JP2017198412A - フィルタおよびそのフィルタを備えたレンジフード - Google Patents

フィルタおよびそのフィルタを備えたレンジフード Download PDF

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Abstract

【課題】フィルタの油分の捕集効率や吸込性能を低減させることなく、スリット状の孔の数を少なくし、フィルタ製造に係る工数を減少させ、加工性を向上させて製造コストを低減する。【解決手段】空気の流れの流路上で電動機により回転させて前記空気中の油分を捕獲する円盤状のフィルタ10であって、空気の流れを通過させるスリットの形状を有する孔11を複数備え、1つのスリットの長軸方向の幅は、フィルタの中心側から外周側に向けて広くなる。【選択図】図6

Description

本発明は、回転するフィルタおよびそのフィルタを備えたレンジフードに関する。
従来から、出願人は、調理器の周囲に設置され、吸引した油煙から油を高効率で分離回収する為の手段として、多数の孔が空いた円盤状のフィルタを高速で回転する油捕集手段を提供してきている。たとえば、特許文献1は、圧力損失が小さく、油捕集効率が良いレンジフードを開示する。このレンジフードは、空気の流れを発生させるファンと、空気の流れの流路上であってファンより上流側に存在し、空気の流れを通過させる孔を有するフィルタと、フィルタを回転させる電動機と、フィルタの周囲を囲む油分捕集部材とを備え、ファンが空気の流れを発生させる共に電動機がフィルタを回転させることにより、空気に含まれる油分を油分捕集部材に捕集する。
特開2013−139946号公報
このレンジフードが備えるフィルタは、スリット状の孔を多数備えているが、レンジフードにおいてこのフィルタが油煙から油分を捕集する際の捕集効率に大きな影響を与えるのは、この孔の幅(スリット幅)とフィルタ全体における孔の開口率であることが分かってきている。すなわち、孔の幅(スリット幅)は油煙の中から油を捕集する油捕集率に、開口率はフィルタ全体の通気抵抗(圧力損失)に、大きく影響を与える。フィルタのある回転速度において、孔の幅(スリット幅)を狭くすると捕集効率は向上するが、開口率が低くなり吸込性能に悪影響を与える。
従来のこのフィルタでは、スリット状の孔は長軸方向のほぼ全長に亘り一定のスリット幅で開口されているため、1つの孔における隣接するスリット状の孔と孔の距離は、フィルタ中心側とフィルタ外周側で比べると、フィルタ外周側での距離の方が長くなる。特に、その傾向は、フィルタ全体における中心寄りの領域で顕著であることから、フィルタ中心寄りの領域ではスリット状の孔の長軸方向の長さを短くして、孔の数を増やすことで開口率を高めている。
しかし、スリット状の孔の数を多くしていることから、フィルタ製造に係る工数が多く、加工性が悪いため、製造コストが高いといった問題が生じていた。
そこで、本発明では、フィルタの油分の捕集効率や吸込性能を低減させることなく、スリット状の孔の数を少なくし、フィルタ製造に係る工数を減少させ、加工性を向上させて製造コストを低減したフィルタおよびそのフィルタを用いたレンジフードを提供する。
上記課題を解決するために、空気の流れの流路上で電動機により回転させて空気中の油分を捕獲する円盤状のフィルタであって、空気の流れを通過させるスリットの形状を有する孔を複数備え、1つのスリットの長軸方向の幅は、フィルタの中心側から外周側に向けて広くなるフィルタが提供される。
これによれば、1つのスリットの長軸方向の幅がフィルタの中心側から外周側に向けて広くなることで、フィルタ中心側から外側に向かうにつれて隣接するスリット状の孔と孔の間に存する肉部の幅の増加を少なくできる。その結果、1つのスリット状の孔の長軸方向の長さを従来よりも長くしても開口率を高く保つことができ、従来と同じ捕集効率が可能な条件(たとえば、開口率同一かつスリット状の孔の最大幅が同一)であっても、孔の数を少なくすることができる。これにより、フィルタ製造に係る工数を減少させることができ、加工性が良くなり製造コストを安くすることができる。また、隣接するスリット状の孔と孔の間部分である肉部が従来より狭くなることから、肉部による気流の乱れが減少してフィルタ回転時の騒音値も小さくすることができる。
さらに、同形同大のスリットが、フィルタの中心から同じ距離に並列されたスリット列を複数備え、フィルタの最も外周寄りに位置する第1スリット列におけるスリットの長軸の長さは、フィルタの最も中心寄りに位置する第2スリット列におけるスリットの長軸の長さより長いことを特徴としてもよい。
これによれば、フィルタの最も外周寄りに位置するスリットの長軸の長さを、最も中心寄りに位置するスリットの長軸の長さより長くすることで、孔の数をさらに少なくすることができる。
上記課題を解決するために、調理により発生する油煙を捕集し、ほぼ中央に開口部を有するフードの内面パネルと、内面パネルの開口部の上方に位置し、空気の流れを発生させるファンと、空気の流れの流路となる開口部にまたは開口部より上流側に位置し、空気の流れを通過させる孔を有するフィルタと、フィルタを回転させる電動機と、取り外し自在に設けられ、フィルタの周囲を囲む油分捕集部材と、フィルタに対して、空気の流れの上流側に対向する整流板と、を備え、フィルタは、上述したフィルタであるが提供される。
これによれば、フィルタの油分の捕集効率や吸込性能を低減させることなく、スリット状の孔の数を少なくし、フィルタ製造に係る工数を減少させ、加工性を向上させて製造コストを低減したフィルタを用いたレンジフードを提供することができる。
以上説明したように、本発明によれば、フィルタの油分の捕集効率や吸込性能を低減させることなく、スリット状の孔の数を少なくし、フィルタ製造に係る工数を減少させ、加工性を向上させて製造コストを低減したフィルタおよびそのフィルタを用いたレンジフードを提供することができる。
を提供できる。
本発明に係る第一実施例のレンジフードの(A)正面図、(B)平面図、(C)底面図、(D)右側面図、(E)右下から見た斜視図、(F)右上から見た斜視図。 本発明に係る第一実施例のレンジフードの、整流板を取り外した場合の、右下から見た斜視図。 本発明に係る第一実施例のレンジフードの断面図(図1(A)のI−I断面における)。 本発明に係る第一実施例のフィルタユニットの、(A)平面図、(B)断面図((A)のII−II断面における)、(C)拡大断面図((B)におけるB部分)。 本発明に係る第一実施例のフィルタの、(A)平面図、(B)断面図((A)のIII−III断面における)。 本発明に係る第一実施例のフィルタの部分拡大図。
以下では、図面を参照しながら、本発明に係る各実施例について説明する。
<第一実施例>
図1乃至図3を参照し、本実施例にかかるレンジフード1について説明する。レンジフード1は、下方または周囲で行われる調理によって発生する湯気や油煙等を捕集するための、上方に凹状の内面パネル5を内面に有する薄型のフード部2を有する。フード部2は、上部後方に位置する連通口6付近で、排気ダクト(図示せず)に接続される送風機ボックス3と連結されている。送風機ボックス3は、内部にシロッコファンであり空気の流れD1を発生させるファン4を有する。従って、ファン4が稼働すると連通口6は負圧となり、内面パネル5の下方の空気は連通口6を通して吸入され、排気ダクトを通して外部に排出される。連通口6は、ファン4と連通し、ファン4が発生させた空気の流れD1の流路上であって、ファン4より空気の流れの上流側に位置する。
連通口6には、内面パネル5との間に空気の流路となりうる隙間が生じないように取り付けられる取付板50と、空気の流れD1を通過させる孔を有する円盤状のフィルタ10と、フィルタ10の円盤の中心に回転軸を連結され、フィルタ10を回転させる電動機20と、電動機20を取付板50に取り付けるための電動機取付具40と、取付板50に取り付けられ、フィルタ10の外周縁を囲む油分捕集部材30と、を備えるフィルタユニット100が存在する。従って、レンジフード1は、ファン4が発生させる空気の流れD1の流路上であって、ファン4よりその流れの上流側に存在し、その空気の流れを図視で下から上に通過させる孔を有するフィルタ10を、回転可能に備える。
内面パネル5の下方の空気は、調理によって発生する湯気や油煙等を含んでおり、ファン4が稼働すると、連通口6に存在する、即ちファン4が発生させた空気の流れD1の流路上であってファン4より上流側に位置するフィルタ10の孔に吸引され、その孔を通過することになる。フィルタ10は、電動機20により回転可能に設けられており、レンジフード1が稼働すると、ファン4が空気の流れD1を発生させる共に電動機20がフィルタ10を回転させる。レンジフード1は、フィルタ10を回転させることにより、空気に含まれる油分を油分捕集部材30に捕集する。捕集の仕方は後述する。
かかるレンジフード1は、従来のスロットフィルタやHEPAフィルタ等を用い、スリットや目を細かくしたり、重ね合わせて複層としたりすることにより油捕集効率を向上させることに比べ、圧力損失が小さい状態で高い油捕集効率を有することができる。即ち、従来のスロットフィルタやHEPAフィルタ等を用いて、スリットの目を細かくする、あるいは重ね合わせて複層することで油捕集効率を向上させると、フィルタの通気部が複雑な流路を形成するため、通気抵抗が高くなる傾向があるが、かかるレンジフード1の場合には、フィルタの回転によって油捕集効率を高めているため、このような複雑な流路を形成する必要がない。よって従来のフィルタと比較して低い通気抵抗を維持したまま高い油捕集効率を得ることができる。また、フィルタに油分が付着し目詰まりを起こすことが少なくなることにより、フィルタ自体の洗浄の労力が低減し、使用するに従って圧力損失が増加することを防止でき、さらに、空気流路におけるフィルタより下流部分にほとんど油分が付着しないため、フィルタより下流部分を清掃/洗浄する手間を大幅に軽減するレンジフードを提供できる。
ファン4のファンの種類は特に限定されず、空気の流れを生じさせる軸流ファンなどのその他のファンであってよい。好ましくは、本実施例に使用された、静圧の高いシロッコファンである。また、フード部2の下方には、フード部2と着脱可能であり、フード部2との間に隙間を有して吸込力を高める整流板7を備える。本実施例におけるレンジフード1は整流板7を備えるが、整流板7の存在は特に限定されず、あってもなくてもよい。整流板が存在しない場合または整流板を取り外した場合には、図2に示すように、フード部2の内面である上方に凹状の内面パネル5と、内面パネル5に隙間が生じないように取り付けられた取付板50と、円盤状のフィルタ10と、取付板50に取り付けられフィルタ10の外周縁を囲むように設けられた油分捕集部材30とが、直接使用者から視認できる。
次にフィルタユニット100について説明する。フィルタユニット100は、連通口に取り付けられる取付板50と、空気の流れを通過させる孔11を有する円盤状のフィルタ10と、フィルタ10の円盤の中心に回転軸を連結され、フィルタ10を回転させる電動機20と、電動機20を取付板50に取り付けるための電動機取付具40と、取付板50に取り付けられ、フィルタ10の周囲を囲むように設けられた油分捕集部材30とを備える。
取付板50は、中央部にフィルタ10を配置できる円形の開口部を備えたほぼ正方形の平板である。取付板50と連通口の取り付けは、隙間などを有さずになされ、この取り付け部分には空気の流れは通過しない。従って、円形の開口部は、ファン4が発生させた空気の流れを通過させる唯一の部分となり、この開口部はファン4が発生させる空気の流れの流路となる。
電動機取付具40は、取付板50の空気の流れの下流側に、開口部を跨ぐようにして設けられる。電動機取付具40は、ほぼ中央部に電動機20の回転軸を通すための穴を有し(図示せず)。電動機取付具40は、穴が平面視で開口部の中心となるように、取付板50に取り付けられる。
電動機20は、その回転軸を電動機取付具40の穴に空気の流れD1の下流側から上流側に向けて貫通させて、電動機取付具40に固定される。電動機20の回転軸は、円形の開口部の中心となる。
フィルタ10は、電動機20の回転軸の先端部分に、フィルタ10の面が回転軸に垂直になるように着脱自在に取り付けられる。フィルタ10の外形は円形であり、フィルタ10は、フィルタ10の中心において、円形の開口部の中心に位置する電動機20の回転軸に取り付けられるので、フィルタ10の外形と開口部の外形は、同心円の円形であり、フィルタ10の直径は、開口部の直径よりわずかに小さい。
フィルタ10の上下方向における位置は、取付板50の下面より上方、即ち、空気の流れの下流側である。油分捕集部材30は、フィルタ10の外周縁の外側および下方の周囲を取り囲むように配置される。油分捕集部材30は、油脂分がレンジフード1から滴下することを防止するため、中央側にフランジを設けて、フィルタから飛散した油を留めておく油溜まり31を備える。
図4〜図6を参照して、フィルタ10について説明する。フィルタ10は、孔11を有する通気領域部12と、通気領域部12の外周側に、孔11を有さない周縁部13とを有する。そして、周縁部13の外周を含む平面は、通気領域部12の外周を含む平面とは一致しない。ここで、周縁部13の外周とは、周縁部13の端部の内、回転中心から最も遠い位置にある端部を通る、回転中心から等距離にある仮想的な円周を言い、通気領域部12の外周とは、孔11の内、回転中心から最も遠い位置にある孔を通る、回転中心から等距離にある仮想的な円周であって最も外側に位置する円周を言う。
周縁部13の外周を含む平面は、通気領域部12の外周を含む平面とは一致しないことは、フィルタ10が単なる平板ではなく、屈曲または湾曲した部分があることにより生ずる。これによれば、空気流の方向(図示で上下方向)において、フィルタ10の周縁部13の外周である端部(外周縁19)と、通気領域部12の外周とが異なる面に属することで、通気領域部12の表面部15で捕獲した油分が周縁部13の端部(外周縁19)にガイドされた時、油分の飛散する位置を調整することが可能となる。これにより、油分を確実に捕集するフィルタユニット100を提供することができる。また、フィルタユニット100およびこれを組み込むレンジフード1の設計自由度が高くなる。また、平板に屈曲部や湾曲部を形成することで、フィルタ10の強度も向上させることができる。なお、周縁部13は、通気領域部12と一体として形成されてもよいし、別体として形成され、通気領域部12の外周に取り付けられてもよい。
フィルタ10においては、周縁部13が円周状に屈曲部14を有する。即ち、フィルタ10は、通気領域部12の外周である、孔11の中で回転中心から最も遠い位置にある孔を通る、回転中心から等距離にある仮想的な円周であって最も外側に位置する円周よりも外周側に、屈曲部14を有する。そして、周縁部13の外周を含む平面と通気領域部12の外周を含む平面とは平行である。これによれば、空気流の方向(図示で上下方向)において、油分を油分捕集部材30の所定の位置に飛散させることができる。例えば、フィルタ10は、フィルタ10の表面部15に衝突し、遠心力により周縁部13の外周である端部(外周縁19)まで到達した油分は、図4(C)において油分が飛散する方向OD(点線矢印)に示すように、油分捕集部材30の側面の一定の位置に飛散する。油分捕集部材30の側面に捕集された油分は、その側面をつたわり、油溜まり31に集められる。
また、フィルタ10の屈曲部14は、フィルタ10の半径方向において、周縁部13と通気領域部12とが鈍角をなすように形成されている。図4(C)に示すように、屈曲部14は、フィルタ10の半径方向において、周縁部13と通気領域部12となす角度θは鈍角である。これによれば、周縁部13の端部(外周縁19)へ油分をスムーズに案内することができる。
また、フィルタ10の周縁部13の外周は、通気領域部12の外周より電動機20とは反対側、即ち、空気の流れの上流側(図示の上下方向における下側)に位置する。これによれば、周縁部13の外周である端部(外周縁19)が、通気領域部12の外周より空気流の上流側に位置することで、通気領域部12で捕獲した油分を飛散させる位置をフィルタの上流側に変更することができる。これにより、油分捕集部材30のフィルタ10の周囲を囲む部分の上端32の高さを低くすることができるので、製造コストを安くすることができると共に、設計の自由度が高くなり、フード部2の薄型化にも資する。また、油分がフィルタ10に付着する場合主にフィルタ10の空気流上流側の表面(表面部15)に付着するので、周縁部13の端部(外周縁19)が通気領域部12の上流側に位置することで、よりスムーズに油分を周縁部13の端部(外周縁19)へ案内することができる。
油分捕集部材30は、フィルタ10の外周縁19の外側および下方の周囲を取り囲むように取付板50に取り付けられる。フィルタ10の外周縁19と油分捕集部材30の内壁との距離は、両者が接しないために0より大きい必要があるが、油分が漏れないようになるべく小さい方が好ましい。本実施例においては、15mm程度である。油分捕集部材30は、内側に上方に立ち上がったフランジを設けることで、下端に油溜まり31が設けられている。油溜まり31は、フィルタ10の上流側表面(表面部15)に当たって弾き飛ばされた油分が油分捕集部材30の内壁に当たり、その油分が溜められるところである。
フィルタ10は、空気の流れを通過させるスリットの形状を有する孔11を複数備える。本実施例では、中心から外周にかけて4段のスリット列から構成されており、1つのスリット列内においては、フィルタ10の中心から同じ距離に並列されたすべて同形同大のスリットで構成される。孔11のスリット形状は、中心ほど半径方向に近く、外周に行くに従い徐々に円周方向に近づくようなスリットから形成されている。最も中心に近い第2スリット列内に存する孔11のスリット形状は、他のスリット列に存する孔11のスリット形状と対比すると、円周方向に比べ半径方向の成分が多いスリット形状からなる。一方、最も外周に近い第1スリット列内に存する孔11のスリット形状は、他のスリット列に存する孔11のスリット形状と対比すると、より円周方向の成分が多いスリット形状からなる。
最も外周に近い第1スリット列17と最も中心に近い第2スリット列18の間のスリット列における孔11のスリット形状は、その半径方向と円周方向の成分の割合は、両者の中間的なものである。また、孔11のスリット形状は、1つのスリット列内においても、フィルタ10の中心側から外周側に向けて徐々により円周方向の成分が多くなるように湾曲した外周側に凸のスリット形状から構成される。
また、1つの孔11におけるスリットの長軸方向の幅は、フィルタ10の中心側から外周側に向けて広くなる。すなわち、図6に示すように、1つの孔11において、フィルタ10の外周側のスリット幅DA1は、フィルタ10の中心側のスリット幅DA2より大きく、中心側のスリット幅DA2から外周方向にいくにつれて徐々に広くなり、最も外周側でスリット幅DA1となる。なお、スリット幅とは、スリットの長辺の中心線(図6の点線)に対する垂線が、長辺と交差する2点間の距離を言う。スリットの長辺は、孔11の最も中心側および外周側のほぼ半円状の終端部は含まないものとする。
このように、1つのスリットの長軸方向の幅がフィルタ10の中心側から外周側に向けて広くなることで、フィルタ中心側から外側に向かうにつれて隣接するスリット状の孔11と孔11の間に存する肉部16の幅の増加を少なくできる。その結果、1つのスリット状の孔11の長軸方向の長さを従来よりも長くしても開口率を高く保つことができ、従来と同じ捕集効率が可能な条件(たとえば、開口率同一かつスリット状の孔の最大幅が同一)であっても、孔11の数を少なくすることができる。これにより、フィルタ製造に係る工数を減少させることができ、加工性が良くなり製造コストを安くすることができる。また、隣接するスリット状の孔11と孔11の間部分である肉部16が従来より狭くなることから、肉部16による気流の乱れが減少してフィルタ回転時の騒音値も小さくすることができる。
また、フィルタ10の最も外周寄りに位置する第1スリット列17におけるスリットの長軸の長さは、フィルタ10の最も中心寄りに位置する第2スリット列18におけるスリットの長軸の長さより長い。なお、最も外周に近い第1スリット列と最も中心に近い第2スリット列の間のスリット列における孔11におけるスリットの長軸の長さは、両者の中間的なものである。このように、フィルタ10の最も外周寄りに位置するスリットの長軸の長さを、最も中心寄りに位置するスリットの長軸の長さより長くすることで、孔11の数をさらに少なくすることができる。
油分の捕集方法に関して説明する。レンジフード1の下方で行われる調理によって発生する湯気や油煙等と共に、暖められた空気はレンジフード1の方へ立ち上る。レンジフード1が運転を開始しファン4が回転し始めると、ファン4は空気の流れを図視で下から上の方向(D1)へ発生させる。そうすると、整流板7辺りに立ち上った空気は、整流板7と内面パネル5の間から吸い込まれ、その後フィルタ10の孔11を通過して、ファンケーシング内のファン4により吸入され、その後、送風機ボックス3から排気ダクト(図示せず)へ排出される。
フィルタ10の単位時間当たりの回転数は、フィルタの孔の開口状態にもよるが、少なくとも230rpm(Rotation Per Minute)以上であればよい。フィルタ10がこのように比較的高速に回転すると、フィルタ10の通気領域部12の表面(孔11のない部分である肉部16の表面部15)が、その表面に接する空気を摩擦力により引きずり、空気の粘性により付近の空気にもその動きが伝わることで、フィルタ10の表面付近には空気の動きが生じ、フィルタ10は回転運動をしているので、空気の動きは回転軸を中心とした渦状となる。
この渦状の空気の動きは、フィルタ10の両面、即ちフィルタ10の下面と上面の両方、換言すれば、フィルタ10の空気の流れD1の上流側の面と下流側の面の両方に発生する。本実施例においては、ファン4が発生させる空気の流れD1が、図視で下から上へ、フィルタ10の孔11を通って流れているので、フィルタ10の下流側では、渦状の空気の動きはフィルタ10の表面から引き離されつつ、フィルタ10の外周縁に向かうらせん状流が発生し、ファン4により吸引される。一方、フィルタ10の上流側では、渦状の空気の動きはフィルタ10の表面に押さえつけられ、フィルタ10の外周縁に向かう渦状流を伴う密度の高い空気層が形成される。
調理等で発生した油分は、空気の流れと共に流されてフィルタ10の上流側の面付近に到達する。上流側の面付近に到達した油分は、一部(粒子径の比較的小さい油分)は密度の高い空気層の外周縁に向かう渦状流により、また、他の一部(粒子径の比較的大きい油分)はフィルタ10の上流側の表面(孔11のない部分の肉部16)に衝突することにより、フィルタ10の外周縁方向に弾き飛ばされる。その結果、円盤状のフィルタ10の外周縁を取り囲むように備えられた油分捕集部材30に捕集され、回収される。従って、本実施例のレンジフード1は、空気流路におけるフィルタ10より下流部分にほとんど油分を付着させず、フィルタ10より下流部分のファン4や排気ダクトなどを清掃/洗浄する手間を大幅に軽減することができる。
なお、本発明は、例示した実施例に限定するものではなく、特許請求の範囲の各項に記載された内容から逸脱しない範囲の構成による実施が可能である。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、数量、適用例、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
1 レンジフード
2 フード部
3 送風機ボックス
4 ファン
5 内面パネル
6 連通口
7 整流板
10 フィルタ
11 孔
12 通気領域部
13 周縁部
14 屈曲部
15 表面部
16 肉部
17 第1スリット列
18 第2スリット列
19 外周縁
20 電動機
30 油分捕集部材
31 油溜まり
32 油分捕集部材の上端
40 電動機取付具
50 取付板
100 フィルタユニット
D1 空気の流れる方向
OD 油分が飛散する方向

Claims (3)

  1. 空気の流れの流路上で電動機により回転させて前記空気中の油分を捕獲する円盤状のフィルタであって、
    前記空気の流れを通過させるスリットの形状を有する孔を複数備え、
    1つの前記スリットの長軸方向の幅は、前記フィルタの中心側から外周側に向けて広くなるフィルタ。
  2. 同形同大の前記スリットが、前記フィルタの中心から同じ距離に並列されたスリット列を複数備え、
    前記フィルタの最も外周寄りに位置する第1スリット列における前記スリットの長軸の長さは、前記フィルタの最も中心寄りに位置する第2スリット列における前記スリットの長軸の長さより長いことを特徴とする請求項1に記載のフィルタ。
  3. 調理により発生する油煙を捕集し、略中央に開口部を有するフードの内面パネルと、
    前記内面パネルの前記開口部の上方に位置し、空気の流れを発生させるファンと、
    前記空気の流れの流路となる前記開口部にまたは前記開口部より上流側に位置し、前記空気の流れを通過させる孔を有するフィルタと、
    前記フィルタを回転させる電動機と、
    取り外し自在に設けられ、前記フィルタの周囲を囲む油分捕集部材と、
    前記フィルタに対して、前記空気の流れの上流側に対向する整流板と、
    を備え、
    前記フィルタは、請求項1乃至2のいずれかに記載のフィルタであることを特徴とするレンジフード。
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