JPWO2020004207A1 - 9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,3−ベンゾフルオレンの結晶体 - Google Patents

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Abstract

特定の融点を有し、包接体ではない、または、残存する有機溶媒の含量が1重量%以下である9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,3−ベンゾフルオレンの結晶体を提供することを課題とする。解決手段として、下記式(1)で表される化学構造を有する9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,3−ベンゾフルオレンを、特定の溶媒を用いて晶析することにより包接体とはならず、残存する有機溶媒の含量が1重量%以下である結晶体が得られることを見出した。【化1】

Description

本発明は、示差走査熱量分析による融点が182〜187℃であることを特徴とし、包接体ではない、または、残存する有機溶媒の含量が1重量%以下である9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,3−ベンゾフルオレンの結晶体および、その結晶体の製造方法に関する。
従来、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン等のフルオレン骨格を有する化合物群は、耐熱性や光学特性等において優れていることから、ポリカーボネート樹脂等の熱可塑性合成樹脂原料、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂原料、酸化防止剤原料、感熱記録体原料、感光性レジスト原料などの用途で用いられている。中でも、以下式(1)
Figure 2020004207
で表される化学構造を有する9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,3−ベンゾフルオレンから製造される樹脂は、光学特性に優れるとして着目されている(例えば、特許文献1等)。
上記式(1)で表される9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,3−ベンゾフルオレンの製造方法としては、2,3−ベンゾ−9−フルオレノンとフェノールとを、炭酸ジメチル溶媒中、3−メルカプトプロピオン酸およびメタンスルホン酸存在下において縮合し、析出した結晶を分離乾燥する方法が知られている(特許文献1)が、本方法により得られた結晶は、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,3−ベンゾフルオレンに炭酸ジメチルが包接した包接結晶体である。
また、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,3−ベンゾフルオレンを含む反応混合物中に、アセトンを添加して析出した結晶を分離後、さらにアセトンで再結晶する方法が知られている(特許文献2)が、得られた結晶は、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,3−ベンゾフルオレンとアセトンとの包接結晶体である。
9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,3−ベンゾフルオレンの従来包接結晶体は、ゲスト化合物である溶媒が放出される温度が、結晶の融点以上であるため、包接した溶媒を除去しようと温度を上げても、結晶が溶融するので、溶媒を含まない結晶を得る方法は、知られていなかった。
9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン等のフルオレン骨格を有する化合物群は、反応溶媒や精製に使用する溶媒との間で包接化合物を形成することが知られている一方で、包接された溶媒を除去するためには高温で多大な時間を要するために、工業的規模で適用することは困難であるほか、溶媒が包接されたフルオレン骨格を有する化合物は、エポキシ樹脂、ポリエステル等の製造原料やその他の用途において工業的に使用するには問題があることも知られている(特許文献3)。
特開2017−036249号公報 国際公開第2015/147115号 特開平10−245352号公報
本発明は、上述した事情を背景としてなされたものであって、特定の融点を有し、包接体ではない、または、残存する有機溶媒の含量が1重量%以下である9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,3−ベンゾフルオレンの結晶体および、その結晶体の製造方法の提供を課題とする。
本発明者らは、上述の課題解決のために鋭意検討した結果、特定の溶媒を用いて晶析することにより、特定の融点を有し、包接体ではない、または、残存する有機溶媒の含量が1重量%以下である9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,3−ベンゾフルオレンの結晶体が得られることを見出し、本発明を完成した。
本発明は以下の通りである。
1.示差走査熱量分析による融点が182〜187℃であることを特徴とする、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,3−ベンゾフルオレンの結晶体。
2.包接体ではないことを特徴とする、1.に記載の結晶体。
3.残存する有機溶媒の含量が1重量%以下であることを特徴とする、1.または2.に記載の結晶体。
4.メタノールおよび水との混合溶媒を用いて晶析する工程を含むことを特徴とする、1.〜3.何れか1項に記載の結晶体の製造方法。
5.さらに、晶析により得られた結晶を45℃以上であって融点より低い温度条件下において乾燥する工程を含むことを特徴とする、4.に記載の製造方法。
本発明によれば、特定の融点を有し、包接体ではない、または、残存する有機溶媒の含量が1重量%以下である9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,3−ベンゾフルオレンの結晶体および、その結晶体の製造方法が提供可能である。
9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,3−ベンゾフルオレンが有機溶媒等の化合物を包接している場合は、当該包接体と、例えば(メタ)アクリル酸等とを反応させる際に、包接している有機溶媒等の化合物が反応を阻害し、反応が進行しないという問題が発生する。また、当該包接体を溶融し樹脂原料として使用する際も、溶融中に発生する包接した有機溶媒等の化合物に由来する蒸気を反応装置から除去する必要があるほか、残存する有機溶媒等の化合物により目的とする樹脂の品質が低下する等の問題もあった。さらに、包接する有機溶媒等の化合物の引火点や発火点によっては、当該包接体の輸送や保管時における防災上の懸念もあった。
前述のとおり、特定の融点を有し、有機溶媒等の化合物を包接しない、または、残存する有機溶媒の含量が1重量%以下である9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,3−ベンゾフルオレンの結晶体は、未だ知られていない。しかも、従来の包接結晶から有機溶媒を除去する方法としては、結晶を溶融して除去する等、工業的に実施困難、あるいは、非常にコストのかかる方法しか知られていない。
すなわち、特定の融点を有し、有機溶媒等の化合物を包接しない、または、残存する有機溶媒の含量が1重量%以下である9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,3−ベンゾフルオレンの新規な結晶体とその製造方法の提供は、樹脂原料等の工業的な使用において非常に有用である。
合成例で得られた結晶体(本発明の結晶体)の示差走査熱量測定(DSC)曲線を示す図である。 実施例1で得られた結晶体(本発明の結晶体)の示差走査熱量測定(DSC)曲線を示す図である。 比較例1で得られた結晶体の示差走査熱量測定(DSC)曲線を示す図である。 比較例2で得られた結晶体の示差走査熱量測定(DSC)曲線を示す図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,3−ベンゾフルオレンは下記式(1)で表される化合物である。
Figure 2020004207
<合成方法について>
本発明の9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,3−ベンゾフルオレンの合成方法については、特に制限はなく、公知の9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン等のフルオレン骨格を有する化合物の製造方法を適用できるが、例えば、下記反応式に示すように、フェノールと2,3−ベンゾ−9−フルオレノンとを原料とし、これらを酸触媒の存在下に反応させることにより得ることができる。
Figure 2020004207
上記反応式に示す、フェノールと2,3−ベンゾ−9−フルオレノンとの反応について説明する。
2,3−ベンゾ−9−フルオレノンに対するフェノールの仕込みモル比は、理論値(2.0)以上であれば、特に限定されるものではないが、通常2〜20倍モル量の範囲、好ましくは3〜10倍モル量の範囲で用いられる。
使用する酸触媒は特に制限されず、公知の酸触媒を使用することができる。具体的な酸触媒としては、例えば、塩酸、塩化水素ガス、60〜98%硫酸、85%リン酸等の無機酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、シュウ酸、蟻酸、トリクロロ酢酸またはトリフルオロ酢酸等の有機酸、ヘテロポリ酸等の固体酸等を挙げることができる。好ましくは 塩化水素ガスである。このような酸触媒の使用量は反応条件によって好適な量は異なるが、例えば塩化水素ガスの場合は、反応系の空気を窒素ガス等の不活性ガスで置換した後、塩化水素ガスを吹き込み、反応容器内の気相中の塩化水素ガス濃度を75〜100容量%とし、反応液中の塩化水素濃度を飽和濃度にするのがよい。35%塩酸の場合はフェノール100重量部に対して、5〜70重量部の範囲、好ましくは、10〜40重量部の範囲、より好ましくは20〜30重量部の範囲で用いられる。
反応に際して、酸触媒と共に必要に応じて助触媒を用いてもよい。例えば、塩化水素ガスを触媒として用いる場合、助触媒としてチオール類を用いることによって、反応速度を加速させることができる。このようなチオール類としては、アルキルメルカプタン類やメルカプトカルボン酸類が挙げられ、好ましくは、炭素数1〜12のアルキルメルカプタン類や炭素数1〜12のメルカプトカルボン酸類であり、例えば、メチルメルカプタン、エチルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン等やそれらのナトリウム塩等のようなアルカリ金属塩、チオ酢酸、β−メルカプトプロピオン酸等が挙げられる。また、これらは単独または二種類以上の組み合わせで使用できる。助触媒としてのチオール類の使用量は、原料の2,3−ベンゾ−9−フルオレノンに対し通常1〜30モル%の範囲、好ましくは2〜10モル%の範囲で用いられる。
反応に際して反応溶媒は使用しなくてもよいが、工業的生産時の操作性や反応速度の向上などの理由で使用してもよい。反応溶媒としては、反応温度において反応器から留出せず、反応に不活性であれば特に制限はないが、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール等の低級脂肪族アルコール、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の飽和脂肪族炭化水素類等の有機溶媒や水またはこれらの混合物が挙げられる。これらのうち、芳香族炭化水素が好ましく用いられる。
反応温度は、原料のフェノールや酸触媒の種類により異なるが、酸触媒として塩化水素ガスを使用する場合は、通常10〜60℃、好ましくは25〜50℃の範囲である。反応圧力は、通常、常圧下で行われるが、用いてもよい有機溶媒の沸点によっては、反応温度が前記範囲内になるように、加圧または減圧下で行ってもよい。
反応時間は、原料のフェノール、酸触媒の種類や、反応温度等の反応条件により異なるが、通常1〜30時間程度で終了する。
反応の終点は、液体クロマトグラフィーまたはガスクロマトグラフィー分析にて確認することができる。未反応の2,3−ベンゾ−9−フルオレノンが消失し、目的物の増加が認められなくなった時点を反応の終点とするのが好ましい。
反応に際し、反応原料の添加方法については、特に限定はないが、公知の9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン等のフルオレン骨格を有する化合物の製造方法に沿って行うことができる。好ましい態様によれば、例えば、反応容器に所定量のフェノール、酸触媒および必要に応じて、助触媒、反応溶媒を仕込み、窒素気流下に撹拌しながら、所定の反応温度まで昇温した後、そこに2,3−ベンゾ−9−フルオレノンを逐次添加していく方法が挙げられる。
<反応の後処理について>
このような反応の終了後に、公知の後処理方法を適用することができる。例えば、反応終了液に、酸触媒を中和するために、水酸化ナトリウム水溶液、アンモニア水溶液等のアルカリ水溶液を加えて、酸触媒を中和する。中和した反応混合液を静置し、必要に応じて水と分離する溶媒を加えて、水層を分離除去する。必要に応じて得られた油層に蒸留水を加え、撹拌して水洗した後、水層を分離除去する操作を1回乃至複数回繰り返し行い中和塩を除去し、得られた油層から余剰のフェノールを減圧蒸留により除去する。得られた残渣に、芳香族炭化水素等の溶媒を加えて均一の溶液とし、冷却して析出した結晶を分離して粗結晶を得る。この粗結晶や前記残渣は、本発明の晶析する工程を経ることにより、特定の融点を有し、包接体ではないまたは、残存する有機溶媒の含量が1重量%以下である9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,3−ベンゾフルオレンとすることができる。
<晶析する工程について>
本発明の製造方法は、メタノールおよび水との混合溶媒を用いて晶析する工程を含むことを特徴とするものである。ここで、使用可能なメタノールとしては、特に限定されることなく、一般的に市販されているメタノールを使用することができ、特級、1級、工業用のいずれを使用してもよい。また、使用可能な水としては、特に限定されることなく、例えば、水道水、蒸留水、イオン交換水、天然水等を適宜使用することができる。
メタノールおよび水との混合比(重量比)は、メタノール:水=0.4〜2.0:1.0であると好ましい。このメタノールおよび水との混合比(重量比)より、水の含有量比が低いと、目的とする9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,3−ベンゾフルオレンにおける残存するメタノール量が増加する。また、晶析に用いる9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,3−ベンゾフルオレン粗結晶が包接体である場合、メタノールおよび水との混合比(重量比)より、水の含有量比が高くなると、反応や反応の後処理に使用した溶媒、例えば、トルエン等の芳香族炭化水素系溶媒を包接する9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,3−ベンゾフルオレンが増加してしまうため好ましくない。中でも、メタノールおよび水との混合比(重量比)は1.0〜1.8:1.0であるとより好ましく、1.4〜1.6:1.0であるとさらに好ましい。
使用するメタノールおよび水との混合溶媒量は、晶析する工程に使用する反応の後処理工程により得られた残渣または粗結晶に含まれる9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,3−ベンゾフルオレン100重量部に対して、250〜1000重量部が好ましく、300〜700重量部がより好ましく、400〜600重量部がさらに好ましく、中でも、450〜550重量部が最も好ましい。使用するメタノールおよび水との混合溶媒の量が多いと、得られる結晶量が低下してしまい、少ないと目的物の純度が低下し好ましくない。
さらに、本発明の晶析する工程においては、メタノールおよび水以外の溶媒を使用すると、特定の融点を有し、包接体ではないまたは、残存する有機溶媒の含量が1重量%以下である9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,3−ベンゾフルオレンを得ることができないために、好ましくない。
本発明の晶析する工程は、使用する反応の後処理後の残渣または粗結晶に、上述のメタノールおよび水との混合比(重量比)となるメタノールおよび水との混合溶媒を添加し、常圧または加圧下で混合溶媒の沸点以下まで加温して全て溶解させて均一な溶液とした後、冷却して析出する結晶を得ることができる。加温して均一な溶液とした後、冷却する場合には、5〜15℃/時間、好ましくは8〜12℃/時間で、0〜40℃、好ましくは10〜35℃、より好ましくは20〜30℃まで冷却し、析出した結晶を濾過操作等により分離することが好ましい。
また、使用する反応の後処理後の残渣または粗結晶にメタノールを添加して全て溶解させて均一な溶液とし、上述のメタノールおよび水との混合比(重量比)となるように撹拌下に水を滴下して、析出する結晶を得ることもできる。この場合、結晶析出時に60℃以上の温度を保持することが好ましく、結晶析出から少なくとも1時間以上同温度を維持してから、析出した結晶を分離することがより好ましい。また、さらに冷却する際は、上記速度で冷却することが好ましい。
<乾燥する工程について>
乾燥する工程を実施することにより、本発明の晶析する工程において使用した溶媒(メタノールや水)を除去することができる。本発明の乾燥する工程は、晶析する工程により得られた結晶を、45℃以上であって融点より低い温度条件下で実施することができるが、70℃以上が好ましく、90℃以上がより好ましく、120℃以上が特に好ましい。また、その他の条件等によっては熱により結晶の色相が悪化する可能性もあるため、150℃以下が好ましく、130℃以下がより好ましい。45℃より低い温度では、晶析する工程において使用した溶媒(メタノールや水)を除去できないか、除去できたとしても非常に多くの時間が必要となり好ましくない。
乾燥する工程を実施する際は常圧でも減圧下でも良いが、工業的に実施する場合には、減圧下において実施する方がより効率的に、晶析する工程において使用した溶媒(メタノールや水)を除去できることからも好適である。その他、乾燥する工程は、窒素等の不活性ガス雰囲気中で行うことがより好ましい。
<本発明の結晶体>
本発明の9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,3−ベンゾフルオレンの結晶体は、示差走査熱量分析による融点が182℃以上であり、187℃以下の範囲であることを特徴とする。中でも、示差走査熱量分析による融点の下限値は、183℃以上であることが好ましく、特に184℃以上であることが好ましい。また、上限値は186℃以下であってもよい。
さらに、本発明の9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,3−ベンゾフルオレンの結晶体は包接体ではない、すなわち、有機溶媒等の化合物を包接しない結晶体である。本発明における、有機溶媒等の化合物を包接しない結晶体として、残存する有機溶媒の含量が1重量%以下である結晶体が好ましく、0.5重量%以下である結晶体がより好ましく、0.3重量%以下である結晶体がさらに好ましく、0.1重量%以下が特に好ましい。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
分析方法は以下の通りである。
<分析方法>
1.粉末X線回析(XRD)
結晶体100mg程度をガラス試験板の試料充填部に充填し、粉末X線回析装置((株)リガク製:SmartLab)を用いて、下記条件により測定した。
X線源:CuKα
スキャン軸:2θ/θ
モード:連続
測定範囲:2θ=5°〜70°
ステップ:0.01°
スピード計測時間:2θ=2°/min
IS:1/2
RS:20.00mm
出力:40kV−30mA
2.示差走査熱量測定(DSC)
結晶体5mgをアルミパンに秤量し、示差走査熱量測定装置((株)島津製作所製:DSC−60)を用いて、酸化アルミニウムを対照として下記操作条件により測定した。
(操作条件)
昇温速度:10℃/min
測定温度範囲:30〜260℃
測定雰囲気:開放、窒素50mL/min
3.示差熱・熱重量分析(DTG)
結晶体8mgをアルミパンに秤量し、示差熱・熱重量分析装置((株)島津製作所製:DTG−60A)を用いて、下記操作条件により測定した。
(操作条件)
昇温速度:10℃/min
測定温度範囲:30〜300℃
測定雰囲気:開放、窒素50mL/min
4.色相(APHA)
結晶をメタノールに溶解させて10重量%溶液を得、メタノールで下記測定機器の校正を実施後、10重量%溶液の溶解色を測定した。
測定機器:日本電色工業(株)製 TZ 6000
<合成例>
9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,3−ベンゾフルオレンの合成
温度計、撹拌機、冷却管を備えた1リットル四つ口フラスコ内を窒素置換し、フェノール119g(1.2モル)を仕込み、塩化水素ガスを吹き込んでフラスコ内を塩化水素ガスにより置換した。そこに、15%メチルメルカプタンナトリウム塩水溶液13gを滴下し、次いで2,3−ベンゾ−9−フルオレノン145g(0.63モル)、フェノール119g(1.2モル)、トルエン58gの混合液を1時間かけて滴下し、反応温度40℃において3時間撹拌した。液体クロマトグラフィー分析により原料消失を確認し、反応終了とした。反応混合液に水酸化ナトリウム水溶液を加えて反応液を中和し、トルエン60gを加えて静置後、水層を除去した。得られた油層に蒸留水を加えて撹拌し、静置後水層を除去する操作を2回繰り返して中和塩を除去し、余剰のフェノールを減圧蒸留により除去した。この蒸留残渣にトルエンを1009g加えて均一な溶液とし、冷却して結晶を析出させた。その後、25℃まで冷却して析出した結晶を濾別した。
得られた結晶を1.2kPaの減圧下、90℃で2時間乾燥し、ヘッドスペースガスクロマトグラフィー分析法(以下、「HS−GC分析法」という。)により測定した結果、トルエンを4重量%含有していた。さらに、1.2kPaの減圧下、120℃で3時間乾燥したが、トルエン含有量に変化はなかった。また、DTG分析の結果から、融点以上の温度で2.0%の重量減少が確認された。得られた結晶の示差走査熱量測定(DSC)曲線を図1に示す。
外観 白色結晶
色相 47(APHA)
純度 98.7%(高速液体クロマトグラフィー)
融点 144℃(示差走査熱量測定)
<実施例1>
上記「合成例」で得られた白色結晶のうち70gを、メタノール210gに加熱溶解した溶液を60℃以上沸点(64.7℃)以下の温度に維持しながら、撹拌下に蒸留水135gを30分かけて滴下した。滴下終了後、すぐに結晶の析出が確認され、その後1時間同温度を保持してから、1時間あたり10℃の速度で25℃まで冷却して析出結晶を濾別した。得られた白色結晶を1.2kPaの減圧下において、120℃まで徐々に昇温し、120℃で3時間減圧乾燥した。HS−GC分析法により、残存メタノールが0.5重量%以下であることを確認したので、減圧乾燥を終了し、目的物である包接体ではない9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,3−ベンゾフルオレンの結晶体を64g得た。
得られた結晶体をHS−GC分析法により測定した結果、残存する有機溶媒はトルエン460ppm、メタノール290ppmであり、このことから、得られた結晶体は包接体ではないことが確認された。また、DTG分析の結果から、融点以上の温度では重量減少は確認されなかった。得られた結晶の示差走査熱量測定(DSC)曲線を図2に示す。
外観 白色結晶
色相 14(APHA)
純度 99.1%(高速液体クロマトグラフィー)
融点 185℃(示差走査熱量測定)
上記「実施例1」により得られた、本発明の特定の融点を有し、包接体ではなく、残存する有機溶媒の含量が1重量%以下である9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,3−ベンゾフルオレンの結晶体について、粉末X線回析(XRD)を行い、主なピーク(5%を超える相対強度を有するもの)を表1に列記した。
Figure 2020004207
<比較例1>
上記「特許文献1」の実施例20を参考に、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,3−ベンゾフルオレンを合成した。
温度計、撹拌機、冷却管を備えた1リットル四つ口フラスコ内を窒素置換し、2,3−ベンゾ−9−フルオレノン10.5g(0.046モル)、フェノール21.5g(0.228モル)、トルエン6.6gを加えて、40℃で昇温溶解し、3−メルカプトプロピオン酸0.17gを添加した後、メタンスルホン酸5.9gを30分かけて滴下し、60℃にて1時間撹拌した。反応液にトルエン69.9gと水43.7gを加えて有機層を洗浄し、さらに、飽和食塩水43.7gを使用して3回洗浄分液した。その後、炭酸ジメチル8.1gを加えて、80℃まで昇温してから25℃まで徐々に冷却して結晶を析出させてから、さらに25℃で1時間撹拌した。析出結晶を濾過し、得られた白色結晶を1.2kPaの減圧下において、120℃まで徐々に昇温し、120℃で1時間減圧乾燥し、H−NMR分析によって残存する有機溶媒量を測定した。さらに、1.2kPa減圧下、120℃で3時間乾燥を続けたが、結晶に含まれる有機溶媒量に変化はなかった。
外観 白色結晶
純度 97.4%(高速液体クロマトグラフィー)
融点 170℃(示差走査熱量測定)
得られた結晶をDTG分析した結果、融点以上の温度で4.2%の重量減少を確認した。また、得られた結晶は、H−NMR測定により、化合物5モルに対して1モルの炭酸ジメチルを含むことも確認できた。これは、「特許文献1」の実施例20に記載された、「化合物4.9モルに対して1モルの炭酸ジメチルを含む結晶」と概略同じであることが明らかとなった。得られた結晶の示差走査熱量測定(DSC)曲線を図3に示す。
<比較例2>
撹拌子を入れた試験管に、乾燥した合成例の結晶を2gとアセトン2gを投入し、50℃で溶解させた。内温50℃を保ちながら水7gを徐々に滴下した。その後、しばらく撹拌した後に結晶が析出した。その後、25℃まで冷却後、結晶を濾別した。得られた結晶を1.2kPaの減圧下で100℃まで上げて、3時間減圧下で乾燥し、1.64gの結晶を得た。さらに、1.2kPa減圧下120℃で3時間乾燥を行ったが、結晶に含まれる有機溶媒量に変化はなかった。得られた結晶の残存する有機溶媒をHS−GC分析法により測定した結果、トルエン4200ppm、アセトン62100ppmが含まれていた。また、DTG分析の結果、融点以上の温度で3.5%の重量減少を確認した。
融点 139℃(示差走査熱量測定)
得られた結晶の示差走査熱量測定(DSC)曲線を図4に示す。
<比較例3>
上記「特許文献1」の比較例1を参考に、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,3−ベンゾフルオレンを合成した。
温度計、撹拌機、冷却管を備えた1リットル四つ口フラスコ内を窒素置換し、2,3−ベンゾ−9−フルオレノン10.5g(0.046モル)、フェノール21.5g(0.228モル)、トルエン6.6gを加えて、40℃に昇温して溶解し、3−メルカプトプロピオン酸0.17gを添加した後、撹拌下に硫酸4.5gを30分かけて滴下し、60℃にて1時間反応を行った。その後、反応液にトルエン69.9gと水43.7gを加えて撹拌し、静置後、水層を分離除去した。さらに、得られた有機層に飽和食塩水43.7gを加えて撹拌し、静置後に水層を分離除去する洗浄操作を3回繰り返した。その後、有機層を5℃まで徐々に冷却し、さらに5時間撹拌を続けたが、結晶は析出しなかった。さらに常温で15時間撹拌を続けたが、結晶は析出しなかった。

Claims (5)

  1. 示差走査熱量分析による融点が182〜187℃であることを特徴とする、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,3−ベンゾフルオレンの結晶体。
  2. 包接体ではないことを特徴とする、請求項1に記載の結晶体。
  3. 残存する有機溶媒の含量が1重量%以下であることを特徴とする、請求項1または2に記載の結晶体。
  4. メタノールおよび水との混合溶媒を用いて晶析する工程を含むことを特徴とする、請求項1〜3何れか1項に記載の結晶体の製造方法。
  5. さらに、晶析により得られた結晶を45℃以上であって融点より低い温度条件下において乾燥する工程を含むことを特徴とする、請求項4に記載の製造方法。
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