JP2008134261A - 回転トルク検出機構及び電動パワーステアリング装置 - Google Patents

回転トルク検出機構及び電動パワーステアリング装置 Download PDF

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康夫 清水
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義人 中村
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Abstract

【課題】回転軸に作用する回転トルクの大きさ及び方向を精度良く検出することができる回転トルク検出機構を提供する。
【解決手段】回転トルク検出機構210は、図示しないステアリングシャフト及び自在軸継手を介してハンドル(図示せず)に連結される回転軸140と、回転軸140の下端部140aを回転自在に支持する第1の軸受け211と、回転軸140の中央部140cを回転自在に支持する第2の軸受け212と、磁歪膜142A,142Bに交流電圧を印加して磁歪膜142A,142Bを励磁する励磁回路213A,213Bと、磁歪膜142A,142Bの透磁率の変化を電気的に検出する検出回路214A,214Bとを備えて構成されている。回転軸140の上端部140bは、下端部140aや中間部140cのように軸受け211,212によって支持されておらず、自由端となっている。
【選択図】図3

Description

本発明は、回転自在に支持された回転軸に作用する回転トルクの大きさ及び方向を検出する回転トルク検出機構、及び回転トルク検出機構を備えた電動パワーステアリング装置に関する。
従来、運転者がステアリングホイール(ハンドル)を回転操作した際に、運転者の操舵力を軽減し、運転者に対して快適な操舵感を与えるための電動パワーステアリング装置が広く用いられている。この種の電動パワーステアリング装置は、運転者がハンドルを回転操作した際に、車両のステアリング系に作用する回転トルク(操舵トルク)の大きさ及び方向を回転トルク検出機構で検出し、回転トルク検出機構での検出結果に応じた補助トルクを電動機で発生し、その補助トルクをステアリング系に付加するように構成されている。
図11は、従来の電動パワーステアリング装置に含まれる回転トルク検出機構300を示す断面図である。図11に示すように、回転トルク検出機構300は、いわゆる磁歪式トルクセンサであり、回転自在に支持された回転軸310と、回転軸310の表面に設けられ、回転軸310に作用する回転トルクの大きさ及び方向に応じて透磁率が変化する磁歪膜320A,320Bと、磁歪膜320A,320Bに交流電流を印加する励磁回路330A,330Bと、励磁回路330A,330Bと対向して配置され、磁歪膜320A,320Bの透磁率の変化を電気的に検出する検出回路340A,340Bとを備えており、磁歪膜320A,320Bの透磁率の変化を検出回路340A,340Bで検出することにより、回転軸310に作用する回転トルクの大きさ及び方向を検出するように構成されている。
なお、図11では、励磁回路330Aと検出回路340A、及び励磁回路330Bと検出回路340Bは、それぞれまとめて表示している。
なお、図11における、符号410は図示しないタイロッド及びナックルを介して転舵輪としての左右の前輪(図示せず)に連結されるラック軸、符号420は補助トルクを発生する電動機、符号430は電動機420で発生した補助トルクを倍力して回転軸310に伝達する減速機構、符号440は回転トルク検出機構300の各部やラック軸410等を収納するハウジングである。
そして、回転軸310の上端部310aは、図示しないステアリングシャフト及び自在軸継手を介してステアリングホイール(図示せず)に連結されている。また、回転軸310の下端部310bにはピニオン311が形成されており、下端部310bのピニオン311は、ラック軸410に形成されたラック411と噛み合ってラックアンドピニオン機構450を構成している。また、回転軸310の上端部310a、下端部310b及び中間部310cは、軸受け350、軸受け360及び軸受け370によってそれぞれ回転自在に支持されている。励磁回路330A,330B及び検出回路340A,340Bは、回転軸310の上端部310aを支持する軸受け350と、回転軸310の中間部310cを支持する軸受け360との間に配置されている。また、減速機構430は、励磁回路330A,330B及び検出回路340A,340Bと、軸受け360との間に配置されている。
この種の従来技術としては、例えば、特許文献1に開示されている「トルク検出装置及びトルク検出装置を搭載した電動パワーステアリング装置」がある。
なお、特許文献1における「トルク検出装置」は、前記した回転トルク検出機構に相当する。
特開2002−257648号公報(第10‐11頁、第6図)
しかしながら、前記した従来の回転トルク検出機構300では、回転軸310の上端部310a、中間部310c及び下端部310bは、軸受け350、軸受け360及び軸受け370によってそれぞれ支持されているので、外部から回転軸310に力F1及び力F2が加わると、回転軸310には曲げモーメントが作用するため、各軸受け間で撓みが発生する(図12(a)及び図12(b)参照)。そのため、従来の回転トルク検出機構300では、回転トルクの検出時に、前記曲げモーメントの大きさも検出されるため、回転軸310に作用する回転トルクの大きさ及び方向を精度良く検出することができないという問題があった。
なお、力F1は、ラック軸410から回転軸310の軸方向に垂直に加わる力であり、力F2は、減速機構430から回転軸310の軸方向に垂直に加わる力である。
また、図12(b)に示すように、回転軸310の上端部310aと中間部310cとの間では、回転軸310に作用する曲げモーメントの大きさが、回転軸310の軸方向の各位置において異なっているため、回転軸310の軸方向に配置された検出回路340A,340Bではそれぞれ検出値が異なる。そのため、回転軸310に作用する回転トルクの大きさ及び方向を精度良く検出することができないという問題があった。
そこで、本発明は、回転軸に作用する回転トルクの大きさ及び方向を精度良く検出することができる回転トルク検出機構、及び回転トルク検出機構を備えた電動パワーステアリング装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、請求項1に記載の回転トルク検出機構は、その一端部が外部と連結され、その他端部が回転自在に支持された回転軸と、前記回転軸の前記一端部と前記他端部との間の表面に、軸方向に所定距離おいて配置され、前記回転軸に作用する回転トルクの大きさ及び方向に応じて透磁率が変化する第1の磁歪膜及び第2の磁歪膜と、前記回転軸と対向して配置され、前記第1及び第2の磁歪膜を励磁する励磁回路と、前記回転軸と対向して配置され、前記第1及び第2の磁歪膜の透磁率の変化を電気的に検出する検出回路とを備え、
前記第1及び第2の磁歪膜の透磁率の変化を前記検出回路で検出することによって、前記回転軸に作用する回転トルクの大きさ及び方向を検出するように構成された回転トルク検出機構であって、前記回転軸の前記第1及び第2の磁歪膜から前記一端部側を径方向に所定の変位が許容されるような自由端としたことを特徴とする。
請求項1に記載の回転トルク検出機構によれば、回転軸の第1及び第2の磁歪膜から一端部側を径方向に所定の変位が許容されるような自由端とし、回転軸の他端部を支持するように構成したので、外部から回転軸に対して軸方向に垂直に働く力が加わった際に、回転軸における一端部側では、撓みが発生した場合でも、曲げモーメントは作用しない。したがって、外部から回転軸に軸方向に垂直に働く力が加わった際でも、曲げモーメントによる影響を受けないので、回転軸に作用する回転トルクの大きさ及び方向を精度良く検出することができる。
なお、磁歪膜を励磁する励磁回路としては、例えば、交流又は矩形波電圧を出力する回路を用いることができる。
また、請求項2に記載の回転トルク検出機構は、請求項1に記載の回転トルク検出機構において、前記一端部の周囲に、前記一端部と摺動自在に弾性体を配置したことを特徴とする。
請求項2に記載の回転トルク検出機構によれば、回転軸の一端部の周囲に、一端部と摺動自在に弾性体を配置したので、回転軸の剛性が低下し、回転軸の曲げ共振周波数が低下した場合でも、弾性体が回転軸の一端部と接触することによって、回転軸に生じる曲げ共振の振幅を減衰させることができる。そのため、回転軸の剛性が低下し回転軸の曲げ共振周波数が低下した場合でも、回転軸に生じる曲げ共振による曲げモーメントの増大を抑制することができるので、過大なトルク検出信号を出力することはない。したがって、回転軸に作用する回転トルクの大きさ及び方向を精度良く検出することができる。
また、請求項3に記載の回転トルク検出機構は、請求項1に記載の回転トルク検出機構において、前記第1及び第2の磁歪膜の厚さを30μm以下に規定したことを特徴とする。
請求項3に記載の回転トルク検出機構によれば、磁歪膜の厚さを30μm以下に規定したことにより、磁歪膜の膜厚のばらつきによって回転軸の回転位置による磁歪膜の透磁率が変動しても、磁歪膜の厚さが十分薄く形成されているため、検出トルクの変動を抑えることができる。したがって、この回転トルク検出機構を車両の電動パワーステアリング装置に適用した場合、運転時における運転者の操舵感(操舵フィーリング)を良好なレベルに保つことができる。
回転軸の第1及び第2の磁歪膜から一端部側を径方向に所定の変位が許容されるような自由端とし、回転軸の他端部を支持するように構成したので、外部から回転軸に対して軸方向に垂直に働く力が加わった際に、回転軸における一端部側では、撓みが発生した場合でも、曲げモーメントは作用しない。したがって、外部から回転軸に軸方向に垂直に働く力が加わった際でも、曲げモーメントによる影響を受けないので、前記した磁歪膜の膜厚のばらつきによる検出トルクの変動を抑える効果がそのまま期待でき、回転軸に作用する回転トルクの大きさ及び方向を精度良く検出することができる。
そして、請求項4に記載の電動パワーステアリング装置は、運転者がステアリングホイールを回転操作した際に、車両のステアリング系に作用する回転トルクの大きさ及び方向を検出する回転トルク検出機構と、補助トルクを発生する電動機とを備え、前記回転トルク検出機構での検出結果に応じた補助トルクを電動機で発生し、その補助トルクを前記ステアリング系に付加するように構成された電動パワーステアリング装置であって、前記回転トルク検出機構として請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の回転トルク検出機構を用いたことを特徴とする。
請求項4に記載の電動パワーステアリング装置によれば、車両のステアリング系に作用する回転トルク(操舵トルク)の大きさ及び方向を検出する回転トルク検出機構として請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の回転トルク検出機構を用いたので、運転者がステアリングホイールを回転操作した際に、車両のステアリング系に作用する回転トルクの大きさ及び方向を精度良く検出することができる。その結果、運転者の操舵感(操舵フィーリング)を向上させることができる。
請求項5に記載の電動パワーステアリング装置は、請求項4に記載の構成に加えて、運転者のハンドル操作に応じて回転する回転軸の動きを、転舵輪の方向を変えるラック軸の移動に変換するピニオンとラックとを含むラックアンドピニオン機構と、前記回転軸に設けられた前記回転トルク検出機構と、前記ピニオンの下部を回転自在に支持する第1の軸受けと、前記ピニオンの上部を回転自在に支持する第2の軸受けと、前記ラック軸、前記ラックアンドピニオン機構、前記回転トルク検出機構、並びに前記第1及び第2の軸受けを格納して覆うハウジングと、を有し、
前記回転トルク検出機構は、その一端部が前記ハンドル側と連結され、その他端部が前記第1及び第2の軸受けによって回転自在に支持された前記回転軸と、前記回転軸の前記一端部と前記他端部との間の表面に、軸方向に所定距離おいて配置され、前記回転軸に作用する回転トルクの大きさ及び方向に応じて透磁率が変化する第1の磁歪膜及び第2の磁歪膜と、前記回転軸と対向して配置され、前記第1及び第2の磁歪膜を励磁する励磁回路と、前記回転軸と対向して配置され、前記第1及び第2の磁歪膜の透磁率の変化を電気的に検出する検出回路と、を備え、前記第1及び第2の磁歪膜の透磁率の変化を前記検出回路で検出することによって、前記回転軸に作用する回転トルクの大きさ及び方向を検出するように構成されたものであって、前記回転軸の前記第1及び第2の磁歪膜から前記一端部側は、前記ハウジングにより軸支されず、径方向に所定変位を許容されるような自由端としたことを特徴とする。
請求項6に記載の電動パワーステアリング装置は、請求項4に記載の構成に加えて、運転者のハンドル操作に応じて回転する回転軸の動きを、転舵輪の方向を変えるラック軸の移動に変換するピニオンとラックとを含むラックアンドピニオン機構と、前記回転軸に設けられた減速機構を介して補助トルクを前記回転軸に付与する電動機と、前記回転軸に設けられた回転トルク検出機構と、前記ピニオンの下部を回転自在に支持する第1の軸受けと、前記減速機構の少なくとも上側又は下側に設けられ、前記回転軸を回転自在に支持する第2の軸受けと、前記ラック軸、前記ラックアンドピニオン機構、前記減速機構、前記回転トルク検出機構、並びに前記第1及び第2の軸受けを格納して覆うハウジングと、を有し、
前記回転トルク検出機構は、その一端部が前記ハンドル側と連結され、その他端部が前記第1及び第2の軸受けによって回転自在に支持された前記回転軸と、前記回転軸の前記一端部と前記他端部との間の表面に、軸方向に所定距離おいて配置され、前記回転軸に作用する回転トルクの大きさ及び方向に応じて透磁率が変化する第1の磁歪膜及び第2の磁歪膜と、前記回転軸と対向して配置され、前記第1及び第2の磁歪膜を励磁する励磁回路と、前記回転軸と対向して配置され、前記第1及び第2の磁歪膜の透磁率の変化を電気的に検出する検出回路と、を備え、前記第1及び第2の磁歪膜の透磁率の変化を前記検出回路で検出することによって、前記回転軸に作用する回転トルクの大きさ及び方向を検出するように構成されたものであって、前記回転軸の前記第1及び第2の磁歪膜から前記一端部側は、前記ハウジングにより軸支されず、径方向に所定変位を許容されるような自由端としたことを特徴とする。
請求項7に記載の電動パワーステアリング装置は、請求項4に記載の構成に加えて、運転者のハンドル操作に応じて回転する回転軸の動きを、転舵輪の方向を変えるラック軸の移動に変換するピニオンとラックとを含むラックアンドピニオン機構と、前記回転軸に設けられた減速機構を介して補助トルクを前記回転軸に付与する電動機と、前記回転軸に設けられた回転トルク検出機構と、前記ピニオンの下部を回転自在に支持する第1の軸受けと、前記減速機構の下側及び上側に設けられ、前記回転軸を回転自在に支持する第2及び第3の軸受けと、前記ラック軸、前記ラックアンドピニオン機構、前記減速機構、前記回転トルク検出機構、並びに前記第1、第2及び第3の軸受けを格納して覆うハウジングと、を有し、
前記回転トルク検出機構は、その一端部が前記ハンドル側と連結され、その他端部が前記第1、第2及び第3の軸受けによって回転自在に支持された前記回転軸と、前記回転軸の前記一端部と前記他端部との間の表面に、軸方向に所定距離おいて配置され、前記回転軸に作用する回転トルクの大きさ及び方向に応じて透磁率が変化する第1の磁歪膜及び第2の磁歪膜と、前記回転軸と対向して配置され、前記第1及び第2の磁歪膜を励磁する励磁回路と、前記回転軸と対向して配置され、前記第1及び第2の磁歪膜の透磁率の変化を電気的に検出する検出回路と、を備え、前記第1及び第2の磁歪膜の透磁率の変化を前記検出回路で検出することによって、前記回転軸に作用する回転トルクの大きさ及び方向を検出するように構成されたものであって、前記回転軸の前記第1及び第2の磁歪膜から前記一端部側は、前記ハウジングにより軸支されず、径方向に所定変位を許容されるような自由端としたことを特徴とする。
請求項5から請求項7に記載の電動パワーステアリング装置によれば、回転軸の第1及び第2の磁歪膜から一端部側は、ハウジングにより軸支されず、径方向に所定変位を許容されるような自由端とし、回転軸の他端部を支持するように構成したので、外部から回転軸に対して軸方向に垂直に働く力が加わった際に、回転軸における一端部側では、撓みが発生した場合でも、曲げモーメントは作用しない。したがって、ハンドル側から回転軸に軸方向に垂直に働く力が加わった際でも、曲げモーメントによる影響を受けないので、回転軸に作用する回転トルクの大きさ及び方向を精度良く検出することができる。
本発明の請求項1に記載の回転トルク検出機構によれば、外部から回転軸に対して垂直に働く力が加わった際でも、曲げモーメントによる影響を受けないので、回転軸に作用する回転トルクの大きさ及び方向を精度良く検出することができる。
また、本発明の請求項2に記載の回転トルク検出機構によれば、回転軸の剛性が低下し回転軸の曲げ共振周波数が低下した場合でも、回転軸に生じる曲げ共振による曲げモーメントの増大を抑制することができるので、過大なトルク検出信号を出力することはない。したがって、回転軸に作用する回転トルクの大きさ及び方向を精度良く検出することができる。
本発明の請求項3に記載の回転トルク検出機構によれば、検出トルクの変動を十分に抑えることができる。したがって、この回転トルク検出機構を車両の電動パワーステアリング装置に適用した場合、運転時における運転者の操舵感(操舵フィーリング)を良好なレベルに保つことができる。
本発明の請求項4に記載の電動パワーステアリング装置によれば、運転者がステアリングホイールを回転操作した際に、車両のステアリング系に作用する回転トルクの大きさ及び方向を精度良く検出することができる。その結果、運転者の操舵感(操舵フィーリング)を向上させることができる。
本発明の請求項5から請求項7に記載の電動パワーステアリング装置によれば、外部から回転軸に対して垂直に働く力が加わった際でも、曲げモーメントによる影響を受けないので、回転軸に作用する回転トルクの大きさ及び方向を精度良く検出することができる。
以下、本発明に係る回転トルク検出機構及び電動パワーステアリング装置の実施の形態について、適宜図面を参照して詳細に説明する。
なお、回転トルク検出機構は、車両のステアリング系に設けられた電動パワーステアリング装置に含まれる。
まず、車両のステアリング系100と、ステアリング系100に設けられた電動パワーステアリング装置200とについて、図1、図2及び図3を参照して詳しく説明する。参照する図面において、図1は、車両のステアリング系100と、ステアリング系100に設けられた電動パワーステアリング装置200とを模式的に示した図である。また、図2は、図1に示した電動パワーステアリング装置200を示す部分破断断面図である。また、図3は、図2におけるA−A線断面図である。
図1に示すように、ステアリング系100は、ステアリングホイール(ハンドル)110にステアリングシャフト(シャフト)120及び自在軸継手130,130を介して回転軸140が連結され、回転軸140にラックアンドピニオン機構150を介してラック軸160が連結されて構成されている。そして、ラック軸160の両端には、タイロッド170及びナックル180を介して、転舵輪としての左右の前輪Wがそれぞれ連結されている。
ラックアンドピニオン機構150は、図3に示すように、回転軸140の下端部140aに形成されたピニオン141と、ラック軸160に形成されたラック161とを噛み合わせた機構であり、回転軸140の回転運動をラック軸160の軸方向の直線運動に変換するように構成されている。また、図1及び図2に示すように、ラック軸160の両端にはボールジョイント190,190が結合されており、ボールジョイント190,190には前記したタイロッド170,170が連結されている。このように構成されたステアリング系100によれば、運転者がハンドル110を回転操作することにより、左右の前輪W,Wを転舵させることができる。
電動パワーステアリング装置200は、運転者がハンドル110を回転操作した際に、ハンドル110に連結された回転軸140に補助トルクを付加し、運転者の操舵力を軽減させるための装置である。この電動パワーステアリング装置200は、図1に示すように、運転者がハンドル110を回転操作した際に、回転軸140に作用する回転トルク(操舵トルク)の大きさ及び方向を検出する回転トルク検出機構210と、補助トルクを発生する電動機220と、電動機220で発生した補助トルクを倍力して回転軸140に伝達する減速機構230と、回転トルク検出機構210での検出結果に応じた補助トルクを発生するように電動機220を制御する制御部240とを備えて構成されている。
減速機構230は、図3に示すように、電動機220の駆動軸221に形成されたウォーム(駆動ギア)231と、回転軸140に結合されたウォームホイール(従動ギア)232とを噛み合わせた機構であり、電動機220で発生した補助トルクを、ウォーム231及びウォームホイール232を介して回転軸140に伝達するように構成されている。
なお、電動機220で発生した補助トルクは、ウォーム231とウォームホイール232とのギア比に応じて倍力される。
制御部240は、例えばコンピュータからなり、後記する回転トルク検出機構210の検出回路214A,214B(図3参照)での検出値に基づいて回転軸140に作用する回転トルクの大きさ及び方向を求め、その求めた回転トルクの大きさ及び方向に応じた補助トルクを発生するように電動機220を制御する。
そして、図3に示すように、回転軸140、ラックアンドピニオン機構150、回転トルク検出機構210、減速機構230などは、上ハウジング250Aと下ハウジング250Bとからなるハウジング250内に収納されている。また、下ハウジング250Bには電動機220が取り付けられている。また、回転軸140の上端部140bは、上ハウジング250Aの上部から外部に突出しており、ステアリングシャフト120及び自在軸継手130,130を介してハンドル110に連結されている(図1参照)。
以上のように構成された電動パワーステアリング装置200によれば、運転者がハンドル110を回転操作した際に、回転軸140に作用する回転トルク(操舵トルク)の大きさ及び方向を回転トルク検出機構210で検出し、その検出結果に応じた補助トルクを電動機220で発生させることができる。そして、電動機220で発生した補助トルクを減速機構230で倍力して回転軸140に伝達することにより、回転軸140に補助トルクを付加し、運転者の操舵力を軽減することができる。
以下に、第1の実施の形態から第5の実施の形態に係る回転トルク検出機構について説明するが、第3の実施の形態は、参考例を示すものである。
(第1の実施の形態)
次に、回転トルク検出機構の第1の実施の形態について、図3及び図4を参照して詳しく説明する。
なお、第1の実施の形態に係る回転トルク検出機構は、特許請求の範囲における請求項1及び請求項3に記載の回転トルク検出機構に相当する。参照する図面において、図3は、第1の実施の形態に係る回転トルク検出機構210を示す図であり、図2におけるA−A線断面図である。また、図4(a)は、回転軸140に力F1,F2を加えた際に回転軸140に生じた撓みを模式的に示す図であり、図4(b)は、そのときに回転軸140に作用する曲げモーメントを示す曲げモーメント線図である。
図3に示すように、回転トルク検出機構210は、ステアリングシャフト120及び自在軸継手130,130を介してハンドル110に連結される回転軸140(図1参照)と、回転軸140の下端部140aを回転自在に支持する第1の軸受け211と、回転軸140の中間部140cを回転自在に支持する第2の軸受け212と、回転軸140における上端部140b側と中間部140cとの間に回転軸140と対向して配置され、後記する磁歪膜142A,142Bに交流電圧を印加して磁歪膜142A,142Bを励磁する励磁回路213A,213Bと、前記磁歪膜142A,142Bの透磁率の変化を電気的に検出する検出回路214A,214Bとを備えて構成されている。図3では、励磁回路213Aと検出回路214A、及び励磁回路213Bと検出回路214Bは、それぞれまとめて表示している。
なお、回転軸140の上端部140bは、特許請求の範囲における「一端部」に相当する。また、回転軸140の下端部140aは、特許請求の範囲における「他端部」に相当する。
なお、回転軸140における下端部140aとは、ラック161と噛み合うピニオン141が形成される側の端部のことであり、上端部140bとは、ステアリングシャフト120及び自在軸継手130,130を介してハンドル110に連結される側の端部のことである(図1参照)。回転軸140の上端部140bは、下端部140aや中間部140cのように第1の軸受け211及び第2の軸受け212によって支持されておらず、自由端となっている。また、回転軸140における中間部140cとは、下端部140aと上端部140bとの中間から、やや下端部140a側寄りの位置のことである。中間部140cの上端部140b側には、ウォームホイール232が結合されている。
そして、回転軸140の表面には、回転軸140に作用する回転トルクの大きさ及び方向に応じて透磁率が変化する磁歪膜142A,142Bが設けられている。磁歪膜142A,142Bは、Ni−Fe系合金などの磁歪材からなる膜であり、回転軸140における上端部140bと中間部140cとの間の表面にメッキされている。
このように構成された回転トルク検出機構210によれば、運転者がハンドル110を回転操作し、回転軸140に回転トルクが作用した際に、磁歪膜142A,142Bの透磁率の変化を検出回路214A,214Bで電気的に検出することにより、回転軸140に作用する回転トルクの大きさ及び方向を検出することができる。
そして、運転者がハンドル110を回転操作した際には、回転軸140には、ラックアンドピニオン機構150から回転軸140の軸方向に垂直に働く力F1と、減速機構230から回転軸140の軸方向に垂直に働く力F2とが加わるが、回転軸140の上端部140bは軸受けによって支持されていない自由端であるので、励磁回路213A,213B及び検出回路214A,214Bが配置されている回転軸140における上端部140bと中間部140cとの間では、回転軸140に撓みが発生した場合でも、曲げモーメントは作用しない(図4(a)、図4(b)参照)。したがって、回転トルク検出機構210は、ラックアンドピニオン機構150から回転軸140の軸方向に垂直に働く力F1と、減速機構230から回転軸140の軸方向に垂直に働く力F2とが加わった際でも、曲げモーメントによる影響を受けないので、回転軸140に作用する回転トルクの大きさ及び方向を精度良く検出することができる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明に係る回転トルク検出機構の第2の実施の形態について、図5を参照して説明する。
なお、第2の実施の形態に係る回転トルク検出機構は、特許請求の範囲における請求項2に記載の回転トルク検出機構に相当する。参照する図面において、図5は、第2の実施の形態に係る回転トルク検出機構260を示す図であり、図2におけるA−A線断面図である。
図5に示す回転トルク検出機構260は、回転軸140の上端部140bの周囲に、上端部140bと摺動自在に弾性体であるオイルシール261を配置したことが、図3に示した第1の実施の形態に係る回転トルク検出機構210と異なる。
なお、前記した第1の実施の形態と同一の部分については、同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
図5に示すように、回転軸140の上端部140bの周囲に、上端部140bと摺動自在に弾性体であるオイルシール261を配置すると、回転軸140の曲げ剛性が低下し、回転軸140の曲げ共振周波数が回転トルク検出機構260の検出周波数範囲まで低下した場合でも、オイルシール261が回転軸140の上端部140bと接触することによって、回転軸140に生じる曲げ共振を減衰させることができる。そのため、回転トルク検出機構260は、回転軸の140の剛性が低下し、回転軸140の曲げ共振周波数が低下した場合でも、回転軸に生じる曲げ共振による曲げモーメントの増大を抑制することができるので、過大なトルク検出信号を出力することはない。したがって、回転軸140に作用する回転トルクの大きさ及び方向を精度良く検出することができる。
(第3の実施の形態)
次に、回転トルク検出機構の第3の実施の形態について、図6を参照して詳しく説明する。
なお、第3の実施の形態に係る回転トルク検出機構は、参考例である。参照する図面において、図6は、第3の実施の形態に係る回転トルク検出機構270を示す図であり、図2におけるA−A線断面図である。
図6に示す回転トルク検出機構270は、回転軸140の上端部140bの周囲に、上端部140bと所定の隙間dを隔ててすべり軸受け271を配置したことが、図3に示した第1の実施の形態に係る回転トルク検出機構210と異なる。
なお、前記した第1の実施の形態と同一の部分については、同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
図6に示すように、回転軸140の上端部140bの周囲に、所定の隙間dを隔ててすべり軸受け271を配置すると、外部から回転軸140に軸方向に垂直に働く力が過大に加わり、回転軸140がその軸方向に所定の隙間d以上撓もうとした場合でも、回転軸140をすべり軸受け271によって支持することができる。したがって、回転トルク検出機構270は、回転軸140がその軸方向に所定の隙間d以上撓むことがないので、回転軸140が塑性変形するのを防止することができる。
(第4の実施の形態)
次に、本発明に係る回転トルク検出機構の第4の実施の形態について、図7を参照して説明する。参照する図面において、図7は、第4の実施の形態に係る回転トルク検出機構280を示す図であり、図2におけるA−A線断面図である。
図7に示す回転トルク検出機構280は、回転軸140の上端部140bと、回転軸140のウォームホィール232が結合される部分140dとの間に、回転軸140を回転自在に支持する第3の軸受け281を配置したことが、図3に示した第1の実施の形態に係る回転トルク検出機構210と異なる。第3の軸受け281はウォームホィール232の近傍に配置されることが望ましい。また、前記した第1の実施の形態と同一の部分については、同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
図7に示すように、回転軸140の上端部140bと、回転軸140のウォームホィール232が結合される部分140dとの間に、第3の軸受け281を配置すると、減速機構230から回転軸140の中間部140cに外力が加わった際に、上端部140bと回転軸140の第3の軸受け281に支持される部分140eとの間では、曲げモーメントが作用しない。したがって、回転トルク検出機構280は、減速機構230から回転軸140のウォームホィール232が結合される部分140dに外力が加わった際でも、曲げモーメントによる影響を受けないので、回転軸140に作用する回転トルクの大きさ及び方向を精度良く検出することができる。
(第5の実施の形態)
次に、本発明に係る回転トルク検出機構の第5の実施の形態について、図8、図9及び図10を参照して説明する。
なお、第5の実施の形態に係る回転トルク検出機構は、特許請求の範囲における請求項3に記載の回転トルク検出機構に相当する。参照する図面において、図8は、第5の実施の形態に係る回転トルク検出機構290を示す図であり、図2におけるA−A線断面図である。また、図9は回転軸140の横断面図であり、回転軸140の表面に形成された磁歪膜142A,142Bの偏心(膜厚のばらつき)を表わしている。
なお、図9では、説明の便宜上、磁歪膜142A,142Bの偏心を誇張して表わしている。また、図10は、磁歪膜142A,142Bの厚さと回転トルク検出機構210の検出感度との関係、及び磁歪膜142A,142Bの厚さと運転者の操舵フィーリングとの関係を示すグラフである。
図8に示す回転トルク検出機構290は、図11に示した従来の回転トルク検出機構300と同様に、回転軸310の上端部140b(図11では上端部310a)を、軸受け291(図11では軸受け350)で支持している点と、磁歪膜142A,142Bの厚さを30μmとした点が、図3に示した第1の実施の形態に係る回転トルク検出機構210と異なる。
なお、前記した第1の実施の形態と同一の部分については、同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
一般に、回転軸140の表面にメッキされた磁歪膜142A,142Bの膜厚は、回転軸140の回転方向において、多少のばらつきが生じている(図9(a)参照)。そのため、回転軸140の軸方向に垂直に働く力によって、回転軸140の一方向に曲げモーメントが作用している状態で、回転軸140を回転させると(図9の例では、(a)、(b)、(c)の順に、時計回りに回転させている)、回転軸140の中立面を中心に、磁歪膜142A,142Bには圧縮と引っ張りの歪みが発生する。
なお、中立面とは、曲げモーメントが作用しても圧縮も引っ張りも受けない面のことである。
そして、磁歪膜は、一般に「圧縮歪み」又は「引張り歪み」の一方が発生した場合にのみ透磁率を変化させるので、例えば、回転軸140の軸方向に垂直に働く力によって、回転軸140の一部に「圧縮歪み」が発生している場合には、回転軸140を図9において、(a)、(b)、(c)の順に回転させると、透磁率は磁歪膜142A,142Bの膜厚が最も厚い(c)のときに最も大きくなり、逆に、磁歪膜142A,142Bの膜厚が最も薄い(a)の時に最も小さくなる。すなわち、磁歪膜142A,142Bの透磁率の大きさは、回転軸140の回転位置により変動する。
ここで、磁歪膜142A,142Bの膜さを30μm以下にすると、磁歪膜142A,142Bの偏心に起因して回転軸140の回転位置による磁歪膜の透磁率が変動しても、磁歪膜142A,142Bの厚さが十分薄く形成されているため、例えば、運転者がステアリングを一定の力で操舵している場合に、磁歪膜142A,142Bの膜厚差に起因する検出トルクの変動を十分に抑えることができる。したがって、この回転トルク検出機構290を備えた車両の電動パワーステアリング装置200(図1参照)によれば、運転時における運転者の操舵感(操舵フィーリング)を良好なレベルに保つことができる。(図10参照)。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこのような実施の形態にのみ限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づく限りにおいて、種々の変形が可能である。
例えば、本実施の形態に係る回転トルク検出機構は、回転軸140(図1参照)に補助トルクを付加するように構成されたピニオンアシスト式の電動パワーステアリング装置に適用することを想定しているが、ラック軸160(図1参照)に補助トルクを付加するように構成するラックアシスト式の電動パワーステアリング装置に適用することもできる。
車両のステアリング系100と、ステアリング系100に設けられた電動パワーステアリング装置200とを模式的に示した図である。 図1に示した電動パワーステアリング装置200を示す部分破断断面図である。 第1の実施の形態に係る回転トルク検出機構210を示す図であり、図2におけるA−A線断面図である。 (a)は、回転軸140に力F1,F2を加えた際に回転軸140に生じた撓みを模式的に示す図であり、(b)は、そのときに回転軸140に作用する曲げモーメントを示す曲げモーメント線図である。 第2の実施の形態に係る回転トルク検出機構260を示す図であり、図2におけるA−A線断面図である。 第3の実施の形態に係る回転トルク検出機構270を示す図であり、図2におけるA−A線断面図である。 第4の実施の形態に係る回転トルク検出機構280を示す図であり、図2におけるA−A線断面図である。 第5の実施の形態に係る回転トルク検出機構290を示す図であり、図2におけるA−A線断面図である。 回転軸140の横断面図であり、回転軸140の表面に形成された磁歪膜142A,142Bの偏心(膜厚のばらつき)を表わしている。 磁歪膜142の厚さと回転トルク検出機構210の検出感度との関係、及び磁歪膜142の厚さと運転者の操舵フィーリングとの関係を示すグラフである。 従来の電動パワーステアリング装置に含まれる回転トルク検出機構300を示す断面図である。 (a)は、回転軸310に力F1,F2を加えた際に回転軸310に生じた撓みを模式的に示す図であり、(b)は、そのときに回転軸310に作用する曲げモーメントを示す曲げモーメント線図である。
符号の説明
100 ステアリング系
110 ステアリングホイール(ハンドル)
120 ステアリングシャフト(シャフト)
130 自在軸継手
140 回転軸
141 ピニオン
142A 磁歪膜(第1の磁歪膜)
142B 磁歪膜(第2の磁歪膜)
150 ラックアンドピニオン機構
160 ラック軸
161 ラック
170 タイロッド
180 ナックル
190 ボールジョイント
200 電動パワーステアリング装置
210 回転トルク検出機構
211 第1の軸受け
212 第2の軸受け
213A,213B 励磁回路
214A,214B 検出回路
220 電動機
230 減速機構
231 ウォーム
232 ウォームホイール
240 制御部
250 ハウジング
281 第3の軸受け
W 前輪



Claims (7)

  1. その一端部が外部と連結され、その他端部が回転自在に支持された回転軸と、
    前記回転軸の前記一端部と前記他端部との間の表面に、軸方向に所定距離おいて配置され、前記回転軸に作用する回転トルクの大きさ及び方向に応じて透磁率が変化する第1の磁歪膜及び第2の磁歪膜と、
    前記回転軸と対向して配置され、前記第1及び第2の磁歪膜を励磁する励磁回路と、
    前記回転軸と対向して配置され、前記第1及び第2の磁歪膜の透磁率の変化を電気的に検出する検出回路とを備え、
    前記第1及び第2の磁歪膜の透磁率の変化を前記検出回路で検出することによって、前記回転軸に作用する回転トルクの大きさ及び方向を検出するように構成された回転トルク検出機構であって、
    前記回転軸の前記第1及び第2の磁歪膜から前記一端部側を径方向に所定の変位が許容されるような自由端としたことを特徴とする回転トルク検出機構。
  2. 前記一端部の周囲に、前記一端部と摺動自在に弾性体を配置したことを特徴とする請求項1に記載の回転トルク検出機構。
  3. 前記第1及び第2の磁歪膜の厚さを30μm以下に規定したことを特徴とする請求項1に記載の回転トルク検出機構。
  4. 運転者がステアリングホイールを回転操作した際に、車両のステアリング系に作用する回転トルクの大きさ及び方向を検出する回転トルク検出機構と、補助トルクを発生する電動機とを備え、前記回転トルク検出機構での検出結果に応じた補助トルクを電動機で発生し、その補助トルクを前記ステアリング系に付加するように構成された電動パワーステアリング装置であって、
    前記回転トルク検出機構として請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の回転トルク検出機構を用いたことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  5. 運転者のハンドル操作に応じて回転する回転軸の動きを、転舵輪の方向を変えるラック軸の移動に変換するピニオンとラックとを含むラックアンドピニオン機構と、
    前記回転軸に設けられた前記回転トルク検出機構と、
    前記ピニオンの下部を回転自在に支持する第1の軸受けと、
    前記ピニオンの上部を回転自在に支持する第2の軸受けと、
    前記ラック軸、前記ラックアンドピニオン機構、前記回転トルク検出機構、並びに前記第1及び第2の軸受けを格納して覆うハウジングと、
    を有し、
    前記回転トルク検出機構は、
    その一端部が前記ハンドル側と連結され、その他端部が前記第1及び第2の軸受けによって回転自在に支持された前記回転軸と、
    前記回転軸の前記一端部と前記他端部との間の表面に、軸方向に所定距離おいて配置され、前記回転軸に作用する回転トルクの大きさ及び方向に応じて透磁率が変化する第1の磁歪膜及び第2の磁歪膜と、
    前記回転軸と対向して配置され、前記第1及び第2の磁歪膜を励磁する励磁回路と、
    前記回転軸と対向して配置され、前記第1及び第2の磁歪膜の透磁率の変化を電気的に検出する検出回路と、を備え、
    前記第1及び第2の磁歪膜の透磁率の変化を前記検出回路で検出することによって、前記回転軸に作用する回転トルクの大きさ及び方向を検出するように構成されたものであって、
    前記回転軸の前記第1及び第2の磁歪膜から前記一端部側は、前記ハウジングにより軸支されず、径方向に所定変位を許容されるような自由端としたことを特徴とする請求項4に記載の電動パワーステアリング装置。
  6. 運転者のハンドル操作に応じて回転する回転軸の動きを、転舵輪の方向を変えるラック軸の移動に変換するピニオンとラックとを含むラックアンドピニオン機構と、
    前記回転軸に設けられた減速機構を介して補助トルクを前記回転軸に付与する電動機と、
    前記回転軸に設けられた回転トルク検出機構と、
    前記ピニオンの下部を回転自在に支持する第1の軸受けと、
    前記減速機構の少なくとも上側又は下側に設けられ、前記回転軸を回転自在に支持する第2の軸受けと、
    前記ラック軸、前記ラックアンドピニオン機構、前記減速機構、前記回転トルク検出機構、並びに前記第1及び第2の軸受けを格納して覆うハウジングと、
    を有し、
    前記回転トルク検出機構は、
    その一端部が前記ハンドル側と連結され、その他端部が前記第1及び第2の軸受けによって回転自在に支持された前記回転軸と、
    前記回転軸の前記一端部と前記他端部との間の表面に、軸方向に所定距離おいて配置され、前記回転軸に作用する回転トルクの大きさ及び方向に応じて透磁率が変化する第1の磁歪膜及び第2の磁歪膜と、
    前記回転軸と対向して配置され、前記第1及び第2の磁歪膜を励磁する励磁回路と、
    前記回転軸と対向して配置され、前記第1及び第2の磁歪膜の透磁率の変化を電気的に検出する検出回路と、を備え、
    前記第1及び第2の磁歪膜の透磁率の変化を前記検出回路で検出することによって、前記回転軸に作用する回転トルクの大きさ及び方向を検出するように構成されたものであって、
    前記回転軸の前記第1及び第2の磁歪膜から前記一端部側は、前記ハウジングにより軸支されず、径方向に所定変位を許容されるような自由端としたことを特徴とする請求項4に記載の電動パワーステアリング装置。
  7. 運転者のハンドル操作に応じて回転する回転軸の動きを、転舵輪の方向を変えるラック軸の移動に変換するピニオンとラックとを含むラックアンドピニオン機構と、
    前記回転軸に設けられた減速機構を介して補助トルクを前記回転軸に付与する電動機と、
    前記回転軸に設けられた回転トルク検出機構と、
    前記ピニオンの下部を回転自在に支持する第1の軸受けと、
    前記減速機構の下側及び上側に設けられ、前記回転軸を回転自在に支持する第2及び第3の軸受けと、
    前記ラック軸、前記ラックアンドピニオン機構、前記減速機構、前記回転トルク検出機構、並びに前記第1、第2及び第3の軸受けを格納して覆うハウジングと、
    を有し、
    前記回転トルク検出機構は、
    その一端部が前記ハンドル側と連結され、その他端部が前記第1、第2及び第3の軸受けによって回転自在に支持された前記回転軸と、
    前記回転軸の前記一端部と前記他端部との間の表面に、軸方向に所定距離おいて配置され、前記回転軸に作用する回転トルクの大きさ及び方向に応じて透磁率が変化する第1の磁歪膜及び第2の磁歪膜と、
    前記回転軸と対向して配置され、前記第1及び第2の磁歪膜を励磁する励磁回路と、
    前記回転軸と対向して配置され、前記第1及び第2の磁歪膜の透磁率の変化を電気的に検出する検出回路と、を備え、
    前記第1及び第2の磁歪膜の透磁率の変化を前記検出回路で検出することによって、前記回転軸に作用する回転トルクの大きさ及び方向を検出するように構成されたものであって、
    前記回転軸の前記第1及び第2の磁歪膜から前記一端部側は、前記ハウジングにより軸支されず、径方向に所定変位を許容されるような自由端としたことを特徴とする請求項4に記載の電動パワーステアリング装置。
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