JP2002071476A - トルク検出装置及びその製造方法 - Google Patents

トルク検出装置及びその製造方法

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JP2002071476A
JP2002071476A JP2000264702A JP2000264702A JP2002071476A JP 2002071476 A JP2002071476 A JP 2002071476A JP 2000264702 A JP2000264702 A JP 2000264702A JP 2000264702 A JP2000264702 A JP 2000264702A JP 2002071476 A JP2002071476 A JP 2002071476A
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torque
magnetostrictive film
detecting device
rotating shaft
magnetic permeability
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Yasuo Shimizu
康夫 清水
Shunichiro Sueyoshi
俊一郎 末吉
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Honda Motor Co Ltd
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 第1の目的は、回転軸の回転角度によってト
ルク検出値が異なることや軸方向の変位誤差などにより
出力が変化することのないトルク検出装置及びその製造
方法を提供することである。また、他の主たる目的は、
電動パワーステアリングに適用しても操舵フィーリング
が良好であるトルク検出装置及びその製造方法を提供す
ることである。 【解決手段】 所定の残留応力、又は塑性歪を付与した
入力軸1(回転軸)と、この入力軸1(回転軸)を包囲
し、この入力軸1(回転軸)に入力される回転トルクに
対する透磁率の変化を検出する円筒状の多重巻きコイル
11とを備え、前記多重巻きコイル11の検出値に基づ
いて前記入力軸1(回転軸)に入力される前記回転トル
クを検出するようにしたことを特徴とするトルク検出装
置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転トルクを検出
するトルク検出装置に関し、さらに詳しくは、回転軸に
生じる磁歪効果を検出コイルにて電気的に検出するトル
ク検出装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】磁歪式トルクセンサは、回転軸にトルク
が作用した時に、このトルクに応じて、回転軸に生じる
磁歪効果を検出コイルにて電気的に検出するセンサであ
る。このような磁歪式トルクセンサとしては、例えば特
開平6−221940号公報に開示されているトルクセ
ンサが知られている。この磁歪式トルクセンサ100
は、図9(a)に示すように、2つの励磁コイル10
2,103から構成され、一方のコイルを、交流電源1
04を使って軸を交流磁化するための励磁コイル102
とし、他方のコイルをトルクが引き起こす軸表面部位で
の±45度の方向の透磁率差に対応した磁束を誘起電圧
として検出するための検出コイル103としている。ま
た、この磁歪式トルクセンサ100は、磁歪特性を有す
るトルク伝達軸(回転軸)101の周面に対向して、概
ね8の字状の励磁コイル102に概ね8の字状の検出コ
イル103を90度位相を変えた状態で同心状に重ね合
わせて設けられる。トルク伝達軸(回転軸)101に、
図9(a)に示すような方向のトルクTが作用した時
に、このトルクに応じてトルク伝達軸(回転軸)101
に生じる磁歪効果を検出コイル103で電気的に(例え
ば電圧値V出として)検出するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
磁歪式トルクセンサ100は、 (1)トルク伝達軸(回転軸)101の回転角度によっ
て励磁コイル102と検出コイル103の検出する値が
異なりトルク検出値が異なること、軸方向の変位誤差な
どにより出力が変化することなどの問題があった。 (2)また、電動パワーステアリング装置の操舵トルク
を検出するトルクセンサに適用すると、操舵フィーリン
グに異和感を与えた。例えば、トルク検出値が回転角に
よって異なるために、ハンドルのセンターがずれたり、
ハンドルの回転変動や、タイヤからのキックバックやス
プリット路面のような路面からの負荷の変動に対してハ
ンドル操作に変動が発生したり、ハンドルの戻りを阻害
するという問題があった。 (3)また、透磁率が低下して検出精度が悪くなる原因
となるため、トルク伝達軸(回転軸)101を安定化さ
せるための熱処理や強度上必要な材質表面処理が行えな
いためにステアリング軸に使えないという問題があっ
た。 (4)さらに、概ね8の字状の励磁コイル102,10
3をハウジング内に配置する必要があるため、ハウジン
グの強度が低下するという問題もあった。
【0004】本発明は前記問題を解決するためになされ
たものであって、第1の目的は、回転軸の回転角度によ
ってトルク検出値が異なることや軸方向の変位誤差など
により出力が変化することのないトルク検出装置及びそ
の製造方法を提供することである。また、他の主たる目
的は、電動パワーステアリングに適用しても操舵フィー
リングが良好であるトルク検出装置及びその製造方法を
提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
になされた本発明の請求項1に係るトルク検出装置は、
所定の残留応力、又は塑性歪を付与した回転軸と、この
回転軸を包囲し、この回転軸に入力される回転トルクに
対する透磁率の変化を検出する円筒状の多重巻きコイル
とを備え、前記多重巻きコイルの検出値に基づいて前記
回転軸に入力される前記回転トルクを検出するようにし
たことを特徴とするものである。
【0006】所定の残留応力、又は塑性歪を付与した回
転軸と、この回転軸を包囲し、この回転軸に入力される
回転トルクに対する透磁率の変化を検出する円筒状の多
重巻きコイルとを備え、前記多重巻きコイルの検出値に
基づいて前記回転軸に入力される前記回転トルクを検出
するようにしたことにより、 (1)回転軸を包囲するように設けたので、軸材の加工
時の歪み、熱処理や外形寸法のバラツキなどの影響によ
る回転角度毎の透磁率の変化を平均化できる。 (2)また、軸方向の変位誤差に対しても回転角毎の透
磁率の変化を平均化することにより、透磁率の局部的な
大きな変化を減少できる。その結果、検出値が回転軸の
回転と共に変動したり、軸方向の変位誤差に対して変動
するのを減少させることができる。 (3)概ね8の字状の励磁コイルをハウジングに配置す
ることがないので、ハウジングの強度を低下させること
もないので、トルク負荷時の検出精度を高くすることが
できる。
【0007】前記課題を解決するためになされた本発明
の請求項2に係るトルク検出装置は、電動パワーステア
リング装置の操舵トルク検出装置に使用したことを特徴
とする請求項1に記載されたトルク検出装置である。
【0008】請求項1に記載されたトルク検出装置を電
動パワーステアリング装置の操舵トルク検出装置に使用
することにより、 (1)回転角に対するトルク検出値の変動を減少させる
ことができるので、電動機のアシスト量の変動も減少さ
せることができる。その結果、ハンドル操作時に、ハン
ドルセンターのずれが無く、回転変動の少ない、戻り特
性の良好な滑らかな操舵フィーリングを得ることができ
る。 (2)回転変動に伴う騒音を小さくすることができる。
又、回転軸に特別の機械加工を施す必要がないので、強
度低下をさせることも、加工費高になることもない。こ
れによりステアリング軸を直接検出することが可能とな
る。 (3)更に、概ね8の字状の励磁コイルをハウジングに
配置することがないので、ハウジングの強度が低下する
ことがなくステアリング剛性を高くでき、電動機のトル
ク制御の安定化を図ることができる。
【0009】前記課題を解決するためになされた本発明
の請求項3に係るトルク検出装置は、前記回転軸の周囲
に、この回転軸に入力される回転トルクに応じて透磁率
が変化する磁歪膜を所定幅で設け、この磁歪膜に所定の
残留応力、又は塑性歪を付与したことを特徴とする請求
項1に記載されたトルク検出装置である。
【0010】前記回転軸の周囲に、この回転軸に入力さ
れる回転トルクに応じて透磁率が変化する磁歪膜を所定
幅で設け、この磁歪膜に所定の残留応力、又は塑性歪を
付与したことにより、 (1)回転軸に嵌装される多重巻きコイルのインダクタ
ンスの変化を大きくし、軸材の影響を受けずに検出感度
を向上させることができる。これにより電動パワーステ
アリング装置に利用した場合にはシステムのゲインを小
さくでき、トルク制御の安定化やノイズの影響を受けな
い高い操舵フィーリングを得ることができる。 (2)磁歪膜に所定の残留応力、又は塑性歪を付与した
ことにより、更に回転軸に嵌装される多重巻きコイルの
インダクタンスの変化を安定して付与すると共に、検出
感度を更に向上させることができる。
【0011】前記課題を解決するためになされた本発明
の請求項4に係るトルク検出装置は、前記磁歪膜を軸方
向に2分割し、一方に第1の所定の残留応力、又は塑性
歪を付与すると共に、他方に前記第1の所定の残留応力
又は塑性歪と異なる第2の残留応力又は塑性歪を付与
し、前記回転トルクに対する透磁率の変化を検出する円
筒状の多重巻きコイルを各磁歪膜に対峙させて一対取り
付けたことを特徴とする請求項3に記載されたトルク検
出装置である。
【0012】前記磁歪膜を軸方向に2分割し、一方に第
1の所定の残留応力、又は塑性歪を付与すると共に、他
方に前記第1の所定の残留応力又は塑性歪と異なる第2
の残留応力又は塑性歪を付与し、前記回転トルクに対す
る透磁率の変化を検出する円筒状の多重巻きコイルを各
磁歪膜に対峙させて一対取り付けたことにより、温度特
性を向上させ高い操舵フィーリングが達成できると共
に、故障した時の検出確率を高めることができ安全なシ
ステムを提供できる。
【0013】前記課題を解決するためになされた本発明
の請求項5に係るトルク検出装置は、前記磁歪膜を軸方
向に2分割し、一方に、正の符号の前記所定の残留応
力、又は塑性歪を付与すると共に、他方に、負の符号の
前記所定の残留応力、又は塑性歪を付与し、前記多重巻
きコイルを各磁歪膜に対峙させて一対取り付けたことを
特徴とする請求項4に記載されたトルク検出装置であ
る。
【0014】前記磁歪膜を軸方向に2分割し、一方に、
正の符号の前記所定の残留応力、又は塑性歪を付与する
と共に、他方に、負の符号の前記所定の残留応力、又は
塑性歪を付与し、前記多重巻きコイルを各磁歪膜に対峙
させて一対取り付けたことにより、温度特性を向上させ
高い操舵フィーリングが達成できると共に、故障した時
の検出確率を高めることができ安全なシステムを提供で
きる。
【0015】前記課題を解決するためになされた本発明
の請求項6に係るトルク検出装置は、前記磁歪膜を軸方
向に2つに区分し、一方の磁歪膜の透磁率変化と他方の
磁歪膜の透磁率変化とを異ならせて、前記回転トルクに
対する透磁率の変化を検出する円筒状の多重巻きコイル
を各磁歪膜に対峙させて一対取り付けたことを特徴とす
る請求項3に記載されたトルク検出装置である。
【0016】前記磁歪膜を軸方向に2つに区分し、一方
の磁歪膜の透磁率変化と他方の磁歪膜の透磁率変化とを
異ならせて、前記回転トルクに対する透磁率の変化を検
出する円筒状の多重巻きコイルを各磁歪膜に対峙させて
一対取り付けたことにより、温度特性を向上させ高い操
舵フィーリングと故障した時の検出確率を更に高めるこ
とができる。
【0017】前記課題を解決するためになされた本発明
の請求項7に係るトルク検出装置の製造方法は、所定の
応力又は歪を付与した回転軸を形成する工程と、この所
定の応力又は歪を付与された状態で前記回転軸に磁性材
料のメッキを施して磁歪膜を形成する工程と、前記回転
軸の所定の応力又は歪を解放することにより前記磁歪膜
に所定の残留応力又は塑性歪を付与する工程と、前記磁
歪膜を形成された前記回転軸の回転トルクに対する透磁
率の変化を検出する円筒状の多重巻きコイルを、前記磁
歪膜に対峙するように配置する工程とを含むことを特徴
とするトルク検出装置の製造方法である。
【0018】所定の応力又は歪を付与した回転軸を形成
する工程と、この所定の応力又は歪を付与された状態で
前記回転軸に磁性材料のメッキを施して磁歪膜を形成す
る工程と、前記回転軸の所定の応力又は歪を解放するこ
とにより前記磁歪膜に所定の残留応力又は塑性歪を付与
する工程と、前記磁歪膜を形成された前記回転軸の回転
トルクに対する透磁率の変化を検出する円筒状の多重巻
きコイルを、前記磁歪膜に対峙するように配置する工程
とを含むことにより、 (1)検出値が回転軸の回転と共に変動したり、軸方向
の変位誤差に対しても変動することが少ないトルク検出
装置が製造できる。 (2)概ね8の字状の励磁コイルをハウジングに配置す
ることがないので、ハウジングの強度を低下させること
がなく、トルク負荷時の検出精度の高いトルク検出装置
が製造できる。 (3)高い捩じり強度を有する回転軸を使用することが
できる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明に係るトルク検出装置の第
一実施形態について図1を参照して説明する。第1実施
形態のトルク検出装置は、図1に示すように、トルク
(捩じり応力)が伝達される回転軸である入力軸1と、
この入力軸1を軸受け3,4,5を介して回転自在に支
持するケーシング2と、前記入力軸1の中央部下方(ケ
ース部2b内上部)に一体的に設けられ、ケース部2b
の上部外周側に固定される電動機8の駆動軸に連結され
るウオームギア9と噛合するウオームホイール7と、前
記入力軸1の下方に設けられ、ラック軸6のラック歯6
aに噛合するヘリカルのピニオンギア1aと、前記入力
軸1の略中央部を包囲するように設けて、この入力軸1
に入力される回転トルクに対する透磁率の変化を検出す
るトルクセンサ10と、前記トルクセンサ10により検
出された検出値に基づいて電動機8を制御する制御装置
18と、から主要部が構成される。
【0020】回転軸である入力軸1は、形状が略円柱の
磁性材料で構成される。磁性材料としては鉄材である強
磁性体を使用している。他の磁性材料としては例えばN
i材やSCM材(クロム−モリブデン鋼)等が使用でき
る。磁性材料としては希土類元素を含む材料を使用して
もよい。尚、入力軸1には予め残留応力、又は塑性歪が
付与されている。この理由は後述する。入力軸1は、ケ
ーシング2の内部で3つの軸受け3,4,5により回転
自在に支持されている。前記軸受け4は、4点接触式の
ボール軸受けであり、軸方向の変位を規制する軸受けで
ある。尚、他の軸受け3及び軸受け5は、2点接触式の
ボール軸受けである。入力軸1の上部は、ケーシング2
の上端面から外部に突出している。入力軸1の中央部の
下方(ケース部2b内上部)には、ウオームホイール7
が入力軸1と一体的に設けられている。このウオームホ
イール7は、電動機8からの補助動力を前記電動機8の
駆動軸に設けられたウオーム歯車9を介して入力軸1に
伝達する。入力軸1の下部には、ヘリカルのピニオンギ
ア1aが設けられており、ラック軸6のラック歯6aに
噛み合わされている。
【0021】ケーシング2は、ハウジング2a(上部)
とケース部2b(下部)とから形成され、前記入力軸1
を、その軸方向に軸受け3,4,5を介して回転自在に
支持するカバーである。
【0022】ハウジング2aは、ケース部2bの上に設
けられ、ケース部2bの上端面とハウジング2aの下面
のフランジFLとが固定されている。ハウジング2a内
には、トルクセンサ10と、そのトルクセンサ10から
得られた出力を整流、平滑、増幅したのちに制御装置1
8に入力する出力回路とから形成される検出回路17が
収容されている。尚、出力回路が収容されている部屋
は、多重巻きコイル11が固定される部屋の外側に別途
区画した部屋である。
【0023】ケース部2bは、その内部に電動機8の駆
動軸と連結したウオーム歯車9と、前記ウオーム歯車9
と噛合するウオームホイール7及び前記入力軸1の下方
に設けられたヘリカルのピニオンギア1aと噛合するラ
ック軸6のラック歯6aとが収容されている。又、ケー
ス部2b上部の外周側には電動機8が固定されている。
【0024】トルクセンサ10は、入力軸1の略中央部
で軸を包囲するように設けられる。トルクセンサ10
は、図3(a)に示すようなトルクセンサ10と出力回
路とからなる検出回路17の一部を構成しており、交流
電源13と、入力軸1にトルクを付与したときの透磁率
の変化に応じてインダクタンスが変化する円筒状の多重
巻きコイル11と、前記多重巻きコイル11と直列に結
合される抵抗12と、これらを連結する接続配線とから
主要部が形成されている。多重巻きコイル11は、図1
に示すように、断面が溝型のボビン11a及びバックヨ
ーク11bとを組み合わせて区画された空間である磁気
回路内に嵌装される。一方、トルクセンサ10の多重巻
きコイル11で得られた出力は、図3に示すように多重
巻きコイル11と抵抗12との間の配線から取り出さ
れ、整流回路(ダイオード)14と、抵抗とコンデンサ
とからなる平滑回路15と、増幅回路16とからなる出
力回路を経由してトルクに比例した直流電圧出力V0
して出力され、制御装置18に入力される。
【0025】制御装置18は、例えばコンピュータから
なり、前記トルクセンサ10の多重巻きコイル11によ
り検出された直流電圧出力V0が検出回路17から入力
されると、入力軸1に予め付与された残留応力又は塑性
歪に対応する透磁率(基準値)と前記多重巻きコイル1
1によって検出された出力値(検出値)に基づいて実際
の回転軸に作用するトルクを求め、このトルクに対応す
る駆動信号を前記電動機8の駆動回路に出力し回転軸の
トルクを軽減する。
【0026】ウオームホイール7は、前記軸受け3と軸
受け4の間に前記入力軸1に一体的に設けられ、ケース
部2bの上部外周に固定される電動機8の駆動軸に連結
されるウオームギア9と噛合する歯車である。このよう
に構成することにより電動機8の回転トルクを減速比に
応じて倍力して入力軸1に伝達することができる。
【0027】ヘリカルのピニオンギア1aは、前記入力
軸1の下方に設けられ、ラック軸6のラック歯6aと噛
合する。
【0028】次に、このように構成される第1実施形態
のトルク検出装置の作用について図1及び図3を参照し
て説明する。例えば、図3(a)に示すような抵抗12
を多重巻きコイル11と直列に結合した回路に、交流電
源13から一定の交流電圧を印加して多重巻きコイル1
1を励磁し、外部から磁性材料である入力軸1に磁界を
かけると、入力軸1にトルクが入力されたときに入力軸
1の透磁力が変化するために多重巻きコイル11の自己
インダクタンスが変化する。その結果、交流電流のサイ
ン波の振幅が変わった出力電流が得られる。前記出力電
流は、整流回路(ダイオード)14、平滑回路15、増
幅回路16を経由して直流電圧出力V0として出力され
る。直流電圧出力V0は、さらに制御装置18に入力さ
れ、制御装置18は、対応する駆動信号を電動機8の駆
動回路に出力する。電動機8の駆動回路に入力されたデ
ータから最適なアシストトルクを決定したのち、電動機
8の駆動軸に取り付けられているウオーム歯車9と噛合
し、入力軸1と一体的に設けられているウオームホイー
ル7を回転して、入力軸1を回転させるのに必要なトル
クを軽減する。
【0029】このように、本発明に係るトルク検出装置
を用いると、回転軸である入力軸に鉄材である強磁性体
を用い、その磁気歪の逆効果による磁歪特性(透磁率)
に着目して発明がなされているので、強磁性体である入
力軸が捩じれ変形するように主応力方向の引張り応力、
あるいは圧縮応力を加えると磁化が変化するが、所定の
残留応力又は塑性歪を予め付与しておくことにより、多
重巻きコイル11に直交する磁界方向の変化として取り
出すことができる。その結果、軸材の初期に残っている
加工時の歪、熱処理や外形寸法のバラツキなどの検出値
に対する影響の割合が小さくなる。又、回転軸の回転角
度によって透磁率が変化しても、回転角毎の透磁率の変
化を平均化できること、軸方向の変位誤差に対しても回
転角毎の透磁率の変化を平均化することにより、透磁率
の局部的な大きな変化を減少できる。従って、回転軸の
回転とともに検出値が変動したり、軸方向の変位誤差に
対して検出値が変動したりするのを減少させることがで
きる。更に、概ね8の字状の励磁コイルをハウジングに
配置することがないので、ハウジングの強度を低下させ
ることがない。従って、トルク負荷時の検出精度を高く
することができる。又、入力軸に特別の機械加工を施す
必要がないので、軸材の強度を低下させることも、加工
費高になることもない。更に、概ね8の字状の励磁コイ
ルをハウジングに配置することがないので、ハウジング
の強度を低下させることもない。
【0030】次に、第1実施形態のトルク検出装置を、
車両の電動パワーステアリング装置の操舵トルクのトル
ク検出装置に適用した場合の具体例について説明する。
尚、この場合の構成は、第1実施形態の構成とは以下の
点のみが異なる。 入力軸1が図示されないハンドルに連結される。 入力軸1の下部に設けられるヘリカルのピニオンギア
1aに噛合するラック軸6の両端には図示しないタイロ
ッドがそれぞれ設けられ、それぞれのタイロッドの端部
には図示しないタイヤが連結される。 このようにすることにより、車両のハンドルを回転する
と入力軸1のヘリカルのピニオンギア1aに噛み合うラ
ック歯6aを介して、車両に対するタイヤの向きを変
え、舵取り作業を行うことができる。電動パワーステア
リング装置の操舵トルクを第1実施形態のトルク検出装
置により検出し、このトルク検出装置により検出された
電気出力信号に基づいて電動パワーステアリング装置の
操向装置の動力を補助(アシスト)する電動機を駆動制
御するように構成し、さらに、前記多重巻きコイルを、
前記回転軸を回転自在に支持するケーシングのハウジン
グに固定したことにより、ハンドル操作時に、回転変動
の少ない、戻り特性の良好な滑らかな操舵フィーリング
を得ることができる。又、回転変動に伴う騒音を小さく
することができる。しかも入力軸に特別の機械加工を施
す必要がないので、強度低下をさせることも加工費高に
なることもない。その上、概ね8の字状の励磁コイルを
ハウジングに配置することがないので、ハウジングの強
度が低下することがなくステアリング剛性を高くでき、
電動機のトルク制御の安定化を図ることができる。
【0031】ここで、本発明に係るトルク検出装置の出
力の解析方法を図2及び図3を参照して説明する。 〔解析用マップの作成方法〕通常、磁性材料の透磁率と
トルクの関係は、図2(a)に示すように、軸対称とな
るため、透磁率の絶対値からはトルクが右トルクなのか
左トルクなのか判別することができない。そこで、本発
明者は、鋭意検討した結果、磁性材料に残留応力又は塑
性歪を与えると、透磁率とトルクの関係は軸対称とはな
らずに、図2(b)に示すような原点が平行移動した特
性を示すことを見出した。図2(b)に示す透磁率とト
ルクの関係の曲線を、図2(c)に示すように、部分的
に拡大近似して使用すれば、透磁率の絶対値の大きさか
らトルクの方向と大きさが分かる。すなわち、図2
(c)では透磁率が大きい値が左トルク、小さい値が右
トルクとなる。
【0032】〔トルクの検出方法〕入力軸1のトルクを
電気信号として出力する検出回路について図3(a)及
び図3(b)を参照して説明する。 A.自己インダクタンスの変化を利用した検出回路 図3(a)の検出回路17は、トルクセンサ10(図1
参照)と出力回路とから構成される。多重巻きコイル1
1と抵抗(一定)12とを直列に結合した回路に、交流
電源13から一定の交流電圧を印加すると、磁性材料で
ある入力軸1に入力されるトルクにより入力軸1の透磁
率が変化し、このとき発生する多重巻きコイル11にお
ける自己インダクタンスの変化(電流の振幅の変化)を
整流回路(ダイオード)14で半波整流又は全波整流
し、さらに抵抗とコンデンサから形成される平滑回路1
5で直流にしたのち、増幅回路で増幅して直流電圧出力
0として出力するものである。このように検出回路を
構成することにより、電圧出力値からトルクの方向とト
ルクの値とを検知することができる。 B.相互インダクタンスの変化を利用した検出回路 図3(b)の検出回路17′は、入力軸1を挟んで励磁
コイルL1と検出コイルL2とを設けて、励磁コイルL
1と検出コイルL2の相互インダクタンスの変化(電流
の振幅の変化)を検出コイルL2で検出し、図3(a)
と同様に、それぞれ整流回路14′、平滑回路15′、
増幅回路16′を経てトルクの値を直流電圧値V0′と
して出力する。尚、図3(b)の検出回路17′は、図
3(a)の検出回路17と比較して、検出コイルL2の
巻き数を増やすだけで容易に出力を大きくすることがで
きる。尚、検出回路は必要に応じてどちらを使用しても
良いが、以後の明細書中の説明では自己インダクタンス
の変化を利用した検出回路についてのみ説明する。
【0033】次に、第2実施形態のトルク検出装置につ
いて図4を参照して説明する。第2実施形態のトルク検
出装置の構成は、第1実施形態のトルク検出装置の構成
とは回転軸である入力軸1の表面に磁歪膜19を設けた
点だけ異なるので磁歪膜19についてのみ説明する。磁
歪膜19は、多重巻きコイル11に対峙する回転軸であ
る入力軸1の一部に全周に渡って、例えば、Ni-Fe
合金膜を気相メッキ法にてメッキしたものである。この
磁歪膜19は、入力軸1に所定のトルクを負荷した状態
でメッキされる。従って、磁歪膜19には、安定した回
転軸からのトルクが付与され、残留応力と塑性歪が付与
されることから、入力軸1に嵌装される多重巻きコイル
11のインダクタンスの変化を大きくし、軸材の影響を
受けずに検出感度を安定して向上させることができる。
車両の電動パワーステアリング装置の操舵トルクのトル
ク検出装置に第2実施形態のトルク検出装置を適用した
場合は、前記した理由から電動パワーステアリング装置
のゲインを小さくでき、トルク制御の安定化やノイズの
影響を小さくし高い操舵フィーリングを得ることができ
る。又、軸材に加工時における強度の低下がない(少な
い)高い強度のものが使え、しかもステアリングの軸部
を直接検出することができるので、小型軽量化を図るこ
とができる。
【0034】次に、第3実施形態のトルク検出装置につ
いて図5及び図6を参照して説明する。第3実施形態の
トルク検出装置の構成は、第2実施形態のトルク検出装
置の構成とは、磁歪膜を2分割して各磁歪膜20a,2
0bに異なる所定の残留応力、又は塑性歪を付与した点
のみ異なるので磁歪膜20についてのみ説明する。磁歪
膜20はそれぞれの多重巻きコイル21,22に対峙す
る回転軸である入力軸1の1部に全周に渡って磁歪膜、
例えば、Ni-Fe合金膜を気相メッキ法にてメッキし
たものである。この磁歪膜20は、入力軸1にA点を支
持点として所定のトルクを負荷した状態でメッキされて
いる第1の部分20aと、A点を支持点として逆方向に
所定のトルクを負荷した状態でメッキされている第2の
部分20b(又はトルクを負荷していないでメッキされ
ている部分)とから構成される。このように配置するこ
とにより、第1のコイル21のインピーダンスを(1)
(所定のトルクを負荷)、第2のコイル22のインピー
ダンスを(2)′(逆方向に所定のトルクを負荷)とし
たときには図6(a)に示すような特性が得られる。一
方、第1のコイル21のインピーダンスを(1)(所定
のトルクを負荷)、第2のコイル22のインピーダンス
を(2)(トルクを負荷しない)としたときには図6
(b)に示すような特性を得ることができる。外部環境
の温度変化に対応して、それぞれの特性(1)と(2)
又は(2)′は皆同じ様に変化する(例えば温度上昇の
場合は、破線のように変化する)ので、差動増幅回路に
より出力を取り出すと、その差の値は、ほとんど変化し
ない。又、出力も(1)と(2)′のインピーダンス特
性を示す時に約2倍の出力が得られる。大きい出力が得
られるので制御性が向上する。更に2つの特性を比較す
ることにより故障診断を実施することができる。例え
ば、図6(a)において((1)+(2)′)/2の値
は一定であるから、この値と異なる値が得られたとき
は、トルクセンサが故障していると判断できる。車両の
電動パワーステアリング装置の操舵トルクのトルク検出
装置に第3実施形態のトルク検出装置を適用した場合、
トルク検出装置はエンジンルームに搭載されているので
温度変化が大きい環境に曝されるが、前記理由により操
舵トルクの変動の少ない滑らかで安定した操舵フィーリ
ングを得ることができる。そして、万が一、故障しても
故障診断ができるので確実にシステムを停止することが
できる。
【0035】次に、図7及び図8を使って第4実施形態
のトルク検出装置について説明する。第4実施形態のト
ルク検出装置の構成は、第3実施形態のトルク検出装置
の構成とは磁歪膜を2区分し、透磁率変化の異なる(組
成の異なる)2つの磁歪膜23a,23bを入力軸1に
所定のトルクを負荷した状態でそれぞれにメッキした点
のみ異なるので磁歪膜23a,23bについてのみ説明
する。磁歪膜23は、入力軸1に所定のトルクを負荷し
た状態でそれぞれの多重コイル21,22に対峙する入
力軸1の一部に全周に渡って磁歪膜、例えばNi-Fe
合金膜を気相メッキ法にてメッキしたものである。この
時、この磁歪膜23は、例えば50%ニッケルのメッキ
されている第1の部分23aと60%のニッケルのメッ
キされている第2の部分23bとからなる。このように
配置することにより、図8に示すような、第1のコイル
21のインピーダンスを(1)、第2のコイル22のイ
ンピーダンスを(2)としたときの特性を得ることがで
きる。差動増幅回路により出力を取り出すと、外部環境
の温度変化に対応して、それぞれの特性(1)と(2)
も同様に変化(例えば温度が上昇した場合は破線のよう
に変化)するので、その差の値は、ほとんど変化しな
い。又、2つの特性を比較することにより故障診断を実
施することができる。車両の電動パワーステアリング装
置の操舵トルクのトルク検出装置に第4実施形態のトル
ク検出装置を適用した場合、トルク検出装置はエンジン
ルームに搭載されているので温度変化が大きい環境に曝
されるが、前記した理由により操舵トルクの変動の少な
い滑らかで安定した操舵フィーリングを得ることができ
る。そして、万が一、故障しても故障診断ができるので
確実にシステムを停止することができる。
【0036】最後に、本発明に係るトルク検出装置及び
その製造方法について説明する。本発明の第2〜第4の
実施形態に係るトルク検出装置の製造方法は、以下の工
程を含む製造方法である。 1.第1工程は、回転軸である入力軸(磁性材料)に所
定のトルクを負荷して所定の応力又は歪を付与する。
尚、負荷される所定のトルクは入力軸に対して弾性変形
内の値である。 2.第2工程は、この所定の応力又は歪の付与された状
態で入力軸に磁性材料のメッキを施して磁歪膜を形成す
る。 3.第3工程は、前記回転軸の所定の応力又は歪を解放
することにより前記磁歪膜に所定の残留応力又は塑性歪
を付与する。 4.第4工程は、前記磁歪膜を形成された入力軸の回転
トルクに対する透磁率の変化を検出する円筒状の多重巻
きコイルを、前記磁歪膜に対峙するように配置する。 このような工程を含むことにより、検出値が入力軸の回
転と共に変動したり、軸方向の変位誤差に対して変動す
ることが少ないトルク検出装置が製造できる。また、概
ね8の字状の励磁コイルをハウジングに配置することが
ないので、ハウジングの強度を低下させることがなく、
トルク負荷時の検出精度の高いトルク検出装置が製造で
きる。しかも、高い捩じり強度を有する回転軸を使用す
ることができる。尚、本発明の第1実施形態に係るトル
ク検出装置の製造方法は、上記第1工程と第4工程から
なる。但し、第1工程における所定のトルクは入力軸に
塑性歪を与えるトルクである。すなわち、磁歪膜を形成
しないで前記塑性歪を付与された入力軸の回転トルクに
対する透磁率の変化を多重巻きコイルで検出する。
【0037】
【発明の効果】以上の構成と作用からなる本発明によれ
ば、以下の効果を奏する。 1.本発明の請求項1に係る発明によれば、 (1)回転軸を包囲するように設けたので、軸材の加工
時の歪み、熱処理や外形寸法のバラツキなどの影響によ
る回転角度毎の透磁率の変化を平均化できる。 (2)また、軸方向の変位誤差に対しても回転角毎の透
磁率の変化を平均化することにより、透磁率の局部的な
大きな変化を減少できる。その結果、検出値が回転軸の
回転と共に変動したり、軸方向の変位誤差に対して変動
するのを減少させることができる。 (3)概ね8の字状の励磁コイルをハウジングに配置す
ることがないので、ハウジングの強度を低下させること
もないので、トルク負荷時の検出精度を高くすることが
できる。 2.本発明の請求項2に係る発明によれば、 (1)回転角に対するトルク検出値の変動を減少させる
ことができるので、電動機のアシスト量の変動も減少さ
せることができる。その結果、ハンドル操作時に、ハン
ドルセンターのずれが無く、回転変動の少ない、戻り特
性の良好な滑らかな操舵フィーリングを得ることができ
る。 (2)回転変動に伴う騒音を小さくすることができる。
又、回転軸に特別の機械加工を施す必要がないので、強
度低下をさせることも、加工費高になることもない。こ
れによりステアリング軸を直接検出することが可能とな
る。 (3)更に、概ね8の字状の励磁コイルをハウジングに
配置することがないので、ハウジングの強度が低下する
ことがなくステアリング剛性を高くでき、電動機のトル
ク制御の安定化を図ることができる。 3.本発明の請求項3に係る発明によれば、 (1)回転軸に嵌装される多重巻きコイルのインダクタ
ンスの変化を大きくし、軸材の影響を受けずに検出感度
を向上させることができる。これにより電動パワーステ
アリング装置のシステムのゲインを小さくでき、トルク
制御の安定化やノイズの影響を受けない高い操舵フィー
リングを得ることができる。 (2)磁歪膜に所定の残留応力、又は塑性歪を付与した
ことにより、更に回転軸に嵌装される多重巻きコイルの
インダクタンスの変化を安定して付与すると共に、検出
感度を更に向上させることができる。 4.本発明の請求項4に係る発明によれば、前記磁歪膜
を軸方向に2分割し、一方に第1の所定の残留応力、又
は塑性歪を付与すると共に、他方に前記第1の所定の残
留応力又は塑性歪と異なる第2の残留応力又は塑性歪を
付与し、前記回転トルクに対する透磁率の変化を検出す
る円筒状の多重巻きコイルを各磁歪膜に対峙させて一対
取り付けたことにより、温度特性を向上させ高い操舵フ
ィーリングが達成できると共に、故障した時の検出確率
を高めることができ安全なシステムを提供できる。 5.本発明の請求項5に係る発明によれば、 前記磁歪膜を軸方向に2分割し、一方に、正の符号の前
記所定の残留応力、又は塑性歪を付与すると共に、他方
に、負の符号の前記所定の残留応力、又は塑性歪を付与
し、前記多重巻きコイルを各磁歪膜に対峙させて一対取
り付けたことにより、温度特性を向上させ高い操舵フィ
ーリングが達成できると共に、故障した時の検出確率を
高めることができ安全なシステムを提供できる。 6.本発明の請求項6に係る発明によれば、前記磁歪膜
を軸方向に2つに区分し、一方の磁歪膜の透磁率変化と
他方の磁歪膜の透磁率変化とを異ならせて、前記回転ト
ルクに対する透磁率の変化を検出する円筒状の多重巻き
コイルを各磁歪膜に対峙させて一対取り付けたことによ
り、温度特性を向上させ高い操舵フィーリングと故障し
た時の検出確率を更に高めることができる。 7.本発明の請求項7に係る発明によれば、 (1)検出値が回転軸の回転と共に変動したり、軸方向
の変位誤差に対しても変動することが少ないトルク検出
装置が製造できる。 (2)概ね8の字状の励磁コイルをハウジングに配置す
ることがないので、ハウジングの強度を低下させること
がなく、トルク負荷時の検出精度の高いトルク検出装置
が製造できる。 (3)高い捩じり強度を有する回転軸を使用することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るトルク検出装置の第1実施形態を
示す縦断面図である。
【図2】本発明に係るトルク検出装置で使用される解析
用マップの作成方法を説明するための図である。
【図3】(a)本発明に係るトルク検出装置の検出回路
の構成を示す図である。 (b)本発明に係るトルク検出装置の他の検出回路の構
成を示す図である。
【図4】本発明に係るトルク検出装置の第2実施形態を
示す縦断面図である。
【図5】本発明に係るトルク検出装置の第3実施形態を
示す縦断面図である。
【図6】(a)本発明に係るトルク検出装置の第3実施
形態で得られるインピーダンス特性を示す図である。 (b)本発明に係るトルク検出装置の第3実施形態の他
の実施形態で得られるインピーダンス特性を示す図であ
る。
【図7】本発明に係るトルク検出装置の第4実施形態を
示す縦断面図である。
【図8】本発明に係るトルク検出装置の第4実施形態で
得られるインピーダンス特性を示す図である。
【図9】従来のトルク検出装置を説明するための図であ
る。 (a)従来のトルク検出装置をトルク伝達軸に取り付け
た状態を示す図である。 (b)従来のトルク検出装置で使用された励磁コイルを
示す図である。
【符号の説明】
1 入力軸(回転軸) 2 ケーシング 2a ハウジング 2b ケース部 3,4,5 軸受け 6 ラック軸 6a ラック歯 7 ウオームホイール 8 電動機 9 ウオーム歯車 10 トルクセンサ 11,21,22 多重巻きコイル 11a ボビン 11b バックヨーク 12 抵抗 13 交流電源 14 整流回路 15 平滑回路 16 増幅回路 17 検出回路 19,20,23 磁歪膜

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の残留応力、又は塑性歪を付与した
    回転軸と、この回転軸を包囲し、この回転軸に入力され
    る回転トルクに対する透磁率の変化を検出する円筒状の
    多重巻きコイルとを備え、前記多重巻きコイルの検出値
    に基づいて前記回転軸に入力される前記回転トルクを検
    出するようにしたことを特徴とするトルク検出装置。
  2. 【請求項2】 電動パワーステアリング装置の操舵トル
    ク検出装置に使用したことを特徴とする請求項1に記載
    されたトルク検出装置。
  3. 【請求項3】 前記回転軸の周囲に、この回転軸に入力
    される回転トルクに応じて透磁率が変化する磁歪膜を所
    定幅で設け、この磁歪膜に所定の残留応力、又は塑性歪
    を付与したことを特徴とする請求項1に記載されたトル
    ク検出装置。
  4. 【請求項4】 前記磁歪膜を軸方向に2分割し、一方に
    第1の所定の残留応力、又は塑性歪を付与すると共に、
    他方に前記第1の所定の残留応力又は塑性歪と異なる第
    2の残留応力又は塑性歪を付与し、前記回転トルクに対
    する透磁率の変化を検出する円筒状の多重巻きコイルを
    各磁歪膜に対峙させて一対取り付けたことを特徴とする
    請求項3に記載されたトルク検出装置。
  5. 【請求項5】 前記磁歪膜を軸方向に2分割し、一方
    に、正の符号の前記所定の残留応力、又は塑性歪を付与
    すると共に、他方に、負の符号の前記所定の残留応力、
    又は塑性歪を付与し、前記多重巻きコイルを各磁歪膜に
    対峙させて一対取り付けたことを特徴とする請求項4に
    記載されたトルク検出装置。
  6. 【請求項6】 前記磁歪膜を軸方向に2つに区分し、一
    方の磁歪膜の透磁率変化と他方の磁歪膜の透磁率変化と
    を異ならせて、前記回転トルクに対する透磁率の変化を
    検出する円筒状の多重巻きコイルを各磁歪膜に対峙させ
    て一対取り付けたことを特徴とする請求項3に記載され
    たトルク検出装置。
  7. 【請求項7】 所定の応力又は歪を付与した回転軸を形
    成する工程と、この所定の応力又は歪を付与された状態
    で前記回転軸に磁性材料のメッキを施して磁歪膜を形成
    する工程と、前記回転軸の所定の応力又は歪を解放する
    ことにより前記磁歪膜に所定の残留応力又は塑性歪を付
    与する工程と、前記磁歪膜を形成された前記回転軸の回
    転トルクに対する透磁率の変化を検出する円筒状の多重
    巻きコイルを、前記磁歪膜に対峙するように配置する工
    程とを含むことを特徴とするトルク検出装置の製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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