JP5644865B2 - パンチプレスのパンチ金型、追切り用金型、および板材の長孔形成方法 - Google Patents

パンチプレスのパンチ金型、追切り用金型、および板材の長孔形成方法 Download PDF

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Description

関連出願
この出願は、2011年1月7日出願の特願2011−002172の優先権を主張するものであり、その全体を参照により本願の一部をなすものとして引用する。
この発明は、板材に追切りを行うパンチプレスのパンチ金型、追切り用金型、および板材の長孔形成方法に関する。
パンチプレスを用いて板材に追切りを行う場合、通常は金型として横断面形状が長方形状のパンチ金型を用い、多数のパンチ孔を連続して加工する方法が採られる。この方法は、連続して開けられるパンチ孔の重なり部分の端に、図20(A)および(B)に示すように、板材Wの切断面100の上部が、ダレ101を形成せずに小さな突起状の継ぎ目102となって残るという問題がある。なお、図20(C)に示すように、パンチ加工による切断面100は、パンチ進入側から順に、ダレ101、せん断面103、破断面104となる。
上記継ぎ目102を無くすパンチ加工方法として、底面が水平に対し傾斜した切込み刃先部を有する追切り用パンチ金型を用い、前記切込み刃先部では板材を打ち抜かずに切込みを入れるだけとして、次の切込みを前の切込みに続けて加工する方法が提案されている(例えば特許文献1)。このように切込みを順次入れる加工方法によると、切断面が連続して綺麗に仕上がる。なお、この提案の追切り用パンチ金型は、切込み刃先部とは別に打抜き刃先部を有し、この打抜き刃先部により、前回のパンチ加工で切込み刃先部により形成された切込みの内側部分を打ち抜くようになっている。
特許第3960066号公報
上記従来の追切り用パンチ金型は、追切りの最初の過程で板材に切込みを入れるときにパンチ金型の刃部を挿入するための開口を、予め板材に開けておく必要があった。そのため、前記開口と最初の切込みの重なり部分の端に、前記同様の突起状の継ぎ目102(図20(A)および(B))が残ることが避けられなかった。
また、上記従来の追切り用パンチ金型は、追切りの最後の過程において、前回のパンチ加工で形成された切込みの内側部分を、切込みの一部分を残したまま打ち抜くことができなかった。なぜなら、切込みの内側部分は下方に撓んでいるため、この撓んだ内側部分がダイ金型と干渉するからである。例えば、窓孔等のコーナー部の内周加工において、一般的なパンチ金型を用いてコーナー部を打ち抜く場合、追切りによって形成した長孔の最終部分に切込みの一部が残されていないと、追切りによる長孔と一般的なパンチ金型による打抜き孔との重なり部分の端に、前記同様の突起状の継ぎ目102(図20(A)および(B))が残る。
この発明の目的は、パンチプレスにより板材に追切りを行う場合に、パンチ加工の始端部分や追切りの重なり部分の端に継ぎ目をほとんど残さずに加工することができるパンチプレスのパンチ金型、およびこのパンチ金型とダイ金型との組み合わせからなる追切り用金型、ならびにこの追切り用金型を用いた長孔形成方法を提供することである。
この発明にかかるパンチプレスのパンチ金型は、板材に追切りを行うパンチ金型であって、板材送り方向に並んで配置され、板材送り方向に沿う側面が互いに同一面上に位置する第1の刃先部および第2の刃先部を有する。前記第1の刃先部は、前記第2の刃先部よりも下方に段差を持って突出し、板材送り方向下流側および上流側の下端縁が打抜き用エッジとされ、かつ板材送り方向に沿う下端縁が切込み・打抜き用エッジとされ、この切込み・打抜き用エッジは、板材送り方向の中央部が下側に突出した形状である。前記第2の刃先部は、板材送り方向上流側の下端縁が打抜き用エッジとされ、かつ板材送り方向に沿う下端縁が切込み・打抜き用エッジとされ、この切込み・打抜き用エッジは、板材送り方向上流側に進むに従い上方に傾斜した形状であることを基本構成とする。
この基本構成において、前記第1の刃先部と第2の刃先部との間には、両側面に抜ける溝状の逃がし凹部が形成され、前記第1の刃先部の底面は前記中央部から前記溝状の逃がし凹部側である前記板材送り方向の上流側に行くに従い上方に傾斜した形状とする。
この構成のパンチ金型は、ダイ金型と組み合わせて用いられる。すなわち、ダイ金型の上に板材を水平状に載置し、この板材に対しパンチ金型を打ち下ろしてパンチ加工を行う。パンチ金型の打ち下ろし高さを適正に設定することにより、第1の刃先部の切込み・打抜き用エッジまたは第2の刃先部の切込み・打抜き用エッジにより板材に板材送り方向に沿う切込みを形成する加工と、第1の刃先部により板材を打ち抜くパンチ加工とを行える。
例えば、追切りを行う場合、第1の刃先部により、先に形成されている切込みの基端部分を残す状態で、切込みの内側部分を打ち抜いて打抜き孔を形成する共に、第2の刃先部の切込み・打抜き用エッジにより、前記打抜き孔に続く切込みを形成するパンチ加工を、パンチ金型と板材との板材送り方向の相対位置をずらしながら繰り返す。この追切りにより、各パンチ加工の切込みが連なって、板材送り方向に沿って板材が切断される。また、各パンチ加工の打抜き孔が連なって、板材送り方向に沿う長孔が形成される。上記追切りにおいて、切込みの内側に位置する板材部分を第1の刃先部により打ち抜くため、打抜き孔の重なり部分の端に、個別のパンチ孔を連続形成する場合のような継ぎ目が生じない。
第1の刃先部の切込み・打抜き用エッジは、板材送り方向の中央部が下側に突出した形状とされているため、板材送り方向上流側に延びる切込みも下流側に延びる切込みも形成することができる。そのため、追切りによって板材の切断や長孔の形成を行う場合に、切断線や長孔の両端に継ぎ目を生じさせないようにできる。
この発明における第1のパンチプレスの追切り用金型は、本発明のパンチ金型とダイ金型との組み合わせからなる。この発明における第2のパンチプレスの追切り用金型は、本発明の前記基本構成のパンチ金型とダイ金型との組み合わせからなる。これらダイ金型は、互いに仕切り壁によって板材送り方向の下流側と上流側とに仕切られて、前記パンチ金型の第1の刃先部および第2の刃先部がそれぞれ進入する第1の貫通孔および第2の貫通孔を有する。前記第1の貫通孔は、この孔を構成する内壁面のうちの板材送り方向下流側および上流側の壁面部分の上端縁が前記第1の刃先部の下流側および上流側の打抜き用エッジとそれぞれ噛み合うダイ側エッジとされ、板材送り方向に沿う壁面部分の上端縁が前記第1の刃先部の切込み・打抜き用エッジと噛み合うダイ側エッジとされている。前記第2の貫通孔は、この孔を構成する内壁面のうちの板材送り方向上流側の壁面部分の上端縁が、前記第2の刃先部の打抜き用エッジと噛み合うダイ側エッジとされ、板材送り方向に沿う壁面部分の上端縁が、前記第2の刃先部の切込み・打抜き用エッジと噛み合うダイ側エッジとされている。
この構成の追切り用金型は、ダイ金型の上に板材を水平状に載置し、この板材に対しパンチ金型を打ち下ろしてパンチ加工を行う。板材と追切り金型との板材送り方向の相対位置、およびパンチ金型の打ち下ろし高さを適正に設定することにより、板材に対し以下の各加工を行うことができる。
パンチ金型を、その第1の刃先部の切込み・打抜き用エッジのみが板材の上面以下の高さレベルとなるように打ち下ろすと、第1の刃先部により板材における第1の刃先部の下方に位置する箇所を下方に押し下げて、同箇所を板材送り方向に沿う切込みが入った押下げ片とする加工となる。第1の刃先部の切込み・打抜き用エッジは、板材送り方向の中央部が下側に突出した形状であるため、上記押下げ片は、板材送り方向の中央部が最も下方に撓んだ形状で、板材送り方向の両端で板材の本体部と繋がっている。
前記押下げ片の板材送り方向の位置が第1の刃先部と第2の刃先部とに渡る位置となるように追切り用金型を位置させ、そのパンチ金型を、第2の刃先部の切込み・打抜き用エッジの全部または一部が板材の上面以下の高さレベルとなり、かつ第2の刃先部の打抜き用エッジが板材の上面以上の高さレベルであるように打ち下ろすと、第1の刃先部により前記押下げ片とその板材送り方向下流側の板材部分とを打ち抜いて打抜き孔を形成し、かつ第2の刃先部により、前記打抜き孔に続いて板材送り方向上流側へ延びる切込みを形成して、その切込みの内側部分を下方に押し下げて切込み片とする加工となる。
押下げ片は板材送り方向の切込みが形成されているだけであり、切込みの基端付近に加工硬化が生じていないため、第1の刃先部で押下げ片を含む板材部分を打ち抜いても、切込みと打抜き孔の重なり部分の端に、個別のパンチ孔を連続形成する場合のような継ぎ目がほとんど残らない。切込み片は、先端側ほど下方に撓んだ形状で、その基端で板材の本体部と繋がっている。
前記切込み片の板材送り方向の位置が第1の刃先部と第2の刃先部とに渡る位置となるように追切り用金型を位置させ、そのパンチ金型を、第2の刃先部の切込み・打抜き用エッジの全部または一部が板材の上面以下の高さレベルとなり、かつ第2の刃先部の打抜き用エッジが板材の上面以上の高さレベルであるように打ち下ろすと、第1の刃先部により前記切込み片とその板材送り方向下流側の板材部分とを打ち抜いて打抜き孔を形成し、かつ第2の刃先部により、前記打抜き孔に続いて板材送り方向上流側へ延びる新たな切込みを形成し、その切込みの内側部分を下方に押し下げて新たな切込み片とする加工となる。
切込み片も押下げ片と同様に、板材送り方向の切込みが形成されているだけであり、切込みの基端付近に加工硬化が生じていないため、第1の刃先部で切込み片を含む板材部分を打ち抜いても、切込みと打抜き孔の重なり部分の端に継ぎ目がほとんど残らない。この加工を、板材に対し追切り用金型を相対的に板材送り方向にずらせながら複数回繰り返し行うことにより、各回の加工による打抜き孔が連なって、板材送り方向に沿う長孔が形成される。
前記切込み片の板材送り方向の位置が第1の刃先部と第2の刃先部とに渡る位置となり、かつ第2の刃先部における打抜き用エッジが、板材に形成しようとする長孔の終端の真上に位置するように追切り用金型を位置させ、そのパンチ金型を、第2の刃先部の打抜き用エッジが板材の下面以下の高さレベルとなるように打ち下ろすと、切込み片とその板材送り方向上流側の板材部分とを打ち抜いて打抜き孔を形成する加工となる。前記同様、切込みと打抜き孔の重なり部分の端に継ぎ目がほとんど残らない。
この発明における第1の板材の長孔形成方法は、パンチプレスにより板材に追切りを行って長孔を形成する板材の長孔形成方法であって、始端切込み過程、始端打抜き過程、追切り過程、および終端打抜き過程を含む。前記始端切込み過程は、板材に形成しようとする長孔の始端に、板材送り方向に沿う2本の平行な切込みを入れ、これら2本の切込みに挟まれた板材部分を下方に押し下げて押下げ片とする過程である。前記始端打抜き過程は、前記押下げ片とその板材送り方向下流側の板材部分とを打ち抜いて長孔の始端となる打抜き孔を形成し、かつ前記打抜き孔に続いて板材送り方向上流側へ延びる2本の平行な切込みを形成し、これら2本の切込みに挟まれた板材部分を下方に押し下げて切込み片とする過程である。前記追切り過程は、前記始端打抜き過程に続いて複数回繰り返し行われ、前記始端打抜き過程または前回の追切り過程において形成された切込み片を打ち抜いて打抜き孔を形成し、かつ前記打抜き孔に続いて板材送り方向上流側へ延びる新たな2本の平行な切込みを形成し、これら2本の切込みに挟まれた板材部分を下方に押し下げて新たな切込み片とする過程である。前記終端打抜き過程は、最終回の追切り過程において形成された切込み片を打ち抜いて長孔の終端となる打抜き孔を形成する過程である。
この板材の長孔形成方法には、例えば上述の追切り用金型が用いられる。その場合、前記各過程は次のようになる。
前記始端切込み過程は、前記パンチ金型の第1の刃先部における板材送り方向下流側の打抜き用エッジの板材送り方向の位置を、板材に形成しようとする長孔の始端に一致させるか、または板材送り方向上流側となるように追切り用金型を位置させ、この追切り用金型のパンチ金型を、その第1の刃先部の切込み・打抜き用エッジのみが板材の上面以下の高さレベルとなるように打ち下ろすことにより、前記第1の刃先部により板材における第1の刃先部の下方に位置する箇所を下方に押し下げて、同箇所を板材送り方向に沿う切込みが入った押下げ片とする過程である。押下げ片は、板材送り方向の中央部が最も下方に撓み、板材送り方向の両端で板材の本体部と繋がっている。
前記始端打抜き過程は、前記押下げ片の板材送り方向の位置が前記第1の刃先部と第2の刃先部とに渡る位置となるように追切り用金型を位置させ、前記パンチ金型を、その第2の刃先部の切込み・打抜き用エッジの全部または一部が板材の上面以下の高さレベルとなり、かつ第2の刃先部の打抜き用エッジが板材の上面以上の高さレベルであるように打ち下ろすことにより、前記第1の刃先部により前記切込み片とその板材送り方向下流側の板材部分とを打ち抜いて長孔の始端となる打抜き孔を形成し、かつ前記第2の刃先部により、前記打抜き孔に続いて板材送り方向上流側へ延びる切込みを形成し、その切込みの内側部分を下方に押し下げて切込み片とする過程である。
前記押下げ片は板材送り方向の切込みが形成されているだけであるため、第1の刃先部で押下げ片を含む板材部分を打ち抜いても、押下げ片の切込みと打抜き孔との重なり部分の端に、個別のパンチ孔を連続形成する場合のような継ぎ目がほとんど残らない。切込み片は、先端側ほど下方に撓んだ形状で、その基端で板材の本体部と繋がっている。
前記追切り過程は、前記始端打抜き過程に続いて複数回繰り返し行われ、前記始端打抜き過程または前回の追切り過程において形成された切込み片の板材送り方向の位置が前記第1の刃先部と第2の刃先部とに渡る位置となるように追切り用金型を位置させ、前記パンチ金型を、その第2の刃先部の切込み・打抜き用エッジの全部または一部が板材の上面以下の高さレベルとなり、かつ第2の刃先部の打抜き用エッジが板材の上面以上の高さレベルであるように打ち下ろすことにより、前記第1の刃先部により前記切込み片を打ち抜いて打抜き孔を形成し、かつ前記第2の刃先部により、前記打抜き孔に続いて板材送り方向上流側へ延びる新たな切込みを形成し、その切込みの内側部分を下方に押し下げて新たな切込み片とする過程である。
切込み片も板材送り方向の切込みが形成されているだけであるため、前記同様に、切込み片の切込みと打抜き孔との重なり部分の端に継ぎ目がほとんど残らない。複数回の追切り過程の加工により形成された打抜き孔が連なって、板材送り方向に沿う長孔が形成される。
前記終端打抜き過程は、最終回の追切り過程において形成された切込み片の板材送り方向の位置が前記第1の刃先部と第2の刃先部とに渡る位置となり、かつ第2の刃先部における打抜き用エッジの板材送り方向の位置が、板材に形成しようとする長孔の終端に一致するように追切り用金型を位置させ、この追切り用金型のパンチ金型を、その第2の刃先部の打抜き用エッジが板材の下面以下の高さレベルとなるように打ち下ろすことにより、最終回の追切り過程で形成された切込み片を打ち抜いて長孔の終端となる打抜き孔を形成する過程である。この場合も、前記同様に、打抜き孔と切込みの重なり部分の端に継ぎ目がほとんど残らない。
この発明の前記第2のパンチプレスの追切り用金型、前記第1の貫通孔に、前記下流側の打抜き用エッジと噛み合うダイ側エッジを構成する壁面部分は前記切込み・打抜き用エッジと噛み合うダイ側エッジを構成する壁面部分よりも上端縁が低く、この上端縁の低い壁面部分から下流側にかけて他の部分よりも上面の高さが低い下流側切欠きが形成され、前記第2の貫通孔に、前記打抜き用エッジと噛み合うダイ側エッジを構成する壁面部分は前記切込み・打抜き用エッジと噛み合うダイ側エッジを構成する壁面部分よりも上端縁が低く、この上端縁の低い壁面部分から上流側にかけて他の部分よりも上面の高さが低い上流側切欠きが形成されている。
この構成によれば、パンチ金型の第1の刃先部における下流側の打抜き用エッジが、前記押下げ片の真上に位置するように追切り用金型を位置させ、そのパンチ金型を、その第2の刃先部の切込み・打抜き用エッジの全部または一部が板材の上面以下の高さレベルとなり、かつ第2の刃先部の打抜き用エッジが板材の上面以上の高さレベルであるように打ち下ろすと、第1の刃先部により前記押下げ片のうちの板材送り方向上流側の一部分とその板材送り方向上流側の板材部分とを打ち抜いて打抜き孔を形成し、押下げ片の残り部分をダイ金型の上に残存させ、かつ第2の刃先部により、前記打抜き孔に続いて板材送り方向上流側へ延びる切込みを形成し、その切込みの内側部分を下方に押し下げて切込み片とする加工となる。
前記同様に、押下げ片の切込みと打抜き孔との重なり部分の端に継ぎ目がほとんど残らない。このように、押下げ片の一部を残存させることにより、後でこの残存した押下げ片とその板材送り方向下流側の板材部分を打ち抜く場合に、継ぎ目がほとんど残らないようにできる。切込み片は、先端側ほど下方に撓んだ形状で、その基端で板材の本体部と繋がっている。
パンチ金型の第2の刃先部における打抜き用エッジが、最終回の加工で形成された切込み片の真上に位置するように追切り用金型を位置させ、そのパンチ金型を、その第2の刃先部の打抜き用エッジが板材の下面以下の高さレベルとなるように打ち下ろすと、最終回の加工で形成された切込み片のうちの板材送り方向下流側の一部分を打ち抜き、残り部分をダイ金型の上に残存させる加工となる。このように、切込み片の一部を残存させることにより、後でこの残存した切込み片とその板材送り方向上流側の板材部分を打ち抜く場合に、継ぎ目がほとんど残らないようにできる。
この発明の板材の長孔形成方法において、前記始端打抜き過程は、前記押下げ片のうちの板材送り方向上流側の一部分とその板材送り方向上流側の板材部分とを打ち抜いて打抜き孔を形成し、前記終端打抜き過程は、最終回の追切り過程で形成された切込み片のうちの板材送り方向下流側の一部分を打ち抜くようにできる。
この板材の長孔形成方法では、前記始端打抜き過程は、前記パンチ金型の第1の刃先部における下流側の打抜き用エッジが、前記押下げ片の真上に位置するように追切り用金型を位置させ、前記パンチ金型を、その第2の刃先部の切込み・打抜き用エッジの全部または一部が板材の上面以下の高さレベルとなり、かつ第2の刃先部の打抜き用エッジが板材の上面以上の高さレベルであるように打ち下ろすことにより、前記第1の刃先部により前記押下げ片のうちの板材送り方向上流側の一部分とその板材送り方向上流側の板材部分とを打ち抜いて打抜き孔を形成し、前記押下げ片の残り部分を前記ダイ金型の前記下流側切欠きの上に残存させ、かつ前記第2の刃先部により、前記打抜き孔に続いて板材送り方向上流側へ延びる切込みを形成し、その切込みの内側部分を下方に押し下げて切込み片とする過程である。したがって、押下げ片の切込みと打抜き孔との重なり部分の端に継ぎ目がほとんど残らない。切込み片は、先端側ほど下方に撓んだ形状で、その基端で板材の本体部と繋がっている。
前記終端打抜き過程は、前記パンチ金型の第2の刃先部における打抜き用エッジが、最終回の追切り過程で形成された切込み片の真上に位置するように追切り用金型を位置させ、この追切り用金型のパンチ金型を、その第2の刃先部の打抜き用エッジが板材の下面以下の高さレベルとなるように打ち下ろすことにより、最終回の追切り過程で形成された切込み片のうちの板材送り方向下流側の一部分を打ち抜き、残り部分を前記ダイ金型の前記上流側切欠きの上に残存させる過程である。
この板材の長孔形成方法によると、完成した長孔の板材送り方向の下流端に押下げ片の一部分が、また上流端に切込み片の一部分が残存する。そのため、後で、別の打抜き用金型により、押下げ片および切込み片の残存部とそれに続く板材部分とを打ち抜いた場合に、長孔と打抜き孔の重なり部分の端に継ぎ目をほとんど残らないようにできる。例えば、窓孔を形成する場合、この長孔形成方法により窓孔の各辺に沿って長孔を形成して、最後に別の打抜き用金型により窓孔のコーナー部を打ち抜くことにより、コーナー部にも継ぎ目を残さずに窓孔を形成することができる。
請求の範囲および/または明細書および/または図面に開示された少なくとも2つの構成のどのような組合せも、本発明に含まれる。特に、請求の範囲の各請求項の2つ以上のどのような組合せも、本発明に含まれる。
この発明は、添付の図面を参考にした以下の好適な実施形態の説明からより明瞭に理解されるであろう。しかしながら、実施形態および図面は単なる図示および説明のためのものであり、この発明の範囲を定めるために利用されるべきものではない。この発明の範囲は添付の請求の範囲によって定まる。添付図面において、複数の図面における同一の部品番号は、同一部分を示す。
この発明の第1実施形態にかかる追切り用金型が装着されたパンチプレスの金型装着部の断面図である。 (A)は同追切り用金型のパンチ金型の正面図、(B)はその底面図である。 (A)は同追切り用金型のダイ金型の破断正面図、(B)はその平面図である。 (A)〜(F)は同追切り用金型を用いた板材の長孔形成方法の過程を示す図である。 (A)〜(C)は始端切込み過程における第1回目のパンチ加工の動作を示す金型装着部の断面図である。 (A)〜(C)は始端切込み過程における第2回目のパンチ加工の動作を示す金型装着部の断面図である。 (A)〜(C)は始端打抜き過程のパンチ加工の動作を示す金型装着部の断面図である。 (A)〜(C)は追切り過程のパンチ加工の動作を示す金型装着部の断面図である。 (A)〜(C)は終端打抜き過程のパンチ加工の動作を示す金型装着部の断面図である。 (A)は押下げ片の平面図、(B)はXB-XB断面図、(C)はXC-XC断面図である。 (A)は切込み片の平面図、(B)はXIB-XIB断面図、(C)はXIC-XIC断面図である。 この発明の第2実施形態にかかる追切り用金型が装着されたパンチプレスの金型装着部の断面図である。 (A)は同追切り用金型のダイ金型の破断正面図、(B)はその平面図である。 (A)〜(F)は同追切り用金型を用いた板材の長孔形成方法の過程を示す図である。 (A)〜(C)は始端切込み過程における第1回目のパンチ加工の動作を示す金型装着部の断面図である。 (A)〜(C)は始端切込み過程における第2回目のパンチ加工の動作を示す金型装着部の断面図である。 (A)〜(C)は始端打抜き過程のパンチ加工の動作を示す金型装着部の断面図である。 (A)〜(C)は追切り過程のパンチ加工の動作を示す金型装着部の断面図である。 (A)〜(C)は終端打抜き過程のパンチ加工の動作を示す金型装着部の断面図である。 (A)は従来の追切り切断による板材の切断箇所の平面図、(B)はその正面図、(C)はそのXXC-XXC断面図である。
この発明の実施形態を図面と共に説明する。
図1はこの発明の第1実施形態にかかる追切り用金型が装着されたパンチプレスの金型装着部を示す。追切り用金型はパンチ金型1とダイ金型11とでなり、ダイ金型11の上に板材Wを水平状に載置し、この板材Wに対しパンチ金型1を打ち下ろしてパンチ加工を行う。
図2(A)および(B)に示すように、パンチ金型1は、柄部2の下端に刃部3が設けられている。刃部3は横断面形状が長方形状であり、刃部3の下端に、幅広方向つまり板材送り方向A(図2(A)および(B)の左右方向)に互いに並ぶ第1の刃先部4と第2の刃先部5とが形成されている。したがって、第1の刃先部4と第2の刃先部5とは、互いに同じ厚みで、両側面がそれぞれ同一平面となっている。第1の刃先部4と第2の刃先部5との間には、両側面に抜ける溝状の逃がし凹部6が形成されている。逃がし凹部6の第1の刃先部4側の内壁面6aは鉛直方向に沿う面であり、第2の刃先部5側の内壁面6bは下端側ほど第2の刃先部5に近づく傾斜面である。なお、図2(A)および(B)の右側が板材送り方向Aの上流側であり、左側が下流側である。
第1の刃先部4は、全体的に、第2の刃先部5よりも下方に段差を持って突出している。第1の刃先部4の底面7は、板材送り方向Aの中央部が下側に突出する形状であり、板材送り方向Aと直交する方向(図2(B)の上下方向)は同じ高さレベルである。図2(B)に示す底面7の外周をなす4つの下端縁のうち板材送り方向Aの下流側および上流側の下端縁は打抜き用エッジ4a,4bとされ、板材送り方向Aに沿う両側の下端縁は切込み・打抜き用エッジ4cとされている。図示例の第1の刃先部4は、図2(A)に示すように、底面7が、板材送り方向Aと直交する方向から見てV字状であるが、中央の最も突出した部分が水平な平面部分を持っていてもよく、また中央の最も突出した部分から板材送り方向Aの両側へ続く部分が曲面状、例えば円柱面状であってもよい。
第2の刃先部5の底面9は、第1の刃先部4から遠ざかるに従い上方に傾斜した形状であり、板材送り方向Aと直交する方向は同じ高さレベルである。図2(B)に示す底面9の外周をなす4つの下端縁のうち板材送り方向Aの上流側の下端縁は打抜き用エッジ5aとされ、板材送り方向Aに沿う両側の下端縁は切込み・打抜き用エッジ5cとされている。板材送り方向Aの下流側の下端縁は、加工には特に関与しないエッジ5bとされている。
図3(B)に示すように、ダイ金型11は、平面形状が略円形のものであり、図3(A)に示すように、パンチ金型1の第1の刃先部4および第2の刃先部5が進入するスリット状の刃先部進入孔12が、上下に貫通して設けられている。この刃先部進入孔12は、板材送り方向Aに長い段付き孔であり、上孔部12aは、パンチ金型1の刃部3が嵌合する横断面形状とされている。上孔部12aの板材送り方向Aの上流側の壁面は、上端部よりも下側の部分が外径側へ後退する傾斜面12aaとされている。刃先部進入孔12は、板材送り方向Aの中央部で仕切り壁13により仕切られて、板材送り方向Aの下流側の孔部分がパンチ金型1の第1の刃先部4が進入する第1の貫通孔14となり、上流側の孔部分がパンチ金型1の第2の刃先部5が進入する第2の貫通孔15となっている。仕切り壁13の第1の貫通孔14側の壁面13aは鉛直方向に沿う面であり、第2の貫通孔15側の壁面13bは、追切り切断用パンチ金型1の逃がし凹部6の内壁面6bに対応する傾斜面である。
図3(B)に示す第1の貫通孔14を構成する4つの内壁面のうちの板材送り方向Aの下流側および上流側の壁面部分の上端縁が、パンチ金型1における第1の刃先部4の下流側および上流側の打抜き用エッジ4a,4bとそれぞれ噛み合うダイ側エッジ14a,14bとされ、板材送り方向Aに沿う壁面部分の上端縁が、パンチ金型1の第1の刃先部4における切込み・打抜き用エッジ4cと噛み合うダイ側エッジ14cとされている。また、第2の貫通孔15を構成する内壁面のうちの板材送り方向Aの上流側の壁面部分の上端縁が、パンチ金型1における第2の刃先部5の打抜き用エッジ5aと噛み合うダイ側エッジ15aとされ、板材送り方向Aに沿う壁面部分の上端縁が、パンチ金型1における第2の刃先部5の切込み・打抜き用エッジ5cと噛み合うダイ側エッジとされ15cとされている。
上記追切り用金型のパンチ金型1およびダイ金型11は、図1に示すように、パンチプレスの金型装着部に装着して使用される。パンチ金型1は、頭部部材61にセットボルト62で取付けられ、パンチホルダ63を介して上側のタレット64の金型設置孔65に昇降自在に嵌合している。頭部部材61は、そのT形の頭部でパンチ駆動機構(図示せず)のラム66に係合し、昇降駆動される。パンチ駆動機構は、クランク式のものであっても油圧式のものであっても良い。パンチホルダ63は昇降自在として押えばね67A,67Bにより下降付勢し、下端にストリッパ板68を取付けてある。
パンチ金型1は、角度割り出し可能なインデックスツールとされている。すなわち、前記金型設置孔65はタレット本体64aに対し回転自在な回転体71に設けられている。回転体71は外周面にウォームホイール72を有し、このウォームホイール72に、タレット64の径方向に向けて配置した回転軸73に設けたウォームギア74が噛み合っている。駆動手段により回転軸73を回転させることにより、その回転がウォームギア74およびウォームホイール72を介して回転体71に伝達され、パンチ金型1が所望の角度に割り出される。
ダイ金型11も、角度割り出し可能なインデックスツールとされている。すなわち、下側のタレット76に回転自在にダイホルダ77が装着され、このダイホルダ77に追切り切断用ダイ金型11が保持されている。ダイホルダ77は外周面にウォームホイール78を有し、このウォームホイール78に、タレット76の径方向に向けて配置した回転軸79に設けたウォームギア80が噛み合っている。駆動手段により回転軸79を回転させることにより、その回転がウォームギア80およびウォームホイール78を介してダイホルダ77に伝達され、ダイ金型11が所望の角度に割り出される。
上下のタレット64,76は、円周方向の複数個所にパンチ加工のための各種の金型を支持した金型支持部材であり、その設置金型の一つとして、追切り用金型のパンチ金型1およびダイ金型11が設置されている。追切り用金型以外のパンチ金型(図示せず)およびダイ金型(図示せず)も、上記同様に角度割り出し可能に設けられる。なお、これらの金型を設置するパンチプレスは、タレット式のものに限らず、パンチ金型およびダイ金型は、タレットとは別の金型支持部材(図示せず)に設置しても良い。
上記パンチ金型1およびダイ金型11の組合せからなる追切り用金型を用いたパンチ加工の方法を、図4(A)のように、板材Wから長方形の製品30を切り抜く場合を例にとって説明する。概略的には、製品30の各辺に沿って追切りを行って長孔31(図4(F))を形成し、各辺の長孔31を繋ぎ合わせることで製品30を切り抜く。長孔31の形成は、始端切込み過程、始端打抜き過程、追切り過程、および終端打抜き過程の順で行われる。
始端切込み過程は、図5(A)〜(C)に示すように、パンチ金型1の第1の刃先部4における下流側の打抜き用エッジ4aの板材送り方向Aの位置を、板材Wに形成しようとする長孔31(図4(F))の始端に一致させるか、または板材送り方向Aの上流側となるように追切り用金型を位置させ、この追切り用金型のパンチ金型1を打ち下ろして加工を行う。パンチ金型1の最下降時(図5(B))の高さは、その第1の刃先部4の切込み・打抜き用エッジ4cのみが板材Wの上面以下の高さレベルとなるようにする。それにより、第1の刃先部4により板材Wにおける第1の刃先部4の下方に位置する箇所を下方に押し下げて、同箇所を板材送り方向Aに沿う切込み32(図4(B))が入った押下げ片33とする。押下げ片33は、板材送り方向Aの中央部が最も下方に撓み、板材送り方向Aの両端で板材Wの本体部と繋がっている。
図10(A)に押下げ片33を拡大して示す。押下げ片33は、第1の刃先部4の切込み・打抜き用エッジ4cにおける板材送り方向Aの中央部で形成された箇所と両端部で形成された箇所とで切込み32の様相が異なる。すなわち、切込み・打抜き用エッジ4cの中央部で形成された切込み32は、図10(B)に示すように、板材Wの本体部Waに対して押下げ片33が完全に打抜かれて分離した状態となっているが、切込み・打抜き用エッジ4cの両端部で形成された切込み32は、図10(C)に示すように、板材Wの本体部Waに対し押下げ片33が完全に打ち抜かれておらず、両者Wa,33が段差を持って繋がった状態となっている。段差の大きさは、押下げ片33の両端へ近づくほど小さく、両端では零になる。このように、板材Wの本体部Waに対し押下げ片33を分離させずに、両者Wa,33の段差を徐々に小さくなるように切込み32を形成したことにより、切込み32の両端付近で板材Wが加工硬化せず、打抜き面や切込み面にダレがほとんど生じない。
次に、図6(A)〜(C)に示すように、板材Wを板材送り方向Aの上流側(図の右方向)にずらして、言い換えると板材Wに対して追切り用金型を板材送り方向Aの下流側に相対的にずらして、上記同様の始端切込み過程の加工を行って、押下げ片33の板材送り方向Aの長さを長くする。これは、後の始端打抜き過程において、打抜き孔34に続く切込み32が形成されるようにするためである。適正長さの切込み32が得られるまで、始端切込み過程の加工を複数回行う。
始端打抜き過程は、図7(A)〜(C)に示すように、前記押下げ片33の板材送り方向Aの位置が第1の刃先部4と第2の刃先部5とに渡る位置となるように追切り用金型を位置させ、この追切り用金型のパンチ金型1を打ち下ろして加工を行う。パンチ金型1の最下降時(図7(B))の高さは、その第2の刃先部5の切込み・打抜き用エッジ5cの全部または一部が板材Wの上面以下の高さレベルとなり、かつ第2の刃先部5の打抜き用エッジ5aが板材Wの上面以上の高さレベルであるようにする。それにより、第1の刃先部4により前記押下げ片33を含む板材部分を打ち抜いて打抜き孔34を形成し、かつ第2の刃先部5により、前記打抜き孔34に続いて板材送り方向Aの上流側へ延びる切込み32(図4(C))を形成し、その切込み32の内側部分を下方に押し下げて舌片状の切込み片35とする。打抜かれた打抜き片36は、ダイ金型11の第1の貫通孔14を通って落下する。切込み片35は、その基端で板材Wの本体部と繋がっている。
先に説明したように、前記始端切込み過程で第1の刃先部4により形成された切込み32の両端付近で板材Wに加工硬化が生じていないため、始端打抜き過程において第1の刃先部4により押下げ片33を打ち抜いても、押下げ片33の切込み32と打抜き孔34との重なり部分の端に、個別のパンチ孔を連続形成する場合のような継ぎ目がほとんど残らない。切込み片35も押下げ片32と同様に、切込み32の基端付近で板材Wが加工硬化せず、打抜き面や切込み面にダレがほとんど生じない。
図11(A)に切込み片35を拡大して示す。切込み片35は、第2の刃先部5の切込み・打抜き用エッジ5cにおける板材送り方向Aの下流側部分で形成された箇所と上流側部分で形成された箇所とで切込み32の様相が異なる。すなわち、切込み・打抜き用エッジ5cの下流側部分で形成された切込み32は、図11(B)に示すように、板材Wの本体部Waに対して切込み片35が完全に打抜かれて分離した状態となっているが、切込み・打抜き用エッジ5cの上流側部分で形成された切込み32は、図11(C)に示すように、板材Wの本体部Waに対し切込み片35が完全に打ち抜かれておらず、両者Wa,35が段差を持って繋がった状態となっている。段差の大きさは、切込み片35の基端へ近づくほど小さく、基端では零になる。このように、板材Wの本体部Waに対し切込み片35を分離させずに、両者Wa,35の段差を徐々に小さくなるように切込み32を形成したことにより、切込み32の基端付近で板材Wが加工硬化せず、打抜き面や切込み面にダレがほとんど生じない。
追切り過程は、追切り用金型を目標とする製品30の外縁に沿って位置をずらせながら複数回繰り返し行う。各追切り過程は、図8(A)〜(C)に示すように、始端打抜き過程または前回の追切り過程において形成された切込み片35の板材送り方向Aの位置が第1の刃先部34と第2の刃先部35とに渡る位置となるように追切り用金型を位置させ、この追切り用金型のパンチ金型1を打ち下ろして加工を行う。パンチ金型1の最下降時(図8(B))の高さは、その第2の刃先部5の切込み・打抜き用エッジ5cの全部または一部が板材Wの上面以下の高さレベルとなり、かつ第2の刃先部5の打抜き用エッジ5aが板材Wの上面以上の高さレベルであるようにする。それにより、第1の刃先部4により切込み片35を含む板材部分を打ち抜いて打抜き孔34を形成し、かつ第2の刃先部5により、前記打抜き孔34に続いて板材送り方向Aの上流側へ延びる新たな切込み32(図4(D))を形成し、その切込み32の内側部分を下方に押し下げて新たな切込み片35とする。
先に説明したように、切込み片35の切込み32の基端付近で板材Wに加工硬化が生じていないため、押下げ片33の切込み32と打抜き孔34との重なり部分の端に継ぎ目がほとんど残らない。
始端打抜き過程および各追切り過程で打ち抜かれた打抜き孔34が連なって長孔31Aが形成され、その長孔31Aの先端が目標とする長孔31の終端の寸前まで達する(図4(E))と、終端打抜き過程の加工を行う。終端打抜き過程は、図9(A)〜(C)に示すように、最終回の追切り過程において形成された切込み片35の板材送り方向Aの位置が第1の刃先部4と第2の刃先部5とに渡る位置となり、かつ第2の刃先部5における打抜き用エッジ5aの板材送り方向Aの位置が、板材Wに形成しようとする長孔31の終端に一致するように追切り用金型を位置させ、この追切り用金型のパンチ金型1を打ち下ろして加工を行う。パンチ金型1の最下降時(図9(B))の高さは、その第2の刃先部5の打抜き用エッジ5aが板材Wの下面以下の高さレベルとなるようにする。それにより、最終回の追切り過程で形成された切込み片35が打ち抜かれて、目標とする長孔31が形成される(図4(F))。打抜かれた打抜き片36は、ダイ金型11の第2の貫通孔15を通って落下する。
上記同様に、製品30の各辺に沿って長孔31を形成し、各辺の長孔31を繋ぎ合わせることで製品30を切り抜く(図示せず)。切り抜かれた製品30の外周のどこにも、継ぎ目がほとんど残らない。
図12はこの発明の第2実施形態にかかる追切り用金型が装着されたパンチプレスの金型装着部を示す。追切り用金型はパンチ金型1とダイ金型41とでなる。この追切り用金型のパンチ金型1は、前記実施形態のパンチ金型1と同一形状であるので、図示と説明を省略する。図1の追切り用金型と図12の追切り用金型を1台のパンチプレスに装着する場合、それぞれの追切り用金型に専用のパンチ金型1を設けてもよく、あるいは両追切り金型で一つのパンチ金型1を共用としてもよい。
図13(A)および(B)に示すように、この追切り用金型のダイ金型41は、前記実施形態のダイ金型41とほとんど同じ形状である。すなわち、第1の貫通孔14と第2の貫通孔15とでなる刃先部進入孔12を有する。そして、第1の貫通孔14を構成する4つの内壁面の上端縁が、パンチ金型1の第1の刃先部4の打抜き用エッジ4a,4bとそれぞれ噛み合うダイ側エッジ14a,14b、および第1の刃先部4の切込み・打抜き用エッジ4cと噛み合うダイ側エッジ14cとされている。また、第2の貫通孔15を構成する4つの内壁面のうちの3つの内壁面の上端縁が、パンチ金型1の第2の刃先部5の打抜き用エッジ5aと噛み合うダイ側エッジ15a、および第2の刃先部5の切込み・打抜き用エッジ5cと噛み合うダイ側エッジ15cとされている。
前記実施形態のダイ金型と異なる第1の点は、パンチ金型1の第1の刃先部4における上流側の打抜き用エッジ4aと噛み合うダイ側エッジ14aを構成する壁面部分が、パンチ金型1の第1の刃先部4における切込み・打抜き用エッジ4cと噛み合うダイ側エッジ14cを構成する壁面部分よりも上端縁が低く形成されていることである。そして、この上端縁の低い壁面部分から板材送り方向Aの下流側にかけて、他の部分よりも上面の高さが低い下流側切欠き42が形成されている。
また、異なる第2の点は、パンチ金型1の第2の刃先部5における打抜き用エッジ5aと噛み合うダイ側エッジ15aを構成する壁面部分が、パンチ金型1の第2の刃先部5における切込み・打抜き用エッジ5cと噛み合うダイ側エッジ15cを構成する壁面部分よりも上端縁が低く形成されていることである。そして、この上端縁の低い壁面部分から板材送り方向Aの上流側にかけて、他の部分よりも上面の高さが低い上流側切欠き43が形成されている。
上記パンチ金型1およびダイ金型41の組合せからなる追切り用金型を用いたパンチ加工の方法を、図14(A)のように、板材Wに長方形の窓孔50を形成する場合を例にとって説明する。概略的には、窓孔50の各辺に沿って追切りを行って長孔51(図14(E))を形成して、図14(F)の状態とし、最後にコーナー部に残された残り片53を別の打抜き用金型(図示せず)で打ち抜くことで窓孔50を完成する。長孔51の形成は、始端切込み過程、始端打抜き過程、追切り過程、および終端打抜き過程の順で行われる。
始端切込み過程は、図15(A)〜(C)に示すように、パンチ金型1の第1の刃先部4における下流側の打抜き用エッジ4aの板材送り方向Aの位置を、板材Wに形成しようとする長孔51(図14(E))の始端に一致させるか、または板材送り方向Aの上流側となるように追切り用金型を位置させ、この追切り用金型のパンチ金型1を打ち下ろして加工を行う。パンチ金型1の最下降時(図15(B))の高さは、その第1の刃先部4の切込み・打抜き用エッジ4cのみが板材Wの上面以下の高さレベルとなるようにする。それにより、第1の刃先部4により板材Wにおける第1の刃先部4の下方に位置する箇所を下方に押し下げて、同箇所を板材送り方向Aに沿う切込み32(図14(B))が入った押下げ片33とする。押下げ片33は、板材送り方向Aの中央部が最も下方に撓み、板材送り方向Aの両端で板材Wの本体部と繋がっている。前記実施形態による板材の長孔形成方法の場合と同様に、切込み32の両端付近で板材Wが加工硬化せず、打抜き面や切込み面にダレがほとんど生じない。
次に、図16(A)〜(C)に示すように、板材Wを板材送り方向Aの上流側(図の右方向)にずらして、言い換えると板材Wに対して追切り用金型を板材送り方向Aの下流側に相対的にずらして、上記同様の始端切込み過程の加工を行って、押下げ片33の板材送り方向Aの長さを長くする。これは、後の始端打抜き過程において、打抜き孔34に続く切込み32が形成されるようにするためである。適正長さの切込み32が得られるまで、始端切込み過程の加工を複数回行う。
始端打抜き過程は、図17(A)〜(C)に示すように、パンチ金型1の第1の刃先部4における下流側の打抜き用エッジ4aが、前記押下げ片33の真上に位置するように追切り用金型を位置させ、この追切り用金型のパンチ金型1を打ち下ろして加工を行う。パンチ金型1の最下降時(図17(B))の高さは、その第2の刃先部5の切込み・打抜き用エッジ5cの全部または一部が板材Wの上面以下の高さレベルとなり、かつ第2の刃先部5の打抜き用エッジ5aが板材Wの上面以上の高さレベルであるようにする。それにより、第1の刃先部4により前記押下げ片33のうちの板材送り方向Aの上流側の一部分とその板材送り方向Aの上流側の板材部分とを打ち抜いて打抜き孔34を形成し、前記押下げ片33の残り部分をダイ金型41の前記下流側切欠き42の上に残存させる。
また、第2の刃先部5により、前記打抜き孔34に続いて板材送り方向Aの上流側へ延びる切込み32(図14(C))を形成し、その切込み32の内側部分を下方に押し下げて舌片状の切込み片35とする。打抜かれた打抜き片36は、ダイ金型11の第1の貫通孔14を通って落下する。切込み片35は、その基端で板材Wの本体部と繋がっている。
先に説明したように、前記始端切込み過程で第1の刃先部4により形成された切込み32の両端付近で板材Wに加工硬化が生じていないため、始端打抜き過程において第1の刃先部4により押下げ片33を打ち抜いても、押下げ片33の切込み32と打抜き孔34との重なり部分の端に、個別のパンチ孔を連続形成する場合のような継ぎ目がほとんど残らない。切込み片35も押下げ片32と同様に、切込み32の基端付近で板材Wが加工硬化せず、打抜き面や切込み面にダレがほとんど生じない。
追切り過程は、追切り用金型を窓孔50の内縁に沿って位置をずらせながら複数回繰り返し行う。各追切り過程は、図18(A)〜(C)に示すように、始端打抜き過程または前回の追切り過程において形成された切込み片35の板材送り方向Aの位置が第1の刃先部34と第2の刃先部35とに渡る位置となるように追切り用金型を位置させ、この追切り用金型のパンチ金型1を打ち下ろして加工を行う。パンチ金型1の最下降時(図18(B))の高さは、その第2の刃先部5の切込み・打抜き用エッジ5cの全部または一部が板材Wの上面以下の高さレベルとなり、かつ第2の刃先部5の打抜き用エッジ5aが板材Wの上面以上の高さレベルであるようにする。それにより、第1の刃先部4により切込み片35を含む板材部分を打ち抜いて打抜き孔34を形成し、かつ第2の刃先部5により、前記打抜き孔34に続いて板材送り方向Aの上流側へ延びる新たな切込み32を形成し、その切込み32の内側部分を下方に押し下げて新たな切込み片35とする。
先に説明したように、切込み片35の切込み32の基端付近で板材Wに加工硬化が生じていないため、押下げ片33の切込み32と打抜き孔34との重なり部分の端に継ぎ目がほとんど残らない。
始端打抜き過程および各追切り過程で打ち抜かれた打抜き孔34が連なって長孔51Aが形成され、その長孔51Aの先端が目標とする長孔51の終端の寸前まで達する(図14(D))と、終端打抜き過程の加工を行う。終端打抜き過程は、図19(A)〜(C)に示すように、パンチ金型1の第2の刃先部5における打抜き用エッジ5aが、最終回の追切り過程で形成された切込み片35の真上に位置するように追切り用金型を位置させ、この追切り用金型のパンチ金型1を打ち下ろして加工を行う。パンチ金型1の最下降時(図19(B))の高さは、その第2の刃先部5の打抜き用エッジ5aが板材Wの下面以下の高さレベルとなるようにする。それにより、最終回の追切り過程で形成された切込み片35のうちの板材送り方向Aの下流側の一部分が打ち抜かれて、目標とする長孔31が形成される(図14(E))。打ち抜かれた打抜き片36は、ダイ金型11の第2の貫通孔15を通って落下する。打ち抜かれなかった切込み片35の残り部分は、ダイ金型41の上流側切欠き43の上に残存した状態となる。
上記同様に、窓孔50の各辺に沿って長孔51を形成すると、各長孔51が繋がって、各長孔51の内側に位置する板材部分52が除去される(図14(F))。この段階では、窓孔50のコーナー部にアングル状の残り片53が存在している。この残り片53の両端部は、始端打抜き過程の加工で残存した押下げ片33の残り部分と、終端打抜き過程の加工で残存した切込み片35の残り部分である。別の打抜き用金型(図示せず)により残り片53を打ち抜くことにより、窓孔50が完成する。残り片53の両端部がそれぞれ切込み52を有する押下げ片33および切込み片35であるため、残り片53の打抜きの重なり部分の端に継ぎ目がほとんど残らない。
以上のとおり、図面を参照しながらこの発明の好適な実施形態を説明したが、この発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、種々の追加、変更または削除が可能である。したがって、そのようなものもこの発明の範囲内に含まれる。
1 パンチ金型
4 第1の刃先部
4a,4b,5a 打抜き用エッジ
4c,5c 切込み・打抜き用エッジ
5 第2の刃先部
11,41 ダイ金型
12 刃先部進入孔
13 仕切り壁
14 第1の貫通孔
14a,14b,14c,15a,15c ダイ側エッジ
15 第2の貫通孔
31,51 長孔
32 切込み
33 押下げ片
34 打抜き孔
35 切込み片
42 下流側切欠き
43 上流側切欠き
A 板材送り方向
W 板材

Claims (5)

  1. 板材に追切りを行うパンチプレスのパンチ金型であって、板材送り方向に並んで配置され、板材送り方向に沿う側面が互いに同一面上に位置する第1の刃先部および第2の刃先部を有し、
    前記第1の刃先部は、前記第2の刃先部よりも下方に段差を持って突出し、板材送り方向下流側および上流側の下端縁が打抜き用エッジとされ、かつ板材送り方向に沿う下端縁が切込み・打抜き用エッジとされ、この切込み・打抜き用エッジは、板材送り方向の中央部が下側に突出した形状であり、
    前記第2の刃先部は、板材送り方向上流側の下端縁が打抜き用エッジとされ、かつ板材送り方向に沿う下端縁が切込み・打抜き用エッジとされ、この切込み・打抜き用エッジは、板材送り方向上流側に行くに従い上方に傾斜した形状であり、
    前記第1の刃先部と第2の刃先部との間には、両側面に抜ける溝状の逃がし凹部が形成され、前記第1の刃先部の底面は前記中央部から前記溝状の逃がし凹部側である前記板材送り方向の上流側に行くに従い上方に傾斜した形状であるパンチプレスのパンチ金型。
  2. 請求項1に記載のパンチ金型とダイ金型との組み合わせからなるパンチプレスの追切り用金型であって、
    前記ダイ金型は、互いに仕切り壁によって板材送り方向の下流側と上流側とに仕切られて、前記パンチ金型の第1の刃先部および第2の刃先部がそれぞれ進入する第1の貫通孔および第2の貫通孔を有し、
    前記第1の貫通孔は、この孔を構成する内壁面のうちの板材送り方向下流側および上流側の壁面部分の上端縁が前記第1の刃先部の下流側および上流側の打抜き用エッジとそれぞれ噛み合うダイ側エッジとされ、板材送り方向に沿う壁面部分の上端縁が前記第1の刃先部の切込み・打抜き用エッジと噛み合うダイ側エッジとされ、
    前記第2の貫通孔は、この孔を構成する内壁面のうちの板材送り方向上流側の壁面部分の上端縁が、前記第2の刃先部の打抜き用エッジと噛み合うダイ側エッジとされ、板材送り方向に沿う壁面部分の上端縁が、前記第2の刃先部の切込み・打抜き用エッジと噛み合うダイ側エッジとされた、
    パンチプレスの追切り用金型。
  3. パンチ金型とダイ金型との組み合わせからなり板材に追切りを行うパンチプレスの追切り用金型であって、
    前記パンチ金型は、
    板材送り方向に並んで配置され、板材送り方向に沿う側面が互いに同一面上に位置する第1の刃先部および第2の刃先部を有し、
    前記第1の刃先部は、前記第2の刃先部よりも下方に段差を持って突出し、板材送り方向下流側および上流側の下端縁が打抜き用エッジとされ、かつ板材送り方向に沿う下端縁が切込み・打抜き用エッジとされ、この切込み・打抜き用エッジは、板材送り方向の中央部が下側に突出した形状であり、
    前記第2の刃先部は、板材送り方向上流側の下端縁が打抜き用エッジとされ、かつ板材送り方向に沿う下端縁が切込み・打抜き用エッジとされ、この切込み・打抜き用エッジは、板材送り方向上流側に行くに従い上方に傾斜した形状であり、
    前記ダイ金型は、
    互いに仕切り壁によって板材送り方向の下流側と上流側とに仕切られて、前記パンチ金型の第1の刃先部および第2の刃先部がそれぞれ進入する第1の貫通孔および第2の貫通孔を有し、
    前記第1の貫通孔は、この孔を構成する内壁面のうちの板材送り方向下流側および上流側の壁面部分の上端縁が前記第1の刃先部の下流側および上流側の打抜き用エッジとそれぞれ噛み合うダイ側エッジとされ、板材送り方向に沿う壁面部分の上端縁が前記第1の刃先部の切込み・打抜き用エッジと噛み合うダイ側エッジとされ、
    前記第2の貫通孔は、この孔を構成する内壁面のうちの板材送り方向上流側の壁面部分の上端縁が、前記第2の刃先部の打抜き用エッジと噛み合うダイ側エッジとされ、板材送り方向に沿う壁面部分の上端縁が、前記第2の刃先部の切込み・打抜き用エッジと噛み合うダイ側エッジとされ、
    記第1の貫通孔に、前記下流側の打抜き用エッジと噛み合うダイ側エッジを構成する壁面部分は前記切込み・打抜き用エッジと噛み合うダイ側エッジを構成する壁面部分よりも上端縁が低く、この上端縁の低い壁面部分から下流側にかけて他の部分よりも上面の高さが低い下流側切欠きが形成され、
    前記第2の貫通孔に、前記打抜き用エッジと噛み合うダイ側エッジを構成する壁面部分は前記切込み・打抜き用エッジと噛み合うダイ側エッジを構成する壁面部分よりも上端縁が低く、この上端縁の低い壁面部分から上流側にかけて他の部分よりも上面の高さが低い上流側切欠きが形成された、
    パンチプレスの追切り用金型。
  4. パンチプレスにより板材に追切りを行って長孔を形成する板材の長孔形成方法であって、始端切込み過程、始端打抜き過程、追切り過程、および終端打抜き過程を含み、
    前記始端切込み過程は、板材に形成しようとする長孔の始端に、板材送り方向に沿う2本の平行な切込みを入れ、これら2本の切込みに挟まれた板材部分を下方に押し下げて押下げ片とする過程であり、
    前記始端打抜き過程は、前記押下げ片とその板材送り方向下流側の板材部分とを打ち抜いて長孔の始端となる打抜き孔を形成し、かつ前記打抜き孔に続いて板材送り方向上流側へ延びる2本の平行な切込みを形成し、これら2本の切込みに挟まれた板材部分を下方に押し下げて切込み片とする過程であり、
    前記追切り過程は、前記始端打抜き過程に続いて複数回繰り返し行われ、前記始端打抜き過程または前回の追切り過程において形成された切込み片を打ち抜いて打抜き孔を形成し、かつ前記打抜き孔に続いて板材送り方向上流側へ延びる新たな2本の平行な切込みを形成し、これら2本の切込みに挟まれた板材部分を下方に押し下げて新たな切込み片とする過程であり、
    前記終端打抜き過程は、最終回の追切り過程において形成された切込み片を打ち抜いて長孔の終端となる打抜き孔を形成する過程である、
    板材の長孔形成方法。
  5. 請求項4において、
    前記始端打抜き過程は、前記押下げ片のうちの板材送り方向上流側の一部分とその板材送り方向上流側の板材部分とを打ち抜いて打抜き孔を形成し、
    前記終端打抜き過程は、最終回の追切り過程で形成された切込み片のうちの板材送り方向下流側の一部分を打ち抜く、
    板材の長孔形成方法。
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