JP2016125044A - 両面粘着テープ - Google Patents

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徳之 内田
Noriyuki Uchida
徳之 内田
勇樹 岩井
Yuki Iwai
勇樹 岩井
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Abstract

【課題】被着体に対する密着性が高く、被着体との界面に発生する気泡を抑制できる両面粘着テープを提供する。【解決手段】発泡体からなる基材の両面に粘着剤層を有する両面粘着テープであって、両面粘着テープの厚み方向の25%圧縮強度が80kPa以下である両面粘着テープ。【選択図】なし

Description

本発明は、被着体に対する密着性が高く、被着体との界面に発生する気泡を抑制できる両面粘着テープに関する。
画像表示装置又は入力装置を搭載した携帯電子機器(例えば、携帯電話、携帯情報端末等)においては、組み立てのために粘着テープが用いられている。具体的には、例えば、携帯電子機器の表面を保護するためのカバーパネルをタッチパネルモジュール又はディスプレイパネルモジュールに接着したり、タッチパネルモジュールとディスプレイパネルモジュールとを接着したりするために粘着テープが用いられている。このような粘着テープは、例えば、額縁状等の形状に打ち抜かれ、表示画面の周辺に配置されるようにして用いられる(例えば、特許文献1〜3)。
また、自動車部材を自動車本体に固定する用途にも、粘着テープが用いられている。
携帯電子機器においては、例えば、カバーパネル、タッチパネルモジュール、ディスプレイパネルモジュール等の部品として、ポリカーボネート板(PC板)、アクリル板等が用いられている。自動車においても、例えば、車載パネル用部材として、PC板、アクリル板等が用いられている。
このようなPC板、アクリル板等は加熱によってアウトガスを発生することが知られており、携帯電子機器又は自動車が高温に晒されると、PC板、アクリル板等の被着体から発生したアウトガスにより被着体と粘着テープとの界面に気泡が発生する問題が起こっている。
特開2011−081213号公報 特開2003−337656号公報 特開2011−168727号公報
本発明は、被着体に対する密着性が高く、被着体との界面に発生する気泡を抑制できる両面粘着テープを提供することを目的とする。
本発明は、発泡体からなる基材の両面に粘着剤層を有する両面粘着テープであって、両面粘着テープの厚み方向の25%圧縮強度が80kPa以下である両面粘着テープである。
以下に本発明を詳述する。
本発明者は、発泡体からなる基材の両面に粘着剤層を有する両面粘着テープにおいて、両面粘着テープの厚み方向の25%圧縮強度を特定範囲に調整して両面粘着テープを非常に柔らかいものとすることで、両面粘着テープの被着体に対する密着性を高め、その結果、高温に晒されることによって被着体と両面粘着テープの界面に発生する気泡を抑制できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の両面粘着テープは、発泡体からなる基材の両面に粘着剤層を有する両面粘着テープであって、両面粘着テープの厚み方向の25%圧縮強度が80kPa以下である。
上記厚み方向の25%圧縮強度を上記範囲に調整して本発明の両面粘着テープを非常に柔らかいものとすることで、本発明の両面粘着テープの被着体に対する密着性を高め、その結果、高温に晒されることによって被着体と両面粘着テープとの界面に発生する気泡を抑制することができる。上記厚み方向の25%圧縮強度は、70kPa以下が好ましく、60kPa以下がより好ましい。
上記厚み方向の25%圧縮強度の下限は特に限定されないが、両面粘着テープを柔らかくしすぎると、ロール化した際にヘタリが生じやすくなることから、好ましい下限は10kPa、より好ましい下限は30kPaである。
なお、両面粘着テープの厚み方向の25%圧縮強度は、JISK−6767に準拠して測定できる。例えば、図1に、両面粘着テープの厚み方向の25%圧縮強度の測定方法を示す模式図を示す。図1に示すように、20mm×20mmに裁断した両面粘着テープを重ね合わせて厚み5mmの積層体1を作製し常温下に放置した後、常温下で、積層体1を2枚のポリカーボネート板(PC板)2及び3の間に挟んで圧縮速度10mm/minで厚み方向に圧縮して測定すればよい。
上記厚み方向の25%圧縮強度を上記範囲に調整する方法として、上記発泡体からなる基材の密度、発泡倍率、厚み方向の平均セル径、発泡剤の含有量、架橋の度合い等を調整する方法が好ましい。
上記発泡体からなる基材は特に限定されないが、ポリオレフィン発泡体が特に好ましい。上記ポリオレフィン発泡体を用いることで、上記厚み方向の25%圧縮強度を上記範囲に調整しやすくなる。
上記ポリオレフィン発泡体は、ポリオレフィン系樹脂を含む発泡体であれば特に限定されず、例えば、ポリエチレン系発泡体、ポリプロピレン系発泡体、エチレン−プロピレン系発泡体等が挙げられるが、上記厚み方向の25%圧縮強度を上記範囲に調整するためには、重合触媒として四価の遷移金属を含むメタロセン化合物を用いて得られたポリオレフィン系樹脂を含む発泡体(本明細書において「メタロセン系ポリオレフィン発泡体」ともいう)が好ましい。なかでも、メタロセン化合物を用いて得られたポリエチレン系樹脂を含む発泡体(本明細書において「メタロセン系ポリエチレン発泡体」ともいう)がより好ましい。
上記メタロセン化合物として、例えば、カミンスキー触媒等が挙げられる。
上記メタロセン系ポリエチレン発泡体に含まれる上記メタロセン化合物を用いて得られたポリエチレン系樹脂として、例えば、上記メタロセン化合物を用いて、エチレンと、必要に応じて配合される他のα−オレフィンとを共重合することにより得られたポリエチレン系樹脂等が挙げられる。上記他のα−オレフィンとして、例えば、プロペン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン等が挙げられる。
上記メタロセン系ポリエチレン発泡体は、上記メタロセン化合物を用いて得られたポリエチレン系樹脂に加えて、更に、他のオレフィン系樹脂を含んでいてもよい。上記他のオレフィン系樹脂として、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等が挙げられる。
なお、この場合、上記メタロセン系ポリエチレン発泡体における上記メタロセン化合物を用いて得られたポリエチレン系樹脂の含有量は、40重量%以上が好ましい。上記メタロセン化合物を用いて得られたポリエチレン系樹脂の含有量が40重量%以上であると、上記メタロセン系ポリエチレン発泡体の厚みが薄くても高い圧縮強度を得ることができる。
上記ポリオレフィン発泡体は、架橋されていることが好ましい。上記ポリオレフィン発泡体を架橋することで、上記厚み方向の25%圧縮強度を上記範囲に調整しやすくなる。
上記ポリオレフィン発泡体を架橋する方法は特に限定されず、例えば、上記ポリオレフィン発泡体に電子線、α線、β線、γ線等の電離性放射線を照射する方法、上記ポリオレフィン発泡体に予め配合しておいた有機過酸化物を加熱により分解させる方法等が挙げられる。
上記ポリオレフィン発泡体の製造方法は特に限定されないが、ポリオレフィン系樹脂と発泡剤とを含有する発泡性樹脂組成物を調製し、この発泡性樹脂組成物を押出機を用いてシート状に押出加工する際に発泡剤を発泡させ、得られたポリオレフィン発泡体を必要に応じて架橋する方法が好ましい。
上記発泡剤は特に限定されず、上記ポリオレフィン発泡体に一般的に用いられる発泡剤を用いることができ、例えば、アゾジカルボンアミド、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、p−トルエンスルホニルセミカルバジド等が挙げられる。上記発泡剤の含有量は、上記厚み方向の25%圧縮強度を上記範囲に調整するためには、上記ポリオレフィン系樹脂100重量部に対する好ましい下限が0.1重量部、好ましい上限が20重量部であり、より好ましい下限が1重量部、より好ましい上限が10重量部である。
上記発泡体からなる基材の密度の好ましい下限は0.1g/cm、好ましい上限は0.4g/cmである。上記密度が0.1g/cm未満であると、上記発泡体からなる基材の強度が低下して両面粘着テープの耐衝撃性が低下することがある。上記密度が0.4g/cmを超えると、両面粘着テープの被着体に対する密着性が低下し、高温に晒されると被着体と両面粘着テープとの界面に気泡が発生することがある。上記密度のより好ましい下限は0.14g/cm、より好ましい上限は0.36g/cmである。
なお、発泡体からなる基材の密度は、JISK−6767に準拠してミラージュ社製の電子比重計(商品名「ED120T」)を使用して測定し算出できる。
上記発泡体からなる基材の発泡倍率の好ましい下限は2.5倍、好ましい上限は10倍であり、より好ましい下限は2.8倍、より好ましい上限は7倍である。
なお、発泡体からなる基材の発泡倍率は、上述した方法で算出した密度の逆数から算出できる。
上記発泡体からなる基材の厚み方向の平均セル径の好ましい下限は10μm、好ましい上限は100μmである。上記平均セル径が10μm未満であると、両面粘着テープの被着体に対する密着性が低下し、高温に晒されると被着体と両面粘着テープとの界面に気泡が発生することがある。上記平均セル径が100μmを超えると、上記発泡体からなる基材の強度が低下して両面粘着テープの耐衝撃性が低下することがある。上記平均セル径のより好ましい下限は20μm、より好ましい上限は80μmである。
なお、厚み方向のセル径とは、発泡体中に存在するセル(気泡)の厚み方向の径(サイズ)を意味し、発泡体からなる基材の厚み方向の平均セル径は、基材を厚み方向に切断し、断面を光学顕微鏡(例えば、キーエンス社製のVHX−700F)により450倍で観察し、ランダムに選択した30箇所の厚み方向のセル径を測定し、これらを平均して算出できる。
上記発泡体からなる基材の厚みは特に限定されないが、80〜300μmが好ましい。上記厚みが80μm未満であると、両面粘着テープの被着体に対する密着性が低下し、高温に晒されると被着体と両面粘着テープとの界面に気泡が発生することがあり、また、上記発泡体からなる基材の強度が低下して両面粘着テープの耐衝撃性が低下することがある。上記厚みが300μmを超えると、外観の観点から両面粘着テープを薄型の携帯電子機器に使用できなくなることがある。
上記粘着剤層は、80℃における貯蔵弾性率の好ましい下限が2×10Pa、好ましい上限が6×10Paである。
上記80℃における貯蔵弾性率を上記範囲に調整することで、上記粘着剤層が高温で適度な硬さを有するものとなり、充分な粘着力が得られる。その結果、高温に晒されることによって被着体と両面粘着テープとの界面に発生する気泡の成長(膨張)を抑制することができる。
上記80℃における貯蔵弾性率が2×10Pa未満であると、両面粘着テープの高温での粘着力が低くなりすぎることがあるため、高温に晒されると被着体と両面粘着テープとの界面に気泡が発生することがある。上記80℃における貯蔵弾性率が6×10Paを超えると、被着体に貼り合わせた両面粘着テープを高温に晒した後で剥がしたい場合に、両面粘着テープの剥離性が低下することがある。上記80℃における貯蔵弾性率のより好ましい下限は2.5×10Pa、より好ましい上限は5.5×10Paである。
なお、粘着剤層の80℃における貯蔵弾性率は、動的粘弾性測定装置(例えば、アイティー計測制御社製のDVA−200)を用いて、周波数10Hz、昇温速度3℃/minで−40℃から140℃まで測定を行い、80℃における貯蔵弾性率を読み取ることで求めることができる。
上記80℃における貯蔵弾性率を上記範囲に調整する方法として、アクリル共重合体の組成、重量平均分子量、分子量分布等を調整する方法、異なる組成、重量平均分子量、分子量分布等のアクリル共重合体を混合する方法、粘着付与樹脂の軟化点、含有量等を調整する方法、上記粘着剤層の架橋度を調整する方法が好ましい。
上記粘着剤層は、アクリル共重合体を含有することが好ましい。
上記アクリル共重合体は、ブチルアクリレート(BA)と2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)とを含むモノマー混合物を共重合して得られることが好ましい。全モノマー混合物に占めるブチルアクリレートの含有量、及び、2−エチルヘキシルアクリレートの含有量は特に限定されないが、ブチルアクリレートの好ましい含有量は50〜90重量%、2−エチルヘキシルアクリレートの好ましい含有量は10〜50重量%である。
上記モノマー混合物は、必要に応じてブチルアクリレート及び2−エチルヘキシルアクリレート以外の共重合可能な他の重合性モノマーを含んでいてもよい。
上記共重合可能な他の重合性モノマーとして、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル等のアルキル基の炭素数が1〜3の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル等のアルキル基の炭素数が13〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル、グリセリンジメタクリレート、(メタ)アクリル酸グリシジル、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸等の官能性モノマーが挙げられる。
上記モノマー混合物を共重合して上記アクリル共重合体を得るには、上記モノマー混合物を、重合開始剤の存在下にてラジカル反応させればよい。上記モノマー混合物をラジカル反応させる方法、即ち、重合方法としては、従来公知の方法が用いられ、例えば、溶液重合(沸点重合又は定温重合)、乳化重合、懸濁重合、塊状重合等が挙げられる。
上記重合開始剤は特に限定されず、例えば、有機過酸化物、アゾ化合物等が挙げられる。上記有機過酸化物として、例えば、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシピバレート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレート等が挙げられる。上記アゾ化合物として、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル等が挙げられる。これらの重合開始剤は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記アクリル共重合体の重量平均分子量(Mw)は、40万〜150万が好ましい。重量平均分子量が40万未満であると、上記粘着剤層が柔らかくなりすぎて凝集力が低下し、両面粘着テープの粘着力が低くなりすぎることがある。重量平均分子量が150万を超えても、両面粘着テープの粘着力が低くなりすぎることがある。重量平均分子量のより好ましい下限は50万、より好ましい上限は70万である。
重量平均分子量を上記範囲に調整するためには、重合開始剤、重合温度等の重合条件を調整すればよい。
なお、重量平均分子量(Mw)とは、GPC(Gel Permeation Chromatography:ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)による標準ポリスチレン換算の重量平均分子量である。
上記粘着剤層は、粘着付与樹脂を含有することが好ましい。
上記粘着付与樹脂として、例えば、ロジンエステル系樹脂、水添ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、クマロンインデン系樹脂、脂環族飽和炭化水素系樹脂、C5系石油樹脂、C9系石油樹脂、C5−C9共重合系石油樹脂等が挙げられる。これらの粘着付与樹脂は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記粘着付与樹脂の含有量は特に限定されないが、上記アクリル共重合体100重量部に対する好ましい下限は10重量部、好ましい上限は50重量部である。上記粘着付与樹脂の含有量が10重量部未満であると、両面粘着テープの粘着力が低くなりすぎることがある。上記粘着付与樹脂の含有量が50重量部を超えると、上記粘着剤層が硬くなって粘着力又はタックが低下することがある。上記粘着付与樹脂の含有量のより好ましい上限は45重量部、更に好ましい上限は40重量部である。
上記粘着剤層は、架橋剤が添加されることにより上記粘着剤層を構成する樹脂(上記アクリル共重合体及び/又は上記粘着付与樹脂)の主鎖間に架橋構造が形成されていることが好ましい。
上記架橋剤は特に限定されず、例えば、イソシアネート系架橋剤、アジリジン系架橋剤、エポキシ系架橋剤、金属キレート型架橋剤等が挙げられる。なかでも、イソシアネート系架橋剤が好ましい。上記粘着剤層にイソシアネート系架橋剤が添加されることで、イソシアネート系架橋剤のイソシアネート基と上記粘着剤層を構成する樹脂中のアルコール性水酸基とが反応して、上記粘着剤層の架橋が緩くなる。従って、上記粘着剤層は、断続的に加わる剥離応力を分散させることができ、強い衝撃が加わった場合に被着体の変形に伴って生じる剥離応力に対し、被着体からの剥離耐性がより向上する。
上記架橋剤の添加量は、上記アクリル共重合体100重量部に対して0.01〜10重量部が好ましく、0.1〜3重量部がより好ましい。
上記粘着剤層の架橋度は、高すぎても低すぎても、上記粘着剤層が被着体の変形に伴って生じる剥離応力によって被着体から剥離しやすくなることがあるので、5〜40重量%が好ましく、10〜40重量%がより好ましく、15〜35重量%が特に好ましい。
なお、粘着剤層の架橋度は、粘着剤層をW1(g)採取し、この粘着剤層を酢酸エチル中に23℃にて24時間浸漬して不溶解分を200メッシュの金網で濾過し、金網上の残渣を真空乾燥して乾燥残渣の重量W2(g)を測定し、下記式(1)により算出する。
架橋度(重量%)=100×W2/W1 (1)
上記粘着剤層は、必要に応じて、可塑剤、乳化剤、軟化剤、充填剤、顔料、染料等の添加剤、ロジン系樹脂等のその他の樹脂等を含有していてもよい。
本発明の両面粘着テープにおいては、両面の粘着剤層が同じ組成であってもよいし、それぞれ異なる組成であってもよい。
上記粘着剤層の厚みは特に限定されないが、片面の粘着剤層の厚みの好ましい下限が10μm、好ましい上限が100μmである。上記厚みが10μm未満であると、上記粘着剤層の粘着力が低くなりすぎることがあるため、高温に晒されると被着体と両面粘着テープとの界面に気泡が発生することがある。上記厚みが100μmを超えると、被着体に貼り合わせた両面粘着テープを高温に晒した後で剥がしたい場合に、両面粘着テープの剥離性が低下することがある。上記粘着剤層の厚みのより好ましい下限は20μm、より好ましい上限は80μmである。
本発明の両面粘着テープは、総厚みの好ましい下限が50μm、好ましい上限が400μmである。総厚みが50μm未満であると、両面粘着テープの被着体に対する密着性が低下し、高温に晒されると被着体と両面粘着テープとの界面に気泡が発生することがある。総厚みが400μmを超えると、両面粘着テープは、携帯電子機器を構成する部品を機器本体に接着固定する用途に適さないことがある。総厚みのより好ましい下限は100μm、より好ましい上限は300μmである。
本発明の両面粘着テープの製造方法として、例えば、以下のような方法が挙げられる。
まず、アクリル共重合体、粘着付与樹脂、必要に応じて架橋剤等に溶剤を加えて粘着剤aの溶液を作製して、この粘着剤aの溶液を基材の表面に塗布し、溶液中の溶剤を完全に乾燥除去して粘着剤層aを形成する。次に、形成された粘着剤層aの上に離型フィルムをその離型処理面が粘着剤層aに対向した状態に重ね合わせる。
次いで、上記離型フィルムとは別の離型フィルムを用意し、この離型フィルムの離型処理面に粘着剤bの溶液を塗布し、溶液中の溶剤を完全に乾燥除去することにより、離型フィルムの表面に粘着剤層bが形成された積層フィルムを作製する。得られた積層フィルムを粘着剤層aが形成された基材の裏面に、粘着剤層bが基材の裏面に対向した状態に重ね合わせて積層体を作製する。そして、上記積層体をゴムローラ等によって加圧することによって、基材の両面に粘着剤層を有し、かつ、粘着剤層の表面が離型フィルムで覆われた両面粘着テープを得ることができる。
また、同様の要領で積層フィルムを2組作製し、これらの積層フィルムを基材の両面のそれぞれに、積層フィルムの粘着剤層を基材に対向させた状態に重ね合わせて積層体を作製し、この積層体をゴムローラ等によって加圧することによって、基材の両面に粘着剤層を有し、かつ、粘着剤層の表面が離型フィルムで覆われた両面粘着テープを得てもよい。
本発明の両面粘着テープの用途は特に限定されないが、携帯電子機器を構成する部品を機器本体に接着固定する用途が好ましい。具体的には、本発明の両面粘着テープは、例えば、携帯電子機器の液晶表示パネルを機器本体に接着固定する両面粘着テープとして用いることができる。
また、本発明の両面粘着テープの用途として、自動車部材を自動車本体に接着固定する用途も好ましい。具体的には、本発明の両面粘着テープは、例えば、車載パネル用部材を自動車本体に接着固定する両面粘着テープとして用いることができる。
これらの用途における本発明の両面粘着テープの形状は特に限定されないが、長方形、額縁状、円形、楕円形、ドーナツ型等が挙げられる。
本発明によれば、被着体に対する密着性が高く、被着体との界面に発生する気泡を抑制できる両面粘着テープを提供することができる。
両面粘着テープの厚み方向の25%圧縮強度の測定方法を示す模式図である。 両面粘着テープの密着性の評価方法を示す模式図である。
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(粘着剤(A)の調製)
温度計、攪拌機、冷却管を備えた反応器にブチルアクリレート70重量部、2−エチルヘキシルアクリレート27重量部、アクリル酸3重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート0.2重量部、及び、酢酸エチル80重量部を加え、窒素置換した後、反応器を加熱して還流を開始した。続いて、上記反応器内に、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.1重量部を添加した。70℃、5時間還流させて、アクリル共重合体(a)の溶液を得た。得られたアクリル共重合体(a)について、カラムとしてWater社製「2690 Separations Model」を用いてGPC法により重量平均分子量を測定したところ、70万であった。
得られたアクリル共重合体(a)の溶液に含まれるアクリル共重合体(a)の固形分100重量部に対して、ロジンエステル25重量部、テルペンフェノール10重量部、酢酸エチル(不二化学薬品社製)125重量部、及び、イソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン社製、商品名「コロネートL45」)2重量部を添加し、攪拌して、粘着剤(A)を得た。
(粘着剤(B)の調製)
重合開始剤としてのアゾビスイソブチロニトリルの添加量を0.05重量部に変更したこと以外はアクリル共重合体(a)と同様にして、重量平均分子量100万のアクリル共重合体(b)の溶液を得た。
得られたアクリル共重合体(b)を用いたこと以外は粘着剤(A)と同様にして、粘着剤(B)を得た。
(粘着剤(C)の調製)
温度計、攪拌機、冷却管を備えた反応器にブチルアクリレート70重量部、2−エチルヘキシルアクリレート20重量部、エチルアクリレート7重量部、アクリル酸3重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート0.2重量部、及び、酢酸エチル80重量部を加え、窒素置換した後、反応器を加熱して還流を開始したこと以外はアクリル共重合体(a)と同様にして、重量平均分子量67万のアクリル共重合体(c)の溶液を得た。
得られたアクリル共重合体(c)の溶液に含まれるアクリル共重合体(c)の固形分100重量部に対して、ロジンエステル15重量部、テルペンフェノール10重量部、酢酸エチル(不二化学薬品社製)125重量部、及び、イソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン社製、商品名「コロネートL45」)2重量部を添加し、攪拌して、粘着剤(C)を得た。
(実施例1)
(1)両面粘着テープの製造
厚み25μmの離型PETフィルムを用意し、この離型PETフィルムの離型処理面に粘着剤(A)を塗布し、100℃で5分間乾燥させることにより、厚み50μmの粘着剤層を形成した。動的粘弾性測定装置(アイティー計測制御社製のDVA−200)を用いて、周波数10Hz、昇温速度3℃/minで−40℃から140℃まで測定を行い、粘着剤層の80℃における貯蔵弾性率を測定したところ、3.2×10Paであった。
粘着剤層を、厚み100μmのポリオレフィン発泡体(密度0.28g/cm、発泡倍率3.6倍、厚み方向の平均セル径24μm)の表面と貼り合わせた。次いで、同様の要領で、ポリオレフィン発泡体の反対の表面にも上記と同じ粘着剤層を貼り合わせた。これにより、ポリオレフィン発泡体の両面に粘着剤層を有し、かつ、粘着剤層の表面が厚み25μmの離型PETフィルムで覆われた両面粘着テープを得た。
(2)両面粘着テープの厚み方向の25%圧縮強度の測定
JISK−6767に準拠して両面粘着テープの厚み方向の25%圧縮強度を測定した。図1に、両面粘着テープの厚み方向の25%圧縮強度の測定方法を示す模式図を示す。図1に示すように、20mm×20mmに裁断した両面粘着テープを重ね合わせて厚み5mmの積層体1を作製し常温下に放置した後、常温下で、積層体1を2枚のポリカーボネート板(PC板)2及び3の間に挟んで圧縮速度10mm/minで厚み方向に圧縮して、厚み方向の25%圧縮強度を測定した。
(実施例2〜4、比較例1〜6)
表1に記載されたとおり基材の種類、物性及び厚み、並びに、粘着剤の種類、物性及び厚みを変更したこと以外は実施例1と同様にして、両面粘着テープを得た。その後、実施例1と同様にして、両面粘着テープの厚み方向の25%圧縮強度を測定した。
<評価>
実施例、比較例で得られた両面粘着テープについて下記の評価を行った。評価結果を表1に示す。
(1)密着性
図2に、両面粘着テープの密着性の評価方法を示す模式図を示す。図2に示すように、30mm×30mmに裁断した両面粘着テープ4をポリカーボネート板(PC板)5とガラス板6との間に圧力10N/cm、10秒間で圧着した。
得られた圧着体の写真を撮影して観察した。圧着体において白く見える箇所は被着体と両面粘着テープとの密着性が不足している部分、黒く見える箇所は被着体と両面粘着テープとが充分に密着している部分と判断し、両面粘着テープ全体に対する被着体と両面粘着テープとが充分に密着している部分(黒く見える箇所)の面積比を算出した。
(2)気泡の抑制(耐アウトガス発泡性判定)
30mm×30mmに裁断した両面粘着テープをポリカーボネート板(PC板)に貼り合わせた後、80℃で10時間加熱した。その後、被着体と両面粘着テープとの界面に発生した気泡(3cm×3cm以上のサイズ)を目視にて観察した。気泡(3cm×3cm以上のサイズ)の数が10個以下であった場合を○、10個を超えていた場合を×と判定した。
Figure 2016125044
本発明によれば、被着体に対する密着性が高く、被着体との界面に発生する気泡を抑制できる両面粘着テープを提供することができる。
1 両面粘着テープの積層体(厚み5mm)
2 ポリカーボネート板(PC板)
3 ポリカーボネート板(PC板)
4 両面粘着テープ
5 ポリカーボネート板(PC板)
6 ガラス板

Claims (7)

  1. 発泡体からなる基材の両面に粘着剤層を有する両面粘着テープであって、
    両面粘着テープの厚み方向の25%圧縮強度が80kPa以下である
    ことを特徴とする両面粘着テープ。
  2. 総厚みが50〜400μmであることを特徴とする請求項1記載の両面粘着テープ。
  3. 片面の粘着剤層の厚みが10〜100μmであることを特徴とする請求項1又は2記載の両面粘着テープ。
  4. 発泡体は、ポリオレフィン発泡体であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の両面粘着テープ。
  5. 粘着剤層は、アクリル共重合体を含有することを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の両面粘着テープ。
  6. 携帯電子機器を構成する部品を機器本体に接着固定するために用いられることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の両面粘着テープ。
  7. 自動車部材を自動車本体に接着固定するために用いられることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の両面粘着テープ。
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