JP2001133337A - 磁歪式トルクセンサ及び磁歪式トルクセンサを搭載した電動パワーステアリング装置 - Google Patents

磁歪式トルクセンサ及び磁歪式トルクセンサを搭載した電動パワーステアリング装置

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JP2001133337A
JP2001133337A JP31151499A JP31151499A JP2001133337A JP 2001133337 A JP2001133337 A JP 2001133337A JP 31151499 A JP31151499 A JP 31151499A JP 31151499 A JP31151499 A JP 31151499A JP 2001133337 A JP2001133337 A JP 2001133337A
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magnetostrictive
torque
rotating shaft
torque sensor
magnetostrictive film
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Yasuo Shimizu
康夫 清水
Yasuharu Oyama
泰晴 大山
Katsuji Watanabe
勝治 渡辺
Shigeru Yamawaki
茂 山脇
Atsuhiko Yoneda
篤彦 米田
Yasuhiro Terada
泰浩 寺田
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転軸の材質の選定自由度を増すとともに、
磁歪式トルクセンサを安価にすること。 【解決手段】 回転軸31に、作用トルクに応じて磁歪
特性が変化する磁歪膜71を所定幅Wで全周にわたって
設け、この磁歪膜に対向して励磁コイル111を巻いた
略U字形の励磁用磁心112を配置し、この励磁用磁心
に対して90゜位相を変えた状態で検出コイル113を
巻いた略U字形の検出用磁心114を配置した磁歪式ト
ルクセンサ110である。磁歪膜を通る磁路と励磁コイ
ルと検出コイルとで磁気回路を形成した。励磁コイルと
検出コイルとでブリッジ回路を構成した。回転軸を介し
て磁歪膜にトルクが作用したときに、このトルクに応じ
て磁歪膜に生じる磁歪効果をブリッジ回路にて電気的に
検出することができきる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁歪式トルクセン
サ及び磁歪式トルクセンサを搭載した電動パワーステア
リング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁歪式トルクセンサは、回転軸にトルク
が作用したときに、このトルクに応じて回転軸に生じる
磁歪効果を検出コイルにて電気的に検出するセンサであ
る。このような磁歪式トルクセンサとしては、例えば、
特開平6−221940号公報「磁歪式トルクセンサ」
(以下、「従来の技術」と言う。)や特開平9−16
6505号公報「磁歪式トルクセンサの製造方法」(以
下、「従来の技術」と言う。)が知られている。
【0003】上記従来の技術は、同公報の図1に示さ
れる通り、磁歪特性を有するトルク伝達軸3(番号は公
報に記載されたものを引用した。以下同じ。)の周面に
対向して、概ね8の字状の励磁コイル1を配置し、この
励磁コイル1に概ね8の字状の検出コイル2を90゜位
相を変えた状態で重ね合わせた磁歪式トルクセンサであ
る。トルク伝達軸3にトルクが作用したときに、このト
ルクに応じてトルク伝達軸3に生じる磁歪効果を、検出
コイル2で電気的に検出することができる。
【0004】上記従来の技術は、同公報の図1に示さ
れる通り、回転軸1の長手方向に傾斜した複数のパター
ンを有する第1の磁気異方性部21と、この第1の磁気
異方性部21と反対向きに傾斜した複数のパターンを有
する第2の磁気異方性部22とを、回転軸1の長手方向
に2段で形成し、さらに、第1の磁気異方性部21を励
磁コイイル31並びに検出コイル41に挿入し、第2の
磁気異方性部22を励磁コイイル32並びに検出コイル
42に挿入した磁歪式トルクセンサである。第1・第2
の磁気異方性部21,22のパターンは、気相メッキ法
にて形成した複数の短冊状の磁歪膜20・・・からなり、
これらの磁歪膜20・・・を、回転軸1に所定幅で全周面
にわたって所定ピッチで形成したものである。回転軸1
を介して第1・第2の磁気異方性部21,22にトルク
が作用したときに、このトルクに応じて第1・第2の磁
気異方性部21,22に生じる磁歪効果を検出コイル4
1,42にて電気的に検出することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術は、
トルク伝達軸3の材質として磁歪効果が大きいものを選
定する必要がある。このため、トルク伝達軸3の材質の
選定自由度が劣る。また、熱処理によっても出力感度が
低下することから、ステアリング等の強度部品に使用す
る場合に、実用性が乏しい。また、出力感度が低いこと
から、ノイズの影響を受けない高ゲイン増幅回路が必要
である等の点からもステアリング等には不適であった。
一方、上記従来の技術は、回転軸1に複数の短冊状の
磁歪膜20・・・を所定ピッチで形成するのであるから、
磁歪膜20・・・の形成精度を高める必要がある。このた
め、磁歪膜20・・を形成する場合に、マスキングを精度
良く行う必要があり、生産性が劣るとともに、回転軸1
に非磁性材料を使用しないと出力が小さいために回転軸
1のコストがかかり、磁歪式トルクセンサのコストが増
す。
【0006】そこで本発明の目的は、回転軸の材質の選
定自由度を増し、機械的強度や耐久性を備えるととも
に、磁歪式トルクセンサを安価にすること、及び、この
ような回転軸並びに磁歪式トルクセンサを電動パワース
テアリング装置に適用することができる技術を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1は、回転軸に、作用トルクに応じて磁歪特性
が変化する磁歪膜を所定幅で全周にわたって設け、この
磁歪膜に対向して励磁コイルを巻いた略U字形の励磁用
磁心を配置し、この励磁用磁心に対して90゜位相を変
えた状態で検出コイルを巻いた略U字形の検出用磁心を
配置し、磁歪膜を通る磁路と励磁コイルと検出コイルと
で磁気回路を形成し、励磁コイルと検出コイルとでブリ
ッジ回路を構成したことで、回転軸を介して磁歪膜にト
ルクが作用したときに、このトルクに応じて磁歪膜に生
じる磁歪効果をブリッジ回路にて電気的に検出するよう
に構成した磁歪式トルクセンサである。
【0008】回転軸に所定幅で全周にわたる磁歪膜を設
けた簡素な構造であり、高価な磁歪材は厚さ1mm以下
ですみ使用量も少ないことから、コストを低減できるの
で、回転軸に磁歪膜を設けることは容易である。しか
も、回転軸に所定幅で全周にわたって磁歪膜を有するの
で、磁歪膜の磁歪効果は大きく、出力感度が高いので、
高ゲインの増幅器等も不要であり、さらに、回転軸の表
面に表皮として設けた磁歪膜の表皮効果により回転軸の
材質の影響を受け難く、熱処理も可能であることから、
機械的強度や耐久性が優れ、ステアリング等に好適であ
る。磁歪膜に対向して、略U字形の励磁・検出用磁心を
90゜位相を変えた状態で配置したので、磁歪膜に作用
したトルクに応じて磁歪膜に生じる磁歪効果を、ブリッ
ジ回路にて電気的に検出する。ブリッジ回路による検出
精度は高い。略U字形の励磁・検出用磁心の強度が大き
く、耐久性に優れ、ステアリング等に好適であるととも
に、製作が容易になる。
【0009】請求項2は、回転軸に、作用トルクに応じ
て磁歪特性が変化する磁歪膜を所定幅で全周にわたって
設け、この磁歪膜に対向して概ね8の字状の励磁コイル
を配置し、この励磁コイルに概ね8の字状の検出コイル
を90゜位相を変えた状態で重ね合わせたことで、回転
軸を介して磁歪膜にトルクが作用したときに、このトル
クに応じて磁歪膜に生じる磁歪効果を検出コイルにて電
気的に検出するように構成した磁歪式トルクセンサであ
る。
【0010】回転軸に所定幅で全周にわたる磁歪膜を設
けた簡素な構造であり、高価な磁歪材は厚さ1mm以下
ですみ使用量も少ないことから、コストを低減できるの
で、回転軸に磁歪膜を設けることは容易である。しか
も、回転軸に所定幅で全周にわたって磁歪膜を有するの
で、磁歪膜の磁歪効果は大きく、出力感度が高いので、
高ゲインの増幅器等も不要であり、さらに、表皮効果に
より回転軸の材質の影響を受け難く、熱処理も可能であ
ることから、機械的強度や耐久性が優れ、ステアリング
等に好適である。磁歪膜に対向して、概ね8の字状の励
磁・検出コイルを90゜位相を変えて重ね合わて配置し
たので、耐久性に優れ、ステアリング等に好適であると
ともに、製作が容易になる。
【0011】請求項3は、請求項1又は請求項2記載の
磁歪式トルクセンサを、車両用ステアリングハンドルで
発生したステアリング系の操舵トルクを検出する操舵ト
ルクセンサとして搭載したことを特徴とする電動パワー
ステアリング装置である。
【0012】回転軸を、操舵トルクを伝達する軸として
使用することができる。従来の電動パワーステアリング
装置において操舵トルクを検出する場合のように、回転
軸を長手方向に二分割して、これら分割軸間をトーショ
ンバーにて連結する必要がない。このため、回転軸は簡
素な構成になる。分割しない回転軸であるから、操舵ト
ルクが作用したときに、磁歪式トルクセンサを配置した
部分でのねじれ角が極めて小さくても、操舵トルクに応
じて磁歪膜に生じる磁歪効果を検出コイル、ブリッジ回
路にて検出することができる。しかも、モータの慣性モ
ーメントIとトーションバーのばね定数kとの関係から
なる下記共振点を高くすることができる。すなわち、ト
ーションバーを介在しない一体型の回転軸であるから、
ばね定数kが大きくなるので、その分、共振点が高くな
る。従来のトーションバーを介在した場合には、ステア
リングハンドルの操舵を停止したときにモータが若干遅
れて停止するので、モータの慣性モーメントIがステア
リングハンドルに伝わることによって、運転者はモータ
の慣性感を受ける。これに対して、トーションバーを介
在しない一体型の回転軸であるから、ステアリングハン
ドルの操舵を停止したときにモータも即時に停止するの
で、モータの慣性感を減少させることができる。
【0013】
【数1】
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図面に
基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見
るものとする。図1(a),(b)は本発明に係る磁歪
式トルクセンサの原理図である。(a)に示すトルクセ
ンサ70は、回転軸31に、作用トルクに応じて磁歪特
性が変化する磁歪膜71を所定幅Wで全周にわたって設
け、この磁歪膜71に対向して、概ね8の字状の励磁コ
イル72を配置し、この励磁コイル72に概ね8の字状
の検出コイル73を90゜位相を変えた状態で重ね合わ
せて配置した磁歪式トルクセンサである。
【0015】詳しくは、トルクセンサ70は、励磁コイ
ル72と検出コイル73とをほぼ同様の大きさでほぼ同
心上に互いに略直交させて重ね、これらの励磁・検出コ
イル72,73を1組の磁気ヘッド74として、磁歪膜
71の近傍に微小の空隙(例えば、0.4〜0.6mm
程度の空隙)を介して配置したものである。磁歪膜71
の幅Wは、励磁・検出コイル72,73のコイル径より
も大きい。励磁・検出コイル72,73を、磁歪膜71
の幅W内に完全に収るように対向させて配置することに
なる。回転軸31の材質は、例えばクロムモリブデン鋼
鋼材(JIS-G-4105、記号;SCM)である。この材料
は、Ni成分をほとんど又は全く含んでいない。
【0016】磁歪膜71は、歪みの変化に対して磁束密
度の変化の大きい材料からなる膜であり、例えば、回転
軸31の外周面に気相メッキ法で形成したNi−Fe系
の合金膜である。この合金膜の厚みは5μm程度であ
る。Ni−Fe系の合金膜は、Niを概ね20重量%含
んだ場合と概ね50重量%含んだ場合に、磁歪定数が大
きくなるので磁歪効果が高まる傾向にあり、このような
Ni含有率の材料を使用することが好ましい。例えば、
Ni−Fe系の合金膜として、Niを50〜60重量%
含み、残りがFeである材料を使用する。なお、磁歪膜
71は強磁性体の膜であればよく、パーマロイ(Ni;
約78重量%、Fe;残り)やスーパーマロイ(Ni;
78重量%、Mo;5重量%、Fe;残り)の膜であっ
てもよい。ここで、Niはニッケル、Feは鉄、Moは
モリブデンである。
【0017】このような磁歪膜71は、回転軸31を介
して磁歪膜71にトルクが作用したときに、このトルク
に応じて磁歪膜71に磁歪効果を生じるように回転軸3
1に一体的に設けてあればよく、例えば、回転軸31の
外周面に貼り付けてもよい。
【0018】磁歪式のトルクセンサ70における励磁コ
イル72並びに検出コイル73の構成・作用について
は、特開平6−221940号公報「磁歪式トルクセン
サ」に示されるように、公知のコイルである。すなわ
ち、励磁コイル72並びに検出コイル73は、2つの円
弧状の線(第1円弧線aと第2円弧線b)を向い合せて
概ね真円状に配置し、第1円弧線aの一端cに第2円弧
線bの一端dを対向させ、第1円弧線aの他端eに第2
円弧線bの他端fを対向させ、第1円弧線aの一端cに
直線gを介して第2円弧線bの他端fを結び、第2円弧
線bの一端dから第1円弧線aの他端eの近傍まで直線
hを延し、その延びた端をiとすることで、あたかも一
筆書きの8の字状に巻いたコイルである。
【0019】この場合、励磁コイル72をなす8の字状
の直線部分(直線g,h)を、回転軸31の外周にほぼ
平行又は軸方向にほぼ平行にして配置する。第1円弧線
aの他端eと直線hの端iとは、端子である。励磁コイ
ル72の端子e,iには励磁電圧供給源75を接続し、
検出コイル73の端子e,iには出力電圧増幅器76を
接続することになる。
【0020】回転軸31を介して磁歪膜71にトルクが
作用したときに、このトルクに応じて磁歪膜71に生じ
る磁歪効果を、検出コイル73にて電気磁気的に検出す
ることができる。すなわち、励磁電圧供給源75から励
磁コイル72に20〜100kHz程度の高周波数の交
流電圧(励磁電圧)を供給すれば、トルクに基づく磁歪
膜71の磁歪効果に対応して、検出コイル73にて励磁
電圧と同じ周波数の交流電圧(出力電圧)を得ることが
できる。出力電圧は、磁歪膜71に作用するトルクの方
向によって、励磁電圧と同相又は逆相になる。このとき
の出力電圧の振幅は、トルクの大きさに比例する。従っ
て、励磁電圧の位相を基準として、出力電圧を同期整流
すれば、トルクの大きさと方向を検出することができ
る。
【0021】出力電圧は出力電圧増幅器76にて増幅さ
れ、トルクセンサ70の検出信号として、制御手段81
に発することになる。なお、回転軸31の磁化力が小さ
ければ、励磁コイル72と検出コイル73の巻数を増
し、これらの励磁・検出コイル72,73を1巻ずつ交
互に配列することで、対応すればよい。
【0022】(b)に示すトルクセンサ70は、励磁・
検出コイル72,73からなる磁気ヘッド74を2組準
備し、これら2組の磁気ヘッド74,74を、磁歪膜7
1に対向して回転軸31の軸線の対称位置に配置したも
のである。そして、出力電圧増幅器76で、検出コイル
73,73からの出力電圧の差を増幅することにより、
磁歪膜71と検出コイル73との間の隙間(ギャップ)
のバラツキや環境温度の変化に対してあまり変化しない
操舵トルク信号を得ることができる。
【0023】上記従来の技術の欄で説明した複数の短冊
状の磁歪膜であれば、これらの磁歪膜を精度良く回転軸
に設けることには、精密なマスキング技術及びこれに伴
う高度な技術若しくは高価な設備が必要になる。この
点、前記図1(a),(b)のトルクセンサ70では、
磁歪膜71を回転軸31に単に全周にわたって設けるだ
けであるから、回転角度を気にする必要がない。この結
果、回転軸31に磁歪膜71を容易に設けることがで
き、そのための加工コストを大幅に低減することができ
る。さらには、回転軸31の材質については限定されな
いので、設計の自由度を高めることができる。次に、上
記トルクセンサ70を車両用ステアリングシステム10
に応用した例について説明する。
【0024】図2は本発明に係る車両用ステアリングシ
ステムの模式図である。車両用ステアリングシステム1
0は、車両のステアリングハンドル11から操舵輪(車
輪)21,21に至るステアリング系22に電動パワー
ステアリング装置30を備えた、電動パワーステアリン
グシステムである。
【0025】詳しくは、車両用ステアリングシステム1
0は、ステアリングハンドル11にステアリングシャフ
ト12及び自在軸継手13,13を介して、電動パワー
ステアリング装置30の回転軸31を連結し、回転軸3
1にラックアンドピニオン機構32を連結し、ラックア
ンドピニオン機構32に左右のタイロッド37,37を
介して左右の操舵輪21,21を連結したものである。
ラックアンドピニオン機構32は、回転軸31に設けた
ピニオン33と、ピニオン33に噛み合うためのラック
34を形成したラック軸35とからなる。電動パワース
テアリング装置30はトルクセンサ70を備える。
【0026】このような車両用ステアリングシステム1
0によれば、運転者がステアリングハンドル11を操舵
し、この操舵トルクにより回転軸31、ラックアンドピ
ニオン機構32及び左右のタイロッド37,37を介し
て、左右の操舵輪21,21を操舵することができる。
【0027】さらには、ステアリングハンドル11で発
生したステアリング系22の操舵トルクをトルクセンサ
70で検出し、この検出信号に基づき制御手段81で制
御信号を発生し、この制御信号に基づき操舵トルクに応
じた補助トルクを電動機82で発生し、補助トルクをト
ルクリミッタ90、歯車式減速機構100及び回転軸3
1を介して、ステアリング系22のラックアンドピニオ
ン機構32に伝達し、このラックアンドピニオン機構3
2及び左右のタイロッド37,37によって、左右の操
舵輪21,21を操舵することができる。従って、運転
者の操舵トルクに電動機82の補助トルクを加えた複合
トルクによって、操舵輪21,21を操舵することがで
きる。
【0028】図3は本発明に係る電動パワーステアリン
グ装置の全体構成図であり、左端部及び右端部を断面し
て表したものである。この図は、電動パワーステアリン
グ装置30のラック軸35を、車幅方向(図左右方向)
に延びるハウジング41に軸方向へスライド可能に収容
したことを示す。ラック軸35は、ハウジング41から
突出した長手方向両端にボールジョイント36,36を
ねじ結合し、これらのボールジョイント36,36に左
右のタイロッド37,37を連結した軸である。図中、
38はラックエンド、42,42はブラケット、43,
43はストッパ、44,44はダストシール用ブーツで
ある。
【0029】図4は図3の4−4線断面図であり、電動
パワーステアリング装置30の縦断面構造を示す。電動
パワーステアリング装置30は、回転軸31、ラックア
ンドピニオン機構32、トルクセンサ70、トルクリミ
ッタ90(図2参照)、歯車式減速機構100をハウジ
ング41に収納し、このハウジング41の上部開口をリ
ッド45で塞いだものである。トルクセンサ70は、ハ
ウジング41又はリッド45に取付けたものである。
【0030】回転軸31は、下部にピニオン33を一体
に形成し、上端部をリッド45から外方へ突出した入力
軸である。ハウジング41は、回転軸31の下端部及び
長手中央部を、上下2個の軸受51,52を介して回転
可能に支承することで、縦置きにセットしたものであ
り、ラックガイド60を備える。ラックガイド60は、
ラック34と反対側からラック軸35にガイド部61を
当て、更に圧縮ばね62を介して調整ボルト63にて押
すことでラック34に予圧を与えて、ラック34をピニ
オン33に押し付けるものである。
【0031】歯車式減速機構100は、電動機82で発
生した補助トルクを回転軸31に伝達するウォームギヤ
機構である。詳しくは、歯車式減速機構100は、電動
機82にトルクリミッタ90(図2参照)を介して連結
した伝動軸101と、伝動軸101に形成したウォーム
102と、ウォーム102に噛み合うとともに回転軸3
1に結合したウォームホイール103とからなる。補助
トルクを、回転軸31を介してラックアンドピニオン機
構32に伝達することができる。図中、53はリッド取
付ボルト、54は止め輪、55はねじ部、56はナッ
ト、57は袋ナット、58はオイルシール、59はスペ
ーサ、64は当て部材、65はロックナットである。
【0032】ここで、図2の電動パワーステアリング装
置30に磁歪式トルクセンサ70を使用したことによる
効果を説明する。従来の電動パワーステアリング装置で
は、操舵トルクを伝達する回転軸を長手方向に二分割
し、これら分割軸間をトーションバーにて連結すること
で、分割軸間のねじれ量を操舵トルクセンサにて検出し
ていた。これに対し、操舵トルクをトルクセンサ70に
て検出するようにし、このトルクセンサ70を、回転軸
31に設けた磁歪膜71の磁歪効果を検出する磁歪式ト
ルクセンサで構成したので、従来のように回転軸31を
長手方向に二分割する必要がない。
【0033】分割しない回転軸31であるから、操舵ト
ルクが作用したときに、磁歪式トルクセンサ70を配置
した部分でのねじれ角が極めて小さくてすむ。回転軸3
1のねじれ角が小さくても、操舵トルクに応じて磁歪膜
71に生じる磁歪効果を検出コイル73(図1参照)に
て電気的に検出することによって、操舵トルクを速やか
に検出することができる。従って、操舵トルクに応じた
補助トルクを発生させて補助する車両用ステアリングシ
ステム10の応答性を、より一層高めることができる。
このため、操舵感覚(操舵フィーリング)を高めること
ができる。
【0034】さらには、回転軸31の表面に所定幅で全
周にわたって磁歪膜71を設け、この磁歪膜71の磁歪
効果を検出コイル73にて検出するようにした磁歪式ト
ルクセンサ70を、操舵トルクセンサとして用いるの
で、回転軸31の材質については限定されない。このた
め、回転軸31として機械的強度が大きい材料を用いる
ことができる。例えば、機械的強度が大きい材料からな
る回転軸31並びにピニオン33とすることで、ピニオ
ン33の強度をも十分に高めることができる。この結
果、ピニオン33とラック34との噛み合い強度が高ま
るので、補助トルクが、通常の操作時よりも大きい場合
であっても、大きいトルクを十分に伝達することができ
る。従って、電動機82の慣性による負荷トルクに対し
て十分な耐久性を有するラックアンドピニオン機構32
を備えた、電動パワーステアリング装置30とすること
ができる。
【0035】さらにまた、回転軸31を分割しないの
で、回転軸31を簡素な構成にすることができるととも
に、十分に長くすることができる。回転軸31が長い
と、回転軸31にピニオン33を加工する場合に、回転
軸31を加工機械にセッテイングすることが容易であ
り、加工精度を一層高めることができる。加工精度が高
まると、ピニオン33とラック34との噛み合い精度も
高まる。この結果、ラックアンドピニオン機構32の動
力伝達効率を高めることができる。
【0036】次に、磁歪式トルクセンサの他の実施の形
態について、図5〜図7に基づき説明する。なお、上記
図1〜図4に示す構成と同様の構成については同一符号
を付し、その説明を省略する。図5は本発明に係る磁歪
式トルクセンサ(他の実施の形態)の原理図である。ト
ルクセンサ110は、回転軸31に、作用トルクに応じ
て磁歪特性が変化する磁歪膜71を所定幅Wで全周にわ
たって設け、この磁歪膜71に対向して、励磁コイル1
11を巻いた略U字形の励磁用磁心112を配置し、こ
の励磁用磁心112に対して90゜位相を変えた状態で
検出コイル113を巻いた略U字形の検出用磁心114
を配置し、磁歪膜71を通る磁路と励磁コイル111と
検出コイル113とで磁気回路を形成した磁歪式トルク
センサである。すなわち、磁歪膜71を磁路の一部とし
たものである。
【0037】磁歪式トルクセンサ110における励磁・
検出用磁心112,114並びに励磁・検出コイル11
1,113の構成・作用については、「センサハンドブ
ック」(発行日;昭和61年5月30日、第123頁、
培風館発行)に示されるように、公知の部材である。す
なわち、励磁用磁心112と検出用磁心114とを正面
視十文字状に組合せ、この組合せた励磁・検出用磁心1
12,114の先端112a,112a,114a,1
14aを、回転軸31の軸線31a側に向けるとともに
磁歪膜71の近傍に微小の空隙(例えば、0.4〜0.
6mm程度の空隙)を介して配置したものである。この
場合、励磁用磁心112の2つの先端112a,112
aを、軸線31aにほぼ平行に配置又は軸線31aにほ
ぼ直交する方向に配置する。
【0038】このような励磁・検出用磁心112,11
4に励磁・検出コイル111,113を巻いて、1組の
磁気ヘッド115とする。励磁コイル112の両端には
励磁電圧供給源121を接続し、検出コイル113の両
端には出力電圧増幅器122を接続することになる。と
ころで、磁歪膜71の幅Wは、励磁・検出用磁心11
2,114並びに励磁・検出コイル111,113が完
全に収る大きさである。
【0039】図6は本発明に係る磁歪式トルクセンサ
(他の実施の形態)の原理図であり、上記図5の励磁用
磁心112の2つの先端112a,112aを、軸線3
1aに対してほぼ45゜傾けて配置したことを示す。
【0040】図7は本発明に係る磁歪式トルクセンサ
(他の実施の形態)のブリッジ回路の等価回路図であ
る。ブリッジ回路123は、上記図5や図6に示す励磁
コイル111並びに検出コイル113を、2個の抵抗R
1,R2ともに構成したL−Rブリッジ回路である。こ
のようなブリッジ回路123は、磁歪膜71を磁路の一
部とする磁気回路を形成する励磁手段と、磁歪膜71に
生じる磁歪効果を検出する検出手段とを兼ねたものであ
る。Cはコンデンサである。
【0041】図5や図6に示す回転軸31を介して磁歪
膜71にトルクが作用したときに、このトルクに応じて
磁歪膜71に生じる磁歪効果を、図7のブリッジ回路1
23にて電気的に検出することができる。詳しくは、励
磁電圧供給源121から励磁コイル111に高周波数の
交流電圧(励磁電圧)を供給すれば、トルクに基づく磁
歪膜71の磁歪効果に対応してブリッジのバランスがく
ずれる。すなわち、図7の出力点O1の出力電圧と出力
点O2の出力電圧とのバランスがくずれるので、これら
の出力電圧の差を出力電圧増幅器122にて差動増幅し
て取り出すことができる。出力電圧増幅器122にて増
幅された出力電圧は、トルクセンサ110の検出信号と
して、制御手段81に発することになる。
【0042】図5〜図7に示すトルクセンサ110で
は、上記図1のトルクセンサ70と同様に、磁歪膜71
を回転軸31に単に全周にわたって設けるだけであるか
ら、回転角度を気にする必要がない。この結果、回転軸
31に磁歪膜71を容易に設けることができ、そのため
の加工コストを大幅に低減することができる。さらに
は、回転軸31の材質については限定されないので、設
計の自由度を高めることができる。さらには、トルクセ
ンサ110を図2の電動パワーステアリング装置30に
使用することによって、上記図1のトルクセンサ70を
用いた場合と同様の作用、効果を奏する。
【0043】なお、上記実施の形態において、磁歪式ト
ルクセンサ70,110は電動パワーステアリング装置
30に備えたものに限定されるものではなく、各種装置
に適用可能である。
【0044】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。請求項1は、作用トルクに応じて磁歪特性が変化
する磁歪膜を、回転軸に所定幅で全周にわたって設ける
だけなので、回転角度を気にする必要がない。この結
果、回転軸に磁歪膜を容易に設けることができ、そのた
めの加工コストを大幅に低減することができる。
【0045】しかも、回転軸に所定幅で全周にわたって
設けた磁歪膜であり、表皮部分の磁歪膜の磁歪効果が大
きく、出力感度が高いので、高ゲインの増幅器等も不要
であり、さらに、回転軸の表面に表皮として設けた磁歪
膜の表皮効果により回転軸の材質の影響を受け難く、熱
処理も可能であることから、機械的強度や耐久性が優
れ、ステアリング等に好適である。このように磁歪効果
が高まった磁歪膜に対向して励磁コイルを巻いた略U字
形の励磁用磁心を配置し、この励磁用磁心に対して90
゜位相を変えた状態で検出コイルを巻いた略U字形の検
出用磁心を配置し、磁歪膜を通る磁路と励磁コイルと検
出コイルとで磁気回路を形成し、励磁コイルと検出コイ
ルとでブリッジ回路を構成することで、回転軸を介して
磁歪膜にトルクが作用したときに、このトルクに応じて
磁歪膜に生じる磁歪効果をブリッジ回路にて電気的に検
出するのであるから、ブリッジ回路による検出精度を高
めることができる。そして、略U字形の励磁・検出用磁
心の強度が大きく、耐久性に優れ、ステアリング等に好
適であるとともに、製作が容易になる。
【0046】さらには、回転軸の表面に表皮としての磁
歪膜を設け、この磁歪膜の磁歪効果をブリッジ回路にて
検出するようにしたので、その検出信号は回転軸の材料
の影響を受けない。このため、回転軸の材質については
限定されないので、設計の自由度を高めることができ
る。従って、回転軸の材質の選定自由度を高めるととも
に、磁歪式トルクセンサを安価にすることができる。
【0047】請求項2は、作用トルクに応じて磁歪特性
が変化する磁歪膜を、回転軸に所定幅で全周にわたって
設けるだけなので、回転角度を気にする必要がない。こ
の結果、回転軸に磁歪膜を容易に設けることができ、そ
のための加工コストを大幅に低減することができる。さ
らに、励磁・検出コイルが小型になるとともに、回転軸
に設けた磁歪膜の幅が小さくなるので、磁歪膜の素材コ
ストを低減することができる。
【0048】しかも、回転軸に所定幅で全周にわたって
設けた磁歪膜であり、表皮部分の磁歪膜の磁歪効果が大
きく、出力感度が高いので、高ゲインの増幅器等も不要
であり、さらに、回転軸の表面に表皮として設けた磁歪
膜の表皮効果により回転軸の材質の影響を受け難く、熱
処理も可能であることから、機械的強度や耐久性が優
れ、ステアリング等に好適である。このように磁歪効果
が高まった磁歪膜に対向して概ね8の字状の励磁コイル
を配置し、この励磁コイルに概ね8の字状の検出コイル
を90゜位相を変えた状態で重ね合わせることで、回転
軸を介して磁歪膜にトルクが作用したときに、このトル
クに応じて磁歪膜に生じる磁歪効果を検出コイルにて電
気的に検出するのであるから、検出コイルによる検出精
度を高めることができる。
【0049】さらには、回転軸の表面に表皮としての磁
歪膜を設け、この磁歪膜の磁歪効果を検出コイルにて検
出するようにしたので、その検出信号は回転軸の材料の
影響を受けない。このため、回転軸の材質については限
定されないので、設計の自由度を高めることができる。
従って、回転軸の材質の選定自由度を高めるとともに、
磁歪式トルクセンサを安価にすることができる。
【0050】請求項3は、操舵トルクを操舵トルクセン
サにて検出するようにし、この操舵トルクセンサを、回
転軸に設けた磁歪膜の磁歪効果を検出する磁歪式トルク
センサで構成したので、回転軸を、操舵トルクを伝達す
る軸として使用することができる。従来の電動パワース
テアリング装置において操舵トルクを検出する場合のよ
うに、回転軸を長手方向に二分割して、これら分割軸間
をトーションバーにて連結する必要がない。このように
回転軸を分割しないので、回転軸を簡素な構成にするこ
とができる。
【0051】しかも、分割しない回転軸であるから、操
舵トルクが作用したときに、磁歪式トルクセンサを配置
した部分でのねじれ角が極めて小さくてすむ。回転軸の
ねじれ角が小さくても、操舵トルクに応じて磁歪膜に生
じる磁歪効果を検出コイルにて電気的に検出することに
よって、操舵トルクを速やかに検出することができる。
従って、操舵トルクに応じた補助トルクを発生させて補
助するステアリングシステムの応答性を、より一層高め
ることができる。このため、操舵感覚を高めることがで
きる。
【0052】さらには、分割しない回転軸であるから、
十分に長くすることができる。回転軸が長いと、回転軸
にピニオンを加工する場合に、回転軸を加工機械にセッ
テイングすることが容易であり、加工精度を一層高める
ことができる。加工精度が高まると、ピニオンとラック
との噛み合い精度も高まる。この結果、ラックアンドピ
ニオン機構の動力伝達効率を高めることができる。
【0053】さらにまた、回転軸の表面に所定幅で全周
にわたって磁歪膜を設け、この磁歪膜の磁歪効果を検出
コイルにて検出するようにした磁歪式トルクセンサを、
操舵トルクセンサとして用いるので、回転軸の材質につ
いては限定されない。このため、回転軸として機械的強
度が大きい材料を用いることができる。例えば、回転軸
からラックアンドピニオン機構を介して操舵輪にトルク
を伝達する構成であって、回転軸にピニオンを一体に形
成する場合には、機械的強度が大きい材料からなる回転
軸並びにピニオンとすることで、ピニオンの強度を十分
に高めることができる。この結果、ピニオンとラックと
の噛み合い強度が高まるので、補助トルクが、通常の操
作時よりも大きい場合であっても、大きいトルクを十分
に伝達することができる。従って、電動機の慣性による
負荷トルクに対して十分な耐久性を有するラックアンド
ピニオン機構を備えた、電動パワーステアリング装置と
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁歪式トルクセンサの原理図
【図2】本発明に係る車両用ステアリングシステムの模
式図
【図3】本発明に係る電動パワーステアリング装置の全
体構成図
【図4】図3の4−4線断面図
【図5】本発明に係る磁歪式トルクセンサ(他の実施の
形態)の原理図
【図6】本発明に係る磁歪式トルクセンサ(他の実施の
形態)の原理図
【図7】本発明に係る磁歪式トルクセンサ(他の実施の
形態)のブリッジ回路の等価回路図
【符号の説明】
10…車両用ステアリングシステム、11…ステアリン
グハンドル、22…ステアリング系、30…電動パワー
ステアリング装置、31…回転軸、70…磁歪式トルク
センサ(トルクセンサ、操舵トルクセンサ)、71…磁
歪膜、72…励磁コイル、73…検出コイル、110…
磁歪式トルクセンサ(トルクセンサ、操舵トルクセン
サ)、111…励磁コイル、112…励磁用磁心、11
3…検出コイル、114…検出用磁心、123…ブリッ
ジ回路、W…磁歪膜の所定幅。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 勝治 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 山脇 茂 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 米田 篤彦 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 寺田 泰浩 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 2F051 AA01 AB05 AC01 BA03 3D033 CA28

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸に、作用トルクに応じて磁歪特性
    が変化する磁歪膜を所定幅で全周にわたって設け、この
    磁歪膜に対向して励磁コイルを巻いた略U字形の励磁用
    磁心を配置し、この励磁用磁心に対して90゜位相を変
    えた状態で検出コイルを巻いた略U字形の検出用磁心を
    配置し、前記磁歪膜を通る磁路と前記励磁コイルと検出
    コイルとで磁気回路を形成し、前記励磁コイルと検出コ
    イルとでブリッジ回路を構成したことで、前記回転軸を
    介して磁歪膜にトルクが作用したときに、このトルクに
    応じて磁歪膜に生じる磁歪効果を前記ブリッジ回路にて
    電気的に検出するように構成した磁歪式トルクセンサ。
  2. 【請求項2】 回転軸に、作用トルクに応じて磁歪特性
    が変化する磁歪膜を所定幅で全周にわたって設け、この
    磁歪膜に対向して概ね8の字状の励磁コイルを配置し、
    この励磁コイルに概ね8の字状の検出コイルを90゜位
    相を変えた状態で重ね合わせたことで、前記回転軸を介
    して磁歪膜にトルクが作用したときに、このトルクに応
    じて磁歪膜に生じる磁歪効果を検出コイルにて電気的に
    検出するように構成した磁歪式トルクセンサ。
  3. 【請求項3】 前記請求項1又は請求項2記載の磁歪式
    トルクセンサを、車両用ステアリングハンドルで発生し
    たステアリング系の操舵トルクを検出する操舵トルクセ
    ンサとして搭載したことを特徴とする磁歪式トルクセン
    サを搭載した電動パワーステアリング装置。
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