JP2006210837A - 固体電解コンデンサおよびその製造方法。 - Google Patents

固体電解コンデンサおよびその製造方法。 Download PDF

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Abstract

【課題】従来の固体電解コンデンサより、工数が少なく、かつ漏れ電流の低い固体電解コンデンサの製造方法を提供する。
【解決手段】表面に陽極酸化皮膜が形成された陽極箔と、陰極箔とをセパレータを介して巻回したコンデンサ素子を液温50〜80℃で0.01〜15.0wt%のリン酸若しくはリン酸アンモニウム、または、0.01〜20.0wt%のアジピン酸若しくはアジピン酸アンモニウムを含む水溶液からなる化成液に2〜10分浸漬した後、電流を印加する素子化成を行う。
【選択図】なし

Description

本発明は、固体電解コンデンサおよびその製造方法に関するものである。
従来、電解コンデンサの陽極電極は、アルミニウム、タンタル、ニオブ等の弁作用金属からなるが、この陽極電極はエッチングピットや微細孔を持ち、陽極電極表面に誘電体となる酸化皮膜層を形成し、この酸化皮膜層上に電解質層を形成し、電極を引き出して構成される。電解コンデンサにおける真の陰極は、この電解質層であり、この電解質層が、電解コンデンサの電気特性に大きな影響を及ぼすため、数々の形成方法が提案されている。
固体電解コンデンサは、イオン伝導性であるために高周波領域でインピーダンス特性が悪化する液状の電解質に替えて、電子伝導性である固体の電解質を用いるもので、中でも7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン(TCNQ)錯体が知られており、このTCNQ錯体を熱溶融して陽極電極に浸漬、塗布し、固体電解層を形成している(例えば、特許文献1参照)。
また、他の手法としてポリエチレンジオキシチオフェン(PEDT)等の導電性高分子を固体電解質として用いることが試みられている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、導電性高分子を固体電解質とする固体コンデンサの漏れ電流を抑制する方法としては、切り口部の化成(素子化成処理)の処理方法の工夫がいくつか報告されており、切り口部に水和皮膜を形成することで漏れ電流の良好な固体コンデンサを得る製造方法や化学重合後に水和処理する方法が試みられているが、これらの手法では複雑な別工程を持つ必要があり、生産性が低くなるという問題があった(例えば特許文献3、4参照)。
特開昭58−191414号公報 特開平2−15611号公報 特開平1−232712号公報 特開平6−204093号公報
このTCNQ錯体は、導電性が高く、周波数特性において優れた結果を得ることができる。しかし、TCNQ錯体は、高熱に弱く、プリント基板に実装する際のフロー/リフローによる熱で著しい特性劣化が起きるという問題があった。
また、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDT)等の導電性高分子を固体電解質として用いた固体電解コンデンサは、TCNQ錯体を用いた固体電解コンデンサより優れたESR(等価直列抵抗)を示す一方、一般の液状の電解質を用いた電解コンデンサに比べて、漏れ電流が大きいという問題があった。
さらに、切り口部に水和皮膜を形成させることで、漏れ電流の良好な固体コンデンサを得る方法や化学重合後に水和処理する方法では、複雑な別工程が必要であり、生産性が低くなるという問題があった。
本発明は、上記課題を解決するもので、従来の固体電解コンデンサより、工程が少なく、かつ漏れ電流の低い固体電解コンデンサおよびその製造方法を提供するものである。
すなわち本発明は、表面に陽極酸化皮膜が形成された陽極箔と、陰極箔とをセパレータを介して巻回したコンデンサ素子に、導電性高分子を含浸してなる固体電解コンデンサにおいて、
上記コンデンサ素子に導電性高分子を含浸する前に、化成液に2〜10分浸漬した後電流を印加する素子化成を行うことを特徴とする固体電解コンデンサおよびその製造方法である。
また、上記の化成液の液温が50〜80℃であることを特徴とする固体電解コンデンサおよびその製造方法である。
さらに、上記の化成液が0.01〜15.0wt%のリン酸若しくはリン酸アンモニウム、または0.01〜20.0wt%のアジピン酸若しくはアジピン酸アンモニウムを含む水溶液であることを特徴とする固体電解コンデンサおよびその製造方法である。
また、上記の導電性高分子がポリアニリン、ポリピロール、ポリエチレンジオキシチオフェンであることを特徴とする固体電解コンデンサおよびその製造方法である。
本発明は、コンデンサ素子を液温50〜80℃の、0.01〜15.0wt%のリン酸化合物、または0.01〜20.0wt%のアジピン酸化合物を含む水溶液からなる化成液に2〜10分浸漬した後、再化成を行うことにより、ESR特性が優れ、かつ製造工程が少なく、漏れ電流の低い固体電解コンデンサを製造することができる。
[実施例1−1](1wt%リン酸アンモニウム水溶液に浸漬後、素子化成)
以下に本発明の実施例について説明する。
まず、アルミニウム等の弁作用金属からなる陽極電極箔の表面をエッチングにより粗面化し、酸化皮膜層を形成する。同様に、陰極電極箔の表面をエッチングにより粗面化する。その後、陽極電極箔および陰極電極箔に、それぞれ陽極リード線および陰極リード線を接続し、セパレータを介して巻回した図1のようなコンデンサ素子を作製した。
続いて、上記のコンデンサ素子を80℃の1wt%リン酸アンモニウム水溶液に10分間浸漬した後、電圧を印加し素子化成を行った。さらに素子化成済みのコンデンサ素子に、200〜300℃の熱処理を行い、その後、3,4−エチレンジオキシチオフェンとp−トルエンスルホン酸鉄とをi−プロパノールに溶解した溶液(モノマー対酸化剤のモル比1:1.5)に浸漬後、100℃で60分間加熱して化学重合によるPEDTを含浸した。その後、コンデンサ素子を有底筒状の外装ケースに収納し、開口部をゴムパッキング等により密封した後、エージング処理を行い、定格4.0V−100μFの固体電解コンデンサを作製した。
[実施例2−1](1wt%アジピン酸アンモニウム水溶液に浸漬後、素子化成)
上記のコンデンサ素子を80℃の1wt%アジピン酸アンモニウム水溶液に10分間浸漬した後、電圧を印加して素子化成を行った以外は、実施例1−1と同様の方法で行い、同仕様の固体電解コンデンサを作製した。
(従来例)
上記のコンデンサ素子を化成液に浸漬後すぐに素子化成をした以外は、実施例1−1と同様の方法で行い、同仕様の固体電解コンデンサを作製した。
上記、実施例1−1、2−1および従来例について、それぞれの電気特性を測定した結果を表1に示す。
Figure 2006210837
表1から明らかなように、実施例1−1、2−1は、従来例と比較し、良好な漏れ電流特性が得られた。
[実施例1−2〜1−6]浸漬時間の検討(1wt%リン酸アンモニウム水溶液に浸漬
後、素子化成)
素子化成前の浸漬時間を、1、2、5、8、15分とした以外は、実施例1−1と同様の方法で行い、固体電解コンデンサを作製し、電気特性を測定した。その結果を表2に示す。
Figure 2006210837
表2から明らかなように、浸漬時間は、2〜10分が望ましい。1分では、漏れ電流が高く(実施例1−2)、15分以上では工数がかかる上、容量値が低くなる(実施例1−6)。
[実施例1−7〜1−10]素子化成の液温の検討(1wt%リン酸アンモニウム水溶
液に10分浸漬後、素子化成)
化成液の温度を40、50、60、90℃とした以外は、実施例1−1と同様の方法で行い、固体電解コンデンサを作製し、電気特性を測定した。その結果を表3に示す。
Figure 2006210837
表3から明らかなように、液温は50〜80℃が望ましい。40℃以下では、漏れ電流が高くなり(実施例1−7)、90℃以上では容量値が低下し、かつ漏れ電流が高くなる(実施例1−10)。
[実施例1−11〜1−17]リン酸アンモニウム水溶液濃度の検討
リン酸アンモニウム水溶液の濃度を0.005、0.01、0.1、5.0、10.0、15.0、20.0wt%とした以外は、実施例1−1と同様の方法で行い、固体電解コンデンサを作製し、電気特性を測定した。その結果を表4に示す。
Figure 2006210837
表4から明らかなように、リン酸アンモニウム水溶液の溶質濃度は0.01〜15.0wt%の範囲が望ましい。濃度が0.005wt%以下では、漏れ電流が高くなり(実施例1−11)、20.0wt%以上では、容量値が低下し、かつESRが高くなる(実施例1−17)。
[実施例2−2〜2−8]アジピン酸アンモニウム水溶液濃度の検討
アジピン酸アンモニウム水溶液の濃度を0.005、0.01、0.1、5.0、10.0、20.0、25.0wt%とした以外は実施例1−1と同様の方法で行い、固体電解コンデンサを作製し、電気特性を測定した。その結果を表5に示す。
Figure 2006210837
表5から明らかなように、アジピン酸アンモニウム水溶液の溶質濃度は0.01〜20.0wt%の範囲が望ましい。濃度が0.005wt%以下では、漏れ電流が高くなり(実施例2−2)、25.0wt%以上では、容量値が低くなり、かつESRが高くなる(実施例2−8)。
本発明の実施例は、PEDTを固体電解質に用いたが、公知の導電性高分子(ポリアニリン、ポリピロール)を用いても同様の効果が得られる。
本発明によるコンデンサ素子の分解斜視図である。 実施例1−1、2−1、従来例の高温定格電圧印加試験前後における漏れ電流値の上昇図である。
符号の説明
1 陽極箔
2 セパレータ
3 陰極箔
4 コンデンサ素子本体
5 陽極リード線
6 陰極リード線

Claims (4)

  1. 表面に陽極酸化皮膜が形成された陽極箔と、陰極箔とをセパレータを介して巻回したコンデンサ素子に、導電性高分子を含浸してなる固体電解コンデンサにおいて、
    上記コンデンサ素子に導電性高分子を含浸する前に、化成液に2〜10分浸漬した後、電流を印加する素子化成を行うことを特徴とする固体電解コンデンサおよびその製造方法。
  2. 請求項1記載の化成液の液温が50〜80℃であることを特徴とする固体電解コンデンサおよびその製造方法。
  3. 請求項1記載の化成液が0.01〜15.0wt%のリン酸若しくはリン酸アンモニウム、または0.01〜20.0wt%のアジピン酸若しくはアジピン酸アンモニウムを含む水溶液であることを特徴とする固体電解コンデンサおよびその製造方法。
  4. 請求項1記載の導電性高分子がポリアニリン、ポリピロール、ポリエチレンジオキシチオフェンであることを特徴とする固体電解コンデンサおよびその製造方法。
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