JP4914604B2 - 電子線検査装置を用いたパターン欠陥検査方法及びそのシステム、並びに写像投影型又はマルチビーム型電子線検査装置 - Google Patents

電子線検査装置を用いたパターン欠陥検査方法及びそのシステム、並びに写像投影型又はマルチビーム型電子線検査装置 Download PDF

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Description

本発明は、検査対象物に面状電子ビームを照射してミラー電子を検出する写像投影型(ミラープロジェクション(MPJ:Mirror Electron Projection)型(2次電子プロジェクション(SEPJ:Secondary Electron Projection)型も含む))又はマルチビーム型電子線検査装置並びにこれら電子線検査装置を用いたパターン欠陥検査方法及びそのシステムに関する。
半導体ウエハの電子線式検査装置において、スループット向上の切り札として、点状の電子ビームを照射する走査型に代わり、面状の電子ビームを照射する写像投影型の電子線式検査装置が、特開2003−202217号公報(特許文献1)、「長谷川ら、“ミラー電子を用いたBE式ウエハ検査技術の開発”,LSIテスティングシンポジウム, 2004」(非特許文献1)、「村上ら,“写像投影型電子線欠陥検査装置の開発”,LSIテスティングシンポジウム, pp.85-87, 2004」(非特許文献2)、「Nagahama et al, 的nspection performances of the electron beam inspection system based on projection electron microscopy pp.921-928, SPIE Vol.5375, 2004」(非特許文献3)、「Satake et al, 摘lectron beam inspection system for semiconductor wafer based on projection electron microscopy pp.1125-1134, SPIE Vo.5375, 2004」(非特許文献4)、及び特開2004−363085号公報(特許文献2)において知られている。
特許文献1には、被検査対象物の表面に電子ビームを減速させる電界を形成し、該減速電界により被検査対象物の表面に到達し得ないエネルギーの成分を含む、一定の面積を持った面状の電子ビームを被検査対象物の表面の極近傍で反射させて結像レンズにより結像し、被検査対象物の表面の複数の領域の画像を取得して画像記憶部に記憶し、該記憶させた複数の領域の画像同士を比較して領域内の欠陥の有無および欠陥の位置を検出する欠陥検査装置が記載されている。
また、特許文献2には、電子を発生させて所望の倍率で結像してクロスオーバーを作り、所望の断面形状で前記基板に照射する電子照射手段と、前記基板に照射される電子と前記基板を保持するステージとのうちの少なくとも一方を移動させて基板上の被荷電粒子照射領域を相対移動させる手段と、前記基板の表面の情報を得た電子を検出する検出器と、該検出器で検出された基板表面の情報に基づいて被検査ダイの検出画像を取得する手段と、該被検査ダイの検出画像の比較基準となる参照用ダイの画像を取得する手段と、前記被検査ダイの画像と前記参照用ダイの画像とを比較する比較手段とを備えた検査装置が記載されている。
特開2003−202217号公報 特開2004−363085号公報 「長谷川ら、"ミラー電子を用いたBE式ウエハ検査技術の開発",LSIテスティングシンポジウム, 2004」 「村上ら,"写像投影型電子線欠陥検査装置の開発",LSIテスティングシンポジウム, pp.85-87, 2004」 「Nagahama et al, 的nspection performances of the electron beam inspection system based on projection electron microscopy pp.921-928, SPIE Vol.5375, 2004」 「Satake et al, 摘lectron beam inspection system for semiconductor wafer based on projection electron microscopy pp.1125-1134, SPIE Vo.5375, 2004」
しかしながら、上記特許文献1、2並びに非特許文献1〜4の何れにも、面状の電子ビームを照射し、ミラー電子を検出するミラープロジェクション(MPJ(Mirror Projection))型電子線式検査技術において、条件出し技術については十分考慮されていなかった。
本発明の目的は、上記課題を解決すべく、条件出しができるようにした写像投影型(MPJ型(SEPJ)型も含む))又はマルチビーム型電子線検査装置並びにこれら電子線検査装置を用いたパターン欠陥検査方法及びそのシステムを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、条件出し用電子線検査装置を用いて、欠陥検査用写像投影型又はマルチビーム型電子線検査装置における回路パターンが形成された欠陥検査用試料に対する少なくとも帯電電子ビームの照射条件であるプリチャージ条件を決める条件出し過程と、欠陥検査用写像投影型又はマルチビーム型電子線検査装置を用いて、前記条件出し過程において決められたプリチャージ条件で帯電用電子ビームを前記欠陥検査用試料上の検査領域に照射して該検査領域を帯電させて該検査領域近傍に電位分布を形成する帯電ステップと、該帯電ステップにより電位分布が形成された検査領域に写像投影又はマルチの電子ビームを照射することにより前記試料の表面乃至近傍から発生した2次電子又は反射電子を複数の検出器で検出してミラー画像に変換する検出ステップと、該検出ステップにおいて変換されたミラー画像を処理することにより欠陥を検出する欠陥検出ステップとを有する欠陥検査過程とを有するパターン欠陥検査方法であって、前記条件出し過程は、帯電電子ビームを、正常な回路パターンを有する条件出し用試料上の条件出し用領域に照射して帯電させて条件出し用領域近傍に電気的欠陥部を電気的正常部に対して相対的に正又は負に帯電させるような電位分布を形成する帯電ステップと、該帯電ステップで電位分布が形成された条件出し用領域に条件出し用電子ビームを照射することにより前記試料の表面乃至近傍から発生した2次電子又は反射電子を検出器で検出してミラー画像に変換して前記条件出し用領域のミラー画像のコントラストを算出する検出ステップと、その後前記条件出し用領域を除電する除電ステップとを、前記帯電ステップにおける前記帯電電子ビームの照射条件を変えながら複数回繰り返し、前記検出ステップから逐次変換されたミラー画像に基づき前記ミラー画像のコントラストの最適性を評価して、前記欠陥検査過程における少なくとも前記プリチャージ条件を決め、前記欠陥検出ステップは、合焦点位置が異なる前記複数の検出器によって前記試料の表面乃至近傍から発生した2次電子又は反射電子を検出し、該検出した複数の信号を合焦点位置が異なる複数のミラー画像に変換し、該変換した合焦点位置が異なる複数のミラー画像を用いて前記欠陥を検出する電子線検査装置を用いたパターン欠陥検査方法とした。
また、上記目的を達成するために、本発明は、条件出し用電子線検査装置を用いて、欠陥検査用写像投影型又はマルチビーム型電子線検査装置における回路パターンが形成された欠陥検査用試料に対する少なくとも帯電電子ビームの照射条件であるプリチャージ条件を決める条件出し過程と、欠陥検査用写像投影型又はマルチビーム型電子線検査装置を用いて、前記条件出し過程において決められたプリチャージ条件で帯電用電子ビームを前記試料上の検査領域に照射して該検査領域を帯電させて該検査領域近傍に電位分布を形成する帯電ステップと、該帯電ステップにより電位分布が形成された検査領域に写像投影又はマルチの電子ビームを照射することにより前記試料の表面乃至近傍から発生した2次電子又は反射電子を検出器で検出してミラー画像に変換する検出ステップと、該検出ステップにおいて変換されたミラー画像を処理することにより欠陥を検出する欠陥検出ステップとを有する欠陥検査過程とを有するパターン欠陥検査方法であって、前記条件出し過程は、帯電電子ビームを、電気的欠陥部を有する条件出し用試料上の欠陥部に照射して帯電させて欠陥部近傍に前記電気的欠陥部を電気的正常部に対して相対的に正又は負に帯電させて電位分布を形成する帯電ステップと、該帯電ステップで前記電位分布が形成された欠陥部に条件出し用電子ビームを照射することにより前記試料の表面乃至近傍から発生した2次電子又は反射電子を検出器で検出してミラー画像に変換して前記条件出し用領域のミラー画像のコントラストを算出する検出ステップと、その後前記条件出し用領域を除電する除電ステップとを前記帯電ステップにおける前記帯電電子ビームの照射条件を変えながら複数回繰り返し、前記検出ステップから逐次変換されたミラー画像の欠陥部の検出性能を基に前記ミラー画像のコントラストの最適性を評価して、前記欠陥検査過程における少なくとも前記プリチャージ条件を決め、前記欠陥検出ステップは、合焦点位置が異なる前記複数の検出器によって前記試料の表面乃至近傍から発生した2次電子又は反射電子を検出し、該検出した複数の信号を合焦点位置が異なる複数のミラー画像に変換し、該変換した合焦点位置が異なる複数のミラー画像を用いて前記欠陥を検出する電子線検査装置を用いたパターン欠陥検査方法とした。
また、上記目的を達成するために、本発明は、欠陥検査用写像投影型又はマルチビーム型電子線検査装置を用いて、試料上の検査領域を位置決めするアライメントステップと、該アライメントステップで位置決めされた試料上の検査領域に帯電用電子ビームを照射して該検査領域を帯電させて該検査領域近傍に電位分布を形成する帯電ステップと、該帯電ステップにより電位分布が形成された前記検査領域に前記検査領域に写像投影又はマルチの電子ビームを照射することにより前記試料の表面乃至近傍から発生した2次電子又は反射電子を検出器の検出面を前記試料の表面に対してデフォーカスした状態で検出してミラー画像に変換する検出ステップと、該検出ステップにおいて変換されたミラー画像を処理することにより欠陥を検出する欠陥検出ステップとを有する電子線検査装置を用いたパターン欠陥検査方法であって、前記アライメントステップは、前記試料上に形成された粗位置決め用パターンの画像を光学式顕微鏡により低倍で検出し、該検出された粗位置決め用パターンの画像を基に粗位置決め用パターンの位置を測定する測定ステップと、該測定ステップで測定された粗位置決め用パターンの位置を基に精位置決め用パターンの位置を算出する算出ステップと、該算出ステップで算出された精位置決め用パターンの位置に前記帯電電子ビームを照射して前記精位置決め用パターン近傍を帯電させて該精位置決め用パターン近傍に電気的欠陥部を電気的正常部に対して相対的に正又は負に帯電させるような電位分布を形成する帯電ステップと、該帯電ステップにより前記電位分布が形成された精位置決め用パターンに前記写像投影又はマルチの電子ビームを照射することにより前記試料の表面乃至近傍から発生した2次電子又は反射電子を検出器の検出面を前記試料の表面に合わせた状態で検出して高倍の精位置決め用パターンのミラー画像に変換する検出ステップと、該検出ステップで変換された高倍の精位置決め用パターンのミラー画像に対応する予め登録しておいた基準位置座標を持った辞書パターンとを照合することにより精位置決め用パターンの位置座標を取得する取得ステップと、該取得ステップで取得された精位置決め用パターンの位置座標に基づいて前記検査領域の位置座標を補正して該検査領域を位置決めする補正ステップとを含む電子線検査装置を用いたパターン欠陥検査方法とした。
また、上記目的を達成するために、本発明は、欠陥検査用写像投影型又はマルチビーム型電子線検査装置を用いて、回路パターンが形成された試料上において設定された欠陥検査用検査領域内の欠陥を検査する電子線検査装置を用いたパターン欠陥検査方法であって、
前記欠陥検査用検査領域の設定は、前記試料上に写像投影又はマルチの電子ビームを照射することにより試料の表面から放出される2次電子又は反射電子を検出器で検出して第一のミラー画像を形成して操作画面に表示し、該表示された操作画面上で検査領域を予備検査領域として設定して記憶し、さらに前記検査領域に除電ビームを照射して除電する予備検査領域設定ステップと、その後、前記検査領域に帯電電子ビームを照射して前記検査領域を帯電させて電気的欠陥部を電気的正常部に対して相対的に正又は負に帯電させるような電位分布を形成し、該形成された検査領域に写像投影又はマルチの電子ビームを照射して試料の表面乃至近傍から発生した2次電子又は反射電子を検出器で検出して第二のミラー画像を形成して該第二のミラー画像を前記操作画面に前記予備検査領域と共に表示して該第二のミラー画像において検出光量の低い領域が除外されるように検査領域の修正を行い、該修正した検査領域を欠陥検査用検査領域として設定して記憶する欠陥検出用検査領域設定ステップとを有する電子線検査装置を用いたパターン欠陥検査方法とした。
また、上記目的を達成するために、本発明は、回路パターンが形成された試料上の検査領域に帯電用電子ビームを照射して帯電させて前記検査領域近傍に電位分布を生じせしめる帯電発生手段と、前記近傍に電位分布が形成された検出領域に写像投影又はマルチの電子ビームを照射する電子ビーム照射手段と、前記試料の表面乃至近傍から発生した2次電子又は反射電子を検出する検出手段と、該検出手段で検出したミラー画像を処理して欠陥を検出する欠陥検出手段とを備えたパターン欠陥検査装置であって、予め、前記帯電発生手段によって帯電電子ビームの照射条件を変えながら前記検査領域に照射して帯電させて前記検査領域の近傍に前記検査領域内の電気的欠陥部を電気的正常部に対して相対的に正又は負に帯電させるような電界分布を形成し、さらに該電界分布が形成された検査領域に前記電子ビーム照射手段によって写像投影又はマルチの電子ビームを照射した際、前記検出手段によって検出された前記検査領域のミラー画像のコントラストに基づき欠陥検査時における帯電電子ビームの照射条件を最適化する照射条件最適化手段を備え、前記検出手段は、合焦点位置が異なる複数の検出器を備え、該複数の検出器によって表面乃至近傍から発生した2次電子又は反射電子を検出し、該検出した複数の信号を合焦点位置が異なる複数のミラー画像に変換し、該変換した合焦点位置が異なる複数のミラー画像を用いて前記欠陥を検出するパターン欠陥検査装置とした。
また、上記目的を達成するために、本発明は、欠陥検査用写像投影型又はマルチビーム型電子線検査装置における回路パターンが形成された欠陥検査用試料に対する少なくとも帯電電子ビームの照射条件であるプリチャージ条件を決める条件出し用電子線検査装置と、 該条件出し用電子線検査装置において決められたプリチャージ条件で帯電用電子ビームを前記欠陥検査用試料上の検査領域に照射して該検査領域を帯電させて該検査領域近傍に電位分布を形成する帯電装置と、該帯電装置により電位分布が形成された検査領域に写像投影又はマルチの電子ビームを照射することにより前記試料の表面乃至近傍から発生した2次電子又は反射電子を複数の検出器で検出してミラー画像に変換する電子線照射及び検出光学系と、該電子線照射及び検出光学系において変換されたミラー画像を処理することにより欠陥を検出する画像処理部とを有する欠陥検査用写像投影型又はマルチビーム型電子線検査装置とを備え、前記条件出し用電子線検査装置は、帯電装置において照射条件を変えながら帯電電子ビームを逐次条件出し用領域に照射して逐次該条件出し用領域内の電気的欠陥部を電気的正常部に対して相対的に正又は負に帯電させるような電位分布を形成し、該逐次電位分布が形成された条件出し用領域に、条件出し用電子ビームを前記電子線照射及び検出光学系により照射することにより前記試料の表面乃至近傍から発生した2次電子又は反射電子を複数の検出器で検出してミラー画像に変換して前記条件出し用領域のミラー画像のコントラストを算出することを繰り返し、該逐次変換されたミラー画像に基づき該ミラー画像のコントラストの最適性を評価して、前記欠陥検査用写像投影型又はマルチビーム型電子線検査装置における少なくとも前記プリチャージ条件を決める手段を備え、
前記電子線照射及び検出光学系は、合焦点位置が異なる前記複数の検出器によって前記試料の表面乃至近傍から発生した2次電子又は反射電子を検出し、該検出した複数の信号を合焦点位置が異なる複数のミラー画像に変換し、該変換した合焦点位置が異なる複数のミラー画像を用いて前記欠陥を検出する電子線検査装置を用いたパターン欠陥検査システムとした。
また、上記目的を達成するために、本発明は、欠陥検査用写像投影型又はマルチビーム型電子線検査装置における回路パターンが形成された欠陥検査用試料に対する少なくとも帯電電子ビームの照射条件であるプリチャージ条件を決める条件出し用電子線検査装置と、 該条件出し用電子線検査装置において決められたプリチャージ条件で帯電用電子ビームを前記欠陥検査用試料上の検査領域に照射して該検査領域を帯電させて該検査領域近傍に電位分布を形成する帯電装置と、該帯電装置により電位分布が形成された検査領域に写像投影又はマルチの電子ビームを照射することにより前記試料の表面乃至近傍から発生した2次電子又は反射電子を検出器で検出してミラー画像に変換する電子線照射及び検出光学系と、該電子線照射及び検出光学系において変換されたミラー画像を処理することにより欠陥を検出する画像処理部とを有する欠陥検査用写像投影型又はマルチビーム型電子線検査装置とを備え、前記条件出し用電子線検査装置は、帯電装置において照射条件を変えながら帯電電子ビームを逐次電気的な欠陥部を含む領域に照射して逐次該領域内の前記電気的欠陥部を前記領域内の電気的正常部に対して相対的に正又は負に帯電させるような電位分布を形成し、該逐次電位分布が形成された欠陥部に、条件出し用電子ビームを電子線照射及び検出光学系により照射することにより前記試料の表面乃至近傍から発生した2次電子又は反射電子を検出器で検出してミラー画像に変換して前記帯電電子ビームを照射した領域のミラー画像のコントラストを算出することを繰り返し、該逐次変換されたミラー画像のコントラストによる欠陥部の検出性能を基に最適性を評価して、前記欠陥検査用写像投影型又はマルチビーム型電子線検査装置における少なくとも前記プリチャージ条件を決める手段を備え、前記電子線照射及び検出光学系は、合焦点位置が異なる前記複数の検出器によって表面乃至近傍から発生した2次電子又は反射電子を複数の合焦点位置による複数の信号を検出し、該検出した複数の信号を合焦点位置が異なる複数のミラー画像に変換し、該変換した合焦点位置が異なる複数のミラー画像を用いて前記欠陥を検出する電子線検査装置を用いたパターン欠陥検査システムとした。
また、上記目的を達成するために、本発明は、試料を載置して移動するステージと、帯電用電子ビームを試料上に照射して検査領域を帯電させて該検査領域近傍に電気的欠陥部を電気的正常部に対して相対的に正又は負に帯電させるような電位分布を形成するための面状に広がった電子放出面を有する電子源と該電子源から発射された電子のエネルギを制御する制御電極とを備えた帯電装置と、該帯電装置により電位分布が形成された検査領域に写像投影又はマルチの電子ビームを照射することにより前記試料の表面乃至近傍から発生した2次電子又は反射電子を複数の合焦点位置ごとの信号を検出器で検出して複数のミラー画像に変換する電子線照射及び検出光学系と、該電子線照射及び検出光学系において変換された複数のミラー画像を処理することにより欠陥を検出する画像処理部と、除電ビームを試料上に照射して除電する除電装置とを備えたことを特徴する写像投影型又はマルチビーム型電子線検査装置とした。
本発明によれば、写像投影型又はマルチビーム型電子線検査装置における最適なプリチャージ条件やその他ミラー画像としての検出条件を設定でき、半導体ウエハ(試料)上に存在する欠陥をミラー画像に基づいて高速に検査することが可能となる。
本発明に係る検査条件出しを含めた電子線式パターン欠陥検査方法及びそのシステムの実施の形態について図面を用いて説明する。
[第1の実施の形態]
本発明に係る条件出しを含めた写像投影型又はマルチビーム型電子線式パターン欠陥検査方法及びそのシステム構成の第1の実施の形態について図1を用いて説明する。
第1の実施の形態は、図1(a)に示すように、欠陥位置情報を取得するSEM1020と、条件出しする条件出し用写像投影型(ミラープロジェクション(MPJ:Mirror Electron Projection)型(2次電子プロジェクション(SEPJ:Secondary Electron Projection)型も含む))又はマルチビーム型検査機1010と、複数のインラインの写像投影型(MPJ型(SEPJ型も含む))又はマルチビーム型検査機1000a〜1000cと、これらを接続するネットワーク1030とで構成される。なお、複数のインラインの検査機1000a〜1000cは半導体製造ラインの中に組み込まれて設置させることになる。また、条件出し用写像投影型又はマルチビーム型検査機1010としては、複数のインラインの検査機1000a〜1000cの何れかを用いても良い。その結果、図1(b)に示すように、欠陥位置情報はSEM1020によって取得され(S100)、条件出しは写像投影型又はマルチビーム型検査機1010で行われ(S200)、該条件出しに基づいて各写像投影型又はマルチビーム型検査機1000a〜1000cで欠陥検査が実行される(S300)。これらSEM1020、及び各種検査機1010、1000a〜1000cについては詳しく後述する。また、欠陥位置情報取得処理S100、条件出し処理S200、及び欠陥検査処理S300についても詳しく後述する。
[第2の実施の形態]
本発明に係る条件出しを含めた写像投影型又はマルチビーム型の電子線式パターン欠陥検査方法及びそのシステム構成の第2の実施の形態について図2を用いて説明する。
第2の実施の形態は、図2(a)に示すように、欠陥位置情報を取得し、条件出しするMSEM兼用のSEM1020と、複数のインラインの写像投影型(MPJ型(SEPJ型も含む))又はマルチビーム型検査機1000a〜1000cと、これらを接続するネットワーク1030とで構成される。なお、複数のインラインの写像投影型又はマルチビーム型検査機1000a〜1000cは半導体製造ラインの中に組み込まれて設置させることになる。また、条件出し検査機1020としては、SEM1020におけるMSEM機能が使用される。その結果、図2(b)に示すように、欠陥位置情報はSEM1020によって取得され(S100)、条件出しはSEM1020におけるMSEM機能で行われ(S400)、該条件出しに基づいて各インラインの写像投影型又はマルチビーム型検査機1000a〜1000cで欠陥検査が実行される(S300)。これらMSEM兼用のSEM1020、及び各写像投影型又はマルチビーム型検査機1000a〜1000cについては詳しく後述する。また、欠陥位置情報取得処理S100、条件出し処理S400、及び欠陥検査処理S300についても詳しく後述する。
[第1の実施例]
次に、本発明に係る欠陥検査及び条件出しに用いる電子線式検査装置(検査機)1000、1010の第1の実施例である写像投影型(MPJ型(SEPJ型も含む))検査機(電子線式検査装置)10aについて図3及び図4を用いて説明する。MPJ型電子線式検査装置は面状電子線(面状の電子ビーム)を照射する写像投影によるミラー電子を検出する方式であり、SEPJ型電子線式検査装置は面状電子線(面状の電子ビーム)を照射する写像投影による2次電子を検出する方式である。図3は、本発明に係る電子線式検査装置の第1の実施例の構成を示す。第1の実施例は、大別して電子照射光学系11と、試料室12と、電子結像光学系13と、画像処理部14と、各種制御部(照射系偏向器105と結像系偏向器110とを制御する走査制御部151、対物レンズ106と焦点補正コイル1(119)と焦点補正コイル2(120)とを制御する焦点位置制御部152、ステージ108を制御するステージ制御部153、及び電源(電界発生手段)109を制御する電位制御部154を有する。)15と、各種制御部15及び画像処理部14等の全体を制御する全体制御部16とから構成される。
電子照射光学系11は、電子源101と、コンデンサレンズ102、121と、絞り103と、ビームセパレータ104と、照射系偏向器105と、焦点補正コイル1(119)と、対物レンズ106とを備え、試料の検出領域に写像投影(面状)電子ビーム310を照射するように構成される。
電子結像光学系13は、結像系偏向器110と、焦点補正コイル2(120)と、結像レンズ111と、コントラストアパーチャ112と、拡大レンズ113と、試料107の検出領域の表面乃至近傍からの2次電子又は反射電子による電子線像を検出する検出器(蛍光板114、光ファイバー束115及びTDI等の1次元又は2次元のCCD等のラインセンサ部116から構成される。)200とを備えて構成される。
試料室12内には、試料107を載置し、ステージ制御部153によって少なくともX軸方向及びY軸方向に制御される移動ステージ108と、電子ビームを試料(検査対象物)107の表面付近から引き戻すような電界を発生させる電界発生手段であり、電位制御部154によって負の電位が制御される電源109と、試料107の表面高さを光学的に検出する光学式高さ検出センサ117が設けられて構成される。
更に、試料室12には、試料107の検出領域に主電子ビームを照射して試料の表面乃至近傍から2次電子又は反射電子を検出して、欠陥検査用の画像及びプリチャージの最適性の評価指標を算出するための画像を検出する前に、試料107に帯電用電子ビーム(面状の電子ビーム)を照射して検出領域を正又は負に帯電させて該検出領域近傍に電位分布を形成し、上記検査用のミラー画像及び上記最適性の評価指標を算出するためのミラー画像を検出した後、試料107の検出領域に除電用イオンシャワー又は電子シャワーを照射することによって上記検出領域を除電する帯電・除電制御装置131を設ける。帯電・除電制御装置131は、図4(a)に示すように、帯電用電子ビームを試料107の表面に照射して正又は負に帯電させる帯電装置1310と、除電用荷電粒子ビームシャワーを照射して除電させる除電装置1320とを備えて構成される。帯電装置1310は、電源1312が接続されることによって、大電流の電子ビームを、ある程度の広さを持った面状の電子源(カーボンナノチューブを束ねたもの、又はタングステンフィラメント熱電子線源など)1311から放出し、電源1313が接続された引き出し電極1314により電子を引き出し、電源109が接続された制御電極1091を制御することにより、図4(b)に示すように、試料表面に入射する電子のエネルギーにおいて、2次電子放出効率が1.0より大きくなるe1に設定することで試料の表面を正に帯電するように構成され、2次電子放出効率が1.0より小さくなるe0に設定することで試料の表面を負に帯電するように構成される。除電装置1320は、例えば、高圧電源1322が接続された電極針1321と接地されたグランド板1323とを備えて構成され、個々の電流値を制御することにより、プラス及びマイナスのイオンの生成量を個別に調整できるように構成される。また、除電装置としては、帯電装置1310を兼用して制御電極1091を制御して2次電子放出効率を帯電の場合と逆にすることにより除電をすることも可能である。
このように帯電装置1310により検出領域に帯電用電子ビームを照射し、検出領域における電気的欠陥部を正常部に対して相対的に正又は負に帯電させ、該電気的欠陥部近傍での試料表面上の等電位面の形状を正常部と異ならしめることが可能となる。この結果、ミラー電子像中で、電気的欠陥部が顕在化される。また、除電装置1320により帯電した領域にイオンシャワーを照射することによって除電することが可能となる。また、帯電装置1310により帯電した領域に電子シャワーを照射して除電をすることも可能である。このように荷電粒子ビームシャワーを照射することにより、除電することが可能である。
画像処理部14は、フォーカスマップ作成時および検査実行時において、光学式高さ検出センサ117で検出された試料表面の高さを基準にして合焦用のセンサ部(200内に設置される。)で検出される電子像信号に基づいて合焦測度を測定する合焦測度算出部141と、該測定された合焦測度に基づいて結像光学系(電子結像光学系)13に関し対物レンズ等による面状電子ビームの収束面と共役な共焦点面(合焦点面)の高さを算出し、該算出された共焦点面の高さを基に、検査対象物の検査領域の合焦検査画像をセンサ部200で検出するように対物レンズの焦点位置を算出して全体制御部16に出力する焦点位置算出部142と、センサ部200によって検査対象物から検出される検査画像信号(検査ミラー画像信号)を記憶する画像メモリ143と、該検査画像信号と比較される例えば試料上で繰返される異なるダイから得られる参照画像信号を記憶する画像メモリ144と、検査画像信号と欠陥が存在しない参照画像信号(しきい値画像信号でもよい。)と比較して欠陥又は欠陥候補を検出する欠陥判定部145とを備えて構成される。
全体制御部16は、GUI等を表示するデイスプレイ162、及びフォーカスマップや検査対象のレイアウト等のデータを記憶する記憶装置163を接続し、GUI等による条件出し用領域設定部165、GUI等を用いた帯電用電子ビーム照射条件設定部166、CPU等による最適性評価部167、電子照射光学系11及び電子結像光学系13による条件出し時の電子ビームの照射・検出条件をレシピ調整用条件として設定し、欠陥検査時の電子ビームの照射・検出条件を検査用条件として設定するレシピ調整用条件及び検査用条件の設定部168、並びにGUI等による検査領域設定部169を有して構成される。なお、条件出しについてMSEMを用いて行う場合及び条件出し用以外の検査機においては、条件出し用領域設定部165、帯電用電子ビーム照射条件設定部166、最適性評価部167、及びレシピ調整用条件の設定部は、必ずしも必要としない。本発明の特徴とするMPJ型電子線式検査装置における条件出しについての具体的な説明は後述する。
まず、電子照射光学系11について具体的に説明する。加速電源(図示せず)により負の高電位が与えられている電子源101から放出された加速電子ビームは、コンデンサレンズ102、121によって収束されると共に、矩形開口を有する絞り103によって絞られる。電子源1には、Zr/O/W型のショットキー電子源を用いた。該電子源を用いると、大電流ビーム(例えば、1.5μA)で、かつエネルギー幅が1.5eVの均一な写像投影である面状電子ビームを安定にできる。そして、ビームセパレータ104は、電子源101からの入射電子ビームと試料(検査対象物)107からのミラー電子ビームの光路を分離するためのものである。コンデンサレンズ102、121は、クロスオーバを対物レンズ106の前焦点面に形成する。また、対物レンズ106によって試料107の表面上に絞り103の像を形成するように絞りやレンズの配置を最適化してある。
これにより、試料107の表面に垂直な方向を向き、各電子同士の軌道がほぼ平行に揃ったビームで、かつ絞り103の開口形状に整形された面状の電子ビーム310が試料107の表面に向って形成されることになる。絞り103上での矩形絞り開口の大きさは、例えば100μm角であり、対物レンズ106によってこれを例えば1/2程度に縮小し、試料107の表面上では例えば50μm角程度の面状電子ビーム310が得られるように構成した。この面状電子ビーム310は、走査制御部151によって制御される照射系偏向器105によって試料107の表面上の任意の位置に移動(または走査)され得る。
対物レンズ106の前焦点面とクロスオーバ位置を完全に一致できなくてもある許容範囲内であれば問題はない。また、クロスオーバの大きさも理想的にはゼロであるが、実際には電子銃やコンデンサレンズの収差により有限の大きさを持っている。この大きさもある許容範囲であれば問題はない。このクロスオーバの位置を正確に制御し、しかも電子銃101やコンデンサレンズ102、121の収差を十分に低減させた電子照射光学系11では、試料入射角の拡がりはミラー電子による試料表面の拡大像の分解能を決める要因の一つであり、次の(1)式で表される。
r0=β・Zm (1)
ここで、r0は入射角の拡がりで決まる分解能、βは最大入射半角、Zmは電子を引き戻す電界が生じている距離である。
本実施例では、βは0.25mrad、Zmは5mmである。これを(1)式に代入すると、r0は0.3nmとなり、本実施例では分解能に影響を与えないことがわかる。従って、ビーム電流は必要に応じてもっと増やすことが可能である。なお、分解能が30nm程度でも半導体ウエハの欠陥検出には十分と考えられるので、Zmが5mmとすれば、βは2.4mradまで許容できることになる。この場合は、対物レンズ106の前焦点面クロスオーバとの位置ずれやクロスオーバの大きさにはかなり余裕が生じる。
前焦点面でのビーム開き半角をαとし、対物レンズ106の焦点距離をf、クロスオーバの位置ずれをΔf、面状電子ビーム310の半径をXとすれば、次の(2)式及び(3)式が成り立つ。
Δf=f・β/α (2)
α=X/(2f) (3)
(2)式及び(3)式から、例えば対物レンズ106の焦点距離fが10mmで面状ビーム310の大きさXを40μmとしたときは、クロスオーバの位置ずれΔfが10mm程度ずれても問題ない。これを前焦点面でのビーム直径に換算すると約40μmとなる。いずれにしろ、写像投影電子ビームのクロスオーバを対物レンズ106の前焦点面の近傍に配置させることで十分な分解能が得られることが分かる。
次に、ビームセパレータ104について説明する。ビームセパラレータ104は、電子源101から放出された写像投影電子ビームを試料1007の方向に偏向し、一方、試料107から引き戻された2次電子又はミラー電子は電子源101の方向ではなく結像レンズ111の方向に偏向する。このような作用の偏向器には磁場による偏向器が最適である。磁場による偏向作用は電子の入射方向によって偏向作用の方向が異なるからである。また、結像レンズ111の光軸と対物レンズ106の光軸を一直線上に配置した光学系の場合は電場と磁場を直交させて、下からの2次電子又はミラー電子を直進させ、上からの1次電子ビームのみに偏向作用を持たせるExB偏向器を用いる。
試料107及び試料移動ステージ108には、写像投影電子ビームを試料(検査対象物)107の表面付近から引き戻すような電界を発生させる電界発生手段である電源109により、電子源101よりも僅かに高い(絶対値の大きい)負電位を印加する。なお、電源109は、電位制御部154によって負電位が制御されるように構成される。具体的には、電源109により試料107を0.5〜5Vだけ負電位にするのが良い。あまり高い負電位にすると画像の分解能が劣化する。また、あまりに小さい負電位では表面の凹凸や電位等の僅かな変化を極端に強いコントラストとして画像化してしまい、真に必要な欠陥のみを検出することが困難となる。即ち、試料107及び移動ステージ108に印加する電源109は、電子結像光学系13で試料表面から2次電子を検出する場合には試料表面からたたき出された2次電子を効率よく収集できるように電界をかけて上方に2次電子を吸い上げるためである。また、上記電源109は、電子結像光学系13で試料表面から反射するミラー電子を検出する場合には、試料表面ぎりぎりで照射ビームの電子が戻ってくる程度の電界をかけるためである。
以上説明したように、ビームセパレータ104により偏向された写像投影電子ビームは、対物レンズ106により試料(検査対象物)107の表面に垂直な方向に揃った面状の写像投影電子ビーム310が形成される。そして、試料107には、写像投影電子ビームの加速電圧とほぼ等しいか、僅かに高い負の電位が電源(電界発生手段)109によって印加され、試料107の表面に形成された回路パターン形状や帯電の状態を反映した電界が形成されている。
従って、試料(検査対象物)107の表面に垂直に向けられた面状の写像投影電子ビーム310の大部分は、上記負電位によって試料107の手前で減速されて試料107の表面の電界によって上方に引き戻され、試料107の回路パターン情報を反映した方向や強度を持って上昇していくことになる。このように引き戻された2次電子又はミラー電子は、対物レンズ106により焦点を結び、ビームセパレータ104により結像系偏向器110及び結像レンズ111の方向に偏向される。そして結像レンズ111により試料107の表面の状態を2次電子線像またはミラー電子線像として結像面112に結像させる。
このように結像させた電子線像を拡大レンズ113によって蛍光板114上に拡大投影させることによって、試料(検査対象物)107の表面の回路パターンや帯電状態を反映した蛍光像(顕微鏡像)を得ることができる。
そして、上記電子線像のコントラストと分解能を向上させるために、クロスオーバ面にコントラストアパーチャ112を挿入して構成される。このコントラストアパーチャ112は、試料107の表面電場で引き戻されたときに結像されない電子を取り除くため、蛍光板114は高解像度で、高コントラストの欠陥の顕微鏡像が得られることになる。
一方、半導体の微細化の進展に伴って、微細パターンにおいて1V程度の帯電電位の違いを欠陥として検出することが必要となってくる。そのため、本発明において用いる電子ビームのエネルギー幅は2eV以下であることが望ましい。なお、上述したように、電子源101としてZr/O/W型のショットキー電子源を用いた場合には、エネルギー幅が1.5eVであるので問題はない。もっとエネルギー幅の大きい電子源を用いた場合には、電子ビームの光路上にエネルギーフィルタを設け、電子源から電子が放出されてから最終的に画像が形成されるまでの間に電子のエネルギー幅を2eV以下にする必要がある。エネルギーフィルタは電子源101から試料107の間に設けることが望ましいが、試料107からの2次電子又はミラー電子に対してエネルギーフィルタリングを実施しても同様な効果が得られる。
ミラー電子を検出する場合は、写像投影電子ビームが試料107に衝突することはない。従って、原則的には試料107の表面に絶縁膜が存在していても表面に帯電することはない。このように帯電させない状態で検査を実施すれば、検出できる欠陥は立体形状欠陥(形状が正常部と異なっているもの)となる。また、ショートや短絡などの電気的欠陥をミラー像として顕在化させるために、検査用の画像を検出する前に、帯電・除電制御装置131の帯電装置1310により、検査対象に帯電用電子ビーム(帯電用電子線シャワー)を照射し、図5に示すように、検出領域の電気的欠陥部を正常部に対して相対的に正または負に帯電させ、電気的欠陥部近傍での試料表面上の等電位面320の形状は正常部と異ならしめる。この結果、ミラー電子像中で、電気的欠陥部が顕在化される。その後、帯電・除電制御装置131の除電装置1320により除電用荷電粒子シャワーを照射することにより除電されて検査が終了することになる。
即ち、図5は、試料107の最表面付近の等電位面320に垂直入射した面状の写像投影電子ビーム310が電界によって引き戻される様子を模式的に示したものである。試料107の表面に存在する欠陥331、332により等電位面320は欠陥の存在する場所で不均一な形状となる。そのため、垂直入射した電子ビームは垂直方向には引き戻されず、図示のように角度を持って引き戻されて対物レンズ106及び結像レンズ111から構成されるレンズに入射し、結像面112、即ちセンサ部200の蛍光板114上に欠陥331、332の像が集中して明るく結像されることになる。
そこで、欠陥が負帯電欠陥(凸状欠陥)331の場合には、フォーカス位置(合焦点位置)341は試料107の表面の下方に位置し(負方向にシフトし)、このフォーカス位置341から恰もミラー電子が発生するようにある角度を持って引き戻されて結像面112上に結像して凸状欠陥の像が検出されることになる。他方、欠陥が正帯電欠陥(凹状欠陥)332の場合には、フォーカス位置(合焦点位置)342は試料107の表面の上方に位置し(負方向にシフトし)、このフォーカス位置(合焦点位置)342から恰もミラー電子が発生するようにある角度を持って引き戻されて結像面112上に結像して凹状欠陥の像が検出されることになる。このように、負帯電欠陥331にセンサ部200の合焦点位置を合わせた場合、正帯電欠陥332から引き戻されるミラー電子は結像面112に結像されることなく、正常面よりも暗部の像として検出されることになる。逆に、正帯電欠陥332にセンサ部200の合焦点位置を合わせた場合、負帯電欠陥331から引き戻されるミラー電子は結像面に結像されることなく、正常面よりも暗部の像として検出されることになる。また、凸状欠陥や凹状欠陥の大きさに応じて合焦点位置(合焦点面)が変動することになる。
また、センサ部200として、合焦位置が異なる複数のセンサ部を並べて構成することによって、面状電子ビーム310を照射領域に照射した際、試料107の最表面付近の等電位面320から反射するミラー電子による像を、各センサ部1、2、3からほぼ同時に合焦点位置を異ならしめた検査画像1、2、3として検出することができる。検査画像1は、負帯電欠陥(凸状欠陥)331に対して焦点合わせされた画像である。検査画像2は、試料107の表面に対して焦点合わせされた画像である。検査画像3は、正帯電欠陥(凹状欠陥)332に対して焦点合わせされた画像である。このように合焦点位置を異ならしめた検査画像1、2、3が検出されることによって、画像処理部14内の欠陥判定部145においてそれぞれを欠陥のない参照画像と比較することによって、負帯電欠陥331、正帯電欠陥332、及びその他の欠陥を感度よく判定することが可能となる。
次に、焦点位置の算出原理について説明する。試料上の測定点又は合焦位置において、まず光学式高さ検出センサ117で測定して基準高さを求める。そして、全体制御部16は、焦点位置制御部152に対して、該基準高さを基準にして対物レンズ106の焦点位置を互いに異なる複数の高さ(焦点オフセット)に逐次設定する。なお、移動ステージ108にZステージを有する場合には、試料表面を上記基準高さに合わせることも可能である。次に、焦点位置制御部152は、逐次設定された互いに異なる複数の高さに焦点位置を変えて電子照射光学系11により面状の電子ビーム310を上記測定点又は合焦位置に照射し、その時の測定点又は合焦位置から得られる2次電子線像又はミラー電子線像をセンサ部200で検出する。合焦測度算出部(合焦測度測定部)141は、該検出された電子線像信号に基づいて合焦測度を測定し、焦点位置算出部142は、上記測定された合焦測度に基づいてピーク位置で示される結像光学系13に関し、面状電子ビームの収束面と共役な共焦点面の高さ(合焦位置)を算出し、該算出された共焦点面の高さ(合焦位置)に基づいて、試料表面の検査領域の合焦検査画像を上記センサ部200で検出するように焦点補正コイル119及び120を含めて対物レンズ106のフォーカス位置を算出することが可能となる。
[第2の実施例]
次に、本発明に係る欠陥検査及び条件出しに用いる電子線式検査装置(検査機)1000、1010の第2の実施例であるマルチビーム型電子線式検査装置10bについて図6を用いて説明する。マルチビーム型電子線式検査装置はマルチ電子ビーム(複数の点状の電子ビーム)を照射する写像投影による2次電子又は反射電子を検出する方式である。該第2の実施例において、上記第1の実施例と相違する点は、マルチビームを形成する光学系と、マルチビーム125の照射によって試料の表面乃至近傍からの2次電子又は反射電子を検出する検出光学系及び検出器とにある。マルチピームを形成する光学系としては、アパーチャアレイ122とレンズアレイ123とを備えた点である。検出器としては、マルチ検出器126によって構成した点である。なお、図6においては、マルチ検出器126が2次電子を検出する構成を示す。
[第3の実施例]
本発明に係る欠陥位置情報を取得し、条件出しするMSEM兼用のSEM1020についての第3の実施例について図7を用いて説明する。該第3の実施例において、即ち、図3及び図6に示すものと同一の符号のものは同じものとする。なお、絞り103'は、条件出し用電子線ビームスポット128を照射するため、スポット状開口を有して構成される。さらに、試料107からの2次電子又は反射電子を検出器121で検出するように構成される。
MSEMは、SEMにおいて、試料直上で入射ビームの電子の運動エネルギーがほぼ0になるように、試料107上の電極の電位を調節して構成される。
[第4の実施例]
次に、図1(b)に示す本発明に係る写像投影型又はマルチビーム型検査機1010による条件出し処理(S200)、及び写像投影型又はマルチビーム型検査機1000による欠陥検査の処理(S300)である第4の実施例について図8を用いて具体的に説明する。
図8(a)には写像投影型又はマルチビーム型検査機1010によりオフラインで条件出しが行われる処理フローを示す。まず、回路パターンが形成された条件出し用の半導体ウエハ107aが写像投影型又はマルチビーム型検査機1010に投入される(S201)。投入された半導体ウエハ107aはステージ108上で例えばアライメント用マーク(図示せず)をアライメント光学顕微鏡(図示せず)及び電子線顕微鏡により検出してアライメントが行われる(S202)。次に、全体制御部16の条件出し用領域設定部165において例えばCAD情報に基づいて設定された半導体ウエハ107a上の正常の回路パターン部を有する条件出し用領域にステージを移動する(S203)。次に、全体制御部16の帯電用電子ビーム照射条件設定部166で上記条件出し用領域に対する帯電用電子ビームの照射条件(プリチャージ条件)について表示装置162に表示されるGUI画面等を用いて設定する。この際、記憶装置163に記憶された同じ製造プロセスの半導体ウエハの過去に設定された帯電用電子ビームの照射条件を用いても良い。次に、帯電・除電制御装置131の帯電装置1310により、上記設定された照射条件(プリチャージ条件)で帯電用電子ビーム(電子シャワー)を上記条件出し領域に照射して帯電(プリチャージ)させる(S205)。次に、レシピ調整用条件の設定部168で条件出しのために設定された写像投影又はマルチの電子ビームの照射条件(写像投影又はマルチの電子ビーム等の倍率/電流量/サンプリングレート/視野(検査領域)等)で電子照射光学系11から写像投影(面状)電子ビーム310又はマルチ電子ビーム125を上記条件出し領域に照射し(S206)、レシピ調整用条件の設定部168で条件出しのために設定された検出条件(結像位置(フォーカス条件)等)で電子結像光学系13の検出器200から回路パターン部のミラー画像を検出し(S207)、画像処理部14において検出されてA/D変換された回路パターン部のミラー画像信号を基に例えば回路パターン部の特性であるコントラストを算出する。次に、全体制御部16の最適性評価部167において、画像処理部14から得られる回路パターン部の特性であるコントラストの最適性を評価する(S208)。次に、帯電・除電制御装置131の除電装置1320から除電用荷電粒子ビームシャワーを条件出し領域に照射して除電する(S209)。最適性評価S210において回路パターン部の特性であるコントラストの最適性を評価して最適でない場合には、ステップS204に戻り、新たな帯電用電子ビームの照射条件(プリチャージ条件)が設定されて、S204からS210が繰返されることになる。
S210において最適になった場合には、帯電用電子ビームの照射条件が確定し、条件出し用の写像投影型又はマルチビーム型検査機1010の記憶装置163に格納される。なお、この際、回路パターン部の特性であるコントラストに関係するミラー像の検出条件(写像投影又はマルチの電子ビームの照射条件(写像投影又はマルチの電子ビーム等の倍率/電流量/サンプリングレート/視野(検査領域)等)や2次電子又は反射電子の検出条件(結像位置(フォーカス条件)等))も最適性の評価がなされ、決められて記憶装置163に格納されることになる。そして、該条件出し用の写像投影型又はマルチビーム型検査機1010の記憶装置163から、レシピ調整用条件の設定部168で条件出しのために設定されて決められた回路パターン部の特性であるコントラストに関係するミラー像の検出条件(写像投影又はマルチの電子ビームの照射条件及び2次電子又は反射電子の検出条件の情報)、条件出し用領域の情報、並びに確定した帯電用電子ビームの照射条件(プリチャージ条件)の情報等がネットワーク1030を介してインラインの検査機1000a〜1000cに送信して記憶装置163に格納され、回路パターン部の特性であるコントラストに関係する帯電用電子ビームの照射条件及びミラー像の検出条件(写像投影又はマルチの電子ビームの照射条件や2次電子又は反射電子の検出条件等)が設定されることになる。
なお、写像投影又はマルチの電子ビーム等の照射・検出条件において、条件出しする際のレシピ調整用条件は欠陥検査する際の欠陥検査用条件に対して高解像度が得られる条件となる。即ち、レシピ調整用条件は、欠陥検査用条件よりも高解像度(画素サイズを微細に小さくする)が得られるように、写像投影又はマルチの電子ビーム等の倍率/電流量/サンプリングレート/視野等が調整されることになる。また、電子結像光学系13における焦点位置(フォーカス条件)/ミラー位置は、標準試料片でのキャリブレーションによって決定することも可能である。以上により、条件出し用のMPJ検査機1010において、条件出し用の半導体ウエハの種類(製造プロセス単位、ロット単位も含む)に応じた回路パターン部のミラー画像に基づいて、帯電用電子ビームの照射条件及びミラー像の検出条件が設定されたことになる。
図8(b)には、写像投影型又はマルチビーム型検査機1000による欠陥検査の処理フローを示す。まず、回路パターンが形成された欠陥検査用の半導体ウエハ107が写像投影型検査機1000に投入される(S301)。該投入された半導体ウエハ107の種類に応じて条件出しされた帯電用電子ビームの照射条件が設定部166において設定される(S302)。次に、ステージ108上で例えばアライメント用マーク(図示せず)をアライメント光学顕微鏡(図示せず)及び電子線顕微鏡により検出してアライメントが行われる(S303)。次に、全体制御部16の検査領域設定部169において後述するように半導体ウエハ107上の検査領域が設定される(S304)。次に、該設定された半導体ウエハ107上の検査領域の先頭位置にステージを移動し(S305)、検査領域のステージスキャンが開始される(S306)。次に、帯電・除電制御装置131の帯電装置1310により、上記設定された照射条件(プリチャージ条件)で帯電用電子ビーム(電子シャワー)を上記検査領域に照射して帯電(プリチャージ)させる(S307)。次に、検査用条件の設定部168で検査用のために設定された写像投影又はマルチの電子ビームの照射条件(例えば、条件出しより低解像度である。)で電子照射光学系11から写像投影電子ビーム310等を上記検査領域に照射し(S308)、検査用条件の設定部168で検査用のために設定された検出条件で電子結像光学系13の検出器200から検査画像を検出する(S309)。なお、検査用条件の設定部168は、条件出しで、レシピ調整用条件として決められたミラー像の検出条件(写像投影又はマルチの電子ビームの照射条件や2次電子又は反射電子の検出条件等)を基に設定することも可能である。
この際、全体制御部16は、記憶装置163に記憶された対応する試料のフォーカスマップを読み出して上記検査領域に対応する測定点の推定フォーカス位置F(i,j;x,y)を、光学式高さ検出センサ117で測定される基準高さs(i,j;x,y)を基準にして、合焦点探索する焦点オフセットの初期値として焦点位置制御部152に対して設定し、該設定された対物レンズ106の焦点オフセットで電子照射光学系11により面状ビーム310を検査領域の先頭位置に照射し、該検査領域の先頭位置からの2次電子線像又はミラー電子線像をセンサ部200で検出して検査領域の先頭位置でのフォーカス位置(合焦位置)f(i,j;x,y)を測定する。次に、全体制御部16は、ステージ制御部153を介して移動ステージ108を走査方向に移動して写像投影電子ビーム310による検査領域の走査を開始する。全体制御部16は、更に、上記フォーカス位置fのリアルタイム測定に基づいて焦点位置制御部152を介して例えば焦点補正コイル119、120を制御してフォーカス位置の補正を行う。
そして、検査領域の画像が検出されたならば、帯電・除電制御装置131の例えば除電装置1320から除電用荷電粒子ビームシャワーを上記検査領域に照射して除電する(S310)。次いで、画像処理部14において検出されてA/D変換されて画像メモリ143に記憶された検査画像信号と画像メモリ144に記憶された参照画像信号とを欠陥判定部145において比較し、所定のしきい値以上の違いにより欠陥を判定して欠陥を検出し(S311)、これら検査結果の情報が記憶装置163に格納して出力することが可能となる。なお、半導体ウエハ107に対して検査実行中、移動ステージ108を移動させて、試料(ウエハ)107上における検出幅(TDIセンサの長手方向の幅)での検査領域(ダイに対応する領域)毎に、ステップS307〜S311が繰返されることになると共にフォーカス位置の補正が繰り返して実行される。
[第5の実施例]
次に、図1(b)に示す本発明に係る写像投影型又はマルチビーム型検査機1010による条件出しの処理(S200)、及び写像投影型又はマルチビーム型検査機1000による欠陥検査の処理(S300)である第5の実施例について図9を用いて具体的に説明する。図9(a)に示すように、該第5の実施例の条件出しにおいて、第4の実施例の条件出しと相違する点は、投入される条件出し用の半導体ウエハ107aとして、SEM1020において検出されて位置情報が取得された欠陥部を有するものを用い、しかもステップS212において欠陥部の位置情報をSEM1020から取得し、画像検出S207’において欠陥部のミラー画像を検出し、最適性評価S208’において欠陥部の検出性能、例えば顕在化できる濃淡差(差画像)としての欠陥部を検出できる最適性を評価する点にある。第5の実施例によれば、最適性の評価において、欠陥部の検出性能に影響を及ぼす、少なくとも帯電用電子ビームの照射条件であるプリチャージ条件の最適性について評価して決定することが可能である。また、第5の実施例によれば、最適性の評価において、欠陥部の検出性能に影響を及ぼす、他の検出条件(結像位置(フォーカス条件)、写像投影又はマルチの電子ビーム等の倍率/電流量/サンプリングレート/視野等)および画像処理条件(例えば欠陥判定しきい値)の最適性も評価することが可能であるため、例えばSEM1020においてSEM画像を基に事前に検出した欠陥が、写像投影型又はマルチビーム型検査機1000で検出できるように、検査用条件の設定部168において上記検出条件及び画像処理条件を設定することが可能となる。なお、条件出しの際、最適性の評価をするために、欠陥検査をするときに比べて解像度を高めることが必要である。そのため、解像度の点で上記検出条件は異なることになる。
また、図9(b)に示す第5の実施例の欠陥検査は、図8(b)に示す第4の実施例と同様に行われる。
[第6の実施例]
次に、本発明に係る図1(b)及び図2(b)に示す前処理S100としてのSEM1020による欠陥位置情報取得のための処理フローである第6の実施例を図10を用いて説明する。即ち、SEM1020としては、図7に示す構成のSEMを用いるものとする。まず、回路パターンが形成され、欠陥を有する条件出し用の半導体ウエハ107aがSEM1020に投入される(S101)。次に、全体制御部16の帯電用電子ビーム照射条件設定部166で帯電用電子ビームの照射条件が設定される(S102)。次に、上記半導体ウエハに形成されたアライメント用マークを用いてSEMに設けられたアライメント光学顕微鏡(図示せず)によりアライメントを実行する(S103)。次に、検査領域設定部169で上記半導体ウエハのCAD情報や概略欠陥位置情報を基に検査領域を設定する(S104)。次に、全体制御部16は、該設定された検査領域の先頭位置にステージ108を移動し(S105)、試し検査領域のスキャンを開始する(S106)。そして、帯電・除電制御装置131の帯電装置1310により、帯電用電子ビームを試し検査領域に照射して帯電させる(S107)。次に、焦点合せ制御しながら、上記試し検査領域に電子照射光学系11により電子ビーム128を照射し(S108)、検出器121から例えば2次電子を検出して検査画像を検出して画像処理部14の画像メモリ143に入力する(S109)。次に、欠陥判定部145は、上記画像メモリ143に記憶された検査画像信号と画像メモリ144に記憶された参照画像信号とを比較して濃淡差(差画像)を基に欠陥を検出して主制御部16に送信する(S110)。主制御部16は、該欠陥検出信号を基に位置情報を抽出して記憶装置163に記憶する(S111、S112)と共に条件出しを写像投影による検査機1010で行う場合には該検査機1010に送信することになる(S112)。以上により、条件出し半導体ウエハ107aにおける多数の欠陥部が存在する情報及び該多数の欠陥部の位置情報がSEM1020を用いて取得されることになる。
従って、前述したように、条件出し検査機1010、1020において、SEM1020で事前に取得された多数の欠陥部が検出できるように、写像投影型又はマルチビーム型検査機1000における検出条件(プリチャージ条件、フォーカス条件、倍率/電流値/サンプリングレート/視野(検査領域)等)や画像処理条件(例えば欠陥判定しきい値等)を決めて設定することが可能となる。
[第7の実施例]
次に、図2(b)に示す本発明に係るMSEM1020による条件出し処理(S400)、及び写像投影型又はマルチビーム型検査機1000による欠陥検査の処理(S300)である第7の実施例について図11を用いて具体的に説明する。
図11(a)に示すように、該第7の実施例の条件出しにおいて、第5の実施例と相違する点は図7に示すMSEM(SEMにおいて、試料直上で入射ビームの電子の運動エネルギーがほぼ0になるように、条件出し試料107a上の電極の電位を調節して構成される。)を用いる点である。S401〜S405、S409〜S411、S412は、S201〜S205、S209〜S211、S212と同様になり、S406においては電子ビームが欠陥部に照射され、S407において検出器121から欠陥部の画像を検出して画像処理部14に入力し、S408において最適性評価部167が画像処理部14から得られる欠陥部の画像信号に基づいて、欠陥検出性能、即ち顕在化できる濃淡差(差画像)としての欠陥を検出できる最適性を評価し、最適なチャージアップ条件(帯電用電子ビームの照射条件)が決定されてインラインの写像投影型又はマルチビーム型検査機1000にネットワーク1030を介して提供されることになる。
図11(b)に示すインラインの写像投影型又はマルチビーム型検査機1000での欠陥検査については、図8(b)及び図9(b)と同様に実行される。
[第8の実施例]
本発明に係る写像投影型又はマルチビーム型検査機(特にMPJ型(SEPJ型も含む)検査機)におけるアライメントについての第8の実施例について図12を用いて説明する。即ち、ミラー像の視野は0.1mmオーダであり、光学顕微鏡による低倍プリアライメントとの組合せが必須である。そのため、試料107のアライメントは、光学顕微鏡(図示せず)による低倍プリアライメントとミラー画像による高倍アライメントの2段階で行う。回路パターンと検出画像との位置関係を正確に設定するために、レシピ設定と同じくミラー画像をジャストフォーカス(試料107の表面を合焦点にする。)で検出して用いる。
そこで、まず、アライメントマークを、条件出しと同様に、予め、写像投影型検査機1010、またはMSEM1020で帯電させた状態でジャストフォーカス(試料の表面を合焦点にする。)にしてミラー画像として観察して基準位置座標を持った辞書パターンとして登録する(S501)。このとき、次に、写像投影型検査機1000において、ステージ108を移動し(S502)、粗位置決め用パターン像を視野の広い光学式顕微鏡(図示せず)で低倍で検出し(S503)、粗位置決め用パターンの位置を算出して粗アライメントを行う(S504)。次に、予め既知の粗位置決め用パターンと精位置決め用パターンとの位置関係に基づいて上記算出された粗位置決め用パターンの位置から精位置決め用パターンの位置を算出し(S505)、ステージを移動し(S506)、帯電装置1310から帯電用電子ビームを精位置決め用パターンに照射して電位を形成する(S507)。次に、写像投影電子ビームの検出面をジャストフォーカスにするために試料表面に設定する(S508)。次に、写像投影電子ビーム310を電子照射光学系11により精位置決め用パターンに照射し(S509)、精位置決め用パターンの画像を電子結像光学系13によりジャストフォーカス状態で高倍で検出する(S510)。そして、該検出された高倍の精位置決め用パターンの画像と上記基準位置座標を持った辞書パターンと照合し(S511)、該辞書パターンが持っている基準位置座標系に上記検査領域の位置座標系を補正して精アライメントを行う(S512)。以上により、精アライメントが終了する。
ところで、欠陥検査は、補正された位置座標系において、図5に示すように、ジャストフォーカスからオフセットされたデフォーカス位置のミラー画像に基づいて欠陥検査が行われることになる。
[第9の実施例]
本発明に係る写像投影型又はマルチビーム型検査機における検査領域設定部169での検査領域設定の第9の実施例について図13及び図14を用いて説明する。
ミラー像では、チップ内のマット部の端では検出光量が低い(等電位面の傾斜によりミラー電子が斜めに反射される)ため、帯電させてないSEM像を用いて予備検査領域をGUI画面上で設定する。即ち、写像投影型検査機ではマット端で検出光量が低下するため、検査領域設定時に、検出光量低下領域の幅を算出し、SEM像等を用いて設定した予備検査領域から光量低下領域を除外して本検査領域を設定する。
即ち、まず、検査領域設定部169は、指令を出して、半導体ウエハ107の検査領域にステージ108を移動させる(S601)。次に、検査領域設定部169は、指令を出して、写像投影電子ビーム310を検査領域に照射させ(S602)、該検査領域の第一の画像1401を検出し(S603)、デイスプレイ162のGUIの設定画面に検出された第一の画像1401を表示し(S604)、図14(a)に示すように、画面上において入力手段(カーソル1405)161を用いて予備検査領域1402を設定する(S605)。次に、検査領域設定部169は、指令を出して、除電装置1320から除電用ビームを照射して除電させ(S606)、次に、帯電装置1310から帯電用電子ビームを照射して予備検査領域1402または検査領域を帯電させる(S607)。次に、検査領域設定部169は、指令を出して、写像投影電子ビーム310を予備検査領域1402または検査領域に照射させ(S608)、該予備検査領域または検査領域の第二の画像1403を検出し(S609)、デイスプレイ162のGUIの設定画面に検出された第二の画像1403を表示し(S610)、図14(b)に示すように、画面上において入力手段(カーソル1405)161を用いて予備検査領域1402が修正されて本検査領域1404が決定されて設定される(S611)。以上により、検査領域設定部169は、半導体ウエハ上のミラー像において検出光量の低い領域が除外された欠陥検査が可能な本検査領域1404を設定することが可能となる。
[第10の実施例]
本発明に係る写像投影型又はマルチビーム型検査機の第10の実施例について図15及び図16を用いて説明する。図15は、写像投影型検査機1000、1010の第10の実施例を示したものである。第16(a)、(b)はステージを高速で1スキャンによってプリチャージ、ミラー像検出、ディスチャージを行う説明図である。第10の実施例において、図3に示す第1の実施例及び図6に示す第2の実施例との相違点は、写像投影型又はマルチビーム型検査機1000、1010において照射ビーム310、125の両側に帯電装置1310及び除電装置1320を有する帯電・除電制御装置131に設け、ステージ108を高速で一方向に1スキャンする間に帯電、ミラー像検出(観察)、除電を行うように構成した点である。このように構成することによって、図16に示すように、条件出し用半導体ウエハを含めて半導体ウエハ107を高速で連続的に一方向に移動させることによって、検査領域に、帯電電子ビームの照射による帯電、写像投影又はマルチの電子ビームの照射によるミラー像検出、除電ビーム照射による除電とを行うことが可能となる。
[第11の実施例]
本発明に係る条件出し用写像投影型又はマルチビーム型検査機の動作フロー(ステージ走査型)の第11の実施例について図17を用いて説明する。欠陥部を有する条件出し用ウエハ107aを条件出し用写像投影型又はマルチビーム型検査機1010に投入する。そして、ステージ108を移動させながら、帯電させていない状態で写像投影又はマルチの電子ビームを照射してSEM像を検出し、該検出されたSEM像に基づいて複数の欠陥部を検出する(S220)。該SEM像に基づいて欠陥部を検出することは予めSEM1020を用いて行っても良い。以上が準備段階である。
次に、設定部166においてプリチャージ条件候補を設定し(S221(S204))、ステージ108を連続的に移動させながら、該設定されたプリチャージ条件候補に従って帯電装置1310から帯電電子ビームを照射してプリチャージを行い(S222(S205))、引き続いて現れる多数の欠陥部に写像投影又はマルチの電子ビームを照射して試し検査を行い(S223)、多数の欠陥部のミラー画像を検出し(S224(S207’))、画像メモリ143,144に記憶する(S225)。次に、レシピ調整用条件の設定部168において画像処理条件(例えば欠陥判定しきい値等)を設定し(S226)、該設定された画像処理条件に基づいて欠陥判定部145において欠陥判定処理(S227)を行う。次に新たな画像処理条件に変えて欠陥判定処理を繰り返し、ステップS228においてそれらの中から最適な画像処理条件を選び記憶装置163に記憶する。次にディスチャージを行い(S228)、ステップS221からS229まで繰り返し、ステップS230(S210)において最適となったら多数の欠陥部に亘る最適のプリチャージ条件及びそのときの最適な画像処理条件が決定し(S231)、写像投影型又はマルチビーム型検査機1000に提供できることになる。なお、SEM像に基づいて欠陥部を複数の種類に分類することができるので、分類毎の最適なプリチャージ条件及び画像処理条件を求めることができる。同時に、最適なミラー像の検出条件を求めることも可能である。
[第12の実施例]
本発明に係る条件出し用写像投影型又はマルチビーム型検査機の動作フロー(ステップ&リピート型)の第12の実施例について図18を用いて説明する。該第12の実施例において、第11の実施例と相違する点は、ステージ108をステップ&リピートさせるために、そのステージ移動ステップ(S232)と(S234)とが入り、欠陥を指定するためにステップS233は指定欠陥の検査となり、ステップS234(S207’)は欠陥指定のミラー画像検出となり、ステップS236は次の欠陥へとなる。
第12の実施例によれば、第11の実施例と同様な作用効果が得られる。
本発明によれば、写像投影型又はマルチビーム型電子線式検査装置において適用可能である。
本発明に係る条件出しを含めた写像投影型又はマルチビーム型電子線式パターン欠陥検査システム構成の第1の実施の形態を示す図である。 本発明に係る条件出しを含めた写像投影型又はマルチビーム型の電子線式パターン欠陥検査システム構成の第2の実施の形態を示す図である。 本発明に係る電子線式検査装置の第1の実施例である写像投影型電子線式検査装置の構成を示す図である。 本発明に係る帯電・除電制御装置の一実施例の構成を示す図と帯電装置での正に帯電させる場合と負に帯電させる説明図とである。 本発明に係る試料の最表面付近の等電位面に垂直入射した面状の写像投影電子ビームが電界によって引き戻される様子を模式的に示した図である。 本発明に係る電子線式検査装置の第2の実施例であるマルチビーム型電子線式検査装置の構成を示す図である。 本発明に係るMSEM兼用のSEMについての第3の実施例の構成を示す図である。 本発明に係る写像投影型又はマルチビーム型検査機による条件出し処理、及び写像投影型又はマルチビーム型検査機による欠陥検査の処理である第4の実施例を示すフロー図である。 本発明に係る写像投影型又はマルチビーム型検査機による条件出しの処理、及び写像投影型又はマルチビーム型検査機による欠陥検査の処理である第5の実施例を示すフロー図である。 本発明に係る前処理としてのSEMによる欠陥位置情報取得のための処理である第6の実施例を示すフロー図である。 本発明に係るMSEMによる条件出し処理、及び写像投影型又はマルチビーム型検査機による欠陥検査の処理である第7の実施例を示すフロー図である。 本発明に係る写像投影型又はマルチビーム型検査機(特にMPJ型(SEPJ型も含む)検査機)におけるアライメントについての第8の実施例を示すフロー図である。 本発明に係る写像投影型又はマルチビーム型検査機における検査領域設定部での検査領域設定の第9の実施例を示すフロー図である。 本発明に係る第一の画像に基づく予備検査対象領域の設定と第二の画像に基づく本検査対象領域の修正とを示すGUI画面上での設定画面を示す図である。 本発明に係る写像投影型又はマルチビーム型検査機の第10の実施例を示す構成図である。 本発明に係る、ステージを高速で1スキャンによってプリチャージ、ミラー像検出、ディスチャージを行う説明図である。 本発明に係る条件出し用写像投影型又はマルチビーム型検査機の動作フロー(ステージ走査型)の第11の実施例を示す図である。 本発明に係る条件出し用写像投影型又はマルチビーム型検査機の動作フロー(ステップ&リピート型)の第12の実施例を示す図である。
符号の説明
10a…写像投影型検査機(電子線式検査装置)、10b…マルチビーム型検査機(電子線式検査装置)、
11…電子照射光学系、12…試料室、13…電子結像光学系、14…画像処理部、15…各種制御部、16…全体制御部、101…電子源、102、121…コンデンサレンズ、103…絞り、103'… 絞り、104…ビームセパレータ、105…照射系偏向器、106…対物レンズ、107…試料(半導体ウエハ)、107a…条件出し用試料(半導体ウエハ)、108…ステージ、109…電源(電界発生手段)、110…結像系偏向器、111…結像レンズ、112…コントラストアパーチャ、113…拡大レンズ、114…蛍光板、115…光ファイバ束、116…TDI等のラインセンサ部、117…光学式高さ検出センサ、119…焦点補正コイル1、120…焦点補正コイル2、122…アパーチャアレイ、123…レンズアレイ、126…マルチ検出器、128…条件出し用電子線ビームスポット、
131…帯電・除電制御装置、141…合焦測度算出部、142…焦点位置算出部、143…画像メモリ、144…画像メモリ、145…欠陥判定部、151…走査制御部、152…焦点位置制御部、153…ステージ制御部、154…電位制御部、161…入力手段、162…表示装置(デイスプレイ)、163…記憶装置、165…条件出し用領域設定部、166…帯電用電子ビーム照射条件設定部、167…最適性評価部、168…レシピ調整用条件及び検査用条件の設定部、169…検査領域設定部、200…検出器、
310…写像投影(面状)電子ビーム、320…等電位面、331…負帯電欠陥(凸状欠陥)、332…正帯電欠陥(凹状欠陥)、341…フォーカス位置、342…フォーカス位置、
1020…条件出し用MSEM兼用SEM装置又は単なるSEM装置、1010…条件出し用写像投影型又はマルチビーム型検査機、1000、1000a〜1000c…複数のインラインの写像投影型又はマルチビーム型検査機、1030…ネットワーク、
1091…制御電極、1310…帯電装置、1312…電源、1311…面状の電子源、1313…電源、1314…引き出し電極、1320…除電装置、1322…高圧電源、1321…電極針、1323…グランド板。

Claims (25)

  1. 条件出し用電子線検査装置を用いて、欠陥検査用写像投影型又はマルチビーム型電子線検査装置における回路パターンが形成された欠陥検査用試料に対する少なくとも帯電電子ビームの照射条件であるプリチャージ条件を決める条件出し過程と、
    欠陥検査用写像投影型又はマルチビーム型電子線検査装置を用いて、前記条件出し過程において決められたプリチャージ条件で帯電用電子ビームを前記欠陥検査用試料上の検査領域に照射して該検査領域を帯電させて該検査領域近傍に電位分布を形成する帯電ステップと、該帯電ステップにより電位分布が形成された検査領域に写像投影又はマルチの電子ビームを照射することにより前記試料の表面乃至近傍から発生した2次電子又は反射電子を複数の検出器で検出してミラー画像に変換する検出ステップと、該検出ステップにおい変換されたミラー画像を処理することにより欠陥を検出する欠陥検出ステップとを有する欠陥検査過程とを有するパターン欠陥検査方法であって、
    前記条件出し過程は、帯電電子ビームを、正常な回路パターンを有する条件出し用試料上の条件出し用領域に照射して帯電させて条件出し用領域近傍に電気的欠陥部を電気的正常部に対して相対的に正又は負に帯電させるような電位分布を形成する帯電ステップと、該帯電ステップで電位分布が形成された条件出し用領域に条件出し用電子ビームを照射することにより前記試料の表面乃至近傍から発生した2次電子又は反射電子を検出器で検出してミラー画像に変換して前記条件出し用領域のミラー画像のコントラストを算出する検出ステップと、その後前記条件出し用領域を除電する除電ステップとを、前記帯電ステップにおける前記帯電電子ビームの照射条件を変えながら複数回繰り返し、前記検出ステップから逐次変換されたミラー画像に基づき前記ミラー画像のコントラストの最適性を評価して、前記欠陥検査過程における少なくとも前記プリチャージ条件を決め、
    前記欠陥検出ステップは、合焦点位置が異なる前記複数の検出器によって前記試料の表面乃至近傍から発生した2次電子又は反射電子を検出し、該検出した複数の信号を合焦点位置が異なる複数のミラー画像に変換し、該変換した合焦点位置が異なる複数のミラー画像を用いて前記欠陥を検出することを特徴とする電子線検査装置を用いたパターン欠陥検査方法。
  2. 前記条件出し過程において、前記検出ステップから逐次変換されたミラー画像に基づき最適性を評価して、前記欠陥検査過程における前記検査領域への前記写像投影又はマルチの電子ビームの照射条件を含むミラー画像としての検出条件又は欠陥を検出する画像処理条件を決定することを特徴とする請求項1記載の電子線検査装置を用いたパターン欠陥検査方法。
  3. 条件出し用電子線検査装置を用いて、欠陥検査用写像投影型又はマルチビーム型電子線検査装置における回路パターンが形成された欠陥検査用試料に対する少なくとも帯電電子ビームの照射条件であるプリチャージ条件を決める条件出し過程と、
    欠陥検査用写像投影型又はマルチビーム型電子線検査装置を用いて、前記条件出し過程において決められたプリチャージ条件で帯電用電子ビームを前記試料上の検査領域に照射して該検査領域を帯電させて該検査領域近傍に電位分布を形成する帯電ステップと、該帯電ステップにより電位分布が形成された検査領域に写像投影又はマルチの電子ビームを照射することにより前記試料の表面乃至近傍から発生した2次電子又は反射電子を検出器で検出してミラー画像に変換する検出ステップと、該検出ステップにおいて変換されたミラー画像を処理することにより欠陥を検出する欠陥検出ステップとを有する欠陥検査過程とを有するパターン欠陥検査方法であって、
    前記条件出し過程は、帯電電子ビームを、電気的欠陥部を有する条件出し用試料上の欠陥部に照射して帯電させて欠陥部近傍に前記電気的欠陥部を電気的正常部に対して相対的に正又は負に帯電させて電位分布を形成する帯電ステップと、該帯電ステップで前記電位分布が形成された欠陥部に条件出し用電子ビームを照射することにより前記試料の表面乃至近傍から発生した2次電子又は反射電子を検出器で検出してミラー画像に変換して前記条件出し用領域のミラー画像のコントラストを算出する検出ステップと、その後前記条件出し用領域を除電する除電ステップとを前記帯電ステップにおける前記帯電電子ビームの照射条件を変えながら複数回繰り返し、前記検出ステップから逐次変換されたミラー画像の欠陥部の検出性能を基に前記ミラー画像のコントラストの最適性を評価して、前記欠陥検査過程における少なくとも前記プリチャージ条件を決め、
    前記欠陥検出ステップは、合焦点位置が異なる前記複数の検出器によって前記試料の表面乃至近傍から発生した2次電子又は反射電子を検出し、該検出した複数の信号を合焦点位置が異なる複数のミラー画像に変換し、該変換した合焦点位置が異なる複数のミラー画像を用いて前記欠陥を検出することを特徴とする電子線検査装置を用いたパターン欠陥検査方法。
  4. 前記条件出し過程において、前記検出ステップから逐次変換されたミラー画像の欠陥部の検出性能を基に最適性を評価して、前記欠陥検査過程における前記検査領域への前記写像投影又はマルチの電子ビームの照射条件を含むミラー画像としての検出条件又は欠陥を検出する画像処理条件を決定することを特徴とする請求項3記載の電子線検査装置を用いたパターン欠陥検査方法。
  5. 前記条件出し過程に用いられる電子線検査装置は、写像投影型電子線検査装置又はマルチビーム型電子線検査装置又はSEM装置で構成されることを特徴とする請求項1または3記載の電子線検査装置を用いたパターン欠陥検査方法。
  6. 前記条件出し過程において、前記欠陥部の位置情報を、帯電させた状態で電子ビームを照射して2次電子又は反射電子を検出器で検出して得られるミラー画像を基に取得することを特徴とする請求項3または4記載の電子線検査装置を用いたパターン欠陥検査方法。
  7. 前記欠陥検査過程に用いられる欠陥検査用写像投影型又はマルチビーム型電子線検査装置は、半導体製造ラインの中に組み込まれたインラインの複数の欠陥検査用写像投影型又はマルチビーム型電子線検査装置で構成され、前記条件出し過程で決められた少なくとも前記プリチャージ条件がインラインの複数の欠陥検査用写像投影型又はマルチビーム型電子線検査装置に提供されることを特徴とする請求項1または3記載の電子線検査装置を用いたパターン欠陥検査方法。
  8. 前記欠陥検査過程に用いられる欠陥検査用写像投影型又はマルチビーム型電子線検査装置は、半導体製造ラインの中に組み込まれたインラインの複数の欠陥検査用写像投影型又はマルチビーム型電子線検査装置で構成され、前記条件出し過程で決められた前記ミラー画像の検出条件又は前記画像処理条件がインラインの複数の欠陥検査用写像投影型又はマルチビーム型電子線検査装置に提供されることを特徴とする請求項2または5記載の電子線検査装置を用いたパターン欠陥検査方法。
  9. 前記欠陥検査過程の前記検出ステップにおいて、前記写像投影又はマルチの電子ビームによる照射条件を含むミラー画像としての検出条件を検査用条件として設定する検査用条件設定ステップを含むことを特徴とする請求項1または3記載の電子線検査装置を用いたパターン欠陥検査方法。
  10. 前記条件出し過程の前記検出ステップにおいて、前記条件出し用電子ビームによる照射条件を含むミラー画像としての検出条件をレシピ調整用条件として設定するレシピ調整用条件設定ステップを含むことを特徴とする請求項1または3記載の電子線検査装置を用いたパターン欠陥検査方法。
  11. 欠陥検査用写像投影型又はマルチビーム型電子線検査装置を用いて、試料上の検査領域を位置決めするアライメントステップと、該アライメントステップで位置決めされた試料上の検査領域に帯電用電子ビームを照射して該検査領域を帯電させて該検査領域近傍に電位分布を形成する帯電ステップと、該帯電ステップにより電位分布が形成された前記検査領域に前記検査領域に写像投影又はマルチの電子ビームを照射することにより前記試料の表面乃至近傍から発生した2次電子又は反射電子を検出器の検出面を前記試料の表面に対してデフォーカスした状態で検出してミラー画像に変換する検出ステップと、該検出ステップにおいて変換されたミラー画像を処理することにより欠陥を検出する欠陥検出ステップとを有する電子線検査装置を用いたパターン欠陥検査方法であって、
    前記アライメントステップは、前記試料上に形成された粗位置決め用パターンの画像を光学式顕微鏡により低倍で検出し、該検出された粗位置決め用パターンの画像を基に粗位置決め用パターンの位置を測定する測定ステップと、該測定ステップで測定された粗位置決め用パターンの位置を基に精位置決め用パターンの位置を算出する算出ステップと、該算出ステップで算出された精位置決め用パターンの位置に前記帯電電子ビームを照射して前記精位置決め用パターン近傍を帯電させて該精位置決め用パターン近傍に電気的欠陥部を電気的正常部に対して相対的に正又は負に帯電させるような電位分布を形成する帯電ステップと、該帯電ステップにより前記電位分布が形成された精位置決め用パターンに前記写像投影又はマルチの電子ビームを照射することにより前記試料の表面乃至近傍から発生した2次電子又は反射電子を検出器の検出面を前記試料の表面に合わせた状態で検出して高倍の精位置決め用パターンのミラー画像に変換する検出ステップと、該検出ステップで変換された高倍の精位置決め用パターンのミラー画像に対応する予め登録しておいた基準位置座標を持った辞書パターンとを照合することにより精位置決め用パターンの位置座標を取得する取得ステップと、該取得ステップで取得された精位置決め用パターンの位置座標に基づいて前記検査領域の位置座標を補正して該検査領域を位置決めする補正ステップとを含むことを特徴とする電子線検査装置を用いたパターン欠陥検査方法。
  12. 前記アライメントステップの前記取得ステップにおいて、前記照合する前記精位置決め用パターンのミラー画像に対応する画像信号及び前記予め登録しておいた基準位置座標を持った辞書パターンは、試料を帯電させた状態で電子ビームを照射して試料の表面を合焦点状態にして得られるミラー画像であることを特徴とする請求項11記載の電子線検査装置を用いたパターン欠陥検査方法。
  13. 欠陥検査用写像投影型又はマルチビーム型電子線検査装置を用いて、回路パターンが形成された試料上において設定された欠陥検査用検査領域内の欠陥を検査する電子線検査装置を用いたパターン欠陥検査方法であって、
    前記欠陥検査用検査領域の設定は、
    前記試料上に写像投影又はマルチの電子ビームを照射することにより試料の表面から放出される2次電子又は反射電子を検出器で検出して第一のミラー画像を形成して操作画面に表示し、該表示された操作画面上で検査領域を予備検査領域として設定して記憶し、さらに前記検査領域に除電ビームを照射して除電する予備検査領域設定ステップと、
    その後、前記検査領域に帯電電子ビームを照射して前記検査領域を帯電させて電気的欠陥部を電気的正常部に対して相対的に正又は負に帯電させるような電位分布を形成し、該形成された検査領域に写像投影又はマルチの電子ビームを照射して試料の表面乃至近傍から発生した2次電子又は反射電子を検出器で検出して第二のミラー画像を形成して該第二のミラー画像を前記操作画面に前記予備検査領域と共に表示して該第二のミラー画像において検出光量の低い領域が除外されるように検査領域の修正を行い、該修正した検査領域を欠陥検査用検査領域として設定して記憶する欠陥検出用検査領域設定ステップとを有することを特徴とする電子線検査装置を用いたパターン欠陥検査方法。
  14. 回路パターンが形成された試料上の検査領域に帯電用電子ビームを照射して帯電させて前記検査領域近傍に電位分布を生じせしめる帯電発生手段と、前記近傍に電位分布が形成された検出領域に写像投影又はマルチの電子ビームを照射する電子ビーム照射手段と、前記試料の表面乃至近傍から発生した2次電子又は反射電子を検出する検出手段と、該検出手段で検出したミラー画像を処理して欠陥を検出する欠陥検出手段とを備えたパターン欠陥検査装置であって、
    予め、前記帯電発生手段によって帯電電子ビームの照射条件を変えながら前記検査領域に照射して帯電させて前記検査領域の近傍に前記検査領域内の電気的欠陥部を電気的正常部に対して相対的に正又は負に帯電させるような電界分布を形成し、さらに該電界分布が形成された検査領域に前記電子ビーム照射手段によって写像投影又はマルチの電子ビームを照射した際、前記検出手段によって検出された前記検査領域のミラー画像のコントラストに基づき欠陥検査時における帯電電子ビームの照射条件を最適化する照射条件最適化手段を備え、
    前記検出手段は、合焦点位置が異なる複数の検出器を備え、該複数の検出器によって表面乃至近傍から発生した2次電子又は反射電子を検出し、該検出した複数の信号を合焦点位置が異なる複数のミラー画像に変換し、該変換した合焦点位置が異なる複数のミラー画像を用いて前記欠陥を検出する
    ることを特徴とするパターン欠陥検査装置。
  15. 欠陥検査用写像投影型又はマルチビーム型電子線検査装置における回路パターンが形成された欠陥検査用試料に対する少なくとも帯電電子ビームの照射条件であるプリチャージ条件を決める条件出し用電子線検査装置と、
    該条件出し用電子線検査装置において決められたプリチャージ条件で帯電用電子ビームを前記欠陥検査用試料上の検査領域に照射して該検査領域を帯電させて該検査領域近傍に電位分布を形成する帯電装置と、該帯電装置により電位分布が形成された検査領域に写像投影又はマルチの電子ビームを照射することにより前記試料の表面乃至近傍から発生した2次電子又は反射電子を複数の検出器で検出してミラー画像に変換する電子線照射及び検出光学系と、該電子線照射及び検出光学系において変換されたミラー画像を処理することにより欠陥を検出する画像処理部とを有する欠陥検査用写像投影型又はマルチビーム型電子線検査装置とを備え、
    前記条件出し用電子線検査装置は、帯電装置において照射条件を変えながら帯電電子ビームを逐次条件出し用領域に照射して逐次該条件出し用領域内の電気的欠陥部を電気的正常部に対して相対的に正又は負に帯電させるような電位分布を形成し、該逐次電位分布が形成された条件出し用領域に、条件出し用電子ビームを前記電子線照射及び検出光学系により照射することにより前記試料の表面乃至近傍から発生した2次電子又は反射電子を複数の検出器で検出してミラー画像に変換して前記条件出し用領域のミラー画像のコントラストを算出することを繰り返し、該逐次変換されたミラー画像に基づき該ミラー画像のコントラストの最適性を評価して、前記欠陥検査用写像投影型又はマルチビーム型電子線検査装置における少なくとも前記プリチャージ条件を決める手段を備え、
    前記電子線照射及び検出光学系は、合焦点位置が異なる前記複数の検出器によって前記試料の表面乃至近傍から発生した2次電子又は反射電子を検出し、該検出した複数の信号を合焦点位置が異なる複数のミラー画像に変換し、該変換した合焦点位置が異なる複数のミラー画像を用いて前記欠陥を検出する
    ことを特徴とする電子線検査装置を用いたパターン欠陥検査システム。
  16. 前記条件出し用電子線検査装置において、前記逐次変換されたミラー画像における回路パターンの特性を基に最適性を評価して、前記欠陥検査用写像投影型又はマルチビーム型電子線検査装置における前記検査領域への前記写像投影又はマルチの電子ビームの照射条件を含むミラー画像としての検出条件又は欠陥を検出する画像処理条件を決定する手段を有することを特徴とする請求項15記載の電子線検査装置を用いたパターン欠陥検査システム。
  17. 欠陥検査用写像投影型又はマルチビーム型電子線検査装置における回路パターンが形成された欠陥検査用試料に対する少なくとも帯電電子ビームの照射条件であるプリチャージ条件を決める条件出し用電子線検査装置と、
    該条件出し用電子線検査装置において決められたプリチャージ条件で帯電用電子ビームを前記欠陥検査用試料上の検査領域に照射して該検査領域を帯電させて該検査領域近傍に電位分布を形成する帯電装置と、該帯電装置により電位分布が形成された検査領域に写像投影又はマルチの電子ビームを照射することにより前記試料の表面乃至近傍から発生した2次電子又は反射電子を検出器で検出してミラー画像に変換する電子線照射及び検出光学系と、該電子線照射及び検出光学系において変換されたミラー画像を処理することにより欠陥を検出する画像処理部とを有する欠陥検査用写像投影型又はマルチビーム型電子線検査装置とを備え、
    前記条件出し用電子線検査装置は、帯電装置において照射条件を変えながら帯電電子ビームを逐次電気的な欠陥部を含む領域に照射して逐次該領域内の前記電気的欠陥部を前記領域内の電気的正常部に対して相対的に正又は負に帯電させるような電位分布を形成し、該逐次電位分布が形成された欠陥部に、条件出し用電子ビームを電子線照射及び検出光学系により照射することにより前記試料の表面乃至近傍から発生した2次電子又は反射電子を検出器で検出してミラー画像に変換して前記帯電電子ビームを照射した領域のミラー画像のコントラストを算出することを繰り返し、該逐次変換されたミラー画像のコントラストによる欠陥部の検出性能を基に最適性を評価して、前記欠陥検査用写像投影型又はマルチビーム型電子線検査装置における少なくとも前記プリチャージ条件を決める手段を備え、
    前記電子線照射及び検出光学系は、合焦点位置が異なる前記複数の検出器によって表面乃至近傍から発生した2次電子又は反射電子を複数の合焦点位置による複数の信号を検出し、該検出した複数の信号を合焦点位置が異なる複数のミラー画像に変換し、該変換した合焦点位置が異なる複数のミラー画像を用いて前記欠陥を検出する
    ことを特徴とする電子線検査装置を用いたパターン欠陥検査システム。
  18. 前記条件出し用電子線検査装置において、前記逐次変換されたミラー画像の欠陥部の検出性能を基に最適性を評価して、前記欠陥検査用写像投影型又はマルチビーム型電子線検査装置における前記検査領域への前記写像投影又はマルチの電子ビームの照射条件を含むミラー画像としての検出条件又は欠陥を検出する画像処理条件を決定する手段を有することを特徴とする請求項17記載の電子線検査装置を用いたパターン欠陥検査システム。
  19. 前記条件出し用電子線検査装置は、写像投影型電子線検査装置又はマルチビーム型電子線検査装置又はSEM装置で構成されることを特徴とする請求項15または17記載の電子線検査装置を用いたパターン欠陥検査システム。
  20. さらに、前記欠陥部の位置情報を、帯電させた状態で電子ビームを照射して2次電子又は反射電子を検出器で検出して得られるミラー画像を基に取得する装置を有することを特徴とする請求項17または18記載の電子線検査装置を用いたパターン欠陥検査システム。
  21. 前記欠陥検査用写像投影型又はマルチビーム型電子線検査装置の複数は、半導体製造ラインの中にインラインとして組み込まれて構成され、前記条件出し用電子線検査装置で決められた少なくとも前記プリチャージ条件が前記複数の欠陥検査用写像投影型又はマルチビーム型電子線検査装置に提供されることを特徴とする請求項15または17記載の電子線検査装置を用いたパターン欠陥検査システム。
  22. 前記欠陥検査用写像投影型又はマルチビーム型電子線検査装置の複数は、半導体製造ラインの中にインラインとして組み込まれて構成され、前記条件出し用電子線検査装置で決められた前記ミラー画像の検出条件又は前記画像処理条件が前記複数の欠陥検査用写像投影型又はマルチビーム型電子線検査装置に提供されることを特徴とする請求項15または17記載の電子線検査装置を用いたパターン欠陥検査システム。
  23. 試料を載置して移動するステージと、帯電用電子ビームを試料上に照射して検査領域を
    帯電させて該検査領域近傍に電気的欠陥部を電気的正常部に対して相対的に正又は負に帯電させるような電位分布を形成するための面状に広がった電子放出面を有する電子源と該電子源から発射された電子のエネルギを制御する制御電極とを備えた帯電装置と、該帯電装置により電位分布が形成された検査領域に写像投影又はマルチの電子ビームを照射することにより前記試料の表面乃至近傍から発生した2次電子又は反射電子を複数の合焦点位置ごとの信号を検出器で検出して複数のミラー画像に変換する電子線照射及び検出光学系と、該電子線照射及び検出光学系において変換された複数のミラー画像を処理することにより欠陥を検出する画像処理部と、除電ビームを試料上に照射して除電する除電装置とを備えたことを特徴する写像投影型又はマルチビーム型電子線検査装置。
  24. さらに、前記試料上に形成された粗位置決め用パターンの画像を低倍で検出する光学式顕微鏡を備えたことを特徴とする請求項23記載の写像投影型又はマルチビーム型電子線検査装置。
  25. 前記写像投影又はマルチの電子ビームを照射する照射領域に対して、前記ステージの進行方向の前及び後に前記帯電装置及び前記除電装置を設けたことを特徴とする請求項23記載の写像投影型又はマルチビーム型電子線検査装置。
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