JP5703379B2 - 無段変速機 - Google Patents
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Description
本発明は、入力軸によりコネクティングロッドの一端部を偏心回転させ、コネクティングロッドの他端部がワンウエイクラッチを介して接続された出力軸を間欠回転させるとともに、コネクティングロッドの一端部の偏心量を変化させることで変速比を変更する無段変速機に関する。
かかる無段変速機は下記特許文献1により公知である。この無段変速機は、入力軸に円板状の偏心カムを偏心状態で固設し、この偏心カムの外周に円板状の偏心ディスクを偏心状態で相対回転自在に支持し、入力軸の内部に配置した変速軸で偏心カムに対して偏心ディスクを相対回転させることで、入力軸の軸線に対する偏心ディスクの偏心量を変化させて変速比を変更するようになっている。
ところで上記従来の無段変速機は、変速比の変更に伴って入力軸と一体の偏心カムに対して偏心ディスクが相対回転すると、入力軸の軸線と偏心ディスクの重心位置との距離が増減するため、その距離の増減に応じて入力軸まわりの偏心ディスクの慣性モーメントが変化してしまい、その結果として入力軸の回転負荷が変動して振動が発生する可能性があった。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、無段変速機の偏心ディスクの偏心量の変更に伴う振動の発生を最小限に抑えることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明によれば、駆動源に接続された入力軸の外周に偏心状態で固設された偏心カムと、前記偏心カムの外周に偏心状態で相対回転可能に支持された偏心ディスクと、前記入力軸の内部に同軸に嵌合して前記偏心カムに対して前記偏心ディスクを偏心回転させる変速軸と、出力軸の外周に設けられたワンウェイクラッチと、前記偏心ディスクおよび前記ワンウエイクラッチに両端を接続されて往復運動するコネクティングロッドとを備え、前記入力軸の回転を前記コネクティングロッドおよび前記ワンウエイクラッチを介して前記出力軸に間欠的に伝達するとともに、前記変速軸により前記入力軸の軸線に対する前記偏心ディスクの偏心量を変化させて変速比を変更する無段変速機であって、前記偏心ディスクの重心位置を、該偏心ディスクの前記偏心カムに対する偏心回転中心に一致させて、前記変速比の変更が行われても、入力軸の軸線から該重心位置までの距離が変化しないようにしたことを第1の特徴とする無段変速機が提案される。
また本発明によれば、前記第1の特徴に加えて、前記変速軸は変速アクチュエータにより駆動されることを第2の特徴とする無段変速機が提案される。
また本発明によれば、前記第1または第2の特徴に加えて、前記偏心ディスクの重心位置を、該偏心ディスクの前記偏心カムに対する偏心回転中心に一致させるために、前記偏心ディスクに肉抜き部を設けたことを第3の特徴とする無段変速機が提案される。
また本発明によれば、前記第1〜第3の何れか1つの特徴に加えて、前記偏心ディスクの重心位置を、該偏心ディスクの前記偏心カムに対する偏心回転中心に一致させるために、前記偏心ディスクにウエイトを設けたことを第4の特徴とする無段変速機が提案される。
尚、実施の形態のエンジンEは本発明の駆動源に対応し、実施の形態の偏心カムの中心O1は本発明の偏心回転中心に対応し、実施の形態の肉抜き凹部19cは本発明の肉抜き部に対応する。
本発明の第1の特徴によれば、駆動源に接続された入力軸が回転すると、入力軸の外周に偏心状態で固設した偏心カムが入力軸の軸線まわりに偏心回転し、この偏心カムの外周に偏心状態で支持した偏心ディスクが同じく入力軸の軸線まわりに偏心回転する。偏心ディスクに一端を接続されたコネクティングロッドが往復運動すると、コネクティングロッドの他端が接続されたワンウエイクラッチを介して出力軸が間欠回転する。入力軸の内部に同軸に嵌合する変速軸で偏心カムに対して偏心ディスクを相対回転させると、入力軸に対する偏心ディスクの偏心量が変化してコネクティングロッドの往復ストロークが変化することで、出力軸の間欠回転角が変化して変速比が変更される。
偏心ディスクの重心位置をその偏心回転中心に一致させたので、変速比を変更すべく偏心カムに対して偏心ディスクを偏心回転させても、入力軸の軸線から偏心ディスクの重心位置までの距離が変化することがない。よって変速比を変更しても入力軸の軸線に関する偏心ディスクの慣性モーメントは変化せず、変速比の変更に伴う振動の発生を最小限に抑えることができる。
また本発明の第2の特徴によれば、偏心ディスクの重心位置をその偏心回転中心に一致させたので、偏心ディスクに慣性力が作用しても偏心ディスクを偏心カムに対して相対回転させるモーメントが発生することがない。よって変速軸を駆動する変速アクチュエータには、前記モーメントが偏心ディスクから変速軸を介して変速アクチュエータに逆伝達されることがなく、変速アクチュエータの制御精度が向上する。
また本発明の第3の特徴によれば、偏心ディスクの重心位置を該偏心ディスクの偏心カムに対する偏心回転中心に一致させるために偏心ディスクに肉抜き部を設けたので、簡単な構造で偏心ディスクの重心位置を調整することができる。
また本発明の第4の特徴によれば、偏心ディスクの重心位置を該偏心ディスクの偏心カムに対する偏心回転中心に一致させるために偏心ディスクにウエイトを設けたので、簡単な構造で偏心ディスクの重心位置を調整することができる。
12 入力軸
13 出力軸
15 変速軸
18 偏心カム
19 偏心ディスク
19c 肉抜き凹部(肉抜き部)
19e ウエイト
23 変速アクチュエータ
33 コネクティングロッド
36 ワンウェイクラッチ
E エンジン(駆動源)
G 偏心ディスクの重心位置
L 入力軸の軸線
O1 偏心カムの中心(偏心回転中心)
ε 偏心ディスクの偏心量
13 出力軸
15 変速軸
18 偏心カム
19 偏心ディスク
19c 肉抜き凹部(肉抜き部)
19e ウエイト
23 変速アクチュエータ
33 コネクティングロッド
36 ワンウェイクラッチ
E エンジン(駆動源)
G 偏心ディスクの重心位置
L 入力軸の軸線
O1 偏心カムの中心(偏心回転中心)
ε 偏心ディスクの偏心量
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
先ず、図1〜図8に基づいて本発明の第1の実施の形態を説明する。
図1〜図5に示すように、自動車用の無段変速機Tのミッションケース11は、フレーム本体51aおよび一対の第1、第2側壁51b,51cを有して上面が開放するフレーム51と、フレーム51の周囲を覆う2分割された上部カバー52および下部カバー53とで構成される。ミッションケース11の第1、第2側壁51b,51cに入力軸12および出力軸13が相互に平行に支持されており、エンジンEに接続された入力軸12の回転が6個の変速ユニット14および出力軸13を介して駆動輪に伝達される。中空に形成された入力軸12の内部に、その入力軸12と軸線Lを共有する変速軸15が7個のニードルベアリング16…を介して相対回転可能に嵌合する。6個の変速ユニット14の構造は実質的に同一構造であるため、以下、一つの変速ユニット14を代表として構造を説明する。
変速ユニット14は変速軸15の外周面に設けられたピニオン17を備えており、このピニオン17は入力軸12に形成した開口12aから露出する。ピニオン17を挟むように、入力軸12の外周に軸線L方向に2分割された円板状の偏心カム18がスプライン結合される。偏心カム18の中心O1は入力軸12の軸線Lに対して距離dだけ偏心している。また6個の変速ユニット14…の6個の偏心カム18…は、その偏心方向の位相が相互に60°ずつずれている。
偏心カム18の外周面には、円板状の偏心ディスク19の軸線L方向両端面に形成した一対の偏心凹部19a,19aが、一対のニードルベアリング20,20を介して回転自在に支持される。偏心ディスク19の中心O2に対して偏心凹部19a,19aの中心O1(つまり偏心カム18の中心O1)は距離dだけずれている。即ち、入力軸12の軸線Lおよび偏心カム18の中心O1間の距離dと、偏心カム18の中心O1および偏心ディスク19の中心O2間の距離dとは同一である。
軸線L方向に2分割された偏心カム18の割り面には、その偏心カム18の中心O1と同軸に一対の三日月状のガイド部18a,18aが設けられており、偏心ディスク19の一対の偏心凹部19a,19aの底部間を連通させるように形成されたリングギヤ19bの歯先が、偏心カム18のガイド部18a,18aの外周面に摺動可能に当接する。そして変速軸15のピニオン17が、入力軸12の開口12aを通して偏心ディスク19のリングギヤ19bに噛合する。
入力軸12の一端側はボールベアリング21を介してミッションケース11の第1側壁51bに直接支持される。また入力軸12の他端側に位置する1個の偏心カム18に一体に設けた筒状部18bが、ボールベアリング22を介してミッションケース11の第2側壁51cに支持されており、その偏心カム18の内周にスプライン結合された入力軸12の他端側は、ミッションケース11に間接的に支持される。
入力軸12に対して変速軸15を相対回転させて無段変速機Tの変速比を変更する変速アクチュエータ23は、モータ軸24aが軸線Lと同軸になるようにミッションケース11の側部カバー42に支持された電動モータ24と、電動モータ24に接続された遊星歯車機構25とを備える。遊星歯車機構25は、電動モータ24にニードルベアリング26を介して回転自在に支持されたキャリヤ27と、モータ軸24aに固定されたサンギヤ28と、キャリヤ27に回転自在に支持された複数の2連ピニオン29…と、中空の入力軸12の軸端(厳密には、前記1個の偏心カム18の筒状部18b)にスプライン結合された第1リングギヤ30と、変速軸15の軸端にスプライン結合された第2リングギヤ31とを備える。各2連ピニオン29は大径の第1ピニオン29aと小径の第2ピニオン29bとを備えており、第1ピニオン29aはサンギヤ28および第1リングギヤ30に噛合し、第2ピニオン29bは第2リングギヤ31に噛合する。
偏心ディスク19の外周には、ローラベアリング32を介してコネクティングロッド33の一端側の環状部33aが相対回転自在に支持される。
出力軸13はミッションケース11の第1、第2側壁51b,51cに一対のボールベアリング34,35で支持されており、その外周にはワンウェイクラッチ36が設けられる。ワンウェイクラッチ36は、コネクティングロッド33のロッド部33bの先端にピン37を介して枢支されたリング状のアウター部材38と、アウター部材38の内部に配置されて出力軸13に固定されたインナー部材39と、アウター部材38の内周の円弧面とインナー部材39の外周の平面との間に形成された楔状の空間に配置されて複数個のスプリング40…で付勢された複数個のローラ41…とを備える。
図6に示すように、偏心ディスク19の中心O2に対して偏心凹部19a,19aの中心O1(つまり偏心カム18の中心O1)は距離dだけずれているため、偏心ディスク19の外周と偏心凹部19a,19aの内周との間隔は円周方向に不均一になっており、その間隔が大きい部分に三日月状の肉抜き凹部19c,19cが形成される。肉抜き凹部19c,19cは薄肉の底壁19dを挟んで偏心ディスク19の両面に相互に対向するように形成されているが、強度上の問題がなければ、底壁19dを廃止して単一の肉抜き凹部19cが偏心ディスク19を厚さ方向に貫通するように形成しても良い。
仮に肉抜き凹部19c,19cが存在しないとすると、偏心ディスク19の重心位置Gはその中心O2の近傍に存在することになるが、肉抜き凹部19c,19cを形成したことで偏心ディスク19の重心位置Gは肉抜き凹部19c,19cから遠ざかる方向に移動し、本実施の形態では偏心凹部19a,19aの中心O1(つまり偏心カム18の中心O1)に一致させられている。
次に、無段変速機Tの一つの変速ユニット14の作用を説明する。
図5および図7(A)〜図7(D)から明らかなように、入力軸12の軸線Lに対して偏心ディスク19の中心O2が偏心しているとき、エンジンEによって入力軸12が回転するとコネクティングロッド33の環状部33aが軸線Lまわりに偏心回転することで、コネクティングロッド33のロッド部33bが往復運動する。その結果、コネクティングロッド33のロッド部33bにピン37で接続されたワンウェイクラッチ36のアウター部材38が所定角度範囲で往復回転し、アウター部材38が一方向に回転したときにローラ41…が楔状の空間に噛み込んでインナー部材39に回転が伝達され、アウター部材38が他方向に回転したときにローラ41…がスリップしてインナー部材39への回転の伝達が遮断される。
このようにして、入力軸12が1回転する間に、入力軸12の回転が所定時間だけ出力軸13に伝達されるため、入力軸12が連続回転すると出力軸13は間欠回転する。6個の変速ユニット14…の偏心ディスク19…の偏心方向の位相が相互に60°ずつずれているため、6個の変速ユニット14…が入力軸12の回転を交互に出力軸13に伝達することで、出力軸13は連続的に回転する。
このとき、偏心ディスク19の偏心量εが大きいほど、コネクティングロッド33の往復ストロークが大きくなって出力軸13の1回の回転角が増加し、無段変速機Tの変速比が小さくなる。逆に、偏心ディスク19の偏心量εが小さいほど、コネクティングロッド33の往復ストロークが小さくなって出力軸13の1回の回転角が減少し、無段変速機Tの変速比が大きくなる。そして偏心ディスク19の偏心量εがゼロになると、入力軸12が回転してもコネクティングロッド33が移動を停止するために出力軸13は回転せず、無段変速機Tの変速比が最大(無限大)になる。
入力軸12に対して変速軸15が相対回転しないとき、つまり入力軸12および変速軸15が同一速度で回転するとき、無段変速機Tの変速比は一定に維持される。入力軸12および変速軸15を同一速度で回転させるには、入力軸12と同速度で電動モータ24を回転駆動すれば良い。その理由は、遊星歯車機構25の第1リングギヤ30は入力軸12に接続されて該入力軸12と同一速度で回転するが、それと同一速度で電動モータ24を駆動するとサンギヤ28および第1リングギヤ30が同一速度で回転するため、遊星歯車機構25はロック状態になって全体が一体に回転する。その結果、一体に回転する第1リングギヤ30および第2リングギヤ31に接続された入力軸12および変速軸15は一体化され、相対回転することなく同速度で回転するからである。
入力軸12の回転数に対して電動モータ24の回転数を増速あるいは減速すると、入力軸12に結合された第1リングギヤ30と電動モータ24に接続されたサンギヤ28とが相対回転するため、キャリヤ27が第1リングギヤ30に対して相対回転する。このとき、相互に噛合する第1リングギヤ30および第1ピニオン29aの歯数比と、相互に噛合する第2リングギヤ31および第2ピニオン29bの歯数比とが僅かに異なるため、第1リングギヤ30に接続された入力軸12と第2リングギヤ31に接続された変速軸15とが相対回転する。
このようにして入力軸12に対して変速軸15が相対回転すると、各変速ユニット14のピニオン17にリングギヤ19bを噛合させた偏心ディスク19の偏心凹部19a,19aが、入力軸12と一体の偏心カム18のガイド部18a,18aに案内されて回転し、入力軸12の軸線Lに対する偏心ディスク19の中心O2の偏心量εが変化する。
図7(A)は変速比が最小の状態(変速比:TD)を示すもので、このとき入力軸12の軸線Lに対する偏心ディスク19の中心O2の偏心量εは、入力軸12の軸線Lから偏心カム18の中心O1までの距離dと、偏心カム18の中心O1から偏心ディスク19の中心O2までの距離dとの和である2dに等しい最大値になる。入力軸12に対して変速軸15が相対回転すると、入力軸12と一体の偏心カム18に対して偏心ディスク19が相対回転することで、図7(B)および図7(C)に示すように、入力軸12の軸線Lに対する偏心ディスク19の中心O2の偏心量εは最大値の2dから次第に減少して変速比が増加する。入力軸12に対して変速軸15が更に相対回転すると、入力軸12と一体の偏心カム18に対して偏心ディスク19が更に相対回転することで、図7(D)に示すように、ついには入力軸12の軸線Lに偏心ディスク19の中心O2が重なり合って偏心量εがゼロになり、変速比が最大(無限大)の状態(変速比:UD)になって出力軸13に対する動力伝達が遮断される。
図8(A)は、入力軸12の軸線Lに対する偏心ディスク19の中心O2の偏心量εが最大値2dになった最小変速比の状態(変速比:TD)を示すもので、入力軸12の軸線Lに対する偏心カム18の中心O1の偏心方向(図中上向き)と、偏心カム18の中心O1に対する偏心ディスク19の中心O2の偏心方向(図中上向き)とが同一方向になっている。このとき、偏心ディスク19の重心位置Gは、偏心カム18の中心O1に一致している。
図8(B)は、入力軸12の軸線Lに対する偏心ディスク19の中心O2の偏心量εが最小値ゼロになった最大変速比の状態(変速比:UD)を示すもので、入力軸12の軸線Lに対する偏心カム18の中心O1の偏心方向(図中上向き)と、偏心カム18の中心O1に対する偏心ディスク19の中心O2の偏心方向(図中下向き)とが逆方向になっている。このとき、偏心ディスク19の重心位置Gは、偏心カム18の中心O1に一致している。
つまり、本実施の形態によれば、偏心ディスク19の重心位置Gは偏心カム18の中心O1に一致しているため、変速比の変更に伴って偏心カム18の中心O1まわりに偏心ディスク19が偏心回転しても、その偏心ディスク19の重心位置Gは常に偏心カム18の中心O1上に存在し、入力軸12の軸線Lと偏心ディスク19の重心位置Gとの距離は一定値dから変化することはない。
もしも変速比の変更に伴って入力軸12の軸線Lから偏心ディスク19の重心位置Gまでの距離が変化すると仮定すると、入力軸12まわりの偏心ディスク19の慣性モーメントが前記距離の増加に応じて増加し、前記距離の減少に応じて減少するため、変速比の変更に伴って入力軸12の回転負荷が変動して振動が発生する可能性がある。しかしながら本実施の形態によれば、変速比を変更しても入力軸12まわりの偏心ディスク19の慣性モーメントが変化しないため、入力軸12の振動を最小限に抑えることができる。
また偏心ディスク19は偏心カム18に相対回転自在に支持されているため、仮に偏心ディスク19の重心位置Gが偏心カム18の中心O1に一致していないとすると、入力軸12の回転数が増加あるいは減少したときに、偏心ディスク19は慣性力で偏心カム18まわりに相対回転しようとし、そのモーメントが偏心ディスク19のリングギヤ19bからピニオン17を介して変速アクチュエータ23の電動モータ24に伝達されるため、電動モータ24に不要なトルクが作用して変速制御の精度を低下させる可能性がある。
しかしながら、本実施の形態によれば、偏心ディスク19の重心位置Gが偏心カム18の中心O1に一致しているため、入力軸12の回転数が増加あるいは減少しても、偏心ディスク19が慣性力で偏心カム18まわりに相対回転しようとするモーメントは発生せず、これにより電動モータ24に不要なトルクが作用するのを防止して変速制御の精度を確保することができる。
次に、図9に基づいて本発明の第2の実施の形態を説明する。
第1の実施の形態では、偏心ディスク19に肉抜き凹部19c,19cを形成することで、偏心ディスク19の重心位置Gを偏心凹部19a,19aの中心O1に一致させているが、第2の実施の形態では、偏心ディスク19における肉抜き凹部19c,19cと反対側に更に一対のウエイト19e,19eを突設することで、偏心ディスク19の重心位置Gを偏心凹部19a,19aの中心O1に一致させている。ウエイト19e,19eを2個に分割したのは、それがローラベアリング32やコネクティングロッド33と干渉するのを回避するためである。
本実施の形態によれば、肉抜き凹部19c,19cを形成するだけでは重心位置Gを充分に移動させることができない場合であっても、ウエイト19e,19eによって偏心ディスク19の重心位置Gを更に移動させて、偏心凹部19a,19aの中心O1に一致させることができる。もちろん肉抜き凹部19c,19cを廃止し、ウエイト19e,19eだけによって偏心ディスク19の重心位置Gを偏心凹部19a,19aの中心O1に一致させても良い。
本実施の形態によれば.第1の実施の形態と同様に、簡単な構造で偏心ディスク19の重心位置Gを調整することができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、本発明の駆動源は実施の形態のエンジンEに限定されず、電動モータ等の他の駆動源であっても良い。
また本発明の肉抜き部は、実施の形態の肉抜き凹部19cに限定されず、偏心ディスク19を貫通する肉抜き孔であっても良い。
また本発明のウエイト19eは必ずしも偏心ディスク19と一体に形成する必要はなく、別部材で構成して偏心ディスク19に固定しても良い。
Claims (4)
- 駆動源(E)に接続された入力軸(12)の外周に偏心状態で固設された偏心カム(18)と、
前記偏心カム(18)の外周に偏心状態で相対回転可能に支持された偏心ディスク(19)と、
前記入力軸(12)の内部に同軸に嵌合して前記偏心カム(18)に対して前記偏心ディスク(19)を偏心回転させる変速軸(15)と、
出力軸(13)の外周に設けられたワンウェイクラッチ(36)と、
前記偏心ディスク(19)および前記ワンウエイクラッチ(36)に両端を接続されて往復運動するコネクティングロッド(33)とを備え、
前記入力軸(12)の回転を前記コネクティングロッド(33)および前記ワンウエイクラッチ(36)を介して前記出力軸(13)に間欠的に伝達するとともに、前記変速軸(15)により前記入力軸(12)の軸線(L)に対する前記偏心ディスク(19)の偏心量(ε)を変化させて変速比を変更する無段変速機であって、
前記偏心ディスク(19)の重心位置(G)を、該偏心ディスク(19)の前記偏心カム(18)に対する偏心回転中心(O1)に一致させて、前記変速比の変更が行われても、入力軸(12)の軸線(L)から該重心位置(G)までの距離が変化しないようにしたことを特徴とする無段変速機。 - 前記変速軸(15)は変速アクチュエータ(23)により駆動されることを特徴とする、請求項1に記載の無段変速機。
- 前記偏心ディスク(19)の重心位置(G)を、該偏心ディスク(19)の前記偏心カム(18)に対する偏心回転中心(O1)に一致させるために、前記偏心ディスク(19)に肉抜き部(19c)を設けたことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の無段変速機。
- 前記偏心ディスク(19)の重心位置(G)を、該偏心ディスク(19)の前記偏心カム(18)に対する偏心回転中心(O1)に一致させるために、前記偏心ディスク(19)にウエイト(19e)を設けたことを特徴とする、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の無段変速機。
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