JP5651158B2 - 粘着剤組成物 - Google Patents

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    • C09J175/04Polyurethanes

Description

本発明は、固形分濃度が高いのにも拘わらず、粘度が高くならない粘着剤組成物に関する。
現在使用されている粘着剤にはアクリル系粘着剤をはじめとして種々の種類があるが、性能が安定していることから、アクリル系粘着剤が広汎に使用されている。
このように広汎に使用されているアクリル系粘着剤にも種々の種類があり、これらの中でも有機溶媒中に溶解若しくは分散したアクリル系粘着剤は、均質な粘着剤層を形成することができるなどの利点があり、特に使用しやすい粘着剤である。
しかしながら、このようなアクリル系粘着剤は、有機溶媒を含有するため、アクリル系粘着剤を使用するに際しては、有機溶媒を除去しなければならない。
ところで、粘着剤の凝集力を向上させるために、粘着剤の重量平均分子量(Mw)を上げることが従来行われてきた。
このように粘着性能の向上を目的として重量平均分子量(Mw)を上げると、塗布液の粘度が上がるため固形物の含量を少なくして、有機溶媒の量を増やして、塗布液の粘度を適性粘度に抑える必要がある。しかしながら、有機溶媒を増量すると乾燥に時間がかかり生産性が低下すると同時に、有機溶媒の蒸散量が多くなり、作業環境を悪化させる原因ともなる。
他方、粘着剤の粘度上昇を抑えるために、例えば特許文献1(特開2011-63639号公報)に記載されているように、重量平均分子量(Mw)の小さい粘着剤を使用したのでは、充分な凝集力が得られないという問題がある。
粘着剤を塗布する際には、固形分濃度が高く(溶媒量が少なく)、しかも固形分濃度が高い塗液の粘度が低い粘着剤組成物が求められている。特に堅牢な塗膜を迅速に形成するためには蒸散する溶媒の量を少なくする必要があり、このためには固形分含量が高く、溶媒の量を少なくしても塗工上問題のない粘度の低い粘着剤組成物を用いる必要がある。
また、上記のようなアクリル系粘着剤には、例えば特許文献2(特開2006-249404号公報)に記載されているように、低分子量の粘着剤に粘着賦与樹脂を配合して粘着力を調整することが開示されている。ここで使用される粘着賦与樹脂としては、ロジン系樹脂、石油系樹脂であるが、このような粘着賦与樹脂は配合する粘着賦与樹脂の種類および量比によってアクリル系粘着剤組成物の粘着特性に多大な影響を及ぼすことが判った。
特開2011-63639号公報 特開2006-249404号公報
本発明は、固形分含量が高く、さらに塗工が容易な粘着剤組成物を提供することを目的としている。さらに詳しくは、本発明は、重量平均分子量(Mw)が小さい粘着ポリマーであっても、粘着力、低温タックなどの粘着性能に優れた低粘度の粘着性組成物を提供することを目的としている。
本発明の粘着剤組成物は、(A)アクリル系共重合体と、(B)粘着賦与樹脂と(C)イソシアネート系架橋剤とを含む粘着剤組成物であって、
該アクリル系共重合体(A)は、分子量3万以下のポリマーの含有率が15重量%以上30重量%未満であり、重量平均分子量(Mw)が30万未満のアクリル系共重合体であり、
該アクリル系共重合体(A)は、
(a-1)アルキル(メタ)アクリレート:50〜95.9重量%、
(a-2)水酸基含有(メタ)アクリレート:0.1〜5重量%、
を含む単量体の共重合体であり
該粘着賦与樹脂(B)は
(b-1)重合ロジンエステルと、
(b-2)石油樹脂とからなり、
アクリル系共重合体(A)からGPCにより分離した分子量3万以下のポリマーのイソシアネート系架橋剤(C)との反応性が、GPCにより分離した分子量15万以上のポリマーのイソシアネート系架橋剤(C)との反応性より大きいことを特徴としている。
本発明の粘着剤組成物では、上記アクリル系共重合体(A)がさらに
(a-3)カルボキシル基含有(メタ)アクリレート:4〜15重量%
(a-4)その他のモノマー:0〜12重量%が共重合した共重合体であることが好ましい。
本発明の粘着剤組成物は、通常は、上記分子量3万以下のポリマーを構成している水酸基含有(メタ)アクリレートの50重量%以上がアルキル基の炭素数3以上のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートである。
また、本発明の粘着剤組成物に含有されるアクリル系共重合体(A)は、このアクリル系共重合体(A)を構成する全モノマーを100重量%としたときに、該分子量3万以下のアクリル系共重合体中に0.05重量%以上のアルキル基の炭素数3以上のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを含有し、かつ分子量15万以上のアクリル系共重合体中に含まれるアルキル基の炭素数3以上のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの量が、分子量3万以下のアクリル系共重合体中に含まれる量の50重量%以下であることが好ましい。
さらに、本発明の粘着剤組成物に含有されるアクリル系共重合体(A)が、アルキル基の炭素数2以下のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを共重合して得られるものである場合には、分子量15万以上のアクリル系共重合体中に含まれる炭素数2以下のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの量が、分子量3万以下のアクリル系共重合体に含まれる水酸基含有(メタ)アクリレート量の5倍以下であることが好ましい。
上記の組成を有するアクリル系共重合体(A)を60〜70重量%含有する溶液の23℃における粘度は、通常は6〜10Pa・s、好ましくは7〜9Pa・sの範囲内にある。
このような構成を有する本発明の粘着剤組成物を構成するアクリル系共重合体(A)のガラス転移温度(Tg)は、通常は−70〜0℃、好ましくは−60〜−20℃の範囲内にある。
本発明の粘着剤組成物は、上記のようにアクリル系共重合体(A)の他に粘着賦与樹脂(B)を含有しており、この粘着賦与樹脂は、石油樹脂(b-2)とロジン系樹脂(b-1)とからなり、この石油樹脂(b-2)の配合量が、ロジン系樹脂(b-1)の配合量よりも多いことが好ましい。
上記のような組成を有する本発明の粘着剤組成物の23℃における粘度は、通常は6〜10Pa・s、好ましくは7〜9Pa・sの範囲内にある。
さらに本発明は、(A)アクリル系共重合体と、(B)粘着賦与樹脂と(C)イソシアネート系架橋剤を含む粘着剤組成物であって、
該アクリル系共重合体(A)は、(a-1)アルキル(メタ)アクリレート:50〜95.9重量%と、(a-2)水酸基含有(メタ)アクリレート:0.1〜5重量%の一部とを含むモノマーを部分重合させて分子量が15万以上の共重合体を含むアクリル系共重合体を製造し、次いで連鎖移動剤と(a-2)水酸基含有(メタ)アクリレートとを添加して分子量が3万以下の共重合体を含むアクリル系共重合体を製造することにより、分子量が3万以下のポリマーの含有率が15重量%以上30重量%未満で重量平均分子量が30万未満のアクリル系共重合体(A)溶液を形成してなり、
該アクリル系共重合体(A)溶液に、
粘着賦与樹脂(B)である
(b-1)重合ロジンエステル、
(b-2)石油樹脂と
(C)イソシアネート系架橋剤とを配合してなり、
アクリル系共重合体(A)からGPCにより分離した分子量3万以下のポリマーのイソシアネート系架橋剤(C)との反応性が、GPCにより分離した分子量15万以上のポリマーのイソシアネート系架橋剤(C)との反応性より大きくされてなる粘着剤組成物である。
本発明の粘着剤組成物中には、分子量3万以下の低分子量体が含有されており、この低分子量体には高分子量体に含有される水酸基含有(メタ)アクリレートよりもイソシアネート系架橋剤と反応性の高い水酸基含有(メタ)アクリレートが共重合しているか、もしくは、反応性の高い水酸基含有(メタ)アクリレートの共重合割合が高分子量体と比較して高くなっている。このように低分子量体に反応性の高い水酸基含有(メタ)アクリレートが共重合されているので、イソシアネート系架橋剤は、優位に低分子量体中の水酸基と結合する。そして、イソシアネート系架橋剤が結合して三次元架橋構造を形成することにより、本発明の粘着剤組成物は、優れた粘着性能を有する。このようにアクリル系共重合体の分子量が非常に小さいにも拘わらず、本件粘着剤組成物より得られる粘着剤は優れた粘着性能を有し、また、アクリル系共重合体の分子量が小さいことから、本件粘着剤組成物は固形分濃度50〜80重量%という非常に固形分濃度の高い組成を達成することができる。
さらに、重合ロジンエステルと石油樹脂とを含有させることにより低温環境下でも良好なタックが得られる。
本発明の粘着剤組成物は、この粘着剤組成物を形成するアクリル系共重合体(A)がアルキル基の炭素数が3以上の水酸基を有するヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを偏在して共重合させたアクリル系共重合体であるので、重量平均分子量(Mw)の小さいポリマーを使用しても優れた凝集力が得られる。
通常であれば、重量平均分子量(Mw)が小さいポリマーを使用する場合、充分な凝集力を有するために架橋剤を多く配合して高架橋にするか、鎖延長して見かけの分子量を大きくする必要がある。しかしながら高密度に架橋構造を形成すると低温でのタックが悪化する虞があり、粘着性能のバランスを取ることが困難になる。本発明の構成を採用することにより、重量平均分子量が小さいにもかかわらず、良好な凝集力、低温タックなどの粘着性能のバランスを取ることができる。
図1は、本発明で使用するアクリル系共重合体のGPCのチャートである。
次に本発明の粘着剤組成物について具体的に説明する。
本発明の粘着剤組成物は、(A)アクリル系共重合体と、(B)粘着賦与樹脂と(C)イソシアネート系架橋剤とを含む粘着剤組成物である。
本発明の粘着剤組成物は、(a-1)アルキル(メタ)アクリレート、(a-2)水酸基含有(メタ)アクリレート、必要により、(a-3)カルボキシル基含有(メタ)アクリレートおよび(a-4)その他のモノマーを所定量用いて、比較的低分子量のアクリル系共重合体および比較的高分子量のアクリル系共重合体を個別に調製し、これらを混合し、(B)粘着賦与樹脂および(C)イソシアネート系架橋剤を配合して製造することもできるが、(A)アクリル系共重合体を製造する際に連鎖移動剤を用いて、分子量15万以上を含む比較的高分子量の共重合体を製造し、更に追加の連鎖移動剤を添加し、反応を継続して分子量3万以下の共重合体を含む比較的低分子量の共重合体を生成させて、重量平均分子量が30万未満の(A)アクリル系共重合体を一括して製造し、(B)粘着賦与樹脂および(C)イソシアネート系架橋剤を配合して製造する方法を採用することが好ましい。
本発明で(A)アクリル系共重合体を形成する成分として使用する(a-1)アルキル(メタ)アクリレートとしては、アルキル基の炭素数が1〜18の直鎖または分岐を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましく、具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレートが挙げられる。これらは単独であるいは組合わせて使用することができる。
これらのうちでは、アルキル基の炭素原子数が1〜8のアルキル(メタ)アクリレートが好ましく、具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレートが好ましい。特に本発明では直鎖状の(メタ)アクリレートと分岐を有する(メタ)アクリレートとを組合わせて使用することが好ましく、例えば、n-ブチル(メタ)アクリレートと2-エチルヘキシルアクリレートとの組合わせなどが特に好ましい。
本発明において、上記(a-1)アルキル(メタ)アクリレートは50〜95.9重量%の範囲内の量、好ましくは70〜95重量%の範囲内の量で使用される。
本発明で使用する(a-2)水酸基含有(メタ)アクリレートとしては、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリルレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-クロロプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、エチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、プロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート等のアルキレングリコール(メタ)アクリレート、シクロヘキシルジメタノールモノ(メタ)アクリレート等の水酸基を少なくとも1つ有するモノマーが挙げられる。これらの水酸基含有(メタ)アクリレートは、通常は組合わせて使用される。
特に本発明においては、分子量3万以下のアクリル系共重合体(A1)に共重合している水酸基含有(メタ)アクリレート(a-2-1)は、炭素数が三個以上のアルキル基に水酸基が結合したヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートであることが好ましく、特に4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートおよび/またはシクロヘキシルジメタノールモノ(メタ)アクリレートを用いることが最適である。
本発明で使用される(A)アクリル系共重合体は上記のような分子量3万以下アクリル系共重合体(A1)の他に、分子量15万以上のアクリル系共重合体(A2)を含むが、この分子量15万以上のアクリル系共重合体(A2)に共重合している水酸基含有(メタ)アクリレート(a-2-2)は、分子量3万以下のアクリル系共重合体(A1)に共重合している水酸基含有(メタ)アクリレート(a-2-1)よりも短いアルキル基に水酸基が結合した水酸基含有(メタ)アクリレートであることが好ましく、特に2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートであることが最適である。
本発明で使用するアクリル系共重合体において、上記のような水酸基含有(メタ)アクリレート(a-2)は合計で0.1〜5重量%の範囲内の量、好ましくは0.5〜4重量%の範囲内の量で共重合している。
特に本発明においては、上記(A)アクリル系共重合体を構成する全モノマーを100重量%としたときに、この(A)アクリル系共重合体中に含まれる分子量3万以下のアクリル系共重合体(A1)を構成する炭素数3以上のアルキル基を有するヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートは通常、0.05重量%以上であり、かつ分子量15万以上のアクリル系共重合体(A2)に含まれる炭素数3以上のアルキル基を有するヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの量が、分子量3万以下のアクリル系共重合体(A1)に含まれる量の通常は50重量%以下、好ましくは0〜25重量%とする。このように反応性の高い炭素数3以上のアルキル基を有するヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート成分を分子量15万以上のアクリル系共重合体(A2)におけるよりも分子量3万以下のアクリル系共重合体(A1)に多く含ませることにより、重量平均分子量(Mw)の小さい粘着剤であっても凝集力に優れた粘着剤組成物を得ることができる。
さらに本発明で使用されるアクリル系共重合体(A)においては、分子量3万以下のアクリル系共重合体(A1)を構成する成分および分子量15万以上のアクリル系共重合体(A2)を構成する成分として、炭素数2以下のアルキル基を有するヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを含有することもある。このような場合、炭素数2以下のアルキル基を有するヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートは、分子量15万以上のアクリル系共重合体(A2)に含まれる量が、分子量3万以下のアクリル系共重合体(A1)に含まれる水酸基含有(メタ)アクリレート量の5倍以下にする。そうすることで分子量15万以上のアクリル系共重合体(A2)とイソシアネート系架橋剤との反応性が高くなり過ぎることが無く、分子量3万以下のアクリル系共重合体(A1)とイソシアネート系架橋剤とが優先的に反応する。
また、本発明で使用するアクリル系共重合体(A)を形成する際に使用することができる(a-3)カルボキシル基含有モノマーの例としては、(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、テトラヒドロ無水フタル酸等のビニル基含有酸無水物を挙げることができる。これらの中でもアクリル系共重合体(A)を形成する主モノマーとの親和性を考慮すると、(メタ)アクリル酸を使用することが好ましい。これらは単独であるいは組合わせて使用することができる。
本発明のアクリル系共重合体において、上記のような(a-3)カルボキシル基含有モノマーを使用する場合には、通常は4〜15重量%の範囲内の量、好ましくは4.5〜15重量%の範囲内の量で共重合している。
さらに、本発明で使用するアクリル系共重合体(A)を形成する際に使用することができる(a-4)その他のモノマーの例としては、(メタ)アクリロニトリル;シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート;スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、プロピルスチレン、ブチルスチレン、へキシルスチレン、ヘプチルスチレンおよびオクチルスチレンなどのアルキルスチレン;フロロスチレン、クロロスチレン、ブロモスチレン、ジブロモスチレン、ヨウ化スチレン、ニトロスチレン、アセチルスチレンおよびメトキシスチレン等のスチレン系単量体;グリシジル(メタ)アクリレート、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ミリスチン酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、シクロヘキサンカルボン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、オクチル酸ビニル、モノクロロ酢酸ビニル、メタクリル酸ビニル、クロトン酸ビニル、 ソルビン酸ビニル、安息香酸ビニル、桂皮酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステルが挙げられ、なかでも、重合溶剤への分散性、重合性、入手の容易性から酢酸ビニルが好ましく用いられる。これらは、単独であるいは組み合わせて使用することができる。
本発明のアクリル系共重合体において、上記のような(a-4)その他のモノマーは使用しなくてもよいが、使用する場合には、通常は0〜12重量%の範囲内の量、好ましくは0〜10重量%の範囲内の量で共重合している。
本発明で使用する(A)アクリル系共重合体を製造するに際しては、上記の(a-1)アルキル(メタ)アクリレート、(a-2)水酸基含有(メタ)アクリレート、必要により(a-3)カルボキシル基含有(メタ)アクリレートおよび(a-4)その他のモノマーを有機溶媒中で、重合開始剤の存在下に重合させて分子量3万以下のアクリル系共重合体(A1)と、分子量15万以上の共重合体を含む比較的高分子量のアクリル系共重合体(A2)を含む、重量平均分子量(Mw)30万未満、好ましくは5〜20万のアクリル系共重合体(A)を調製する。
このようなアクリル系共重合体(A)は、例えば連鎖移動剤を用いて分子量15万以上の共重合体を含む比較的高分子量のアクリル系共重合体を調製し、次いで連鎖移動剤を再び用いて引き続き分子量3万以下の共重合体を含む比較的低分子量のアクリル系共重合体を調製することにより製造することができる。
具体的には、最初に分子量15万以上の共重合体を含む比較的高分子量のアクリル系共重合体を調製する。アクリル系共重合体の調製は、攪拌装置および加熱装置を備えた不活性ガスでパージ可能な反応容器に反応溶媒を入れ、この反応溶媒中に(a-1)アルキル(メタ)アクリレート、水酸基含有(メタ)アクリレート(a-2-1)を投入し、重合開始剤を加えて通常は40〜120℃、好ましくは60〜100℃の範囲内の温度に加熱する。こうした条件での反応時間は通常は0.5〜20時間、好ましくは1〜10時間である。
なお、ここで使用することができる反応溶媒は、使用するモノマー、重合開始剤等と反応性を有しない有機溶媒であれば特に制限はなく、通常は、酢酸エチル、ジエチルエーテル、トルエン、キシレンなどを用いることができる。この反応溶媒は、通常は本発明の粘着剤組成物を形成する溶媒としても作用する。
上記のように反応させることにより、図1において、破線2で示される分布を有する比較的高分子量のアクリル系共重合体2が形成される。
このようにして連鎖移動剤を用いて分子量を比較的高分子量に調製したアクリル系共重合体2を形成し、次いで、連鎖移動剤をさらに添加して反応を継続する。ここで使用される連鎖移動剤の例としては、ノルマルドデシルメルカプタン(NDM)、α−メチルスチレンダイマー等を挙げることができる。例えばノルマルドデシルメルカプタン(NDM)のような連鎖移動剤を用いることにより、製造される共重合体の分子量を制御することができる。
なお、上記のような連鎖移動剤を用いる反応は多段階で行うこともできる。
こうしてアクリル系共重合体2を調製した後、連鎖移動剤と長鎖アルキル基に水酸基が結合した水酸基含有(メタ)アクリレート(a-2-2)を加えることにより、分子量3万以下の共重合体を含む比較的低分子量のアクリル系共重合体が生成する。図1において、破線1で示したのが分子量3万以下の共重合体を含む比較的低分子量のアクリル系共重合体である。
上記のようにして調製した分子量3万以下のアクリル系共重合体(A1)に結合した水酸基は、水酸基がアクリル系共重合体(A1)を形成する主鎖から離れた位置にあるために活性が高い。これに対して分子量15万以上のアクリル系共重合体(A2)に結合した水酸基は、主鎖により近い位置に存在しているか、または、アクリル系共重合体(A1)に比べて水酸基の量が少ないため、反応性が低い。このため上記のようにして調製した分子量3万以下のアクリル系共重合体(A1)は、分子量15万以上のアクリル系共重合体(A2)よりもイソシアネート系架橋剤(イソシアネート系架橋剤中のNCO-基)に対して高い反応性を有している。
そして、このアクリル系共重合体(A)全体(100重量%)における分子量3万以下の成分の量(図1においてxで示した範囲内の成分の量)は、30重量%未満、好ましくは15〜25重量%の範囲内にあり、分子量15万以上の成分の量(図1においてyで示される範囲内の成分の量は、通常は、5〜60重量%、好ましくは8〜50重量%の範囲内にある。図1においてxで表される領域にある共重合体は、分子量が3万以下の共重合体であり、この共重合体には炭素数3以上のアルキル基を有するヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが共重合していることが好ましい。また、図1においてyで表される領域にある共重合体は、分子量が15万以上の共重合体であり、この共重合体には炭素数2以下のアルキル基を有するヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが共重合していることが好ましい。
上記のようにして得られたアクリル系共重合体(A)に、粘着賦与樹脂(B)を配合する。
本発明で使用する粘着賦与樹脂(B)は、(b-1)重合ロジンエステルおよび(b-2)石油樹脂である。
本発明で使用する(b-1)重合ロジンエステルは、ガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジンなどのロジン類をメタノール、エタノールあるいはグリセリンなどのアルコール類でエステル化した硬質の樹脂であり、本発明ではいずれの重合ロジンを使用することもできる。また、これらを水添した重合水添ロジンも使用することができる。これらは単独であるいは組合わせて使用することができる。
また、本発明で使用する(b-2)石油樹脂としては、C5系石油樹脂、C9系石油樹脂、C5・C9系石油樹脂、スチレン系樹脂等が知られているが本発明ではいずれの石油樹脂を使用することもできる。これらは単独であるいは組合わせて使用することができる。
本発明において、粘着賦与樹脂(B)は、合計で、アクリル系共重合体(A)100重量部に対して、通常は10〜100重量部、好ましくは15〜70重量部の範囲内の量で使用される。
また、本発明で粘着賦与樹脂(B)を使用する際に、(b-2)石油樹脂の使用量を(b-1)重合ロジンエステルの使用量よりも多くすることが好ましく、通常の場合(b-2)石油樹脂の使用量:(b-1)重合ロジンエステルの使用量=55:45〜90:10、好ましくは60:40〜80:20の重量比で使用する。上記のように重合ロジンエステル(b-1)よりも石油樹脂(b-2)を多量に使用することにより粘着賦与樹脂(B)を島部とし、前記アクリル系共重合体(A)を海部とする海島構造が形成され、低温環境下でも高い粘着性能が発現する。
本発明では、さらにイソシアネート系架橋剤を加えて本発明の粘着剤組成物とする。
本発明で使用することができるイソシアネート系架橋剤の例としては、トリレンジイソシアネート、クロルフェニレンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート、テトラメチレンジイソシアナート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水添されたジフェニルメタンジイソシアネートなどのイソシアネートモノマー及びこれらイソシアネートモノマーをトリメチロールプロパンなどと付加したイソシアネート 化合物やイソシアヌレート化物、ビュレット型化合物、さらにはポリエーテルポリオールやポリエステルポリオール、アクリルポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオールなど付加反応させたウレタンプレポリマー型のイソシアネート等を挙げることができる。
このイソシアネート系架橋剤は、攪拌下に、アクリル系共重合体(A)100重量%に対して、通常は0.1〜5重量%、好ましくは0.5〜2.5重量%の範囲内の量で配合することができる。
上記のようにして調製した本発明の粘着剤組成物は、高固形分濃度を有するにも拘わらず低粘度である。通常、上記のようにして製造した本発明の粘着剤組成物の固形分含量は50〜80重量%、好ましくは60〜70重量%であり、非常に高い固形分化を達成することができる。しかも、最も一般的に調製可能な固形分量70重量%の粘着剤組成物であっても室温(23℃)における粘度は、通常は6〜10Pa・s、好ましくは7〜9Pa・sの範囲内にあり、非常に塗工性に優れている。
例えば上記のようにして得られた本発明の粘着剤組成物は、通常の粘着剤溶液と同様に被着体の表面に塗布して使用することができる。
上記通常の方法により形成した粘着剤層は、優れた粘着性能を有しており、後述する方法により測定した23℃における分銅タックは、通常は300g〜900gの範囲内にあり、SUSに対する粘着力は、通常は950〜1600N/mの範囲内にあり、80℃SUS1Kg-1Hrにおける保持力は、通常は2mm以下であり、40℃SUS200g-1Hrにおける定荷重剥離力は、通常は1〜40mmの範囲内にある。
次に本発明の実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが本発明はこれらによって限定されるものではない。
<評価方法>
分銅タック
温度23℃、湿度65%RHの環境下で、水平な台の上に粘着シートの片面を貼り付け、上面になるもう一方の粘着面に底面積10φ、重さ10gの分銅を静置する。10秒静置後、引張り速度300mm/分で分銅を垂直方向に引張り、分銅が粘着面から剥離する粘着力を測定した。
粘着力
得られた両面粘着シートの片面の剥離紙を剥離し、剥離した側の粘着層に25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを貼り合わせて粘着シートを得た。
得られた粘着シートを25mm×150mmの大きさに裁断して試験片を得た。この試験片から一方の剥離紙を剥離してステンレス板に貼り合わせ2kgのローラーで三往復加圧貼着し、23℃、65%RHの環境下で20分間放置した後、剥離速度300mm/分で180度剥離強度(N/m)を測定した。
保持力
JIS Z 1541に準拠し、20mm幅に裁断した粘着シートをステンレス板に20mm×20mmの面積が接するように貼付け、温度80℃の条件で1kgの加重をかけて1時間放置したときのズレ量を観察した。
定荷重
粘着シートを20mm×50mmの大きさに裁断して試験片を作成した、この試験片から剥離紙を剥離して、表面を研磨し溶剤で清浄したステンレス板に貼り合わせ、温度80℃で90°の方向に荷重200gをかけ、60分間放置した時の剥がれ距離(mm)又は落下までの時間を測定した。
粘度
JIS K 6833に準拠して、B型粘度計を用いて測定した。
不揮発分
秤量したブリキシャーレ(n1)にアクリル系共重合体溶液を1g程度入れ、合計重量(n2)を秤量した後、105℃で3時間加熱した。その後、このブリキシャーレを室温のデシケータ内に1時間静置し、次いで再秤量し加熱後の合計重量(n3)を測定した。得られた重量測定値(n-1〜n3)を用いて下記式から不揮発分を算定した。
不揮発分(%)=100[加熱後重量(n3-n1)/加熱前重量(n2-n1)]
重量平均分子量(Mw)
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて、標準ポリスチレン換算による重量平均分子量(Mw)を求めた。
測定条件
装置:HLC−8120(東ソー(株)製)
カラム:G7000HXL(東ソー(株)製)
GMHXL(東ソー(株)製)
G2500HXL(東ソー(株)製)
サンプル濃度:1.5mg/ml(テトラヒドロフランで希釈)
移動相溶媒:テトラヒドロフラン
流速:1.0ml/分
カラム温度:40℃
水酸基含有(メタ)アクリレート量
分取GPC(ジーエルサイエンス(株)製GL-7400、PLC-761)を用いて、アクリル系共重合体中の分子量15万以上の成分(図1において、yで示す領域の成分)と、分子量3万以下の成分(図1において、xで示す領域の成分)とを分取し、それぞれ中に含まれる水酸基モノマー由来の成分単位を熱分解GC-MS装置(フロンティアラボ(株)製)PY-2020D、アジレントテクノロジー(株)製(Aglent7890A/5657C)で測定した。
測定条件
*分取GPC
カラム:Shodex GF-1GB、GF-7MHQ、GH-310HQ(昭和電工(株)製)
サンプル濃度:1.0mg/ml
移動相溶媒:ジクロロメタン
流速:0.9ml/分
*熱分解GC-MS
カラム:DB−5ht(アジレントテクノロジー(株)製)
加熱炉:600℃
カラム温度:35℃(5分)-10℃/分-350℃(5分)
〔製造例1〕
撹拌機、環流冷却管、温度計および窒素導入管を備えた反応装置に、アクリル酸ブチル(BA)70重量部、2-エチルヘキシルアクリレート(2-EHA)22.5重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート0.5重量部、アクリル酸(AA)6重量部、初期仕込み時におけるノルマルドデシルメルカプタン(NDM)0.1重量部および酢酸エチル(EtAc)50重量部を仕込み、反応装置内の空気を窒素ガスで置換した。
窒素ガス雰囲気下で撹拌しながら、反応容器を70℃まで昇温し、重合開始剤であるアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.01重量部を添加して、0.5時間反応させて、2-ヒドロキシエチルアクリレートが共重合した比較的高分子量のアクリル系共重合体を製造した。
引き続き、反応溶液中に、追加添加される連鎖移動剤であるノルマルドデシルメルカプタン(NDM)0.50重量部、および、4-ヒドロキシブチルアクリレート(4-HBA)1重量部を追加添加し、さらに、70℃の温度で4時間反応させて、主として4-ヒドロキシブチルアクリレートが共重合した比較的低分子量のアクリル系共重合体を製造した。
こうして得られたアクリル系共重合体の固形分は70重量%であり、粘度は8.0Pa・sであり、重量平均分子量(Mw)は10万であった。このアクリル系共重合体をアクリル系共重合体(A-1)とする。なお、このアクリル系共重合体(A-1)のガラス転移温度は−49℃であった。
上記のようにして得られたアクリル系共重合体(A-1)を分取GPCおよび熱分解GC-MSを用いて分子量3万以下の共重合体に含まれる水酸基を形成するモノマーの種類および量、分子量15万以上の共重合体に含まれる水酸基を形成するモノマーの種類を測定した。
結果を表1に示す。
測定の結果、このアクリル系共重合体(A-1)中における分子量3万以下のアクリル系共重合体の割合は15重量%であり、分子量15万以上のアクリル系共重合体の割合は15重量%であった。
表1から明らかなように分子量15万以上の共重合体には、2-HEAに代表される短鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートは0.20重量部結合していたが、4-HBAに代表される長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートは殆ど結合しておらず、検出限界以下の共重合量であった。
他方、分子量3万以下の共重合体には4-HBAに代表される長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートは0.2重量部結合していたが、2-HEAに代表される短鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートは殆ど結合していなかった。
この結果から、このアクリル系共重合体(A-1)は分子量3万以下の共重合体がC3以上の長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートから構成される成分単位をリッチに含み、分子量15万以上の共重合体には短鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートを含むことから、イソシアネート系架橋剤に対する反応性は、長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートが共重合した分子量3万以下の共重合体の方が高くなる。
〔製造例2〕
製造例1においてアクリル系共重合体の初期仕込み原料を、アクリル酸ブチル(BA)50重量部、2-エチルヘキシルアクリレート(2-EHA)43.5重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート0.2重量部、アクリル酸(AA)6重量部、初期仕込み原料中におけるノルマルドデシルメルカプタン(NDM)0.07重量部に変え、さらに反応時間を1.0時間に変えた以外は同様にして比較的高分子量のアクリル系共重合体を製造し、引き続き、反応溶液中に、追加添加される連鎖移動剤であるノルマルドデシルメルカプタン(NDM)0.70重量部、および、水酸基含有(メタ)アクリレートである4-ヒドロキシブチルアクリレート(4-HBA)0.3重量部を追加添加し、反応時間を3.5時間にした以外は同様にして比較的低分子量のアクリル系共重合体を製造した。
こうして得られたアクリル系共重合体の固形分は70重量%であり、粘度は8.0Pa・sであり、重量平均分子量(Mw)は15万であった。このアクリル系共重合体をアクリル系共重合体(A-2)とする。なお、このアクリル系共重合体(A-2)のガラス転移温度は−54℃であった。
上記のようにして得られたアクリル系共重合体(A-2)を分取GPCおよび熱分解GC-MSを用いて分子量3万以下の共重合体に含まれる水酸基を形成するモノマーの種類および量、分子量15万以上の共重合体に含まれる水酸基を形成するモノマーの種類を測定した。
結果を表1に示す。
測定の結果、このアクリル系共重合体(A-2)中における分子量3万以下のアクリル系共重合体の割合は20重量%であり、分子量15万以上のアクリル系共重合体の割合は25重量%であった。
表1から明らかなように分子量15万以上の共重合体には、4-HBAに代表される長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートは殆ど結合しておらず、検出限界以下の共重合量であり、2-HEAに代表される短鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートの含有量は0.10重量部であった。
他方、分子量3万以下の共重合体には4-HBAに代表される長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートは0.05重量部結合していたが、2-HEAに代表される短鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートは殆ど結合していなかった。
この結果から、このアクリル系共重合体(A-2)は分子量3万以下の共重合体がC3以上の長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートから構成される成分単位を含み、分子量15万以上の共重合体には短鎖のアクリル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートしか含まないことから、イソシアネート系架橋剤に対する反応性は、長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートが共重合した分子量3万以下の共重合体の方が高くなる。
〔製造例3〕
製造例1においてアクリル系共重合体の初期仕込み原料を、アクリル酸ブチル(BA)60重量部、2-エチルヘキシルアクリレート(2-EHA)30.0重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート2.0重量部、4-ヒドロキシブチルアクリレート(4-HBA)0.2重量部、アクリル酸(AA)6重量部、初期添加される連鎖移動剤であるノルマルドデシルメルカプタン(NDM)0.07重量部に変え、反応時間を1.0時間とした以外は同様にして比較的高分子量のアクリル系共重合体を製造し、引き続き、反応溶液中に、連鎖移動剤であるノルマルドデシルメルカプタン(NDM)0.70重量部、および、4-ヒドロキシブチルアクリレート(4-HBA)1.8重量部を添加し、反応時間を3.5時間とした以外は同様にして比較的低分子量のアクリル系共重合体を製造した。
こうして得られたアクリル系共重合体の固形分は70重量%であり、粘度は8.0Pa・sであり、重量平均分子量(Mw)は15万であった。このアクリル系共重合体をアクリル系共重合体(A-3)とする。なお、このアクリル系共重合体(A-3)のガラス転移温度は−50℃であった。
上記のようにして得られたアクリル系共重合体(A-3)を分取GPCおよび熱分解GC-MSを用いて分子量3万以下の共重合体に含まれる水酸基を形成するモノマーの種類および量、分子量15万以上の共重合体に含まれる水酸基を形成するモノマーの種類を測定した。
結果を表1に示す。
測定の結果、このアクリル系共重合体(A-3)中における分子量3万以下のアクリル系共重合体の割合は20重量%であり、分子量15万以上のアクリル系共重合体の割合は25重量%であった。
表1から明らかなように分子量15万以上の共重合体には、2-HEAに代表される短鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートが1.00重量部結合しており、さらに4-HBAに代表される長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートを0.10重量部結合していた。
他方、分子量3万以下の共重合体には4-HBAに代表される長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートは1.00重量部結合しており、さらに2-HEAに代表される短鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートは0.10重量部結合していた。
この結果から、このアクリル系共重合体(A-3)は分子量3万以下の共重合体がC3以上の長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートから構成される成分単位をより多く含み、分子量15万以上の共重合体には長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートを分子量3万以下の共重合体の50重量%以下の量で含むことから、イソシアネート系架橋剤に対する反応性は、長鎖アルキル基をより多く有する水酸基含有(メタ)アクリレートが共重合した分子量3万以下の共重合体の方が高くなる。
〔製造例4〕
製造例1においてアクリル系共重合体の初期仕込み原料を、アクリル酸ブチル(BA)50重量部、2-エチルヘキシルアクリレート(2-EHA)38.0重量部、アクリル酸(AA)6重量部、4-ヒドロキシブチルアクリレート(4-HBA)1.0重量部、初期仕込み原料中におけるノルマルドデシルメルカプタン(NDM)0.07重量部に変え、反応時間を1.0時間とした以外は同様にして比較的高分子量のアクリル系共重合体を製造し、引き続き、反応溶液中に、追加添加される連鎖移動剤ノルマルドデシルメルカプタン(NDM)0.70重量部、4-ヒドロキシブチルアクリレート(4-HBA)4.0重量部およびシクロヘキサンジメタノールモノメタクリレート(CHDMMMA)0.5重量部を追加添加し、反応時間を3.5時間にした以外は同様にして比較的低分子量のアクリル系共重合体を製造した。
こうして得られたアクリル系共重合体の固形分は70重量%であり、粘度は8.0Pa・sであり、重量平均分子量(Mw)は15万であった。このアクリル系共重合体をアクリル系共重合体(A-4)とする。なお、このアクリル系共重合体(A-4)のガラス転移温度は−52℃であった。
上記のようにして得られたアクリル系共重合体(A-4)を分取GPCおよび熱分解GC-MSを用いて分子量3万以下の共重合体に含まれる水酸基を形成するモノマーの種類および量、分子量15万以上の共重合体に含まれる水酸基を形成するモノマーの種類を測定した。
結果を表1に示す。
測定の結果、このアクリル系共重合体(A-4)中における分子量3万以下のアクリル系共重合体の割合は20重量%であり、分子量15万以上のアクリル系共重合体の割合は25重量%であった。
表1から明らかなように分子量15万以上の共重合体には、2-HEAに代表される短鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートは結合しておらず、さらに4-HBAに代表される長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートを0.50重量部の量で結合していた。
他方、分子量3万以下の共重合体には4-HBAに代表される長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートは2.00重量部の量で結合していたが、2-HEAに代表される短鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートは結合していなかった。
この結果から、このアクリル系共重合体(A-4)は分子量3万以下の共重合体がC3以上の長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートから構成される成分単位をリッチに含み、分子量15万以上の共重合体にはC3以上の長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートを分子量3万以下の共重合体の50重量%以下の量で含むことから、イソシアネート系架橋剤に対する反応性は、長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートをより多く共重合した分子量3万以下の共重合体の方が高くなる。
〔製造例5〕
製造例1においてアクリル系共重合体の初期仕込み原料を、アクリル酸ブチル(BA)50重量部、2-エチルヘキシルアクリレート(2-EHA)38.5重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)0.4重量部、アクリル酸(AA)10重量部に変えた以外は同様にして比較的高分子量のアクリル系共重合体を製造し、引き続き、反応溶液中に、追加添加される連鎖移動剤ノルマルドデシルメルカプタン(NDM)0.50重量部、4-ヒドロキシブチルアクリレート(4-HBA)1.0重量部、および、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)0.1重量部を追加添加した以外は同様にして比較的低分子量のアクリル系共重合体を製造した。
こうして得られたアクリル系共重合体の固形分は70重量%であり、粘度は8.0Pa・sであり、重量平均分子量(Mw)は10万であった。このアクリル系共重合体をアクリル系共重合体(A-5)とする。なお、このアクリル系共重合体(A-5)のガラス転移温度は−49℃であった。
上記のようにして得られたアクリル系共重合体(A-5)を分取GPCおよび熱分解GC-MSを用いて分子量3万以下の共重合体に含まれる水酸基を形成するモノマーの種類および量、分子量15万以上の共重合体に含まれる水酸基を形成するモノマーの種類を測定した。
結果を表1に示す。
測定の結果、このアクリル系共重合体(A-5)中における分子量3万以下のアクリル系共重合体の割合は15重量%であり、分子量15万以上のアクリル系共重合体の割合は15重量%であった。
表1から明らかなように分子量15万以上の共重合体には、2-HEAに代表される短鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートが0.20重量部の量で結合しており、4-HBAに代表される長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートは結合していなかった。
他方、分子量3万以下の共重合体には4-HBAに代表される長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートは0.20重量部の量で結合していたが、2-HEAに代表される短鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートは結合していなかった。
この結果から、このアクリル系共重合体(A-5)は分子量3万以下の共重合体がC3以上の長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートから構成される成分単位をリッチに含み、分子量15万以上の共重合体には長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートを含まないことから、イソシアネート系架橋剤に対する反応性は、長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートが共重合した分子量3万以下の共重合体の方が高くなる。
〔製造例6〕
製造例1においてアクリル系共重合体の初期仕込み原料を、アクリル酸ブチル(BA)50重量部、2-エチルヘキシルアクリレート(2-EHA)44.5重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)0.4重量部、アクリル酸(AA)4重量部、初期仕込み原料中におけるノルマルドデシルメルカプタン(NDM)0.07重量部に変え、反応時間を1.0時間とした以外は同様にして比較的高分子量のアクリル系共重合体を製造し、引き続き、反応溶液中に、追加添加される連鎖移動剤ノルマルドデシルメルカプタン(NDM)0.70重量部、および、4-ヒドロキシブチルアクリレート(4-HBA)1.0重量部、および、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)0.1重量部を追加添加し、反応時間を3.5時間とした以外は同様にして比較的低分子量のアクリル系共重合体を製造した。
こうして得られたアクリル系共重合体の固形分は70重量%であり、粘度は8.0Pa・sであり、重量平均分子量(Mw)は15万であった。このアクリル系共重合体をアクリル系共重合体(A-6)とする。なお、このアクリル系共重合体(A-6)のガラス転移温度は−56℃であった。
上記のようにして得られたアクリル系共重合体(A-6)を分取GPCおよび熱分解GC-MSを用いて分子量3万以下の共重合体に含まれる水酸基を形成するモノマーの種類および量、分子量15万以上の共重合体に含まれる水酸基を形成するモノマーの種類を測定した。
結果を表1に示す。
測定の結果、このアクリル系共重合体(A-6)における分子量3万以下のアクリル系共重合体の割合は20重量%であり、分子量15万以上のアクリル系共重合体の割合は25重量%であった。
表1から明らかなように分子量15万以上の共重合体には、2-HEAに代表される短鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートが0.20重量部の量で結合していたが、4-HBAに代表される長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートは結合していなかった。
他方、分子量3万以下の共重合体には4-HBAに代表される長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートは0.20重量部の量で結合していたが、2-HEAに代表される短鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートは結合していなかった。
この結果から、このアクリル系共重合体(A-6)は分子量3万以下の共重合体がC3以上の長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートから構成される成分単位をリッチに含み、また分子量15万以上の共重合体には長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートを含まないことから、イソシアネート系架橋剤に対する反応性は、長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートが共重合した分子量3万以下の共重合体の方が高くなる。
〔製造例7〕
製造例1においてアクリル系共重合体の初期仕込み原料を、アクリル酸ブチル(BA)70重量部、2-エチルヘキシルアクリレート(2-EHA)22.5重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)0.5重量部、4-ヒドロキシブチルアクリレート(4-HBA)0.2重量部、アクリル酸(AA)6重量部、初期仕込み原料中におけるノルマルドデシルメルカプタン(NDM)0.05重量部に変え、反応時間を0.3時間に変えた以外は同様にして比較的高分子量のアクリル系共重合体を製造し、引き続き、反応溶液中に、追加添加される連鎖移動剤ノルマルドデシルメルカプタン(NDM)0.70重量部、および、4-ヒドロキシブチルアクリレート(4-HBA)0.8重量部を追加添加した以外は同様にして比較的低分子量のアクリル系共重合体を製造した。
こうして得られたアクリル系共重合体の固形分は70重量%であり、粘度は8.0Pa・sであり、重量平均分子量(Mw)は15万であった。このアクリル系共重合体をアクリル系共重合体(A-7)とする。なお、このアクリル系共重合体(A-7)のガラス転移温度は−49℃であった。
上記のようにして得られたアクリル系共重合体(A-7)を分取GPCおよび熱分解GC-MSを用いて分子量3万以下の共重合体に含まれる水酸基を形成するモノマーの種類および量、分子量15万以上の共重合体に含まれる水酸基を形成するモノマーの種類を測定した。
結果を表1に示す。
測定の結果、このアクリル系共重合体(A-7)中における分子量3万以下のアクリル系共重合体の割合は25重量%であり、分子量15万以上のアクリル系共重合体の割合は35重量%であった。
表1から明らかなように分子量15万以上の共重合体には、2-HEAに代表される短鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートが0.20重量部の量で結合していたが、4-HBAに代表される長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートは結合していなかった。
他方、分子量3万以下の共重合体には4-HBAに代表される長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートは0.20重量部の量で結合していたが、2-HEAに代表される短鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートは結合していなかった。
この結果から、このアクリル系共重合体(A-7)は分子量3万以下の共重合体がC3以上の長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートから構成される成分単位をリッチに含み、分子量15万以上の共重合体には長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートを含まないことから、イソシアネート系架橋剤に対する反応性は、長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートが共重合した分子量3万以下の共重合体の方が高くなる。
〔製造例8〕
製造例1においてアクリル系共重合体の初期仕込み原料を、アクリル酸ブチル(BA)50重量部、2-エチルヘキシルアクリレート(2-EHA)42.5重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)0.5重量部、4-ヒドロキシブチルアクリレート(4-HBA)0.2重量部、アクリル酸(AA)6重量部に変えた以外は同様にして比較的高分子量のアクリル系共重合体を製造し、引き続き、反応溶液中に、追加添加される連鎖移動剤ノルマルドデシルメルカプタン(NDM)0.10重量部、および、4-ヒドロキシブチルアクリレート(4-HBA)0.8重量部を追加添加した以外は同様にして比較的低分子量のアクリル系共重合体を製造した。
こうして得られたアクリル系共重合体の固形分は70重量%であり、粘度は8.0Pa・sであり、重量平均分子量(Mw)は10万であった。このアクリル系共重合体をアクリル系共重合体(A-8)とする。なお、このアクリル系共重合体(A-8)のガラス転移温度は−53℃であった。
上記のようにして得られたアクリル系共重合体(A-8)を分取GPCおよび熱分解GC-MSを用いて分子量3万以下の共重合体に含まれる水酸基を形成するモノマーの種類および量、分子量15万以上の共重合体に含まれる水酸基を形成するモノマーの種類を測定した。
結果を表1に示す。
測定の結果、このアクリル系共重合体(A-8)中における分子量3万以下のアクリル系共重合体の割合が15重量%であり、分子量15万以上のアクリル系共重合体の割合は15重量%であった。
表1から明らかなように分子量15万以上の共重合体には、2-HEAに代表される短鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートが0.10重量部の量で結合していたが、4-HBAに代表される長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートは結合していなかった。
他方、分子量3万以下の共重合体には4-HBAに代表される長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートは0.20重量部の量で結合しており、さらに2-HEAに代表される短鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートは0.05重量部の量で結合していた。
この結果から、このアクリル系共重合体(A-8)は分子量3万以下の共重合体がC3以上の長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートから構成される成分単位をリッチに含み、分子量15万以上の共重合体には長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートを含まないことから、イソシアネート系架橋剤に対する反応性は、長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートが共重合した分子量3万以下の共重合体の方が高くなる。
〔製造例9〕
製造例1においてアクリル系共重合体の初期仕込み原料を、アクリル酸ブチル(BA)60重量部、2-エチルヘキシルアクリレート(2-EHA)26.5重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)0.5重量部、4-ヒドロキシブチルアクリレート(4-HBA)0.2重量部、アクリル酸(AA)6重量部および酢酸ビニル(VAc)6重量部に変えた以外は同様にして比較的高分子量のアクリル系共重合体を製造し、引き続き、反応溶液中に、追加添加される連鎖移動剤であるノルマルドデシルメルカプタン(NDM)0.50重量部、および、4-ヒドロキシブチルアクリレート(4-HBA)0.8重量部を添加した以外は同様にして比較的低分子量のアクリル系共重合体を製造した。
こうして得られたアクリル系共重合体の固形分は70重量%であり、粘度は8.0Pa・sであり、重量平均分子量(Mw)は10万であった。このアクリル系共重合体をアクリル系共重合体(A-9)とする。なお、このアクリル系共重合体(A-9)のガラス転移温度は−46℃であった。
上記のようにして得られたアクリル系共重合体(A-9)を分取GPCおよび熱分解GC-MSを用いて分子量3万以下の共重合体に含まれる水酸基を形成するモノマーの種類および量、分子量15万以上の共重合体に含まれる水酸基を形成するモノマーの種類を測定した。
結果を表1に示す。
測定の結果、このアクリル系共重合体(A-9)中における分子量3万以下のアクリル系共重合体の割合は15重量%であり、分子量15万以上のアクリル系共重合体の割合は15重量%であった。
表1から明らかなように分子量15万以上の共重合体には、2-HEAに代表される短鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートが0.05重量部結合していたが、4-HBAに代表される長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートは結合していなかった。
他方、分子量3万以下の共重合体には4-HBAに代表される長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートは0.20重量部結合しており、さらに、2-HEAに代表される短鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートが0.10重量部の量で結合していた。
この結果から、このアクリル系共重合体(A-9)は分子量3万以下の共重合体がC3以上の長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートから構成される成分単位をリッチに含み、分子量15万以上の共重合体には長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートを含まないことから、イソシアネート系架橋剤に対する反応性は、長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートが共重合した分子量3万以下の共重合体の方が高くなる。
〔製造例10〕
製造例1においてアクリル系共重合体の初期仕込み原料を、アクリル酸ブチル(BA)20重量部、2-エチルヘキシルアクリレート(2-EHA)66.5重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)0.5重量部、4-ヒドロキシブチルアクリレート(4-HBA)0.2重量部、アクリル酸(AA)12重量部に変えた以外は同様にして比較的高分子量のアクリル系共重合体を製造し、引き続き、反応溶液中に、追加添加される連鎖移動剤ノルマルドデシルメルカプタン(NDM)0.50重量部、および、4-ヒドロキシブチルアクリレート(4-HBA)0.8重量部を追加添加した以外は同様にして比較的低分子量のアクリル系共重合体を製造した。
こうして得られたアクリル系共重合体の固形分は60重量%であり、粘度は8.0Pa・sであり、重量平均分子量(Mw)は10万であった。このアクリル系共重合体をアクリル系共重合体(A-10)とする。なお、このアクリル系共重合体(A-10)のガラス転移温度は−53℃であった。
上記のようにして得られたアクリル系共重合体(A-10)を分取GPCおよび熱分解GC-MSを用いて分子量3万以下の共重合体に含まれる水酸基を形成するモノマーの種類および量、分子量15万以上の共重合体に含まれる水酸基を形成するモノマーの種類を測定した。
結果を表1に示す。
測定の結果、このアクリル系共重合体(A-10)中における分子量3万以下のアクリル系共重合体の割合は15重量%であり、分子量15万以上のアクリル系共重合体の割合は15重量%であった。
表1から明らかなように分子量15万以上の共重合体には、2-HEAに代表される短鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートが0.05重量部結合していたが、4-HBAに代表される長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートは結合していなかった。
他方、分子量3万以下の共重合体には4-HBAに代表される長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートが0.20重量部結合しており、さらに2-HEAに代表される短鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートは0.10重量部結合していた。
この結果から、このアクリル系共重合体(A-10)は分子量3万以下の共重合体がC3以上の長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートから構成される成分単位をリッチに含み、分子量15万以上の共重合体には長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートを含まないことから、イソシアネート系架橋剤に対する反応性は、長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートが共重合した分子量3万以下の共重合体の方が高くなる。
〔製造例11〕
製造例1においてアクリル系共重合体の初期仕込み原料を、アクリル酸ブチル(BA)70重量部、2-エチルヘキシルアクリレート(2-EHA)25.5重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)0.5重量部、4-ヒドロキシブチルアクリレート(4-HBA)0.2重量部、アクリル酸(AA)3重量部、初期仕込み原料中におけるノルマルドデシルメルカプタン(NDM)0.2重量部に変えた以外は同様にして比較的高分子量のアクリル系共重合体を製造し、引き続き、反応溶液中に、追加添加される連鎖移動剤ノルマルドデシルメルカプタン(NDM)2.00重量部、および、4-ヒドロキシブチルアクリレート(4-HBA)0.8重量部を追加添加した以外は同様にして比較的低分子量のアクリル系共重合体を製造した。
こうして得られたアクリル系共重合体の固形分は70重量%であり、粘度は8.0Pa・sであり、重量平均分子量(Mw)は10万であった。このアクリル系共重合体をアクリル系共重合体(A-11)とする。なお、このアクリル系共重合体(A-11)のガラス転移温度は−54℃であった。
上記のようにして得られたアクリル系共重合体(A-11)を分取GPCおよび熱分解GC-MSを用いて分子量3万以下の共重合体に含まれる水酸基を形成するモノマーの種類および量、分子量15万以上の共重合体に含まれる水酸基を形成するモノマーの種類を測定した。
結果を表1に示す。
測定の結果、このアクリル系共重合体(A-11)中における分子量3万以下のアクリル系共重合体の割合が15重量%であり、分子量15万以上のアクリル系共重合体の割合は15重量%であった。
表1から明らかなように分子量15万以上の共重合体には、2-HEAに代表される短鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートが0.20重量部結合しているが、4-HBAに代表される長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートは結合していない。
他方、分子量3万以下の共重合体には4-HBAに代表される長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートは0.20重量部の量で結合していたが、2-HEAに代表される短鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートは結合していない。
この結果から、このアクリル系共重合体(A-11)は分子量3万以下の共重合体がC3以上の長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートから構成される成分単位をリッチに含み、分子量15万以上の共重合体には長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートを含まないことから、イソシアネート系架橋剤に対する反応性は、長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートが共重合した分子量3万以下の共重合体の方が高くなる。
〔製造例12〕
製造例1においてアクリル系共重合体の初期仕込み原料を、アクリル酸ブチル(BA)70重量部、2-エチルヘキシルアクリレート(2-EHA)22.5重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート0.5重量部、アクリル酸(AA)6重量部に変えた以外は同様にして比較的高分子量のアクリル系共重合体を製造し、引き続き、反応溶液中に、追加添加される連鎖移動剤であるノルマルドデシルメルカプタン(NDM)0.30重量部、および、4-ヒドロキシブチルアクリレート(4-HBA)0.5重量部を添加して1.5時間反応させた以外は同様にして比較的低分子量のアクリル系共重合体を製造した。こうして得られたアクリル系共重合体にさらに追加の連鎖移動剤としてノルマルドデシルメルカプタン(NDM)0.8重量部および4-ヒドロキシブチルアクリレート(4-HBA)0.5重量部添加して70℃で4時間反応させた。
こうして得られたアクリル系共重合体の固形分は70重量%であり、粘度は8.0Pa・sであり、重量平均分子量(Mw)は10万であった。このアクリル系共重合体をアクリル系共重合体(A-12)とする。なお、このアクリル系共重合体(A-12)のガラス転移温度は−49℃であった。
上記のようにして得られたアクリル系共重合体(A-12)を分取GPCおよび熱分解GC-MSを用いて分子量3万以下の共重合体に含まれる水酸基を形成するモノマーの種類および量、分子量15万以上の共重合体に含まれる水酸基を形成するモノマーの種類を測定した。
結果を表1に示す。
測定の結果、このアクリル系共重合体(A-12)中における分子量3万以下のアクリル系共重合体の割合は、15重量%であり、分子量15万以上のアクリル系共重合体の割合は、10重量%であった。
表1から明らかなように分子量15万以上の共重合体には、2-HEAに代表される短鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートが0.20重量部の量で結合していたが、4-HBAに代表される長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートは結合していなかった。
他方、分子量3万以下の共重合体には4-HBAに代表される長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートは0.20重量部の量で結合していたが、2-HEAに代表される短鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートは結合していなかった。
この結果から、このアクリル系共重合体(A-12)は分子量3万以下の共重合体がC3以上の長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートから構成される成分単位をリッチに含み、分子量15万以上の共重合体には長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートを含まないことから、イソシアネート系架橋剤に対する反応性は、長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートが共重合した分子量3万以下の共重合体の方が高くなる。
〔製造例13〕
製造例1においてアクリル系共重合体の初期仕込み原料を、アクリル酸ブチル(BA)70重量部、2-エチルヘキシルアクリレート(2-EHA)22.5重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)0.5重量部、アクリル酸(AA)6重量部に変え、反応時間を0.5時間に変えた以外は同様にして比較的高分子量のアクリル系共重合体を製造した。こうして得られたアクリル系共重合体に、追加添加される連鎖移動剤として、ノルマルドデシルメルカプタン(NDM)2.00重量部、および水酸基含有(メタ)アクリレートとして4-ヒドロキシブチルアクリレート1.0重量部を用意し、70℃の温度で上記反応液中に1.5時間かけて滴下し、さらに滴下後、70℃の温度で4時間反応を行ってアクリル系共重合体を得た。こうして得られたアクリル系共重合体の固形分は70重量%であり、粘度は8.0Pa・sであった。このアクリル系共重合体をアクリル系共重合体(A-13)とする。なお、このアクリル系共重合体(A-13)のガラス転移温度は−49℃であった。
上記のようにして得られたアクリル系共重合体(A-13)を分取GPCおよび熱分解GC-MSを用いて分子量3万以下の共重合体に含まれる水酸基を形成するモノマーの種類および量、分子量15万以上の共重合体に含まれる水酸基を形成するモノマーの種類を測定した。
結果を表1に示す。
測定の結果、このアクリル系共重合体(A-13)中における分子量3万以下のアクリル系共重合体の割合は15重量%であり、分子量15万以上のアクリル系共重合体の割合は、20重量%であった。
表1から明らかなように分子量15万以上の共重合体には、2-HEAに代表される短鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートが0.2重量部結合していたが、4-HBAに代表される長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートは結合していなかった。
他方、分子量3万以下の共重合体には4-HBAに代表される長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートは0.20重量部結合していたが、2-HEAに代表される短鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートは結合していなかった。
この結果から、このアクリル系共重合体(A-13)は分子量3万以下の共重合体がC3以上の長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートから構成される成分単位をリッチに含み、分子量15万以上の共重合体には長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートを含まないことから、イソシアネート系架橋剤に対する反応性は、長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートが共重合した分子量3万以下の共重合体の方が高くなる。
〔製造比較例1〕
製造例1においてアクリル系共重合体の初期仕込み原料を、アクリル酸ブチル(BA)70重量部、2-エチルヘキシルアクリレート(2-EHA)22.5重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)0.4重量部、4-ヒドロキシブチルアクリレート(4-HBA)1.0重量部、アクリル酸(AA)6重量部に変えた以外は同様にして比較的高分子量のアクリル系共重合体を製造し、引き続き、反応溶液中に、追加添加される連鎖移動剤ノルマルドデシルメルカプタン(NDM)0.50重量部および2-ヒドロキシエチルアクリレート0.1重量部を追加添加した以外は同様にして比較的低分子量のアクリル系共重合体を製造した。
こうして得られたアクリル系共重合体の固形分は70%であり、粘度は8.0Pa・sであり、重量平均分子量(Mw)は10万であった。このアクリル系共重合体をアクリル系共重合体(Co-1)とする。なお、このアクリル系共重合体(Co-1)のガラス転移温度は−49℃であった。
上記のようにして得られたアクリル系共重合体(Co-1)を分取GPCおよび熱分解GC-MSを用いて分子量3万以下の共重合体に含まれる水酸基を形成するモノマーの種類および量、分子量15万以上の共重合体に含まれる水酸基を形成するモノマーの種類を測定した。
結果を表1に示す。
測定の結果、このアクリル系共重合体(Co-1)中における分子量3万以下のアクリル系共重合体の割合は15重量%であり、分子量15万以上のアクリル系共重合体の割合は15重量%であった。
表1から明らかなように分子量15万以上の共重合体には、2-HEAに代表される短鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートが0.20重量部の量で結合し、4-HBAに代表される長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートも0.20重量部の量で結合していたが、分子量3万以下の共重合体には4-HBAに代表される長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートおよび2-HEAに代表される短鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートは結合していない。
この結果から、このアクリル系共重合体(Co-1)は分子量15万以上の共重合体がC3以上の長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートから構成される成分単位をリッチに含んでいた。
上記のように分子量3万以下の共重合体には水酸基含有(メタ)アクリレートが共重合しておらず、分子量15万以上に共重合体に水酸基含有(メタ)アクリレートが共重合しているので、分子量15万以上の共重合体の方がイソシアネート系架橋剤との反応性が高くなる。
〔製造比較例2〕
製造例1においてアクリル系共重合体の初期仕込み原料を、アクリル酸ブチル(BA)70重量部、2-エチルヘキシルアクリレート(2-EHA)17.0重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)6.0重量部、アクリル酸(AA)6重量部に変えた以外は同様にして比較的高分子量のアクリル系共重合体を製造し、引き続き、反応溶液中に、追加添加される連鎖移動剤ノルマルドデシルメルカプタン(NDM)5.00重量部および4-ヒドロキシブチルアクリレート(4-HBA)1.0重量部を追加添加した以外は同様にして比較的低分子量のアクリル系共重合体を製造した。
こうして得られたアクリル系共重合体の固形分は70%であり、粘度は8.0Pa・sであり、重量平均分子量(Mw)は10万であった。このアクリル系共重合体をアクリル系共重合体(Co-2)とする。なお、このアクリル系共重合体(Co-2)のガラス転移温度は−46℃であった。
上記のようにして得られたアクリル系共重合体(Co-2)を分取GPCおよび熱分解GC-MSを用いて分子量3万以下の共重合体に含まれる水酸基を形成するモノマーの種類および量、分子量15万以上の共重合体に含まれる水酸基を形成するモノマーの種類を測定した。
結果を表1に示す。
測定の結果、このアクリル系共重合体(Co-2)中における分子量3万以下のアクリル系共重合体の割合は15重量%であり、分子量15万以上のアクリル系共重合体の割合は15重量%であった。
表1から明らかなように分子量15万以上の共重合体には、2-HEAに代表される短鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートが2.00重量部の量で結合し、4-HBAに代表される長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートも0.2重量部の量で結合していた。
他方、分子量3万以下の共重合体には4-HBAに代表される長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートは結合しておらず、2-HEAに代表される短鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートが0.10重量部の量で結合していた。
この結果から、このアクリル系共重合体(Co-2)は分子量15万以上の共重合体が水酸基含有(メタ)アクリレートから構成される成分単位をリッチに含んでいた。
上記のように分子量3万以下の共重合体には少量のしかもアルキル鎖の短い水酸基含有(メタ)アクリレートしか共重合しておらず、分子量15万以上に共重合体に水酸基含有(メタ)アクリレートがリッチに共重合しているので、イソシアネート系架橋剤との反応性は、分子量15万以上の共重合体の方が高くなる。
〔製造比較例3〕
製造例1においてアクリル系共重合体の初期仕込み原料を、アクリル酸ブチル(BA)70重量部、2-エチルヘキシルアクリレート(2-EHA)22.5重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)0.5重量部、アクリル酸(AA)6重量部、初期仕込み原料中に含まれる連鎖移動剤であるノルマルドデシルメルカプタン(NDM)0.01重量部に変えた以外は同様にして比較的高分子量のアクリル系共重合体を製造し、引き続き、反応溶液中に、追加添加される連鎖移動剤ノルマルドデシルメルカプタン(NDM)0.50重量部および4-ヒドロキシブチルアクリレート(4-HBA)1.0重量部を追加添加した以外は同様にして比較的低分子量のアクリル系共重合体を製造した。
こうして得られたアクリル系共重合体の固形分は50重量%であり、粘度は8.0Pa・sであり、重量平均分子量(Mw)は35万であった。このアクリル系共重合体をアクリル系共重合体(Co-3)とする。なお、このアクリル系共重合体(Co-3)のガラス転移温度は−49℃であった。
上記のようにして得られたアクリル系共重合体(Co-3)を分取GPCおよび熱分解GC-MSを用いて分子量3万以下の共重合体に含まれる水酸基を形成するモノマーの種類および量、分子量15万以上の共重合体に含まれる水酸基を形成するモノマーの種類を測定した。
結果を表1に示す。
測定の結果、このアクリル系共重合体(Co-3)中における分子量3万以下のアクリル系共重合体の割合は15重量%であり、分子量15万以上のアクリル系共重合体の割合は、45重量%であった。
表1から明らかなように分子量15万以上の共重合体には、2-HEAに代表される短鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートが0.20重量部の量で結合し、4-HBAに代表される長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートは結合していなかった。
他方、分子量3以下の共重合体には4-HBAに代表される長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートは0.20重量部の量で結合しており、2-HEAに代表される短鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートは結合していなかった。
このアクリル系共重合体(Co-3)は重量平均分子量(Mw)が本発明で規定する30万を大きく上回っており、固形分含量が低く、粘度が高くなる。
〔比較製造例4〕
製造例1においてアクリル系共重合体の初期仕込み原料を、アクリル酸ブチル(BA)70重量部、2-エチルヘキシルアクリレート(2-EHA)22.5重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)0.5重量部、アクリル酸(AA)6重量部、初期仕込み原料中に含まれる連鎖移動剤であるノルマルドデシルメルカプタン(NDM)0.70重量部に変えた以外は同様にして比較的高分子量のアクリル系共重合体を製造し、引き続き、反応溶液中に、追加添加される連鎖移動剤ノルマルドデシルメルカプタン(NDM)3.00重量部および4-ヒドロキシブチルアクリレート(4-HBA)1.0重量部を追加添加した以外は同様にして比較的低分子量のアクリル系共重合体を製造した。
こうして得られたアクリル系共重合体の固形分は70重量%であり、粘度は8.0Pa・sであり、重量平均分子量(Mw)は15万であった。このアクリル系共重合体をアクリル系共重合体(Co-4)とする。なお、このアクリル系共重合体(Co-4)のガラス転移温度は−49℃であった。
上記のようにして得られたアクリル系共重合体(Co-4)を分取GPCおよび熱分解GC-MSを用いて分子量3万以下の共重合体に含まれる水酸基を形成するモノマーの種類および量、分子量15万以上の共重合体に含まれる水酸基を形成するモノマーの種類を測定した。
結果を表1に示す。
測定の結果、このアクリル系共重合体(Co-4)中における分子量3万以下のアクリル系共重合体の割合は35重量%であり、分子量15万以上のアクリル系共重合体の割合は15重量%であった。
表1から明らかなように分子量15万以上の共重合体には、2-HEAに代表される短鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートが0.05重量部の量で結合し、4-HBAに代表される長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートは結合していなかった。
他方、分子量3万以下の共重合体には4-HBAに代表される長鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートは0.20重量部の量で結合しており、2-HEAに代表される短鎖アルキル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレートは0.10重量部の量で結合していた。
このアクリル系共重合体(Co-4)は分子量3万以下の共重合体量が本発明で規定する30重量%未満の範囲を超えている。
Figure 0005651158
〔実施例1〕
製造例1で得られたアクリル系共重合体(A-1)100重量部に対して、重合ロジンエステル ペンセルD-135(荒川化学工業(株)製)10重量部、石油系樹脂 ペトコールLX-HS(東ソー(株)製)15重量部、及び、イソシアネート系架橋剤 コロネートL 1重量部(固形分)を添加して粘着剤組成物を得た。
得られた粘着剤組成物を剥離処理された紙セパレータ(EKR−80D)上に乾燥後の厚みが65μmになるように塗工し、80℃の乾燥機で2分間乾燥させて溶剤を除去した。得られた粘着剤塗膜を厚さ38μmの不織布基材の両面に転写して、23℃、65%環境下で7日間エージングして、総テープ厚140μmの両面テープを得た。
両面テープの両側の粘着面に剥離処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム(東レフィルム加工(株)製、セラピールMFA)を貼り合わせて試験片を作成した。
上記のようにして得られた試験片を用いて、分銅タック、粘着力、保持力および定荷重剥離を調べた。結果を表2に示す。
〔実施例2〜13、比較例1〜4、参考例1〕
実施例1において、アクリル系共重合体(A-1)の代わりに、製造例2〜13で得られたアクリル系共重合体(A-1〜A-13)、比較製造例1〜4で得られたアクリル系共重合体(Co-1〜Co-4)を表2に記載の量で用いた以外は同様にして試験片を製造した。
上記のようにして得られた試験片を用いて、分銅タック、粘着力、保持力および定荷重剥離を調べた。結果を表2に示す。
Figure 0005651158
1・・・比較的低分子量のアクリル系共重合体
2・・・比較的高分子量のアクリル系共重合体
x・・・分子量3万以下の共重合体
y・・・分子量15万以上の共重合体

Claims (9)

  1. (A)アクリル系共重合体と、(B)粘着賦与樹脂と(C)イソシアネート系架橋剤とを含む粘着剤組成物であって、
    該アクリル系共重合体(A)は、分子量3万以下のポリマーの含有率が15重量%以上30重量%未満の重量平均分子量(Mw)が30万未満のアクリル系共重合体であり、
    該アクリル系共重合体は、
    (a-1)アルキル(メタ)アクリレート:50〜95.9重量%、
    (a-2)水酸基含有(メタ)アクリレート:0.1〜5重量%、
    を含む単量体の共重合体であり
    該粘着賦与樹脂(B)は
    (b-1)重合ロジンエステルと、
    (b-2)石油樹脂とからなり、
    アクリル系共重合体(A)からGPCにより分離した分子量3万以下のポリマーのイソシアネート系架橋剤(C)との反応性が、GPCにより分離した分子量15万以上のポリマーのイソシアネート系架橋剤(C)との反応性より大きいことを特徴とする粘着剤組成物。
  2. 上記アクリル系共重合体(A)がさらに
    (a-3)カルボキシル基含有アクリレート:4〜15重量%
    (a-4)その他のモノマー:0〜12重量%の共重合体であることを特徴とする請求項第1項記載の粘着剤組成物。
  3. 上記分子量3万以下のポリマーを構成している水酸基含有(メタ)アクリレートの50重量%以上がアルキル基の炭素数が3以上のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートであることを特徴とする請求項第1項記載の粘着剤組成物。
  4. 上記アクリル系共重合体(A)を構成する全モノマーを100重量%としたときに、該分子量3万以下のアクリル系共重合体中にアルキル基の炭素数3以上のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを0.05重量%以上含有し、かつ分子量15万以上のアクリル系共重合体中に含有される炭素数3以上のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの量が、分子量3万以下のアクリル系共重合体中に含有される量の50重量%以下であることを特徴とする請求項第1項記載の粘着剤組成物。
  5. 上記分子量15万以上のアクリル系共重合体を構成するアルキル基の炭素数2以下のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの量が、分子量3万以下のアクリル系共重合体を構成する水酸基含有(メタ)アクリレートの量の5倍以下であることを特徴とする請求項第1項記載の粘着剤組成物。
  6. 上記アクリル系共重合体(A)を60〜70重量%含有する溶液の23℃における粘度が6〜10Pa・sの範囲内にあることを特徴とする請求項第1項記載の粘着剤組成物。
  7. 上記アクリル系共重合体のガラス転移温度(Tg)が−70〜0℃の範囲内にあることを特徴とする請求項第1項記載の粘着剤組成物。
  8. 上記粘着賦与樹脂(B)中における石油樹脂(b-2)の配合量が、ロジン系樹脂(b-1)の配合量よりも多いことを特徴とする請求項第1項記載の粘着剤組成物。
  9. (A)アクリル系共重合体と、(B)粘着賦与樹脂と(C)イソシアネート系架橋剤を含む粘着剤組成物であって、
    該アクリル系共重合体(A)は、(a-1)アルキル(メタ)アクリレート:50〜95.9重量%と、(a-2)水酸基含有(メタ)アクリレート:0.1〜5重量%の一部とを含むモノマーを部分重合させて分子量が15万以上の共重合体を含むアクリル系共重合体を製造し、次いで連鎖移動剤と(a-2)水酸基含有(メタ)アクリレートとを添加して分子量が3万以下の共重合体を含むアクリル系共重合体を製造することにより、分子量が3万以下のポリマーの含有率が15重量%以上30重量%未満である重量平均分子量が30万未満のアクリル系共重合体(A)溶液を形成してなり、
    該アクリル系共重合体(A)溶液に、
    粘着賦与樹脂(B)である
    (b-1)重合ロジンエステル、
    (b-2)石油樹脂と
    (C)イソシアネート系架橋剤とを配合してなり、
    アクリル系共重合体(A)からGPCにより分離した分子量3万以下のポリマーのイソシアネート系架橋剤(C)との反応性が、GPCにより分離した分子量15万以上のポリマーのイソシアネート系架橋剤(C)との反応性より大きくされてなることを特徴とする請求項第1項記載の粘着剤組成物。
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