JP5728135B2 - 凍結乾燥粒子製造用プロセスライン - Google Patents

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Description

発明の詳細な説明
本発明は凍結乾燥に関し、より詳細には、凍結乾燥ペレットをバルクウェア(bulkware)として製造することに関し、凍結乾燥ペレットを製造するプロセスラインは、液滴を生成し、その液滴を凍結凝固させてペレットを形成する噴霧チャンバと、ペレットを凍結乾燥する凍結乾燥器とを少なくとも備える。
凍結乾燥とは、冷凍乾燥としても知られており、例えば医薬品や、タンパク質、酵素、微生物などの生物由来物質や、一般に熱及び/又は加水分解の影響を受けやすい物質等、高品質製品を乾燥するプロセスのことである。凍結乾燥によって、氷晶を水蒸気へと昇華することにより、つまり、含有水分の固相から気相への直接遷移により、対象品の乾燥が施される。凍結乾燥は真空状態下で行われることが多いが、一般的には常圧下でも機能する。
医薬品や生物医薬品の分野において、凍結乾燥プロセスは、例えば、薬剤、医薬品有効成分(API)、ホルモン、ペプチド性ホルモン、モノクローナル抗体、血漿生成物又は血漿分画生成物、ワクチンを含む免疫学的組成物、治療剤、他の注射剤、及び一般的にこのプロセスを行わなければ所望の期間にわたって安定状態を保てない物質の乾燥を行うために用いることができる。凍結乾燥生成物内では、水分及び/又は他の揮発性物質は、生成物をバイアル又は他のコンテナに封入する前に除去される。医薬品や生物医薬品分野において、製造対象となる生成物は通常、滅菌性及び/又は封込状態を保持するようにパッケージされている。この乾燥生成物はその後、使用又は投与前に、適切な再構成媒体(例えば滅菌水や他の医薬品等級希釈剤)内に溶解させることによって再構成されてもよい。
凍結乾燥装置の設計原理は公知である。例えば、トレイ型凍結乾燥器は、(真空)乾燥チャンバ内に1つ以上のトレイ部又は棚部を備える。バイアルに生成物を充填し、それをトレイ上に配置することができる。充填済バイアルを備えたトレイを凍結乾燥器内に導入し、乾燥プロセスが開始される。
噴霧凍結と凍結乾燥とを組み合わせたプロセスシステムも公知である。例えば、米国特許第3601901号明細書は、凍結区画及び乾燥区画を有する真空チャンバを備えた、高度に統合された装置について説明している。凍結区画は、真空チャンバの上方向に突出した部分の頂部に噴霧ノズルを備える。噴霧された液体は霧状にされて急速に凍結され、凍結区画内を落下する多数の微小凍結粒子になって搬送アセンブリに到達する。搬送部は、乾燥区画内で凍結乾燥させるために、微小粒子を順次進ませる。微小粒子が搬送部の排出端に到達すると、微小粒子は凍結乾燥状態で下方向に落下して排出ホッパーに入る。
別の例では、国際公開第2005/105253号は、果汁、医薬品、栄養補助食品、茶、及びコーヒー用の凍結乾燥装置について説明している。液体物質を高圧ノズルで霧化して凍結チャンバに送り、当該物質を共融温度よりも低い温度に冷却することにより、当該物質内で液体の相変化を引き起こす。冷気の並流によって液滴を凍結する。この凍結滴を次に、冷気流によって真空ロックを介して真空乾燥チャンバへ空気圧送し、そこでさらに物質が当該チャンバ内で搬送されている時にエネルギー源にさらされることによって液体の昇華を促進する。
多くの生成物は、凍結乾燥の前に混合された2つ以上の異なる薬剤又は成分を含む組成物である。この組成物は所定の割合で混合され、その後凍結乾燥され、輸送のためにバイアルに充填される。組成物の混合比をバイアル充填後に変えることは、現実的には実行不可能である。一般的な凍結乾燥処理手順では、混合・充填・乾燥プロセスは通常は分離できない。
国際公開第2009/109550号は、補助剤を含有するワクチン組成物を安定化するプロセスを開示している。所望に応じて、抗原の乾燥物を補助剤の乾燥物から分離し、その後、この2つの成分を合わせて充填する前に両成分を混合するか、又は、それぞれの成分を順次充填することを提案している。具体的には、抗原又は補助剤のいずれかを含むマイクロペレットをそれぞれ別個に生成する。次に、抗原マイクロペレットと補助剤マイクロペレットを、バイアルに充填する前に混合するか、又は、特に混合又は充填時に所望の混合比を得るように直接充填する。この方法は、配合を各成分について個別に最適化できるため、組成物全体の安定性をさらに向上させるとされている。互いに分離された固体状態であることは、たとえ高めの温度環境であっても、保管期間を通じて異なる成分の間で相互作用が起こることを回避するとされている。
医薬品や生物医薬品の分野における生成物は、多くの場合閉鎖状態下で、つまり、滅菌状態及び/又は封込状態下で製造しなければならない。滅菌状態での製造に適したプロセスラインは、生成物に汚染物質が入り込めないように設計されなければならない。同様に、封込状態での製造に適したプロセスラインは、生成物やその成分、及び副原料がプロセスラインに残ることも、環境に入ることもできないように構成されなければならない。
閉鎖状態での製造に適したプロセスラインの技術として、2つの手法が知られている。第1の手法は、プロセスライン全体又はその部品/プロセスラインに含まれる装置を少なくとも1つのアイソレータ内に配置することを含み、アイソレータとは、その内部と周囲環境とを互いから隔てるとともに内部の規定された条件を維持する装置である。第2の手法は、所望のプロセス機能を全て実行するように構成されるとともに高度に統合された装置を1つのハウジング内に統合することによって通常は実現される、滅菌性及び/又は封込状態を提供する統合プロセスシステムを開発することを含む。
第1の手法の一例として、国際公開第2006/008006号は、ペレット化された生成物の滅菌凍結、凍結乾燥、保管、及び分析を行うプロセスを説明している。このプロセスは、生成物の液滴を凍結してペレットを生成し、そのペレットを凍結乾燥し、その後に生成物を分析してコンテナに装入することを含む。より詳細には、凍結トンネル部内で凍結されたペレットを生成して該ペレットを乾燥チャンバへ誘導し、ペレットが複数のペレット担持面上で凍結乾燥される。凍結乾燥後、ペレットを保管コンテナへと取り出す。ペレット化及び凍結乾燥を行うプロセスは、アイソレータ内部に設けられた滅菌領域で行われる。充填済みの保管コンテナは保管分析部へ移送される。最終充填の場合、保管コンテナは充填ラインを含む別の滅菌アイソレータ領域へ移送され、そこでコンテナの中身がバイアルに移され、該バイアルは充填後にシールされて、最終的に隔離された充填ラインから取り出される。
プロセスラインをボックス、つまり1つ以上のアイソレータに入れることは、滅菌状態での製造を保証するための正攻法であるように思える。しかしながら、このようなシステム及びその作動は、各プロセス部の寸法が大きくなり、これに対応して必要なアイソレータの寸法も大きくなり、ますます複雑で高コストになる。これらのシステムの洗浄及び滅菌を行うには、各製造工程が終わるごとに、プロセスラインのみならずアイソレータも洗浄・滅菌する必要がある。2つ以上のアイソレータが必要とされる場合、隔離された領域同士の間には接続部があり、当該接続部のために、生成物の滅菌状態を保護するためのさらなる労力が必要になる。ある時点で、各プロセス装置及び/又はアイソレータは、標準的な装置からはもはや実現不可能になり、専用に開発しなければならなくなり、さらに複雑で高コストになってしまう。
第2の手法の一例は、閉鎖状態で製造するプロセスラインを提供すること、すなわち、専用に構成され、かつ高度に統合されたシステムを提供することであり、上述の米国特許第3601901号明細書によって挙げられている。米国特許第3601901号明細書によれば、凍結区画と乾燥区画は単一の真空チャンバ内に形成される。このような手法は一般的に標準的な装置の使用を排除してしまう、つまり、プロセス設備はそれ自体が高コストになってしまう。さらに、様々な処理機能を高度に統合して実行するため、通常はシステム全体が1つの特定のモード、例えば、製造工程中、又は洗浄や滅菌といった保守モードになり、プロセスラインの柔軟性が制限されてしまう。
上記に鑑み、本発明の基礎となる目的は、閉鎖状態下で製造された粒子を含む凍結乾燥粒子を製造するためのプロセスライン及びこれに対応するプロセスを提供することである。本発明の別の目的は、現在利用可能なプロセスラインと比較してより経済的なプロセスラインを提供することである。本発明のさらに別の目的は、例えば、製造時間がより短い、プロセスラインの全般的な作動がより効率的である、かつ/又は、システムが順次製造及び/又は並列製造、保守、洗浄、及び滅菌等の作動のためにより柔軟に構成可能である、というように柔軟に適応可能なプロセスラインを提供することである。
本発明の一実施形態によれば、上述の目的の1つ以上は、閉鎖状態下で凍結乾燥粒子を製造するプロセスラインによって達成され、プロセスラインは、少なくとも以下の別個の装置、すなわち(1)液滴を生成し、その液滴を凍結凝固させて粒子を形成する噴霧チャンバと、(2)粒子を凍結乾燥するバルク凍結乾燥器とを備える。噴霧チャンバから凍結乾燥器へ生成物移送を行うために、移送部が設けられている。粒子の製造を端から端までの閉鎖状態下で行うために、各装置と移送部はそれぞれ、閉鎖された状態での作動を行うように別個に構成され、噴霧チャンバは、任意の冷却システムから液滴を分離するように構成される。
粒子は、例えばペレット及び/又は粒剤からなり得る。本明細書で用いられている「ペレット」という語は、好ましくは概ね球形/丸形の傾向がある粒子を指すとして理解されてもよい。しかしながら、本発明は、他の粒子又は微粒子(すなわちマイクロメートルレベルの粒子)、例えば不規則形状の粒剤又は微粒剤(ここで微粒剤は少なくとも主寸法がマイクロメートルレベルである)等も同様に適用可能である。大きさがマイクロメートルレベルのペレットはマイクロペレットと称されている。1つの例によれば、プロセスラインは、約200〜約800マイクロメートル(μm)の範囲から選択した平均直径値を有する、基本的に又は主として丸形であり、かつ、選択可能な粒度分布、好適には選択した値から約±50μmである狭い粒度分布を有する凍結乾燥マイクロペレットを製造するように構成され得る。
「バルクウェア」という語は、広くは互いに接触する粒子の系又は複数の粒子を指すものとして理解され得る。すなわち、当該系は、複数の粒子、微粒子、ペレット、及び/又はマイクロペレットを含む。例えば、「バルクウェア」という語は、生成物の流れの少なくとも一部を構成する大雑把な量のペレット、例えばプロセス装置やプロセスラインにて処理される1バッチ分の生成物を指してもよく、バルクウェアは、プロセス装置又はプロセスライン内で粒子/ペレットを移送又は搬送するためのバイアル、コンテナ、もしくは他の受取容器内に充填されていないという意味で大雑把な量である。同様のことが、名詞あるいは形容詞「バルク」を使用する際にも当てはまる。
本明細書で用いられているバルクウェアは、通常は、1人の患者用の(二次又は最終)包装又は服用量を超える量の粒子(ペレット等)を指す。代わりに、バルクウェアの量は一次包装に関連するものであってもよく、例えば、製造工程は、1つ以上の中間バルクコンテナ(IBC)を充填するのに十分なバルクウェアの製造を含んでいてもよい。
本発明の装置及び方法を用いて噴霧及び/又は粒子化するのに適した流動性物質には、液体及び/又は例えば約300mP・s(ミリパスカル秒)より低い粘度を有するペーストを含む。本明細書で用いられる場合、噴霧/粒子化及び/又は凍結乾燥を行うために考えられる種々のプロセスラインに投入する材料を説明する目的において、「流動性物質」という語は「液体」という語と置換可能である。
本発明に係る技術とともに使用するのに適した物質は、流動性を有し、かつ、霧化及び/又は粒子化が可能である任意の物質とすることができる。さらに、当該物質は凝固及び/又は凍結可能でなくてはならない。
「滅菌」(「滅菌状態」)という語及び「封込」(「封込状態」)という語は、特定の場合に対して適用可能な規制基準が定めるものとして理解される。例えば、「滅菌」及び/又は「封込」は、「医薬品の製造管理及び品質管理に関する基準(GMP)」の要件に従って定義されるものとして理解することができる。
「装置」は、本明細書では特定のプロセス工程を行う設備の1ユニット又は構成要素として理解される。例えば、噴霧チャンバもしくは噴霧凍結器は、液滴を生成しその液滴を凍結凝固することにより粒子を形成するプロセス工程を行い、凍結乾燥器は,凍結粒子を凍結乾燥するプロセス工程を行う、などである。
また、本明細書では、端から端までの閉鎖状態下で粒子を製造するプロセスラインは、滅菌状態及び/又は封込状態下において液体をプロセスラインに供給する手段を必ず含んでいなければならず、さらに滅菌状態及び/又は封込状態下において凍結乾燥粒子を排出する手段を1つ以上含んでいなければならないことが理解される。
一実施形態において、1つ以上の移送部は、2つ、もしくはそれ以上の装置を永久的に相互接続して、端から端までの閉鎖状態下で粒子を製造する統合プロセスラインを構成している。一般に、凍結乾燥粒子を閉鎖状態下で製造するプロセスラインの種々の装置は、1つ以上の移送部によって互いに接続(例えば永久的に接続)されている別々の装置として設けられ得る。個々の移送部は、2つ以上の装置の間での永久的な接続を、例えばそれぞれの装置を互いに機械的に、強固に、かつ/又は固定して接続又は接合することによって行っていてもよい。移送部は一重壁構造も二重壁構造も可能であり、後者の場合、外壁は、プロセス装置同士の永久的な相互接続を行ってもよく、例えば、外壁によって密閉された処理体積部内で定義された処理条件を展開してもよい。一方、内壁は、プロセス装置同士を永久的に相互接続していても、していなくてもよい。例えば、内壁は、処理体積部内部で、生成物移送の場合にのみ装置間を接続する管を形成してもよい。
好適な実施形態では、噴霧チャンバや凍結乾燥器等のプロセス装置の各々は、閉鎖された作業工程を行うように別個に構成されている。例えば、噴霧チャンバは滅菌作業工程を行うように個別に構成可能であり、これとは無関係に、凍結乾燥器は滅菌作業工程を行うように個別に構成可能である。同様に、プロセスラインに含まれる他のいずれの装置も、閉鎖状態下での作業工程を行うように個別に構成又は最適化することができる。各装置に関して、1つ以上の移送部の各々もまた、閉鎖状態下での作業工程を行うように個別に構成可能であり、これは、各移送部が、移送部を通過する生成物移送の間に、及び装置から移送部内への移動、そして移送部から別の装置内への移動において、滅菌性及び/又は封込状態を保持もしくは保護するように構成可能であることを意味する。
移送部は、2つの接続された装置のうちの少なくとも一方が、プロセスラインの一体性に影響を与えることなく、他方の装置から分離された閉鎖状態下で作動可能であるように、接続された2つの装置を作動可能な状態で互いから分離する手段を備えていてもよい。
接続された2つの装置を作動可能な状態で分離する手段は、バルブ、例えば真空気密バルブ、真空ロック、及び/又は装置を互いに密封可能に分離することができる要素を含んでいてもよい。例えば、作動可能な状態での分離とは、分離された装置の間に閉鎖状態、すなわち滅菌性及び/又は封込状態が確立されていることを意味し得る。作動可能な状態での分離とは関係なく、プロセスラインの一体性は維持されるべきである。つまり、移送部を介した装置間の永久的な接続は影響を受けない。
本発明の様々な実施形態によれば、プロセス装置のうちの少なくとも1つ及び移送部のうちの1つは、密閉された処理体積部内部において所定の処理条件(つまり温度、圧力、湿度等といった物理的又は熱力学的条件)を提供するように構成された隔壁を備えていてもよく、隔壁は、処理体積部とプロセス装置の環境とを互いから隔てるように構成される。隔壁が管や同様の「内壁」等の処理体積部内で密閉された別の構造を備えているかどうかにかかわらず、隔壁は両機能を同時に実現しなければならない。両機能とは、すなわち、隔壁は、処理体積部内で所望の処理条件を維持することに加えて、従来のアイソレータの機能も同時に持ち合わせなくてはならない。したがって、本発明のこれらの実施形態に係るプロセスラインは、追加的なアイソレータを必要としない。従来のアイソレータは、通常、本発明に係るプロセス装置での使用には適していない。ある実施形態では、アイソレータの少なくとも壁部は、内部で所望の処理条件を同時に確保できるように構成されており、これによりアイソレータの内部を「処理体積部」として画定している。同様に、従来の標準的な装置は、本発明に係るプロセス装置として使用するには適していないであろう。それは、内部で処理体積部を画定する壁が、少なくとも、処理体積部の隔離とプロセス装置の環境からの分離とを同時に確保できるように構成されていなければならないからである。
一例では、本発明に係る移送部は、閉鎖された作業工程を可能にするためにプロセス装置同士を永久的に、又は非永久的に相互接続する隔壁を備えていてもよい(つまり、少なくとも接続された装置間での生成物移送を含むプロセス段階の間、この接続は定位置にあってもよい)。隔壁は、処理体積部(例えば滅菌状態であってもよい)等の内部容積を、移送部が一部分をなすプロセスラインの環境(滅菌状態にしなくてもよく、する必要もない)等の外部容積から隔てていてもよい。この点において、隔壁は同時に、処理体積部内部における所望の処理条件の維持を可能にしている。「処理条件」という語は、処理体積部内の温度、圧力、湿度等を指すためのものであり、プロセス制御には、所望のプロセス計画、例えば所望の温度プロファイル及び/又は圧力プロファイルの時間系列に従って、処理体積部内部でこのような処理条件を制御又は実行することを含んでいてもよい。「閉鎖状態」(滅菌状態及び/又は封込状態)もまたプロセス制御の対象であるが、本明細書ではこれらの状態は、多くの場合で明確に、そして上述の他の処理条件とは別に説明されている。
さらに別の実施形態において、移送部は、処理体積部内部で延在し、生成物移送を実行する管等の搬送機構を備えていてもよい。このような実施形態では、移送部は「二重壁」構造を有し、外壁は隔壁を構築し、内壁は管を構築する。この二重壁構造の移送部は、従来のアイソレータに含まれる管とは、隔壁が処理体積部内で所望の処理条件を可能にするように構成されている点で異なる。永久的な接続の場合、隔壁がプロセス装置同士を永久的に相互接続可能である一方で、内壁(管等)は永久的に定位置にあってもよく、なくてもよい。例えば、管は、接続された凍結乾燥器内、例えばそのドラム内へ延びていてもよい。この場合、凍結乾燥器/管の挿入が完了するとすぐに、凍結乾燥器/管から管が取り出されてもよい。このような構造にもかかわらず、閉鎖された作動条件は、外壁(隔壁)によって維持することができる。
プロセス装置又は移送部の隔壁は、従来のアイソレータとして機能するように構成されており、さらに同時に本発明に係る処理体積部を提供するために、所望の温度領域及び/又は圧力領域等の供給・維持を含むがこれらに限定されない複数の処理条件に適合させなければならない。例えば、GMPの要件等の規定に従って、滅菌状態及び/又は封込状態が実施され/維持されていることを判定するために、検知システムを使用することも可能である。別の例として、効率的な洗浄及び/又は滅菌(例えば,「定置洗浄(CiP)」及び/又は「定置滅菌(SiP)」)のため、異物混入/汚染しやすく洗浄/滅菌しにくい傾向にあり得る重要な領域をできる限り避けるためにプロセス装置/移送部の隔壁が設計されるという要件が存在してもよい。さらに別の例では、プロセス装置/移送部が、上述の特定例の移送部にて説明した「内壁」又は管といった内部構成要素の効率的な洗浄及び/又は滅菌を行うように特別に構成されるという要件が存在してもよい。従来のアイソレータでは、このような特徴の全てが満たされるわけではない。
噴霧チャンバ、凍結乾燥器、及び必要に応じてさらなる装置を含むプロセス装置と、これらの装置を接続する1つ以上の移送部とによって、生成物の滅菌性を端から端まで保護する統合プロセスラインを構成可能である。これに加えて、あるいはこれに代えて、プロセス装置及び移送部は、生成物の端から端までの封込を行う統合プロセスラインを構成可能である。
噴霧チャンバの各実施形態は、液体から液滴を生成し、その液滴を凍結凝固して粒子を形成するように構成された任意の装置を備えることができ、粒子は狭い粒度分布を有することが好ましい。液滴を生成する装置の例として、超音波ノズル、高周波ノズル、回転式ノズル、2成分(二元)ノズル、流体ノズル、マルチノズルシステム等が含まれるが、これらに限定されない。凍結は、チャンバ、タワー、又はトンネル内を液滴が重力によって落下することにより実現できる。噴霧チャンバの一例には、粒子化チャンバ又はタワー等の粒子化装置、霧化チャンバ等の霧化装置、噴霧/霧化及び凍結設備等が含まれるが、これらに限定されない。
本発明の一実施形態によれば、噴霧チャンバは、生成物を任意の冷却システムから分離するように構成される。生成物は、気体媒体又は液体媒体を含む、任意の一次循環冷却/凍結媒体又は流体とは分離された状態に保持され得る。この実施形態の一変形例によれば、噴霧チャンバの内部容積は、窒素又は窒素/空気混合ガス等の、任意で滅菌状態の、非循環媒体と、液滴を凍結する唯一の冷却要素としての、温度制御された、つまり冷却された内壁とを、向流式又は並流式の冷却流を回避できるように備えている。
本発明の一実施形態によれば、凍結乾燥器は、閉鎖状態下で、分離された作業工程(つまり、他のプロセス装置の作動又は非作動とは別個に行う作業工程、又は異なる作業工程)を行うように構成可能であり、分離された作業工程は、粒子の凍結乾燥、凍結乾燥器の洗浄、及び凍結乾燥器の滅菌のうちの少なくとも1つを含む。
プロセスラインの一実施形態において、凍結乾燥器は、閉鎖状態下で生成物を最終受取容器へ直接排出するように構成可能である。受取容器は、次の最終配合への混合、最終受取容器への充填、さらなる処理を行うために生成物を一時的に貯蔵又は保管する中間バルクコンテナ(IBC)等のコンテナを備えていてもよく、又は、受取容器は最終的に充填するバイアル等の最終受取容器を備えていてもよく、かつ/又は、受取容器はサンプリング用のサンプル容器を備えていてもよい。後に続く生成物の別の処理もまた可能であり、かつ/又は、受取容器はさらに別の保管要素を備えていてもよい。この実施形態の一変形例によれば、凍結乾燥器は、生成物の滅菌性を保護した状態で、生成物を最終受取容器へ直接排出するように構成可能である。凍結乾燥器は、生成物の滅菌状態及び/又は封込状態を保護した状態で、受取容器を接続又は接続解除することが可能な接続機構を備えていてもよい。
統合プロセスラインは、噴霧チャンバ及び凍結乾燥器に加えて、さらなる装置として、閉鎖状態下で、生成物のプロセスラインからの排出、生成物サンプルの取り出し、及び/又は生成物の加工のうちの少なくとも1つの機能を行うように構成されている生成物処理装置等を備えていてもよい。噴霧チャンバと凍結乾燥器とを永久的に接続する移送部(通常は1つ以上の移送部)に加えて、凍結乾燥器から生成物処理装置へ生成物を移送するために、追加の移送部(通常は1つ以上の移送部)を設けることが可能であり、端から端までの閉鎖状態で粒子を製造するために、追加の移送部と生成物処理装置の各々は、閉鎖された作業工程を行うように別個に構成されている。追加の移送部は、生成物処理装置が端から端までの閉鎖状態下での粒子製造を行う統合プロセスラインの一部を構成可能であるように、凍結乾燥器を生成物処理装置に対して永久的に接続可能である。
いくつかの実施形態では、噴霧チャンバは、生成物を凍結凝固させる任意の冷却システムから生成物の流れを分離するように構成される。これに加えて、あるいはこれに代えて、噴霧チャンバは、液滴を凍結凝固させるための少なくとも1つの温度制御された壁を備えていてもよい。噴霧チャンバは、必要に応じて、二重壁構造の噴霧チャンバであってもよい。
凍結乾燥器は、真空凍結乾燥器とすることができ、つまり、真空下で作業工程を行うように構成可能である。これに加えて、あるいはこれに代えて、凍結乾燥器は、粒子を受け取るための回転式ドラムを備えていてもよい。
統合プロセスラインの1つ以上の移送部の少なくとも1つは、接続されている装置に対して永久的かつ機械的に取り付け可能である。プロセスラインの1つ以上の移送部の少なくとも1つは、重力による生成物移送を含む生成物の流れが起こるように構成可能である。しかしながら、本発明は、プロセスラインを通過する生成物の移送を、重力作用のみによって行うことに限定されない。実際に、ある実施形態では、各プロセス装置、そして特に移送部は、搬送要素、オーガー要素等のうちの1つ以上を使用することによって、プロセスライン中の生成物の移送を機械的に行うように構成される。
プロセスラインの移送部の1つ以上は、少なくとも1つの温度制御された壁を備えていてもよい。統合プロセスラインの1つ以上の移送部の少なくとも1つは、二重壁を備えていてもよい。これに加えて、あるいはこれに代えて、プロセスラインの1つ以上の移送部の少なくとも1つは、少なくとも1つの冷却された管を備えていてもよい。凍結乾燥器が回転式ドラムを備えている場合、噴霧チャンバと凍結乾燥器とを接続する移送部は、回転式ドラム内へ突出していてもよい。例えば、移送部の移送管はドラム内へと突出していてもよく、移送部に含まれる(移送)管は、生成物を搬送するように、もしくは生成物の流れ、つまり、例えばあるプロセス装置から別のプロセス装置へといったプロセス装置間での生成物移送を実現するように構成されている構成要素として一般的に理解すべきものである。
プロセスラインは、作動可能な状態での分離、及び、プロセスラインの少なくとも2つのプロセス装置のうちの1つが行う後続の分離された作業工程を制御するように構成されるプロセス制御要素を備えていてもよい。これらの実施形態のうちのあるものでは、プロセス制御要素は、移送部に配置されて装置同士を分離するバルブや同様のシール要素等の分離要素を制御するモジュール、装置のうちの少なくとも1つによって提供される少なくとも1つの処理体積部内において閉鎖状態(例えば滅菌状態又は封込状態)が確立されているかどうかを判定するモジュール、及び1つの分離されたプロセス装置に関連したプロセス制御設備を選択的に制御するモジュール、のうちの1つ以上を備える。
特定の実施形態において、統合プロセスライン全体(又はその一部)はCiP及び/又はSiPを行うように構成可能である。ノズル、蒸気導入点等の利用を含むがこれらに限定されない、洗浄媒体及び/又は滅菌媒体を導入する導入点を、装置全体及び/又はプロセスラインの1つ以上の移送部にわたって設けることができる。例えば蒸気導入点は、蒸気を使用したSiPを行うために設けることができる。これらの実施形態のうちのいくつかにおいては、導入点のうちの全てもしくはいくつかは、1つの洗浄媒体及び/又は滅菌媒体の貯蔵部/生成部に接続される。例えば、一変形例では、全ての蒸気導入点が、任意の組み合わせで1つ以上の蒸気発生部に接続される。例えば,厳密に1つの蒸気発生部がプロセスライン用に設けられていてもよい。例えば機械的な磨き洗浄が必要な場合、このことは、例えばロボットアーム等の、対応して適応するように構成されたロボットを設けることによって、CiP概念内に含まれ得る。
本発明の別の態様によれば、閉鎖状態下で凍結乾燥粒子を製造するプロセスが提案されており、該プロセスは、上記で概略を説明したようなプロセスラインによって実行される。該プロセスは、少なくとも、噴霧チャンバ内で液滴を生成して、該液滴を凍結凝固させて粒子を形成するステップと、粒子を閉鎖状態下で噴霧チャンバから移送部を介して凍結乾燥器へ移送するステップと、凍結乾燥器内で粒子をバルクウェアとして凍結乾燥するステップとを含む。端から端までの閉鎖状態下で粒子を製造するために、装置及び移送部の各々は閉鎖状態下で別個に作動する。凍結乾燥器への生成物移送は、必要に応じて、噴霧チャンバ内での液滴の生成及び凍結凝固と並行して行うことができる。
本プロセスはさらに、噴霧チャンバ内でのバッチ製造と凍結乾燥器への生成物移送の完了後に、噴霧チャンバと凍結乾燥器とを作動可能な状態で分離するさらなるステップを含んでいてもよい。これに加えて、あるいはこれに代えて、本プロセスは、噴霧チャンバと凍結乾燥器とを作動可能な状態で分離して、分離した装置の一方にCiP及び/又はSiPを行うステップを含んでいてもよい。噴霧チャンバと凍結乾燥器とを作動可能な状態で分離するステップは、2つの装置を接続する移送部(通常は1つ以上の移送部)内で真空気密バルブを制御することを含んでいてもよい。
本発明の様々な実施形態は、本明細書にて説明されている効果のうちの1つ以上を提供する。例えば、本発明は、閉鎖状態下で凍結乾燥粒子を製造するプロセスラインを提供する。プロセスライン全体をセパレータ又はアイソレータ内に入れる必要が回避される一方で、滅菌状態及び/又は封込状態での生成物処理が実施可能である。換言すれば、例えば滅菌状態下で作業工程を行うように構成された本発明に係るプロセスラインは、滅菌されていない環境でも作動可能である。したがって、アイソレータを使用することに関連するコストや複雑さを回避できる一方で、滅菌状態及び/又は封込の要件、例えばGMPの要件にも適合している。例えば、アイソレータ内部で滅菌状態がまだ維持されているかどうかを一定の時間間隔(例えば1時間ごと、又は数時間ごと)で検査するという分析的な要件が存在する場合がある。このようなコストのかかる要件を回避することにより、製造コストを大幅に減らすことができる。
本発明の一実施形態によれば、噴霧チャンバや凍結乾燥器等のプロセスラインのプロセス装置の各々、及び、閉鎖状態下で装置間での生成物の流れを実現するために装置同士を接続する移送部は、閉鎖された状態で作動するように別個に構成される。各装置/移送部は、閉鎖された作動状態を実現、保護及び/又は維持するために、個別に構成又は最適化することができる。
本発明の様々な実施形態によれば、統合プロセスラインにおいて、例えば、粒子化される液体をプロセスラインへ導入するところから粒子をライン外へ排出するまで、生成物の流れは装置間において接続部のない状態で進む。ここで「接続部のない」とは、中断のない生成物の連続的な流れを説明しているものとして理解されるべきであり、中断とは、例えば、2つ以上のアイソレータ内に収容されるプロセスラインでは必要とされるであろう、生成物の1つ以上の中間容器への取り出し、中間容器の移送、そして中間容器からの再投入等である。
本発明の実施形態は、全プロセス機能を1つの装置内で実施するという高度統合システム構想の難点のいくつかを回避する。本発明は、柔軟性の高いプロセスライン作業を可能にする。移送部は、接続される1つ以上の装置を作動可能な状態で分離するように構成されており、そのため、それぞれの装置の作業モードを別々に制御することが可能である。例えば、1つの装置が粒子製造の作業を行っている間に、別の装置では例えば水洗、洗浄、又は滅菌等の保守作業が行われる。作動可能な状態での分離が実現できれば、工程中において関連プロセス及び/又は生成物パラメータを制御できる。
これに加えて、あるいはこれに代えて、本発明に係るプロセスラインの実施形態は、全体で、又は部分ごとに(装置レベルに至るまで)、連続モード、半連続モード、もしくはバッチモードで作動可能である。例えば、(準)連続式での粒子化プロセスを行った結果、生成物の連続的な流れは凍結乾燥器へ入っていくが、凍結乾燥器は、受け取った生成物の乾燥を今度はバッチモードの作業で行うように設定される。異なる装置の各作業工程は分離可能であるため、プロセスラインの制御も同様に呼応して柔軟性があることが好ましい。上記の例に沿って、凍結乾燥器は粒子化プロセスの作業と並行して作動してもよく、あるいは、粒子化プロセスが完了した後にのみ作動を開始してもよい。一般に、プロセスライン又はその一部について構成されたそれぞれのモードに関係なく、「端から端までの閉鎖状態」が本発明に従って提供される。換言すれば、生成物の処理がプロセスライン全体を通じて連続モード、半連続モード、もしくはバッチモードの任意の組み合わせのいずれで行われているかに関係なく、「端から端までの」での滅菌性の保護及び/又はプロセスの封込が提供される。
本発明に係るプロセスラインのある好適な実施形態は、異なるプロセス装置同士のさらなる接続解除を可能にする。例えば、噴霧チャンバと凍結乾燥器とを接続する移送部は、少なくとも1つの一時保管要素を備えていてもよい。これにより、噴霧チャンバからの連続的な生成物の流れを一時的保管要素で終了することができる。前に行われるバッチが凍結乾燥器から取り出された後にのみ、もしくはその他の状態で、凍結乾燥器が一時的保管要素に収集・保管したバッチを処理する準備が整った後にのみ、一時的に保管要素に収集・保管した生成物を凍結乾燥器へ移送できるように、一時的保管要素が凍結乾燥器に向かって開放される。よって、このような一時的保管要素によって、バッチサイズでの制御(定義、制限等)も可能になる。
別々のプロセス装置は、(任意で端から端まで)閉鎖状態下で作動可能であるが、例えば効率、堅牢性、信頼性、物理的なプロセス、又は生成物パラメータ等について別個に最適化することができる。個々のプロセスステップは別個に最適化可能である。トレイ方式の凍結乾燥の変形例を含む高度に統合化された単一装置のプロセス「ライン」内での従来の凍結乾燥と比較して非常に高速の乾燥プロセスを実現するために、例えば、凍結乾燥プロセスは、回転式ドラム式の凍結乾燥器を用いることによって最適化することができる。バルクウェアの凍結乾燥器を用いることにより、専用のバイアル、容器、又は他のコンテナ類を用いる必要がなくなる。数多くの従来の凍結乾燥器では、この特殊な凍結乾燥器に対して特別に構成されたコンテナ(バイアル等)が必要とされる。例えば、水蒸気の通過を阻止する特別なストッパーが必要になることもある。本発明の実施形態の場合、このような特別な補助器具は必要ない。
本発明によって、プロセスラインを異なる用途に簡単に適応させることが可能になる。よって、別個のプロセス装置(閉鎖状態下で製造するように構成可能)を本発明に従って使用可能である。ある実施形態では、装置同士は、移送部を用いて永久的に相互接続可能である。このことが、滅菌状態及び/又は封込状態でバルクウェア(例えばマイクロペレット)製造を行うための、コスト効率の高いプロセスライン設計を可能にする。閉鎖状態下での作業を行うように予め全体が構成されている、例えば噴霧チャンバと凍結乾燥装置とを含むプロセス装置の「構築キット」を提供すること、及び、任意の特定の用途のために所望に応じてこれらの装置を組み合わせることが可能である。
例えば、ビン又はコンテナ内の生成物を1つのアイソレータから次のアイソレータへ移動させなければならない時に通るゲートについて教示する国際公開第2006/008006号と比較して、本発明は、装置の間にある接続部がビン又はコンテナ内の生成物を中間移送する必要がなく、移送部が装置間の生成物の流れを邪魔せずに作動可能であるか、あるいはプロセスラインの一体性に影響を与えずに装置同士を分離するように作動可能であるように、生成物の流れに対して端から端まで気密的に閉鎖状態となる特有のプロセスラインを提供する。
特定の実施形態においては、一旦所望の装置を組み立てて、1つ以上の移送部を用いて装置同士を永久的に相互接続すると、プロセスラインの機械的及び/又は構造的一体性を壊す必要がない。例えば、閉鎖されたプロセスラインの各装置及び移送部は、自動水洗、自動洗浄、及び/又は自動滅菌を定置で行う(WiP、CiP及び/又はSiP)ように容易に構成可能であり、これにより、プロセスラインの2つ以上の部分を分解することも含め、手作業で洗浄を行う必要がなくなる。
本発明に係るプロセスラインは、凍結乾燥粒子をバルクウェアとして効率的に製造することを可能にする。一実施形態において、プロセスラインの始まりにおいて液体を導入し、プロセスラインの終わりにおいて滅菌状態の乾燥粒子を収集する。これにより、滅菌状態の凍結乾燥され、均一に調整された(微)粒子をバルクウェアとして製造することが可能となり、得られた生成物を易流動性で、無塵かつ均質なものとすることができる。したがって、得られた生成物は優れた処理特性を備えており、液体とは不相溶であるか、あるいは短時間しか安定していないために、従来の凍結乾燥技術には適さない可能性のある他の成分とも混合可能である。
したがって、本発明によって、投薬形態での最終充填をその前の乾燥プロセスから分離することが可能になるため、要求に応じた充填及び/又は要求に応じた薬剤投入が実行できる。なぜならば、時間のかかるバルクウェア製造をAPIの充填及び/又は特別な薬剤投入の前に行えるからである。よって、コストを削減でき、特有の要件をより容易に満たすことができる。例えば、特定の実施形態において、最終仕様が異なることで追加の液体充填ステップやそれに続く乾燥ステップが要求されないため、異なる充填レベルを容易に実現できる。
様々な実施形態によれば、滅菌された処理を行うように構成されたプロセスラインでは、生成物を冷却媒体(例えば液体窒素又は気体状窒素)と直接接触させる必要がない。例えば、噴霧チャンバは、生成物の流れを一次冷却システムから分離するように構成可能である。その結果、滅菌状態の冷却媒体を必要としない。ある特定のプロセスラインをシリコーンオイルを用いずに作動させることが可能である。
本発明は、凍結乾燥に適した数多くの生成物/組成物を製造するプロセスラインに適用可能である。これには例えば、加水分解し易い任意の物質を含み得る。好適な液剤には、ワクチン、治療剤、抗体(例えばモノクローナル抗体)、抗体部分及び抗体断片、他のタンパク質系API(例えばDNA系API、及び細胞/組織物質)、経口固体投薬形態用API(例えば難溶解性/低生体利用効率API)、高速分散性又は高速溶解性経口固体投薬形態(例えばODT、経口分散性錠剤)、及びスティック充填の適応薬(stick−filled presentation)等を含む免疫学的組成物が含まれるが、これらに限定されない。
本発明のさらなる態様及び効果は、各図に示された特定の実施形態の以下の説明から明らかになるであろう。
図1は、本発明に係るプロセスラインにおける生成物の流れの一実施形態の概略図である。 図2aは、本発明に係るプロセスラインの構成的なモードの第1の実施形態の概略図である。 図2bは、本発明に係るプロセスラインの構成的なモードの第2の実施形態の概略図である。 図2cは、本発明に係るプロセスラインの構成的なモードの第3の実施形態の概略図である。 図3は、本発明に係るプロセスラインの一実施形態を模式的に示している。 図4は、図3の粒子化タワーの切欠拡大図である。 図5は、本発明に係る移送部の一実施形態を示す。 図6は、本発明に係る排出ステーションの一実施形態を示す。 図7aは、本発明に係るプロセスラインの作業工程の第1の実施形態を示すフローチャートである。 図7bは、本発明に係るプロセスラインの作業工程の第2の実施形態を示すフローチャートである。
図1は、閉鎖状態104下で凍結乾燥ペレットを製造するためにプロセスライン102を通過すると想定される生成物の流れ100を模式的に示している。液体供給部(LF)は、液体を粒子化チャンバ/タワー(PT)に供給し、そこで該液体について液滴生成と凍結凝固が行われる。結果として生じた凍結ペレットは、次に第1移送部(1TS)を介して凍結乾燥器(FD)に移送され、凍結滴が凍結乾燥される。凍結乾燥後、製造されたペレットは第2移送部(2TS)を介して排出ステーション(DS)へ移送される。排出ステーション(DS)は閉鎖状態下で最終受取容器106への充填を行い、容器106はその後プロセスラインから取り出される。
閉鎖104は、生成物の流れ100がプロセスライン102の入口から出口まで閉鎖状態下で流れること、つまり、生成物は滅菌状態及び/又は封込状態下で保持されていることを示すためのものである。好適な実施形態において、プロセスラインは、アイソレータ(その役割は、線100を環境110から分離する点線108で示した通りである)を使用せずに閉鎖状態を提供する。代わりに、閉鎖104は生成物の流れ100を環境110から分離し、閉鎖104(閉鎖状態)は、プロセスライン102の装置及び移送部の各々に対して個別に実施される。さらに、端から端まで滅菌性及び/又は封込を保護するという目的が、プロセス全体を単一の装置内に入れることなく達成される。代わりに、本発明に係るプロセスライン100は、別個のプロセス装置(例えば1つ以上のPT,FD,DS等)を備え、これらプロセス装置は、図1に示されているように1つ以上の移送部(例えば1TS,2TS等)によって互いに接続されて、接続部のない端から端までの(もしくは始端から終端までの)生成物の流れ100を可能にする統合プロセスライン102を形成する。
図2aは、閉鎖状態下での凍結乾燥ペレット(マイクロペレット)の製造を行うプロセスライン200の構造を模式的に示している。簡潔に説明すると、生成物は、矢印202で示されるように流れ、好適には、滅菌状態/封込状態下でLF、PT、FD、及び移送部1TSを含む別個の装置の各々をしかるべく作動させることによって、滅菌状態及び/又は封込状態が保持されており、そのことは筐体204、206、208、210によって表されている。排出ステーションDSは今は作動中ではないが、これも滅菌性を保護する/封込214を行うように構成されている。プロセスライン200の構成例では、図2aに示されているように、第1移送部(1TS)は、開位置では生成物の流れ202を制限もしくは妨害しないように構成されており、第2移送部(2TS)は、凍結乾燥器(FD)と排出ステーション(DS)とをシール可能に分離するように構成されている。つまり、2TSはFDをシールするように作動し、この点において閉鎖状態212をもたらす。例えばPT、FD等の装置及び1TSや2TS等の移送部の各々は、閉鎖状態下で作業工程を行うように別個に構成・最適化される。ここで「作業工程」とは、凍結乾燥ペレットの製造又は保守モード(例えばプロセス装置や移送部の滅菌をするということは、当然ながら、当該装置/部が滅菌性/封込を維持するように構成されていることも要する)を含むがこれらに限定されない、少なくとも1つの作業モードを指す。
PTやFDといったプロセス装置が、内部で処理されている生成物に対して、どのように滅菌性の保護/封込の提供をするのかについての詳細は、その特定の用途に依存する。例えば、一実施形態において、生成物の滅菌性は、関連するプロセス装置及び移送部を滅菌することによって保護/維持される。密閉壁の内部に封じ込められる処理体積部は、滅菌プロセス後に、環境215と比較してわずかに高い圧力(陽圧)下で生成物を処理すること等の、しかしこれには限定されない特定の処理条件下で、一定期間滅菌状態であると考えられることに注目されたい。封込は、環境215と比較してわずかに低くした圧力下で生成物を処理することによって実現されると考えることができる。これらの処理条件及び他の適切な処理条件は、当業者には周知である。
概論として、図2aに示された1TSや2TS等の移送部は、移送部を通過する生成物の流れが閉鎖状態下で確実に実現されるように設計される。このことは、生成物が移送部内へ、又は移送部から移動する時にも閉鎖状態を確保/維持しなければならないという側面を含む。換言すれば、生成物移送を実現するための移送部の装置への装着又は取付は、所望される閉鎖状態を持続しなければならない。
図2bは、異なる動作構成240における図2aのプロセスライン200を示しており、これは、図2aに描かれた構成の後の時間系列で制御可能に行われてもよい。両移送部1TS、2TSは、対応する相互接続されたプロセス装置同士を作動可能な状態で互いから分離するために切り替えられる。したがって、液体供給部(LF)204及び粒子化タワー(PT)206は、滅菌状態及び/又は封込状態下で、(1)環境215から、そして(2)1TS208によって分離されるプロセスライン200の構成部から、それぞれ分離される閉鎖されたサブシステムを構成する。
同様に、FD210は、(1)環境215から、そして(2)1TS208及び2TS212によって分離される他の隣接するプロセス装置から、それぞれ分離されるさらなる閉鎖されたサブシステムを構成する。プロセスライン200の各プロセス装置は、洗浄及び/又は滅菌のCiP/SiPの手順に準拠するように最適化されていると想定される。それに応じて、洗浄/滅菌媒体をプロセス装置の各々に供給する配管からなるシステムを含むCiP/SiPシステム216が設けられる。この配管システムは、図2aにおいて点線にて示されている。図2bにおけるシステム216の実線は、図2bにおけるプロセスライン200の動作構成において、PT206がCiP/SiPプロセスを受けることを示すためのものである。同時に、凍結乾燥器FDは、閉じた矢印218で示されるように、1バッチの材料(バルク生成物)を処理する。凍結乾燥ペレットのFDからDSへの排出は、不連続に行われてもよく、これが、図2aにおける凍結乾燥器FDの乾燥工程中に、移送部2TSも閉鎖されている理由である。
各図にて模式的に示されているように、筐体204〜214は、プロセスライン200を囲んでいる、完全に閉鎖された「外殻構造」222を提供する。移送部208及び212は、プロセス装置を相互接続する一方で、プロセスライン200の全体にわたって生成物移送を行うための閉鎖状態を維持する。外殻構造222は図2aから図2bになっても変更されていない。つまり、外殻構造222は、構造220や構造240といった任意の特定のプロセスライン構造とは関係なく保持されており、このようにして、図1では閉鎖104で表された目的を遂行する。移送部の1つ以上をそこに接続されている隣接するプロセス装置の1つ以上から切り離すこと(例えば分解する、又は取り外す)がいずれのプロセスライン構造や作業工程についても必要とされないという意味において、プロセスライン200は、移送部208、212によって実行された相互接続が永久的であるように設計される。よって、いくつかの実施形態では、移送部のうちの1つ以上のプロセス装置との1つ以上の接続は、プロセスラインの意図される耐用年数の間は永久的とされてもよい。例えば、永久的接続には、例えば溶接接続やリベット留め接続だけでなくボルト留め接続による永久的かつ機械的な固定/取付、工業用接着剤等を含んでいてもよい。例えば、図2a、2bにCiP/SiPシステム216によって表されているように、プロセス装置や移送部の洗浄及び/又は滅菌は、プロセスライン全体にわたって定置で、もしくは部品ごと(例えば装置ごと)に自動的に行われるという点において、機械的又は手動的介入を必要としなくてもよい。移送部に関連して行われるバルブ(又は同様の分離手段)の自動制御(好適には遠隔アクセスによる)も、機械的及び/又は手動的介入なしで、異なる動作構成に対してプロセスライン200の設定を変更できることに寄与している。
さらに、図2a,2b,2cに示されたプロセスライン200の閉鎖外殻構造222は、プロセスライン200のプロセス装置(例えばLF204,PT206,FD210,DS214)及び移送部(例えば1TS208,2TS212)の各々が閉鎖された作業工程を行うように個別に構成されているということの結果として得られ、装置/部の1つ以上は滅菌及び/又は封込状態/工程について個々に最適化可能である。その結果、従来の手法ではPT206,FD210,及びDS214等のプロセス装置と併せて滅菌及び/又は封込を行うために通常必要とされていたような1つ以上のアイソレータを使用する必要がない。本明細書で説明されている個々の最適化によって、従来のアイソレータを用いたシステムと比較して、滅菌状態の保護及び/又は封込状態の提供を行うための、コスト効率がより高い解決法が得られる。同時に、本発明によれば、PT,FD,DS等のプロセス装置は機械的に別個のプロセス装置として設けられており、したがって、互いに別個に作動可能である。本発明のこれらの実施形態や他の実施形態によって、新たなプロセス要件について設計し直す必要がある、専用に設計され、高度に統合された単一装置等の従来の手法と比較して、より経済的に優れたものが得られる。
図2cは、プロセスライン200の別の動作構成260を示したものである。液体供給部(LF)204及び粒子化タワー(PT)206は、マイクロペレット等の凍結生成物を製造するために作動し、該凍結生成物は重力によって移送部(1TS)208内へと移送される。しかしながら、図2aの構造220とは対照的に、移送部1TSは、生成物を受け取るがそれを凍結乾燥器FDへと進めることはしない。その代わり、1TS208は、PT206とFD210を作動可能な状態で互いから分離するように切り替えられている。移送部(1TS)208には、凍結ペレットをPT206から受け取る中間保管要素が備えられていてもよい(中間保管要素の詳細な例は図5に示されている)。このようにして、粒子化タワー(PT)206で製造された生成物は、断続的に移送部1TS208内で保管可能である。
図2cに示された構成は、凍結乾燥器(FD)210が1バッチ分の生成物(例えばマイクロペレット)の凍結乾燥を完了したことを示している。第2移送部(2TS)212は開放されており、よって、排出のために、凍結乾燥器(FD)210から排出ステーション(DS)214へ凍結乾燥生成物の移送264を行うことが可能となっている。好適な実施形態では、粒子化タワー(PT)206内での製造サイクル(生成物の流れ262として図示されている)と、凍結乾燥器(FD)210での別の製造サイクルとはそれぞれ、内部で処理されている異なる生成物のためのそれぞれの閉鎖状態下で実施されていることが理解される。移送部1TSが粒子化タワー(PT)206と凍結乾燥器(FD)210とを作動可能な状態で互いから分離するように構成されているため、両プロセス装置内で異なる生成物を処理できる。凍結ペレットを移送部(1TS)208の中間貯蔵要素から移送する前に、凍結乾燥器(FD)210を(例えばCiP/SiPによって)洗浄及び/又は滅菌すると好ましいであろう。
一般に、図2a〜図2cに種々示されているようなプロセスライン200は、端から端までの閉鎖状態下で凍結乾燥生成物(例えばマイクロペレット)を製造するための統合プロセスラインの実施形態を例示している。ここでは、様々なプロセス装置が永久的に互いに接続されており、プロセスラインの一方の端部で液体をシステム内に供給し、プロセスラインの他方の端部で凍結乾燥された生成物を収集することができる。流動性物質(例えば液体及び/又はペースト)が既に滅菌されており、かつ、プロセスライン200が滅菌状態下で作業を行っていた場合には、乾燥生成物も滅菌状態となるであろう。
様々な好適な実施形態では、プロセスライン200は永久的かつ機械的に統合されており、よって、例えばプロセスラインの洗浄/滅菌を行うために製造工程後に従来は必要であった、種々のプロセス装置の分解が不要となる。
各装置は(例えば1つ以上の移送部の作動によって)作動可能な状態で互いから分離可能であるとともに、異なる作業モードにおいて運転でき、かつ/又は、プロセス/生成物制御モードを別個の複数のプロセス装置に対して個々に実行・最適化できるため、プロセスライン200の設計原理によって、関連するプロセス/生成物のパラメータの工程内管理も可能になる。プロセスライン200の制御設備は、プロセスラインのプロセス装置と移送部の各々についての作業モードを別個に実行させるように構成されていることが好ましい。
図3は、本発明の原理にしたがって設計された、閉鎖状態下で凍結乾燥マイクロペレットを製造するためのプロセスライン300のある特定の実施形態を示したものである。プロセスライン300は、概して、液体供給部301、噴霧チャンバ又は噴霧凍結設備の特定の実施形態としての粒子化タワー302、凍結乾燥器304、及び排出ステーション306を備える。好適な実施形態においては、粒子化タワー302と凍結乾燥器304とは、第1移送部308を介して永久的に互いに接続される一方で、凍結乾燥器304と排出ステーション306とは、第2移送部310を介して永久的に互いに接続される。移送部308,310の各々は、接続されたプロセス装置間の生成物移送を提供する。
図3では単に模式的に示された液体供給部301は、液剤を粒子化タワー302に供給するためのものである。粒子化タワー302内での液滴生成は、液体の流量、所与の温度での粘度、さらには物理的特性や、周波数や圧力等を含む噴霧設備の物理的条件といった霧化プロセスの処理条件の影響を受ける。したがって、液体供給部301は、液体を制御可能に送出するとともに、通常は液体を一定で安定した流れで送出するように構成される。このために、液体供給部は1つ以上のポンプを含み得る。正確な投入や調量が可能な任意のポンプを用いてもよい。適切なポンプの例には、蠕動ポンプ、膜ポンプ、ピストン型ポンプ、偏心型ポンプ、キャビティポンプ、プログレッシブキャビティポンプ、モーノポンプ等が含まれるが、これらに限定されない。このようなポンプは、別個に、かつ/又は、圧力減衰装置等の、粒子化タワー302(より一般的には噴霧装置)の液滴生成部への導入点で均一の流れや圧力を与えることができる制御装置の一部として、設けられてもよい。これに代えて、あるいはこれに加えて、液体供給部は、粒子化タワー内で要求される凍結能力を減じるために液体を冷却するための温度制御装置、例えば熱交換器を備えていてもよい。温度制御装置は、液体の粘度を、同様に供給量と組み合わせて液滴のサイズ/生成率を制御するために用いられてもよい。液体供給部は、供給量を検出するために、1つ以上の流量計、例えばマルチノズル液滴生成システムの各ノズルに対して1つの流量計を含み得る。1つ以上の濾過要素を設けてもよい。このような濾過要素の例には、メッシュフィルタ、繊維性フィルタ、薄膜フィルタ、及び吸着フィルタが含まれるが、これらに限定されない。液体供給部はまた、液体の滅菌を施すようにも構成可能である。これに加えて、あるいはこれに代えて、液体は、予め滅菌された液体供給部に供給されてもよい。
粒子化タワー302等の噴霧装置での液滴の凍結は、例えば、希釈された組成物、つまり調製された液剤が噴霧及び/又は粒子化されるように実現されてもよい。「粒子化」とは、連続的な液体の流れが不連続の液滴に(例えば周波数に誘起されて)分散されたものとして定義されてもよい。粒子化は、水圧ノズル、2成分ノズル等の使用など、他の液滴生成技術の使用を排除するものではない。一般に、噴霧及び/又は粒子化の目的は、粒径範囲が例えば200μmから1500μmで粒度分布が±25%、より好適には±10%と狭い、調整された液滴を生成することである。液滴は粒子化タワー内を落下し、タワー内では、空間温度プロファイルが、タワーの上部領域は例えば−40℃と−60℃の間、好適には−50℃と−60℃の間の値に、下部領域は−150℃と−192℃の間、例えば−150℃と−160℃の間に維持される。タワー内において、より低い温度範囲は、代替の冷却システム、例えばヘリウムを用いた冷却システムによって得られる。液滴は、好適には丸形の粒径調整された凍結粒子(つまりマイクロペレット)を形成するために、落下中に凍結する。
具体的には、粒子化タワー302は、側壁320、ドーム322、及び底部324を備えることが好ましい。ドーム322には上述した態様のうちの1つ以上にしたがって液滴生成システム326が備えられており、例えば、液体供給部301からシステム326に供給される液体から(例えば「霧化」によって)液滴を生成するための1つ以上のノズルを備えていてもよい。液滴は、底部324へと落下していく途中で凍結する。
粒子化タワー壁320の特定の実施形態の切欠図を図4に図示する。好適には、壁320は、外壁402と、内部容積403を画定する内壁404とを有する二重壁を備える。内壁404は、粒子化タワー302の内部容積328を囲む内壁表面406を有する(図3参照)。容積328を冷却するために、内壁404(より正確には内壁表面406)が冷却システム408によって冷却される。冷却システム408は、図4に示すように、内部容積403の少なくとも一部分にわたって延びるとともに冷却媒体流入口412と冷却媒体流出口414との間で接続される管システム410を好適には備える。流入口412と流出口414は外部の冷却媒体貯蔵部に接続可能であり、この冷却媒体貯蔵部は、特定のプロセスの要求に応じて、ポンプ、バルブ、制御回路415及び/又は計装機器(例えばコンピュータ制御されていてもよい)等のさらなる設備を備える。制御回路415は、内壁404に配置され、内部容積328内部の状態を検出する検出装置416を備え、装置416は、検出器のライニング(配線)418(例えば1つ以上の導電ワイヤ、光ファイバーケーブル等)を介して制御回路の遠隔制御部に接続される。
図4に全体が示されるように、二重壁320内部の内部容積403は、冷却システム408と、検出器(ライニング)418と、必要に応じて、滅菌媒体導入点422に滅菌媒体の供給を行う滅菌配管420とを収容する。滅菌媒体としては蒸気を使用することができ、滅菌媒体は配管420を介して供給され、例えば内壁表面406を滅菌するために、導入点422において適切に設けられた1つ以上の(滅菌)ヘッド424を介して粒子化タワーの内部容積328に進入する。滅菌ヘッド424は、例えば、1つ以上の適切な滅菌媒体、及び場合によっては他の流体や気体を、粒子化タワー302へ導入可能にする複数のノズル(吹出口)426を備えることができる。二重壁320の内部を通るライニング418、管408、及び/又は配管420は、外壁402への開口426の数を最少化するように設計されているため、粒子化タワー302内部、よって内部容積328内部の閉鎖状態、つまり滅菌性及び/又は封込状態を効果的に維持することに寄与する。
粒子化タワー302の内部容積328を、落下している液滴323(図3参照)を凍結させるために十分に冷却することは、冷却媒体が伝わる管408を介して内壁表面406を冷却することと、適切な高さを有する粒子化タワー302を設けることとによって実現できる。したがって、内部容積328内での冷却気体の向流又は並流や、落下する液滴323を直接冷却する他の手段を回避できる。気体の向流又は並流のような循環一次冷却媒体が粒子化タワー302の内部容積328内で落下する生成物323と接触することを回避することにより、滅菌された製造工程が求められる場合にコストのかかる滅菌冷却媒体を供給する必要がなくなる。内部容積328の外側、例えば管408内を循環する冷却媒体は、滅菌状態である必要がない。本発明は、本明細書の好適な実施形態のうちのいくつかにおいて述べられている二重壁を用いた粒子化タワー及び冷却装置によって、オペレータが既存の粒子化タワーの設計に対して大幅なコスト削減を実現することが可能になることを企図している。このように、粒子化タワー302は、生成物の流れ、つまり、内部容積328内を通過する液滴323を、液滴323を凍結凝固する管408とその中を循環する冷却媒体として具現化された(一次)冷却システムから分離するように構成可能である。しかしながら、さらに別の実施形態では、液滴323の直接冷却と凍結凝固を、一般的な粒子化手法を用いて(滅菌状態の)冷却媒体によって行うこともまた想定されている。例えば、直接冷却する媒体は、滅菌状態の冷却媒体を多量に供給する必要性を小さくするために、閉ループ内で再循環させることができるであろう。
コイル408内部を循環する冷却媒体は、通常は液状及び/又は気体状であってもよい。管408内部を循環する冷却媒体は窒素を含んでいてもよく、例えば窒素/空気混合ガス、及び/又はブライン/シリコンオイルを含んでいてもよい。この冷却媒体は流入口410を介してコイルシステム408に注入される。しかしながら、本発明は上述された例示の冷却媒体に限定されない。
ドーム322に配置されている液滴生成システム326は、例えば、流動性物質(例えば液体及び/又はペースト)を粒子化して液滴に変形する1つ以上の高周波ノズルを備えていてもよい。例示の数値に関して言えば、高周波ノズルは、固形分が5〜50%(w/w)の範囲の液体を用いた場合にノズルあたり5〜30g/分のスループットにおいて、動作範囲を1〜4kHzとすることができる。
液滴323は、粒子化タワー302内部において重力により引き起こされる落下中に、粒子化タワー302の温度制御された壁320が介在する冷却と、内部容積328内部に提供された適切な非循環雰囲気、例えば(任意で滅菌状態の)窒素及び/又は空気雰囲気とによって凍結する。例示的な一実施形態において、さらなる冷却機構がない場合には、液滴を凍結させて寸法/直径が100〜800μmの範囲の丸いマイクロペレットを形成する場合、粒子化タワーの適切な高さは1〜2mの間であり、一方、液滴を凍結させて1500μm(マイクロメートル)までの寸法範囲のペレットを形成する場合、粒子化タワーの高さは約2〜3mの間である。ここで、粒子化タワーの直径は、200〜300cmの高さに対して約50〜150cmの間であり得る。必要に応じて、粒子化タワー内の温度は、約−50℃から−190℃の間の値で維持することも、この範囲中を変動/周期的に変化させることも可能である。
凍結滴/マイクロペレット323は粒子化タワー302の底部324に到達する。ここで説明されている実施形態では、その後、生成物は重力によって自動的に移送部308に向かって移送され、移送部308に入る。
図3に図示されているような移送部308は、流入口332、流出口334、及び中間分離要素336を備える。流入口332と流出口334とはそれぞれ、少なくとも1つの二重壁構造の管を備えていてもよく、二重壁は、図4の粒子化タワー302の二重壁320で説明したものと同様に構成されていてもよい。具体的には、流入口332及び/又は流出口334の二重壁は、必要に応じて、内壁を冷却する冷却システム、検出回路、及び/又は洗浄/滅菌のための導入点を備えていてもよい。例えば、好適な実施形態において、移送部の内部容積及びその中の凍結/凝固した生成物と比較して温度が一定/高くなる/低くなることを、移送部308全体にわたって維持することができる。
図3に示されているように、流入口332と流出口334の各部は、粒子化タワー302から凍結乾燥器304への生成物移送を、重力によって(他の実施形態ではこれに加えて、あるいはこれに代えて、例えば搬送要素と振動要素等を備えた能動的かつ機械的な搬送部が提供される)実現されるように構成される。プロセス装置間での生成物の移送のために滅菌状態及び/又は封込状態といった閉鎖状態を維持するために、移送部308は、必要に応じて、模式的に図示された固定部338によって、粒子化タワー302及び凍結乾燥器304にそれぞれ永久的に接続される。機械的固定部338によって、それぞれのプロセス装置から移送部への移送時に、また移送部から次のプロセス装置への移送時に、滅菌性及び/又は封込状態を保護することができる。当業者であれば、この点について利用可能な設計の選択肢を承知しているであろう。
永久的な接続は溶接を用いて実現可能である。他の実施形態において、永久的な接続は、製造工程中、洗浄中、滅菌中等は永久的であることを意図しているが、点検、変更、検証等のためには分解することができ、ねじ留め及び/又はボルト留めを用いて実施可能である。「閉鎖状態(滅菌及び/又は封込状態)」のための前提条件を与えるために上述の技術と併せて適用可能なシール技術には、フラットシール、ガスケット、又はフランジ接続等が含まれるが、これらに限定されない。結果として生成物汚染のおそれが生じる脆化及び/又は摩滅を回避するために、いずれのシール材料も、耐吸収性を有するべきであり、低温への耐性も有するべきである。また、放出ガスのない接着剤であるならば、接着結合を用いてもよい。
なお、「シール」特性とは、例えば一方の側が常圧状態で他方の側が真空状態といった圧力差に対して、気体、液体、及び固体が「漏れない」状態が維持されているものとして理解される。ここで、真空とは、10ミリバール(1kPa)、又は1ミリバール(100Pa)、又は500マイクロバール(50Pa)、又は1マイクロバール(0.1Pa)程度の低い圧力を意味し得る。
分離要素336は、粒子化タワー302と凍結乾燥器304との間で作動可能な状態で分離を制御可能に行うように構成される。例えば、分離要素336は、管等の移送装置を閉鎖する閉鎖装置を備えていてもよい。閉鎖装置の実施形態には、フラップゲート、蓋、又はバルブ等のシール可能な分離手段が含まれるが、これらに限定されない。好適なバルブ型の限定されない例には、バタフライバルブ、スクイーズバルブ、ナイフゲートバルブ等を含む。
閉鎖状態を維持することができるのは、プロセスライン300の環境に対してのみではなく、「作動可能な状態での分離」の要件もまた、装置302と装置304との間における滅菌/封込状態の閉鎖要件を含み得る。例えば、この点に関し、真空気密シール又はロックを分離要素336内に設けることができる。これにより、例えば、バッチモードでの凍結乾燥工程を真空下の凍結乾燥器304内で実施することを可能にすることができ、その一方で、プロセスラインの別の構成要素(例えば粒子化タワー302)内では、粒子化、洗浄、滅菌等の別の作業モードを実施している間、高めの圧力、例えば常圧又は高圧が維持される。一般に、分離手段336は様々な作業モードを互いから分離するように構成可能であり、作動可能な状態での分離は、圧力(片側が真空又は加圧状態)、温度、湿度等の作動状態のシール可能な分離を含む。
図5は、図3に示されているプロセスライン300において移送部308(及び/又は移送部310)の代わりに使用可能である移送部500の別の例示的な実施形態を示したものである。移送部308,310と同様に、移送部500は流入口502と流出口504とを備える。しかしながら、バルブ等の分離手段が1つだけではなく、移送部500は2つの分離手段506,508を設けている。さらに移送部500は、分離手段506と分離手段508との間で相互接続される一時的保管要素510を備える。図5の移送部500が図3の移送部308と置き換わった実施形態についても想定される。したがって、保管要素510は、必要に応じて、粒子化タワー302から受け取った凍結ペレットを保管するように構成可能であり、保管要素510は、分離手段506の開閉によって制御及び/又は調量したとおりに、粒子化タワー302から(半)連続的な製造工程の生成物、もしくはその一部を受け取って収集することができる。同様に、分離手段508の開閉によって、保管要素510内に保管されている生成物の凍結乾燥器304へのさらなる流れを制御する。
したがって、2つの分離手段506,508を中間保管要素510とともに設けると、図3の移送部308と同様の粒子化タワー302から凍結乾燥器304への生成物の強制的な直接移送の場合よりも構成の選択肢がさらに得られる。さらに、この手法や対応する実施形態の柔軟性によって、粒子化タワー302と凍結乾燥器304のそれぞれの作業工程の切り離しがさらに得られ、その結果、それぞれのプロセス装置の効果的な独立した作業工程を行う機会が得られる。
一般に、移送部500は、流入口502及び流出口504にそれぞれ接続されるプロセス装置同士の間で生成物を移送(及び保管)している間、閉鎖状態(つまり滅菌状態及び/又は封込状態)を維持するように設計される。このように、移送部500はプロセスラインにおける端から端までの閉鎖状態の維持に寄与する。移送部500のこの特性は、図5において、それぞれのプロセス装置において移送部500を永久的かつ機械的に取り付ける手段を提供する機械的固定具522によって示されている。
移送部500は、図5に示すように、二重壁構造の流入口502、流出口504、及び保管要素510を備える。流入口502と流出口504の二重壁512は例えば隔離によって受動的に冷却可能である一方で、一時的保管要素510の二重壁514は温度制御された内壁、つまり内壁の能動的な冷却を行うように構成可能である。この点において、符号516は、保管要素510の二重壁514の内部に設けられた冷却システムを示している。具体的には、保管要素510の二重壁514は、上述した粒子化タワー302の二重壁320(図4参照)と同様に構成されていてもよい。特に、冷却媒体を循環させる冷却システム516に加えて、二重壁514(及び/又は二重壁512)もまた、液体及び/又は気体、例えば洗浄媒体及び/又は滅菌媒体を送り込むための追加の配管システムを1つ以上収容することができる。いくつかの好適な実施形態では、これらの追加的な配管システムは、移送部500内において導入点518に接続される。さらに別の実施形態においては、検出要素520用の検出回路を二重壁512及び/又は二重壁514の内部に/を横切って設けてもよい。検出要素520は、1つ以上の温度検出器、圧力検出器、及び/又は湿度検出器等を備えていてもよい。
図3及び図5に描かれた例示的な移送部は、重力によって促進される生成物流を企図しているが、重力と他の1つ以上の移送機構とを組み合わせるような、他の移送機構も必要に応じて使用可能である。例えば、生成物搬送を行う他の機構としては、オーガー機構、搬送ベルト、圧力駆動機構、気体を用いた機構、空気圧駆動機構、ピストン機構、静電機構等が含まれるが、これらに限定されない。
再び図3を参照すると、生成物乾燥工程は、凍結乾燥、すなわち氷の昇華と生じた水蒸気の除去によって実行可能である。凍結乾燥プロセスは、回転式真空ドラムプロセス装置内で実行可能である。この点に関し、凍結乾燥器に生成物が投入されると、ペレットの凍結乾燥を開始するために凍結乾燥チャンバ内に真空が形成される。本明細書で「真空」と呼ばれている低圧条件は、10ミリバール(1kPa)以下の圧力、好適には1ミリバール(100Pa)以下の圧力、さらに好適には500マイクロバール(50Pa)以下の圧力を含んでいてもよい。一例では、乾燥ユニット内の温度範囲は約−20℃から−55℃の間で、あるいは通常は予め定義された仕様に従った適切な乾燥について要求されるような温度範囲で、又は当該温度範囲内で保持される。
よって、凍結乾燥器304には回転式ドラム366が備えられており、回転式ドラム366は、その回転に起因して生成物の有効乾燥表面が広くなり、結果として、バイアル方式及び/又はトレイ方式の乾燥と比較して高速の乾燥が得られる。回転式ドラム乾燥装置の実施形態は、個別の場合に応じて適している可能性があり、真空ドラム乾燥器、接触真空ドラム乾燥器、対流ドラム乾燥器等が含まれるが、これらに限定されない。特定の回転式ドラム乾燥器は例えば独国特許第19654134号明細書に説明されている。
「生成物の有効表面」という語は、本明細書では、実際に露出しているために乾燥プロセス中の熱及び物質移動が利用可能な生成物表面を指すものとして理解され、物質移動は特に昇華蒸気の気化を含んでいてもよい。本発明は特定の作動機構や方法論に限定されないが、乾燥プロセス中の生成物の回転が、従来のバイアル方式及び/又はトレイ方式での乾燥手法(例えば振動式トレイ乾燥を含む)よりも広い生成物表面積を露出させる(つまり生成物の有効表面を増加させる)ことを想定している。よって、1つ以上の回転ドラム式乾燥装置を使用すると、従来のバイアル方式及び/又はトレイ方式の乾燥手法よりも乾燥のサイクルタイムが短くなることにつながる。
好適な実施形態において、粒子化タワー302等のプロセス装置及び移送部308等の移送部に加えて、凍結乾燥器304もまた、閉鎖状態下で作業を行うように別個に構成される。凍結乾燥器304は、少なくともペレットの凍結乾燥作業を行うように構成され、また必要に応じて、凍結乾燥器を定置で自動洗浄するように、また凍結乾燥器を定置で自動滅菌するように構成される。
具体的には、ある実施形態において、凍結乾燥器304は第1チャンバ362と第2チャンバ364とを備え、第1チャンバ362は粒子化タワー302から生成物を受け取る回転式ドラム366を備え、第2チャンバ364は、凝縮器368と、チャンバ362の内部容積370内及びドラム366の内部容積372内に真空を生じさせるための真空ポンプとを備える。凍結乾燥器304の異なる作業モードに応じてチャンバ362,364を分離するためにバルブ371が設けられる。チャンバ362及び/又は364は、その作業に基づいて、本明細書で用いられているように「真空チャンバ」と称することもできる。
好適な実施形態において、真空チャンバ362は、外壁374及び内壁376を有する二重壁構造を備え、外壁374及び内壁376は、図4に示されているような粒子化タワー302の二重壁構造320と同様に構成される。具体的には、二重壁374,376は、必要に応じて、真空チャンバ362の内側370、特に回転式ドラム366の内部容積372を冷却する冷却システムを任意で備えており、さらに、凍結乾燥プロセス、洗浄プロセス、及び/又は滅菌プロセスの際に作動可能である加熱パイプ等の加熱手段を1つ以上備えていてもよい。これに加えて、あるいはこれに代えて、凍結乾燥中に粒子に熱を伝達する設備、例えば、加熱媒体を内部で搬送するパイプ等の熱伝導手段、加熱コイル等のオーム加熱手段、及び/又は1つ以上のマグネトロン等のマイクロ波加熱手段を、ドラム366及び/又はチャンバ362と関連する別の場所に設けてもよい。真空チャンバ362、ならびにその外壁374及び内壁376は、1つ以上の検出器用配線及び/又は洗浄及び/又は滅菌媒体を導く配管を追加的に備えていてもよい。内壁376には、温度、圧力等の検出に関連した検出要素、及び定置での自動洗浄/滅菌を行うための装置378を配置することができる。
ドラム366は、その回転運動において、支持要素380によって支持される。ドラム366は、内部容積370と内部容積372との間で圧力状態(真空状態等)、温度状態等が促進されるように、自由開口382を有する。凍結乾燥作業において、例えば、昇華によって生じた蒸気は、凍結乾燥されるペレットを収容しているドラム366の容積370から、真空チャンバ362の容積370へ、さらにはチャンバ364へと送られる。
移送部308の流出口334は、生成物をドラム366内へ案内するために凍結乾燥器304のドラム366内へ突出する突出部384を備える。ドラム366は真空チャンバ362内部に完全に収容されているため、ドラム366をさらに隔離したり分離したりする必要がない。換言すれば、装置304内部での処理のために閉鎖状態をもたらす機能は、真空チャンバ362を用いて行う。したがって、ある実施形態では、移送部308の流出口334は、このように、真空チャンバ362に永久的に接続可能である。固定された移送部308と回転するドラム366との間には複雑な取付構造も脱着構造も必要としない。本発明の様々な実施形態によれば、粒子化タワー302から凍結乾燥器304の回転式ドラム366への滅菌状態及び/又は封込状態での生成物移送は、確実に、かつ経済的に実施される。
さらに別の実施形態では、閉鎖された作業(つまり、凍結乾燥する生成物の滅菌状態及び/又は封込状態を維持する作業)を行うように特別に構成されている凍結乾燥器304を提供し、チャンバ362,364は、適切に閉鎖された筐体を実現するように設計される。凍結乾燥器304には、移送部308、特に移送部308の固定手段338に永久的に接続される固定手段386を設けることができ、固定手段338,386は、互いに取り付けられると、移送部308から凍結乾燥器304への生成物移送に関して滅菌性及び/又は封込状態を確保するように構成される。固定手段338と固定手段386は共に、溶接部、リベット締め、ボルト締め等を含んでいてもよい。
移送部310は、凍結乾燥器304と排出ステーション306とを接続する。ドラム366からの取り出しは、例えば、(1)排出開口(開口382及び/又はドラム366の円筒部にある開口)の利用、(2)排出案内手段の設置、及び(3)ドラム366を傾斜させること、のうちの1つ以上を提供することによって実現可能である。取り出されたペレットはその後、重力の助けを借りて/重力の助けを借りずに、かつ/又は、1つ以上の機械的搬送部を用いて/機械的搬送部なしで、チャンバ362から移送部310を介して排出ステーション306へ流れる。
排出ステーション306は、凍結乾燥器304から受け取った生成物を受取容器392へ分注するように設けられた1つ以上の充填手段390を備える。受取容器392は、バイアル等の最終受取容器、又は中間バルクコンテナ(「IBC」)等の中間受取容器からなっていてもよい。他のプロセス装置(例えば装置302,304)と同様に、排出ステーション306は、例えば滅菌された生成物が滅菌状態下で受取容器392に充填可能であるように、閉鎖状態下で作業工程を行うように構成される。図3に示された実施形態における排出ステーション306は、二重壁394を有している。ライン300を用いて処理されることになっている生成物に応じて、二重壁394は、装置、例えば、図4において粒子化タワー302の二重壁320に関連して示された装置を内部に収容していてもよい。例えば、二重壁394は冷却システム及び/又は加熱システムを備えていなくてもよいが、温度、湿度等を検出するために排出ステーション306の内壁に配置された検出器に接続される検出器のライニングを備えていてもよい。二重壁394は、導入点396に洗浄/滅菌媒体を供給する配管をさらに備えていてもよい。受取容器392を装入することに加えて、排出ステーション306はさらに、閉鎖状態下で生成物サンプルを取り出し、かつ/又は、生成物を加工するように構成することができる。
凍結乾燥器304と排出ステーション306とは、移送部310を介して永久的に接続される。移送部310は、流入口3102、流出口3104、及び分離手段3106を備える。移送部310は、設計が移送部308と同様であってもよい。しかしながら、移送部310には二重壁を設けられていてもよいが、流出口3104に、もしくは流入口3102と流出口3104の両方に、冷却システムが設けられていなくてもよい。その理由は、多くの場合、排出される準備が整った乾燥生成物にはもはや冷却の必要がないからである。さらにその後、二重壁は、検出器のライニングや洗浄及び/又は滅菌用(例えば洗浄媒体及び/又は滅菌媒体を流す)パイプラインを組み込む/収容するために使用可能であり、かつ/又は、凍結乾燥器304から排出ステーション306への生成物流について滅菌性の保護及び/又は封込の提供を行うための閉鎖状態を確実に実行するためにも使用可能である。
図6は、本発明による凍結乾燥器600の別の実施形態を、関連部分について示したものである。凍結乾燥器600は、内部の回転式ドラム604を収容する真空チャンバ602を備え、その構造は図3の凍結乾燥器304について説明したものと同様であってもよい。凍結乾燥器600は、閉鎖状態下で、つまり、例えば生成物の滅菌状態を保護した状態で、真空チャンバ602内部で生成物を受取容器606へ直接排出するように構成される。
滅菌チャンバ608には、シール可能なゲート610を介して1つ以上のIBC606を装入可能である。チャンバ608は、開放状態にあるときに真空チャンバ602と滅菌チャンバ608との間でIBCの移送を可能にする、別のシール可能なゲート612を有する。IBC606を外部環境からゲート610を介してチャンバ608内に装入した後、例えば滅菌媒体を凍結乾燥器600のSiP設備にも供給する滅菌手段に接続可能である滅菌設備616を用いて、IBC606を滅菌することができる。IBC606の滅菌後、ゲート612を開放して、IBC606が機械式搬送部(例えば牽引システム)618を用いて凍結乾燥器600の真空チャンバ602内に移動される。
図6に模式的に示されているように、必要に応じて、回転式ドラム604は周辺開口620を備えることができる。周辺開口620は、生成物をドラム604からIBC606のうちの1つ以上へ排出するために、生成物バッチの凍結乾燥が完了した後に開くように自動的に制御可能である。牽引システム618は、IBC606をチャンバ608から取り出す前に、IBC606を適切に滅菌シールするために、充填されたIBC606を再度チャンバ608内へ移動させてもよい。あるいは、充填されたIBC606の適切なシールは、真空チャンバ602内で行われてもよい。
プロセスライン300(図3)にて説明されている移送部308,310等の移送部は、閉鎖状態の維持下でプロセス装置間にバルク生成物の流れをもたらすために設けられている。真空チャンバ602と滅菌チャンバ608との間にはバルクウェア流がないため、この実施形態では追加の移送部が必要とされない。それにもかかわらず、空の受取容器が真空チャンバ602内に装入されることになっている場合に端から端までの閉鎖状態を維持できるように、滅菌チャンバ608は真空チャンバ602と一体化される。好適には、ゲート612は、閉鎖されているときに、凍結乾燥器600内で処理された生成物の滅菌状態及び/又は封込状態を維持する。
なお、図3及び図6に描かれた凍結乾燥器は、真空凍結乾燥技術に限定されない。一般に、昇華を含む凍結乾燥は、様々な圧力領域を用いて実施可能であり、例えば常圧下で実施可能である。したがって、本発明に係るプロセスラインで用いられる凍結乾燥器は、真空凍結乾燥器、他の圧力領域で凍結乾燥を行うように構成された凍結乾燥器(その場合も、閉鎖された作業工程を行うように、つまり、滅菌性の保護及び/又は封込状態の維持を行うように構成されなければならない)、又は可変圧力領域下、例えば真空又は常圧下で作動することができる凍結乾燥器であり得る。
再度図3を参照すると、端から端までので閉鎖された処理条件を維持する、信頼性が高く経済的な、永久的に統合されたプロセスラインを提供する一態様として、プロセスライン300の全体が、例えば粒子化タワー302内の例示的な洗浄/滅菌媒体用導入点330、移送部308の導入点340、凍結乾燥器304の導入点378、及び排出ステーション306内の導入点396により示されているように、CiP及び/又はSiPに適するように構成される。これらの導入点の各々には、好適には、例えば蒸気発生部を場合に応じて備えた単一の(別の実施形態では複数の)滅菌媒体貯蔵部3304と連通する配管3302を介して、蒸気等の滅菌媒体を供給することができる。貯蔵部3304及び配管3302からなるシステムは、ライン300全体について、あるいはプロセスラインの1つ以上の個々の部品又はサブセクションについて洗浄及び/又は滅菌が行われるように、適宜に制御可能である。このような状況は図2bに例示的に示されており、図2bにおいて、粒子化タワーPTのみが洗浄・滅菌される一方で、FDやDS等の他の装置は異なる作業モード中(つまりCiP及び/又はSiP保守等を実施していないか、別の作業を行っている)である。第1のプロセス装置を第2のプロセス装置から作動可能な状態で分離するように構成された移送部に関しては、必要に応じて、この移送部の一部のみに洗浄/滅菌を施すことができる、すなわち、第1の(又は第2の)プロセス装置が洗浄/滅菌を施される場合には、第1の(又は第2の)プロセス装置に接続された移送部の流入口又は流出口(のみ)も洗浄/滅菌されることが可能である。
図7aは、図3のプロセスライン300の作動可能な処理工程に関する例示的な実施形態700を示したものであり、必要があればプロセスライン及びその処理装置を参照する。全般として、本プロセスは、閉鎖状態702下で凍結乾燥ペレットを製造することに関する。工程704において、粒子化タワー302に粒子化される流動性物質(例えば液体及び/又はペースト)が供給され、タワー302は、当該物質から液滴を生成し、液状/液化状態の液滴を凍結/凝固して、凍結体(例えば生成物、粒子、微粒子、ペレット、マイクロペレット)を形成する。図7aに示すように工程704に続いて実行してもよいが、少なくとも工程704と並行して実行してもよい、工程706において、生成物は、閉鎖状態下で、粒子化タワー302から移送部308を介して凍結乾燥器304内へ(最終的にはその回転式ドラム366内へ)と移送される。例えば、作業工程700が滅菌マイクロペレットの製造を含む場合、工程706での移送は生成物の滅菌状態を保護した状態で行われる。
粒子化タワー302内での粒子化プロセスが完了し、そこで生成された凍結ペレットが凍結乾燥器304内に完全に移送されると、装置302,304をシール可能に(例えば真空気密状態下で)互いから分離するために、図7aの工程708において動作可能に示されているように、粒子化タワー302と凍結乾燥器304とは、移送部308のバルブ336によって、好適には作動可能な状態で分離され、別々に制御される。ある実施形態では、後に続く工程710及び工程712を、少なくとも部分的に並行して実行することができる。工程712では、工程706で既に移送したペレットをバルクウェアとして凍結乾燥するために、凍結乾燥器304が作動可能に制御される。工程710では、例えば粒子化タワーを次の生産工程のために準備しておくために、粒子化タワー302内でCiP及び/又はSiPが行われる。
工程714において、凍結乾燥生成物は、凍結乾燥器304から排出ステーション306内へ排出される。工程714は、工程712が完了した後に実行することができるが、工程710と並行して実行することもできる。排出工程714には、移送部310を開放することを含んでいてもよい。滅菌状態等の閉鎖状態を維持するために、移送部310を開放する前に、排出ステーション306を洗浄及び/又は滅菌することができる。
工程714において排出が完了し、バッチ製造物の全て(又はその一部分)が1つ以上の受取容器392に充填された後、移送部310は、凍結乾燥器304を排出ステーション306から作動可能な状態で分離するように構成することができる。工程716において、凍結乾燥器304内でCiP及び/又はSiPを行うことができる。充填された受取容器392を排出ステーション306から取り出した後、排出ステーション306にもCiP/SiPを、凍結乾燥器304内での工程716及び/又は工程710と並行して、もしくはこれらの工程の後で行うことができる。工程710と工程716が完了次第、プロセスライン300の作業700が終了し、プロセスライン300が次の製造工程のために利用できるようにされてもよい。洗浄及び/又は滅菌工程710,716は随時実施可能であるが、好適には製造工程を開始する前に行う。
しかしながら、別の実施形態では、凍結乾燥器304の洗浄及び/又は滅菌(図7の工程716の場合)が完了しない状態で、次の製造工程を開始可能である。その理由は、作動可能な状態で分離可能なプロセスラインでは、粒子化タワーの洗浄及び/又は滅菌が完了次第、次の製造工程の開始が可能であるからである。
図7bには、例示的な動作スキーム730が同様に示されている。工程732は、粒子化タワー302内において、液体の供給、液体から液滴の生成、そして液滴の凍結凝固によって凍結ペレットの生成を行うことを含む。工程734は、凍結乾燥器304の洗浄及び/又は滅菌(つまり、工程716と同じ)を含む。ある実施形態では、工程732と工程734は並行して実施可能である。よって、工程732は、工程710の後に実行するために図7aのスキーム700に挿入されてもよく、工程716と並行して実行するように挿入されてもよい。
工程734が完了した後、工程732で製造した凍結ペレットの生成物流を生じさせて回転式ドラム366内に投入する工程736において、移送部308を開放することができる。生成物の滅菌性を保護するために、工程736は工程734の後に行わなければならないが、工程732は工程736との関係ではいかなる時間的関係でも実行可能であり、例えば、粒子化は工程736で移送部を開放する前でも後でも開始可能である。プロセスライン構造及びパラメータによっては、凍結ペレットを低速回転するドラムに入れることは、粒子(例えばペレット又はマイクロペレット)の凝集の回避に役立つと考えられるため、効果的である場合がある。したがって、ある実施形態では、工程706及び/又は工程736において、回転式ドラム366が回転させられ続ける。さらに、工程706及び/又は工程736で行われる生成物移送を、工程704及び/又は工程732における噴霧凍結中に連続して(つまり並行して)行うことができる。
プロセスライン300の実施形態の変形例において、凍結ペレットを回転式ドラム366内に投入するために工程736において移送バルブ508が開放されるまで、粒子化タワー302で製造された凍結ペレットを一時的に移送部500の保管区512に保管できるように、図5の移送部500は、粒子化タワー302と凍結乾燥器304との間で用いられる。この順序は、閉鎖状態、つまり滅菌及び/又は封込状態を維持しながら、さらに装置302及び装置304の作業を互いから切り離すことが想定されている。ペレットを凍結乾燥器304内に投入した後、工程738でペレットが凍結乾燥される。図7bでのプロセス730は、例えば、(工程710と)工程714と工程716とともに続けることができる。
実施形態の別の変形例において、粒子化タワーは、粒子化を行い、凍結ペレットを移送部500の一時的保管区512に供給することを継続する一方で、凍結ペレットは凍結乾燥器304の能力に応じてバッチ式で保管区512から取り出されて、凍結乾燥器304に入れられる。よって、粒子化タワー302と凍結乾燥器304の製造速度はそれぞれ、プロセス装置の(準)連続式やバッチ式の作業モードを含め、ある程度まで切り離し可能であり、対応して構成され、かつ/又は制御可能な移送部である場合には、プロセスライン内で結合可能である。図5に示されているように、移送部には一時保管区が設けられていてもよく、設けられていなくてもよい。図3の移送部308等の移送部は、分離手段336を閉鎖状態に保つことによって凍結ペレットを粒子化タワー302の底部領域324に「一時保管」するように単に制御されてもよい。
本明細書で説明されている例示的な実施形態は、本発明に係るプロセスラインの概念の柔軟性を説明することを意図している。例えば、閉鎖状態下で作動するように各々が特別に構成されているプロセス装置によって端から端までの閉鎖状態をもたらし、これらの装置を、滅菌性の保護及び/又は封込状態の維持を行うように構成されている移送部によって永久的に相互接続することによって、閉鎖状態を実現するために1つ以上のアイソレータを用いる必要性がなくなる。本発明に係るプロセスラインは、滅菌状態の生成物を製造するために、滅菌されていない環境で作動させることができる。このことは、分析に関する要件や関連するコストにおいて相応の効果につながる。さらに、好適な実施形態によって、複数のアイソレータを用いる一般的なプロセスラインにおいて生じる、様々なアイソレータの間で接続部をつなぎながらの生成物の取り扱い中に生じる難点が回避される。したがって、本発明に係るプロセスラインは利用可能なアイソレータの寸法に制限されず、原則として、閉鎖状態下で作業を行うように構成されたプロセスラインには寸法的な制限は存在しない。本発明は、GMP,GLP(医薬品安全性試験実施基準)及び/又はGCP(医薬品の臨床試験の実施の基準)、及び、国際的な同等の基準、製造プロセス及び作業に完全に準拠した状態で、コストのかかる複数のアイソレータを使用する必要がないことによって、大幅なコスト削減が可能であることを意図している。
これらの実施形態、又は他の実施形態において、本発明のプロセスラインの概念は統合システムを提供することであるが、例えば、端から端までの閉鎖状態という意味で、粒子化タワー(又は他の噴霧チャンバ装置)や凍結乾燥器等のプロセス装置は互いから明確に分離された状態を保ち、相互接続された移送部の機能によって作動可能な状態で分離可能でもある。このようにして、全プロセスを単一の専用に構成された装置内で実施するという高度統合システムの難点を回避している。複数のプロセス装置を別々のユニットとして保持することで、それぞれに特有の機能性に関して、プロセス装置の各々を別個に最適化することが可能になる。例えば、本発明の一実施形態によれば、回転式ドラムを含む凍結乾燥器を備えたプロセスラインは、従来の方法に比較して乾燥時間を早くすることができることが想定される。さらに別の実施形態では、粒子化タワー及び/又は凍結乾燥器等のプロセス装置を別個に最適化することにより、使用される冷却機構を別個に最適化することができる。各例に示されているように、滅菌された液状/気体状の窒素(混合物)等の冷却媒体を必要としないプロセスラインを提供することが可能であり、それに応じて製造コストも減少する。本発明の概念はバルクウェアの製造に適用可能であるため、プロセスラインはIBCやバイアルといった任意の専用受取容器に合わせて適応させる必要がなく、別の例では、バイアル内での乾燥用の専用ストッパーが必要とされない。所望される場合には、プロセスラインは専用の受取容器に合うように適応させることが可能であるが、このことは排出に関係する装置、例えばラインの排出ステーションのみに関係することであるかもしれない。
本発明にしたがって構成されたプロセスラインから得られた生成物は、従来の(例えば棚式)凍結乾燥プロセスにも適した、液体状態又は流動性ペースト状態のほぼ任意の調製物を含むことができる。例えば、モノクローナル抗体、タンパク質系API、DNA系API、細胞/組織物質、ワクチン、難溶解性/低生体利用効率API等の経口固体投薬形態用API、ODT等の高速分散性経口固体製剤形、経口分散性錠剤、スティック充填の適応薬等や、ファインケミカル産業や食品産業における種々の製品が含まれる。一般に、粒子化に適した流動性物質には、凍結乾燥プロセスの利益(例えば、一度凍結乾燥すると安定性が増す)に適した組成物が含まれる。
本発明は、例えば、滅菌状態で凍結乾燥され、均一に調整された粒子、例えばマイクロペレットをバルクウェアとして生成することが可能である。その結果得られた生成物は易流動性で、無塵で、かつ均質であり得る。このような生成物は加工特性がよく、液体状態では不相溶である可能性があるか、もしくは短時間だけしか安定せず、よって従来の凍結乾燥には適していない他の成分とも、容易に組み合わせることが可能である。それゆえに、特定のプロセスラインは、充填プロセスとその前の乾燥プロセスとの分離に関する原理を提供可能であり、つまり要望に応じた充填が現実的に実現可能になる。この比較的時間のかかるバルクウェアの製造は、APIの投与が未だ規定されようとしている状態であっても容易に実施可能である。別の液体組成、噴霧、乾燥、及びその後の充填に関する要件を必要とすることなく、異なる充填組成/レベルを容易に実現できる。製品化までの時間も相応して短縮できる。
具体的には、多様な生成物(例えば、補助剤のある、あるいは補助剤のないワクチン単変種、ワクチン多変種を含むが、これらに限定されない)の安定性を最適化できる。従来は、医薬品産業では、凍結乾燥は、バイアル、注射器、又は大きめのコンテナに生成物を充填した後に従来は続く最終工程として行うことが知られてきた。乾燥生成物は使用前に水で戻さなければならない。粒子形状、特にマイクロペレット形状での凍結乾燥は、例えば単に凍結乾燥しただけのものとして知られているような乾燥ワクチン製剤と同様の安定化が可能になり、また、保管安定性も高まる。バルクウェア(例えばワクチンや、ファインケミカルのマイクロペレット)を凍結乾燥すると、従来の凍結乾燥と比較していくつかの効果が得られる。例えば、乾燥生成物を充填前に混合できる、充填前に力価を調整できる、生成物同士の唯一の相互作用が再水和後に起こるように任意の生成物同士の相互作用を最低限に抑えることができる、そして、多くの場合において安定性が向上できる、等の効果が挙げられるが、これらに限定されない。
実際、バルク凍結乾燥される生成物は、例えば補助剤を伴う抗原を含む液体由来のものであり得る。抗原と補助剤を(本発明によれば同じプロセスラインで行うことが可能な別々の製造工程において)別個に乾燥し、次に、この2つの成分を充填前に配合するか、又は順次充填する。換言すれば、例えば抗原と補助剤の別々のマイクロペレットを生成することにより、安定性を向上させることができる。この安定化調製は、抗原と補助剤のそれぞれに対して個別に最適化できる。抗原と補助剤の各マイクロペレットを、次に最終受取容器へと充填することも可能であるし、受取容器への充填前に配合することも可能である。別々の固体状態であることによって、保管中を通じて(高めの温度であっても)抗原と補助剤との間で相互作用が生じることを回避することができる。よって、他の構成よりもバイアルの中身が安定化され得る構成に到達できる可能性がある。成分間の相互作用は、適切な希釈剤(例えば水又は緩衝食塩水)等の1つ以上の再水和剤と乾燥物との混合で再水和した後にしか起こらないため、標準化可能である。
端から端までの滅菌及び/又は封込を行う永久的かつ機械的に統合されたシステムを支援するために、追加的に、プロセスライン全体について特有の洗浄概念が想定される。好適な実施形態において、単独の蒸気発生部、又は適切な配管を介してプロセスラインの移送部を含む種々のプロセス装置に供給される洗浄/滅菌媒体に関する同様の生成部/貯蔵部が設けられる。洗浄/滅菌システムは、プロセスラインの各部分又は全体に対して自動CiP/SiPを行うように構成可能であり、このことは、プロセスラインの分解が必要であり、かつ/又は、少なくとも一部を手作業で行わなければならない、複雑で時間のかかる洗浄/滅菌プロセスの必要性を回避する。ある実施形態では、アイソレータの洗浄/滅菌は必要でないか、完全に回避される。プロセスラインの一部分のみの洗浄/滅菌を、プロセスラインの他の部分が異なる作業モード(全処理機能で運転している場合を含む)にある間に実行することができる。従来の高度統合システムでは通常、システム全体を一度に洗浄及び/又は滅菌する可能性のみを提供する。
したがって、本発明の主題は、凍結乾燥粒子形態の1つ以上の抗原を含むワクチン組成物を調合するプロセスであって、1つ以上の抗原を含む液体バルク溶液を本発明のプロセスに従って凍結乾燥することと、得られた凍結乾燥粒子を受取容器に充填することとを含むプロセスに関する。
別の態様において、本発明は、凍結乾燥粒子形態の1つ以上の抗原を含む補助剤含有ワクチン組成物を調合するプロセスであって、補助剤と1つ以上の抗原とを含む液体バルク溶液を本発明に係るプロセスに従って凍結乾燥することと、得られた凍結乾燥粒子を受取容器に充填することとを含むプロセスに関する。
別法として、1つ以上の抗原と補助剤とが同じ溶液中にない場合には、補助剤含有ワクチン組成物を調合する前記プロセスは、補助剤の液体バルクと1つ以上の抗原を含む液体バルク溶液とを本発明のプロセスに従って別個に凍結乾燥することと、1つ以上の抗原の凍結乾燥粒子を補助剤の凍結乾燥粒子と配合することと、凍結乾燥粒子の配合物を受取容器に充填することとを含む。
抗原の液体バルク溶液は、インフルエンザウイルス、ロタウイルス、フラビウイルス(例えばデング熱(DEN)ウイルス血清型DEN−1,DEN−2,DEN−3,及びDEN−4,日本脳炎(JE)ウイルス、黄熱(YF)ウイルス、及びウエストナイル(WN)ウイルス、及びキメラフラビウイルスを含む)、A型肝炎ウイルス、B型肝炎ウイルス、狂犬病ウイルス等の、例えば死滅ウイルス、弱毒化ウイルス、又はウイルスの抗原成分を含有していてもよい。抗原の液体バルク溶液はまた、例えばインフルエンザ菌b型、髄膜炎菌、破傷風菌、ジフテリア菌、百日咳菌、ボツリヌス菌、クロストリジウムディフィシルからの死菌、弱毒化生菌、又は、細菌タンパク質や多糖類抗原(複合又は非複合)等の細菌の抗原成分を含有していてもよい。
1つ以上の抗原を含む液体バルク溶液とは、抗原製造プロセスの終了時に得られた組成物のことを意味する。抗原の液体バルク溶液は精製された、又は非精製の抗原溶液であり得るが、それは抗原製造プロセスが精製ステップを備えているかどうかによって決まる。液体バルク溶液が数個の抗原を含んでいる場合、それら抗原は同種又は異種の微生物に由来し得る。通常、抗原の液体バルク溶液は、例えばマンノース等の単糖類、スクロース、ラクトース、トレハロース、マルトース等の少糖類、ソルビトール,マンニトール又はイノシトール等の糖アルコール、あるいはスクロースとトレハロースの混合液等の上述の安定化剤のうちの異なる2種類以上の混合物であり得る緩衝剤及び/又は安定化剤を含む。効果的には、抗原の液体バルク溶液中に含まれる単糖類、少糖類、糖アルコールもしくはこれらの混合物の濃度は、2%(w/v)から調製された液体物の溶解限度まで、より好適には5%(w/v)から40%(w/v)、5%(w/v)から20%(w/v)、あるいは20%(w/v)から40%(w/v)の範囲である。このような安定化剤を含有した抗原の液体バルク溶液の組成は、特に国際公開第2009/109550号に説明されており、この文献の主題は参照として本明細書に援用する。
ワクチン組成物が補助剤を含む場合、その補助剤は例えば以下のものであり得る。
(1)粒子状補助剤。例えば、リポソーム、特にカチオン性リポソーム(例えばDC−Chol(例えば米国特許出願公開第2006/0165717号明細書を参照)、DOTAP、DDAB及び1,2−ジアルカノイル−sn−グリセロ−3−エチルホスホコリン(エチルPC)リポソーム(米国特許第7,344,720号明細書を参照))、脂質ミセルもしくは界面活性剤ミセル又は他の脂質粒子(例えばCSL社又はイスコノバ社(Isconova)のIscomatrix(商標)、ビロソーム、プロテオコキレート)、ポリマ―ナノ粒子又は微粒子(例えばPLGA及びPLAナノ粒子又は微粒子、PCPP粒子、アルギン酸/キトサン粒子)又は可溶性ポリマー(例えばPCPP、キトサン)、髄膜炎菌プロテオソーム等のタンパク質粒子、鉱物ゲル(標準的なアルミニウム補助剤:AlOOH,AlPO)、微粒子又はナノ粒子(例えばCa(PO)、ポリマー/アルミニウムナノハイブリッド(例えばPMAA−PEG/AlOOH及びPMAA−PEG/AlPOナノ粒子)水中油型乳剤(例えばノバルティス社(Novartis)のMF59,グラクソスミスクライン・バイオロジカルズ社(GlaxoSmithKline Biologicals)のAS03)、及び油中水型乳剤(例えばセピック社(Seppic)のISA51及びISA720、又は国際公開第2008/009309号に開示されているようなもの)。例えば、本発明に係るプロセスに適している補助剤となる乳剤は、国際公開第2007/006939号に開示されているものである。
(2)天然抽出物。例えば、サポニン抽出物QS21及びその半合成誘導体(例えばアバントジェン社(Avantogen)によって開発されたもの)、細菌細胞壁抽出物(例えばコリクサ(Corixa)/GSK社によって開発されたミコバクテリウム細胞壁骨格やミコバクテリウムコード因子、及びその合成誘導体、トレハロースジミコレート)。
(3)Toll様受容体(TLR)の刺激物質。特に、天然又は合成TLRアゴニスト(例えば、TLR2/1又はTLR2/6ヘテロ二量体を刺激する合成リポペプチド、TLR3を刺激する二本鎖RNA、TLR4を刺激するLPS及びその誘導体MPL、TLR4を刺激するE6020及びRC−529、TLR5を刺激するフラジェリン、TLR7及び/又はTLR8を刺激する一本鎖RNA及び3M社の合成イミダゾキノリン、TLR9を刺激するCpG DNA、天然又は合成NODアゴニスト(例えばムラミルジペプチド)、天然又は合成RIGアゴニスト(例えばウイルス性核酸及び特に3’リン酸RNA)。
補助剤と抗原の液体バルク溶液との間に不相溶性がない場合には、直接溶液に加えることができる。抗原の液体バルク溶液と補助剤は、例えば、マンノース、スクロース、ラクトース、トレハロース、マルトース等の少糖類、ソルビトール、マンニトール又はイノシトール等の糖アルコール、又はその混合物等といった安定化剤を含有している、アルミニウム塩(ミョウバン、リン酸アルミニウム、水酸化アルミニウム)に吸着したアナトキシンの液体バルク溶液であってもよい。このような組成物の例は特に国際公開第2009/109550号に説明されており、この文献の主題は参照として本明細書に援用する。
補助剤を含まないワクチン組成物又は補助剤を含むワクチン組成物の凍結乾燥粒子は、多くの場合、平均径が200μmと1500μmの間である球形粒子の形態である。さらに、本発明に係るプロセスラインは「閉鎖状態」下での粒子製造を行うように設計されており、かつ有利に滅菌され得るため、得られるワクチン組成物の凍結乾燥粒子が滅菌状態にある。
本発明をその好適な実施形態と関連して説明してきたが、この説明は例示的な目的のみのためにあることは理解されよう。
本願は、欧州特許出願番号第11008057.9−1266号に基づく優先権を主張し、その請求項の主題を、完全性のために以下に列挙する。
(項目1)閉鎖状態下で凍結乾燥粒子を製造するプロセスラインであって、前記プロセスラインは少なくとも、
液滴を生成し、該液滴を凍結凝固させて粒子を形成する噴霧チャンバと、
前記粒子を凍結乾燥するバルク凍結乾燥器(304)と
を別個の装置として備え、
前記噴霧チャンバから前記凍結乾燥器へ生成物移送を行う移送部が設けられ、
前記粒子の製造を端から端までの閉鎖状態下で行うために、前記装置と前記移送部とはそれぞれ、閉鎖された作業工程を行うように別個に構成されている、プロセスライン。
(項目2)前記移送部は、前記2つの装置を永久的に相互接続して、端から端までの閉鎖状態下で前記粒子を製造する統合プロセスラインを形成する、項目1に記載のプロセスライン。
(項目3)前記移送部は、前記接続された2つの装置のうちの少なくとも一方が、前記プロセスラインの一体性には影響を与えずに他方の装置から分離されて、閉鎖状態下で作動可能であるように、前記2つの装置を作動可能な状態で互いから分離する手段を備える、項目2記載のプロセスライン。
(項目4)前記プロセス装置と前記移送部のうちの少なくとも1つは、密閉された処理体積部内部において所定の処理条件を提供するように構成された隔壁を備え、前記隔壁は、前記処理体積部と前記プロセス装置の環境とを互いに隔てるように構成される、項目1〜3のいずれか1項目に記載のプロセスライン。
(項目5)前記プロセス装置及び前記移送部は、前記生成物の滅菌性を端から端まで保護し、かつ/又は、前記生成物の端から端までの封込を行う、統合プロセスラインを構成する、項目1〜4のいずれか1項目に記載のプロセスライン。
(項目6)前記凍結乾燥器は、閉鎖状態下で分離された作業工程を行うように構成されており、前記分離された作業工程には、粒子の凍結乾燥、凍結乾燥器の洗浄、及び凍結乾燥器の滅菌のうちの少なくとも1つを含む、項目1〜5のいずれか1項目に記載のプロセスライン。
(項目7)前記統合プロセスラインは、さらなる装置として、閉鎖状態下で、生成物のプロセスラインからの排出、生成物サンプルの取り出し、及び、生成物の加工のうちの少なくとも1つを行うように構成された生成物処理装置を備える、項目1〜6のいずれか1項目に記載のプロセスライン。
(項目8)前記噴霧チャンバは、液滴を凍結凝固させるための少なくとも1つの温度制御された壁を備える、項目1〜7のいずれか1項目に記載のプロセスライン。
(項目9)前記凍結乾燥器は真空凍結乾燥器である、項目1〜8のいずれか1項目に記載のプロセスライン。
(項目10)前記凍結乾燥器は前記粒子を受け取るための回転式ドラムを備える、項目1〜9のいずれか1項目に記載のプロセスライン。
(項目11)前記プロセスラインの前記1つ以上の移送部のうちの少なくとも1つは、少なくとも1つの温度制御された壁を備える、項目1〜10のいずれか1項目に記載のプロセスライン。
(項目12)前記プロセスライン全体が定置洗浄「CiP」及び/又は定置滅菌「SiP」を行うように構成される、項目1〜11のいずれか1項目に記載のプロセスライン。
(項目13)項目1〜12のいずれか1項目に記載のプロセスラインによって実行される、閉鎖状態下で凍結乾燥粒子を製造するプロセスであって、該プロセスは、
噴霧チャンバ内で液滴を生成して、該液滴を凍結凝固させて粒子を形成するステップと、
生成物を閉鎖状態下で噴霧チャンバから移送部を介して凍結乾燥器へ移送するステップと、
凍結乾燥器内で粒子をバルクウェアとして凍結乾燥するステップと
を少なくとも含み、
端から端までの閉鎖状態下で前記粒子を製造するために、前記装置及び前記移送部の各々が閉鎖状態下で別個に作動する、プロセス。
(項目14)前記凍結乾燥器への生成物移送は、前記噴霧チャンバ内での液滴の生成及び凍結凝固と並行して行われる、項目13に記載のプロセス。
(項目15)前記噴霧チャンバと前記凍結乾燥器とを作動可能な状態で分離して、前記分離された装置の一方にCiP及び/又はSiPを行うステップを含む、項目13又は14に記載のプロセス。

Claims (22)

  1. 閉鎖状態下で凍結乾燥粒子を製造するプロセスラインであって、前記プロセスラインは少なくとも、
    液滴を生成し、該液滴を凍結凝固させて粒子を形成する噴霧チャンバと、
    前記粒子を凍結乾燥するバルク凍結乾燥器と
    を別個のプロセス装置として備え、
    前記噴霧チャンバから前記凍結乾燥器へ生成物移送を行う移送部が設けられ、
    前記粒子の製造を端から端までの閉鎖状態下で行うために、前記プロセス装置と前記移送部とはそれぞれ、閉鎖された作業工程を行うように別個に構成され、
    前記噴霧チャンバは、向流式又は並流式の冷却流を回避するために、前記液滴を凍結させるための唯一の冷却要素として冷却された内壁を備えることにより、前記粒子の凍結凝固のために任意の冷却システムから前記液滴を分離するように構成される、プロセスライン。
  2. 閉鎖状態下で凍結乾燥粒子を製造するプロセスラインであって、前記プロセスラインは少なくとも、
    液滴を生成し、該液滴を凍結凝固させて粒子を形成する噴霧チャンバと、
    前記粒子を凍結乾燥するバルク凍結乾燥器と
    を別個のプロセス装置として備え、
    前記噴霧チャンバから前記凍結乾燥器へ生成物移送を行う移送部が設けられ、
    前記粒子の製造を端から端までの閉鎖状態下で行うために、前記プロセス装置と前記移送部とはそれぞれ、閉鎖された作業工程を行うように別個に構成され、
    前記噴霧チャンバは、向流式又は並流式の冷却流を回避するために、前記液滴を凍結させるための唯一の冷却要素として冷却された内壁を備えることにより、前記粒子の凍結凝固のために任意の冷却システムから前記液滴を分離するように構成され、
    前記プロセス装置及び前記移送部が、前記生成物の滅菌性を端から端まで保護し、かつ/又は、前記生成物の端から端までの封込を行う統合プロセスラインを構成する、プロセスライン。
  3. 前記移送部は前記2つのプロセス装置を永久的に相互接続して、端から端までの閉鎖状態下で前記粒子を製造する統合プロセスラインを構成する、請求項1又は2に記載のプロセスライン。
  4. 前記移送部は、前記接続された2つのプロセス装置のうちの少なくとも一方が、前記プロセスラインの一体性には影響を与えずに他方のプロセス装置から切り離されて、閉鎖状態下で作動可能であるように、前記2つのプロセス装置を作動可能な状態で互いから分離する手段を備える、請求項3に記載のプロセスライン。
  5. 前記プロセス装置と前記移送部のうちの少なくとも1つは、密閉された処理体積部内部において所定の処理条件を提供するように構成された隔壁を備え、前記隔壁は、前記処理体積部と前記プロセス装置の環境とを互いに隔てるように構成される、請求項1〜4のいずれか1項に記載のプロセスライン。
  6. 前記プロセス装置及び前記移送部は、前記生成物の滅菌性を端から端まで保護し、かつ/又は、前記生成物の端から端までの封込を行う統合プロセスラインを構成する、請求項1、及び3〜5のいずれか1項に記載のプロセスライン。
  7. 前記凍結乾燥器は、閉鎖状態下で分離された作業工程を行うように構成されており、前記分離された作業工程には、粒子の凍結乾燥、凍結乾燥器の洗浄、及び凍結乾燥器の滅菌のうちの少なくとも1つを含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載のプロセスライン。
  8. 記プロセスラインは、さらなるプロセス装置として、閉鎖状態下で、生成物のプロセスラインからの排出、生成物サンプルの取り出し、及び、生成物の加工のうちの少なくとも1つを行うように構成される、生成物処理装置を備える、請求項1〜7のいずれか1項に記載のプロセスライン。
  9. 前記噴霧チャンバは、前記液滴を凍結凝固させる少なくとも1つの温度制御された壁を備える、請求項1〜8のいずれか1項に記載のプロセスライン。
  10. 前記凍結乾燥器は真空凍結乾燥器である、請求項1〜9のいずれか1項に記載のプロセスライン。
  11. 前記凍結乾燥器は前記粒子を受け取るための回転式ドラムを備える、請求項1〜10のいずれか1項に記載のプロセスライン。
  12. 前記プロセスラインの1つ以上の移送部のうちの少なくとも1つは、少なくとも1つの温度制御された壁を備える、請求項1〜11のいずれか1項に記載のプロセスライン。
  13. 前記プロセスライン全体が定置洗浄「CiP」及び/又は定置滅菌「SiP」を行うように構成される、請求項1〜12のいずれか1項に記載のプロセスライン。
  14. 前記液滴は、凍結粒子を形成するために、前記噴霧チャンバ内における落下中に凍結する、請求項1〜13のいずれか1項に記載のプロセスライン。
  15. 請求項1〜14のいずれか1項に記載のプロセスラインによって実行される、閉鎖状態下で凍結乾燥粒子を製造するプロセスであって、前記プロセスは、
    噴霧チャンバ内で液滴を生成して、該液滴を凍結凝固させて粒子を形成するステップと、
    前記生成物を閉鎖状態下で前記噴霧チャンバから移送部を介して凍結乾燥器へ移送するステップと、
    前記凍結乾燥器内で前記粒子をバルクウェアとして凍結乾燥するステップと
    を少なくとも含み、
    端から端までの閉鎖状態下で前記粒子を製造するために、前記プロセス装置及び前記移送部の各々は閉鎖された作業工程を行うように別個に構成される、プロセス。
  16. 前記凍結乾燥器への生成物移送は、前記噴霧チャンバ内での液滴の生成及び凍結凝固と並行して行われる、請求項15に記載のプロセス。
  17. 前記噴霧チャンバと前記凍結乾燥器を作動可能な状態で分離して、前記分離されたプロセス装置の一方にCiP及び/又はSiPを行うステップを含む、請求項15又は16に記載のプロセス。
  18. 前記液滴は、凍結粒子を形成するために、前記噴霧チャンバ内における落下中に凍結する、請求項15〜17のいずれか1項に記載のプロセス。
  19. 凍結乾燥粒子の形態の1つ以上の抗原を含むワクチン組成物を調合するプロセスであって、
    前記1つ以上の抗原を含む液体バルク溶液を、請求項1518のいずれか1項に記載のプロセスにより凍結乾燥することと、
    得られた前記凍結乾燥粒子を受取容器に充填することと
    を含むプロセス。
  20. 凍結乾燥粒子の形態の1つ以上の抗原を含む補助剤含有ワクチン組成物を調合するプロセスであって、
    (a)前記補助剤と前記1つ以上の抗原とを含む液体バルク溶液を請求項1518のいずれか1項に記載のプロセスによって凍結乾燥することと、
    (b)得られた凍結乾燥粒子を受取容器に充填することと
    を含む、
    あるいは、前記(a)の液体バルク溶液が前記補助剤を含んでいない場合には、
    (c)前記補助剤の液体バルクと前記1つ以上の抗原を含む液体バルク溶液とを請求項1518のいずれか1項に記載のプロセスにより別個に凍結乾燥することと、
    (d)前記1つ以上の抗原の凍結乾燥粒子を前記補助剤の凍結乾燥粒子と配合することと、
    (e)前記凍結乾燥粒子の配合物を受取容器に充填することと
    を含む、プロセス。
  21. 前記プロセスのステップが滅菌状態下で実施される、請求項19又は20に記載のプロセス。
  22. 前記凍結乾燥粒子は滅菌状態にある、請求項1921のいずれか1項に記載のプロセス。
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