされずに電極箔4の表面に残存してしまい、静電容量が著しく低下する。例えば、図4の例では、ジルコニウムの原子比率が0.9%の場合に、金属間化合物が多く析出しはじめ、従来と比べて静電容量が低下する。そして、ジルコニウムの原子比率が2%の場合には、従来と比べて静電容量が80%も低下している。
なお、ジルコニウムが、0.3原子%より多く0.5原子%以下の範囲では、直径1μmよりも大きい金属間化合物も析出したが、原子比率が0.5原子%を超える場合と比べると比較的小さく、個数も少なかった。
以上述べたように、本実施の形態のコンデンサ素子1では、電極箔4の静電容量を大きくすることができる。これは、ジルコニウムの含有量を上述のように低く抑えることで、金属間化合物の析出を抑制できるからである。したがって、本実施の形態によれば、電極箔4を微細にエッチングすることができ、表面積を拡大して静電容量を大きくすることができる。
さらに、本実施の形態では、ジルコニウムの含有量を上記の範囲に低減しても、その酸化皮膜3の誘電率を著しく高めることができ、静電容量を大きくすることができる。
検討によれば、その理由は、ジルコニウムの酸化物(ZrO)以外の酸化物に由来する誘電率に大きく起因すると考えられる。すなわち、ジルコニウムの原子の大きさや、ジルコニウムとアルミニウムとの、pHと電位に対する特性が似ていること等の理由により、陽極化成を行う際、アルミナ(酸化皮膜3)の結晶格子中のアルミニウムの一部がジルコニウムに置換されやすいと考えられる。これにより、ジルコニウム付近の結晶構造が変化し、Al2−xZr3+yからなる結晶格子を形成する。そしてこの結晶格子に由来して誘電率が顕著に高くなると推測される。
なお、本実施の形態では、電極箔4をエッチングしているが、エッチングされた後の電極箔4の組成が、アルミニウムを主成分とし、少なくとも0.03原子%以上0.5原子%以下のジルコニウムを含むアルミニウム合金であることが好ましい。また、電極箔4の少なくとも深さ10μm以上をエッチングするために、電極箔4は、エッチング前の状態であっても、表面から少なくとも深さ10μmの範囲において、アルミニウムを主成分とし、少なくとも0.03原子%以上0.5原子%以下のジルコニウムを含むアルミニウム合金からなることが好ましい。
以上述べたように本発明は、エッチングによって表面積を拡大できるとともに、誘電率の高い酸化皮膜3を形成することができる。これにより、結果として、アルミニウム−ジルコニウム合金からなる箔を用いて、電極箔4の静電容量を著しく向上することができる。
なお、電極箔4は、エッチング前に熱処理を行うことで、LC(leak current、漏れ電流)値を低減することができる。
図5は、熱処理をしていない電極箔4、および、窒素雰囲気下中350℃で8時間熱処理をした後にエッチング処理、化成処理を行った電極箔4、それぞれのLC値を測定した結果を示す図である。電極箔4のジルコニウムの比率は、いずれも0.03〜0.5原子%の範囲のものを用いた。
LC値は、それぞれサンプルとして1cm×2cmの形状にした電極箔4を用い、15%アジピン酸二アンモニウム水溶液30℃中において測定した。LC値は、陰極に十分に面積の大きいステンレス箔を使用し、陽極にそれぞれのサンプルを使用して、直流3.5Vの電圧を2分間印加したときの電流値を測定した値である。
この結果、図5に示したように、ジルコニウムが0.03〜0.5原子%の範囲において、熱処理をした電極箔4は、熱処理をしなかった場合と比較して、漏れ電流を10μA以上低減できる。
また、熱処理時間を2時間または20時間とした場合においても、熱処理をした電極箔4は、上述の例と同様に漏れ電流を低減することができる。さらに、熱処理温度を250℃または450℃とし、それぞれ8時間熱処理した場合にも、熱処理をした電極箔4は、上述の例と同様に漏れ電流を低減することができる。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態では、第1の実施の形態と説明したものと同様の電極箔4を、電解質として液体の電解液を用いたアルミ電解コンデンサ(コンデンサ14)に用いた例について説明する。図6は、本発明の第2の実施の形態におけるコンデンサ14の一部切り欠き斜視図である。
本実施の形態のコンデンサ14は、図6に示すように、陽極層となる第一電極箔15と、この第一電極箔15上に形成された酸化皮膜(図示せず)と、酸化皮膜とセパレータ16を介して対向する第二電極箔17とを巻回したコンデンサ素子18を備えている。
コンデンサ14は、さらに、セパレータ16に含浸させた駆動用電解液と、駆動用電解液およびコンデンサ素子18を収容するケース19とを備えている。ケース19は封口ゴム20で封止されている。また、第一電極箔15および第二電極箔17には、それぞれリード端子21,22が接続され、これらのリード端子21,22は、封口ゴム20を貫通して外部へ延出している。
本実施の形態では、第一電極箔15を、第1の実施の形態で説明した電極箔4と同様の、表面がエッチングされたアルミニウム−ジルコニウム合金箔で構成している。第一電極箔15は、アルミニウムを主成分として99原子%程度かそれ以上含み、ジルコニウムを0.03原子%以上0.5原子%以下の原子比率で含んでいる。
第一電極箔15は、表面がエッチングされていない状態であっても、その表面から少なくとも深さ10μmの範囲においては、ジルコニウムが0.03原子%以上0.5原子%以下であることが好ましい。これは、エッチング処理によって、表面から少なくとも深さ10μmの範囲がエッチングされるからである。さらに、第一電極箔15は、第1の実施の形態と同様に、エッチング加工の後、陽極化成することによって、表面に酸化皮膜(図示せず)が形成されている。
本実施の形態においても、微量のジルコニウム原子を含有させることによって、第一電極箔15の酸化皮膜における結晶格子構造を変化させ、酸化皮膜の誘電率を高めることができる。これにより、第一電極箔15の静電容量を著しく高めることができる。また、ジルコニウム原子の原子比率を低く抑えることによって、エッチングによる微細加工が可能になり、表面積を拡大して静電容量を大きくすることができる。
なお、本実施の形態においても、静電容量を増大させるには、第一電極箔15におけるジルコニウム原子の原子比率は、0.03原子%以上0.5原子%以下が好ましく、静電容量の増加率がピークとなるのは、原子比率が0.07原子%以上0.3原子%以下の場合である。
なお、本発明の第1の実施の形態、および第2の実施の形態において、電極箔4および第一電極箔15は、いずれもエッチング加工を施した例を示したが、エッチングをせず、プレーンな状態で用いてもよい。この場合にも、微量のジルコニウム原子を含有させることにより、酸化皮膜の結晶格子構造を変化させ、誘電率を高めることにより、静電容量を高めることができる。
また、第1の実施の形態および第2の実施の形態においては、電解質として、導電性ポリマーを用いた固体電解コンデンサ、または、巻回型のアルミ電解コンデンサを例に挙げたが、本発明はこれらの例に限定されない。例えば、固体電解コンデンサの電解質として有機半導体を用いてもよく、またアルミ電解コンデンサは積層型であってもよい。さらに電解質は、固体電解質と電解液とを組み合わせたものを用いてもよい。
以上述べたように、本発明による電極箔は、静電容量が高いので、小型大容量の電解コンデンサ等に利用可能である。
1,18 コンデンサ素子
2,14 コンデンサ
3 酸化皮膜
4 電極箔
5 陽極層
6 レジスト部
7 陰極層
8 固体電解質層
9 陰極用集電体
10 陽極コム端子
11 陰極コム端子
11a 折り曲げ部
12 外装樹脂体
13 ピット
15 第一電極箔
16 セパレータ
17 第二電極箔
19 ケース
20 封口ゴム
21,22 リード端子

Claims (5)

  1. 表面から少なくとも深さ10μmの範囲の組成が、
    アルミニウムを主成分とし、
    少なくとも0.03原子%以上0.5原子%以下のジルコニウムと不可避不純物からなるアルミニウム合金からなり、
    含有される成分の原子比率は、アルミニウムの次にジルコニウムが多い、
    電解コンデンサ用電極箔。
  2. 全域が、アルミニウムを主成分とし、
    少なくとも0.03原子%以上0.5原子%以下のジルコニウムを含むアルミニウム合金からなる、請求項1に記載の電解コンデンサ用電極箔。
  3. Al3Zrからなる金属間化合物を含み、
    前記金属間化合物の直径は、
    1μm以下である請求項1に記載の電解コンデンサ用電極箔。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の電解コンデンサ用電極箔と、
    前記電極箔の表面に形成された酸化皮膜と、
    前記酸化皮膜上に形成された、固体電解質層および陰極用集電体からなる陰極層とを有するコンデンサ素子を備えた、電解コンデンサ。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の電解コンデンサ用電極箔と、
    前記電極箔上に形成された酸化皮膜と、
    前記酸化皮膜とセパレータを介して対向する第二電極箔とを備えたコンデンサ素子と、
    前記セパレータに含浸させた駆動用電解液と、
    この駆動用電解液と前記コンデンサ素子とを収容するケースとを備えた、電解コンデンサ。
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