JPH06184071A - N−(α−アルコキシエチル)ホルムアミドの製造方法 - Google Patents
N−(α−アルコキシエチル)ホルムアミドの製造方法Info
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- JPH06184071A JPH06184071A JP4338957A JP33895792A JPH06184071A JP H06184071 A JPH06184071 A JP H06184071A JP 4338957 A JP4338957 A JP 4338957A JP 33895792 A JP33895792 A JP 33895792A JP H06184071 A JPH06184071 A JP H06184071A
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- C07C231/22—Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
- C07C231/24—Separation; Purification
Abstract
触媒の存在下に反応させてN−(α−ヒドロキシエチ
ル)ホルムアミドを得、これを酸触媒の存在下に第1級
または第2級アルコールと反応させるN−(α−アルコ
キシエチル)ホルムアミドの製造方法において、塩基性
触媒として重炭酸アルカリ金属塩又はリン酸一水素アル
カリ金属塩を用いることを特徴とするN−(α−アルコ
キシエチル)ホルムアミドの製造方法。 【効果】 熱安定性のよいN−(α−アルコキシエチ
ル)ホルムアミドを製造することができる。
Description
−アルコキシエチル)ホルムアミドの製造方法に関す
る。N−(α−アルコキシエチル)ホルムアミドは、N
−ビニルホルムアミドを合成するための中間原料として
有用な物質である。
−(α−アルコキシエチル)ホルムアミドの製造方法と
しては、ホルムアミドとアセトアルデヒドを塩基性触媒
の存在下に反応させてN−(α−ヒドロキシエチル)ホ
ルムアミドとし、これをアルコキシ化する方法が開示さ
れている。該公報では、塩基性触媒としては、リチウ
ム、ナトリウム又はカリウム等の水酸化物の強塩基と有
機酸、フエノール類、亜硫酸、亜リン酸、炭酸、リン酸
などのpka値が4〜15の弱酸から成る弱塩基性のも
のが好ましいと記載されており、実施例では炭酸ナトリ
ウムが使用されている。
コキシエチル)ホルムアミドの製造方法では、反応収率
自体は比較的定量的に進行するものである。しかしなが
ら、アルコキシ化反応の後、反応液中の過剰のアルコー
ルや生成した水分を分離後、蒸留精製を行うと実際に回
収されるN−(α−アルコキシエチル)ホルムアミドの
回収率が充分でなかった。この主な原因として、N−
(α−アルコキシエチル)ホルムアミドの熱安定性が充
分でなく、特に蒸留時の分解の問題があった。
に鑑み、N−(α−アルコキシエチル)ホルムアミドの
製造方法、熱安定性等につき種々検討した結果、意外な
ことに塩基性触媒として特定のものを使用した場合につ
いては、得られるN−(α−アルコキシエチル)ホルム
アミドの熱安定性が向上し、該物質が効率よく回収され
ることを見いだし、本発明を完成するに到った。
セトアルデヒドとを塩基性触媒の存在下に反応させてN
−(α−ヒドロキシエチル)ホルムアミドを得、これを
酸触媒の存在下に第1級または第2級アルコールと反応
させるN−(α−アルコキシエチル)ホルムアミドの製
造方法において、塩基性触媒として重炭酸アルカリ金属
塩又はリン酸一水素アルカリ金属塩を用いることを特徴
とするN−(α−アルコキシエチル)ホルムアミドの製
造方法に存する。
発明に用いる反応原料のホルムアミドとアセトアルデヒ
ドは、共に、通常は、市販品をそのまま使用することが
できるが、好ましくは、市販品につき更に蒸留等を行っ
た精製品である。精製品としては、ジホルムアミドの含
有量が1000重量ppm以下のホルムアミド、酢酸の
含有量が300重量ppm以下のアセトアルデヒドが例
示される。
トアルデヒドとの反応に用いられる塩基性触媒として、
重炭酸アルカリ金属塩又はリン酸一水素アルカリ金属塩
を用いる点に特徴がある。具体的には重炭酸カリウム、
重炭酸ナトリウム、重炭酸リチウム、リン酸一水素カリ
ウム、リン酸一水素ナトリウム、リン酸一水素リチウム
が例示され、溶解度の点からこれらのカリウム塩が特に
好ましい。
して0.01〜10モル%、好ましくは0.2〜5モル
%である。反応原料であるホルムアミドとアセトアルデ
ヒドとの使用割合は、通常、1:1.0〜5.0(モル
比)の範囲から選択されるが、好ましい使用割合は、ア
セトアルデヒドの反応系への供給態様によって異なり、
例えば、アセトアルデヒドをガス状で供給する場合は、
1:1.0〜1.5(モル比)、液状で供給する場合は
1:1.5〜4.0(モル比)の範囲である。また、反
応温度は、通常−10〜100℃、好ましくは10〜4
0℃である。
とができるが、溶媒を用いた方が好ましく、特に、生成
物であるN−(α−ヒドロキシエチル)ホルムアミドの
融点が52.5〜53.8℃であるので、反応をこの融
点以下の温度で実施する場合には溶媒を用いるのが好ま
しい。溶媒の種類としては、通常、生成物を実質的に溶
解しないものが用いられ、例えば、ヘキサン、ヘプタン
などの脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン
などの芳香族炭化水素が挙げられる。溶媒の使用量は生
成物の結晶を十分に分散させることのできる量であれば
よく、通常、ホルムアミドに対して0.2〜2重量倍で
ある。また、溶媒は必要に応じて、反応当初より加える
ことなく、反応途中で加えても差し支えない。
ル)ホルムアミドは、最終的には反応系から結晶として
析出するが、結晶析出の起こらない反応途中、具体的に
は、ホルムアミドの転換率が50〜80モル%、好まし
くは、60〜80モル%の範囲内において、冷却あるい
は結晶核の添加によって結晶を析出させると生成物の収
率が高められるので好ましい。冷却は、反応温度を−2
0〜30℃、好ましくは0〜20℃の範囲に温度を低下
させることによって行なわれる。結晶核の添加は、晶析
の技術分野の公知の方法に従って、N−(α−ヒドロキ
シエチル)ホルムアミドの少量を結晶核として反応系に
添加することによって行なわれる。
ドの結晶は、濾過などの手段により反応系より容易に回
収することができる。また、結晶を回収することなく、
あるいは結晶化していない場合には、反応液にアルコー
ルを加えて、次のアルコキシ化の反応に供することがで
きる。次に、以上のようにして得られたN−(α−ヒド
ロキシエチル)ホルムアミドをアルコールと反応させ
て、N−(α−アルコキシエチル)ホルムアミドを合成
する方法について以下に説明する。
は、第1級または第2級のアルコールが用いられるが、
通常、炭素原子数1〜8、好ましくは1〜4のアルコー
ルが用いられる。具体的には、メタノール、エタノー
ル、n−プロパノール、n−ブタノール、イソブチルア
ルコールなどが例示される。N−(α−ヒドロキシエチ
ル)ホルムアミドに対するアルコールの使用量は任意に
定めることができるが、N−(α−ヒドロキシエチル)
ホルムアミドが熱的に不安定な化合物であり反応後の回
収が困難なためアルコールを等モルまたは過剰に用いる
ことが好ましく、通常1.0〜30倍モルのアルコール
が使用される。N−(α−ヒドロキシエチル)ホルムア
ミドは結晶性の化合物であるので反応に供するアルコー
ルを溶媒として用いるのが良く、この場合のアルコール
の使用量は2.0〜20倍モルが好ましい。また、アル
コールの使用量を最小限にするためには適宜反応に不活
性な溶媒を使用することもできる。溶媒を使用する場
合、アルコールの使用量はN−(α−ヒドロキシエチ
ル)ホルムアミドに対し1.0〜5倍モルが好ましい。
酸触媒のいずれもが使用することができる。鉱酸、有機
酸、弱酸及び強酸性を示すイオン交換樹脂、固体酸触媒
などであるが、好ましくは強酸性の物質が用いられる。
好ましい酸触媒の例としては硫酸、塩酸、硝酸、臭化水
素酸、スルファミン酸、メタンスルホン酸、エタンスル
ホン酸、パラトルエンスルホン酸、架橋ポリスチレンス
ルホン酸などが挙げられる。酸触媒の使用量はN−(α
−ヒドロキシエチル)ホルムアミドに対し0.001〜
10モル%、好ましくは0.1〜5モル%の範囲であ
る。
ドとアルコールとの反応は、両者の混合物に酸触媒を添
加するか、接触させることにより容易に達成される。ま
た、酸触媒のアルコール溶液と、N−(α−ヒドロキシ
エチル)ホルムアミドを添加混合する方法でもよい。反
応温度は反応性とN−(α−ヒドロキシエチル)ホルム
アミドの安定性の面から、通常−10〜60℃、好まし
くは0〜40℃である。
ダ、苛性カリ、アンモニア水などで中和するか、分離し
た後、アルコール、水等の軽沸分を濃縮除去し、蒸留に
より目的とするN−(α−アルコキシエチル)ホルムア
ミドを単離精製すればよい。蒸留条件としては、通常、
塔頂圧力を2〜30mmHg、塔頂温度を70〜100
℃として、例えば理論段数2〜30の充填塔で減圧蒸留
する方法が好ましい。
するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施
例に限定されるものではない。 実施例1 攪拌機及び温度調整器を有する2Lガラス製反応器にト
ルエン800gを仕込み、窒素ガスにより脱気した後、
アセトアルデヒド235gを加え20℃に温度を調整し
た。次に、ホルムアミド200gに重炭酸カリウム1.
33g(対ホルムアミド0.3モル%)を溶解し、その
20%を30分かけて加えた。その後30分熟成したの
ちN−(α−ヒドロキシエチル)ホルムアミドの結晶
0.5gを種晶として加えN−(α−ヒドロキシエチ
ル)ホルムアミドを析出させた。この操作を実施した
後、更に30分間熟成した。次に、残りのホルムアミド
溶液を2.5時間かけて加えた後、1時間反応熟成を行
なった。この反応スラリーよりトルエン相の大部分を分
離したのちN−(α−ヒドロキシエチル)ホルムアミド
の生成量を液体クロマトグラフィーにより求めた結果を
表−1に示す。
gを加え、攪拌下20℃で1時間、エーテル化反応を行
った。次いで25%カセイソーダを加え中和し、析出し
た塩を濾過により分離した後、ロータリーエバポレータ
ーを用い60℃(バス温度)で50mmHgの減圧蒸留
によりメタノールを主とする軽沸分を分離しN−(α−
メトキシエチル)ホルムアミドを得た。その収率を表−
1に示す。
ムアミドを窒素雰囲気下120℃で1時間加熱し熱安定
性を調べた結果を表−1に示す。 実施例2〜6、比較例1〜5 実施例1において塩基性触媒の種類と使用量を表−1の
ようにした以外は、実施例1と同様に行なった結果を表
−1に示す。
アルデヒド及びアルコールから、熱安定性のよいN−
(α−アルコキシエチル)ホルムアミドを製造すること
ができ、N−ビニルホルムアミドの製造分野に寄与する
ところが大である。
Claims (3)
- 【請求項1】 ホルムアミドとアセトアルデヒドとを塩
基性触媒の存在下に反応させてN−(α−ヒドロキシエ
チル)ホルムアミドを得、これを酸触媒の存在下に第1
級または第2級アルコールと反応させるN−(α−アル
コキシエチル)ホルムアミドの製造方法において、塩基
性触媒として重炭酸アルカリ金属塩又はリン酸一水素ア
ルカリ金属塩を用いることを特徴とするN−(α−アル
コキシエチル)ホルムアミドの製造方法。 - 【請求項2】 塩基性触媒の量が、ホルムアミドに対し
て0.01〜10モル%である請求項1の製造方法。 - 【請求項3】 請求項1で製造されたN−(α−アルコ
キシエチル)ホルムアミドを塔を用いて減圧蒸留するこ
とを特徴とするN−(α−アルコキシエチル)ホルムア
ミドの精製方法。
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