JP5227902B2 - 荷電粒子顕微鏡装置及び荷電粒子ビーム制御方法 - Google Patents

荷電粒子顕微鏡装置及び荷電粒子ビーム制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、荷電粒子顕微鏡装置を用いて、試料の帯電状態及び観察状態を制御する技術に関する。
コンピュータ等に使用されるメモリやマイクロコンピュータ等の半導体装置は、ホトマスクに形成された回路等のパターンを、露光処理、リソグラフィー処理、エッチング処理等により転写する工程を繰り返すことによって製造される。
半導体装置の製造過程においては、リソグラフィー処理、エッチング処理、その他の処理の結果の良否、異物発生等の欠陥の存在は、半導体装置の製造歩留まりに大きく影響を及ぼす。そこで、異常発生や不良発生を、早期にあるいは事前に検知するため、各製造工程の終了時に、半導体ウェーハ上のパターンの検査が走査型電子顕微鏡(以下、SEMとも称す)式外観検査装置を用いて実施される。以下、このようなSEMを利用した検査方法を電子線式検査方法と称する。
電子線式検査方法では、光学式外観検査あるいはレーザ式検査よりも高分解能な観察画像が得られることから、微細な回路パターン上の微小異物や欠陥の検出が可能である。加えて、電子線照射による帯電の影響で表面の電位の差が二次電子放出効率に反映する電位コントラストを形成できるため、半導体ウェーハの表面や下層で発生した回路パターンの導通・非導通、配線やトランジスタのショート等の電気的欠陥を、その観察画像により検出することも可能である。
一方、電子線式検査方法では、帯電による影響が検査結果に強く影響を与えるために、通常の走査型電子顕微鏡のように単純に電子ビーム(電子線)を走査し、観察試料から発生する二次電子あるいは反射電子を検出して信号化した結果だけでは、観察画像の取得時における観察試料の帯電量が不十分である問題点があった。
そこで、このような問題点を解決するために、積極的に観察試料の帯電状態を制御する方法が考えられている。
例えば、特許文献1には、電子顕微鏡用電子銃以外に別途設けられた帯電促進用の電子銃を用いて、観察試料の帯電を促進させる方法が記載されている。
しかしながら、実際には、このような観察試料の帯電状態のみを促進するだけの方法では、観察試料の帯電状態の制御は不十分である。何故なら、観察のための最適な電位分布又は帯電状態を形成するための時間が、観察試料又は欠陥部の状態毎に応じて異なるからである。そのため、電子線の照射による観察試料又は欠陥部に対しての帯電促進開始から最適な電位分布又は帯電状態を形成するための時間の経過を待って観察を行う必要が多々あった。
具体的には、観察試料又は検出したい欠陥部を等価回路的に容量成分(キャパシタンス成分)と置き換えたとすると、観察試料又は検出したい欠陥部の表面電位状態はその容量成分によって決定され、上述の待ち時間は、この容量成分に電荷が蓄積し始めてから電荷蓄積が最大になるまでの時間によって決定される。つまり、観察試料又は検出したい欠陥部に電荷が蓄積した瞬間から観察を行う瞬間までの時間が、上述した最適な電位分布又は帯電状態を決定するための重要な要素となる。
そこで、特許文献2及び特許文献3には、pn接合を有するプラグを含む観察試料に対し、正常なpn接合のプラグの帯電緩和時間よりも短い照射間隔で電子ビーム(電子線)を複数回照射し続けて正常なpn接合有するプラグの帯電を飽和状態にすることにより、正常な箇所とリーク発生箇所とで帯電レベルに差をつけ、これを電位コントラストとして明暗の差として観察することによって区別する検査方法が記載されている。また、この複数回の電子線の照射間隔については、電子ビーム電流、電子ビーム照射時間、電子ビーム照射のインターバル時間を可変にし、独立して制御することが記載されている。さらに、その設定については、個々の検査パラメータを入力したり、予め検査条件ファイルとしてデータベース化されている各種検査パラメータの組み合わせの中から所望の検査条件ファイルを選択したりして行うことが記載されている。
特開平10−294345号公報 特許公開2002−009121号公報 特許公開2004−031379号公報
上述したような電子線式検査方法では、観察試料又は検出したい欠陥部の検査は、電子線を含めた荷電粒子ビームの照射によって観察試料又は検出したい欠陥部に最適な電荷蓄積が行われるまで待って行う必要性がある。その一方で、検査装置としては、観察試料に照射する電子線の走査や観察試料から発生する二次電子等の信号検出は高速に行い、検査スループットを極力高めなければならない。
しかしながら、この観察試料の帯電状態が最適になるまで待つことは、検査スループットを上げることとは相反関係であるため、観察試料の帯電状態が最適になり、かつスループットも最大になるような帯電制御技術及びその方法が必要となる。
この点に係り、特許文献2及び特許文献3に記載の検査方法では、電子ビーム電流、電子ビーム照射時間、電子ビーム照射のインターバル時間の設定が可変であるものの、その中の電子ビーム照射のインターバル時間の設定は、正常なpn接合有するプラグ(観察試料に相当)の帯電を複数回の電子ビーム照射に分けて飽和状態にするために行われるものであるに過ぎなかった。すなわち、特許文献2及び特許文献3に記載の検査方法では、電子ビーム照射のインターバル時間の設定も、観察試料の帯電を複数回の電子ビーム照射に分けて飽和状態にするために行われるものであって、観察試料又は検出したい欠陥部に電荷が蓄積した瞬間から観察を行う瞬間までの時間を設定するためのものではなかった。
さらに、特許文献2及び特許文献3に記載の検査方法では、インターバル時間等といった個々の検査パラメータの入力や、所定の検査パラメータの組み合わせからなる検査条件ファイルの選択も、前述したとおり、観察のための最適な電位分布又は帯電状態を形成するための時間が観察試料又は欠陥部の状態の僅かな相違によって異なるため、その設定は依然として手間を要するものとなっていた。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたもので、観察試料又は欠陥部の帯電状態が最適になった時点で信号検出をできる帯電制御及び電子線制御技術を備えた荷電粒子顕微鏡装置及び荷電粒子ビーム制御方法を提供することを目的とする。
本発明に係る荷電粒子顕微鏡装置及び荷電粒子ビーム制御方法は、観察試料の任意の検査領域に対して少なくとも2回以上荷電粒子ビームを照射するための機能を有し、始め(n-1回目(ただし、n≧2))の帯電促進用の荷電粒子ビーム照射と次(n回目)の試料観察用(又は画像取得用)の荷電粒子ビーム照射との間の時間差を、観察試料又は欠陥部の状態に応じて的確かつ迅速に設定する機能を有することを特徴とする。
そして、この始めの帯電促進用の荷電粒子ビーム照射から次の試料観察用の荷電粒子ビーム照射までにかかる時間差の調整は、荷電粒子ビームを少なくとも2回以上照射するための制御システムにより、観察試料の任意の観察領域内のさらに領域を制限した検査部位についての、それぞれ調整した時間差による検査結果に基づいて、容易に設定可能になっている。
また、始めの帯電促進用の電粒子ビーム照射から次の試料観察用の照射までにかかる時間差の調整は、二つ以上の荷電粒子ビーム発生器を備えることでも可能である。
本発明によれば、始めの帯電促進用の荷電粒子ビームの照射から次の試料観察用の荷電粒子ビームが照射されるまでの最適な帯電待ち時間を、的確、かつ迅速・容易に設定できることによって、観察試料の帯電状態が最適になった時点で観察試料から発生する二次電子等の信号の検出を行うことができ、検査結果の精度向上をはかるとともに、検査スループットも高めることができる。
観察試料の一例としての、正常部と欠陥部を備えた半導体ウェーハの断面図である。 荷電粒子ビームがそれぞれ照射された際における、ビアの正常部及び欠陥部それぞれの等価回路の回路図である。 正常部及び欠陥部それぞれに電流パルス幅10[nsec]のパルス電流を入力した場合の、時間経過と電圧との関係を示した図である。 本発明の一実施の形態に係るSEM式外観検査装置の構成図である。 電子ビームの1走査線方向に並んでいる任意の数の照射部位を順次照射した電子ビームが、当初の照射部位に戻ってくる様子の説明図である。 電子ビームの1走査線に含まれるライン最大画素数の照射部位を、複数の走査線それぞれについて順次照射した電子ビームが、当初の走査線の照射開始部位に戻ってくる様子の説明図である。 SEM式外観検査装置におけるモニタ入力画面の一種としての検査パラメータ入力画面の一実施例を示した図である。 SEM式外観検査装置におけるモニタ入力画面の一種としての検査開始画面の一実施例を示した図である。 SEM式外観検査装置が実検査を実施するに当たって行う検査条件設定処理のフローチャートである。 記憶部に蓄積保存された、検査条件を変更して幾つか繰り返された試し検査の結果の記憶データを説明する図である。 検査条件を変更して幾つか繰り返された試し検査の結果を、帯電待ち時間Tと欠陥数との関係に基づいて検査結果表示ウィンドウグラフ表示した例である。 検査条件を変更して幾つか繰り返された試し検査の結果を、サンプリング周波数fと欠陥数との関係に基づいて検査結果表示ウィンドウにグラフ表示した例である。 本発明の別の実施の形態に係る、電子線を照射する電子銃を少なくとも2つ以上備えたSEM式外観検査装置の一実施例の構成図である。 電子線を照射する電子銃を少なくとも2つ以上備えたSEM式外観検査装置の別の実施例の構成図である。 電子銃を少なくとも2つ以上備えたSEM式外観検査装置におけるモニタ入力画面の一種としての検査パラメータ入力画面の一実施例を示した図である。 図15に示した検査パラメータ入力画面の変形例を示したものである。
以下、本発明の荷電粒子顕微鏡装置及び荷電粒子ビーム制御方法の実施の形態について、図面に基づいて説明する。なお、本発明は、一般の電子顕微鏡装置やイオン顕微鏡等の荷電粒子顕微鏡装置にも適用可能であるが、以下の説明では、半導体ウェーハ製造工程に配置される外観検査装置に適用した場合を例に、その実施の形態について具体的に説明する。また、実施の形態の外観検査装置では、画像を観察するための荷電粒子顕微鏡装置としてSEMを想定しているが、後述する帯電待ち時間の制御は、面照射を行う放射電子顕微鏡(EEM, electron emission microscopy)を備えた外観検査装置にも適用可能である。
<原理>
ここで、本実施の形態に係るSEM式外観検査装置による、半導体ウェーハの欠陥認識のための基本的な原理に関して、まず説明する。
本実施の形態に係るSEM式外観検査装置では、観察試料の電気的特性の違いを浮き出たせるため、荷電粒子ビーム照射時間や、始め(例えば1回目)に荷電粒子ビームを照射してから次(例えば2回目)に荷電粒子ビームを照射するまでの間の時間を、制御又は設定する機能を有する。
以下、説明簡便のため、観察試料として、縦型の配線(以下、ビアと称する)が複数形成された半導体ウェーハを例に、本実施の形態のSEM式外観検査装置による欠陥認識のための基本的な原理について説明する。
図1は、観察試料の一例としての、正常部と欠陥部を備えた半導体ウェーハの断面図である。
図示の観察試料としての半導体ウェーハ100は、基板101表面の金属膜102上に形成された絶縁膜層103に、複数のビア110が相互に間隔を置いて形成された構成になっている。各ビア110は、一端側がウェーハ表面に露出し、他端側が金属膜102と当接するように絶縁膜層103の膜厚方向に沿って延びる縦型の配線である。そして、この複数のビア110の中には、ビア・ホールが絶縁膜層103を貫通しビア110の底部(他端)が金属膜102に当接している正常部111と、ビア・ホールが絶縁膜層103を貫通せずに金属膜102との間に絶縁膜部(欠陥箇所)104が介在し、ビア110の底部(他端)が金属膜102に当接していない欠陥部112とが含まれている。このようなビア110の正常部111及び欠陥部112に対し、荷電粒子ビームとしての電子ビーム(電子線)をそれぞれ照射した場合の等価回路を、図2に示す。
図2は、荷電粒子ビームがそれぞれ照射された際における、ビアの正常部及び欠陥部それぞれの等価回路である。図2(a)は、ビアの正常部の等価回路を、図2(b)は、ビアの欠陥部の等価回路をそれぞれ示す。
正常部111は、ビア110と金属膜102とが繋がっているので、ビア配線抵抗R1,金属膜抵抗R2とで、正常部111におけるビア−金属膜間の等価回路部分を表すことができる。
これに対し、欠陥部112は、金属膜102とビア110とが繋がっていないので、ビア配線抵抗R1,金属膜抵抗R2の他に、絶縁膜部(欠陥箇所)104のキャパシタンス(容量)成分C2と抵抗成分R4とを加えて、欠陥部112におけるビア−金属膜間の等価回路部分を表すことができる。
なお、ここでは、正常部111における、ビア110と金属膜102との当接部分における金属−金属界面抵抗や、欠陥部112における、ビア110若しくは金属膜102と絶縁膜部104とのそれぞれ当接部分における金属−絶縁膜界面抵抗については、理解容易のため、上述の等価回路の説明では便宜的に無視した。また、ビア110の欠陥部112と正常部111とでは、それぞれのビア配線抵抗R1が、絶縁膜部104の膜厚の有無分に対応した抵抗長さ相違分だけ抵抗値は異なるが、その相違分は絶縁膜部(欠陥箇所)104の抵抗成分R4の値と比べて僅かに過ぎないので、正常部111及び欠陥部112とも、ビア110の配線抵抗R1の値は便宜的に等しいものとして表している。
その上で、正常部111又は欠陥部112いずれのビア110でも、これらビア110が形成されている半導体ウェーハ100は、電子ビームの照射を受ける際、後述のSEM式外観検査装置1の試料ステージ7に保持された状態になる。そのため、試料ステージ7に保持された半導体ウェーハ100の金属膜102は、この試料ステージ7に対して、電気的に基板101を介在させて接触していることになる。これにより、半導体ウェーハ100の金属膜102と試料ステージ7との間は、基板101の抵抗成分R3及びキャパシタンス(容量)成分C1とを含む構成の等価回路で表すことができる。この結果、荷電粒子ビームがそれぞれ照射された際における、ビア110の正常部111及び欠陥部112それぞれの等価回路121,122は、図2(a),図2(b)に示すように表せる。
そこで、ビア配線抵抗R1の抵抗値をR,金属膜抵抗R2の抵抗値をR,ウェーハ−ステージ間の基板101の抵抗成分R3の抵抗値をR,欠陥箇所である絶縁膜部104の抵抗成分R4の抵抗値をR,ウェーハ−ステージ間の基板101のキャパシタンス(容量)成分C1の値 ,欠陥箇所である絶縁膜部104のキャパシタンス成分C2の値 とし、電子ビームの照射による入力電流をIとすると、半導体ウェーハ100のビア110の正常部111及び欠陥部112それぞれのウェーハ表面に相当する電位Vは、式(1),式(2)の回路式によって表すことができる。
Figure 0005227902
Figure 0005227902
なお、上記各式において、jは虚数であり、ωは入力電流Iの角周波数である。
ここで、両式を対比すると、式(2)で表した欠陥部112のウェーハ表面に相当する電位Vは、式(1)で表した正常部111のウェーハ表面に相当する電位Vにはない、第4項の欠陥箇所のインピーダンス成分(R/(1+jωC))があるため、ウェーハ表面各所の電位Vを比較することによって、正常部111と欠陥部112とを識別することが可能となる。
一方、SEMでは、電子ビームが連続的に走査されるので、半導体ウェーハ100の正常部111又は欠陥部112では、入力電流Iが急激に入力される状態になるといえる。
この結果、正常部111又は欠陥部112は、この入力電流Iに対応した電流パルスが印加された状態となる。
ここで、例えば、10[nsec]間だけ、上記正常部111及び欠陥部112に50[nA]の電流が投入された場合について考える。
その際、前述したRを100[Ω]、Rを100[Ω]、Rを1000[MΩ]、Rを10[GΩ]とし、C1を1[pF]、C2を1[fF](=1/1000[pF])とすると、正常部111及び欠陥部112それぞれのウェーハ表面の電位Vは、電子ビームの走査によって図3に示すような応答性を示す。
図3は、正常部及び欠陥部それぞれに電流パルス幅10[nsec]のパルス電流を入力した場合の、時間経過と電圧との関係を示した図である。
正常部111では、電流投入時間、すなわち電流パルス幅に対応した約10[nsec]の間だけ、正常部111のウェーハ表面はほぼ0.1[mV]の電圧を保っているのに対し、欠陥部112では、電流投入開始時点から電流投入時間に対応する初めの10[nsec]の間で、欠陥部112のウェーハ表面の電位Vは最大値であるほぼ1[V]まで立ち上がり、その後、約10[usec]かけて、電流投入前の値である0[V]付近まで下がり続ける。
このような場合、仮に、電子ビームを照射した瞬間だけに着目して、正常部111及び欠陥部112それぞれのウェーハ表面の電圧信号を検出するのであれば、図中に示したA点で信号を検出することになる。しかしながら、A点は、正常部111及び欠陥部112とも、電圧信号の時間変化が急激な立ち上がり時であるため、僅かな時間的なずれで、欠陥部112のウェーハ表面電位が、正常部111のウェーハ表面電位に対して、比較識別できる程、十分上がり切っていない可能性もある。
また、図中に示したC点では、欠陥部112の容量成分C1,C2に溜まっていた電荷が放出されてしまうので、欠陥部112のウェーハ表面電位Vも0[V]付近になり、正常部111のウェーハ表面電位Vと識別することが困難である。
そこで、正常部111と欠陥部112との識別のためには、正常部111及び欠陥部112それぞれのウェーハ表面の電位差ΔVの検出が重要なので、正常部111と欠陥部112との表面電位差ΔVが最も大きい、図中に示したB点近傍で正常部111及び欠陥部112それぞれのウェーハ表面の電位を信号検出することが望ましい。
このような簡単なシミュレーション結果からも、正常部111と欠陥部112の識別するためには、電子ビームの始め(例えば1回目)の帯電促進用の照射から次(例えば2回目)の試料観察用の照射までの時間(以下、帯電待ち時間Tと称す)が非常に重要であることが理解できる。
図2で示した、正常部111及び欠陥部112それぞれの等価回路121,122の回路成分の値は、ウェーハ状態,欠陥状態,測定条件等により実際の値が異なるため、例えば対応する回路成分の抵抗値や容量値が異なると、正常部111及び欠陥部112それぞれのウェーハ表面電位Vの立ち上がり時間や立ち下がり時間が変わる。しかしながら、このように正常部111及び欠陥部112それぞれの等価回路121,122の回路成分の値がウェーハ状態,欠陥状態,測定条件等により実際の値に変動があるにしても、最適な表面電位Vで正常部111又は欠陥部112を観察するためには、この帯電待ち時間Tが重要なパラメータであることには変わりない。
<実施の形態>
次に、上記説明した、半導体ウェーハ野欠陥認識のための基本的な原理に基づいた、本実施の形態のSEM式外観検査装置及びその荷電粒子ビーム制御方法について説明する。
<第1の実施の形態>
[構成]
図4は、本発明の第1の実施の形態に係るSEM式外観検査装置の構成図である。
本実施の形態によるSEM式外観検査装置1は、電子源2を有する電子銃3,偏向器4,ブランキング電極5,対物レンズ6,試料ステージ7,検出器8,検出制御部9,画像処理部10,レンズ制御部11,偏向器制御部12,コンピュータ13,モニタ14,及び入力操作器15を有する。
電子銃3は、電子源2で生成された電子(荷電粒子)を加速し、観察試料100の半導体ウェーハ100に照射する電子ビーム21(1次電子ビーム21)を発生する。
偏向器4は、偏向器制御部12から供給される偏向信号に基づいて電子ビーム21を偏向し、観察試料100上で電子ビーム21を2次元走査する。
ブランキング電極5は、レンズ制御部11から供給されるブランキング信号により電子ビーム21を観察試料100に照射しないように偏向し、観察試料100に対する電子ビーム21の照射をON/OFFする。
対物レンズ6は、レンズ制御部11から供給される集束信号により、偏向器4によって偏向された電子ビーム21を、試料ステージ7に載置されている観察試料100に微小スポットとして集束させる。
試料ステージ7には、観察試料としての半導体ウェーハ100が載置される。
検出器8は、電子ビーム21の照射によって半導体ウェーハ100から発生する2次電子又は反射電子といった放出電子22を検出する。
検出制御部9は、検出器8の検出信号を信号増幅した後、サンプリングクロックに基づいて検出信号をA/D変換し、デジタル信号化する。
画像処理部10は、コンピュータ13と協働して、検出制御部9から供給されるデジタル検出データに基づいて観察試料100の画像データを生成したり、取得した観察試料100の画像データから欠陥部112の有無を判定したり、等といった処理を行う。そのために、画像処理部10は、デジタル検出データを基づく画像データを生成する画像生成部、画像データを記憶するための画像記憶部、画像データを比較・演算処理する演算部、画像データの比較・演算処理結果を基に欠陥部112の欠陥判定処理等を行う欠陥判定部を含む。
レンズ制御部11は、コンピュータ10から供給される検査条件を反映した観察条件に基づいて、電子銃3や、偏向器4,ブランキング電極5,対物レンズ6といった各部を作動制御する。
偏向器制御部12は、このレンズ制御部11から供給される、検査条件を反映した観察条件に基づく偏向制御指示にしたがって、偏向器4を作動制御する。
コンピュータ13は、画像処理部10,レンズ制御部11,モニタ14,及び入力操作器15等と接続され、これら接続された各部を制御する。その際、コンピュータ13は、検査条件としての各種データを設定入力するための入力画面をモニタ14にOSD(On Screen Display)表示し、この入力画面を用いて入力操作器15の操作によって設定入力された検査パラメータに基づく検査条件にしたがって、画像処理部10やレンズ制御部11にこの検査条件に基づく画像取得処理や欠陥判定処理を行わせ、その処理結果を取得する。そして、この取得した処理結果を、モニタ14にOSD表示されている入力画面に表示反映する。
モニタ14は、欠陥部112の位置、欠陥部112の種類、欠陥数等といった検査結果を表示するとともに、検査条件の検査パラメータを設定入力するための入力画面をOSD表示する。
入力操作器15は、モニタ14にOSD表示された入力画面のGUI(Graphical User Interface)等を操作したり、検査パラメータを設定入力したりするもので、例えばキーボードやポインティングデバイスといった入力デバイスを有する。
このような構成を備えたSEM式外観検査装置1では、観察試料としての半導体ウェーハ100の検査を、設定入力された検査パラメータに基づく検査条件にしたがって、概略、次のようにして行う構成になっている。
電子銃3から放出された電子ビーム21は、偏向器4により偏向され、対物レンズ6によって集束されて、試料ステージ7上に配置された半導体ウェーハ(観察試料)100上を走査しながら照射される。この半導体ウェーハ100への電子ビーム21の照射において、ブランキング電極5にブランキング信号が供給されると、電子ビーム21のビーム軌道はブランキング電極5によって屈曲され、電子ビーム21は、半導体ウェーハ100に照射されなくなる。
一方、この電子ビーム21の照射によって半導体ウェーハ100から放出された放出電子22は、検出器8に到達するとこの検出器8によって検出される。検出器8からの検出信号は、検出制御部9によって信号増幅された後、偏向器4による電子ビーム21の走査に同期したサンプリングクロックに基づいてA/D変換されてデジタル化される。そして、このデジタル検出データは画像処理部10に送られ、電子ビーム21の走査範囲に対応した半導体ウェーハ100上の観察領域の画像データが、画像処理部10によって生成される。その上で、画像処理部10は、半導体ウェーハ100の電子ビーム21を照射した観察領域の電位コントラストを明暗の差に反映した、この生成した画像データを基に、回路パターンの欠陥部112の有無、及び欠陥部112の種類を判定する。
[電子ビームの照射方法]
次に、上述したSEM式外観検査装置1による半導体ウェーハ100の検査における、電子ビーム21の具体的な照射構成及び照射方法について詳述する。
本実施の形態に係るSEM式外観検査装置1は、半導体ウェーハ100の正常部111と欠陥部112との、図2及び式(1),式(2)に示した電気的特性の違いを浮き出たせるため、電子ビーム21の照射時間や、始め(例えば1回目)に帯電促進用の荷電粒子ビームを照射してから次(例えば2回目)に試料観察用の荷電粒子ビームを照射するまでの間の“帯電待ち時間T”を、電子ビーム21の照射方法によって制御可能な構成になっている。
まず、半導体ウェーハ100の回路パターンの正常部111又は欠陥部112を最適な表面電位Vで観察するためのパラメータになる、電子ビーム21の帯電促進用照射からその後の観察用照射までの間の“帯電待ち時間T”に係り、電子ビーム21の照射方法に基づくその生成の仕方について説明する。
検査では、始め(例えば1回目)の帯電促進用の電子線照射からその後(例えば2回目)の試料観察用の電子線照射までの時間T、すなわち“帯電待ち時間T”を制御するために、少なくとも2回以上、観察試料100に電子ビーム21を照射する必要がある。
ここでは、1回目の帯電促進用の電子線照射と2回目の観察用の電子線照射との2回、電子ビーム21を観察試料100に照射する場合を例に、その帯電待ち時間Tの生成の仕方について説明する。
[第1の方法]
第1の方法は、観察領域の順次並んでいる幾つかの画素p1,p2,p3,・・・,piに対応した、観察試料100における電子ビーム21の走査線方向に順次並んでいる幾つかの照射部位P1,P2,P3,・・・,Piに対して、電子ビーム21を順次照射して1回目の帯電促進用の電子線照射を行った後、この照射部位P1,P2,P3,・・・,Piに対して2回目の試料観察用の電子線照射を開始するために電子ビーム21が当初の照射部位P1,P2,P3,・・・,Piに戻ってくることによって、“帯電待ち時間T”を生成する方法である。
図5は、電子ビームの1走査線方向に並んでいる任意の数の照射部位を順次照射した電子ビームが、当初の照射部位に戻ってくる様子の説明図である。
図5において、130は、観察試料100における観察領域を示している。破線の矢印61は、この観察領域130で、電子ビーム21の1走査線方向(水平走査線方向)に順次並んでいる任意の数iの照射部位P1,P2,P3,・・・,Piに対し、電子ビーム21を走査しながら照射している様子を表している。これに対し、実線の矢印62は、この任意の数iの照射部位P1,P2,P3,・・・,Piに対しての電子ビーム21の1回目の走査後に、1回目の走査終了位置である照射部位Piから2回目の走査開始位置である照射部位P1への、電子ビーム21の帰線(水平帰線)を表している。
図示の例において、電子ビーム21の1画素(照射部位)当たりのビーム照射時間をTとし、同一画素(同一照射部位)について、1回目の帯電促進用の電子ビーム21の照射が開始されてから2回目の観察用の照射のために電子ビーム21が戻ってくるまでに電子ビーム21が照射する画素数(照射部位数)をNとすると、各画素(各照射部位)の帯電待ち時間Tは、式(3)によって表せる。
Figure 0005227902
つまり、1画素(1照射部位)当たりのビーム照射時間をTと、同一画素(同一照射部位)に戻ってくるまでに電子ビーム21が照射する画素数(照射部位数)Nとは、偏向器制御部12によって決定できるので、例えば、1画素(1照射部位)当たりのビーム照射時間T及び電子ビーム21を照射する画素数(照射部位数)Nが設定されたならば、一意的に必要な帯電待ち時間Tを求めることができる。
また、一般的な電子顕微鏡においては、電子ビーム21を走査できる幅、又は画素数は予め決まっている。そのため、電子ビーム21の1走査線のライン最大画素数をNとすると、同一画素(同一照射部位)に戻ってくるまでに電子ビーム21が照射する画素数(照射部位数)Nと電子ビーム21の1走査線のライン最大画素数Nとの間には、式(4)に示す関係がある。
Figure 0005227902
このように、本方法では、電子ビーム21の1走査線の範囲内での1次元走査では、1画素(1照射部位)当たりのビーム照射時間Tと、電子ビーム21の1走査線の範囲内で電子ビーム21が照射する画素数(照射部位数)Nとを適宜設定しさえすれば、走査開始画素p1(照射開始部位P1)と走査終了画素pi(照射終了部位Pi)との間で、電子ビーム21の行き・戻りを繰り返し行うことによって、所望の必要な帯電待ち時間Tを生成することができる。
[第2の方法]
第2の方法は、電子ビーム21の1走査線の範囲に含まれるライン最大画素数Nの各画素に対する電子ビーム21の走査を、観察領域140の垂直走査方向に順次並んでいる走査線S1,S2,S3,・・・,Siの順で行って、1回目の帯電促進用の電子線照射を行った後に、2回目の試料観察用の電子線照射を開始するために、電子ビーム21の照射が最後の順番の走査線Siの照射終了部位PS×Lから最初の順番の走査線S1の照射開始部位P1に戻ってくることによって、“帯電待ち時間T”を生成する方法である。
図6は、電子ビームの1走査線に含まれるライン最大画素数の照射部位を、複数の走査線それぞれについて順次照射した電子ビームが、当初の走査線の照射開始部位に戻ってくる様子の説明図である。
図6において、140は、観察試料100における観察領域を示している。その上で、破線の矢印63は、この観察領域140で、走査線S1,S2,S3,・・・,Siの順で並んでいる走査線S毎に、電子ビーム21を走査しながら順次照射している様子を表している。
これに対し、実線の矢印64は、複数の走査線S1,S2,S3,・・・,Siに対しての電子ビーム21の1回目の走査後に、この1回目の順番最後の走査線Siの走査終了画素pS×L(照射終了部位PS×L)から2回目の順番最初の走査線S1の走査開始画素p1(照射開始部位P1)への、電子ビーム21の帰線(垂直帰線)を表している。
図示の例において、電子ビーム21の1画素(1照射部位)当たりのビーム照射時間をTdとし、1走査線Sの画素数(照射部位数)をNとし、同一画素(同一照射部位)に戻ってくるまでに電子ビーム21が照射する走査線Sの数をNとすると、各画素(各照射部位)の帯電待ち時間Tは、式(5)によって表せる。
Figure 0005227902
このように、本方法では、電子ビーム21の複数本の走査線Sについての2次元走査において、1画素(1照射部位)当たりのビーム照射時間Tと、電子ビーム21の1走査線Sで照射する画素数(照射部位数)Nと、同一画素(同一照射部位)に戻ってくるまでに電子ビーム21が照射する走査線Sの数をNとを適宜設定しさえすれば、走査順が最初の走査線S1の走査開始画素p1(照射開始部位P1)と走査順が最後の走査線Siの走査終了画素pS×L(照射終了部位PS×L)との間で、電子ビーム21の行き・戻りを繰り返し行うことによって、所望の必要な帯電待ち時間Tを生成することができる。
[第3の方法]
第3の方法は、前述した電子ビーム21の1走査線の走査範囲内での1次元走査による第1の方法において、観察試料100における電子ビーム21の走査方向に順次並んでいる幾つかの照射部位P1,P2,P3,・・・,Piに対して、電子ビーム21を走査しながら順次照射して1回目の帯電促進用の電子線照射を行った後、この照射部位P1,P2,P3,・・・,Piに対して2回目の試料観察用の電子線照射を開始するため、当初の照射部位P1に戻って2回目の試料観察用の電子線照射を開始するまでの間に、電子ビーム21を観察試料100に照射しない時間Tを設けて、“帯電待ち時間T”を生成する方法である。
この一次電子ビーム21を観察試料100に照射しない時間Tは、ブランキング電極5を用いて観察試料100に対する電子ビーム21の照射をOFFすることにより設けることができる。
図示の例において、電子ビーム21の1走査線の走査範囲内の順次並んだ任意の数iの照射部位P1,P2,P3,・・・,Piに対しての電子ビーム21の1回目の走査後、この照射部位P1,P2,P3,・・・,Piに対しての2回目の走査を開始する前に、ブランキング電極5により時間Tだけ電子ビーム21をブランキングすると、式(3)が変形され、帯電待ち時間Tは、式(6)のように表せる。
Figure 0005227902
なお、上記式(6)において、電子ビーム21の1走査線の走査範囲内で電子ビーム21を照射する画素数(照射部位数)Nを‘0’として扱うことも可能である。この場合は、1画素pに対応した照射部位Pにだけ1回目の電子ビーム21の照射を行った後、一旦、時間Tの電子ビーム21のブランキングを行ってから、同一画素pの照射部位Pに対して2回目の電子ビーム21の照射を行うことに相当する。
このように、本方法では、電子ビーム21の1走査線の走査範囲内での1次元走査において、電子ビーム21の行き・戻りを繰り返し行うことによる第1の方法の帯電待ち時間T(1)に加えて、ビーム照射時間Tや電子ビーム21を照射する画素数(照射部位数)Nに依存しない、電子ビーム21の1回目の走査と2回目の走査との間のブランキング時間Tをさらに追加することで、所望の必要な帯電待ち時間Tを生成することができる。
[第4の方法]
第4の方法は、前述した電子ビーム21の複数本の走査線Sについての2次元走査による第2の方法において、1走査線についてライン最大画素数Nの各画素に対する電子ビーム21の1次元走査が終了する毎に、次の1走査線についての電子ビーム21の1次元走査を開始する前に、電子ビーム21を観察試料100に照射しない時間Tを設けたものである。
より具体的には、電子ビーム21による複数本の走査線S1,S2,S3,・・・,Siの1回目の順次走査において、1走査線(例えば走査線S1)についての電子ビーム21の照射を終了してから、次の1走査線(例えば走査線S2)について電子ビーム21の照射を開始するまでの間に、電子ビーム21を観察試料100に照射しない時間Tを設けたものである。
この場合の電子ビーム21を観察試料100に照射しない時間Tも、ブランキング電極5を用いて観察試料100に対する電子ビーム21の照射をOFFすることにより設けることができる。
複数本の走査線S1,S2,S3,・・・,Siに該当する照射部位P1,P2,P3,・・・,PS×Lに対する1回目の走査途中において、1つの走査線Sについての電子ビーム21の照射を終了する毎に、観察試料100に照射しない時間Tを設けることにより、帯電待ち時間Tは、式(7)のように表せる。
Figure 0005227902
このように、本方法では、電子ビーム21の複数本の走査線Sについての2次元走査において、電子ビーム21の行き・戻りを繰り返し行うことによる第2の方法の帯電待ち時間T(2)に加えて、ビーム照射時間Tや電子ビーム21を照射する画素数(照射部位数)Nに依存しない、1走査線Sについて電子ビーム21の照射を終了する毎のブランキング時間Tをさらに追加することで、所望の必要な帯電待ち時間Tを生成することができる。
本実施の形態に係るSEM式外観検査装置1では、始め(1回目)に帯電促進用の電子ビームを照射してから次(2回目)に試料観察用の電子ビーム21を照射するまでの間の“帯電待ち時間T”を、上述した方法によって生成して、半導体ウェーハ100の正常部111と欠陥部112との電気的特性の違いを浮き出たせる構成になっている。
なお、この第1〜第4の帯電待ち時間Tの生成方法において、第1の方法による式(3)で表される帯電待ち時間T(1)は、第3の方法による式(6)で表される帯電待ち時間T(3)の、観察試料100に電子ビーム21を照射しないブランキング時間Tが‘0’の場合に相当する。同様に、第2の方法による式(5)で表される帯電待ち時間T(2)は、第4の方法による式(7)で表される帯電待ち時間 (4) の時間Tが‘0’の場合に相当する。
そのため、帯電待ち時間Tの生成の仕方は、式(3)及び式(5)で表される、電子ビーム21の1画素(1画素対応箇所)当たりのビーム照射時間Tに基づく方法と、式(6)及び式(7)で表される、観察試料100に電子ビーム21を照射しないブランキング時間Tに基づく方法との選択により行われることになる。
また、電子ビーム21の1走査線の最大画素数をNと、電子ビーム21を照射する画素数(画素対応箇所数)Nとの間の式(4)で表される関係式と、電子ビーム21が照射する走査線Sの数Nは1以上の整数であることとから、第3の方法による式(6)で表される帯電待ち時間 (3) と第4の方法による式(7)で表される帯電待ち時間 (4) との関係は、式(8)に示す関係になる。
Figure 0005227902
[帯電待ち時間Tの設定手順]
次に、半導体ウェーハ100の正常部111と欠陥部112との電気的特性の違いを浮き出たせるための帯電待ち時間Tを含む、検査パラメータの設定について説明する。
SEM式外観検査装置1では、検査の実施に際して、帯電待ち時間T,1画素(1照射部位)当たりのビーム照射時間T,ブランキング時間T,1走査線の範囲内で電子ビーム21を照射する画素数(照射部位数)N,1走査線についてライン最大画素数N,同一画素(同一照射部位)に戻ってくるまでに電子ビーム21が照射する走査線Sの数Nといった、所望の必要な帯電待ち時間Tを生成するための第3の方法又は第4の方法それぞれのパラメータを、検査パラメータとして設定可能な構成になっている。
図7は、SEM式外観検査装置におけるモニタ入力画面の一種としての検査パラメータ入力画面の一実施例を示した図である。
検査パラメータ入力画面(図7では、「画像取得条件設定画面」と表示されている)200は、入力操作器15の所定操作に基づき、コンピュータ13によってモニタ14の画面上にウィンドウ表示される。検査パラメータ入力画面200は、図示の例では、第3の方法及び第4の方法に共通な、帯電待ち時間T( (3) 又は (4) )を入力するための帯電待ち時間入力欄201と、1画素当たりの電子ビーム21の照射時間Tを入力するための照射時間入力欄202と、ブランキング時間Tを入力するためのブランキング時間入力欄203とを備える。
さらに、検査パラメータ入力画面200には、第3の方法を用いて電子ビーム21を照射するための、電子ビーム21の1走査線の走査範囲内でのビーム照射画素数Nを入力するビーム照射画素数入力欄204を備えるとともに、第4の方法を用いて電子ビーム21を照射するための、1走査線当たりの検査画素数Nを入力する検査画素数入力欄205と、同一部位を走査するまでに電子ビーム21を照射するライン数Nを入力するライン数入力欄206とを備え、これらパラメータそれぞれの入力値を検査条件の検査パラメータとして設定するための設定ボタン(OKボタン)207を有する。
操作者は、モニタ14に表示した検査パラメータ入力画面200に基づき、入力操作器15を操作して、各パラメータの値を入力するようになっている。
本実施例の場合では、操作者は、この検査パラメータ入力画面200において、帯電待ち時間T又は電子ビーム21の1画素当たりの照射時間Tの中のいずれか一方の値をまず設定入力する。ここでは、仮に、操作者が、まず帯電待ち時間Tの値を入力したものとする。
次に、操作者は、帯電待ち時間T又は電子ビーム21の1画素当たりの照射時間Tの中の、残りのパラメータの値を入力する。この場合は、電子ビーム21の1画素当たりの照射時間Tの値が入力されることになる。なお、この1画素当たりの照射時間Tの値の入力は、図示のように、その時間を直接入力するのに代えて、この照射時間Tを規定する、電子ビーム21の1画素当たりのサンプリング周波数f(ただし、f=1/ T)を入力する構成にすることも可能である。
操作者は、このようにして、帯電待ち時間T及び電子ビーム21の1画素当たりの照射時間Tを設定したならば、次にブランキング時間Tを入力する。
そして、操作者は、第3の方法及び第4の方法に共通な、帯電待ち時間T,1画素当たりの照射時間T,及びブランキング時間Tのパラメータ入力を終えたならば、第3の方法の式(6)で表される帯電待ち時間 (3) を選択する場合は、電子ビーム21の1走査線の照射範囲内で、同一部位に戻ってくるまでに電子ビーム21が照射するビーム照射画素数Nを、ビーム照射画素数入力欄204で入力する。
また、操作者は、第4の方法の式(7)で表される帯電待ち時間 (4) を選択する場合は、1走査線Sの画素数N、並びに同一画素(同一照射部位)に戻ってくるまでに電子ビーム21が照射する走査線Sの数Nを、検査画素数入力欄205、並びにライン数入力欄206で入力する。
このように、帯電待ち時間Tを生成するための第3の方法又は第4の方法については、操作者がビーム照射画素数Nを入力するか、操作者が1走査線Sの画素数N及び走査線Sの数Nを入力するかに応じて選択可能であるが、帯電待ち時間入力欄201に帯電待ち時間Tが入力された時点で、自動的に求めるようにすることも可能である。この場合、その一例として、第3の方法による式(6)で表される帯電待ち時間 (3) と第4の方法による式(7)で表される帯電待ち時間 (4) とは、式(8)に示す関係があるので、予め定められている所定値よりも大きな帯電待ち時間Tが設定された場合には式(7)で示された第4の方法を、この所定値以下の帯電待ち時間Tが設定された場合には式(6)で示された第3の方法を決定する構成にすることで対応可能である。
なお、これらパラメータT,T,T,N,N,Nの入力においては、前述した説明の場合は、帯電待ち時間Tの入力が最初に行われるようになっているので、この入力された帯電待ち時間Tの値に応じて、パラメータT,T,N,N,Nそれぞれの値の選択範囲が絞られてくるようになり、その選択肢が少なくなり、設定し易くなるようになっている。
具体的に、式(7)で示された第4の方法による場合を例に説明すれば、帯電待ち時間Tとして100[usec]を、同一画素へのビーム照射時間Tdとして10[nsec]を、ブランキング時間Tとして10[usec]を、それぞれ設定入力した時点で、式(7)に基づいて、式(9)に示す関係式が決まるようになる。
Figure 0005227902
これにより、残りのパラメータN,Nそれぞれの入力値は限定されることになる。
さらにまた、帯電待ち時間Tを含むパラメータT,T,N,N,Nそれぞれの入力値が有限個であると仮定すると、これら入力値の選択肢をさらに限定することができる。
このようにして、操作者は、検査パラメータ入力画面200で、パラメータT,T,T,N,N,Nの適宜入力を行ったならば、設定ボタン(OKボタン)207を操作して、操作入力された各パラメータT,T,T,N,N,Nを、SEM式外観検査装置1のコンピュータ13に、検査条件の検査パラメータとして記憶する。
この結果、検査パラメータN又は検査パラメータN,Nによって、後述する試し検査領域が決定され、各検査パラメータT,T,T,N又は検査パラメータT,T,T,N,Nによって、1画素(1照射部位)に対する電子ビーム21の照射条件がひとまず決定されることになる。
そして、SEM式外観検査装置1のコンピュータ13は、設定ボタン207の操作により検査パラメータT,T,T,N,N,Nが決定されると、検査パラメータ入力画面200に代えて、各検査パラメータT,T,T,N,N,Nに基づく、図8に示すような検査開始画面(図8では、「検査画面」と表示されている)300を、モニタ14の画面上にウィンドウ表示する。
図8は、SEM式外観検査装置におけるモニタ入力画面の一種としての検査開始画面の一実施例を示した図である。
図示の例では、検査開始画面300は、検査領域選択ウィンドウ310,試し検査結果表示ウィンドウ320,検査条件設定ウィンドウ330,予想/検査結果表示ウィンドウ340を有する構成になっている。
検査領域選択ウィンドウ(図8では、「ウェーハマップ」と表示されている)310は、ウェーハマップ表示部311を備え、ウェーハマップ表示部311には、予め選択した検査レシピに基づいて、観察試料である半導体ウェーハ100の検査領域を決めるためのウェーハマップ312が表示される。操作者は、このウェーハマップ312上で、入力操作器15の入力デバイスを操作して、検査領域313を設定できるようになっている。
また、この検査領域選択ウィンドウ310には、検査領域選択ウィンドウ310のウェーハマップ312上で設定された検査領域313を、観察試料である半導体ウェーハ100の実際の検査領域として登録設定するための領域選択キー314と、この領域選択キー314の操作によって実際の検査領域として登録設定されている検査領域313を、設定解除するための解除キー315とが、さらに設けられている。
これにより、操作者は、観察試料である半導体ウェーハ100に対して、この検査領域選択ウィンドウ310に表示されたウェーハマップ312上で、検査領域を任意に設定したり、設定し直したりすることができるようになっている。
試し検査結果表示ウィンドウ(図8では、「試し検査結果表示部」と表示されている)320には、観察試料である半導体ウェーハ100に対しての検査領域選択ウィンドウ310で設定した検査領域313について「実際の検査」(以下、「本検査」と称す。)を実施する前に、後述する試し検査開始ボタン334の操作によって実施された「試し検査」の検査結果が、対比可能に一覧表示される。
ここでいう「試し検査」とは、観察試料である半導体ウェーハ100に対して、実際にこれから電子線式検査を行う予定の検査領域313よりも、さらに領域の大きさを制限した試し検査領域に対して、設定した検査条件に基づき行われる試験的な検査を指す。本実施例の場合は、この試し検査領域は、検査パラメータ入力画面200を用いた検査パラメータN又は検査パラメータN,Nの設定入力時に、帯電待ち時間Tと併せて決定される。
図示の例では、試し検査結果表示ウィンドウ320には、試し検査毎の、1画素当たりの照射時間T及び帯電待ち時間Tからなる検査パラメータの組み合わせと、この検査パラメータを用いた試し検査領域の試し検査で検出した検出欠陥数とが対応付けられて一覧表示され、試し検査毎に検出欠陥数を対比可能な仕様になっている。
検査条件設定ウィンドウ(図8では、「検査条件設定部」と図示されている)330は、「本検査」又は「試し検査」において、帯電待ち時間Tを設定するための帯電待ち時間設定欄331と、1画素当たりのビーム照射時間Tを設定する照射時間設定欄332と、検査しきい値を設定する検査しきい値設定欄333と、試し検査を開始するための試し検査開始ボタン334と、現在実施中の試し検査を停止するための試し検査停止ボタン335と、本検査を開始するための本検査開始ボタン336と、現在実施中の本検査を停止するための本検査停止ボタン337とを備えている。
この検査条件設定ウィンドウ330の帯電待ち時間設定欄331及び照射時間設定欄332には、検査開始画面300の表示当初においては、前述の検査パラメータ入力画面200の帯電待ち時間入力欄201及び照射時間入力欄202でそれぞれ入力された帯電待ち時間T及び1画素当たりの照射時間Tの値が設定表示される。検査条件設定ウィンドウ330では、このようにして帯電待ち時間設定欄331及び照射時間設定欄332に設定表示されている値を、操作者が入力操作器15の入力デバイスを操作して、設定変更可能な構成になっている。
そして、操作者が、この検査開始画面300の検査条件設定ウィンドウ330で、帯電待ち時間T及び1画素当たりの照射時間Tの中の少なくともいずれかの値を設定し直した場合、SEM式外観検査装置1のコンピュータ13は、先の検査パラメータ入力画面200で設定した帯電待ち時間T又は1画素当たりの照射時間Tの値を、検査開始画面300の検査条件設定ウィンドウ330で設定し直した値に変更し、この値変更に合わせて他の調整必要な検査パラメータの値、例えばブランキング時間Tの値を設定し直して、この設定変更に対応した検査パラメータに基づく検査条件を自動設定するようになっている。
また、検査しきい値設定欄333は、観察試料である半導体ウェーハ100の取得した観察画像から正常部111と欠陥部112とを判別するための検査しきい値として、操作者が観察画像の輝度の階調レベルを設定入力する。
このような検査条件設定ウィンドウ330で、帯電待ち時間T,1画素当たりの照射時間T,検査しきい値がそれぞれ設定された状態で、操作者が試し検査開始ボタン334を操作した場合は、SEM式外観検査装置1のコンピュータ13は、その接続された各部を制御して、この設定された検査条件で、検査領域313に対して大きさを制限した試し検査領域の試し検査を実施制御する一方、操作者が本検査開始ボタン336を操作した場合には、SEM式外観検査装置1のコンピュータ13は、その接続された各部を制御して、この設定された検査条件で、検査領域313の本検査を実施制御する構成になっている。
予想/結果表示ウィンドウ(図8では、「検査結果」と表示されている)340は、予想検査時間表示欄341と、実検査時間表示欄342と、欠陥数表示欄343とを有する構成になっている。予想検査時間表示欄341には、検査条件設定ウィンドウ330の帯電待ち時間設定欄331に表示されている帯電待ち時間T、及び照射時間設定欄332に表示されている1画素当たりの照射時間Tに基づいて試し検査又は本検査を実施する場合の試し検査又は本検査の予想検査時間が、コンピュータ13によって演算されて表示される。実検査時間表示欄342には、実際に実施した試し検査又は本検査の実検査時間が表示される。欠陥数表示欄343には、この試し検査又は本検査の実施によって画像処理部10により検出された欠陥部112の数が表示される。
次に、上述した検査開始画面300に基づいて、操作者が検査領域313の本検査を行うまでに、SEM式外観検査装置1が行う、試し検査の実施を含む検査条件の設定処理について、図9に基づき説明する。
図9は、SEM式外観検査装置が実検査を実施するに当たって行う検査条件設定処理のフローチャートである。
SEM式外観検査装置1は、例えば、操作者が検査パラメータ入力画面200で、検査パラメータT,T,T,N,N,Nの適宜入力を完了したならば、そのコンピュータ13は、検査開始画面300をモニタ14にOSD表示して、図9に示す検査条件設定処理を行う。その際には、操作者は、予想/結果表示ウィンドウ300の予想検査時間表示欄341に表示されている予想検査時間を参照しながら、検査条件設定ウィンドウ330で帯電待ち時間Tや1画素当たりの照射時間Tを調整することができる。
操作者が、入力操作器15の操作によって、検査開始画面300の検査条件設定ウィンドウ330を用い、1画素当たりの照射時間Tの決定(ステップS01),帯電待ち時間Tの決定(ステップS02),検査しきい値の決定(ステップS03)を行い、試し検査開始ボタン334を操作したのを検出すると、SEM式外観検査装置1のコンピュータ13は、この設定された検査条件で各部を制御し、実際の検査領域313に対して大きさを制限した試し検査領域の試し検査を実施する(ステップS04)。
この試し検査は、検査開始画面300の検査条件設定ウィンドウ330で決定された1画素当たりの照射時間T,帯電待ち時間Tに応じて、操作者が先に検査パラメータ入力画面200で入力した検査パラメータT,T,Tの値を調整して、式(6)の帯電待ち時間 (3) による第3の方法、又は式(7)の帯電待ち時間 (4) による第4の方法の中のいずれか選択された電子ビーム21の照射方法により、ビーム照射画素数N、又は1走査線Sの画素数Nや電子ビーム21が照射する走査線Sの数Nによって規定された、観察試料である半導体ウェーハ100の試し検査領域について実施する。
この試し検査の実施によって、SEM式外観検査装置1のコンピュータ13は、その画像処理部10が検査しきい値を基に検出した欠陥数を含む検査結果を、検査条件としての検査パラメータと対応付けて、図示せぬ記憶部に保存するとともに、検査開始画面300の試し検査結果表示ウィンドウ320や、予想/結果表示ウィンドウ340の実検査時間表示欄342並びに欠陥数表示欄343に表示する(ステップS05)。
操作者は、検査開始画面300の試し検査結果表示ウィンドウ320に表示された試し検査それぞれの検査結果の対比や、予想/結果表示ウィンドウ340に表示されている今回の試し検査の予想検査時間と実検査時間との対比等に基づいて、帯電待ち時間T等の検査パラメータの値を設定し直して検査条件を変更する必要があれば(ステップS06)、ステップS01に戻り、検査条件を変更して、再度、試し検査を行う(ステップS01〜S05)。
このように、ステップS01からステップS05までの試し検査処理が、操作者により検査条件を変更されて適宜回数だけ行われると、コンピュータ13は、その試し検査の検査結果を取得する毎に、コンピュータ13の図示せぬ記憶部に、例えば、図10に示すように、試し検査毎に、1画素当たりの照射時間T(サンプリング周波数f、f=1/ T),帯電待ち時間T等の検査パラメータとその試し検査で検出した検出欠陥数とを対応付けて蓄積保存する。
図10は、記憶部に蓄積保存された、検査条件を変更して幾つか繰り返された試し検査の結果の記憶データを説明する図である。
そして、コンピュータ13は、ステップS05において、今回の試し検査結果を含む、これら検査条件を変更して幾つか繰り返された試し検査の結果を、検査開始画面300の試し検査結果表示ウィンドウ320に図8に示すように表示し、試し検査毎に、1画素当たりの照射時間T,帯電待ち時間T,検出欠陥数を比較し、操作者が最適検査条件を導出することができるようにする。また、コンピュータ13は、今回の試し検査結果及びその実際にかかった検査時間を、予想/結果表示ウィンドウ340の実検査時間表示欄342や欠陥数表示欄343に表示し、操作者がその予想と対比できるようにする。
なお、図8に示した検査結果表示ウィンドウ320では、今回の試し検査結果を含む、これら検査条件を変更して幾つか繰り返された試し検査の結果を、試し検査毎に、1画素当たりの照射時間T,帯電待ち時間T,検出欠陥数を対応させて、一覧表示する構成したが、図11や図12に示すようにグラフ表示し、操作者が最適検査条件を導出することができるようにすることも可能である。
図11は、検査条件を変更して幾つか繰り返された試し検査の結果を、帯電待ち時間T若しくはビーム照射時間Tと欠陥数との関係に基づいて、検査結果表示ウィンドウにグラフ表示した例である。
図12は、検査条件を変更して幾つか繰り返された試し検査の結果を、サンプリング周波数fと欠陥数との関係に基づいて、検査結果表示ウィンドウにグラフ表示した例である。
図11に示す、帯電待ち時間T若しくはビーム照射時間Tと欠陥数との関係に基づいたグラフ表示によれば、各帯電待ち時間T若しくは各ビーム照射時間Tに応じた欠陥数を視覚的に容易に対比することができるので、操作者は、最適検査条件としての帯電待ち時間T及びビーム照射時間Tの導出が容易に行える。
また、図12に示す、サンプリング周波数fと欠陥数との関係に基づいたグラフ表示によれば、帯電待ち時間Tの違い毎に、サンプリング周波数f(f=1/ T、ビーム照射時間T)に応じた欠陥数を視覚的に容易に対比することができるので、操作者は、最適検査条件としての帯電待ち時間T及びビーム照射時間Tの導出が容易に行える。
操作者は、帯電待ち時間T等の検査パラメータの値を設定し直して試し検査を行う必要がなければ(ステップS06)、上述したように、検査結果表示ウィンドウ320に表示された、検査条件を変更して幾つか繰り返された試し検査の結果を参照して、最適検査条件を導出する(ステップS07)。図8及び図10に示した例では、操作者は、他の試し検査の結果に対して、ビーム照射時間T及び帯電待ち時間T、特に帯電待ち時間Tがそれ程長くなるわけでもなく、他の検査条件に比べて多く(600個)の欠陥部112を検出できた、ビーム照射時間Tが10[usec],帯電待ち時間Tが10[nsec]の組み合わせを最適検査条件として容易に導出することができる(ステップS07)。
操作者は、この導出したビーム照射時間T及び帯電待ち時間Tを、入力操作器15を操作して、検査開始画面300の検査条件設定ウィンドウ330における照射時間設定欄332や帯電待ち時間設定欄331に検査条件として設定する(ステップS08)。具体的な設定の仕方としては、検査条件設定ウィンドウ330における照射時間設定欄332や帯電待ち時間設定欄331で直接設定せずとも、検査結果表示ウィンドウ320で最適検査条件の試し検査結果を指定することにより、コンピュータ13が該当するビーム照射時間T及び帯電待ち時間Tを、検査条件設定ウィンドウ330における照射時間設定欄332や帯電待ち時間設定欄331に自動的に設定できる。
なお、上記ステップS01からステップS08までの処理は、予めレシピ等によって変更する検査パラメータが決められている場合等は、コンピュータ13が、この変更する検査パラメータの値をそのデフォルト値を基に変更しながら、幾つかの試し検査を実施制御し、その際における各試し検査の結果に基づいて最適検査条件を判断して、検査条件として設定する自動シーケンスも可能である。
そして、操作者は、このようにして求めた最適検査条件を設定すると、検査領域選択ウィンドウ310のウェーハマップ表示部311に表示されているウェーハマップ312上で、入力操作器15の入力デバイスを操作して検査領域313を指定し、領域選択キー314の操作によってこの指定した検査領域313を、本検査の検査領域313として設定する(ステップS09)。
コンピュータ13は、ウェーハマップ表示部311に表示したウェーハマップ312上で本検査の検査領域313が設定されると、この検査領域313についての本検査でかかる予想検査時間を演算し、予想/結果表示ウィンドウ340の予想検査時間表示欄341に、試し検査の予想検査時間に代えて表示する。その際、ウェーハマップ表示部311の実検査時間表示欄342や欠陥数表示欄343の表示は、この本検査の開始に備えてリセットされる(ステップS10)。
すなわち、ステップS09で、本検査の検査領域313が設定されることによって、ステップS10で、この設定した検査領域313についての本検査でかかる予想検査時間、つまり、本検査の検査スループットTthを演算する。
コンピュータ13は、この本検査の検査スループットTthを、例えば、次に述べるようにして演算する。
本検査の検査スループット、すなわち検査領域313の本検査にかかる時間Tthは、設定された本検査の検査領域313の面積をS [nm2],電子ビーム21の1走査線分(1ライン分)の照射にかかる正味の時間をT[sec]検査画素サイズをp[nm],1走査線幅(1ライン幅)の長さをL[nm] とすると、式(10)に示す関係式になる。
Figure 0005227902
ここで、電子ビーム21の1走査線分(1ライン分)の照射にかかる正味の時間T[sec]は、帯電待ち時間Tに関係する。例えば、帯電待ち時間Tを待つ回数をN回とすると、同一部位には(N+1)回の電子ビーム21を照射することになるので、電子ビーム21の1ライン分にかかる正味の時間T[sec]は、式(11)で表すことができる。
Figure 0005227902
ところで、式(11)において、帯電待ち時間Tは、式(3)〜式(8)の方程式の条件で設定した値によって決定される。
この結果、式(10)と式(11)とより、帯電待ち時間Tと検査時間Tthとが、比例の関係を持つことを示している。つまり、帯電待ち時間Tを単純に大きくすると、本検査における検査領域313の検査時間Tthが遅くなる。
そこで、ステップ10において、操作者は、予想/結果表示ウィンドウ340の予想検査時間表示欄341に表示された本検査でかかる予想検査時間を確認した後、もしスループットをもっと向上させたい場合は、ステップS08で決定した最適検査条件を変更する(ステップS11)。
つまり、操作者は、試し検査を基に最適検査条件として設定した帯電待ち時間T,ビーム照射時間T,並びにその試し検査によって検出された欠陥数と、この最適検査条件による本検査でかかる予想検査時間とのいずれもが、最適になる条件であることを確認できるまで、ステップS08からステップ11までの処理を繰り返し行い、最適検査条件として設定した帯電待ち時間Tやビーム照射時間Tや、設定した本検査の検査領域313の大きさ(面積)を調整することになる。
その結果、操作者は、本検査のための最適検査条件であることを、検査開始画面の各ウィンドウ310,320,330,340のそれぞれ表示内容を総合して確認すると、検査条件設定ウィンドウ330の本検査開始ボタン336を操作して、検査領域313の本検査を開始する(ステップS12)。
なお、上記ステップS08からステップ11までの処理は、予めレシピ等によって、許容できる最大検査時間と検査領域の大きさとが決められている場合等は、コンピュータ13が、この変更する検査パラメータの値をそのデフォルト値を基に変更しながら、最適検査条件を判断して、検査条件として設定する自動シーケンスも可能である。
すなわち、予めレシピ等によって、変更する検査パラメータが決められ、許容できる最大検査時間と検査領域の大きさとが決められている場合等は、図9に示した検査条件設定処理全てを、コンピュータ13が装置各部と協働して自動で行うことも可能である。
なお、本実施の形態によるSEM式外観検査装置1では、その検査条件設定処理を、図7に示した検査パラメータ入力画面200、及び図8に示した検査開始画面300を基に説明したが、その図9に示した検査条件設定処理は、上述の検査パラメータ入力画面200や検査開始画面300に基づく方法に限定されるものではなく、試し検査の結果に基づき、本検査の最適検査条件を設定するものであれば、様々な変更が可能である。
<第2の実施の形態>
[構成]
図13,図14は、本実施の形態に係る、電子線を照射する電子銃を少なくとも2つ以上備えたSEM式外観検査装置の実施例の構成図である。
なお、その構成の説明に当たっては、図4に示したSEM式外観検査装置1と同一又は同様な構成部分については、同一符号を付して、その説明は省略する。
図13,図14において、いずれの実施例のSEM式外観検査装置1',1"とも、観察試料100の帯電状態を制御するための、電子源52からの電子線(電子ビーム)51を観察試料100に照射する第1の電子銃53を少なくとも1つ以上備えるとともに、観察試料100からの放出電子22によって顕微鏡画像を形成するための、電子源2からの電子線(電子ビーム)21を観察試料100に照射する第2の電子銃3を備えた構成になっている。
その上で、図13に示したSEM式外観検査装置1'では、第1の電子銃53からの電子ビーム51の照射位置と、第2の電子銃3からの電子ビーム21の照射位置とが異なるようになっている。そのため、試料ステージ7に載置された観察試料100は、試料ステージ7の駆動によって、第1の電子銃53からの電子ビーム51の照射位置と第2の電子銃3からの電子ビーム21の照射位置との間を移動できる構成になっている。これにより、観察試料100には、その試料ステージ7の駆動位置に応じて、第1の電子銃53からの電子ビーム51又は第2の電子銃3からの電子ビーム21が照射可能な構成になっている。
これに対し、図14に示したSEM式外観検査装置1"では、第1の電子銃53からの電子ビーム51の照射位置と第2の電子銃3からの電子ビーム21の照射位置とが一致する構成になっている。そのため、第2の電子銃3と同様に、第1の電子銃53にも、電子ビーム51が観察試料100に照射されないようにするためのブランキング電極55が備えられている。これにより、第1の電子銃53からの電子ビーム51の照射位置と第2の電子銃3からの電子ビーム21の照射位置とが一致していても、観察試料100には、電子ビーム51又は電子ビーム21を、時間をずらせて択一的に照射することができる構成になっている。
なお、図14に示したSEM式外観検査装置1"では、第1の電子銃53は、電子ビーム51が観察試料100に照射されないようにするためのブランキング電極55を備えた構成としたが、このブランキング電極55を備える代わりに、第1の電子銃53に、電子源52からの電子線放出を停止させ、電子ビーム51を観察試料100に到達させない機能を備えた電子銃を適用してもよい。
そして、いずれの実施例のSEM式外観検査装置1',1"とも、第1の電子銃53からの電子ビーム51の照射の仕方は、観察試料100上を走査する構成でもよいし、比較的大きめなビーム径で観察試料100上を面照射する構成でもかまわない。
[電子ビームの照射方法]
次に、上述したSEM式外観検査装置1',1"による半導体ウェーハ100の検査における、第1,第2の電子銃53,3による電子ビーム51,21の具体的な照射構成及び照射方法について詳述する。
本実施の形態に係るSEM式外観検査装置1',1"も、半導体ウェーハ100の正常部111と欠陥部112との、図2及び式(1),式(2)に示した電気的特性の違いを浮き出たせるため、始め(例えば1回目)に荷電粒子ビームを照射してから次(例えば2回目)に荷電粒子ビームを照射するまでの間の“帯電待ち時間T”を、第1,第2の電子銃53,3を用いて制御可能な構成になっている。
そのために、SEM式外観検査装置1',1"の場合は、観察試料100に第1の電子銃53により電子ビーム51を照射してから、第2の電子銃3により電子ビーム21を照射するまでの間の時間を制御し、“帯電待ち時間T”を制御する構成になっている。この“帯電待ち時間T”を生成するための、第1,第2の電子銃53,3を用いた電子ビーム51,21の照射方法について説明する。
[第1の方法]
図13に示した、第1の電子銃53からの電子ビーム51の照射位置と第2の電子銃3からの電子ビーム21の照射位置とが異なる構成のSEM式外観検査装置1'では、試料ステージ7に設けられたステージ駆動制御系56が、試料ステージ7を駆動制御して、電子ビーム51の照射位置と電子ビーム21の照射位置との間で観察試料100を移動可能な構成になっている。この場合、試料ステージ7の駆動構成は連続的に駆動されて移動する構成でもよいし、駆動及び停止を繰り返すステップ&リピートで駆動されて移動する構成でもよい。コンピュータ13は、その際におけるステージ駆動制御系56による試料ステージ7のステージ移動速度を、“帯電待ち時間T”に応じて次のように制御する。
第1の電子銃53の照射位置における電子ビーム51の光軸と、第2の電子銃3の照射位置における電子ビーム21の光軸との間の距離をLとすると、試料ステージ7が例えば一定のステージ移動速度vで連続的に駆動されている場合、観察試料100に対する第1の電子銃53による始め(例えば1回目)の帯電促進用の電子線照射から第2の電子銃3によるその後(例えば2回目)の観察用の電子線照射までの帯電待ち時間Tは、式(12)によって表せる。
Figure 0005227902
これに対し、試料ステージ7がステップ&リピートで駆動され、駆動されていたときの試料ステージ7のステージ移動速度をvとし、停止していたときの合計の停止時間をTとすると、帯電待ち時間Tは、式(13)によって表せる。
Figure 0005227902
すなわち、第1,第2の電子銃53,3を有し、第1の電子銃53による始めの帯電促進用の電子ビーム51の照射位置と、第2の電子銃3によるその後の観察用の電子ビーム21の照射位置とが異なる場合にあっては、第1の電子銃53の照射位置における電子ビーム51の光軸と、第2の電子銃3の照射位置における電子ビーム21の光軸との間の距離Lは一定であり、試料ステージ7のステージ移動速度vや、そのステップ&リピートにおける合計の停止時間Tが決定できれば、一意的に必要な帯電待ち時間Tを求めることができる。
[第2の方法]
図14に示した、第1の電子銃53からの電子ビーム51の照射位置と第2の電子銃3からの電子ビーム21の照射位置とが一致する構成のSEM式外観検査装置1"では、第1の電子銃53から始め(例えば1回目)の帯電促進用の電子ビーム51を照射した後に、この電子ビーム51の照射を停止し、第2の電子銃3からその次(例えば2回目)の観察用の電子ビーム21を照射する構成になっている。これにより、SEM式外観検査装置1"では、第2の電子銃3からの電子ビーム21の照射を行う際に、第1の電子銃53からの電子ビーム51の照射を停止することによって、検出器8が、第1の電子銃53からの帯電促進用の電子ビーム51の照射による放出電子を検出することがなく、第2の電子銃3からの観察用の電子ビーム21の照射による放出電子のみを検出して、電子顕微鏡画像を取得できる構成になっている。その際における、第1の電子銃53からの電子ビーム51の照射停止、及び第2の電子銃3からの電子ビーム21の照射停止は、例えば、レンズ制御部11によるそれぞれのブランキング電極55,5の作動制御により行うようになっている。
そこで、第1の電子銃53から帯電促進用の電子ビーム51を観察試料100に照射して、次に、この第1の電子銃53からの電子ビーム51の照射を停止し、第2の電子銃3から観察用の電子ビーム21を観察試料100に照射するまでの時間をTbbとすると、観察試料100に対する第1の電子銃53による始め(例えば1回目)の帯電促進用の電子線照射から第2の電子銃3によるその後(例えば2回目)の観察用の電子線照射までの帯電待ち時間Tは、式(14)によって表せる。
Figure 0005227902
すなわち、第1,第2の電子銃53,3を有し、第1の電子銃53による始めの帯電促進用の電子ビーム51の照射位置と、第2の電子銃3によるその後(例えば2回目)の観察用の電子ビーム21の照射位置とが一致する場合にあっては、第1の電子銃53から帯電促進用の電子ビーム51を観察試料100に照射して、次に、この第1の電子銃53からの電子ビーム51の照射を停止し、第2の電子銃3から観察用の電子ビーム21を観察試料100に照射するまでの時間Tbbが決定できれば、一意的に必要な帯電待ち時間Tを求めることができる。
[帯電待ち時間Tの設定手順]
本実施の形態では、半導体ウェーハ100の正常部111と欠陥部112との電気的特性の違いを浮き出たせるための帯電待ち時間Tを含む、検査パラメータの設定は、第1の電子銃53からの電子ビーム51の照射位置と第2の電子銃3からの電子ビーム21の照射位置とが異なるか、一致しているかの、SEM式外観検査装置1',1"の装置構成に相違に対応して、次のように設定される。
図13に示した、電子ビーム51の照射位置と電子ビーム21の照射位置とが異なるSEM式外観検査装置1'では、それぞれ照射位置における電子ビーム51の光軸と電子ビーム21の光軸との間の距離Lは固定であるので、試料ステージ7が連続駆動される場合は、検査パラメータとして、ステージ速度vが設定されれば、一意的に必要な帯電待ち時間Tが設定されることになる。
また、試料ステージ7がステップ&リピートで駆動される場合は、検査パラメータとして、ステージ速度vが設定されることに加え、さらに、合計の時間Tが設定されれば、一意的に必要な帯電待ち時間Tが設定されることになる。
図14に示した、電子ビーム51の照射位置と電子ビーム21の照射位置とが一致するSEM式外観検査装置1"では、検査パラメータとして、第1の電子銃53からの電子ビーム51の照射を停止し、第2の電子銃3から観察用の電子ビーム21を観察試料100に照射するまでの時間Tbbが設定されれば、一意的に必要な帯電待ち時間Tが設定されることになる。
図15は、本実施の形態のSEM式外観検査装置におけるモニタ入力画面の一種としての検査パラメータ入力画面の一実施例を示した図である。
検査パラメータ入力画面(図15では、「画像取得条件設定画面」と図示されている)200'は、図7に示した第1の実施の形態による検査パラメータ入力画面200と同様に、入力操作器15の所定操作により、モニタ14の画面上にウィンドウ表示される。検査パラメータ入力画面200'は、図示の例では、帯電待ち時間Tを入力するための帯電待ち時間入力欄201を有し、電子ビーム51の照射位置と電子ビーム21の照射位置とが異なるSEM式外観検査装置1'に係り、試料ステージ7が駆動される場合におけるステージ速度vを入力するためのステージ速度入力欄221と、さらにその試料ステージ7の駆動がステップ&リピートで行われる場合に、その際における停止していたときの合計の停止時間Tを入力するためのステージ停止時間入力欄222とを有する一方、電子ビーム51の照射位置と電子ビーム21の照射位置とが一致するSEM式外観検査装置1"に係り、第1の電子銃53からの電子ビーム51の照射を停止し、第2の電子銃3から観察用の電子ビーム21を観察試料100に照射するまでの時間Tbbを入力するためのブランキング時間入力欄223を有する。
さらに、検査パラメータ入力画面200'には、これらパラメータそれぞれの入力値を検査条件の検査パラメータとして設定するための設定ボタン(OKボタン)207を有する。
そして、操作者は、SEM式外観検査装置1',1"のハード構成に相違に応じて、さらに電子ビーム51の照射位置と電子ビーム21の照射位置とが異なるSEM式外観検査装置1'である場合は試料ステージ7の駆動の相違に応じて、これら検査パラメータT,v,T,Tbbを適宜入力することになる。
その際も、帯電待ち時間Tの入力が最初に行われるようになっているので、この入力された帯電待ち時間Tの値に応じて、検査パラメータv,T,Tbbそれぞれの値の選択範囲が絞られてくるようになり、その選択肢が少なくなるようになっている。
このようにして、操作者は、検査パラメータ入力画面200'で、検査パラメータT,v,T,Tbbの適宜入力を行ったならば、設定ボタン(OKボタン)207を操作して、操作入力された各検査パラメータT,v,T,Tbbを、SEM式外観検査装置1のコンピュータ13に、取りあえず検査条件として記憶する。
そして、SEM式外観検査装置1のコンピュータ13は、この検査パラメータ入力画面200'によって設定された各検査パラメータT,v,T,Tbbに基づく、図8に示した第1の実施の形態による検査開始画面300と同様な検査開始画面を、検査パラメータ入力画面200'に代えて、モニタ14の画面上にウィンドウ表示する。
操作者は、この検査開始画面に基づいて、図9に示した第1の実施の形態による検査条件設定処理と同様な、試し検査の実施を含む検査条件の設定処理を行い、その試し検査の検査結果に基づいて、本検査の最適検査条件を設定する。
<他の実施の形態>
以上、本発明の荷電粒子顕微鏡装置及び荷電粒子ビーム制御方法に係る実施の形態として、SEM式外観検査装置1,1',1"について説明してきたが、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲にて様々な変更が可能である。すなわち、SEM式外観検査装置1以外でも、例えば一般の電子顕微鏡装置やイオン顕微鏡のように、荷電粒子線の照射によって観察試料から放出される放出電子を検出することにより、観察画像を取得する構成の荷電粒子顕微鏡装置であれば、適用可能である。
さらに、その具体的な構成についても、種々の変形例が可能である。
例えば、上述した第1,2の実施の形態では、図7,図15に示した検査パラメータ入力画面200,200'に基づく検査パラメータの設定についての説明では、操作者が、帯電待ち時間Tを設定した後で、各種パラメータを設定する方法を例に説明しているが、まず、各種パラメータを設定することにより、帯電待ち時間Tを決定することも可能である。
また、この帯電待ち時間Tの設定については、始めの帯電促進用の1画素当たりの電子ビームの照射時間Tを含めた、始めの帯電促進用の電子ビームの照射開始時からの時間であっても、始めの帯電促進用の1画素当たりの電子ビームの照射時間Tを除いた、始めの帯電促進用の電子ビームの照射終了時からの時間であっても、いずれでもよい。
図16は、図15に示した検査パラメータ入力画面の変形例を示したものである。
図16に示した検査パラメータ入力画面200"(図16では、「画像取得条件設定画面」と図示されている)では、まず各種パラメータv,T,Tbbの入力を操作者に促すようになっており、各種パラメータv,T,Tbbを設定することにより、帯電待ち時間Tが自動表示される。
このように、これら検査パラメータ入力画面や検査開始画面といった操作画面に限ってみても種々の変形例が可能であることから明らかなように、本発明の実施の形態は上述した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲において様々な変更が可能である。
1,1',1" SEM式外観検査装置、 2 電子源、 3 電子銃、 4 偏向器、
5 ブランキング電極、 6 対物レンズ、 7 試料ステージ、 8 検出器、
9 検出制御部、 10 画像処理部、 11 レンズ制御部、 12 偏向制御部、
13 コンピュータ、 14 モニタ、 15 入力操作器、 21 1次電子ビーム、
22…放出電子、 51 電子ビーム、 52 電子源、 53 第1の電子銃、
55 ブランキング電極、 56 ステージ駆動制御系、 62 水平帰線、
64 垂直帰線、 100 半導体ウェーハ(観察試料)、 101 基板、
102 金属膜、 103 絶縁膜層、 104 絶縁膜部、 110 ビア、
111 正常部、 112 欠陥部、 121 正常部等価回路、
122 欠陥部等価回路、 200 検査パラメータ入力画面、
201 帯電待ち時間入力欄、 202 照射時間入力欄、
203 ブランキング時間入力欄、 204 ビーム照射画素数入力欄、
205 検査画素数入力欄、 206 ライン数入力欄、 207 設定ボタン、
221 ステージ速度入力欄、 222 ステージ停止時間入力欄、
223 ブランキング時間入力欄、 300 検査開始画面、 300 検査開始画面、
310 検査領域選択ウィンドウ、 311 ウェーハマップ表示部、
312 ウェーハマップ、 313 検査領域、 314 領域選択キー、
315 解除キー、 320 試し検査結果表示ウィンドウ、
330 検査条件設定ウィンドウ、 331 帯電待ち時間設定欄、
332 照射時間設定欄、 333 検査しきい値設定欄、
334 試し検査開始ボタン、 335 試し検査停止ボタン、
336 本検査開始ボタン、 337 本検査停止ボタン、
340 予想/結果表示ウィンドウ、 341 予想検査時間表示欄、
342 実検査時間表示欄、 343 欠陥数表示欄

Claims (13)

  1. 荷電粒子ビームを用いた荷電粒子顕微鏡装置において、
    ステージに保持された観察試料の任意の検査領域に対して少なくとも2回以上荷電粒子ビームを照射するための荷電粒子ビーム照射部と、
    該荷電粒子ビーム照射部による、観察試料に対しての始めの帯電促進用の荷電粒子ビーム照射と次の試料観察用の荷電粒子ビーム照射との間の時間差を、観察試料又は観察試料に発生する欠陥部の状態に応じて設定する設定部と
    を備えることを特徴とする荷電粒子顕微鏡装置。
  2. 前記荷電粒子ビーム照射部は、
    前記観察試料の検査領域の一の照射部位に対する前記荷電粒子ビームの照射間隔が前記設定部によって設定された時間差となるように前記荷電粒子ビームを偏向制御する
    ことを特徴とする請求項1記載の荷電粒子顕微鏡装置。
  3. 前記荷電粒子ビーム照射部は、
    前記観察試料上で前記荷電粒子ビームを走査するための偏向器と、
    前記一の照射部位に対しての始めの帯電促進用の荷電粒子ビーム照射を行っていた前記荷電粒子ビームを、前記時間差の間、前記検査領域の他の照射部位に対する始めの帯電促進用の荷電粒子ビーム照射を行わせるように前記偏向器を作動制御する制御回路と
    を備えることを特徴とする請求項2記載の荷電粒子顕微鏡装置。
  4. 前記荷電粒子ビーム照射部は、
    前記荷電粒子ビームが観察試料に照射されないように荷電粒子ビーム軌道を変えるためのブランキング電極と、
    記一の照射部位に対しての始めの帯電促進用の荷電粒子ビーム照射を行っていた前記荷電粒子ビームを、前記時間差の間、前記荷電粒子ビームが前記観察試料に照射されないように前記ブランキング電極を作動制御する制御回路と
    を備えることを特徴とする請求項2記載の荷電粒子顕微鏡装置。
  5. 前記設定部は、モニタを含み、観察試料に対しての始めの帯電促進用の荷電粒子ビーム照射と次の試料観察用の荷電粒子ビーム照射との間の時間差を設定又は表示する操作画面を当該モニタ画面上に表示する
    ことを特徴とする請求項1記載の荷電粒子顕微鏡装置。
  6. 前記荷電粒子ビーム照射部は、少なくとも二つ以上の荷電粒子ビーム発生器を有し、
    前記観察試料の検査領域の一の照射部位に対しての始めの帯電促進用の荷電粒子ビーム照射と次の試料観察用の荷電粒子ビーム照射とを、それぞれ異なる前記荷電粒子ビーム発生器を用いて行う
    ことを特徴とする請求項1記載の荷電粒子顕微鏡装置。
  7. 前記ステージには、それぞれ異なる前記荷電粒子ビーム発生器の照射位置間で観察試料を移動させるステージ駆動制御系が備えられ、
    前記設定部は、観察試料に対しての始めの帯電促進用の荷電粒子ビーム照射と次の試料観察用の荷電粒子ビーム照射との間の時間差を、前記ステージ駆動制御系のステージ速度により設定する
    ことを特徴とする請求項6記載の荷電粒子顕微鏡装置。
  8. 前記それぞれ異なる前記荷電粒子ビーム発生器が、
    始めの帯電促進用の荷電粒子ビーム照射用の第1の荷電粒子ビーム発生器と、
    次の試料観察用の荷電粒子ビーム照射用の第2の荷電粒子ビーム発生器と
    であり、
    前記荷電粒子ビーム照射部は、さらに
    前記第1の荷電粒子ビーム発生器による荷電粒子ビームの照射と前記第2の荷電粒子ビーム発生器による荷電粒子ビームの照射との間の時間が、前記設定部によって設定された時間差となるように制御する制御回路
    を備えることを特徴とする請求項6記載の荷電粒子顕微鏡装置。
  9. 前記設定部は、モニタを含み、観察試料に対しての始めの帯電促進用の荷電粒子ビーム照射と次の試料観察用の荷電粒子ビーム照射との間の時間差を設定又は表示する操作画面を当該モニタ画面上に表示する
    ことを特徴とする請求項6記載の荷電粒子顕微鏡装置。
  10. 観察試料に対して照射する荷電粒子ビームを制御する荷電粒子ビーム制御方法であって、
    観察試料に対しての始めの帯電促進用の荷電粒子ビーム照射と次の試料観察用の荷電粒子ビーム照射との間の時間差を、観察試料又は観察試料に発生する欠陥部の状態に応じて設定する設定ステップ、
    観察試料の検査領域の一の照射部位に対し、該設定ステップによって設定された時間差に基づいて、始めの帯電促進用の荷電粒子ビーム照射と次の試料観察用の荷電粒子ビーム照射とを行う照射ステップ
    を有することを特徴とする荷電粒子ビーム制御方法。
  11. 前記照射ステップは、前記設定ステップによって設定された時間差に基づいて、前記観察試料の検査領域の一の照射部位に対しての始めの帯電促進用の荷電粒子ビーム照射を行い、前記検査領域の他の照射部位に対しての始めの帯電促進用の荷電粒子ビーム照射を行ってから、当該一の照射部位に対しての次の試料観察用の荷電粒子ビーム照射を行う
    ことを特徴とする請求項10記載の荷電粒子ビーム制御方法。
  12. 前記照射ステップは、前記設定ステップによって設定された時間差に基づいて、前記観察試料の検査領域の一の照射部位に対しての始めの帯電促進用の荷電粒子ビーム照射を行い、荷電粒子ビーム軌道を変えて荷電粒子ビームが観察試料に照射されないようにしてから、当該一の照射部位に対しての次の試料観察用の荷電粒子ビーム照射を行う
    ことを特徴とする請求項10記載の荷電粒子ビーム制御方法。
  13. 前記照射ステップは、前記観察試料の検査領域の一の照射部位に対しての始めの帯電促進用の荷電粒子ビーム照射と次の試料観察用の荷電粒子ビーム照射とを、それぞれ異なる前記荷電粒子ビーム発生器を用いて行う
    ことを特徴とする請求項10記載の荷電粒子ビーム制御方法。
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