JP5638516B2 - 磁歪式トルクセンサ及び電動パワーステアリング装置 - Google Patents

磁歪式トルクセンサ及び電動パワーステアリング装置 Download PDF

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Description

本発明は、磁歪に起因する磁気特性の変化に基づいてトルクを検出する磁歪式トルクセンサと、該磁歪式トルクセンサを具備した電動パワーステアリング装置に関する。
非接触式トルクセンサとして、磁歪に起因する磁気特性の変化に基づいてトルクを検出する磁歪式トルクセンサが知られている。磁歪式トルクセンサは、車両用ステアリング装置の操舵トルク検出用等に用いられている(特開2004−309184号公報参照)。
この種の磁歪式トルクセンサは、磁気異方性を異にする2つの磁歪膜(第1磁歪膜及び第2磁歪膜)をシャフトに設けると共に、第1磁歪膜及び第2磁歪膜に対向してそれぞれ第1コイル及び第2コイルを配置して構成されている。そして、シャフトにトルク(よじれ)が加えられると、第1磁歪膜及び第2磁歪膜の透磁率が変化し、これに応じて第1コイル及び第2コイルの各インダクタンスが変化するため、第1コイル及び第2コイルのインピーダンスあるいは誘導電圧の変化としてトルクを検出することができる。
ところで、特開2004−309184号公報等に示す従来の磁歪式トルクセンサは、操舵軸が、軸受けによりアルミ合金からなるハウジングに回転自在に支持される。操舵軸の軸方向中央部の外周面には、上述したように、第1磁歪膜及び第2磁歪膜が、めっき法等により設けられている。また、第1磁歪膜及び第2磁歪膜と対応した位置に第1コイル及び第2コイルが配置されている。これら第1コイル及び第2コイルの巻線の端末は、ハウジングと別体に設けられたコネクタのピンに接続される。そして、第1コイル及び第2コイルがコネクタを介して交流通電されることにより、操舵トルクに応じた第1磁歪膜及び第2磁歪膜の透磁率の変化がインピーダンス変化とされ、このインピーダンス変化が電気信号に変換されることにより、操舵トルクが検出される。
従来の磁歪式トルクセンサは、アルミ合金製のハウジング内に、多重巻きされた第1コイルと第2コイルを収容する樹脂製のボビンを挿入組み付けた後、第1コイルと第2コイルのそれぞれの巻き始め端と巻き終わり端が、コネクタの挿入穴の近傍にまとめられる。
電気的に絶縁されたコネクタをハウジングの外方から挿入する前に、コネクタの挿入穴の近傍にまとめられた第1コイルと第2コイルの巻き始め端と巻き終わり端を、予めピンに接続する。そして、コネクタをボルト等でハウジングに固定する。
このときに、アルミ合金製のハウジングと第1コイルと第2コイルのそれぞれの巻き始め端と巻き終わり端が接触して導通不良を起こすという問題があった。
この問題を解決するために、例えば図31に示すような構成のトルクセンサ300が考えられる。すなわち、樹脂製のボビン302に収容された第1コイル304aと第2コイル304bのそれぞれの巻き始め端と巻き終わり端とコネクタ306の対応するピン308とを予め接続し、コネクタ306を含む全体を樹脂材でモールドして樹脂製ハウジング310を作製する。そして、この樹脂製ハウジング310をアルミ合金でできた蓋312にボルト314(例えば3箇所)で固定し、さらに、ボルト316でアルミ合金からなる第2ハウジング318に固定する。これによって、上述した導通不良を解決することができる。なお、操舵軸320には、上述したように、磁気異方性を異にする2つの磁歪膜(第1磁歪膜322a及び第2磁歪膜322b)が設けられている。
しかし、例えばガソリン自動車や電動機駆動の電気自動車では、周囲に発電機や燃料噴射装置のソレノイドや電動機等の電磁機器があり、図32の実線で示すように、交流磁束Φが操舵軸320や第1磁歪膜322a及び第2磁歪膜322bや第1コイル304aや第2コイル304bを通過してトルク検出信号にノイズが混入するという新たな問題がある。もちろん、上述した従来の磁歪式トルクセンサにおいても同様の問題がある。
このような磁歪式トルクセンサを電動パワーステアリング装置に用いると、ノイズによる振動が、運転者のステアリングホイールにアシストするモータから伝達して、滑らかな操舵フィーリングを得ることができない。
このノイズの対策として、ローパスフィルタで除去する方法が考えられるが、ローパスフィルタによる遅れにより、検出信号の応答性が低下し、ダイナミックレンジの広い出力信号を得ることができない。
本発明は、これらの課題を解決した磁歪式トルクセンサと、該磁歪式トルクセンサを用いて操舵フィーリングを向上させた電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
[1] 第1の本発明に係る磁歪式トルクセンサは、軸部材に設けられた磁歪材と、該磁歪材の磁気特性の変化を検出するコイルと、少なくとも前記軸部材、前記磁歪材及びコイルを収容するハウジングとを有する磁歪式トルクセンサであって、前記ハウジングは、樹脂部と、金属で構成された円筒部と、金属で構成されたフランジ部とを有し、且つ、前記樹脂部と前記円筒部と前記フランジ部とが一体的に形成されて構成されていることを特徴とする。
これにより、交流磁束が軸部材又は磁歪材又はコイルを通過しなくなり、交番磁界の影響を受けにくくなる。これは、操舵トルクの検出精度の向上につながる。
[2] 第1の本発明において、前記円筒部は、軟磁性の金属で構成され、前記フランジ部は、軟磁性の金属で構成されていてもよい。これにより、交流磁束がフランジ部及び円筒部を通過することとなって、軸部材又は磁歪膜又はコイルを通過しなくなり、交番磁界の影響を受けにくくなる。
[3] 第1の本発明において、前記円筒部は、非磁性の金属で構成され、前記フランジ部は、非磁性の金属で構成されていることを特徴とする。これにより、交流磁束が円筒部及びフランジ部の外側を通過することとなって、軸部材又は磁歪膜又はコイルを通過しなくなり、交番磁界の影響を受けにくくなる。
[4] 第1の本発明において、前記円筒部と前記フランジ部とが同じ金属で一体に形成されていてもよい。これにより、円筒部及びフランジ部にて1つの金属部材が構成される。その結果、交流磁束が金属部材を通過し易くなり、あるいは金属部材の外側を通過し易くなり、交番磁界の影響をより受けにくくなる。
[5] 第1の本発明において、前記ハウジングは、前記軸部材の一方の端部寄りの位置であって、且つ、前記磁歪材と前記コイルを収容する位置に配され、前記樹脂部と前記円筒部と前記フランジ部とを有する第1ハウジング部と、前記軸部材の他方の端部寄りの位置に配された金属製の第2ハウジング部とを有し、前記円筒部は、前記第1ハウジングのうち、前記コイルを収容する部位に位置され、前記フランジ部は、前記第1ハウジング部と前記第2ハウジング部との接続部分に位置され、前記樹脂部は、前記コイルと前記円筒部との間に位置されていてもよい。
[6] 第1の本発明において、前記円筒部は、前記軸部材の軸方向に対して傾斜していてもよい。円筒部の勾配を使って、交流磁束を集磁して軸部材の先端部に導くことができる。その結果、交流磁束は軸部材又は磁歪膜又はコイルを一層通過しなくなり、交番磁界の影響をより受けにくくなる。
[7] 第1の本発明において、前記磁歪材及び前記コイルは、前記軸部材の一方の端部寄りに設けられ、前記円筒部は、前記軸部材の一方の端部寄りの開口の大きさが、前記軸部材の他方の端部寄りの開口の大きさよりも小さく設定されていてもよい。この場合も、交流磁束を集磁して軸部材の先端部に導くことができるため、交流磁束は軸部材又は磁歪膜又はコイルを一層通過しなくなり、交番磁界の影響をより受けにくくなる。
[8] 第1の本発明において、前記ハウジングは、さらに、前記コイルの巻き始め端が接続されるピンと、前記コイルの巻き終わり端が接続されるピンとを収容し、外部機器と電気的に接続する外部接続部材を有し、前記外部接続部材は、前記樹脂部と一体的に形成されていてもよい。これにより、コイルの各種端部が他の金属部材に接触するということがなくなり、導通不良を解決することができる。
[9] 第1の本発明において、前記コイルの近傍に軟磁性の金属部材が設けられていてもよい。この場合、コイル付近の磁束が軟磁性の金属部材を通過することになるため、検出値が安定する。
[10] 第1の本発明において、前記軟磁性の金属部材は、中空の円筒状を有してもよい。円筒状のリングとなるため、軸部材に直接設けることができる。
[11] 第1の本発明において、前記軟磁性の金属部材は、前記軸部材とは別に作られた部材であってもよい。軸部材に一体に形成された場合と異なり、1つあるいは複数の金属部材を、検出値が安定する位置に、自由に組み付けることができる。
[12] 第1の本発明において、前記軟磁性の金属部材は、前記コイルの軸方向両端に設けられていてもよい。コイルの軸方向両端に軟磁性の金属部材があることで、その中でしか磁束が通らないため、検出値が安定する。
[13] 第1の本発明において、前記軟磁性の金属部材は、その一部にスリットが形成されていてもよい。軟磁性の金属部材にスリットがあることで、軟磁性の金属部材に渦電流が発生しないため、コイルの磁束を打ち消す方向に磁束は発生せず、感度を低下させることなく、トルクを検出することができる。
[14] 第1の本発明において、前記磁歪式トルクセンサを収めるハウジングを有し、前記ハウジングは、前記軸部材の軸方向に開口部を備え、前記開口部に前記軟磁性の金属部材が設けられていてもよい。ハウジングの外側に出ようとするコイルの磁束が軟磁性の金属部材を通ることとなるため、検出値が安定する。
[15] 第2の本発明において、運転者が車両のステアリングホイールを操舵することによって発生する操舵トルクを検出する操舵トルクセンサを有し、モータの動力を操舵系に直接作用させて、運転者の前記操舵トルクを軽減する電動パワーステアリング装置において、前記操舵トルクセンサは、操舵軸に設けられた磁歪膜と、該磁歪膜の磁気特性の変化を検出するコイルと、少なくとも前記操舵軸、前記磁歪膜及びコイルを収容するハウジングとを有し、前記ハウジングは、樹脂部と、金属で構成された円筒部と、金属で構成されたフランジ部とを有し、且つ、前記樹脂部と前記円筒部と前記フランジ部とが一体的に形成されて構成されていることを特徴とする。
これにより、電動パワーステアリングを取り巻く環境に、エンジンや発電機、又は電気自動車用電動機の交番磁界が発生しても、操舵軸中を通過しなくなるので、ノイズの発生が無く、振動が減少されて、静粛でしかも応答性の良い滑らかな操舵フィーリングを得ることができるばかりか、その他の例えば舵角センサ等のような操舵軸やその近傍に設けられるセンサに悪影響を与えない。
以上説明したように、本発明に係る磁歪式トルクセンサによれば、交流磁束が軸部材又は磁歪材又はコイルを通過しなくなり、交番磁界の影響を受けにくくなる。その結果、操舵トルクを正確に検出することができる。
また、本発明に係る電動パワーステアリング装置によれば、周辺機器において交番磁界が発生しても、操舵軸中を通過しなくなるので、ノイズの発生が無く、振動が減少されて、静粛でしかも応答性の良い滑らかな操舵フィーリングを得ることができるばかりか、その他の例えば舵角センサ等のような操舵軸やその近傍に設けられるセンサに悪影響を与えない。
本実施の形態に係る電動パワーステアリング装置を示す構成図である。 第1トルクセンサを一部破断して示す側面図である。 第1トルクセンサの信号処理の一例を示す説明図である。 第1トルクセンサの操舵トルクに対するトルク検出値(検出データ)の変化を示す特性図である。 第1トルクセンサの交番磁束に対する作用を示す説明図である。 図6Aは樹脂モールドによって第1樹脂部を作製した状態を示す工程図であり、図6Bは第1樹脂部と金属部材とを組み付けた状態を示す工程図であり、図6Cはモールド金型によって樹脂モールドを行って第1樹脂部、金属部材及び第2樹脂部を含む樹脂モールド部材を作製した状態を示す工程図である。 図7Aはモールド金型から樹脂モールド部材を離型した状態を示す工程図であり、図7Bは樹脂モールド部材の上部にシール部材を挿入することよって第1ハウジング部が作製した状態を示す工程図である。 第1円板及び第2円板を示す斜視図である。 第1円板及び第2円板がない場合の構成を、第1コイル及び第2コイルの交番磁束の磁路と共に示す説明図である。 第1コイル及び第2コイルの交番磁束によるトルク検出値(検出データ)の影響を示す特性図である。 図11Aは第1円板及び第2円板の作用を示す説明図であり、図11Bはスリットがない円板の作用を示す説明図である。 第1円板及び第2円板を有する第1トルクセンサを、第1コイル及び第2コイルの交番磁束の磁路と共に示す説明図である。 第1トルクセンサの操舵トルクに対するトルク検出値(検出データ)の変化を示す特性図である。 図14Aは第1トルクセンサの要部を一部省略して示す側面図であり、図14Bは従来のトルクセンサの要部を一部省略して示す側面図である。 従来のトルクセンサにおいて、操舵軸をマスキングして磁歪膜を形成した状態を示す工程図である。 図16Aは第1磁歪膜及び第2磁歪膜をめっき処理にて形成する過程において、めっき膜表面の電流密度の軸方向のばらつきを示す特性図であり、図16Bは第1磁歪膜及び第2磁歪膜の膜厚の軸方向のばらつきを示す特性図である。 第1磁歪膜及び第2磁歪膜のそれぞれ膜厚が不均一な部分に第1コイル及び第2コイルが対向した場合の出力特性を示す説明図である。 第1磁歪膜及び第2磁歪膜のそれぞれ膜厚が均一な部分に第1コイル及び第2コイルが対向した場合の出力特性を示す説明図である。 本実施の形態に係る磁歪式トルクセンサの製造方法を示す工程ブロック図である。 操舵軸をマスキングして磁歪膜を形成した状態を示す工程図である。 図21Aは磁歪膜をめっき処理にて形成する過程において、めっき膜表面の電流密度の軸方向のばらつきを示す特性図であり、図21Bは磁歪膜の膜厚の軸方向のばらつきを示す特性図である。 図22Aは磁歪膜の上部を高周波加熱している状態を示す工程図であり、図22Bは磁歪膜の下部を高周波加熱している状態を示す工程図である。 操舵軸へのトルク印加、高周波加熱、冷却、トルク開放のタイミングを示すシーケンス図である。 第1トルクセンサにおいて、第1の好ましい具体例を一部破断して示す側面図である。 第1トルクセンサの操舵軸に固定されるリングを示す斜視図である。 図26Aは通常の磁歪式トルクセンサにおいて、操舵軸に交番磁束が通過する状態を示す説明図であり、図26Bは第1トルクセンサにおいて、操舵軸への交番磁束の通過が阻止された状態を示す説明図である。 第1トルクセンサにおいて、中間膜を有する構造を一部破断して示す側面図である。 第1トルクセンサにおいて、第2の好ましい具体例を一部破断して示す側面図である。 第2トルクセンサを一部破断して示す側面図である。 第2トルクセンサの交番磁束に対する作用を示す説明図である。 提案例に係るトルクセンサを一部破断して示す側面図である。 提案例に係るトルクセンサの交番磁束に対する作用を示す説明図である。
以下、本発明に係る磁歪式トルクセンサ及び電動パワーステアリング装置の実施の形態例を図1〜図30を参照しながら説明する。
先ず、本実施の形態に係る磁歪式トルクセンサが適用される電動パワーステアリング装置10について図1を参照しながら説明する。
この電動パワーステアリング装置10は、図1に示すように、運転者がステアリングホイール12を操作することによって生じた操舵トルクと操舵角が、ステアリング軸14、第1自在継手16a、中間軸18、第2自在継手16b、連結部17(例えばセレーション)を経由してステアリングギヤボックス20の操舵軸22に入力されるようになっている。
ステアリングギヤボックス20は、上述した操舵軸22(軸部材)と、運転者の操舵トルクを検出する操舵トルクセンサである第1の実施の形態に係る磁歪式トルクセンサ(以下、第1トルクセンサ50Aと記す)と、運転者の操舵に対して動力補助するモータ52(例えばブラシレスモータ)と、このモータ52の回転トルクを倍力する減速装置54(ウォーム56及びウォームホイール58:図2参照)と、ラック・ピニオンギヤ60と、該ラック・ピニオンギヤ60のラックギア62が形成されたラック軸64とを有する。
操舵軸22は、一方の端部に、ステアリングホイール12が、ステアリング軸14、第1自在継手16a、中間軸18及び第2自在継手16bを介して連結され、他方の端部がラック・ピニオンギヤ60のピニオンギヤ66を構成している。
そして、減速装置54にて倍力された回転トルクは、ラック・ピニオンギヤ60のピニオンギヤ66を介してラック軸64の軸方向の推力に変換され、タイロッド68a及び68bを介して左右のタイヤ70a及び70bに伝達される。これにより、ステアリングホイール12の操舵角に応じてタイヤ70a及び70bが鉛直方向を中心に回転し、車両の向きが変わることになる。
このとき、制御装置72(ECU)は、少なくとも第1トルクセンサ50Aからの信号を基本にして、例えば車速センサ74等の信号に基づいてモータ52を駆動制御する。なお、図1では、各種配線、例えば制御装置72と第1トルクセンサ50A間の配線、制御装置72とモータ52間の配線等を省略して示してある。
例えば運転者が操作したときの操舵トルクを第1トルクセンサ50Aより検出し、制御装置72を介して第1トルクセンサ50Aの出力信号を基に車速センサ74等からの信号に応じてモータ52を駆動制御する。このときのモータ発生トルクは、ラック・ピニオンギヤ60のピニオンギヤ66に作用され、その結果、ステアリングホイール12を回転するのに必要なトルクが軽減され、運転者の操舵トルク負担を軽減している。
例えば、操舵トルクをTs、アシスト量AHの係数を、例えば一定のkAとすると、
H=kA×Ts
であるから、負荷をピニオントルクTp±で考えると、
Tp=Ts+AH
=Ts+kA×Ts
であり、その結果、操舵トルクTsは、
Ts=Tp/(1+kA
となる。
従って、操舵トルクTsは、非アシスト時のピニオントルクTpの1/(1+kA)に軽減される。この場合、kA>0又はkA=0である。
なお、車速が高速走行になるに従って、路面からタイヤへの反力が減少することから、ステアリングホイール12を操作する際の手応え感が減少することになるが、定数kAを車速の関数として、車速の増大に伴って小さくすることによって、車両が高速走行になるに従って手応え感が減少するのを抑制することができる。その際にも操舵トルクTsを大きくして手応え感を付与することができる。
そして、第1トルクセンサ50Aは、図2に示すように、他方の端部にピニオンギヤ66が設けられた操舵軸22の外周面に設けられた1つの磁歪膜80(磁歪材)と、操舵軸22に作用される捩りトルクに応じて変化する磁歪膜80の透磁率の変化を検出する第1コイル82a及び第2コイル82bと、これら第1コイル82aと第2コイル82bを収容する1つのボビン84と、このボビン84の両端にそれぞれ設置され、スリット85(図8参照)が形成された軟磁性の良導体(例えば低炭素鉄合金)からなる第1円板86a及び第2円板86bと、少なくとも操舵軸22、磁歪膜80、第1コイル82a及び第2コイル82b、ボビン84、第1円板86a及び第2円板86bを収容するハウジング88により構成される。操舵軸22は、少なくとも中央部分に設置された軸受け、他方の端部に設置された軸受けによりハウジング88に回転自在に支持されている。なお、第1コイル82a及び第2コイル82bには、それぞれ図示しない磁気シールド用のバックヨークが取り付けられている。
ハウジング88は、図2に示すように、操舵軸22の一方の端部(ステアリングホイール12側の端部)寄りの位置であって、且つ、少なくとも磁歪膜80、第1コイル82a及び第2コイル82b、ボビン84、第1円板86a及び第2円板86bを収容する位置に配された第1ハウジング部88aと、操舵軸22の他方の端部寄りの位置に配され、且つ、少なくとも減速装置54を収容する位置に配された金属製の第2ハウジング部88bとを有する。
第1ハウジング部88aは、樹脂部90と、軟磁性の金属で構成された円筒部92と、軟磁性の金属で構成されたフランジ部94とを有し、且つ、樹脂部90と円筒部92とフランジ部94とが一体的に形成されて構成されている。ここで、「一体的に形成」とは、「一体成型」も含む意である。
具体的には、円筒部92は、第1ハウジング部88aのうち、少なくとも第1コイル82a及び第2コイル82bを収容する部位に位置され、フランジ部94は、第1ハウジング部88aと第2ハウジング部88bとの接続部分に位置され、樹脂部90は、第1コイル82a及び第2コイル82bと円筒部92との間から操舵軸22の一方の端部寄りにかけて位置されている。図2の例では、円筒部92とフランジ部94とは同じ軟磁性の金属で一体に形成されている。従って、以下の説明では、円筒部92とフランジ部94とが一体に形成された部材を金属部材96と記す。
さらに、円筒部92は、操舵軸22の一方の端部寄りの開口の大きさが、操舵軸22の他方の端部寄りの開口の大きさよりも小さく設定されている。従って、円筒部92は、縦断面でみたとき、操舵軸22の軸方向に対して傾斜した状態となっている。
また、第1ハウジング部88aは、外部機器と電気的に接続するコネクタ98(外部接続部材)を有する。このコネクタ98は、第1コイル82a及び第2コイル82bの各種端部(巻き始め端、巻き終わり端)が接続された複数のピン100(第1コイル82aの巻き始め端が接続されたピン、第1コイル82aの巻き終わり端が接続されたピン、第2コイル82bの巻き始め端が接続されたピン及び第2コイル82bの巻き終わり端が接続されたピン)を収容する。また、このコネクタ98は、樹脂部90と一体的に樹脂モールドにて形成され、樹脂部90の一部として構成されている。
円筒部92の上面と樹脂部90との間には、第1Oリング102aが介在され、円筒部92と一体とされたフランジ部94の下面と第2ハウジング部88bとの間には、第2Oリング102bが介在され、樹脂部90の上部と操舵軸22との間にシール部材104が入れられ、さらに、フランジ部94と第2ハウジング部88bとが例えば3本のボルト106により一体的に固定される。この場合、第1Oリング102aと第2Oリング102b及びシール部材104により、第1トルクセンサ50Aの内部とステアリングギヤボックス20(図1参照)内の気密は保たれる。
上述したように、操舵軸22の一方の端部寄りの外周面には、厚さ5〜100μmのFe−Ni系(Fe−Co合金やSmFe合金等でも良い)の磁歪材からなる1つの磁歪膜80が、めっき法(溶射法、スパッタ法や蒸着法、接着法等の製法でもよい)により設けられる。これにより、操舵軸22の外周面にほぼ均一な膜厚で密着よく成膜することができる。もちろん、操舵軸22のうち、磁歪膜80が形成される外周部分は、機械加工後にアルカリ洗浄や水洗いや酸洗浄等が適宜施され、磁歪膜80に対する密着性が向上されている。
この磁歪膜80には、それぞれ相異なる、すなわち、それぞれ逆の第1異方性部108aと第2異方性部108bが付与され、図4の出力特性に示す検出データDT1とDT2のような逆の勾配を持った特性が得られるようになっている。
磁歪膜80への異方性の付与は、後で詳述するが、例えば5〜200Nm程度(要求によってはこれ以上でもこれ以下でもよい)のそれぞれ逆方向のトルクを印加しながら、例えば高周波誘導加熱のような熱処理法で、例えば300〜500℃程度になるように数秒から数100秒、加熱する。これにより、操舵軸22を介して磁歪膜80に印加されていたそれぞれ逆方向のトルクによる歪が抜けるため、その後、概ね応力が作用しない状態にする。この状態で常温まで冷却する。なお、加熱によってトルクによる歪が抜かれる原因は、加熱によって磁歪膜80にクリープが発生したことによるものと考えられる。そして、印加していたトルクを開放すると、磁歪膜80にそれぞれ逆の第1異方性部108aと第2異方性部108bが付与される。
第1コイル82a及び第2コイル82bの各種端部が、コネクタ98の複数のピン100のうち、それぞれ対応するピンに接続され、このコネクタ98を介して制御装置72によって第1コイル82a及び第2コイル82bが交流通電される。この交流通電により、操舵トルクに応じて生じる磁歪膜80の第1異方性部108aと第2異方性部108bの透磁率の変化が、それぞれインピーダンス変化として検出され、図3に示すように、インターフェイス部110の検出回路においてそれぞれ第1検出電圧VT1及び第2検出電圧VT2に変換され、さらに、インターフェイス部110のA/D変換器においてデジタルの第1検出データDT1、第2検出データDT2に変換されて出力される。なお、このインターフェイス部110は、制御装置72内に設けても、ハウジング88内に設けてもよい。
これらの透磁率の変化、すなわち、第1検出データDT1、第2検出データDT2は、インターフェイス部110を介して制御装置72内の演算部112に取り込まれ、例えば下式に基づいて、図4の出力特性を有するデジタルデータ(トルク検出データDT3)を得ることができる。
DT3=k・(DT1−DT2)+Da (kは比例定数)
得られたトルク検出データDT3に基づいて、上述したように、モータ52の制御が実施される。
このように、第1トルクセンサ50Aにおいては、樹脂部90を、第1コイル82aと第2コイル82bが巻回されたボビン84を収容し、さらに、第1コイル82a及び第2コイル82bの各種端部が接続された複数のピン100を収容したコネクタ98と一体に樹脂にて構成するようにしたので、第1コイル82aと第2コイル82bの各種端部が他の金属部材に接触するということがなくなり、導通不良を解決することができる。
さらに、例えばガソリン自動車や電動機駆動の電気自動車等のように、周囲に発電機や燃料噴射装置のソレノイドや電動機等の電磁機器があっても、図5の実線で示すように、交流磁束Φは、ハウジング88の金属部分、すなわち、鉄合金からなる金属部材96(円筒部92及びフランジ部94)及び操舵軸22の一方の端部を通り抜けることになり、磁歪膜80、第1コイル82a、第2コイル82bを通過しないため、第1検出電圧VT1、第2検出電圧VT2等の検出信号にノイズが混入するという課題を解決できる。
金属部材96は、上述したように、縦断面がやや勾配を有している円筒部92とフランジ部94とを有するので、円筒部92の勾配を使って、交流磁束Φを集磁して操舵軸22の先端(第2自在継手16b側)に導くことができ、操舵軸22の軸方向中央部分や、磁歪膜80又は第1コイル82a及び第2コイル82bを一層通過しなくなり、交番磁界Φの影響を受けなくなる。
このような第1トルクセンサ50Aを電動パワーステアリング装置10に導入すると、ノイズによる振動が、運転者のステアリングホイール12をアシストするモータ52から伝達することがないので、滑らかな操舵フィーリングを得ることができる。
さらに、従来では、このノイズの対策としてのローパスフィルタで除去する必要があったが、第1トルクセンサ50Aではローパスフィルタを不要にできるので、ローパスフィルタによる遅れがなくなり、第1検出電圧VT1及び第2検出電圧VT2等の各種信号の応答性を向上することができ、ダイナミックレンジの広い出力信号(トルク検出データDT3)を得ることができ、モータ52によるアシスト遅れのない滑らかな操舵フィーリングを得ることができる。
また、第1トルクセンサ50Aでは、舵角センサ等のような操舵軸22やその近傍に設けられるセンサに磁気的な悪影響を与えないという利点もある。
次に、第1トルクセンサ50Aの製造方法、特に第1ハウジング部88aの製造方法の一例を図6A〜図7Bを参照しながら説明する。
先ず、図6Aに示すように、第1コイル82aと第2コイル82bが巻回されたボビン84と、第1コイル82a及び第2コイル82bの各種端部が接続された複数のピン100とを樹脂モールドして、コネクタ98が樹脂にて一体的に形成された第1樹脂部90aを作製する。
その後、図6Bに示すように、円筒部92とフランジ部94とが同じ軟磁性の金属で一体に形成された金属部材96を用意し、第1樹脂部90aと金属部材96とを第1Oリング102aを介して組み付ける。
その後、図6Cに示すように、組み付けた第1樹脂部90aと金属部材96をモールド金型112a及び112b内に投入し、円筒部92と第1樹脂部90aとの間に樹脂を注入して第2樹脂部90bを形成する。このとき、第1樹脂部90aと第2樹脂部90bとが一体となって樹脂部90となり、少なくとも第1コイル82a、第2コイル82b、ボビン84、円筒部92及びフランジ部94が樹脂モールドされ、コネクタ98が一体的に形成された樹脂モールド部材114が出来上がる。
そして、図7Aに示すように、樹脂モールド部材114をモールド金型112a及び112bから取り出した後、図7Bに示すように、樹脂モールド部材114の上部にシール部材104を挿入することよって、第1ハウジング部88aが完成する。
上述の製造方法を採用することによって、樹脂部90と、軟磁性の金属で構成された円筒部92と、軟磁性の金属で構成されたフランジ部94とを有し、且つ、樹脂部90と円筒部92とフランジ部94とが一体的に形成されて構成された第1ハウジング部88aを容易に作製することができる。
ここで、スリット85が形成された第1円板86a及び第2円板86bの作用と効果について、図8〜図13を用いて説明する。
最初に、第1円板86aや第2円板86bがない場合の影響について図9及び図10を参照しながら説明する。
図9に示すように、第1コイル82aの回りを取り巻く交番磁束(第1コイル82aの磁束Φ1)と、第2コイル82bの回りを取り巻く交番磁束(第2コイル82bの磁束Φ2)のそれぞれの経路の長さが異なり(対称ではない)、第1コイル82aと第2コイル82bに検出される出力が異なる。これにより、第1検出データDT1の大きさが設計値と異なることとなり、例えば図10に示すように、トルクの中央値(第1検出データDT1と第2検出データDT2とが一致するトルク値)が基準値(トルク値=ゼロ)からTaだけずれてしまい、それに伴い、演算して求められるトルク検出データDT3も、その傾きやトルクの中央値が設計値と大きくずれてしまう。その結果、右捩り(+)と左捩り(−)とで検出トルクの大きさが異なるという問題が生じるおそれがある。具体的には、操舵トルクを+cだけ入力すると、出力は、基準値Daから+deの値であるが、−cだけ入力すると基準値Daから−dfを出力し、対称性が損なわれている。このことにより、電動パワーステアリング装置の操舵フィーリングを低下させるおそれがある。
さらに、実際には故障していなくても、DT1+DT2によって求められる診断判定値DT4が安全範囲haを逸脱しやすくなり、その結果、故障と誤判定され、モータ52によるアシスト制御を停止してしまうおそれがある。
第1コイル82aの磁束Φ1は、操舵軸22とステアリングホイール12との間に取り付けられる第1自在継手16aや、第2自在継手16bや、中間軸18や、ステアリング軸14等の鉄合金の磁気的な影響を受ける。
従って、ステアリングギヤボックス単体を工場で組み立て調整した後で、自動車に組み付けてから、第1自在継手16aや、中間軸18や、第2自在継手16bや、ステアリング軸14を組み付けると、第1コイル82aの磁束Φ1は、ステアリング軸14まで通ることになり、第2コイル82bの磁束Φ2の経路の長さとは大きく異なる経路を通ることになり、ステアリングギヤボックス単体を工場で組み立てて調整しても自動車として組み立てると検出トルクの値がずれてしまう。
さらに、磁束Φ1や磁束Φ2が、その他の例えば舵角センサ等のような操舵軸やその近傍に設けられるセンサに悪影響を与えるおそれもある。
これに対して、第1トルクセンサ50Aでは、第1円板86a及び第2円板86bを取り付けるようにしている。第1円板86aと第2円板86bは、軟磁性体である低炭素鉄合金で構成されているため、図11Aに示すように、制御装置72によって交流通電され、例えば交番磁束Φ1を通すが、それ自身は磁化されない性質を有する。従って、図12に示すように、第1コイル82aの回りを取り巻く交番磁束(第1コイル82aの交番磁束Φ1)の経路は、第1円板86aを通る経路となり、また、第2コイル82bの回りを取り巻く交番磁束(第2コイル82bの交番磁束Φ2)の経路は、第2円板86bを通る経路となり、それぞれ対称な磁路を形成する。
次に、図8に示すスリット85の作用について説明する。先ず、図11Bに示すように、スリット85を設けない円板86の場合、例えば交番磁束Φ1が円板86を通過したとき、渦電流iaが発生し、これにより、交番磁束Φ1を打ち消す方向に磁束が発生し、交番磁束Φ1よりも小さい交番磁束Φ3(Φ3<Φ1)が第1コイル82aの回りを取り巻くことになる。つまり、スリット85を設けない場合、大きな磁束を流すことができず、感度と安定性が低下する。
一方、本実施の形態では、図11Aに示すように、第1円板86aと第2円板86bにそれぞれスリット85を設けるようにしている。この場合、渦電流が発生しないため、大きな磁束を流すことができ、感度と安定性が向上する。また、図12に示すように、交番磁束Φ1の磁路と交番磁束Φ2の磁路に対称性があることから、図1に示すように、第1自在継手16aや中間軸18や第2自在継手16bやステアリング軸14が存在しても、操舵トルクの中央値(操舵トルクがゼロのときの検出値)が第1異方性部108a及び第2異方性部108bでずれるということがなくなり、図13に示すように、安定した第1検出電圧VT1及び第2検出電圧VT2が得られる。その結果、演算値であるトルク検出データDT3が安定する。しかも、互いに対称とされた第1検出電圧VT1及び第2検出電圧VT2の傾きを大きくすることができ、演算値であるトルク検出データDT3の感度を上げることができる。
さらに、図13に示すように、第1検出データDT1と第2検出データDT2の加算によって求められる診断判定値DT4も、安全範囲haを逸脱することがないので、故障と誤判定されることがない。
従って、ステアリングギヤボックス20を工場で組み立て調整した後で、自動車に組み付けてから、第1自在継手16aや、中間軸18や、第2自在継手16bや、ステアリング軸14を組み付けても、第1コイル82aの交番磁束Φ1と、第2コイル82bの交番磁束Φ2は、それぞれ対称の経路をたどることになるため、安定した出力が得られる。
しかも、交番磁束Φ1の磁路は、第1コイル82aの回りであって、且つ、第1円板86aを通る狭い範囲の磁路であり、交番磁束Φ2の磁路は、第2コイル82bの回りであって、且つ、第2円板86bを通る狭い範囲の磁路であることから、交番磁束Φ1や交番磁束Φ2が、その他の例えば舵角センサ等のような操舵軸やその近傍に設けられるセンサに悪影響を与えることがない。
もちろん、感度と安定度の低下が、さほど要求されない場合は、第1円板86aと第2円板86bにスリット85を設けなくてもよい。
上述の例では、ボビン84の両端にそれぞれ第1円板86a及び第2円板86bを設けるようにしたが、その他、操舵軸22のうち、磁歪膜80の軸方向中央に対して上下対称の位置に、第1円板86a及び第2円板86bを設置してもよい。例えば操舵軸22のうち、ボビン84の上端面に接する部分に第1円板86aを設置し、ボビン84の下端面に接する部分に第2円板86bを設置する等である。また、第1ハウジング部88aのうち、磁歪膜80の軸方向中央に対して上下対称の位置に、第1円板86a及び第2円板86bを設置してもよい。例えば第1ハウジング部88aのうち、上部の開口部近傍に第1円板86aを設置し、下部の開口部近傍に第2円板86bを設置する等である。この場合、第1ハウジング部88aの外側に出ようとする第1コイル82aの交番磁束Φ1が第1円板86aを通り、第1ハウジング部88aの外側に出ようとする第2コイル82bの交番磁束Φ2が第2円板86bを通ることとなるため、検出値が安定し、トルクを正確に検出することができる。しかも、その他のセンサ等に悪影響を与えることがない。
また、第1円板86a及び第2円板86bは、中空を有する円筒状としたので、上述したように、第1円板86a及び第2円板86bを操舵軸22に直接設けたり、第1コイル82a及び第2コイル82bが巻回されたボビン84等に設ければよいので、取り付け場所の自由度が高く、しかも、調整も不要であるため、第1トルクセンサ50Aの作製が容易になると共に、小型化することができる。
また、第1円板86a及び第2円板86bは、操舵軸22とは別に作られた部材で構成したので、操舵軸22に一体に形成された場合と異なり、第1円板86a及び第2円板86bを、検出値が安定する位置に、自由に組み付けることができ、第1トルクセンサ50Aを容易に作製することができる。
次に、それぞれ逆の第1異方性部108aと第2異方性部108bが付与された磁歪膜80について図14A〜図18を参照しながら説明する。
第1トルクセンサ50Aは、図14Aに示すように、操舵軸22に形成された1つの磁歪膜80には、それぞれ相異なる、すなわち、それぞれ逆の第1異方性部108aと第2異方性部108bが付与され、図4の出力特性に示す検出データDT1とDT2のような逆の勾配を持った特性が得られるようになっている。第1トルクセンサ50Aの第1コイル82a及び第2コイル82bには、それぞれ磁気シールド用の第1バックヨーク150a及び第2バックヨーク150bが取り付けられている。
一方、従来の磁歪式トルクセンサ208は、図14Bに示すように、操舵軸202の表面に例えばNi−Feめっき処理によって、2つの磁歪膜(第1磁歪膜244a及び第2磁歪膜244b)をそれぞれ上下の位置関係となるように、且つ、それぞれ逆方向の磁気異方性となるように軸方向所定幅で成膜するようにしている。なお、第1コイル246a及び第2コイル246bには、それぞれ磁気シールド用の第1バックヨーク250a及び第2バックヨーク250bが取り付けられている。
具体的には、従来の磁歪式トルクセンサ208は、Ni−Feめっき処理にて第1磁歪膜244a及び第2磁歪膜244bを設ける場合、図15に示すように、操舵軸210を第1マスク256a〜第3マスク256cでマスキングした状態で、めっき浴に浸して電界めっき処理を行うことで、操舵軸210に第1磁歪膜244a及び第2磁歪膜244bを設けていた。導電体である操舵軸210と第1マスク256a〜第3マスク256cとの境界部分は電気力線が集中するため、図16Aに示すように、操舵軸210のうち、露出している部分(第1磁歪膜244a及び第2磁歪膜244bが形成される部分)の軸方向上端と下端における電流密度が高くなり、その結果、図16Bに示すように、第1磁歪膜244a及び第2磁歪膜244bの軸方向上端と下端における膜厚が局部的に厚くなり、膜厚の不均一な部分が形成される。図17に示すように、第1コイル246a及び第2コイル246bがこの不均一な部分に対向すると、出力特性(第1コイル246aからの検出信号VT1及び第2コイル246bからの検出信号VT2)が変化してしまい、例えば、操舵トルクがゼロのときの電圧(中点電圧)及びゲインが、第1磁歪膜244a及び第2磁歪膜244bで異なる、若しくは電圧(中点電圧)及びゲインが不均一な部分に対向しない時と異なるという不都合が生じる。
これを避けるために、従来では、図18に示すように、第1磁歪膜244a及び第2磁歪膜244bの軸方向寸法を第1コイル246a及び第2コイル246bに対して長くして、第1磁歪膜244a及び第2磁歪膜244bの各中央部の膜厚が一定の部分に、第1コイル246a及び第2コイル246bが対向するように位置決めして、中点電圧及びゲインが、第1磁歪膜244a及び第2磁歪膜244bで一致するようにしていた。膜厚の不均一な部分は、第1磁歪膜244aで上下2箇所、第2磁歪膜244bで上下2箇所、合計4箇所あり、これを避けて第1コイル246a及び第2コイル246bを配置するためには、第1磁歪膜244a及び第2磁歪膜244bの軸方向に沿った長さを大きくする必要があり、しかも、第1磁歪膜244a及び第2磁歪膜244b間のギャップ248も、第3マスク256cの関係で、狭くできないことから、磁歪式トルクセンサ208の全体の長さが大きくなり、磁歪式トルクセンサ208が設置される電動パワーステアリング装置が大型化するという問題がある。
一方、第1トルクセンサ50Aは、操舵軸22の外周面に設けた1つの磁歪膜80に、異なる複数の磁気異方性(第1異方性部108a及び第2異方性部108b)を設けたので、図20に示すように、マスクとしては、第1マスク256a及び第2マスク256bで済み(第3マスク256cが不要)、膜厚の不均一な部分は、磁歪膜80の上端と下端のみとなる。第1コイル82a及び第2コイル82bは、この2箇所を避ければよいので、磁歪膜80の軸方向長さを短くすることができ、第1トルクセンサ50Aの全体の長さを従来よりも短くすることができる。
具体的な寸法を想定して、第1トルクセンサ50Aと従来の磁歪式トルクセンサ208との違いを説明する。
例えば従来の磁歪式トルクセンサ208では、図14Bに示すように、第1磁歪膜244aの膜厚が均一な部分の軸方向の長さLaは、第1コイル246aとの位置ずれを考慮すると8〜10mmであり、膜厚が不均一な部分(上端部分及び下端部分)の軸方向の長さLb1及びLb2はそれぞれ1〜2mmである。第2磁歪膜244bも、膜厚が均一な部分の軸方向の長さLcは第2コイル246bとの位置ずれを考慮すると8〜10mmであり、膜厚が不均一な部分(上端部分及び下端部分)の軸方向の長さLd1及びLd2はそれぞれ1〜2mmである。しかも、第1磁歪膜244aと第2磁歪膜244b間のギャップ248の長さLgは、第3マスク256c(図15参照)の寸法に支配され、7〜10mm程度である。従って、第1磁歪膜244aの上端から第2磁歪膜244bの下端までの長さLeは、27〜38mmとなる。
一方、第1トルクセンサ50Aでは、図14Aに示すように、磁歪膜80の膜厚が不均一な部分(上端部分及び下端部分)の軸方向の長さLf1及びLf2はそれぞれ1〜2mmであるため、膜厚が均一な部分の軸方向の長さLiは全体の長さLhから2〜4mm差し引いた長さとなる。もちろん、磁歪膜80の軸方向中央は、磁気異方性が区別できる程度の長さLj(=1〜2mm)が必要であることから、第1異方性部108aの軸方向長さLK1を第1コイル82aとの位置ずれを考慮して8〜10mmに設定し、第2異方性部108bの軸方向長さLK2を第2コイル82bとの位置ずれを考慮して8〜10mmに設定したとき、磁歪膜80の上端から下端までの長さLhは、19〜26mmとなり、従来の場合よりも大幅に短くすることができる。
このように、第1トルクセンサ50Aは、磁歪膜80の軸方向の長さを従来と比して大幅に短くすることができ、その結果、操舵軸22全体の軸方向の長さも短くすることができ、第1トルクセンサ50Aが設置される電動パワーステアリング装置10の小型化を有効に図ることができる。
次に、第1トルクセンサ50Aの製造方法について図19〜図23を参照しながら説明する。
本実施の形態の製造方法は、図19に示すように、磁歪膜形成工程S1と、第1トルク印加工程S2と、トルク印加状態での第1高周波加熱工程S3と、トルク印加状態での第1冷却工程S4と、第1トルク開放工程S5と、第2トルク印加工程S6と、トルク印加状態での第2高周波加熱工程S7と、トルク印加状態での第2冷却工程S8と、第2トルク開放工程S9と、コイル配置工程S10とを有する。
磁歪膜形成工程S1は、図20に示すように、例えば操舵軸22の一方の端部に第1マスク256aを設置し、操舵軸22の他方の端部から長手方向中央部に第2マスク256bを設置して、後に磁歪膜80が形成される部分のみを露出させる。従来使用していた第3マスク256c(図15参照)は設置する必要はない。その後、第1マスク256a及び第2マスク256bが設置された操舵軸22をめっき浴に浸して電界めっき処理(例えばNi−Feめっき処理)を施して、露出した部分に、膜厚が約40μmの磁歪膜80を形成する。
上述のめっき処理によって、導電体である操舵軸22と第1マスク256a及び第2マスク256bとの各境界部は電気力線が集中する。そのため、図21Aに示すように、操舵軸22のうち、露出している部分(磁歪膜80が形成される部分)の軸方向上端と下端における電流密度が高くなり、その結果、図21Bに示すように、磁歪膜80の軸方向上端と下端における膜厚が局部的に厚くなり、磁歪膜80の軸方向上端と下端に、膜厚の不均一な部分が形成される。
第1トルク印加工程S2は、操舵軸22に捩りトルクを一方向に印加する工程である。操舵軸22に印加する捩りトルクは、磁歪膜80の主成分が鉄ニッケルであれば50Nm以上、100Nm以下である。
トルク印加状態での第1高周波加熱工程S3は、図22Aに示すように、第1マスク256a及び第2マスク256bを取り外した後、操舵軸22に所定の捩りトルクを加えた状態で熱処理を行う工程で、磁歪膜80の上部に所定方向の磁気異方性を設ける目的で行う。このときの熱処理は、磁歪膜80のうち、上部の周囲を加熱コイル152で囲み、この加熱コイル152に高周波の電流を流し、磁歪膜80を所定時間加熱する。
トルク印加状態での第1冷却工程S4は、操舵軸22に所定の捩りトルクを加えた状態で常温まで冷却する工程である。
第1トルク開放工程S5は、操舵軸22から捩りトルクを開放することによって、磁歪膜80の上部に磁気異方性を設ける工程である。これにより、磁歪膜80の上部に第1異方性部108aが設けられることとなる。
次に、第2トルク印加工程S6は、操舵軸22に捩りトルクを今度は他方向(一方向とは逆の方向)に印加する工程である。操舵軸22に印加する捩りトルクは、50Nm以上、100Nm以下である。
トルク印加状態での第2高周波加熱工程S7は、図22Bに示すように、操舵軸22に所定の捩りトルクを加えた状態で熱処理を行う工程で、磁歪膜80の下部に所定方向の磁気異方性を設ける目的で行う。このときの熱処理は、磁歪膜80のうち、下部の周囲を加熱コイル152で囲み、この加熱コイル152に高周波の電流を流し、磁歪膜80を所定時間加熱する。
トルク印加状態での第2冷却工程S8は、操舵軸22に所定の捩りトルクを加えた状態で常温まで冷却する工程である。
第2トルク開放工程S9は、操舵軸22から捩りトルクを開放することによって、磁歪膜80の下部に磁気異方性を設ける工程である。これにより、磁歪膜80の下部に第2異方性部108bが設けられることとなる。
コイル配置工程S10は、磁歪膜80の周囲に磁歪特性の変化を検出する多重巻きコイル(第1コイル82a及び第2コイル82b)を配置する工程である。
上述の工程を経ることによって、本実施の形態に係る磁歪式トルクセンサ50Aが作製される。
次に、上記の工程のうち主要な工程であるトルク印加工程(S2、S6)、高周波加熱工程(S3、S7)、冷却工程(S4、S8)、トルク開放工程(S5、S9)について詳細に説明する。
操舵軸22の材質は、例えばクロムモリブデン鋼鋼材(JIS−G−4105、記号;SCM)である。磁歪膜80は、操舵軸22の外周面にめっき処理で形成したNi−Fe系の合金膜である。この合金膜の厚みは、好ましくは5〜40μmである。Ni−Fe系の合金膜は、Feを概ね35重量%含んだ場合、磁歪定数が大きくなるので磁歪効果が高まる傾向にあり、このようなFe含有量の材料を使用することが望ましい。
そして、図22Aに示すように、磁歪膜80に一方向の異方性を付与するための処理を行う。すなわち、磁歪膜80の上部(第1異方性部108aとなる部分)を囲むように加熱コイル152を配置し、次いで、操舵軸22に例えば100Nmの捩りトルクを一方向に印加する(第1トルク印加工程S2)。そして、捩りトルクを一方向に印加しながら、加熱コイル152に500kHz〜3MHz程度の高周波の電流を1〜10秒間流して、磁歪膜80の上部を高周波加熱する(第1高周波加熱工程S3)。
図23は、操舵軸22へのトルク印加、高周波加熱、冷却、トルク開放のタイミングを示すシーケンス図である。横軸は時間であり、縦軸は、印加するトルクあるいは温度である。高周波を印加する前に、操舵軸22に捩りトルクTrを印加する。その後、加熱コイル152に高周波の電流を時間Tu(=1〜10秒)流す。磁歪膜80の上部の温度がTmp(300℃)まで上がった時点で加熱コイル152への高周波電流の供給を停止する。その後、捩りトルクTrを印加した状態で冷却を行う(第1冷却工程S4)。この冷却は自然冷却でもよい。磁歪膜80の上部の温度が減少し、温度Tmh(例えば室温)になったときに、捩りトルクTrの印加を停止する(第1トルク開放工程S5)。これらの工程を経ることによって、磁歪膜80の上部に第1異方性部108aが形成される。
次に、磁歪膜80に他方向の異方性を付与するための処理を行う。すなわち、図22Bに示すように、磁歪膜80の下部(第2異方性部108bとなる部分)を囲むように加熱コイル152を配置し、次いで、操舵軸22に例えば100Nmの捩りトルクを今度は他方向(一方向とは逆の方向)に印加する(第2トルク印加工程S6)。捩りトルクを他方向に印加しながら、加熱コイル152に500kHz〜3MHz程度の高周波の電流をTu=1〜10秒間流して、磁歪膜80の上部を高周波加熱する(第2高周波加熱工程S7)。その後、上述と同様に、磁歪膜80の下部の温度がTmp(300℃)まで上がった時点で加熱コイル152への高周波電流の供給を停止し、捩りトルクを印加した状態で冷却を行い(第2冷却工程S8)、磁歪膜80の下部の温度が温度Tmh(例えば室温)になったときに、トルク印加を停止する(第2トルク開放工程S9)。これらの工程を経ることによって、磁歪膜80の下部に第2異方性部108bが形成される。
このように、高周波加熱によって磁歪膜80を加熱するため、図22A及び図22Bに示すように磁歪膜80を局所的に加熱することが可能となり、1つの磁歪膜80に異なる複数の磁気異方性を正確に設けることができる。
次に、第1トルクセンサ50Aのさらなる好ましい態様について図24〜図28を参照しながら説明する。
先ず、第1の好ましい具体例は、図24に示すように、操舵軸22のうち、一方の端部寄りの位置にリング154を固定する。例えばリング154は、操舵軸22のうち、磁歪膜80の上端とシール部材104の下端との間に固定される。リング154の上端からシール部材104の下端までの間隔は、例えば0mm以上、5mm以下の範囲である。リング154は、良導体(電気抵抗が小さい)である非磁性材料、例えば金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)等で構成されており、体積抵抗率が小さい。この例では、Al材にて構成されている。また、このリング154は、操舵軸22の径方向外側に渦電流を発生することができる厚みを有することが好ましい。例えば図25に示すように、寸法として、軸方向の長さhが1〜5mm、径方向の厚みtが1〜5mmが挙げられるがそれ以外でもよい。
ここで、リング154の作用について説明する。
例えばエンジンや発電機、工業用モータ等の近くに、第1トルクセンサ50Aが設置されると、回転機械の磁束Φが漏れて、図26Aに示すように、操舵軸22の母材中を貫通するが、図24に示す第1トルクセンサ50Aでは、操舵軸22にリング154を設けているので、回転機械の磁束が漏れていても、図26Bに示すように、操舵軸22の母材中を貫通することはない。
これは、図26Aに示すような交番磁束Φが操舵軸22を貫通してリング154を通ろうとすると、リング154に渦電流が発生して、操舵軸22内を通過しようとする交番磁束Φを打ち消す方向に磁束が発生することによる。その結果、操舵軸22内への交番磁束Φの通過を有効に阻止することできる。もちろん、リング154は電気抵抗が小さいので、交番磁束Φの一部が熱となって消費される。操舵軸22内への通過を阻止された交番磁束Φは、ほかの経路を通ることになる。体積抵抗率が小さい程、リング154にて発生する渦電流が大きくなるため、交番磁束Φの阻止効果がより大きくなる。また、磁歪膜80の両端近傍にそれぞれリング154を設置しても、交番磁束Φの阻止効果をより大きくすることができる。
このように、第1トルクセンサ50Aにおいては、操舵軸22への交番磁束Φの通過が抑制されることから、第1トルクセンサ50Aから出力されるセンサ信号は、交番磁束Φによる影響をほとんど受けなくなり、その結果、ノイズによる振動の発生や異音の発生を抑制することができる。
また、上述した異音発生の対策としてのローパスフィルタを設置する必要がないため、ローパスフィルタに起因する遅れがなく、高い応答性、すなわち、ダイナミックレンジの広い出力信号を得ることができる。また、リング154をアルミ材で製作したので、組み立て製作がし易く、しかも価格が安く入手しやすい(金や銀に比べて)材料なので、第1トルクセンサ50Aを低価格で製作でき、安定して市場に供給できる。
さらに、円筒状のリング154としたので、リング154を操舵軸22に直接設けたり、第1コイル82aや第2コイル82bの近傍等に設ければよいので、取り付け場所の自由度が高く、しかも、調整も不要であるため、第1トルクセンサ50Aの作製が容易になると共に、小型化することができる。
また、リング154は、操舵軸22とは別に作られた部材で構成したので、操舵軸22に一体に形成された場合と異なり、1つあるいは複数のリング154を、操舵軸22への交番磁束Φの通過を有効に阻止する位置に、自由に組み付けることができ、第1トルクセンサ50Aを容易に作製することができる。
また、図27に示すように、磁歪膜80と操舵軸22との間に、錫(Sn)、鉛(Pb)、ビスマス(Bi)、インジウム(In)、カドミウム(Cd)のいずれかの金属、あるいはいずれかを主成分とする合金による中間膜156を設けた場合においても同様である。この例においても、操舵軸22には機械的な強度を必要とする。そのため、鉄合金を母材とし、さらに、熱処理により強度を確保しなければならず、磁化の影響を受けやすい。
しかし、円筒状のリング154を、磁歪膜80の近傍、例えば図27中、中間膜156の右端の近傍に、圧入により一体的に固定するようにしたので、操舵軸22内への交番磁束Φの通過を阻止することができる。なお、中間膜156の右端からリング154の左端までの間隔dcは、0≦間隔≦10mmの範囲が望ましいがそれ以上でもよい。この場合も、リング154は、図27中、中間膜156の左端の近傍でもよいし、中間膜156の両端の近傍にそれぞれ設けてもよい。
次に、第2の好ましい具体例について説明する。この第2の好ましい具体例は、図28に示すように、第1ハウジング部88aにおける樹脂部90の内壁面のうち、上部の開口部91近傍に円筒状のリング154を固定した点で異なる。具体的には、樹脂部90の開口部91の近傍に設置されたシール部材104と樹脂部90との間にリング154が固定される。もちろん、リング154は、上述した開口部91の近傍に加えて、ウォームホイール58寄りの部分に固定してもよい。この第2の好ましい具体例においても、上述した第1の好ましい具体例と同様に、操舵軸22への交番磁束Φの通過が抑制されることから、第1トルクセンサ50Aから出力されるセンサ信号は、交番磁束Φによる影響をほとんど受けなくなり、その結果、ノイズによる振動の発生や異音の発生を抑制することができる。
次に、第2の実施の形態に係る磁歪式トルクセンサ(以下、第2トルクセンサ50Bと記す)について図29及び図30を参照しながら説明する。
この第2トルクセンサ50Bは、上述した第1トルクセンサ50Aとほぼ同様の構成を有するが、円筒部92とフランジ部94とを有する金属部材96の構成が異なる。
すなわち、金属部材96は、樹脂部90に樹脂モールドされず、縦断面ほぼL字状に屈曲されて構成され、上部端面を樹脂部90のコネクタ98の下面を含むフランジ部分に当接し、円筒部92を樹脂部90に押し付けた状態で金属部材96のフランジ部94をボルト106によって第2ハウジング部88bに固定することで取り付けられている。従って、円筒部92は、縦断面でみたとき、操舵軸22の軸方向に対してわずかに傾斜した状態となっている。なお、金属部材96の上部端面を樹脂部90のフランジ部分に確実に当接させるために、金属部材96の屈曲部分と樹脂部90との間にリング状の調整板116を介在させるようにしてもよい。
また、第1トルクセンサ50Aでは、鉄合金で構成された金属部材96を用いたが、この第2トルクセンサ50Bでは、金属部材96(及び調整板116)は、非磁性の良導体(例えばアルミ合金や銅合金等)で構成されている。ここではアルミ合金を例にとって説明する。
金属部材96は、上述したように、縦断面でみたとき、操舵軸22の軸方向に対してわずかに傾斜した勾配を有する円筒部92とフランジ部94とを有する。アルミ合金は非磁性なので交番磁束Φを通さない。しかも、円筒部92内に交番磁束Φが通過しようとすると、円筒部92の円周上に渦電流が流れ、交番磁束Φの通過を阻止する。この場合、導電率が高い(電気抵抗が低い)ほど交番磁束Φの通過を阻止する効果が大きい。従って、アルミ合金よりも銅合金、銅合金よりも銀や金の方が効果が大きい。
また、非磁性の良導体、例えばアルミ合金の場合、円筒部92の縦断面形状に勾配をつけなくても十分な効果を有する。
このように、この第2トルクセンサ50Bにおいても、第1トルクセンサ50Aと同様に、樹脂部90を、第1コイル82aと第2コイル82bが巻回されたボビン84を収容し、さらに、第1コイル82a及び第2コイル82bの各種端部が接続された複数のピン100を収容したコネクタ98と一体に樹脂にて構成するようにしたので、第1コイル82aと第2コイル82bの各種端部が接触するということがなくなり、導通不良を解決することができる。
さらに、例えばガソリン自動車や電動機駆動の電気自動車のように、周囲に発電機や燃料噴射装置のソレノイドや電動機等の電磁機器があっても、図30の実線で示すように、交流磁束Φは、ハウジング88のアルミ合金からなる金属部材96(円筒部92及びフランジ部94)の外側を通過して操舵軸22の一方の端部を通り抜けることになり、磁歪膜80、第1コイル82aや第2コイル82bを通過しないばかりか、より一層遠い位置を通過するので、第1検出電圧、第2検出電圧等の検出信号にノイズが混入するという課題を一層解決できる。
このような第2トルクセンサ50Bを電動パワーステアリング装置10に導入すると、ノイズによる振動が、運転者のステアリングホイール12をアシストするモータ52から伝達することがないので、滑らかな操舵フィーリングを得ることができる。
さらに、従来では、このノイズの対策としてのローパスフィルタで除去する必要があったが、第2トルクセンサ50Bではローパスフィルタを不要にできるので、ローパスフィルタによる遅れがなくなり、第1検出電圧、第2検出電圧等の検出信号の応答性を向上することができ、ダイナミックレンジの広い出力信号(トルク検出データDT3)を得ることができ、モータ52によるアシスト遅れのない滑らかな操舵フィーリングを得ることができる。
また、第2トルクセンサ50Bでは、舵角センサ等のような操舵軸やその近傍に設けられるセンサに磁気的な悪影響を与えないという利点もある。
上述の例では、操舵軸22に1つの磁歪膜80を成膜して、該磁歪膜80にそれぞれ逆の第1異方性部108aと第2異方性部108bを付与するようにしたが、その他、操舵軸22にそれぞれ磁気異方性を異にする2つの磁歪膜(第1磁歪膜及び第2磁歪膜)を成膜してもよい。
この第2トルクセンサ50Bにおいても、図24〜図28に示すように、第1の好ましい具体例及び第2の好ましい具体例を採用することができる。
なお、本発明に係る磁歪式トルクセンサ及び電動パワーステアリング装置は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。

Claims (14)

  1. 軸部材(22)に設けられた磁歪材(80)と、該磁歪材(80)の磁気特性の変化を検出するコイル(82a,82b)と、少なくとも前記軸部材(22)、前記磁歪材(80)及び前記コイル(82a,82b)を収容するハウジング(88)とを有する磁歪式トルクセンサであって、
    前記ハウジング(88)は、前記軸部材(22)の一方の端部寄りの位置に配される第1ハウジング部(88a)と、前記軸部材(22)の他方の端部寄りの位置に配された金属製の第2ハウジング部(88b)とを有し、
    前記第1ハウジング部(88a)は、樹脂部(90)と、金属で構成された円筒部(92)と、金属で構成されたフランジ部(94)とを有し、且つ、前記樹脂部(90)と前記円筒部(92)と前記フランジ部(94)とが一体的に形成され
    前記円筒部(92)は、前記第1ハウジング部(88a)のうち、前記コイル(82a,82b)を収容する部位に位置され、
    前記フランジ部(94)は、前記第1ハウジング部(88a)と前記第2ハウジング部(88b)との接続部分に位置され、
    前記樹脂部(90)は、前記コイル(82a,82b)と前記円筒部(92)との間に位置されていることを特徴とする磁歪式トルクセンサ。
  2. 請求項1記載の磁歪式トルクセンサにおいて、
    前記円筒部(92)は、軟磁性の金属で構成され、
    前記フランジ部(94)は、軟磁性の金属で構成されていることを特徴とする磁歪式トルクセンサ。
  3. 請求項1記載の磁歪式トルクセンサにおいて、
    前記円筒部(92)は、非磁性の金属で構成され、
    前記フランジ部(94)は、非磁性の金属で構成されていることを特徴とする磁歪式トルクセンサ。
  4. 請求項1記載の磁歪式トルクセンサにおいて、
    前記円筒部(92)と前記フランジ部(94)とが同じ金属で一体に形成されていることを特徴とする磁歪式トルクセンサ。
  5. 請求項1記載の磁歪式トルクセンサにおいて、
    前記円筒部(92)は、前記軸部材(22)の軸方向に対して傾斜していることを特徴とする磁歪式トルクセンサ。
  6. 請求項1記載の磁歪式トルクセンサにおいて、
    前記磁歪材(80)及び前記コイル(82a,82b)は、前記軸部材(22)の一方の端部寄りに設けられ、
    前記円筒部(92)は、前記軸部材(22)の一方の端部寄りの開口の大きさが、前記軸部材(22)の他方の端部寄りの開口の大きさよりも小さく設定されていることを特徴とする磁歪式トルクセンサ。
  7. 請求項1記載の磁歪式トルクセンサにおいて、
    前記ハウジング(88)は、さらに、前記コイル(82a,82b)の巻き始め端が接続されるピンと、前記コイル(82a,82b)の巻き終わり端が接続されるピンとを収容し、外部機器と電気的に接続する外部接続部材(98)を有し、
    前記外部接続部材(98)は、前記樹脂部(90)と一体的に形成されていることを特徴とする磁歪式トルクセンサ。
  8. 請求項1記載の磁歪式トルクセンサにおいて、
    前記コイル(82a,82b)の近傍に軟磁性の金属部材(86a,86b)が設けられていることを特徴とする磁歪式トルクセンサ。
  9. 請求項記載の磁歪式トルクセンサにおいて、
    前記軟磁性の金属部材(86a,86b)は、中空の円筒状を有することを特徴とする磁歪式トルクセンサ。
  10. 請求項記載の磁歪式トルクセンサにおいて、
    前記軟磁性の金属部材(86a,86b)は、前記軸部材(22)とは別に作られた部材であることを特徴とする磁歪式トルクセンサ。
  11. 請求項記載の磁歪式トルクセンサにおいて、
    前記軟磁性の金属部材(86a,86b)は、前記コイル(82a,82b)の軸方向両端に設けられていることを特徴とする磁歪式トルクセンサ。
  12. 請求項記載の磁歪式トルクセンサにおいて、
    前記軟磁性の金属部材(86a,86b)は、その一部にスリット(85)が形成されていることを特徴とする磁歪式トルクセンサ。
  13. 請求項記載の磁歪式トルクセンサにおいて、
    前記磁歪式トルクセンサを収めるハウジング(88)を有し、
    前記ハウジング(88)は、前記軸部材(22)の軸方向に開口部を備え、前記開口部に前記軟磁性の金属部材(86a,86b)が設けられていることを特徴とする磁歪式トルクセンサ。
  14. 運転者が車両のステアリングホイール(12)を操舵することによって発生する操舵トルクを検出する操舵トルクセンサ(50A)を有し、モータ(52)の動力を操舵系に直接作用させて、運転者の前記操舵トルクを軽減する電動パワーステアリング装置において、
    前記操舵トルクセンサ(50A)は、
    操舵軸(22)に設けられた磁歪膜(80)と、該磁歪膜(80)の磁気特性の変化を検出するコイル(82a,82b)と、少なくとも前記操舵軸(22)、前記磁歪膜(80)及びコイル(82a,82b)を収容するハウジング(88)とを有し、
    前記ハウジング(88)は、前記操舵軸(22)の一方の端部寄りの位置に配される第1ハウジング部(88a)と、前記操舵軸(22)の他方の端部寄りの位置に配された金属製の第2ハウジング部(88b)とを有し、
    前記第1ハウジング部(88a)は、樹脂部(90)と、金属で構成された円筒部(92)と、金属で構成されたフランジ部(94)とを有し、且つ、前記樹脂部(90)と前記円筒部(92)と前記フランジ部(94)とが一体的に形成されて構成され
    前記円筒部(92)は、前記第1ハウジング部(88a)のうち、前記コイル(82a,82b)を収容する部位に位置され、
    前記フランジ部(94)は、前記第1ハウジング部(88a)と前記第2ハウジング部(88b)との接続部分に位置され、
    前記樹脂部(90)は、前記コイル(82a,82b)と前記円筒部(92)との間に位置されていることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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