JP2005009487A - エンジンの動弁装置 - Google Patents

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Noriaki Fujii
徳明 藤井
Katsunori Nakamura
勝則 中村
Akiyuki Yonekawa
明之 米川
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Abstract

【課題】 エンジン回転数が許容回転数を超えて増加する可能性があるときに、バルブの不正運動を効果的に抑制する。
【解決手段】 バルブリフト可変機構を備えたエンジンの動弁装置は、手動変速機のシフトダウンミス等によりエンジン回転数が許容回転数を超えて増加する可能性があるときに、バルブの開角を変化させずにリフト量を減少させる。これにより、バルブのリフト曲線の頂部の曲率を小さくしてバルブに作用する慣性力を低下させることで、バルブの不正運動を防止することができる。しかもバルブのリフト量の減少により吸入空気量の増加を防止し、またエンジンブレーキが効き難くなるのを防止することで、エンジン回転数を減少させてバルブの不正運動が促進されるのを防止することができる。
【選択図】 図8

Description

本発明は、バルブのリフト量を変化させるバルブリフト可変機構を備えたエンジンの動弁装置に関する。
エンジンの動弁機構は、エンジン回転数の二乗に比例して増加するバルブの慣性力に打ち勝つために、バルブスプリングが発生する荷重でバルブを閉弁方向に付勢することが必要である。手動変速機のシフトダウンミス等によりエンジン回転数が許容回転数を越えた場合に、バルブが不正運動して動弁機構が損傷するのを防止するには、前記許容回転数を実現するのに必要なバルブスプリングの荷重を上回る荷重が必要となる。そこで、動弁機構の損傷を防止するために、バルブスプリングの荷重を増加させたり動弁機構の強度を増加させたりすると、重量やコストが増加する問題がある。
下記特許文献1に記載されたエンジンの動弁装置は、バルブのリフト量を変えずに開角を増加させることで、バルブの慣性力を減少させて不正運動の発生防止を図っている。
特開平8−232693号公報
しかしながら上記従来のものは、エンジン回転数が増加してバルブの不正運動が発生しそうになると、バルブの慣性力を減少させるためにバルブのリフト量を変化させずに開角を増加させるので、本来エンジン回転数を低下させたいにも拘わらずに、吸入空気量が増加することでエンジン回転数が増加してしまい、バルブの不正運動が促進されてしまう可能性があった。またバルブの開角を増加させるとエンジンブレーキの効きが低下するため、有効な制動効果が得られずにバルブの不正運動を抑制できない可能性があった。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、エンジン回転数が許容回転数を超えて増加する可能性があるときに、バルブの不正運動を効果的に抑制することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明は、バルブのリフト量を変化させるバルブリフト可変機構を備えたエンジンの動弁装置であって、バルブリフト可変機構は、エンジン回転数が増加することによりバルブの不正運動が発生する領域では、バルブのリフト曲線の頂部の曲率が前記不正運動が発生しない曲率になるように、バルブのリフト量を小さくすることを特徴とする。
また請求項2に記載された発明は、請求項1の構成に加えて、前記バルブリフト可変機構は、バルブの開角を変化させずにリフト量を変化させることを特徴とする。
さらに請求項3に記載された発明は、請求項1または請求項2の構成に加えて、前記バルブリフト可変機構は、前記不正運動が発生するときに、エンジン回転数に応じて、前記不正運動の発生を抑制し得る値まで前記リフト量を減少させることを特徴とする。
尚、実施例の吸気バルブ19は本発明のバルブに対応する。
請求項1記載の発明によれば、エンジン回転数が増加してバルブの不正運動が発生する可能性があるときにバルブのリフト量を小さくするので、バルブのリフト曲線の頂部の曲率を小さくしてバルブに作用する慣性力を低下させることで、バルブの不正運動を防止することができる。しかもバルブのリフト量の減少により吸入空気量の増加を防止し、またエンジンブレーキが効き難くなるのを防止することで、エンジン回転数を減少させてバルブの不正運動が促進されるのを防止することができる。
請求項2記載の発明によれば、バルブのリフト量を変化させる際にバルブの開角が変化しないので、吸入空気量が増加したりエンジンブレーキが効き難くなったりするのを抑制し、バルブの不正運動を一層確実に防止することができる。しかもバルブのリフト曲線の頂部の曲率を変化させるパラメータとしてリフト量のみを制御するので制御性が向上する。
さらに請求項3記載の発明によれば、エンジン回転数に応じてバルブのリフト量を減少させて不正運動の発生を抑制するので、バルブのリフト量を過不足なく減少させてエンジンの出力の急変を防止しながら、バルブの不正運動を確実に抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明する。
図1〜図10は本発明の一実施例を示すもので、図1はエンジンの部分縦断面図(図2の1−1線断面図)、図2は図1の2−2線断面図、図3は図2の3−3線矢視図、図4はバルブリフト可変機構の側面図、図5はバルブリフト可変機構の斜視図、図6は図3の6方向矢視図、図7は図3の7−7線断面図、図8はバルブリフト可変機構の作用説明図、図9はバルブのリフト曲線を示す図、図10はバルブリフトに対するバルブ慣性力およびバルブスプリング荷重の関係を示すグラフである。
図1に示すように、直列多気筒エンジンEは、内部にシリンダボア11…が設けられたシリンダブロック12と、シリンダボア11…に摺動自在に嵌合するピストン13…と、シリンダブロック12の頂面に結合されたシリンダヘッド14と、シリンダヘッド14およびピストン13…間に形成された燃焼室15…と、シリンダヘッド14の頂面に結合されたヘッドカバー16とを備える。シリンダヘッド14に各々の燃焼室15に連通する吸気ポート17および排気ポート18が形成されており、吸気ポート17が2個の吸気バルブ19,19で開閉され、排気ポート18が2個の排気バルブ20,20で開閉される。各々の吸気バルブ19のステム19aはシリンダヘッド14に設けたバルブガイド21に摺動自在に嵌合し、上下のスプリングシート22,23間に配置したバルブスプリング24によって閉弁方向に付勢される。また各々の排気バルブ20のステム20aはシリンダヘッド14に設けたバルブガイド25に摺動自在に嵌合し、上下のスプリングシート26,27間に配置したバルブスプリング28によって閉弁方向に付勢される。
図1および図2から明らかなように、シリンダヘッド14に設けたカムシャフトホルダ29およびカムシャフトキャップ30間に、吸気カムシャフト31および排気カムシャフト32が回転自在に支持される。吸気バルブ19,19は吸気カムシャフト31によってバルブリフト可変機構33を介して駆動され、排気バルブ20,20は排気カムシャフト32によってバルブリフト・バルブタイミング可変機構34を介して駆動される。
排気バルブ20,20を駆動するバルブリフト・バルブタイミング可変機構34は周知のものであり、ここではその概略を説明する。カムシャフトホルダ29に支持した排気ロッカーアームシャフト35に2個の低速用ロッカーアーム36,36の一端と、1個の高速用ロッカーアーム37の一端とが枢支されており、低速用ロッカーアーム36,36の中間部に設けたローラ38,38に排気カムシャフト32に設けた2個の低速用カム39,39が当接し、高速用ロッカーアーム37の中間部に設けたローラ40に排気カムシャフト32に設けた高速用カム41が当接する。低速用ロッカーアーム36,36の他端に設けたアジャストボルト42,42が排気バルブ20,20のステムエンドに当接する。
エンジンEの低速運転時に、油圧で低速用ロッカーアーム36,36および高速用ロッカーアーム37の結合を切り離すと、低速用ロッカーアーム36,36は対応する低速用カム39,39により駆動され、排気バルブ20,20は低バルブリフト・低開角で開閉される。またエンジンEの高速運転時に、油圧で低速用ロッカーアーム36,36および高速用ロッカーアーム37を一体に結合すると、高速用ロッカーアーム37は対応する高速用カム41により駆動され、高速用ロッカーアーム37に結合された低速用ロッカーアーム36,36により、排気バルブ20,20は高バルブリフト・高開角で開閉される。このように、バルブリフト・バルブタイミング可変機構34により、排気バルブ20,20のバルブリフトおよびバルブタイミングが2段階に制御される。
次に、図3〜図6に基づいてバルブリフト可変機構33の構造を説明すると、バルブリフト可変機構33は、二股のアッパーリンク61と、アッパーリンク61よりも短いロアリンク62と、ロッカーアーム63とを備えており、ロッカーアーム63の上部にはアッパーピン64を介してアッパーリンク61の一端とローラ65とが軸支され、ロッカーアーム63の下部にはロアピン66を介してロアリンク62の一端が軸支される。アッパーリンク61の他端はカムシャフトホルダ29に固定したロッカーアームシャフト67に枢支され、ロアリンク62の他端は可動支軸60に枢支される。吸気カムシャフト31に設けたカム69がアッパーピン64に軸支したローラ65に当接し、ロッカーアーム63に設けた2個のアジャストボルト70,70が吸気バルブ19,19のステムエンドに当接する。
前記可動支軸60は、該可動支軸60をその軸線と平行な軸線まわりに角変位させることを可能としたクランク部材68に連結されるものであり、該クランク部材68は、前記ロッカアーム63の両側でシリンダヘッド14のカムシャフトホルダ29に回動可能に支承される。
クランク部材68は、一列に並ぶ複数気筒に共通にして各カムシャフトホルダ29…に支承される単一のものであり、ロッカアーム63の両側に配置されるウエブ68a,68aと、両ウエブ68a,68aの基端部外面に直角に連なって前記カムシャフトホルダ29…に回動可能に支承されるジャーナル部68b,68bと、両ウエブ68a,68a間を結ぶ連結部68cとを各気筒毎に有してクランク形状に構成され、可動支軸60は、両ウエブ68a,68a間を結ぶようにしてクランク部材68に連結される。
このように可動支軸60をその軸線と平行な軸線まわりに角変位させることを可能として可動支軸60に連結されるクランク部材68が、ロッカアーム63の両側でカムシャフトホルダ29…に支承されるようにした両持ち支持構造により、クランク部材68の支持剛性を高め、吸気弁20…のリフト量可変制御を精密に行うことが可能となる。
また単一のクランク部材68が、一列に並ぶ複数気筒に共通にして各カムシャフトホルダ29…に支承されるので、部品点数の増大を回避してエンジンEのコンパクト化を図ることができる。
しかもクランク部材68は、ロッカアーム63の両側に配置されるウエブ68a,68aと、両ウエブ68a,68aの基端部外面に直角に連なってカムシャフトホルダ29…に回動可能に支承されるジャーナル部68b,68bと、両ウエブ68a、68a間を結ぶ連結部68cとを有してクランク形状に構成され、可動支軸60が、両ウエブ68a,68a間を結ぶようにしてクランク部材68に連結されるので、角変位駆動されるクランク部材68の剛性増大を図り、可動支軸60に捩じりトルクが殆ど作用しないようにすることができ、ロアリンク62の可動支軸挿通孔62aおよび前記ウエブ68a,68aの連結孔59,59を整合させた状態で連結孔59,59に可動支軸60を圧入することによりロアリンク62に可動支軸60を介してクランク部材68を容易に組付けることができる。
ロッカーアーム63が図4に示す上昇位置にあるとき、つまり吸気バルブ19,19が閉弁状態にあるとき、ロッカーアーム63の下部を枢支するロアピン66の軸線L上にクランク部材68のジャーナル部68b…が同軸に配置される。したがってクランク部材68が、そのジャーナル部68b…の軸線まわりに揺動すると、可動支軸60はジャーナル部68bを中心とする円弧A(図4参照)上を移動することになる。
図7を併せて参照して、クランク部材68の軸方向一端でジャーナル部68bには、ヘッドカバー16に形成した支持孔16aから突出する連結軸部68dが同軸にかつ一体に連設される。前記連結軸部68dの先端にコントロールアーム71が固定されており、このコントロールアーム71がシリンダヘッド14の外壁に設けたアクチュエータモータ72によって駆動される。すなわちアクチュエータモータ72により回転するねじ軸73にナット部材74が噛み合っており、ナット部材74にピン75で一端を枢支された連結リンク76の他端が、ピン77,77でコントロールアーム71に枢支される。従って、アクチュエータモータ72を駆動すると、回転するねじ軸73に沿ってナット部材74が移動し、ナット部材74に連結リンク76を介して接続されたコントロールアーム71によってジャーナル部68bまわりにクランク部材68が揺動することで、可動支軸60が図8(A)の位置と図8(B)の位置との間を移動する。
ねじ軸73、ナット部材74、ピン75、連結リンク76、ピン77,77およびコントロールアーム71は、シリンダヘッド14およびヘッドカバー16の外側面にボルト79…で固定される函状のケーシング52の内側に収納される。前記ケーシング52の開口部はボルト53…で着脱可能に固定される蓋部材78で覆われており、蓋部材78を取り外すだけで、ねじ軸73、ナット部材74、ピン75、連結リンク76、ピン77,77およびコントロールアーム71のメンテナンスを容易に行うことができる。しかもケーシング52はシリンダヘッド14およびヘッドカバー16に跨がって結合されるものであり、それによりケーシング52、シリンダヘッド14およびヘッドカバー16の剛性を相互に高め合うことができる。そしてケーシング52にアクチュエータモータ72を固定することで、アクチュエータモータ72の支持剛性も高めることができる。
図3から明らかなように、シリンダ軸線Lsに対して、コントロールアーム71およびねじ軸73は、吸気バルブ19側(図中左側)に配置され、アクチュエータモータ72は排気バルブ20側(図中右側)に配置される。このようにコントロールアーム71およびねじ軸73と、アクチュエータモータ72とをシリンダ軸線Csを挟んで両側に振り分けて配置することにより、アクチュエータモータ72がシリンダヘッド14あるいはヘッドカバー16から外部に張り出す量を最小限に抑えてコンパクト化を図ることができる。
特に、コントロールアーム71の一端が連結される連結軸部68dに対して、直列に接続されたねじ軸73およびアクチュエータモータ72が、シリンダ軸線Csと直交する軸線を有してシリンダヘッド14側に配置されるので、アクチュエータモータ72をシリンダヘッド14の範囲内に配置して一層のコンパクト化を図るとともに、強固なシリンダヘッド14によりアクチュエータモータ72の支持剛性を一層高めることができる。
ところでケーシング52は、4本のボルト79…でシリンダヘッド14およびヘッドカバー16に固定されており、それらのボルト79…のうち2本のボルト79,79ha,連結軸部68dの両側でシリンダ軸線Lsと直交する方向に並んで配置され、シリンダヘッド14側の2本のボルト79,79の一方は、前記シリンダ軸線Lsに沿って連結軸部68dの下方に配置され、他方のボルト79は、アクチュエータモータ72に隣接して配置される。
このようなボルト79…の配置によれば、移動量の少ないコントロールアーム71の揺動中心である連結軸部68dの両側でケーシング52が2本のボルト79,79deヘッドカバー16に固定され、コントロールアーム71の揺動範囲の大きいねじ軸73側では該ねじ軸73の下方でケーシング51がボルト79でシリンダヘッド14に固定されるので、ケーシング52の支持剛性を高めつつボルト79…をコンパクトに配置することができる。
またケーシング52をシリンダヘッド14およびヘッドカバー16に跨がって取り付けると、ねじ軸73またはアクチュエータモータ72からボルト79…が離反してしまう可能性があるが、ねじ軸73およびアクチュエータモータ72をシリンダ軸線Lsに直交するようにしてシリンダヘッド14側に支持することで、ボルト79…やねじ軸73をアクチュエータモータ72に極力近づけて配置することができる。
図7に注目して、クランク部材68の軸方向一端に配置されるジャーナル部68bを支承するカムシャフトホルダ29には、ジャーナル部68bに同軸に連なる連結軸部68dを臨ませる油溜め80が設けられており、連結軸部68dには、油溜め80内に通じるようにして連結軸部68dの外面に外端を開口した径方向孔81と、ケーシング52内に通じるようにして連結軸部68dの外面に外端を開口した径方向孔82と、両径方向孔81,82の内端間を結ぶ軸方向孔83とが設けられる。またケーシング52およびシリンダヘッド14には、ケーシング52内の下部に溜まったオイルをシリンダヘッド14内に戻す戻し孔84が設けられる。
したがってヘッドカバー16内に飛散したオイルあるいは吸気カムシャフト31の軸受部から漏出したオイルは油溜め80に溜まり、油溜め80の内の油面下に連結軸部68dが没入することにより、油溜め80内のオイルが、径方向孔81、軸方向孔83および径方向孔82を経てケーシング52内に滴下されることになる。これにより、ねじ軸73およびナット部材74の噛合部が潤滑され、ケーシング52内の底部に落下したオイルは戻し孔84からシリンダヘッド14側に戻される。
次にこの実施例の作用について説明すると、アクチュエータモータ72でコントロールアーム71が図3の実線位置に揺動すると、コントロールアーム71に接続されたクランク部材68(図5参照)が反時計方向に回転し、図8(A)に示すように可動支軸60が上昇することで、ロッカーアームシャフト67、アッパーピン64、ロアピン66および可動支軸60を結ぶ四節リンクの形状が略三角形になる。この状態で吸気カムシャフト31に設けたカム69でローラ65を押圧すると、四節リンクが変形してロッカーアーム63が鎖線位置から実線位置へと下方に揺動し、アジャストボルト70,70が吸気バルブ19,19のステムエンドを押圧して高バルブリフトで開弁させる。
アクチュエータモータ72でコントロールアーム71が図3の鎖線位置に揺動すると、コントロールアーム71に接続されたクランク部材68が時計方向に回動し、図8(B)に示すように可動支軸60が下降することで、ロッカーアームシャフト67、アッパーピン64、ロアピン66および可動支軸60を結ぶ四節リンクの形状が略台形になる。この状態で吸気カムシャフト31に設けたカム69でローラ65を押圧すると、四節リンクが変形してロッカーアーム63が鎖線位置から実線位置へと下方に揺動し、アジャストボルト70,70が吸気バルブ19,19のステムエンドを押圧して低バルブリフトで開弁させる。
図9は吸気バルブ19,19のバルブリフト曲線を示しており、図8(A)に対応する高バルブリフト時の開角と、図8(B)に対応する低バルブリフト時の開角とは同一であり、バルブリフト量だけが変化している。
ところで、エンジン回転数が許容回転数を超えて増加すると吸気バルブ19,19の開閉速度が増加し、バルブスプリング24,24の荷重が不足して吸気バルブ19,19が確実に着座しなくなる状態が発生する。
図10のグラフは、エンジンの最大許容回転数における、バルブのリフト量に対するバルブの慣性力およびバルブスプリングの荷重の関係を示すものであり、バルブの慣性力はリフト量の増加に比例して増加する一方、バルブスプリングの荷重は所定のセット荷重からバルブのリフト量の増加に応じて増加する。バルブの不正運動を防止するには、バルブのリフト量を、バルブスプリングの荷重がバルブの慣性力を上回る範囲に制限する必要がある。バルブのリフト量が小さいほど、バルブスプリングの荷重からバルブの慣性力を差し引いた余裕分が大きくなるため、エンジン回転数が増加してもバルブの不正運動、つまりバルブの着座不良が発生し難くなる。
またエンジン回転数がNe1→Ne2→Ne3のように増加すると、それに応じてバルブの慣性力も増加するので、不正運動領域はバルブリフトが低い側に次第に広がってくる。従って、エンジン回転数の増加に応じてバルブリフトを減少させることで、全てのエンジン回転数領域でバルブの不正運動を防止する必要がある。
そこで本実施例では、手動変速機のシフトダウンミス等によりエンジン回転数が許容回転数を越え、吸気バルブ19,19の不正運動が発生しそうになると、そのエンジン回転数に応じてバルブリフト可変機構33を作動させることで、図9に示すように、吸気バルブ19,19の開角を変化させずにバルブリフト量を減少させる。その結果、バルブリフト曲線の頂部の曲率が減少して吸気バルブ19,19に作用する慣性力が減少し、バルブスプリング24,24のセット荷重を特別に高めることなく吸気バルブ19,19の不正運動を抑制することができる。
このとき、吸気バルブ19,19のバルブリフト量が減少しても、開角が増加しないので吸入空気量が増加することがなく、エンジン回転数が増加しないようにして吸気バルブ19,19の不正運動を確実に抑制し、動弁機構の損傷を防止することができる。また吸気バルブ19,19の開角が増加しないのでエンジンブレーキの効きが低下することもなく、エンジンブレーキを有効に作用させてエンジン回転数を低下させることで、吸気バルブ19,19の不正運動を防止することができる。
このように、吸気バルブ19,19のバルブリフト量を減少させることで、バルブスプリング24,24の荷重を特別に増加させることなく不正運動を防止できるので、バルブスプリング24,24の大型化や、それに伴う動弁機構の強度増加を不要にし、重量やコストの増加を回避することができる。しかもエンジン回転数に応じて吸気バルブ19,19のバルブリフト量を必要充分な量だけ減少させるので、エンジンEの出力の急変を防止しながら吸気バルブ19,19の不正運動を確実に抑制することができる。しかも吸気バルブ19,19のリフト曲線の頂部の曲率を変化させるパラメータとして開角を用いずにリフト量のみを用いるので制御性が向上する。
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、実施例ではバルブリフト可変機構33を吸気バルブ19,19だけに適用しているが、排気バルブ20,20だけに適用しても良いし、吸気バルブ19,19および排気バルブ20,20の両方に適用しても良い。
エンジンの部分縦断面図(図2の1−1線断面図) 図1の2−2線矢視図 図2の3−3線断面図 バルブリフト可変機構の側面図 バルブリフト可変機構の斜視図 図3の6方向矢視図 図3の7−7線断面図 バルブリフト可変機構の作用説明図 バルブのリフト曲線を示す図 バルブリフトに対するバルブ慣性力およびバルブスプリング荷重の関係を示すグラフ
符号の説明
19 吸気バルブ(バルブ)
33 バルブリフト可変機構

Claims (3)

  1. バルブ(19)のリフト量を変化させるバルブリフト可変機構(33)を備えたエンジンの動弁装置であって、バルブリフト可変機構(33)は、エンジン回転数が増加することによりバルブ(19)の不正運動が発生する領域では、バルブ(19)のリフト曲線の頂部の曲率が前記不正運動が発生しない曲率になるように、バルブ(19)のリフト量を小さくすることを特徴とするエンジンの動弁装置。
  2. 前記バルブリフト可変機構(33)は、バルブ(19)の開角を変化させずにリフト量を変化させることを特徴とする請求項1記載のエンジンの動弁装置。
  3. 前記バルブリフト可変機構(33)は、前記不正運動が発生するときに、エンジン回転数に応じて、前記不正運動の発生を抑制し得る値まで前記リフト量を減少させることを特徴とする請求項1または請求項2記載のエンジンの動弁装置。
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JP2007016724A (ja) * 2005-07-08 2007-01-25 Honda Motor Co Ltd 内燃機関のリフト可変動弁装置
US7281532B2 (en) 2005-03-01 2007-10-16 Honda Motor Co., Ltd. Blow-by gas and purge gas treating device in intake valve lift variable engine
JP2010270633A (ja) * 2009-05-20 2010-12-02 Hitachi Automotive Systems Ltd アクチュエータ
US8047168B2 (en) 2008-05-29 2011-11-01 Hyundai Motor Company Continuously variable valve lift system for engine

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