JP5726180B2 - 分岐状モノカルボン酸のグリシジルエステルの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、カルボン酸、特に少なくとも5個の炭素原子を含有する第2級または第3級分岐状モノカルボン酸(α−分岐状またはα,α−ジアルキルカルボン酸)及びエポキシアルキルハライド、すなわちハロゲン原子を有する脂肪族炭素原子に直接結合しているオキシラン基を有する化合物を触媒の存在下で反応させることによるグリシジルエステルの製造方法に関する。より具体的には、本発明は、5〜20個の炭素原子、好ましくは9〜13個の炭素原子を含有するα−分岐状モノカルボン酸のグリシジルエステルの製造方法に関する。
α−分岐状モノカルボン酸のグリシジルエステルは、直接、または(メタ)アクリル酸アミン、ポリオール及びポリ酸との付加物のような中間体生成物を介してエポキシ、アクリルポリエステル及びアルキド樹脂を製造するために、または熱硬化性アクリル、エポキシポリエステルおよび/またはウレタンペイント及び塗料を製造するための反応性希釈剤として有用である。式
Figure 0005726180
(式中、R、R及びRは各々同一または異なる1〜20個の炭素原子を含有する直鎖または分岐状構造のアルキル基を表し、R〜Rは各々水素または1〜3個の炭素原子を含有するヒドロカルビル基を表す)
で表される脂肪族モノカルボン酸のグリシジルエステルが特に興味深い。より好ましい生成物は、R〜Rが合計して3〜18個の炭素原子を含有するアルキル基を表し、R〜Rが各々水素であるもの、例えばネオデカン酸(R+R+R=C8)とエピクロロヒドリンの反応生成物である。
モノ−またはポリカルボン酸をエポキシアルキルハライド(例えば、エピクロロヒドリン)と反応させることによるエポキシエステルまたは所謂グリシジルエステルの製造は公知である。
この方法は、US 3178454に開示されているように酸のアルカリ金属塩を用いて単一ステップで実施され得る。しかしながら、グリシジルエステルに変換される酸の多くは複雑な製造ステップを伴う石けん形成酸であることを認識しなければならない。複雑なのは水蒸発中の発泡現象のためである。更に、石けんゲルの粘度が高いためにケーキング及び攪拌が困難な点で問題である。本発明は、酸の金属塩を用いる方法に関していない。
エポキシエステルは、カルボン酸をエポキシアルキルハライドと反応させることによっても製造され得る。この反応はエポキシアルキルハライドを酸基にカップリングさせて、ハロヒドリンエステル中間体を形成することを含む。この後に、閉環反応(DHC)を含む第2ステップが続く。典型的には、前記反応の後に残存するハロ官能基を除去するために1つ以上の後処理(ADHC)を行う。
US 3075999には、脂肪酸のグリシジルエステルの製造方法が記載されている。この方法は、アルカリ性化合物の水溶液を添加しながら、酸を触媒の存在下で70〜117℃(エピクロロヒドリンの沸点)の温度で過剰のエポキシアルキルハライド(3〜13個の炭素原子の未置換1−ハロ−2,3−エポキシアルカン)と接触させることを含む。好ましい触媒はテトラメチルアンモニウムブロミドであり、好ましいエポキシアルキルハライドはエピクロロヒドリン(ECH)である。ECH対酸の当量比は15:1〜2:1の範囲であり得る。典型的な実験では、酸に基づいて計算して10倍過剰のECHを使用している。等モル量の水酸化カリウムを環流条件下で添加し、過剰のECH及び水をオーバーヘッドで分離する。この方法により生成された生成物は約0.25当量/100gのエポキシ基含量(EGC)を有している。これは約87.5%の純度(実測EGCを理論EGCで割って100%を掛けて計算)に相当する。生成物は97%のかなり高い収率(生成物のモルを酸のモルで割って100%を掛けて計算)で生成される。40年以上前のものであるが、この方法は簡単であるために相変わらず非常に魅力的である。例えば、水相はオーバーヘッドから容易に分離され得、過剰のECHは追加の蒸留ステップ等を必要とすることなく容易に再利用され得る。一方、EGCは低く、よって純度は低い。生成物を精製することによりEGCを向上させることが可能であり得るが、これは収率を低下させる。
従って、本発明の目的は、前記US 3075999の方法に類似しているが、有意により高いEGC、換言すると少なくとも93.5%、好ましくは少なくとも94%の純度を有する分岐状モノカルボン酸のグリシジルエステルを出発脂肪酸に基づいて少なくとも95%、好ましくは少なくとも98%の収率で得る方法を見つけることである。
CN 101245053には、ネオデカン酸グリシジルエステルの製造方法が開示されている。この方法は、ネオデカン酸(主に2−エチル−2,5−ジメチルヘキサン酸から構成されている混合物)をECH、水酸化ナトリウム及び触媒の混合物に滴下し、90℃に加熱することを含む。この文献によれば、反応サイクルは短く、反応収率は高く、収率は約86%であると言われている。しかしながら、このケースを研究したところ、本発明者らはこの製造方法はUS’999文献の旧方法と大して変わらないことを知見した。よって、すべての最近の開発があるが、分岐状モノカルボン酸のグリシジルエステルの製造方法を改善する必要性はまだある。
興味深いことに、WO 00/17179には、より高いEGCを有するα−分岐状モノカルボン酸のグリシジルエステルの製造方法を記載している。ここでも、エポキシアルキルハライドが(酸に基づいて計算して2〜20、好ましくは3〜20)モル過剰で使用されている。反応は溶媒の存在下で30〜110℃の範囲、好ましくは65〜95℃の範囲の温度で実施されている。アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属またはアルカリ土類金属アルコラート;アンモニウム塩;及びホスホニウムハライドを含めた広範囲の触媒を使用し得、アルカリ金属水酸化物及びアルカリ金属アルカノエートが好ましい。ステップ(a)の触媒を溶解できるように溶媒、好ましくはアルカノールを使用している。例えば、この文献の実施例1では、グリシジルエステルは、溶媒としてイソプロパノール及び4倍過剰のECHを用いる方法を用いて4210mmol/kgのEGC(すなわち、96.2%の純度)、96%の収率で製造されている。最初NaOHを少量添加した後、冷却し、相分離する。その後アルカリを添加した後、反応生成物を再び水性相及び有機相に分離する。この相から過剰のECHを蒸気蒸留により除去し、生成物をNaOH溶液で処理して、残存する加水分解性塩素を変換させる。有機相を水で数回洗浄したら、有機相を蒸気でストリッピングし、乾燥させる。この文献の実施例2に示されているように、洗浄しないと、加水分解性塩素の含量は増加する。この文献の比較例(a)に示されているように、溶媒を使用しないと、加水分解性塩素の含量は5倍以上にさえなり、EGCは2675mmol/kgにすぎない。従って、この文献から、高いEGCを達成するためには溶媒が必須であると見られる。
しかしながら、この文献は溶媒除去の見地及び該溶媒を蒸留するためのエネルギー要件について言及していない。興味深いことに、実施例6〜11に示されているように、水酸化カルシウム、テトラメチルアンモニウムクロリド(TMAC)またはエチルトリフェニルホスホニウムヨージドを使用すると、大量の酸及びその塩が残留している。従って、グリシジルエステルの製造は少しでもかなり制限されなければならない。この方法は、該方法中除去されなければならない溶媒が必要であるという欠点を有する。一方、本発明者らの目的は、US 3075999方法を改善し、方法の経済性に悪影響を及ぼす溶媒を使用することなくWO 00/17179と同等のEGCを達成することである。
CN 101085764には、(メチル)アクロレイン酸グリシド酸グリセリドの合成方法が開示されている。原料として(メチル)グリセリドを使用し、これを触媒及び阻害剤の作用下で開環及びエステル化のためにエピクロロヒドリンと反応させる。次いで、苛性ソーダを用いて閉環反応を実施して、(メチル)アクロレイン酸グリシド酸グリセリドを製造する。この方法の利点は、エピクロロヒドリンの消費が少ない、反応中有機溶媒を使用しない、プロセスが短い、操作が簡単である、工業化が容易である及び環境汚染が少ないことである。カップリング反応におけるECH対酸のモル比は1〜1.4:1である。温度は60〜100℃で変更可能である。0.503eq/100gのエポキシ値が得られ、これは71.4%の純度に相当する。従って、EGCがかなり低い。収率もかなり悪く、約26%である。従って、この文献で使用されている方法は余り興味深くないと見られる。更に、この文献は少なくとも5個の炭素原子を有する脂肪族分岐状モノカルボン酸のグリシジルエステルの製造に関していない。純度及び収率の問題は具体的に検討されておらず、向上したEGCを有するエポキシエステルを高収率で得るための具体的手段それ自体は言及されていない。
EP 822189Aは精製されたエポキシ化合物の製造方法に関する。すなわち、エピハロヒドリンまたは2−メチルエピハロヒドリンを化合物中に2〜4個のカルボキシル基または1〜3個のアミド基を有する化合物と反応させる。生成物は約41%の純度及び92%の収率で得られる(実施例1)。この文献でも少なくとも5個の炭素原子を有する脂肪族分岐状モノカルボン酸のグリシジルエステルの製造に関していない。(比較的)低いEGCの問題を経験していない。よって、向上したEGCを有するエポキシエステルを高収率で得るための具体的手段それ自体は言及されていない。
JP 2003171371はα−モノ分岐状飽和カルボン酸グリシジルエステルの製造方法に関する。α−モノ分岐状飽和脂肪族カルボン酸グリシジルエステルは、触媒の存在下での酸及びエピハロヒドリンの開環反応により、脱ハロゲン化水素剤を用いるハロヒドリンエステルの閉環反応により製造される。生成物を脱ハロゲン化水素剤で処理する前に過剰のエピハロヒドリンを除去する。カップリング反応におけるECH対酸のモル比は1.5〜5.0:1であり、すべての実施例でECHを1.5を超えるモル比で使用している。温度は30〜120℃で変更可能であり、実施例では約80℃の温度を使用している。この出願は望ましくない副反応の問題を検討しているが、更に改善する必要性、特に最終グリシジルエステルの収率及び純度を向上させる必要性はまだある。
EP 475238Aは、1つ以上のメソゲン部分を含有するモノ−及びポリカルボン酸のグリシジルエステル、その硬化性組成物及び硬化させた組成物に関する。これらのグリシジルエステルはメルト相および/またはその進行した組成中に分子鎖の秩序を示す。このモルホロジーは加工中配向を受けやすく、その結果高い一方向機械的特性を生じ得る。例えば実施例Fでは、生成物は約73%の純度及び約74%の収率で製造されている。この文献は、少なくとも5個の炭素原子を有する脂肪族分岐状モノカルボン酸のグリシジルエステルの製造に関していない、ここでもまた、向上した純度を有するエポキシエステルを高収率で得るための具体的手段それ自体は言及されていない。
DE 2127699によれば、第3級または第4級C原子に結合したカルボキシル基を少なくとも1個含有するモノ−および/またはポリカルボン酸及びエピクロロヒドリンの接触反応を1カルボキシル基当量あたり1〜1.15モルのエピクロロヒドリンを用い、反応媒体として水を用いて実施した後、水性アルカリを用いて処理することにより耐加水分解性グリシジルエステルが製造されている。エピクロロヒドリンの添加は80〜110℃の温度で実施され、実施例では96〜105℃の温度が使用されている。EGCは高いが、収率は低い。実施例4では、18.7の“エポキシ数(Epoxidzahl)”が達成されている。これは98.7%の純度に相当する。一方、収率は多くとも95%であり、また多分蒸留ステップのためにより低い。
JP 57203077によれば、反応を生起させるべくカルボン酸及び少し過剰量のエピクロロヒドリンを加熱して、クロロヒドリンエステルを形成した後、未反応のエピクロロヒドリンを水性アルカリの存在下で回収し、脱塩化水素環化反応を生起して、α−分岐状飽和脂肪酸グリシジルエステルを得る。より具体的には、反応混合物に少量の水性アルカリを添加し、減圧下で加熱して、副生成物のジクロロヒドリンをエピクロロヒドリンに変換し、後者を共沸蒸留により除去する。次いで、残留するクロロヒドリンエステルを水性アルカリと合わせ、加熱して、脱塩化水素環化を生起すると、標記物質が得られる。2つの実施例におけるエピクロロヒドリン対カルボン酸のモル比は1.3:1及び1.5:1である。カップリング反応のための好ましい温度は70〜140℃であり、実施例では90〜120℃の温度を使用している。高収率で純度を向上させるための示唆は与えられていない。
JP 57130980では、3つのロットで反応系に特定量のアルカリ金属水酸化物を添加し、過剰のエピクロロヒドリン(ECH)を回収した後、第3の反応ステップにかけることによる式RC−COOHの分岐状カルボン酸と3〜6倍モル量のECHのエポキシアルキルエステルを製造している。従って、この特許出願はむしろ過剰のECHを使用している従来技術の典型である。
GB 763559は、カルボン酸を少なくとも2当量のエポキシモノハロゲン化合物、すなわちECHと一緒に触媒としての第3級アミンまたは第4級塩、またはその混合物の存在下で加熱することを含むカルボン酸及び一価エポキシアルコールのエポキシエステルの製造方法を記載しているグリシジルエステルの製造に関する非常に初期の文献である。予想され得るように、高収率で純度を向上させる方法の示唆は与えられていない。
US 2992239は、少なくとも10個の炭素原子を含有する溶融脂肪酸、アルカリ金属炭酸塩及び第4級化アンモニウムハライド触媒をそれぞれ約1.0:1.0〜1.5:0.0025〜0.01のモル比で含む混合物を形成し;ここに脂肪酸1モルあたり約9〜約13モルのエピクロロヒドリンを添加し;反応が実質的に止まるまで生じた混合物を脂肪酸の融点を超える温度で維持して、エステルを形成し;生じた溶液から生成物の前記脂肪酸のグリシジルエステルを回収することを含む長鎖脂肪酸のグリシジルエステルの製造方法を記載している。先に挙げた文献と同様に、高収率で純度を向上させる方法の示唆は与えられていない。
CN 1425729はプロピレニルピマル酸ジグリシド酸エステルに関する。従って、この文献は、少なくとも5個の炭素原子を有する脂肪族分岐状モノカルボン酸のグリシジルエステルの製造に関していない。(比較的)低い純度および/または低収率の問題を経験していない。
US 6570028は、(a)α,α’−分岐状脂肪族ジカルボン酸に対して1.1〜20酸当量比でα,α’−分岐状ジカルボン酸をハロ置換モノエポキシド(例えば、エピハロヒドリン)と反応させることを含むα,α’−分岐状ジカルボン酸のグリシジルジエステルの製造方法を記載している。最高93%の純度が達成された。脂肪族分岐状モノカルボン酸のグリシジルエステルの製造において純度及び収率を向上させる方法の示唆は与えられていない。
US 3275583では、式RCOO(CHCR/O\CR(式中、/O\はオキシラン環を表す)のエポキシエステルを使用している。これらのエポキシアルキルエステルは、例えばモノカルボン酸及びECHを化学量論比で反応させてクロロヒドリンを形成し、次いでアルカリ性物質で処理するとグリシジルエステルが形成されることにより製造され得る。一方、この文献では、グリシジルエステルは水酸化ナトリウムで中和した粗なカルボン酸から製造されている。純度及び収率の向上に関する示唆は与えられていない。
DE 1219481は石けん形成脂肪酸、特にダイマー化および/またはトリマー化脂肪酸のグリシジルエステルの製造を開示している。これらのエステルは、適切な脂肪酸を触媒としての第3級アミンまたは第4級アンモニウム塩の存在下で過剰のエピハロヒドリンと高温(環流温度)で反応させることにより製造されている。97%の収率で最高84%の純度を有する生成物が開示されている(実施例1)。ここでも、モノカルボン酸のグリシジルエステルの純度及び収率の向上に関する示唆は与えられていない。
より最近のWO 2009/000839はC9アルカン酸グリシジルエステル及びその使用を開示している。この方法によれば、酸をクロム塩の存在下でECHと反応させる。ECH比は酸に基づいて計算して0.9〜2モル、好ましくは1〜1.5モルから選択され得る。反応は溶媒(アセトニトリル)中82℃で実施されている。従って、この文献は溶媒除去ステップを含めなければならないという欠点を有している。
分岐状モノカルボン酸のグリシジルエステルの製造に関する文献は多数あるにも関わらず、また前記エステルは数十年間製造されているにも関わらず、追加の溶媒、リサイクルまたは精製ステップを使用しなくても、前記グリシジルエステルを非常に高い純度で、すなわち93.5%を超える純度、好ましくは94%を超える純度(約4125mmol/kg以上のECGに相当する)で、95%を超える、好ましくは98%を超える収率で製造する簡単で改善された方法に対する必要性はまだある。この目的は以下に検討する方法により達成された。
米国特許第3178454号明細書 米国特許第3075999号明細書 中国特許出願公開第101245053号明細書 国際公開第00/17179号 中国特許出願公開第101085764号明細書 欧州特許出願公開第822189号明細書 特開2003−171371号公報 欧州特許出願公開第475238号明細書 独国特許第2127699号明細書 特開昭57−203077号公報 特開昭57−130980号公報 英国特許出願公開第763559号明細書 米国特許第2992239号明細書 中国特許出願公開第1425729号明細書 米国特許第6570028号明細書 米国特許第3275583号明細書 独国特許第1219481号明細書 国際公開第2009/000839号
従って、本発明は、式R CCOOH(式中、R、R及びRは各々独立して1〜20個の炭素原子を含有する直鎖または分岐状構造のアルキル基を表す)の脂肪族モノカルボン酸及び3〜13個の炭素原子を含有するエポキシアルキルハライドを触媒の存在下で反応させることによる分岐状モノカルボン酸のグリシジルエステルの製造方法に関し、
−カップリング反応において化学量論を超える量のエポキシアルキルハライドを酸と(例えば、好ましくは1.02:1〜1.50:1の範囲のエポキシアルキルハライド対酸のモル比で)反応させて、ハロヒドリンを含む中間体反応生成物を形成し;
−反応混合物の温度を80℃未満に維持するために反応物質および/または反応混合物を適切に冷却しながらエポキシアルキルハライドを酸に添加し、エポキシアルキルハライド及び酸を80℃未満(好ましくは、55〜75℃の範囲)の温度で酸の量を酸の初期量に基づいて計算して2wt%以下であるが0.1wt%以上まで減ずるのに十分な時間反応させ;
−場合により、閉環反応前に過剰のエポキシアルキルハライドを反応生成物から除去し;
−反応生成物を閉環反応(DHC)にかけ、場合により残存するハロ官能基を除去するために1つ以上の後処理(ADHC)にかける。
カルボン酸は脂肪族、脂環式またはヘテロ環式酸であり得る。好ましくは、酸は、カルボキシル炭素原子に対してα位にある炭素原子に結合している1または2個のアルキル基を有する第2級または第3級モノカルボン酸(或いは、その混合物)である。通常、α−分岐状モノカルボン酸異性体の技術グレードの市販組成物から出発すると、分岐状モノカルボン酸のグリシジルエステルの混合物が生成される。これらの酸は分子中に4〜約20個の炭素原子を有し、この中には例えばピバル酸、2−メチルブタン酸、イソ酪酸、イソ吉草酸、2−メチルペンタン酸、2,4−ジメチル吉草酸、ジエチル酢酸、シクロヘキサンカルボン酸が含まれる。出発物質としてα−分岐状モノカルボン酸異性体の技術グレードの市販組成物、例えばネオデカン酸、2−エチルヘキサン酸、またはVERSATIC 9、10または13 acid(VERSATICは商標である)が好ましい出発物質である。出発物質として9〜11個の炭素原子を有するVERSATIC acidを使用することが好ましい。
エポキシアルキルハライドは3〜13個の炭素原子を含有する未置換1−ハロ−2,3−エポキシアルカンである。好ましくは、エピハロヒドリンまたは2−メチルエピハロヒドリンである。好ましくは、ハロゲン原子は塩素または臭素である、より適当には、エポキシアルキルハライドはエピクロロヒドリンである。
最終ステップ後に得られたグリシジルエステルを更に例えばストリッピングしたり、水吸収剤で処理することにより乾燥し得ることが認識されている。
本発明の方法はバッチプロセスまたは連続プロセスとして実施され得る。
本発明の方法のカップリング反応では、追加の溶媒を必要とせず、存在させないことが好ましい。上記で検討したWO 00/17179のように従来技術では溶媒を使用しているが、溶媒の使用は方法のコスト全般に対して負の影響を有する。すなわち、溶媒を蒸留、除去および/または精製するためのエネルギーは基本的に浪費される。
本発明の方法において使用しようとする触媒が溶媒を必要としない均一系触媒であることが好ましい。触媒は従来技術で公知の触媒から選択され得る。すなわち、触媒はアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属またはアルカリ土類金属アルコラート、またはアンモニウム塩、特に式R’R”R’”R””N(式中、R’、R”及びR’”は相互に独立して場合により1個以上のヒドロキシル基で置換されていてもよい1〜16個の炭素原子を有するアルキル基を表し得、R””は1〜16個の炭素原子を有するアルキル基、フェニルまたはベンジルを表し、Yはヒドロキシルまたはハロゲン(例えば、塩素、臭素またはヨウ素)を表す)の水酸化物またはハライドから選択され得る。また、対応するホスホニウム塩及びエチルトリフェニルホスホニウムヨージドのようなその芳香族バージョンも使用され得る。
カップリング反応中の好ましい触媒はアンモニウム塩、特に式R’R”R’”R””N(式中、R1、R2及びR3は相互に独立して1〜10個の炭素原子を有するアルキル基を表し得、Yは塩素または臭素を表す)の水酸化物またはハライドである。テトラメチルアンモニウムクロリドまたはブロミド(TMACまたはTMAB)が最も好ましい触媒である。
最も重要なことは、エポキシアルキルハライドの添加中及び後続の反応中温度を低く維持し、遊離酸の量を2wt%未満まで減ずるようにカップリング反応を十分な時間継続することである。本発明者らは、より多くの遊離酸が後続の閉環反応中に存在していると、各種の副生成物が生成されることを知見した。一方、本発明者らは、反応を0.1wt%完了を超えるまで進行させると中間体ハロヒドリンの一部が既に副生成物に変換されることを知見した。ハロヒドリンの変換はエポキシアルキルハライド添加中、発熱反応であるカップリング反応それ自体中の反応温度に影響されるようである。よって、温度を低く、すなわち80℃未満、好ましくは75℃未満、より好ましくは70℃以下に維持することにより、副生成物の生成が有意に避けられる。一方、反応を開始させるためには温度は少なくとも周囲温度でなければならない。より好ましくは、妥当な変換率を得るためには温度は少なくとも55℃、より好ましくは少なくとも60℃である。温度は反応混合物を内部冷却及び外部冷却することによりおよび/または予め冷却したエポキシアルキルハライドを添加することによりコントロールされ得る。エポキシアルキルハライドをバッチとして添加してもよいが、温度コントロールのためには反応物質を複数のステップで例えば少量ずつ、または連続して、好ましくは少ない添加率で添加することが好ましい。
少なくとも化学量論量のエポキシアルキルハライドを使用しなければならない。化学量論よりも多い量は反応を促進させる利点を有する。一方、カップリング反応が完了したら、残留エポキシアルキルハライドは無駄であり、後続の閉環反応における副生成物及び不純物のソースである。よって、閉環反応前に残留するエポキシアルキルハライドの実質的にすべてを除去することが好ましい。エポキシアルキルハライドは、例えば蒸留または類似方法により除去され得る。しかしながら、エポキシアルキルハライドを化学量論量に非常に近似させることがより好ましい。すなわち、エポキシアルキルハライドの量を1を超える、例えば少なくとも1.01、より好ましくは少なくとも1.02であるが1.5以下、より好ましくは1.2以下、もっとより好ましくは1.1以下のエポキシアルキルハライド対酸のモル比で使用することが好ましい。
このカップリング反応ステップにおいて決定的なことは酸のハロヒドリンへの変換度であり、これは反応温度、反応物質の比及びカップリング反応ステップの期間と相関している。上述したように、酸は酸の2wt%以下、好ましくは酸の0.65wt%以下が残るような程度まで変換されなければならない。反応は完全に完了する前に、すなわち残留する酸の量が0.1wt%未満に低下する前に、好ましくは残留する酸の量が0.3wt%未満に低下する前に停止させなければならない。酸を2〜0.1wt%の範囲内の残留レベルまで減ずると、EGCが約4100mmol/kg以上のグリシジルエステルを高収率で製造することができる。酸を0.65〜0.3wt%の好ましい範囲内の残留レベルまで減ずると、約4135mmol/kg以上のEGCが達成され得、酸に基づく収率も95%である。このことは、上に規定した適切な温度コントロール及び閉環反応を始める前にほぼすべてのエポキシアルキルハライドを除去することを必要条件とする。変換度は各種オンライン技術を用いて、または反応混合物から採取したサンプルを分析することにより容易にモニターされ得る。
内部及び外部冷却しながらの2リッター規模の典型的なラボ構成では、エポキシアルキルハライドの添加は約30分間の比較的短期間で実施され得る。化学量論に近い量の反応物質を用いると、好ましい変換度は2〜6時間で達成され得る。商業規模では、適切に冷却することがより困難であり得る。エポキシアルキルハライドの添加ステップは約30分間〜5時間を要し得、所望の変換は4〜12時間を要し得る。
上述したように、方法は2つのステップ、すなわちカップリング反応及び中間体ハロヒドリンを所望グリシジルエステルに変換するための閉環反応を含む。方法の第2ステップは従来技術で使用されている方法と同様の方法で実施され得る。すなわち、当業界から公知の閉環反応では、比較的強い水溶性の金属水酸化物または金属アルコラートを使用することが好ましい。この所謂DHC反応はアルカリ金属水酸化物またはアルカリ金属アルカノラートを添加することにより実施され得る。この反応は好ましくは50〜90℃、より好ましくは60〜80℃の温度で実施する。反応を40〜300分間以内に完了させることが適当である。しかしながら、これも反応の規模に依存する。
方法のこの第2ステップの間、本発明者らは各種副生成物が生成され得、各種不純物が最終生成物内に含まれ得ることを知見した。これらの副生成物及び不純物の生成は、カップリング反応ステップにおける条件を上に規定したように維持すると抑えることができる。
本発明の好ましい実施形態によれば、閉環反応中に形成されたブラインは生成物を任意の後処理にかけると完全または部分的に除去され得る。
任意の後処理は当業界で公知の方法により実施され得る。この後処理の効果は、ハロゲン含量が効果的に低減することである。
DHC及びADHCに対する上記ステップで使用され得るアルカリ金属水酸化物またはアルカリ金属アルカノラートは、好ましくは水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウム、1〜6個の炭素原子を有するナトリウムアルカノラート(例えば、ナトリウムイソプロパノラート)またはカリウムアルコラートから選択する。最も好ましくは、水酸化ナトリウムまたは1〜6個の炭素原子を有するナトリウムアルカノラートを使用する。
これらのステップで、水酸化ナトリウムは好ましくは15〜60重量%、より好ましくは20〜50重量%の濃度の水溶液で使用される。本発明の方法によれば、所望により最終洗浄ステップ後乾燥ステップを実施し得ることが認められる。
驚くことに、本発明の方法は非常に純粋な分岐状モノカルボン酸のグリシジルエステルを提供し得、より重い副生成物の含量は6重量%未満、好ましくは5重量%未満、より好ましくは4重量%未満であり、所望の向上した純度を示し、後に例えば精製のために蒸留をする必要がない。更に、この方法は(出発カルボン酸に基づいて)98%より高い非常に高い変換率及び所望のグリシジルエステルに対してハロ置換されているエポキシドの選択性により特徴づけられ得る。
下記実施例は本発明を説明する。以下の略号を使用する:
ECH:エピクロロヒドリン、
TMAC:テトラメチルアンモニウムクロリド、
V10:Versatic 10 acid(Hexionによるネオデカン酸の商標)、
EGC:エポキシ基含量。
エポキシ基含量(EGC)(ISO 3001)
分析は以下のように実施する。最も近似している0.1mgに対してグリシジルエステルの試験部分(0.1〜0.5g)を150mlのビーカーに秤量して入れる。ジクロロメタン(DCM)と氷酢酸(AA)の4/1混合物(25ml)を添加し、攪拌することにより試験部分を溶解させる。攪拌しながら、アセチルトリメチルアンモニウムブロミド(2.0±0.1g)及びクリスタルバイオレット指示薬溶液(100ml AA中100mgの指示薬)(4滴)を添加する。ブルーから(ブルー−グリーンを経て)エメラルドグリーン終点まで標準の酸酸を含む過塩酸HClO(0.1N)で滴定する。消費した酸酸を含む過塩酸の量がエポキシ基含量の尺度である。
EGCは次のように計算し得る:
EGC=(V1−V0)をm1×NVで割って100×1000×N倍
ここで、
EGC=エポキシ基含量(mmol/kg)、
V0=ブランク試験のために使用したHClO溶液の容量(ml)、
V1=測定のために使用したHClO溶液の容量(ml)、
N=HClOの規定度、
m1=試験部分の質量(g)
NV=ISO 3251に従って測定した非揮発性物質含量(%m/m)。
正確な結果は自動滴定器具を使用することにより得ることができる。
純度は、EGCを理論EGCで割って100%を掛けることにより計算し得る。
収率は、生成物のモルを最初に使用した脂肪酸のモルで割って100%を掛けることにより計算する。
製造手順
実験を異なる規模で実施した。例えば、ラボ規模での実験を詳細に記載する。器具として、攪拌機、加熱ジャケット及び蒸留カラムへの接続を備えたラボ反応器を使用した。
実施例1:ラボ規模
861g(5mol)のV10及び44g(0.04mol/酸のmol)のTMAC(50%水溶液として)を反応器に充填し、73℃に加熱し、加熱を切った。次いで、反応媒体を約70℃に冷却しながらECHを反応器に添加した。添加速度は適切に冷却できるように低く保持した。全部で500gのECHを約5時間かけて添加した(1.08mol/酸のmol)。従って、添加時間は冷却効率に相関している。
反応物を約70℃で維持しながら、酸含量が約0.3wt%に減ずるまで反応を進行させた。反応をモニターし、これには本条件で約5時間かかった。
生成物を分析した。残留ECHは約1重量%であった。形成されたジクロロヒドリン(約2.5重量%)と合わせて、生成物は配合中に過剰のECHを含んでいる。ECH及びDCHが存在していると、閉環反応中にグリセリンが形成するが、これはブラインを用いて余り問題なく除去し得る。閉環反応はアルカリの存在下70℃で実施した。全部で126.6gのNaOH(1.4mol/V10のmol)を使用した。直線プロフィールを用いてNaOHを添加した。各閉環反応が完了したら、生成物を水で洗浄した。最終洗浄及び濾過後、最終生成物中のEGCを分析し、4139mmol/kg(純度94.4%)であることが判明した。収率(生成物のmol/V10のmol)は99.2%であった。
実施例2:ベンチ規模
反応は、規模は異なるが実施例1と同様に実施した。すなわち、8017g(46.6mol)のV10を使用した。TMAC(50%水溶液として)を409g(0.04mol/酸のmol)の量で使用した。ECHは4658g(1.08mol/酸のmol)の量で使用した。
温度は、ECH添加中及び後反応共に約70℃に維持した。添加は約5時間かかった。約0.3wt%の酸含量に達するまで後反応も約5時間かかった。
閉環反応では、全部で2674gのNaOH(1.4mol/V10のmol)を使用した。最終洗浄及び濾過後、最終生成物のEGCは4140mmol/kgであることが判明した。収率(生成物のmol/V10のmol)は98.5%であった。
実施例3:プラント規模
反応は、規模は異なるが実施例1と同様に実施した。ここでは、5906kg(34.3kmol)のV10を使用した。TMAC(50%水溶液として)の量は310kg(0.04mol/酸のmol)であった。ECHの量は3433kg(1.08mol/酸のmol)であった。
温度は、ECH添加中及び後反応共に約70℃に維持した。添加は約5時間かかった。約0.3wt%の酸含量に達するまで後反応は約6時間かかった。
閉環反応では、全部で2070kgのNaOH(1.5mol/V10のmol)を使用した。最終洗浄及び濾過後、最終生成物のEGCは4133mmol/kgであった。収率(生成物のmol/V10のmol)は98.1%であった。
比較例1:ラボ規模
実験を上記した器具を用いてCN 101245053に記載されているように正確に実施した。
すなわち、ECH及び触媒を反応器に充填し、90℃に加熱する。V10を反応器に添加し、添加速度は温度を90℃に維持するようにコントロールする(約0.5時間)。後続の後反応において、酸含量を分析した。30分後、酸含量は18.85wt%であった。該CN文献によれば、これは0.16重量%未満でなければならない。しかしながら、360分後でさえ、酸含量は18wt%であった。この反応の終了時、大量のジエステルが同定され得た。これは、30分の後反応後の2.53重量%から360分後の5.26重量%に増加した。明らかに、この文献は本出願での目的であった純度及び効率の点で向上を与えなかった。
(結論)
反応温度(及び、よってECHの添加レジメ)を注意深くコントロールし且つ酸のハロヒドリン中間体生成物への変換を注意深くコントロールすると、高いEGCを有するグリシジルエステルが出発酸に基づいて高収率で得られる。
反応温度を上昇させると、副生成物が形成される。カップリング反応を余りに早くまたは余りに遅く停止させても、副生成物が形成される。ECH及び触媒の混合物に酸を添加しても利点はない。また、安全性の観点から、この反応の実施方法は望ましくない。実際、ECHはかなり不安定で、広い爆発限界及び低い引火点で可燃性である。
従って、ECHを高温で使用し、ECHに酸を添加することは酸にECHを添加するよりもより危険である。
産業的用途
グリシジルエステルは、樹脂及びポリマーを製造するための中間体として及びエポキシド基との反応を介する各種化学合成のために使用され得る。この特徴及び特性により、グリシジルエステルは各種ペイント用途、特にポリエステル、アクリル及びエポキシ樹脂を主成分とするペイントのために魅力的である。グリシジルエステルはビスフェノールA、ビスフェノールFまたはこれら2つのブレンドを主成分とするエポキシ樹脂に対する反応性希釈剤としても使用され得る。

Claims (21)

  1. 式RCCOOH(式中、R、RおよびRは各々独立して1〜20個の炭素原子を含有する直鎖または分岐状構造のアルキル基を表す)の脂肪族モノカルボン酸および3〜13個の炭素原子を含有するエポキシアルキルハライドを触媒の存在下で反応させて、ハロヒドリンを含む中間体反応生成物を形成する分岐状モノカルボン酸のグリシジルエステルの製造方法であって、
    −カップリング反応において前記エポキシアルキルハライドを前記脂肪族モノカルボン酸と反応させ、ここで前記エポキシアルキルハライドの前記脂肪族モノカルボン酸に対する比が1以上かつ1.5以下のモル比であり、
    −前記エポキシアルキルハライドの前記脂肪族モノカルボン酸への添加は冷却しながら行い、55℃から80℃未満の温度で両者を反応させることとし、前記脂肪族モノカルボン酸をその初期量の0.1wt%以上且つ2wt%以下の量まで減じ、
    −蒸留することなく、中間反応生成物中に未反応の前記エポキシアルキルハライドを保持し、
    −中間反応生成物を閉環反応にかけ、
    前記触媒を、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属またはアルカリ土類金属のアルコラート、アンモニウム塩およびホスホニウム塩からなる群から選択する、
    前記方法。
  2. 前記エポキシアルキルハライドの前記脂肪族モノカルボン酸に対するモル比が1.01から1.08である請求項1に記載の方法。
  3. 前記エポキシアルキルハライドの前記脂肪族モノカルボン酸に対するモル比が1.01から1.02である請求項2に記載の方法。
  4. 未反応のエポキシアルキルハライドがグリセリンを形成し、グリセリンを閉環反応中に除去する請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. エポキシアルキルハライドの添加中および添加後のカップリング反応の反応温度が55℃から75℃である請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  6. エポキシアルキルハライドの添加中および添加後のカップリング反応の反応温度が60℃から70℃である請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  7. 脂肪族モノカルボン酸の量が0.3wt%から0.65wt%となるまでカップリング反応を継続する請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記脂肪族モノカルボン酸が、脂肪族第3級α−分岐鎖モノカルボン酸またはその混合物である請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記脂肪族第3級α−分岐鎖モノカルボン酸が、カルボキシル炭素原子に対してα位にある炭素原子に連結している3個のアルキル基を含む、請求項8に記載の方法。
  10. 前記脂肪族第3級α−分岐鎖モノカルボン酸が、分子中に5〜20個の炭素原子を含み、またはその脂肪族第3級α−分岐鎖モノカルボン酸の混合物を含む、請求項9に記載の方法。
  11. 前記エポキシアルキルハライドが、エピハロヒドリンまたは2−メチルエピハロヒドリンを含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記エポキシアルキルハライドが塩素または臭素原子を含む、請求項11に記載の方法。
  13. 追加の溶媒の不在下で実施する請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 溶媒を必要としないカップリング反応において均一系触媒を使用する請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 触媒がアルカリ金属水酸化物またはアルカリ金属アルカノエートを含む、請求項14に記載の方法。
  16. 前記触媒を、式R’R”R’”R””N(式中、R’、R”およびR’”は相互に独立して1〜16個の炭素原子を有するアルキル基を表し得、R””は1〜16個の炭素原子を有するアルキル基、フェニルまたはベンジルを表し、Yはヒドロキシルまたはハロゲンを表す)の水酸化またはハロゲン化アンモニウムから選択する請求項15に記載の方法。
  17. 閉環反応の反応生成物を、残存するハロ官能基を除去するために1つ以上の後処理にかけることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  18. 閉環反応の反応生成物を、残存するハロ官能基を除去するために1つ以上の後処理にかけることをさらに含む、請求項4に記載の方法。
  19. アルキル基が1つ以上のヒドロキシル基で置換されている、請求項16に記載の方法。
  20. 精製工程を有しない、請求項1に記載の方法。
  21. 前記脂肪族第3級α−分岐鎖モノカルボン酸が、脂肪族第3級α−分岐鎖モノカルボン酸の混合物を含む、請求項9に記載の方法。
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