JP3252004B2 - 磁歪式トルクセンサ - Google Patents

磁歪式トルクセンサ

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JP3252004B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁歪式トルクセンサに
関する。
【0002】
【従来の技術】磁歪式トルクセンサには、トルク伝達軸
にアモルファス磁歪薄帯を接着材で固定しその応力に伴
う透磁率変化を利用するいわゆるソレノイドコイル型の
ものと、鋼軸の磁歪効果を直接利用するいわゆる磁気ヘ
ッド型のものとがある。前者は感度が高く高精度トルク
センサに向くが、装着容易性、耐久性の点で問題があ
り、後者は軸の磁気特性に直接依存するため精度上の問
題と、磁気ヘッドがU字形もしくはコの字形鉄心を必要
とするため構造、サイズの点で問題があった。後者の磁
気ヘッド型トルクセンサの問題を解決しようとして、一
対の8の字形コイルを直交配置して重ねて構成したコイ
ルを用いるトルクセンサが発表されている。(笹田、古
賀、原田:「磁心を用いない磁気ヘッド形トルクセン
サ」、第16回日本応用磁気学会学術講演会概要集、7
pD−9、p75、1992年)これは、8の字コイル
の直線部分が鋼軸の軸方向に対し約±45°になるよう
軸近傍に対向配置された一対のコイルの自己インダクタ
ンスが、トルク印加により一方では増加、他方では減少
することを利用して、ブリッジ回路によって電圧出力を
得るものである。小型、薄形化の点で大きく進歩した
が、自己インダクタンスの変化を見るため励磁、検出が
同一のコイルでなされ、電圧、電流レベルが相対的に大
きい励磁側回路と、5V程度の電圧で動作する検出側回
路間の電気的絶縁を取って同期整流等信号処理を容易に
するためにはブリッジ出力を更にトランスで分離する必
要があった。また、互いに重ねられた一対のコイル双方
に同時に60kHz前後の高周波励磁電流を流すため、
表皮効果と近接効果のため銅損が大きくなる問題があっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記磁気ヘ
ッド形トルクセンサの課題を解決するためのもので、一
対の8の字形コイルを直交配置し重ねて構成したコイル
を用いるトルクセンサの励磁側と検出側回路の電気的絶
縁を取ることを可能とすると共に、励磁電力を半減する
ことのできるトルクセンサを提供しようとするものであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の磁歪式トルクセ
ンサは、一対の8の字形コイルを直交配置し重ねて構成
したコイルを磁歪効果を有する軸表面近傍に対向配置
し、同コイルの一方を軸を交流磁化する励磁コイルとし
て、他方をトルクが引き起こす軸表面部位での±45°
方向の透磁率差に対応した磁束を誘起電圧として検出す
るための検出コイルとして用いることを特徴とする。
【0005】
【作用】本発明は、トルクによる軸表面部位の±45°
方向の透磁率差を励磁コイルと検出コイル双方ヘ共通に
鎖交する交番磁束を介して検出するため、励磁コイル、
検出コイル間は電気的に結線する必要はなく、絶縁を取
ることができる。また、励磁電流は8の字コイルの一方
にしか流さないため、一対の8の字コイルの両方に励磁
電流を流してその自己インダクタンスの差を検出するよ
うにした従来の方式に対し、半分の電流で良い。このた
め励磁電力は半減する。
【0006】
【実施例】図1(A)は、本発明のトルクセンサの主要
部分の構成を示す図、図1(B)は、8の字コイルが1
ターンと仮定した時励磁及び検出コイルを平行移動によ
り分離して示した図、図1(C)は、一対の各8の字コ
イルが複数ターンの時の重ね形を示す図、図2は、実施
例の動作原理を説明するための図、図3は励磁周波数を
パラメータとする感度の励磁電流依存性を実験した結果
の図、図4は、トルクセンサの入出力特性の実験結果を
示した図である。図中、1は励磁コイル2は検出コイ
ル、3は磁歪特性を持つトルク伝達軸(鋼軸)、4は励
磁電源である。
【0007】まず、本発明のトルクセンサの構造につい
て説明する。図1(A)には簡単のため巻数1の8の字
コイルを使用した場合を示している。重ね方は2つの8
の字コイルがほぼ同心になるようにし、一方は、他方に
対しほぼ90°回転した配置とする。ここで、(a、
b) 、(c、d)がそれぞれ8の字形励磁コイルの同
一コイル領域に属し、(a、c)、(b、d)がそれぞ
れ8の字形検出コイルの同一コイル領域に属する。2つ
のコイルを横に平行にずらして示したのが図1(B)で
ある。図1(A)のように、励磁コイルとして用いられ
る8の字コイルの直線部分が軸周方向にほぼ平行となる
ように対向配置する。あるいは、逆にその直線部分を軸
方向にほば平行となるよう対向位置してもよい。この場
合、当然検出コイルとして用いられる8の字コイルの直
線部分が軸周方向となる。
【0008】次に、動作原理について説明する。トルク
伝達軸に図2(A)のような向きにトルクTが印加され
ると、同図のように軸に対し±45°方向に応力が発生
する。軸の磁歪定数を正と仮定すれば、交番磁束は張力
方向に傾いて分布する。これをe、fの矢印で示す。逆
にトルクの方向が反転すると、図2(B)g、hのよう
にその傾きも反転する。いま、磁束の軸方向成分を無視
し、軸周方向成分のみを考えるとeでは下向き、gでは
上向きとなっていることがわかる。ここで、e、gは図
2(C)の励磁電圧の同じ位相に対する磁束の向きを示
したものにほかならない。したがって、図2(A)もし
くは(B)に図1(B)2の8の字コイルを同心状に重
ね検出コイルとして用いれば、磁束の軸方向成分は鎖交
せず軸周方向成分のみが鎖交するから、図2(C)に示
すように出力電圧はトルクの方向によって、励磁電圧と
同相もしくは逆相となる。またこの時、出力電圧の振幅
は印加トルクTに比例する。したがって、励磁電圧の位
相を基準として、出力電圧を同期整流すれば、トルクの
大きさと方向を検出することができる。図1(B)2の
8の字コイルを励磁用コイルとして、1の8の字コイル
を検出用コイルとして用いても全く同様の結果を得るこ
とができる。
【0009】一般に鋼軸はやき入れされている場合が多
く、軸の保磁力が高くなって磁化力が足りないときは8
の字コイルの巻数を増やして対応することができる。こ
の場合の励磁コイル、検出コイルの重ね方の一例を示し
たのが図1(C)である。更に必要があれば軸に印加さ
れる励磁起磁力を増すため、図1(A)のコイル1、2
の上から軟磁性板で作製した磁気ヨークを被せることが
できる。
【0010】次に、本方法によってトルクセンサを構成
し特性を実験によって調べた結果を図3、4に示す。ト
ルク伝達軸として用いた軸は、直径25mmの調質を行
ったSCM415(ビッカース硬度310)材である。
一対の8の字コイルは図1(C)に示す方法で作製し
た。外径は20mm巻線数は各25ターンとした。ま
た、これらの実験ではアライドシグナル社製のMetg
las2705Mアモルファス薄帯を複数枚重ねたヨー
クを使用した。図3には、励磁周波数をパラメータとし
た感度の励磁電流依存性を示している。これから励磁周
波数が高いほうが感度も高いことがわかる。励磁周波数
を高くすると励磁磁束が軸の極浅い表面部分のみを通過
するようになり、トルクにより生じる応力が最も大きく
なる部位と合致するため、感度も上昇する。しかし実際
には、導体の表皮効果や近接効果、軸における渦電流損
等のために高周波化には限度があり、無闇に高くする訳
には行かない。図4は、励磁電流0、4A、及び0、8
Aの時の入出力特性である。僅かに印加トルクの上昇時
と下降時にヒステリシスが見られるが線形性は良好であ
る。励磁電力は、励磁電流が0、8Aの時約1W程度で
あった。
【0011】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば小型薄形
な励磁検出コイルで磁気ヘッド形トルクセンサを実現す
ることができ、更に励磁回路側と信号処理回路側を電気
的に絶縁できるため回路構造が簡単となり、かつ励磁電
力を従来に比べ半減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例のトルクセンサの主要部分の構成と多
巻線8の字形励磁、検出コイルの構成法を説明する図。
【図2】 実施例の動作原理を説明するための図。
【図3】 励磁周波数をパラメータとする実施例のトル
クセンサ感度の励磁電流依存性について実験した結果を
示す図。
【図4】 実施例のトルクセンサの入出力特性を実験し
た結果を示す図。
【符号の説明】
1・・・8の字形励磁コイル、 2・・・8の字形検出
コイル、 3・・・トルク伝達軸(鋼軸)、4・・・交
流励磁電源。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一対の8の字形コイルを互いに略直交に配
    置し重ねて構成したコイルを用いる磁歪式トルクセンサ
    において、前記一対の8の字形コイルの一方を励磁コイ
    ル、他方を検出コイルとして用いて構成されることを特
    徴とする磁歪式トルクセンサ。
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