JP5601135B2 - エンジンのデコンプ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、4サイクルエンジンの動弁機構が備えるエンジンのデコンプ(デコンプレッション;以下単にデコンプと称する)装置に関する。
一般に、エンジンの動弁機構100(図8)における吸気バルブ101、排気バルブ102をそれぞれ駆動する吸気側ロッカアーム103、排気側ロッカアーム104には、カムシャフト105の吸気側カム106、排気側カム107との摺動面の構造により、図8に示すローラ108を備えたローラタイプと、特許文献1に示すスリッパタイプとに大別される。このうち、ローラタイプの吸気側ロッカアーム103、排気側ロッカアーム104では、ローラ108のローラ幅M(図9)により吸気側カム106、排気側カム107との接触面の幅が規定されるため、通常、スリッパタイプに比べて、吸気側ロッカアーム103及び排気側ロッカアーム104の摺動面幅が狭くなる。
一方、図8及び図9に示すように、エンジンの始動性の向上を目的として、一端にデコンプカム109を、他端にデコンプアーム110を備えたデコンプシャフト111が、カムシャフト105の回転に伴う遠心力と戻しスプリング112の付勢力との作用で回動するタイプのデコンプ装置113が知られている。このデコンプ装置113では、エンジン始動時に、排気側カム107のベースサークル部107Aに対してデコンプカム109が突出することで、排気側ロッカアーム104を介して排気バルブ102を開弁させ、燃焼室を減圧してエンジンの始動性を向上している。
このようなデコンプ装置113では、排気側カム107のベースサークル部107Aを含むカムシャフト105にデコンプ溝114が形成され、このデコンプ溝114内にデコンプシャフト111及びデコンプカム109が回動自在に収容されている。しかしながら、ローラタイプの排気側ロッカアーム104では、排気側カム107との摺動面幅がローラ108のローラ幅Mで決定されるため、カムシャフト105の長手方向の位置関係を考察した場合、排気側カム107のベースサークル部107Aに排気側ロッカアーム104のローラ108が接触可能なローラ軌跡115とデコンプ溝114とが重なってしまう。このため、排気側カム107のベースサークル部107Aと排気側ロッカアーム104のローラ108との摺動面積を十分に確保できない。
従って、デコンプ装置113が、デコンプ機能を発揮していないエンジンの通常運転時に、バルブクリアランスが減少して排気側カム107のベースサークル部107Aに排気側ロッカアーム104のローラ108が接触して転動する状態になった場合、ローラ108の一部または全てがデコンプ溝114に急激に脱落し、そのときに衝撃音(異音)が発生することがある。
そこで、図10及び図11に示すように、排気側ロッカアーム104のローラ108近傍に凸部116を形成し、デコンプシャフト111のデコンプカム109がエンジン始動時に上記凸部116を押し上げることでデコンプ機能を発揮させるデコンプ装置117が開発されている。このデコンプ装置117では、カムシャフト105に形成されるデコンプ溝118を排気側カム107のベースサークル部107Aにおいて短くすることができる。このため、この排気側カム107のベースサークル部107A上におけるローラ軌跡115とデコンプ溝118とが重なる範囲を極めて少なくすることが可能になる。従って、排気側ロッカアーム104のローラ108がデコンプ溝118に急激に脱落することを防止でき、この急激な脱落時に生ずる異音の発生を抑制できる。
特開2008−190423号公報
ところが、図10及び図11に示すデコンプ装置117では、排気側ロッカアーム104に凸部116が形成されるため、この排気側ロッカアーム104の重量が増大し、この結果、エンジンの許容回転数が低下してエンジン性能が低下してしまう。
また、排気側ロッカアーム104に凸部116が形成されることで、この凸部116に対して機械加工を施す必要が生じ、排気側ロッカアーム104の製造コストが上昇してしまう。
本発明の目的は、上述の事情を考慮してなされたものであり、ロッカアームのローラがカムシャフトのデコンプ溝に脱落する際に生ずる異音を抑制でき、更に、ロッカアームの重量を低減してエンジン性能を確保できると共に、製造コストも低減できるエンジンのデコンプ装置を提供することにある。
本発明は、カムシャフトに設けられた吸気側カムおよび排気側カムのプロフィールに沿ってロッカアームのローラが転動することで、前記ロッカアームにより吸気バルブおよび排気バルブを開閉駆動する動弁機構を備えたエンジンであって、一端にデコンプカムを、他端にデコンプアームをそれぞれ備えたデコンプシャフトが、前記排気側カムのベースサークル部を含んで前記カムシャフトに形成されたデコンプ溝内に、前記デコンプカムと共に回動自在に収容され、前記デコンプカムは、排気側ロッカアームのローラを、エンジン回転数が始動時の低速回転時には、排気側カムのベースサークル部よりも高い位置になるように作動させ、またエンジン回転数が所定回転数に至ると、デコンプシャフトが回転して、排気側カムのベースサークル部よりも低い位置になるように作動させる一方、前記排気側カムの前記ベースサークル部には前記ローラが接触可能なローラ軌跡が想定され、前記カムシャフトに形成された前記デコンプ溝は、排気側カムのベースサークル部を含んで前記ローラ軌跡の領域に形成される溝端を有し、前記デコンプ溝の前記溝端は、前記ローラ軌跡を画成する、前記カムシャフトの軸心に直交する2本の縁のうち、前記デコンプカムを横切る縁と交差する各点の接線が前記カムシャフトの軸心に対し交差するように前記ローラの転動方向に対して斜めに形成されたことを特徴とするものである。
本発明によれば、デコンプ溝の溝端は、カムのベースサークル部に形成されると共に、このベースサークル部のローラ軌跡の領域における各点の接線がカムシャフトの軸に対し交差して形成されている。このため、ロッカアームのローラがカムのベースサークル部に接触するとき、このローラは、カムの回転時に、デコンプ溝の溝端に沿ってベースサークル部に接触し転動する。この結果、ローラの幅方向の一部または全てがデコンプ溝に急激に脱落することを防止でき、この急激な脱落の際に生ずる異音を抑制できる。
更に、デコンプカムに当接可能な凸部がロッカアームに形成されないので、このロッカアームの重量を低減でき、この結果、エンジンの許容回転数の低下を防止してエンジン性能を確保できる。また、ロッカアームに上述の凸部を形成する必要がないので、この凸部に施す機械加工を省略でき、ロッカアームの製造コストを低減できる。
本発明に係るエンジンのデコンプ装置における一実施の形態が適用された動弁機構を備えるエンジンの、シリンダヘッドを取り外して示す斜視図。 図1の動弁機構をデコンプ装置と共に示す斜視図。 図2のデコンプ装置が装備されたカムシャフト示す斜視図。 図3のデコンプ装置の作用を説明するもので、(A)はデコンプ装置の作動時、(B)はデコンプ装置の非作動時を示す断面図。 デコンプ溝が形成された図3のカムシャフトを示す斜視図。 図3のカムシャフトとデコンプシャフトと排気側ロッカアームのローラとの関係を示す構成図。 本発明に係るエンジンのデコンプ装置における他の実施の形態を示す図6に対応する構成図。 従来のデコンプ装置を備えた動弁機構を示す斜視図。 図8のカムシャフトとデコンプシャフトと排気側ロッカのローラとの関係を示す構成図。 従来の他のデコンプ装置が適用された動弁機構の排気側ロッカアームを示す斜視図。 図10の排気側ロッカアームとカムシャフトとデコンプシャフトとの関係を示す構成図。
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面に基づき説明する。但し、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではない。図1は、本発明に係るエンジンのデコンプ装置における一実施の形態が適用された動弁機構を備えるエンジンの、シリンダヘッドを取り外して示す斜視図である。図2は、図1の動弁機構をデコンプ装置と共に示す斜視図である。
図1に示す4サイクル単気筒エンジン10には、シリンダヘッド11内にSOHC(シングルオーバーヘッドカムシャフト)方式の動弁機構12が装備されている。この動弁機構12は、図1及び図2に示すように、それぞれ1本の吸気バルブ13及び排気バルブ14と、吸気側カム15及び排気側カム16が並列して形成された1本のカムシャフト17と、それぞれ1本の吸気側ロッカアーム18及び排気側ロッカアーム19と、を有して構成される。
カムシャフト17の一端には、図1及び図3に示すように、カムドリブンスプロケット20が回転一体に設けられる。このカムドリブンスプロケット20は、カムチェーン21を介して、図示しないクランクシャフトに設けられたカムドライブスプロケット(不図示)に作動的に連結される。これにより、クランクシャフトの回転がカムチェーン21等を介してカムシャフト17に伝達される。このカムシャフト17に吸気側カム15及び排気側カム16が軸方向に並列して形成され、排気側カム16がカムドリブンスプロケット20側に設けられる。
図1及び図2に示すように、吸気側ロッカアーム18及び排気側ロッカアーム19は、それぞれがロッカシャフト(不図示)に軸支されて揺動可能に設けられ、一端にローラ22が、他端にアジャストスクリュー23がそれぞれ配設される。吸気側ロッカアーム18は、ローラ22が吸気側カム15に接触して転動可能に設けられ、アジャストスクリュー23が吸気バルブ13に当接する。また、排気側ロッカアーム19は、ローラ22が排気側カム16に接触して転動可能に設けられ、アジャストスクリュー23が排気バルブ14に当接する。
従って、カムシャフト17の回転により吸気側カム15及び排気側カム16が回転すると、吸気側カム15のカムプロフィールに沿って吸気側ロッカアーム18のローラ22が転動することで吸気側ロッカアーム18が揺動し、この吸気側ロッカアーム18のアジャストスクリュー23が吸気バルブ17を開閉駆動する。と同時に、排気側カム16のカムプロフィールに沿って排気側ロッカアーム19のローラ22が転動することで排気側ロッカアーム19が揺動し、この排気側ロッカアーム19のアジャストスクリュー23が排気バルブ14を開閉駆動する。尚、図2中の符号24はアジャストナット、符号25はバルブスプリングをそれぞれ示す。
上述のように構成された動弁機構12のカムシャフト17にデコンプ装置30が装備されている。このデコンプ装置30は、図3に示すように、デコンプシャフト31、デコンプカム32、デコンプアーム33及び戻しスプリング34を有して構成され、エンジン10の始動時にデコンプカム32を突出させるデコンプ動作によって排気バルブ14を開弁させ、エンジン10の図示しない燃焼室を減圧させて、エンジン10の始動性を高めるものである。
カムシャフト17には、排気側カム16から軸方向にカムドリブンスプロケット20側へ向かって延びるデコンプ溝35が形成されている。このデコンプ溝35は、図4に示すように、カムシャフト17の軸心Oを挟んで排気側カム16のベースサークル部16Aの範囲に、このベースサークル部16を含んでカムシャフト17の表面側に形成される。ここで、排気側カム16のベースサークル部16Aは、リフト部16Bと異なり、排気バルブ14のリフトに寄与しない部分である。
前記デコンプシャフト31は、図3及び図4に示すように、一端が円弧部分と弦部分からなる半月形状に形成され、このうちの円弧部分がデコンプカム32として構成される。このデコンプカム32を含むデコンプシャフト31がデコンプ溝35内に回動自在に収容される。この状態で、デコンプシャフト31の他端側はカムドリブンスプロケット20を貫通し、このデコンプシャフト31の他端にデコンプアーム33が回転一体に結合される。このデコンプアーム33は遠心ウェイトとして機能し、カムシャフト17の回転による遠心力の作用で、カムシャフト17から離れる方向に揺動してデコンプシャフト31を回動させる。
このとき、デコンプアーム33の係止部33Aがストッパプレート36に当接して、デコンプアーム33の位置決めがなされる。このストッパプレート36は、例えば板状部材を折曲加工して形成され、カムシャフト17の端面にカムドリブンスプロケット20と共に着脱自在に締結されている。
デコンプアーム33とカムドリブンスプロケット20との間に戻しスプリング34が介在される。この戻しスプリング34、例えばコイル状に形成され、一端がカムドリブンスプロケット20に係止され、他端がデコンプアーム33に係止される。この戻しスプリング34は、デコンプアーム33をカムシャフト17の回転により発生する遠心力に抗する方向、即ちカムシャフト17に接近する方向に付勢する。尚、このときのデコンプアーム33は、例えばカムシャフト17の端面にカムドリブンスプロケット20を結合させるために用いたボルト37(図3)に当接することで位置決めされる。
エンジン10の停止時、カムシャフト17が回転していないときには、デコンプアーム33が戻しスプリング34の付勢力の作用でカムシャフト17に接近する位置にある。このとき、デコンプシャフト31の一端に設けられたデコンプカム32は、図3及び図4(A)に示すように、排気側カム16のベースサークル部16Aよりも外方へ突出した状態にある。従って、エンジンの始動時には、排気側ロッカアーム19のローラ22が排気側カム16のベースサークル部16Aから突出したデコンプカム32に乗り上げ、これにより排気側ロッカアーム19が排気バルブ14を押し下げてこの排気バルブ14を開弁させ、燃焼室を減圧させてエンジン10の始動を容易化する。
エンジン10が始動してカムシャフト17が回転し、このカムシャフト17の回転数が所定回転数、例えばアイドリング回転数に至ると、デコンプアーム33は、遠心力の作用でデコンプシャフト31を中心に、戻しスプリング34の付勢力に抗してカムシャフト17から離れる方向に揺動する。これにより、デコンプシャフト31が回転して、図4(B)に示すように、デコンプカム32はデコンプ溝35内に収容され、排気側カム16のベースサークル部16Aよりも低い位置になる。従って、排気側ロッカアーム19は、通常のバルブ作動によって排気バルブ14を開閉駆動する。
さて、図5及び図6に示すように、前記デコンプ溝35は、排気側カム16のベースサークル部16Aに形成される溝端35Aを有する。ここで、排気側カム16のベースサークル部16Aには、排気側ロッカアーム19のローラ22が転動可能なローラ軌跡38が、図6のハッチングに表示すように想定される。デコンプ溝35の前記溝端35Aは、排気側カム16のベースサークル部16Aにおけるローラ軌跡38の領域における各点の接線29がカムシャフト17の軸心Oに対し交差して、全体として円弧形状に形成される。従って、デコンプ溝35の溝端35Aは、カムシャフト17の軸心Oに直交するローラ22の転動方向に対して斜めになり、全体として円弧形状に形成される。
また、デコンプ溝35内に、一端にデコンプカム32を備えるデコンプシャフト31が回転自在に収容され、デコンプカム32の軸方向先端が溝端35Aに略接触して設けられる。このとき、デコンプ溝35内に収容されるデコンプカム32が排気側ロッカアーム19のローラ22に接触するデコンプカム32の軸方向(つまりカムシャフト17の軸方向)の接触幅Lは、排気側ロッカアーム19のローラ22のローラ幅Wに対し、
W/2≦L<W
の関係を有して設定される。ここで、ローラ22のローラ幅Wは、デコンプカム32の軸方向(つまりカムシャフト17の軸方向)に平行な幅寸法である。
また、デコンプ溝35に収容されるデコンプシャフト31の直径をAとし、デコンプ溝35の溝端35Aが排気側カム16のベースサークル部16Aにおけるローラ軌跡38の一方の縁39と交差する2つの点B1、B2間の距離をBとしたとき、
B>1.5A
に設定される。この2点間距離Bは、好ましくはB=2Aに設定される。ここで、上述のローラ軌跡38の一方の縁39は、ローラ軌跡38を画成する、カムシャフト17の軸心Oに直交する2本の縁39、40のうち、デコンプカム32を横切る縁である。
以上のように構成されたことから、本実施の形態によれば、次の効果(1)〜(5)を奏する。
(1)デコンプ溝35の溝端35Aは、排気側カム16のベースサークル部16Aに形成されると共に、このベースサークル部16Aのローラ軌跡38の領域における各点の接線29がカムシャフト17の軸心Oに対し交差して形成され、従って、ローラ22の転動方向に対して斜めに形成されている。このため、デコンプ装置30がデコンプ機能を発揮しないエンジン10の通常運転時に、バルブクリアランスが減少して排気側ロッカアーム19のローラ22が排気側カム16のベースサークル部16Aに接触するとき、このローラ22は、排気側カム16の回転時に、デコンプ溝35の溝端35Aに沿ってベースサークル部16Aに接触し転動する。この結果、ローラ22の幅方向の一部または全てがデコンプ溝35に急激に脱落することを防止でき、この急激な脱落の際に生ずる異音を抑制できる。
(2)排気側ロッカアーム19に、デコンプカム32に当接可能な凸部が形成されていないので、この排気側ロッカアーム19の重量を低減でき、この結果、エンジン10の許容回転数の低下を防止してエンジン性能を確保できる。また、排気側ロッカアーム19に上述の凸部を形成する必要がないので、この凸部に施す機械加工を省略でき、排気側ロッカアーム19の製造コストを低減できる。
(3)排気側ロッカアーム19の重量が低減されることで、動弁機構12のバルブスプリング25のばね荷重を低下させることができる。このため、排気側ロッカアーム19のローラ22と排気側カム16との面圧等が低くなって、動弁機構12のメカニカルロスを低減できる。
(4)デコンプカム32が排気側ロッカアーム19のローラ22に接触するデコンプカム32の軸方向の接触幅Lが、排気側ロッカアーム19のローラ22のローラ幅Wに対し、W/2≦L<Wに設定されている。L≧W/2に設定されることで、デコンプカム32が排気側ロッカアーム19のローラ22を押し上げる範囲が広くなり、押し上げ時の排気側ロッカアーム19の傾きを防止できる。また、L<Wに設定し、溝端35Aがローラ軌跡38の範囲内でローラ軌跡の他方の縁40よりはみ出さないようにすることで、排気側ロッカアーム19のローラ22の一部を排気側カム16のベースサークル部16Aに接触させることができ、ローラ22の全てがデコンプ溝35に脱落することを防止できる。このように、排気側ロッカアーム19のローラ22とデコンプカム32及び排気側カム16のベースサークル部16Aとの接触面積を良好に確保することができる。
(5)デコンプ溝35の溝端35Aが排気側カム16のベースサークル部16Aにおけるローラ軌跡38の一方の縁39と交差する2点間距離Bが、デコンプシャフト31の直径Aに対しB>1.5Aに設定され、この好ましくはB=2Aに設定されている。このため、排気側カム16のベースサークル部16Aのローラ軌跡38内において、デコンプ溝35の溝端35Aにおける各点の接線29をカムシャフト17の軸心Oに対し交差して形成することができ、排気側ロッカアーム19のローラ22がデコンプ溝35に急激に脱落することを防止できる。
以上、本発明を上記実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、図7に示すように、デコンプ溝41は、カムシャフト17及び排気側カム16のベースサークル部16Aに形成されて、デコンプシャフト31及びデコンプカム32を収容するが、排気側カム16のベースサークル部16Aに形成される溝端41Aの形状は、そのベースサークル部16Aのローラ軌跡38の領域における各点の接線42がカムシャフト17の軸心Oに対し交差して、全体として直線形状に形成されてもよい。この場合にも、デコンプ溝41の溝端41Aは、カムシャフト17の軸心Oに直交するローラ22の転動方向に対して斜めに形成されるので、ローラ22のデコンプ溝41への急激な脱落を防止できる。
10 エンジン
12 動弁機構
14 排気バルブ
16 排気側カム
16A ベースサークル部
17 カムシャフト
19 排気側ロッカアーム
22 ローラ
29 接線
30 デコンプ装置
31 デコンプシャフト
32 デコンプカム
33 デコンプアーム
35 デコンプ溝
35A デコンプ溝の溝端
A デコンプシャフトの直径
B 2点間距離
L デコンプカムの接触幅
W ローラ幅
O カムシャフトの軸心

Claims (4)

  1. カムシャフトに設けられた吸気側カムおよび排気側カムのプロフィールに沿ってロッカアームのローラが転動することで、前記ロッカアームにより吸気バルブおよび排気バルブを開閉駆動する動弁機構を備えたエンジンであって、
    一端にデコンプカムを、他端にデコンプアームをそれぞれ備えたデコンプシャフトが、前記排気側カムのベースサークル部を含んで前記カムシャフトに形成されたデコンプ溝内に、前記デコンプカムと共に回動自在に収容され、
    前記デコンプカムは、排気側ロッカアームのローラを、エンジン回転数が始動時の低速回転時には、排気側カムのベースサークル部よりも高い位置になるように作動させ、またエンジン回転数が所定回転数に至ると、デコンプシャフトが回転して、排気側カムのベースサークル部よりも低い位置になるように作動させる一方、
    前記排気側カムの前記ベースサークル部には前記ローラが接触可能なローラ軌跡が想定され、
    前記カムシャフトに形成された前記デコンプ溝は、排気側カムのベースサークル部を含んで前記ローラ軌跡の領域に形成される溝端を有し、
    前記デコンプ溝の前記溝端は、前記ローラ軌跡を画成する、前記カムシャフトの軸心に直交する2本の縁のうち、前記デコンプカムを横切る縁と交差する各点の接線が前記カムシャフトの軸心に対し交差するように前記ローラの転動方向に対して斜めに形成されたことを特徴とするエンジンのデコンプ装置。
  2. 前記デコンプ溝内に収容されるデコンプカムがロッカアームのローラに接触する前記デコンプカムの軸方向の接触幅をLとし、前記デコンプカムの軸方向に平行なローラの幅をWとしたとき、
    W/2≦L<W
    に設定されたことを特徴とする請求項1に記載のエンジンのデコンプ装置。
  3. 前記デコンプ溝内に収容されるデコンプシャフトの直径をAとし、前記デコンプ溝の溝端がカムのローラ軌跡における一方の縁と交差する2点間距離をBとしたとき、
    B>1.5A
    に設定されたことを特徴とする請求項1に記載のエンジンのデコンプ装置。
  4. 前記デコンプ溝の溝端が、円弧形状または直線形状に形成されたことを特徴とする請求項1に記載のエンジンのデコンプ装置。
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