JP3942093B2 - 噴霧式真空凍結乾燥装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は噴霧式真空凍結乾燥装置に関するものであり、更に詳しくは、真空下に原料液を噴霧して処理することにより、薬品、化粧品、食品等の有効成分である化学物質の微粉末、または同化学物質を内包するマイクロカプセル(以降、化学物質のマイクロカプセルと略すことがある)を加熱変性させることなく、かつ無菌的に取り出すことのできる装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、化学物質が溶媒中に溶解された溶液、または化学物質のマイクロカプセルが分散媒中に分散された分散液を乾燥して溶媒または分散媒を取り除き、微粒子からなる化学物質の微粉末または化学物質のマイクロカプセルを取り出す代表的な方法として次のような方法がある。なお、以降において上記の溶液または分散液を並列させて述べる場合は単に原料液と称する。
(1)原料液を加熱し溶媒または分散媒を蒸発させるドライアップ方法
(2)原料液を高圧力または遠心力によって噴霧状とし、これに熱風をあてて溶媒または分散媒を蒸発させる噴霧乾燥方法
(3)原料液を凍結させ、真空下に凍結物から溶媒または分散媒を昇華させて乾燥する凍結乾燥方法
なお、上記の溶媒や分散媒は、水、または水に少量の有機物、無機物を溶解させた水溶液であることが多い。
【0003】
そして近年では多くの場合に、乾燥して得られる微粒子は平均粒子径が100μm以下であることが要求されている。すなわち、微粒子からなる医薬品を呼吸器官への吸入エアロゾルとする場合には粒子径が2μm程度であることを要し、注射用とする場合には注射針の孔を容易に通過させるために粒子径が10μm以下でなければならない。食品においても含まれる微粒子の粒子径は食感に影響するほか、化粧品においても微粒子を含むローションやクリームとする場合、微粒子の粒子径が大であると塗布時の感触を低下させる。更には、食品には加熱によって変性されて風味の損なわれるものがあり、医薬品には加熱によって変性されて生理活性を失うものがあり、これらの乾燥時に30〜40℃以上の高い温度をかけることはできない。そのほか、医薬品や食品の種類によっては大気との接触によって酸化されて特性を失うものもある。
【0004】
上記(1)のドライアップ方法や(2)の噴霧乾燥方法は、加熱によって変性される食品や医薬品用の微粒子の製造には採用し得ない。更に、(1)のドライアップ方法はドライアップによって凝集物を生じ易く、凝集物は粉砕しても微粒子を収率よく得ることは困難である。また、(2)の噴霧乾燥方法では微粒子を捕捉するためのサイクロンにおいて粒子径が小さく質量が小さいものは捕捉されず、熱風と共に系外へ逸散してロスとなり易い。
【0005】
(3)の凍結乾燥方法には、原料液を大気圧下に凍結槽内へ噴霧し凍結させて微小凍結物とした後、真空下に微小凍結物から溶媒または分散媒を昇華させて乾燥する方法がある(例えば、特許文献1参照。)。また、大気圧下ではなく、原料液を真空中へ噴霧して微小液滴とし、微小液滴から溶媒または分散媒が蒸発する時に奪う蒸発の潜熱によって微小液滴を凍結させる方法がある(例えば、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5参照。)。特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5の方法は、何れも形成される微小凍結物から溶媒または分散媒を真空下に昇華させて乾燥することにより目的の微粒子を得ている。そのほか、原料液を低温の液化ガス中へ噴霧して凍結させる方法もある(例えば、特許文献6参照。)。
【0006】
凍結乾燥方法には、上記の噴霧方法によるもの以外に、例えば原料液をトレイ等の容器内に収容し大気圧下で凍結させて板状凍結物とし、次いで板状凍結物から溶媒または分散媒を真空下に昇華させて乾燥し、得られる板状乾燥物を粉砕機で粉砕して微粒子を得る方法もある。しかし、この大気圧下で板状に凍結させる方法は凝集物を生じ易く、凝集物を粉砕しても微粒子の収率は低いほか、マイクロカプセルの分散液からマイクロカプセルを取り出す場合にはマイクロカプセルが破損し易い。そのほか、各操作において細菌による汚染を防ぐには、これらの操作をクリーンルーム内で行うことを要し設備費が過大になりやすい。その対策として、大気圧下の密閉系内で垂直な中空管の内面に溶液を一定の厚さで流がし冷却してチューブ状の凍結物とし、これを真空下に乾燥して得られるチューブ状乾燥物を粉砕して微粒子を製造する方法の提案もある(例えば、特許文献7参照。)。
【0007】
【特許文献1】
特開平5−332673号公報([0020]から[0027]ま で 、およびその第1図1、第2図)
【特許文献2】
特開昭60−83576号公報(第2頁、およびその図)
【特許文献3】
アメリカ特許、USP3621587(第1図)
【特許文献4】
アメリカ特許、USP4033048(第1図、第2図)
【特許文献5】
特表平9−508695号公報(第17頁、17行目から第20頁、1行目まで、およびその第1図、第2図、第3図、第4図)
【特許文献6】
特公平7−39339号公報(第3頁、右欄30行目から第4頁、 左欄50行目まで、および第1図、第2図)
【特許文献7】
特開2002−130941号公報(第5頁、[0022]から[0023]まで、および第2図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1のマイクロカプセル等の微粒子を得るための凍結真空乾燥装置60は、本明細書の図5に示すように、大気圧下に凍結部61の凍結槽62内へノズル63からマイクロカプセル等の分散液を噴霧、凍結させ、その後にノズル63を引き上げて凍結部61を密閉し、バルブ64を開け真空ポンプ65で凍結部61内を真空にして凍結物から分散媒を昇華させるものである。すなわち、この装置は凍結部61において大気圧下での分散液の噴霧、凍結と、真空下での分散媒の昇華による凍結物の乾燥とが交互に行われるので稼動効率が低い。
【0009】
特許文献2の方法に使用される装置は、本明細書の図6に示すように、常圧または真空下の密閉容器71内で液状物質をノズル72から噴霧して冷却面73、および冷却面74で氷結粒とする。そして冷却面73、74から氷結粒を脱着させ、加熱ジャケット76、77付きの横型円筒状真空容器75の上流端部内へ落下させ、真空容器75の軸心部に設けられている回転軸上の複数の攪拌送り羽根78によって氷結粒を下流側へ送りながら水分を昇華させて乾燥し、得られる濃縮乾燥物を下流端部の貯槽79内に貯め込む方法である。この方法における真空容器75は密閉容器71より容積が遙かに大であり、その真空排気や氷結粒の移送の効率が低いものとなっている。また、氷結粒から水分を昇華させるための加熱がジャケット76、77によるものであるために、氷結粒を加熱する前に真空容器75が加熱されるので加熱効率も低い。
【0010】
特許文献3の方法に使用される装置は、本明細書の図7に示すように、減圧下のフリーザ容器81内でノズル82から噴霧されて凍結した液状物がフリーザ容器81の底部からロータリフィーダ83と振動フィーダ84を経由して横型円筒状の真空容器85内に設けられたベルトコンベア86の一端側に供給され、ピンチローラ87aとバックアップローラ87bの間を通過して均一な厚さとされから、ラジエータ88によって上下の両側から加熱して水分を昇華させ、乾燥された微粒子状の物質をベルトコンベア86の他端側から取り出しホッパー89aまたは89bに落下させて回収する方法である。この方法においても、真空容器85の容積はベルトコンベア86上を移送される物質の量と比較して大であり、その真空排気や微粒子状の物質の移送効率は低いほか、液成分の昇華を促進させるための加熱は真空下での輻射熱によるものであるほか、ベルトコンベア86も加熱される構成となっている。
【0011】
特許文献4の方法に使用される装置は、本明細書の図8に示す実施例によれば、フリージング室91で液状物がノズル92から噴霧され、形成された粒子状の凍結物を、下方の乾燥室93内で凍結物を互いに逆方向へ移送する5 段のベルトコンベア98からなるコンベア・アセンブリ97の最上段のベルトコンベア98一端部へ落下させ、順次下方へ移送すると共に、乾燥室93の側壁94の窓95を介してマイクロ波発生器96からのマイクロ波を照射し凍結物から液成分を昇華させて乾燥するものである。この方法もコンベア・アセンブリ97を内部に備えた乾燥室93は容積が大であり、その真空排気と凍結物移送の効率が低いものとなっている。また、5段のベルトコンベア98を相互に反対方向に同一の速度で回転させて凍結物を搬送するので、それらの制御装置を含む搬送機構が装置を複雑なものとしている。
【0012】
特許文献5の方法は、ノズルから所定の真空度に維持された真空室であるフラスコ内へ溶液または分散液を噴霧して凍結させると共に、フラスコの内側面および底面に付着した凍結物から溶媒または分散媒を昇華させるものである。ただ、示されている装置は実験室尺度のものであり、フラスコ面の加熱手段、溶媒または分散媒を昇華させた後に残る乾燥物の収集手段や、取出手段等の必要な機構については具体的には言及されておらず、図示もされていない。
【0013】
特許文献6の方法は、溶液または分散液をノズルから低温度の液化ガス中へ噴霧して凍結させ、続いて液化ガスを蒸発させて粒子径約10〜90μmの凍結物を残すものであるが、多量の液化ガスを蒸発させるので、蒸発させた液化ガスは回収、再使用されるとしても、生産性に劣る方法であることは否定しえない。
【0014】
特許文献7の方法は、密閉系内で中空管の内面に溶液を流して凍結させるにしても、大気圧下に溶液を一定の厚さで凍結させるという点は従来の方法と共通しており、粒子径の小さい粉末製品を高い収率で得ることは容易ではない。
【0015】
本発明は上述の問題に鑑みてなされ、薬品、化粧品、食品等の有効成分である化学物質の溶液、または化学物質のマイクロカプセルの分散液である原料液を真空下にノズルから噴霧して凍結させ、真空下に溶媒または分散媒を昇華させて乾燥することにより、粒子径がμm単位の微粒子からなる化学物質の微粉末、または化学物質のマイクロカプセルを無菌的に、かつ高い生産性のもとに取り出すことのできる噴霧式真空凍結乾燥装置を提供することを課題とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記の課題は請求項1の構成によって解決されるが、その解決手段を説明すれば次に示す如くである。
【0017】
請求項1の噴霧式真空凍結乾燥装置は、化学物質が溶媒中に溶解された溶液、または化学物質を内包するマイクロカプセルが分散媒中に分散された分散液である原料液を真空下にノズルから噴霧して微小凍結物とする真空凍結プロセスと、微小凍結物に含まれる溶媒または分散媒を真空下に昇華させる真空乾燥プロセスとが同一塔内で連続して行なわれる真空凍結乾燥塔からなり、真空凍結乾燥塔の外部に、原料液をノズルへ供給する原料液供給容器が設けられ、真空凍結乾燥塔の内部の中間高さ位置に、原料液が噴霧されて真空凍結し降下する微小凍結物を受け収集して真空乾燥させ、乾燥後に残る化学物質の微粉末または化学物質を内包するマイクロカプセルを下方へ落下させる収集部が設けられ、真空凍結乾燥塔の底部に、第1真空弁を介して、化学物質の微粉末または化学物質を内包するマイクロカプセルのストック部が一体的に取り付けられている装置である。
【0018】
このような噴霧式真空凍結乾燥装置は、化学物質の溶液または化学物質のマイクロカプセルの分散液を真空下にノズルから噴霧して形成される微小液滴を凍結させて微小凍結物とし、微小凍結物から溶媒または分散媒を昇華させて得られる化学物質の微粉末または化学物質のマイクロカプセルは微粒子からなり、微粒子を得るための粉砕操作を必要としない。そして、溶媒または分散媒を真空下に昇華させて乾燥するので乾燥に高温度の加熱を必要とせず、加熱変性されて生理活性を失うような医薬品や、加熱変性されて風味を失う食品等の有効成分である化学物質の微粉末または化学物質を内包したマイクロカプセルが得られる。溶液状(板状/チューブ状)で凍結させると、凍結濃縮(濃度勾配)が発生し均一な濃度の凍結体を得ることが困難であり、乾燥物も不均一なものとなる。本発明は、真空下でノズルから噴霧された微小液滴が、水分の蒸発潜熱により瞬時に自己凍結し、個々の微小凍結体となっているため、凍結後も均一な濃度の微粉末を得ることができる。
【0019】
更には、真空凍結乾燥塔の底部に第1真空弁を介してストック部が設けられていることから、第1真空弁を開けて化学物質の微粉末または化学物質のマイクロカプセルを真空凍結乾燥塔の底部からストック部へ落下させた後に第1真空弁を閉じることにより、ストック部からの外部への搬出とは無関係に真空凍結乾燥塔内で原料液の噴霧、真空凍結と微少凍結物の真空乾燥が可能である。なおここに言う真空弁とは真空シールが可能な弁を意味し、通常は弁体と弁座とがO−リング等を介して当接して弁が閉じられるものである。そして、原料液の噴霧による真空凍結と、溶媒または分散媒の昇華による微小凍結物の真空乾燥とを1本の真空凍結乾燥塔内で連続して行うことができるために、装置の設置に必要なスペースおよび装置コストを低減させるほか、装置の真空排気や、微小凍結物やその乾燥物の移送を効率的に行うことができ、それらの操作を無菌的に施すことができる。
【0020】
請求項1に従属する請求項2の噴霧式真空凍結乾燥装置は、原料液供給容器に原料液の上部空間を加圧する加圧管および/または減圧する減圧管が接続されるか、または加圧と減圧の可能な加圧・減圧管にまとめて接続されている装置である。
このような噴霧式真空凍結乾燥装置は、原料液の上部空間を加圧して原料液の噴霧圧力を調整することによりノズルから噴霧して形成される微小液滴の粒子径を調整することができるほか、原料液が気泡を含有しており、その気泡によってノズルからの噴霧状態が乱される場合には、事前に原料液の上部空間を減圧することにより原料液を脱泡することができる。
【0021】
請求項1に従属する請求項3の噴霧式真空凍結乾燥装置は、原料液供給容器に原料液の冷却装置が取り付けられている装置である。
このような噴霧式真空凍結乾燥装置は、原料液の温度を低下させることにより原料液をノズルから噴霧して形成される微小液滴を直ちに凍結させること可能にする。
【0022】
請求項1に従属する請求項4の噴霧式真空凍結乾燥装置は、収集部の上面に存在する微小凍結物を冷却および/または加熱することが可能とされている装置である。
このような噴霧式真空凍結乾燥装置は、原料液の種類の違いによって微小凍結物の凍結が不十分である場合には収集部で微小凍結物を追加的に冷却して凍結を進行させることが可能であり、微小凍結物の凍結が充分な場合には微小凍結物を適切な温度に加熱して溶媒または分散媒の昇華速度を高めることができ、微小凍結物の状態に応じた処理を可能にする。
【0023】
請求項1に従属する請求項5の噴霧式真空凍結乾燥装置は、収集部が板状の収集板とされており、収集板の両端部に収集板の面と平行に設けられた回動軸の回りに回動されて、収集板が水平な姿勢と垂直な姿勢を取り得る装置である。
このような噴霧式真空凍結乾燥装置は、収集板を水平な姿勢とし降下してくる微少凍結物を受けて収集し乾燥させ、収集板を垂直な姿勢とし乾燥後に残る化学物質の微粉末または化学物質のマイクロカプセルを下方へ落下せることができる。
【0024】
請求項5に従属する請求項6の噴霧式真空凍結乾燥装置は、収集板が平行な複数の部分に分割されており、複数の部分がそれぞれの両端部に設けられた回動軸によって水平な姿勢と垂直な姿勢との間を同期して回動する分割収集板とされている装置である。
このような噴霧式真空凍結乾燥装置は、分割収集板を水平な姿勢から垂直な姿勢とするために必要な空間容積が小さく、真空凍結乾燥塔の高さを低減させる。
【0025】
請求項6に従属する請求項7の噴霧式真空凍結乾燥装置は、分割収集板が上下方向に離隔して複数段に設けられている装置である。
このような噴霧式真空凍結乾燥装置は、例えば微小凍結物を上段の収集板から下段の収集板へ落下させる時に微小凍結物が撹拌されて、昇華による乾燥を均等化させ促進することができるほか、要すれば上段側の収集板で追加的な凍結を行い、下段側の収集板で乾燥を行うことも可能である。
【0026】
請求項1に従属する請求項8の噴霧式真空凍結乾燥装置は、ストック部に第2真空弁を介してバッファータンクが接続されている装置である。
このような噴霧式真空凍結乾燥装置は、化学物質の微粉末または化学物質のマイクロカプセルを、ストック部からバッファータンクへ無菌的に移送することができ、大気に接して移送する場合のように細菌の汚染を防ぐためのクリーンルームを必要としない。また、次工程の装置を接続する場合に、バッファータンクを介在させることにより、噴霧式真空凍結乾燥装置からの送り込み量と、次工程の装置の消費量との間に一時的なアンバランスを生じても対処することができる。
【0027】
請求項5または請求項6に従属する請求項9の噴霧式真空凍結乾燥装置は、収集板または分割収集板を水平な姿勢から垂直な姿勢へ回動させて、化学物質の微粉末または化学物質のマイクロカプセルを落下させる時に支援するための第1圧縮ガスが吹き付けられる装置である。
このような噴霧式真空凍結乾燥装置は、化学物質の微粉末または化学物質のマイクロカプセルを収集板上や真空凍結乾燥塔の内壁に残すことなく、真空凍結乾燥塔の底部へ落下させる。
【0028】
請求項1に従属する請求項10の噴霧式真空凍結乾燥装置は、真空凍結乾燥塔の底部からストック部へ化学物質の微粉末または化学物質のマイクロカプセルを落下させる時に支援するための第2圧縮ガスが吹き付けられる装置である。
このような噴霧式真空凍結乾燥装置は、真空凍結乾燥塔の底部や第1真空弁に化学物質の微粉末または化学物質のマイクロカプセルを残すことなくストック部へ落下させ、第1真空弁が微粉末またはマイクロカプセルを咬み込んで真空シール性を損なうことを防ぐ。
【0029】
請求項8に従属する請求項11の噴霧式真空凍結乾燥装置は、化学物質の微粉末または化学物質のマイクロカプセルをストック部からバッファータンクへ送り込む時に支援するための第3圧縮ガスが吹き付けられる装置である。
このような噴霧式真空凍結乾燥装置は、ストック部や第2真空弁に化学物質の微粉末または化学物質のマイクロカプセルを残すことなくバッファータンクへ送り込み、第2真空弁が微粉末またはマイクロカプセルを咬み込んで真空シール性を損なうことを防ぐ。
【0030】
請求項1に従属する請求項12の噴霧式真空凍結乾燥装置は、ストック部内に第1真空弁の内部の洗浄機構が設けられている装置である。
このような噴霧式真空凍結乾燥装置は、第1真空弁の閉時に咬み込まれる化学物質の微粉末または化学物質のマイクロカプセルによって真空凍結乾燥塔内の真空度が低下することを防ぎ、低下した場合にも容易に回復させることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
上述したように、本発明の噴霧式真空凍結乾燥装置は、化学物質が溶媒中に溶解された溶液または化学物質のマイクロカプセルが分散媒中に分散された分散液を、真空下にノズルから噴霧して微小凍結物とする真空凍結プロセスと、微小凍結物に含まれる溶媒または分散媒を真空下に昇華させる真空乾燥プロセスとが同一塔内で連続的に行なわれる真空凍結乾燥塔からなり、真空凍結乾燥塔の外部に、原料液をノズルへ供給する原料液供給容器が設けられ、真空凍結乾燥塔の内部の中間高さ位置に、原料液が噴霧され真空凍結して降下する微小凍結物を受け収集して乾燥させ、乾燥後に残る化学物質の微粉末または化学物質を内包するマイクロカプセルを下方へ落下させる収集部が設けられ、真空凍結乾燥塔の底部に、第1真空弁を介して、化学物質の微粉末または化学物質を内包するマイクロカプセルのストック部が一体的に取り付けられている装置である。
【0032】
すなわち、真空凍結乾燥塔の外部に原料液供給容器が設けられており、原料液供給容器の底部から真空凍結乾燥塔の上端側の内部へ挿入された配管の先端部に原料液を噴霧するためのノズルが取り付けられている。原料液はノズルから下方へ噴霧されて霧状の微小液滴となるが、所定の真空度に保持された真空凍結乾燥塔内で溶媒または分散媒が蒸発し、微小液滴から蒸発の潜熱を奪うことから微小液滴は凍結し微小凍結物となって降下する。従って、溶媒または分散媒の蒸気を排気する真空ポンプは真空凍結乾燥塔の上端部に接続される。その場合、真空凍結乾燥塔の上端部内には排気に対する邪魔板を設けることが望ましい。排気に伴って微少凍結物が真空ポンブ側へ排出されることが防がれる。そして、勿論のことであるが、真空凍結乾燥塔と真空ポンプとの間には溶媒または分散媒の蒸気を凝結させるコールドトラップが設置される。
【0033】
噴霧された原料液の微小液滴を可及的に早く凍結させるために、原料液供給容器は収容する原料液の冷却装置を設けたものであることが望ましく、原料液は可及的に低い温度まで冷却される。可能であれが過冷却状態まで冷却してもよい。また、ノズルから噴霧されて形成される原料液の微小液滴の粒子径は、微小液滴が凍結された微小凍結物の粒子径、更には微小凍結物から溶媒または分散媒が昇華されて残る化学物質の微粉末または化学物質のマイクロカプセルを構成している微粒子の粒子径を支配するので、微小液滴の粒子径を決定する因子は厳密な制御されねばならない。微小液滴の粒子径は真空凍結乾燥塔の真空度やノズルの孔径のほか、ノズルからの噴霧圧力によっても支配されるので、原料液供給容器は噴霧圧力を調製することができる加圧管を備えたものであることが望ましい。ノズルには原料液を噴霧し凍結乾燥させる場合に一般的に使用されているものがそのまま使えるが、孔径の異なるものが交換可能とされていることが好ましい。そのほか、原料液が気泡を有しておりノズルからの噴霧状態を乱す怖れがある場合には、原料液供給容器に減圧管を設けて原料液を事前に減圧脱泡させることができる。
【0034】
真空凍結乾燥塔の内部には、中間高さ位置に微小凍結物の収集部が設けられる。収集部は降下してくる噴霧状の微小凍結物を受けて収集し層状に堆積させる。その間、微小凍結物は溶媒または分散媒が昇華することにより真空乾燥されるが、乾燥されて残る化学物質の微粉末または化学物質のマイクロカプセルを下方へ落下させるものであることを要する。そのような機能を有するものである限り、収集部の形状は漏斗状であってもよく、また平板状であってもよく、収集部の形状は限定されない。そして化学物質の微粉末または化学物質のマイクロカプセルを下方へ落下させる機構は特に限定されない。例えば収集部を水平な円板状の収集板とする場合、その直径位置に対応する収集板の両端部に回動軸を設け、収集板を水平な姿勢として降下してくる微小凍結物を受け、真空乾燥後に残る化学物質の微粉末または化学物質のマイクロカプセルは収集板を回動させて垂直な姿勢とし下方へ落下させることができる。このように化学物質の微粉末または化学物質のマイクロカプセルの移送機構を特に設けることなく、真空凍結乾燥塔内を落下させて移送することにより、装置コストが格段に低減される。
【0035】
そのほか、収集部を水平な円板状の収集板とする場合には、これを複数の平行な部分に分割した分割収集板とし、分割部分それぞれの両端部に回動軸を設けて、乾燥された化学物質の微粉末または化学物質のマイクロカプセルを落下させる時には分割部分を同期して垂直化させるようにしてもよい。複数に分割された分割収集板は垂直方向に回動させる時に必要な空間容積、換言すれば回動させるに要する高さが小さくて済むので、真空凍結乾燥塔の高さを低くすることができる。円板状の収集板を回動させる場合には、真空凍結乾燥塔の内壁と円板状収集部の外周との間に若干の間隙を必要とするので、その間隙から未乾燥の微小凍結物が下方へ降下しないように、微小凍結物を収集部へ導くガイド部を真空凍結乾燥塔の内壁に沿って設けることが望ましい。乾燥された化学物質の微粉末または化学物質のマイクロカプセルを落下させる機構は、収集板または分割収集板を上記のように回動させる機構のほか、機構はやや複雑となるが、例えばレンズ・シャッターまたはレンズの絞りのように、円板状の収集板の中央部分に開口が形成されるものとすることができる。
【0036】
収集部は上方から降下してくる微小凍結物を受けて収集し、微小凍結物から溶媒または分散媒を昇華させて乾燥させるものであるので、昇華を加速させるために収集部上の微小凍結物を加熱し得ることが望ましく、また、微小凍結物の凍結が不充分な場合には凍結を進行させるために追加的な冷却が可能なものとしてもよい。従って、収集部は媒体(シリコンオイル等)が循環するようなジャケット構造であり、その媒体を冷却及び加熱し温度制御を行う。また、抵抗加熱式のヒーターと冷媒の循環する冷却管が埋め込まれたものでもよい。また、加熱には一般的な抵抗加熱方式のヒーターによる以外に、真空凍結乾燥塔の外部に高周波発生装置を設けて、その発生装置からの高周波を真空凍結乾燥塔内へ導入し、溶媒または分散媒の誘電損失を利用して高周波加熱するようにしてもよい。高周波加熱する場合には溶媒または分散媒のみが加熱され収集部は加熱されないので、加熱エネルギーが有効に使用される。化学物質が加熱変性され易い場合には、加熱の上限温度は例えば40℃に制御される。
【0037】
真空凍結乾燥塔の底部は収集部から落下される化学物質の微粉末または化学物質のマイクロカプセルの一時的な滞留場所である。そして、真空凍結乾燥塔の底部には第1真空弁を介して化学物質の微粉末または化学物質のマイクロカプセルのストック部が接続される。すなわち、真空凍結乾燥塔の底部に一定量が溜まると、第1真空弁が開とされてストック部へ落下される。この時に真空凍結乾燥塔側に設けたノズルから落下を支援するための圧縮ガスを吹き付けて底部内や真空弁内に化学物質の微粉末または化学物質のマイクロカプセルが残らないようにすることが好ましい。加えて、ストック部内に例えば洗浄水による真空弁内部の洗浄機構を設けておくことが望ましい。すなわち、真空弁のシール部に化学物質の微粉末または化学物質のマイクロカプセルが咬み込まれて真空シール性が損なわれることを防ぐためであり、異なった製品を乾燥する場合の製品の混入を防ぐためである。
【0038】
ストック部は化学物質の微粉末または化学物質のマイクロカプセルの一時的な貯留部であり、ストック部には第2真空弁を介してバッファータンクを接続しておくことが望ましい。そして、次工程の装置がある場合、次工程の装置はバッファータンクに接続される。バッファータンクに化学物質の微粉末または化学物質のマイクロカプセルが貯留されていると、真空凍結乾燥塔からの供給量と、次工程の装置による消費量とが一時的にバランスを失うようなことがあっても対処することができるからである。
【0039】
【実施例】
次に本発明の噴霧式真空凍結乾燥装置を実施例によって図面を参照し具体的に説明する。
【0040】
(実施例)
図1は実施例の噴霧式真空凍結乾燥装置1の構成を概略的に示す図である。噴霧式真空凍結乾燥装置1はコーヒ豆の水による抽出物、すなわちコーヒ成分の水溶液である原料液Rを真空下に噴霧して凍結させ、形成される微小凍結物Fから水分を昇華させて乾燥した粉末コーヒDとする円筒状の真空凍結乾燥塔11からなり、真空凍結乾燥塔11の上端側の内部には後述の原料液供給タンク31から供給される原料液Rを噴霧させるノズル12が配置されている。そして、真空凍結乾燥塔11の内部のほぼ中間の高さ位置には、微小凍結物Fを受けて収集する円板状の収集板13がその周縁部の回動軸13sの回りに回動可能に設けられており、当初は水平な姿勢とされる。なお、収集板13の内部は図示せずとも微小凍結物Fを加熱冷却するため、ジャケット構造になっており、ジャケット部分に流す媒体温度を制御することにより、収集板13の温度制御が可能な構造となっている。
【0041】
図2は真空凍結乾燥塔11の内部に設けられた収集板13の作用を示す図である。すなわち、図2のAは収集板13が水平な姿勢にあり、原料液Rが真空下に噴霧され凍結して降下する微小凍結物Fを受けることにより、収集板13の上面に微小凍結物Fが層状に堆積した状態であり、その間、微小凍結物Fは水分が昇華することによって真空乾燥されて粉末コーヒDとなる。図2のBは、収集板13が回動軸13sの回りに回動されて垂直な姿勢とされ、上面の粉末コーヒDが落下して真空凍結乾燥塔11の底部に一時的に貯留された状態を示す。なお、回動軸13sは真空凍結乾燥塔11の側壁を真空シールされて塔外へ貫通しており、外部に設けられた駆動源によって回動される。そのほか、図示せずとも真空凍結乾燥塔11の内部に圧縮ガスの噴出ノズルが設けられており、収集板13を垂直な姿勢として粉末コーヒDを落下させる時に落下を支援する大1圧縮ガスが吹き付けられて、収集板13の上面や真空凍結乾燥塔11の内面に粉末コーヒDが残らないようにされている。なお、収集板13の若干上方位置には真空凍結乾燥塔11の内壁に沿い、リング状で中心部へ向かって下り傾斜の上面14rを有するガイド部14が設けられている。このガイド部14は真空凍結乾燥塔11の内壁近くを降下する微小凍結物Fを収集板13上へ導くものである。
【0042】
図1へ戻り、真空凍結乾燥塔11の右側の上方には、真空排気系が設けられている。すなわち、真空凍結乾燥塔11の上端部に設けられている真空排気管21には排気の水蒸気を凝結させるコールドトラップ22を介して真空ポンプ23が接続されている。水蒸気を円滑に排気するためには、コールドトラップ22の凝結面の温度を真空凍結乾燥塔11内の微小凍結物Fの温度よりも低くしておくことを要するので、コールドトラップ22は通常的には液体窒素で冷却して水蒸気を凝結させる。従って、コールドトラップ22は2基を並列で用意しておき、一方が排気の水蒸気を凝結させている時には、他方は凝結面の霜取りを行っているように切り換えて使用することが好ましい。そして、真空排気管21の真空凍結乾燥塔11とコールドトラップ22との間の真空排気管21には開閉弁21v、コールドトラップ22と真空ポンプ23との間には排気弁22vが設けられている。そのほか、真空凍結乾燥塔11の上端部内には排気に対する邪魔板10が複数枚設けられている。なお、上記コールドトラップ22とに真空ポンプ23との間の排気弁22vは、停電時に閉となって真空ポンプ23からコールドトラップ22への油の逆流を防ぎ、コールドトラップ22の洗浄時には閉として洗浄水が真空ポンプ23側へ流れるのを防ぎ、閉として真空ポンプ23を作動させることにより真空ポンプ23の排気性能をチェックすることに使用される。
【0043】
また図1において、真空凍結乾燥塔11の左側の上方には、原料液Rの供給タンク31が設置されている。原料液供給タンク31の底部から真空凍結乾燥塔11の上端側の内部へ挿入されている原料液供給管32の下向きの先端部には上述した噴霧用のノズル12が取り付けられており、原料液供給タンク31とノズル12との間には開閉弁32vが設けられている。そのほか、原料液供給タンク31の上部には、原料液補給管33が開閉弁33vと共に接続されており、更に原料液Rの上部空間の圧力を調整するための加圧・減圧管34が圧力調整弁34vと共に接続されている。図1に示すように、加圧・減圧管34は、開閉弁36vを備えた圧縮機36からなる加圧源と、開閉弁37vを備えた真空ポンプ37からなる真空排気源とが1本に纏められたものである。すなわち、原料液Rの上部空間を加圧調整することによりノズル12からの原料液Rの噴霧圧力を調整することができる。また、原料液Rが気泡を有しておりノズル12からの噴霧状態を乱す場合には、噴霧を開始する前に原料液Rの上部空間を減圧にして原料液Rを減圧脱泡することができる。更には、原料液供給タンク31には内部を洗浄するためのノズル35nを備えた洗浄水管35が開閉弁35vと共に設けられている。
【0044】
そのほか、原料液Rをノズル12から噴霧して形成される微小液滴を可及的に早急に凍結させるために、原料液Rは原料液供給タンク31内で冷却される。そのために図示せずとも原料液供給タンク31には冷却装置が設けられている。そして、原料液供給管32の原料液供給タンク31から真空凍結乾燥塔11に至る部分には図示せずとも断熱材が巻かれており、供給の途中で温度上昇することがないようにされている。
【0045】
図1において、真空凍結乾燥塔11の底部には真空シールが可能な第1真空弁19を介してストック部41が一体的に取り付けられている。なおストック部41には第1真空弁19の内部を洗浄するための洗浄機構43が設置されている。そして、ストック部41の底部の第2真空弁42に接続されている移送管51にバッファータンク52が開閉弁51vと共に接続されている。
【0046】
本実施例の噴霧式真空凍結乾燥装置1は以上のように構成されているが、次にその作用を説明する。図1を参照して、真空ポンプ21が弁22v、弁21vを開として真空凍結乾燥塔11の内部を所定の真空度に排気しており、原料液供給タンク31には原料液Rであるコーヒ成分を抽出した濃縮液が収容されているほかは、全ての弁は閉じられているものとする。なお、原料液Rが気泡を有している場合には、事前に弁34vを開け加圧・減圧管34を減圧側として供給タンク31の上部空間を減圧にして減圧脱泡が行われる。
【0047】
準備が整うと、加圧・減圧管34を加圧側に切り換えて原料液供給タンク31内の原料液Rに一定の圧力を加え、原料液供給管32の弁32vを開けることにより、原料液Rを真空凍結乾燥塔11内のノズル12から噴霧させる。真空凍結乾燥塔11の内部は所定の真空度に維持されているので、原料液Rを噴霧して形成される微小液滴から直ちに水分が蒸発し、蒸発の潜熱を奪うので、微小液滴は凍結し微小凍結物Fとなって降下する。そして微小凍結物Fは下方の水平な姿勢とされている収集板13で受けられ、真空凍結乾燥塔11の内壁近くを降下する微小凍結物Fはガイド部14によって収集板13の上方へ導かれて降下し収集される。そして、微小凍結物Fが層状に堆積すると、原料液供給管32の開閉弁32vを閉じて原料液Rの噴霧が一旦中断される。その間にも微小凍結物Fから水分が昇華するが、その昇華を促進させるために、収集板13に埋め込まれているヒーターによって微小凍結物Fを例えば温度30℃に加熱する。
【0048】
微小凍結物Fから水分が昇華して粉末コーヒDが残ると、図2のAに示す水平な姿勢の収集板13は回動軸13sの回りに回動されて、図2のBに示す垂直な姿勢とされ、粉末コーヒDは落下して真空凍結乾燥塔11の底部に一時的に貯留される。この時、真空凍結乾燥塔11の内壁や収集板13の面に粉末コーヒDが残らないように、図示しないノズルから落下を支援する第1圧縮ガスが吹き付けられる。そして粉末コーヒDを落下させた後、収集板13は直ちに元の水平な姿勢に戻され原料液供給管32の開閉弁32vを開けてノズル12からの原料液Rの噴霧が再開される。
【0049】
真空凍結乾燥塔11の底部に粉末コーヒDが貯留されると、噴霧が中断されている時に、第1真空弁19を開けて粉末コーヒDは下方のストック部41へ落下され、落下が終わると第1真空弁19は閉じられる。この時、底部および第1真空弁19に粉末コーヒDが残らないように、落下を支援する第2圧縮ガスが図示を省略したノズルから吹き付けられる。なお、ストック部41は真空凍結乾燥塔1と比較して容積が小さいこと、ストック部41の底部は第2真空弁42で閉じられていることから、第1真空弁19を開けても真空凍結乾燥塔11の真空度は殆ど変動しない。そして、ストック部31内の粉末コーヒDが一定量になると、第1真空弁19は閉じた状態で第2真空弁42を開け、弁51を開けた移送管51を経由してバッファータンク51へ移送されて貯留される。このストック部41からバッファータンク51への移送時にも、移送を支援する第3圧縮ガスが図示を省略したノズルから吹き付けられる。
【0050】
以上、本発明の噴霧式真空凍結乾燥装置を実施例によって説明したが、勿論、本発明はこれに限定されることなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
【0051】
例えば本実施例においては、図2に示した如く、円板状の収集板13を採用したが、図3のAに示すように、複数本(図3では3本)の平行な分割部分17aからなる円板状の分割収集板17とし、分割部分17aそれぞれの両端部に回動軸17sを設けたものとしてもよい。図3のBに示すように、粉末コーヒDを落下させるために、各分割部分17aは同期して垂直な姿勢へ回動されるが、実施例の収集板13と比較して回動させるに要する空間容積、すなわち、真空凍結乾燥塔11内における必要高さが小さくて済むので、その分だけ真空凍結乾燥塔11は高さを低くすることができる。
【0052】
また、図4に示すように、真空凍結乾燥塔11内に分割収集板17Aと分割収集板17Bを上下の2段に設けてもよい。分割収集板17Aは3本の分割部分17a、分割収集板17Bは3本の分割部分17bからなり、分割収集板17Bには加熱用のヒーターが埋め込まれている。そして、図4のAは原料液Rの噴霧によって上段の分割収集板17Aに微小凍結物Fが層状に堆積して水分が昇華されつつある状態、図4のBは上段の収集板17Aが各分割部分17aを垂直な姿勢としたことにより、収集板17A上で水分が昇華された粉末コーヒDが下段のヒーター内蔵の分割収集板17B上へ落下した状態、図4のCは上段の分割収集板17Aが水平な姿勢に戻されて微小凍結物Fが堆積され、下段の分割収集板17Bでは加熱され水分の昇華が促進されて充分に乾燥した状態にある粉末コーヒDが間もなく垂直な姿勢とされる分割収集板7Bによって真空凍結乾燥塔11の底部へ落下される前の状態を示す。
【0053】
上記のように上下の二段に分割収集板17A、分割収集板17Bを設けることにより、微小凍結物Fが真空凍結乾燥塔11内で平面上に広げられた状態で存在する時間が長くなること、加えて、下段の収集板17Bにより微小粒凍結物Fが加熱されて水分の昇華が促進されることから、充分に乾燥された粉末コーヒDが得られる。また層になっているが上段の分割収集板17Aから下段の分割収集板7Bへ落下される時に、粉末コーヒDが撹拌されることにより、昇華が一層均等化されるという効果を生じる。
【0054】
また本実施例においては、コーヒの濃縮液Rを真空下に凍結、乾燥させる時に、真空凍結乾燥塔11の底部の第1真空弁19を閉じた状態とする場合を例示したが、ストック部41の底部の第2真空弁42を閉じ、真空凍結乾燥塔11の底部の第1真空弁19は開けた状態で上記の凍結と乾燥を行ってもよい。この場合、収集板13から落下する粉末コーヒDは直接にストック部41へ貯留され、ストック部41から粉末コーヒDを取り出す時に第1真空弁19が閉じられる。
【0055】
また本実施例においては、コーヒ豆からの水抽出物であるコーヒ成分の濃縮液を原料液Rとして粉末コーヒDを得る場合を例示したが、本実施例の噴霧式真空凍結乾燥装置1は医薬品、化粧品、食品等の有効成分である粉末状または油状の化学物質を内包するマイクロカプセルの分散液から当該マイクロカプセルを乾燥した状態で取り出す場合にも全く同様に使用することができる。
また本実施例においては、コーヒ豆からの水抽出物であるコーヒ成分の濃縮液、すなわち溶媒が水である原料液Rを真空凍結し真空乾燥する場合を例示したが、溶媒は酢酸やアルコールを水に混合した水溶液、水に少量の無機物や有機物を溶解させた水溶液であってもよい。そのほか、溶媒や分散媒は水以外の有機の液体であってもよい。
【0056】
【発明の効果】
本発明の噴霧式真空凍結乾燥装置は以上に説明したような形態で実施され、次に記載するような効果を奏する。
【0057】
請求項1の噴霧式真空凍結乾燥装置によれば、化学物質の溶液、または化学物質のマイクロカプセルの分散液を真空下にノズルから噴霧して微小凍結物とする真空凍結プロセスと、微小凍結物に含まれる溶媒または分散媒を真空下に昇華させて乾燥する真空乾燥プロセスとが同一の真空凍結乾燥塔内で連続して行なわれ、塔内の上方から降下する微小凍結物を収集して真空乾燥させ、乾燥後に残る化学物質の微粉末または化学物質のマイクロカプセルを下方へ落下させる収集部が真空凍結乾燥塔内に設けられており、真空凍結乾燥塔の底部には第1真空弁を介してストック部が一体的に取り付けられているので、医薬品、食品、化粧品等の有効成分である化学物質を加熱変性させることなく、また粉砕操作を要せずに、微粒子からなる化学物質の微粉末または化学物質のマイクロカプセルが得られる。また、原料液の噴霧から化学物質の微粉末または化学物質のマイクロカプセルをストック部に貯留するまでを、人手またはロボットによらずに、また大気に触れることなく、無菌的に行うことができるほか、原料液を噴霧して微小凍結物とする真空凍結プロセスと、微小凍結物から溶媒または分散媒を昇華させる真空乾燥プロセスとが同一の真空凍結乾燥塔内で連続して行われることにより、装置コストおよび装置の設置スペースを格段に低減させる。
【0058】
請求項2の噴霧式真空凍結乾燥装置によれば、原料液供給容器における原料液の上部空間を加圧または減圧することができるので、原料液の上部空間を加圧することによってノズルからの噴霧圧力を調整し、形成される微小液滴の粒子径を調整することができる。また、原料液が気泡を有している場合には原料液の上部空間を減圧することにより原料液を減圧脱泡することができる。
【0059】
請求項3の噴霧式真空凍結乾燥装置によれば、原料液供給容器に原料液の冷却装置が取り付けられているので、原料液の温度を低下させ、ノズルからの噴霧によって形成される微小液滴を直ちに凍結させ、生産性を高めることができる。
【0060】
請求項4の噴霧式真空凍結乾燥装置によれば、収集部の上面に存在する微小凍結物を冷却および/または加熱することが可能とされているので、微小凍結物の凍結が不十分である場合には収集部で追加的に冷却して凍結を進行させることが可能であり、充分に凍結された微小凍結物に付いては適切な温度に加熱して昇華速度を高めることができ、微小凍結物の状態に合わせた処理を可能にする。
【0061】
請求項5の噴霧式真空凍結乾燥装置によれば、収集部が板状の収集板とされており、収集板の両端部に設けられた回動軸の回りに回動されて収集板が水平な姿勢と垂直な姿勢を取り得るので、収集板を水平な姿勢として上方から降下してくる微少凍結物を受けて収集し乾燥させ、収集板を垂直な姿勢として乾燥後に残る化学物質の微粉末または化学物質のマイクロカプセルを落下せることができ、特別な移送機構を必要としないことから装置をコンパクト化させ、装置コストを低減させる。
【0062】
請求項6の噴霧式真空凍結乾燥装置によれば、収集板が平行な複数の部分に分割されており、複数の部分がそれぞれの両端部に設けられた回動軸によって水平な姿勢と垂直な姿勢との間を同期して回動する分割収集板とされているので、乾燥された化学物質の微粉末または化学物質のマイクロカプセルを下方へ落下させるべく水平な姿勢から垂直な姿勢とする時に必要な空間容積が小さく、真空凍結乾燥塔の高さを低減させる。
【0063】
請求項7の噴霧式真空凍結乾燥装置によれば、分割収集板が上下方向に離隔して複数段に設けられているので、必要な場合には微少凍結物の追加的冷却と乾燥とを異なる収集板上で行い得るほか、微小凍結物または乾燥物を上段の分割収集板から下段の分割収集板へ落下させる時に必然的に撹拌されて昇華による乾燥を均等化させ促進させる。
【0064】
請求項8の噴霧式真空凍結乾燥装置によれば、ストック部に第2真空弁を介してバッファータンクが接続されているので、化学物質の微粉末または化学物質のマイクロカプセルが無菌的送り込まれて貯留されることから、大気に接して移送する場合のように細菌の汚染を防ぐためのクリーンルームを必要とせず装置コストを低減させる。そして、次工程の装置をバッファータンクに接続することにより、噴霧式真空凍結乾燥装置からの送り込み量と、次工程の装置の消費量との間に一時的なアンバランスを生じても対処することができる。
【0065】
請求項9の噴霧式真空凍結乾燥装置によれば、収集板または分割収集板を水平な姿勢から垂直な姿勢へ回動させて、化学物質の微粉末または化学物質のマイクロカプセルを落下させる時に、支援する第1圧縮ガスが吹き付けられるので、化学物質の微粉末または化学物質のマイクロカプセルを収集板や真空凍結乾燥塔の内壁に残すことなく底部へ落下させることができ滞留物を発生させない。
【0066】
請求項10の噴霧式真空凍結乾燥装置によれば、真空凍結乾燥塔の底部からストック部へ化学物質の微粉末または化学物質のマイクロカプセルを落下させる時に支援する第2圧縮ガスが吹き付けられるので、真空凍結乾燥塔の底部および第1真空弁に微粉末またはマイクロカプセルを残すことなくストック部へ落下させ滞留物を発生させない。
【0067】
請求項11の噴霧式真空凍結乾燥装置によれば、ストック部からバッファータンクへ化学物質の微粉末または化学物質のマイクロカプセルを送り込む時に支援する第3圧縮ガスが吹き付けられるので、ストック部および第2真空弁内に微粉末またはマイクロカプセルを残すことなく送り込むことが可能で滞留物を発生させない。
【0068】
請求項12の噴霧式真空凍結乾燥装置によれば、ストック部の内部に第1真空弁内の洗浄機構が設けられているので、第1真空弁の真空シール部に咬み込まれた化学物質の微粉末または化学物質のマイクロカプセルによって真空凍結乾燥塔の真空度が低下することを防ぐことができ、例え真空度の低下を生じても容易に回復させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の噴霧式真空凍結乾燥装置の構成を概略的に示す図である。
【図2】図1における真空凍結乾燥塔内の収集板の作用を示す図である。
【図3】変形例である3本の分割部分からなる分割収集板の作用を示す図である。
【図4】他の変形例であり、上下二段に設けられた分割収集板の作用を示す図である。
【図5】特許文献1の装置の構成を示す図である。
【図6】特許文献2の装置の構成を示す図である。
【図7】特許文献3の装置の構成を示す図である。
【図8】特許文献4の装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 噴霧式真空凍結乾燥装置
11 真空凍結乾燥塔
12 ノズル
13 収集板
13s 回動軸
14 ガイド部
16 邪魔板
17 分割収集板
19 第1真空弁
22 コールドトラップ
23 真空ポンプ
31 原料液供給タンク
32 原料液供給管
33 原料液管
35 加圧・減圧管
41 ストック部
42 第2真空弁
51 バッファータンク
D 粉末コーヒ
F 微少凍結物
R 原料液

Claims (12)

  1. 化学物質が溶媒中に溶解された溶液、または前記化学物質を内包するマイクロカプセルが分散媒中に分散された分散液である原料液を真空下にノズルから噴霧して微小凍結物とする真空凍結プロセスと、前記微小凍結物に含まれる前記溶媒または前記分散媒を真空下に昇華させる真空乾燥プロセスとが同一塔内で連続して行なわれる真空凍結乾燥塔からなり、
    前記真空凍結乾燥塔の外部に、前記原料液を前記ノズルへ供給する原料液供給容器が設けられ、
    前記真空凍結乾燥塔の内部の中間高さ位置に、前記原料液が噴霧され真空凍結して降下する微小凍結物を受け収集して真空乾燥させ、乾燥後に残る前記化学物質の微粉末または前記化学物質を内包するマイクロカプセルを下方へ落下させる収集部が設けられ、
    前記真空凍結乾燥塔の底部に、第1真空弁を介して、前記微粉末または前記マイクロカプセルのストック部が一体的に取り付けられている
    ことを特徴とする噴霧式真空凍結乾燥装置。
  2. 前記原料液供給容器に前記原料液の上部空間を加圧する加圧管および/または前記上部空間を減圧する減圧管が接続されるか、または加圧と減圧との可能な加圧・減圧管にまとめて接続されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の噴霧式真空凍結乾燥装置。
  3. 前記原料液供給容器に前記原料液の冷却装置が取り付けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の噴霧式真空凍結乾燥装置。
  4. 前記収集部の上面に存在する前記微小凍結物を冷却および/または加熱することが可能とされている
    ことを特徴とする請求項1に記載の噴霧式真空凍結乾燥装置。
  5. 前記収集部が板状の収集板とされており、前記収集板の両端部に前記収集板の面と平行に設けられた回動軸の回りに回動されて前記収集板が水平な姿勢と垂直な姿勢を取り得る
    ことを特徴とする請求項2に記載の噴霧式真空凍結乾燥装置。
  6. 前記収集板が平行な複数の部分に分割されており、前記複数の部分がそれぞれの両端部に設けられた回動軸によって水平な姿勢と垂直な姿勢との間を同期して回動し得る分割収集板とされている
    ことを特徴とする請求項3に記載の噴霧式真空凍結乾燥装置。
  7. 前記分割収集板が上下方向に離隔して複数段に設けられている
    ことを特徴とする請求項4に記載の噴霧式真空凍結乾燥装置。
  8. 前記ストック部に第2真空弁を介してバッファータンクが接続されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の噴霧式真空凍結乾燥装置。
  9. 前記収集板または前記分割収集板を水平な姿勢から垂直な姿勢へ回動させて、前記微粉末または前記マイクロカプセルを落下させる時に支援するための第1圧縮ガスが吹き付けられる
    ことを特徴とする請求項5または請求項6に記載の噴霧式真空凍結乾燥装置。
  10. 前記真空凍結乾燥塔の底部から前記ストック部へ前記微粉末または前記マイクロカプセルを落下させる時に支援するための第2圧縮ガスが吹き付けられる
    ことを特徴とする請求項1に記載の噴霧式真空凍結乾燥装置。
  11. 前記ストック部から前記バッファータンクへ前記微粉末または前記マイクロカプセルを送り込む時に支援するための第3圧縮ガスが吹き付けられる
    ことを特徴とする請求項7に記載の噴霧式真空凍結乾燥装置。
  12. 前記ストック部内に前記第1真空弁の内部の洗浄機構が設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の噴霧式真空凍結乾燥装置。
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