JP5060700B2 - 1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンの製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は、フェノールと3,3,5−トリメチルシクロヘキサノン(以下、TMCという。)との酸縮合反応によって、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(以下、BPTMCという。)を高選択率、高収率にて、しかも、安定して製造する方法に関する。
背景技術
近年、BPTMCは、光ディスクをはじめ、光学製品用の合成樹脂原料、例えば、光学用ポリカーボネート樹脂等の原料として用いられている。このようなBPTMCの製造方法として、例えば、塩化水素ガスを触媒とし、アルキルメルカプタン類を助触媒として用いて、溶媒の不存在下に、又は不活性有機溶媒の存在下に、フェノールとTMCを反応させた後、未反応フェノールを水蒸気蒸留で留去する方法が特開平2−88634号公報に記載されている。また、反応終了後、反応混合物に水を加え、更に、アルカリを加えて中和し、加温、冷却し、水相を除去し、残留物として、目的とするBPTMCを得ることも記載されている。
また、特表平8−505644号公報には、塩酸を触媒とし、オクタンチオール等のアルカンチオールを助触媒として用いて、フェノールとTMCを反応させた後、反応混合物に水を加えてスラリーとし、これを濾過してBPTMCとフェノールとの1:1アダクト(付加物)結晶を得、これを脱フェノール処理して、目的とするBPTMCを得る方法が記載されている。
更に、特開平4−282334号公報には、スルホン酸基を有する水不溶性カチオン交換樹脂を触媒とし、メルカプト化合物を助触媒として用いて、フェノールとTMCとの反応によって、BPTMCを得る方法が記載されている。特に、特開平5−213803号公報には、フェノールと助触媒としてのメルカプト化合物と水とからなる混合物にベンゼンスルホン酸のような酸触媒を加え、攪拌下に反応を行なうことによって、高選択率で目的とするBPTMCを得ることができることが記載されている。
しかし、前述したように、BPTMCは、近年、例えば、光学用ポリカーボネート樹脂の原料として用いられており、これらの用途には、従来にもまして、反応副生物のみならず、反応生成物の精製処理において生成する高沸点副生物や着色性副生物、更には、残留フェノールやナトリウム等の微量不純物成分を含まず、着色のない高純度製品を高収率で製造することが求められている。
このように高純度、高品質の製品を安定して製造するためには、反応の選択率と収率を高めることが基本的に重要であるが、しかし、フェノールとTMCとの酸触媒を用いる縮合反応によるBPTMCの製造においては、従来、反応選択率は、本発明者らが知る限りにおいては、精々、70%程度と低いものであった。
本発明は、フェノールとTMCとの酸縮合反応によるBPTMCの製造における上述したような問題を解決するためになされたものであって、工業的に安定して高選択率、高収率にてBPTMCを製造することができる方法を提供することを目的とする。
発明の開示
本発明によれば、フェノールと3,3,5−トリメチルシクロヘキサノンを酸触媒の存在下に反応させて、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンを製造する方法において、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンのフェノールアダクト結晶と含水フェノールよりなるスラリーで酸触媒の存在下にフェノールと3,3,5−トリメチルシクロヘキサノンとの反応を開始させ、引続き、反応をスラリー中で行なわせることを特徴とする1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンの製造方法が提供される。
発明を実施するための最良の形態
本発明によるBPTMCの製造方法によれば、BPTMCのフェノールアダクト結晶を含む含水フェノールの存在下に、酸触媒を用いて、フェノールとTMCとの反応を開始させて反応を行なうことによって、反応によって生成したBPTMCは、反応混合物中において直ちにフェノールとアダクト結晶を生成し、反応は、反応の開始から終了に至るまで、反応を通して、スラリー中で行なわれる。
このように、BPTMCのフェノールアダクト結晶を含むスラリー中にて酸触媒の存在下にフェノールとTMCとの反応を開始させると共に、引続き、反応をスラリー中で行なわせるには、例えば、反応開始前の反応容器にフェノールと水とを仕込み、このフェノールと水(即ち、含水フェノール)からなる反応敷液(以下、このように、反応開始前の反応容器中のフェノールと水との混合物を反応敷液という。)を、BPTMCのフェノールアダクト結晶が分解せず、又はこれに溶解しない15〜40℃の温度に保ちながら、例えば、これにBPTMC結晶を加える等して、BPTMCのフェノールアダクト結晶を予め、上記反応敷液中に存在させて、スラリーを形成し、次いで、このような反応容器中に酸触媒を導入し、更に、反応容器中にTMCとフェノールの混合物を加えて、反応を開始させると共に、以後の反応を通じて、反応温度を上記の温度範囲に維持すればよい。
反応開始前の反応敷液中に存在させるBPTMCの量は、反応敷液の温度にもよるが、反応敷液中でBPTMCがフェノールアダクト結晶を容易に生成するように、通常、反応敷液中に存在するフェノール量に対して、3重量%以上とすることが好ましく、特に、5〜15重量%の範囲が好ましい。
従来の方法に従って、フェノールとTMCとを水の存在下、酸触媒を用いて、反応させるときは、反応混合物中に過剰のフェノールが存在するので、生成したBPTMCはそのフェノールに溶解し、従って、反応混合物中のフェノールの量や反応温度によっては、反応を通してアダクト結晶が生成せず、又は生成したBPTMCが反応温度においてフェノールに対する飽和溶解度を越えるまで、即ち、通常では、反応を開始して、数時間の間は、アダクト結晶が生成しない。
これに対して、本発明によれば、BPTMCのフェノールアダクト結晶を含む含水フェノールの存在下に、酸触媒を用いて、フェノールとTMCとの反応を開始させ、引続き、反応を行なわせるので、反応によって生成したBPTMCは、反応混合物中において直ちにフェノールとアダクト結晶を生成し、かくして、反応は、当初からスラリー中で行なわれる。
本発明によれば、このように、BPTMCのフェノールアダクト結晶を上記反応敷液中に存在させ、反応敷液をスラリーとして、フェノールとTMCとの反応を開始させ、進行させるので、反応の当初から、フェノールとTMCとの反応によって生成したBPTMCは、反応混合物中で直ちにフェノールのアダクト結晶を生成する。かくして、本発明によれば、フェノールとTMCとの反応によって生成したBPTMCは、反応の当初から、フェノールアダクト結晶、即ち、スラリー中の固相として、フェノールとTMCと水を含む反応の液相から排除されるので、副反応が抑制されると共に、生成反応も促進され、その結果として、反応選択率と収率が向上するとみられる。
本発明によれば、原料として用いるフェノール(A)とTMC(B)の割合は、A/Bモル比にて、通常、4〜9、好ましくは、6〜8の範囲である。また、本発明によれば、フェノールと共に、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素類を反応溶液に対して10重量%以下の割合で用いることもできる。
本発明において、フェノールと共に反応敷液を形成する水は、反応において、フェノールの凝固点を下げるために、また、付加的効果として、触媒の塩化水素ガスの吸収をよくして、反応速度を速めるために、フェノールに対して、3〜20重量%、好ましくは、5〜15重量%の範囲で用いられる。
本発明において用いる酸触媒は鉱酸であり、具体例として、例えば、塩化水素ガス、濃塩酸、濃硫酸、リン酸、メタンスルホン酸等を挙げることができる。これらは1種又は2種以上の混合物として用いられる。これらのうち、特に、塩化水素ガスが好ましく用いられる。上記のうち、リン酸は、上記他の酸触媒との併用によって酸触媒として作用すると共に、反応混合物のpH緩衝剤としても作用するので、例えば、塩化水素ガスと併用してもよい。
本発明によれば、上記鉱酸のみを触媒して用いることによっても、フェノールとTMCとを反応させることができるが、鉱酸と共に、助触媒としてチオール類を用いることが好ましい。このような助触媒を用いることによって、反応速度を加速させることができる。このようなチオール類としては、炭素数1〜12のアルキルメルカプタン類が好ましく、具体例として、例えば、メチルメルカプタン、エチルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−ラウリルメルカプタン等やそれらのナトリウム塩等のようなアルカリ金属塩を挙げることができるが、これらのなかでは、特に、メチルメルカプタンナトリウムが好ましい。このようなチオール類は、TMCに対して、通常、1〜30モル%、好ましくは、2〜10モル%の範囲で用いられる。
本発明によれば、酸触媒として塩化水素ガスを用いる場合、その理由は明確ではないが、目的物の収率が向上するので、反応容器内の気相中の塩化水素ガス濃度を75〜90容量%の範囲として、反応を行なうことが好ましい。
このように、反応容器内の気相中の塩化水素ガス濃度を75〜90容量%の範囲に維持するには、例えば、大気圧下に、反応容器内の気相空間中の塩化水素ガス濃度を窒素ガス等の不活性ガスと塩化水素ガスの総量100容量%に対して、塩化水素ガス濃度を75〜90容量%に維持すればよい。
一般に、塩化水素ガスを触媒とする反応において、反応溶液中の塩化水素ガス濃度を飽和濃度に維持して、反応を行なうことは、よく知られており、実際、例えば、100容量%の乾燥塩化水素ガスを反応容器内に大気圧下に継続して導入することによって、反応液中の塩化水素濃度を容易に飽和濃度に維持することができる。しかし、本発明によれば、反応容器中の気相中の塩化水素濃度を上記範囲とすることによって、反応収率が向上する。これは、塩素水素ガスを100容量%付近の高い濃度で反応容器中に導入すると、生成したBPTMCが一部、分解するために、反応収率が低下するものとみられる。
本発明の製造方法において、反応温度は、通常、15〜40℃の範囲であり、好ましくは、20〜30℃の範囲である。反応温度をこのように保持することによって、反応によって生成したBPTMCのフェノールアダクト結晶が反応混合物中で分解せず、また、反応混合物中に溶解しない。また、本発明によれば、反応は、通常、大気圧下で行われる。しかしながら、反応を加圧下で行なってもよい。
本発明の方法において、フェノールとTMCとを反応させる態様は、特に、限定されるものではないが、好ましくは、前述したように、反応容器中のフェノールと水とからなる反応敷液に、BPTMC結晶を加えるか、又は後述する二次晶析から得られるフェノールとBPTMCを含む二次晶析濾液残液の少なくとも一部と、必要に応じて、一次晶析濾過から得られるフェノールとBPTMCとその他の異性体や重合体等の副生物を含む一次晶析濾液の一部とを加えて、フェノールアダクト結晶を含むスラリーとした後、反応容器中にその気相中の容積濃度が75〜90容量%となるように塩化水素ガスを導入して、上記スラリーと気液接触させつつ、反応容器中にTMCとフェノールの混合溶液を滴下して、反応を開始させ、引続き、反応を行なわせる。
反応終了後、得られたスラリー状の反応混合物に、例えば、水酸化ナトリウム等のようなアルカリの水溶液を加えて、反応混合物を中和した後、加温して、生成したBPTMCのフェノールアダクト結晶を溶解させて溶液とし、この溶液を分液して水相を分離した後、得られた油相を冷却し、一次晶析して、目的物であるBPTMCのフェノールアダクト結晶を析出させ、例えば、遠心濾過等の適宜の手段にてこれを濾過分離して、アダクト結晶と一次晶析濾液を得る。必要に応じて、このアダクト結晶を再結晶精製する。
即ち、上記一次晶析から得られたアダクト結晶に、例えば、トルエンのような芳香族炭化水素と水とからなる混合溶媒を加え、好ましくは、加圧下に加温し、溶解させた後、この溶液を冷却することによって、二次晶析を行ない、濾過して、BPTMCの精製品を得る。
産業上の利用可能性
本発明によれば、以上のように、フェノールとTMCとを酸触媒の存在下に縮合させてBPTMCを製造する方法において、予め、BPTMCのフェノールアダクト結晶を含むスラリー中で反応を開始させ、引続き、スラリー中で反応を行なうことによって、工業的に安定して高選択率、高収率にてBPTMCを製造することができる。
実施例
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
実施例1
温度計、滴下漏斗、還流冷却器及び攪拌機を備えた1L容量の四つ口フラスコにフェノール112.8g(1.2モル)、水16.9g、75%リン酸0.5g及びBPTMC結晶7.2gを仕込んで、スラリーを得た。温度を20℃とし、攪拌下、反応容器内を窒素ガスで置換した後、反応容器中に塩化水素ガスを導入した。反応容器内のガス組成を分析して、塩化水素ガスの容積濃度を75%に調整した。
スラリーの温度を20℃に保持しながら、反応容器中にメチルメルカプタンナトリウム塩の15%水溶液4.2gを滴下し、次いで、フェノール112.8g(1.2モル)とTMC42.0g(0.3モル)の混合物を6時間で滴下したところ、反応混合物はその温度が徐々に上昇し、滴下終了時には40℃であった。この後、更に、3時間、反応を行なって、反応を終了した。反応混合物は、フェノールとTMCの混合物の滴下の開始時から反応終了時に至るまで、スラリー状態であった。
このようにして得られた反応混合物を液体クロマトグラフィーで分析したところ、目的とするBPTMCの存在収率(BPTMCの生成モル量/原料TMCのモル量)は92.9%であった。
参考例1
実施例1において、反応終了後、得られたスラリー状の反応混合物に水酸化ナトリウム水溶液を加えて中和し、加温して、溶液とし、この溶液を冷却して、生成したBPTMCのフェノールアダクト結晶を一次濾過した。次いで、このアダクト結晶にトルエンと水との混合溶媒を加え、加温、溶解させた後、水相を分液して除去し、冷却し、二次濾過して、目的とするBPTMCの精製品を得た。この二次濾過から得られた濾液から上記晶析溶媒のトルエンを蒸留にて回収した後、フェノール25.3g(0.27モル)とBPTMC12.8g(0.04モル)とを含む蒸留残(二次晶析濾液残液)38.5gを得た。
実施例2
実施例1において、反応容器中の気相の塩化水素ガスの容積濃度を90%に調整した以外は、実施例1と同様に反応を行なった。その結果、目的とするBPTMCの存在収率は89.0%であった。
実施例3
温度計、滴下漏斗、還流冷却器及び攪拌機を備えた1L容量の四つ口フラスコにフェノール87.5g(0.93モル)及び水16.9gと共に、参考例1で得られた蒸留残(二次晶析濾液残液)38.5gを仕込んで、BPTMCのフェノールアダクト結晶を含むスラリーを得た。
このスラリーの温度を20℃とした後、攪拌下に、反応容器内を窒素ガスで置換し、その後、塩化水素ガスを導入した。反応容器内のガス組成を分析して、塩化水素ガスの容積濃度を70%に調整した後、温度を20℃に保持しながら、反応容器中にメチルメルカプタンナトリウム塩の15%水溶液4.2gを滴下し、次に、フェノール112.8g(1.2モル)とTMC42.0g(0.3モル)の混合物を9時間で滴下したところ、反応混合物はその温度が徐々に上昇し、滴下終了時には40℃であった。この後、更に、半時間、反応を行なって、反応を終了した。反応混合物は、フェノールとTMCの混合物の滴下の開始時から反応終了時に至るまで、スラリー状態であった。
このようにして得られた反応混合物を液体クロマトグラフィーで分析したところ、目的とするBPTMCの存在収率(BPTMCの生成モル量/原料TMCのモル量)は92.2%であった。
比較例1
実施例3において、フェノール112.8g(1.2モル)を用いることと、参考例1で得られた蒸留残(二次晶析濾液残液)を仕込まなかったこと以外は、実施例3と同様にして、反応を行なった。反応混合物は、反応開始時(即ち、フェノールとTMCとの混合物の滴下開始時)は溶液状であったが、反応開始から3時間後には、生成したBPTMCのフェノールアダクト結晶によってスラリー状となった。
このようにして得られた反応混合物を液体クロマトグラフィーで分析したところ、目的とするBPTMCの存在収率は77.9%であった。
比較例2
実施例1において、反応容器中の気相の塩化水素ガスの容積濃度を97%に調整した以外は、実施例1と同様に反応を行なった。その結果、目的とするBPTMCの存在収率は80.3%であった。
比較例3
実施例1において、反応容器中の気相の塩化水素ガスの容積濃度を60%に調整した以外は、実施例1と同様に反応を行なった。その結果、目的とするBPTMCの存在収率は82.9%であった。
Claims (3)
- フェノールと3,3,5−トリメチルシクロヘキサノンを酸触媒の存在下に反応させて、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンを製造する方法において、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンのフェノールアダクト結晶と含水フェノールよりなるスラリー中で酸触媒の存在下にフェノールと3,3,5−トリメチルシクロヘキサノンとの反応を開始させ、引続き、反応をスラリー中で行なわせる方法であって、酸触媒として塩化水素ガスを用いると共に、反応容器内の気相中の塩化水素ガスを70〜90容量%の範囲として反応を行なわせることを特徴とする1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンの製造方法。
- フェノールと3,3,5−トリメチルシクロヘキサノンを酸触媒の存在下に反応させて、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンを製造する方法において、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンのフェノールアダクト結晶と含水フェノールよりなるスラリー中で酸触媒の存在下にフェノールと3,3,5−トリメチルシクロヘキサノンとの反応を開始させ、引続き、反応をスラリー中で行なわせる方法であって、酸触媒として塩化水素ガスを用いると共に、反応容器内の気相中の塩化水素ガスを75〜90容量%の範囲として反応を行なわせることを特徴とする1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンの製造方法。
- 反応を15〜40℃の範囲の温度で行なう請求項1又は2に記載の製造方法。
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