JP5696198B2 - 試料の検査,測定方法、及び走査電子顕微鏡 - Google Patents

試料の検査,測定方法、及び走査電子顕微鏡 Download PDF

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Description

試料に電子線を走査して、試料の検査,測定を行う走査電子顕微鏡に関し、特に試料に電子ビームを走査して、試料を帯電させ、帯電状態の試料に対し電子ビームを走査することによって、試料の検査,測定を行う方法、及び走査電子顕微鏡に関する。
近年、半導体素子の高集積化および微細化に伴い、試料(例えば半導体ウェーハ)上に多種多様なパターンが形成され、その形状や寸法の評価,測定が益々重要となっている。
特に、多層化によって層間の電気的な導通を得るためのコンタクトホールにおいては、微細化に伴いホール径が微小となり、現在ではアスペクト比(コンタクトホールの深さ/ホール径)が30を超えるコンタクトホールも珍しくはない。
このコンタクトホールを観察・測定するためには、一次電子線(以下電子ビームと称することもある)によって励起された二次電子を検出する必要があるが、アスペクト比が大きくなるほど、二次電子がホールの側壁に衝突してホール内で消滅する可能性が高くなり、その結果ホール底の観察や測定が困難になるという問題がある。この問題を解決するためには、ホール底で発生した二次電子を少なくともコンタクトホールの外へ引き出す必要がある。
これを実現するために、検査,測定(以下、単に観察と称することもある)のための電子線走査の前に、一次電子線による予備照射を行うことで、検査,測定領域を正に帯電させ、コンタクトホールからの電子の引き出しを容易に可能ならしめる技術(以下、プリドーズと称することもある)がある。
特許文献1には、観察のための電子ビーム走査の前に、観察領域を含み、観察時の倍率より広い範囲(即ち観察時より低倍率)に電子ビームを照射することで、プリドーズを実現する技術が説明されている。
更に、特許文献2には、観察のための電子ビーム走査の前に、試料に対し、二次電子放出効率δが1.0より大きい電子ビームを予備照射し、試料表面を正に帯電させ、その後、予備照射に用いた電子ビームより二次電子放出効率δが1.0に近い電子ビームを走査することによって、正帯電状態を安定に維持しつつ、試料観察を行う技術が説明されている。
また、特許文献3には、予備照射を行うときの倍率と、正の帯電電圧との関係において、予備照射を行う面積が大きいと、試料上に形成される正の帯電電圧が高いことが説明されている。
更に、特許文献4には、フラッドガンと呼ばれる観察や測定のための電子光学系とは別の電子放出手段を電子顕微鏡の鏡体内に併設し、大電流による一括照射による帯電形成方法が説明されている。
特開平5−151927号公報(対応米国特許USP5,412,209) 特開2000−200579号公報(対応米国特許USP6,635,873) WO03/007330(対応米国特許USP6,946,656) 特開2000−208579号公報(対応米国特許USP6,232,787)
近年、半導体デバイスの更なる微細化により、アスペクト比の大きいコンタクトホールが形成され、その観察,測定のために、これまで以上に高い帯電を形成する必要がある。そのためには、これまで以上にプリドーズのための電子ビーム照射領域を大きくとる必要がある。しかしながら、照射領域を大きくすると、帯電が安定するまでに相当の時間を要するという問題がある。
この原因として、走査線間の非ビーム照射領域の存在が考えられる。プリドーズのためのビームが照射された個所と、そうでない個所間での電荷の移動と、それに伴う照射領域内の帯電量の変化が、帯電の変動要因であると考えられる。走査線数に変化がなければ、電子ビームの照射領域が大きい程、非照射領域の大きさも大きくなり、その弊害も顕著となる。
更に、照射領域を大きくした場合の一次電子線の電子密度の低下も考えられる。帯電は電子ビームの入射量と試料からの二次電子の放出量の連続的な収支によって決まり、また、帯電の安定とはこの収支が実効的に1.0になる状態を言う。従って、電子ビームの電子密度が低下するほど、必然的に帯電が安定するまでの時間が長くなる。
更に、プリドーズ領域中心と周辺部では電位が異なり、電位勾配が形成され、電子ビームのドリフトが発生する場合がある。
特許文献1,2、及び3には、これらの問題に対する対応は何等講じられていない。
また、特許文献4に説明されているように、フラッドガンによる一括照射により、試料表面を帯電させることも考えられるが、フラッドガンは電子顕微鏡の視野(Field Of View:FOV)に対して相当大きな範囲を対象とした照射領域への照射しかできず、観察,測定とは関係のない領域にまで、帯電の影響を及ぼしてしまう可能性がある。
また、FOVを含む、限られた領域に選択的に電子を供給しようとすると、電子顕微鏡と同等のレンズ,アライナー等の光学素子が必要となる。更に、物理的な制限から電子ビームの光軸とは異なる方向(ここでは、電子顕微鏡の電子ビームが通過し得る軌道の外)から電子が供給されるようにフラッドガンを取り付ける必要があるため、照射領域内における帯電の均一性を高い状態に維持することが困難になるという問題もある。
試料に形成される帯電は、その帯電の面内均一性を高精度に維持する必要があると共に、観察する領域とその中心を一致させる必要があるが、電子ビーム光軸とは異なる方向から電子を供給するという構造上、面内均一性を高精度に維持することが困難である。
また、仮にフラッドガンの高精度照射のために、電子顕微鏡の光学系とは異なる光学素子を設けようとすると、電子顕微鏡の電子ビームに対するノイズ源ともなるため、観察,測定のためのビームの位置ずれやビーム径増大の原因ともなり、高分解能或いは高精度測定を阻害する要因ともなる。
以下に、アスペクト比の大きなコンタクトホールの観察,検査、或いは測定を高精度に実現ならしめる方法、及び装置について説明する。
上記目的を達成するための一態様として、試料に第1の電子ビームを走査して、試料上を帯電させた後に、第2の電子ビームを走査して試料の観察,検査、或いは測定を行う方法、及び装置において、第1の電子ビームのビーム径を、第2の電子ビームのビーム径より大きくする方法、及び装置を提案する。
このような手法及び構成によれば、第2の電子ビームより、ビーム径の大きな電子ビームを用いたプリドーズを行うことになるので、非ビーム照射領域の存在に起因する帯電変動を抑制することが可能となる。第2の電子ビームは、検査,測定のための電子ビームであり、装置の空間分解能を向上させるためには、極力細く絞る必要がある。反面、プリドーズの際に電子ビームを細く絞ると、上述のように、非ビーム照射領域を拡大させてしまうことになる。よって、プリドーズを行う際の電子ビームのビーム径を、観察等を行うビームに対して、拡大させることで、上述のような非ビーム照射領域を減少、或いはなくすことができるため、プリドーズの際の帯電変動を抑制することが可能になる。
また、上記目的を達成するための他の態様として、試料に電子ビームを走査して、試料上を帯電させた後に、観察等のための電子ビームを走査する方法、及び装置において、前記試料を帯電させるときに、第1に、二次電子発生効率δ1が1.0より大きな電子ビームを第1の大きさを持つ領域に走査し、第2に、二次電子発生効率δ2が、前記δ1より小さい電子ビームを、前記第1の大きさより狭い領域に走査し、その後、電子ビームを走査して、前記試料の検査或いは測定を行う方法、及び装置を提案する。
このような構成によれば、帯電状態を均一化した状態で、観察等を行うことが可能となる。
更に、プリドーズ技術を応用した更に他の態様として、観察領域に対して、帯電領域をずらして形成することによって、電子ビームを傾斜して照射することが可能となる。
上記一態様によれば、プリドーズを行う際の帯電を高速に安定させることが可能となり、結果として、観察等の高速化を実現することが可能となる。また、上記他の態様によれば、電子ビーム走査領域内の帯電の均一化に基づく、高精度測定の実現が可能となる。更に、上記プリドーズ技術を応用した更に他の態様によれば、レンズによって形成される収差を抑制しつつ、傾斜ビームによる観察を実現することが可能となる。
走査電子顕微鏡の全体構成を表す図である。 ウェーハ上に形成されたコンタクトホール形状、そこから発生した二次電子軌道と表面帯電の関係を示す図である。 電子源,第一コンデンサレンズおよび絞りと電子ビームとの関係を示す図である。 プリドーズを行う際に第一コンデンサレンズの焦点位置を変化させて、電子ビーム量を増加させる手法について示す図である。 プリドーズを行う際に電子線通路上の絞りの開口径を変えて、電子ビーム量を増加させる手法について示す図である。 ウェーハ上の電子線の照射領域と、二次電子像を表示する装置の画素との関係を示す図である。 観察倍率が高い場合での一次電子線の走査間隔と、一次電子線の半値幅の関係を示す図である。 プリドーズを行うような観察倍率が低い場合での一次電子線の走査間隔と、一次電子線の半値幅の関係を示す図である。 対物レンズのフォーカスを変化させて、走査間隔よりも電子線の半値幅を大きくした電子線を用いてプリドーズを行う場合の処理フローを示す図である。 ウェーハから発生した二次電子に対して働く、対物レンズ磁場およびウェーハ近傍の電位分布の関係を模式的に示す図である。 ウェーハ上に照射される電子線の開角と、対物レンズの収差およびそこから計算される電子線の半値幅の関係について示す図である。 プリドーズによってウェーハ表面に形成される帯電によって生じるウェーハ近傍の電位分布について模式的に示した図である。 プリドーズによってウェーハ表面に形成される電位分布、および2段階目のプリドーズを行った時の電位分布についてのコンピュータによるシミュレーション結果を示す図である。 プリドーズによって形成された電位分布と、一次電子線の入射位置による軌道について模式的に表した図である。 ウェーハに対して垂直または斜めに入射した電子線によってコンタクトホールを観察した場合に生成される、コンタクトホールの二次電子像について模式的に示した図である。 プリドーズによって形成された帯電領域と観察領域の位置関係と、それによって得られる二次電子像の様子について模式的に示した図である。 帯電を測定するためのエネルギーフィルタを具備した走査電子顕微鏡の全体構成を表す図である。 エネルギーフィルタの電圧と二次電子のエネルギーによる軌道の違いを模式的に示した図である。 エネルギーフィルタを通過する二次電子の総量と、試料の帯電との関係を模式的に示した図である。 一次電子線のエネルギーと、ウェーハ表面の電位との大小関係による、一次電子線の軌道の違いを模式的に示した図である。 ウェーハ電圧と、二次電子検出器で検出される電子量について、ウェーハの表面帯電の大小関係による、一次電子線の軌道の違いを模式的に示した図である。 ウェーハ種類やパターンサイズとプリドーズ条件を関連付けたデータベースの、画面上への表示例を模式的に示した図である。 データベースを参照したり、ウェーハを使用して実際にプリドーズ条件の良否を判定しながら、最適なプリドーズ条件を設定する場合の処理フローを示す図である。
以下の説明では、主としてプリドーズ時により二次電子発生効率の高い加速電圧に変更すると共に、予備照射領域の面積に連動して照射する電子線の半値幅を変更する。これにより高い帯電電圧をウェーハ上に形成できると同時に、照射領域の全域に電子線が照射されるため、効率よく帯電を形成することが可能な方法、及び装置の提供が可能になる。
また、帯電形成後に異なる加速電圧による予備照射を行い、ウェーハ表面に形成された帯電の平坦化を行い、これにより帯電電圧によって形成されるウェーハ近傍の電界の平坦化が可能となり、電子線の光軸と垂直方向の電界成分を小さくすることが可能な方法、及び装置について説明する。これによりウェーハ表面の電位が時間経過と共に変動しても、電子線は横方向の電界成分による偏向を受けないため、ドリフトの発生が抑制される。
なお、以下に説明するプリドーズ技術は、観察に用いられる電子光学系を用いるため、フラッドガンのような構造的な変更を必要としない。そのためコストの上昇を抑制でき、ユーザーの要求を満足できる装置を構成することが可能である。
以下、図面を用いてプリドーズ技術の実施形態について述べる。
図1は走査電子顕微鏡の全体構成を示したものである。全体制御部43はユーザーインターフェース42からオペレータによって入力された電子の加速電圧,ウェーハ21の情報,観察位置情報などを基に、電子光学系制御装置44,ステージ制御装置45を介して、装置全体の制御を行っている。
ウェーハ21は図示されないウェーハ搬送装置を介して、試料交換室を経由した後、試料室26にある試料ステージ25上に固定される。
電子光学系制御装置44は全体制御部43からの命令に従い高電圧制御装置31,リターディング制御部39,第一コンデンサレンズ制御部32,第二コンデンサレンズ制御部33,二次電子信号増幅器34,アライメント制御部35,偏向信号制御部40,対物レンズ制御部37を制御している。
引出電極12により電子源11から引き出された一次電子線13は第一コンデンサレンズ14,第二コンデンサレンズ16,対物レンズ20により収束されウェーハ21上に照射される。途中電子線はアライメントコイル18によりその軌道を調整され、また、偏向信号増幅器36を介して偏向信号制御部から信号を受けた偏向コイル19によりウェーハ21上を二次元的に走査される。ウェーハ21にはリターディング制御部39から電子線を減速するためのリターディング電圧(電子顕微鏡の場合は負電圧)が印加されている。上記ウェーハ21への一次電子線13の照射に起因して、ウェーハ21から放出される二次電子24は二次電子検出器17により捕捉され、二次電子信号増幅器34を介して二次電子像表示装置41の輝度信号として使用される。また二次電子像表示装置41の偏向信号と、偏向コイル19の偏向信号とは同期しているため、二次電子像表示装置41上にはウェーハ21上のパターン形状が忠実に再現される。
また、一次電子線13の照射光軸上には絞り15が設けられている。この絞り15はウェーハ21に照射される一次電子線の量を調整する機能を持つと共に、対物レンズ20の収差(回折収差,色収差,球面収差)の総量が最小となるビーム開角を作る作用を持つ。
電子光学系制御装置44は、設定された電子ビームの試料への到達エネルギー,倍率,ビーム径等に応じて、試料に印加される負電圧,偏向コイル(走査偏向器)、及びレンズを制御するように構成されている。例えば電子ビームの試料への到達エネルギーの切り替えは、試料への負電圧の印加電圧の調整によって為される。なお、試料への到達エネルギーの切り替えは、例えば加速電極(図示せず)やそれに相当する電極への印加電圧の変化によって行うようにしても良い。
ウェーハ21上のパターンを高速に検査,観察するためには試料ステージ25が所望の観察点に移動したときのウェーハ21の高さを検出し、その高さに応じた対物レンズのフォーカスをあわせることが必要である。そのため、光を用いたウェーハ高さ検出機能が設けられている。試料ステージ位置検出部38により試料ステージ位置を検出し、所定の位置近傍に試料ステージ25が接近した時点から高さ検出用レーザー発光器22がウェーハ21に向けて光を照射し、その反射光をポジションセンサ23で受光し、その受光位置からウェーハ21の高さを検出する。
そして検出された高さに応じたフォーカス量が対物レンズ20に対物レンズ制御部37を介してフィードバックされる。その結果、試料ステージ25が所定の位置に到達した際にはすでにフォーカスが設定されており、オペレータによる操作なしにパターンの検出を自動で行うことができる。また、以下の説明では、電子ビームによる観察対象として半導体ウェーハを例にとって説明するが、これに限られる必要はなく、半導体パターンを転写する際に用いられるマスク等をその観察対象としても良い。
半導体プロセスに走査電子顕微鏡を用いて計測をする対象は、トランジスタのゲート線やビット呼び出し用の線幅や、層間の電気的な導通を取るためのコンタクトホールの開口径である。特にコンタクトホールについては半導体の高集積化に伴う多層化が進むほどコンタクトホールの深さは深くなり、微細化に伴い開口径は小さくなる。
例えば現在製品化に向けて開発が進められている45nmノードの半導体においては、コンタクトホールの深さは1.5から2.0μmのものがあり、開口径については50nm程度となる。このようなコンタクトホールの場合、ホールの深さと開口径の比率を表すアスペクト比が30を超える。
図2はコンタクトホールの形状例と二次電子の軌道を示したものである。コンタクトホール52は一般に半導体デバイスの層間を接続するために設けられたものである。したがって、基板51はシリコンなどの導電体で構成され、その上に絶縁膜50を形成し、絶縁膜50をエッチングすることで形成される。図中Hはコンタクトホール52の深さ、Dはコンタクトホール52の底の開口径を示し、このようなコンタクトホール52のアスペクト比はH/Dで表される。コンタクトホール52の開口径Dを測定するためには、ホール表面からの二次電子ばかりではなく、底からの二次電子24を検出しなければならない。しかしアスペクト比の大きなコンタクトホールにおいては、ホールの開口部で発生した二次電子24はホールから上方に走行する途中、多くの場合はホールの側壁に衝突して消滅し、二次電子検出器17で補足できない。その結果開口部の形状を二次電子像として構成できないために、開口径の計測もできない。
この問題を解決する手段として、プリドーズと呼ばれるウェーハ21に帯電を形成する手法がとられている。このプリドーズは、コンタクトホールが形成されているウェーハ21の表面に電子線を照射して正の帯電53をつくり、コンタクトホールの底との間に電位差による電界によって二次電子をウェーハ21表面まで引き上げる方法をいう。
例えば特開2000−200579号公報においては、帯電を作るために照射する一次電子線の加速電圧について、二次電子発生効率(ウェーハ21への一次電子線の入射量に対する、ウェーハ21からの二次電子の発生比率)が1以上でなければならないことが開示されている。このプリドーズを行うことでコンタクトホール52の底から発生した二次電子を容易に検出することが可能となり、形状観察や寸法計測を行ってきた。
ところが、このプリドーズ方法にも問題がある。上述の通り、ウェーハ21の表面に正の帯電を形成するために一次電子を一定時間照射し、安定した帯電を形成する必要がある。また二次電子を引き上げるためには一定の電界が必要で、この電界はウェーハ21の表面電位とコンタクトホールの深さHによって規定される。コンタクトホールが深い場合には浅い場合と比較するとより正の強い帯電が必要である。帯電電圧を上げるためには、WO03/007330にも記載がある通り、一次電子線の照射面積を広くする必要がある。しかし照射面積を大きくするほど照射領域内の電子の密度が低下するため、帯電が安定するまでの時間が必要となる。その結果、計測に必要な時間が長くなるためスループットが低下し、コストの増大を招く。以下は効率的にウェーハ21表面に帯電を形成するのに有効な実施例を示す。
図3は電子源11から放出された電子と、それを収束する第一コンデンサレンズ14,電子線の通路上におかれた絞り15との関係を示したものである。絞り15上には電子源11から放出され、第一コンデンサレンズ14を励磁することによってできる磁場60で絞り15から距離Lの位置に収束された電子13が照射されている。絞り15には直径Dの円形の開口が形成されており、絞りに到達した電子13の一部がこの開口を通過して、ウェーハ21上に到達する。
絞り15に到達した電子13と、その内絞り15を通過する電子61の割合は、それぞれの立体角の比率と等しい。したがってプリドーズを実行する際にはこの立体角の比率を変えればウェーハ21に到達する電子数を増加することができ、広範囲に電子を照射することによる電荷密度の低下を抑え、プリドーズ時間の短縮が図れる。図4は第一コンデンサレンズ14の収束位置を変えて電子量を変える手法を示すものである。第一コンデンサレンズ14の収束位置と絞りの距離をL、絞りの直径をDとすると、絞りを通過する電子線の立体角θの近似式は式(1)で表される。
θ=(D/L)2 (1)
絞りを通過する電流量はこの立体角に比例する。例えば図4に示すように、形状の観察や測定をする際のクロスオーバー位置はP1で、絞りとの距離はL1となり、サンプルのダメージを軽減するため少ない電流を使用する。一方プリドーズを行う際には大きな電流が必要となるため、クロスオーバー位置をP2に変更し、絞りとの距離はL2と短くする。たとえば2L2=L1の関係となるクロスオーバー位置P2に変更すれば、式(1)の関係から絞りを通過する電流量は4倍となる。この関係を用いれば、プリドーズ実行時の照射電子量を任意に変更することが可能である。
図5は、絞りの開口径を変更して電子量を変える手法を示すものである。絞り15には複数の直径が異なる開口が設けられている。計測に用いる開口は少ない電流を通過させるために開口径がD1と小さく、プリドーズ時に用いる開口は大きな電流を通過させるために開口径がD2と大きくなっている。この異なる開口を使用した場合の電子量の比率は式(1)にしたがい、例えば2D1=D2である場合には電子量は4倍となる。
これまではプリドーズ時の電子数を増やすことで帯電を効率的に形成する方法について述べた。これとは別に、ウェーハ21上での電子の走査間隔と対物レンズによって収束された電子の半値幅との関係によっても、帯電に必要な時間や帯電電圧も異なる。図6はウェーハ21上での照射領域と電子線の走査間隔について示したものである。図中のLHおよびLVは、ウェーハ21上での一次電子の照射範囲62の長さを表していて、二次電子像表示装置41の表示領域の大きさとその装置に表示される際の観察倍率によって決定される。例えば画像表示装置41上の画像の表示領域が135mm×135mmで、観察倍率が1000倍の場合、LHとLVは同じ大きさとなり、その大きさは135mm÷1000=0.135mmである。また表示装置は有限の個数の画素を持っており、その画素の大きさは一般的には正方形であり、その場合には画素の個数mおよびnは同じとなる。
画素数が512個の場合、ウェーハ21上での走査線の間隔はウェーハ21上の走査範囲と画素数から計算でき、0.135mm÷512画素≒264nmとなる。図7は高倍率で観察しているときのウェーハ21上での走査間隔と電子線の半値幅の関係を表している。半導体のプロセスで用いられる電子線装置の分解能は、現在では2nm程度である。またプリドーズに用いられる二次電子発生効率(一次電子線のウェーハ21への入射数に対する二次電子の発生数の比)の高い低加速電圧(例えば半導体で用いられる二酸化珪素系の絶縁膜では加速電圧が300から400Vぐらいが最も二次電子発生効率が高いといわれている)においても4nm程度である。ウェーハ21上での電子線の走査間隔については、高倍率例えば20万倍で観察している場合、上記の関係から1.32nmとなる。
したがってこのような高倍率での観察においては図7に示すように走査間隔が電子線の半値幅63より小さいため、ウェーハ21上での走査範囲の全面に電子線が照射される。ところが、プリドーズを実行する際に用いられる走査範囲では、図8に示すように電子線の走査間隔、例えば上記1000倍の条件では約264nm、の方が電子線の半値幅63、例えば4nmよりも非常に大きいため、このような半値幅の小さな電子線を用いると、照射領域の大部分に電子線が照射されないことになる。この場合、ウェーハ21面上に形成される帯電は、電子線が照射されない領域の影響により平均的に低い帯電となる。
したがって高アスペクト比のコンタクトホールを観察するのに必要な帯電が形成できなくなる可能性がある。このような問題を解決するために、プリドーズを図9に示すような手順で行う。まず、高倍率で観察する測定点に移動する(S11)。その後、倍率や加速電圧をプリドーズの実行条件に設定し(S12)、さらに対物レンズの励磁電流は本来プリドーズを行う加速電圧でウェーハ21上に収束させるのに必要な励磁電流から強励磁あるいは弱励磁側に設定される(S13)。設定後、プリドーズを実施する(S14)。
プリドーズ終了後、電子光学系の条件を観察に使用する倍率、加速電圧や励磁電流に設定し(S15)、高倍率での観察を実行する(S16)。S13での励磁電流の条件はウェーハ21上での電子線の半値幅が少なくとも走査間隔以上に、設定されることが重要である。なお、本例ではビーム径を示す指標として半値幅を例にとって説明しているが、これに限られることはなく、ビーム径の大きさを示すのにより適切なパラメータがあれば、そのパラメータを、ビーム径として定義しても良い。プリドーズ時における電子ビーム走査領域内の電位分布の凹凸を、平滑化するという目的のもと、より適正なパラメータがあれば、それを選択することが望ましい。
まずプリドーズ時の加速電圧,照射領域の大きさから電子光学系制御装置44内の制御プログラムにより走査間隔が計算される。計算された走査間隔に基づき、少なくとも走査間隔以上の大きな半値幅を持つ電子ビームを実現するための対物レンズの励磁電流を同制御プログラムによって計算する。また必要な電子ビーム径は励磁電流を強励磁側に設定して実現されることが望ましい。その理由を、図10を用いて説明する。ウェーハ21上には対物レンズ20の磁場70が漏れ出し、電子線の光軸72上に磁場分布71が形成される。また電子線23を照射することで発生する二次電子24には式(2)に示す力Fが働く。
F=e(v×B)+e・E (2)
ここで、eは二次電子のエネルギーを示す。式(2)の第一項は二次電子に働く磁場70による力を示し、vは二次電子24の運動ベクトル、Bは対物レンズ磁場の方向を表すベクトルである。
また式(2)の第二項は二次電子に働く電場による力を示し、Eはリターディング制御部39によってウェーハ21に印加される電圧や対物レンズ20の電位、あるいは二次電子24の発生にともなうウェーハ21の帯電電圧によって決定されるウェーハ21近傍の電気力線を表すベクトルである。
ウェーハ21に正の帯電を形成した場合、式(2)の第二項から二次電子をウェーハ21に引き戻す力が強くなり、その結果形成された帯電が中和して帯電電圧が下がってしまう。このような状況で磁場53を強くすれば式(2)中の第一項が大きくなり、その結果ウェーハ21から発生した二次電子がウェーハ21に戻るのを妨げ、ウェーハ21上に大きな正の帯電を形成することができる。これがプリドーズ時の励磁電流を強励磁にして電子ビーム径を大きくすることが望ましい理由である。
一方で、ウェーハ21に過剰な帯電を形成する事は、コンタクトホールの沿面での静電破壊のリスクを上昇させることにつながるため、適切な帯電を形成することが重要である。弱励磁側を使用すると前述の理由からウェーハ21の帯電電圧は低下するが、その分静電破壊のリスクを低下させる利点もある。したがって弱励磁側で電子ビーム径を大きくしてもかまわない。
図11は、電子線の半値幅を大きくするために、対物レンズの収差を用いる方法について示したものである。電子線の半値幅Rは式(3)によって表すことができる。
R2=(0.61×λ/α)2+((1/2)×(ΔE/E)×Cc×α)2+((1/4)×Cs×α3)2+(Rss×M)2 (3)
ここで、第一項は電子の回折によるボケを表し、λは電子線の波長で、αは電子線のウェーハ21上での開角(半角)である。第二項は色収差によるボケを表し、ΔEは電子線の持つエネルギーの広がりを、Eは電子線のプリドーズ時の加速電圧を、Ccは対物レンズの色収差係数を表す。第三項は球面収差によるボケを表し、Csは対物レンズの球面収差係数を表す。第四項は電子源の大きさのウェーハ21上への映り込みを表し、Rssは電子源の大きさ、Mは電子光学系の倍率を表している。図11に示したグラフは、電子線の開角と各収差および半値幅との関係を示している。グラフからわかるとおり、開角を小さくして回折収差を大きくするか、開角を大きくして球面収差を大きくすれば電子線の半値幅を大きくできる。この内回折収差を用いる場合については、264nmの半値幅を達成するための開角はおよそ0.14mradとなる。
この開角は通常高分解能で観察する際の開角を約14mradとすればその約100分の1となり、ビーム電流が取れなくなる事は明らかである。仮に電子光学系でこの開角を実現するためには、例えば絞り15の開口径を通常の100分の1(例えば20μmの開口径に対して0.2μm)とすれば良いが、この大きさの開口を精度良く作ること、あるいは電子線照射による開口部の汚染などを鑑みると、産業用の装置として安定に稼動させることが困難である事は明らかである。
したがって、対物レンズの球面収差の増大によって電子ビームの半値幅を大きくする方法が適当であると考えられる。例えば球面収差係数が0.4mmである走査電子顕微鏡において、球面収差によって半値幅264nmを達成するためには、式(3)より開角が約138mradになれば良い。これは例えば図4に示した方法を用いる場合では、観察を行うときの第一コンデンサレンズと絞りとの距離を10分の1にすれば良く、技術的に可能である。
また、図5に示した方法を用いる場合では、絞りの開口径を10倍にすれば良いため、この方法も技術的に可能である。また球面収差を増大させて電子ビームの半値幅を大きくする本手法と、図4あるいは図5に示した方法を併用することで、半値幅を大きくすることとビーム電流を大きくすることが同時に実現できる事は明らかである。
またコンタクトホールのアスペクト比によって必要な帯電量は異なる。過剰な帯電をつける事は絶縁膜50の絶縁破壊のリスクを上げるため、適切な帯電をつけることが重要である。プリドーズを行う照射面積と帯電電圧との関係についてはWO03/007330に記載されているが、プリドーズ時間を調整することで帯電電圧を制御することが可能である。したがって、観察するウェーハ21上に形成されたコンタクトホールのアスペクト比に応じて、図9のS14に示すプリドーズ時間を調整することも重要である。
なお、これまで、プリドーズ時にビーム径を拡げることによって、ビームの非照射領域を抑制する例について説明したが、ビーム径を拡げるということは、単位面積当たりの照射量が低下するということを意味するため、これを補完するために、前述した電子量を増加する技術を併用することが望ましい。例えば、ビーム径の大きさを、走査線間の間隔が埋まるように、走査線間間隔と同じくするように制御する場合、ビーム径の大きさは、倍率に連動して変化する。よって、倍率が小さくなる(走査領域が広くなる)のに応じて、ビーム電流量が大きくなるように、制御することで、上記の補完が可能になる。なお、打ち込まれるビームの絶対量は、フレーム枚数(二次元領域を走査する走査回数)の制御によっても調整可能であるので、ビーム電流量の制御に替えて、或いは両者を併用して、ビーム電流を制御するようにしても良い。
これまではプリドーズを効率的に行うために、プリドーズ時の電子線量を増やす方法、およびプリドーズ時のウェーハ21上での走査間隔を考慮して電子ビームの半値幅を増加させる方法について述べた。プリドーズ自体は帯電をつけるために非常に重要な技術であるが、本来の目的は深いコンタクトホールの底の安定観察あるいは再現性のある寸法計測を行う事にある。そのためにはプリドーズ後に行う観察の際に、一次電子線を安定してウェーハ21上で走査することが重要である。
図12は、プリドーズによってウェーハ21表面に形成された帯電が作り出す電位分布を模式的に示したものである。ウェーハ21表面の帯電は一次電子線13の照射開始直後から形成され始め、徐々に帯電電圧が上昇する。帯電電圧の上昇と共に図12に示す等電位線73が照射領域に張り出し、電位暗点74を形成する。
張り出した等電位線73および電位暗点74はウェーハ21から発生する二次電子にとっては電位障壁となり、二次電子が上方へ進行しようとするのを妨げ、ウェーハ21へ引き戻す力として働く。またこの障壁は照射領域全体に均一には働かず、照射領域内の周辺部に行くほど顕著である。これらの現象が照射領域内で連続的に起きるが、やがて一次電子線13の照射と二次電子24の発生のバランスがとれ、その結果ウェーハ21上に分布を持つ帯電が形成される。またこの電位分布は例えば観察時の電子線の走査や、ウェーハ21内での電荷の移動により変化する。
特に観察のために一次電子線13をウェーハ21上で走査した場合、その加速電圧や走査方向によって帯電の対称性が変化する。対称性が崩れた場合、電子線に対して進行方向と垂直な成分を持ち時間的に変化する電位分布が形成されることになる。その結果、電子線のウェーハ21上への到達位置の時間変化、いわゆる電子線のドリフト現象が生じ、高倍率で観察する際の像ぼけの原因となる。この問題を解決するためには、プリドーズによって生成された電位分布が急峻な変化をもたないようにすることが重要であり、以下にその実現手段としての、複数条件による段階的なプリドーズによる帯電電圧の安定化について説明する。
図13はプリドーズによって生成される電位分布をコンピュータシミュレーションにより計算した結果であり、(a),(b)とも照射領域の中心線上の電位分布を示している。図13の(a)はプリドーズ時の加速電圧を300V、一次電子線21の量を80pAとし、酸化膜(二酸化珪素)上の120μm四方を照射領域とした場合の1段階目のプリドーズによって生じた帯電電位のシミュレーション結果である。
帯電電位は照射領域の中央において約180Vと最も高く、照射領域の中心から離れるほど帯電電位が低くなるような電位分布を持つことが結果に現れている。図13の(b)は(a)で示した帯電電位が生成された後に、照射領域を60μm四方とし加速電圧1600V、一次電子線21の量を8pAで2段階目のプリドーズを行った後の帯電電位のシミュレーション結果である。
2段階目のプリドーズによって、観察点を含む広い領域の電位分布が平坦化されていることがわかる。これは2段階目のプリドーズを行う際の加速電圧が1600Vのため、300Vの時と比較して二次電子の発生効率が抑えられていること、2段階目のプリドーズ領域から発生した二次電子の一部が60μm四方とその外側の領域に再付着することにより、2段階目のプリドーズ領域内の正の電荷密度が減少して、それに伴い電位も下がったことが要因である。
以上のように、プリドーズを少なくとも2段階に分けて行うことによって、少なくとも観察領域の電位分布が均一、或いは均一に近い状態とすることができ、電子ビームのドリフト現象を抑制することが可能になる。その原理について、以下により詳細に説明する。
まず、帯電のない試料に対し、試料への到達エネルギーが300eVの電子ビーム(二次電子発生効率の高い電子ビーム)を照射して、試料表面を帯電させる(1段目のプリドーズ)。300eVの電子ビームでの二次電子発生効率は、或る条件下において、2.0であるため、1個の電子が打ち込まれるのに対し、2個の電子が試料から放出される状態となり、1個の電子の打ち込みに対し、試料に1個の正孔ができる。これが正の帯電を形成する。
更に、この正帯電は、前述のように試料上に電位障壁を形成する。電位障壁は、電荷の蓄積によって徐々に大きくなっていくため、それに応じて電位障壁を越えられない電子が増加する。その後、1個の電子が打ち込まれ、それによって2個の電子が試料から放出され、更に1個の電子が電位障壁によって試料側に戻される状態で帯電が安定した状態となる。
次に、1段目のプリドーズに対し、二次電子発生効率が低い到達エネルギーの電子ビームを走査し、2段目のプリドーズを実行する。本例では、到達エネルギーが1600eVの電子ビームを用いて2段目のプリドーズを実行する。1600eVの電子ビームの二次電子発生効率は1.2とする。即ち、1個の電子が打ち込まれたとき、計算上、1.2個の電子が試料から放出される。
ここで放出された電子は、先に形成された電位障壁により、0.6個の電子が試料に戻る。これによって、試料には0.4個の電子が蓄積され、帯電電位が減少し、それと共に電位障壁も少し小さくなる。1個の電子が打ち込まれ、1.2個の電子が試料から放出された状態と同じになる。この際、最初の状態と比べて電位障壁が小さくなっているため、試料に戻る電子の数も減少する(例えば0.35個)。この状態が更に継続すると、例えば1個の電子が打ち込まれ、1.2個の電子が放出された状態において、電位障壁により0.2個の電子が試料に戻る状態となる。即ち、打ち込まれる電子と、放出される電子の数が同じとなり、帯電が安定した状態となる。
以上のように、1段目のプリドーズにて形成された電位分布の頂点を平坦化するように2段目のプリドーズを行うことで、その後の観察のためのビーム走査時のドリフト現象等を抑制することが可能となる。
本態様では、最初に大きな帯電を形成するための1段目のプリドーズを実行し、1段目のプリドーズによって形成された電位分布を成型するように、2段目のプリドーズを実行している。この際の条件は、1段目のプリドーズに用いられる電子ビームの二次電子発生効率δ1と、2段目のプリドーズに用いられる電子ビームの二次電子発生効率δ2が、δ1>δ2>1.0という関係になる。δ2が1.0より小さい状態(即ち、放出される電子より打ち込まれる電子が多い状態)となると、単に負の帯電が増加し続けるだけで、帯電が安定しない。
1段目のプリドーズでは、最初帯電量が増加し、それによって形成される電位障壁等の影響により、やがて安定するに必要な二次電子発生効率を持つ電子ビーム,2段目のプリドーズでは、1段目で形成された電位障壁等の影響により、最初帯電量が低下し、やがて安定するに必要な二次電子発生効率を持つ電子ビームが用いられる。
本態様では、上述の条件を満たすような電子ビームの到達エネルギーが設定される。
以上、プリドーズによって作られる電位の勾配を小さくすることが、電子ビームのドリフトを軽減するために重要であることを述べたが、プリドーズによって作られる帯電領域は、観察や計測を行う点を包含しなければならない事は明らかである。さらに、プリドーズを行う照射領域の中心は観察や計測を行う点と一致していることが望ましい。1つの理由は上述したドリフトを軽減するためであり、もう1つは、一次電子線をウェーハ21に対して垂直に入射するためである。
図14は観察のために照射する一次電子線の中心がプリドーズによって形成された帯電領域の中心からずれている場合に起こる問題を表したものである。一次電子線13が帯電領域の中心に入射した場合は、ウェーハ21に対して垂直に照射されるが、中心以外から入射した場合、帯電によって形成された電場によって屈折作用をうけ、ウェーハ21に斜めに入射する。垂直に入射された一次電子線を用いてコンタクトホール52を観察した場合には、図15に示すようにコンタクトホール52に上部開口と底部の開口が対称の位置に観察されるが、斜めに入射した一次電子線13で観察した場合、コンタクトホール52の底部の開口が入射方向にしたがって中心からずれてしまう。
斜め入射が激しく、例えばコンタクトホール52の側壁角度よりも大きい角度で入射すると、その入射方向の底部のエッジを観察することが不可能となり、正確な形状を捉えられなくなる。したがってプリドーズを行う際には、例えば図1のアライメントコイル18などを用いて、観察を行う位置が中心となるような位置あわせを行うことが重要である。
一方で、コンタクトホールなどを観察したい点と、プリドーズにより形成された帯電領域の中心を意図的にずらすことにより、一次電子線を傾斜させることができる。上述したように、二次電子発生効率が1を超える加速電圧を用いてプリドーズを行った場合、試料表面には正の帯電が形成される。一方で一次電子線は負の電荷を持っている。したがって一次電子線は正の帯電が存在する方向に偏向作用を受けて傾斜する。一次電子線の傾斜角度は帯電電圧,帯電領域と観察点との距離に比例する。図16は観察点と帯電領域の位置と傾斜方向の関係、および表示装置上での二次電子像を模式的に表した一つの例である。
図16(1)では観察したいコンタクトホールとプリドーズによって形成された帯電領域の中心が一致していて、この場合には観察の時の一次電子線が帯電領域から受ける偏向作用はない。したがってコンタクトホールは対称に観察される。
一方、図16(2)では帯電領域が観察点の中心から左にある場合の例を示したものである。この場合には観察時の一次電子線は帯電領域に形成された正の電位から偏向作用を受けて左に曲がり、ウェーハに斜めに入射する。その結果、コンタクトホールの左側内壁の観察が可能となる。図16では帯電領域と観察点が完全に異なる位置関係にある例を示したが、観察点が帯電領域の中に含まれていても良い。
この傾斜観察方法は、傾斜のための新たな構造を必要とせず、コンタクトホールやラインパターンの側壁を簡便に観察する手法として有効である。また、一次電子線への偏向作用は該電子線がほぼ収束している場所で働くために傾斜による幾何収差や対物レンズの軸外を通る事によって発生する軸外色収差が小さい。したがって高分解能な傾斜像を取得することが可能である。
以上説明した態様のひとつによれば、半導体の微細化によってウェーハ上に作成されたアスペクト比の高いコンタクトホールについても、長時間のプリドーズを行うことなしに観察と計測が行えるようになる。
上述した手法では、半導体用の走査電子顕微鏡で標準的に使用されている自動測定機能の一つとして用いることができる。また、本特許で示した手法の内、絞りの開口径を広げる事によってプリドーズ時の電流を変化させるという部分を除いては、既存の走査電子顕微鏡のハードウェア構成のまま、制御プログラムの変更のみで実現可能であり、ハードウェアの改造に伴う電子光学系などの調整が不要である。ユーザーにとっては、機能を購入するコスト,装置のダウンタイム短縮など導入に関するメリットが大きい。
以上説明したように、アスペクト比の高いコンタクトホールの観察,検査、或いは測定を行うためには、電子ビームの照射により試料上に帯電を形成することが必要であるが、一方で、過剰な帯電の形成はウェーハ上に形成された半導体に大きなダメージを与える場合がある。例えば図2に示した絶縁膜50の厚さを1.5μm、プリドーズ後の帯電電圧を図13(b)の結果から160Vと仮定すると、コンタクトホールの表面と基板51との間には約1.07×108(V/m)という非常に強い電界が形成されている。
発明者らの実験においては、上記の条件において放電は確認されていないが、仮に絶縁膜50の耐電圧性能が上記数値よりも低い場合には、絶縁膜表面に蓄積された正の帯電は、基板51に向かって放電し、その際の放電エネルギーにより絶縁膜および基板にダメージが生じる。
しかし、どのような条件で放電現象が起きるかは、絶縁膜の種類,厚さ,絶縁性能,表面帯電によって決まる。したがって、過度な帯電の形成による放電現象の発生を避けながら、実際のデバイスに対してプリドーズを行い、コンタクトホール底の観察の可否を確認しながら、プリドーズの照射条件を定めなければならない。それと同時に、プリドーズ条件やその時の帯電電圧等を定量的なデータとして残し、その後に作られるであろう新しいデバイスにおける放電現象の発生リスクを下げることも肝要である。
そこで、コンタクトホールの底が観察可能な条件を定量化する手法として、帯電電圧を計測しながらプリドーズを行うことを提案し、以下にその装置構成と手法について示す。
図17は帯電電圧を計測する1つの手法として、電子光学系内にエネルギーフィルタを具備した装置構成を示すものである。
エネルギーフィルタ80は二次電子検出器17とウェーハ21との間に設置され、ウェーハ21から発生した二次電子のエネルギーを計測してウェーハ21の表面帯電を測定する装置である。エネルギーフィルタ80には、エネルギーフィルタ制御部81を介して、エネルギー測定時に負の電圧が印加される。
エネルギーフィルタ80による帯電電圧の計測方法について図18を用いて簡単に説明する。二次電子24のエネルギーを測定する際には、エネルギーフィルタ80には制御部81を介して負の電圧Vfが印加される。二次電子24は物理的な発生過程の違いによりさまざまな初期エネルギーVpを持って試料から発生する。その後、ウェーハ21に印加されたリターディング電圧Vrにより加速されるため、エネルギーフィルタの直前においては、二次電子24のエネルギーVeはVp+Vrとなる。さらに、ウェーハ21の表面にプリドーズによる帯電電圧Vsが形成された場合、二次電子24のエネルギーVeはVp+Vr−Vsとなる。ここでVpとVrは負の電位で、Vsは正の電位である。
VfとVeの大小関係が|Vf|≦|Ve|である場合には、二次電子24はエネルギーフィルタ80よりもエネルギーが大きいため、エネルギーフィルタを通過し、二次電子検出器17により検出することができる(図18(a))。しかし、エネルギーフィルタの電圧が高くなり、|Vf|>|Ve|である場合には、二次電子24はエネルギーフィルタを通過することができないため、二次電子検出器17で検出することができない(図18(b))。
この関係をもとに、エネルギーフィルタ80の印加電圧Vfを変化させながら、エネルギーフィルタ80を通過した二次電子24を二次電子検出器17で検出すると、図19に示すようなS字上の二次電子検出器の出力カーブが得られる。図19には例として、ウェーハ21に印加されたリターディング電圧Vrが−2500V、帯電電位が0Vの場合と100Vの場合に得られるカーブが記載されている。
帯電電位Vsが0V、即ち試料が帯電していない場合、Vfが−2500Vを超えるところからエネルギーフィルタを通過して二次電子検出器17で検出できる二次電子24が減少するような出力カーブ(a)が、帯電電位Vsが100Vの場合には、Vfが−2400Vを超えるところからエネルギーフィルタを通過して二次電子検出器17で検出できる二次電子24が減少するような出力カーブ(b)が得られる。二次電子24の検出量が減少するVfを捉えることで、試料の帯電電圧を測定することができる。
図20は帯電電圧を計測する他の手法である、試料近傍における一次電子線13の反射を利用した方法について示すものである。
一次電子線13はエネルギーV0で電子光学系内を走行し、ウェーハ21リターディング電圧Vrによって減速されて所望のエネルギーVacc=V0−Vrとなり試料上に照射される。V0,Vrはともに負の電圧で、通常電子顕微鏡として観察する際は、その絶対値の関係が|V0|>|Vr|であるため、一次電子線はウェーハ21に到達すること
が可能である。
例えば、ウェーハ21の表面が一次電子線13の照射により電圧Vsに帯電した場合、一次電子線から見た試料の電位はVr+Vsとなる。例えばウェーハ21に印加されたリターディング電圧Vrが−2500Vで、試料の帯電電圧Vsが100Vの場合では−2400Vとなる。この場合でも仮にV0が−2400Vよりも負側に大きければ、一次電子線は試料に到達可能である。
しかし、ウェーハ21に印加されたリターディング電圧Vrを高くして、一次電子線13の加速電圧V0との関係が|V0|<|Vr+Vs|となった場合、一次電子線13は試料に到達できず、ウェーハ21の上方で図示しない荷電粒子源11の方に向かって反射される。
この原理を利用して、リターディング電圧Vrを変化させたときの、二次電子検出器17による電子検出量を計測した結果、図21に示されている出力カーブが得られる。グラフの横軸はリターディング電圧Vrで、縦軸は二次電子検出器で検出した電子の信号量を示す。また、この時の一次電子線の加速電圧V0は3000Vである。
図21(a)のケースを用いて説明する。(a)はウェーハ21の表面帯電Vsが0V、すなわち帯電していない場合を表す。領域(1)は、試料の電位が一次電子線のエネルギーよりも大きいため、試料に到達することなく反射される条件の範囲を示している。このとき、図示していない二次電子検出器17で検出されるのは、二次電子24ではなく一次電子線13である。
領域(2)はウェーハ21の電位より一次電子線13のエネルギーの方が高いため、一次電子線13がウェーハ21に到達することができると同時に、二次電子24を発生させることができる領域である。二次電子検出器17で検出されるのはウェーハ21で発生した二次電子24である。
領域(3)は試料の電位と一次電子線のエネルギーが等しく、一次電子線が0Vまで減速されて試料に到達する点である。一次電子線13は反射することも、二次電子を発生することもできない。したがって、二次電子検出器17での信号検出量は0となる。
図21(b)はウェーハ21の表面帯電電圧VsがVsrの場合における、リターディング電圧Vrと二次電子検出器17での検出量の関係を示している。Vsrによって、ウェーハ21の表面の電位はVrからVr+Vsrへと変化している。従って、領域(3)は、(a)と比べVsrだけシフトしている。
この原理を用いて、リターディング電圧を変化しながら、二次電子検出器17を用いてその検出量が0になるリターディング電圧を検出する。その時のリターディング電圧をVrsとし、試料の帯電電圧をVsrとすれば、V0=Vrs+Vsrの関係から帯電電圧Vsrを測定することができる。
以上に示した帯電計測方法を用いることで、プリドーズによりウェーハ表面に形成された帯電を計測することができる。帯電計測手法について、ここではエネルギーフィルタを用いる方法と、一次電子線の反射を利用した方法を示したが、これらに限定する必要はない。例えば、プリドーズ前後での、ウェーハ上に一次電子線13を集束するために必要な対物レンズ20のフォーカス電流の変化から、帯電量を計算する手法なども考えられる。
更に、種々のパターンに対する最適なプリドーズ条件についての経験を蓄積してデータベースとすることで、毎回帯電電圧を計測しなくても、最適なプリドーズ条件を設定することが可能となる。図22はデータベースの一例を示したもので、ユーザーインターフェース42上での操作により、装置上に表示される。
データベースには、半導体製造の工程名,絶縁膜の種類,厚さ,形成されたコンタクトホールの大きさなどのウェーハに関する情報と、それに対する1段目および2段目のプリドーズ条件、さらにそれらのプリドーズ条件によって、ウェーハ21上に形成された帯電電圧量が含まれている。
装置を使用して測定条件を設定する際に、このデータベースを装置上に表示することで、これから測定条件を設定するウェーハの種類と等しい、或いは近い条件を見つけて自動測定のシーケンスに組み込むことが可能となる。
またこのデータベースでは、デバイス種類に対応したプリドーズ条件の確認,追加,削除が可能である。例えば、まったく新しいウェーハを計測した場合には、このデータベースに追記することができる。一方で、既に生産に供していないプロセスの情報については、必要に応じて削除すれば良い。
上述したデータベースと、帯電電圧の計測手法を用いた、プリドーズ条件の設定手順を図23に示す。まず測定に供するウェーハを装置にロードする(S21)。ユーザーインターフェースを介してデータベースを開き(S22)、測定するウェーハに対応したプリドーズ条件が既に存在するかどうかを確認する(S23)。もし存在する場合には、データベースに記載されているプリドーズ条件を、自動測定用のファイルに転記すれば良いし(S24)、なければ、類似のウェーハの条件、或いは過去の実績に基づく条件を自動測定用のファイルに記載する(S25)。
最初の条件設定は終了したので、実際のウェーハにおいて、設定したプリドーズ条件を使用して、その効果を確認すると共に帯電電圧を測定する(S26)。設定した条件によって、コンタクトホールの底が観察できたかどうかを確認し(S27)、確認できた場合には、そのデバイス名称,プリドーズ条件,帯電電圧をデータベースに追加する(S28)。もし観察ができなかった場合には、自動測定用のデータに記載したプリドーズ条件を変更し(S29)、再度ウェーハの観察により効果を確認する。最終的にプリドーズ条件が確定できたら、デバイス名称,プリドーズ条件,帯電電圧をデータベースに追記する(S28)。
その後、データベースを閉じる(S30)とともに、適切なプリドーズ条件が記載された自動測定用のデータを、図示していない記録装置に保存し(S31)、使用したウェーハを装置からアンロードして(S32)、設定は終了する。
この後、上述の手順により条件が定められたウェーハを検査,測定する場合に、この自動測定用のファイルを用いて行えば、プリドーズの条件を探索することなく、良好な観察が行える。また、既に放電によるダメージが生じないことが確認されているので、ウェーハの生産に与えるリスクも回避できる。
以上説明した態様のひとつによれば、半導体の微細化によってウェーハ上に作成されたアスペクト比の高いコンタクトホールについても、長時間のプリドーズを行うことなしに観察と計測が行えるようになる。
上述した手法では、半導体用の走査電子顕微鏡で標準的に使用されている自動測定機能の一つとして用いることができる。また、本特許で示した手法の内、絞りの開口径を広げることによってプリドーズ時の電流を変化させるという部分を除いては、既存の走査電子顕微鏡のハードウェア構成のまま、制御プログラムの変更のみで実現可能であり、ハードウェアの改造に伴う電子光学系などの調整が不要である。ユーザーにとっては、機能を購入するコスト,装置のダウンタイム短縮,ウェーハの受けるダメージのリスク減少など導入に関するメリットが大きい。
以下に、プリドーズ時の帯電状態をモニタする他の例を説明する。先に説明したように、プリドーズによって付着する帯電量を正確に設定することが望まれる。本例では、プリドーズによって付着する帯電をリアルタイムでモニタすることにより、帯電量を正確にコントロールする手法について説明する。
プリドーズによって試料に正帯電を付着する場合、走査領域から放出される電子は、正の帯電によって引き寄せられるため、その分、減速する。電子源から放出された電子の初期加速電圧(Vacc)が3000eVで、試料に印加されるリターディング電圧(Vr)が−2000Vであった場合、殆どエネルギーを持たない(即ち0eV)で放出される二次電子は、リターディング電圧と試料近傍の電極や対物レンズなどとの間に形成される電界によって、加速される。仮に試料と接地電位の対物レンズとの間に形成される電界によって加速される場合、二次電子は、2000eVのエネルギーをもって、電子源方向に向かって加速される。
以上のような状況下において、仮に所望の帯電量(Vpre)が+100Vであった場合、所望の帯電量が得られたときの試料から放出される二次電子の加速エネルギーは、Vr+Vpre=1900eVとなる(殆ど0eVの二次電子の場合)。すなわち、プリドーズ中に試料から放出される電子のエネルギーをモニタできれば、プリドーズのための走査の停止タイミングを正確に把握することが可能となる。エネルギーフィルタへの印加電圧を、−1900V近傍に設定すれば、プリドーズによって100eV以上減速された二次電子は、エネルギーフィルタを通過することができない。検出される電子量と、プリドーズによる帯電量との関係が予め判っていれば、検出される電子量が所定の値に達したときが、所望の帯電量を獲得できたとき、と判断することができる。
−1900Vの電圧が印加されたエネルギーフィルタを通過できるのは、加速エネルギーが1900eVを超える電子だけである。プリドーズによって、試料帯電が進行すると、試料から放出される電子の加速エネルギーは徐々に弱まっていくため、エネルギーフィルタを通過できる電子の量が徐々に減少する。
エネルギーフィルタへの印加電圧を所定値にしたときの光学条件(ビーム電流,電子ビームのランディングエネルギー,倍率等)と試料の種類の組み合わせに関連付けて、プリドーズを停止するに適当な電子量を予め記憶し、当該電子量に達したときに、プリドーズを停止するような制御を行えば、試料の状態によらず、安定して同じ帯電状態とすることができ、測長再現性の向上に効果がある。また、プリドーズに併せて帯電の測定をも行っているため、スループット向上にも効果がある。
なお、上記説明は、プリドーズと帯電測定を同時進行で行う例を説明しているが、これに限られることはなく、例えば、プリドーズ→帯電測定→プリドーズ→帯電測定→…のようにシリーズで両者を行うようにしても良い。この場合、時間変化に対する電子量の変化をプロットし、外挿法によって所定の電子量に到達するタイミングを予測し、時間管理によって、プリドーズの停止を行うようにしても良い。
11 荷電粒子源
12 引出電極
13 一次電子線
14 第一コンデンサレンズ
15 絞り
16 第二コンデンサレンズ
17 二次電子検出器
18 アライメントコイル
19 偏向コイル
20 対物レンズ
21 ウェーハ
22 高さ検出用レーザー発光器
23 ポジションセンサ
24 二次電子
25 試料ステージ
26 試料室
31 高電圧制御装置
32 第一コンデンサレンズ制御部
33 第二コンデンサレンズ制御部
34 二次電子信号増幅器
35 アライメント制御部
36 偏向信号増幅器
37 対物レンズ制御部
38 試料ステージ位置検出部
39 リターディング制御部
40 偏向信号制御部
41 二次電子像表示装置
42 ユーザーインターフェース
43 全体制御部
44 電子光学系制御装置
45 ステージ制御装置
50 絶縁膜
51 基板
52 コンタクトホール
53 正の帯電
60 第一コンデンサレンズの磁場
61 絞り15を通過する電子線
62 ウェーハ上での一次電子の照射範囲
63 一次電子線の半値幅
70 対物レンズ20の磁場
71 光軸72上の磁場分布
72 光軸
73 ウェーハ直上の等電位線
74 電位暗点
P 第一コンデンサレンズによる収束位置
L 第一コンデンサレンズの収束位置と絞り15の距離
D 絞り15の開口直径
LH 水平方向の照射範囲
LV 垂直方向の照射範囲
m 水平方向の画素数
n 垂直方向の画素数

Claims (8)

  1. 試料に電子ビームを走査して、試料を帯電させ、当該帯電した試料に対する電子ビーム走査によって得られる電子に基づいて、試料の検査或いは測定を行う方法において、
    前記試料を帯電させるときに、第1に、前記電子ビームの走査対象である試料に電子ビームを照射したときの二次電子発生効率δ1が1.0より大きな電子ビームを第1の大きさを持つ領域に走査し、第2に、二次電子発生効率δ2が、前記δ1より小さい電子ビームを、前記電子ビームの走査対象である試料の前記第1の大きさを持つ領域内の当該第1の大きさより狭い領域に走査し、その後、電子ビームを走査して、前記試料の検査或いは測定を行うことを特徴とする試料の検査,測定方法。
  2. 請求項1において、
    前記二次電子発生効率δ2が1.0より大きく、前記δ1より小さいことを特徴とする試料の検査,測定方法。
  3. 請求項1において、
    前記二次電子発生効率δ1の電子ビームによる走査中心と、前記二次電子発生効率δ2の電子ビームによる走査中心が一致していることを特徴とする試料の検査,測定方法。
  4. 請求項1において、
    前記二次電子発生効率δ2は、前記二次電子発生効率δ1の電子ビームの走査に基づいて、試料上に形成される電位障壁によって、試料に入射する電子が、試料から放出される電子より多く、やがて安定するように設定されることを特徴とする試料の検査,測定方法。
  5. 電子源と、
    当該電子源から放出された電子ビームを試料上で走査するための走査偏向器と、前記電子ビームの試料への到達エネルギーの調整と、前記走査偏向器の制御を行う制御装置を備えた走査電子顕微鏡において、
    前記制御装置は、第1に、前記電子ビームの走査対象である試料に電子ビームを照射したときの二次電子発生効率δ1が1.0より大きな電子ビームを第1の大きさを持つ領域に走査し、第2に、二次電子発生効率δ2が、前記δ1より小さい電子ビームを、前記電子ビームの走査対象である試料の前記第1の大きさを持つ領域内の当該第1の大きさより狭い領域に走査し、その後、電子ビームを走査するように、前記電子ビームの到達エネルギーの調整と、前記走査偏向器の制御を行うことを特徴とする走査電子顕微鏡。
  6. 請求項5において、
    前記二次電子発生効率δ2が1.0より大きく、前記δ1より小さいことを特徴とする走査電子顕微鏡。
  7. 請求項5において、
    前記制御装置は、前記二次電子発生効率δ1の電子ビームによる走査中心と、前記二次電子発生効率δ2の電子ビームによる走査中心が一致させるように、前記走査偏向器を制御することを特徴とする走査電子顕微鏡。
  8. 請求項5において、
    前記二次電子発生効率δ2は、前記二次電子発生効率δ1の電子ビームの走査に基づいて、試料上に形成される電位障壁によって、試料に入射する電子が、試料から放出される電子より多く、やがて安定するように設定されることを特徴とする走査電子顕微鏡。
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