JP6523125B2 - 両面粘着テープ、電子機器部品固定用両面粘着テープ及び車載部品固定用両面粘着テープ - Google Patents

両面粘着テープ、電子機器部品固定用両面粘着テープ及び車載部品固定用両面粘着テープ Download PDF

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本発明は、高い粘着力と耐衝撃性を発揮できる両面粘着テープ、及び、該両面粘着テープからなる電子機器部品固定用両面粘着テープ、車載部品固定用両面粘着テープに関する。
画像表示装置又は入力装置を搭載した携帯電子機器(例えば、携帯電話、携帯情報端末等)においては、組み立てのために両面粘着テープが用いられている。具体的には、例えば、携帯電子機器の表面を保護するためのカバーパネルをタッチパネルモジュール又はディスプレイパネルモジュールに接着したり、タッチパネルモジュールとディスプレイパネルモジュールとを接着したりするために両面粘着テープが用いられている。このような両面粘着テープは、例えば、額縁状等の形状に打ち抜かれ、表示画面の周辺に配置されるようにして用いられる(例えば、特許文献1、2)。また、車輌部品(例えば、車載用パネル)を車両本体に固定する用途にも両面粘着テープが用いられている。
電子機器部品の固定や車載部品の固定に用いられる両面粘着テープには、高い粘着力のみならず、耐衝撃性や耐電圧性等が要求される。耐衝撃性等に優れる両面粘着テープとしては、例えば、特許文献1及び2に、基材層の少なくとも片面に(メタ)アクリル系粘着剤層が積層一体化されており、該基材層が特定の架橋度及び気泡のアスペクト比を有する架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートであるものが開示されている。
近年の大型の携帯電子機器における部品の接着固定、車輌部品の接着固定等の用途においては、重量の大きな部品又は部材を貼り合わせる必要があり、両面粘着テープにかかる負荷が大きくなっている。また、近年の携帯電子機器では、表示画面の周辺を狭くしてより広い画面を確保する、いわゆる狭額縁化が進んでおり、狭額縁化した携帯電子機器では画面の周辺部の幅が極めて狭いため、接着面積が狭くとも確実に部材を固定できる高い粘着力が求められている。このように、電子機器部品の固定や車載部品の固定に用いられる両面粘着テープには、従来以上に高い粘着力と耐衝撃性が求められるようになってきている。
特開2009−242541号公報 特開2009−258274号公報
本発明は、上記現状に鑑み、高い粘着力と耐衝撃性を発揮できる両面粘着テープ、及び、該両面粘着テープからなる電子機器部品固定用両面粘着テープ、車載部品固定用両面粘着テープを提供することを目的とする。
本発明は、基材の両面に(メタ)アクリル粘着剤層を有する両面粘着テープであって、前記(メタ)アクリル粘着材層は、(メタ)アクリル共重合体100重量部に対して、沸点が160℃以上であるエーテル化合物を5〜15重量部含有し、動的粘弾性測定から求められるガラス転移温度Tgが−5〜12℃である両面粘着テープである。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、鋭意検討の結果、(メタ)アクリル粘着剤層に、高沸点のエーテル化合物を配合することにより、(メタ)アクリル粘着剤層の粘着力を大きく損なうことなく、耐衝撃性を向上させることができることを見出し、本発明を完成した。
本発明の両面粘着テープは、基材の両面に(メタ)アクリル粘着剤層を有する。
上記(メタ)アクリル粘着剤層は、(メタ)アクリル共重合体と沸点が160℃以上であるエーテル化合物(以下、単に「エーテル化合物」ともいう。)を含有する。これにより、高い粘着力と耐衝撃性を発揮できる。
上記(メタ)アクリル共重合体は特に限定されないが、特に高い粘着力を発揮できることから、ブチルアクリレート及び2−エチルヘキシルアクリレートに由来する構成単位を含有する(メタ)アクリル共重合体が好適である。
上記(メタ)アクリル共重合体中のブチルアクリレートに由来する構成単位の好ましい含有量の好ましい下限は40重量%、好ましい上限は80重量%である。上記ブチルアクリレートに由来する構成単位の含有量がこの範囲内であると、高い凝集力と粘着力、タックを発揮することができる。
上記(メタ)アクリル共重合体中の2−エチルヘキシルアクリレートに由来する構成単位の含有量の好ましい下限は10重量%、好ましい上限は40重量%である。上記2−エチルヘキシルアクリレートに由来する構成単位の含有量がこの範囲内であると、高い凝集力と優れた粘着力、タックを発揮することができる。
上記(メタ)アクリル共重合体は、必要に応じてブチルアクリレート及び2−エチルヘキシルアクリレート以外の共重合可能な他の重合性モノマーに由来する構成単位を含んでいてもよい。
上記共重合可能な他の重合性モノマーとして、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル等のアルキル基の炭素数が1〜3の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル等のアルキル基の炭素数が13〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル、グリセリンジメタクリレート、(メタ)アクリル酸グリシジル、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、等の官能性モノマーが挙げられる。
上記(メタ)アクリル共重合体は、上記モノマーを含有するモノマー混合物を共重合することにより調製することができる。具体的には、上記モノマー混合物を、重合開始剤の存在下にてラジカル反応させればよい。上記モノマー混合物をラジカル反応させる方法、即ち、重合方法としては、従来公知の方法が用いられ、例えば、溶液重合(沸点重合又は定温重合)、乳化重合、懸濁重合、塊状重合等が挙げられる。
上記重合開始剤は特に限定されず、例えば、有機過酸化物、アゾ化合物等が挙げられる。上記有機過酸化物として、例えば、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシピバレート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレート等が挙げられる。上記アゾ化合物として、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル等が挙げられる。これらの重合開始剤は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記(メタ)アクリル共重合体の重量平均分子量(Mw)は、好ましい下限が40万、好ましい上限が200万である。上記(メタ)アクリル共重合体の重量平均分子量がこの範囲内であると、高い凝集力と優れた粘着力、タックを発揮することができる。上記(メタ)アクリル共重合体の重量平均分子量のより好ましい下限は50万、より好ましい上限は150万である。
重量平均分子量を上記範囲に調整するためには、重合開始剤、重合温度等の重合条件を調整すればよい。
なお、重量平均分子量(Mw)とは、GPC(Gel Permeation Chromatography:ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)による標準ポリスチレン換算の重量平均分子量である。
上記エーテル化合物は、上記(メタ)アクリル粘着剤層の粘着力を大きく損なうことなく、両面粘着テープの耐衝撃性を向上させることができる。この理由については不明であるが、エーテル化合物の添加によって(メタ)アクリル粘着剤層のTgが下がり、粘着剤層の柔軟性が上がることで衝撃吸収性が向上することに加え、粘着剤層と被着体との界面にエーテル化合物が拡散により移動することにより、粘着剤層の流動性が上がって濡れが進行し、界面接着力が向上するためではないかと考えられる。
上記エーテル化合物は、沸点の下限が160℃である。沸点が160℃以上であるエーテル化合物を用いることにより、両面粘着テープの製造工程(特に、粘着剤組成物の乾燥工程)を経てもエーテル化合物が揮発してしまうことなく、安定して上記(メタ)アクリル粘着剤層中に上記エーテル化合物を配合することができる。上記エーテル化合物の沸点の好ましい下限は180℃、より好ましい下限は200℃である。
上記エーテル化合物としては、オリゴエチレングリコールジアルキルエーテルが好ましく、なかでもジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル及びテトラエチレングリコールジメチルエーテルがより好ましい。
上記(メタ)アクリル粘着剤層中の上記エーテル化合物の含有量は、上記(メタ)アクリル共重合体100重量部に対する下限が5重量部、上限が15重量部である。上記エーテル化合物の含有量がこの範囲内であると、上記(メタ)アクリル粘着剤層の粘着力を大きく損なうことなく、特に高い耐衝撃性向上効果を発揮することができる。上記エーテル化合物の含有量の好ましい下限は6重量部、好ましい上限は12重量部であり、より好ましい下限は8重量部、より好ましい上限は10重量部である。
上記(メタ)アクリル粘着剤層は、動的粘弾性測定から求められるガラス転移温度Tgの下限が−5℃、上限が12℃である。上記(メタ)アクリル粘着剤層のガラス転移温度Tgをこの範囲に調整することにより、特に両面粘着テープの粘着力を向上させることができる。上記ガラス転移温度Tgの好ましい下限は−3℃、好ましい上限は8℃である。
上記(メタ)アクリル粘着剤層は、動的粘弾性測定から求められる23℃における貯蔵弾性率G’の好ましい下限が1×10Pa、好ましい上限が9×10Paである。上記(メタ)アクリル粘着剤層の23℃における貯蔵弾性率G’をこの範囲に調整することにより、特に両面粘着テープの粘着力を向上させることができる。
なお、ガラス転移温度Tg及び23℃における貯蔵弾性率G’は、動的粘弾性測定装置(例えば、アイティー計測制御社製のDVA−200)を用いて、周波数10Hz、昇温速度3℃/minで−40℃から140℃まで測定を行うことにより求めることができる。
上記(メタ)アクリル粘着剤層のガラス転移温度Tg及び23℃における貯蔵弾性率G’を目的とする範囲に調整する方法として、例えば、(メタ)アクリル共重合体の組成、重量平均分子量、分子量分布等を調整する方法、異なる組成、重量平均分子量、分子量分布等の(メタ)アクリル共重合体を混合する方法、粘着付与樹脂の軟化点、含有量等を調整する方法、上記(メタ)アクリル粘着剤層の架橋度を調整する方法等が挙げられる。
上記(メタ)アクリル粘着剤層は、粘着付与樹脂を含有してもよい。
上記粘着付与樹脂として、例えば、ロジンエステル系樹脂、水添ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、クマロンインデン系樹脂、脂環族飽和炭化水素系樹脂、C5系石油樹脂、C9系石油樹脂、C5−C9共重合系石油樹脂等が挙げられる。これらの粘着付与樹脂は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記粘着付与樹脂の含有量は特に限定されないが、上記(メタ)アクリル共重合体100重量部に対する好ましい下限は10重量部、好ましい上限は60重量部である。上記粘着付与樹脂の含有量がこの範囲内であると、上記(メタ)アクリル共重合体に優れた粘着力、タックを付与することができる。
上記(メタ)アクリル粘着剤層は、架橋剤が添加されることにより上記(メタ)アクリル粘着剤層を構成する樹脂(上記(メタ)アクリル共重合体及び/又は上記粘着付与樹脂)の主鎖間に架橋構造が形成されていることが好ましい。
上記架橋剤は特に限定されず、例えば、イソシアネート系架橋剤、アジリジン系架橋剤、エポキシ系架橋剤、金属キレート型架橋剤等が挙げられる。なかでも、イソシアネート系架橋剤が好ましい。上記(メタ)アクリル粘着剤層にイソシアネート系架橋剤が添加されることで、イソシアネート系架橋剤のイソシアネート基と上記(メタ)アクリル粘着剤層を構成する樹脂中のアルコール性水酸基とが反応して、上記(メタ)アクリル粘着剤層の架橋が緩くなる。従って、上記(メタ)アクリル粘着剤層は、断続的に加わる剥離応力を分散させることができ、両面粘着テープのせん断粘着力がより向上する。
上記架橋剤の添加量は、上記(メタ)アクリル共重合体100重量部に対して0.01〜10重量部が好ましく、0.1〜3重量部がより好ましい。
上記(メタ)アクリル粘着剤層のゲル分率の好ましい下限は5重量%、好ましい上限は60重量%であり、より好ましい下限は10重量%、より好ましい上限は50重量%であり、更に好ましい下限は15重量%、更に好ましい上限は40重量%である。
なお、(メタ)アクリル粘着剤層のゲル分率は、(メタ)アクリル粘着剤層をW1(g)採取し、この(メタ)アクリル粘着剤層を酢酸エチル中に23℃にて24時間浸漬して不溶解分を200メッシュの金網で濾過し、金網上の残渣を真空乾燥して乾燥残渣の重量W2(g)を測定し、下記式(1)により算出する。
ゲル分率(重量%)=100×W2/W1 (1)
上記(メタ)アクリル粘着剤層の厚みは特に限定されないが、片面の(メタ)アクリル粘着剤層の厚みの好ましい下限は10μm、好ましい上限は100μmである。上記(メタ)アクリル粘着剤層の厚みがこの範囲内であると、高い粘着力、耐衝撃性を発揮できるとともに、リワーク性及び再剥離性にも優れたものとなる。
上記基材としては特に限定されず、例えば、ポリエステルフィルム、ポリオレフィン発泡体、ゴム系エラストマー、(メタ)アクリル系エラストマー及びウレタン系エラストマーからなる群より選択される少なくとも1種を含有する単層又は多層構造の基材等の従来公知の基材を用いることができる。なかでも、特に高い耐衝撃性を発揮できることから、ポリオレフィン発泡体からなる基材が好適である。
上記ポリオレフィン発泡体は、ポリオレフィン樹脂を含有する発泡体であれば特に限定されず、例えば、ポリエチレン系発泡体、ポリプロピレン系発泡体、エチレン−プロピレン系発泡体等が挙げられる。なかでも、ポリエチレン系発泡体が好ましい。
上記ポリオレフィン樹脂は特に限定されないが、特に高い層間強度が得られることから、重合触媒として四価の遷移金属を含むメタロセン化合物を用いて得られたポリオレフィン樹脂が好ましい。なかでも、メタロセン化合物を用いて得られたポリエチレン樹脂がより好ましい。
上記メタロセン化合物として、例えば、カミンスキー触媒等が挙げられる。
上記メタロセン化合物を用いて得られたポリエチレン樹脂として、例えば、上記メタロセン化合物を用いて、エチレンと、必要に応じて配合される他のα−オレフィンとを共重合することにより得られたポリエチレン樹脂等が挙げられる。上記他のα−オレフィンとして、例えば、プロペン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン等が挙げられる。
上記メタロセン化合物を用いて得られたポリエチレン樹脂は、他のオレフィン樹脂と併用されてもよい。上記他のオレフィン樹脂として、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等が挙げられる。
なお、この場合、上記ポリオレフィン発泡体における上記メタロセン化合物を用いて得られたポリエチレン樹脂の含有量は、40重量%以上が好ましい。上記メタロセン化合物を用いて得られたポリエチレン樹脂の含有量が40重量%以上であると、上記ポリオレフィン発泡体の厚みが薄くても高い圧縮強度を得ることができる。
上記ポリオレフィン発泡体は、架橋されていることが好ましい。上記ポリオレフィン発泡体を架橋することで、上記基材の層間強度を目的とする範囲に調整しやすくなる。
上記ポリオレフィン発泡体を架橋する方法は特に限定されず、例えば、上記ポリオレフィン発泡体に電子線、α線、β線、γ線等の電離性放射線を照射する方法、上記ポリオレフィン発泡体に予め配合しておいた有機過酸化物を加熱により分解させる方法等が挙げられる。
上記ポリオレフィン発泡体の製造方法は特に限定されないが、例えば、ポリオレフィン系樹脂と発泡剤とを含有する発泡性樹脂組成物を調製し、押出機を用いて発泡性樹脂組成物をシート状に押出加工する際に発泡剤を発泡させ、得られたポリオレフィン発泡体を必要に応じて架橋する方法が好ましい。
上記基材の厚みは特に限定されないが、好ましい下限は50μm、好ましい上限は1200μmである。上記基材の厚みがこの範囲内であると、高い耐衝撃性を発揮しながら、被着体の形状に沿って密着させて貼り合わせることができる高い柔軟性を発揮することができる。
本発明の両面粘着テープは、両面粘着テープの総厚みの好ましい下限が60μm、好ましい上限が1300μmである。両面粘着テープの総厚みがこの範囲内であると、高い粘着力と耐衝撃性とを発揮して、携帯電子機器を構成する部品の接着固定、車載部品の接着固定等の用途に好適に用いることができる。両面粘着テープの総厚みのより好ましい下限は150μm、より好ましい上限は300μmである。
本発明の両面粘着テープの製造方法として、例えば、以下のような方法が挙げられる。
まず、(メタ)アクリル共重合体、エーテル化合物、粘着付与樹脂、必要に応じて架橋剤等に溶剤を加えて粘着剤Aの溶液を作製して、この粘着剤Aの溶液を基材の表面に塗布し、溶液中の溶剤を完全に乾燥除去して(メタ)アクリル粘着剤層Aを形成する。次に、形成された(メタ)アクリル粘着剤層Aの上に離型フィルムをその離型処理面が(メタ)アクリル粘着剤層Aに対向した状態に重ね合わせる。
次いで、上記離型フィルムとは別の離型フィルムを用意し、この離型フィルムの離型処理面に粘着剤Bの溶液を塗布し、溶液中の溶剤を完全に乾燥除去することにより、離型フィルムの表面に(メタ)アクリル粘着剤層Bが形成された積層フィルムを作製する。得られた積層フィルムを(メタ)アクリル粘着剤層Aが形成された基材の裏面に、(メタ)アクリル粘着剤層Bが基材の裏面に対向した状態に重ね合わせて積層体を作製する。そして、上記積層体をゴムローラ等によって加圧することによって、基材の両面に(メタ)アクリル粘着剤層を有し、かつ、(メタ)アクリル粘着剤層の表面が離型フィルムで覆われた両面粘着テープを得ることができる。
また、同様の要領で積層フィルムを2組作製し、これらの積層フィルムを基材の両面のそれぞれに、積層フィルムの(メタ)アクリル粘着剤層を基材に対向させた状態に重ね合わせて積層体を作製し、この積層体をゴムローラ等によって加圧することによって、基材の両面に(メタ)アクリル粘着剤層を有し、かつ、(メタ)アクリル粘着剤層の表面が離型フィルムで覆われた両面粘着テープを得てもよい。
本発明の両面粘着テープの用途は特に限定されないが、電子機器部品の固定や車載部品の固定に特に好適に用いることができる。具体的には、大型の携帯電子機器における電子機器部品の接着固定、車載部品(例えば、車載用パネル)の接着固定等に、本発明の両面粘着テープを用いることができる。
本発明の両面粘着テープからなる電子機器部品固定用両面粘着テープもまた、本発明の1つである。本発明の両面粘着テープからなる車載部品固定用両面粘着テープもまた、本発明の1つである。
本発明の電子機器部品固定用両面粘着テープ及び車載部品固定用両面粘着テープの形状は特に限定されないが、長方形、額縁状、円形、楕円形、ドーナツ型等が挙げられる。
本発明の両面粘着テープは、高い粘着力と耐衝撃性を有することから、1mm以下の狭い線幅であっても、電子機器部品の固定や車載部品の固定に特に好適に用いることができる。
本発明によれば、高い粘着力と耐衝撃性を発揮できる両面粘着テープ、及び、該両面粘着テープからなる電子機器部品固定用両面粘着テープ、車載部品固定用両面粘着テープを提供することができる。
両面粘着テープの落下衝撃試験を説明する模式図である。 両面粘着テープのPUSH粘着力試験を説明する模式図である。
以下に実施例を挙げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
<(メタ)アクリル共重合体の調製>
反応容器内に、重合溶媒として酢酸エチルを加え、窒素でバブリングした後、窒素を流入しながら反応容器を加熱して還流を開始した。続いて、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.1重量部を酢酸エチルで10倍希釈した重合開始剤溶液を反応容器内に投入し、表1に示したモノマーを2時間かけて滴下添加した。滴下終了後、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.1重量部を酢酸エチルで10倍希釈した重合開始剤溶液を反応容器内に再度投入し、4時間重合反応を行い、アクリル共重合体(A)、(B)及び(C)含有溶液を得た。
得られたアクリル共重合体(A)、(B)及び(C)の重量平均分子量を測定したところ、それぞれ123万、83万、92万であった。
(実施例1)
(メタ)アクリル共重合体(A)の溶液に含まれる(メタ)アクリル共重合体(A)の固形分100重量部に対して、エーテル化合物としてトリエチレングリコールジメチルエーテル(沸点が216℃)5重量部、粘着付与樹脂として軟化点135℃の重合ロジンエステル15重量部、軟化点100℃の変性ロジンエステル10重量部、軟化点130℃のテルペンフェノール10重量部、イソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン社製 商品名「コロネートL45」)4重量部を添加し、攪拌して、粘着剤組成物を得た。
離型紙を用意し、この離型紙の離型処理面に粘着剤組成物を塗布し、100℃で5分間乾燥させることにより、厚み50μmの粘着剤層を形成した。この粘着剤層を、ポリエチレン発泡体(発泡倍率1.8倍)からなる厚さ200μmの基材の表面と貼り合わせた。次いで、同様の要領で、この基材の反対の表面にも上記と同じ粘着剤層を貼り合わせた。これにより、離型紙で覆われた両面粘着テープを得た。
得られた両面粘着テープの(メタ)アクリル粘着剤層について、動的粘弾性測定装置(アイティー計測制御社製のDVA−200)を用いて、周波数10Hz、昇温速度3℃/minで−40℃から140℃まで測定を行い、ガラス転移温度Tgを算出した。
また、得られた両面粘着テープの粘着剤層のゲル分率は32重量%であった。
(実施例2〜8、比較例1〜6)
組成を表1に示したようにした以外は実施例1と同様にして両面粘着テープを得た。
<評価>
実施例、比較例で得られた両面粘着テープについて以下の評価を行った。結果を表1に示した。
(1)耐落下衝撃性の評価
図1に、両面粘着テープの落下衝撃試験を説明する模式図を示す。得られた両面粘着テープを外径が幅46mm、長さ61mm、内径が幅44mm、長さ59mmに打ち抜き、幅1mmの枠状の試験片を作製した。次いで、図1(a)に示すように、中央部分に幅38mm、長さ50mmの四角い穴のあいた厚さ2mmのポリカーボネート板3に対して離型紙を剥がした試験片1を四角い穴がほぼ中央に位置するように貼り付けた後、試験片1の上面から幅55mm、長さ65mm、厚さ1mmのポリカーボネート板2を試験片1がほぼ中央に位置するように貼り付け、試験装置を組み立てた。
その後、試験装置の上面に位置するポリカーボネート板側から5kgfの圧力を10秒間加えて上下に位置するポリカーボネート板と試験片とを圧着し、常温で24時間放置した。
図1(b)に示すように、作製した試験装置を裏返して支持台に固定し、四角い穴を通過する大きさの300gの重さの鉄球4を四角い穴を通過するように落とした。鉄球を落とす高さを徐々に高くしていき、鉄球の落下により加わった衝撃により試験片とポリカーボネート板が剥がれた時の鉄球を落した高さを計測した。
得られた計測値をもとに、以下の基準により耐落下衝撃性を判定した。
○:剥離時の鉄球の高さが100cm以上
×:剥離時の鉄球の高さが100cm未満
(2)PUSH粘着力の評価
図2に、両面粘着テープのPUSH粘着力試験を説明する模式図を示す。得られた両面粘着テープを外径が幅46mm、長さ61mm、内径が幅44mm、長さ59mmに打ち抜き、幅1mmの枠状の試験片を作製した。次いで、図2(a)に示すように、中央部分に幅38mm、長さ50mmの四角い穴のあいた厚さ2mmのポリカーボネート板3に対して離型紙を剥がした試験片1を四角い穴がほぼ中央に位置するように貼り付けた後、試験片1の上面から幅55mm、長さ65mm、厚1mmのポリカーボネート板2を試験片1がほぼ中央に位置するように貼り付け、試験装置を組み立てた。
その後、試験装置の上面に位置するポリカーボネート板側から5kgfの圧力を10秒間加えて上下に位置するポリカーボネート板と試験片とを圧着し、常温で24時間放置した。
図2(b)に示すように、作製した試験装置を裏返して支持台に固定し、四角い穴を通して10mm/minの速度でゆっくりと荷重5をかけていき、荷重により試験片とポリカーボネート板が剥がれた時の荷重の値を計測した。
得られた計測値をもとに、以下の基準によりPUSH粘着力を判定した。
○:剥離時の荷重が70N以上
×:剥離時の荷重が70N未満
Figure 0006523125
本発明によれば、高い粘着力と耐衝撃性を発揮できる両面粘着テープ、及び、該両面粘着テープからなる電子機器部品固定用両面粘着テープ、車載部品固定用両面粘着テープを提供することができる。
1 両面粘着テープ試験片(枠状)
2 ポリカーボネート板
3 ポリカーボネート板
4 鉄球
5 荷重

Claims (6)

  1. 基材の両面に(メタ)アクリル粘着剤層を有する両面粘着テープであって、
    前記(メタ)アクリル粘着材層は、(メタ)アクリル共重合体100重量部に対して、沸点が160℃以上であるエーテル化合物を5〜15重量部含有し、動的粘弾性測定から求められるガラス転移温度Tgが−5〜12℃である
    ことを特徴とする両面粘着テープ。
  2. エーテル化合物は、オリゴエチレングリコールジアルキルエーテルであることを特徴とする請求項1記載の両面粘着テープ。
  3. 基材は、ポリオレフィン発泡体からなることを特徴とする請求項1又は2記載の両面粘着テープ。
  4. ポリオレフィン発泡体は、ポリエチレン系発泡体であることを特徴とする請求項3記載の両面粘着テープ。
  5. 請求項1、2、3又は4記載の両面粘着テープからなることを特徴とする電子機器部品固定用両面粘着テープ。
  6. 請求項1、2、3又は4記載の両面粘着テープからなることを特徴とする車載部品固定用両面粘着テープ。
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