JP2005072462A - コンデンサ用電極シート及びその製造方法と製造装置並びに電解コンデンサ - Google Patents

コンデンサ用電極シート及びその製造方法と製造装置並びに電解コンデンサ Download PDF

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Abstract

【課題】 大きな静電容量を確保できると共に耐折性(耐折り曲げ性)に優れたコンデンサ用電極シート及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 アルミニウム芯材3の少なくとも片面に、Ti、Zr、Nb、Hf及びTaからなる群より選ばれる1種または2種以上のバルブメタルと、Alとの金属間化合物を含有してなる多孔質層4を積層した構成とし、該多孔質層4は、前記金属間化合物の微粒子が、Alに前記バルブメタルが固溶してなる固溶体により結着された構成とする。前記バルブメタルとAlとからなる合金溶湯を霧状にして略下方に噴射し、該噴射流15に対して不活性ガス気流19を入射させて噴射流15から霧状合金の分岐噴射流16を生じせしめ、該分岐噴射流16をアルミニウム芯材3に吹き付けた後、これを圧延する。
【選択図】 図3

Description

この発明は、大きな静電容量が得られると共に耐折性に優れたコンデンサ用電極シート及びその製造方法と製造装置並びに電解コンデンサに関する。
なお、この明細書において、「アルミニウム」の語は、アルミニウム及びその合金を含む意味で用いる。また、この明細書において、「Al」の表記は、アルミニウム(金属単体)を意味する。
近年、電気機器のデジタル化が進むのに伴い、コンデンサとしては小型で大容量かつ高周波領域でのインピーダンスの低いものが求められるようになってきている。とりわけ、パーソナルコンピュータや携帯電話等の通信機器では、搭載されるCPUの演算速度の増大に伴い、コンデンサの静電容量をさらに増大させることが強く求められている。
従来、コンピュータや携帯電話等の通信機器では、小型化の要求に応えるために、プラスチックコンデンサ、マイカコンデンサ、積層セラミックコンデンサ等が広く用いられてきた。しかしながら、これらのコンデンサで前記静電容量の大容量化の要求に応えることは到底できなかった。即ち、これらのコンデンサで大容量化を図ろうとすると容積が顕著に増大するので、小型かつ大容量化の要求に対応することはできなかった。
そこで、近年、低インピーダンスで低い等価直列抵抗値(ESR値)を有し、かつ大きな静電容量を有すると共に十分に小型化できるコンデンサとして、アルミニウム固体電解コンデンサが開発されている。例えば、アルミニウム等の弁(バルブ)金属表面に誘電体酸化皮膜を形成し、該酸化皮膜上に導電性高分子膜(固体電解質)を形成した構成の固体電解コンデンサが公知である(特許文献1〜4参照)。
このような固体電解コンデンサでは、一般に、前記弁金属表面の一部に端子をカシメや超音波溶接で接合して陽極リード端子とした後、残りの部分に導電性高分子(固体電解質)を積層し、さらにカーボンペースト、銀ペースト等の陰極層を形成せしめ、前記陽極リード端子を陽極リードフレームに接合する一方、前記陰極層を陰極リードフレームに接合し、これらを外装樹脂でモールドした構成が採用されている。
なお、電解コンデンサ用電極箔の製造方法としては、例えば樹枝状形態を有する金属間化合物粉末(例えばAl3 Zr)を相接して多孔状に成形、焼結する方法(特許文献5参照)や、アルミニウム箔の少なくとも片面にアルミニウム又はその合金を蒸着して多孔質膜を形成させる方法(特許文献6、7参照)が公知である。
特開平3−276619号公報 特開平3−276620号公報 特開平8−130163号公報 特開平9−266141号公報 特開平6−267803号公報 特開平3−196510号公報 特開平3−202462号公報
しかるに、前記弁金属(陽極箔)表面の一部に端子をカシメや超音波溶接で接合して陽極リード端子とし、さらに該端子を陽極リードフレームに接合するこれら一連の工程において、弁金属の陽極箔が延性に乏しくて耐折性(耐折り曲げ性)に劣っているために接合不良を生じやすいという問題があった。従って、小型化、高静電容量化等の要求に対応しつつ、陽極箔の耐折性を向上させることが急務となっていた。
一方、捲回型のアルミニウム電解コンデンサでは、小型化、高静電容量化、低インピーダンス化、低ESR値化を図った上で、さらに捲回構造にしても電極箔に亀裂等が生じない耐折性(耐折り曲げ性)に優れたものの開発が不可欠となっていた。
このような状況の中、前記特許文献5に記載の製造方法で製造された電極箔では、延性に乏しく耐折性に著しく劣る。また、前記特許文献5に記載の製造方法で製造された電極箔は、多孔質膜を非常に薄くしか形成できず十分な静電容量を確保できないばかりか、耐折性も不十分であるし、また蒸着装置を用いて製造するので生産効率が悪いという問題もあった。このように従来の製造技術では、大きな静電容量を確保しつつ十分な耐折性を確保することは困難であった。
この発明は、かかる技術的背景に鑑みてなされたものであって、小型化が可能で大きな静電容量を確保できると共に、耐折性(耐折り曲げ性)に優れたコンデンサ用電極シート及びその製造方法並びに小型でかつ大容量の電解コンデンサ、更にはこのような性能を備えたコンデンサ用電極シートを製造する製造装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
[1]Ti、Zr、Nb、Hf及びTaからなる群より選ばれる1種または2種以上のバルブメタルと、Alとの金属間化合物を含有してなる多孔質層を備えてなり、前記多孔質層は、前記金属間化合物の微粒子が、Alに前記バルブメタルの1種または2種以上が固溶してなる固溶体により結着されて構成され、前記多孔質層における空隙率が10%以上であることを特徴とするコンデンサ用電極シート。
[2]Al、Ti、Zr、Nb、Hf及びTaからなる群より選ばれる1種の金属を主成分とする芯材の少なくとも片面に、Ti、Zr、Nb、Hf及びTaからなる群より選ばれる1種または2種以上のバルブメタルと、Alとの金属間化合物を含有してなる多孔質層が積層一体化されたシートからなり、前記多孔質層は、前記金属間化合物の微粒子が、Alに前記バルブメタルの1種または2種以上が固溶してなる固溶体により結着されて構成され、前記多孔質層における空隙率が10%以上であることを特徴とするコンデンサ用電極シート。
[3]前記芯材の厚さが5〜80μmであり、前記多孔質層の厚さが5〜300μmである前項2に記載のコンデンサ用電極シート。
[4]前記多孔質層における空隙率が10〜75%である前項1〜3のいずれか1項に記載のコンデンサ用電極シート。
[5]Ti、Zr、Nb、Hf及びTaからなる群より選ばれる1種または2種以上のバルブメタルと、Alとからなる合金溶湯を霧状にする工程と、前記霧状の合金を回転する単ロールの周面上に連続して付着させて急冷凝固することによって多孔質シートを得る工程とを包含することを特徴とするコンデンサ用電極シートの製造方法。
[6]前記単ロールに付着させる霧状合金の平均粒径が0.5〜200μmである前項5または6に記載のコンデンサ用電極シートの製造方法。
[7]Ti、Zr、Nb、Hf及びTaからなる群より選ばれる1種または2種以上のバルブメタルと、Alとからなる合金溶湯を霧状にする工程と、前記霧状の合金を、Al、Ti、Zr、Nb、Hf及びTaからなる群より選ばれる1種の金属を主成分とする箔状の芯材の少なくとも片面に付着させる積層工程とを包含することを特徴とするコンデンサ用電極シートの製造方法。
[8]Ti、Zr、Nb、Hf及びTaからなる群より選ばれる1種または2種以上のバルブメタルと、Alとからなる合金溶湯を霧状にする工程と、前記霧状の合金を、Al、Ti、Zr、Nb、Hf及びTaからなる群より選ばれる1種の金属を主成分とする箔状の芯材の少なくとも片面に付着させて積層シートを得る積層工程と、前記積層シートを圧延する工程とを包含することを特徴とするコンデンサ用電極シートの製造方法。
[9]前記積層シートを圧下率2〜60%で圧延する前項8に記載のコンデンサ用電極シートの製造方法。
[10]前記積層工程において、前記霧状の合金を不活性ガス雰囲気中で芯材の少なくとも片面に吹き付けて付着させる前項7〜9のいずれか1項に記載のコンデンサ用電極シートの製造方法。
[11]前記積層工程において、前記霧状の合金を芯材の両面に同時に付着させる前項7〜10のいずれか1項に記載のコンデンサ用電極シートの製造方法。
[12]Ti、Zr、Nb、Hf及びTaからなる群より選ばれる1種または2種以上のバルブメタルと、Alとからなる合金溶湯を霧状にする工程と、前記霧状の合金を、Al、Ti、Zr、Nb、Hf及びTaからなる群より選ばれる1種の金属を主成分とする箔状の芯材の片面に付着させ、この付着と同時に又は付着後に芯材の裏面に冷却ロールを接触させて冷却を行う積層工程とを包含することを特徴とするコンデンサ用電極シートの製造方法。
[13]Ti、Zr、Nb、Hf及びTaからなる群より選ばれる1種または2種以上のバルブメタルと、Alとからなる合金溶湯を霧状にする工程と、前記霧状の合金を、Al、Ti、Zr、Nb、Hf及びTaからなる群より選ばれる1種の金属を主成分とする箔状の芯材の片面に付着させ、この付着と同時に又は付着後に芯材の裏面に冷却ロールを接触させて冷却を行って積層シートを得る積層工程と、前記積層シートを圧延する工程とを包含することを特徴とするコンデンサ用電極シートの製造方法。
[14]前記積層シートを圧下率2〜60%で圧延する前項13に記載のコンデンサ用電極シートの製造方法。
[15]前記積層工程において、前記霧状の合金を不活性ガス雰囲気中で芯材の片面に吹き付けて付着させる前項12〜14のいずれか1項に記載のコンデンサ用電極シートの製造方法。
[16]Ti、Zr、Nb、Hf及びTaからなる群より選ばれる1種または2種以上のバルブメタルと、Alとからなる合金溶湯を霧状にして略下方に向けて噴射する一方、該噴射流に対して不活性ガスの気流を入射させることによって前記噴射流から霧状合金の分岐噴射流を生じせしめ、該分岐噴射流を、Al、Ti、Zr、Nb、Hf及びTaからなる群より選ばれる1種の金属を主成分とする箔状の芯材に吹き付けることによってアルミニウム芯材の少なくとも片面に前記霧状合金を付着させて積層シートを得ることを特徴とするコンデンサ用電極シートの製造方法。
[17]前記得られた積層シートを圧下率2〜60%で圧延する前項16に記載のコンデンサ用電極シートの製造方法。
[18]Ti、Zr、Nb、Hf及びTaからなる群より選ばれる1種または2種以上のバルブメタルと、Alとからなる合金溶湯を霧状にして略下方に向けて噴射する一方、該噴射流に対して不活性ガスの気流を略水平方向に入射させることによって前記噴射流から霧状合金の分岐噴射流を略水平方向に生じせしめ、該分岐噴射流を、Al、Ti、Zr、Nb、Hf及びTaからなる群より選ばれる1種の金属を主成分とする箔状の芯材であって略上下方向に搬送されている芯材に吹き付けることによって該芯材の少なくとも片面に前記霧状合金を付着させて積層シートを得た後、該積層シートを圧延することを特徴とするコンデンサ用電極シートの製造方法。
[19]前記霧状合金を芯材の片面に付着させ、この付着と同時に又は付着後に芯材の裏面に冷却ロールを接触させて冷却を行って積層シートを得る前項16〜18のいずれか1項に記載のコンデンサ用電極シートの製造方法。
[20]前記不活性ガス気流の流速を350〜1000m/秒に設定する前項16〜19のいずれか1項に記載のコンデンサ用電極シートの製造方法。
[21]前記霧状合金を、15°〜90°の入射角度で芯材に吹き付ける前項10、11、15〜20のいずれか1項に記載のコンデンサ用電極シートの製造方法。
[22]前記合金溶湯として、Zr:5〜20原子%を含み、残部Al及び不可避不純物よりなる合金溶湯を用いる前項5〜21のいずれか1項に記載のコンデンサ用電極シートの製造方法。
[23]前記合金溶湯として、Nb:3〜20原子%を含み、残部Al及び不可避不純物よりなる合金溶湯を用いる前項5〜21のいずれか1項に記載のコンデンサ用電極シートの製造方法。
[24]前記合金溶湯の細流に対して噴射用気流を照射することによって前記合金溶湯を霧状にする前項5〜23のいずれか1項に記載のコンデンサ用電極シートの製造方法。
[25]前記芯材に付着させる霧状合金の平均粒径が0.5〜200μmである前項7〜24のいずれか1項に記載のコンデンサ用電極シートの製造方法。
[26]前記芯材として、Al箔、またはTi、Zr、Nb、Hf及びTaからなる群より選ばれる1種または2種以上のバルブメタルと、Alとからなる合金箔を用いる前項7〜25のいずれか1項に記載のコンデンサ用電極シートの製造方法。
[27]前項5〜26のいずれか1項に記載の製造方法により得られた電極シートをエッチングした後、さらに化成処理を行って表面に誘電体皮膜を形成せしめることを特徴とする電解コンデンサ用陽極材の製造方法。
[28]前項27に記載の製造方法により製造された電解コンデンサ用陽極材。
[29]前項1〜4のいずれか1項に記載の電極シートをエッチングした後、さらに化成処理を行って表面に誘電体皮膜を形成せしめることを特徴とする電解コンデンサ用陽極材の製造方法。
[30]前項29に記載の製造方法により製造された電解コンデンサ用陽極材。
[31]前項28または30に記載の陽極材を用いて構成された電解コンデンサ。
[32]気流を発生させる気流発生装置と、該気流発生装置により発生する気流の進行方向に配置された支持体と、該支持体と前記気流発生装置の中間位置における上方に配置され、噴射孔が設けられた合金溶湯貯留槽と、を備えることを特徴とするコンデンサ用電極シートの製造装置。
[33]前記気流発生装置は略水平方向への気流を発生させる装置である前項32に記載のコンデンサ用電極シートの製造装置。
[34]一対の圧延ロールを備えることを特徴とする前項32または33に記載のコンデンサ用電極シートの製造装置。
[35]前記合金溶湯貯留槽の噴射孔の下方位置に配置された遮蔽板を備える前項32〜34のいずれか1項に記載のコンデンサ用電極シートの製造装置。
[36]前記支持体として冷却ロールが用いられている前項32〜35のいずれか1項に記載のコンデンサ用電極シートの製造装置。
[1]の発明では、多孔質層は、前記特定のバルブメタルとAlとの金属間化合物を含有してなり、これを化成処理して形成される酸化皮膜は誘電率が非常に大きいので、大きな静電容量を確保できる。しかもこの多孔質層の空隙率が10%以上であるので電解液との接触表面積が大きくなり、これによりさらに大きな静電容量を確保できる。更に、多孔質層は、前記金属間化合物の微粒子が、Alに前記バルブメタルが固溶してなる固溶体により結着されて構成されているから、十分な延性が得られて耐折性(耐折り曲げ性)及び耐カシメ性に優れたものとなる。従って、この発明の電極シートを用いれば、例えば捲回型の電解コンデンサの提供も十分に可能となる。また、本電極シートを用いて電解コンデンサを構成すれば、等価直列抵抗(ESR値)を小さく抑えることができる。
[2]の発明では、多孔質層は、前記特定のバルブメタルとAlとの金属間化合物を含有してなり、これを化成処理して形成される酸化皮膜は誘電率が非常に大きいので、大きな静電容量を確保できる。しかもこの多孔質層の空隙率が10%以上であるので電解液との接触表面積が大きくなり、これによりさらに大きな静電容量を確保できる。また、多孔質層が芯材に積層一体化されているので、十分な強度を確保することができる。更に、多孔質層は、前記金属間化合物の微粒子が、Alに前記バルブメタルが固溶してなる固溶体により結着されて構成されているから、十分な延性が得られて耐折性(耐折り曲げ性)及び耐カシメ性に優れたものとなる。従って、この発明の電極シートを用いれば、例えば捲回型の電解コンデンサの提供も十分に可能となる。また、本電極シートを用いて電解コンデンサを構成すれば、等価直列抵抗(ESR値)を小さく抑えることができる。
[3]の発明では、大きな静電容量を確保しつつ、シート強度や耐折性をさらに向上させることができる。
[4]の発明では、大きな静電容量を確保しつつ、シート強度をさらに向上させることができる。
[5]の発明では、前記特定のバルブメタルとAlとの金属間化合物の微粒子が、Alに前記バルブメタルが固溶してなる固溶体により結着された構成の多孔質シートが得られるので、大きな静電容量を有すると共に耐折性(耐折り曲げ性)に優れた電極シートを製造することができる。
[6]の発明では、霧状合金の平均粒径が0.5〜200μmであるので、さらに大きな静電容量を確保できる電極シートを製造することができる。
[7]の発明では、アルミニウム芯材等の芯材に多孔質層が積層一体化されたシートが得られるが、この多孔質層は、前記特定のバルブメタルとAlとの金属間化合物の微粒子が、Alに前記バルブメタルが固溶してなる固溶体により結着された構成になるので、大きな静電容量を有するとともに耐折性(耐折り曲げ性)に優れた電極シートを製造することができる。
[8]の発明では、更に積層シートを圧延する工程を設けているので、十分な強度を備えた電極シートを製造することができる。
[9]の発明では、圧下率2〜60%で圧延するので、大きな静電容量を有しつつシート強度のさらに向上した電極シートを製造することができる。
[10]の発明では、霧状合金を不活性ガス雰囲気中で付着させるので、芯材や霧状合金の酸化反応等を防止できるので、得られる電極シートの品質を顕著に向上させることができる。更に、霧状合金を芯材に「吹き付けて」付着させるから、芯材との界面領域により多くの霧状合金をいわば強制的に付着せしめることができるので、芯材と多孔質層との接合強度を十分に確保することができる。
[11]の発明では、霧状合金を芯材の両面に付着させるに際して、該両面に同時に付着させるから、生産効率を向上できると共に、芯材を支持する支持体を設けなくて済むという利点もある。
[12]の発明では、アルミニウム芯材などの芯材に多孔質層が積層一体化されたシートが得られるが、この多孔質層は、前記特定のバルブメタルとAlとの金属間化合物の微粒子が、Alに前記バルブメタルが固溶してなる固溶体により結着された構成になるので、大きな静電容量を有するとともに耐折性(耐折り曲げ性)に優れた電極シートを製造することができる。また、霧状合金の付着と同時に又は付着後に冷却ロールを接触させて冷却を行うから、芯材に付着した霧状合金を付着と同時に又は付着後に強制的に十分に冷却することができ、これにより芯材と多孔質層との接合強度を一層向上させることができる。
[13]の発明では、更に積層シートを圧延する工程を設けているので、十分な強度を備えた電極シートを製造することができる。
[14]の発明では、圧下率2〜60%で圧延するので、大きな静電容量を有しつつシート強度のさらに向上した電極シートを製造することができる。
[15]の発明では、霧状合金を不活性ガス雰囲気中で付着させるので、芯材や霧状合金の酸化反応等を防止できるので、得られる電極シートの品質を顕著に向上させることができる。更に、霧状合金を芯材に「吹き付けて」付着させるから、芯材との界面領域により多くの霧状合金をいわば強制的に付着せしめることができるので、芯材と多孔質層との接合強度をさらに一層向上させることができる。
[16]の発明では、アルミニウム芯材などの芯材に多孔質層が積層一体化されたシートが得られるが、この多孔質層は、前記特定のバルブメタルとAlとの金属間化合物の微粒子が、Alに前記バルブメタルが固溶してなる固溶体により結着された構成になるので、大きな静電容量を有するとともに耐折性(耐折り曲げ性)に優れた電極シートを製造することができる。この[16]の製造方法では、略下方に向けて噴射した霧状合金をそのまま芯材に吹き付けるのではなく、この噴射流に対して不活性ガスの気流を入射させることによって噴射流から霧状合金の分岐噴射流を生じせしめ、該分岐噴射流を芯材に吹き付けている点が特徴である。前記略下方に向けて噴射された噴射流を構成する霧状合金は粒径の分布幅を有するが、これらのうち相対的に粒径の小さい霧状合金が不活性ガス気流によって分岐噴射流となる一方、相対的に粒径の大きい霧状合金は質量が大きいのでそのまま落下するので、粒径の小さい霧状合金だけを選択的に芯材に吹き付けることができる。従って、より表面積の大きい多孔質層を芯材の少なくとも片面に形成させることができる。
[17]の発明では、圧下率2〜60%で圧延するので、大きな静電容量を有しつつシート強度のさらに向上した電極シートを製造することができる。
[18]の発明では、アルミニウム芯材等の芯材に多孔質層が積層一体化されたシートが得られるが、この多孔質層は、前記特定のバルブメタルとAlとの金属間化合物の微粒子が、Alに前記バルブメタルが固溶してなる固溶体により結着された構成になるので、大きな静電容量を有するとともに耐折性(耐折り曲げ性)に優れた電極シートを製造することができる。この[18]の製造方法では、略下方に向けて噴射した霧状合金をそのまま芯材に吹き付けるのではなく、この噴射流に対して不活性ガスの気流を入射させることによって噴射流から霧状合金の分岐噴射流を生じせしめ、該分岐噴射流を芯材に吹き付けている点が特徴である。前記略下方に向けて噴射された噴射流を構成する霧状合金は粒径の分布幅を有するが、これらのうち相対的に粒径の小さい霧状合金が不活性ガス気流によって分岐噴射流となる一方、相対的に粒径の大きい霧状合金は質量が大きいのでそのまま落下するので、粒径の小さい霧状合金だけを選択的に芯材に吹き付けることができる。従って、より表面積の大きい多孔質層を芯材の少なくとも片面に形成させることができる。更に、分岐噴射流を略水平方向に生じせしめる一方、この分岐噴射流を、略上下方向に搬送される芯材に吹き付ける構成を採用しているから、相対的に粒径の大きい霧状合金を確実に落下させることができて、粒径の小さい霧状合金だけを確実に芯材に吹き付けることができる。
[19]の発明では、霧状合金の付着と同時に又は付着後に冷却ロールを接触させて冷却を行うから、芯材に付着した霧状合金を付着と同時に又は付着後に強制的に十分に冷却することができ、これにより芯材と多孔質層との接合強度を一層向上させることができる。
[20]の発明では、不活性ガス気流の流速を350〜1000m/秒に設定するから、相対的に粒径の大きい霧状合金を確実に落下させることができて、粒径の小さい霧状合金だけを確実に芯材に吹き付けることができる。
[21]の発明では、霧状合金を15°〜90°の入射角度で芯材に吹き付けるから、芯材に対して吹き付けられた霧状合金のうち殆どのものを芯材に付着せしめることができ、これにより生産効率を向上できると共に、材料コストも低減できる利点がある。
[22]の発明では、合金溶湯として、Al−Zr系合金のうち前記特定組成のものを用いているから、静電容量をさらに向上させることができる。
[23]の発明では、合金溶湯として、Al−Nb系合金のうち前記特定組成のものを用いているから、静電容量をさらに向上させることができる。
[24]の発明では、合金溶湯の細流に対して噴射用気流を照射することによって合金溶湯を霧状にするので、合金溶湯を効率良く霧状化することができると共に、合金溶湯を濃淡の少ない状態に霧状化し得て常に一定品質の電極シートを製造することができる。
[25]の発明では、霧状合金の平均粒径が0.5〜200μmであるので、さらに大きな静電容量を確保できる電極シートを製造することができる。
[26]の発明では、芯材として、Al箔または前記特定の合金を用いるから、化成処理時の皮膜欠陥が少なく漏れ電流を小さくできるという利点がある。
[27]の発明では、エッチングにより多孔質層の表面積を増大させることができると共に、化成処理によって誘電率の大きい酸化皮膜を形成できるので、容量をさらに向上させた電解コンデンサの提供が可能となる。
[28]の発明に係る陽極材は、大きな静電容量を確保できると共に耐折性(耐折り曲げ性)に優れるから、この陽極材を用いれば、例えば小型でかつ大容量の捲回型の電解コンデンサの提供が十分に可能となる。
[29]の発明では、エッチングにより多孔質層の表面積を増大させることができると共に、化成処理によって誘電率の大きい酸化皮膜を形成できるので、容量をさらに向上させた電解コンデンサの提供が可能となる。
[30]の発明に係る陽極材は、大きな静電容量を確保できると共に耐折性(耐折り曲げ性)に優れるから、この陽極材を用いれば、例えば小型でかつ大容量の捲回型の電解コンデンサの提供が十分に可能となる。
[31]の発明では、前項[27]または[29]の陽極材を用いて構成されているから、小型でかつ大容量の電解コンデンサが提供される。この電解コンデンサでは、等価直列抵抗(ESR値)を小さく抑えることができる。また、[27]または[29]の陽極材は耐折性に優れているので、例えば小型でかつ大容量の捲回型の電解コンデンサの提供も可能になる。
[32]の発明では、気流発生装置と、支持体と、噴射孔を有する合金溶湯貯留槽とを備えているから、合金溶湯貯留槽から噴射された霧状合金を芯材に吹き付けることができるので、得られた積層シートにおける多孔質層は、金属間化合物の微粒子が、Alにバルブメタルが固溶してなる固溶体により結着された構成になり、従って大きな静電容量を有するとともに耐折性(耐折り曲げ性)に優れた電極シートを製造できる。更に、噴射した霧状合金をそのまま芯材に吹き付けるのではなく、この噴射流に対して気流を入射させることによって噴射流から霧状合金の分岐噴射流を生じせしめ、該分岐噴射流を芯材に吹き付けることができるので、粒径の小さい霧状合金だけを選択的に芯材に吹き付けることができる。
[33]の発明では、気流発生装置は略水平方向への気流を発生させるので、粒径の小さい霧状合金だけを選択的に分岐噴射流とすることができ、ひいては粒径の小さい霧状合金だけを確実に芯材に吹き付けることができる。
[34]の発明では、得られた積層シートを圧延することができるので、十分な強度を備えた電極シートを製造できる。
[35]の発明では、遮蔽板を設けているので、分岐噴射流とならずに落下した霧状合金(相対的に粒径の大きい霧状合金)が芯材に付着するようなことを確実に防止できる。従って、高品質の電極シートを安定して製造することができる。
[36]の発明では、支持体として冷却ロールを採用した構成であるから、芯材に付着した霧状合金を強制的に十分に冷却することができ、これにより芯材と多孔質層との接合強度の向上した電極シートを製造できる。
この発明に係るコンデンサ用電極シート(1)は、Ti、Zr、Nb、Hf及びTaからなる群より選ばれる1種または2種以上のバルブメタルと、Alとの金属間化合物を含有してなる多孔質層(4)を備えたシートからなり、該多孔質層(4)のみからなる構成であっても良いし、芯材(3)に該多孔質層(4)が1ないし複数層積層された構成であっても良い。
この発明に係るコンデンサ用電極シート(1)の一実施形態を図1(イ)に示す。このコンデンサ用電極シート(1)は、箔状の芯材(3)の片面に多孔質層(4)が積層一体化されたシートからなる。この多孔質層(4)は、Ti、Zr、Nb、Hf及びTaからなる群より選ばれる1種または2種以上のバルブメタルと、Alとの金属間化合物を含有する。
この発明に係るコンデンサ用電極シート(1)の他の実施形態を図1(ロ)に示す。この電極シート(1)は、箔状の芯材(3)の両面に多孔質層(4)(4)が積層一体化された以外は前記実施形態と同様の構成からなる。即ち、これら多孔質層(4)(4)は、いずれも、Ti、Zr、Nb、Hf及びTaからなる群より選ばれる1種または2種以上のバルブメタルと、Alとの金属間化合物を含有する。
この発明のコンデンサ用電極シートにおいて、前記多孔質層(4)は、図1(イ)(ロ)に示すように、前記金属間化合物の微粒子(7)…が、Alに前記バルブメタルの1種または2種以上が固溶してなる固溶体(8)により結着されて構成されている。このような固溶体(8)を介して結着されているので、電極シート(1)は十分な延性が得られて耐折性(耐折り曲げ性)に優れたものとなる。前記固溶体(8)は、十分な延性が得られる限り、その内部に第二相粒子を含むことは何ら問題がない。
なお、(30)は、多孔質層(4)に存在する空隙である。この空隙(30)は、他の空隙や外と連通しない独立気泡型であっても良いし、他の空隙や外と連通した連通気泡型であっても良く、或いはこれらの混合型であっても良い。
この発明において、前記多孔質層(4)における空隙率は10%以上に設定されている必要がある。空隙率が10%未満では表面積が小さくなり過ぎて電極シート(1)として十分な静電容量が得られない。中でも、前記多孔質層(4)における空隙率は10〜75%であるのが好ましく、特に好ましい範囲は35〜65%である。
前記金属間化合物としては、Ti、Zr、Nb、Hf及びTaからなる群より選ばれる1種または2種以上のバルブメタルと、Alとの金属間化合物が用いられる。具体的には、例えば、Ti−Al金属間化合物、Zr−Al金属間化合物、Nb−Al金属間化合物、Hf−Al金属間化合物、Ta−Al金属間化合物、Ti−Zr−Al金属間化合物、Ti−Zr−Nb−Al金属間化合物、Ti−Zr−Nb−Hf−Al金属間化合物等が挙げられるが、特にこれら例示のものに限定されるものではない。
前記Zr−Al金属間化合物としては、特に限定されるものではないが、例えばZrAl、Zr2Al3、ZrAl2 、ZrAl3 等を例示できる。また、前記Nb−Al金属間化合物としては、特に限定されるものではないが、例えばNb3 Al、Nb2 Al、NbAl3 等を例示できる。
この発明において、前記芯材(3)としては、Al、Ti、Zr、Nb、Hf及びTaからなる群より選ばれる1種の金属を主成分とする芯材が用いられる。例えば、Ti箔、Zr箔、Nb箔、Hf箔、Ta箔等の金属単体からなる箔、或いはアルミニウム箔等が挙げられる。前記アルミニウム箔としては、例えばAl箔、Al−Ti系合金箔、Al−Zr系合金箔、Al−Nb系合金箔、Al−Hf系合金箔、Al−Ta系合金箔等が挙げられる。中でも、前記芯材(3)としては、Al箔、またはTi、Zr、Nb、Hf及びTaからなる群より選ばれる1種または2種以上のバルブメタルとAlとからなる合金箔を用いるのが好ましく、これにより漏れ電流を顕著に低減することができる。また、前記Ti箔、Zr箔、Nb箔、Hf箔のいずれかを用いた場合には、シート(1)の強度を向上できると共に漏れ電流もより低減できる利点がある。
前記芯材(3)の厚さは5〜80μmであるのが好ましい。5μm未満では電極シート(1)として十分な強度が得られなくなるので好ましくないし、80μmを超えると軽量化、コンパクト化の要請に対応できなくなるので好ましくない。中でも、前記芯材(3)の厚さは10〜60μmであるのがより好ましい。
前記多孔質層(4)の厚さは5〜300μmであるのが好ましい。5μm未満では電極シート(1)として十分な静電容量が得られないので好ましくない。一方300μmを超えると、軽量化、コンパクト化の要請に対応できなくなるので好ましくない。中でも、前記多孔質層(4)の厚さは10〜200μmであるのが特に好ましい。
この発明に係るコンデンサ用電極シートの製造装置(9)について図3を参照しつつ説明する。この製造装置(9)において、(10)は合金溶湯貯留槽、(11)は気流発生装置、(13)は冷却ロール、(14)は圧延ロール、(17)は遮蔽板である。これらのうち合金溶湯貯留槽(10)、気流発生装置(11)、冷却ロール(13)及び遮蔽板(17)は、ボックス(18)内に配置されている。なお、ボックス(18)内は不活性ガス雰囲気に設定される。
前記ボックス(18)の上壁にはシート挿通孔(18a)が穿設される一方、ボックス(18)の底壁におけるその直下位置にシート挿通孔(18b)が穿設されている。しかして、供給される箔状のアルミニウム芯材(3)は、ボックス(18)上壁の上方から挿通孔(18a)を通過して、ボックス(18)の内部空間を下方に向けて移動した後、底壁の挿通孔(18b)を通過して外部に導出されるものとなされている。
前記気流発生装置(11)は略水平方向への気流を発生させる装置である。即ち、この装置(11)を駆動させることによって略水平方向への不活性ガス気流(19)を一定の流量で生じせしめることができる。
前記冷却ロール(13)は、前記気流発生装置(11)により発生する気流の進行方向に配置されている。即ち、前記気流発生装置(11)と同等の高さ位置に前記冷却ロール(13)が配置されている。この冷却ロール(13)は、霧状の合金(合金溶湯)がアルミニウム芯材(3)に吹き付けられた際に該アルミニウム芯材(3)が図面左方向に押されて移動することのないように該アルミニウム芯材(3)を支持すると共に、該冷却ロール(13)に接触したアルミニウム芯材(3)を冷却する。この冷却によってアルミニウム芯材(3)に付着した霧状の合金溶湯の冷却固着を促進させることができる。本実施形態では、冷却ロール(13)として水冷式のものが用いられている。
前記合金溶湯貯留槽(10)は、前記冷却ロール(13)と前記気流発生装置(11)の中間位置における上方位置に配置されている。この合金溶湯貯留槽(10)の第1底壁(25)の下面には通気流路(23)が形成される形態で第2底壁(24)が設けられている。前記第1底壁(25)の中央部に開口部(21)が設けられ、前記第2底壁(24)の中央部に噴射孔(22)が設けられている。本実施形態では、前記開口部(21)の直下位置に前記噴射孔(22)が設けられている。前記通気流路(23)には図3矢印方向に向けて噴射用気流(26)が生じるものとなされている。この噴射用気流(26)は、図示しない気流発生装置によって付与される。しかして、合金溶湯貯留槽(10)の開口部(21)から合金溶湯の細流が吐出されると同時に該細流に対して噴射用気流(26)が照射されることによって前記合金溶湯が霧状化された後、前記噴射孔(22)を介して霧状の噴射流(15)となって下方に向けて噴射される。そして、この下方に向けて噴射された噴射流(15)に対して、前記気流発生装置(11)により生じた不活性ガス気流(19)が略水平方向に入射され、これによって噴射流(15)から霧状合金の分岐噴射流(16)が略水平方向に生じる。この分岐噴射流(16)が、下方に向けて搬送されている前記アルミニウム芯材(3)に吹き付けられる。この吹き付けと同時に前記冷却ロール(13)によってアルミニウム芯材(3)が冷却されるので、吹き付けにより付着した霧状合金の冷却固化が促進される。こうして積層シート(5)が得られる。
前記遮蔽板(17)は、前記ボックス(18)の底壁から上方に向けて垂直状に立設されており、その取付位置は、前記合金溶湯貯留槽(10)の噴射孔(22)の直下位置よりも前記冷却ロール(13)側の位置である。また、前記遮蔽板(17)の高さは、前記不活性ガス気流(19)の流れを阻害しない高さに設定されている。しかして、この遮蔽板(17)の存在によって、前記霧状の噴射流(15)のうち略水平方向の分岐噴射流(16)とならずにそのまま落下する噴射流が前記積層シート(5)表面に到達して付着することが阻止される。
前記一対の圧延ロール(14)(14)は、前記ボックス(18)の外部に配置されている。しかして、前記ボックス(18)の底壁の挿通孔(18b)を通過して移動してきた積層シート(5)が、この圧延ロール(14)(14)間に挿通されて圧延されることによって、この発明の電極シート(1)が製造される。
なお、前記実施形態において、冷却ロール(13)に代えて、図4に示すように支持板等の支持体(12)を配置しても良い。該支持体(12)によって、霧状の合金(合金溶湯)がアルミニウム芯材(3)に吹き付けられた際に該アルミニウム芯材(3)が押されて移動することのないように該アルミニウム芯材(3)を支持することができる。
この発明に係るコンデンサ用電極シートの製造装置(9)の更に他の実施形態を図5を参照しつつ説明する。なお、前記実施形態と同一の構成部については同一の符号を付してその説明は省略する。この図5に示す製造装置(9)では、図3の製造装置における冷却ロール(13)を取り除く一方、この後の空間内に、合金溶湯貯留槽(10)、気流発生装置(11)及び遮蔽板(17)を前記実施形態(図3の装置)における右側空間内における配置態様と同様の態様で配置せしめている。但し、図5に示すように、中央のアルミニウム芯材(3)を境にして両者の配置が左右正反対になる態様で配置されている。これ以外の構成は前記実施形態(図3の装置)と同様である。
この装置(9)によれば、左右両側の気流発生装置(11)(11)からの不活性ガス気流(19)(19)によってアルミニウム芯材(3)に向けて霧状合金の分岐噴射流(16)が吹き付けられた際に、アルミニウム芯材(3)の同一位置における両面に対してその両側から分岐噴射流(16)が吹き付けられるものとなるので、特に冷却ロール、支持板等の支持体(12)を設けなくとも、吹き付けの際のアルミニウム芯材(3)の左右方向への移動を防止できる。また、本装置(19)によれば、アルミニウム芯材(3)の両面の同じ高さ位置に同時に霧状合金を吹き付けることができるので、装置スペースを低減することができるし、アルミニウム芯材(3)の両面に効率良く多孔質層(4)を形成できる。
次に、この発明に係るコンデンサ用電極シートの製造方法について図3を参照しつつ説明する。まず、Ti、Zr、Nb、Hf及びTaからなる群より選ばれる1種または2種以上のバルブメタルと、Alとからなる合金溶湯を合金溶湯貯留槽(10)内に供給する。また、前記気流発生装置(11)を駆動し、箔状のアルミニウム芯材(3)をシート挿通孔(18a)を介してボックス(18)内を下方に向けて搬送せしめると共に、前記合金溶湯貯留槽(10)の通気流路(23)に噴射用気流(26)を図面矢印方向に流すことによって前記開口部(21)から吐出される合金溶湯の細流に対して噴射用気流(26)を照射せしめ、これによって前記噴射孔(22)より霧状の合金(合金溶湯)からなる噴射流(15)を下方に向けて噴射せしめる。なお、前記ボックス(18)内は不活性ガス雰囲気に設定しているので、前記噴射用気流(26)は不活性ガスによる気流である。
この時、この下方に向けて噴射された噴射流(15)に対して、前記気流発生装置(11)により生じた不活性ガス気流(19)が略水平方向に入射され、これによって噴射流(15)から霧状合金の分岐噴射流(16)が略水平方向に生じる。この分岐噴射流(16)が、下方に向けて搬送されている前記アルミニウム芯材(3)の片面に吹き付けられる。前記下方に向けて噴射された噴射流(15)を構成する霧状合金は、粒径の分布幅を有するが、これらのうち相対的に粒径の小さい霧状合金が不活性ガス気流(19)によって略水平方向の分岐噴射流(16)となる一方、相対的に粒径の大きい霧状合金は質量が大きいのでそのまま落下する。従って、このような噴射態様を採用することによって、噴射流(15)のうち粒径の小さい霧状合金を選択的に前記アルミニウム芯材(3)に吹き付けて付着させることができるので、より表面積の大きい多孔質層(4)をアルミニウム芯材(3)の片面に形成することができる。
また、この実施形態では、前記吹き付けと同時に、アルミニウム芯材(3)の裏面(非付着面、非吹き付け面)に冷却ロール(13)を接触させて冷却を行って積層シート(5)を得ているので、アルミニウム芯材(3)に付着した霧状の合金溶湯の冷却固着を促進させることができる。
上記のようにして得られた、アルミニウム芯材(3)の片面に霧状合金が付着されてなる積層シート(5)を一対の圧延ロール(14)(14)間に挿通して圧延する。こうしてこの発明の電極シート(1)が得られる。即ち、図1(イ)に示すようなアルミニウム芯材(3)の片面に多孔質層(4)が積層された構成の電極シート(1)が得られる。
なお、上記実施形態では、霧状合金がアルミニウム芯材(3)の片面に付着されると同時にこのアルミニウム芯材(3)の裏面に冷却ロール(13)を接触させるようにしているが、この冷却ロール(13)による冷却は、霧状合金をアルミニウム芯材(3)に付着した後で行うようにしても良い。
また、上記実施形態では、アルミニウム芯材(3)の片面だけに霧状合金を付着せしめているが、アルミニウム芯材(3)の両面に霧状合金を付着せしめて電極シート(1)を得るようにしても良い。
次に、この発明の別の、コンデンサ用電極シートの製造方法について図5を参照しつつ説明する。まず、Ti、Zr、Nb、Hf及びTaからなる群より選ばれる1種または2種以上のバルブメタルと、Alとからなる合金溶湯を左右の合金溶湯貯留槽(10)(10)内にそれぞれ供給する。また、前記気流発生装置(11)(11)を駆動し、シート状のアルミニウム芯材(3)をシート挿通孔(18a)を介してボックス(18)内を下方に向けて搬送せしめると共に、前記合金溶湯貯留槽(10)(10)の通気流路(23)(23)に噴射用気流(26)(26)を図面矢印方向に流すことによって前記開口部(21)(21)から吐出される合金溶湯の細流に対して噴射用気流(26)(26)を照射せしめ、これによって左右の噴射孔(22)(22)のそれぞれより霧状の合金(合金溶湯)からなる噴射流(15)(15)を下方に向けて噴射せしめる。なお、前記ボックス(18)内は不活性ガス雰囲気に設定しているので、前記噴射用気流(26)は不活性ガスによる気流である。
この時、左右いずれの噴射流(15)(15)に対しても、前記気流発生装置(11)(11)により生じた不活性ガス気流(19)(19)が略水平方向に入射され、これによって噴射流(15)(15)から霧状合金の分岐噴射流(16)(16)が略水平方向に生じる。この分岐噴射流(16)(16)が、下方に向けて搬送されている前記アルミニウム芯材(3)の両面に吹き付けられる。前記下方に向けて噴射された噴射流(15)を構成する霧状合金は、粒径の分布幅を有するが、これらのうち相対的に粒径の小さい霧状合金が不活性ガス気流(19)によって略水平方向の分岐噴射流(16)となる一方、相対的に粒径の大きい霧状合金は質量が大きいのでそのまま下方に落下する。従って、このような噴射態様を採用することによって、噴射流(15)(15)のうち粒径の小さい霧状合金を選択的に前記アルミニウム芯材(3)に吹き付けることができるので、より表面積の大きい多孔質層(4)(4)をアルミニウム芯材(3)の両面に形成することができる。
上記のようにして得られた、アルミニウム芯材(3)の両面に霧状合金が付着されてなる積層シート(5)を一対の圧延ロール(14)(14)間に挿通して圧延する。こうしてこの発明の電極シート(1)が得られる。即ち、図1(ロ)に示すようなアルミニウム芯材(3)の両面に多孔質層(4)(4)が積層された構成の電極シート(1)が得られる。
なお、上記実施形態では、いずれにおいても、霧状合金を芯材(3)に対して吹き付ける際のその入射角度(α)は、約90°に設定されているが、特にこのような入射角度に限定されるものではなく、どのような入射角度で吹き付けても良い。中でも、霧状合金の吹き付けの際の入射角度(α)は15°〜90°(15°、90°を含む)に設定するのが好ましい(図7参照)。15°未満では、芯材(3)に付着されることなく飛散する霧状合金の割合が増大するので好ましくない。なお、前記「入射角度(α)」とは、芯材(3)に対する交差角度のうち鋭角のもの(90°交差を含む)を意味する(鈍角は採用しない)(図7参照)。
なお、前記製造装置(9)の説明および製造方法の説明においては、芯材(3)としてアルミニウム芯材を用いたが、特にこれに限定されるものではなく、Al、Ti、Zr、Nb、Hf及びTaからなる群より選ばれる1種の金属を主成分とする芯材であれば、どのようなものでも使用することができる。
次に、この発明の更に別の、コンデンサ用電極シートの製造方法について図6を参照しつつ説明する。まず、Ti、Zr、Nb、Hf及びTaからなる群より選ばれる1種または2種以上のバルブメタルと、Alとからなる合金溶湯を合金溶湯貯留槽(10)内に供給する。また、前記気流発生装置(11)を駆動し、単ロール(20)を回転駆動させる一方、前記合金溶湯貯留槽(10)の通気流路(23)に噴射用気流(26)を図面矢印方向に流すことによって前記開口部(21)から吐出される合金溶湯の細流に対して噴射用気流(26)を照射せしめ、これによって前記噴射孔(22)より霧状の合金(合金溶湯)からなる噴射流(15)を下方に向けて噴射せしめる。なお、前記ボックス(18)内は不活性ガス雰囲気に設定しているので、前記噴射用気流(26)は不活性ガスによる気流である。
この時、この下方に向けて噴射された噴射流(15)に対して、前記気流発生装置(11)により生じた不活性ガス気流(19)が略水平方向に入射され、これによって噴射流(15)から霧状合金の分岐噴射流(16)が略水平方向に生じる。この分岐噴射流(16)が、前記単ロール(20)の周面に吹き付けられる。前記下方に向けて噴射された噴射流(15)を構成する霧状合金は、粒径の分布幅を有するが、これらのうち相対的に粒径の小さい霧状合金が不活性ガス気流(19)によって略水平方向の分岐噴射流(16)となる一方、相対的に粒径の大きい霧状合金は質量が大きいのでそのまま落下する。従って、このような噴射態様を採用することによって、噴射流(15)のうち粒径の小さい霧状合金を選択的に前記単ロール(20)に吹き付けて付着させて急冷することができるので、より表面積の大きい多孔質層(4)からなるシートを製造できる。
上記のようにして得られたシートを挿通孔(18c)を介して外部に導出した後、一対の圧延ロール(14)(14)間に挿通して圧延する。こうしてこの発明の電極シート(1)が得られる。即ち、多孔質層(4)からなる電極シート(1)が得られる。
上記実施形態では、いずれも霧状合金のアルミニウム芯材(3)又は単ロール(20)への付着を吹き付けにより行っているが、特にこのような手法で行うものに限定されるものではない。
この発明の製造方法において、アルミニウム芯材(3)又は単ロール(20)に付着させる霧状合金の平均粒径は0.5〜200μmに設定するのが好ましい。このような粒径範囲のものを付着させることによって、より表面積の大きい多孔質層(4)を形成させることができる。これにより、一層静電容量の大きい電極シート(1)を製造することができる。中でも、アルミニウム芯材(3)又は単ロール(20)に付着させる霧状合金の平均粒径は1〜100μmに設定するのが特に好ましい。
また、不活性ガス気流(19)の流速は350〜1000m/秒に設定するのが好ましい。350m/秒未満では分岐噴射流(16)が生じ難くなるので好ましくないし、一方1000m/秒を超えると相対的に粒径の大きい霧状合金が前記分岐噴射流(16)に含まれる率が高くなるので好ましくない。中でも、不活性ガス気流(19)の流速は400〜600m/秒に設定するのがより好ましく、前記分岐噴射流との関係で特に好ましい範囲は400〜480m/秒である。
また、前記不活性ガスとしては、窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガス等が用いられる。
また、この発明の製造方法において、圧延する際の圧下率は2〜60%に設定するのが好ましい。2%未満では十分なシート強度が得られなくなることが懸念されるので好ましくないし、60%を超えるとシートの延性が著しく低下するので好ましくない。中でも、圧下率は5〜50%に設定するのがより好ましく、特に好ましい範囲は10〜30%である。
この発明の電極シート(1)またはこの発明の製造方法により製造された電極シート(1)をエッチングした後、さらに化成処理を行ってこの電極シート(1)の表面に電気化学的に誘電体皮膜(6)を形成させることによって、電解コンデンサ用陽極材(2)として好適に用いられるシートを製造することができる(図2参照)。なお、図2において、(35)は、エッチングにより形成されたエッチング孔である。電極シート(1)における多孔質層(4)にはそもそも空隙(30)…が多数存在する(図1参照)ので、前記エッチング処理によって深くかつ拡がりを持ったエッチング孔(35)が形成される(図2参照)。即ち、前記エッチング処理の際に、エッチングによる単なる一次侵入孔(35a)が形成されるだけではなく、該一次侵入孔(35a)を核にして空隙(30)部分にも略放射状に連通してエッチングし得て二次侵入孔(35b)が形成されるので、深くかつ拡がりを持ったエッチング孔(35)が形成されるものとなる。従って、表面積を格段に増大させることができて電解質との接触表面積を顕著に増大できるので、コンデンサとしての静電容量を顕著に増大させることができる。なお、図2において、多孔質層(4)のうち、(51)はエッチングされて形成されたエッチング部であり、(52)はエッチングされていない未エッチング部である。
前記エッチング処理としては、例えば塩酸水溶液中で直流電流を通電してエッチングする方法等を例示できるが、特にこれに限定されない。
また、前記化成処理としては、特に限定されるものではないが、例えばホウ酸浴、リン酸浴またはアジピン酸浴中での化成処理等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
この発明に係る電解コンデンサは、上記陽極材(2)を用いて構成されたものである。この発明のコンデンサ用電極シート(1)を構成素材にした陽極材(2)を用いているので、小型でかつ大容量の電解コンデンサとなる。
次に、この発明の実施例について説明する。
<実施例1>
図3に示す製造装置(9)を用いてコンデンサ用電極シートを製造した。即ち、まずZr−Al系合金(Al:90原子%、Zr:10原子%)の溶湯を合金溶湯貯留槽(10)内に供給した。厚さ50μmの純度99.9%以上(Si:30ppm、Fe:15ppm、Cu:40ppm含有)のアルミニウム箔芯材(3)を、窒素ガス雰囲気のボックス(18)内を下方に向けて搬送する一方、前記合金溶湯貯留槽(10)の噴射孔(22)より霧状合金(Zr−Al系合金溶湯)からなる噴射流(15)を下方に向けて噴射した。気流発生装置(11)からの略水平方向の不活性ガス気流(19)を前記噴射流(15)に対して入射させることによって、前記霧状合金の分岐噴射流(16)を生じせしめ、この分岐噴射流(16)を前記下方に向けて搬送されているアルミニウム箔芯材(3)の片面に吹き付けた。この時の吹き付けの入射角度(α)は90°であった。なお、この吹き付けと同時に、アルミニウム箔芯材(3)の裏面に水冷式の冷却ロール(13)を接触させて冷却を行った。前記不活性ガス気流(19)の流速は、450m/秒であった。
次いで、ボックス(18)の外において、アルミニウム箔芯材(3)の片面に霧状合金が付着されてなる積層シート(5)を一対の圧延ロール(14)(14)間に挿通して圧下率15%で圧延することによって、電極シートを得た。なお、圧延はエタノールを潤滑剤としてロール表面に塗布しながら行った。
次に、得られた電極シートを、3%H3PO4水溶液中に浸漬して90℃で120秒間煮沸することによって脱脂した後、流水で水洗し、更にアセトン溶媒中で超音波洗浄し、50℃で5分間乾燥させた。
次いで、エッチング処理を行った。エッチング液としてHCl(1モル/L)+H2SO4(3.5モル/L)水溶液を用い、温度75℃、電流密度DC0.5A/cm2 (片面)の条件で片面エッチング処理を行った。なお、エッチング時間は所定のエッチング層厚さが得られるように調整して行った。
更に、リン酸アンモニウム水溶液(濃度1.5g/L、85℃)中において電流密度5mA/cm2 で20V×10分の定電圧化成処理を行った。
次いで、空気中で500℃で5分間加熱処理(焼鈍)を行った後、前記化成処理と同条件で(但し定電圧化成処理時間は5分間)再度化成処理を行うことによって、図2(イ)に示す構成の電極シート(1)を得た。
<実施例2〜7>
前記合金溶湯として、表1に示す組成からなる合金溶湯を用いた以外は、実施例1と同様にして電極シートを得た。
<実施例8〜10>
前記霧状合金の吹き付け時の芯材に対する入射角度(α)を表1に示す角度に設定した以外は、実施例1と同様にして電極シートを得た。
<実施例11〜13>
前記気流発生装置(11)からの不活性ガス気流(19)の流速を表2に示す値に設定することによって、付着する霧状合金の平均粒径を表2に示す大きさに設定した以外は、実施例1と同様にして電極シートを得た。
<実施例14〜16>
圧延ロールによる圧延時の圧下率を表2に示す値に設定した以外は、実施例1と同様にして電極シートを得た。
<実施例17>
図5に示す製造装置(9)を用いてコンデンサ用電極シートを製造した。即ち、まずZr−Al系合金(Al:90原子%、Zr:10原子%)の溶湯を2つの合金溶湯貯留槽(10)(10)内にそれぞれ供給した。厚さ50μmの純度99.9%以上(Si:30ppm、Fe:15ppm、Cu:40ppm含有)のアルミニウム箔芯材(3)を、窒素ガス雰囲気のボックス(18)内を下方に向けて搬送する一方、前記2つの合金溶湯貯留槽(10)(10)の噴射孔(22)(22)よりそれぞれ霧状合金(Zr−Al系合金溶湯)からなる噴射流(15)(15)を下方に向けて噴射した。気流発生装置(11)(11)からの略水平方向の不活性ガス気流(19)(19)を前記噴射流(15)(15)に対して入射させることによって、前記霧状合金の分岐噴射流(16)(16)を生じせしめ、この分岐噴射流(16)(16)を前記下方に向けて搬送されているアルミニウム箔芯材(3)の両面に吹き付けた。この時の吹き付けの入射角度(α)は90°であった。前記不活性ガス気流(19)の流速は450m/秒であった。
次いで、ボックス(18)の外において、アルミニウム箔芯材(3)の両面に霧状合金が付着されてなる積層シート(5)を一対の圧延ロール(14)(14)間に挿通して圧下率20%で圧延することによって、電極シートを得た。なお、圧延はエタノールを潤滑剤としてロール表面に塗布しながら行った。
次に、得られた電極シートを、3%H3PO4水溶液中に浸漬して90℃で120秒間煮沸することによって脱脂した後、流水で水洗し、更にアセトン溶媒中で超音波洗浄し、50℃で5分間乾燥させた。
次いで、エッチング処理を行った。エッチング液としてHCl(1モル/L)+H2SO4(3.5モル/L)水溶液を用い、温度75℃、電流密度DC0.5A/cm2 (片面)の条件で両面エッチング処理を行った。なお、エッチング時間は所定のエッチング層厚さが得られるように調整して行った。
更に、リン酸アンモニウム水溶液(濃度1.5g/L、85℃)中において電流密度5mA/cm2 で20V×10分の定電圧化成処理を行った。
次いで、空気中で500℃で5分間加熱処理(焼鈍)を行った後、前記化成処理と同条件で(但し定電圧化成処理時間は5分間)再度化成処理を行うことによって、図2(ロ)に示す構成の電極シート(1)を得た。
<実施例18>
気流発生装置(11)を取り外し、前記合金溶湯貯留槽(10)の噴射孔(22)より噴射された霧状合金(Zr−Al系合金溶湯)からなる噴射流(15)をそのまま直接に(分岐噴射流とすることなく)アルミニウム箔芯材(3)の両面に吹き付けた以外は、実施例17と同様にして電極シート(1)を得た。なお、吹き付けの入射角度(α)は90°とした。
<実施例19>
図6に示す製造装置(9)を用いてコンデンサ用電極シートを製造した。即ち、まずZr−Al系合金(Al:85原子%、Zr:15原子%)の溶湯を合金溶湯貯留槽(10)内に供給した。気流発生装置(11)を駆動し、単ロール(20)を回転駆動させる一方、前記合金溶湯貯留槽(10)の噴射孔(22)より霧状合金(Zr−Al系合金溶湯)からなる噴射流(15)を下方に向けて噴射した。気流発生装置(11)からの略水平方向の不活性ガス気流(19)を前記噴射流(15)に対して入射させることによって、前記霧状合金の分岐噴射流(16)を生じせしめ、この分岐噴射流(16)を前記単ロール(20)の周面に吹き付けた。この時の吹き付けの入射角度(α)は90°であった。前記不活性ガス気流(19)の流速は450m/秒であった。
次いで、ボックス(18)の外において、得られたシートを一対の圧延ロール(14)(14)間に挿通して圧下率15%で圧延することによって、電極シートを得た。なお、圧延はエタノールを潤滑剤としてロール表面に塗布しながら行った。
次に、実施例1と同様の脱脂処理、エッチング処理、化成処理、焼鈍処理、再度の化成処理を行うことによって電極シートを得た。
<実施例20〜29>
芯材として、表3に示す構成のものを用いた以外は、実施例1と同様にして電極シート(1)を得た。
<比較例1>
Zr−Al系合金(Al:85原子%、Zr:15原子%)のインゴットを1650℃にて溶解し、銅製鋳型に鋳込むことによって厚さ1mmの合金板を作成した。次に、この合金板を粉砕した後、15%塩酸水溶液(浴温50℃)中にてAl固溶体を溶解させる。こうして得られたZr−Al金属間化合物を10MPaの圧力を加えることによって圧粉体とし、これを真空中にて1300℃×1時間加熱焼結することによって厚さ150μmの電極シートを得た。
<比較例2>
真空蒸着装置内に、厚さ30μmの純度99.9%以上(Si:30ppm、Fe:15ppm、Cu:40ppm含有)のアルミニウム箔芯材を装着する一方、加熱部にZr−Al系合金(Al:90原子%、Zr:10原子%)のインゴットをセットした後、真空条件下でインゴットを蒸発させて蒸着を行い、アルミニウム箔芯材の片面に0.5μmのZr−Al系合金膜を形成せしめて電極シートを得た。
上記のようにして得られた各電極シートにおける多孔質層(4)の空隙率を表4〜6に示す。この空隙率の測定方法は次のとおりである。
<空隙率測定方法>
電極シートの片面を固定用台に接着剤を用いて固着せしめて固定した後、シートの断面にエメリ研磨、バフ研磨を行うことによって該断面を平滑面にする。しかる後、前記断面に厚さ約20〜50nmのカーボン蒸着膜を付着せしめ、該断面を走査型電子顕微鏡(SEM)により組成像観察を実施し、2値化処理のしきい値を(金属間化合物+固溶体)と空隙との間に設定することによって空隙部の面積を計測した。観察した断面の総面積に占める空隙部の面積の割合(%)を空隙率とした。
上記のようにして得られた各電極シートに対して下記耐折性評価法に基づいて耐折性(耐折り曲げ性)を評価した。
<耐折性評価法>
M.I.T形試験器(JIS P8115)を用いて耐折性の評価を行った。即ち、1mmの曲率半径(r)を有する円弧形状の先端曲部(42)を備えた鋼製の挟着治具(41)(41)の間に、幅10mmの短冊状の電極シートの一端側を挟み込み固定する(図9参照)一方、電極シートの他端側に250gのばね荷重を掛けて引張り、図8(a)に示すような鉛直状態に吊り下げる。次いで、ばね荷重を掛けた状態で、図8(b)に示すように挟着治具(41)(41)を左90度方向に傾斜させた後、再度図8(c)に示すような鉛直状態に戻し、さらに図8(d)に示すように挟着治具(41)(41)を右90度方向に傾斜させた後、再び図8(a)に示す鉛直状態に復帰させる。これら一連の工程を1サイクルとする。この段階で電極シートが切断するようなことがなければ、更に(a)、(b)、(c)、(d)、(a)の順に第2サイクルの操作を行う。以下順に電極シートが切断するまで同様の操作を繰り返し、切断するまでのサイクル数を求め、これにより電極シートの耐折性を評価した。例えば8サイクル目を操作中に切断した場合には耐折性評価は「7サイクル」となる。なお、サイクルの繰り返し速度は、毎分90サイクルとした。
更に、上記のようにして得られた各電極シートを用いて後述する構成の電解コンデンサを作製した。
<コンデンサの作製方法(コンデンサの構成)>
エッチング・化成処理後の電極シート(1)から5×3.5mmの小片を切り出し、この小片における長さ方向の端部位置から1mm中に入り込んだ位置から2mm中に入り込んだ位置にかけて幅1mm×長さ3.5mmで、その表裏面のいずれにもポリメチルメタクリレート樹脂で分割部を作製した。この分割部で区画された2つの区画のうち大きい面積の区画部(3mm×3.5mm)を再度リン酸アンモニウム水溶液によって化成した後、ポリピロール(酸化剤を過硫酸アンモニウム、ドーパントをアンソラキノンスルフォン酸ナトリウムとし、ドーパントの存在下、ピロールと酸化剤との反応を繰り返した)を陰極としてエッチング細孔に充填すると共に、その表面にも析出させた。更に、カーボンペースト、銀ペーストを順に積層した後、別途準備したリードフレームの所定箇所に接続し、エポキシ樹脂で封止することによって、作動電圧10Vのチップ状電解コンデンサを作製した。
上記のようにして得られた各電解コンデンサに対して下記評価を行った。
<評価>
各コンデンサの静電容量(μF)、等価直列抵抗値(Ω)及びLC値(漏れ電流量)(μA)を測定した。これらの結果を表4〜6に示す。なお、測定値は、いずれもコンデンサ5個の測定値の平均値である。
Figure 2005072462
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<評価結果>
表から明らかなように、この発明に係る実施例1〜29の電極シートは、屈曲させても亀裂やひび割れ等が全く生じておらず、耐折性に優れていた。また、この発明に係る実施例1〜29の電極シートを用いて構成された電解コンデンサは、漏れ電流を非常に少なくできると共に小型で大容量のものとなることを確認した。
これに対して、比較例1の電極シートは耐折性に劣っていたし、比較例2の電極シートを用いて構成された電解コンデンサの静電容量は、実施例1〜29と比較して小さかった。
(イ)はこの発明の一実施形態に係る電極シートを示す模式的断面図、(ロ)は他の実施形態に係る電極シートを示す模式的断面図である。 この発明の一実施形態に係る電解コンデンサ用陽極材を示す模式的断面図である。 この発明の製造方法(製造装置)の一例を示す概略図である。 この発明の製造方法(製造装置)の他の例を示す概略図である。 この発明の製造方法(製造装置)の更に他の例を示す概略図である。 この発明の製造方法(製造装置)の更に他の例を示す概略図である。 吹き付けの入射角度の説明図である。 耐折性評価法の説明図である。 挟着治具による電極シート挟込み固定箇所の拡大断面図である。
符号の説明
1…電極シート
2…陽極材
3…芯材
4…多孔質層
5…積層シート
6…誘電体皮膜
7…金属間化合物微粒子
8…固溶体
9…製造装置
10…合金溶湯貯留槽
11…気流発生装置
12…支持体
13…冷却ロール
14…圧延ロール
15…噴射流
16…分岐噴射流
17…遮蔽板
19…不活性ガス気流
20…単ロール
22…噴射孔
26…噴射用気流
30…空隙
35…エッチング孔
35a…一次侵入孔
35b…二次侵入孔

Claims (36)

  1. Ti、Zr、Nb、Hf及びTaからなる群より選ばれる1種または2種以上のバルブメタルと、Alとの金属間化合物を含有してなる多孔質層を備えてなり、
    前記多孔質層は、前記金属間化合物の微粒子が、Alに前記バルブメタルの1種または2種以上が固溶してなる固溶体により結着されて構成され、
    前記多孔質層における空隙率が10%以上であることを特徴とするコンデンサ用電極シート。
  2. Al、Ti、Zr、Nb、Hf及びTaからなる群より選ばれる1種の金属を主成分とする芯材の少なくとも片面に、
    Ti、Zr、Nb、Hf及びTaからなる群より選ばれる1種または2種以上のバルブメタルと、Alとの金属間化合物を含有してなる多孔質層が積層一体化されたシートからなり、
    前記多孔質層は、前記金属間化合物の微粒子が、Alに前記バルブメタルの1種または2種以上が固溶してなる固溶体により結着されて構成され、
    前記多孔質層における空隙率が10%以上であることを特徴とするコンデンサ用電極シート。
  3. 前記芯材の厚さが5〜80μmであり、前記多孔質層の厚さが5〜300μmである請求項2に記載のコンデンサ用電極シート。
  4. 前記多孔質層における空隙率が10〜75%である請求項1〜3のいずれか1項に記載のコンデンサ用電極シート。
  5. Ti、Zr、Nb、Hf及びTaからなる群より選ばれる1種または2種以上のバルブメタルと、Alとからなる合金溶湯を霧状にする工程と、
    前記霧状の合金を回転する単ロールの周面上に連続して付着させて急冷凝固することによって多孔質シートを得る工程とを包含することを特徴とするコンデンサ用電極シートの製造方法。
  6. 前記単ロールに付着させる霧状合金の平均粒径が0.5〜200μmである請求項5または6に記載のコンデンサ用電極シートの製造方法。
  7. Ti、Zr、Nb、Hf及びTaからなる群より選ばれる1種または2種以上のバルブメタルと、Alとからなる合金溶湯を霧状にする工程と、
    前記霧状の合金を、Al、Ti、Zr、Nb、Hf及びTaからなる群より選ばれる1種の金属を主成分とする箔状の芯材の少なくとも片面に付着させる積層工程とを包含することを特徴とするコンデンサ用電極シートの製造方法。
  8. Ti、Zr、Nb、Hf及びTaからなる群より選ばれる1種または2種以上のバルブメタルと、Alとからなる合金溶湯を霧状にする工程と、
    前記霧状の合金を、Al、Ti、Zr、Nb、Hf及びTaからなる群より選ばれる1種の金属を主成分とする箔状の芯材の少なくとも片面に付着させて積層シートを得る積層工程と、
    前記積層シートを圧延する工程とを包含することを特徴とするコンデンサ用電極シートの製造方法。
  9. 前記積層シートを圧下率2〜60%で圧延する請求項8に記載のコンデンサ用電極シートの製造方法。
  10. 前記積層工程において、前記霧状の合金を不活性ガス雰囲気中で芯材の少なくとも片面に吹き付けて付着させる請求項7〜9のいずれか1項に記載のコンデンサ用電極シートの製造方法。
  11. 前記積層工程において、前記霧状の合金を芯材の両面に同時に付着させる請求項7〜10のいずれか1項に記載のコンデンサ用電極シートの製造方法。
  12. Ti、Zr、Nb、Hf及びTaからなる群より選ばれる1種または2種以上のバルブメタルと、Alとからなる合金溶湯を霧状にする工程と、
    前記霧状の合金を、Al、Ti、Zr、Nb、Hf及びTaからなる群より選ばれる1種の金属を主成分とする箔状の芯材の片面に付着させ、この付着と同時に又は付着後に芯材の裏面に冷却ロールを接触させて冷却を行う積層工程とを包含することを特徴とするコンデンサ用電極シートの製造方法。
  13. Ti、Zr、Nb、Hf及びTaからなる群より選ばれる1種または2種以上のバルブメタルと、Alとからなる合金溶湯を霧状にする工程と、
    前記霧状の合金を、Al、Ti、Zr、Nb、Hf及びTaからなる群より選ばれる1種の金属を主成分とする箔状の芯材の片面に付着させ、この付着と同時に又は付着後に芯材の裏面に冷却ロールを接触させて冷却を行って積層シートを得る積層工程と、
    前記積層シートを圧延する工程とを包含することを特徴とするコンデンサ用電極シートの製造方法。
  14. 前記積層シートを圧下率2〜60%で圧延する請求項13に記載のコンデンサ用電極シートの製造方法。
  15. 前記積層工程において、前記霧状の合金を不活性ガス雰囲気中で芯材の片面に吹き付けて付着させる請求項12〜14のいずれか1項に記載のコンデンサ用電極シートの製造方法。
  16. Ti、Zr、Nb、Hf及びTaからなる群より選ばれる1種または2種以上のバルブメタルと、Alとからなる合金溶湯を霧状にして略下方に向けて噴射する一方、該噴射流に対して不活性ガスの気流を入射させることによって前記噴射流から霧状合金の分岐噴射流を生じせしめ、該分岐噴射流を、Al、Ti、Zr、Nb、Hf及びTaからなる群より選ばれる1種の金属を主成分とする箔状の芯材に吹き付けることによってアルミニウム芯材の少なくとも片面に前記霧状合金を付着させて積層シートを得ることを特徴とするコンデンサ用電極シートの製造方法。
  17. 前記得られた積層シートを圧下率2〜60%で圧延する請求項16に記載のコンデンサ用電極シートの製造方法。
  18. Ti、Zr、Nb、Hf及びTaからなる群より選ばれる1種または2種以上のバルブメタルと、Alとからなる合金溶湯を霧状にして略下方に向けて噴射する一方、該噴射流に対して不活性ガスの気流を略水平方向に入射させることによって前記噴射流から霧状合金の分岐噴射流を略水平方向に生じせしめ、該分岐噴射流を、Al、Ti、Zr、Nb、Hf及びTaからなる群より選ばれる1種の金属を主成分とする箔状の芯材であって略上下方向に搬送されている芯材に吹き付けることによって該芯材の少なくとも片面に前記霧状合金を付着させて積層シートを得た後、該積層シートを圧延することを特徴とするコンデンサ用電極シートの製造方法。
  19. 前記霧状合金を芯材の片面に付着させ、この付着と同時に又は付着後に芯材の裏面に冷却ロールを接触させて冷却を行って積層シートを得る請求項16〜18のいずれか1項に記載のコンデンサ用電極シートの製造方法。
  20. 前記不活性ガス気流の流速を350〜1000m/秒に設定する請求項16〜19のいずれか1項に記載のコンデンサ用電極シートの製造方法。
  21. 前記霧状合金を、15°〜90°の入射角度で芯材に吹き付ける請求項10、11、15〜20のいずれか1項に記載のコンデンサ用電極シートの製造方法。
  22. 前記合金溶湯として、Zr:5〜20原子%を含み、残部Al及び不可避不純物よりなる合金溶湯を用いる請求項5〜21のいずれか1項に記載のコンデンサ用電極シートの製造方法。
  23. 前記合金溶湯として、Nb:3〜20原子%を含み、残部Al及び不可避不純物よりなる合金溶湯を用いる請求項5〜21のいずれか1項に記載のコンデンサ用電極シートの製造方法。
  24. 前記合金溶湯の細流に対して噴射用気流を照射することによって前記合金溶湯を霧状にする請求項5〜23のいずれか1項に記載のコンデンサ用電極シートの製造方法。
  25. 前記芯材に付着させる霧状合金の平均粒径が0.5〜200μmである請求項7〜24のいずれか1項に記載のコンデンサ用電極シートの製造方法。
  26. 前記芯材として、Al箔、またはTi、Zr、Nb、Hf及びTaからなる群より選ばれる1種または2種以上のバルブメタルと、Alとからなる合金箔を用いる請求項7〜25のいずれか1項に記載のコンデンサ用電極シートの製造方法。
  27. 請求項5〜26のいずれか1項に記載の製造方法により得られた電極シートをエッチングした後、さらに化成処理を行って表面に誘電体皮膜を形成せしめることを特徴とする電解コンデンサ用陽極材の製造方法。
  28. 請求項27に記載の製造方法により製造された電解コンデンサ用陽極材。
  29. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の電極シートをエッチングした後、さらに化成処理を行って表面に誘電体皮膜を形成せしめることを特徴とする電解コンデンサ用陽極材の製造方法。
  30. 請求項29に記載の製造方法により製造された電解コンデンサ用陽極材。
  31. 請求項28または30に記載の陽極材を用いて構成された電解コンデンサ。
  32. 気流を発生させる気流発生装置と、
    該気流発生装置により発生する気流の進行方向に配置された支持体と、
    該支持体と前記気流発生装置の中間位置における上方に配置され、噴射孔が設けられた合金溶湯貯留槽と、を備えることを特徴とするコンデンサ用電極シートの製造装置。
  33. 前記気流発生装置は略水平方向への気流を発生させる装置である請求項32に記載のコンデンサ用電極シートの製造装置。
  34. 一対の圧延ロールを備えることを特徴とする請求項32または33に記載のコンデンサ用電極シートの製造装置。
  35. 前記合金溶湯貯留槽の噴射孔の下方位置に配置された遮蔽板を備える請求項32〜34のいずれか1項に記載のコンデンサ用電極シートの製造装置。
  36. 前記支持体として冷却ロールが用いられている請求項32〜35のいずれか1項に記載のコンデンサ用電極シートの製造装置。
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