JP2016069611A - 両面粘着テープ - Google Patents
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Abstract
【課題】携帯電子機器を構成する部品の接着固定、自動車部材の接着固定等に用いられる、せん断粘着力に優れた両面粘着テープを提供する。
【解決手段】基材の両面にアクリル粘着剤層を有する両面粘着テープであって、前記基材は、発泡体からなり、層間強度が10N/5mm以上であり、少なくとも一方のアクリル粘着剤層は、20℃における貯蔵弾性率G’が2.5×105Pa以上、20℃における損失弾性率G”が2×105Pa以上である両面粘着テープ。
【選択図】なし
【解決手段】基材の両面にアクリル粘着剤層を有する両面粘着テープであって、前記基材は、発泡体からなり、層間強度が10N/5mm以上であり、少なくとも一方のアクリル粘着剤層は、20℃における貯蔵弾性率G’が2.5×105Pa以上、20℃における損失弾性率G”が2×105Pa以上である両面粘着テープ。
【選択図】なし
Description
本発明は、携帯電子機器を構成する部品の接着固定、自動車部材の接着固定等に用いられる、せん断粘着力に優れた両面粘着テープに関する。
携帯電話、携帯情報端末(Personal Digital Assistants、PDA)等の携帯電子機器は、使用者の手元から足元に落下することを考慮して衝撃が加わっても部品が外れたり破損したりしないよう部品の固定配置又は機器本体のデザインが検討されている。従って、部品を機器本体に固定するために用いられる両面粘着テープとしても、衝撃が加わった場合であっても部品が外れることがなく、かつ、部品に強い衝撃が加わらない両面粘着テープが望まれている。
携帯電子機器を構成する部品を機器本体に固定する衝撃吸収テープとして、例えば、ポリオレフィン発泡体からなる基材を有する両面粘着テープが検討されている。
特許文献1及び2には、基材層の少なくとも片面にアクリル系粘着剤層が積層一体化されており、基材層が、特定の架橋度及び気泡のアスペクト比を有する架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートである衝撃吸収テープが記載されている。
特許文献1及び2には、基材層の少なくとも片面にアクリル系粘着剤層が積層一体化されており、基材層が、特定の架橋度及び気泡のアスペクト比を有する架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートである衝撃吸収テープが記載されている。
また、自動車部材(例えば、車載用パネル)を自動車本体に固定する用途にも両面粘着テープが用いられており、このような両面粘着テープとしても、衝撃吸収性能に優れたポリオレフィン発泡体からなる基材を有する両面粘着テープが用いられている。
近年、大型の携帯電子機器における部品の接着固定、自動車部材の接着固定等の用途においては、重量の大きな部品又は部材を貼り合わせる必要があり、両面粘着テープにかかるせん断方向への負荷が大きくなっている。このため、従来の両面粘着テープでは、このような大きなせん断方向の負荷に耐えることができず、剥離してしまうという問題があった。
本発明は、携帯電子機器を構成する部品の接着固定、自動車部材の接着固定等に用いられる、せん断粘着力に優れた両面粘着テープを提供することを目的とする。
本発明は、基材の両面にアクリル粘着剤層を有する両面粘着テープであって、前記基材は、発泡体からなり、層間強度が10N/5mm以上であり、少なくとも一方のアクリル粘着剤層は、20℃における貯蔵弾性率G’が2.5×105Pa以上、20℃における損失弾性率G”が2×105Pa以上である両面粘着テープである。
以下、本発明を詳述する。
以下、本発明を詳述する。
本発明者は、基材の両面にアクリル粘着剤層を有する両面粘着テープにおいて、アクリル粘着剤層の20℃における貯蔵弾性率G’及び損失弾性率G”を特定範囲に調整することで、アクリル粘着剤層が適度な硬さを有するものとなり、優れたせん断粘着力が得られることを見出した。しかしながら、基材が発泡体である場合には、基材がせん断方向の負荷に耐えられず破壊(層間破壊)が生じてしまうという問題があった。これに対して、本発明者は、基材の層間強度を特定範囲に調整することで、このような基材の層間破壊を防止できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の両面粘着テープは、基材の両面にアクリル粘着剤層を有する。
上記基材は、発泡体からなる。上記発泡体は、樹脂中に気泡が存在している発泡体であれば特に限定されないが、ポリオレフィン発泡体が好ましい。
上記ポリオレフィン発泡体は、ポリオレフィン樹脂を含有する発泡体であれば特に限定されず、例えば、ポリエチレン系発泡体、ポリプロピレン系発泡体、エチレン−プロピレン系発泡体等が挙げられる。
上記基材は、発泡体からなる。上記発泡体は、樹脂中に気泡が存在している発泡体であれば特に限定されないが、ポリオレフィン発泡体が好ましい。
上記ポリオレフィン発泡体は、ポリオレフィン樹脂を含有する発泡体であれば特に限定されず、例えば、ポリエチレン系発泡体、ポリプロピレン系発泡体、エチレン−プロピレン系発泡体等が挙げられる。
上記ポリオレフィン樹脂は特に限定されないが、上記基材の層間強度を目的とする範囲に調整するためには、重合触媒として四価の遷移金属を含むメタロセン化合物を用いて得られたポリオレフィン樹脂が好ましい。なかでも、メタロセン化合物を用いて得られたポリエチレン樹脂がより好ましい。
上記メタロセン化合物として、例えば、カミンスキー触媒等が挙げられる。
上記メタロセン化合物として、例えば、カミンスキー触媒等が挙げられる。
上記メタロセン化合物を用いて得られたポリエチレン樹脂として、例えば、上記メタロセン化合物を用いて、エチレンと、必要に応じて配合される他のα−オレフィンとを共重合することにより得られたポリエチレン樹脂等が挙げられる。上記他のα−オレフィンとして、例えば、プロペン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン等が挙げられる。
上記メタロセン化合物を用いて得られたポリエチレン樹脂は、他のオレフィン樹脂と併用されてもよい。上記他のオレフィン樹脂として、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等が挙げられる。
なお、この場合、上記ポリオレフィン発泡体における上記メタロセン化合物を用いて得られたポリエチレン樹脂の含有量は、40重量%以上が好ましい。上記メタロセン化合物を用いて得られたポリエチレン樹脂の含有量が40重量%以上であると、上記ポリオレフィン発泡体の厚みが薄くても高い圧縮強度を得ることができる。
なお、この場合、上記ポリオレフィン発泡体における上記メタロセン化合物を用いて得られたポリエチレン樹脂の含有量は、40重量%以上が好ましい。上記メタロセン化合物を用いて得られたポリエチレン樹脂の含有量が40重量%以上であると、上記ポリオレフィン発泡体の厚みが薄くても高い圧縮強度を得ることができる。
上記ポリオレフィン発泡体は、架橋されていることが好ましい。上記ポリオレフィン発泡体を架橋することで、上記基材の層間強度を目的とする範囲に調整しやすくなる。
上記ポリオレフィン発泡体を架橋する方法は特に限定されず、例えば、上記ポリオレフィン発泡体に電子線、α線、β線、γ線等の電離性放射線を照射する方法、上記ポリオレフィン発泡体に予め配合しておいた有機過酸化物を加熱により分解させる方法等が挙げられる。
上記ポリオレフィン発泡体を架橋する方法は特に限定されず、例えば、上記ポリオレフィン発泡体に電子線、α線、β線、γ線等の電離性放射線を照射する方法、上記ポリオレフィン発泡体に予め配合しておいた有機過酸化物を加熱により分解させる方法等が挙げられる。
上記基材は、層間強度が10N/5mm以上である。
上記基材の層間強度を上記範囲に調整することで、上記基材がせん断方向の負荷に耐えられず破壊(層間破壊)が生じてしまうことを防止し、せん断粘着力に優れた両面粘着テープを得ることができる。
上記基材の層間強度を上記範囲に調整することで、上記基材がせん断方向の負荷に耐えられず破壊(層間破壊)が生じてしまうことを防止し、せん断粘着力に優れた両面粘着テープを得ることができる。
上記基材の層間強度が10N/5mm未満であると、大きなせん断方向の負荷が両面粘着テープに加わると、上記基材の層間破壊が生じてしまう。上記基材の層間強度は15N/5mm以上が好ましい。
上記基材の層間強度の上限は特に限定されないが、層間強度が高すぎると上記基材の柔軟性が損なわれるため、好ましい上限は30N/5mm、より好ましい上限は20N/5mmである。
なお、基材の層間強度は、次のように測定できる。図1に、基材の層間強度の測定方法を示す模式図を示す。
図1に示すように、基材(幅5mm)1の両面に粘着剤(図示しない)を50μmの厚みに塗工し、この基材の一方の面を厚み23μmのPETフィルムで裏打ちし(図示しない)、他方の面をSUS板2に貼り合わせ、48時間養生して試験サンプルを作製する。次いで、23℃、50%RHにて180°方向に100m/minの速度で基材1を引き剥がし、基材1が層間破壊を起こしたときの引き剥がし強度を層間強度とする。
上記基材の層間強度の上限は特に限定されないが、層間強度が高すぎると上記基材の柔軟性が損なわれるため、好ましい上限は30N/5mm、より好ましい上限は20N/5mmである。
なお、基材の層間強度は、次のように測定できる。図1に、基材の層間強度の測定方法を示す模式図を示す。
図1に示すように、基材(幅5mm)1の両面に粘着剤(図示しない)を50μmの厚みに塗工し、この基材の一方の面を厚み23μmのPETフィルムで裏打ちし(図示しない)、他方の面をSUS板2に貼り合わせ、48時間養生して試験サンプルを作製する。次いで、23℃、50%RHにて180°方向に100m/minの速度で基材1を引き剥がし、基材1が層間破壊を起こしたときの引き剥がし強度を層間強度とする。
上記基材の厚みは特に限定されないが、好ましい下限は80μm、好ましい上限は300μmである。上記基材の厚みが80μm未満であると、上記基材の強度が低下し、上記基材が層間破壊しやすくなったり、両面粘着テープの耐衝撃性が低下したりすることがある。上記基材の厚みが300μmを超えると、上記基材の柔軟性が低下して両面粘着テープの耐衝撃性が低下することがあり、また、両面粘着テープの総厚みが増し、携帯電子機器を構成する部品の接着固定、自動車部材の接着固定等の用途に適さなくなることがある。上記基材の厚みのより好ましい下限は100μm、より好ましい上限は200μmである。
上記基材を製造する方法は特に限定されず、例えば、上記ポリオレフィン樹脂と、発泡剤とを含有する発泡性樹脂組成物を調製し、この発泡性樹脂組成物を押出機を用いてシート状に押出加工する際に発泡剤を発泡させ、得られたポリオレフィン発泡体を必要に応じて架橋する方法が好ましい。
このとき、上記基材の層間強度を目的とする範囲に調整する方法として、例えば、上記基材の密度、発泡倍率等を調整する方法、上記発泡剤の含有量を調整する方法、上記基材の架橋の度合いを調整する方法等が挙げられる。
このとき、上記基材の層間強度を目的とする範囲に調整する方法として、例えば、上記基材の密度、発泡倍率等を調整する方法、上記発泡剤の含有量を調整する方法、上記基材の架橋の度合いを調整する方法等が挙げられる。
上記基材の密度は、0.35g/cm3以上であることが好ましい。上記基材の密度が0.35g/cm3未満であると、大きなせん断方向の負荷が両面粘着テープに加わると、上記基材の層間破壊が生じることがある。上記基材の密度は0.45g/cm3以上がより好ましく、0.5g/cm3以上が更に好ましい。
上記基材の密度の上限は特に限定されないが、両面粘着テープの耐衝撃性を確保する観点から、好ましい上限は0.7g/cm3、より好ましい上限は0.6g/cm3である。
なお、基材の密度は、JISK−6767に準拠してミラージュ社製の電子比重計(商品名「ED120T」)を使用して測定し算出できる。
上記基材の密度の上限は特に限定されないが、両面粘着テープの耐衝撃性を確保する観点から、好ましい上限は0.7g/cm3、より好ましい上限は0.6g/cm3である。
なお、基材の密度は、JISK−6767に準拠してミラージュ社製の電子比重計(商品名「ED120T」)を使用して測定し算出できる。
上記基材の発泡倍率は、好ましい下限が1.2倍、好ましい上限が2.8倍である。上記基材の発泡倍率が1.2倍未満であると、両面粘着テープの柔軟性が損なわれ、耐衝撃性が低下することがある。上記基材の発泡倍率が2.8倍を超えると、大きなせん断方向の負荷が両面粘着テープに加わると、上記基材の層間破壊が生じることがある。上記基材の発泡倍率のより好ましい下限は1.4倍、より好ましい上限は2.2倍であり、更に好ましい下限は1.7倍、更に好ましい上限は2倍である。
なお、基材の発泡倍率は、上述した方法で算出した密度の逆数から算出できる。
なお、基材の発泡倍率は、上述した方法で算出した密度の逆数から算出できる。
上記発泡剤は特に限定されず、上記ポリオレフィン発泡体に一般的に用いられる発泡剤を用いることができ、例えば、アゾジカルボンアミド、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、p−トルエンスルホニルセミカルバジド等が挙げられる。
上記発泡剤の含有量は、上記基材の層間強度を目的とする範囲に調整できればよいが、上記ポリオレフィン樹脂100重量部に対する好ましい下限が0.1重量部、好ましい上限が20重量部である。上記発泡剤の含有量が0.1重量部未満であると、上記基材の発泡倍率が低下し、上記基材の密度が高すぎて両面粘着テープの耐衝撃性が低下することがある。上記発泡剤の含有量が20重量部を超えると、上記基材の発泡倍率が高くなりすぎ、上記基材の密度が低すぎて層間強度が低下することがある。上記発泡剤の含有量の上記ポリオレフィン樹脂100重量部に対するより好ましい下限は1重量部、より好ましい上限は10重量部である。
上記アクリル粘着剤層のうち、少なくとも一方のアクリル粘着剤層は、20℃における貯蔵弾性率G’が2.5×105Pa以上、20℃における損失弾性率G”が2×105Pa以上である。
上記アクリル粘着剤層の20℃における貯蔵弾性率G’及び損失弾性率G”を上記範囲に調整することで、上記アクリル粘着剤層が適度な硬さを有するものとなり、優れたせん断粘着力を得ることができる。なお、本発明の両面粘着テープにおいては、少なくとも一方のアクリル粘着剤層が上記範囲の貯蔵弾性率G’及び損失弾性率G”を有していれば、両面のアクリル粘着剤層は同じ組成であってもよいし、それぞれ異なる組成であってもよい。
上記アクリル粘着剤層の20℃における貯蔵弾性率G’及び損失弾性率G”を上記範囲に調整することで、上記アクリル粘着剤層が適度な硬さを有するものとなり、優れたせん断粘着力を得ることができる。なお、本発明の両面粘着テープにおいては、少なくとも一方のアクリル粘着剤層が上記範囲の貯蔵弾性率G’及び損失弾性率G”を有していれば、両面のアクリル粘着剤層は同じ組成であってもよいし、それぞれ異なる組成であってもよい。
上記20℃における貯蔵弾性率G’が2.5×105Pa未満であると、両面粘着テープのせん断粘着力が低下し、大きなせん断方向の負荷が加わると両面粘着テープが剥離してしまう。上記20℃における貯蔵弾性率G’は4.0×105Pa以上が好ましく、6.0×105Pa以上がより好ましい。
上記20℃における貯蔵弾性率G’の上限は特に限定されないが、高すぎると上記アクリル粘着剤層のタックが失われ、初期粘着性が低下する恐れがあることから、好ましい上限は5.0×106Pa、より好ましい上限は3.0×106Paである。
上記20℃における貯蔵弾性率G’の上限は特に限定されないが、高すぎると上記アクリル粘着剤層のタックが失われ、初期粘着性が低下する恐れがあることから、好ましい上限は5.0×106Pa、より好ましい上限は3.0×106Paである。
上記20℃における損失弾性率G”が2×105Pa未満であると、両面粘着テープのせん断粘着力が低下し、大きなせん断方向の負荷が加わると両面粘着テープが剥離してしまう。上記20℃における損失弾性率G”は4.0×105Pa以上が好ましく、6.0×105Pa以上がより好ましい。
上記20℃における損失弾性率G”の上限は特に限定されないが、高すぎると上記アクリル粘着剤層のタックが失われ、初期粘着性が低下する恐れがあることから、好ましい上限は5.0×106Pa、より好ましい上限は3.0×106Paである。
上記20℃における損失弾性率G”の上限は特に限定されないが、高すぎると上記アクリル粘着剤層のタックが失われ、初期粘着性が低下する恐れがあることから、好ましい上限は5.0×106Pa、より好ましい上限は3.0×106Paである。
なお、20℃における貯蔵弾性率G’及び損失弾性率G”は、動的粘弾性測定装置(例えば、アイティー計測制御社製のDVA−200)を用いて、周波数10Hz、昇温速度3℃/minで−40℃から140℃まで測定を行い、20℃における貯蔵弾性率G’及び損失弾性率G”を読み取ることで求めることができる。
上記アクリル粘着剤層の20℃における貯蔵弾性率G’及び損失弾性率G”を目的とする範囲に調整する方法として、例えば、アクリル共重合体の組成、重量平均分子量、分子量分布等を調整する方法、異なる組成、重量平均分子量、分子量分布等のアクリル共重合体を混合する方法、粘着付与樹脂の軟化点、含有量等を調整する方法、上記アクリル粘着剤層の架橋度を調整する方法等が挙げられる。
上記アクリル粘着剤層を構成するアクリル共重合体は、ブチルアクリレートと2−エチルヘキシルアクリレートとを含むモノマー混合物を共重合して得られることが好ましい。
全モノマー混合物に占めるブチルアクリレートの好ましい含有量は、40〜80重量%である。ブチルアクリレートの含有量が40重量%未満であると、上記アクリル粘着剤層が柔らかくなりすぎて凝集力が低下し、両面粘着テープのせん断粘着力が低下することがある。ブチルアクリレートの含有量が80重量%を超えると、上記アクリル粘着剤層が硬くなって粘着力又はタックが低下し、両面粘着テープのせん断粘着力が低下することがある。
全モノマー混合物に占める2−エチルヘキシルアクリレートの好ましい含有量は、10〜40重量%である。2−エチルヘキシルアクリレートの含有量が10重量%未満であると、上記アクリル粘着剤層の粘着力が低下し、両面粘着テープのせん断粘着力が低下することがある。2−エチルヘキシルアクリレートの含有量が40重量%を超えると、上記アクリル粘着剤層が柔らかくなりすぎて凝集力が低下し、両面粘着テープのせん断粘着力が低下することがある。
全モノマー混合物に占めるブチルアクリレートの好ましい含有量は、40〜80重量%である。ブチルアクリレートの含有量が40重量%未満であると、上記アクリル粘着剤層が柔らかくなりすぎて凝集力が低下し、両面粘着テープのせん断粘着力が低下することがある。ブチルアクリレートの含有量が80重量%を超えると、上記アクリル粘着剤層が硬くなって粘着力又はタックが低下し、両面粘着テープのせん断粘着力が低下することがある。
全モノマー混合物に占める2−エチルヘキシルアクリレートの好ましい含有量は、10〜40重量%である。2−エチルヘキシルアクリレートの含有量が10重量%未満であると、上記アクリル粘着剤層の粘着力が低下し、両面粘着テープのせん断粘着力が低下することがある。2−エチルヘキシルアクリレートの含有量が40重量%を超えると、上記アクリル粘着剤層が柔らかくなりすぎて凝集力が低下し、両面粘着テープのせん断粘着力が低下することがある。
上記モノマー混合物は、必要に応じてブチルアクリレート及び2−エチルヘキシルアクリレート以外の共重合可能な他の重合性モノマーを含んでいてもよい。
上記共重合可能な他の重合性モノマーとして、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル等のアルキル基の炭素数が1〜3の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル等のアルキル基の炭素数が13〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル、グリセリンジメタクリレート、(メタ)アクリル酸グリシジル、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸等の官能性モノマーが挙げられる。
上記共重合可能な他の重合性モノマーとして、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル等のアルキル基の炭素数が1〜3の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル等のアルキル基の炭素数が13〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル、グリセリンジメタクリレート、(メタ)アクリル酸グリシジル、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸等の官能性モノマーが挙げられる。
上記モノマー混合物を共重合して上記アクリル共重合体を得るには、上記モノマー混合物を、重合開始剤の存在下にてラジカル反応させればよい。上記モノマー混合物をラジカル反応させる方法、即ち、重合方法としては、従来公知の方法が用いられ、例えば、溶液重合(沸点重合又は定温重合)、乳化重合、懸濁重合、塊状重合等が挙げられる。
上記重合開始剤は特に限定されず、例えば、有機過酸化物、アゾ化合物等が挙げられる。上記有機過酸化物として、例えば、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシピバレート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレート等が挙げられる。上記アゾ化合物として、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル等が挙げられる。これらの重合開始剤は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記重合開始剤は特に限定されず、例えば、有機過酸化物、アゾ化合物等が挙げられる。上記有機過酸化物として、例えば、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシピバレート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレート等が挙げられる。上記アゾ化合物として、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル等が挙げられる。これらの重合開始剤は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記アクリル共重合体の重量平均分子量(Mw)は、好ましい下限が40万、好ましい上限が100万である。重量平均分子量が40万未満であると、上記アクリル粘着剤層の凝集力が低下し、両面粘着テープのせん断粘着力が低下することがある。重量平均分子量が100万を超えると、上記アクリル粘着剤層の粘着力が低下し、両面粘着テープのせん断粘着力が低下することがある。重量平均分子量のより好ましい下限は50万、より好ましい上限は70万である。
重量平均分子量を上記範囲に調整するためには、重合開始剤、重合温度等の重合条件を調整すればよい。
なお、重量平均分子量(Mw)とは、GPC(Gel Permeation Chromatography:ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)による標準ポリスチレン換算の重量平均分子量である。
重量平均分子量を上記範囲に調整するためには、重合開始剤、重合温度等の重合条件を調整すればよい。
なお、重量平均分子量(Mw)とは、GPC(Gel Permeation Chromatography:ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)による標準ポリスチレン換算の重量平均分子量である。
上記アクリル粘着剤層は、粘着付与樹脂を含有してもよい。
上記粘着付与樹脂として、例えば、ロジンエステル系樹脂、水添ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、クマロンインデン系樹脂、脂環族飽和炭化水素系樹脂、C5系石油樹脂、C9系石油樹脂、C5−C9共重合系石油樹脂等が挙げられる。これらの粘着付与樹脂は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記粘着付与樹脂として、例えば、ロジンエステル系樹脂、水添ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、クマロンインデン系樹脂、脂環族飽和炭化水素系樹脂、C5系石油樹脂、C9系石油樹脂、C5−C9共重合系石油樹脂等が挙げられる。これらの粘着付与樹脂は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記粘着付与樹脂の含有量は特に限定されないが、上記アクリル共重合体100重量部に対する好ましい下限は10重量部、好ましい上限は60重量部である。上記粘着付与樹脂の含有量が10重量部未満であると、上記アクリル粘着剤層の粘着力が低下し、両面粘着テープのせん断粘着力が低下することがある。上記粘着付与樹脂の含有量が60重量部を超えると、上記アクリル粘着剤層が硬くなって粘着力又はタックが低下し、両面粘着テープのせん断粘着力が低下することがある。
上記アクリル粘着剤層は、架橋剤が添加されることにより上記アクリル粘着剤層を構成する樹脂(上記アクリル共重合体及び/又は上記粘着付与樹脂)の主鎖間に架橋構造が形成されていることが好ましい。
上記架橋剤は特に限定されず、例えば、イソシアネート系架橋剤、アジリジン系架橋剤、エポキシ系架橋剤、金属キレート型架橋剤等が挙げられる。なかでも、イソシアネート系架橋剤が好ましい。上記アクリル粘着剤層にイソシアネート系架橋剤が添加されることで、イソシアネート系架橋剤のイソシアネート基と上記アクリル粘着剤層を構成する樹脂中のアルコール性水酸基とが反応して、上記アクリル粘着剤層の架橋が緩くなる。従って、上記アクリル粘着剤層は、断続的に加わる剥離応力を分散させることができ、両面粘着テープのせん断粘着力がより向上する。
上記架橋剤の添加量は、上記アクリル共重合体100重量部に対して0.01〜10重量部が好ましく、0.1〜3重量部がより好ましい。
上記架橋剤は特に限定されず、例えば、イソシアネート系架橋剤、アジリジン系架橋剤、エポキシ系架橋剤、金属キレート型架橋剤等が挙げられる。なかでも、イソシアネート系架橋剤が好ましい。上記アクリル粘着剤層にイソシアネート系架橋剤が添加されることで、イソシアネート系架橋剤のイソシアネート基と上記アクリル粘着剤層を構成する樹脂中のアルコール性水酸基とが反応して、上記アクリル粘着剤層の架橋が緩くなる。従って、上記アクリル粘着剤層は、断続的に加わる剥離応力を分散させることができ、両面粘着テープのせん断粘着力がより向上する。
上記架橋剤の添加量は、上記アクリル共重合体100重量部に対して0.01〜10重量部が好ましく、0.1〜3重量部がより好ましい。
上記アクリル粘着剤層の架橋度は、高すぎても低すぎても、大きなせん断方向の負荷が加わると被着体から剥離しやすくなることがあるので、5〜40重量%が好ましく、10〜40重量%がより好ましく、15〜35重量%が特に好ましい。
なお、アクリル粘着剤層の架橋度は、アクリル粘着剤層をW1(g)採取し、このアクリル粘着剤層を酢酸エチル中に23℃にて24時間浸漬して不溶解分を200メッシュの金網で濾過し、金網上の残渣を真空乾燥して乾燥残渣の重量W2(g)を測定し、下記式(1)により算出する。
架橋度(重量%)=100×W2/W1 (1)
なお、アクリル粘着剤層の架橋度は、アクリル粘着剤層をW1(g)採取し、このアクリル粘着剤層を酢酸エチル中に23℃にて24時間浸漬して不溶解分を200メッシュの金網で濾過し、金網上の残渣を真空乾燥して乾燥残渣の重量W2(g)を測定し、下記式(1)により算出する。
架橋度(重量%)=100×W2/W1 (1)
上記アクリル粘着剤層の厚みは特に限定されないが、片面のアクリル粘着剤層の厚みが10〜100μmであることが好ましい。上記アクリル粘着剤層の厚みが10μm未満であると、両面粘着テープの耐衝撃性又はせん断粘着力が低下することがある。上記アクリル粘着剤層の厚みが100μmを超えると、両面粘着テープのリワーク性又は再剥離性が損なわれることがある。
本発明の両面粘着テープは、両面粘着テープの総厚みが50〜400μmであることが好ましい。両面粘着テープの総厚みが50μm未満であると、両面粘着テープの耐衝撃性又はせん断粘着力が低下することがある。両面粘着テープの総厚みが400μmを超えると、携帯電子機器を構成する部品の接着固定、自動車部材の接着固定等の用途に適さなくなることがある。両面粘着テープの総厚みのより好ましい下限は100μm、より好ましい上限は300μmである。
本発明の両面粘着テープの製造方法として、例えば、以下のような方法が挙げられる。
まず、アクリル共重合体、粘着付与樹脂、必要に応じて架橋剤等に溶剤を加えて粘着剤Aの溶液を作製して、この粘着剤Aの溶液を基材の表面に塗布し、溶液中の溶剤を完全に乾燥除去してアクリル粘着剤層Aを形成する。次に、形成されたアクリル粘着剤層Aの上に離型フィルムをその離型処理面がアクリル粘着剤層Aに対向した状態に重ね合わせる。
次いで、上記離型フィルムとは別の離型フィルムを用意し、この離型フィルムの離型処理面に粘着剤Bの溶液を塗布し、溶液中の溶剤を完全に乾燥除去することにより、離型フィルムの表面にアクリル粘着剤層Bが形成された積層フィルムを作製する。得られた積層フィルムをアクリル粘着剤層Aが形成された基材の裏面に、アクリル粘着剤層Bが基材の裏面に対向した状態に重ね合わせて積層体を作製する。そして、上記積層体をゴムローラ等によって加圧することによって、基材の両面にアクリル粘着剤層を有し、かつ、アクリル粘着剤層の表面が離型フィルムで覆われた両面粘着テープを得ることができる。
まず、アクリル共重合体、粘着付与樹脂、必要に応じて架橋剤等に溶剤を加えて粘着剤Aの溶液を作製して、この粘着剤Aの溶液を基材の表面に塗布し、溶液中の溶剤を完全に乾燥除去してアクリル粘着剤層Aを形成する。次に、形成されたアクリル粘着剤層Aの上に離型フィルムをその離型処理面がアクリル粘着剤層Aに対向した状態に重ね合わせる。
次いで、上記離型フィルムとは別の離型フィルムを用意し、この離型フィルムの離型処理面に粘着剤Bの溶液を塗布し、溶液中の溶剤を完全に乾燥除去することにより、離型フィルムの表面にアクリル粘着剤層Bが形成された積層フィルムを作製する。得られた積層フィルムをアクリル粘着剤層Aが形成された基材の裏面に、アクリル粘着剤層Bが基材の裏面に対向した状態に重ね合わせて積層体を作製する。そして、上記積層体をゴムローラ等によって加圧することによって、基材の両面にアクリル粘着剤層を有し、かつ、アクリル粘着剤層の表面が離型フィルムで覆われた両面粘着テープを得ることができる。
また、同様の要領で積層フィルムを2組作製し、これらの積層フィルムを基材の両面のそれぞれに、積層フィルムのアクリル粘着剤層を基材に対向させた状態に重ね合わせて積層体を作製し、この積層体をゴムローラ等によって加圧することによって、基材の両面にアクリル粘着剤層を有し、かつ、アクリル粘着剤層の表面が離型フィルムで覆われた両面粘着テープを得てもよい。
本発明の両面粘着テープの用途は特に限定されないが、携帯電子機器を構成する部品を機器本体に接着固定するために用いられること、自動車部材を自動車本体に接着固定するために用いられること等が好ましい。具体的には、大型の携帯電子機器における部品の接着固定、自動車部材(例えば、車載用パネル)の接着固定等に、本発明の両面粘着テープを用いることができる。
これらの用途における本発明の両面粘着テープの形状は特に限定されないが、長方形、額縁状、円形、楕円形、ドーナツ型等が挙げられる。
これらの用途における本発明の両面粘着テープの形状は特に限定されないが、長方形、額縁状、円形、楕円形、ドーナツ型等が挙げられる。
本発明によれば、携帯電子機器を構成する部品の接着固定、自動車部材の接着固定等に用いられる、せん断粘着力に優れた両面粘着テープを提供することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(粘着剤(A)の調製)
温度計、攪拌機、冷却管を備えた反応器にブチルアクリレート70重量部、2−エチルヘキシルアクリレート27重量部、アクリル酸3重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート0.2重量部、及び、酢酸エチル80重量部を加え、窒素置換した後、反応器を加熱して還流を開始した。続いて、上記反応器内に、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.1重量部を添加した。70℃、5時間還流させて、アクリル共重合体(a)の溶液を得た。得られたアクリル共重合体(a)について、カラムとしてWater社製「2690 Separations Model」を用いてGPC法により重量平均分子量を測定したところ、71万であった。
得られたアクリル共重合体(a)の溶液に含まれるアクリル共重合体(a)の固形分100重量部に対して、軟化点150℃の重合ロジンエステル15重量部、軟化点145℃のテルペンフェノール10重量部、軟化点70℃のロジンエステル10重量部、酢酸エチル(不二化学薬品社製)125重量部、イソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン社製 商品名「コロネートL45」)2.2重量部を添加し、攪拌して、粘着剤(A)を得た。
温度計、攪拌機、冷却管を備えた反応器にブチルアクリレート70重量部、2−エチルヘキシルアクリレート27重量部、アクリル酸3重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート0.2重量部、及び、酢酸エチル80重量部を加え、窒素置換した後、反応器を加熱して還流を開始した。続いて、上記反応器内に、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.1重量部を添加した。70℃、5時間還流させて、アクリル共重合体(a)の溶液を得た。得られたアクリル共重合体(a)について、カラムとしてWater社製「2690 Separations Model」を用いてGPC法により重量平均分子量を測定したところ、71万であった。
得られたアクリル共重合体(a)の溶液に含まれるアクリル共重合体(a)の固形分100重量部に対して、軟化点150℃の重合ロジンエステル15重量部、軟化点145℃のテルペンフェノール10重量部、軟化点70℃のロジンエステル10重量部、酢酸エチル(不二化学薬品社製)125重量部、イソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン社製 商品名「コロネートL45」)2.2重量部を添加し、攪拌して、粘着剤(A)を得た。
(粘着剤(B)の調製)
粘着付与樹脂として軟化点130℃の重合ロジンエステル15重量部、軟化点130℃のテルペンフェノール10重量部、軟化点100℃のロジンエステル10重量部を用いたこと以外は粘着剤(A)と同様にして、粘着剤(B)を得た。
粘着付与樹脂として軟化点130℃の重合ロジンエステル15重量部、軟化点130℃のテルペンフェノール10重量部、軟化点100℃のロジンエステル10重量部を用いたこと以外は粘着剤(A)と同様にして、粘着剤(B)を得た。
(粘着剤(C)の調製)
2−エチルヘキシルアクリレートの添加量を20重量部に変更し、更に、エチルアクリレート7重量部を添加したこと以外はアクリル共重合体(a)と同様にして、重量平均分子量67万のアクリル共重合体(c)の溶液を得た。
得られたアクリル共重合体(c)の溶液を用いたこと、粘着付与樹脂として軟化点150℃の重合ロジンエステル15重量部、軟化点130℃のテルペンフェノール10重量部、軟化点70℃のロジンエステル10重量部を用いたこと以外は粘着剤(A)と同様にして、粘着剤(C)を得た。
2−エチルヘキシルアクリレートの添加量を20重量部に変更し、更に、エチルアクリレート7重量部を添加したこと以外はアクリル共重合体(a)と同様にして、重量平均分子量67万のアクリル共重合体(c)の溶液を得た。
得られたアクリル共重合体(c)の溶液を用いたこと、粘着付与樹脂として軟化点150℃の重合ロジンエステル15重量部、軟化点130℃のテルペンフェノール10重量部、軟化点70℃のロジンエステル10重量部を用いたこと以外は粘着剤(A)と同様にして、粘着剤(C)を得た。
(粘着剤(D)の調製)
2−エチルヘキシルアクリレートの添加量を15重量部に変更し、更に、エチルアクリレート7重量部、ビニルアセテート5重量部を添加したこと以外はアクリル共重合体(a)と同様にして、重量平均分子量75万のアクリル共重合体(d)の溶液を得た。
得られたアクリル共重合体(d)の溶液を用いたこと、粘着付与樹脂として軟化点130℃の重合ロジンエステル10重量部、軟化点130℃のテルペンフェノール8重量部、軟化点70℃のロジンエステル6重量部を用いたこと以外は粘着剤(A)と同様にして、粘着剤(D)を得た。
2−エチルヘキシルアクリレートの添加量を15重量部に変更し、更に、エチルアクリレート7重量部、ビニルアセテート5重量部を添加したこと以外はアクリル共重合体(a)と同様にして、重量平均分子量75万のアクリル共重合体(d)の溶液を得た。
得られたアクリル共重合体(d)の溶液を用いたこと、粘着付与樹脂として軟化点130℃の重合ロジンエステル10重量部、軟化点130℃のテルペンフェノール8重量部、軟化点70℃のロジンエステル6重量部を用いたこと以外は粘着剤(A)と同様にして、粘着剤(D)を得た。
(粘着剤(E)の調製)
粘着付与樹脂として軟化点150℃の重合ロジンエステル15重量部を用いたこと以外は粘着剤(A)と同様にして、粘着剤(E)を得た。
粘着付与樹脂として軟化点150℃の重合ロジンエステル15重量部を用いたこと以外は粘着剤(A)と同様にして、粘着剤(E)を得た。
(粘着剤(F)の調製)
2−エチルヘキシルアクリレートの添加量を20重量部に変更し、更に、エチルアクリレート7重量部を添加し、アゾビスイソブチロニトリルの添加量を0.05重量部に変更したこと以外はアクリル共重合体(a)と同様にして、重量平均分子量122万のアクリル共重合体(f)の溶液を得た。
得られたアクリル共重合体(f)の溶液を用いたこと、粘着付与樹脂として軟化点150℃の重合ロジンエステル15重量部、軟化点150℃のテルペンフェノール10重量部、軟化点100℃のロジンエステル10重量部を用いたこと以外は粘着剤(A)と同様にして、粘着剤(F)を得た。
2−エチルヘキシルアクリレートの添加量を20重量部に変更し、更に、エチルアクリレート7重量部を添加し、アゾビスイソブチロニトリルの添加量を0.05重量部に変更したこと以外はアクリル共重合体(a)と同様にして、重量平均分子量122万のアクリル共重合体(f)の溶液を得た。
得られたアクリル共重合体(f)の溶液を用いたこと、粘着付与樹脂として軟化点150℃の重合ロジンエステル15重量部、軟化点150℃のテルペンフェノール10重量部、軟化点100℃のロジンエステル10重量部を用いたこと以外は粘着剤(A)と同様にして、粘着剤(F)を得た。
(粘着剤(G)の調製)
粘着付与樹脂として軟化点150℃の重合ロジンエステル10重量部、軟化点100℃のロジンエステル8重量部を用いたこと以外は粘着剤(A)と同様にして、粘着剤(G)を得た。
粘着付与樹脂として軟化点150℃の重合ロジンエステル10重量部、軟化点100℃のロジンエステル8重量部を用いたこと以外は粘着剤(A)と同様にして、粘着剤(G)を得た。
(粘着剤(H)の調製)
ブチルアクリレートの添加量を77重量部に変更し、更に、2−エチルヘキシルアクリレート27重量部の代わりにメチルメタクリレート20重量部を添加したこと以外はアクリル共重合体(a)と同様にして、重量平均分子量60万のアクリル共重合体(h)の溶液を得た。
得られたアクリル共重合体(h)の溶液を用いたこと、粘着付与樹脂を用いなかったこと以外は粘着剤(A)と同様にして、粘着剤(H)を得た。
ブチルアクリレートの添加量を77重量部に変更し、更に、2−エチルヘキシルアクリレート27重量部の代わりにメチルメタクリレート20重量部を添加したこと以外はアクリル共重合体(a)と同様にして、重量平均分子量60万のアクリル共重合体(h)の溶液を得た。
得られたアクリル共重合体(h)の溶液を用いたこと、粘着付与樹脂を用いなかったこと以外は粘着剤(A)と同様にして、粘着剤(H)を得た。
(実施例1)
厚み150μmの離型紙を用意し、この離型紙の離型処理面に粘着剤(A)を塗布し、100℃で5分間乾燥させることにより、厚み50μmのアクリル粘着剤層を形成した。このアクリル粘着剤層を、表1に示す密度、厚み及び層間強度を有するポリオレフィン発泡体の表面と貼り合わせた。次いで、同様の要領で、このポリオレフィン発泡体の反対の表面にも上記と同じアクリル粘着剤層を貼り合わせた。これにより、厚み150μmの離型紙で覆われた表1に示す総厚みの両面粘着テープを得た。
アクリル粘着剤層について、動的粘弾性測定装置(アイティー計測制御社製のDVA−200)を用いて、周波数10Hz、昇温速度3℃/minで−40℃から140℃まで測定を行い、20℃における貯蔵弾性率G’及び損失弾性率G”を読み取り、表1に示した。
なお、ポリオレフィン発泡体の密度は、JISK−6767に準拠してミラージュ社製の電子比重計(商品名「ED120T」)を使用して測定し算出した。ポリオレフィン発泡体の層間強度は、上述したような図1に示す測定方法で測定した。
厚み150μmの離型紙を用意し、この離型紙の離型処理面に粘着剤(A)を塗布し、100℃で5分間乾燥させることにより、厚み50μmのアクリル粘着剤層を形成した。このアクリル粘着剤層を、表1に示す密度、厚み及び層間強度を有するポリオレフィン発泡体の表面と貼り合わせた。次いで、同様の要領で、このポリオレフィン発泡体の反対の表面にも上記と同じアクリル粘着剤層を貼り合わせた。これにより、厚み150μmの離型紙で覆われた表1に示す総厚みの両面粘着テープを得た。
アクリル粘着剤層について、動的粘弾性測定装置(アイティー計測制御社製のDVA−200)を用いて、周波数10Hz、昇温速度3℃/minで−40℃から140℃まで測定を行い、20℃における貯蔵弾性率G’及び損失弾性率G”を読み取り、表1に示した。
なお、ポリオレフィン発泡体の密度は、JISK−6767に準拠してミラージュ社製の電子比重計(商品名「ED120T」)を使用して測定し算出した。ポリオレフィン発泡体の層間強度は、上述したような図1に示す測定方法で測定した。
(実施例2)
ポリオレフィン発泡体を表1に示す密度、厚み及び層間強度を有するものに変更したこと以外は実施例1と同様にして、両面粘着テープを得た。
ポリオレフィン発泡体を表1に示す密度、厚み及び層間強度を有するものに変更したこと以外は実施例1と同様にして、両面粘着テープを得た。
(実施例3)
粘着剤の種類を粘着剤(B)に変更することで、表1に示す20℃における貯蔵弾性率G’及び損失弾性率G”を有するアクリル粘着剤層に変更したこと以外は実施例2と同様にして、両面粘着テープを得た。
粘着剤の種類を粘着剤(B)に変更することで、表1に示す20℃における貯蔵弾性率G’及び損失弾性率G”を有するアクリル粘着剤層に変更したこと以外は実施例2と同様にして、両面粘着テープを得た。
(実施例4)
ポリオレフィン発泡体を表1に示す密度、厚み及び層間強度を有するものに変更し、粘着剤の種類を粘着剤(C)に変更することで、表1に示す20℃における貯蔵弾性率G’及び損失弾性率G”を有するアクリル粘着剤層に変更したこと以外は実施例1と同様にして、両面粘着テープを得た。
ポリオレフィン発泡体を表1に示す密度、厚み及び層間強度を有するものに変更し、粘着剤の種類を粘着剤(C)に変更することで、表1に示す20℃における貯蔵弾性率G’及び損失弾性率G”を有するアクリル粘着剤層に変更したこと以外は実施例1と同様にして、両面粘着テープを得た。
(実施例5)
ポリオレフィン発泡体を表1に示す密度、厚み及び層間強度を有するものに変更し、粘着剤の種類を粘着剤(D)に変更することで、表1に示す20℃における貯蔵弾性率G’及び損失弾性率G”を有するアクリル粘着剤層に変更したこと以外は実施例1と同様にして、両面粘着テープを得た。
ポリオレフィン発泡体を表1に示す密度、厚み及び層間強度を有するものに変更し、粘着剤の種類を粘着剤(D)に変更することで、表1に示す20℃における貯蔵弾性率G’及び損失弾性率G”を有するアクリル粘着剤層に変更したこと以外は実施例1と同様にして、両面粘着テープを得た。
(比較例1)
ポリオレフィン発泡体を表1に示す密度、厚み及び層間強度を有するものに変更し、粘着剤の種類を粘着剤(E)に変更することで、表1に示す20℃における貯蔵弾性率G’及び損失弾性率G”を有するアクリル粘着剤層に変更したこと以外は実施例1と同様にして、両面粘着テープを得た。
ポリオレフィン発泡体を表1に示す密度、厚み及び層間強度を有するものに変更し、粘着剤の種類を粘着剤(E)に変更することで、表1に示す20℃における貯蔵弾性率G’及び損失弾性率G”を有するアクリル粘着剤層に変更したこと以外は実施例1と同様にして、両面粘着テープを得た。
(比較例2)
粘着剤の種類を粘着剤(F)に変更することで、表1に示す20℃における貯蔵弾性率G’及び損失弾性率G”を有するアクリル粘着剤層に変更したこと以外は比較例1と同様にして、両面粘着テープを得た。
粘着剤の種類を粘着剤(F)に変更することで、表1に示す20℃における貯蔵弾性率G’及び損失弾性率G”を有するアクリル粘着剤層に変更したこと以外は比較例1と同様にして、両面粘着テープを得た。
(比較例3)
ポリオレフィン発泡体を表1に示す密度、厚み及び層間強度を有するものに変更したこと以外は比較例1と同様にして、両面粘着テープを得た。
ポリオレフィン発泡体を表1に示す密度、厚み及び層間強度を有するものに変更したこと以外は比較例1と同様にして、両面粘着テープを得た。
(比較例4)
粘着剤の種類を粘着剤(G)に変更することで、表1に示す20℃における貯蔵弾性率G’及び損失弾性率G”を有するアクリル粘着剤層に変更したこと以外は実施例2と同様にして、両面粘着テープを得た。
粘着剤の種類を粘着剤(G)に変更することで、表1に示す20℃における貯蔵弾性率G’及び損失弾性率G”を有するアクリル粘着剤層に変更したこと以外は実施例2と同様にして、両面粘着テープを得た。
(比較例5)
粘着剤の種類を粘着剤(H)に変更することで、表1に示す20℃における貯蔵弾性率G’及び損失弾性率G”を有するアクリル粘着剤層に変更したこと以外は比較例3と同様にして、両面粘着テープを得た。
粘着剤の種類を粘着剤(H)に変更することで、表1に示す20℃における貯蔵弾性率G’及び損失弾性率G”を有するアクリル粘着剤層に変更したこと以外は比較例3と同様にして、両面粘着テープを得た。
<評価>
実施例、比較例で得られた両面粘着テープについて以下の評価を行った。結果を表1に示した。
実施例、比較例で得られた両面粘着テープについて以下の評価を行った。結果を表1に示した。
(1)せん断粘着力の測定
図2に、両面粘着テープのせん断粘着力の測定方法を示す模式図を示す。
図2に示すように、2枚の厚み2mmのポリカーボネート板(PC板)3を両面粘着テープ(縦1cm×横1cm)4で貼り合わせ、5kgで10秒間圧着後、23℃で24時間静置して試験片を作製した。次いで、20℃において2枚の厚み2mmのポリカーボネート板(PC板)3を両面粘着テープ4のせん断方向(図2の矢印方向)に10mm/minの速度で引き剥がし、引き剥がされたときの剥離力の最大値をせん断粘着力とした。
せん断粘着力が100N/cm2以上であった場合を○、100N/cm2未満であった場合を×と判定した。
図2に、両面粘着テープのせん断粘着力の測定方法を示す模式図を示す。
図2に示すように、2枚の厚み2mmのポリカーボネート板(PC板)3を両面粘着テープ(縦1cm×横1cm)4で貼り合わせ、5kgで10秒間圧着後、23℃で24時間静置して試験片を作製した。次いで、20℃において2枚の厚み2mmのポリカーボネート板(PC板)3を両面粘着テープ4のせん断方向(図2の矢印方向)に10mm/minの速度で引き剥がし、引き剥がされたときの剥離力の最大値をせん断粘着力とした。
せん断粘着力が100N/cm2以上であった場合を○、100N/cm2未満であった場合を×と判定した。
本発明によれば、携帯電子機器を構成する部品の接着固定、自動車部材の接着固定等に用いられる、せん断粘着力に優れた両面粘着テープを提供することができる。
1 基材
2 SUS板
3 厚み2mmのポリカーボネート板(PC板)
4 両面粘着テープ
2 SUS板
3 厚み2mmのポリカーボネート板(PC板)
4 両面粘着テープ
Claims (7)
- 基材の両面にアクリル粘着剤層を有する両面粘着テープであって、
前記基材は、発泡体からなり、層間強度が10N/5mm以上であり、
少なくとも一方のアクリル粘着剤層は、20℃における貯蔵弾性率G’が2.5×105Pa以上、20℃における損失弾性率G”が2×105Pa以上である
ことを特徴とする両面粘着テープ。 - 両面粘着テープの総厚みが50〜400μmであることを特徴とする請求項1記載の両面粘着テープ。
- 片面のアクリル粘着剤層の厚みが10〜100μmであることを特徴とする請求項1又は2記載の両面粘着テープ。
- 発泡体は、ポリオレフィン発泡体であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の両面粘着テープ。
- 基材の密度が0.35g/cm3以上であることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の両面粘着テープ。
- 携帯電子機器を構成する部品を機器本体に接着固定するために用いられることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の両面粘着テープ。
- 自動車部材を自動車本体に接着固定するために用いられることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の両面粘着テープ。
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WO2017126135A1 (ja) * | 2016-01-21 | 2017-07-27 | 積水化学工業株式会社 | 両面粘着テープ |
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2014
- 2014-10-03 JP JP2014204978A patent/JP2016069611A/ja active Pending
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