JP4513995B2 - タレットパンチプレス及びそのタレットパンチプレスを使用する加工方法 - Google Patents

タレットパンチプレス及びそのタレットパンチプレスを使用する加工方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はタレットパンチプレス、特に1つの金型にスロッティングパンチとバリ潰しパンチを組み込んだタレットパンチプレス及びそのタレットパンチプレスを使用する加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、タレットパンチプレスには、継目無しスロッティング加工を行うために、図6(A)に示すようなパンチPとダイDから成るスロッティング金型が装着されている。
【0003】
パンチPは、上部タレット70に、ダイDは下部タレット71にそれぞれ取り付けられ、上部タレット70には、リフトスプリング75を介してパンチガイド72が支持され、該パンチガイド72の上端とパンチヘッド74間には、ストリッパスプリング73が嵌挿されている。
【0004】
そして、パンチPの下端は、図示するように、シャー角が付けられたパンチ刃先77となっている。
【0005】
この構成により、プレスラム76で上記パンチヘッド74を打圧すると、該パンチヘッド74が押し下げられ、前記パンチPの刃先77の低部のみが、ワークWとダイDに係合するようにストローク制御する。
【0006】
この結果、製品Sの(図6(B))外周輪郭がスロッティング加工され、パンチPとダイDのサイズより長いスロットSLが形成されて、元のワークWからは、ストローク毎の継目が無い製品Sが加工されるという効果がある。
【0007】
また、図6(A)に示すスロッティング金型は、製品S(図6(B))内に長いスロットを形成する場合にも使用される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、既述した従来技術では(図6)、次のような課題がある。
【0009】
即ち、既述したように、スロッティング加工を行う際には、プレスラム76(図6(A))でパンチヘッド74を打圧することにより、パンチPの刃先77の低部のみが、ワークWとダイDに係合するようにストローク制御する。
【0010】
従って、スロッティング加工の際には、パンチPの刃先77は、ワークWに対して下方に押し下げられるので、該ワークWに下向きのバリが発生する。
【0011】
そのため、後の工程で、バリを一括して除去することが必要となり、その分余計な工程が加わり、加工効率が低下する。
【0012】
この課題を解決するために、バリ潰し専用の金型を設置することが提案されたが、その分装置が大型になり、バリ潰しの時間だけ加工時間も長くなるので、好ましくない。
【0013】
本発明の目的は、1つの金型にスロッティングパンチとバリ潰しパンチを組み込むことにより、工程の集約と加工時間の短縮して加工効率の向上を図ると共に、装置の小型化を図り、更に継目無し製品を加工して品質の向上を図ることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、図1〜図5に示すように、
タレットパンチプレスの上部タレット6に装着されたパンチガイド28内に、スロッティングパンチP1とバリ潰しパンチP2を摺動可能に設け、両パンチP1、P2は、パンチガイド28から上方へ突出したシャンク49、38を有し、該シャンク49、38の上端にはパンチヘッド50、39が設けられていると共に、下端にはパンチ刃先34、パンチチップ37が設けられており、
下部タレット7上の前記スロッティングパンチP1の直下には、スロッティングダイD1及びスクラップカットダイ43が設けられ、前記バリ潰しパンチP2の直下には、バリ潰しダイD2が設けられているタレットパンチプレスにおいて、
上記スロッティングパンチP1とバリ潰しパンチP2の上方には、プレスラム2との間にストライカ20が配置され、該ストライカ20は、スロッティングパンチP1とバリ潰しパンチP2の各パンチヘッド50、39のうちのいずれか一方のみ又は双方に掛かる位置にシフト可能であり、
上記パンチ刃先34とパンチチップ37をワークWの移動方向と直列に同方向に配置し、
バリ潰しダイD2をスロッティングダイD1より若干幅広に設け、
プレスラム2のストローク制御により、上記パンチガイド28内でスロッティングパンチP1とバリ潰しパンチP2が、上記ストライカ20により、それぞれ個別又は同時に摺動可能に設けたことを特徴とするタレットパンチプレス(図1)、及び
上記タレットパンチプレスを使用する加工方法であって、
(1)上記タレットパンチプレスのストライカ20をスロッティングパンチP1のパンチヘッド50に掛かる位置にシフトし、プレスラム2を下降させ、ワークW上にスロットSLの前半を形成する1回目のストローク制御の工程と、
(2)ワークWを移動させた後、前記ストライカ20をスロッティングパンチP2とバリ潰しパンチP2の両パンチヘッド50、39の中間位置にシフトし、プレスラム2を下降させ、前記1回目のストローク制御で形成されたスロットSLの前半がバリ潰し加工されると同時に、スロットSLの後半が形成される2回目のストローク制御の中間工程と、
(3)ワークWを移動させた後、前記ストライカ20をバリ潰しパンチP2のパンチヘッドに掛かる位置にシフトし、プレスラム2を下降させ、前記2回目のストローク制御で形成された該スロットSLの後半がバリ潰し加工される2回目のストローク制御の最後工程を有することを特徴とするタレットパンチプレスを使用する加工方法という技術的手段を講じている。
【0015】
従って、本発明の構成によれば、プレスラム2の1回目と2回目のストローク制御に渡って(図2(B)〜図3(B))スロッティングパンチP1とスロッティングダイD1の協働によりスロッティング加工が行われ、それにより形成されたスロットSLについて、プレスラム2の2回目のストローク制御により(図3(A)〜(C))バリ潰しパンチP2とバリ潰しダイD2の協働によりバリ潰し加工が行われるので、1つの金型内でスロッティング加工とバリ潰し加工が行われて工程が集約されると共に加工時間が短縮され、加工効率が向上する。
【0016】
また、1つの金型スロッティングパンチP1とバリ潰しパンチP2を組み込んだことにより(図1)、装置の小型化が図られ、更に該金型により継目無し製品Sが(図5(A))加工されるので、品質の向上を図ることが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、実施の形態により添付図面を参照して、説明する。
図1は本発明の実施の形態を示す図である。
【0018】
図1に示す金型は、例えばタレットパンチプレス(図5)に適用した場合であり、該タレットパンチプレスは、ワークWの右から左への移動と(Y軸方向)、プレスラム2のストローク制御を(Z軸方向)繰り返す(図2、図3)。
【0019】
これにより、1回目のストローク制御(図2)と2回目のストローク制御(図3)に渡って、該ワークWに順次継目無しスロッティング加工を行ってスロットSLを形成し(図2(B)〜図3(B))、2回目のストローク制御(図3(A)〜(C))により該スロットSLのバリ潰し加工を行うようにしたものである。
【0020】
上部タレット6には、リフトスプリング64を介してパンチガイド28が装着され、該パンチガイド28内には、スロッティングパンチP1とバリ潰しパンチP2がワークWの移動方向と直列に配置されている。
【0021】
上記スロッティングパンチP1は、パンチガイド28から上方へ突出したシャンク49を有し、該シャンク49の上端にはパンチヘッド50が設けられ、該パンチヘッド50は、後述するストライカ20を介してプレスラム2の打圧を受けるようになっている。
【0022】
パンチヘッド50の下面とパンチガイド28の上面間には、ストリッパスプリング29が嵌挿され、不使用時のスロッティングパンチP1全体を所定の高さ位置に保持している。
【0023】
上記シャンク49の下部には、ボルト32を介して、隣接するバリ潰しパンチP2と共通のパンチボディ33が取り付けられ、該パンチボディ33の下端のパンチ刃先34には、ワークWの移動方向が低位となるようなシャー角がついている。
【0024】
また、パンチボディ33の側方には、ボルト61で固定されたキー30が突出しており、該キー30は、パンチガイド28側に形成されたキー溝31に挿入されている。
【0025】
この構成により、パンチボディ33は、プレスラム2のストローク制御により(図2、図3)パンチヘッド50に対するプレスラム2のストライカ20を介した打圧とストリッパスプリング29の復元力の作用で、前記キー30とキー溝31に規制されて上下摺動する。
【0026】
上記バリ潰しパンチP2は、スロッティングパンチP1と同様に、パンチガイド28から上方へ突出したシャンク38を有し、該シャンク38の上端にはパンチヘッド39が設けられ、該パンチヘッド39は、ストライカ20を介してプレスラム2の打圧を受けるようになっている。
【0027】
シャンク38は、そのほぼ中間にフランジ40を有し、該シャンク38は下方に延びて、前記スロッティングパンチP1のシャンク49の側方に形成された開口部59と、共通のパンチボディ33に形成された開口部60を貫通し、該パンチボディ33内を上下に摺動するようになっている。
【0028】
また、上記シャンク38の下端には、パンチチップ37が取り付けられ、該パンチチップ37は、前記スロッティングパンチP1のパンチ刃先34より幅広であって、その下端面陵にはRが形成されている。
【0029】
更に、パンチヘッド39の下面とシャンク中間フランジ40間には、ストリッパスプリング42が、またシャンク中間フランジ40とパンチボディ33間には、リフトスプリング41がそれぞれ嵌挿され、該リフトスプリング41により不使用時のバリ潰しパンチP2全体を所定の高さ位置に保持している。
【0030】
上記ストリッパスプリング42は省略し、リフトスプリング41にストリッパスプリング42の作用を持たせてもよい。
【0031】
一方、下部タレット7上(図1)であって、上記スロッティングパンチP1が有するパンチ刃先34のシャー角高部35の直下には、スロッティングダイD1がパスラインPLに接して、またシャー角低部36の直下には、スクラップカットダイ43がパスラインPLより下方にそれぞれ設けられている。
【0032】
スロッティングダイD1には、後方排出路62が(図1)形成され、プレスラム2の最終回目のストローク制御において(図3(B))ワークWから切り離された後方のスクラップK′が、該後方排出路62と共通排出路63を介して外部に排出される(図3(C))。
【0033】
また、バリ潰しパンチP2が(図1)有するパンチチップ37の直下には、バリ潰しダイD2が設けられ、該バリ潰しダイD2は、前記スロッティングダイD1より若干幅広であって、その上端面陵にはRが形成されている。
【0034】
このバリ潰しダイD2の下面と前記スクラップカットダイ43の上面間には、前方排出路44が形成され、プレスラム2の2回目のストローク制御において(図3(A))ワークWから切り離された前方のスクラップKが、該前方排出路44と共通排出路63を介して外部に排出される(図3(B))。
【0035】
スクラップカットダイ43のスロッティングダイD1側側面には、スクラップサポート45がバネ46を介して上下摺動可能に設けられている。
【0036】
このスクラップサポート45は、プレスラム2による1回目のストローク制御において、ワークW移動時に(図2(C))その前に(図2(B))形成された前方のスクラップKを、該ワークWにつながった状態で前方排出路44へ導くように支持する。
【0037】
即ち、スクラップサポート45は、スロッティングパンチP1のパンチ刃先34が、スロットSLを形成するために下降すると(図2(B))、そのシャー角低部36に押されて下がり、ワークWを移動させるためにスロッティングパンチP1が上昇すると(図2(C))、バネ46の復元力により元の位置に戻って前方のスクラップKを支持して前方排出路44へと導くようになっている。
【0038】
更に、バリ潰しダイD2は(図1)、ワークWの移動方向にエジェクタプレート47を有し、該エジェクタプレート47はバネ48により上下可能であって送り出されるワークWを支持する。
【0039】
上記プレスラム2は、タレットパンチプレスの上部フレーム1(図5(B))に取り付けられ、該プレスラム2は、ラムシリンダ18のピストンロッド19の下端に取り付けられている。
【0040】
また、プレスラム2と、前記スロッティングパンチP1及びバリ潰しパンチP2の間にはストライカ20が配置されている。
【0041】
ストライカ20は、スロッティングパンチP1のパンチヘッド50のみに掛かる位置に(図2(B))、又はスロッティングパンチP1のパンチヘッド50とバリ潰しパンチP2のパンチヘッド39の双方に掛かる位置に(図3(A))、若しくはバリ潰しパンチP2のパンチヘッド39のみ掛かる位置に(図3(C))それぞれシフトされることにより、前記プレスラム2の打圧をこれらのパンチヘッドに伝達する。
【0042】
このストライカ20は、例えば上部フレーム1に(図5(B))取り付けられたシリンダ22によりワークWの移動方向に移動する。
【0043】
そして、ストライカ20は、バー24を(図1)介して継手25を有し、該継手25は、シリンダ22のピストンロッド27の継手26と結合し、両継手25、26はワークWの移動方向には一体的に移動するが、ストライカ20の継手25は、シリンダ22側の継手26に対して上下動するようになっている。
【0044】
この構成により、ラムシリンダ18を作動させれば、ピストンロッド19を介してプレスラム2が上下動するので、シリンダ22を作動してストライカ20をそれぞれのパンチヘッドに掛かる位置へシフトさせることにより(図2、図3)、該プレスラム2の打圧を各パンチヘッドが受けることができ、種々のストローク制御を行うことができる。
【0045】
図4は、本発明の他の実施形態を示す図であり、スロッティングパンチP1とバリ潰しパンチP2がそれぞれ個別にパンチボディ51と52を有する場合である。
【0046】
スロッティングパンチP1側のパンチボディ51は、左右にキー55、53を有し、一方のキー55はバリ潰しパンチP2のキー溝56に、他方のキー53はパンチガイド28のキー溝54にそれぞれ挿入されている。
【0047】
この構成により、スロッティングパンチP1側のパンチボディ51は、前記キー55、53と、キー溝56、54に規制されて上下摺動する。
【0048】
また、バリ潰しパンチP2側のパンチボディ52は、左側にキー57を、右側にキー溝56を有し、キー57はパンチガイド28のキー溝58に挿入され、キー溝56には、既述したように、スロッティングパンチP1側のパンチボディ51のキー55が挿入されている。
【0049】
この構成により、バリ潰しパンチP2側のパンチボディ52は、前記前記キー57、55と、キー溝58、56に規制されて上下摺動する。
【0050】
図5は、本発明によるタレットパンチプレスの具体例を示す図であり、該タレットパンチプレスは、上部フレーム1と下部フレーム21を有している。
【0051】
上部フレーム1には、既述したプレスラム2とその駆動手段であるラムシリンダ18が、またストライカ20とその駆動手段であるシリンダ22がそれぞれ設けられている。
【0052】
下部フレーム21上には、Y軸LMガイドレール17が敷設され、該Y軸LMガイドレール17には、キャリッジべース11が滑り結合しており、該キャリッジべース11には、上部フレーム1に設けられたY軸モータMyのボールねじ14が螺合している。
【0053】
また、キャリッジべース11には、クランプ13が取り付けられているキャリッジ12が、X軸LMガイドレール16に滑り結合しており、該キャリッジ12には、X軸モータMxのボールねじ15が螺合している。
【0054】
更に、タレットパンチプレスの中央には、テーブル10が固定され、該固定テーブル10の両側には、キャリッジべース11に取り付けられたサイドテーブル10A、10Bが配置されている。
【0055】
この構成により、X軸モータMxを回転させると、キャリッジ12が、キャリッジべース11上をX軸方向に移動し、またY軸モータMyを回転させると、キャリッジべース11が、サイドテーブル10A、10Bと共にY軸方向に移動する(図5(A))。
【0056】
従って、キャリッジ12に搭載されたクランプ13に把持されたワークWを、前記プレスラム2の直下のスロッティング加工位置K1と(図5(B))、バリ潰し加工位置K2に位置決めすることができる。
【0057】
また、タレットパンチプレスは、前記上部タレット6と下部タレット7を有し、既述したように(図1)、スロッティングパンチP1とバリ潰しパンチP2及びそれらのパンチP1、P2に対応するスロッティングダイD1とバリ潰しダイD2が、1つの金型内に組み込まれて配置されている。
【0058】
上部タレット6の回転軸8と下部タレット7の回転軸9には、チェーン4と5がそれぞれ巻回されていると共に、該チェーン4と5は、駆動軸3に巻回されている。
【0059】
この構成により、モータMにより駆動軸3を回転させチェーン4と5を循環させれば、上部タレット6と下部タレット7が同期回転し、本発明を構成するスロッティングパンチP1とスロッティングダイD1、及びバリ潰しパンチP2とバリ潰しダイD2から成る所定の金型を、スロッティング加工位置K1とバリ潰し加工位置K2において選択することができる。
【0060】
従って、クランプ13に把持されたワークWを、移動させながらスロッティング加工位置K1とバリ潰し加工位置K2に位置決めし、プレスラム2のストローク制御により上記スロッティングパンチP1とバリ潰しパンチP2を押し下げれば、1つの金型内においてスロッティング加工とバリ潰し加工を行うことができる。
【0061】
以下、上記構成を有する本発明の動作を図2、図3に基づいて説明する。
【0062】
(1)プレスラム2による1回目のストローク制御における動作(図2)。
【0063】
当初は(図2(A)))、本発明を構成する金型は中立状態にあってスロッティングパンチP1とバリ潰しパンチP2は上昇位置に位置決めされ、スロッティングダイD1とバリ潰しダイD2上には、加工対象であるワークWが戴置されている。
【0064】
この状態で、ストライカ20を(図2(B))スロッティングパンチP1のパンチヘッド50に掛かる位置にシフトし、プレスラム2を下降させると、該プレスラム2の打圧はストライカ20を介してパンチヘッド50に伝達され、スロッティングパンチP1が下降する。
【0065】
これにより、スロッティングパンチP1のパンチ刃先34が(図2(B))、左方に移動するワークWにスロッティング加工を施すことにより、スロッティングダイD1と協働してスロットSLの前半を形成する。
【0066】
このとき、パンチ刃先34のシャー角高部35は(図2(B))、参照符号Aで示すように、ワークWとスロッティングダイD1とは係合していない。
【0067】
従って、パンチ刃先34のシャー角低部36と、その直下のスクラップカットダイ43で切断された該スロットSLの前方スクラップKの後部は、ワークWとつながったままである。
【0068】
次いで、プレスラム2を上昇させると(図2(C))、スロッティングパンチP1が上昇して、左方に移動するワークWとつながった前方スクラップKが、上昇したスクラップサポート45に支持されて前方排出路44へ誘導される。
【0069】
このとき、ワークWは停止し、前記スロットSLは(図2(C))、前方スクラップKを伴ったままでパンチチップ37の直下に位置決めされる。
【0070】
また、このときストライカ20は、両パンチヘッド50、39の中間にシフトされ、次の2回目のストローク制御に(図3(A))備える。
【0071】
(2)プレスラム2による2回目のストローク制御における動作(図3)。
【0072】
ストライカ20を両パンチヘッド50、39の中間にシフトした状態で、プレスラム2を下降させると(図3(A))、該プレスラム2の打圧はストライカ20を介して両パンチヘッド50、39に伝達され、スロッティングパンチP1とバリ潰しパンチP2が同時に下降する。
【0073】
これにより、1回目のストローク制御で(図2(B))形成されたスロットSLの前半が(図3(A))、パンチチップ37とバリ潰しダイD2によりバリ潰し加工されると共に、前方スクラップKが、パンチ刃先34のシャー角低部36とスクラップカットダイ43によりワークWから切り離され前方排出路44と共通排出路63を介して(図3(B))外部に排出される。
【0074】
更に、パンチ刃先34とスロッティングダイD1により(図3(A))、スロッティング加工が行われて、スロットSLの後半が形成される。
【0075】
このとき、パンチ刃先34のシャー角高部35は(図3(A))、参照符号Bで示すように、ワークWの上面に接したままであって後方のスクラップK′の後部は、該ワークWとつながったままである。
【0076】
即ち、プレスラム2の1回目のストローク制御の中間において(図2(B))、スロットSLの前半が形成され、2回目のストローク制御の最初において(図3(A))、該スロットSLの前半がバリ潰し加工されると同時にスロットSLの後半が形成される。
【0077】
次いで、プレスラム2により、更にスロッティングパンチP1とバリ潰しパンチP2を同時に下降させると(図3(B))、スロットSLの前半のバリ潰し加工が継続されると同時に後方のスクラップK′がワークWから切り離される。
【0078】
この場合、スロッティングパンチP1は(図3(B))、最終ストロークであってストローク量は最大となり、参照符号Cで示すように、パンチ刃先34のシャー角高部35がワークWとスロッティングダイD1と完全に係合することにより、後方のスクラップK′がワークWから切り離され、該後方のスクラップK′は、直ちに後方排出路62と共通排出路63を介して外部に排出される(図3(C))。
【0079】
次に、プレスラム2を介してスロッティングパンチP1とバリ潰しパンチP2を一旦上昇させてワークWを左方に移動させ(図3(C))、スロットSLの後半をパンチチップ37の直下に位置決めした状態で、ストライカ20をバリ潰しパンチP2のパンチヘッド39のみに掛かる位置へシフトし、プレスラム2を下降させる。
【0080】
これにより、パンチチップ37だけが下降して、スロットSLの後半がバリ潰し加工される。
【0081】
即ち、プレスラム2の2回目のストローク制御の中間において(図3(B))、スロットSLの後半が形成され、2回目のストローク制御の最後において(図3(C))、該スロットSLの後半がバリ潰し加工される。
【0082】
【発明の効果】
上記のとおり、本発明の構成によれば、プレスラムの1回目と2回目のストローク制御に渡ってスロッティングパンチとスロッティングダイの協働によりスロッティング加工が行われ、それにより形成されたスロットについて、プレスラムの2回目のストローク制御において、バリ潰しパンチP2とバリ潰しダイD2の協働によりバリ潰し加工が行われるので、1つの金型内でスロッティング加工とバリ潰し加工が行われて工程が集約されると共に加工時間が短縮され、加工効率が向上するという効果がある。
【0083】
また、1つの金型にスロッティングパンチとバリ潰しパンチを組み込んだことにより、装置の小型化が図られ、更に該金型により継目無し製品が加工されるので、品質の向上を図るという効果がある。
【0084】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す図である。
【図2】本発明による1回目のストローク制御の動作説明図である。
【図3】本発明による2回目のストローク制御の動作説明図である。
【図4】本発明の他の実施形態を示す図である。
【図5】本発明によるタレットパンチプレスの具体例を示す図である。
【図6】従来技術の説明図である。
【符号の説明】
1 上部フレーム
2 プレスラム
6 上部タレット
7 下部タレット
18 ラムシリンダ
19 ピストンロッド
20 ストライカ
22 シリンダ
24 バー
25、26 継手
27 ピストンロッド
28 パンチガイド
29、42 ストリッパスプリング
30 キー
31 キー溝
32、61 ボルト
33 パンチボディ
34 パンチ刃先
35 シャー角高部
36 シャー角低部
37 パンチチップ
38、49 シャンク
39、50 パンチヘッド
40 シャンク中間フランジ
41、64 リフトスプリング
43 スクラップカットダイ
44、63 排出路
45 スクラップサポート
46、48 バネ
47 エジェクタプレート
59、60 開口部
P1 スロッティングパンチ
P2 バリ潰しパンチ
D1 スロッティングダイ
D2 バリ潰しダイ
K 前方のスクラップ
K′後方のスクラップ
S 製品
SL スロット
W ワーク

Claims (2)

  1. タレットパンチプレスの上部タレットに装着されたパンチガイド内に、スロッティングパンチとバリ潰しパンチを摺動可能に設け、両パンチは、パンチガイドから上方へ突出したシャンクを有し、該シャンクの上端にはパンチヘッドが設けられていると共に、下端にはパンチ刃先、パンチチップが設けられており、
    下部タレット上の前記スロッティングパンチの直下には、スロッティングダイ及びスクラップカットダイが設けられ、前記バリ潰しパンチの直下には、バリ潰しダイが設けられているタレットパンチプレスにおいて、
    上記スロッティングパンチとバリ潰しパンチの上方には、プレスラムとの間にストライカが配置され、該ストライカは、スロッティングパンチとバリ潰しパンチの各パンチヘッドのうちのいずれか一方のみ又は双方に掛かる位置にシフト可能であり、
    上記パンチ刃先とパンチチップをワークの移動方向と直列に同方向に配置し、
    バリ潰しダイをスロッティングダイより若干幅広に設け、
    プレスラムのストローク制御により、上記パンチガイド内でスロッティングパンチとバリ潰しパンチが、上記ストライカにより、それぞれ個別又は同時に摺動可能に設けたことを特徴とするタレットパンチプレス。
  2. 上記請求項1記載のタレットパンチプレスを使用する加工方法であって、
    (1)上記タレットパンチプレスのストライカをスロッティングパンチのパンチヘッドに掛かる位置にシフトし、プレスラムを下降させ、ワーク上にスロットの前半を形成する1回目のストローク制御の工程と、
    (2)ワークを移動させた後、前記ストライカをスロッティングパンチとバリ潰しパンチの両パンチヘッドの中間位置にシフトし、プレスラムを下降させ、前記1回目のストローク制御で形成されたスロットの前半がバリ潰し加工されると同時に、スロットの後半が形成される2回目のストローク制御の中間工程と、
    (3)ワークを移動させた後、前記ストライカをバリ潰しパンチのパンチヘッドに掛かる位置にシフトし、プレスラムを下降させ、前記2回目のストローク制御で形成された該スロットの後半がバリ潰し加工される2回目のストローク制御の最後工程を有することを特徴とするタレットパンチプレスを使用する加工方法。
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