JP2020132865A - 粘着テープ及び表示部材の固定・接合方法 - Google Patents

粘着テープ及び表示部材の固定・接合方法 Download PDF

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Abstract

【課題】厚みが薄い場合であっても高い応力緩和性を発揮できる粘着テープ及び該粘着テープを用いた表示部材の固定・接合方法を提供する。【解決手段】基材の少なくとも片面に粘着剤層を有する粘着テープであって、前記粘着テープはヒステリシスロス率が30%以上80%以下である、粘着テープ。好ましくは、25%圧縮強度が8kPa以上50kPa以下、50%圧縮強度が30kPa以上650kPa以下である。【選択図】なし

Description

本発明は、粘着テープ及び該粘着テープを用いた表示部材の固定・接合方法に関する。
携帯電話、携帯情報端末(Personal Digital Assistants、PDA)等の携帯電子機器においては、組み立てのために粘着テープが用いられている(例えば、特許文献1、2)。また、車載用パネル等の車載用電子機器部品を車両本体に固定する用途にも粘着テープが用いられている。
特開2009−242541号公報 特開2009−258274号公報
一方、ディスプレイ装置の製造において、筐体と表示部材を固定するために粘着テープが用いられている。このような粘着テープを用いた部材の固定では、筐体や表示部材の厚みが不均一であることにより、粘着テープの接着具合にムラが生じる。接着具合にムラが生じると応力が発生し、筐体や表示部材を変形させて、表示ムラを引き起こしてしまうため、表示装置の製造に用いられる粘着テープには応力緩和性が必要になる。特に、大型のディスプレイ装置に用いられる粘着テープは、応力が大きくなりやすいため、より高い応力緩和性が求められる。従来の粘着テープは、テープの厚みによって接着部位の厚みの差(ギャップ)を埋めることで応力緩和性を実現している。しかしながら、近年の大型ディスプレイの薄型化によって粘着テープも薄くなってきていることから、テープの厚みによる応力の緩和が難しくなってきている。
本発明は、厚みが薄い場合であっても高い応力緩和性を発揮できる粘着テープ及び該粘着テープを用いた表示部材の固定・接合方法を提供することを目的とする。
本発明は、基材の少なくとも片面に粘着剤層を有する粘着テープであって、前記粘着テープはヒステリシスロス率が30%以上80%以下である、粘着テープである。
以下、本発明を詳述する。
本発明の粘着テープは、ヒステリシスロス率が30%以上80%以下である。
ヒステリシスロスとは、物体を変形させるために加えられた力の一部が熱エネルギー等に変換されて失われる現象のことを指す。粘着テープにヒステリシスロスを起こす材料を用いると、加えられた力の一部を外部へ逃がすことができる。その結果、粘着テープを変形させる力が減少し、応力緩和性を高めることができる。本発明の粘着テープは、ヒステリシスロス率が30%以上であることで、充分な応力緩和性を発揮することができ、80%以下であることで粘着テープとして充分な強度を持たせることができる。
より応力緩性と強度を高める観点から、上記ヒステリシスロス率は32%以上であることが好ましく、34%以上であることがより好ましく、35%以上であることが更に好ましく、36%以上であることが更により好ましい。また、同様の観点から、上記ヒステリシスロス率は70%以下であることが好ましく、60%以下であることがより好ましく、55%以下であることが更に好ましく、50%以下であることが更により好ましい。
上記ヒステリシスロス率は、密度を低くして柔軟性を高めることで調節することができる。上記密度は基材の種類や構造によって調節することができる。
上記ヒステリシスロス率は、以下の方法で測定することができる。
まず、得られた粘着テープを20mm×20mmにカットし、これを5mm以上になるまで複数積層することで試験片を作製する。次いで、得られた試験片について、速度を10mm/minとし、加圧を初めの厚さの50%までとする以外はJIS K 6400−2に準拠した方法でカーたわみ曲線を作図し、ヒステリシスロス率を算出する。
本発明の粘着テープは、25%圧縮強度が8kPa以上50kPa以下であることが好ましい。
粘着テープの25%圧縮強度が上記範囲であることで、粘着テープの柔軟性が高まることから応力緩和性を高めることができ、また、ヒステリシスロス率を上記範囲に調節しやすくすることができる。更に、25%圧縮強度が8kPa以上であると、粘着テープの強度が充分に高くなり、復元力や反発力がかかっても粘着テープが剥がれにくくなる。上記基材の25%圧縮強度が50kPa以下であると、粘着テープの圧着が充分となり、粘着テープが剥がれにくくなる。粘着テープの応力緩和性を更に高める観点から、上記25%圧縮強度のより好ましい下限は9kPa、更に好ましい下限は10kPa、更により好ましい下限は12kPaであり、より好ましい上限は40kPa、更に好ましい上限は30kPa、更により好ましい上限は20kPaである。
なお、上記25%圧縮強度は、JIS K 6254に準拠した方法で測定することができる。また、上記25%圧縮強度は、基材の密度、種類、及び発泡構造によって調節することができる。
本発明の粘着テープは、50%圧縮強度が30kPa以上650kPa以下であることが好ましい。
粘着テープの50%圧縮強度が上記範囲であることで、粘着テープに大きな応力がかかった場合でも柔軟性が維持されることから、応力緩和性をより高めることができ、また、ヒステリシスロス率を上記範囲により調節しやすくすることができる。粘着テープの応力緩和性を更に高める観点から、上記50%圧縮強度のより好ましい下限は40kPa、更に好ましい下限は50kPa、更により好ましい下限は60kPaであり、より好ましい上限は250kPa、更に好ましい上限は150kPa、更により好ましい上限は100kPaである。
なお、上記50%圧縮強度は、上記25%圧縮強度と同様の方法で測定することができる。また、上記50%圧縮強度は、基材の密度、種類、及び発泡構造によって調節することができる。
本発明の粘着テープは、−20℃におけるせん断貯蔵弾性率(logG’(−20℃))が6.5lоgPa以上8.0lоgPaであることが好ましい。
粘着テープの−20℃におけるせん断貯蔵弾性率(logG’(−20℃))が上記範囲であることにより、テープ圧着時の力が逃げにくく、圧着しやすくなる。上記logG’(−20℃)のより好ましい下限は6.8logPa、更に好ましい下限は7.0logPa、より好ましい上限は7.9logPa,更に好ましい上限は7.8logPaである。上記logG’(−20℃)は、基材及び粘着剤の種類並びに厚みによって調節することができる。
なお、上記logG’(−20℃)は、粘弾性スペクトロメーター(例えば、アイティー計測制御社製、DVA−200)を用い、定速昇温引張モードの10℃/分、10Hzの条件で動的粘弾性スペクトルを測定した時の、−20℃における貯蔵弾性率として得ることができる。
本発明の粘着テープは、(ヒステリシスロス率/テープ厚)×100の値が4.5%以上であることが好ましい。
粘着テープの(ヒステリシスロス率/テープ厚)×100の値が上記範囲であることで、薄型でありながらも高い応力緩和性を有する粘着テープとすることができる。より薄型で高い応力緩和性を有する粘着テープとする観点から、上記(ヒステリシスロス率/基材厚)×100のより好ましい下限は5.0%、更に好ましい下限は5.2%、更により好ましい下限は5.5%、特に好ましい下限は5.7%、とりわけ好ましい下限は6%、非常に好ましい下限は6.2%、なお好ましい下限は6.4%、最も好ましい下限は6.5%である。上記(ヒステリシスロス率/基材厚)×100の上限は、より薄型で高い強度を有する粘着テープとする観点から、好ましくは10%、より好ましくは9%、更に好ましくは8%である。
なお、上記(ヒステリシスロス率/テープ厚)×100において、テープ厚とはμmの単位で換算したときの粘着テープの総厚みのことを指す。
本発明の粘着テープは、厚みが0.1mm以上2.5mm以下であることが好ましい。
粘着テープの厚みが上記範囲であることで、薄型の電子機器の部品を固定する用途に用いることができる。粘着テープの薄さと強度をより高める観点から、上記粘着テープの厚みのより好ましい下限は0.2mm、更に好ましい下限は0.3mm、更により好ましい下限は0.4mmである。また、上記粘着テープの厚みのより好ましい上限は2mm、更に好ましい上限は1.5mm、更により好ましい上限は1.2mm、特に好ましい上限は0.9mm、とりわけ好ましい上限は0.8mm、非常に好ましい上限は0.7mmである。
なお、粘着テープの厚みは、ダイヤル厚み計(例えば、Mitutoyo社製、「ABSデジマチックインジケーター」)を使用して測定できる。
本発明の粘着テープは基材構成率が70%以上95%以下であることが好ましい。
粘着テープの基材の割合が上記範囲であることで、ヒステリシスロス率を上記範囲に調節しやすくすることができる。上記基材構成率のより好ましい下限は75%、更に好ましい下限は80%であり、より好ましい上限は90%、更に好ましい上限は85%である。なお、上記基材構成率は粘着テープ全体の厚みにおいて基材の厚みが占める割合のことを指す。
上記基材は、発泡体からなることが好ましい。
上記基材が発泡体からなることで、基材の密度を低くすることができ、柔軟性を高めてヒステリシスロス率を上記範囲に調節しやすくすることができる。
上記発泡体は特に限定されず、例えば、ポリウレタン発泡体、ポリオレフィン発泡体、アクリル発泡体等の発泡体や、ゴム系樹脂が挙げられる。なかでも、上記ヒステリシスロス率の範囲に調節しやすいことから、上記基材は、ポリオレフィン発泡体又はポリウレタン発泡体であることが好ましく、ポリウレタン発泡体であることがより好ましい。更に、ポリウレタン発泡体の中でも特に、ポリエステル系のポリウレタン発泡体であることが好ましい。
上記ポリウレタン発泡体として、例えば、ポリイソシアネート及びポリオールを含有するウレタン樹脂組成物を加熱硬化させて製造したポリウレタン発泡体が挙げられる。
上記ポリイソシアネートは特に限定されず、一般的なポリウレタン発泡体に用いられる芳香族ポリイソシアネート又は脂肪族ポリイソシアネートが挙げられる。具体的には例えば、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、トリレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、パラフェニレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、m−キシレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、水素添加MDI、イソホロンジイソシアネート等が挙げられる。また、上記ポリイソシアネートとして、例えば、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーも挙げられる。これらのポリイソシアネートは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記ポリオールは特に限定されず、一般的なポリウレタン発泡体に用いられるポリオールが挙げられる。具体的には例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルエステルポリオール等が挙げられる。また、上記ポリオールとして、例えば、3官能ポリエーテルポリオールエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン等の短鎖ジオールも挙げられる。これらのポリオールは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記ポリオールの重量平均分子量は特に限定されないが、好ましい下限は1000、好ましい上限は12000である。上記ポリオールの重量平均分子量が上記範囲であることで、上記基材が柔軟化し過ぎて強度が低下することを抑制できる。
上記ウレタン樹脂組成物における上記ポリイソシアネートのイソシアネートインデックスは特に限定されないが、好ましい下限は70、好ましい上限は120である。
イソシアネートインデックスとは、イソシアネートと活性水素含有化合物との反応におけるイソシアネート当量に関する指数である。イソシアネートインデックスが100未満の場合には水酸基等の反応基がイソシアネート基より過剰であり、イソシアネートインデックスが100を超える場合にはイソシアネート基が水酸基等の反応基より過剰であることを意味する。
上記イソシアネートインデックスが70以上であれば、上記ポリイソシアネートによる架橋が充分となり、上記基材が適度な柔軟性を有することができる。上記イソシアネートインデックスが120以下であれば、上記ポリイソシアネートによる架橋が進みすぎて上記基材が硬化することを、抑制することができる。また、イソシアネートインデックスが上記範囲であれば、上記基材の柔軟性が高まることから、上記基材の応力緩和性を高めることができる。
上記ウレタン樹脂組成物は、必要に応じて、触媒を含有してもよい。
上記触媒として、例えば、スタナスオクトエート、ジブチルチンジアセテート、ジブチルチンジラウレート等の有機錫化合物、オクチル酸亜鉛等の有機亜鉛化合物、ニッケルアセチルアセトエート、ニッケルジアセチルアセトエート等の有機ニッケル化合物、鉄アセチルアセトエート等の有機鉄化合物が挙げられる。また、上記触媒としては、酢酸ナトリウム等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属のアルコキシド、フェノキシド等の金属触媒、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、N−メチルモルホリンジメチルアミノメチルフェノール、イミダゾール、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン等の3級アミン系触媒、有機酸塩等も挙げられる。なかでも、有機錫化合物が好ましい。これらの触媒は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記触媒の添加量は特に限定されないが、上記ポリオール100重量部に対する好ましい下限が0.05重量部、好ましい上限が5.0重量部、より好ましい上限は4.0重量部である。
上記ウレタン樹脂組成物は、必要に応じて、発泡剤を含有してもよい。
上記発泡剤として、一般的なポリウレタン発泡体に用いられる発泡剤が挙げられる。具体的には例えば、水、ペンタン、シクロペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ジクロロメタン、炭酸ガス等が挙げられる。
上記発泡剤の添加量は特に限定されず、適宜の量とされるが、上記発泡剤が水である場合には、通常、上記ポリオール100重量部に対して0.1〜3重量部程度である。
上記ウレタン樹脂組成物は、必要に応じて、整泡剤を含有してもよい。
上記整泡剤としては、ポリウレタンフォーム用の整泡剤の中から、特に限定なく用いることができ、例えば、破泡性の整泡剤(以下、破泡剤という。)や整泡性の良好な整泡剤(以下、単に整泡剤という。)等が挙げられる。上記破泡剤及び整泡剤は単独で用いてもよく両者を併用してもよい。破泡剤と整泡剤とを併用した場合、上記ポリオール化合物の構成及び水発泡であることとも相俟って、連続気泡ポリウレタンフォームとしての優れたセル形態を得ることができ、上記ヒステリシスロス率の範囲を満たしやすくすることができる。
上記整泡剤としては、例えば、ジメチルシロキサン、ポリエーテルジメチルシロキサン、フェニルメチルシロキサン等のシリコーン系整泡剤が挙げられる。なかでも、ポリエーテルジメチルシロキサンが好ましく、ポリエーテルジメチルシロキサンのなかでも、ジメチルポリシロキサンとポリエーテルとのブロック共重合体がより好ましい。その他の整泡剤としては、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイドの重合体であるポリオキシアルキレングリコールとポリジメチルシロキサンとのグラフト共重合体が挙げられ、ポリオキシアルキレン中のオキシエチレン基含有率が70〜100モル%のシリコーン整泡剤が好ましく用いられる。具体的な市販品としては、SH−193、SF−2937(東レダウコーニングシリコーン社製)、B−8465(エボニックデグサジャパン社製)等が挙げられる。
上記整泡剤の配合量は、上記ポリオール化合物100重量部に対して、0.1重量部以上であることが好ましく、0.4重量部以上であることがより好ましく、7重量部以下であることが好ましく、5重量部以下であることがより好ましい。
上記破泡剤は、ポリウレタンフォームの発泡反応において、形成されるセル(気泡)を破壊する作用(連通化)の強い整泡剤である。上記破泡剤としては、例えば、SILBK9210(ビックケミー社製)やBF2470(エボニックデグサジャパン社製)などの市販品が好ましく用いられる。
上記破泡剤の配合量は、ポリオール化合物100重量部に対して0.01重量部以上5重量部以下であることが好ましい。
上記ウレタン樹脂組成物は、必要に応じて、紫外線吸収剤、酸化防止剤、有機充填剤、無機充填剤、着色剤等のポリウレタン発泡体の製造において一般的に用いられる添加剤を含有してもよい。
上記ポリウレタン発泡体を製造する方法として、例えば、空気、窒素等を機械的に混合し泡立てたウレタン樹脂組成物(液体)を離型ライナー又は樹脂フィルムの表面に塗布し、塗布したウレタン樹脂組成物を加熱硬化させることによって発泡体を製造する方法(メカニカルフロス法)等が挙げられる。また、上記ポリウレタン発泡体を形成するための原料に、上記ポリイソシアネートを反応させガスを発生させる方法(化学的発泡法)等が挙げられる。なかでも、メカニカルフロス法が好ましい。メカニカルフロス法により得られたポリウレタン発泡体は、化学的発泡法により得られたポリウレタン発泡体と比べて高密度となりやすく、かつ、セル構造が微細で均一になりやすい。
上記ポリオレフィン発泡体を構成する樹脂としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。なかでも、ポリエチレン樹脂が好ましい。上記ポリエチレン樹脂としては、チーグラー・ナッタ化合物、メタロセン化合物、酸化クロム化合物等の重合触媒で重合されたポリエチレン樹脂が挙げられる。
また、上記ポリエチレン樹脂としては、直鎖状低密度ポリエチレンが好ましい。直鎖状低密度ポリエチレンを用いることにより、上記発泡体に高い柔軟性を与えるとともに、上記発泡層及び上記スキン層の薄肉化が可能になる。
上記直鎖状低密度ポリエチレンは、エチレンと必要に応じて少量のα−オレフィンとを共重合することにより得られる直鎖状低密度ポリエチレンが好ましい。この場合、エチレンの含有量は特に限定されないが、全モノマー量に対して75重量%以上が好ましく、90重量%以上がより好ましい。
上記α−オレフィンとして、具体的には、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン及び1−オクテン等が挙げられる。なかでも、炭素数4〜10のα−オレフィンが好ましい。
上記発泡体は連続気泡構造を有していても独立気泡構造を有していてもよいが、連続気泡構造を有することが好ましい。発泡体が連続気泡構造を有することで、外部からの力によって基材が変形したときに、発泡セル内の空気が外部へ逃げられることから、柔軟性が高まりヒステリシスロス率を上記範囲に調節しやすくすることができる。
図1に、連続気泡構造を有する基材の断面、及び、独立気泡構造を有する基材の断面の模式図を示す。
図1に示すように、連続気泡構造(図中、左)は、隣接する発泡セル7同士が結合して連続セルを形成している気泡構造であり、独立気泡構造(図中、右)は、隣接する発泡セル7同士が結合しておらず、独立して存在している気泡構造である。なお、連続気泡構造を損なわない範囲内であれば、連続気泡構造中に独立した発泡セルが存在していてもよい。
上記発泡体が連続気泡構造を有するか否かを判断する方法として、例えば、下記の方法が挙げられる。
上記発泡体を50mm四方にカットし、液体窒素に1分間浸した後、カミソリ刃で厚さ方向に平行な面に沿って切断する。デジタルマイクロスコープ(例えば、キーエンス社製、「VHX−500」等)を用いて、得られた切断面の拡大写真を100〜500倍倍率で撮影し、隣接する発泡セル同士が結合している部分が複数確認されれば、上記基材が連続気泡構造を有すると判断できる。
上記発泡体は連続気泡率が95%以下であることが好ましい。
発泡体の気泡中における連続気泡の割合が上記範囲であることで、柔軟性がより高まり、ヒステリシスロス率を上記範囲に調節しやすくすることができる。上記連続気泡率のより好ましい上限は93%、更に好ましい上限は91%である。上記連続気泡率の下限は特に限定されず、通常0%以上であり、発泡体がポリウレタン発泡体であるときの連続気泡率の下限は一般的に90体積%程度である。なお、本発明の好適な実施態様においては、発泡体は独立気泡構造を有してもよく、連続気泡構造を有してもよいが、柔軟性を制御しやすく、ヒステリシスロスを上記範囲に調節しやすくすることができる観点から、連続気泡構造を有することが好ましい。
なお、連続気泡率は、X線CT装置及び画像解析ソフトウェアを用い、下記式(1)により算出する。
連続気泡率(体積%)=連通気泡体積/気泡体積×100 (1)
式(1)中、連通気泡体積とは、測定対象試料の発泡体に含まれる全ての連通した気泡の体積の合計であり、気泡体積とは、測定対象試料の発泡体に含まれる全ての気泡の体積の合計である。
上記発泡体の気泡の長径分布の平均及び標準偏差は特に限定されないが、気泡の長径分布の平均の好ましい上限が80μm、気泡の長径分布の標準偏差の好ましい上限が45μmである。
上記長径分布の平均及び標準偏差を上記範囲に調整し、気泡の大きさ及び気泡の大きさのばらつきを一定レベル以下に抑えることで、柔軟性がより高まり、ヒステリシスロス率を上記範囲に調節しやすくすることができる。また、気泡が大きすぎたり気泡の大きさにばらつきがあったりすると、特に両面粘着テープを薄型かつ細幅で用いる場合には、上記発泡体において局所的に強度の低い箇所が生じやすくなるため、上記箇所を起点に上記発泡体の層間破壊又は粘着テープの剥がれが発生しやすくなる。上記長径分布の平均及び標準偏差を上記範囲に調整し、気泡の大きさ及び気泡の大きさのばらつきを一定レベル以下に抑えることで、より粘着テープの強度が均一となり、粘着テープの強度をより向上させることができる。
上記長径分布の平均のより好ましい上限は70μm、更に好ましい上限は65μm、更により好ましい上限は60μmである。上記長径分布の平均の下限は特に限定されず、上記発泡体の気泡体積分率及び厚みとの関係によって決定されるが、実質的な下限は10μm程度である。
上記長径分布の標準偏差のより好ましい上限は40μm、更に好ましい上限は35μm、更により好ましい上限は30μmである。上記長径分布の標準偏差の下限は特に限定されず、小さいほど気泡の大きさにばらつきがなくなるため好ましいが、製造技術上の限界は10μm程度である。
なお、気泡の長径分布の平均及び標準偏差は、X線CT装置及び画像解析ソフトウェアを用い、気泡の長径分布を求め、得られた長径分布から平均及び標準偏差を算出する。
上記基材の密度は、好ましい下限は100kg/m、好ましい上限は500kg/mである。
上記基材の密度が100kg/m以上であれば、上記基材及び粘着テープの強度を充分に高くすることができる。上記基材の密度が500kg/m以下であれば、充分な柔軟性が確保できるため粘着テープのヒステリシスロス率を上記範囲に調節しやすくすることができる。上記基材のより好ましい下限は120kg/m、より好ましい上限は450kg/mであり、更に好ましい下限は160kg/m、更に好ましい上限は400kg/mである。
なお、密度は、JIS K 6401(ポリウレタンを用いる場合)、JIS K 6767(ポリエチレンを用いる場合)に準拠して電子比重計(例えば、ミラージュ社製、「ED120T」)を使用して測定できる。
上記基材の25%圧縮強度は特に限定されないが、好ましい下限は8kPa、好ましい上限は50kPaである。上記基材の25%圧縮強度が上記範囲であることで、基材の密度が低くなり、得られる粘着テープの柔軟性が高まることから、ヒステリシスロス率を上記範囲に調節しやすくすることができる。上記基材の25%圧縮強度のより好ましい下限は9kPa、より好ましい上限は45kPaであり、更に好ましい下限は10kPa、更に好ましい上限は40kPaである。
なお、25%圧縮強度は、JIS K 6254に準拠した方法で測定することにより求めることができる。
上記基材のガラス転移点(Tg)は特に限定されないが、−30℃以上20℃以下であることが好ましい。上記ガラス転移点が上記範囲であれば、基材が適度な柔軟性となりやすく、得られる粘着テープのヒステリシスロス率を上記範囲に調整しやすくすることができる。上記ガラス転移点のより好ましい上限は−25℃、更に好ましい下限は−20℃、更により好ましい下限は−15℃、特に好ましい下限は−10℃、より好ましい上限は15℃、更に好ましい上限は10℃、更により好ましい上限は7℃である。
なお、ガラス転移点は、例えば、示差走査熱量計(例えば、セイコー電子工業社製、DSC−6200R等)を用いて、昇温速度10℃/分で、JIS K7121に準拠して測定することができる。
上記基材の厚みは特に限定されないが、0.05mm以上2.0mm以下であることが好ましい。
上記基材の厚みが上記範囲であることで、得られる粘着テープを薄くすることができ、薄型の電子機器の製造において部品を固定する用途に粘着テープを用いることができるようになる。
基材の薄さと強度をより高める観点から、上記基材の厚みのより好ましい下限は0.1mm、更に好ましい下限は0.2mm、更により好ましい下限は0.25mm、特に好ましい下限は0.3mmである。また、上記基材の厚みのより好ましい上限は1.7mm、更に好ましい上限は1.5mm、更により好ましい上限は1.3mm、特に好ましい上限は1mm、とりわけ好ましい上限は0.9mm、非常に好ましい上限は0.8mmである。
なお、基材の厚みは、ダイヤル厚み計(例えば、Mitutoyo社製、「ABSデジマチックインジケーター」)を使用して測定できる。
本発明の粘着テープは、上記基材と一体化された樹脂シートを有していることが好ましい。
上記樹脂シートを用いることで、取り扱い時に上記基材が伸びて破断することを抑止することができ、かつ、粘着テープにリワーク性を付与することができる。上記基材は上記樹脂シートを基材の片面に有していてもよく、両面に有していてもよい。
上記樹脂シートを構成する樹脂は特に限定されず、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリ塩化ビニル、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド、ポリエステル、ポリカーボネート等が挙げられる。なかでも、熱可塑性樹脂であることが好ましい。なお、上記基材が上記樹脂シートを上記基材の両面に有する場合、少なくとも一方の樹脂シートは、熱可塑性樹脂からなることが好ましい。即ち、本発明の粘着テープは、上記樹脂シートの少なくとも1つが熱可塑性樹脂からなることが好ましい。
上記熱可塑性樹脂は特に限定されず、例えば、スチレン系(共)重合体、オレフィン系(共)重合体、塩化ビニル系(共)重合体、ポリエーテルエステル系トリブロック系(共)重合体、ポリエステル系(共)重合体、ウレタン系(共)重合体、アミド系(共)重合体、アクリル系(共)重合体等が挙げられる。なかでも、弾性体としての強度、伸び、柔軟性、自己粘着性に優れ、高いリワーク性を発揮できるとともに、樹脂シートと基材との密着性をより高められることから、上記熱可塑性樹脂がアクリル系(共)重合体、スチレン系(共)重合体又はオレフィン系(共)重合体であることが好ましい。更に、アクリル系(共)重合体又はスチレン系(共)重合体であることがより好ましく、スチレン系(共)重合体であることが更に好ましい。
上記樹脂シートを構成する樹脂が熱可塑性樹脂である場合、上記樹脂シートは、引張弾性率が200MPa以下であることが好ましい。引張弾性率が200MPa以下である柔軟な樹脂を用いることにより、粘着テープ全体の柔軟性を確保して、両面粘着テープをロール状に巻き取ることが容易となり、取り扱い性が格段に向上する。特に、上記基材が上記樹脂シートを上記基材の両面に有する場合、少なくとも一方の樹脂シートが上記引っ張り弾性率を有すると、基材の破断を抑えてリワーク性を付与できるとともに取り扱い性も向上させることができることから好ましい。上記樹脂シートの引っ張り弾性率の下限は特に限定されないが、例えば、1MPaであることが好ましい。
上記引張弾性率は、JIS K 7161に準ずる方法により測定することができる。具体的には、例えば高分子計器社製の打ち抜き刃「引張1号型ダンベル状」等を用いて、樹脂シートをダンベル状に打ち抜いて試験片を作製する。得られた試験片の引張弾性率を、例えば島津製作所社製「オートグラフAGS−X」等を用いて、引張速度100mm/minで測定する。1〜3%の歪み間の引張強度の傾きから引張弾性率を算出する。
上記樹脂シートの厚みは特に限定されないが、好ましい下限は10μm、好ましい上限は100μmである。上記樹脂シートの厚みが10μm以上であれば、上記樹脂シートを引っ張った際にも上記樹脂シートが破断しにくくなる。上記樹脂シートの厚みが100μm以下であれば、被着体への追従性の低下を抑制することがある。
上記樹脂シートは、着色されていてもよい。上記樹脂シートを着色することにより、粘着テープに遮光性を付与することができる。
上記樹脂シートを着色する方法は特に限定されず、例えば、上記樹脂シートを構成する樹脂にカーボンブラック、酸化チタン等の粒子又は微細な気泡を練り込む方法、上記樹脂シートの表面にインクを塗布する方法等が挙げられる。
上記基材に上記樹脂シートを形成する方法は特に限定されないが、例えば、基材上に樹脂シートを載せ、熱融着する方法や、樹脂シート上に上記基材を形成する方法等によって形成することができる。
本発明の粘着テープは、少なくとも片面に粘着剤層を有する。
粘着剤層が上記基材の両面に形成されている場合、粘着剤層は同じ組成であってもよいし、それぞれ異なる組成であってもよい。
上記粘着剤層は特に限定されず、例えば、アクリル粘着剤層、ゴム系粘着剤層、ウレタン粘着剤層、シリコーン系粘着剤層等が挙げられる。なかでも、光、熱、水分等に対し比較的安定で、被着体選択性も低いことから、アクリル粘着剤層が好ましい。
上記アクリル粘着剤層を構成するアクリル共重合体は、モノマー混合物を共重合して得られるものである。なかでも、ブチルアクリレートと2−エチルヘキシルアクリレートとを含むモノマー混合物を共重合して得られることが好ましい。
全モノマー混合物に占める2−エチルヘキシルアクリレートの好ましい含有量は、20〜100重量%である。2−エチルヘキシルアクリレートの含有量が20重量%以上であれば、上記アクリル粘着剤層が適度な硬さとなって凝集力が充分となり、粘着テープの粘着力が高くなる。
全モノマー混合物に占めるブチルアクリレートの好ましい含有量は、0〜60重量%である。ブチルアクリレートの含有量が60重量%以下であれば、上記アクリル粘着剤層が硬くなってタック性や濡れ性(被着体との界面の接着強度)が低下することを抑制することができる。
上記モノマー混合物は、必要に応じてブチルアクリレート及び2−エチルヘキシルアクリレート以外の共重合可能な他の重合性モノマーを含んでいてもよい。
上記共重合可能な他の重合性モノマーとして、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル等のアルキル基の炭素数が1〜3の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル等のアルキル基の炭素数が13〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル、グリセリンジメタクリレート、(メタ)アクリル酸グリシジル、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸等の官能性モノマーが挙げられる。
上記モノマー混合物を共重合して上記アクリル共重合体を得るには、上記モノマー混合物を、重合開始剤の存在下にてラジカル反応させればよい。上記モノマー混合物をラジカル反応させる方法、即ち、重合方法としては、従来公知の方法が用いられ、例えば、溶液重合(沸点重合又は定温重合)、乳化重合、懸濁重合、塊状重合等が挙げられる。
上記重合開始剤は特に限定されず、例えば、有機過酸化物、アゾ化合物等が挙げられる。上記有機過酸化物として、例えば、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシピバレート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレート等が挙げられる。上記アゾ化合物として、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル等が挙げられる。これらの重合開始剤は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記アクリル共重合体の重量平均分子量(Mw)は、好ましい下限が40万、好ましい上限が170万である。重量平均分子量が40万以上であれば、上記アクリル粘着剤層が適度な硬さとなって凝集力が充分となり、粘着テープの粘着力が高くなる。重量平均分子量が170万以下であれば、上記アクリル粘着剤層の粘着力が充分となる。重量平均分子量のより好ましい下限は50万、より好ましい上限は140万である。重量平均分子量を上記範囲に調整するためには、重合開始剤、重合温度等の重合条件を調整すればよい。
上記アクリル共重合体の数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比(Mw/Mn)は、好ましい上限が10.0である。Mw/Mnが10.0以下であれば、低分子量成分等の含有量が少なくなるため、上記アクリル粘着剤層の凝集力及び濡れ性(被着体との界面の接着強度)が高くなり、接着強度が高くなる。Mw/Mnのより好ましい上限は5.0であり、更に好ましい上限は3.0である。Mw/Mnを上記範囲に調整するためには、重合開始剤、重合温度等の重合条件を調整すればよい。
なお、数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)とは、GPC(Gel Permeation Chromatography:ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)による標準ポリスチレン換算の重量平均分子量である。GPCでは、例えば、2690 Separations Module(Waters社製)等を使用できる。
上記粘着剤層は、粘着付与樹脂を含有してもよい。
上記粘着付与樹脂として、例えば、ロジンエステル系樹脂、水添ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、クマロンインデン系樹脂、脂環族飽和炭化水素系樹脂、C5系石油樹脂、C9系石油樹脂、C5−C9共重合系石油樹脂等が挙げられる。これらの粘着付与樹脂は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記粘着付与樹脂の含有量は特に限定されないが、上記粘着剤層の主成分となる樹脂(例えば、アクリル共重合体)100重量部に対する好ましい下限は10重量部、好ましい上限は60重量部である。上記粘着付与樹脂の含有量が10重量部以上であれば、上記粘着剤層の粘着力が高くなる。上記粘着付与樹脂の含有量が60重量部以下であれば、上記粘着剤層が硬くなりすぎて粘着力、タック性又は濡れ性(被着体との界面の接着強度)が低下することを抑制することができる。
上記粘着剤層は、架橋剤が添加されることにより上記粘着剤層を構成する樹脂(例えば、上記アクリル共重合体、上記粘着付与樹脂等)の主鎖間に架橋構造が形成されていることが好ましい。
上記架橋剤は特に限定されず、例えば、イソシアネート系架橋剤、アジリジン系架橋剤、エポキシ系架橋剤、金属キレート型架橋剤等が挙げられる。なかでも、イソシアネート系架橋剤が好ましい。上記粘着剤層にイソシアネート系架橋剤が添加されることで、イソシアネート系架橋剤のイソシアネート基と上記粘着剤層を構成する樹脂(例えば、上記アクリル共重合体、上記粘着付与樹脂等)中のアルコール性水酸基とが反応して、上記粘着剤層の架橋が緩くなる。従って、上記粘着剤層は、断続的に加わる剥離応力を分散させることができ、粘着テープの粘着力がより向上する。
上記架橋剤の添加量は、上記粘着剤層の主成分となる樹脂(例えば、上記アクリル共重合体)100重量部に対して0.01〜10重量部が好ましく、0.1〜7重量部がより好ましい。
上記粘着剤層の架橋度は、高すぎても低すぎても、大きな応力が加わると被着体から剥離しやすくなることがあるので、5〜70重量%が好ましく、10〜55重量%がより好ましく、15〜50重量%が特に好ましい。
なお、粘着剤層の架橋度は、粘着剤層をW(g)採取し、この粘着剤層を酢酸エチル中に23℃にて24時間浸漬して不溶解分を200メッシュの金網で濾過し、金網上の残渣を真空乾燥して乾燥残渣の重量W(g)を測定し、下記式(1)により算出する。
架橋度(重量%)=100×W/W (1)
上記粘着剤層の厚みは特に限定されないが、片面の粘着剤層の厚みの好ましい下限は0.01mm、好ましい上限は0.1mmである。上記粘着剤層の厚みが0.01mm以上であれば、上記粘着剤層のタック性が低下することを抑制でき、粘着テープを良好に被着体に貼り付けることができる。上記粘着剤層の厚みが0.1mm以下であれば、上記粘着剤層又は粘着テープを加工する際に粘着剤が染み出すことを抑制でき、加工不良を防ぐことができる。上記粘着剤層の厚みのより好ましい下限は0.015mm、より好ましい上限は0.09mmである。
なお、粘着剤層の厚みは、ダイヤル厚み計(例えば、Mitutoyo社製、「ABSデジマチックインジケーター」)を使用して測定できる。
上記粘着剤層は、粘着力を向上させる目的で、シランカップリング剤を含有してもよい。上記シランカップリング剤は特に限定されず、例えば、エポキシシラン類、アクリルシラン類、メタクリルシラン類、アミノシラン類、イソシアネートシラン類等が挙げられる。
上記粘着剤層は、遮光性を付与する目的で、着色材を含有してもよい。上記着色材は特に限定されず、例えば、カーボンブラック、アニリンブラック、酸化チタン等が挙げられる。なかでも、比較的安価で化学的に安定であることから、カーボンブラックが好ましい。
本発明の粘着テープの製造方法として、例えば、以下のような方法が挙げられる。
まず、アクリル共重合体、粘着付与樹脂、必要に応じて架橋剤等に溶剤を加えて粘着剤Aの溶液を作製して、この粘着剤Aの溶液を基材の表面に塗布し、溶液中の溶剤を完全に乾燥除去して粘着剤層Aを形成する。次に、形成された粘着剤層Aの上に離型フィルムをその離型処理面が粘着剤層Aに対向した状態に重ね合わせる。
次いで、上記離型フィルムとは別の離型フィルムを用意し、この離型フィルムの離型処理面に粘着剤Bの溶液を塗布し、溶液中の溶剤を完全に乾燥除去することにより、離型フィルムの表面に粘着剤層Bが形成された積層フィルムを作製する。得られた積層フィルムを粘着剤層Aが形成された基材の裏面に、粘着剤層Bが基材の裏面に対向した状態に重ね合わせて積層体を作製する。そして、上記積層体をゴムローラ等によって加圧することによって、基材の両面に粘着剤層を有し、かつ、粘着剤層の表面が離型フィルムで覆われた粘着テープを得ることができる。
また、同様の要領で積層フィルムを2組作製し、これらの積層フィルムを基材の両面のそれぞれに、積層フィルムの粘着剤層を基材に対向させた状態に重ね合わせて積層体を作製し、この積層体をゴムローラ等によって加圧することによって、基材の両面に粘着剤層を有し、かつ、粘着剤層の表面が離型フィルムで覆われた粘着テープを得てもよい。
更に、上記2種類の方法で基材の片面だけに粘着剤層を形成すれば、基材の片面に粘着剤層を有し、かつ、粘着剤層の表面が離型フィルムで覆われた粘着テープを得ることができる。
本発明の粘着テープの用途は特に限定されず、例えば、携帯電子機器部品、車載用電子機器部品等の固定に用いられる。これらの用途における本発明の粘着テープの形状は特に限定されないが、長方形、額縁状、円形、楕円形、ドーナツ型等が挙げられる。
本発明の粘着テープが用いられる物品として、例えば、TV、モニター、携帯電子機器等に使用されるフラットパネルディスプレイ、携帯電子機器のカメラモジュール、携帯電子機器の内部部材、車輌用内装、家電(例えば、TV、エアコン、冷蔵庫等)の内外装等が挙げられる。本発明の粘着テープの被着体として、例えば、携帯電子機器のサイドパネル、背面パネル、各種銘板、加飾フィルム、装飾フィルム等が挙げられる。
なかでも、本発明の粘着テープは、薄型でありながらも応力緩和性に優れることから、電子機器等の製造において部品を固定する用途に用いられることが好ましく、特に、表示装置の製造において表示部材を筐体等に固定・接合するために用いられることが好ましい。
このような本発明の粘着テープを使用した、表示部材の固定・接合方法もまた、本発明の1つである。
本発明によれば、厚みが薄い場合であっても高い応力緩和性を発揮できる粘着テープ及び該粘着テープを用いた表示部材の固定・接合方法を提供することができる。
連続気泡構造を有する基材の断面、及び、独立気泡構造を有する基材の断面の模式図である。 表示ムラの評価におけるサンプルを説明する模式図である。 層間強度の評価を説明する模式図である。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(基材の製造)
(ポリウレタン1(PU1)発泡体の製造)
ポリプロピレングリコール89重量部とε−カプロラクタム11重量部にアミン触媒を0.7重量部、整泡剤を1重量部、破泡剤を0.05重量部添加し、攪拌した。そこへ2核体モノメリックMDIをイソシアネートインデックス100になるよう調整し投入した。その後、240kg/mになるように窒素ガスと混合攪拌し、微細な気泡が混入した溶液を得た。その溶液を厚み50μmのPETセパレータ上にアプリケーターを使用して所定の厚みに塗布し、発泡体原料を反応させ、厚み550μmのポリウレタン(PU)発泡体を得た。なお、組成の詳細は以下通りである。
アミン触媒:ダブコLV33、三共エアープロダクト社製
整泡剤:SZ5740M、東レ・ダウコーニング社製
破泡剤:SILBK9210、ビックケミー社製
PETセパレータ:V−2、ニッパ社製
得られたポリウレタン1(PU1)発泡体を50mm四方にカットし、液体窒素に1分間浸した後、カミソリ刃で厚さ方向に平行な面に沿って切断した。デジタルマイクロスコープ(キーエンス社製、「VHX−500」)を用いて、得られた切断面の拡大写真を100倍倍率で撮影した結果、隣接する発泡セル同士が結合している部分が確認されたことにより、ポリウレタン1(PU1)発泡体が連続気泡構造を有することを確認した。また、得られたポリウレタン1(PU1)発泡体の密度を、JIS K 6401に準拠して電子比重計(ミラージュ社製、「ED120T」)を使用して測定した結果、240kg/mであった。また、得られたポリウレタン(PU)発泡体の25%圧縮強度を、JIS K 6254に準拠し測定することで求めた結果、11.4kPaであった。更に、得られたポリウレタン(PU)発泡体のガラス転移点を、示差走査熱量計(セイコー電子工業社製、DSC−6200R)を用いて、昇温速度10℃/分で、JIS K 7121に準拠して測定した結果、5℃であった。
(ポリウレタン2〜12(PU2〜12)発泡体の製造)
ポリオール及びポリイソシアネートの組成とイソシアネートインデックスを表1、2の通りとし、窒素ガスとの混合条件や発泡条件を調節した以外はPU1と同様にしてポリウレタン2〜12(PU2〜12)発泡体を得て、各測定を行った。
(ポリエチレン1(PE1)発泡体の製造)
ポリオレフィン系樹脂100質量部、熱分解型発泡剤5質量部、分解温度調整剤1質量部、酸化防止剤0.4質量部を押出機に供給して130℃で溶融混練し、厚さ約0.2mmの長尺シート状の発泡体組成物を押出した。
次に、上記長尺シート状の発泡体組成物の両面に、加速電圧500kVの電子線を4.5Mrad照射して架橋した。その後、熱風及び赤外線ヒーターにより250℃に保持された発泡炉内に連続的に送り込んで加熱して発泡させると共に、発泡させながらMDの延伸倍率を2.5倍、TDの延伸倍率を2.5倍として延伸させることにより、厚さ0.5mmの発泡シートを得た。得られたポリエチレン発泡体について各測定を行った。なお、組成の詳細は以下の通りである。
ポリオレフィン系樹脂:直鎖状低密度ポリエチレン、エクソンケミカル社製「Exact3027」、密度:0.900g/cm
熱分解型発泡剤:アゾジカルボンアミド
分解温度調整剤:酸化亜鉛
酸化防止剤:2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール
(ポリエチレン2(PE2)発泡体の製造)
長尺シート状の発泡体組成物の製造の際にポリオレフィン系樹脂の配合量を70質量部とし、エチレン−1−オクテン共重合体30重量部を加え、発泡剤質量部の配合量を7質量部とし、MDの延伸倍率を2.0倍、TDの延伸倍率を2.0倍に変更した。これらのこと以外はPE1発泡体の製造と同様にして、ポリエチレン2(PE2)発泡体を得て、各測定を行った。
エチレン−1−オクテン共重合体:メタロセン化合物の重合触媒を用いて得られたエチレン−1−オクテン共重合体である直鎖状低密度ポリエチレン、ダウケミカル社製「アフィニティーKC8852」、密度0.875g/cm3、融点(DSC法)Tm:66℃
Figure 2020132865
Figure 2020132865
(粘着剤の調製)
温度計、攪拌機、冷却管を備えた反応器に酢酸エチル52重量部を入れて、窒素置換した後、反応器を加熱して還流を開始した。酢酸エチルが沸騰してから、30分後に重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.08重量部を投入した。ここにブチルアクリレート7重量部、2−エチルヘキシルアクリレート90重量部、アクリル酸3重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート0.2重量部からなるモノマー混合物を1時間30分かけて、均等かつ徐々に滴下し反応させた。滴下終了30分後にアゾビスイソブチロニトリル0.1重量部を添加し、更に5時間重合反応させ、反応器内に酢酸エチルを加えて希釈しながら冷却することにより、固形分35重量%のアクリル共重合体(a)の溶液を得た。得られたアクリル共重合体(a)について、カラムとしてWater社製「2690 Separations Module」を用いてGPC法により重量平均分子量を測定したところ、71万であった。数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比(Mw/Mn)は2.0であった。
得られたアクリル共重合体(a)の固形分100重量部に対して、軟化点150℃の重合ロジンエステル15重量部、軟化点145℃のテルペンフェノール10重量部、軟化点70℃のロジンエステル10重量部を添加した。更に、酢酸エチル(不二化学薬品社製)30重量部、イソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン社製 商品名「コロネートL45」)3.0重量部を添加し、攪拌して、粘着剤溶液を得た。
(実施例1)
(1)粘着テープの製造
厚み150μmの離型紙を用意し、この離型紙の離型処理面に粘着剤溶液を塗布し、100℃で5分間乾燥させることにより、厚み70μmのアクリル粘着剤層を形成した。このアクリル粘着剤層を、厚み550mmのポリウレタン1(PU1)発泡体の表面と貼り合わせた。次いで、同様の要領で、このポリウレタン1(PU1)発泡体の反対の表面にも、上記と同じアクリル粘着剤層を貼り合わせた。その後40℃で48時間加熱することで養生を行った。これにより、厚み150μmの両面が離型紙で覆われた厚み690μmの粘着テープを得た。
(2)ヒステリシスロス率の測定
得られた粘着テープを20mm×20mmにカットし、これを5mm以上になるまで複数積層することで試験片を作製した。得られた試験片について、速度を10mm/minとし、加圧を初めの厚さの50%までとした以外はJISK6400−2に準拠してカーたわみ曲線を作図し、ヒステリシスロス率を算出した。結果を表3に示した。
(3)25%圧縮強度及び50%圧縮強度の測定
得られた粘着テープの25%圧縮強度及び50%圧縮強度を、JIS K 6254に準拠し測定することで求めた。結果を表3に示した。
(4)−20℃におけるせん断貯蔵弾性率(logG’(−20℃))の測定
得られた粘着テープの−20℃におけるせん断貯蔵弾性率を、粘弾性スペクトロメーター(アイティー計測制御社製、DVA−200)を用い、定速昇温引張モードの10℃/分、10Hzの条件で測定した。結果を表3に示した。
(実施例2〜9、比較例1〜5)
粘着テープの組成を表3、4の通りとした以外は実施例1と同様にして粘着テープを得て、各測定を行った。
(実施例10)
厚み150μmの離型紙を用意し、この離型紙の離型処理面に粘着剤溶液を塗布し、100℃で5分間乾燥させることにより、厚み40μmのアクリル粘着剤層を形成した。一方、厚み550mmのポリウレタン2(PU2)発泡体を、ポリエチレンテレフタレート(X30、東レ社製、厚み50μm)の上で発泡生成させることで、発泡体と樹脂シートを一体化した。その後、発泡体の樹脂シートが積層されていない側の面と得られたアクリル粘着剤層を貼り合わせた。次いで、同様の要領で、発泡体の樹脂シートが積層された面にも上記と同じアクリル粘着剤層を貼り合わせた。その後40℃で48時間加熱することで養生を行った。これにより、厚み150μmの両面が離型紙で覆われた厚み680μmの粘着テープを得た。得られた粘着テープについて、実施例1と同様の測定を行った。
(実施例11)
厚み550mmのポリウレタン2(PU2)発泡体を、ポリエチレンテレフタレート(X30、東レ社製、厚み50μm)の上で発泡生成させる ことで、発泡体と樹脂シート1を一体化した。次いで、PU2発泡体の樹脂シート1が積層された面とは反対側の面上に樹脂シート2(LA2250、アクリル系ブロック共重合体、クラレ社製、厚み30μm)を熱融着させ、樹脂シート1/PU2発泡体/樹脂シート2がこの順に積層一体化された基材を作製した。
次いで、厚み150μmの離型紙を用意し、この離型紙の離型処理面に粘着剤溶液を塗布し、100℃で5分間乾燥させることにより、厚み40μmのアクリル粘着剤層を形成した。この粘着剤層を、基材の樹脂シート1の表面と貼り合わせた。次いで、同様の要領で、基材の樹脂シート2が積層された面にも上記と同じアクリル粘着剤層を貼り合わせた。その後、40℃で48時間加熱することで養生を行った。これにより、両面が離型紙で覆われた粘着テープを得た。得られた粘着テープについて、実施例1と同様の測定を行った。なお、樹脂シート2の引張弾性率は、10MPaであった。
<評価>
実施例、比較例で得られた粘着テープについて以下の評価を行った。結果を表3、4に示した。
(1)表示ムラの評価
図2に表示ムラの評価用サンプルの様子を示す。図2(a)、(b)に示すように、横256mm×縦182mm、厚さ4mmのガラス板21の片方の短辺から内側へ50mmの位置に横15mm×縦182mm、厚さ0.1mmの板3を15mm間隔で2枚設置し、もう片方の短辺から内側へ40mmの位置に横15mm×縦182mm、厚さ0.2mmの板4を設置した。次いで、ガラス板の外周部に幅10mmの粘着テープ1の片面をテープ同士が重ならないように貼り付け、スキージーで圧着した。その後、粘着テープ1のもう片方の面に横256mm×縦182mm、厚さ1mmのガラス板22を貼り付けて再びスキージーで圧着し、評価用サンプルを作製した。得られた評価用サンプルについて、3Dレーザー顕微鏡(VR−3200、キーエンス社製)を用いて粗さ曲線を作成した。なお、測定範囲は、図2(a)の破線で示すように、縦方向についてはサンプルの片方の長辺から内側へ5mmの地点を始点として、縦方向に105mmの範囲、横方向についてはサンプルの両端辺から20mmの部分を除いた210mmの範囲(210mm×105mm)とした。
続いて、板3、4を置かなかった以外は上記と同様の方法で作成したサンプルをリファレンスとして粗さ曲線を作成し、リファレンスの粗さ曲線と各サンプルの粗さ曲線とを比較して、下記基準で表示ムラを評価した。
◎:0.2mmの板の部分でも歪みが見られなかった
○:0.2mmの板の部分では歪みがみられるものの、0.1mmの板の部分では歪みが見られなかった
×:0.1mmの板の部分でも歪みが見られた。
(2)層間強度の評価
図3に、本発明の両面粘着テープの引張試験を示す模式図を示す。
図3に示すように、25mm×25mmにカットした粘着テープ1を用いて、厚み2mmのポリカーボネート板(長さ50mm×幅50mm)5と厚み2mmのステンレス鋼からなる治具(30mm×30mm)(図示しないが、取っ手を備える)6とを積層した。この積層体を5kg、10秒の条件でローラーを用いて圧着した後、24時間静置し、粘着テープ1を介してポリカーボネート板5と治具6とが貼り合わされたサンプルを作製した。このサンプルのポリカーボネート板5を固定した後、23℃の条件下、治具6を面方向(図中、矢印方向)に10mm/minの条件で引っ張り、粘着テープの層間破断強度(層間強度)を測定した。得られた層間強度について下記基準で評価した。
◎:層間強度が140N以上
○:層間強度が100N以上140N未満
×:層間強度が100N未満
Figure 2020132865
Figure 2020132865
本発明によれば、厚みが薄い場合であっても高い応力緩和性を発揮できる粘着テープ及び該粘着テープを用いた表示部材の固定・接合方法を提供することができる。
1 粘着テープ
21 ガラス板(256mm×182mm×4mm)
22 ガラス板(256mm×182mm×1mm)
3 板(15mm×182mm×0.1mm)
4 板(15mm×182mm×0.2mm)
5 ポリカーボネート板
6 治具
7 発泡セル

Claims (13)

  1. 基材の少なくとも片面に粘着剤層を有する粘着テープであって、前記粘着テープはヒステリシスロス率が30%以上80%以下である、粘着テープ。
  2. 前記粘着テープは、25%圧縮強度が8kPa以上50kPa以下である、請求項1記載の粘着テープ。
  3. 前記粘着テープは、50%圧縮強度が30kPa以上650kPa以下である、請求項1又は2記載の粘着テープ。
  4. 前記粘着テープは、(ヒステリシスロス率/テープ厚)×100の値が4.5%以上である、請求項1、2又は3記載の粘着テープ。
  5. 前記粘着テープの厚みが、0.1mm以上2.5mm以下である、請求項1、2、3又は4記載の粘着テープ。
  6. 前記基材の厚みが、0.05mm以上2.0mm以下である、請求項1、2、3、4又は5記載の粘着テープ。
  7. 前記基材は発泡体からなる、請求項1、2、3、4、5又は6記載の粘着テープ。
  8. 前記基材は前記基材と一体化された樹脂シートを有する、請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の粘着テープ。
  9. 前記基材は前記基材の両面に前記樹脂シートを有する、請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の粘着テープ。
  10. 前記樹脂シートは熱可塑性樹脂からなる、請求項8記載の粘着テープ。
  11. 前記樹脂シートの少なくとも1つは熱可塑性樹脂からなる、請求項9記載の粘着テープ。
  12. 前記樹脂シートの厚みが10μm以上100μm以下である、請求項8、9、10又は11記載の粘着テープ。
  13. 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11又は12記載の粘着テープを使用した、表示部材の固定・接合方法。
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