JP5596562B2 - N−(1−ヒドロキシエチル)カルボン酸アミド化合物及びその製造方法 - Google Patents

N−(1−ヒドロキシエチル)カルボン酸アミド化合物及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、N−(1−ヒドロキシエチル)カルボン酸アミド化合物及びその製造方法、N−(1−ヒドロキシエチル)カルボン酸アミド化合物を出発物質とするN−ビニルカルボン酸アミド化合物の製造方法、及びその前駆体であるN−(1−アルコキシエチル)カルボン酸アミド化合物の製造方法、及びN−ビニルカルボン酸アミド(共)重合体の製造方法に関する。
N−(1−ヒドロキシエチル)カルボン酸アミドは、N−ビニルカルボン酸アミドの前駆体であるN−(1−アルコキシエチル)カルボン酸アミドを合成するための中間原料として有用なものである。
N−ビニルホルムアミドの製造法として、特開平6−298713号公報(特許文献1)には、N−(1−ヒドロキシエチル)ホルムアミドを経由して、N−(1−メトキシエチル)ホルムアミドを製造し、その熱分解によりN−ビニルホルムアミドを製造できることが開示されている。しかし、他のN−(1−ヒドロキシエチル)カルボン酸アミドについては何ら記載されておらず、他のN−(1−ヒドロキシエチル)カルボン酸アミドを経由したN−ビニルカルボン酸アミドの製造法についても記載されていない。
一方、特開平6−100515号公報(特許文献2)には、N−ビニルカルボン酸アミドの前駆体であるN−(α−アルコキシエチル)−カルボン酸アミドを、酸触媒存在下、カルボン酸アミド、アルコール、アセタール等から製造する方法が開示されている。この製造方法は、原料が入手しやすいこと、N−(1−ヒドロキシエチル)カルボン酸アミドを製造することなく、1段階でN−(α−アルコキシエチル)カルボン酸アミドを製造できるという点で優れている。しかし、カルボン酸アミドに対し、大過剰のアルコール、アセタールが必要である点、及びN−(α−アルコキシエチル)カルボン酸アミドを含む反応液から、アルコール、アセタールを回収しリサイクルする必要がある点で、大量生産には向いているもののマルチパーパスプラントにおける少量生産するには、必ずしも適しているとは言えなかった。
特開平6−298713号公報 特開平6−100515号公報
本発明の課題は、新規なN−(1−ヒドロキシエチル)カルボン酸アミド化合物及びその製造方法、N−(1−アルコキシエチル)カルボン酸アミド化合物の製造方法、N−ビニルカルボン酸アミド化合物の製造方法、並びにN−ビニルカルボン酸アミド(共)重合体の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意研究を行った結果、カルボン酸アミドとアセトアルデヒドを塩基触媒存在下で反応させることにより、目的とするN−(1−ヒドロキシエチル)カルボン酸アミド化合物が得られることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下の[1]〜[9]に関する。
[1] 一般式(1)
Figure 0005596562
(式中、RA及びRBは互いに独立して、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表す。ただし、RA及びRBが同時に水素原子を表す場合を除く。)
で示されるN−(1−ヒドロキシエチル)カルボン酸アミド化合物。
[2] N−(1−ヒドロキシエチル)−N−メチルホルムアミド、N−(1−ヒドロキシエチル)−N−エチルホルムアミド、N−(1−ヒドロキシエチル)アセトアミド、N−(1−ヒドロキシエチル)−N−メチルアセトアミド、またはN−(1−ヒドロキシエチル)−N−エチルアセトアミドである前項[1]に記載のN−(1−ヒドロキシエチル)カルボン酸アミド化合物。
[3] アセトアルデヒドと、一般式(2)
Figure 0005596562
(式中の記号は前項[1]の記載と同じ意味を表す。)
で示されるカルボン酸アミドを塩基存在下で反応させることを特徴とする一般式(1)
Figure 0005596562
(式中の記号は前記と同じ意味を表す。)
で示されるN−(1−ヒドロキシエチル)カルボン酸アミド化合物の製造方法。
[4] 塩基が重炭酸塩である前項[3]に記載のN−(1−ヒドロキシエチル)カルボン酸アミド化合物の製造方法。
[5] メチルシクロヘキサン中で反応させる前項[3]または[4]に記載のN−(1−ヒドロキシエチル)カルボン酸アミド化合物の製造方法。
[6] N−(1−ヒドロキシエチル)カルボン酸アミド化合物の存在中で反応させる前項[3]または[4]に記載のN−(1−ヒドロキシエチル)カルボン酸アミド化合物の製造方法。
[7] 一般式(1)
Figure 0005596562
(式中の記号は前項[1]の記載と同じ意味を表す。)
で示されるN−(1−ヒドロキシエチル)カルボン酸アミド化合物と、一般式(4)
Figure 0005596562
(式中、RCは炭素原子数1〜4のアルキル基を表す。)
で示されるアルコールとを酸触媒の存在下で反応させることを特徴とする一般式(3)
Figure 0005596562
(式中の記号は前記と同じ意味を表す。)
で示されるN−(1−アルコキシエチル)カルボン酸アミド化合物の製造方法。
[8] 一般式(1)
Figure 0005596562
(式中の記号は前項[1]の記載と同じ意味を表す。)
で示されるN−(1−ヒドロキシエチル)カルボン酸アミド化合物と、一般式(4)
Figure 0005596562
(式中の記号は前項[7]の記載と同じ意味を表す。)
で示されるアルコールとを酸触媒の存在下で反応させて得られる一般式(3)
Figure 0005596562
(式中の記号は前記と同じ意味を表す。)
で示されるN−(1−アルコキシエチル)カルボン酸アミド化合物を、熱分解または接触分解させることを特徴とする一般式(5)
Figure 0005596562
(式中の記号は前記と同じ意味を表す。)
で示されるN−ビニルカルボン酸アミド化合物の製造方法。
[9] 一般式(1)
Figure 0005596562
(式中の記号は前項[1]の記載と同じ意味を表す。)
で示されるN−(1−ヒドロキシエチル)カルボン酸アミド化合物と、一般式(4)
Figure 0005596562
(式中の記号は前項[7]の記載と同じ意味を表す。)
で示されるアルコールとを酸触媒の存在下で反応させて得られる一般式(3)
Figure 0005596562
(式中の記号は前記と同じ意味を表す。)
で示されるN−(1−アルコキシエチル)カルボン酸アミド化合物を、熱分解または接触分解させて一般式(5)
Figure 0005596562
(式中の記号は前記と同じ意味を表す。)
で示されるN−ビニルカルボン酸アミド化合物を得、
一般式(5)で示されるN−ビニルカルボン酸アミド化合物を、単独で重合させるか、または他の共重合が可能なモノマーと共重合させることを特徴とするN−ビニルカルボン酸アミド(共)重合体の製造方法。
本発明により得られるN−(1−ヒドロキシエチル)カルボン酸アミド化合物は、N−ビニルカルボン酸アミド化合物を合成するための中間原料として有用である。
N−(1−ヒドロキシエチル)カルボン酸アミドを出発物質とする本発明のN−ビニルカルボン酸アミド化合物の製造方法によれば、従来製造されているN−ビニルカルボン酸アミド化合物に比べて、重合阻害物質が適度に含まれるため、重合性と保存安定性のバランスが取れた、優れた重合性モノマーを提供することができる。
実施例1において得られたN−(1−ヒドロキシエチル)アセトアミドの1H−NMRチャートである。 実施例10において得られたN−(1−ヒドロキシエチル)−N−メチルホルムアミドの1H−NMRチャートである。
以下、本発明についてより詳細に説明する。
本明細書において、N−(1−ヒドロキシエチル)カルボン酸アミド化合物とは、N−(1−ヒドロキシエチル)−N−アルキルホルムアミド及びN−(1−ヒドロキシエチル)カルボン酸アミドを意味し、N−(1−アルコキシエチル)カルボン酸アミド化合物とは、N−(1−アルコキシエチル)−N−アルキルホルムアミド及びN−(1−アルコキシエチル)カルボン酸アミドを意味する。また、N−ビニルカルボン酸アミド化合物とは、N−ビニルアルキルホルムアミド及びN−ビニルカルボン酸アミドを意味し、N−ビニルカルボン酸アミド重合体とは、ポリ−N−ビニルアルキルホルムアミド及びポリ−N−ビニルカルボン酸アミドを意味する。「N−ビニルカルボン酸アミド(共)重合体」とは上記のN−ビニルカルボン酸アミド重合体および/またはN−ビニルカルボン酸アミド共重合体を意味し、N−ビニルカルボン酸アミド共重合体はN−ビニルカルボン酸アミド以外のモノマーとN−ビニルカルボン酸アミドとの共重合体である。
また、N−1,3−ブタジエニルカルボン酸アミド化合物とは、N−1,3−ブタジエニル−N−アルキルホルムアミド、及びN−1,3−ブタジエニルカルボン酸アミドを意味する。
[N−(1−ヒドロキシエチル)カルボン酸アミド化合物]
本発明のN−(1−ヒドロキシエチル)カルボン酸アミド化合物は、一般式(1)
Figure 0005596562
で示される。
式中、RA及びRBは互いに独立して、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表す。ただし、RA及びRBが同時に水素原子を表す場合を除く。
A及びRBが表す炭素数1〜4のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基が挙げられる。
A及びRBが表す炭素数1〜4のアルキル基の種類は、特に制限はなく、自由に選択できる。炭素数の少ないアルキル基を使用する場合、炭素数の多いアルキル基に比べ、N−(1−ヒドロキシエチル)−N−アルキルカルボン酸アミド化合物、及びそこから誘導化されるN−ビニル−N−アルキルカルボン酸アミド化合物の親水性が高まる傾向にある。従って、求められる親水性によってアルキル基の種類を自由に選択できる。
N−(1−ヒドロキシエチル)カルボン酸アミド化合物の具体例としては、N−(1−ヒドロキシエチル)−N−メチルホルムアミド、N−(1−ヒドロキシエチル)−N−エチルホルムアミド、N−(1−ヒドロキシエチル)アセトアミド、N−(1−ヒドロキシエチル)−N−メチルアセトアミド、またはN−(1−ヒドロキシエチル)−N−エチルアセトアミド等が挙げられる。
[N−(1−ヒドロキシエチル)カルボン酸アミド化合物の製造方法]
本発明のN−(1−ヒドロキシエチル)カルボン酸アミド化合物は、アセトアルデヒドとアミド化合物を反応させることにより製造することができる。
本発明における原料であるアミド化合物とは、一般式(2)
Figure 0005596562
で示されるカルボン酸アミドである。
式中のRA及びRBは、前記と同じ意味を表す。
一般式(2)で示されるカルボン酸アミドの具体例としては、N−メチルホルムアミド、N−エチルホルムアミド、N−(n−プロピル)ホルムアミド、N−(i−プロピル)ホルムアミド、N−(n−ブチル)ホルムアミド、N−(s−ブチル)ホルムアミド、N−(i−ブチル)ホルムアミド、N−(t−ブチル)ホルムアミド、アセトアミド及びそのN−アルキル誘導体、プロピオンアミド及びそのN−アルキル誘導体、ブタンアミド及びそのN−アルキル誘導体、2−メチルプロピオンアミド及びそのN−アルキル誘導体、ペンタンアミド及びそのN−アルキル誘導体、3−メチルブタンアミド及びそのN−アルキル誘導体、2−メチルブタンアミド及びそのN−アルキル誘導体、2,2−ジメチルプロピオンアミド及びそのN−アルキル誘導体が挙げられる。N−アルキル基としては、炭素数1〜4のアルキル基が挙げられ、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基が挙げられる。
本発明のアセトアルデヒドとカルボン酸アミドの反応は、塩基触媒存在下で行う。塩基の種類としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素セシウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸一水素ナトリウム、リン酸一水素カリウム、ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム等の無機塩基、トリエチルアミン、ピリジン、モルフォリン等の有機アミン類、イオン交換樹脂等が挙げられる。
これらの触媒は単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
これらの塩基の中でも、重炭酸塩、りん酸水素塩、りん酸二水素塩がアセトアルデヒドの副反応であるアルドール縮合を抑える点で好ましく、特に重炭酸塩が好ましい。これらの塩基に含まれるアルカリ金属イオンとしては、カリウムイオンが、有機溶媒中への溶解性の点で好ましい。最も好ましいのは、炭酸水素カリウムである。
使用する触媒の量はアミドに対し、0.01〜20mol%、好ましくは0.1〜10mol%、より好ましくは0.2〜5mol%である。触媒の使用量が0.01mol%より少ないと反応の延滞の恐れがあり、20mol%を超えると経済的に好ましくない。
アセトアルデヒドとアミド化合物の使用量は、アミド化合物1molに対し、アセトアルデヒドが1〜10mol、好ましくは1〜6mol、より好ましくは1〜3molである。アセトアルデヒドの使用量が10molを超えると、未反応のアセトアルデヒドが多量に残るため、経済的に好ましくなく、1mol未満では未反応のアミド化合物が残ることから好ましくない。
本反応は、無溶媒で行っても、溶媒を用いて行ってもよい。溶媒としては、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、デカリン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、クロロホルム、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素、アセトニトリルが挙げられる。これらの中でも、反応速度の速さ及び工業的に、法規制上工場での取り扱いが容易である沸点を有する点で、特にメチルシクロヘキサンが好ましい。
これら溶媒を用いる場合、単独で使用しても、2種類以上を混合して使用してもよい。使用する溶媒の量は、アミド化合物に対して0.05〜20質量倍、好ましくは0.1〜10質量倍、より好ましくは、0.2〜5質量倍である。
本発明のN−(1−ヒドロキシエチル)カルボン酸アミド化合物の製造方法において、反応溶媒に、目的物であるN−(1−ヒドロキシエチル)カルボン酸アミド化合物を予め加えて反応させることにより、反応速度を速めることができる。これは、溶解性に乏しいアミド化合物の表面に対し、触媒及びアセトアミドの親和性が高くなるためである。
反応温度は−10〜80℃、好ましくは−5〜70℃、より好ましくは0〜60℃である。−10℃未満では、反応の延滞の恐れがあり、80℃を超えると、アセトアルデヒドの沸点が低いために、反応混合物から蒸発して失われやすく、反応の延滞の恐れがあり、かつ経済的に好ましくない。
得られたN−(1−ヒドロキシエチル)カルボン酸アミド化合物は、精製してもよく、または精製せずにそのまま次工程に使用してもよい。
精製方法としては、公知の方法を使用できる。具体例としては、再結晶法、シリカゲルやアルミナ等を充填剤としたカラム精製、蒸留精製、分液等が挙げられる。それぞれの方法を単独あるいは組み合わせて用いることができる。
[N−(1−アルコキシエチル)カルボン酸アミド化合物の製造方法]
本発明のN−(1−ヒドロキシエチル)カルボン酸アミド化合物を、酸触媒存在下で、一般式(4)
Figure 0005596562
(式中、RCは炭素原子数1〜4のアルキル基を表す。)
で示されるアルコールと反応させることにより、一般式(3)
Figure 0005596562
(式中のRA、RB及びRCは、前記と同じ意味を表す。)
で示されるN−(1−アルコキシエチル)カルボン酸アミド化合物を製造することができる。
使用するN−(1−ヒドロキシエチル)カルボン酸アミド化合物は精製しても、もしくはアセトアルデヒド等の低沸点物を除去し、それ以上精製せずに用いる方法、さらにはアセトアルデヒド等の低沸点物が含まれたまま本工程に用いても構わない。
N−(1−ヒドロキシエチル)カルボン酸アミド化合物とアルコールの反応は、N−(1−ヒドロキシエチル)カルボン酸アミド化合物を含む混合物に、アルコールと酸触媒を添加して行う。
使用するアルコールとしては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノールが挙げられる。これらの中でも、安価に入手でき、かつN−(1−アルコキシエチル)カルボン酸アミド化合物を熱分解してN−ビニルカルボン酸アミドを製造する際に生成するアルコールの除去がし易いという点から、メタノールが最も好ましい。
使用する酸触媒としては、均一系触媒、不均一系触媒のいずれでもよく、均一系触媒としては、例えば塩酸、硫酸、硝酸、りん酸等の鉱酸、リンタングステン酸等のヘテロポリ酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸等が挙げられる。さらに、必ずしも均一に溶解するとは限らないが、強酸と弱塩基との塩も使用できる。強酸と弱塩基との塩としては、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム等が挙げられる。不均一系触媒としては、ゲル型やポーラス型等の酸性イオン交換樹脂が挙げられる。具体的には、「ダイヤイオンSK−1B」、「アンバーライトIR−120B」、「ダウエックス50W」、「アンバーライト200C」、「アンバーリスト15」、「ダウエックスMSC−1」(いずれも登録商標)等が挙げられる。使用量は、均一系触媒の場合にはアルコール中に100〜1000ppm含まれていればよい。N−(1−ヒドロキシエチル)カルボン酸アミド化合物を精製せずに使用している場合は、N−(1−ヒドロキシエチル)カルボン酸アミド化合物を製造する際に使用した塩基が含まれているため、その分も加味して酸触媒の量を決定する。1000ppmを超えると、N−(1−ヒドロキシエチル)カルボン酸アミド化合物が分解してカルボン酸アミドとアセトアミドが生じ、さらにこれらが反応して、エチリデンビスカルボン酸アミド等の高沸点副生成物が多量に生じるので好ましくない。
酸触媒の添加法としては、副反応をできるだけ抑えるために、アルコールを反応液に加えた後に添加することが好ましい。均一系触媒の場合には、予め希釈して反応液に添加することが望ましい。塩酸や硫酸等をそのまま反応液に添加すると、反応液全体に拡散する前に、濃い塩酸や硫酸に触れた反応基質が副反応を起こしやすいため好ましくない。希釈溶媒としては、反応原料の組成を変えないためにも、原料や反応液中に存在する化合物で、かつ酸触媒と容易に反応しないものを用いることが好ましい。希釈溶媒の具体例としては、メタノール、エタノール等のアルコール、ジメチルアセタールやジエチルアセタール等のアセタールが挙げられる。強酸と弱塩基との塩は、仕込み易さの観点から、反応液に添加することが好ましい。イオン交換触媒のような不均一系触媒も、仕込み易さの観点から、反応液に添加することが好ましい。
なお、イオン交換触媒を用いる場合には少量の均一系触媒を添加すると、イオン交換樹脂の活性寿命を延ばすことができるので好ましい。さらに、イオン交換触媒を併用することにより均一系触媒のみを使用する場合に比べて均一系触媒の使用量を減らすことができ、反応後の中和において生成する中和塩が少なくなるので好ましい。
反応温度は通常0〜150℃、好ましくは20〜80℃である。0℃以下では、反応速度が遅いため好ましくない。また、150℃以上では、不純物の生成が増加し、好ましくない。反応時間は反応に用いる触媒量、反応温度、原料の化合物の種類等により異なるが、通常0.05〜10時間の範囲から選択され、特に0.1〜5時間が好ましい。これらの反応条件は、使用するアルコールの種類によって最適条件が異なるので目的物のN−(1−アルコキシエチル)カルボン酸アミド化合物を収率よく得るためには上記の範囲でその反応に合った反応温度、反応時間を設定することが重要である。また、圧力は減圧、常圧、加圧のいずれの条件でも可能であるが、通常は常圧でよい。
[N−ビニルカルボン酸アミド化合物及びその重合体の製造方法]
本発明の方法によって得られるN−(1−アルコキシエチル)カルボン酸アミド化合物はN−ビニルカルボン酸アミド化合物の製造のための前駆体(中間体)であり、主としてN−ビニルカルボン酸アミド化合物系ホモポリマーまたはコポリマ−へ誘導されるほか、有用な化学薬品等の中間体としても使用される。
(i)N−ビニルカルボン酸アミド化合物の製造方法
一般式(3)
Figure 0005596562
(式中のRA、RB及びRCは、前記と同じ意味を表す。)
で示されるN−(1−アルコキシエチル)カルボン酸アミド化合物は、熱分解や接触分解等の公知の方法により、一般式(5)
Figure 0005596562
(式中のRA及びRBは前記と同じ意味を表す。)
で示されるN−ビニルカルボン酸アミド化合物とアルコール(RCOH)に変換される。この反応は、気相または液相で、例えば、反応温度60〜600℃、反応時間0.3秒〜2時間、反応圧力13.3Pa〜大気圧で行われる。接触分解法の場合に用いる触媒としては、カルボン酸のアルカリ金属塩(例えば酢酸カリウム等)が挙げられ、アルカリ金属やアルカリ土類金属の酸化物(例えば酸化マグネシウム等)が挙げられる。
N−(1−アルコキシエチル)カルボン酸アミド化合物は、酸が存在すると加溶媒分解、または加水分解を起こす。従って、本発明の反応で使用する製造装置、分離装置、原料槽、製品容器、濾液槽等の設備は、窒素や乾燥空気等の雰囲気下におくことが望ましい。また、N−(1−アルコキシエチル)カルボン酸アミド化合物の加水分解反応を防ぐために、原料に少量の硫酸マグネシウム等の乾燥剤を添加してもよい。
本発明の方法により、N−(1−アルコキシエチル)カルボン酸アミド化合物を熱分解あるいは接触分解してN−ビニルカルボン酸アミド化合物へ変換する際にN−1,3−ブタジエニルカルボン酸アミド化合物が副生する。
N−1,3−ブタジエニルカルボン酸アミド化合物はN−ビニルカルボン酸アミド化合物の重合禁止物質である。すなわち、高分子量のN−ビニルカルボン酸重合体を得るため、また安定した重合反応を行うためには、これらを除去したり化学的に変換する必要がある。
本発明では、N−ビニルカルボン酸アミド化合物からN−1,3−ブタジエニルカルボン酸アミド化合物を軽減除去できる。N−1,3−ブタジエニルカルボン酸アミド化合物をN−ビニルカルボン酸アミド化合物から軽減除去する方法は、1,3−ブタジエニルカルボン酸アミド化合物とN−ビニルカルボン酸アミド化合物が容易に分離される物理的方法あるいは化学的に変換する方法であれば特に制限はないが、精製処理法の実施態様としては、例えば、N−ビニルカルボン酸アミド化合物またはその溶液の精密蒸留法、再結晶法、圧力晶析法、活性炭等吸着剤で処理する物理的な精製処理方法、またp−ベンゾキノン等とディールズ・アルダー反応で処理する方法、1,3−ブタジエニル基を選択水素化反応で処理する方法等N−1,3−ブタジエニルカルボン酸アミド化合物を化学的に変換する精製処理方法があり、それぞれの方法を単独で、あるいは組み合わせて行うことができる。
以下、N−1,3−ブタジエニルカルボン酸アミド化合物をN−ビニルカルボン酸アミド化合物から軽減削除する実施態様についてさらに詳細に説明する。
精密蒸留法で分離する場合の蒸留装置としては特に制限はなく、1〜50段の理論段数を有する棚段塔や充填塔が用いられるが、圧力損失が少なく、精留性能の優れた精留塔を用いることが好ましい。このような例として規則充填物を用いた充填塔が挙げられる。N−ビニルカルボン酸アミド化合物は熱に対して変質し易いので可能な限り低温で蒸留することが好ましい。従って、0.01から100mmHgの減圧下で蒸留が行われる。この精密蒸留法は連続的にも非連続的にも実施できるが、連続的操作の方が生産性、運転安定性等の点で好ましい。還流比は特に制限はなく、N−1,3−ブタジエニルカルボン酸アミド化合物の含有量、N−ビニルカルボン酸アミド化合物の種類、蒸留塔の性能等に応じて設定されるが、0.1〜20程度で充分であり、好ましくは0.5〜10である。
本発明によって得られるN−ビニルカルボン酸アミド化合物には、N−(1−ヒドロキシエチル)カルボン酸アミド化合物を製造する際に副生する3−ヒドロキシブタナール及び5−ヒドロキシ−2−ヘキセナールが、上記のN−1,3−ブタジエニルカルボン酸アミド化合物の選択水素化反応時に水添されて生成する、ブタナール及びヘキサナールを微量に含んでいる。ブタナール及びヘキサナールの含有量としては、0.5〜5000質量ppmで、好ましくは、5〜1000質量ppm、さらに好ましくは10〜500質量ppmである。これらの化合物は、N−ビニルカルボン酸アミド化合物を開始剤の存在下で重合反応に用いる際、何ら重合反応に悪影響を与えることが無い。その一方で、開始剤の無い状態で、N−ビニルカルボン酸アミド化合物を長期保管する場合、重合禁止剤としての効果を発揮し、ゲル化や重合といった変質劣化を防ぐことができる。
Figure 0005596562
本発明の方法において、N−ビニルカルボン酸アミド化合物溶液の冷却による再結晶法でN−1,3−ブタジエニルカルボン酸アミド化合物を分離する場合は、これらの溶液を直接冷却してもよいが、N−ビニルカルボン酸アミド化合物との反応性がなく、適度な溶解性を有する再結晶溶媒を用いてもよい。このような溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等芳香族炭化水素、ペンタン、シクロペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ヘプタン等脂肪族炭化水素、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、シクロヘキサノール等アルコール類、塩化メチレン、クロロホルム、クロルベンゼン等のハロゲン化炭化水素、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等ケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等エステル類、ジエチルエーテル等エーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等アミド類、ジメチルスルホキシド等が挙げられ、特に、トルエン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、メタノール、イソプロピルアルコールが好ましい。また、これらの組み合わせも用いられる。冷却温度はN−ビニルカルボン酸アミド化合物と再結晶溶媒の種類や量によって適切な温度が異なるが、−20〜50℃、好ましくは−10〜40℃である。
本発明で用いられる晶析装置としては連続式、回分式のどちらでも、また、晶析方法も冷媒との熱交換による方法でも溶媒の蒸発による濃縮と冷却による方法でもよく、構造様式に厳密な条件はない。本発明で用いられる結晶の分離装置についても真空圧や加圧を利用するもの、重力や遠心力を利用するもの等特に制限はない。
本発明においては、晶析操作と分離操作を同一装置内で行う固液分離器も用いることができる。このような例として、再結晶溶媒を用いない場合等には圧力晶析機、流下液膜式晶析機(MWB分別晶析装置等)や塔型連続晶析精製装置(BMC装置等)が好ましい。また、高濃度のスラリーをろ過する場合にはローゼンムンドフィルターのような自動ヌッチェフィルターが好ましい。
本発明の方法により得られるN−ビニルカルボン酸アミド化合物の用途としては、反応性希釈剤、各種ポリマー用原料、医薬用原料、農薬用原料、ポリエステル繊維表面へのグラフト重合による吸湿性改善用モノマー、PETフィルム表面改質用モノマー、溶媒、可溶化剤等が挙げられる。
(ii)N−ビニルカルボン酸アミド化合物の重合
一般式(5)
Figure 0005596562
(式中の記号は前記と同じ意味を表す。)
で示されるN−ビニルカルボン酸アミド化合物を、単独で重合させるか、または他の共重合が可能なモノマーと共重合させることによりN−ビニルカルボン酸アミドの単独重合体あるいは
N−ビニルカルボン酸アミドの共重合体を製造することができる。
重合方法としては、溶液静置重合、溶液撹拌重合、滴下重合、逆相懸濁重合、乳化重合、沈殿重合等の一般的重合法が使用可能である。例えば、溶液重合法としては、水または有機溶媒あるいはこれらの混合溶媒等の溶媒中にモノマー成分、架橋剤を均一に溶解し、真空脱気あるいは窒素、炭酸ガス等の不活性ガスによる置換等により系内の溶存酸素を除去した後、重合開始剤を添加して重合させる。重合開始温度は通常−10〜60℃程度であり、反応時間は1〜10時間程度である。
N−ビニルカルボン酸アミド化合物と共重合が可能なモノマーの具体例としては、以下のものが挙げられる。
アクリル酸、メタクリル酸(以下、総称して(メタ)アクリル酸という。)またはそれらのナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;そのメチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、ブチルエステル、ペンチルエステル、ヘキシルエステル、ヘプチルエステル、オクチルエステル、ノニルエステル、デシルエステル、ヘキシルデシルエステル、オクタデシルエステル等のアルキルエステル;そのヒドロキシエチルエステル、ヒドロキシプロピルエステル、ヒドロキシブチルエステル等のヒドロキシ低級アルキルエステル;そのジメチルアミノメチルエステル、ジメチルアミノエチルエステル、ジメチルアミノプロピルエステル、ジメチルアミノブチルエステル、ジエチルアミノメチルエステル、ジエチルアミノエチルエステル、ジエチルアミノプロピルエステル、ジエチルアミノブチルエステル等の低級アルキルアミノ基で置換された低級アルキルエステル;そのトリメチルアンモニオエチルエステルハライド、トリメチルアンモニオプロピルエステルハライド、トリエチルアンモニオエチルエステルハライド、トリエチルアンモニオプロピルエステルハライド等の第4級アンモニウム基で置換された低級アルキルエステルハライド(ハライドはクロライドまたはブロマイドが好ましい。);そのアミド;そのジメチルアミノメチルアミド、ジメチルアミノエチルアミド、ジメチルアミノプロピルアミド、ジメチルアミノブチルアミド、ジエチルアミノメチルアミド、ジエチルアミノエチルアミド、ジエチルアミノプロピルアミド、ジエチルアミノブチルアミド等の低級アルキルアミノ基で置換された低級アルキルアミド;そのトリメチルアンモニオエチルアミドハライド、トリメチルアンモニオプロピルアミドハライド、トリエチルアンモニオエチルアミドハライド、トリエチルアンモニオプロピルアミドハライド等の第4級アンモニウム基で置換された低級アルキルアミドハライド;そのスルフォメチルアミド、スルフォエチルアミド、スルフォプロピルアミド、スルフォブチルアミド、ソジウムスルフォメチルアミド、ソジウムスルフォエチルアミド、ソジウムスルフォプロピルアミド、ソジウムスルフォブチルアミド、カリウムスルフォメチルアミド、カリウムスルフォエチルアミド、カリウムスルフォプロピルアミド、カリウムスルフォブチルアミド等のスルホン酸またはアルカリ金属スルホン酸で置換された低級アルキルアミド;アクリロニトリル;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル等のビニルエーテル;メチルビニルケトン、エチルビニルケトン等のビニルケトン;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等の低級カルボン酸ビニル;無水マレイン酸、マレイン酸、マレイン酸ナトリウム、マレイン酸カリウム等。
これらの中で特に(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸ナトリウム、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピチル、(メタ)アクリル酸ブチル、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリル酸エステル、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリル酸エステル、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリル酸エステル、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリル酸エステル、塩化トリメチルアミノエチル(メタ)アクリル酸エステル、アクリルアミド、スルフォプロピルアクリルアミド、スルフォブチルアクリルアミド、ソジウムスルフォプロピルアクリルアミド、ソジウムスルフォブチルアクリルアミド、アクリロニトリル、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、メチルビニルケトン、エチルビニルケトン、酢酸ビニル、N−ビニル−2−ピロリドン、無水マレイン酸等が好ましい。
N−ビニルカルボン酸アミド化合物と共重合が可能なモノマーとして、1分子中に不飽和基を2個以上有する化合物である架橋性モノマーまたは架橋剤を使用することができる。架橋性モノマーとしては、公知のものが使用でき、例えば、テトラアリルオキシエタン、ペンタエリスリトールテトラアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、トリメチロールプロパントリアリルエーテル、エチレングリコールジアリルエーテル、ジエチレングリコールジアリルエーテル、トリエチレングリコールジアリルエーテル、ジアリルエーテル、単糖類、二糖類、多糖類、セルロース等の水酸基を1分子内に2個以上有する化合物から誘導されるポリアリルエーテル、トリメリット酸トリアリル、クエン酸トリアリル、シュウ酸ジアリル、コハク酸ジアリル、アジピン酸ジアリル、マレイン酸ジアリル等、1分子中にカルボキシル基を2個以上有する化合物から誘導されるポリアリルエステル、ジアリルアミン、トリアリルイソシアヌレート等の1分子内にアリル基を2個以上有する化合物、シュウ酸ジビニル、マロン酸ジビニル、コハク酸ジビニル、グルタル酸ジビニル、アジピン酸ジビニル、マレイン酸ジビニル、フマル酸ジビニル、クエン酸トリビニル等の1分子内にビニルエステル構造を2個以上有する化合物、N,N’−ブチレンビス(N−ビニルアセトアミド)、N,N’−ジアセチル−N,N’−ジビニル−1,4−ビスアミノメチルシクロヘキサン等のビス(N−ビニルカルボン酸アミド)化合物、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等の、複数個のアクリルアミド構造や(メタ)アクリル基を有する化合物、ジビニルベンゼン、ジビニルエーテル、(メタ)アクリル酸アリル等が挙げられ、これらを1種または必要により2種以上用いることができる。
本発明のN−ビニルカルボン酸アミド化合物を重合してなる、N−ビニルカルボン酸アミド(共)重合体は、以下のような方法により製造することができる。
N−ビニルカルボン酸アミド化合物を必須単量体として、重合開始剤の存在下において重合反応を行う。重合反応は、生成する共重合体を実質的に溶解しないかもしくは生成する共重合体を溶解する有機溶媒中、有機溶媒含有水溶液中、または水溶液中で行うことができる。
使用する有機溶媒の例としては、酢酸エチル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ベンゼン、トルエン、メタノール、エタノール、イソプロパノール等が挙げられる。
重合開始剤としては、例えばナトリウム、カリウム及びアンモニウム等の過硫酸塩;過酸化ラウロイル、過酸化カプロイル、過酸化ベンゾイル、過酸化水素、過酸化ペラルゴニル、クメンヒドロパーオキシド、t−ブチルパーフタレート、t−ブチルパーベンゾエート、t−ブチルパーオキシピバレート、ナトリウムパーアセテート、ナトリウムパーカーボネート等の過酸素化合物;アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]二塩酸塩、2,2’−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミド]、2,2’−アゾビス{2−[N−(2−カルボキシエチル)アミジノ]プロパン}、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、4,4’−アゾビス(4−シアノバレイン酸)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオン酸)等のアゾ化合物等、重合反応で一般に使用されるものを限定なく使用することができる。
上記重合開始剤のうちでも、有機溶媒に溶解可能なアゾビスイソブチロニトリル、水に溶解可能な2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩等を使用するのが好ましい実施態様である。重合開始剤の使用量は、その種類や重合方法によって異なるが、重合反応が速やかに進行し、適切な質量平均分子量が得られるように適宜決定すればよく、例えば、総単量体全量の0.1〜3質量%程度用いる。
重合反応は、通常、不活性雰囲気下で行うことが好ましい。重合温度は、生成する共重合体の質量平均分子量の大きさに影響を及ぼすため一概に規定できないが、目的とする質量平均分子量の共重合体を得ようとする場合においては、約0〜100℃の間で反応させるのが好ましい。
目的物であるN−ビニルカルボン酸アミド(共)重合体の質量平均分子量の範囲に調整するために、分子量調整剤を使用することも有効である。
分子量調整剤としては、例えばメルカプタン化合物等が挙げられ、具体的には、ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、チオ酢酸またはその塩、チオエタノール、チオグリセロールやその他のアルキルメルカプタン等を使用することができる。その他用いることができる分子量調整剤としては、ハロゲン化物質;二硫化ジアルキルキサントーゲン、二硫化ジアリル等の硫化物;置換ホスフィン等のリン化合物;アルキルアミン等が拳げられる。
分子量調整剤の使用量は、目的物である共重合体の質量平均分子量が上記の範囲となるように適宜選択されるが、一般的に原料単量体をベースとして0〜10質量%用いることが好ましい。分子量調整剤を10質量%よりも多く加えるときには重合反応が充分に進行せずに残留単量体が多くなり、質量平均分子量が1,000に達しないものが生成され易くなる傾向がある。具体例として、分子量調整剤としてアルキルメルカプタンを使用する場合には、添加量は原料単量体をベースとして0.5〜5質量%であることが好ましい。
乳化重合を行う場合は、重合反応をスムーズに行うため、また生成したエマルジョンの安定化のために種々の乳化剤を使用する。乳化剤としては、アニオン性界面活性剤と非イオン性界面活性剤の併用が好ましく、一般的に用いられているアニオン性、非イオン性界面活性剤が有効に使用できる。例えば、アニオン性界面活性剤としては、ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ジオクチルスルホサクシネートナトリウム、ポリエチレングリコールノニルフェニルスルホン酸ナトリウム、ブチルナフタリンスルホン酸ナトリウム、ロジン酸ナトリウム等が挙げられる。
また、非イオン性界面活性剤としては、ポリエチレングリコールドデシルエーテル、ポリプロピレングリコールオクチルエーテルの様なポリエチレングリコールアルキルエーテル;ポリエチレングリコールドデシルフェニルエーテル等のポリエチレングリコールアルキルフェニルエーテル、長鎖カルボン酸のポリエチレングリコールエステル等が挙げられる。
乳化重合に際し、乳化作用のある高分子化合物を、単独または界面活性剤と併用してこともできる。乳化作用のある高分子化合物としては、例えば天然物ではアラビヤゴム、デキストリン等があり、合成物としては、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリN−ビニルアセトアミド、ポリN−メチル−N−ビニルアセトアミド、ポリN−メチル−N−ビニルホルムアミド、ポリN−ビニルピロリドン、ポリN−ビニルホルムアミド、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ヒドロキシエチルセルロース、及びアクリル酸エステル、またはメタクリル酸エステルとアクリルアミド、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等との共重合物の水溶性高分子も用いられる。エチレンオキサイド、プロピレンオキサイドとのブロック共重合物も使用できる。
本発明のN−ビニルカルボン酸アミド化合物を重合してなる、N−ビニルカルボン酸アミド(共)重合体の用途としては、接着剤、サンドコア結合材、ゴム−金属接着剤、クレー、陶磁器、磁器、れんが製品等高温焼成物の結合材、セラミック媒体スラリーの分散剤、セラミックの粘度調整剤、ガラス及びグラスファイバーの結合材、潤滑剤及びコーティング剤、ボールペンのインク、印刷インクの保護コロイド及びレベリング剤、顔料分散剤、ワックス及び光沢剤、整髪剤、シャンプー、染毛剤、クリーム、シェーブ及びアフターシェーブ製品、メイクアップ製品、消臭剤、入浴剤、口紅、ボディケア製品、スキンケア製品、歯磨き粉、香料結合材、酵素の粉立ち抑制を目的とした酵素のコーティング/結合材、泡の安定化剤、皮膚刺激抑制剤、染料移行防止剤、液体・粉末ランドリー製品、洗剤のカプセル化剤、レジスト用添加剤、インクジェット助剤、帯電防止剤、ソープシート、水なしハンドクリーナー、工業殺菌剤、自動クリーニング溶液、グリース洗浄剤、染み抜き剤、バブルバスの泡安定剤、合成繊維及び樹脂処理繊維の汚れ防止剤、タブレット製品の結合材、蓄電池、プリント回路、酸腐食抑制剤、亜鉛メッキ光沢助剤、エポキシ樹脂硬化剤、アンカー剤、金属キレート剤、テレビのブラウン管におけるシャドウマスク用、及び光感光材料の保護、バッテリーの金属塩またはアマルガムの結合材、金、ニッケル、銅、亜鉛メッキ浴及び陰極線管等の集熱伝達液の相溶性分散剤、バッテリー内部液漏洩防止剤、カドミウム型電極のエキスバンダ、アルデヒド吸着剤、焼結ニッケル−パウダープレートの結合材、金属メッキのディープエッチング防止剤、印刷板保存液、エッジコーティング、染料固定改良材、染料展色剤、織物仕上げ及び各種繊維用印刷液の増粘剤、プリント洗濯時の染料の除去剤、染料の可溶化剤、繊維の染色と印刷、染料除去及び分散剤、繊維のつや消し、繊維の耐グリース性助剤、繊維の再防汚防止剤、二酸化チタンの分散剤、二酸化亜鉛の分散剤、マクロ細孔、多細孔、脱塩、ガス分離、液体限外ろ過、血液透析、結露防止材料、生体電極用パッド基材、選択的透過性等の各種の機能性メンブレン、冶金における、焼き入れ油浴槽の腐食防止剤、鋳型やコアの結合材、増粘剤、粘度調整剤、接着改良材、水溶性フラックス、粘着剤、モルタル用添加剤、紙の強度と安定性の改善剤、紙の光沢、結合、吸収性、白色化、つやの改善、紙の染色・脱色工程での染料の可溶化剤、製紙におけるファイバーや顔料の分散剤、製紙におけるピッチの沈着防止剤、貼付剤用基材、変性樹脂との錯体化剤、製紙における無機フレークやファイバーの結合材、エマルジョンポリマーの粒径調整剤、懸濁剤、粘度調整剤、ポリマーの強度、透明度、着色性改善剤、電気泳動用ゲル、DDS用基材、ラテックスの染色能力向上剤、ラテックスの安定化剤、スケール阻害剤、水搬送システムにおける腐食防止剤、逆浸透メンブレンや魚卵養殖池の水処理におけるスケール阻害や詰まり防止剤、機能性カテーテル、血液バッグ、再生医療用マトリックス基材、創傷被覆剤、眼科用材料、医療用接着剤、飼料添加物、水溶性フィルム、シームレスカプセル、鋳物の結合助剤、排水からのオイルや染料の除去剤、オイル流出の除去におけるオイルボール形成剤、ボーリング用助剤、排水処理における凝集剤、毒性ガスの中和脱臭剤及び刺激緩和剤、セメントの凝結遅延剤、坑井ケーシングのシーラト特性改善剤、沼採掘の粘度調整剤、紙おむつ、生理用ナプキン、創傷包帯、失禁用パット、血液吸液シート等各種紙及び繊維製品吸液性向上剤、農園芸用保水剤、食品鮮度保持材、食用・流通用のドリップ吸収材、芳香剤基材、船底防汚塗料、結露防止剤、シーリング材、コンクリート養生・改質剤、吸水ゲル充填土嚢、ボーリング孔観察用透明ゲル、ゲル充填破砕工法用、急斜面の緑化工法用保水剤、気泡シールド工法用保水剤、積雪道路の蛍光標示剤、人工雪、胃内浮遊徐放性製剤、粘膜投与製剤、抗血栓性材料、人工関節、人工皮膚、手指コーティング剤、食品鮮度保持包装材、接触脱水シート、二重底カップ麺容器、発熱性食品容器、水分センサ、電気ケーブル用被覆材、医療用電極、通信用接地、船底防汚塗料、油水分離機器、古壁剥離剤、糸巻きゴルフボール、振動吸収材、玩具、衝撃緩衝材、アクチュエーター、焦点距離可変レンズ、人工筋肉等があるが、この限りではない。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明の主旨を逸脱しない限り、本発明は実施例に限定されるものではない。
なお、各種測定は以下の通り行った。
1H−NMR、13C−NMR:
JEOL EX−400(1H−NMR:400MHz、13C−NMR:100MHz)を使用し、重水素化クロロホルムに溶解して測定した。1H−NMRは、内部標準物質にテトラメチルシランを使用して測定し、化学シフトを計算し、13C−NMRは、CDCl313C化学シフトを77.0ppmとして、化学シフトを計算した。
高速液体クロマトグラフィー(HPLC):
使用機種:
ポンプ:昭和電工(株)製 DS−4、
示差屈折率検出器:昭和電工(株)製 SE−61、
紫外吸光度検出器:昭和電工(株)製 UV−41、
検出波長:215nm、
使用カラム:Shodex RSpak DE−413L(昭和電工(株)製)を2本連結して使用した。
溶離液:NaH2PO4・2H2O(5.69mmol)+Na2HPO4・12H2O(14.31mmol)の水溶液=A液とした。
アセトニトリル:A液=5wt%:95wt%、
カラム温度:50℃、
流量:0.8mL/min。
ガスクロマトグラフィー(GC)の測定条件:
使用カラム:J & W Science社製,DB-WAX、内径=0.25mm、膜厚=0.25μm、長さ=30m、
流動ガス:ヘリウム、
流量:1.5ml/min、
スピリット比:1/50、
パージ流量:3ml/min、
検出器:FID、
インジェクション温度:200℃、
検出温度:220℃。
実施例1:
ジムロート冷却管を備えた500mLガラスフラスコに、アセトアミド52.57g、トルエン181.65g(210mL)、アセトアルデヒド47.1g(60mL)、炭酸水素カリウム277mgを仕込み、−10℃の冷却水をジムロート冷却管に流し、窒素雰囲気下40℃で6時間加熱撹拌した。2層に分かれた反応液のうち、下層をエバポレーターにて濃縮したところ、無色透明結晶として未反応のアセトアミドが析出した。これをろ別したところ粗生成物として淡黄色油状物(63g)が得られた。この1H−NMRを測定したところ、目的化合物であるN−(1−ヒドロキシエチル)アセトアミド(42mol%)とアセトアミド(58mol%)の混合物であった。
次いで、カラム精製を行った。シリカゲル(和光純薬工業(株)製,WAKO−GEL C−200)を酢酸エチルにてスラリーにし、カラムクロマト管に詰めた。先に得られた粗生成物の一部をカラムクロマト管上部に乗せ、酢酸エチルで溶出させ、TLC(MERCK社製 Pre-coated TLC Plates SILICA GEL 60 F−254)でRf値が0.5(展開液:酢酸エチル)を示すフラクションを集め、それをエバポレーターにて減圧濃縮して白色固体を得た。この1H−NMR、13C−NMR測定し、構造式(1)で示されるN−(1−ヒドロキシエチル)アセトアミドであることを再確認した。
Figure 0005596562
1H−NMR:δ(ppm) 7.19 (br.s, 1H, NH), 5.51〜5.45 (m, 1H, CH), 5.40 (br.s, 1H, OH), 1.97 (s, 3H, CH 3C(=O)-NH-), 1.34(d, 3H, J = 5.9Hz, CH 3CH(OH)-NH-)。
13C{1H}−NMR:δ(ppm) 171.1 (C=O), 70.7 (CH-OH), 23.1 (CH3C=O or CH3CHOH), 21.4 (CH3C=O or CH3CHOH)。
実施例2:
温度計、滴下漏斗、ジムロート冷却管を備えた100mLガラスフラスコに、窒素雰囲気下でアセトアミド22.3g、メタノール16.9g、炭酸水素カリウム1.776gを仕込み、−10℃の冷却水をジムロート冷却管に流した。反応温度が20℃以下を保ったまま、アセトアルデヒド21.20gを滴下し、次いで窒素雰囲気下室温で撹拌した。エバポレーターにて、反応液を濃縮したところ無色透明結晶として未反応のアセトアミドが析出した。これをろ別したところ粗生成物として淡黄色油状物が得られた。この液を高速液体クロマトグラフィーにて測定したところ、アセトアミドの転化率は57.0%であり、目的化合物であるN−(1−ヒドロキシエチル)アセトアミドの選択率は95%であった。
実施例3:
温度計、滴下漏斗、ジムロート冷却管を備えた100mLガラスフラスコに、窒素雰囲気下でアセトアミド10.3g、テトラヒドロフラン4.68g、炭酸水素カリウム0.17gを仕込み、−10℃の冷却水をジムロート冷却管に流した。反応温度が20℃以下を保ったまま、アセトアルデヒド8.32gを滴下し、次いで窒素雰囲気下室温で撹拌した。エバポレーターにて、反応液を濃縮したところ無色透明結晶として未反応のアセトアミドが析出した。これをろ別したところ粗生成物として淡黄色油状物が得られた。この液を高速液体クロマトグラフィーにて測定したところ、アセトアミドの転化率は84.8%であり、目的化合物であるN−(1−ヒドロキシエチル)アセトアミドの選択率は96%であった。
実施例4:
温度計、滴下漏斗、ジムロート冷却管を備えた100mLガラスフラスコに、窒素雰囲気下でアセトアミド10.2g、実施例2で得られた淡黄色油状物(N−(1−ヒドロキシエチル)アセトアミドとアセトアミドの混合物)29.9g、炭酸水素カリウム0.248gを仕込み、−10℃の冷却水をジムロート冷却管に流した。反応温度が20℃以下を保ったまま、アセトアルデヒド17.66gを滴下し、次いで窒素雰囲気下室温で4.6時間撹拌した。エバポレーターにて、反応液を濃縮したところ無色透明結晶として未反応のアセトアミドが析出した。これをろ別したところ粗生成物として淡黄色油状物が得られた。この液を高速液体クロマトグラフィーにて測定したところ、アセトアミドの転化率は62.9%であり、目的化合物であるN−(1−ヒドロキシエチル)アセトアミドの選択率は97%であった。
実施例5:
温度計、滴下漏斗、ジムロート冷却管を備えた100mLガラスフラスコに、窒素雰囲気下でアセトアミド20.07g、メタノール22.07g、炭酸カリウム0.446gを仕込み、−10℃の冷却水をジムロート冷却管に流した。反応温度が20℃以下を保ったまま、アセトアルデヒド21.20gを滴下し、次いで窒素雰囲気下室温で撹拌した。エバポレーターにて、反応液を濃縮したところ無色透明結晶として未反応のアセトアミドが析出した。これをろ別したところ粗生成物として淡黄色油状物が得られた。この液を高速液体クロマトグラフィーにて測定したところ、アセトアミドの転化率は48.0%であり、目的化合物であるN−(1−ヒドロキシエチル)アセトアミドの選択率は94%であった。
実施例6:
温度計、滴下漏斗、ジムロート冷却管を備えた100mLガラスフラスコに、窒素雰囲気下でアセトアミド19.38g、メチルシクロヘキサン52.25g、炭酸水素カリウム0.554g、実施例2で得られた淡黄色油状物(N−(1−ヒドロキシエチル)アセトアミドとアセトアミドの混合物)1.24gを仕込み、−10℃の冷却水をジムロート冷却管に流した。反応温度が20℃以下を保ったまま、アセトアルデヒド20.52gを滴下し、次いで窒素雰囲気下室温で1時間撹拌した。反応液を静置したところ2層分離した。下層をエバポレーターにて濃縮したところ無色透明結晶として未反応のアセトアミドが析出した。これをろ別したところ粗生成物として淡黄色油状物が得られた。この液を高速液体クロマトグラフィー(HPLC)にて測定したところ、アセトアミドの転化率は95.2%であり、目的化合物であるN−(1−ヒドロキシエチル)アセトアミドの選択率は97.5%であった。
実施例7:
温度計、滴下漏斗、ジムロート冷却管を備えた100mLガラスフラスコに、窒素雰囲気下でアセトアミド20.07g、テトラヒドロフラン39.13g、炭酸カリウム0.563gを仕込み、−10℃の冷却水をジムロート冷却管に流した。反応温度が20℃以下を保ったまま、アセトアルデヒド21.20gを滴下し、次いで窒素雰囲気下室温で撹拌した。エバポレーターにて、反応液を濃縮したところ無色透明結晶として未反応のアセトアミドが析出した。これをろ別したところ粗生成物として淡黄色油状物が得られた。この液を高速液体クロマトグラフィーにて測定したところ、アセトアミドの転化率は65.0%であり、目的化合物であるN−(1−ヒドロキシエチル)アセトアミドの選択率は93%であった。
実施例8:
温度計、滴下漏斗、ジムロート冷却管を備えた100mLガラスフラスコに、窒素雰囲気下でアセトアミド20.33g、メタノール25.05g、炭酸ナトリウム1.8gを仕込み、−10℃の冷却水をジムロート冷却管に流した。反応温度が20℃以下を保ったまま、アセトアルデヒド18.29gを滴下し、次いで窒素雰囲気下室温で撹拌した。エバポレーターにて、反応液を濃縮したところ無色透明結晶として未反応のアセトアミドが析出した。これをろ別したところ粗生成物として淡黄色油状物が得られた。この液を高速液体クロマトグラフィーにて測定したところ、アセトアミドの転化率は44.4%であり、目的化合物であるN−(1−ヒドロキシエチル)アセトアミドの選択率は95%であった。
実施例9:
温度計、滴下漏斗、ジムロート冷却管を備えた100mLガラスフラスコに、窒素雰囲気下でN−メチルアセトアミド19.78g、メチルシクロヘキサン21.22g、炭酸カリウム380mgを仕込み、−10℃の冷却水をジムロート冷却管に流した。反応温度が20℃以下を保ったまま、アセトアルデヒド19mLを13分かけて滴下し、次いで窒素雰囲気下室温で撹拌した。反応液を静置したところ2層分離した。下層をエバポレーターにて濃縮したところ無色透明結晶として未反応のN−メチルアセトアミドが析出した。これをろ別したところ粗生成物として淡黄色油状物が得られた。この液を高速液体クロマトグラフィーにて測定したところ、N−メチルアセトアミドの転化率は20.2%であり、目的化合物であるN−(1−ヒドロキシエチル)−N−メチルアセトアミドの選択率は95%であった。
実施例10:
ジムロート冷却管を備えた500mLガラスフラスコに、N−メチルホルムアミド19.78g、メチルシクロヘキサン21.22g、炭酸カリウム380mgを仕込み、−10℃の冷却水をジムロート冷却管に流した。反応温度が20℃以下を保ったまま、アセトアルデヒド19mLを滴下し、次いで窒素雰囲気下室温で撹拌した。2層に分かれた反応液のうち、下層を高速液体クロマトグラフィーで分析したところ、N−メチルホルムアミドの転化率は85%であり、N−(1−ヒドロキシエチル)−N−メチルホルムアミドの選択率は97%であった。次に、下層をエバポレーターにて濃縮したところ、淡黄色油状物が得られた。この淡黄色油状物のカラム精製を行った。シリカゲル(和光純薬工業(株)製,WAKO−GEL C−200)を酢酸エチルにてスラリーにし、カラムクロマト管に詰めた。先に得られた粗生成物の一部をカラムクロマト管上部に乗せ、酢酸エチルで溶出させ、TLC(MERCK社製,Pre-coated TLC Plates SILICA GEL 60 F−254)でRf値が0.45(展開液:酢酸エチル)を示すフラクションを集め、それをエバポレーターにて減圧濃縮して淡黄色油状物を得た。この1H−NMR測定したところ、構造式(2)で示されるN−(1−ヒドロキシエチル)−N−メチルホルムアミドと、原料であるN−メチルホルムアミドであることを確認した。
Figure 0005596562
1H−NMR:δ(ppm) 8.09 (s, 1H, CHO), 5.19〜5.18 (m, 1H, CH), 2.78 (s, 3H, -N(CH3)-), 1.38(d, 3H, J = 5.9Hz, CH3CH(OH)-N(CH3)-)。
実施例11:
温度計、ジムロート冷却管を備えた100mLガラスフラスコに、窒素雰囲気下、実施例6で得られた淡黄色油状物20.34g、メタノール22.3g、濃硫酸20mgを仕込み、5℃の冷却水をジムロート冷却管に流し、窒素雰囲気下室温で30分撹拌した。次いで3%水酸化ナトリウム水溶液0.6g反応液を加え、析出した塩をろ別した。反応液をエバポレーターにて濃縮し、得られた濃縮液を減圧蒸留精製した。沸点が70〜100℃(絶対圧力:0.3〜1.3kPaA)の留分を回収した。ガスクロマトグラフィーにより分析したところ、アセトアミド5%、N−(1−メトキシエチル)アセトアミド95%であった。
次に、得られたN−(1−メトキシエチル)アセトアミドを主成分とする留分を、175℃で気化し、440℃に加熱し100mmHgに減圧したステンレス反応管に供給した。反応管出口に設けられた冷却器で、熱分解反応で生成したN−ビニルアセトアミドとメタノールの混合物を凝縮し、回収した。N−(1−メトキシエチル)アセトアミドの転化率は88%であった。
この得られた熱分解液を、減圧度10kPaから3kPaまで上げながら、熱分解反応で生成したメタノールを留去した。留去後の濃縮液を分析したところ、N−ビニルアセトアミドを70質量%、N−(1−メトキシエチル)アセトアミドを16.1質量%、アセトアミドを11.3質量%、N−1,3−ブタジエニルアセトアミドを60質量ppm、その他の成分を2.6質量%含んでいた。なお、その他の成分をガスクロマトグラフィー(GC)にて測定したところ、ブタナールを40質量ppm、ヘキサナールを90質量ppm含んでいた。次に、アルミナ担体にパラジウムを0.5質量%担持させた固体触媒5gと上記N−ビニルアセトアミド混合液にメタノールを20質量%となるように添加し、100mlフラスコに入れ、水素雰囲気下、常温で30分間撹拌して反応を行った。反応終了後、反応液から触媒をろ別し、得られた液を、毎時1℃で冷却し、N−ビニルアセトアミドの一部を晶析させ、得られたスラリー液を遠心分離器にて固液分離した。得られた固体を分析したところ、N−ビニルアセトアミドの純度は99.6wt%であった
実施例12:
温度計、滴下漏斗、ジムロート冷却管を備えた1Lガラスフラスコに、窒素雰囲気下でN−メチルアセトアミド200g、メチルシクロヘキサン300g、炭酸カリウム3.79gを仕込み、−10℃の冷却水をジムロート冷却管に流した。反応温度が20℃以下を保ったまま、アセトアルデヒド144.6を2時間かけて滴下し、次いで窒素雰囲気下室温で1日撹拌した。反応液を静置したところ2層分離した。下層を別のガラスフラスコに移し、そこに濃硫酸を1000ppm含むメタノール100gを加え、3時間室温下撹拌した。
次いで3%水酸化ナトリウム水溶液0.6g反応液を加え、析出した塩をろ別した。反応液をエバポレーターにて濃縮し、得られた濃縮液を減圧蒸留精製した。沸点が50〜80℃(絶対圧力:0.3〜1.3kPaA)の留分を回収した。ガスクロマトグラフィーにより分析したところ、N−メチルアセトアミド12%、N−(1−メトキシエチル)−N−メチルアセトアミド88%であった
次に、得られたN−(1−メトキシエチル)−N−メチルアセトアミドを主成分とする留分を、170℃で気化し、440℃に加熱し100mmHgに減圧したステンレス反応管に供給した。反応管出口に設けられた冷却器で、熱分解反応で生成したN−メチル−ビニルアセトアミドとメタノールを主成分とする混合物を凝縮し回収した。N−(1−メトキシエチル)アセトアミドの転化率は89%であった。
この得られた熱分解液を、減圧度10kPaから3kPaまで上げながら、熱分解反応で生成したメタノールを留去した。留去後の濃縮液を分析したところ、N−メチル−N−ビニルアセトアミドを73質量%、N−(1−メトキシエチル)−N−メチルアセトアミドを15.1質量%、N−メチルアセトアミドを10.9質量%、N−1,3−ブタジエニル−N−メチルアセトアミドを450質量ppm、その他の成分を1質量%含んでいた。なお、その他の成分をガスクロマトグラフィー(GC)にて測定したところ、ブタナールを240質量ppm、ヘキサナールを100質量ppm含んでいた。次にアルミナ担体にパラジウムを0.5重量%担持させた固体触媒2.5kgを窒素雰囲気下にある水素添加反応器に充填した。上記N−メチル−N−ビニルアセトアミド混合液をメタノールにメタノール濃度が20質量%となるように混合し、水素雰囲気下、20℃で液空間速度(LHSV)60Hr-1で反応器を6時間循環流通した。得られた液を減圧蒸留精製した。沸点が70〜71℃(絶対圧力:3.3kPaA)の留分を回収した。ガスクロマトグラフィーにより得られた留分の分析を行ったところ、N−メチル−N−ビニルアセトアミドの純度は99.8質量%であった。
実施例13:
温度計、滴下漏斗、ジムロート冷却管を備えた1Lガラスフラスコに、窒素雰囲気下でN−メチルホルムアミド185g、メチルシクロヘキサン250g、炭酸カリウム4.3gを仕込み、−10℃の冷却水をジムロート冷却管に流した。反応温度が20℃以下を保ったまま、アセトアルデヒド165.6を3時間かけて滴下し、次いで窒素雰囲気下室温で1日撹拌した。反応液を静置したところ2層分離した。下層を別のガラスフラスコに移し、そこに濃硫酸を1000ppm含むメタノール120gを加え、2時間室温下撹拌した。
次いで3%水酸化ナトリウム水溶液0.8g反応液を加え、析出した塩をろ別した。反応液をエバポレーターにて濃縮し、得られた濃縮液を減圧蒸留精製した。沸点が62〜85℃(絶対圧力:0.3〜1.3kPaA)の留分を回収した。ガスクロマトグラフィーにより分析したところ、N−メチルホルムアミド9%、N−(1−メトキシエチル)−N−メチルホルムアミド88%であった
次に、得られたN−(1−メトキシエチル)−N−メチルホルムアミドを主成分とする留分を、170℃で気化し、440℃に加熱し100mmHgに減圧したステンレス反応管に供給した。反応管出口に設けられた冷却器で、熱分解反応で生成したN−メチル−ビニルホルムアミドとメタノールを主成分とする混合物を凝縮し回収した。N−(1−メトキシエチル)ホルムアミドの転化率は90.5%であった。
この得られた熱分解液を、減圧度10kPaから3kPaまで上げながら、熱分解反応で生成したメタノールを留去した。留去後の濃縮液を分析したところ、N−メチル−N−ビニルホルムアミドを75質量%、N−(1−メトキシエチル)−N−メチルホルムアミドを13.1質量%、N−メチルホルムアミドを10.5質量%、N−1,3−ブタジエニル−N−メチルホルムアミドを500質量ppm、その他の成分を1.4質量%含んでいた。なお、その他の成分をガスクロマトグラフィー(GC)にて測定したところ、ブタナールは110質量ppm、ヘキサナールは320質量ppm含んでいた。アルミナ担体にパラジウムを0.5重量%担持させた固体触媒25gを窒素雰囲気下にある水素添加反応器に充填した。上記N−メチル−N−ビニルホルムアミド混合液をメタノールにメタノール濃度が20質量%となるように混合し、水素圧6kg/cm2、液空間速度3(1/時間)、温度20℃で流通させた。得られた液を減圧蒸留精製した。沸点が42〜45℃(絶対圧力:1.6kPaA)の留分を回収した。ガスクロマトグラフィーにより得られた留分の分析を行ったところ、N−メチル−N−ビニルホルムアミドの純度は99.7質量%であった。

実施例14:
ガラス製試験管に水7.45g、実施例11で得られたN−ビニルアセトアミドを2.50g、架橋剤としてN,N’−(ジアセチル)−N,N’−(ジビニル)−1、4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン4mgを加えて溶解し、窒素ガスにて溶存酸素を除去した後、重合開始剤として、脱気水0.05mLに溶解した2、2’−アゾビス−2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン二塩酸塩0.8mgを加え、断熱して静置した。7時間後、重合熱により反応器の内部の温度は71℃に達した。得られた含水重合物を乾燥し、粉砕、吸液剤を得た。得られたポリN−ビニルアセトアミドの吸液剤の吸水倍率はBOX法で31倍であった。
実施例15:
ガラス製試験管に水7.45g、実施例11で得られたN−ビニルアセトアミド2.50gを溶解し、窒素ガスにて溶存酸素を除去した後、重合開始剤として、脱気水0.05mLに溶解した2、2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジハイドロクロライド0.5mgを加え、断熱して静置した。6.4時間後、重合熱により反応器の内部の温度は69℃に達した。得られた含水重合物乾燥し、粉砕・分級、増粘剤を得た。得られたポリN−ビニルアセトアミドの増粘剤を0.2%水溶液とし、回転粘度計で20℃、30rpmで30分後に粘度測定したところ、11mPa・sであった。
実施例16:
ガラス製反応器にアセトン90g、実施例11で得られたN−ビニルアセトアミドを9g、メタクリル酸1g、架橋剤としてペンタエリスリトールトリアクリレート0.1gを溶解し、これを沸騰させ、開始剤としてクミルパーオキサイド30mgを加え、そのまま沸騰した状態を保った。重合が進行するに従って、生成したポリマーがアセトン中に析出してきた。放冷後重合体を吸引濾過し、50℃、24時間真空乾燥して解砕することにより微粉末状の重合体9.7gを得た。得られたポリN−ビニルアセトアミド共重合体のミクロゲルを1%水溶液とし、回転粘度計で20℃、30rpmで、30分後に粘度測定したところ、200mPa・sであった。
実施例17:
実施例12で得られたN−メチル−N−ビニルアセトアミド10g及び架橋剤としてN,N’−(ジアセチル)−N,N’−(ジビニル)−1、4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン0.1gを、酢酸エチル90gに溶かし、これを沸騰させ、ラジカル重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.2mgを加え、そのまま沸騰の状態を保った。重合が進行するにしたがって、生成したポリN−メチル−N−ビニルアセトアミドが酢酸エチル中に析出してくるので、そのまま3.5時間保持した。放冷後重合体を吸引濾過し、55℃、24時間真空乾燥して解砕することにより微粉末状のN−メチル−N−ビニルアセトアミド重合体9.8gを得た。製造したポリN−メチル−N−ビニルアセトアミドの1%水溶液粘度は、回転粘度計で20℃、30rpmで30分後に粘度測定したとき、112mPa・sであった。
実施例18:
実施例12で得られたN−メチル−N−ビニルアセトアミド:10g、エポキシメタクリレート樹脂EA:90g、熱重合開始剤メチルエチルケトンパーオキサイド(日本油脂(株)製,商品名パーメックN)2g、ナフテン酸コバルト0.4gを混合溶解したものを#450コンティニュアスガラスマットに含浸させ、厚さが約2mmとなるように積層し、マイラーフィルムを被覆して1日常温で放置し硬化させた。硬化成形物をJIS K−6911におけるバーコール硬度(バーコ−ル強度計934−1型を使用)、曲げ強度を測定した結果、バーコール硬度は40、曲げ強度は111Mp、曲げ弾性率は4.8Gpと十分な強度が発現していた。
実施例19:
実施例13で得られたN−メチル−N−ビニルホルムアミド7.5g、メタクリル酸(2−ヒドロキシエチル)5.25g、メタクリル酸ブチル1.5g、アクリル酸0.75gをエタノール45gに溶解し、冷却管、温度計、撹拌装置及び滴下装置付きの1リットルフラスコに入れ、窒素気流下にて、約80℃で加熱還流させた。ここにアゾビス系ラジカル重合開始剤としてジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)0.10gを一括添加し、重合させた。開始剤添加後、6時間リフラックスし重合反応を終了した。
製造したポリN−メチル−N−ビニルホルムアミド共重合体の1%水溶液粘度は、回転粘度計で20℃、30rpmで30分後に粘度測定したとき、110mPa・sであった。
実施例20:
実施例13で得られたN−メチル−N−ビニルホルムアミド10gを、酢酸エチル90gに溶かし、この溶液に窒素を1L/minで30分間バブリングさせた後70℃に昇温させ、ラジカル重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.2mgを加え、そのまま窒素雰囲気下70℃の状態を保った。重合が進行するに従って、生成したポリマーが酢酸エチル中に析出してきた。放冷後重合体を吸引濾過し、55℃、24時間真空乾燥して解砕することにより微粉末状のポリN−メチル−N−ビニルホルムアミド9.8gを得た。製造したポリN−メチル−N−ビニルホルムアミドの1%水溶液粘度は、回転粘度計で20℃、30rpmで30分後に粘度測定したとき、90mPa・sであった。

Claims (7)

  1. アセトアルデヒドと、一般式(2)
    Figure 0005596562
    (式中、RA及びRBは互いに独立して、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表す。ただし、RA及びRBが同時に水素原子を表す場合を除く。)
    で示されるカルボン酸アミドを塩基存在下で反応させることを特徴とする一般式(1)
    Figure 0005596562
    (式中の記号は前記と同じ意味を表す。)
    で示されるN−(1−ヒドロキシエチル)カルボン酸アミド化合物の製造方法。
  2. 塩基が重炭酸塩である請求項1に記載のN−(1−ヒドロキシエチル)カルボン酸アミド化合物の製造方法。
  3. メチルシクロヘキサン中で反応させる請求項1に記載のN−(1−ヒドロキシエチル)カルボン酸アミド化合物の製造方法。
  4. N−(1−ヒドロキシエチル)カルボン酸アミド化合物の存在中で反応させる請求項1に記載のN−(1−ヒドロキシエチル)カルボン酸アミド化合物の製造方法。
  5. 一般式(1)
    Figure 0005596562
    式中、R A 及びR B は互いに独立して、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表す。ただし、R A 及びR B が同時に水素原子を表す場合を除く。
    で示されるN−(1−ヒドロキシエチル)カルボン酸アミド化合物と、一般式(4)
    Figure 0005596562
    (式中、RCは炭素原子数1〜4のアルキル基を表す。)
    で示されるアルコールとを酸触媒の存在下で反応させることを特徴とする一般式(3)
    Figure 0005596562
    (式中の記号は前記と同じ意味を表す。)
    で示されるN−(1−アルコキシエチル)カルボン酸アミド化合物の製造方法。
  6. 一般式(1)
    Figure 0005596562
    式中、R A 及びR B は互いに独立して、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表す。ただし、R A 及びR B が同時に水素原子を表す場合を除く。
    で示されるN−(1−ヒドロキシエチル)カルボン酸アミド化合物と、一般式(4)
    Figure 0005596562
    式中、R C は炭素原子数1〜4のアルキル基を表す。)
    で示されるアルコールとを酸触媒の存在下で反応させ一般式(3)
    Figure 0005596562
    (式中の記号は前記と同じ意味を表す。)
    で示されるN−(1−アルコキシエチル)カルボン酸アミド化合物を得てその後、前記N−(1−アルコキシエチル)カルボン酸アミド化合物を熱分解または接触分解させることを特徴とする一般式(5)
    Figure 0005596562
    (式中の記号は前記と同じ意味を表す。)
    で示されるN−ビニルカルボン酸アミド化合物の製造方法。
  7. 一般式(1)
    Figure 0005596562
    式中、R A 及びR B は互いに独立して、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表す。ただし、R A 及びR B が同時に水素原子を表す場合を除く。
    で示されるN−(1−ヒドロキシエチル)カルボン酸アミド化合物と、一般式(4)
    Figure 0005596562
    式中、R C は炭素原子数1〜4のアルキル基を表す。)
    で示されるアルコールとを酸触媒の存在下で反応させ一般式(3)
    Figure 0005596562
    (式中の記号は前記と同じ意味を表す。)
    で示されるN−(1−アルコキシエチル)カルボン酸アミド化合物を得てその後、前記N−(1−アルコキシエチル)カルボン酸アミド化合物を熱分解または接触分解させて一般式(5)
    Figure 0005596562
    (式中の記号は前記と同じ意味を表す。)
    で示されるN−ビニルカルボン酸アミド化合物を得、その後、前記N−ビニルカルボン酸アミド化合物を、単独で重合させるか、または他の共重合が可能なモノマーと共重合させることを特徴とするN−ビニルカルボン酸アミド(共)重合体の製造方法。
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