JP2022016418A - 粘着テープ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ポリオレフィン樹脂を含有する発泡樹脂シートと、前記発泡樹脂シートの少なくとも一方の面に積層された粘着剤層とを有する粘着テープであって、前記ポリオレフィン樹脂は、高圧法低密度ポリエチレン(LDPE)及び直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を含有し、前記発泡樹脂シートは、ゲル分率が20重量%以上、60重量%以下であり、下記式(1)を満たす粘着テープ。
2≦(MD×TD)/(ZD)2 (1)
式(1)中、MD、TD及びZDは、それぞれ発泡樹脂シートのMD方向、TD方向及びZD方向の平均気泡径を表す。
【選択図】なし
Description
段差追従性に優れた粘着テープとして、例えば、柔軟性の高い発泡樹脂シートを基材とした粘着テープが用いられている。特許文献1及び2には、基材層の少なくとも片面にアクリル系粘着剤層が積層一体化されており、該基材層が特定の架橋度及び気泡のアスペクト比を有する架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートである衝撃吸収テープが記載されている。
2≦(MD×TD)/(ZD)2 (1)
式(1)中、MD、TD及びZDは、それぞれ発泡樹脂シートのMD方向、TD方向及びZD方向の平均気泡径を表す。
以下に本発明を詳述する。
上記発泡樹脂シートを基材として有することで、粘着テープは優れた段差追従性を有することができる。
高圧法低密度ポリエチレン(Low Density Polyethylene、LDPE)とは、長鎖分岐構造を有する、密度が0.930g/cm3未満のポリエチレン系樹脂を意味する。また、直鎖状低密度ポリエチレン(Linear Low Density Polyethylene、LLDPE)とは、直鎖状の幹ポリマーに適当数の短鎖分岐を導入した、実質的に分子鎖が線状である密度が0.930g/cm3未満のポリエチレン系樹脂を意味する。直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)は、例えば中低圧下のイオン重合反応により、エチレンにプロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-オクテン、4-メチル-1-ペンテン等のα-オレフィンを少量(1~10モル%程度)共重合させることにより調製できる。
上記ポリオレフィン樹脂が高圧法低密度ポリエチレン(LDPE)及び直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を含有することで、粘着テープが優れた段差追従性を有することができ、かつ、上記発泡樹脂シートの引張弾性率が高くなるため、粘着テープ製造時において上記発泡樹脂シートを搬送する際に発生するたわみを抑制することができる。
近年、石油資源の枯渇や、石油由来製品の燃焼による二酸化炭素の排出が問題視されている。生物由来材料を用いることは、石油資源を節約する観点で好ましい。また、生物由来材料は元々大気中の二酸化炭素を取り込んで生成されるため、これを燃焼させても総量としては大気中の二酸化炭素を増やすことがないと考えられることから、生物由来材料を用いることは、二酸化炭素の排出量を削減する観点からも好ましい。
上記生物由来のLDPEとして、例えば、サトウキビを原料とするLDPE等が挙げられる。
なお、MFRは、JIS K 7210:1999に規定の方法により測定できる。
なお、密度は、JIS K 6767に準拠して電子比重計(例えば、ミラージュ社製、「ED120T」)を使用して測定できる。
また、上記直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)は、メタロセン触媒を用いて得られた直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)であることが好ましい。上記メタロセン触媒を用いることで、上記直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)の分子量分布を狭くすることができ、粘着テープの強度を高めることができる。
なお、発泡樹脂シートのゲル分率は、以下の方法により測定できる。
発泡樹脂シートを50mm×100mmの平面長方形状に裁断して試験片を作製する。試験片をキシレン中に120℃にて24時間浸漬した後、キシレンから取り出して、真空乾燥させる。乾燥後の試験片の重量を測定し、下記式(2)を用いてゲル分率を算出する。試験片には、離型フィルムは積層されていないものとする。
ゲル分率(重量%)=100×W2/W1 (2)
(W1:浸漬前の試験片の重量、W2:浸漬、乾燥後の試験片の重量)
上記電子線照射量を調整することにより上記発泡樹脂シートの架橋度を調整する方法としては、より具体的には、電子線照射強度を増加させるか、電子線照射時間を長くすればよい。
2≦(MD×TD)/(ZD)2 (1)
式(1)中、MD、TD及びZDは、それぞれ発泡樹脂シートのMD方向、TD方向及びZD方向の平均気泡径を表す。
なお、MD(Machine Direction)方向とは、発泡樹脂シートをシート状に成形する際の発泡樹脂シートの流れ方向である。TD(Transverse Direction)方向とは、MD方向に直交する方向である。ZD方向とは、発泡樹脂シートの厚み方向である。
上記(MD×TD)/(ZD)2の値の上限は特に限定されないが、粘着テープを剥離する際に上記発泡樹脂シートの強度が充分に発揮されることから、好ましい上限は25、より好ましい上限は20である。
なお、発泡樹脂シートのMD方向、TD方向及びZD方向の平均気泡径は、デジタルマイクロスコープ(キーエンス社製、製品名VHX-900又はその同等品)により測定できる。より具体的には例えば、発泡樹脂シートを50mm四方にカットし、測定サンプルとする。この測定サンプルを液体窒素に1分間浸した後にカミソリ刃でMD方向及びTD方向に沿ってそれぞれ厚み方向に切断する。デジタルマイクロスコープ(キーエンス社製、製品名VHX-900又はその同等品)を用いて切断面の200倍の拡大写真を撮り、MD方向及びTD方向のそれぞれにおける長さ2mm分の領域に存在する全ての気泡について気泡径を測定する。この操作を5回繰り返す。全てのMD方向及びTD方向の気泡径を測定し、MD方向及びTD方向の数平均気泡径を算出し、MD方向及びTD方向の平均気泡径とする。また、測定した全ての気泡について、ZD方向の気泡径を測定し、その数平均気泡径を算出し、ZD方向の平均気泡径とする。
上記発泡樹脂シートのZD方向の平均気泡径は特に限定されないが、上記発泡樹脂シートの耐衝撃性、衝撃吸収性等を確保する観点から、5μm以上、250μm以下が好ましく、10μm以上、140μm以下がより好ましく、15μm以上、100μm以下が更に好ましく、20μm以上、60μm以下が更により好ましい。
なお、発泡樹脂シートの発泡倍率は、発泡樹脂シートの密度をJIS K 7222に準拠して測定し、その逆数を求めることにより算出できる。
なお、生物由来の炭素には一定割合の放射性同位体(C-14)が含まれるのに対し、石油由来の炭素にはC-14がほとんど含まれない。そのため、上記生物由来の炭素の含有率は、測定サンプルに含まれるC-14の濃度を測定することによって算出することができる。具体的には、多くのバイオプラスチック業界で利用されている規格であるASTM D6866-20に準じて測定することができる。
上記粘着剤層は、上記発泡樹脂シートの一方の面のみに積層されていてもよく、両方の面に積層されていてもよい。
上記粘着剤層は特に限定されず、例えば、アクリル粘着剤層、ゴム系粘着剤層、ウレタン粘着剤層、シリコーン系粘着剤層等が挙げられる。なかでも、光、熱、水分等に対し比較的安定で、種々の被着体に接着が可能である(被着体選択性が低い)ことから、アクリル共重合体及び粘着付与樹脂を含有するアクリル粘着剤層が好ましい。
上記アクリル共重合体における上記ブチルアクリレートに由来する構成単位の含有量の好ましい下限は40重量%、好ましい上限は80重量%である。上記ブチルアクリレートに由来する構成単位の含有量をこの範囲内とすることにより、上記粘着剤層の粘着力がより高くなる。
上記アクリル共重合体における上記2-エチルヘキシルアクリレートに由来する構成単位の含有量の好ましい下限は10重量%、好ましい上限は100重量%、より好ましい下限は30重量%、より好ましい上限は80重量%、更に好ましい下限は50重量%、更に好ましい上限は60重量%である。上記2-エチルヘキシルアクリレートに由来する構成単位の含有量をこの範囲内とすることにより、上記粘着剤層の粘着力がより高くなる。
上記アルキル基の炭素数が1~3の(メタ)アクリル酸アルキルエステルとして、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n-プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル等が挙げられる。上記アルキル基の炭素数が13~18の(メタ)アクリル酸アルキルエステルとして、例えば、メタクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル等が挙げられる。上記官能性モノマーとして、例えば、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル、グリセリンジメタクリレート、(メタ)アクリル酸グリシジル、2-メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸等が挙げられる。
なかでも、上記粘着剤層のバルク強度及び高温下での弾性率を上げる観点から、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル、グリセリンジメタクリレート等の水酸基含有モノマーが好ましい。
なかでも、平滑面及び粗面のいずれに対しても優れた粘着力を発揮することができることから、上記アクリル共重合体がn-ヘプチル(メタ)アクリレートに由来する構成単位を含むことがより好ましい。
上記アクリル共重合体におけるこれらのモノマーに由来する構成単位の含有量は特に限定されないが、好ましい下限は25重量%、好ましい上限は99重量%であり、より好ましい下限は48重量%、より好ましい上限は97重量%であり、更に好ましい下限は60重量%、更により好ましい下限は80重量%である。
なお、重量平均分子量(Mw)とは、GPC(Gel Permeation Chromatography:ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)による標準ポリスチレン換算の重量平均分子量である。具体的には、アクリル共重合体をテトラヒドロフラン(THF)によって50倍希釈し、得られた希釈液をフィルター(材質:ポリテトラフルオロエチレン、ポア径:0.2μm)で濾過することにより、測定サンプルを調製する。この測定サンプルをゲルパーミッションクロマトグラフ(Waters社製、商品名「2690 Separartions Model」又はその同等品)に供給して、サンプル流量1ミリリットル/分、カラム温度40℃の条件でGPC測定を行い、アクリル共重合体のポリスチレン換算分子量を測定して、この値を重量平均分子量とする。
なお、軟化温度とは、JIS K2207環球法により測定した軟化温度である。
なお、水酸基価は、JIS K1557(無水フタル酸法)により測定できる。
上記架橋剤は特に限定されず、例えば、イソシアネート系架橋剤、アジリジン系架橋剤、エポキシ系架橋剤、金属キレート型架橋剤等が挙げられる。なかでも、イソシアネート系架橋剤が好ましい。
上記架橋剤の添加量は、上記アクリル共重合体100重量部に対する好ましい下限が0.01重量部、好ましい上限が10重量部であり、より好ましい下限が0.1重量部、より好ましい上限が3重量部である。
なお、粘着剤層における生物由来の炭素の含有率は、発泡樹脂シートの場合と同様にして測定することができる。
なお、粘着剤層のゲル分率は、以下の方法により測定できる。
粘着テープから粘着剤層を50mm×100mmの平面長方形状に裁断して試験片を作製する。試験片を酢酸エチル中に23℃にて24時間浸漬した後、酢酸エチルから取り出して、110℃の条件下で1時間乾燥させる。乾燥後の試験片の重量を測定し、下記式(3)を用いてゲル分率を算出する。試験片には、粘着剤層を保護するための離型フィルムは積層されていないものとする。
ゲル分率(重量%)=100×(W4-W0)/(W3-W0) (3)
(W0:基材の重量、W3:浸漬前の試験片の重量、W4:浸漬、乾燥後の試験片の重量)
なお、粘着剤層の厚みは、ダイヤル厚み計(例えば、Mitutoyo社製、「ABSデジマチックインジケーター」又はその同等品)を使用して測定できる。
上記樹脂シートは、上記発泡樹脂シートの一方の面のみに積層されていてもよく、両方の面に積層されていてもよい。
上記樹脂シートを構成する樹脂は特に限定されず、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリ塩化ビニル、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド、ポリエステル、ポリカーボネート等が挙げられる。なかでも、柔軟性に優れていることから、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエステル系樹脂が好ましい。ポリエステル系樹脂のなかでは、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。
上記樹脂シートを着色する方法は特に限定されず、例えば、上記樹脂シートを構成する樹脂にカーボンブラック、酸化チタン等の粒子又は微細な気泡を練り込む方法、上記樹脂シートの表面にインクを塗布する方法等が挙げられる。
上記ポリカーボネートに対する180°方向剥離力を上記範囲に調整する方法は特に限定されず、例えば、上記粘着剤層の組成、厚み等を調整する方法等が挙げられる。
なお、180°方向剥離力は、以下の方法により測定できる。
幅25mm×長さ75mmに粘着テープを裁断し、試験片を作製する。この試験片をポリカーボネートにその粘着剤層がポリカーボネートに対向した状態となるように載せた後、試験片上に300mm/分の速度で2kgのゴムローラを一往復させることにより貼り合わせる。その後、23℃、50%湿度で20分養生する。JIS Z 0237に準じて、23℃、50%湿度の条件下、試験片を引張速度300mm/minの条件で180°方向に剥離し、剥離力(N/25mm)を測定する。粘着テープが両面に粘着剤層を有する両面粘着テープの場合、測定しない側の粘着剤層表面に、厚み23μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(例えばフタムラ化学社製、FE2002又はその同等品)を裏打ちした後にポリカーボネートへの貼り合わせを行う。
なお、粘着テープにおける生物由来の炭素の含有率は、粘着テープの重量に占める生物由来の炭素の重量割合のことをいう。ここでいう粘着テープには、離型フィルム、離型紙、剥離ライナー等は含めないものとする。より具体的には例えば、粘着テープにおける生物由来の炭素の含有率は、次のようにして求めればよい。即ち、粘着テープを構成する各部材(典型的には、発泡樹脂シート及び粘着剤層)における生物由来の炭素の含有率を求める。各部材における生物由来の炭素の含有率に各部材の重量比率(粘着テープの総重量に占める各部材の重量比率)を乗じた値から、全部材における生物由来の炭素の総量(上記値の合計値)を求める。この合計値を粘着テープの総重量で除することにより、粘着テープにおける生物由来の炭素の含有率を算出すればよい。
まず、アクリル共重合体と、必要に応じて架橋剤や粘着付与樹脂等に溶剤を加えて粘着剤Aの溶液を作製して、この粘着剤Aの溶液を発泡樹脂シートの表面に塗布し、溶液中の溶剤を完全に乾燥除去して粘着剤層Aを形成する。次に、形成された粘着剤層Aの上に離型フィルムをその離型処理面が粘着剤層Aに対向した状態に重ね合わせる。
次いで、上記離型フィルムとは別の離型フィルムを用意し、この離型フィルムの離型処理面に、上記と同様の要領で作製した粘着剤Bの溶液を塗布し、溶液中の溶剤を完全に乾燥除去することにより、離型フィルムの表面に粘着剤層Bが形成された積層フィルムを作製する。得られた積層フィルムを粘着剤層Aが形成された発泡樹脂シートの裏面に、粘着剤層Bが発泡樹脂シートの裏面に対向した状態に重ね合わせて積層体を作製する。そして、上記積層体をゴムローラ等によって加圧することによって、発泡樹脂シートの両面に粘着剤層を有し、かつ、該粘着剤層の表面が離型フィルムで覆われた両面粘着テープを得ることができる。
温度計、攪拌機、冷却管を備えた反応器に酢酸エチル52重量部を入れて、窒素置換した後、反応器を加熱して還流を開始した。酢酸エチルが沸騰してから、30分後に重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.08重量部を投入した。ここにブチルアクリレート50重量部、2-エチルヘキシルアクリレート46.5重量部、アクリル酸3重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート0.1重量部からなるモノマー混合物を1時間30分かけて、均等かつ徐々に滴下し反応させた。滴下終了30分後にアゾビスイソブチロニトリル0.1重量部を添加し、更に5時間重合反応させ、反応器内に酢酸エチルを加えて希釈しながら冷却することにより、固形分25重量%のアクリル共重合体の溶液を得た。
得られたアクリル共重合体について、カラムとしてWater社製「2690 Separations Model」を用いてGPC法により重量平均分子量を測定したところ、74万であった。数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比(Mw/Mn)は5.0であった。
得られたアクリル共重合体の固形分100重量部に対して、軟化点150℃の重合ロジンエステル14重量部、軟化点145℃のテルペンフェノール10重量部、軟化点70℃のロジンエステル10重量部を添加した。更に、酢酸エチル(不二化学薬品社製)30重量部、イソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン社製、商品名「コロネートL45」)2.0重量部を添加し、攪拌して、粘着剤溶液を得た。
モノマー混合物を変更し、いずれの粘着付与樹脂も添加せず、イソシアネート系架橋剤の配合量を5重量部に変更したこと以外は粘着剤溶液Aと同様にして、粘着剤溶液を得た。モノマー混合物としては、ブチルアクリレート50重量部、2-エチルヘキシルアクリレート42重量部、アクリル酸3重量部、4-ヒドロキシエチルアクリレート5重量部からなるモノマー混合物を用いた。
得られたアクリル共重合体について、カラムとしてWater社製「2690 Separations Model」を用いてGPC法により重量平均分子量を測定したところ、76万であった。数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比(Mw/Mn)は5.2であった。
イソシアネート系架橋剤の配合量を7重量部に変更したこと以外は粘着剤溶液Bと同様にして、粘着剤溶液を得た。
イソシアネート系架橋剤の配合量を10重量部に変更したこと以外は粘着剤溶液Bと同様にして、粘着剤溶液を得た。
モノマー混合物を変更したこと以外は粘着剤溶液Aと同様にして、粘着剤溶液を得た。モノマー混合物としては、n-ヘプチルアクリレート96.9重量部、アクリル酸3重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート0.1重量部からなるモノマー混合物を用いた。n-ヘプチルアクリレートは、生物由来の炭素を含有するn-ヘプチルアルコールとアクリル酸(日本触媒社製)とをエステル化することにより調製した。生物由来の炭素を含有するn-ヘプチルアルコールは、ヒマシ油から誘導されるリシノール酸をクラッキングし、ウンデシレン酸とヘプチルアルコールとを含む混合物から、蒸留によりウンデシレン酸と分離して得た。
得られたアクリル共重合体について、カラムとしてWater社製「2690 Separations Model」を用いてGPC法により重量平均分子量を測定したところ、75万であった。数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比(Mw/Mn)は4.8であった。
(1)発泡樹脂シートの製造
ポリオレフィン樹脂として高圧法低密度ポリエチレン(LDPE)(ブラスケム社製、SEB853、密度0.923g/cm3)20重量部と、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)(エクソンケミカル社製、Exact3027、密度0.900g/cm3)80重量部とを用いた。ポリオレフィン樹脂100重量部、熱分解型発泡剤としてアゾジカルボンアミド2.5重量部、分解温度調整剤として酸化亜鉛1重量部及び酸化防止剤として2,6-ジ-t-ブチル-p-クレゾール0.5重量部を押出機に供給して130℃で溶融混練し、厚み約0.5mmの長尺シート状の発泡体原反を押出した。
発泡体原反を、その両面に加速電圧500kVの電子線を4.0Mrad照射して架橋した。架橋後の発泡体原反を熱風及び赤外線ヒーターにより250℃に保持された発泡炉内に連続的に送り込んで加熱して発泡させるとともに、発泡させながらMDの延伸倍率を1.4倍、TDの延伸倍率を2.5倍として延伸させた。これにより、表1に示す厚みを有する発泡樹脂シートを得た。
発泡樹脂シートの密度をJIS K 7222に準拠して測定し、その逆数を発泡倍率とした。
発泡樹脂シートを50mm×100mmの平面長方形状に裁断して試験片を作製した。試験片をキシレン中に120℃にて24時間浸漬した後、キシレンから取り出して、真空乾燥させた。乾燥後の試験片の重量を測定し、下記式(2)を用いてゲル分率を算出した。
ゲル分率(重量%)=100×W2/W1 (2)
(W1:浸漬前の試験片の重量、W2:浸漬、乾燥後の試験片の重量)
発泡樹脂シートを50mm四方にカットして液体窒素に1分間浸した後、カミソリ刃でMD及びZDの作る平面に沿って切断した。その後、デジタルマイクロスコープ(キーエンス社製、製品名VHX-900)を用いて切断面の200倍の拡大写真を撮り、切断面のMD方向の長さ2mm分の領域に存在する全ての気泡についてMD及びZDの気泡径を測定した。この操作を5回繰り返し、測定された全てのMDの気泡径の平均値をMDの平均気泡径とした。
また、発泡樹脂シートをTD及びZDの作る平面に沿って切断し、切断面のTD方向の長さ2mm分の領域について測定を行った以外は上記のMDの平均気泡径の場合と同様にして、TDの平均気泡径を求めた。
また、以上の操作によって測定された全てのZDの気泡径の平均値をZDの平均気泡径とした。
得られた値から、(MD×TD)/(ZD)2の値を算出した。
厚み150μmの離型紙を用意し、この離型紙の離型処理面に粘着剤溶液Aを塗布し、100℃で5分間乾燥させることにより、厚み0.05mmの粘着剤層を形成した。この粘着剤層を、発泡樹脂シート表面と貼り合わせた。次いで、同様の要領で、発泡樹脂シートの他方の面にも、厚み0.05mmの粘着剤Aからなる粘着剤層を貼り合わせた。その後、40℃で48時間加熱することで養生を行った。これにより、厚み150μmの離型紙で覆われた粘着テープを得た。
JIS Z 0237に準拠して、ポリカーボネートに対する粘着テープの180°方向剥離力を測定した。
具体的には、まず、粘着テープの一方の面(測定しない側)を厚み23μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(フタムラ化学社製、FE2002)で裏打ちした後に、幅25mm×長さ75mmに裁断し、試験片を作製した。この試験片をポリカーボネート(タキロンシーアイ社製、PC1600)にその粘着剤層(測定する側)がポリカーボネートに対向した状態となるように載せた後、試験片上に300mm/分の速度で2kgのゴムローラを一往復させることにより貼り合わせた。その後、23℃、50%湿度で20分養生した。JIS Z 0237に準じて、23℃、50%湿度の条件下、試験片を引張速度300mm/minの条件で180°方向に剥離し、剥離力(N/25mm)を測定した。
なお、表1中、基材層間剥離とは、粘着テープの粘着剤層とポリカーボネートとの界面で剥離したのではなく基材層が破断して剥離したことを意味する。
発泡樹脂シート及び粘着テープについて、ASTM D6866-20に準じて生物由来の炭素の含有率を測定した。
発泡樹脂シートの各物性又は粘着剤溶液を表1に示すように変更したこと以外は実施例1と同様にして、粘着テープを得た。
なお、発泡樹脂シートの発泡倍率は、発泡剤量を調整することにより表1に示すように変更した。発泡樹脂シートのゲル分率は、電子線照射量を調整することにより表1に示すように変更した。発泡樹脂シートの(MD×TD)/(ZD)2の値は、延伸条件を調整することにより表1に示すように変更した。
実施例及び比較例で得た粘着テープについて、以下の方法により評価を行った。結果を表1に示した。
図1に示すフレア測定装置を使用して、発泡樹脂シートの最大たるみ量の測定を行った。
具体的には、まず、水平な床に図1に示すフレア測定装置を設置した。このフレア測定装置は、台6上に直径60mmの2本のロール2を平行に備え、ロール間距離は2mであり、2本のロール2の中間に棒状の基準点4を備える。基準点4は、その下面の高さがロール2の上部の高さと一致するように幅方向に設置される。幅1m、長さ約4mの発泡樹脂シート1の一方の端部を、一方のロール2の真下の床に固定用テープ3で固定した。発泡樹脂シート1のもう一方の端部を持ち、発泡樹脂シート1を床に固定した側のロール2の上側、基準点4の下側及びもう一方のロール2の上側をこの順に通るように発泡樹脂シート1を配置した。次いで、発泡樹脂シート1の端部に重さ2kgの棒状の重り5を固定し、張力をかけた。発泡樹脂シート1が静止した後、基準点4の下面と、基準点4直下の発泡樹脂シート1との距離を幅方向に20点測定した。測定した20点のうち、最大値を最大たるみ量(mm)とした。得られた最大たるみ量(mm)について、下記基準で評価した。
◎:0mm以上10mm以下
〇:10mmより大きく20mm以下
×:20mmより大きい
10μm又は20μmの段差を有する被着体に対する追従性を評価した。図2に、試験サンプルの作製方法を模式的に示し、図3に、作製した試験サンプルを模式的に示す。
具体的には、横55mm、縦65mm、厚さ1mmのポリカーボネート板8の中央に、幅10mm、長さ55mm、厚さ10μm又は20μmの段差形成用片面粘着テープ9をテープ9の長さ方向がポリカーボネート板8の横方向と一致するように貼り付けて、段差付きポリカーボネート板を作製した。次に、外寸横46mm、外寸縦61mm、幅1mmの枠状(額縁状)に打ち抜いた粘着テープ7の一方の粘着剤層を、段差付きポリカーボネート板に貼り合わせた。ポリカーボネート板8をもう1枚用意し、粘着テープ7のもう一方の粘着剤層に貼り合わせた。得られた積層体に重さ20kgの荷重をかけて圧着した後、23℃の環境下で24時間静置し、試験サンプルを作製した。
試験サンプルの断面をデジタルマイクロスコープ(キーエンス社製、製品名VHX-900)を用いて観察し、段差端部からの粘着テープ7の剥離距離を計測して下記基準で評価した。
〇:段差端部からの剥離距離が20μm未満
×:段差端部からの剥離距離が20μm以上
2 ロール
3 固定用テープ
4 棒状の基準点
5 棒状の重り
6 台
7 粘着テープ
8 ポリカーボネート板
9 段差形成用片面粘着テープ
Claims (9)
- ポリオレフィン樹脂を含有する発泡樹脂シートと、前記発泡樹脂シートの少なくとも一方の面に積層された粘着剤層とを有する粘着テープであって、
前記ポリオレフィン樹脂は、高圧法低密度ポリエチレン(LDPE)及び直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を含有し、
前記発泡樹脂シートは、ゲル分率が20重量%以上、60重量%以下であり、下記式(1)を満たす
ことを特徴とする粘着テープ。
2≦(MD×TD)/(ZD)2 (1)
式(1)中、MD、TD及びZDは、それぞれ発泡樹脂シートのMD方向、TD方向及びZD方向の平均気泡径を表す。 - 前記ポリオレフィン樹脂は、前記高圧法低密度ポリエチレン(LDPE)の含有量が20重量%以上、80重量%以下であり、前記直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)の含有量が20重量%以上、80重量%以下であることを特徴とする請求項1記載の粘着テープ。
- 前記発泡樹脂シートは、厚みが0.05mm以上、1.5mm以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の粘着テープ。
- 前記発泡樹脂シートは、発泡倍率が1.5cm3/g以上、20cm3/g以下であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の粘着テープ。
- 前記発泡樹脂シートにおける生物由来の炭素の含有率が20重量%以上であることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の粘着テープ。
- JIS Z 0237に準拠して測定したポリカーボネートに対する180°方向剥離力が2N/25mm以上であることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の粘着テープ。
- JIS Z 0237に準拠して測定したポリカーボネートに対する180°方向剥離力が5N/25mm以上であることを特徴とする請求項6記載の粘着テープ。
- 前記粘着テープにおける生物由来の炭素の含有率が10重量%以上であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の粘着テープ。
- 前記粘着剤層が前記発泡樹脂シートの両面に積層されており、電子機器部品又は車載部品の固定に用いられることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の粘着テープ。
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