JP5631860B2 - レンジフード - Google Patents

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Description

本発明は、調理によって発生する油煙から油分を捕集するレンジフードに関し、特に、顕著な油捕集効率を示すレンジフードに関する。
台所などに設置されるレンジフードは、レンジフードの下方で行われる調理によって発生する湯気や油煙等を、ファンによって発生させた空気の流れとともに吸入し、吸入した空気と共にその油煙等を屋外などへと排出するものである。しかし、油煙に含まれる油分をそのまま屋外などへ排出することは、環境上好ましくない上、空気の流路におけるレンジフードの下流に通常存在するファンやダクトなどの設備に油分を付着させ、洗浄等のメンテナンスに多大の労力/費用を必要とし、設備の劣化を促進させることとなる。
従って、従来から、レンジフードは、フィルタなどにおいて油煙に含まれる油分を捕獲
して回収するため、油分の捕集効率を高める工夫が数多くなされている。
フィルタでの捕集効率を高める工夫として、例えば特許文献1に開示された技術がある。本文献では、所定形状の金属薄板に2〜5mmのピッチでスリットを縦方向に縦設して成る列を複数形成し、各列におけるスリット相互で区画された舌片全体を一方向に屈折傾斜させてスリット相互間に平面部分を残すことなく縦幅が1〜3mmの通気口を設けて成るフィルタ単体を形成し、このフィルタ単体又は複数枚を組み合わせたレンジフード用フィルタが開示されている。
かかるフィルタは、油分の捕集率において約50%程度であり、油分の捕集効果はあるものの、まだ十分とは言えない。捕集効率を向上させるためにフィルタのスリットを細かくした場合には、小さなピッチで多数のスリットの部分で油分を捕集するため、フィルタの目詰まりが起こり易い。また、かかるフィルタは、目詰まりした場合、ラス網や金網を用いたフィルタよりは洗浄し易いが、小さなピッチで多数のスリットが開いているため、全てのスリット部分を洗って洗浄することは多大な労力と時間を要し、清掃性に劣る。特に内部に浸透した油や埃を除去しにくく、内部に油等が浸透した状態ではフィルタ本来の機能を十分発揮することができない。また、捕集効率を向上させるためにフィルタを複数枚組み合わせた場合には通気抵抗が高くなり、レンジフード流路の圧力損失が高くなってしまい、換気風量が不足して換気不良の原因となるか、より高い風圧を発生させることができるファンが必要となる。
また、レンジフードの清掃性を向上させる工夫として、例えば特許文献2に開示された技術がある。本文献では、調理時の油煙を捕集するフィルタと、フィルタの表面に接しながら移動するブラシ(汚れ拭き取り手段)を備えることにより、多量の洗浄水を使用することなくフィルタに付着した汚れを除去できるフィルタ洗浄機能付きレンジフードが開示されている。
かかるレンジフードは、使用者自らフィルタを洗浄する手間は軽減されるものの、ブラシ、ブラシを駆動する電動機、洗浄水のタンクや噴霧ノズルなどが必要となり、レンジフード自体の構造が大規模複雑となり、コストも増大する。そもそも、このレンジフードは、フィルタでの油捕集効率を向上させる技術を提示してはいない。
フィルタの目詰まりを防止し、掃除の手間を軽減できるだけではなく、フィルタによって油の回収率を上げる工夫として、特許文献3に開示された技術がある。本文献では、排気用の回転羽根の前側に排気ガス中の油を除去するための、羽根を有して略円盤形に形成した回転自在のフィルタを設け、フィルタを介して流れる排気ガスを排気用の回転羽根に導くと共に、排気ガス中の油を内面に付着させるための通路部を、フィルタから排気用の回転羽根にわたって設けたレンジフードが開示されている。
かかるレンジフードも、フィルタでの捕集効率を特許文献1における技術以上に著しく向上させるものではなく、特許文献2ほどの大規模複雑な構造は必要としないが、レンジフードを稼働させている間にフィルタに付着した油分を、稼働させていない間(レンジフードが停止中)に除去しようとするものである点において同じである。また、使用者自らフィルタを洗浄する手間は多少軽減されるものの、フィルタから排気用の回転羽根にわたって設けた通路部、即ち、フィルタの下流部分に多量の油分が飛散することとなり、使用者自らレンジフードを清掃する際に著しく手間がかかるフィルタより下流部分を洗浄する手間は軽減されているとは言えない。
実公平02−043456号公報 特開2006−292248号公報 特開2006−38240号公報
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、従来の油捕集効率を大きく上回りかつ圧力損失の小さいフィルタであって、目詰まりしにくいフィルタを備え、清掃/洗浄が容易で、特に空気流路におけるフィルタより下流部分を清掃/洗浄する手間を軽減すると共に、これらを簡易な構造で実現するレンジフードを提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、レンジフードのファンを稼働させながらフィルタを動かすことにより圧力損失が小さい状態で高い油捕集効率が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
上記課題を解決するために、空気の流れを発生させるファンと、その空気の流れの流路上であってそのファンより上流側に存在し、その空気の流れを通過させる孔を有するフィルタと、そのフィルタを回転させる電動機と、そのフィルタの周囲を囲む油分捕集部材と、を備え、そのファンがその空気の流れを発生させる共にその電動機がそのフィルタを回転させることにより、その空気に含まれる油分をその油分捕集部材に捕集するレンジフードであって、その孔の円周方向における径は0.75mm以下でありかつそのフィルタの回転数は230rpm以上である、または、その孔の円周方向における径は1.00mm以下でありかつそのフィルタの回転数は310rpm以上である、または、その孔の円周方向における径は1.50mm以下でありかつそのフィルタの回転数は460rpm以上である、または、その孔の円周方向における径は2.00mm以下でありかつそのフィルタの回転数は620rpm以上である、または、その孔の円周方向における径は5.00mm以下でありかつそのフィルタの回転数は1500rpm以上であるレンジフードが提供される。
これによれば、圧力損失が小さい状態で高い油捕集効率を有するレンジフードを提供できる。即ち、フィルタに油分が付着し目詰まりを起こすことが少なくなることにより、フィルタ自体の洗浄の労力が低減し、使用するに従って圧力損失が増加することを防止でき、さらに、空気流路におけるフィルタより下流部分にほとんど油分が付着しないため、フィルタより下流部分を清掃/洗浄する手間を大幅に軽減するレンジフードを提供できると共に、油捕集効率がさらに向上するレンジフードを提供できる。
さらに、そのフィルタは円盤状であり、その電動機の回転軸はそのフィルタの円盤の中心に取り付けられることを特徴としてもよい。
これによれば、簡易な構造を有し、さらには薄型のレンジフードを提供できる。
さらに、そのフィルタの両表面は、平滑な面であることを特徴としてもよい。
これによれば、フィルタでの通気抵抗がさらに小さくなり、さらにはフィルタの回転抵抗も小さくなるのでフィルタを回転させる電動機は小さなトルクを有するもので十分となる。また、フィルタ上に切り起こしなどの突起部がないため空気を切る騒音が小さいレンジフードを提供できる。また、これらにより、フィルタを高速に回転させることが容易になる。また、フィルタの孔が油で目詰まりすることがさらに少なくなり、さらに切り起こしなどの突起部がないためフィルタ自身の清掃/洗浄が容易になる。
さらに、その孔の円周方向における径の一端と他端が、ある円周上の1点を通過するのに必要な時間のフィルタにおける平均値が、3.2×10-4秒以下であることを特徴としてもよい。
これによれば、油捕集効率がさらに向上するレンジフードを提供できる。
さらに、後述する(1)式で表わされる孔径平均通過時間txが、3.2×10-4秒以下であることを特徴としてもよい。
これによれば、油捕集効率がさらに向上するレンジフードを提供できる。
さらに、そのフィルタの周囲を囲むその油分捕集部材の下流側の端部とそのフィルタの下流側円盤面との最短距離は、その油分捕集部材の上流側の端部とそのフィルタの上流側円盤面との最短距離以上であることを特徴としてもよい。
これによれば、フィルタの下流側で外周方向に向かって飛散する油分を捕獲することにより、孔を通過した油分も捕集できる割合が増加し、油捕集効率がさらに高いレンジフードを提供できる。
さらに、その油分捕集部材の上流側の端部に、その油分捕集部材の内壁より内側に延在する延在部をさらに備えることを特徴としてもよい。
これによれば、油分捕集部材のフィルタより下流側の長さが小さくても、フィルタの下流側で外周方向に向かって飛散する油分を捕獲することにより、孔を通過した油分も捕集できる割合が増加し、油捕集効率が高いレンジフードを提供できる。
以上説明したように、本発明によれば、従来の油捕集効率を大きく上回りかつ圧力損失の小さいフィルタであって、目詰まりしにくいフィルタを備え、清掃/洗浄が容易で、特に空気流路におけるフィルタより下流部分を清掃/洗浄する手間を軽減すると共に、これらを簡易な構造で実現するレンジフードを提供することができる。
本発明に係るレンジフードの第一実施例の断面図。 本発明に係るレンジフードの第一実施例の下方から見た斜視図(整流板を取り外した状態を示す)。 本発明に係るレンジフードの第一実施例におけるフィルタとその周辺部を示す正面図(A)、側面図(B)、平面図(C)、底面図(D)、断面図(E)。 本発明に係るレンジフードの第一実施例におけるフィルタとその周辺部を示す斜視図であり、(A)は上方から見た斜視図、(B)は下方から見た斜視図。 本発明に係るレンジフードの第一実施例におけるフィルタとその周辺部の斜視図。 本発明に係るレンジフードの第一実施例におけるフィルタとその周辺部を示す拡大断面図(断面の位置は図3(E)と同じ位置)。 本発明に係るレンジフードの第一実施例における作用説明図。 本発明に係るレンジフードの第一実施例における作用説明拡大図。 本発明に係るレンジフードの第一実施例におけるフィルタとフィルタを回転させる電動機を示す正面図(A)、平面図(B)、底面図(C)、斜視図(D)。 本発明に係るレンジフードの第一実施例における油分捕集部材を示す正面図(A)、平面図(B)、底面図(C)、斜視図(D)。 本発明に係るレンジフードの第一実施例におけるフィルタの孔の形状の変形例を示す説明図。 本発明に係るレンジフードの第一実施例における孔径平均通過時間と捕集率の関係を示すグラフ。 本発明に係るレンジフードの第一実施例と従来技術における、フィルタでの捕集率と下流部品への油分付着の関係を得るための試験に使用した試験構成図。 本発明に係るレンジフードの第一実施例の変形例の断面図。 本発明に係るレンジフードの第二実施例の断面図。 本発明に係るレンジフードの第三実施例の断面図。 本発明に係るレンジフードの第四実施例の断面図。
以下では、図面を参照しながら、本発明に係る各実施例について説明する。
<第一実施例>
図1は、本発明に係る第一実施例におけるレンジフード1を示す。レンジフード1は、下方で行われる調理によって発生する湯気や油煙等を捕集するための、上方に凹状の内面パネル81を内面に有する薄型のフード部80を有する。フード部80は、そのほぼ中央に位置するフード開口部2付近で、排気ダクトDに接続された送風機ボックス82と連結される。送風機ボックス82は、内部にファンケーシング61を有し、ファンケーシング61は、内部にシロッコファンであり空気の流れを発生させるファン60を有する。ファン60の吸入口62は、フード部80のフード開口部2に位置するように配置される。従って、ファン60が稼働するとフード開口部2は負圧となり、内面パネル81の下方の空気はフード開口部2を通して吸入され、排気ダクトDを通して外部に排出される。即ち、フード開口部2は、ファン60が発生させた空気の流れの流路上であって、ファン60より上流側に位置する。
フード開口部2には、内面パネル81との間に空気の流路となりうる隙間が生じないように取り付けられる取付板50と、空気の流れを通過させる孔を有する円盤状のフィルタ10と、フィルタ10の円盤の中心に回転軸を連結され、フィルタ10を回転させる電動機20と、電動機20を取付板50に取り付けるための電動機取付具40と、取付板50に取り付けられ、フィルタ10の外周縁を囲む油分捕集部材30と、が存在する。従って、レンジフード1は、ファン60が発生させる空気の流れの流路上であって、ファン60よりその流れの上流側に存在し、その空気の流れを図視で下から上に通過させる孔を有するフィルタ10を、回転可能に備える。
内面パネル81の下方の空気は、調理によって発生する湯気や油煙等を含んでおり、ファン60が稼働すると、フード開口部2に存在する、即ちファン60が発生させた空気の流れの流路上であってファン60より上流側に位置するフィルタ10の孔に吸引され、その孔を通過することになる。フィルタ10は、電動機20により回転可能に設けられており、レンジフード1が稼働すると、ファン60が空気の流れを発生させる共に電動機20がフィルタ10を回転させる。レンジフード1は、フィルタ10を回転させることにより、空気に含まれる油分を油分捕集部材30に捕集する。捕集の仕方は後述する。
かかるレンジフード1は、従来のスロットフィルタやHEPAフィルタ等を用い、スリットや目を細かくしたり、重ね合わせて複層としたりすることにより油捕集効率を向上させることに比べ、圧力損失が小さい状態で高い油捕集効率を有することができる。即ち、従来のスロットフィルタやHEPAフィルタ等を用いて、スリットの目を細かくする、あるいは重ね合わせて複層することで油捕集効率を向上させると、フィルタの通気部が複雑な流路を形成するため、通気抵抗が高くなる傾向があるが、かかるレンジフード1の場合には、フィルタの回転によって油捕集効率を高めているため、このような複雑な流路を形成する必要がない。よって従来のフィルタと比較して低い通気抵抗を維持したまま高い油捕集効率を得ることができる。また、フィルタに油分が付着し目詰まりを起こすことが少なくなることにより、フィルタ自体の洗浄の労力が低減し、使用するに従って圧力損失が増加することを防止でき、さらに、空気流路におけるフィルタより下流部分にほとんど油分が付着しないため、フィルタより下流部分を清掃/洗浄する手間を大幅に軽減するレンジフードを提供できる。
ファン60のファンの種類は特に限定されず、空気の流れを生じさせる軸流ファンなどのその他のファンであってよい。好ましくは、本実施例に使用された、静圧の高いシロッコファンである。また、フード部80の下方には、フード部80と着脱可能であり、フード部80との間に隙間を有して吸込力を高める整流板70を備える。本実施例におけるレンジフード1は整流板70を備えるが、整流板70の存在は特に限定されず、あってもなくてもよい。整流板が存在しない場合または整流板を取り外した場合には、図2に示すように、フード部80の内面である上方に凹状の内面パネル81と、内面パネル81に隙間が生じないように取り付けられた取付板50と、円盤状のフィルタ10と、取付板50に取り付けられフィルタ10の外周縁を囲むように設けられた油分捕集部材30とが、直接使用者から視認できる。
また、本実施例では、フィルタ10は円盤状をなした薄板から形成されているが、これに限定されず、例えば、フィルタは筒状であってもよい。この場合、筒状のフィルタは、筒の中心軸に電動機の回転軸が連結されることにより筒が回転し、筒の側面に空気の流れを通過させる孔を有する。空気の流れは、筒の側面の外側から内側に通過するように構成される。また、油分捕集部材は、筒の側面を取り囲むようにして設けられる。筒は横置きでも、縦置きでもよい。筒が横置きの場合は、油分捕集部材は、空気を吸入する下方に開放した開口部と空気をファン側に流すために開放した開口部を備える。筒が縦置きの場合は、フィルタは筒の側面から空気の流れを吸入するために筒の底面は開口せず、また、油分捕集部材はフィルタ側面全体を取り囲むように設けられる。簡易な構造を有し、薄型のレンジフードを提供できるので、本実施例のような円盤状をなし薄板から形成されたフィルタが好ましい。
また、本実施例では、フィルタ10は一枚の薄板から形成されているが、複数枚の薄板から形成されてよいし、一枚のフィルタが空気の流れの流路上に複数配置されてもよい。かかる構成によれば、仮にフィルタの回転速度が十分でない場合にも、油分の捕集率がより高くなる。
また、本実施例では、フィルタ10の両側の表面における孔以外の部分は、突起物や凹凸がなく、平らで滑らかである平滑な面であるが、これに限定されず、一般的なスロットフィルタのようにスリット(孔)と共に切り起こしなどの突起物があってもよい。本実施例のようにフィルタが平滑な面を備えれば、フィルタでの空気の流れの通気抵抗がさらに小さくなり、さらにはフィルタの回転抵抗も小さくなるのでフィルタを回転させる電動機は小さなトルクを有するもので十分となる。また、フィルタ上に切り起こしなどの突起部がないため空気を切る騒音が小さいレンジフードを提供できる。また、これらにより、フィルタを高速に回転させることが容易になる。また、油分のほとんどはフィルタの表面で捕集され、フィルタの孔の側面で油分を捕集することはほとんどないので、フィルタの孔が油で目詰まりすることがさらに少なくなり、さらに切り起こしなどの突起部がないためフィルタ自身の清掃/洗浄が容易になる。
また、本実施例では、フィルタの動きは円盤状のフィルタの中心を回転中心とした回転運動であるが、これに限定されず、偏心した回転運動であってもよいし、直線的な往復運動であってもよい。簡易な構造であり、油分を効率的に捕集できる点において、本実施例のように円盤状のフィルタの中心を回転中心とした回転運動が好ましい。
図3〜6は、レンジフード1のフィルタ10とその周辺部(以下、フィルタユニットと言う)を示す。フィルタユニット3は、フード開口部2に取り付けられる取付板50と、空気の流れを通過させる孔を有する円盤状のフィルタ10と、フィルタ10の円盤の中心に回転軸を連結され、フィルタ10を回転させる電動機20と、電動機20を取付板50に取り付けるための電動機取付具40と、取付板50に取り付けられ、フィルタ10の周囲を囲むように設けられた油分捕集部材30とを備える。
取付板50は、中央部に円形の取付板開口部51を備えたほぼ正方形の平板である。本実施例では、平板の周囲は曲率を持って上方に湾曲するが、これに限定されず、内面パネル81のフード開口部2に取り付けられる構成を有すればよい。取付板50とフード開口部2の取り付けは、隙間などを有さずになされ、この取り付け部分には空気の流れは通過しない。従って、取付板開口部51は、ファン60が発生させた空気の流れを通過させる唯一の部分となり、取付板開口部51はファン60が発生させる空気の流れの流路となる。
電動機取付具40は、取付板50の空気の流れの下流側に、取付板開口部51を跨ぐようにして設けられる。電動機取付具40は、ほぼ中央部に電動機20の回転軸21を通すための穴41を有し、また、取付板50に取り付けやすいようにのりしろ部分を有する。電動機取付具40は、穴41が平面視で取付板開口部51の中心となるように、取付板50に取り付けられる。
電動機20は、その回転軸を電動機取付具40の穴41に図視で上方から下方に向けて(空気の流れの下流側から上流側に向けて)貫通させて、電動機取付具40に固定される。電動機20の回転軸21は、平面視で円形の取付板開口部51の中心となる。
フィルタ10は、電動機20の回転軸21の先端部分に、フィルタ10の面が回転軸21に垂直になるように着脱自在に取り付けられる。フィルタ10の外形は円形であり、フィルタ10は、フィルタ10の中心において、円形の取付板開口部51の中心に位置する電動機20の回転軸21に取り付けられるので、フィルタ10の外形と取付板開口部51の外形は、同心円の円形となる。本実施例においては、フィルタ10の直径は、取付板開口部51に延在部52があるので、取付板開口部51の直径より大きい。延在部52は、油分捕集部材30の上流側の端部に、油分捕集部材30の内壁より内側、即ち電動機20の回転軸側に延在する。この延在部52は、孔を通過した油分も捕集できる割合を増加させ、油捕集効率が高いレンジフードを提供できるので好ましい。
フィルタ10の正面視における位置は、取付板50の下面より下方、即ち、空気の流れの上流側である。従って、油分捕集部材30は、フィルタ10の外周縁を取り囲むように取付板50に取り付けられる。フィルタ10の外周縁と油分捕集部材30の内壁との距離は、両者が接しないために0より大きい必要があるが、油分が漏れないようになるべく小さい方が好ましい。本実施例においては、2.5mm程度である。油分捕集部材30は、下端に油溜まり31が設けられている。油溜まり31は、フィルタ10の上流側表面に当たって弾き飛ばされた油分が油分捕集部材30の内壁に当たり、その油分が溜められるところである。
なお、レンジフード1の高さは、フード部80の高さと送風機ボックス82の高さからなるが、送風機ボックス82の高さはほぼファン60の高さから規定され、フード部80の高さは、電動機20の上端から油分捕集部材30の下端までの高さ即ちフィルタユニット3の高さと、油分等含む空気を捕獲するための内面パネル81の凹部の深さ(高さ)との和から規定される。油分等含む空気を捕獲するためには、ある程度の凹部の深さ(高さ)を必要とするため、フィルタユニット3の高さを小さくすることが、レンジフード1の全体の高さを低くし、薄型のレンジフードを提供するためには重要になる。本実施例では、フィルタユニット3は、フィルタ10が円盤状をなした薄板から形成されているので薄く、好ましい。
図7および図8は、レンジフード1における空気の流れに伴う油分を捕集する作用を説明するものである。図7は、レンジフード1全体における空気の流れの作用を示す。レンジフード1の下方で行われる調理によって発生する湯気や油煙等と共に、暖められた空気Aはレンジフード1の方へ立ち上る。レンジフード1が運転を開始しファン60が回転し始めると、ファン60は空気の流れを図視で下から上の方向へ発生させる。そうすると、整流板70辺りに立ち上った空気は、整流板70と内面パネル81の間から吸い込まれ、その後フィルタ10の孔11を通過して、ファンケーシング61内のファン60の吸入口62に吸入される。そして、その後、送風機ボックス82から排気ダクトDへ排出される。
フィルタ10の単位時間当たりの回転数は、フィルタの孔の開口状態にもよるが、少なくとも230rpm(Rotation Per Minute)以上であればよい。孔の開口状態との関係など、詳細は後述する。フィルタ10が比較的高速に回転すると、フィルタ10の表面(孔11のない部分)が、その表面に接する空気を摩擦力により引きずり、空気の粘性により付近の空気にもその動きが伝わることで、フィルタ10の表面付近には空気の動きが生じ、フィルタ10は回転運動をしているので、空気の動きは回転軸を中心とした渦状となる。
この渦状の空気の動きは、フィルタ10の両面、即ちフィルタ10の下面と上面の両方、換言すれば、フィルタ10の空気の流れAの上流側の面と下流側の面の両方に発生する。本実施例においては、ファン60が発生させる空気の流れAが、図視で下から上へ、フィルタ10の孔11を通って流れているので、フィルタ10の下流側では、渦状の空気の動きはフィルタ10の表面から引き離されつつ、フィルタ10の外周縁に向かうらせん状流が発生し、ファン60により吸入口62から吸引される。一方、フィルタ10の上流側では、渦状の空気の動きはフィルタ10の表面に押さえつけられ、フィルタ10の外周縁に向かう渦状流を伴う密度の高い空気層が形成される。
図8は、フィルタユニット3における空気の流れの作用を示す。調理等で発生した油分OP1は、空気の流れAと共に流されてフィルタ10の上流側の面付近に到達する。上流側の面付近に到達した油分OP2は、一部(粒子径の小さい油分)は密度の高い空気層の外周縁に向かう渦状流により、また、他の一部(粒子径の大きい油分)はフィルタ10の上流側の表面(孔11のない部分)に衝突することにより、フィルタ10の外周縁方向に弾き飛ばされる。その結果、円盤状のフィルタ10の外周縁を取り囲むように備えられた油分捕集部材30に、油分OP3として捕集され、油溜まり31に油OLとして回収される。
非常に細かい微粒子となった油分は、空気の流れAと共にフィルタ10の孔を通過することになるが、その内の一部は、延在部52や油分捕集部材30のフィルタ10より下流側の内壁に衝突して回収できる。最終的に回収できなかった油分の一部は、これより下流側に位置するファン60や排気ダクトD等に付着するが、フィルタ10の孔を通過したほどの微粒子となった油分の大部分は、そのまま空気の流れAに乗って排気ダクトDを通って屋外へ排出される。従って、本発明に係る本実施例のレンジフード1は、空気流路におけるフィルタ10より下流部分にほとんど油分を付着させず、フィルタ10より下流部分のファン60や排気ダクトDなどを清掃/洗浄する手間を大幅に軽減することができる。
図9は、本実施例におけるフィルタ10とフィルタ10を回転させる電動機20を示す。フィルタ10と電動機20の回転軸21は、フィルタの面が回転軸21に垂直になるように着脱自在に連結される。回転軸21の長さは、電動機取付具40の高さとの関係で決定されるが、フィルタ10が正面視で取付板50の下面より上流側に位置するように決定される。電動機20の種類は特に限定されない。電動機20は、単位時間当たり回転数が少なくとも約200rpm以上である能力を有するが、これに限定されない。
フィルタ10は、円盤状であり、外形が円形の薄板をパンチングメタルにより作製され、材質はステンレス、板厚は0.5mm、直径は285mmであるが、もちろんこれに限定されない。フィルタ10に設けられた孔11の形状等については、後述する。なお、フィルタの板厚を0.5mmから1.0mmの間で変化させてもフィルタにおける捕集率に変化はないことから、ファンにより流れを生じた空気がフィルタの孔を通過するときに、孔の側面で油分を捕集するというよりも、油分のほとんどはフィルタの表面で捕集されることが分かっている。従って、本発明に係るレンジフードは、フィルタの孔が油で目詰まりすることが少なく、フィルタ自体の洗浄の労力が低減し、使用するに従って圧力損失が増加することを防止できる。
図10は、本実施例における油分捕集部材30を示す。油分捕集部材30は、円盤状のフィルタ10の外周縁を取り囲む円筒部を有する。円筒部の外径は294mm、内径は290mmであり、フィルタ10の直径よりわずかに大きい程度である。両者の隙間は、油分が漏れないようになるべく小さいことが好ましい。油分捕集部材30の高さは、特に限定されないが、油分捕集部材30の下流側の端部(上端)とフィルタ10の下流側の円盤面との最短距離は、油分捕集部材30の上流側の端部(下端)とフィルタ10の上流側の円盤面との最短距離と等しいか、それ以上となる高さを有することが好ましい。これにより、フィルタ10の下流側で外周縁方向に向かって飛散する油分を捕獲することにより、孔11を通過した油分も捕集できる割合が増加し、油捕集効率をより高くすることができる。
油分捕集部材30は、下流側の端部(上端)にフランジを備え、取付板50に取り付けやすくなっている。また、油分捕集部材30は、洗浄のため、取り外し自在に設けられることが好ましい。また、油分捕集部材30は、上流側の端部(下端)に、U字状の油溜まり31を備え、これにより油を回収する。
図11(A)は、本実施例におけるフィルタ10の孔11の形状を示す。図11(A2)は、図11(A1)の円の点線内の拡大図である(以下、本図において同様)。フィルタ10の孔11の形状は円形であり、孔11の直径は約0.75〜5mmである。円盤状のフィルタ10における孔11は、(A1)に示すように、円盤の回転中心を中心とした同心円状に配列されている。しかし、孔の形状、大きさ、配列はこれに限定されない。例えば、孔の配列は、孔が正三角形の頂点に開けられる、孔が正四角形の頂点に開けられる、または、不規則にランダムに開けられるなど、どのような配列であってもよい。また、孔の形状は、以下に示す変形例の他、三角形、正方形、正多角形などどのような形状であってもよい。
図11(B)〜(E)は、孔の形状の変形例を示す。図11(B)に示すように、孔11aの形状は、円盤状のフィルタの放射方向に長径を有する楕円形である。本変形例では、短径と長径の比は1:2.2程度であるが、これに限定されない。孔11aは、(A)と同様、円盤の回転中心を中心とした同心円状に配列されているが、これに限定されない。
図11(C)に示すように、孔11bの形状は、円盤状のフィルタの放射方向に短径を有する楕円形である。本変形例では、短径と長径の比は1:2.4程度であるが、これに限定されない。孔11bは、(B)と同様、円盤の回転中心を中心とした同心円状に配列されているが、これに限定されない。
図11(D)に示すように、孔11cの形状は長方形である。本変形例では、短辺と長辺の比は1:3.5程度であるが、これに限定されない。孔11cは、長辺の方向が、放射方向でも円周方向でもない角度をなしているが、これに限定されず、例えば、長辺の方向が放射方向をなしてもよい。
図11(E)に示すように、孔11dの形状は、不規則な多角形である。長方形と三角形を組み合わせたような形であり、回転方向に三角形の頂点が向いている形状をなしているが、これに限定されず、回転方向と逆方向に三角形の頂点が向いていてもよい。
なお、一つのフィルタ上に、上記の内、1種類の形状の孔を備えてもよいし、2種類以上の形状の孔の組み合わせでもよい。また、孔(スリット)を切り起こしにより成形する場合はその孔(スリット)と共に、一般的なスロットフィルタにあるような切り起こし部があってもよい。
フィルタ上の孔が設けられる領域は、フィルタ全面であってもよいし、一部であってもよい。一部である場合、孔が設けられる領域は、円盤状フィルタの外周縁に近い領域であってもよいし(即ち、回転中心に近い領域は孔が設けられていない)、逆に、円盤状フィルタの回転中心に近い領域であってもよい(即ち、外周縁に近い領域は孔が設けられていない)。但し、同じ孔の形状・大きさであれば、外周縁に近い方が回転速度が速いので、円盤状フィルタの外周縁に近い領域に孔を設ける方が好ましい。
孔の円周方向における径DA(m)とは、図11に示すように、フィルタの回転中心を中心とする孔を横切る同心円の中で孔の両端により挟まれた弧の長さの最大値を言う。また、孔径通過時間とは、回転中心からの距離Rx(m)における周速度をVx(m/秒)とした場合、DA/Vx(秒)として表現される。また、孔径平均通過時間tx(秒)とは、孔径通過時間をフィルタ全体に亘り平均したものであり、(1)式により表わされる。ここで、フィルタにおける孔が存在する領域の外側の半径をRmax(m)、フィルタにおける孔が存在する領域の内側の半径をRmin(m)、フィルタの秒当たりの回転数をN(/秒)、フィルタの角速度をω(ラジアン/秒)とする。なお、フィルタ上に孔のある領域は回転軸を中心に同心円状に存在し、その領域には孔は均一に分布するものとする。孔径通過時間は、DA/2πNRxであるところ、孔径平均通過時間txは以下のようになる。
なお、孔径平均通過時間は、換言すれば、フィルタの孔の円周方向における径の一端と他端が、ある円周上の1点を通過するのに必要な時間のフィルタにおける平均値であり、便宜上、孔が存在する領域において、内側と外側での面積が同じになる半径位置に存在する孔を横切る円周方向の弧の長さ、即ち、孔の円周方向における径の長さを移動するのに必要な時間と言うこともできる。図11(A2)を参照して説明する。円形の孔11は、フィルタの回転中心(図示せず)を中心にして図視で左から右へ弧を描きながら円周方向に、V(m/秒)の速さで移動する。点αと点βは、孔11の外周上かつ回転中心の同一円周上の点であり、点γは、弧αβの中点である。従って、点αと点βは、孔11の円周方向における径の一端と他端となる。
孔11の円周方向における径は、孔11を横切る同心円の中で孔11の両端により挟まれた弧の長さの最大値であるから、弧αβの長さが最大値となるのは、点αと点βを結んだ直線が孔11の直径となる場合である。この場合に、弧αγβの長さはDAとなる。孔11の円周方向における径の一端(点α)と他端(点β)が、ある円周上の1点(点γ)を通過するのに必要な時間とは、点βが点γを通過してから、点αが点γを通過するまでの時間である。また、フィルタにおける孔が存在する領域の外側の半径をRmax(図示せず)、フィルタにおける孔が存在する領域の内側の半径をRmin(図示せず)とする場合、孔が存在する領域とは、Rminの外側かつRmaxの内側であり、巾が(Rmax−Rmin)となる領域である。また、内側と外側での面積が同じになる半径位置Rctr(図示せず)とは、次式を満たすものである。

πRmax2−πRctr2=πRctr2−πRmin2
また、孔11の周速度Vavは、フィルタの回転中心を中心とする同一円周上に並ぶ質点の周速度の合計値をRminからRmaxまでの間で積分し、その積分値をフィルタにおける孔が存在する領域(RminからRmaxまでの領域)の面積で除することにより求めることもできる。具体的には、孔11の周速度Vavは、次式を満たすものである。

Vav=4πN(Rmax2+RmaxRmin+Rmin2)/3(Rmax+Rmin)
上記のようにして求めた周速度とRctrにおける弧の長さを基に、孔の円周方向における径の一端と他端が、ある円周上の1点を通過するのに必要な時間のフィルタにおける平均値を求めることができる。
なお、本実施例のような一フィルタの中ですべて同じ孔が均一に配置されたフィルタにおいても、一フィルタの中で形状や大きさが異なる孔が配置されたフィルタにおいても、それぞれの孔の弧の長さと、その孔の位置(回転中心からの距離)における周速度とを求め、それぞれの孔が、それぞれの孔の弧の長さ(円周方向における径の長さ)を移動するのに必要な時間を求め、その時間の平均値を求めることにより、孔の円周方向における径の一端と他端が、ある円周上の1点を通過するのに必要な時間のフィルタにおける平均値を求めることができる。
図12は、本発明に係るレンジフードにおける孔径平均通過時間txと捕集率の関係を示すグラフである。グラフ上のプロットのそれぞれは、様々な孔径のフィルタを、様々な単位時間当たりの回転数で回転させることにより測定した時の、孔径平均通過時間と捕集率を示す。グラフ上のプロットに対してR二乗値が最大となるように回帰曲線(2次多項式回帰曲線、R2=0.97)を引いた。これによると、従来のフィルタの中で最も良い捕集率である70%を超えるのは、孔径平均通過時間における3%程度の誤差を考慮した点線の回帰曲線によれば、孔径平均通過時間が3.2×10-4秒であり、好ましくは実線の回帰曲線により、孔径平均通過時間が2.7×10-4秒辺りである。従って、孔径平均通過時間が3.2×10-4秒以下であれば、油捕集効率の高いレンジフードを提供することができる。
孔径平均通過時間txは、(1)式より明らかなように、フィルタの秒当たり回転数Nが速くなると、又は、孔の径DAが小さくなると、小さくなる。従って、本発明に係るレンジフードは、フィルタの回転数とフィルタの孔の径をパラメータとして、孔径平均通過時間を調整可能である。回帰曲線は右下に下降しているので、捕集率を良くするためには、孔径平均通過時間を小さくするとよい。従って、捕集率を80%程度とするために1.8×10-4秒程度とし、好ましくは、1.5×10-4秒程度としてもよい。また、捕集率を90%程度とするために0.98×10-4秒程度とし、好ましくは、8.0×10-5秒程度としてもよい。
表1は、本実施例におけるフィルタの孔径(mm)および回転数(rpm)と捕集率の関係を示す。孔径は、0.75mm、1mm、1.5mm、2mmの4種類で捕集率の測定を行った。フィルタの回転数が0rpmの場合、いずれの孔径においても、従来のフィルタの中で最も良い捕集率である70%を下回り、回転していないフィルタでは、捕集効率は高くないことがわかる。
一方、フィルタを1000rpmで回転させると、最も捕集率の低い孔径2mmのフィルタにおいても、捕集率が77%と、従来の最良のフィルタの捕集率を上回る。また、孔径が、1.5mm、1mm、0.75mmと小さくなるに従って、捕集率が80%、86%、88%とさらに高くなっていく。さらに、フィルタの回転数を1500rpmとすると、孔径が、2mm、1.5mm、1mm、0.75mmと小さくなるに従って、捕集率は、84%、86%、91%、93%とますます高くなる。さらに、フィルタの回転数を2000rpmとすると、孔径が、2mm、1.5mm、1mmと小さくなるに従って、捕集率は、88%、90%、90%となる。従って、本発明に係るレンジフードは、ファンが空気の流れを発生させながらフィルタを回転させることにより、空気に含まれる油分を捕集する。さらに、フィルタの単位時間当たりの回転数を大きくすると、または、孔径を小さくすると、高い油捕集効率が得られることがわかる。
上述のように、捕集率70%を超える孔径平均通過時間は3.2×10-4秒であり、また、この孔径平均通過時間は、フィルタの孔径と回転数の組み合わせにより決まる。そうすると、以下の孔径と回転数の組み合わせの場合、孔径平均が3.2×10-4秒となり、捕集率70%を実現できる。即ち、
・孔径、即ち孔の円周方向における径は0.75mm以下であり、かつ、フィルタの回転数は230rpm以上である、または、
・孔径は1.00mm以下であり、かつ、フィルタの回転数は310rpm以上である、または、
・孔径は1.50mm以下であり、かつ、フィルタの回転数は460rpm以上である、または、
・孔径は2.00mm以下であり、かつ、フィルタの回転数は620rpm以上である、または、
・孔径は5.00mm以下であり、かつ、フィルタの回転数は1500rpm以上である、場合に、油捕集効率の高いレンジフードを提供できる。
また、より好ましくは、捕集率70%を超える孔径平均通過時間は2.7×10-4秒である。そうすると、同様に、
・孔径、即ち孔の円周方向における径は0.75mm以下であり、かつ、フィルタの回転数は270rpm以上である、または、
・孔径は1.00mm以下であり、かつ、フィルタの回転数は360rpm以上である、または、
・孔径は1.50mm以下であり、かつ、フィルタの回転数は540rpm以上である、または、
・孔径は2.00mm以下であり、かつ、フィルタの回転数は720rpm以上である、または、
・孔径は5.00mm以下であり、かつ、フィルタの回転数は1800rpm以上である、場合に、油捕集効率の高いレンジフードを提供できる。
また、油分がフィルタの上流側の表面(孔11のない部分)に衝突する際、油分の大部分はフィルタの外周縁方向に弾き飛ばされるが、一部はその表面に付着することがある。フィルタの回転速度が速くなると、フィルタ表面に一旦付着した油分は遠心力により外周縁方向に飛ばされる。その結果、本発明に係るレンジフードは、フィルタに油分が付着し残存することが少なくなることにより、フィルタ自体の洗浄の労力を低減することができる。
図13は、本実施例と従来タイプのスロットフィルタを使用したレンジフードにおけるフィルタでの捕集率と、ファンやダクトなどの下流部品への油分付着の関係を得るための試験に使用した試験構成図である。本実施例のフィルタの孔径の違いにより捕集率が異なることを利用し、フィルタでの捕集率の違いにより下流部品への油分付着状態を確認するために、以下のように試験を行った。
試験方法は、以下のようである。温度コントロール可能なホットプレートの上方800mmに本発明に係るフィルタ等を備えたレンジフードが設けられている。245°Cに加熱したホットプレートにステンレス筒を載せ、ポンプからそのステンレス筒に、油を2.5g/分で、水を8g/分で滴下する。試験時間は10分間である。また、フィルタの回転数は、1500rpmである。
本試験の結果を表2に示す。本試験によれば、従来タイプのレンジフードであるスロットフィルタを使用したレンジフードでは、フィルタにおいて50%の油分を捕集し、下流部品において23%の油分が付着する。残りの27%の油分は空気と共に外部へ排出されることになる。一方、本実施例のレンジフードであって、孔径2.0mmのフィルタを備えるレンジフードでは、フィルタにおいて83%の油分を捕集し、下流部品において7%の油分が付着する。また、孔径1.5mmのフィルタを備えるレンジフードでは、フィルタにおいて83%の油分を捕集し、下流部品において2%の油分が付着する。また、孔径1.0mmのフィルタを備えるレンジフードでは、フィルタにおいて87%の油分を捕集し、驚くべきことに下流部品においては油分の付着が認められない。
この試験によれば、従来タイプのレンジフードの捕集率に比し、本実施例に係るレンジフードでは、フィルタでの捕集率が83%以上と明らかに高い。その結果、清掃/洗浄などに手間のかかる下流部品への油分の付着を著しく抑えることができる。従来から知られているレンジフードの捕集率が最も良くても70%であることを考慮すると、本試験に用いた本発明に係るレンジフードは、孔径の変化にもかかわらず83%以上の捕集率を有しており、本発明に係るレンジフードは高い捕集効率を有すると言える。従って、本発明に係るレンジフードは、空気流路におけるフィルタより下流部分にほとんど油分が付着しないため、フィルタより下流部分を清掃/洗浄する手間を大幅に軽減することができる。
<第一実施例の変形例>
図14は、本発明に係る第一実施例における変形例であるレンジフード1’を示す。第一実施例と重複する説明は省略し、異なる点のみを説明する。レンジフード1’は、下方で行われる調理によって発生する湯気や油煙等を捕集するための、上方に凹状の内面パネル81’を内面に有する薄型のフード部80’を有する。フード部80’は、そのほぼ中央に位置するフード開口部2’付近で、排気ダクトDに接続され、内部に空気の流れを発生させるファン60を有する送風機ボックス82と連結される。ファン60の吸入口62は、フード部80’のフード開口部2’に位置するように配置される。従って、ファン60が稼働すると、内面パネル81’の下方の空気はフード開口部2’を通して吸入され、排気ダクトDを通して外部に排出される。即ち、フード開口部2'は、ファン60が発生させた空気の流れの流路上であって、ファン60より上流側に位置する。
フード開口部2’には、空気の流れを通過させる孔を有する円盤状のフィルタ10と、フィルタ10の円盤の中心に回転軸を連結され、フィルタ10を回転させる電動機20と、電動機20を内面パネル81’に取り付けるための電動機取付具40’と、内面パネル81’に取り付けられ、フィルタ10の外周縁を囲む油分捕集部材30’と、が存在する。従って、レンジフード1’は、ファン60が発生させる空気の流れの流路上であって、ファン60よりその流れの上流側に存在し、その空気の流れを図視で下から上に通過させる孔を有するフィルタ10を、回転可能に備える。
内面パネル81’の下方の空気は、調理によって発生する湯気や油煙等を含んでおり、ファン60が稼働すると、フード開口部2’に存在する、即ちファン60が発生させた空気の流れの流路上であってファン60より上流側に位置するフィルタ10の孔に吸引され、その孔を通過することになる。フィルタ10は、電動機20により回転可能に設けられており、レンジフード1’が稼働すると、ファン60が空気の流れを発生させる共に電動機20がフィルタ10を回転させる。レンジフード1’は、フィルタ10を回転させることにより、空気に含まれる油分を油分捕集部材30’に捕集する。
本実施例と本実施例の変形例との主な相違点は、本変形例は、本実施例が備えた取付板50を備えないことであり、油分捕集部材30’は、内面パネル81’に直接取り付けられる。かかるレンジフード1’の構成は、部品点数が少なくなり、また、油分を捕集するフィルタの表面(孔の内部分)の面積および空気の流れを通過させる孔の合計面積を大きくすることができるので、油捕集効率を高くかつ圧力損失の小さいレンジフードを提供することができる。
<第二実施例>
図15は、本発明に係る第二実施例におけるレンジフード1Aを示す。第一実施例と重複する説明は省略し、異なる点のみを説明する。レンジフード1Aは、下方で行われる調理によって発生する湯気や油煙等を捕集するための、上方に凹状の内面パネル81Aを内面に有する薄型のフード部80Aを有する。フード部80Aは、そのほぼ中央に位置するフード開口部2A付近で、排気ダクトDAに接続された送風機ボックス82Aと連結される。送風機ボックス82Aは、内部にファンケーシング61Aを有し、ファンケーシング61Aは、内部にシロッコファンであり空気の流れAAを発生させるファン60Aを有する。
ファン60Aの吸入口62Aは、おおよそ鉛直の面内に開口しており、おおよそ水平の面内に開口したフード部80Aのフード開口部2Aとは離れて配置される。送風機ボックス82A自体および送風機ボックス82Aとフード部80Aの連結部は気密性があるので、ファン60Aが稼働すると送風機ボックス82A内が負圧となり、内面パネル81Aの下方の空気はフード開口部2Aを通して吸入され、排気ダクトDAを通して外部に排出される。即ち、フード開口部2Aは、ファン60Aが発生させた空気の流れAAの流路上であって、ファン60Aより上流側に位置する。
フード開口部2Aには、内面パネル81Aとの間に空気の流路となりうる隙間が生じないように取り付けられる取付板50Aと、空気の流れAAを通過させる孔を有する円盤状のフィルタ10Aと、フィルタ10Aの円盤の中心に回転軸を連結され、フィルタ10Aを回転させる電動機20Aと、電動機20Aを取付板50Aに取り付けるための電動機取付具40Aと、取付板50Aに取り付けられ、フィルタ10Aの外周縁を囲む油分捕集部材30Aと、が存在する。従って、レンジフード1Aは、ファン60Aが発生させる空気の流れAAの流路上であって、ファン60Aよりその流れの上流側に存在し、その空気の流れAAを図視で下から上に通過させる孔を有するフィルタ10Aを、回転可能に備える。
内面パネル81Aの下方の空気は、調理によって発生する湯気や油煙等を含んでおり、ファン60Aが稼働すると、フード開口部2Aに存在する、即ちファン60Aが発生させた空気の流れAAの流路上であってファン60Aより上流側に位置するフィルタ10Aの孔に吸引され、その孔を通過することになる。フィルタ10Aは、電動機20Aにより回転可能に設けられており、レンジフード1Aが稼働すると、ファン60Aが空気の流れAAを発生させる共に電動機20Aがフィルタ10Aを回転させる。レンジフード1Aは、フィルタ10Aを回転させることにより、空気に含まれる油分を油分捕集部材30Aに捕集する。
<第三実施例>
図16は、本発明に係る第三実施例におけるレンジフード1Bを示す。第一実施例と重複する説明は省略し、異なる点のみを説明する。レンジフード1Bは、下方で行われる調理によって発生する湯気や油煙等を捕集するための、斜めに傾いた部分を有する内面パネル81Bを備えるフード部80Bを有する。フード部80Bは、内面パネル81Bとの結合部付近で、排気ダクトDBに接続された送風機ボックス82Bと連結される。送風機ボックス82Bは、内部にファンケーシング61Bを有し、ファンケーシング61Bは、内部にシロッコファンであり空気の流れABを発生させるファン60Bを有する。
ファン60Bの吸入口62Bは、おおよそ鉛直の面内に開口しており、おおよそ水平と45度傾いた面内に開口したフード開口部2Bとは離れて配置される。送風機ボックス82B自体および送風機ボックス82Bとフード部80Bの連結部は気密性があるので、ファン60Bが稼働すると送風機ボックス82B内が負圧となり、フード部80Bの内側にある空気はフード開口部2Bを通して吸入され、排気ダクトDBを通して外部に排出される。即ち、フード開口部2Bは、ファン60Bが発生させた空気の流れABの流路上であって、ファン60Bより上流側に位置する。
フード開口部2Bには、内面パネル81Bとの間に空気の流路となりうる隙間が生じないように取り付けられる取付板50Bと、空気の流れABを通過させる孔を有する円盤状のフィルタ10Bと、フィルタ10Bの円盤の中心に回転軸を連結され、フィルタ10Bを回転させる電動機20Bと、電動機20Bを取付板50Bに取り付けるための電動機取付具40Bと、取付板50Bに取り付けられ、フィルタ10Bの外周縁を囲む油分捕集部材30Bと、が存在する。従って、レンジフード1Bは、ファン60Bが発生させる空気の流れABの流路上であって、ファン60Bよりその流れの上流側に存在し、その空気の流れABを図視で下から上に通過させる孔を有するフィルタ10Bを、回転可能に備える。
内面パネル81Bの下方の空気は、調理によって発生する湯気や油煙等を含んでおり、ファン60Bが稼働すると、フード開口部2Bに存在する、即ちファン60Bが発生させた空気の流れABの流路上であってファン60Bより上流側に位置するフィルタ10Bの孔に吸引され、その孔を通過することになる。フィルタ10Bは、電動機20Bにより回転可能に設けられており、レンジフード1Bが稼働すると、ファン60Bが空気の流れABを発生させる共に電動機20Bがフィルタ10Bを回転させる。レンジフード1Bは、フィルタ10Bを回転させることにより、空気に含まれる油分を油分捕集部材30Bに捕集する。
<第四実施例>
図17は、本発明に係る第四実施例であるレンジフード1Cを示す。第一実施例と重複する説明は省略し、異なる点のみを説明する。レンジフード1Cは、下方で行われる調理によって発生する湯気や油煙等を捕集するための、上方に凹状の内面パネル81Cを内面に有するフード部80Cを有する。フード部80Cは、そのほぼ中央に位置するフード開口部2C付近で、排気ダクトDCに接続され、内部に空気の流れを発生させるファン60Cを有する送風機ボックス82Cと連結される。ファン60Cの吸入口62Cは、フード部80Cのフード開口部2Cに位置するように配置される。従って、ファン60Cが稼働すると、内面パネル81Cの下方の空気はフード開口部2Cを通して吸入され、排気ダクトDCを通して外部に排出される。即ち、フード開口部2Cは、ファン60Cが発生させた空気の流れの流路上であって、ファン60Cより上流側に位置する。
フード開口部2Cには、内面パネル81Cとの間に空気の流路となりうる隙間が生じないように取り付けられる取付板50Cと、空気の流れを通過させる孔を有する円筒状のフィルタ10Cと、フィルタ10Cの円筒の軸心と回転軸が一致するように連結され、フィルタ10Cを回転させる電動機20Cと、電動機20Cを油分捕集部材30Cに取り付けるための電動機取付具40Cと、取付板50Cに取り付けられ、フィルタ10Cの側面を囲む油分捕集部材30と、が存在する。従って、レンジフード1Cは、ファン60Cが発生させる空気の流れの流路上であって、ファン60Cよりその流れの上流側に存在し、その空気の流れを円筒の外側から内側に通過させる孔を円筒の側面に有するフィルタ10Cを、回転可能に備える。
内面パネル81Cの下方の空気は、調理によって発生する湯気や油煙等を含んでおり、ファン60Cが稼働すると、フード開口部2Cに存在する、即ちファン60Cが発生させた空気の流れの流路上であってファン60Cより上流側に位置するフィルタ10Cの孔に吸引され、その孔を通過することになる。フィルタ10Cは、電動機20Cにより回転可能に設けられており、レンジフード1Cが稼働すると、ファン60Cが空気の流れを発生させる共に電動機20Cがフィルタ10Cを回転させる。レンジフード1Cは、フィルタ10Cを回転させることにより、空気に含まれる油分を油分捕集部材30Cに捕集する。
本実施例と第一実施例との主な相違点は、第一実施例は円盤状のフィルタ10を備えているのに対し、本実施例は軸心が略鉛直方向の円筒状のフィルタ10Cを備えていることである。円筒状のフィルタ10Cは、円筒の軸心に電動機20Cの回転軸が連結されることにより円筒が回転し、円筒の側面に空気の流れを通過させる孔を有する。空気の流れは、筒の側面の外側から内側に通過するように構成される。フィルタ10Cは円筒の側面から空気の流れを吸入するために円筒の底面は開口していない。また、油分捕集部材30Cはフィルタ10Cの側面全体を取り囲むように設けられる。油分を含む空気がフィルタ10Cに当たると油分は円筒の側面(孔のない表面)に衝突し、衝突した油分は円筒の側面により油分捕集部材30Cへ弾き飛ばされ、油溜まり31Cで回収される。
なお、本発明は、例示した実施例に限定するものではなく、特許請求の範囲の各項に記載された内容から逸脱しない範囲の構成による実施が可能である。
1 レンジフード
2 レンジ開口部
3 フィルタユニット
10 フィルタ
11 孔
20 電動機
21 電動機の回転軸
30 油分捕集部材
31 油溜まり
40 電動機取付具
41 電動機取付具穴
50 取付板
51 取付板開口部
52 延在部
60 ファン
61 ファンケーシング
62 吸入口
70 整流板
80 フード部
81 内面パネル
82 送風機ボックス
D 排気ダクト
A 空気の流れ
OP 油分
OL 油

Claims (7)

  1. 空気の流れを発生させるファンと、
    前記空気の流れの流路上であって前記ファンより上流側に存在し、前記空気の流れを通過させる孔を有するフィルタと、
    前記フィルタを回転させる電動機と、
    前記フィルタの周囲を囲む油分捕集部材と、を備え、
    前記ファンが前記空気の流れを発生させる共に前記電動機が前記フィルタを回転させることにより、前記空気に含まれる油分を前記油分捕集部材に捕集するレンジフードであって、
    前記孔の円周方向における径は0.75mm以下であり、かつ、前記フィルタの回転数は230rpm以上である、または
    前記孔の円周方向における径は1.00mm以下であり、かつ、前記フィルタの回転数は310rpm以上である、または、
    前記孔の円周方向における径は1.50mm以下であり、かつ、前記フィルタの回転数は460rpm以上である、または、
    前記孔の円周方向における径は2.00mm以下であり、かつ、前記フィルタの回転数は620rpm以上である、または、
    前記孔の円周方向における径は5.00mm以下であり、かつ、前記フィルタの回転数は1500rpm以上である、
    レンジフード
  2. 前記フィルタは円盤状であり、前記電動機の回転軸は前記フィルタの円盤の中心に取り付けられることを特徴とする請求項1に記載のレンジフード。
  3. 前記フィルタの両表面は、平滑な面であることを特徴とする請求項1または2に記載のレンジフード。
  4. 前記孔の円周方向における径の一端と他端が、ある円周上の1点を通過するのに必要な時間のフィルタにおける平均値が、3.2×10 -4 秒以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のレンジフード。
  5. (1)式で表わされる孔径平均通過時間(tx)が、3.2×10 -4 秒以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のレンジフード。

    但し、DAはフィルタの孔の円周方向における径、Rmaxはフィルタにおける孔が存在する領域の外側の半径、Rminはフィルタにおける孔が存在する領域の内側の半径、Nはフィルタの単位時間当たり回転数である。
  6. 前記フィルタの周囲を囲む前記油分捕集部材の下流側の端部と前記フィルタの下流側円盤面との最短距離は、前記油分捕集部材の上流側の端部と前記フィルタの上流側円盤面との最短距離以上であることを特徴とする請求項2乃至5いずれかに記載のレンジフード。
  7. 前記油分捕集部材の下流側の端部に、前記油分捕集部材の内壁より内側に延在する延在部をさらに備えることを特徴とする請求項2乃至6いずれかに記載のレンジフード。
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