JP5439446B2 - 磁歪式トルクセンサ - Google Patents

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Description

本発明は、磁歪式トルクセンサに関する。
自動車等の車両は、電動パワーステアリング装置を備えることができ、電動パワーステアリング装置は、ステアリングハンドル(ステアリングホイール)への運転者による操作によって生じる回転軸での操舵トルクを補助する補助トルクを発生させる。補助トルクの発生により、電動パワーステアリング装置は、運転者の負担を軽減することができる。電動パワーステアリング装置は、操舵トルクを検出する操舵トルクセンサを有し、操舵トルク等の回転軸に働くトルクを検出するトルクセンサは、磁歪効果を利用してトルクを検出するトルクセンサ(磁歪式トルクセンサ)、トーションバーを利用してトルクを検出するトルクセンサ等に分類することができる。
例えば特許文献1は、電動パワーステアリング装置に利用可能な磁歪式トルクセンサを開示し、この磁歪式トルクセンサにおいて、特許文献1の図3で示されるような磁気シールド20aがリッド(保持部材)43の近くに設けられている。また、特許文献1の図5(b)において、リッド(保持部材)43自体が磁気シールドを兼ねている。このような磁気シールドを備える磁歪式トルクセンサは、外部からの外部磁界ノイズ(外部磁場ノイズ)の影響を受け難い。従って、磁気シールドは、磁歪式トルクセンサの検出精度を向上させることができる。
特開2004−309184号公報
ところで、特許文献1の図3で示されるような励磁コイル20d',20e'の近くに磁気シールド20aが配置される場合、本発明者らは、磁歪式トルクセンサの検出感度を低下することを認識した。即ち、磁気シールド20aの影響により、特許文献1の図7で示されるような直線L10の傾きが小さくなってしまう。
加えて、特許文献1の図3で示されるようなステアリング軸12bは、外部に露出している。従って、本発明者らは、ステアリング軸12bの上部からの外部磁界ノイズが回転軸12に進入して、磁歪式トルクセンサの検出精度を低下することを認識した。
本発明の1つの目的は、検出感度の低下を抑制可能な磁歪式トルクセンサを提供することである。本発明のもう1つの目的は、検出精度の低下を抑制可能な磁歪式トルクセンサを提供することである。本発明の他の目的は、以下に例示する態様及び好ましい実施形態、並びに添付の図面を参照することによって、当業者に明らかになるであろう。
以下に、本発明の概要を容易に理解するために、本発明に従う態様を例示する。
本発明に従う第1の態様は、磁歪部を有する回転軸と、
前記磁歪部を励磁する励磁コイルと、
前記磁歪部の磁気特性の変化を検出する検出コイルと、
少なくとも前記励磁コイルの周りを囲む磁気シールドと
を備える磁歪式トルクセンサであって、
前記回転軸は磁性材料で構成され、
前記磁気シールドは、前記磁歪部を有しない前記回転軸の部分の周りをさらに囲み、
前記磁気シールドは、前記励磁コイルに対応する部分に前記回転軸の中心軸に平行なスリットを有することを特徴とする磁歪式トルクセンサに関係する。
磁歪部を有しない回転軸の部分の周りを磁気シールドによって囲むことにより、回転軸の上部から回転軸の内部に進入した外部磁界ノイズは、磁気シールド側に乗り移ることができる。その結果、回転軸内の磁束(コイルに向かう外部磁界ノイズ)は、減少する。これにより、磁歪式トルクセンサの検出精度の低下を抑制することができる。
また、磁気シールドは、少なくとも励磁コイルの周りを囲み、回転軸の上部以外の他の方向から外部磁界ノイズを抑制することができる。しかしながら、励磁コイルによって発生する磁束は、磁気シールドに流れる渦電流によって減少してしまい、その結果、磁歪式トルクセンサの検出感度を低下させてしまう。そこで、磁気シールドは、励磁コイルに対応する部分にスリットを有し、スリットで、検出感度の低下を抑制することができる。
なお、励磁コイル及び検出コイルは、兼用コイルで構成してもよく、専用の励磁コイルと専用の検出コイルとの組み合わせで構成してもよい。
第1の態様において、磁気シールドは、円筒状の形状を有してもよい。
磁気シールドが円筒状の形状を有することにより、磁気シールド側に乗り移った外部磁界ノイズは、円筒状の形状を有する磁気シールドの全周にわたって進行する。従って、外部磁界ノイズの影響を少なくすることができる。
第1の態様において、前記磁気シールドは、前記磁歪部を有しない前記回転軸の前記部分に対応する部分に、前記スリットの代わりに円環部を有してもよく、
前記励磁コイルに対向する前記磁気シールドの部分と前記中心軸との間の距離は、前記円環部と前記中心軸との間の距離よりも長くてもよい。
円環部は、磁歪部を有しない回転軸の部分を取り囲むので、回転軸の上部から回転軸の内部に進入した外部磁界ノイズは、円環部(磁気シールド)側に乗り移り易くなる。また、回転軸側から磁気シールド側(円環部側)に乗り移った磁束が磁気シールド内(励磁コイルに対向する磁気シールドの部分)を通り抜ける際、その磁束を励磁コイルに対向する磁気シールドの部分で、励磁コイルから遠ざけることができる。これにより、磁気シールド内を通り抜ける外部磁界ノイズの影響を少なくすることができる。
当業者は、例示した本発明に従う態様が、本発明の精神を逸脱することなく、さらに変更され得ることを容易に理解できるであろう。
磁歪式トルクセンサを有する電動パワーステアリング装置の模式図である。 図1に示された電動パワーステアリング装置の全体構成図である。 図2の3−3線断面図である。 図3の磁気シールド付近の拡大図である。 図3の磁気シールド及びセンサハウジングの斜視図である。 図3の磁気シールドの変形例を示す拡大図である。
以下に説明する好ましい実施形態は、本発明を容易に理解するために用いられている。従って、当業者は、本発明が、以下に説明される実施形態によって不当に限定されないことを留意すべきである。
図1は、磁歪式トルクセンサである操舵トルクセンサ41が組み込まれた電動パワーステアリング装置10を模式的に示している。電動パワーステアリング装置10は、車両のステアリングハンドル21から車両の操舵車輪(前輪)29,29に至るステアリング系20と、このステアリング系20に補助トルク、つまり付加トルクを加える補助トルク機構40とからなる。
ステアリング系20は、ステアリングハンドル21にステアリングシャフト22及び自在軸継手23,23を介して回転軸24(ピニオン軸、入力軸とも言う。)を連結し、回転軸24にラックアンドピニオン機構25を介してラック軸26を連結し、ラック軸26の両端に左右のタイロッド27,27及びナックル28,28を介して左右の操舵車輪29,29を連結したものである。ラックアンドピニオン機構25は、回転軸24に有したピニオン31と、ラック軸26に有したラック32とからなる。
ステアリング系20によれば、運転者がステアリングハンドル21を操舵することで、その操舵トルクによりラックアンドピニオン機構25を介して、操舵車輪29,29を操舵することができる。
補助トルク機構40は、ステアリングハンドル21に加えたステアリング系20の操舵トルクを操舵トルクセンサ41で検出し、この検出信号に基づき制御部42で制御信号を発生し、この制御信号に基づき操舵トルクに応じた補助トルク(付加トルク)を電動モータ43で発生し、補助トルクを減速機構44を介して回転軸24に伝達し、さらに、補助トルクを回転軸24からステアリング系20のラックアンドピニオン機構25に伝達するようにした機構である。
電動モータ43は、例えばブラシレスモータからなり、レゾルバ等の回転センサを内蔵している。この回転センサは、電動モータ43におけるロータの回転角を検出するものである。
制御部42の概要を説明すると、次の通りである。
制御部42は、電源回路、モータ電流を検出する電流センサ、入力インターフェース回路、マイクロプロセッサ、出力インターフェース回路、FETブリッジ回路などによって構成される。入力インターフェース回路は、外部からトルク信号や車速信号やモータ回転信号などを取り込むものである。マイクロプロセッサは、入力インターフェース回路によって取り込んだトルク信号や車速信号などに基づいて、電動モータ43をベクトル制御するものである。出力インターフェース回路は、マイクロプロセッサの出力信号をFETブリッジ回路への駆動信号に変換するものである。FETブリッジ回路は、電動モータ43(ブラシレスモータ)に3相交流電流を通電するスイッチング素子である。
このような制御部42は、回転センサによって検出された電動モータ43のロータの回転信号と、モータ電流センサ(制御部42に内蔵)によって検出された電流信号とに基づいて、ベクトル制御する。このベクトル制御はd−q制御であり、電動モータ43のトルクを制御するq軸電流と、界磁を制御するd軸電流とを、直流制御する。
つまり、制御部42は、操舵トルクセンサ41によって検出された操舵トルク信号と、図示せぬ車速センサによって検出された車速信号と、回転センサによって検出されたロータの回転信号などに基づいて、目標q軸電流及び目標d軸電流を設定する。
そして、制御部42は、回転センサによって検出された回転信号と、モータ電流センサによって検出された電流信号とに基づいて、d−q変換された、実q軸電流及び実d軸電流を、前記目標q軸電流及び目標d軸電流に一致させるように、PI制御をする。
電動パワーステアリング装置10によれば、運転者の操舵トルクに電動モータ43の補助トルク(付加トルク)を加えた複合トルクにより、ラック軸26で操舵車輪29,29を操舵することができる。
減速機構44は、例えばウォームギヤ機構によって構成される。以下、減速機構44のことを、適宜「ウォームギヤ機構44」と言い換えることにする。
図2は、図1に示された電動パワーステアリング装置10の全体構成を示し、左端部及び右端部を破断して表したものである。図2に示すように、ラック軸26は、車幅方向(図2の左右方向)に延びるハウジング51に、軸方向にスライド可能に収容されている。ラック軸26には、ハウジング51から突出した長手方向両端に、ボールジョイント52,52を介してタイロッド27,27が連結されている。ラック軸26の両端部は、ダストシール用ブーツ53,53によって覆われている。
図2及び図3に示すように、ハウジング51は回転軸24の下半分、ラックアンドピニオン機構25及びウォームギヤ機構44を収納するとともに、上端に形成されている上部開口51aに、磁気シールド54bを取付けたものである。このようなハウジング51は、上部開口51aに対して反対側、つまり底部が塞がれている。
さらに詳しく述べると、図3に示すように、回転軸24はハウジング51の内部で起立するように位置しており、一端24a(下端面)から他端24b(上端面)へ向かって、第1の軸受61、ピニオン31、第2の軸受62、磁歪式トルクセンサ41における2つの磁歪部81,82が、この順に設けられている。
回転軸24は、ハウジング51の内部に取り付けられた状態において、上半分が上部開口51aからセンサハウジング55を貫通して上方へ延びる。2つの磁歪部81,82はセンサハウジング55内に位置している。
図3に示すように、ハウジング51は内周面に、回転軸24を第1の軸受61及び第2の軸受62を介して回転可能に支持している。つまり、回転軸24の下端部分は、第1の軸受61を介して、ハウジング51で回転可能に支持されている。回転軸24の中間部分において、ピニオン31とウォームホイール47との間の位置は、第2の軸受62を介して、ハウジング51で回転可能に支持されている。図3において、CLは回転軸24の中心線(軸心)である。
センサハウジング55は、操舵トルクセンサ41(検出部83)を収納するものであり、センサハウジング55は、磁気シールド54a,54bで囲われている。センサハウジング55は、樹脂等の非磁性材料で構成されている。回転軸24は、センサハウジング55の上下を貫通し、センサハウジング55の上部には、回転軸24のシールをするためのオイルシール56が設けられている。図3の例において、磁気シールド54a(第1の磁気シールド)は、例えば筒状に形成され、例えばコイル85,85及び磁歪部82の周りを例えばセンサハウジング55及びオイルシール56を介して囲み、磁歪部82と連結部24iとの間の回転軸24(磁歪部82のない回転軸24の部分)の周りも囲んでいる。図3の例において、磁気シールド54b(第2の磁気シールド)は、例えば筒状に形成され、フランジを形成する。磁気シールド54bは、例えばコイル85,85及び磁歪部81の周りを囲んでいる。
図3の例において、磁気シールドは、磁気シールド54a及び磁気シールド54bの2つの部材で構成されているが、例えば1つの部材で構成されてもよい。磁気シールド54a及び磁気シールド54bについては、後述する。
磁気シールド54aは、ネジ57でセンサハウジング55に固定され、磁気シールド54b(フランジ)は、ボルト58により取り付けられている。ハウジング51に対して、センサハウジング55は、磁気シールド54bを介して径方向への移動が規制されている。
図3において、電動モータ43は、図示せぬモータ軸が、紙面の向こう側から手前側のハウジング51内に水平に延びたものである。モータ軸は、ウォームギヤ機構44のウォーム軸45を連結した出力軸である。ウォーム軸45は、一体に形成したウォーム46を備える。ウォーム軸45の両端部は、軸受を介してハウジング51によって回転可能に支持されている。
ウォームギヤ機構44は、駆動側のウォーム46に従動側のウォームホイール47を噛合わせることで、ウォーム46からウォームホイール47を介して、負荷側にトルクを伝達するようにした構成である。
ハウジング51はラックガイド70を備える。このラックガイド70は、ラック32の反対側からラック軸26に当てるガイド部71と、ガイド部71を圧縮ばね72を介して押す調整ボルト73と、ラック軸26の背面を滑らせる当て部材74と、調整ボルト73の位置決めをするロックナット75とからなる。
操舵トルクセンサ41は、回転軸24と、この回転軸24の表面に設けられてトルクに応じて磁歪特性(磁気特性)が変化する上下一対の磁歪部81,82と、この磁歪部81,82の近傍に配置されて磁歪部81,82に生じた磁歪効果を検出するコイル85,85,85,85とからなる、磁歪式トルクセンサである。
言い換えると、操舵トルクセンサ41は、回転軸24に設けた一対の磁歪部81,82と、磁歪部81,82の周囲に設けた検出部83とからなる。
磁歪部81,82は、例えば回転軸24の軸長手方向に互いに逆方向の残留歪みが付与された磁歪膜からなる。以下、磁歪部81,82のことを、適宜「磁歪膜81,82」と言い換えることにする。
磁歪膜81,82は、歪みの変化に対して磁束密度の変化の大きい材料からなる膜であり、例えば、回転軸24の外周面に気相メッキ法で形成したNi−Fe系の合金膜である。この合金膜の厚みは望ましくは30〜50μm程度である。なお、合金膜の厚みは、これ以下又はこれ以上であってもよい。第1磁歪膜81の磁歪方向に対して、第2磁歪膜82の磁歪方向は異なっている(磁歪異方性を有する)。このように、2つの磁歪膜81,82は、回転軸24の外周面に全周にわたって形成された、概ね一定の幅で且つ一定の厚さの膜である。なお、2つの磁歪膜81,82は、軸長手方向に所定の間隔を有して配列したものである。
Ni−Fe系の合金膜は、Niを概ね50重量%含んだ場合に、磁歪定数が大きくなるので磁歪効果が高まる傾向にあり、このようなNi含有率の材料を使用することが好ましい。例えば、Ni−Fe系の合金膜として、Niを50〜70重量%含み、残りがFeである材料を使用する。
なお、磁歪膜81,82は強磁性体の膜であればよく、Ni−Fe系の合金膜に限定されるものではない。例えば、磁歪膜81,82は、Co−Fe系の合金膜やSm−Fe系の合金膜であってもよい。
検出部83は、磁歪膜81,82に生じた磁歪効果を電気的に検出し、その検出信号をトルク検出信号として出力するものであり、センサハウジング55内に収納されている。この検出部83は、回転軸24が貫通した筒状のコイルボビン84と、コイルボビン84に多重巻きされたコイル85,85,85,85とからなる。4つのコイル85,85,85,85の各々を検出コイルとして用いることにより、検出信号は、トルク検出信号だけでなく、故障検出信号も含むことができる。なお、4つの検出コイル85,85,85,85からの磁束は、磁歪膜81,82を励磁し、4つの検出コイル85,85,85,85は、4つの励磁コイルとしても働く。4つのコイル85,85,85,85の各々は検出コイルを兼ねる励磁コイルと呼ぶことができる。即ち、図3の例において、4つのコイル85,85,85,85の各々は、兼用コイルである。
磁歪膜81,82とコイルボビン84との隙間は、0.5〜1mm程度の範囲で設定される。コイル85,85,85,85は、1〜100kHzの範囲で適当な、例えば10kHz程度の周波数で励磁され、回転軸24に操舵トルクが働くと、異方性の付与された磁歪部81,82の透磁率が変化し、従ってコイル85,85,85,85のインダクタンスも変化する。
図3の例において、第1磁歪膜81に対向して2つの励磁コイル(検出コイル)85,85が配置され、第2磁歪膜82に対向して2つの励磁コイル(検出コイル)85,85が配置されているが、これらの励磁コイル(検出コイル)85,85,85,85と図1に示した制御部42との間の配線及び電子回路は、図示されていない。コネクタ92は、励磁コイル(検出コイル)85,85,85,85側の配線と制御部42側の配線とを接続するために用いることができる。図3で省略されているこれらの配線及び電子回路は、例えば特開2009−264812号公報の図2に示されるような構成を採用してもよい。
図3の例を変形して、第1磁歪膜81及び第2磁歪膜82に対向して1つの独立した専用の励磁コイルが配置されてもよく、例えば特許文献1の図6に示すような構成を採用してもよい。
連結部24iは、図1に示す自在軸継手23,23及びステアリングシャフト22を介してステアリングハンドル21に連結される軸端部分である。連結部24iは、例えば、自在軸継手23を連結するためのセレーションからなる。連結部24iは、回転軸24に一体に形成されている。
図4は、図3の検出部83付近に配置された磁気シールド54a,54bを示し、図5は、組み立て前の磁気シールド54a,54b及びセンサハウジング55の斜視図を示す。
図5の例において、磁気シールド54aは、第1の円環部54a1を有する。第1の円環部54a1は、図4で示すように、磁歪部82を有しない回転軸24の部分の周りを囲み、磁歪部82と連結部24iとの間の回転軸24の部分に対向する。磁気シールド54a(第1の円環部54a1)と回転軸24との隙間は、例えば、0.5〜1mmであるが、この範囲に限定されない。第1の円環部54a1は、回転軸24を取り囲み、且つ対向するので、回転軸24の上部(連結部24i側)から回転軸24の内部に進入した外部磁界ノイズは、磁気シールド54aの第1の円環部54a1側に乗り移り易くなる。その結果、回転軸24内の磁束(コイル85に向かう外部磁界ノイズ)は、減少する。これにより、磁歪式トルクセンサ41の検出精度の低下を抑制することができる。磁気シールド54a(第1の円環部54a1)の透磁率が回転軸24の透磁率よりも高い場合、磁束は、磁気シールド54aに移動し易くなる。
磁気シールド54aは、センサハウジング55の上端に対向する第2の円環部54a3をさらに有し、第2の円環部54a3は、中空の平板円盤部54a2を介して第1の円環部54a1に接続されている。第2の円環部54a3の直径(内径)は、第1の円環部54a1の直径(内径)よりも大きいので、第2の円環部54a3と回転軸24の中心軸CLとの間の距離は、第1の円環部54a1と中心軸CLとの間の距離よりも長い。回転軸24側から磁気シールド54a側(第1の円環部54a1側)に乗り移った磁束が磁気シールド54aの第2の円環部54a3内を通り抜ける際、その磁束をコイル85から遠ざけることができる。
磁気シールド54aは、センサハウジング55に対向する第3の円環部54a5をさらに有し、第3の円環部54a5は、中空の平板円盤部54a4を介して第2の円環部54a3に接続されている。第3の円環部54a5の直径(内径)は、第2の円環部54a3の直径(内径)よりも大きいので、第3の円環部54a5と回転軸24の中心軸CLとの間の距離は、第2の円環部54a3と中心軸CLとの間の距離よりも長い。言い換えれば、コイル85に対向する磁気シールド54aの部分(第3の円環部54a5)と中心軸CLとの間の距離は、第1の円環部54a1又は第2の円環部54a3と中心軸CLとの間の距離よりも長い。回転軸24側から磁気シールド54a側(第1の円環部54a1及び第2の円環部54a3側)に乗り移った磁束が磁気シールド54の第3の円環部54a5内を通り抜ける際、その磁束をコイル85からさらに遠ざけることができる。図5の例において、磁気シールド54a全体は、同じ材料で単一に形成されている。
磁気シールド54bは、第4の円筒部54b1及びフランジ54b2を有し、磁気シールド54bの材料は、磁気シールド54aの材料と同じでもよく、異なってもよい。磁気シールド54b(第4の円筒部54b1)は、磁気シールド54a(第3の円環部54a5)に対向し、磁束は、第3の円環部54a5側から第4の円筒部54b1側にさらに乗り移る。磁気シールド54a(第3の円環部54a5)と磁気シールド54b(第4の円筒部54b1)との隙間は、例えば、0.5〜1mmであるが、この範囲に限定されない。第4の円筒部54b1側に乗り移った磁束は、フランジ54b2に進行する。このように、磁気シールド54a(54a1〜54a5)は、ステアリングハンドル21側から回転軸24に進入する外部磁界ノイズを磁気シールド54b(54b1,54b2)に中継する。
ところで、回転軸24は、一般に、機械的な捩じりと曲げ強度を必要とするので、鉄合金を母材とし、さらに熱処理が必要である。この熱処理によって、母材中に炭素が残留してしまう。このような炭素等の不純物を含む回転軸24は、不純物を含まない回転軸と比べて、外部磁界ノイズの影響を受けやすい。言い換えれば、回転軸24は磁性材料で構成されている。第1の円環部54a1又は磁気シールド54aが回転軸24に対向しない場合、エンジン、発電機、モータ等の交番磁界による交番磁束が回転軸24の上部から進入し、操舵トルクセンサ41からの検出信号にノイズが生じ、検出精度が低下してしまう。このようなノイズをローパスフィルタの代わりに第1の円環部54a1で磁気シールド54a側に移動させることができる。
磁気シールド54aは、ステアリングハンドル21側から回転軸24に進入する外部磁界ノイズを抑制することができる。他の方向からコイル85,85又は検出部83に進入する外部磁界ノイズも、磁気シールド54aによって抑制することができる。磁気シールド54a,54bは、磁性材料(アモルファス磁性材料を含む)で構成され、透磁率が大きく且つ保磁力が小さい程好ましく、例えば、鉄、ケイ素鋼、パーマロイ、フェライト等である。磁気シールド54a,54bの厚みは、例えば1mm〜10mmである。
図5の例において、磁気シールド54aは、例えば、磁歪膜82を励磁するコイル85,85に対応する部分に回転軸24の中心軸CLに平行なスリット54asを有する。上述のように、磁気シールド54aの第3の円環部54a5は、コイル85,85の周りを囲み、回転軸24の上部以外の他の方向から外部磁界ノイズを抑制することができる。しかしながら、同時に、第3の円環部54a5は、コイル(励磁コイル)85,85によって発生する磁束は、磁気シールド54a(第3の円環部54a5)に流れる渦電流によって減少してしまい、その結果、磁歪膜82を介してコイル(検出コイル)85,85で検出できる磁束も減少してしまう。このように、第3の円環部54a5は、トルクセンサ41の検出感度を低下させてしまう。そこで、本発明に従う磁気シールド54aは、コイル85,85に対応する部分にスリット54asを有する。スリット54asを有しない部分(第3の円環部54a5)で外部磁界ノイズをコイル85,85から遠ざけるとともに、スリット54asで、トルクセンサ41の検出感度の低下を抑制することができる。
図5の例において、磁気シールド54bは、中心軸CLに平行なスリットを有しないが、磁気シールド54bは、例えば、磁歪膜81を励磁するコイル85,85に対応する部分に回転軸24の中心軸CLに平行なスリットを有してもよい。
図6は、図3の磁気シールド54a,54bの変形例を示す拡大図である。図6の例において、磁気シールド54aの第3の円環部54a5は、4つのコイル85,85,85,85及び2つの磁歪部81,82の周りを囲むことができる。図6の例において、磁気シールド54aの第3の円環部54a5は、4つのコイル85,85,85,85に対応する部分にスリット54asを有している。
本発明は、上述の例示的な実施形態に限定されず、また、当業者は、上述の例示的な実施形態を特許請求の範囲に含まれる範囲まで、容易に変更することができるであろう。
10・・・電動パワーステアリング装置、20・・・ステアリング系、21・・・ステアリングハンドル、22・・・ステアリングシャフト、23・・・自在軸継手、24・・・回転軸、24a・・・一端、24b・・・他端、24i・・・連結部、25・・・ラックアンドピニオン機構、26・・・ラック軸、27・・・タイロッド、28・・・ナックル、29・・・操舵車輪、31・・・ピニオン、32・・・ラック、40・・・補助トルク機構、41・・・操舵トルクセンサ、42・・・制御部、43・・・電動モータ、44・・・減速機構、45・・・ウォーム軸、46・・・ウォーム、47・・・ウォームホイール、51・・・ハウジング、51a・・・上部開口、52・・・ボールジョイント、53・・・ダストシール用ブーツ、54a・・・磁気シールド、54as・・・スリット、54b・・・磁気シールド、55・・・センサハウジング、56・・・オイルシール、57・・・ネジ、58・・・ボルト、61・・・第1の軸受、62・・・第2の軸受、70・・・ラックガイド、71・・・ガイド部、72・・・圧縮ばね、73・・・調整ボルト、74・・・当て部材、75・・・ロックナット、・・・、81・・・磁歪部、82・・・磁歪部、83・・・検出部、84・・・コイルボビン、85・・・コイル、92・・・コネクタ。

Claims (1)

  1. 磁歪部を有する回転軸と、前記磁歪部を励磁する励磁コイルと、
    前記磁歪部の磁気特性の変化を検出する検出コイルと、少なくとも前記励磁コイルの周りを囲む磁気シールドとを備える磁歪式トルクセンサであって、前記回転軸は磁性材料で構成され、
    前記磁気シールドは、前記磁歪部を有しない前記回転軸の部分の周りをさらに囲み、
    前記磁気シールドは、前記励磁コイルに対応する部分に前記回転軸の中心軸に平行なスリットを有し、
    前記磁気シールドは、前記磁歪部を有しない前記回転軸の前記部分に対応する部分に、前記スリットの代わりに一体成型された円環部を有し、前記励磁コイルに対向する前記磁気シールドの部分と前記中心軸との間の距離は、前記円環部と前記中心軸との間の距離よりも長いことを特徴とする磁歪式トルクセンサ。
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