JP2024003794A - 両面粘着テープ - Google Patents

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由紀菜 松井
Yukina Matsui
桃子 原田
Momoko Harada
泰志 石堂
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Abstract

【課題】傾き荷重に対する耐性に優れ、ディスプレイ装置に生じる表示ムラを低減できる両面粘着テープを提供する。【解決手段】基材を有し、前記基材の両側に粘着剤層を有する両面粘着テープであって、前記基材は、ポリオレフィン発泡体であり、前記両面粘着テープの25%圧縮強度が40kPa以下である両面粘着テープ。【選択図】なし

Description

本発明は、両面粘着テープに関する。
粘着テープは、電子部品の固定用として広く用いられている。具体的には、例えば、テレビ、モニター等のディスプレイ装置において表面のカバーパネルを筐体に固定したり、液晶ディスプレイパネルを筐体に固定したりするために粘着テープが用いられている。このような粘着テープは、例えば額縁状等の形状で、表示画面の周辺に配置されるようにして用いられる。
近年、デザインや機能性を追求した結果、テレビ、モニター等のディスプレイ装置は狭額縁化が進み、ベゼルレスなディスプレイ装置への期待も高まっている。従来のディスプレイ装置の製造では、カバーパネル、液晶ディスプレイパネル等をはめ込みやねじ止めによって筐体に固定することもあったが、狭額縁化の進んだディスプレイ装置でははめ込みやねじ止めが難しいため、粘着テープによる固定にますます需要が高まっており、粘着テープの薄型化及び細幅化も進んでいる。
このようなディスプレイ装置において用いられ得る粘着テープとして、例えば、特許文献1及び2には、基材層の少なくとも片面にアクリル系粘着剤層が積層一体化されており、該基材層が架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートである衝撃吸収テープが記載されている。
特開2009-242541号公報 特開2009-258274号公報
しかしながら、テレビ、モニター等のディスプレイ装置は大型化が進んでおり、カバーパネル、液晶ディスプレイパネル、筐体等の被固定部材の重量も増加している。このため、粘着テープ、特に薄型化及び細幅化の進んだ粘着テープには、従来以上の非常に大きな荷重がかかるようになっており、従来以上に耐荷重性に優れることが求められている。なかでも、壁掛けテレビ等の用途では、ディスプレイ装置を垂直方向に対して前傾(例えば45°程度)させた状態で設置すること等も増えており、傾き荷重に対する耐性に優れること(すなわち、前傾設置された場合でも容易に剥離しないこと)が求められている。
また、大型化に伴い、ディスプレイ装置には表示ムラも発生しやすくなっている。特に、近年、IPS方式の液晶ディスプレイパネルを採用したディスプレイ装置が増えているが、IPS方式の液晶ディスプレイパネルは、VA方式と比較してより表示ムラが発生しやすい。
ここで、傾き荷重に対する耐性を向上させるためには基材の強度を上げる必要がある一方で、表示ムラの低減のためには基材の柔軟性を上げる必要がある。しかしながら、基材の強度と柔軟性とは相反する性質であるため、これらを両立することは難しい。
本発明は、傾き荷重に対する耐性に優れ、ディスプレイ装置に生じる表示ムラを低減できる両面粘着テープを提供することを目的とする。
本開示1は、基材を有し、前記基材の両側に粘着剤層を有する両面粘着テープであって、前記基材は、ポリオレフィン発泡体であり、前記両面粘着テープの25%圧縮強度が40kPa以下である両面粘着テープである。
本開示2は、前記ポリオレフィン発泡体は、気泡の平均長径が500μm以上である本開示1の両面粘着テープである。
本開示3は、引張破断試験における破断点伸びが6.5mm以上である本開示1又は2の両面粘着テープである。
本開示4は、前記ポリオレフィン発泡体は、発泡倍率が10倍以上であり、かつ、気泡のアスペクト比が3以上であるポリオレフィン発泡体(a)である本開示3の両面粘着テープである。
本開示5は、引張破断試験における応力-ひずみ曲線の初期傾きが200N/mm以上である本開示1又は2の両面粘着テープである。
本開示6は、前記ポリオレフィン発泡体は、発泡倍率が25倍以上であり、かつ、少なくとも一方の表面に破泡した気泡を有するポリオレフィン発泡体(b)である本開示5の両面粘着テープである。
本開示7は、前記ポリオレフィン発泡体は、厚みが700μm以上である本開示1、2、3、4、5又は6の両面粘着テープである。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、基材を有し、該基材の両側に粘着剤層を有する両面粘着テープにおいて、基材として、例えばポリウレタン発泡体と比較してより強度の高い、ポリオレフィン発泡体を用いることを検討した。更に、本発明者らは、基材としてポリオレフィン発泡体を用いたうえで、両面粘着テープの25%圧縮強度を特定範囲に調整することで、従来ポリオレフィン発泡体を用いた場合には成し得なかった高い柔軟性を有し、優れた応力緩和性を発揮できる両面粘着テープを得ることを検討した。本発明者らは、このような両面粘着テープであれば、傾き荷重に対する耐性に優れ、ディスプレイ装置に生じる表示ムラを低減できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の両面粘着テープは、基材を有し、該基材の両側に粘着剤層を有する。
上記基材は、ポリオレフィン発泡体である。本発明の両面粘着テープは、上記基材が上記ポリオレフィン発泡体であって、例えばポリウレタン発泡体と比較してより強度の高い発泡体でありながら、後述する範囲の25%圧縮強度を有し、従来ポリオレフィン発泡体を用いた場合には成し得なかった高い柔軟性を有し、優れた応力緩和性を発揮できる両面粘着テープである。このため、本発明の両面粘着テープは、傾き荷重に対する耐性に優れ、ディスプレイ装置に生じる表示ムラを低減することができる。
上記ポリオレフィン発泡体は特に限定されず、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリブタジエン系樹脂等の樹脂からなる発泡体が挙げられる。なかでも、両面粘着テープの傾き荷重に対する耐性がより向上し、かつ、ディスプレイ装置に生じる表示ムラをより低減できることから、ポリエチレン系樹脂からなる発泡体が好ましい。
上記ポリオレフィン発泡体は、単層構造であっても多層構造であってもよい。
上記ポリオレフィン発泡体は、連続気泡構造を有していても独立気泡構造を有していてもよいが、独立気泡構造を有することが好ましい。上記ポリオレフィン発泡体が独立気泡構造を有することで、上記ポリオレフィン発泡体の強度がより高くなるため、傾き荷重がかかった際の上記ポリオレフィン発泡体の変形及び層間破壊を抑制することができ、両面粘着テープの傾き荷重に対する耐性がより向上する。
なお、気泡構造は、例えば、光学顕微鏡(例えば、キーエンス社製、「デジタルマイクロスコープ VHX-6000」)を用い、倍率150~200倍にて観察することで確認できる。
上記ポリオレフィン発泡体の25%圧縮強度は特に限定されず、両面粘着テープの25%圧縮強度が後述する範囲を満たすことができればよいが、好ましい下限は1kPa、好ましい上限は100kPaである。上記ポリオレフィン発泡体の25%圧縮強度をこの範囲内とすることにより、両面粘着テープの傾き荷重に対する耐性がより向上し、かつ、ディスプレイ装置に生じる表示ムラをより低減できる。上記ポリオレフィン発泡体の25%圧縮強度のより好ましい下限は3kPa、より好ましい上限は80kPaであり、更に好ましい下限は5kPa、更に好ましい上限は70kPaである。
なお、ポリオレフィン発泡体の25%圧縮強度、及び、後述する両面粘着テープの25%圧縮強度は、JIS K 6767:2016に準拠し、以下のように測定することで求めることができる。
ポリオレフィン発泡体又は両面粘着テープを20mm×20mmにカットし、これを重ねて、厚さ約5mm×20mm×20mmのサンプルを作製する。上記サンプルを速度10mm/minで圧縮方向に押しつぶし、25%圧縮された時点の圧力(N)を確認する。得られた圧力から下記式(1)を用いて25%圧縮強度を算出する。なお、上記サンプルの厚みを100とした際に25%圧縮された(上記サンプルの厚みが75となった)ときを25%圧縮されたこととする。
圧縮強度(kPa)=圧力(N)/0.4 (1)
上記ポリオレフィン発泡体の気泡の平均長径は特に限定されないが、好ましい下限は500μmである。上記気泡の平均長径が500μm以上であれば、上記ポリオレフィン発泡体の柔軟性がより高くなり、両面粘着テープはディスプレイ装置に生じる表示ムラをより低減することができる。上記気泡の平均長径のより好ましい下限は600μm、更に好ましい下限は700μmである。上記気泡の平均長径の上限は特に限定されないが、上記ポリオレフィン発泡体の強度を確保する観点から、好ましい上限は1500μm、より好ましい上限は1200μmである。
上記ポリオレフィン発泡体の気泡の平均短径は特に限定されないが、好ましい下限は150μmである。上記気泡の平均短径が150μm以上であれば、上記ポリオレフィン発泡体の柔軟性がより高くなり、両面粘着テープはディスプレイ装置に生じる表示ムラをより低減することができる。上記気泡の平均短径のより好ましい下限は170μm、更に好ましい下限は200μmである。上記気泡の平均短径の上限は特に限定されないが、上記ポリオレフィン発泡体の強度を確保する観点から、好ましい上限は400μm、より好ましい上限は300μmである。
上記ポリオレフィン発泡体は、より具体的には、発泡倍率が10倍以上であり、かつ、気泡のアスペクト比が3以上であるポリオレフィン発泡体(a)であるか、又は、発泡倍率が25倍以上であり、かつ、少なくとも一方の表面に破泡した気泡を有するポリオレフィン発泡体(b)であることが好ましい。
上記ポリオレフィン発泡体が上記ポリオレフィン発泡体(a)又は上記ポリオレフィン発泡体(b)であることで、上記ポリオレフィン発泡体の柔軟性がより高くなるため、両面粘着テープの25%圧縮強度が後述する範囲を満たしやすくなり、ディスプレイ装置に生じる表示ムラをより低減することができる。また、両面粘着テープの傾き荷重に対する耐性を向上させる観点から、上記ポリオレフィン発泡体が上記ポリオレフィン発泡体(a)であることがより好ましい。
上記ポリオレフィン発泡体(a)は、発泡倍率が10倍以上であり、かつ、気泡のアスペクト比が3以上である。このようなポリオレフィン発泡体は、発泡倍率が高く、かつ、扁平化した気泡を有するポリオレフィン発泡体であるといえる。
上記発泡倍率が10倍以上であれば、上記ポリオレフィン発泡体(a)の柔軟性がより高くなり、両面粘着テープはディスプレイ装置に生じる表示ムラをより低減することができる。上記発泡倍率は12倍以上が好ましく、15倍以上がより好ましい。上記発泡倍率の上限は特に限定されないが、上記ポリオレフィン発泡体(a)の強度を確保する観点から、45倍以下が好ましく、30倍以下がより好ましい。
なお、発泡倍率は、密度の逆数として算出できる。ポリオレフィン発泡体の密度は、JIS K 6767に準拠して電子比重計(例えば、ミラージュ社製、「ED120T」)を使用して測定できる。
上記気泡のアスペクト比が3以上であれば、上記気泡が扁平化していることで、上記ポリオレフィン発泡体(a)の柔軟性がより高くなり、両面粘着テープはディスプレイ装置に生じる表示ムラをより低減することができる。上記気泡のアスペクト比は3.2以上が好ましく、3.5以上がより好ましい。上記気泡のアスペクト比の上限は特に限定されないが、上記ポリオレフィン発泡体(a)の強度を確保する観点から、10以下が好ましく、9以下がより好ましい。
なお、気泡のアスペクト比は、気泡の平均長径から平均短径を除した値(平均長径/平均短径)である。気泡の平均長径及び平均短径は、例えば、次のようにして求めることができる。
フェザー剃刃を用いて、ポリオレフィン発泡体をMD方向及び厚み方向に平行な面でスライスし、MDカットサンプルを得る。得られたMDカットサンプルについて、デジタルマイクロスコープ(例えば、キーエンス社製、「VHX-6000」)を用い、例えば倍率200倍、測定画面サイズ1.8mm×1.3mm等の条件にて、撮影を行う。得られた撮影画像において、気泡の長径が最も大きい気泡、及び、気泡の長径が2番目に大きい気泡を選択し、これらの気泡の長径(MDカット)及び短径(MDカット)を測定する。このような操作を3つの撮影画像について行い、合計6つの長径(MDカット)及び短径(MDカット)を得た後、これらを平均し、平均長径(MDカット)及び平均短径(MDカット)を算出する。また、ポリオレフィン発泡体をTD方向及び厚み方向に平行な面でもスライスし、得られたTDカットサンプルを用いて上記と同様の操作を行い、平均長径(TDカット)及び平均短径(TDカット)を算出する。
得られた平均長径(MDカット)及び平均長径(TDカット)のうち、大きいほうをポリオレフィン発泡体の気泡の平均長径とし、得られた平均短径(MDカット)及び平均短径(TDカット)のうち、小さいほうをポリオレフィン発泡体の気泡の平均短径とする。
上記ポリオレフィン発泡体(a)を製造する方法は特に限定されず、例えば、発泡体原反を加熱により発泡させてポリオレフィン発泡体を得る際に、ラインスピードや張力を調整する方法等が挙げられる。
上記ポリオレフィン発泡体(b)は、発泡倍率が25倍以上であり、かつ、少なくとも一方の表面に破泡した気泡を有する。このようなポリオレフィン発泡体は、発泡倍率が非常に高いポリオレフィン発泡体であるといえる。
上記発泡倍率が25倍以上であれば、上記ポリオレフィン発泡体(b)の柔軟性がより高くなり、両面粘着テープはディスプレイ装置に生じる表示ムラをより低減することができる。上記発泡倍率は27倍以上が好ましく、30倍以上がより好ましい。上記発泡倍率の上限は特に限定されないが、上記ポリオレフィン発泡体(b)の強度を確保する観点から、35倍以下が好ましく、32倍以下がより好ましい。
本明細書中、表面に破泡した気泡を有するとは、ポリオレフィン発泡体の表面に気泡内部が露出していることを意味する。ポリオレフィン発泡体は、通常、独立気泡構造であるため、このようなポリオレフィン発泡体は、例えば、気泡を横切るように発泡体を厚み方向に対して垂直な方向に、気泡を横切るようにスライスすること等によって形成される。
上記ポリオレフィン発泡体(b)が少なくとも一方の表面に上記破泡した気泡を有していれば、上記ポリオレフィン発泡体(b)は、少なくとも一方の表面には、気泡を有さない比較的緻密な層を有していないことになる。このため、上記ポリオレフィン発泡体(b)の柔軟性がより高くなり、両面粘着テープはディスプレイ装置に生じる表示ムラをより低減することができる。なお、上記のような気泡を有さない比較的緻密な層を、スキン層ともいう。すなわち、上記ポリオレフィン発泡体(b)は、スキン層を有しないことが好ましい。
上記ポリオレフィン発泡体(b)は、少なくとも一方の表面に上記破泡した気泡を有していればよく、一方の表面のみに上記破泡した気泡を有していても両方の表面に上記破泡した気泡を有していてもよい。上記ポリオレフィン発泡体(b)における上記破泡した気泡の数は特に限定されず、少なくとも一方の表面において、上記破泡した気泡が1つ以上存在していればよい。
なお、破泡した気泡は、例えば、光学顕微鏡(例えば、キーエンス社製、「マイクロスコープ VHX-6000」)を用い、倍率150~200倍にて観察することで確認できる。
上記ポリオレフィン発泡体(b)を製造する方法は特に限定されず、例えば、発泡倍率が非常に高く、かつ、厚みの厚いポリオレフィン発泡体を得た後、例えばフェザー剃刃等を用いて、気泡を横切るようにポリオレフィン発泡体を厚み方向に対して垂直な方向にスライスし、少なくとも一方の表面のスキン層を取り除く方法等が挙げられる。
なお、一般的に、25倍以上もの非常に高い発泡倍率を有し、かつ、厚みの薄いポリオレフィン発泡体を直接製造することは困難である。これに対し、上記のように発泡倍率が非常に高く、かつ、厚みの厚いポリオレフィン発泡体を得た後、得られたポリオレフィン発泡体をスライスする方法によれば、25倍以上もの非常に高い発泡倍率を有し、かつ、厚みの薄いポリオレフィン発泡体を製造することができる。
上記ポリオレフィン発泡体の厚み(スライスした場合は、スライスした後の厚み)は特に限定されないが、好ましい下限が700μm、好ましい上限が1500μmである。上記厚みが700μm以上であれば、上記ポリオレフィン発泡体の柔軟性がより高くなり、両面粘着テープはディスプレイ装置に生じる表示ムラをより低減することができる。上記厚みが1500μm以下であれば、傾き荷重がかかった際の上記ポリオレフィン発泡体の変形及び層間破壊を抑制することができ、両面粘着テープの傾き荷重に対する耐性がより向上する。上記厚みのより好ましい下限は800μm、より好ましい上限は1400μmであり、更に好ましい下限は900μm、更に好ましい上限は1300μmである。
なお、ポリオレフィン発泡体の厚みは、ダイヤル厚み計(例えば、Mitutoyo社製、「ABSデジマチックインジケーター」)を使用して測定できる。
上記基材の両側に存在する粘着剤層は、同じ組成であってもよいし、それぞれ異なる組成であってもよい。
上記粘着剤層は特に限定されず、例えば、アクリル粘着剤層、ゴム系粘着剤層、ウレタン粘着剤層、シリコーン系粘着剤層等が挙げられる。なかでも、光、熱、水分等に対し比較的安定で、種々の被着体に接着が可能である(被着体選択性が低い)ことから、アクリル粘着剤層が好ましい。
上記アクリル粘着剤層は、アクリル共重合体及び粘着付与樹脂を含有する粘着剤層であることが好ましい。
上記アクリル共重合体は、初期のタックが向上するため低温時の貼り付け易さが良好となる観点から、ブチルアクリレートに由来する構成単位及び2-エチルヘキシルアクリレートに由来する構成単位からなる群より選択される少なくとも1つの構成単位を有することが好ましい。上記アクリル共重合体は、ブチルアクリレートに由来する構成単位及び2-エチルヘキシルアクリレートに由来する構成単位を有することがより好ましい。
上記ブチルアクリレートに由来する構成単位の含有量の好ましい下限は40重量%、好ましい上限は80重量%である。上記ブチルアクリレートに由来する構成単位の含有量をこの範囲内とすることにより、高い粘着力とタック性とを両立することができる。
上記2-エチルヘキシルアクリレートに由来する構成単位の含有量の好ましい下限は10重量%、好ましい上限は100重量%、より好ましい下限は30重量%、より好ましい上限は80重量%、更に好ましい下限は50重量%、更に好ましい上限は60重量%である。上記2-エチルヘキシルアクリレートに由来する構成単位の含有量をこの範囲内とすることにより、高い粘着力を発揮することができる。
上記アクリル共重合体は、必要に応じてブチルアクリレート及び2-エチルヘキシルアクリレート以外の共重合可能な他の重合性モノマーに由来する構成単位を有していてもよい。上記共重合可能な他の重合性モノマーとして、例えば、アルキル基の炭素数が1~3の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、アルキル基の炭素数が13~18の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、官能性モノマー等が挙げられる。
上記アルキル基の炭素数が1~3の(メタ)アクリル酸アルキルエステルとして、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n-プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル等が挙げられる。上記アルキル基の炭素数が13~18の(メタ)アクリル酸アルキルエステルとして、例えば、メタクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル等が挙げられる。上記官能性モノマーとして、例えば、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル、グリセリンジメタクリレート、(メタ)アクリル酸グリシジル、2-メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸等が挙げられる。なかでも、上記粘着剤層のバルク強度及び高温下での弾性率を上げる観点から、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル、グリセリンジメタクリレート等の水酸基含有モノマーが好ましい。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリル」とは、アクリル又はメタクリルのことを意味する。
上記アクリル共重合体を得るには、モノマー混合物を、重合開始剤の存在下にてラジカル反応させればよい。上記モノマー混合物をラジカル反応させる方法、即ち、重合方法としては、従来公知の方法が用いられ、例えば、溶液重合(沸点重合又は定温重合)、乳化重合、懸濁重合、塊状重合等が挙げられる。上記モノマー混合物をラジカル反応させる際の反応方式としては、例えば、リビングラジカル重合、フリーラジカル重合等が挙げられる。
上記アクリル共重合体の重量平均分子量(Mw)は、好ましい下限が30万、好ましい上限が200万である。上記アクリル共重合体の重量平均分子量が30万以上であれば、上記粘着剤層のバルク強度及び高温下での弾性率が上がり、傾き荷重がかかった際に上記粘着剤層が凝集破壊することを抑制することができ、両面粘着テープの傾き荷重に対する耐性がより向上する。上記アクリル共重合体の重量平均分子量が200万以下であれば、上記粘着剤層が界面の濡れ性に優れるため、傾き荷重がかかった際に界面剥離することを抑制することができ、両面粘着テープの傾き荷重に対する耐性がより向上する。上記重量平均分子量のより好ましい下限は40万、より好ましい上限は190万であり、更に好ましい下限は50万、更に好ましい上限は180万であり、更により好ましい下限は60万、更により好ましい上限は175万である。
上記アクリル共重合体の数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比(Mw/Mn)は、好ましい下限が1.05、好ましい上限が5.0である。Mw/Mnが5.0以下であると、低分子成分の割合が抑えられ、上記粘着剤層の高温下での弾性率が上がり、傾き荷重がかかった際に上記粘着剤層が凝集破壊することを抑制することができ、両面粘着テープの傾き荷重に対する耐性がより向上する。Mw/Mnのより好ましい上限は4.5であり、更に好ましい上限は4であり、更により好ましい上限は3.5である。
なお、重量平均分子量(Mw)とは、GPC(Gel Permeation Chromatography:ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)による標準ポリスチレン換算の重量平均分子量である。GPCの詳細な測定方法は以下の通りである。
アクリル共重合体含有溶液をテトラヒドロフラン(THF)によって50倍希釈して得られた希釈液をフィルター(材質:ポリテトラフルオロエチレン、ポア径:0.2μm)で濾過する。得られた濾液をゲルパミエーションクロマトグラフ(Waters社製、2690 Separations Model)に供給して、サンプル流量1ミリリットル/min、カラム温度40℃の条件でGPC測定を行い、アクリル共重合体のポリスチレン換算分子量を測定して、重量平均分子量(Mw)及び分子量分布(Mw/Mn)を求める。カラムとしてはGPC KF-806L(昭和電工社製)を用い、検出器としては示差屈折計を用いることができる。
上記粘着付与樹脂として、例えば、ロジン系樹脂、ロジンエステル系樹脂、水添ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、クマロンインデン系樹脂、脂環族飽和炭化水素系樹脂、C5系石油樹脂、C9系石油樹脂、C5-C9共重合系石油樹脂等が挙げられる。これらの粘着付与樹脂は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なかでも、ロジン系樹脂又はテルペン系樹脂が好ましく、水酸基を有するロジン系樹脂又はテルペン系樹脂がより好ましい。
上記粘着付与樹脂は、軟化温度の好ましい下限が70℃、好ましい上限が170℃である。上記軟化温度が70℃以上であれば、上記粘着剤層が柔らかくなりすぎて傾き荷重に対する耐性が低下することを抑制することができる。上記軟化温度が170℃以下であれば、上記粘着剤層が界面の濡れ性に優れるため、傾き荷重がかかった際に界面剥離することを抑制することができ、両面粘着テープの傾き荷重に対する耐性がより向上する。上記軟化温度のより好ましい下限は120℃である。
なお、軟化温度とは、JIS K2207環球法により測定した軟化温度である。
上記粘着付与樹脂は、水酸基価の好ましい下限が25mgKOH/g、好ましい上限が200mgKOH/gである。上記水酸基価が上記範囲内であることで、上記粘着剤層が界面の濡れ性に優れるため、傾き荷重がかかった際に界面剥離することを抑制することができ、両面粘着テープの傾き荷重に対する耐性がより向上する。上記水酸基価のより好ましい下限は30mgKOH/g、より好ましい上限は160mgKOH/gである。
なお、水酸基価は、JIS K1557(無水フタル酸法)により測定できる。
上記粘着付与樹脂の含有量は特に限定されないが、上記アクリル共重合体100重量部に対する好ましい下限は10重量部、好ましい上限は60重量部である。上記粘着付与樹脂の含有量が10重量部以上であれば、上記粘着剤層の粘着力が高くなる。上記粘着付与樹脂の含有量が60重量部以下であれば、上記粘着剤層が硬くなりすぎて粘着力が低下することを抑制することができる。
上記粘着剤層は、架橋剤が添加されることにより上記粘着剤層を構成する樹脂(例えば、上記アクリル共重合体、上記粘着付与樹脂等)の主鎖間に架橋構造が形成されていることが好ましい。上記架橋剤の種類及び量を調整することによって、上記粘着剤層のゲル分率を調整しやすくなる。
上記架橋剤は特に限定されず、例えば、イソシアネート系架橋剤、アジリジン系架橋剤、エポキシ系架橋剤、金属キレート型架橋剤等が挙げられる。なかでも、イソシアネート系架橋剤が好ましい。
上記架橋剤の添加量は、上記アクリル共重合体100重量部に対する好ましい下限が0.01重量部、好ましい上限が10重量部であり、より好ましい下限が0.1重量部、より好ましい上限が6重量部である。
上記粘着剤層は、粘着力を向上させる目的で、シランカップリング剤を含有してもよい。
上記シランカップリング剤は特に限定されず、例えば、エポキシシラン類、アクリルシラン類、メタクリルシラン類、アミノシラン類、イソシアネートシラン類等が挙げられる。
上記粘着剤層は、遮光性を付与する目的で、着色材を含有してもよい。上記着色材は特に限定されず、例えば、カーボンブラック、アニリンブラック、酸化チタン等が挙げられる。なかでも、比較的安価で化学的に安定であることから、カーボンブラックが好ましい。
上記粘着剤層は、必要に応じて、無機微粒子、導電微粒子、酸化防止剤、発泡剤、有機充填剤、無機充填剤等の従来公知の微粒子及び添加剤を含有してもよい。
上記粘着剤層のゲル分率は特に限定されないが、好ましい下限が1重量%、好ましい上限が80重量%である。上記ゲル分率が1重量%以上であれば、上記粘着剤層のバルク強度及び高温下での弾性率が上がり、傾き荷重がかかった際に上記粘着剤層が凝集破壊することを抑制することができ、両面粘着テープの傾き荷重に対する耐性がより向上する。上記ゲル分率が80重量%以下であれば、上記粘着剤層が界面の濡れ性に優れるため、傾き荷重がかかった際に界面剥離することを抑制することができ、両面粘着テープの傾き荷重に対する耐性がより向上する。上記ゲル分率のより好ましい下限は10重量%、より好ましい上限は75重量%であり、更に好ましい下限は20重量%、更に好ましい上限は70重量%であり、更により好ましい下限は30重量%、更により好ましい上限は65重量%である。なお、上記基材の両側に存在する粘着剤層のうち両方の粘着剤層のゲル分率が上記範囲内であってもよいが、少なくとも1つの粘着剤層のゲル分率が上記範囲内であればよい。
なお、粘着剤層のゲル分率は、以下の方法により測定できる。
ゲル分率測定用として粘着剤層を有するが樹脂シートは有さない両面粘着テープを作製し、両面粘着テープを50mm×100mmの平面長方形状に裁断して試験片を作製する。試験片を酢酸エチル中に23℃にて24時間浸漬した後、酢酸エチルから取り出して、110℃の条件下で1時間乾燥させる。乾燥後の試験片の重量を測定し、下記式(2)を用いてゲル分率を算出する。なお、試験片には、粘着剤層を保護するための離型フィルムは積層されていないものとする。
ゲル分率(重量%)=100×(W-W)/(W-W) (2)
(W:基材の重量、W:浸漬前の試験片の重量、W:浸漬、乾燥後の試験片の重量)
上記粘着剤層の厚みは特に限定されないが、片面の粘着剤層の厚みの好ましい下限が20μm、好ましい上限が100μmである。上記粘着剤層の厚みが20μm以上であれば、上記粘着剤層の粘着力が充分となる。上記粘着剤層の厚みが100μm以下であれば、上記基材の応力緩和性が両面粘着テープ全体としての応力緩和性にも充分に寄与することができる。上記粘着剤層の厚みのより好ましい下限は25μm、より好ましい上限は80μmであり、更に好ましい下限は30μm、更に好ましい上限は70μmであり、更により好ましい下限は35μm、更により好ましい上限は65μmである。
なお、粘着剤層の厚みは、ダイヤル厚み計(例えば、Mitutoyo社製、「ABSデジマチックインジケーター」)を使用して測定できる。
上記粘着剤層の厚みに対する上記ポリオレフィン発泡体の厚みの比率は特に限定されないが、好ましい下限が400%であり、好ましい上限が4000%である。上記粘着剤層の厚みに対する上記ポリオレフィン発泡体の厚みの比率が400%以上であることにより、テープ全体の厚みに対しポリオレフィン発泡体の厚みの割合が大きくなるため、両面粘着テープは柔軟性に優れ、変形を緩和しやすいものとなり、ディスプレイ装置に生じる表示ムラをより低減することができる。上記粘着剤層の厚みに対する上記ポリオレフィン発泡体の厚みの比率が4000%以下であることにより、ポリオレフィン発泡体への応力の集中を分散できるため、傾き荷重がかかった際にポリオレフィン発泡体が層間剥離することを抑制でき、両面粘着テープの傾き荷重に対する耐性がより向上する。上記粘着剤層の厚みに対する上記ポリオレフィン発泡体の厚みの比率のより好ましい下限は600%、より好ましい上限は3500%であり、更に好ましい下限は800%、更に好ましい上限は2500%である。
本発明の両面粘着テープは、更に、上記基材の少なくとも片側に樹脂シートを有していてもよい。上記樹脂シートを用いることで、取り扱い時に上記基材が伸びて破断することを抑止することができ、かつ、両面粘着テープにリワーク性を付与することができる。
上記樹脂シートは、上記基材の片側に積層されていてもよく、両側に積層されていてもよい。
上記樹脂シートを構成する樹脂は特に限定されず、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリ塩化ビニル、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド、ポリエステル、ポリカーボネート等が挙げられる。なかでも、柔軟性に優れていることから、アクリル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエステル系樹脂が好ましい。ポリエステル系樹脂のなかでは、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。
また、上記樹脂シートを構成する樹脂は、熱可塑性樹脂であってもよい。上記熱可塑性樹脂は特に限定されず、例えば、スチレン系(共)重合体、オレフィン系(共)重合体、塩化ビニル系(共)重合体、ポリエーテルエステル系トリブロック系(共)重合体、ポリエステル系(共)重合体、ウレタン系(共)重合体、アミド系(共)重合体、アクリル系(共)重合体等が挙げられる。なかでも、弾性体としての強度、伸び、柔軟性、自己粘着性を発揮することができ、優れたリワーク性を発揮しながら、樹脂シートと基材との密着性をより向上させることができる観点から、上記熱可塑性樹脂がアクリル系(共)重合体、スチレン系(共)重合体又はオレフィン系(共)重合体であることが好ましい。更に、アクリル系(共)重合体又はスチレン系(共)重合体であることがより好ましく、スチレン系(共)重合体であることが更に好ましい。
上記樹脂シートを構成する樹脂が熱可塑性樹脂である場合、上記樹脂シートは、引張弾性率が200MPa以下であることが好ましい。引張弾性率が200MPa以下である柔軟な樹脂を用いることにより、両面粘着テープ全体の柔軟性を確保して、両面粘着テープをロール状に巻き取ることが容易となり、取り扱い性が格段に向上する。
なお、引張弾性率は、JIS K 7161に準ずる方法により測定することができる。具体的には例えば、例えば高分子計器社製の打ち抜き刃「引張1号型ダンベル状」等を用いて、樹脂シートをダンベル状に打ち抜いて試験片を作製する。得られた試験片の引張弾性率を、例えば島津製作所社製「オートグラフAGS-X」等を用いて、引張速度100mm/minで測定する。1~3%の歪み間の引張強度の傾きから引張弾性率を算出する。
上記樹脂シートが上記基材の両側に積層されている場合、少なくとも一方の樹脂シートを構成する樹脂は、熱可塑性樹脂であることが好ましい。
上記樹脂シートの厚みは特に限定されないが、好ましい下限は10μm、好ましい上限は100μmである。上記樹脂シートの厚みが10μm以上であれば、上記樹脂シートを引っ張った際にも上記樹脂シートが破断しにくくなる。上記樹脂シートの厚みが100μm以下であれば、被着体への追従性の低下を抑制することができる。上記樹脂シートの厚みのより好ましい下限は15μm、より好ましい上限は80μmであり、更に好ましい下限は20μm、更に好ましい上限は60μm、更により好ましい下限は25μm、更により好ましい上限は50μmである。
上記樹脂シートは、着色されていてもよい。上記樹脂シートを着色することにより、両面粘着テープに遮光性を付与することができる。
上記樹脂シートを着色する方法は特に限定されず、例えば、上記樹脂シートを構成する樹脂にカーボンブラック、酸化チタン等の粒子又は微細な気泡を練り込む方法、上記樹脂シートの表面にインクを塗布する方法等が挙げられる。
本発明の両面粘着テープは、必要に応じて、上記基材、上記粘着剤層及び上記樹脂シート以外の他の層を有してもよい。
本発明の両面粘着テープは、25%圧縮強度の上限が40kPaである。上記25%圧縮強度が40kPa以下であることで、本発明の両面粘着テープは、優れた応力緩和性を発揮し、ディスプレイ装置に生じる表示ムラを低減することができる。上記25%圧縮強度の好ましい上限は35kPa、より好ましい上限は33kPaである。
上記25%圧縮強度の下限は特に限定されないが、両面粘着テープの傾き荷重に対する耐性を向上させる観点から、好ましい下限は10kPa、より好ましい下限は15kPaである。
なお、両面粘着テープの25%圧縮強度は、上述したようにポリオレフィン発泡体の25%圧縮強度と同様にして求めることができる。
上記25%圧縮強度を上記範囲に調整する方法は特に限定されず、例えば、上記ポリオレフィン発泡体の組成、気泡構造、発泡倍率等を調整する方法が挙げられる。なかでも、上記ポリオレフィン発泡体として、上述したような発泡倍率が10倍以上であり、かつ、気泡のアスペクト比が3以上であるポリオレフィン発泡体(a)、又は、上述したような発泡倍率が25倍以上であり、かつ、少なくとも一方の表面に破泡した気泡を有するポリオレフィン発泡体(b)を用いる方法が好ましい。
また、上記粘着剤層の厚みに対する上記ポリオレフィン発泡体の厚みの比率を調整する方法によっても、上記25%圧縮強度を上記範囲に調整することができる。なかでも、上記粘着剤層の厚みに対する上記ポリオレフィン発泡体の厚みの比率を400%以上に調整する方法が好ましい。
本発明の両面粘着テープは、引張破断試験を行った際、(1)破断点伸びが6.5mm以上であること及び(2)応力-ひずみ曲線の初期傾きが200N/mm以上であることからなる群より選択される少なくとも1つを満たすことが好ましい。
上記(1)及び上記(2)からなる群より選択される少なくとも1つを満たすことにより、応力がかかった際の変位(ひずみ)が大きく伸びやすい両面粘着テープとなったり、変位(ひずみ)を生じるために大きな応力を必要とする両面粘着テープとなったりすることで、両面粘着テープの傾き荷重に対する耐性がより向上する。
上記(1)及び上記(2)からなる群より選択される少なくとも1つを満たす方法は特に限定されないが、上記(1)の破断点伸びを上記範囲に調整するためには上述したような発泡倍率が10倍以上であり、かつ、気泡のアスペクト比が3以上であるポリオレフィン発泡体(a)を用いる方法が好ましい。また、上記(2)の応力-ひずみ曲線の初期傾きを上記範囲に調整するためには上述したような発泡倍率が25倍以上であり、かつ、少なくとも一方の表面に破泡した気泡を有するポリオレフィン発泡体(b)を用いる方法が好ましい。
上記引張破断試験における破断点伸びのより好ましい下限は7mm、更に好ましい下限は8mmである。上記引張破断試験における破断点伸びの上限は特に限定されないが、両面粘着テープの傾き荷重に対する耐性を向上させる観点から、好ましい上限は13mm、より好ましい上限は12mmである。
上記引張破断試験における応力-ひずみ曲線の初期傾きのより好ましい下限は250N/mm、更に好ましい下限は300N/mmである。上記引張破断試験における応力-ひずみ曲線の初期傾きの上限は特に限定されないが、ディスプレイ装置に生じる表示ムラを低減する観点から、好ましい上限は4500N/mm、より好ましい上限は4200N/mmである。
なお、両面粘着テープの引張破断試験における破断点伸び、及び、応力-ひずみ曲線の初期傾きは、以下の方法により測定できる。
図1に、両面粘着テープの引張破断試験を示す模式図を示す。まず、両面粘着テープのサイズ25mm×25mmの試験片18、及び、2枚のサイズ125mm×50mm、厚み2mmのSUS板19を図1に示すように積層する。この積層体を5kg、10秒の条件で重しを用いて圧着した後、23℃、50%RHで24時間静置し、試験片18を介して2枚のSUS板19を貼り合わせた試験用サンプルを作製する。この試験用サンプルの一方のSUS板19を固定した後、23℃、50%RHの条件下、他方のSUS板19の上方一方を、SUS板の積層方向と垂直な方向(図中、矢印方向)に12.7mm/minの条件で引っ張る。このとき、例えば、島津製作所社製、「精密万能試験機AUTOGLAPH AGS-X」等を用いることができる。
試験片18が破断するときの伸びを測定し、破断点伸びとする。なお、試験片18が破断するとは、基材が層間破壊することを意味する。また、試験片18にかかった応力と変位(ひずみ)とを測定して応力-ひずみ曲線を作成し、変位0~0.5mmの範囲における傾きを算出し、応力-ひずみ曲線の初期傾きとする。
本発明の両面粘着テープの厚みは特に限定されないが、好ましい下限は200μm、好ましい上限は2000μmである。上記厚みが200μm以上であれば、両面粘着テープの粘着力が充分となり、また、応力緩和性も充分となる。上記厚みが2000μm以下であれば、両面粘着テープによる充分な接着及び固定を実現することができる。上記厚みのより好ましい下限は250μm、より好ましい上限は1600μmであり、更に好ましい下限は350μm、更に好ましい上限は1500μmであり、更により好ましい下限は400μm、更により好ましい上限は1300μmである。
本発明の両面粘着テープの製造方法として、例えば、以下のような方法が挙げられる。
まず、アクリル共重合体、必要に応じて粘着付与樹脂、架橋剤等に溶剤を加えて粘着剤Aの溶液を作製して、この粘着剤Aの溶液を基材の表面に塗布し、溶液中の溶剤を完全に乾燥除去して粘着剤層Aを形成する。次に、形成された粘着剤層Aの上に離型フィルムをその離型処理面が粘着剤層Aに対向した状態に重ね合わせる。
次いで、上記離型フィルムとは別の離型フィルムを用意し、この離型フィルムの離型処理面に粘着剤Bの溶液を塗布し、溶液中の溶剤を完全に乾燥除去することにより、離型フィルムの表面に粘着剤層Bが形成された積層フィルムを作製する。得られた積層フィルムを粘着剤層Aが形成された基材の裏面に、粘着剤層Bが基材の裏面に対向した状態に重ね合わせて積層体を作製する。そして、上記積層体をゴムローラ等によって加圧する。これにより、基材の両側に粘着剤層を有し、かつ、粘着剤層の表面が離型フィルムで覆われた両面粘着テープを得ることができる。
また、同様の要領で積層フィルムを2組作製し、これらの積層フィルムを基材の両側のそれぞれに、積層フィルムの粘着剤層を基材に対向させた状態に重ね合わせて積層体を作製し、この積層体をゴムローラ等によって加圧してもよい。これにより、基材の両側に粘着剤層を有し、かつ、粘着剤層の表面が離型フィルムで覆われた両面粘着テープを得ることができる。
本発明の両面粘着テープの用途は特に限定されず、例えば、テレビ、モニター、携帯電子機器、車輌用内装、家電等において用いられる。より具体的には例えば、本発明の両面粘着テープは、テレビ、モニター等のディスプレイ装置において表面のカバーパネルを筐体に固定したり、液晶ディスプレイパネルを筐体に固定したりするために用いられる。これらの用途における本発明の両面粘着テープの形状は特に限定されないが、長方形、額縁状、円形、楕円形、ドーナツ型等が挙げられる。
本発明によれば、傾き荷重に対する耐性に優れ、ディスプレイ装置に生じる表示ムラを低減できる両面粘着テープを提供することができる。
両面粘着テープの引張破断試験を示す模式図である。 両面粘着テープの保持力試験を示す模式図である。
以下に実施例を挙げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
(粘着剤溶液Iの調製)
温度計、攪拌機、冷却管を備えた反応器に酢酸エチル52重量部を入れて、窒素置換した後、反応器を加熱して還流を開始した。酢酸エチルが沸騰してから、30分後に重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.08重量部を投入した。ここにブチルアクリレート50重量部、2-エチルヘキシルアクリレート50重量部、アクリル酸5重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート0.1重量部からなるモノマー混合物を1時間30分かけて、均等かつ徐々に滴下し反応させた。滴下終了30分後にアゾビスイソブチロニトリル0.1重量部を添加し、更に5時間重合反応させ、反応器内に酢酸エチルを加えて希釈しながら冷却することにより、固形分25重量%のアクリル共重合体の溶液を得た。
得られたアクリル共重合体について、ゲルパミエーションクロマトグラフとしてWaters社製「2690 Separations Model」を用いてGPC法により重量平均分子量を測定したところ、150万であった。数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比(Mw/Mn)は3.5であった。
得られたアクリル共重合体の固形分100重量部に対して、軟化点150℃の重合ロジンエステル(荒川化学工業社製、「ペンセルD135」)12重量部、軟化点145℃のテルペンフェノール(ヤスハラケミカル社製、「YSポリスターG150」)10重量部、軟化点70℃のロジンエステル(荒川化学工業社製、「パインクリスタルKE359」)10重量部を添加した。更に、酢酸エチル(不二化学薬品社製)30重量部、イソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン社製、「コロネートL45」)3.0重量部を添加し、攪拌して、粘着剤溶液を得た。
(実施例1)
(1)ポリオレフィン発泡体(a)の製造
ポリオレフィン樹脂として低密度ポリエチレン(宇部丸善ポリエチレン社製「UBEポリエチレンF420」、密度0.920g/cm)100重量部を用いた。このポリエチレン樹脂100重量部、熱分解型発泡剤としてのアゾジカルボンアミド4.5重量部、分解温度調整剤としての酸化亜鉛1.0重量部及び酸化防止剤としての2,6-ジ-t-ブチル-p-クレゾール0.5重量部を押出機に供給して130℃で溶融混練し、厚み約0.2mmの長尺シート状の発泡体原反を押出した。
次に、上記長尺シート状の発泡体原反を、その両面に加速電圧500kVの電子線を4.0Mrad照射して架橋した。架橋後の発泡体原反を熱風及び赤外線ヒーターにより250℃に保持された発泡炉内に連続的に送り込んで加熱して発泡させ、ポリオレフィン発泡体(a)(厚み700μm)を得た。
(2)ポリオレフィン発泡体(a)の気泡構造、及び、破泡した気泡の確認
ポリオレフィン発泡体(a)について、光学顕微鏡(キーエンス社製、「デジタルマイクロスコープ VHX-6000」)を用い、倍率200倍にて観察することで気泡構造、及び、破泡した気泡を確認した。
(3)ポリオレフィン発泡体(a)の発泡倍率の測定
JIS K 6767に準拠して電子比重計(ミラージュ社製、「ED120T」)を使用して、ポリオレフィン発泡体(a)の密度を測定した。得られた密度の逆数として発泡倍率を算出した。
(4)ポリオレフィン発泡体(a)の気泡の平均長径、平均短径、及び、アスペクト比の測定
フェザー剃刃を用いて、ポリオレフィン発泡体(a)をMD方向及び厚み方向に平行な面でスライスし、MDカットサンプルを得た。得られたMDカットサンプルについて、デジタルマイクロスコープ(キーエンス社製、「VHX-6000」)を用い、倍率200倍、測定画面サイズ1.8mm×1.3mmの条件にて、撮影を行った。得られた撮影画像において、気泡の長径が最も大きい気泡、及び、気泡の長径が2番目に大きい気泡を選択し、これらの気泡の長径(MDカット)及び短径(MDカット)を測定した。このような操作を3つの撮影画像について行い、合計6つの長径(MDカット)及び短径(MDカット)を得た後、これらを平均し、平均長径(MDカット)及び平均短径(MDカット)を算出した。また、ポリオレフィン発泡体(a)をTD方向及び厚み方向に平行な面でもスライスし、得られたTDカットサンプルを用いて上記と同様の操作を行い、平均長径(TDカット)及び平均短径(TDカット)を算出した。
得られた平均長径(MDカット)及び平均長径(TDカット)のうち、大きいほうをポリオレフィン発泡体(a)の気泡の平均長径とし、得られた平均短径(MDカット)及び平均短径(TDカット)のうち、小さいほうをポリオレフィン発泡体(a)の気泡の平均短径とした。更に、気泡の平均長径から平均短径を除した値(平均長径/平均短径)として、気泡のアスペクト比を求めた。
(5)両面粘着テープの製造
樹脂シート1に粘着剤溶液Iを塗布し、100℃で5分間乾燥させることにより、厚み20μmの粘着剤層1を形成した。この粘着剤層1にポリオレフィン発泡体(a)の片面を圧着させ、樹脂シート1とポリオレフィン発泡体(a)とが粘着剤層1を介して積層された積層体を作製した。樹脂シート1としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)(X30、東レ社製、厚み50μm)を用いた。次いで、ポリオレフィン発泡体(a)のもう一方の面に樹脂シート2を熱融着させ、樹脂シート1、粘着剤層1、ポリオレフィン発泡体(a)、樹脂シート2がこの順に積層された積層体を作製した。樹脂シート2としては、アクリル樹脂からなるシート(SCT-126、藤倉化成社製、厚み40μm)を用いた。
次いで、厚み150μmの離型紙を用意し、この離型紙の離型処理面に粘着剤溶液Iを塗布し、100℃で5分間乾燥させることにより、厚み40μmの粘着剤層2を形成した。この粘着剤層2をポリオレフィン発泡体(a)に積層された樹脂シート2の表面と貼り合わせた。次いで、同様の要領で、ポリオレフィン発泡体(a)の反対の樹脂シート2の表面にも、上記粘着剤層2と同じ構成の粘着剤層3を貼り合わせた。その後、40℃で48時間加熱することで養生を行った。これにより、離型紙で覆われた両面粘着テープを得た。なお、樹脂シートの引張弾性率は、それぞれ2370MPa、30MPaであった。
(6)両面粘着テープの25%圧縮強度の測定
両面粘着テープについて、JIS K 6767:2016に準拠し、25%圧縮強度を求めた。結果を表1に示した。
(7)両面粘着テープの引張破断試験における破断点伸び、及び、応力-ひずみ曲線の初期傾きの測定
図1に、両面粘着テープの引張破断試験を示す模式図を示す。まず、両面粘着テープのサイズ25mm×25mmの試験片18、及び、2枚のサイズ125mm×50mm、厚み2mmのSUS板19を図1に示すように積層した。この積層体を5kg、10秒の条件で重しを用いて圧着した後、23℃、50%RHで24時間静置し、試験片18を介して2枚のSUS板19を貼り合わせた試験用サンプルを作製した。この試験用サンプルの一方のSUS板19を固定した後、23℃、50%RHの条件下、他方のSUS板19の上方一方を、SUS板の積層方向と垂直な方向(図中、矢印方向)に12.7mm/minの条件で引っ張った。このとき、島津製作所社製、「精密万能試験機AUTOGLAPH AGS-X」を用いた。
試験片18が破断するときの伸びを測定し、破断点伸びとした。なお、試験片18が破断するとは、基材が層間破壊することを意味する。また、試験片18にかかった応力と変位(ひずみ)とを測定して応力-ひずみ曲線を作成し、変位0~0.5mmの範囲における傾きを算出し、応力-ひずみ曲線の初期傾きとした。結果を表1に示した。
(実施例2~6)
ポリオレフィン発泡体(a)を製造する際に発泡剤量やラインスピード、張力等を調整することによって発泡倍率、厚み、気泡の平均長径、気泡の平均短径、及び、アスペクト比を表1に示すように変更したこと以外は実施例1と同様にして、両面粘着テープを得て、測定を行なった。結果を表1に示した。
(実施例7)
(1)ポリオレフィン発泡体(b)の製造
ポリオレフィン樹脂として低密度ポリエチレン(宇部丸善ポリエチレン社製「UBEポリエチレンF420」、密度0.920g/cm)100重量部を用いた。このポリエチレン樹脂100重量部、熱分解型発泡剤としてのアゾジカルボンアミド4.5重量部、分解温度調整剤としての酸化亜鉛1.0重量部及び酸化防止剤としての2,6-ジ-t-ブチル-p-クレゾール0.5重量部を押出機に供給して130℃で溶融混練し、厚み約0.2mmの長尺シート状の発泡体原反を押出した。
次に、上記長尺シート状の発泡体原反を、その両面に加速電圧500kVの電子線を4.0Mrad照射して架橋した。架橋後の発泡体原反を熱風及び赤外線ヒーターにより250℃に保持された発泡炉内に連続的に送り込んで加熱して発泡させた。フェザー剃刃を用いて、気泡を横切るようにして、得られた発泡体を厚み方向に対して垂直な方向にスライスし、一方の表面のスキン層を取り除いた。これにより、ポリオレフィン発泡体(b)(厚み700μm)を得た。
得られたポリオレフィン発泡体(b)(厚み700μm)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、両面粘着テープを得て、測定を行なった。結果を表1に示した。
(実施例8~9)
ポリオレフィン発泡体(b)を製造する際に発泡剤量やラインスピード、張力等を調整することによって発泡倍率、厚み、気泡の平均長径、気泡の平均短径、及び、アスペクト比を表1に示すように変更したこと以外は実施例7と同様にして、両面粘着テープを得て、測定を行なった。結果を表1に示した。
(比較例1)
(1)ポリウレタン発泡体の製造
ポリオールとして、ポリプロピレングリコール(PPG)(重量平均分子量1000)90重量部、1,5-ペンタンジオール10重量部を用いた。
ポリオールの合計100重量部にアミン触媒(ダブコLV33、三共エアープロダクト社製)を0.7重量部、整泡剤(SZ5740M、東レ・ダウコーニング社製)を1重量部添加し、攪拌した。そこへポリイソシアネート(2核体モノメリックMDI、東ソー社製)をイソシアネートインデックスが85となるように調整し投入した。その後、0.2g/cmになるように窒素ガスと混合攪拌し、微細な気泡が混入した溶液を得た。その溶液を厚み50μmのPETセパレーター(ニッパ製、V-2)上にアプリケーターを使用して所定の厚みに塗布し、発泡体原料を反応させ、ポリウレタン発泡体(厚み700μm)を得た。
得られたポリウレタン発泡体(厚み700μm)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、両面粘着テープを得て、測定を行なった。結果を表2に示した。
(比較例2~8)
発泡剤量やラインスピード、張力等を調整することによって発泡倍率、厚み、気泡の平均長径、気泡の平均短径、及び、アスペクト比を表2に示すように変更し、ポリオレフィン発泡体(a)及びポリオレフィン発泡体(b)以外のポリオレフィン発泡体を得たこと以外は実施例1と同様にして、両面粘着テープを得て、測定を行なった。結果を表2に示した。
<評価>
実施例、比較例で得られた両面粘着テープについて以下の評価を行った。結果を表1~2に示した。
(1)45°傾き保持試験
図2に、両面粘着テープの保持力試験を示す模式図を示す。まず、両面粘着テープのサイズ25mm×25mmの試験片18の一方の面(表面)をガラス板17に貼り合わせ、試験片18の他方の面(裏面)側から2kgのゴムローラを300mm/分の速度で一往復させた。次いで、試験片18の裏面にSUS板16を貼り合わせ、SUS板16側から5kgの重りで10秒間加圧して圧着させた後、23℃、相対湿度50%の環境下に24時間に亘って放置し、保持力試験用サンプルを作製した。この保持力試験用サンプルを60℃、相対湿度90%の環境下に1時間に亘って放置し、60℃、相対湿度90%において、SUS板16の中心に試験片18及びSUS板16に対して水平方向に荷重がかかるように1kgの重り15を取り付け、45°傾けた状態で保持し、重り15が落下するまでの時間(落下時間)を測定した。
◎:落下時間が500時間以上
〇:落下時間が12時間を超えて、500時間未満
×:落下時間が12時間以下
(2)表示ムラ評価
両面粘着テープを2mm幅に裁断し、試験片を作製した。65インチ液晶テレビ(Hisense社製、型番65A6G)を用意し、使用されている両面粘着テープを被着体(筐体及び液晶パネル)から取り除き、上記で得た試験片により被着体の貼り直しを行った。得られた液晶テレビの電源を入れ、画面を点灯させた。画面の白い表示ムラが発生している部分について、表示ムラの発生度合いを5段階(1~5)で評価した。値が大きいほど、表示ムラの発生度合いが大きいものとした。評価は2人で行い、2人の平均値を求めた。
〇:平均値が3.5未満
×:平均値が3.5以上
Figure 2024003794000001
Figure 2024003794000002
本発明によれば、傾き荷重に対する耐性に優れ、ディスプレイ装置に生じる表示ムラを低減できる両面粘着テープを提供することができる。
15 重り(1kg)
16 SUS板
17 ガラス板
18 試験片(両面粘着テープ)
19 SUS板

Claims (11)

  1. 基材を有し、前記基材の両側に粘着剤層を有する両面粘着テープであって、
    前記基材は、ポリオレフィン発泡体であり、
    前記両面粘着テープの25%圧縮強度が40kPa以下である
    ことを特徴とする両面粘着テープ。
  2. 前記ポリオレフィン発泡体は、気泡の平均長径が500μm以上であることを特徴とする請求項1記載の両面粘着テープ。
  3. 引張破断試験における破断点伸びが6.5mm以上であることを特徴とする請求項1又は2記載の両面粘着テープ。
  4. 前記ポリオレフィン発泡体は、発泡倍率が10倍以上であり、かつ、気泡のアスペクト比が3以上であるポリオレフィン発泡体(a)であることを特徴とする請求項3記載の両面粘着テープ。
  5. 引張破断試験における応力-ひずみ曲線の初期傾きが200N/mm以上であることを特徴とする請求項1又は2記載の両面粘着テープ。
  6. 前記ポリオレフィン発泡体は、発泡倍率が25倍以上であり、かつ、少なくとも一方の表面に破泡した気泡を有するポリオレフィン発泡体(b)であることを特徴とする請求項5記載の両面粘着テープ。
  7. 前記ポリオレフィン発泡体は、厚みが700μm以上であることを特徴とする請求項1又は2記載の両面粘着テープ。
  8. 前記ポリオレフィン発泡体は、厚みが700μm以上であることを特徴とする請求項3記載の両面粘着テープ。
  9. 前記ポリオレフィン発泡体は、厚みが700μm以上であることを特徴とする請求項4記載の両面粘着テープ。
  10. 前記ポリオレフィン発泡体は、厚みが700μm以上であることを特徴とする請求項5記載の両面粘着テープ。
  11. 前記ポリオレフィン発泡体は、厚みが700μm以上であることを特徴とする請求項6記載の両面粘着テープ。

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